JP3590710B2 - 開閉体取付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は開閉体取付装置に係り、たとえば、家具、建具及び間仕切り等の折り戸の扉体や固定扉体等の開閉体を開閉自在に取付けるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の開閉体取付装置としては、たとえば、扉体の幅方向の一側縁部の下端部には地板に固着された下部ピボット受体に嵌合する下部ピボットを突設し、前記扉体の幅方向の一側縁部の上端部には天板に固着された上部ピボット受体に嵌合する上下動自在の上部ピボットを有するピボット支持装置を設け、このピボット支持装置は、前記扉体に埋設され上下方向の案内溝及びこの案内溝の下端部にストッパーを有する角筒状ケース体と、この角筒状ケース体に前記案内溝に沿って摺動自在に設けられ前記上部ピボットを固定しかつ下動時に前記ストッパーに係止されるスライダーと、前記角筒状ケース体の下部内に設けられ前記スライダーを介して前記上部ピボットの上部を前記角筒状ケース体の上方に突出させる方向に常時附勢する円筒状コイルばねと、を有する構成のものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、扉体に埋設されるケース体は角筒状に形成されているため、扉体には角筒状ケース体を埋設する埋設凹部を角筒状に形成する必要があるので、その埋設凹部を形成する木部加工に多くの手数を要し、取り付け作業能率を向上する上で好ましくなく、また、上部ピボットを附勢するコイルばねは円筒状に形成されているため、この円筒状コイルばねを収容するケース体は円筒状コイルばねの伸縮方向に長い形態で全体的に大型化し、かつ、扉体に取り付けた際には扉体の側面に占めるケース体の露出割合が比較的大きくなり易く外観性を向上する上で好ましくない、という問題がある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、開閉体の木部加工が容易で、取り付け作業能率を向上でき、全体的に小型化でき、開閉体に取り付けた際には開閉体の側面に占めるケース体の露出割合が比較的小さく外観性を向上できる開閉体取付装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の開閉体取付装置は、開閉体の端部に埋設される円筒状の埋設部及びこの埋設部の前面側にストッパーを有するケース体と、このケース体に進退自在に設けられ先端部に前記開閉体に対向する被係合部材に係合する係合部を有する取付軸と、前記ケース体に設けられ前記取付軸を附勢しこの取付軸の係合部を前記ケース体から常時突出させる円錐形コイルばねと、前記取付軸を前記円錐形コイルばねに抗して後退操作させる操作部及びこの操作部の後退時に前記ストッパーに離脱可能に係合して支持される被支持部を有する操作体と、を具備し、前記ケース体は、前記埋設部の前面側の前面板に一体に形成され、弾性により前後方向に変形可能でかつ復元可能に形成された上下方向の可動片を有し、この可動片に前記操作体の被支持部にて押動される押動部及びこの押動部に連続して前記ストッパーをそれぞれ形成したものである。
【0006】
そして、開閉体に取付時には開閉体の端部にケース体の円筒状の埋設部を埋設する円孔が簡単に木部加工される。そうして、この円孔内にケース体の円筒状の埋設部を押し込むことにより、開閉体の端部にケース体の円筒状の埋設部が簡単に埋設される。
【0007】
また、操作体の操作部にて取付軸を円錐形コイルばねに抗して後退操作させることにより、この取付軸の係合部がケース体内に後退されるとともに操作体の被支持部がケース体のストッパーに係合して支持され、このストッパーにて操作体を介して取付軸が後退された状態で保持され、かつ、この取付軸の係合部はケース体内に後退された状態で保持される。この際、取付軸にて圧縮される円錐形コイルばねは偏平状に変形される。
【0008】
また、被取付部材に開閉体の端部を対向させ、操作体の被支持部とケース体のストッパーとの支持を離脱操作することにより、ストッパーから被支持部が外れるとともに取付軸の保持が解除される。そして、円錐形コイルばねの復元力により取付軸が進出され、この取付軸の係合部がケース体から突出して被取付部材に係合され、この取付軸を介して被取付部材に開閉体が簡単に取付けられる。
【0009】
さらに、操作体の後退時には、この操作体の被支持部にて押動部が押動されて可動片が変形され、この操作体の被支持部が押動部を通過してストッパーに対向することにより可動片が復元し、この可動片のストッパーに操作体の被支持部が係止される。
【0010】
請求項2記載の開閉体取付装置は、請求項1記載の開閉体取付装置において、可動片は、操作体の被支持部とストッパーとの係合を解除する解除操作部を有するものである。
【0011】
そして、解除操作部を解除操作することにより、この可動片が変形されるとともにこの可動片のストッパーが操作体の被支持部から外れて取付軸の保持が解除され、円錐形コイルばねの復元力により取付軸が進出される。
【0012】
請求項3記載の開閉体取付装置は、請求項1または2記載の開閉体取付装置において、円錐形コイルばねは、その大径側端部がケース体に当接されているとともに、その縮径側端部に取付軸の基端部が嵌合されているものである。
【0013】
そして、取付軸の後退時にはこの取付軸にて円錐形コイルばねは安定して偏平状に変形される。
【0014】
請求項4記載の開閉体取付装置は、請求項1ないし3いずれか記載の開閉体取付装置において、取付軸の基端部は、操作体に形成された保持部に保持され、この保持部は円錐形コイルばねにて附勢された状態でケース体に形成された位置決め板に当接されているものである。
【0015】
そして、取付軸の先端部の係合部は被係合部材に係合可能にケース体から突出した状態に位置決め保持される。また、操作体の後退動作により保持部にて取付軸が連動されて円錐形コイルばねに抗して後退される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
1は合成樹脂または金属にて形成されたケース体で、このケース体1は折り戸の扉体や固定扉体等の間口を開閉する開閉体Aの端部としての上端角部の近傍に埋設される埋設部2と、この埋設部2に一体に形成され前記開閉体Aの側面に当接するフランジ3と、前記埋設部2の前面を閉じるケースカバー4と、を有している。
【0018】
そして、前記埋設部2は、円盤状の埋設底板5を有して円筒状に形成され、その周面部6の上部に前後方向の位置決め板7にて上面を開放した収容凹部8が形成され、前記位置決め板7の中心部には案内孔9が貫通して形成されている。また、前記位置決め板7と前記周面部6の下部との間には略半円筒状の摺動面10を有る上下方向の収容室11が形成されている。
【0019】
また、前記収容室11を形成した両側部の相対する仕切壁12と前記周面部6の両側部との間には前後方向の挿入溝13がそれぞれ形成されている。また、前記周面部6の両側部には前記両側部の挿入溝13にそれぞれ連通した係合孔14がそれぞれ形成されている。
【0020】
さらに、前記両側部の仕切壁12の前端部間には上下方向の前面板15が一体に形成され、この前面板15には前記位置決め板7の下方に位置して両側部に平行に形成された上下方向の切溝16にて下端部を自由端部とする上下方向の可動片17が弾性により前後方向に変形可能でかつ復元可能に形成されている。
【0021】
前記可動片17は、前記前面板15の位置より前下方に向かって下降傾斜した傾斜部18と、この傾斜部18の下部に形成された押動部19と、この押動部19に連続して形成された凹窪状のストッパー20と、このストッパー20の下端部に連続して形成された解除操作部21と、を有している。
【0022】
つぎに、前記フランジ3は、前記円筒状の埋設部2の周面部6の前端縁部に略矩形状に形成され、その上端部は前記収容凹部8の開口縁部の高さと同一平面に形成されている。また、前記フランジ3の周側部には複数の取付孔22がそれぞれ形成されている。
【0023】
つぎに、前記ケースカバー4は、前記円筒状の埋設部2の前面を閉じる大きさで円板状に形成され、その両側部には前記可動片17の幅より大きい間隔をおいて平行に上下方向の案内溝23がそれぞれ形成されている。
【0024】
また、前記ケースカバー4の両端部には前記ケース体1の両側部の挿入溝13内に挿入する弾性により変形可能でかつ復元可能な挿入突片24がそれぞれ後方に向かって一体に突設され、この両側部の挿入突片24の先端部にはこの挿入突片24が挿入溝13内に弾性変形して圧入された際に前記ケース体1の両側部の係合孔14内にそれぞれ復元して嵌合する嵌合突部25が一体に形成されている。
【0025】
26は前記ケース体1の位置決め板7に形成された案内孔9内に上下動自在に挿通された上下方向の取付軸で、この取付軸26は先端部(上端部)に前記開閉体Aに対向する上部ガイドレールまたはこの上部ガイドレールの端部に固着された上部ピボット受体等の被係合部材Bに係合する係合部27を有している。
【0026】
前記係合部27は前記被係合部材Bに直接係合する縮径された係合突部28であってもよく、この係合突部28に回転自在に軸架され前記被係合部材Bに直接係合するローラ29であってもよい。また、前記取付軸26は基端部に環状の縮径段部30を介して形成された軸方向に一体の支軸31を有している。
【0027】
32は前記取付軸26を連動する操作体で、この操作体32は前記ケース体1の半円筒状の摺動面10に沿って上下方向に摺動する周面を有しかつ前記収容室11内に突出して収容された円盤状の保持部33と、この保持部33の前側の両側部に前方に向かって一体に突設され前記ケースカバー4の両側の案内溝23内にそれぞれ上下動自在に挿通された連動突片34と、この両側の連動突片34の前端部間に一体に形成され前記ケース体1の可動片17の前側に位置して上下動される操作部35と、この操作部35の内側下部に一体に突設され前記可動片17の押動部19を押動するとともに可動片17のストッパー20に離脱可能に係合して支持される被支持部36と、を有している。
【0028】
また、前記円盤状の保持部33は、その中心部に形成され前記取付軸26の基端部の支軸31を嵌合して一体的に保持する嵌合孔37と、この嵌合孔37に連通して保持部33の半径方向に沿って所定の幅で切断され前記嵌合孔37を開閉可能な割り溝38と、を有している。
【0029】
そして、前記嵌合孔37内に前記取付軸26の支軸31が嵌合されこの嵌合孔37の開口縁部に支軸31の縮径段部30を当接した状態で一体的に固着保持されている。そうして、この円盤状の保持部33は下方から押動されることにより、前記ケース体1の位置決め板7の下部に当接して位置決めされるようになっている。
【0030】
39は前記取付軸26を上方に向かって附勢しこの取付軸26の係合部27を前記ケース体1から上方に向かって常時突出させる円錐形コイルばねで、この円錐形コイルばね39は、その大径側端部40が前記埋設部2の周面部6の下端内部に当接されているとともに、その縮径側端部41内に前記取付軸26の支軸31が嵌合され、かつ、この縮径側端部41が前記保持部33の嵌合孔37の開口縁部に当接されている。
【0031】
つぎに、前記開閉体Aは、木部加工が可能な材料にて形成され、その上端角部の近傍に位置して前記ケース体1の円筒状の埋設部2を、この開閉体Aの厚さ方向から埋設する円筒状の埋設凹部42が形成されている。この埋設凹部42は前記埋設部2の円板状の埋設底板5が当接する円形状の側壁部43と、この側壁部43に連続して前記埋設部2の周面部6が当接する中空円筒状の周壁部44と、この周壁部44の上部に形成され前記埋設部2の収容凹部8の開口面を同一平面に臨ませた開口凹部45と、を有している。
【0032】
しかして、前記埋設凹部42は円筒状のため開閉体Aの厚さ方向の一側面に孔穿設工具を当接してこの孔穿設工具を作動することにより、円筒状に簡単にくりぬいて形成することができる。すなわち、孔穿設工具の一度の木部加工により埋設凹部42を円筒状に簡単に形成することができる。
【0033】
また、前記被係合部材Bとしての上部ガイドレール46は、天板等上部框体47の下面部に水平状に固定されている。また、前記上部框体47の下方に位置して敷設固定された地板等の下部框体48の上面には前記上部ガイドレール46と平行に被係合部材Bとしての下部ガイドレール49が水平状に固定されている。
【0034】
さらに、前記開閉体Aは、その下端角部の近傍に前記埋設凹部42の中心部すなわち前記埋設凹部42に取着されるケース体1の取付軸26の直下に位置して筒状のピボット取付体50が埋設して固定され、このピボット取付体50には前記下部ガイドレール49に係合するローラ51を下端部に有する上下方向のピボット52が取り付けられている。
【0035】
つぎに、前記実施の形態の作用を説明する。
【0036】
各部材を組み付ける場合には、ケース体1の埋設部2に形成された収容凹部8の案内孔9から操作体32の保持部33に形成された嵌合孔37内に取付軸26の支軸31を押し込むことにより、この支軸31が円錐形コイルばね39の縮径側端部41内に嵌合されるとともに、この支軸31の縮径段部30に保持部33の嵌合孔37の開口縁部が当接され、かつ、この円錐形コイルばね39の附勢力により操作体32の保持部33が埋設部2の位置決め板7の下面部に当接されて位置決めされる。
【0037】
そして、操作体32の保持部33が位置決め板7の下面部に当接されることにより、この保持部33にて取付軸26が押し上げられ先端部の係合部27がケース体1の上方に突出され、この保持部33を有する操作体32の操作部35はケース体1の上側部の操作位置に位置される。
【0038】
また、埋設部2の両側部の挿入溝13にケースカバー4の両側部の挿入突片24をそれぞれ位置合わせした状態で、このケースカバー4を押動することにより、この両側部の挿入突片24が両側部の挿入溝13の一側壁面に係合した嵌合突部25にてそれぞれ互いに内側に向かって弾性変形された状態で両側部の挿入溝13に沿って圧入される。
【0039】
そして、両側部の挿入突片24の嵌合突部25が両側部の挿入溝13に形成された係合孔14の位置にそれぞれ圧入されるとともに、この両側部の挿入突片24が弾性によりそれぞれ外側に向かって自動的に復元し、この両側部の挿入突片24の嵌合突部25が両側部の挿入溝13の係合孔14にそれぞれ係合される。
【0040】
したがって、ケース体1には円錐形コイルばね39、取付軸26、操作体32及びケースカバー4がそれぞれ簡単に組み付けられ、かつ、このケースカバー4はケース体1から簡単に外れないように抜け止めされ、開閉体取付装置が簡単に構成される。
【0041】
なお、ケース体1からケースカバー4を取り外す場合には、埋設部2の両側部の係合孔14の外側から両側部の挿入突片24の嵌合突部25をそれぞれ内側に向かって押動し、この両側部の係合孔14から両側部の嵌合突部25をそれぞれ外した状態で、ケースカバー4を引き戻すことにより、ケース体1からケースカバー4が簡単に取り外される。
【0042】
つぎに、開閉体Aに開閉体取付装置を取り付ける場合には、開閉体Aにあらかじめ木部加工により円筒状に形成された埋設凹部42内にケース体1の埋設部2を嵌合すると、この埋設部2の埋設底板5が埋設凹部42の垂直状の側壁部43に接合され、埋設部2の周面部6が埋設凹部42の円筒状の周壁部44に接合され、かつ、埋設部2の収容凹部8の開口面が埋設凹部42の開口凹部45と同一平面の状態で臨まされる。
【0043】
また、埋設部2のフランジ3が埋設凹部42の開口縁部に当接され、かつ、このフランジ3の水平状の上端縁部が開閉体Aの上端縁部に一致する状態で当接される。そして、フランジ3の各取付孔22から開閉体Aの厚さ方向に複数の固定ねじ53をそれぞれ捩じ込むことにより、開閉体Aにはケース体1が簡単に取り付けられる。
【0044】
つぎに、開閉体Aを上下のガイドレール46,49間に建て付ける場合には、操作体32の操作部35を下降操作すると、この操作部35と一体の保持部33にて取付軸26が円錐形コイルばね39に抗して収容室11に向かって下降(後退)される。
【0045】
また、この取付軸26の係合部27が埋設部2の収容凹部8内に近付くとともに、操作部35の被支持部36が可動片17の傾斜部18に沿って摺動下降して押動部19を押動することにより、この可動片17が埋設部2の収容室11に向かって弾性変形される。
【0046】
そして、取付軸26の係合部27が埋設部2の上部の収容凹部8内に下降収容されるとともに、操作部35の被支持部36が押動部19を通過して可動片17のストッパー20の位置に移動されることにより、可動片17が弾性により被支持部36側に向かって復元し、この可動片17のストッパー20に操作部35の被支持部36が係合して支持される。
【0047】
したがって、操作体32にて埋設部2の収容室11内に取付軸26が収容され、かつ、この取付軸26の先端部の係合部27が埋設部2の収容凹部8内に収容されると同時的に、この操作体32がストッパー20にて支持され、先端部の係合部27を収容凹部8内に収容された状態で取付軸26が保持される。すなわち、操作体32の操作部35を下降するワンタッチ操作により取付軸26の先端部の係合部27は開閉体Aの上端面から上方に突出しない状態で埋設部2の収容凹部8内に収容された状態で保持される。
【0048】
この際、円錐形コイルばね39は、その大径側端部40がケース体1の埋設部2の下部に当接されているとともに、その縮径側端部41に取付軸26の基端部の支軸31が嵌合されているので、この取付軸26の下降後退時にはこの取付軸26の支軸31及び縮径段部30にて円錐形コイルばね39は安定して偏平状に変形される。また、この円錐形コイルばね39は偏平状に変形されることにより、埋設部2は上下方向に長い大きな形態に形成する必要がなく円筒状に小形化した形態に形成することができる。
【0049】
つぎに、上下のガイドレール46,49間に正面から開閉体Aを配置し、この開閉体Aの下端部のピボット52に軸架したローラ51を下部ガイドレール49に係合し、この開閉体Aの上端部を上部ガイドレール46の直下に位置して対向させた状態で、埋設部2の係合片17の解除操作部21を収容室11に向かって押動操作すると、この可動片17が収容室11に向かって弾性変形される。
【0050】
そして、この可動片17のストッパー20が操作体32の被支持部36から外れ、この被支持部36の支持が解除され、かつ、この操作体32を介して取付軸26の保持が解除されるとともに、円錐形コイルばね39の復元力により操作体32の保持部33を介して取付軸26が上昇(進出)され、この取付軸26の係合部27が収容凹部8から突出して上部ガイドレール46に係合される。
【0051】
また、円錐形コイルばね39の復元力により上部ガイドレール46に取付軸26の係合部27が係合されるとともに、操作体32の保持部33が埋設部2の位置決め板7の下部に当接されて位置決めされる。
【0052】
したがって、埋設部2の可動片17の解除操作部21を押動するワンタッチの解除操作により、取付軸26が自動的に上昇され、この取付軸26を介して上部ガイドレール46に開閉体Aが簡単に取り付けられて建て付けられる。
【0053】
また、取付軸26を下降した状態に保持し、かつ、この保持を解除するストッパー20を有する可動片17は埋設部の前面側に位置して配設されているため、開閉体Aを建て付け操作に備えて取付軸26を下降させる操作及びこの取付軸26を上昇させて開閉体Aを建て付ける操作が容易に行われる。
【0054】
つぎに、前記実施の形態では、折り戸等の開閉体Aに設けた取付軸26の先端部の係合部27は上部ガイドレール46に係合する場合について説明したが、これに限らず、この取付軸26は固定扉等の開閉体Aに設け、この取付軸26の先端部の係合部27は上部ガイドレール46の端部に設けられたピボット受体に係合するようにしてもよい。この場合には開閉体Aの下端部のピボット52のローラ51は前記上部のピボット受体の直下に位置して下部ガイドレール49の端部に設けられたピボット受体に係合する。
【0055】
また、前記実施の形態では、折り戸や固定扉等の開閉体Aの上端角部の近傍に取付軸26を有するケース体1の埋設部2を埋設する場合について説明したが、これに限らず、取付軸26を有するケース体1の埋設部2は折り戸や固定扉等の開閉体Aの下端角部の近傍に埋設するようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ケース体の埋設部は円筒状に形成したので、開閉体には埋設部に合わせてこの埋設部を埋設する円筒状の埋設凹部を木部加工によって簡単かつ容易に形成することができ、複数の木部加工工具によって複数工程に亘って埋設部を埋設する埋設凹部を形成する必要がなく、したがって、開閉体にケース体を取り付ける開閉体の準備が簡単でケース体を取り付ける取り付け作業能率を向上することができる。
【0057】
また、ケース体の埋設部は円筒状に形成し、この埋設部内には取付軸を附勢する偏平状に弾性変形可能な円錐形コイルばねを設けたので、全体的に小型化することができ、開閉体に取り付けた際には開閉体の側面に占めるケース体の露出割合を比較的小さくすることができ、外観性を向上することができる。
【0058】
さらに、取付軸を後退操作する操作体にケース体のストッパーに離脱可能に支持される被支持部を設けたので、この操作体を後退操作することによりこの操作体の被支持部をケース体のストッパーに自動的に支持させ取付軸を後退させた状態に確実に保持することができる。したがって、被係合部材に開閉体を対向させて建て付ける際に取付軸の先端部の係合部が被係合部材の側面部に当接して開閉体の建て付け操作を疎外することを防止できる。
【0059】
また、ケース体は埋設部の前面側に位置して復元可能に形成された可動片を有し、この可動片に操作体の被係止部にて押動される押動部及びこの押動部に連続してストッパーをそれぞれ形成したので、操作体の後退時には操作体の被係止部にて押動部を押動して可動片を変形でき、この操作体の被係止部が押動部を通過してストッパーに対向するとともに可動片が復元して可動片のストッパーに操作体の被支持部を確実に支持させることができる。
【0060】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、可動片は操作体の被支持部とストッパーとの係合を解除する解除操作部を有するので、解除操作部の解除操作によって可動片を変形させて可動片のストッパーによる操作体の被支持部の支持を簡単に解除することができる。
【0061】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加え、円錐形コイルばねは、その大径側端部をケース体に当接するとともに、その縮径側端部に取付軸の基端部を嵌合したので、取付軸の後退時にはこの取付軸にて円錐形コイルばねを安定して偏平状に弾性変形させることができる。
【0062】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3いずれかの発明の効果に加え、取付軸の基端部は、操作体に形成された保持部に保持され、この保持部は円錐形コイルばねにて附勢された状態でケース体に形成された位置決め板に当接されるので、取付軸の先端部の係合部を被係合部材に係合可能にケース体から突出した状態に位置決め保持でき、操作体の後退動作により保持部にて取付軸を保持して円錐形コイルばねに抗して確実に後退させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す開閉体取付装置の縦断面図である。
【図2】同上取付軸を後退させた状態の断面図である。
【図3】同上開閉体取付装置の正面図である。
【図4】同上a〜a線部の横断面図である。
【図5】同上取付軸を進出させた状態の開閉体取付装置の正面図である。
【図6】同上取付軸を後退させた状態の開閉体取付装置の正面図である。
【図7】同上開閉体にケース体を嵌合する状態の斜視図である。
【図8】同上開閉体取り付け状態の正面図である。
【符号の説明】
1 ケース体
2 埋設部
7 位置決め板
15 前面板
17 可動片
19 押動部
20 ストッパー
21 解除操作部
26 取付軸
27 係合部
32 操作体
33 保持部
35 操作部
36 被支持部
39 円錐形コイルばね
40 大径側端部
41 縮径側端部
A 開閉体
B 被係合部材
Claims (4)
- 開閉体の端部に埋設される円筒状の埋設部及びこの埋設部の前面側にストッパーを有するケース体と、このケース体に進退自在に設けられ先端部に前記開閉体に対向する被係合部材に係合する係合部を有する取付軸と、前記ケース体に設けられ前記取付軸を附勢しこの取付軸の係合部を前記ケース体から常時突出させる円錐形コイルばねと、前記取付軸を前記円錐形コイルばねに抗して後退操作させる操作部及びこの操作部の後退時に前記ストッパーに離脱可能に係合して支持される被支持部を有する操作体と、を具備し、
前記ケース体は、前記埋設部の前面側の前面板に一体に形成され、弾性により前後方向に変形可能でかつ復元可能に形成された上下方向の可動片を有し、この可動片に前記操作体の被支持部にて押動される押動部及びこの押動部に連続して前記ストッパーをそれぞれ形成した
ことを特徴とする開閉体取付装置。 - 可動片は、操作体の被支持部とストッパーとの係合を解除する解除操作部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の開閉体取付装置。 - 円錐形コイルばねは、その大径側端部がケース体に当接されているとともに、その縮径側端部に取付軸の基端部が嵌合されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の開閉体取付装置。 - 取付軸の基端部は、操作体に形成された保持部に保持され、この保持部は円錐形コイルばねにて附勢された状態でケース体に形成された位置決め板に当接されている
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の開閉体取付装置。
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JP07534097A JP3590710B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | 開閉体取付装置 |
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JP07534097A JP3590710B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | 開閉体取付装置 |
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JPH10266681A JPH10266681A (ja) | 1998-10-06 |
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CN106948720A (zh) * | 2017-04-26 | 2017-07-14 | 伍志勇 | 一种用于家具侧滑门的集成优化调节结构 |
-
1997
- 1997-03-27 JP JP07534097A patent/JP3590710B2/ja not_active Expired - Fee Related
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