JP3588432B2 - 光ケーブル保持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置に導入されるケーブルを保持するケーブル保持具に関する。
また、本発明は、プリント配線板上に導入される光ケーブルを保持するための光ケーブル保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、光ケーブルを利用した通信機器は、小型化されプリント配線板上で容易に実現されるようになってきている。光ケーブルは、電線と異なり、切断して最適な長さに調整することが困難である。このため、プリント配線板に導入される光ケーブルの余長部分を、所定の環形状にしてプリント配線板上に保持する必要がある。また、これ等通信機能を有するプリント配線板は、一般に、収納架内に複数立設した状態で収納されることが多い。このため、この種のプリント配線板に導入される光ケーブルの余長部分が、隣接する他のプリント配線板に接触することを防止しなくてはならない。
【0003】
図11は、光ケーブルが導入されるプリント配線板を示している。
プリント配線板1には、複数の電子部品2、光モジュール3、および光モジュール3に接続する光ケーブル4の余長部分4aを保持するケーブルクランプ5が取り付けられている。ケーブルクランプ5は、光ケーブル4の余長部分4aを所定の環形状(例えば、直径60mm以上)にして、等間隔で4箇所に取り付けられている。
【0004】
図12は、ケーブルクランプ5の詳細を示している。
ケーブルクランプ5は、ナイロン樹脂等で形成されており、光ケーブル4を保持するケーブル保持部5aと、プリント配線板1のスルーホール1aに回動自在に支持される軸部5bと、軸部5bの先端にスルーホール1aの内径より大きく形成され、幅方向に弾性を有する突起5cとを有している。ケーブル保持部5aには、光ケーブル4を出し入れする開口部5dが形成されている。この開口部5dには、ケーブル保持部5aに保持された光ケーブル4の外れを防止する外れ防止片5eが、内側に向けて形成されている。
【0005】
図13は、光ケーブル4をプリント配線板1上に保持するための別の保持具を示している。
この光ケーブル保持具6は、光ケーブル4の余長部分4aを保持する横断面コ字状の本体部6aと、この本体部6aをプリント配線板1のスルーホール1aにはんだ付けするための固定軸6bとを有している。
【0006】
そして、光ケーブル4の余長部分4aは、環状に束ねられた状態で、予めプリント配線板1にはんだ付けされた光ケーブル保持具6の本体部6aに載置され、樹脂バンド7で包縛される。
図14は、光ケーブル4をプリント配線板1上に保持するための別の保持具を示している。
【0007】
プリント配線板1上に載置された光ケーブル4の余長部分4aは、リード線8等をスルーホール1aに挿入しはんだ付けすることで、プリント配線板1に保持されている。
図15は、光ケーブル4が導入される別のプリント配線板を示している。
このプリント配線板1には、複数の電子部品2、光モジュール3、光モジュール3に接続する光ケーブル4の余長部分4aを保持するケーブルクランプ5、および光ケーブル4の余長部分4aを覆う保護板9とが取り付けられている。保護板9は、ビスによりプリント配線板6に固定されている。この保護板9により、余長部分4aがプリント配線板1から浮いて、隣接する別のプリント配線板1に接触することが防止されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図11に示したプリント配線板1では、光ケーブル4の余長部分4aは、ケーブルクランプ5に局所的に保持されているだけであり、光ケーブル4を所定の余長形状を保持できないおそれがあった。光ケーブル4が軸方向に沿って移動し、ケーブルクランプ5の間から突出すると、プリント配線板1の収納架(図示せず)への収納時等に、光ケーブル4が隣接するプリント配線板あるいは収納架に引っ掛かり損傷するおそれがあった。
【0009】
また、ケーブルクランプ5は、プリント配線板1に回動自在に取り付けられており、プリント配線板1上には、ケーブルクランプ5の回動により擦られる領域が存在する。このため、この領域には、部品の実装および導電パターンの配線ができなかった。また、光ケーブル4の余長部分4aに対応する領域には、部品を実装できなかった。この結果、パターン設計に制約ができ、部品の実装密度が低減するという問題があった。
【0010】
図13に示したケーブル処理具6では、光ケーブル4の余長処理に必要な部材が増え、コストが増大するという問題があった。また、複数の部材を用いて光ケーブル4の余長処理を行うため、光ケーブル4の余長処理に多大な工数が必要であった。
図14では、リード線8を手作業でスルーホール1aにはんだ付けしなくてはならず、光ケーブル4の余長処理に多大な工数が必要であった。また、はんだ付けするリード線8で光ケーブル4を直接保持するため、はんだ付け時に光ケーブル4の外被部分が溶融するおそれがあった。
【0011】
図15に示した構造では、プリント配線板1の一部が保護カバー9で覆われており、保護カバー9の下に実装された部品2の実装状態を確認するためには、保護カバー9を外さなくてはならないという問題があった。
一方、この種のプリント配線板が収納される通信機器用収納架では、光ケーブルだけでなく、電源線、信号線等を接続するための一般の電気ケーブルも導入されている。従来、電気ケーブルは、樹脂バンド等を使用して収納架に固定されている。この場合、電気ケーブルを局所的にしか保持できないため、電気ケーブルが損傷(断線等)するおそれがあった。また、太い電気ケーブルの曲げ部分は、その反発力に対抗するため多数の樹脂バンドが必要になり、作業性が悪かった。
【0012】
本発明の目的は、プリント配線板上での光ケーブルの保持を、容易かつ確実に行うとともに、プリント配線板に搭載される部品の実装密度を向上することにある。
また、本発明の別の目的は、電気ケーブル等のケーブルを収納架内に容易かつ確実に保持することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の光ケーブル保持構造は、軸方向および径方向に弾性を有する螺旋形状をしたケーブル保持部を、一端側から光ケーブルの余長部分に巻き付け、該軸方向に延在する中空部分に光ケーブルを保持し、前記ケーブル保持部の軸方向の両端にそれぞれ設けられた取付部を、プリント配線板に形成された貫通穴に挿入支持し、前記余長部分を前記プリント配線板上の所定の位置に保持し、前記貫通穴は、予め想定される前記余長部分の保持位置に沿って、前記ケーブル保持部の両取付部の距離より短い間隔で、複数連続して列状に形成されたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の光ケーブル保持構造は、請求項1記載の光ケーブル保持構造において、前記ケーブル保持部は、前記取付部の前記貫通穴への支持時に、前記プリント配線板の表面から離れた位置で前記光ケーブルの前記余長部分を保持することを特徴とする。
【0019】
請求項3の光ケーブル保持構造は、請求項1記載の光ケーブル保持構造において、複数の前記貫通穴からなる列は、複数箇所に形成されたことを特徴とする。
【0020】
(作用)
請求項1の光ケーブル保持構造では、螺旋形状のケーブル保持部を一端側から光ケーブルの余長部分に巻き付けていくことで、この余長部分がケーブル保持部の中空部分に容易に保持される。すなわち、余長部分がケーブル保持部内に挿通された状態になる。この後、プリント配線板の貫通穴に取付部を挿入して支持することで、光ケーブルの余長部分がケーブル保持具を介してプリント配線板上の所定の位置に保持される。余長部分は、ケーブル保持部全体で保持されるため、局所的に応力が掛かることが防止され、ケーブルの損傷が防止される。
また、ケーブル保持部に保持する光ケーブルの本数、外径、余長処理位置、余長形状等に応じて、最適な貫通穴が選択され、この貫通穴に取付部が挿入支持される。このため、光ケーブルの本数、外径、余長処理位置、余長形状等にそれぞれ対応して、余長部分が最適に保持される。また、光ケーブルの本数および太さに応じて、取付部を挿入する貫通穴を変えることで、ケーブル保持部の径が自在に変更され、余長部分が最適に保持される。
【0025】
請求項2の光ケーブル保持構造では、ケーブル保持部がプリント配線板の表面から離れた位置で光ケーブルの余長部分を保持する。このため、余長部分の下に、電子部品を実装することが可能になる。この結果、余長処理が実装部品のレイアウトに制限されることなく容易に行え、同時にプリント配線板の部品実装密度が向上する。
【0027】
請求項3の光ケーブル保持構造では、複数の貫通穴からなる列が複数箇所に形成されるため、光ケーブルは、その余長形状を変えることなく確実に保持される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明に関連するケーブル保持具および光ケーブル保持構造を示している。なお、従来技術で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付している。
光ケーブル保持具10は、ピアノ線等の鋼線を螺旋形状に折曲したケーブル保持部12と、このケーブル保持部12の両端に一体形成された取付部14とを有している。ケーブル保持部12は、鋼線を4周分巻回して形成されている。ケーブル保持部12の鋼線の周囲には、塩化ビニル等の樹脂16(弾性部材に対応する)がコーティングされている。そして、光ケーブル4を保持する中空部分12aが、ケーブル保持部12の軸方向Aに延在して形成されている。
【0030】
各取付部14には、通信機能等を有するプリント配線板18(装置に対応する)のスルーホール18a(貫通穴に対応する)に挿入される挟持部20がそれぞれ形成されている。挟持部20は、鋼線の折り返し部分14aに形成されており、スルーホール18aを介してプリント配線板18の裏面18b側に挿通されるかぎ部22と、鋼線の先端側14bをプリント配線板18に沿って軸方向Aの外側に折曲した当接部24とを有している。各挟持部20は、互いに軸方向Aの外側に向けて形成されている。
【0031】
かぎ部22には、ケーブル保持部12側に向けて、軸方向Aの外側に傾斜する傾斜部22aと、この傾斜部22aのケーブル保持部12側に連結され当接部24に対向する当接部22bとが形成されている。傾斜部22aにおける軸方向Aの最大幅Wは、スルーホール18aの内径Dより大きくされている。当接部22b、24の間隔Sは、プリント配線板18の厚さTにほぼ等しくされている。
【0032】
このように、ケーブル保持具10は、簡易な構造のため、そのコストは低い。次に、上述したケーブル保持具10を用いて、プリント配線板18に、光ケーブル4の余長部分4aを保持する方法について説明する。
先ず、プリント配線板18上に導入された光ケーブル4の余長処理が行われ、光ケーブル4の余長部分が所定の環形状にされる。
【0033】
次に、図2に示すように、ケーブル保持部12の一端側(図の左側)を、光ケーブル4の余長部分4aに接触した状態で、ケーブル保持部12の他端側が余長部分4aの周囲に回される。ケーブル保持部12は余長部分4aに巻き付けられ、余長部分4aは中空部分12aに保持される。このとき、ケーブル保持部12は軸方向Aおよび径方向に弾性を有しているため、余長部分4aに容易に巻き付けることが可能である。また、光ケーブル4の本数が多い場合にもケーブル保持部12が拡径するため、光ケーブル4は容易に保持される。すなわち、光ケーブル4の本数あるいは太さによらず、余長部分4aは最適に保持される。
【0034】
次に、図3に示すように、ケーブル保持具10のかぎ部22が、プリント配線板18のスルーホール18aに部品実装面18c側から挿入される。このとき、傾斜部22aがスルーホール18の開口部分を押圧する。その反力でかぎ部22は弾性変形し、最大幅Wが小さくなり、スルーホール18a内に挿入される。
次に、図4に示すように、傾斜部22aが裏面18b側に挿通されると、かぎ部22は、復元力で元の形状に戻る。そして、かぎ部22の当接部22bが、裏面18bからスルーホール18aの開口(他方の開口に対応する)の周囲に当接される。同時に、当接部24は、部品実装面18c側からスルーホール18aの開口(一方の開口に対応する)の周囲に当接される。
【0035】
そして、スルーホール18aの開口の周囲が挟持部20により挟持され、ケーブル保持具10は、プリント配線板18上に直立して支持される。光ケーブル4の余長部分4aは、プリント配線板18上の所定の位置に支持される。なお、かぎ部22のスルーホール18への挿入は、2つ同時に行ってもよく、別々に行ってもよい。上記取付作業は、熟練作業者でなくても容易にできる。
【0036】
図5は、4つのケーブル保持具10を使用して、プリント配線板18上に光ケーブル4の余長部分4aを保持した状態を示している。プリント配線板18上には、図11と同様に、複数の電子部品2、光モジュール3が実装されている。
余長部分4aは、複数箇所でケーブル保持部12に保持されるため、光ケーブル4が局所的に折れ曲がって破損することが防止される。また、余長部分4aが所定の環形状でなくなることが防止される。
【0037】
図6は、本発明に関連するケーブル保持具を示している。なお、図1ないし図5で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付している。
【0038】
この例のケーブル保持具26は、複数の通信機器が収納される収納架28の壁面等に取り付けられ、電気ケーブル30等を保持する。
ケーブル保持具26は、図1ないし図5と同様に、ピアノ線等の鋼線を螺旋形状に折曲したケーブル保持部32と、このケーブル保持部32の両端に一体形成された取付部34とを有している。ケーブル保持部32の鋼線の周囲は、塩化ビニル等の樹脂16で覆われている。この樹脂16は、コーティングまたは樹脂チューブを鋼線に被せて形成されている。
【0039】
そして、電気ケーブル30を保持する中空部分32aが、ケーブル保持部32の軸方向Aに延在して形成されている。各取付部34には、この取付部34を収納架28の取付穴28a(貫通穴に対応する)に固定するための環状部34aがそれぞれ形成されている。ここで、鋼線の太さは、保持する電気ケーブル30の重量、外径等を考慮して決められている。
【0040】
図7は、ケーブル保持具26を使用して、収納架28内に導入された電気ケーブル30を、ケーブル導入空間28bの所定の位置に保持した状態を示している。この例では、ケーブル導入空間28bに固定されたケーブル支持板38に、取付穴28aが形成されており、この取付穴38aに電気ケーブル30を保持したケーブル保持具26が取り付けられている。
【0041】
図8は、本発明に関連するケーブル保持具を示している。なお、図1ないし図5で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付している。
【0042】
この例では、ケーブル保持具40のケーブル保持部42は、両端側ほど径が小さくされている。このため、中空部分42aは、両端側ほど狭くなっている。その他の構造は、図1ないし図5と同一である。
この例では、ケーブル保持部42の中空部分42aに保持された光ケーブル4は、ケーブル保持部42の両端側で確実に保持される。このため、光ケーブル4がケーブル保持部42内で移動することが防止される。この結果、ケーブル保持部42に保持された光ケーブル4の余長形状が変わることが防止される。
【0043】
この例では、ケーブル保持部42内に保持された光ケーブル4をケーブル保持部42の両端で確実に保持でき、光ケーブル4がケーブル保持部42内で移動することを防止でき、光ケーブル4の余長形状が変わることを防止できる。
ケーブル保持部42を光ケーブル4に巻き付けるだけで、光ケーブル4をケーブル保持部42の中空部分12aに容易に保持できる。
ケーブル保持具40を容易かつ安価に形成できる。
樹脂16(弾性部材)により、中空部分12aに保持される光ケーブル4ケーブルの損傷を確実に防止できる。
プリント配線板18に導入される光ケーブル4を、所定の余長形状で容易かつ確実に保持できる。
ケーブル保持具40をプリント配線板18上に確実に支持できる。
かぎ部22と当接部24とによりスルーホール18a(貫通穴)の周囲を挟持でき、ケーブル保持具40をプリント配線板18上に確実に支持できる。
図9は、本発明に関連するケーブル保持具および光ケーブル保持構造を示している。なお、従来技術および図1ないし図5で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付している。
【0044】
この例では、ケーブル保持具44の取付部46が図1ないし図5に比べ長く形成されている。すなわち、光ケーブル4は、プリント配線板18から離れた位置でケーブル保持部12に保持される。このため、光ケーブル4の余長部分4aの下に、発熱部品等の電子部品2を実装することが可能になる。この結果、電子部品2のレイアウトに依存することなく余長処理が容易に行え、プリント配線板18の部品実装密度が向上する。
【0045】
この例では、光ケーブル4をプリント配線板18から離れた位置で保持できるため、余長部分4aの下に、電子部品2を実装することができる。この結果、光ケーブル4の余長処理を容易に行うことができ、部品の実装密度を向上できる。
【0046】
図10は、本発明の光ケーブル保持構造の第1の実施形態(請求項1ないし請求項3に対応する)を示している。なお、図1ないし図5で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付している。
この実施形態では、プリント配線板48における光ケーブル4の余長部分4aが保持される予想位置Eに沿って、複数のスルーホール48aが列状に形成されている。複数のスルーホール48aからなる列48bは、4箇所に形成されている。そして、余長部分4aに、第1の実施形態のケーブル保持具10等を巻き付けた後、取付部14(図示せず)が、各列48bの最適なスルーホール48aにそれぞれ取り付けられる。この結果、光ケーブル4aの取り込み部分50aおよび取り出し部分50bにおいて、光ケーブル4が所定の形状に保持される。また、余長処理した結果、余長部分4aが予想位置Eからずれた場合にも、確実に余長部分4aが保持される。
【0047】
さらに、例えば、余長部分4aの光ケーブル4の本数が多い場合には、ケーブル保持具10の両取付部14(図示せず)を、近接するスルーホール48aにそれぞれ取り付けることで、ケーブル保持部12の径を大きくすることが可能になる。すなわち、光ケーブル4の本数および太さに応じて、ケーブル保持部12の径を変更するで、余長部分4aが最適に保持される。
【0048】
この実施形態においても、上述した例と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、プリント配線板48上で余長処理された光ケーブル4の余長部分4aを常に最適に保持できる。また、光ケーブル4の本数および太さに応じて、ケーブル保持部12の径を自在に変更できる。
なお、上述した例では、ピアノ線等の鋼線を使用してケーブル保持具10を形成した例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、ばね用りん青銅等の線材を使用してケーブル保持具を形成しても良い。
【0049】
また、上述した例では、鋼線を4周分巻回してケーブル保持部12を形成した例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。鋼線の巻き数は、保持する光ケーブル4の余長部分4aに合わせればよい。
【0050】
上述した実施形態では、ケーブル保持部40に光ケーブル4を保持した例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、電気ケーブル等を保持するために使用しても良い。特に、ケーブルの曲げに対する反力が大きい太い電気ケーブルの場合、ケーブル保持部40の両端でこれ等ケーブルの曲げ部分を容易に保持できる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の光ケーブル保持構造では、ケーブル保持部を光ケーブルの余長部分に巻き付けるだけで、余長部分をケーブル保持部の中空部分に容易に保持できる。余長部分を、ケーブル保持部全体で保持できるため、局所的に応力が掛かることを防止でき、ケーブルの損傷を防止できる。
また、光ケーブルの本数、外径、余長処理位置、余長形状等に応じて、余長部分を最適に保持できる。
【0054】
請求項2の光ケーブル保持構造では、余長部分の下に電子部品を実装できる。この結果、余長処理を容易にでき、プリント配線板の部品実装密度を向上できる。
【0055】
請求項3の光ケーブル保持構造では、光ケーブルの余長形状を変えることなく確実に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブル保持具および光ケーブル保持構造の一例を示す斜視図である。
【図2】ケーブル保持部を光ケーブルの余長部分に巻回する状態を示す説明図である。
【図3】かぎ部をスルーホールに挿入する状態を示す断面図である。
【図4】ケーブル保持具をプリント配線板に支持した状態を示す断面図である。
【図5】プリント配線板上に光ケーブルの余長部分を保持した状態を示す斜視図である。
【図6】ケーブル保持具の別の例を示す斜視図である。
【図7】収納架内に導入された電気ケーブルを所定の位置に保持した状態を示す斜視図である。
【図8】ケーブル保持具の別の例を示す斜視図である。
【図9】光ケーブル保持構造の別の例を示す断面図である。
【図10】光ケーブル保持構造の第1の実施形態を示す断面図である。
【図11】従来のプリント配線板上に光ケーブルの余長部分を保持した状態を示す斜視図である。
【図12】ケーブルクランプの詳細を示す斜視図である。
【図13】光ケーブルをプリント配線板上に保持するための別の保持具を示す斜視図である。
【図14】光ケーブルをプリント配線板上に保持するための別の保持具を示す斜視図である。
【図15】光ケーブルが導入される別のプリント配線板を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 電子部品
4 光ケーブル
4a 余長部分
10 光ケーブル保持具
12 ケーブル保持部
12a 中空部分
14 取付部
16 樹脂
18 プリント配線板
18a スルーホール
18b 裏面
18c 部品実装面
20 挟持部
22 かぎ部
22a 傾斜部
22b 当接部
24 当接部
26 ケーブル保持具
28 収納架
28a 取付穴
30 電気ケーブル
32 ケーブル保持部
32a 中空部分
34 取付部
40 ケーブル保持具
42 ケーブル保持部
42a 中空部分
44 ケーブル保持具
48 プリント配線板
48a スルーホール
48b 列
A 軸方向
E 予想位置
Claims (3)
- 軸方向および径方向に弾性を有する螺旋形状をしたケーブル保持部を、一端側から光ケーブルの余長部分に巻き付け、該軸方向に延在する中空部分に光ケーブルを保持し、
前記ケーブル保持部の軸方向の両端にそれぞれ設けられた取付部を、プリント配線板に形成された貫通穴に挿入支持し、前記余長部分を前記プリント配線板上の所定の位置に保持し、
前記貫通穴は、予め想定される前記余長部分の保持位置に沿って、前記ケーブル保持部の両取付部の距離より短い間隔で、複数連続して列状に形成されたことを特徴とする光ケーブル保持構造。 - 請求項1記載の光ケーブル保持構造において、
前記ケーブル保持部は、前記取付部の前記貫通穴への支持時に、前記プリント配線板の表面から離れた位置で前記光ケーブルの前記余長部分を保持することを特徴とする光ケーブル保持構造。 - 請求項1記載の光ケーブル保持構造において、
複数の前記貫通穴からなる列は、複数箇所に形成されたことを特徴とする光ケーブル保持構造。
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