JP3586518B2 - トンネル内の視線誘導システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内の視線誘導効果および視環境を高めたトンネル内の視線誘導システムに関するものであり
【0002】
【従来の技術】
従来、トンネル内の車両に対して安全走行を促すために、トンネルの側壁面に、スレート板、ホーロー鋼板、無機塗装や樹脂塗装されたアルミニウム板やステンレス板、タイル等からなるトンネル内装板が取付けられ、または壁面塗装されてトンネルの側壁面を白く明るくすることにより、トンネル内の視環境が高められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のトンネル内装板は、トンネル内の照明灯やヘッドライトによる可視光を反射することによりトンネル内の視環境を高めるものであるが、この可視光の反射だけでは充分でなく、また視線誘導効果に乏しいものであり、さらにトンネル内は排気ガス等でくもって視界が悪くなっており、依然としてトンネル内はトンネルの外と比べると暗く、走行する先の方までも十分に視認することができない。
【0004】
そこで本発明は上記の如き問題を解決し、トンネル内における視線誘導効果および視環境をさらに高めたトンネル内の視線誘導システムを提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわちこの発明に係るトンネル内の視線誘導システムは、トンネル内の照明灯やヘッドライトによる可視光を反射する複数の非発光性トンネル内装板の内の一部の非発光性トンネル内装板が、その表面の全部または一部に蛍光物質が含有されて、紫外線を放出する光源よりの紫外線を受けると前記蛍光物質が励起されて発光される発光性トンネル内装板となされ、前記発光性トンネル内装板がトンネルの側壁面に走行路に沿って取付けられ、その他の側壁面には蛍光物質が含有されていない非発光性トンネル内装板が取付けられたことを特徴とするものである。
【0006】
本発明によれば、トンネルの側壁面に取付けられた発光性トンネル内装板の表面の全部または一部に含有された蛍光物質が、紫外線を放出する光源よりの紫外線を受けると励起されて発光されるようになされているため、紫外線を放出する光源をトンネル内に設置したり、車両のヘッドライトに搭載しておけば、これらの光源よりの紫外線を受けて前記蛍光物質が励起されて発光される。従って可視光を放出する従来のトンネル内の照明灯やヘッドライト等よりの可視光の反射光と相まって発光性トンネル内装板が明るく輝き、トンネル内の視線誘導効果および視環境を向上させることができる。
【0007】
トンネルの側壁面に取付けられるトンネル内装板は、全てが蛍光物質が含有された発光性トンネル内装板であってもよいし、また一部であってもよく、また発光性トンネル内装板の表面に含有させる蛍光物質は、紫外線を受けると、紫外線を受けないときの色と同じ色で発光するものであってもよいが、紫外線を受けないときの色と異なる色で発光するものであってもよい。
【0008】
なお、前記発光性トンネル内装板が、トンネルの側壁面に、走行路に沿って線状または点状に取付けられていれば、光源よりの紫外線を受けると、この発光性トンネル内装板が、走行路に沿って線状または点状に発光して浮き上がったように視認されるので、視線誘導効果がより向上する。
【0009】
さらに線状または点状に取付けられた前記発光性トンネル内装板に含有された蛍光物質が、光源よりの紫外線を受けると、紫外線を受けないときの色と異なる色で発光するものであれば、この線状または点状に発光する発光性トンネル内装板がより周囲より際立って視認されるので、視線誘導効果がさらに向上する。
【0010】
さらにまた、例えばカーブ区間とその前後の直線区間とを互いに異なる色で発光させる如く、線状または点状に取付けられた発光性トンネル内装板が、一の区間と、その区間と隣接する他の区間とにおいて、紫外線を受けると互いに異なる色で発光されるようになされていれば、カーブ区間等の注意を喚起させる区間が明確に示され、より視線誘導効果が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
まず図1は本発明の実施の一形態を示す斜視図であり、本形態は、トンネルの側壁面1に、例えば高温焼成したカルシウム、バリウム、亜鉛などの無機酸化物等の如く、紫外線のエネルギーを受けて励起し、可視光線を発して発光する蛍光物質が表面の全部または一部に含有された発光性トンネル内装板2が、走行路に沿って線状に取付けられると共に、その他の側壁面1には従来の非発光性トンネル内装板3が取付けられ、さらに側壁面1の上方には、紫外線を放出する例えばブラックライトランプの如き光源4が適宜間隔をおいて配置され、そしてこの光源4より放出される紫外線を、線状に取付けられた発光性トンネル内装板2が受けると、含有された蛍光物質が励起されて発光されるようになされているものである。
【0012】
なお上記の如く紫外線を放出する光源4をトンネルの側壁面1の上方に配置しておくことにより、走行する車両のヘッドライト等の光が届かないところに位置している発光性トンネル内装板2をも発光させることができるため、ヘッドライトの届かない先の方までをもドライバーに視認させることができる。
【0013】
前記発光性トンネル内装板2は、表面の全部または一部に蛍光物質が含有されていれば、特にその材質は限定されるものではなく、例えば従来の非発光性トンネル内装板3の表面の全部または一部に蛍光物質を含有させればよい。すなわち従来の非発光性トンネル内装板3としては一般に、石綿スレートやセメント、ほうろう等の無機質板からなるもの、ポリエチレンやポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂板からなるもの、亜鉛メッキ鋼やステンレス鋼、アルミニウム合金等の金属板からなるもの、また前記金属板の表面にほうろうやシリコーン化合物の如き無機質層、またはふっ素樹脂等の有機物質層が形成されているもの、タイル等からなるものであるが、これらの表面の全部または一部に蛍光物質を含有させればよい。
【0014】
なお蛍光物質を表面に含有させる方法は特に限定されず、塗料、顔料あるいは染料の状態に加工された蛍光物質を、非発光性トンネル内装板3の如き基材の表面に適宜塗装、混入、染色することによって含有させればよく、また蛍光物質を含有するシートや板状体等を貼着してもよい。また蛍光物質は発光性トンネル内装板2の表面全体に含有されていてもよく、一部に含有されていてもよい。この蛍光物質は、紫外線を受けないときの色と同じ色で発光するようになされていてもよいし、異なる色で発光するようになされていてもよい。また蛍光物質の残光特性は特に限定されず、短残光性のものであってもよいし、長残光性のものでもよく、蛍光物質の種類、励起波長、発光色等、特に限定されない。
【0015】
次に図2は本発明の実施の他の形態を示す斜視図であり、前記の如き発光性トンネル内装板2が、トンネルの側壁面1に、走行路に沿って線状に取付けられているのは、図1の形態と同様であるが、図1の形態では紫外線を放出する光源4がトンネルの側壁面1の上方に配置されているのに対して、本形態では車両5のヘッドライトに搭載されている点で異なる。すなわち車両5のヘッドライトには可視光を放出する通常の光源と、紫外線を放出する光源4とが取付けられ、この紫外線を放出する光源4より放出される紫外線を、線状に取付けられた発光性トンネル内装板2が受け、含有された蛍光物質が励起されて発光されるようになされているものである。
【0016】
このように紫外線を放出する光源4をヘッドライトに搭載すれば、紫外線は目に見えないため、可視光を放出する通常の光源のようにロービームにして対向車に対して防眩する必要がなく、紫外線を放出する光源4をアッパービームにして常に紫外線を遠方まで到達するようにしておけば、より遠くの発光性トンネル内装板2までを発光させることができる。
【0017】
次に図3は本発明の実施のさらに他の形態を示す斜視図であり、本形態は走行路に沿って点状に発光するように、発光性トンネル内装板2が、トンネルの側壁面1に、走行路に沿って点状に取付けられている点において、図2の形態と異なるのみである。
【0018】
次に図4は本発明の実施のさらに他の形態を示す斜視図であり、発光性トンネル内装板2が、トンネルの側壁面1に、走行路に沿って点状に取付けられていると共に、手前の直線区間Aと、その直線区間Aに続くカーブ区間Bとに取付けられた発光性トンネル内装板2が、紫外線を受けると互いに異なる色で発光されるように、それぞれ異なる発光色の蛍光物質が含有されているものである。かように、線状または点状に取付けられた発光性トンネル内装板2が、本形態の如く例えば直線区間Aである一の区間と、その区間と隣接する例えばカーブ区間Bである他の区間とにおいて、紫外線を受けると互いに異なる色で発光されるようになされていれば、カーブ区間B等の注意を喚起させる区間が明確に示され、より視線誘導効果が向上する。なお本形態では、図2〜3の形態と同様に、紫外線を放出する光源4は車両5のヘッドライトに搭載されている。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、トンネルの側壁面に取付けられた発光性トンネル内装板の表面の全部または一部に含有された蛍光物質が、紫外線を放出する光源よりの紫外線を受けると励起されて発光されるようになされているため、紫外線を放出する光源をトンネル内に設置したり、車両のヘッドライトに搭載しておけば、これらの光源よりの紫外線を受けて前記蛍光物質が励起されて発光される。従って可視光を放出する従来のトンネル内の照明灯やヘッドライト等よりの可視光の反射光と相まって発光性トンネル内装板が明るく輝き、トンネル内の視線誘導効果および視環境を向上させることができる。
【0020】
なお、前記発光性トンネル内装板が、トンネルの側壁面に、走行路に沿って線状または点状に取付けられていれば、光源よりの紫外線を受けると、この発光性トンネル内装板が、走行路に沿って線状または点状に発光して浮き上がったように視認されるので、視線誘導効果がより向上する。
【0021】
さらに線状または点状に取付けられた前記発光性トンネル内装板に含有された蛍光物質が、光源よりの紫外線を受けると、紫外線を受けないときの色と異なる色で発光するものであれば、この線状または点状に発光する発光性トンネル内装板がより周囲より際立って視認されるので、視線誘導効果がさらに向上する。
【0022】
さらにまた、例えばカーブ区間とその前後の直線区間とを互いに異なる色で発光させる如く、線状または点状に取付けられた発光性トンネル内装板が、一の区間と、その区間と隣接する他の区間とにおいて、紫外線を受けると互いに異なる色で発光されるようになされていれば、カーブ区間等の注意を喚起させる区間が明確に示され、より視線誘導効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の他の形態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施のさらに他の形態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施のさらに他の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 トンネルの側壁面
2 発光性トンネル内装板
3 非発光性トンネル内装板
4 紫外線を放出する光源
5 車両
Claims (4)
- トンネル内の照明灯やヘッドライトによる可視光を反射する複数の非発光性トンネル内装板の内の一部の非発光性トンネル内装板が、その表面の全部または一部に蛍光物質が含有されて、紫外線を放出する光源よりの紫外線を受けると前記蛍光物質が励起されて発光される発光性トンネル内装板となされ、前記発光性トンネル内装板がトンネルの側壁面に走行路に沿って取付けられ、その他の側壁面には蛍光物質が含有されていない非発光性トンネル内装板が取付けられたことを特徴とするトンネル内の視線誘導システム。
- 前記発光性トンネル内装板が、トンネルの側壁面に、走行路に沿って線状または点状に取付けられたことを特徴とする請求項1記載のトンネル内の視線誘導システム。
- 線状または点状に取付けられた前記発光性トンネル内装板に含有された蛍光物質は、光源よりの紫外線を受けると、紫外線を受けないときの色と異なる色で発光するものであることを特徴とする請求項2記載のトンネル内の視線誘導システム。
- 線状または点状に取付けられた前記発光性トンネル内装板が、一の区間と、その区間と隣接する他の区間とにおいて、紫外線を受けると互いに異なる色で発光されるものであることを特徴とする請求項3記載のトンネル内の視線誘導システム。
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