JP4206945B2 - ライセンスプレート用照明装置 - Google Patents
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Description
一方、省電力であることや長寿命であることなどの利点を有するLED(発光ダイオード)を光源に利用することが提案されている。しかしながら現在の技術レベルでは、LED一つではバルブほどの高光束を得ることができない。高輝度化されたLEDを使用したとしてもバルブの場合と同様、ライセンスプレートにおいてLEDに近い領域と遠い領域との間で照度差が生ずるといった問題が依然として残る。LEDの使用数を増やせば全体としての照度は向上するものの、LEDの設置位置の制約やコストの問題が出てくる。
尚、本発明に関連する文献(特許文献1及び2)を以下に開示する。
本発明は以上の課題に鑑みて、車両のライセンスプレート用の照明において照度の均一化及び照度の向上を図ることを目的とする。
ライセンスプレートを前面側より照明する照明装置であって、
ライセンスプレートの上方ないし斜め上方の位置に、その光軸が該ライセンスプレートの中央よりも下の領域に交差するように設置されるLED光源と、
前記LED光源の観察者側斜め下方に設置される反射部材であって、前記LED光源の光の中で観察者側に向かう光を受け、それを前記ライセンスプレートの中央部ないし下部に照射する光へと変換する反射部材と、
を備えるライセンスプレート用照明装置。
一方で、反射部材による上記作用によって、ライセンスプレートの照明に利用されるトータルの光量が増加し、照明効果に優れた照明態様が得られる。
(光源)
光源としてはLEDが使用される。LEDは消費電力及び発熱量が小さくかつ長寿命であることから長時間連続的に点灯させることに適した光源である。また小型であるため光源用のスペースが少なくてすみ、本発明の照明装置の小型化、薄型化が可能となる。これにより照明装置のハンドリング性も向上する。またLEDは振動、衝撃に強いことから信頼性の高い照明装置を構成できるといった利点もある。
蛍光体を用いる場合には、例えば蛍光体を含む層を後述の光透過性カバー表面に設けることができる。このような蛍光体を含む層は蛍光体含有インク若しくは塗料の印刷、塗布などにより又は蛍光体を含むシートの貼着などによって形成することができる。また、蛍光体を光透過性カバー内に含有させることができる。このような構成では光透過性カバー内で蛍光が生じ、この蛍光が光透過性カバーの光放射面から放射することによって照明が行われる。
以上のように光軸方向の異なる複数のLEDをまとめて光源ユニットとしてもよい。このようにして構成される光源ユニットを複数用いてもよく、その場合には例えばライセンスプレートの上縁に沿うよう間隔を空けて各光源ユニットを配置する。
本発明で使用される反射部材は上記LED光源の観察者側斜め下方に設置される。反射部材はLED光源に対向する面が光反射性とされる。当該反射面はLED光源の光の中で観察者側(ライセンスプレートと反対側)に向かう光を受け、反射光としてライセンスプレートの中央部ないし下部に照射する光を生成する。このような作用が得られる限りにおいて反射面の形状は特に限定されない。反射光を効率的に利用するため及び反射光をバランスよく配光するために反射面を曲面形状にすることが好ましい。
反射部材の一部に凸曲面を形成してもよい。このような構成では、当該部分によって得られる反射光はより広がりを持つ光となる。従って、光の拡散が促進され、反射光全体の照度の均一化が図られる。また、より広範囲に照射する光を生成することもできる。以上の凸曲面を複数領域に形成してもよい。例えば複数のLED光源を使用する場合に、各LED光源の光軸が交差する領域にそれぞれ凸曲面を形成する。かかる構成では、各LED光源の光が反射と同時に拡散される。
光反射性の材料を成形すること又は適当な材料を成形した後に反射面部分を光反射性材料で被覆等することによって反射部材を作製することができる。ここでの光反射性の材料としてはアルミニウムや銀などの金属や白色系の樹脂などを例示できる。
以上の反射部材(以下の説明において、「第1の反射部材」という)に加えて第2の反射部材を使用することもできる。この第2の反射部材はLED光源のライセンスプレート側斜め下方に設置され、LED光源の光の中でライセンスプレートよりも上方に向かう光を受けてライセンスプレート方向又は第1の反射部材方向の光を生成する。このような第2の反射部材を使用すれば、それがないとすればライセンスプレートの上方に向かい照明に利用されない光をライセンスプレートの照明に利用できることとなるから光の利用率が高まって照明効果が向上する。特に、それによる反射光が第1の反射部材方向に進行するように第2の反射部材を構成することが好ましい。このような構成によれば、ライセンスプレートの央部ないし下部を照明する光を最終的に得ることができる。その結果ライセンスプレートの当該領域における照度が補われることとなり、照度バランスが向上する。
LED光源及び反射部材を覆うように設置される光透過性カバーを備えることができる。光透過性カバーの材質は、LED光源の光に対して透過性であれば特に限定されない。好ましくは透明(無色透明、有色透明を含む)な材料により光透過性カバーを構成する。また、加工が容易で耐久性に優れた材料により光透過性カバーを構成することが好ましい。具体的には例えば、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ガラス等を材料として光透過性カバーを形成することができる。
光透過性カバーの外表面(外表面の一部であってもよい)を凸レンズ状として、光透過性カバーを通過する際に集光効果が得られるようにしてもよい。このような集光効果を利用して照明光の配光特性を制御してもよい。
以下、実施例を用いて本発明の構成をより詳細に説明する。
照明装置1では2個のLEDユニット20が使用される。各LEDユニット20は2個のLED21と基板25とを有する。LED21は白色発光のチップ型LEDである。LED21は、LEDチップ23の横方向を四面によって囲繞するリフレクタ24を備える(図3aを参照)。リフレクタ24の対向する面同士の傾斜角は等しく、一方で隣合う面の傾斜角は異なる。各LED21はそのリフレクタ24の傾斜角の小さい一組の面24aとリアライセンスプレート100の長手軸(横方向)とが使用時において平行となるように基板25に実装されており、その結果LED21からはリアライセンスプレート100の縦方向よりも横方向に広い光が放出される。尚、基板25にはLED20の他に保護抵抗がマウントされており、また各LED21が直列接続されるような配線パターンが形成されている。
各LEDユニット20は、それが内蔵するLED21が一列をなすようにケース10に取り付けられる。各LED21を結ぶ直線は、リアライセンスプレート100の上縁と略平行になっている。一方、照明装置1の使用時においてその光軸Xがリアライセンスプレート100の下部に交差するように各LED21の光放出方向が調整されている。
第1反射板30の反射面は、LEDユニット20に近接する領域において曲率が大きく且ついずれの位置における横断面も同一形状となる曲面であって、そこに照射されるLEDユニット20の光をリアライセンスプレート100の中央部ないし下部へ向かう光へと変換できる形状を有する。一方、第2反射板31の反射面は、曲率が一定で且ついずれの位置における横断面も同一形状となる曲面形状を有し、そこに照射されるLEDユニット20の光は第1反射板30に向かう光へと変換される。
カバー33は光透過性材料(例えばアクリル樹脂)からなり、LEDユニット20の光放出側を被覆するようにケース10に取り付けられる。
一方、第1反射板30及び第2反射板31によって光の有効利用が図られる。即ち、第1反射板30と第2反射板31を設けることによって光の利用率が高くなり、高照度の照明光が得られる。
また、縦方向よりも横方向に長いリアライセンスプレート100に対応するように、リアライセンスプレート100の横方向に広い光が各LED21から放出されることから、より少ない数のLEDによってリアライセンスプレート100全体を照明することが可能となり、同時にリアライセンスプレート100の横方向の照度ムラが軽減される。
図4から明らかなように、リアライセンスプレート上端部において高照度の部分が若干存在するものの、全体に亘って照度バランスが良好な照明光が得られていることがわかる。
各光源ユニット40は3個のLED21を内蔵する。各LED21を結ぶ直線は、リアライセンスプレート100の上縁と略平行になっている。一方、照明装置2の使用時においてその光軸がリアライセンスプレート100の下部に交差するように各LED21の光放出方向が調整されている。
各光源ユニット40は第3反射板41及び42を備える。第3反射板41及び42はリアライセンスプレート100の横方向軸と交差する反射面を備える。この反射面は、白色系の光を良好に反射できるようにAlによって形成されている。第3反射板41は、そこに照射されるLED21の光をライセンスプレート100の上端隅部へ向かう光へと変換できる形状を有する。一方、第3反射板42は、そこに反射されるLED21の光をリアライセンスプレート100の上端中央部へ向かう光へと変換できる形状を有する。
尚、本実施例では第3反射板41及び42によってそれぞれ、リアライセンスプレート100の上端隅部を照明する光、及びリアライセンスプレート100の上端中央部を照明する光が生成されるように構成したが、各第3反射板による反射光の照明領域は、リアライセンスプレート100において照度が不足する領域を考慮して適宜設計されるものである。例えば、他の部材の構成や光源ユニット40の設置態様の如何によってはリアライセンスプレート100の下端隅部における照度の不足が予想される場合があり、この場合には例えば反射板41による反射光が当該領域に照射するように設計することができる。
この形態の照明装置3では、LED21から放出された光の実質的に全部が反射板62に照射する。その結果、反射板62の形状によって配光制御された光が生じ、これがライセンスプレート100に照射する。このように照明装置3では、反射板62によって光学的に制御された光のみによってライセンスプレート100が照明される(使用するLEDの指向性やその配置態様などの如何によっては、LED光の一部がライセンスプレートに直接照射してもよい)。尚、本実施例の反射板62は凹曲面からなり、反射光が良好に配光されるようにその形状を設計している。また、図7に示すように、反射板62は、LED21から横方向に放出された光も受光できるように、光源ユニットの両端側にも連続する形状を有する。これによってLED21の光を有効に利用でき、より高照度の照明が実現される。
10 ケース
20 40 50 60 LEDユニット
21 LED
30 第1反射板
31 第2反射板
33 光透過性カバー
41 42 第3反射板
100 リアライセンスプレート
Claims (9)
- リアライセンスプレート上方のガーニッシュ内に設置され、リアライセンスプレートを前面側より照明する照明装置であって、
リアライセンスプレートの上方ないし斜め上方の位置に、その光軸が該リアライセンスプレートの下部に交差するように設置されるLED光源と、
前記LED光源の観察者側斜め下方に設置される反射部材であって、前記LED光源の光の中で観察者側に向かう光を受け、それを前記リアライセンスプレートの中央部ないし下部に照射する光へと変換する反射部材と、
前記LED光源のリアライセンスプレート側斜め下方に設置される第2の反射部材と、を備え、
前記第2の反射部材は、前記LED光源の光の中で、前記リアライセンスプレートよりも上方に向かう光を受け、それを前記反射部材方向の光へと変換する、ライセンスプレート用照明装置。 - 前記LED光源は、前記リアライセンスプレートの縦方向よりも横方向に広い光を放出する、請求項1に記載のライセンスプレート用照明装置。
- 複数の前記LED光源が備えられ、前記リアライセンスプレートの上縁に沿うように間隔を空けて各LED光源が配置される、請求項1又は2に記載のライセンスプレート用照明装置。
- 前記LED光源から横ないし斜め横方向に放出された光を反射し、前記リアライセンスプレートに照射する光を生成する第3の反射部材を備える、請求項1〜3のいずれかに記載のライセンスプレート用照明装置。
- 前記LED光源及び前記反射部材を覆うように、光拡散処理の施された光透過性カバーが備えられる、請求項1〜4のいずれかに記載のライセンスプレート用照明装置。
- リアライセンスプレート上方のガーニッシュ内に設置され、リアライセンスプレートを前面側より照明する照明装置であって、
リアライセンスプレートの上方ないし斜め上方の位置に設置される光源ユニットであって、中央のLED光源の光軸と、周縁のLED光源の光軸との距離が光の進行方向において次第に離れるように配置されるとともに、各LED光源の光軸が前記リアライセンスプレートの下部に交差する、複数のLED光源を備える光源ユニットと、
前記LED光源の観察者側斜め下方に設置される反射部材であって、前記LED光源の光の中で観察者側に向かう光を受け、それを前記リアライセンスプレートの中央部ないし下部に照射する光へと変換する反射部材と、
前記LED光源のリアライセンスプレート側斜め下方に設置される第2の反射部材と、を備え、
前記第2の反射部材は、前記LED光源の光の中で、前記リアライセンスプレートよりも上方に向かう光を受け、それを前記反射部材方向の光へと変換する、ライセンスプレート用照明装置。 - 複数の前記光源ユニットが備えられ、前記リアライセンスプレートの上縁に沿うよう間隔を空けて各光源ユニットが配置される、請求項6に記載のライセンスプレート用照明装置。
- 前記反射部材の一部に凸曲面が形成されている、請求項1〜7のいずれかに記載のライセンスプレート用照明装置。
- 前記LED光源の光軸が交差する部分に前記凸曲面が形成されている、請求項8に記載のライセンスプレート用照明装置。
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