JP3585021B2 - 蓄熱装置及び蓄熱装置の運転方法 - Google Patents

蓄熱装置及び蓄熱装置の運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、蓄熱媒体の蓄熱により所定時間帯に空調動作し、空調負荷の状況に応じて熱源機を運転する蓄熱装置及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、例えば特開平7−133945号公報に示された従来の蓄熱装置の回路図である。図において、1は空冷チラー、2は蓄熱槽、3はブライン/水熱交換器、4はブラインポンプ、5は冷水温度制御用の二方弁、6は製氷熱交換器、7はマイクロコンピュータからなり氷蓄熱ユニット全体を制御する制御装置、8は冷水管路、9はブライン管路である。
【0003】
また、10は外気温度測定器、11は冷水の出入口温度を測定する第一冷水温度測定器、12は冷水の出入口温度を測定する第二冷水温度測定器、13は蓄熱槽2内温度及び水位を測定する第一蓄熱槽センサ、14は蓄熱槽2内温度及び水位を測定する第二蓄熱槽センサ、15は氷蓄熱ユニットによって構成された蓄熱装置である。
【0004】
なお、外気温度測定器10、第一冷水温度測定器11、第二冷水温度測定器12、第一蓄熱槽センサ13、及び第二蓄熱槽センサ14の出力が制御装置7に入力される。また、これらの入力値に基づいて負荷予測を行うニューロ制御機能が制御装置7に設けられている。
【0005】
従来の蓄熱装置は上記のように構成され、次に述べるように運転される。すなわち、通常の氷蓄熱ユニットと同様に一日の八時〜十八時を空調時間帯とし、二十二時〜翌日八時までが蓄熱時間帯として設定される。そして、このような設定によって次のように制御される。
【0006】
すなわち、空調時間帯の前の零時〜八時の最低気温から教師データを用い、ニューロ手法により当日の熱負荷量を八時に予測する。また、ピークカット時間帯を十三時〜十五時と考えて、その間のチラーの運転を行わないとして全負荷量をカバーするようにチラーの運転時間を決める。
【0007】
このときに、
(1) チラーの稼働時間=〔(日量負荷予測量)×0.8〕−蓄熱量〕/(チラー冷却能力)
(2) 運転開始時刻=空調開始時刻
として設定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の蓄熱装置において、蓄熱槽2内水位から各時刻の蓄熱量を演算して、これと空冷チラー1の冷却能力とから各時刻の熱負荷を演算し、これを積算して日量熱負荷量が算出される。このため、負荷予測用教師データとしての日量熱負荷量の演算及び蓄熱量の把握のために高価な第二蓄熱槽センサ14、すなわち水位センサーが必要になり、蓄熱装置の製造費が嵩むという問題点があった。
【0009】
また、従来の蓄熱装置は一日の負荷パターンが空調時間帯に一つだけピークを持つような負荷パターンを前提として制御されていたので、一日に複数回先鋭的なピークが発生する負荷に対しては十分な熱源機出力の低減が図れないという問題点があった。
【0010】
さらに、従来の蓄熱装置は熱源機として氷蓄熱槽と一体で設計された熱源機のみ制御するだけであったので、氷蓄熱装置と吸収式冷温水機、ターボ冷凍機、空冷ヒートポンプチラー等が組合わされた構成の熱源システムの運転制御に対しては、別に制御装置を設置しなければならず空調システム全体が割高になってしまうという問題点があった。
【0011】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、水位センサーなしに負荷予測用教師データ用の日量熱負荷量演算でき、また蓄熱量が把握できる蓄熱装置及び蓄熱装置の運転方法を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る蓄熱装置においては、熱源機で発生した冷温熱を蓄熱槽に収容された蓄熱媒体に蓄えて上記蓄熱媒体の蓄熱により所定時間帯に空調動作する蓄熱装置において、運転開始及び運転終了を運転時間計画に基づいて制御すると共に、上記蓄熱媒体の代表温度を判定する蓄熱媒体代表温度判定機能、上記蓄熱媒体代表温度を予測する蓄熱媒体代表温度予測機能、この蓄熱媒体代表温度予測機能の予測値によって空調時間帯に蓄熱量不足と判断される場合、熱源機を強制的に運転する熱源機運転制御機能、上記蓄熱媒体代表温度判定機能の判定値によって空調時間帯に蓄熱過剰と判断される場合、上記熱源機の運転を停止する熱源機停止制御機能、上記熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能による空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間を記憶する運転時間実績値記憶機能及びこの運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能を有する制御装置を備え、上記制御装置は、熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能により、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になるように運転制御される。
【0013】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、熱源機で発生した冷温熱を蓄熱槽に収容された蓄熱媒体に蓄えて上記蓄熱媒体の蓄熱により所定時間帯に空調動作する蓄熱装置において、運転開始及び運転終了を運転時間計画に基づいて制御すると共に、上記蓄熱媒体の代表温度を判定する蓄熱媒体代表温度判定機能、上記蓄熱媒体代表温度を予測する蓄熱媒体代表温度予測機能、この蓄熱媒体代表温度予測機能の予測値によって空調時間帯に蓄熱量不足と判断される場合、熱源機を強制的に運転する熱源機運転制御機能、上記蓄熱媒体代表温度判定機能の判定値によって空調時間帯に蓄熱過剰と判断される場合、上記熱源機の運転を停止する熱源機停止制御機能、上記熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能による空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間を記憶する運転時間実績値記憶機能及びこの運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能を有する制御装置を備え、上記制御装置は、熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能により、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になるように運転制御される。
【0014】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、制御装置に、熱源機の一日の実際の運転時間を判定する熱源機運転時間判定機能及び上記一日の実際の上記熱源機の運転時間を記憶する熱源機運転時間実績値記憶機能が設けられて、この熱源機運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能に装備される。
【0015】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、制御装置は、熱源機の一日の実際の運転時間を判定する熱源機運転時間判定機能、一日の実際の上記熱源機の運転時間を記憶する熱源機運転時間実績値記憶機能、負荷との相関が強い外気温度を含む外的条件を判定する外的条件判定機能、この外的条件判定機能の判定を記憶する外的条件判定値記憶機能、上記外的条件の当日の予測値を算出する外的条件予測機能及び上記外的条件の上記当日の予測値を入力する外的条件入力機能のいずれか一方、上記一日の運転終了後に記憶されている過去の数日分の上記熱源機の運転時間の計画値と実績値の差及び上記外的条件の判定値との関係を学習する学習機能並びにこの学習機能の学習結果を基に上記当日の上記熱源機の運転時間計画値を上記外的条件の実績値及び上記当日の予測値のいずれかから算出する運転時間計画値演算機能を有する。
【0016】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、蓄熱槽からの負荷側出口温度が蓄熱媒体の代表温度として判定される。
【0017】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、蓄熱媒体の蓄熱槽内の所定位置における温度が蓄熱媒体の代表温度として判定される。
【0018】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、熱源機の運転時間計画値に基づきピークカット時間帯を除く空調時間帯に前詰めで熱源機の運転計画を立てて、この運転計画に応じて熱源機を運転/停止する制御機能を有する制御装置が設けられる。
【0020】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、熱源機の運転時間計画値を蓄熱時間帯と空調時間帯に分けてそれぞれ算出する算出機能及び蓄熱時間帯の運転時間が最大となるように、蓄熱時間帯の熱源機の能力と空調時間帯の熱源機の能力との差を考慮して運転時間計画値を設定する設定機能を有する制御装置が設けられる。
【0021】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で所定の設定温度以上になるとの予測結果が得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機を強制的に運転する制御機能を有する制御装置が設けられる。
【0022】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第一設定温度以上になるとの予測結果が得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機を強制的に運転し、この強制運転継続中に蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第二設定温度以下になるとの予測結果が得られたときに強制運転を終了する制御機能を有する制御装置が設けられる。
【0023】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第一設定温度以上になるとの予測結果が複数回連続して得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機を強制的に運転し、この強制運転継続中に蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第二設定温度以下になるとの予測結果が複数回連続して得られたときに強制運転を終了する制御機能を有する制御装置が設けられる。
【0024】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、蓄熱媒体の代表温度である空調終了時点における蓄熱槽からの負荷側出口温度の予測値が、現在及び数分前の時刻における実測値の二点から直線補完によって演算される。
【0025】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、空調時間帯の空調終了時刻までの残り時間が残氷判定時間よりも少なくなった時点で、蓄熱槽からの負荷側出口温度が残氷検知温度以下であり、かつ熱源機の運転計画時間を使い切っていない場合には、蓄熱過剰と判断して熱源機の運転時間計画値に関わらず熱源機を停止させる制御機能を有する制御装置が設けられる。
【0026】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、外気温度の予測値及び蓄熱槽からの負荷側出口温度に基づいて、熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯の外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測して、蓄熱時間帯開始直前に当日の熱源機の運転時間計画値を設定する設定機能を有する制御装置が設けられる。
【0027】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、外気温度の予測値が、蓄熱時間帯の平均値及び空調時間帯の平均値として設定される。
【0028】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の予測値が、前日の外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の実測値として設定される。
【0029】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、一日の任意の時刻において、外気温度の予測値及び実績値のいずれか並びに蓄熱槽からの負荷側出口温度に基づいて、熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯の外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測又は実測し、当日の上記任意時刻までの熱源機の運転時間実測値とによって、熱源機の運転時間計画値を設定する設定機能を有する制御装置が設けられる。
【0030】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、任意の時刻が午前八時、午前十時及び正午として設定される。
【0031】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、氷厚センサにより蓄熱充満を検知した場合に熱源機を強制的に停止し、熱源機の運転時間計画値を減少修正し、かつ熱源機の運転再開まで所定時間にわたって熱源機の停止を継続する制御機能を有する制御装置が設けられる。
【0032】
また、この発明に係る蓄熱装置においては、負荷と相関の強い外的条件である外気温度の空調時間帯の平均値の当日と参照日との差と、この参照日の負荷を基準とした当日の負荷の増減に相当する熱源機の運転時間との間の関係を、空調時間帯終了直後から次の日の熱源機の運転時間計画値を算出するまでの間に毎日学習すると共に、毎日の蓄熱時間帯開始直前における運転時間計画値算出時に当日の外気温度の空調時間帯の平均値の予測値を基に運転時間計画値を算出する算出機能を有する制御装置が設けられる。
【0036】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1は蓄熱装置の回路図、図2は図1の蓄熱装置の蓄熱不足時の熱源機の強制運転の状態を示すグラフ、図3は図1の蓄熱装置の蓄熱不足判定を説明するグラフである。図において、16は氷蓄熱ユニットからなる蓄熱装置、17は熱源機、18は熱源機17に内蔵されたブライン熱交換器、19は熱源機17に内蔵された水熱交換器、20は氷蓄熱槽からなる蓄熱槽である。
【0037】
21はブラインポンプ、22は負荷側熱交換器、23は氷蓄熱槽20側から冷温水を負荷へ供給するポンプ、24は三方弁、25は水からなる蓄熱媒体、26はブライン管路で、ブライン熱交換器18に接続され、またブラインポンプ21が設けられている。なお、ブライン管路26の一部は蓄熱槽20内で熱交換器27を形成し、ブラインポンプ21に接続されてブライン回路を構成する。
【0038】
28は水熱交換器19と負荷側熱交換器22出口の間に設けられた第一水管路、29は水熱交換器19と三方弁24の第二口との間に設けられた第二水管路、30は第二水管路29の途中と蓄熱槽20の間に設けられた第三水管路で、負荷側熱交換器22からの水の一部又は全部が蓄熱槽20に還流される。31は蓄熱槽20の出口と三方弁24の第一口との間に設けられた第四水管路、32は第四水管路31の中間に設けられた第一水温センサである。
【0039】
33は三方弁24の第三口と負荷側熱交換器22入口の間に設けられた第五水管路で、中間にポンプ23及び第二水温センサ34が配置されて水回路を構成している。35は蓄熱装置16に配置された外気温度センサ、36は熱交換器27の氷厚さを検出する氷厚センサである。
【0040】
37は蓄熱装置16の運転を制御する制御装置である。38は負荷側制御装置で、負荷側熱交換器22側の第二水温センサ34の温度が所定値になるように三方弁24の開度、すなわち水熱交換器19を経由した負荷側戻り水と蓄熱槽20出口の水の混合比を制御する。
【0041】
上記のように構成された蓄熱装置において、熱源機17で発生した冷温熱は、ブラインポンプ21及びブライン管路26内のブラインによって蓄熱槽20内の熱交換器27に伝えられる。そして、冷熱蓄熱の場合は蓄熱槽20内の回りに蓄熱媒体である蓄熱媒体25の一部を凍結させることによって、また温熱蓄熱の場合は熱交換器27が設置されている蓄熱槽20内の蓄熱媒体である蓄熱媒体25の温度を上昇させることによって蓄えられる。
【0042】
そして、蓄熱槽20に蓄えられた冷熱又は温熱が、蓄熱媒体25を第四水管路31及びポンプ23を介して空調負荷側へ供給されて、負荷側熱交換器22により冷房作用又は暖房作用を発生する。そして、負荷側熱交換器22で冷房作用又は暖房作用を発生して還流する蓄熱媒体25は、水熱交換器19を経て一部が蓄熱槽20へ、他部は三方弁24を経て蓄熱槽20から供給される蓄熱媒体25と合流して再び負荷側熱交換器22へ供給される。
【0043】
このときに、熱源機17を運転して水熱交換器19で還流した蓄熱媒体25を適宜に冷却又は加熱することによって、蓄熱槽20内の蓄熱を消費量を抑制することにより、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になるように蓄熱装置16を制御することが目標として設定されている。
【0044】
また、制御装置37の内部には、熱源機17の運転時間計画値を記憶する運転時間計画値記憶部と、熱源機17の一日の実際の運転時間を計測するタイマカウンタ等の運転時間計測手段と、熱源機17の一日の実際の運転時間を記憶する運転時間実績値記憶部と、外気温度センサ35の計測結果を記憶する外気温度計測値記憶部とが設けられている。
【0045】
次に、上記のように構成された蓄熱装置16の動作例として、空調負荷へ冷水を供給する冷房の場合を説明する。なお、ここでは通常の氷蓄熱ユニットと同様に一日の八時〜十八時を空調時間帯とし、二十二時〜翌日八時までが蓄熱時間帯であるとし、また一日を二十二時〜二十二時、ピークカット時間帯を十三時〜十五時として説明する。
このときの熱源機17の運転可能な時間は、蓄熱時間帯がXnmax =10〔時間〕、空調時間帯はXdmax =8〔時間〕である。
【0046】
まず、熱源機17の一日の運転時間計画値を蓄熱時間帯(Xnt〔時間〕)と空調時間帯(Xdt〔時間〕)に分けて設定する。また運転時間計画値は、これから熱源機17の運転時間計画値を算定しようとしている日(以下当日とする)の蓄熱時間帯開始直前に算出する。すなわち、当日の熱源機17の運転時間計画値(蓄熱時間帯/空調時間帯)は、熱源機17の後述する参照日の運転時間実績値(蓄熱時間帯Xnr〔時間〕/空調時間帯Xdr〔時間〕)を基本とし、
【0047】
Xnt=Xnr (1)
Xdt=Xdr (2)
とする。
ただし、Xnt<Xnmax かつXdt>0の場合、蓄熱時間帯に空調時間帯の熱源機17運転をシフトできるので、
【0048】
DXn=Xnmax−Xnt (3)
として、次のように設定する。すなわち
(1) Xdt>DXn×RQのとき、
Xnt=Xnmax (4)
Xdt=Xdr−DXn×RQ (5)
【0049】
(2) Xdt≦DXn×RQのとき、
Xnt=Xnr+Xdr/RQ (6)
Xdt=0 (7)
ここで、RQ:熱源機17の昼夜能力比(蓄熱時間帯蓄熱時間の能力)/(空調時間帯空調時間の能力)である。
【0050】
なお、一般的に冷凍サイクルの特性として、外気温度が低いほど能力が出易いことに加え、図1〜図3の実施の形態の場合に、蓄熱時間帯の蓄熱運転で使用するブラインの熱交換器27で発揮する能力と、空調時間帯の空調運転で使用する水熱交換器19で発揮する能力とが、冷媒の蒸発温度の違いによって大きく異なる。このため、前述のRQによる能力比率の補正が必要になる。ただし、蓄熱運転時の熱源機17の能力と、空調運転時の熱源機17の能力とが問題となるほど相違しないときは、RQ=1とし前述の式5、式6を適用することもできる。
【0051】
なお、前述の参照日を次のように定義する。すなわち、制御装置37において暦日を一週間単位で曜日ごとに分類して定義する。例として、大負荷日、例えば祝日を除く月曜〜金曜からなる平日を曜日グループA、中負荷日、例えば祝日を除く土曜日を曜日グループB、低負荷日、例えば日曜及び祝日を曜日グループC、特異負荷日、例えばユーザ設定のイベント日を曜日グループDのように分類する。そして、これらの分類に従ってそれぞれ参照日が設定される。
【0052】
また、参照日としては、例えば分類されたそれぞれの参照日に対して、直近の同曜日グループを設定する。したがって、この例では火曜日に対して月曜日、月曜日に対しては前週の金曜日、日曜日に対しては前週の日曜日又は直近の祝日が参照日に設定される。また、例えば水曜日が定休日である店舗のような場合に、曜日グループAとして土曜日及び日曜日を、曜日グループBとして月曜日、火曜日、木曜日及び金曜日を、曜日グループCとして水曜日をそれぞれ設定することもできる。
【0053】
なお、新設された蓄熱装置16では初日の運転時間計画値を算出するときに、参照日の熱源機17の運転時間実測データがないので、初期値として例えば、蓄熱時間帯Xnt=10、空調時間帯Xdt=8を予め設定しておく。その他、運転開始後最初の土曜日及び日曜日等であって参照日の熱源機17の運転時間実測データがない場合も、予め設定した値を運転時間計画値とする。また、これらの設定値は参照日の運転時間実績値の初期値として予め入力しておいても良いことは言うまでもない。
【0054】
この熱源機17の運転時間計画値Xnt〔時間〕及びXdt〔時間〕を基に、ピークカット時間を除く蓄熱時間帯及び空調時間帯に前詰めで、熱源機17の運転のスケジュールを立て熱源機17をその運転スケジュールに従って運転する。そして、前述の例に示す初期値の場合に、ピークカット時間帯以外の蓄熱時間帯及び空調時間帯の全ての時間に熱源機17の運転がスケジュールされることになる。
【0055】
このような、スケジュール運転中に蓄熱不足が判断された場合には、熱源機17の運転時間計画値を使い切った後に、熱源機17を強制的に運転する。また、蓄熱過剰が判断された場合には、熱源機17の運転時間計画値が残っていても、熱源機17を強制的に停止する。以下、蓄熱不足の判断方法とそのときの対応及び蓄熱過剰の判断方法とそのときの対応を説明する。
すなわち、蓄熱不足は次に述べる蓄熱槽20内の水温変化の傾向から判断するが、その判断方法と蓄熱不足時の熱源機17の制御方法を図2及び図3によって説明する。なお、第一水温センサ32の検出値、すなわち蓄熱槽20からの負荷側出口温度を蓄熱媒体25の代表温度とする。
【0056】
(1) 蓄熱不足の判断方法
ある時間間隔ごとに蓄熱槽20の出口温度をサンプリングし、空調終了時刻、例えば十八時における蓄熱槽20出口温度を予測する。このときの時間間隔は例えば10分とし、また蓄熱槽20出口温度の予測については、例えば直線補完によるものとする。また予測手法としては、この他に時系列モデル、カオス理論を応用したもの、ニューラルネットワークを用いた手法など、一般的に良く知られている手法を適用することができる。
【0057】
なお、ピークカット時間帯以外の時間帯で、熱源機17の運転時間計画値Xdtを使い切った後の時点で、空調終了時点における蓄熱槽20出口温度が第一設定温度以上になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には蓄熱量不足と判断する。この第一設定温度は、空調終了時刻までの残り時間が少なくなるに従って高くなるように変化させても良い。また、簡易化のために一定値、例えば9〔°C〕と設定することも可能である。
【0058】
(2) 蓄熱不足が判断された場合の熱源機17制御方法
蓄熱量不足が判断された場合には、熱源機17を強制的に運転する。
また、この強制運転中にも前述と同様に、空調終了時点の蓄熱槽20出口温度を予測して、その予測値が第二設定温度以下になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には強制運転を終了し、強制運転中であった熱源機を停止する。なお、この第二設定温度も、空調終了時刻までの残り時間が少なくなるに従って高くなるように変化させても良い。また、簡易化のために一定値、例えば7〔°C〕と設定することも可能である。ただし、第二設定温度>第一設定温度として設定する。
【0059】
また、蓄熱過剰についても蓄熱槽20出口温度によって判断する。
(3) 蓄熱過剰の判断方法
空調時間帯の残り時間がある程度以下に減少した時点、例えば残り2時間となった時点で、蓄熱槽20出口温度Tstがほぼ0〔°C〕、例えばTst≦0.5〔°C〕である場合で、かつ熱源機17の運転計画時間Xdtをまだ使い切っていない場合に蓄熱過剰と判断する。
【0060】
(4) 蓄熱過剰が判断された場合の熱源機17制御方法
蓄熱過剰が判断された場合に、熱源機17の運転時間計画値を無視して熱源機17を停止させる。このとき以降は熱源機17の運転時間計画値を使い切ったものとして扱う。すなわち当日の熱源機17運転時間計画値をその時点までの実績値に置き換える。これによって、万一これ以降負荷が急に大きくなり蓄熱槽20出口温度が空調終了時点、例えば十八時で、第一設定温度を越えて蓄熱量不足になりそうな場合に備えた前述の蓄熱不足が判断された場合の熱源機17制御に入ることができて信頼性を確保することができる。
【0061】
ここで、蓄熱槽20出口温度の空調終了時刻における値を直線補完により予測する方法について図3に示すグラフによって説明する。なお、ここでは時刻を蓄熱運転開始時刻、例えば二十二時からの経過時間〔分〕で表すことにする。そして、時刻t〔分〕及び時刻t−τ〔分〕、例えばτ=10〔分〕における蓄熱槽20出口温度をそれぞれTst(t)〔°C〕、Tst(t−τ)〔°C〕と置く。また、時刻t〔分〕から空調終了時刻tace〔分〕までの残り時間をtzan〔分〕と置く。
【0062】
【数1】
Figure 0003585021
【0063】
また、空調終了時刻における蓄熱槽20出口温度Tst(tace)の予測値Tst(tace)°〔°C〕は、次の式9で求める。
【0064】
【数2】
Figure 0003585021
【0065】
そして、熱源機17の実際の運転時間は、制御装置37のタイマカウンタ等によって自動的に計測されて制御装置37のメモリに蓄熱時間帯、空調時間帯別に記憶される。この熱源機運転時間実測値は熱源機運転時間実測値記憶部に前述の曜日グループごとに、すなわち参照日として記憶される。次に熱源機運転時間計画値を算出する日の参照日の実績日として活用される。
【0066】
以上説明したように、図1〜図3の実施の形態では熱源機17が参照日の熱源機運転時間実績値に基づく当日の運転時間計画値でスケジュールが立てられて制御される。このため、蓄熱量を計測するための高価な水位センサを用いる必要がなく、また蓄熱槽20に温度センサを設ける必要がなく、蓄熱槽20の第四水管路31に第一水温センサ32を設けることによって所要の作用を得ることができる。したがって、蓄熱装置16の製造費を低減することができる。
【0067】
また、蓄熱槽20出口温度によって蓄熱不足及び蓄熱過剰を判断して、この判断に基づいて熱源機17を運転時間計画値とは無関係に制御できるようにした。これによって万一、運転時間計画値に大幅な誤差があった場合にも、空調終了時点での蓄熱槽20出口温度を、蓄熱を使い切ったと判断できる温度目標範囲内に収めることができる。したがって、安価な蓄熱時間帯蓄熱時間の電力を十分に利用できるので、ランニングコストが低減できて、しかも快適な空調作用を得ることができる。
【0068】
実施の形態2.
図4は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、蓄熱装置における熱源機の運転時間計画を算出するフローチャートである。なお、蓄熱装置としては前述の図1と同様に構成されている。
以下、外気温度及び蓄熱槽20出口温度を利用して熱源機17の運転時間計画値を最適に設定する方法を説明する。すなわち、蓄熱装置16が設置されている現地の実際の外気温度を外気温度センサ35で所定時間間隔で計測して、その平均値を蓄熱時間帯、空調時間帯別に算出して記憶する。
【0069】
さらに、蓄熱運転開始及び空調終了時刻、又は翌日蓄熱運転開始直前における蓄熱槽20出口温度を蓄熱槽20脇の第一水温センサ32で計測して記憶しておく。
そして、熱源機運転時間計画値(蓄熱時間帯Xnt〔時間〕、空調時間帯Xdt〔時間〕)の基準として、当日に対する参照日の熱源機運転時間実績値(蓄熱時間帯Xnr〔時間〕、空調時間帯Xdr〔時間〕)を取り上げる。
【0070】
そして、前述の値に補正値ΔXn〔時間〕、ΔXd〔時間〕を加え、
蓄熱時間帯:Xnt=Xnr+ΔXn (10)
空調時間帯:Xdt=Xdr+ΔXd (11)
とする。ただし、
【0071】
ΔXn:参照日との蓄熱槽20出口温度差に対する補正分+参照日との外気温度差に伴う熱源機17能力差に対する補正分(蓄熱時間帯)であり、
ΔXd:参照日との蓄熱槽20出口温度差に対する補正分+参照日との外気温度差に伴う熱源機17能力差に対する補正分+参照日との外気温度差に伴う空調熱負荷差に対する補正分(空調時間帯)である。
【0072】
次に、補正値ΔXn及びΔXdの算出方法について、図4に示すフローチャートによって説明する。なお、図4に示す制御の手順については後述する。
(1) 参照日の蓄熱時間帯運転時間実績値が最大値(Xnr=Xnmax )の場合
参照日の運転について蓄熱時間帯の熱源機17の運転時間Xnrが最大値Xnmax であれば、まず蓄熱時間帯の熱源機運転時間の補正値ΔXn=0〔時間〕として空調時間帯の運転時間の補正値ΔXd〔時間〕だけを次の式12により求める。
【0073】
【数3】
Figure 0003585021
【0074】
ここで、
添字、t:当日(予測値、計画値)、r:参照日(実績値)
p・c・W:蓄熱槽20内の水及び蓄熱槽20自体の熱容量[Mcal/°C]
【0075】
【数4】
Figure 0003585021
【0076】
【数5】
Figure 0003585021
【0077】
Tst(t):蓄熱運転開始時刻、例えば二十二時からの経過時刻tにおける蓄熱槽20出口温度〔°C〕
【0078】
【数6】
Figure 0003585021
【0079】
である。
また、式13の右辺は、それぞれ
分子第一項:蓄熱槽20出口温度差から求められる一日運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差 [Mcal]
分子第二項:蓄熱時間帯外気温度差に伴う熱源機蓄熱時間帯能力積算値の参照日と当日の差 [Mcal]
分子第三項:空調時間帯外気温度差に伴う熱源機空調時間帯能力積算値の参照日と当日の差 [Mcal]
分子第四項:空調時間帯外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差 [Mcal]
分母:当日予想される熱源機空調時間帯能力 [Mcal/h]
に対応している。
【0080】
また、式17における係数a及びbは、外気温度の空調時間平均値Tad〔°C〕と空調熱負荷一日積算値QL〔Mcal〕との関係を表す係数で、予め現地データを収集して同定できる場合は、それぞれ所定値が設定されている。そして、a=0、b=0とすると、参照日の負荷=当日の負荷と見なしていることに相当している。
【0081】
また、式18及び式19における係数c、d、e及びfは、熱源機17能力(蓄熱時間帯平均QRn、空調時間帯平均QRd)〔Mcal/h〕と外気温度(蓄熱時間帯平均Tan、空調時間帯平均Tad)〔°C〕の関係を表す係数で熱源機17の機種ごとに予め定数又は蓄熱媒体温度の関数などで設定しておく。
【0082】
また、蓄熱槽20出口温度は、誤差を小さくするためポンプ23が運転している時間の計測値を用いる。すなわち、Tstr(0)については参照日前日の空調時間帯終了直前又は直後の蓄熱槽20出口温度で代用する。また、Tstr(24)については参照日の空調時間帯終了直前又は直後の蓄熱槽20出口温度で代用する。また、Tstt(0)については、当日、前日の空調時間帯終了直前又は直後の蓄熱槽20出口温度で代用する。
【0083】
そして、当日の外気温度については、その平均値(蓄熱時間帯/空調時間帯)の予測値が外気温度予測部から得られる。また、他に外部から手動又は自動で入力できるようにしておく。また、外気温度の予測方法は、従来からよく知られているARMAモデルやニューラルネットワーク、カオス理論を応用した方法などを用いることができる。また、外部からの入力はキーボード、タッチパネル、音声入力などの他、電話回線やインターネットを利用した遠隔場所からの入力、無線を利用した方法が考えられる。
【0084】
そして、前述の式12より、熱源機17の運転計画時間は、
蓄熱時間帯:Xnt=Xnr=Xnmax〔時間〕 (20)
空調時間帯:Xdt=Xdr+ΔXd 〔時間〕 (21)
となる。ここで、Xdt≧Xdmax の場合は、ΔXd=Xdmax −Xdr(Xdt=Xdmax )とする。一方、Xdt≦0の場合は、ΔXd=−Xdr(Xdt=0)として、蓄熱時間帯の熱源機17の運転時間を減らして蓄熱量を制御する必要がある。このときの蓄熱時間帯の熱源機運転時間計画値は、次の式22の補正値ΔXn(<0)から求められる。
【0085】
【数7】
Figure 0003585021
【0086】
なお、式22の分子の第五項は当日空調時間帯の運転時間が参照日より減った分の熱量を補正するためのものである。
したがって、Xdt≦0の場合、熱源機17の運転時間計画値は、
蓄熱時間帯:Xnt=Xnr+ΔXn 〔時間〕 (23)
空調時間帯:Xdt=0 〔時間〕 (24)
となる。
【0087】
(2) 参照日の蓄熱時間帯運転時間実績値が最大でない(Xnr<Xnmax )の場合
参照日の運転について、蓄熱時間帯の熱源機運転時間Xnrが最大値Xnmax未満であれば、前述の設定手段とは逆にまず次の式25からΔXnを求める。
【0088】
【数8】
Figure 0003585021
【0089】
したがって、熱源機17の運転時間計画値は、
蓄熱時間帯:Xnt=Xnr+ΔXn 〔時間〕 (26)
空調時間帯:Xdt=0 〔時間〕 (27)
となる。
【0090】
ただし、Xnt≦0の場合、ΔXn=−Xnr(Xnt=0)とし、当日は蓄熱時間帯、空調時間帯とも熱源機17を運転しないことになる。また、Xnt≧Xnmax の場合、ΔXn=Xnmax −Xnr(Xnt=Xnmax )として、空調時間帯の熱源機17の運転によって蓄熱量不足を補う必要がある。このときの空調時間帯の熱源機運転時間計画値は、次の式28による補正値から求める。
【0091】
【数9】
Figure 0003585021
【0092】
式28の分子の最後の項は、当日蓄熱時間帯の運転時間が参照日から増えた分の熱量を補正するためのものである。したがって、ΔXn=Xnmax −Xnrの場合、熱源機17の運転時間計画値は、
蓄熱時間帯:Xnt=Xnmax 〔時間〕 (29)
空調時間帯:Xdt=Xdr+ΔXd 〔時間〕 (30)
となる。
【0093】
また、極端な出力を避けるため、ΔXnとΔXdにはそれぞれ上限値(DXnmax 、DXdmax )、下限値(DXnmin 、DXdmin )を設定しておき、これらの範囲外の値を出力しないようにすることができる。この場合、例えば上限値の方を下限値よりも小さくしておくことにより、熱源機17の運転を控えめにして蓄熱時間帯の熱源機運転時間をなるべく長く取るようにすることができる。
また、Xnt=Xnmax のときはΔXnに対しては上限値、下限値を適用せず、蓄熱時間帯において最高限度まで熱源機17を運転するようにして、蓄熱時間帯を有効に利用する。
【0094】
以上説明した制御の手順を図4に示すフローチャートによって説明する。すなわち、ステップ101で当日の曜日判定を行い、ステップ102で参照日判定を行う。そして、ステップ103で当日の蓄熱槽20内温度Tstt(0)〔°C〕を取得し、ステップ104へ進んで当日の蓄熱槽20内温度Tstt(0)及び前日の運転終了時点の蓄熱槽20内温度Tstr(24)をメモリに入力し、また、前日の熱源機運転時間実績値Xns〔h〕及びXds〔h〕をメモリに入力する。
【0095】
次いで、ステップ105で、参照日の蓄熱槽20内温度Tstr(0)、Tstr(24)〔°C〕を取得し、ステップ106へ進んで参照日の熱源機運転時間実績値Xdr及びXnr〔h〕を取得する。そして、ステップ107により外気温度Tant、Tadtを予測し、ステップ108で当日の熱源機17の予想平均能力Qrnt、Qrdt〔kcal/h〕を算出する。次に、ステップ109でXnr≒Xnmax であればステップ110へ進み、Xnr≒Xnmax でなければステップ111へ進む。
【0096】
そして、ステップ110で昼間の熱源機運転時間計画補正値ΔXd〔h〕を算出し、ステップ112へ進んでXnt=Xnmax 、Xdt=Xdr+ΔXdと置く。次いで、ステップ113へ進みXdt<0〔h〕であればステップ114へ進み、でなければステップ115へ進む。そして、ステップ114で夜間の熱源機運転時間計画補正値ΔXn〔h〕を算出して、ステップ116によりXnt=Xnmax +ΔXn、Xdt=0を設定する。
【0097】
そして、ステップ117へ進み熱源機運転時間実績値カウンタをリセットとし、Xnc=0、Xdc=0と設定する。
また、ステップ115においてXdt<0.5〔h〕であればステップ118へ進み、でなければステップ119へ進む。そして、ステップ118でXnt=Xnmax 、Xdt=0と置き、ステップ117へ進む。
【0098】
また、ステップ119でXdt>Xdmax であればステップ120へ進み、でなければステップ117へ進む。そして、ステップ120においてXdt=Xdmax と置き、ステップ117へ進む。
そして、ステップ111では夜間の熱源機運転時間計画補正値ΔXn〔h〕を算出して、ステップ121によりXnt=Xnr+ΔXn、Xdt=0を設定し、ステップ122へ進んで、Xnt>Xrmax であればステップ123へ進み、でなければステップ124へ進む。
【0099】
ステップ123で昼間の熱源機運転時間計画補正値ΔXd〔h〕を算出して、ステップ125へ進みXnt=Xnmax 、Xdt=ΔXdを設定し、ステップ124へ進む。ステップ124においてXdt<0.5〔h〕であればステップ126へ進み、でなければステップ127へ進む。そして、ステップ126でXnt=Xnr+ΔXn、Xdt=0を設定してステップ117へ進む。また、ステップ127においてXdt>Xdmax であればステップ128へ進み、でなければステップ117へ進む。そして、ステップ128でXdt=Xdmax を設定してステップ117へ進む。
【0100】
以上説明したように、図4の実施の形態では外気温度の蓄熱時間帯平均値と、空調時間帯平均値の参照日実績値及び当日予測値と、参照日の蓄熱槽20出口温度の蓄熱開始時刻と、空調終了時刻の実績値と、当日の蓄熱槽20出口温度の蓄熱開始時刻の実績値と、空調終了時刻の目標値とが設定される。
【0101】
そして、これらの設定値に基づいて、蓄熱機17の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、蓄熱機17の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差における参照日と当日の差と、空調時間帯外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測して、最適に熱源機17の運転時間計画値を設定することができる。したがって、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所定の空調作用を維持すると共に運転費を低減することができる。
【0102】
また、図4の実施の形態では外気温度に関して蓄熱時間帯の平均値及び空調時間帯の平均値の予測値が得られるものとして、それらを基に熱源機17の能力分と空調熱負荷に相当する熱源機17の運転時間補正を行うものとした。しかし、外気温度の予測値が得られない場合には、前日の外気温度を当日の外気温度とみなし、前日の外気温度の平均値、すなわち蓄熱時間帯/空調時間帯を用いて当日の予測値として制御することができる。
【0103】
実施の形態3.
前述の図4の実施の形態を応用して容易に次に述べるように蓄熱装置を制御することができる。すなわち、空調時間帯に外気温度の予測が修正された場合、また当日の蓄熱時間帯の平均時間帯の平均外気温度が当初の予測よりも大きく異なっていた場合などに備えて、後述するように空調時間帯に熱源機17の運転時間計画値を修正することができる。
【0104】
すなわち、外気温度予測の及び熱源機運転時間計画値の修正を、例えば午前八時(j=1)、十時(j=2)、十二時(j=3)に行う場合に、次のような制御が行われる。なお、熱源機運転時間計画値の修正は、前述の式18に基づいて実施される。
【0105】
【数10】
Figure 0003585021
【0106】
一方、ΔTad〔°C〕及びQRrt[Mcal/h]の方は、各時刻で予測し直した当日空調時間帯の平均気温Tad〔°C〕(j=1,2,3)が得られるたびに計算し直す。
【0107】
そして、蓄熱運転開始時刻(二十二時)に計算された補正値をΔXd、運転時間計画値をXd、午前八時の修正値をΔXd、運転時間計画値をXd、午前十時の修正値をΔXd、運転時間計画値をXd、十二時の修正値をΔXd、運転時間計画値をXdとする。
【0108】
Xd=Xdj−1+(ΔXd−ΔXdj−1) (34)
ここに、j=1,2,3(それぞれ午前八時、十時、十二時に対応する)
ただし、前回の出力との差の絶対値(|ΔXd−ΔXdj−1 |;j=1,2,3)がXdef〔時間〕、例えばXdef=0.5以上である場合にのみ本当に運転時間計画値Xdを修正する。
【0109】
以上説明したように実施の形態3における制御によれば、空調時間帯に熱源機17の運転時間計画値を修正することができる。これにより、空調時間帯に外気温度の予測が修正された場合、又は当日の蓄熱時間帯の平均外気温度が当初の予測よりも大きく異なっていた場合などにも、熱源機17の運転時間計画値を設定し直して熱源機17の運転スケジュールを建て直すことができる。したがって、蓄熱が過剰又は不足することなく空調作用の快適性を維持することができると共に、蓄熱を使い切って翌日の夜間電力を有効に利用することができる。
【0110】
実施の形態4.
また、前述の図4の実施の形態を応用して容易に次に述べるように蓄熱装置を制御することができる。すなわち、蓄熱開始時刻又は空調終了時刻において参照日又は当日の蓄熱槽20出口温度がほぼ0〔°C〕であり、氷が蓄熱槽20内に残存していると考えられる場合に後述するように対応することができる。
【0111】
すなわち、当日の蓄熱運転開始時刻(二十二時)での蓄熱槽20出口温度Tstt(0)≒0〔°C〕、参照日の蓄熱運転開始時刻(二十二時)での蓄熱槽20出口温度Tstr(0)≒0〔°C〕又は参照日の空調運転終了時刻(十八時)での蓄熱槽20出口温度Tstr(24)≒0〔°C〕の場合でも、前述の図4の実施の形態及び実施の形態3の制御をそのまま適用して、ΔXn、ΔXd、ΔXn及びΔXd(j=1,2,3)を計算する。
【0112】
ここで、前述の≒0〔°C〕としたのはセンサの誤差等を考慮してのことであり、例えば0.5〔°C〕以下の程度を表すものである。
ただし、当日の蓄熱運転開始時刻(二十二時)での蓄熱槽20内温度Tstt(0)については、当日の熱源機17の運転時間を減らす方向へ持っていくために、Tstt(0)≒0〔°C〕の場合には、便宜的にTstt(0)=−8〔°C〕又は−4〔°C〕を代入する。
【0113】
これは、水の潜熱80〔kcal/kg〕、8〔°C〕の水の顕熱8〔kcal/kg〕であることから、蓄熱運転開始時刻(二十二時)での氷充填率IPF≒10〔%〕又は5〔%〕を仮定していることに相当する。また、Tstr(24)≒0〔°C〕の場合には、Tstr(24)=−8〔°C〕又は−4〔°C〕を代入することもできる。
【0114】
以上説明したように実施の形態4における制御によれば、蓄熱開始時刻又は空調終了時刻において参照日又は当日の蓄熱槽20出口温度がほぼ0〔°C〕であり、氷が蓄熱槽20に残存していると考えられる場合であっても、便宜的にマイナスの水温を代入して熱源機17の運転時間計画値を少な目に算出するようにする。このため、蓄熱を使い切ることができ、翌日の夜間電力を有効に利用することができる。
【0115】
実施の形態5.
また、前述の図4の実施の形態を応用して容易に次に述べるように蓄熱装置を制御することができる。すなわち、氷厚センサ36で蓄熱充満を検知した場合には、熱源機17の運転時間計画値が残っていても熱源機17を強制的に停止する。このときの熱源機17の運転時間計画値が後述するように修正される。
【0116】
(1) 蓄熱時間帯に蓄熱充満を検知した場合
(1−1) 蓄熱時間帯運転時間計画値Xnt〔時間〕は、当日氷厚センサ36で蓄熱充満を検知するまでの運転時間実績Xns〔時間〕に置き換え、これ以降当日の蓄熱時間帯蓄熱時間には熱源機17は運転しない。
(1−2) 空調時間帯運転時間計画値Xdt〔時間〕は、二十二時に計画した値に予め設定されている係数α1(0≦α1≦1、例えばα1=0.5)をかけた値に変更(Xdt←Xdt×α1)するか、または予め設定されている値β1(β1≧0、例えばβ1=3〔時間〕)を引いた値に変更(Xdt←Xdt−β1)する。
【0117】
(1−3) さらに、空調開始時刻からXman1〔時間〕(Xman1≧0、例えばXman1=2)経過するまでは、熱源機17を運転せずに強制的に停止する。この例で蓄熱時間帯の終了時刻が午前八時で、仮に午前七時半に蓄熱充満を検知した場合に、Xdt>0であれば午前十時から空調時間帯の熱源機17の運転が始まることになる。なお、このように制御するのは、氷厚センサ36で蓄熱充満を検知してから暫くは空調負荷からの戻り冷水で氷を融かすことより、すぐに再度蓄熱充満を検知して熱源機17が運転不能になってしまうようなことを防ぐためである。
【0118】
(2) 空調時間帯に蓄熱充満を検知した場合
(2−1) 蓄熱時間帯運転時間計画値Xnt〔時間〕は変更しない。なお、変更する意味がない。
(2−2) 空調時間帯運転時間計画値Xdt〔時間〕は、二十二時に計画した値に予め設定されている係数α2(0≦α2≦1、例えばα2=0.7)をかけた値に変更(Xdt←Xdt×α2)するか、又は或る値β2(β2≧0、例えばβ2=2〔時間〕)を引いた値に変更(Xdt←Xdt−β2)する。
【0119】
(2−3) さらに、蓄熱充満検知時刻からXman2〔時間〕(Xman2≧0、例えばXman2=1)経過するまでは、熱源機17を運転せずに強制的に停止を継続する。なお、実施の形態5ではXman1≠Xman2、係数α1≠α2、係数β1≠β2の例を示した。しかし、Xman1=Xman2、係数α1=α2又は係数β1=β2とすることもできる。
【0120】
以上説明したように実施の形態5における制御によれば、氷厚センサ36で蓄熱充満を検知した場合に熱源機17を強制的に停止し、熱源機17の運転時間計画値が小さくなる方向に修正するようにした。さらに、熱源機17の運転再開までの或る時間において熱源機17の停止を継続するようにした。これによって、すぐに再度蓄熱充満を検知して熱源機17が運転不能になってしまうようなことを防ぐことができ、空調の快適性を維持しながら蓄熱を使い切り、夜間電力を有効に利用することができる。
【0121】
実施の形態6.
図5及び図6は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図5は蓄熱装置における参照日の運転実績を、当日の運転計画に利用する手順を説明する工程図、図6は外気温度差と空調負荷の増減関係をニューラルネットワークに対応させた要部論理回路図である。なお、蓄熱装置としては前述の図1と同様に構成されている。
以下、外気温度と負荷熱量の関係を蓄熱装置16が設置された現地の状況に応じて学習し、熱源機17の運転時間計画値に反映させる方法を説明する。
【0122】
まず、図5に示すように毎日、空調時間帯終了直後から翌日の蓄熱時間帯開始直前の運転時間計画値設定前までの間に、当日と参照日との間の外気温度の増減と空調負荷の増減の関係を学習する。すなわち、この分の熱源機運転時間計画補正値をΔXL〔時間〕と置き、
【0123】
【数11】
Figure 0003585021
【0124】
で算出される時間ΔXLを、前述の実施の形態2で説明した式11に加えることによって運転時間計画値Xdt〔時間〕を算出する。
蓄熱時間帯:Xnt=Xnr+ΔXn (36)
空調時間帯:Xdt=Xdr+ΔXd+ΔXL (37)
ここで用いる係数Aは、各曜日ごとに別々に設定しておく。そして、蓄熱装置16が設置された現地の熱負荷状況に応じて自動学習によって取得するものとする。その取得方法は、ニューラルネットワークの学習等で一般的な誤差逆伝播法、すなわち最急降下法を応用した次に示すような方法である。
【0125】
(1) 外気温度実測値から空調時間帯平均気温の参照日との差を算出
当日の外気温度の実測値を基に、蓄熱時間帯の平均気温Tans 〔°C〕及び空調時間帯の平均気温Tads 〔°C〕を算出する。また、蓄熱時間帯の外気温度の当日実績値と参照日実績値との差ΔTans 〔h〕及び空調時間帯の外気温度の当日実績値と参照日実績値との差ΔTads 〔h〕を計算し記録しておく。
【0126】
【数12】
Figure 0003585021
【0127】
(2) 外気温度予測の誤差の影響を除いた運転時間理想計画値の算出
外気温度の予測が100%の精度であった場合に、空調負荷の増減を考えない運転時間計画値はいくらであるべきでったか、以下この値を運転時間理想計画値Xdttとし、Xdttを計算する。なお、計算式は前述の図4の実施の形態で、当日の蓄熱運転開始時刻(二十二時)に熱源機運転時間計画値Xnt、Xdtを算出した式を使用する。ただし、
【0128】
蓄熱時間帯平均温度の当日予測値と参照日実績値との差ΔTanは、蓄熱時間帯平均温度の当日実績値と参照日実績値との差ΔTans に置き換える。
また、空調時間帯平均温度の当日予測値と参照日実績値との差ΔTadは、空調時間帯平均温度の当日実績値と参照日実績値との差ΔTads に置き換える。
また、蓄熱槽20出口温度は、当日空調終了時点(十八時)の蓄熱槽20出口温度実績値Tsts(24)に置き換える。
【0129】
ここで、当日の空調終了時のTsts(24)は、目標値Tbに近いことが期待されるものの、必ずしも目標値に一致しているわけではないので実測値を代入する。
以上の準備を行った後に、次の手順で運転時間理想計画値を算出する。
(1) 参照日の蓄熱時間帯運転時間実績値が最大値(Xnr=Xnmax )の場合
【0130】
【数13】
Figure 0003585021
【0131】
なお、添字sは当日の外気温度実績値等から算出又は直接計測された確定値を表す。また、図5及び図6の実施の形態では以下、外気温度の空調時間帯平均値Tadと空調熱負荷積算値QLとの関係を表す係数a=0としておく。
また、熱源機運転時間の理想計画値は、
蓄熱時間帯:Xntt=Xnr=Xnmax (41)
空調時間帯:Xdtt=Xdr+ΔXdtt (42)
ただし、
Xdtt≧Xdmax の場合、ΔXdtt=Xdmax −Xdr
Xdtt≦0の場合、ΔXdtt=−Xdrとし、
【0132】
【数14】
Figure 0003585021
【0133】
により蓄熱時間帯の熱源機運転時間を少なくする。したがって、熱源機17の運転時間理想計画値は、
蓄熱時間帯:Xntt=Xnr+ΔXntt (44)
空調時間帯:Xdtt=0 (45)
と算出される。
【0134】
(2) 参照日の蓄熱時間帯運転時間実績値が最大値でない(Xnr<Xnmax )場合
【0135】
【数15】
Figure 0003585021
【0136】
により熱源機17の運転時間理想計画値は、
蓄熱時間帯:Xntt=Xnr+ΔXntt (47)
空調時間帯:Xdtt=0 (48)
【0137】
ただし、Xntt≦0の場合、ΔXntt=−Xnr
Xntt≧Xnmax の場合、ΔXntt=Xnmax −Xnrとし、
【0138】
【数16】
Figure 0003585021
【0139】
により空調時間帯の熱源機運転時間を長くする。したがって、熱源機17の運転時間理想計画値は、
蓄熱時間帯:Xntt=Xnr=Xnmax (50)
空調時間帯:Xdtt=Xdr+ΔXdtt (51)
となる。
【0140】
(3) 当日の熱源機運転時間実績値と運転時間理想計画値との差の算出
当日の熱源機運転時間実績値、すなわち蓄熱時間帯Xns〔h〕、空調時間帯Xds〔h〕と、以上のようにして前述の(2) で算出された理想計画値、すなわち蓄熱時間帯Xntt〔h〕、空調時間帯Xdtt〔h〕との差が、蓄熱装置16が設置された現地の負荷状況、すなわち外気温度と負荷との関係を熱源機運転時間に反映したものとなり、これがΔXLとなる。
【0141】
【数17】
Figure 0003585021
【0142】
(4) 外気温度と負荷の関係を学習
以下、前述の式35における係数Aを学習する方法を説明する。すなわち、或る日の一日の運転が終了した時点で、当日を含む同種日のn日分の運転実績が、表1の蓄熱装置の学習前の記録データの一覧に示すような項目について記録されている。
【0143】
【表1】
Figure 0003585021
【0144】
第一段階
初期値A=0として、表2の学習時運転時間理想計画値の一覧に示すようにXntt[h] 、Xdtt[h] 、ΔXL[h] (i=1、2、3・・・n)を計算する。
【0145】
【表2】
Figure 0003585021
【0146】
また、表3の学習時ダミー変数の一覧に示すダミー変数ΔXL’ (j=1、2、3・・・n)を用意しておく。
【0147】
【表3】
Figure 0003585021
【0148】
そして、初期値ΔXL’ =0(j=1、2、3・・・n)としておく。
【0149】
第二段階
図6に示すように前述の式35をニューラルネットワークに対応させると、その結果の重みAの誤差逆伝播法による学習は、良く知られているように、
【0150】
【数18】
Figure 0003585021
【0151】
で行われる。ただし、εは固定値である。また、
【0152】
【数19】
Figure 0003585021
【0153】
であり、図5及び図6の実施の形態の場合に、f(x)=xと見なされるので、f’(x)=1である。
【0154】
第三段階
次に、AをA+ΔAで置き換え、
【0155】
【数20】
Figure 0003585021
【0156】
を計算する。
第四段階
前述の第二段階へ戻り、第三段階で求めたΔXL’ を用いてΔAを計算する。その後、再び第三段階を計算する。
【0157】
第五段階
以上のように、第二段階及び第三段階を繰り返して次に示す誤差を表す評価関数
【0158】
【数21】
Figure 0003585021
【0159】
がある程度小さくなって、それ以上小さくならなくなった、すなわちΔA≒0となったところで学習を終了する。
【0160】
このようにして、過去の数日分の熱源機17の運転状況からΔXL=A・ΔTadの関係を学習することができる。そして、この結果を用いて当日の運転時間計画値の算出の際に、当日空調時間帯の外気温度平均値の予測値Tadt 〔°C〕と、参照日空調時間帯の外気温度平均値の実績値Tadr 〔°C〕との差ΔTadt =Tadt −Tadr 〔°C〕から、ΔXL=A・ΔTadt のように算出する。そして、これを前述の式37に代入して運転時間計画値を算出することができる。
【0161】
以上説明したように、図5及び図6の実施の形態において負荷と相関の強い外的条件である外気温度の空調時間帯の平均値の当日と参照日との差ΔTad〔°C〕と、参照日の負荷を基準とした当日の負荷の増減に相当する熱源機17の運転時間ΔXL〔時間〕との関係を、蓄熱装置16が設置された現地の過去の熱源機17の運転状況に応じて学習するようにしたものである。
【0162】
これによって、毎日の蓄熱時間帯開始直前における運転時間計画値算出時に、当日の外気温度の空調時間帯の平均値の予測値を入力することにより、当日の負荷状況を参照日との比較において予測した運転時間計画値を算出することができる。これにより、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を節減することができる。
【0163】
また、蓄熱槽20内の熱容量、熱源機17の能力係数等、熱源機運転時間計画値を算出する際に使用する設定値の誤差があっても、これらの誤差を含めて一括して学習することができる。このため、熱源機17能力の経年変化や水の蒸発又は大気中の水分の凝縮などによる水量変化にも自動的に対応でき、常に最適な運転計画時間値を算出することができる。
【0164】
また、図5及び図6の実施の形態ではニューラルネットワークの誤差逆伝播法、すなわち最急降下法を応用した学習手法を示した。しかし、これ以外の方法、例えば最小二乗法などを用いて外気温度と負荷の関係を学習するようにしても同様な作用を得ることができる。
【0165】
さらに、空調負荷との関係は外気温度の空調時間帯の平均値との間で学習させる例を示した。しかし、一日の間で外気温度の最高値、すなわち最高気温又は外気温度の最低値、すなわち最低気温や、相対湿度、日射量、風速、降水確率、天気情報、曜日、月日などの気象条件を中心とするさまざまな外的条件を用いることができる。
【0166】
また、あまり多くのデータで学習しても遠い過去の外気温度−負荷関係の影響が出てきて意味がなくなる。このため、記録データ数は平日は十日分程度、土曜、日曜は四日分程度とするのが良い。さらに、記録データ数は負荷が比較的に安定している盛夏には七日分程度、負荷の変動が大きい中間期には二十日分程度のように変更しても良い。
【0167】
そして、このように制御することによって年間のトータル学習時間をなるべく少なくしつつ、学習の精度を確保することができる。なお、係数Aは各曜日グループごとにそれぞれ別個に設定する。さらに、図5及び図6の実施の形態では外気温度の増減と空調負荷の増減を、線形関係と仮定、すなわちf(x)=xとしたが、シグモイド関数など非線形関数を用いることによって、中間期などで外気温度の増減と空調負荷の増減の傾向が変わるような時期の特性をより良く学習することができる。
【0168】
次に図5及び図6の実施の形態で示した手法の特徴及び注意点を列挙する。
ΔXLが教師データに対応し、誤差(ΔXL−ΔXL’)の大きさに応じた学習速度をもっている。
また、記録されているデータの数nは1以上のいくつであっても構わない。
また、教師データの数(j)が多くなればなるほど、またεが小さければ小さいほど学習に時間がかかる。逆にεが大きすぎると学習がうまく収束しない。
【0169】
また、一般にはεがある程度大きくないとローカルミニマム、すなわち局所極小に落ち込んで学習が進まなくなることがあるが、図5及び図6の実施の形態では、変換関数がf(x)=xの線形関係にあるので、そのような心配はない。
また、εの値はΔTad、ΔXLの大きさと学習データの数によって変わってくるので、ΔTad、ΔXLを0〜1又は−1〜1に正規化しておいた方がよい。
【0170】
実施の形態7.
以上の図1〜図6による各実施の形態では、蓄熱媒体として水を用いる蓄熱槽20が設置された蓄熱装置16として説明した。しかし、大規模空調用途に一般的に用いられる水蓄熱システムであっても、また水以外の潜熱、顕熱媒体による蓄熱装置にも、図1〜図6による各実施の形態を容易に適用することができ、図1〜図6による各実施の形態において得られる同様の作用を得ることができる。また、冷熱のみならず温熱を蓄える蓄熱装置又は給湯システム等にも容易に適用できて、図1〜図6による各実施の形態において得られる同様の作用を得ることができる。
【0171】
実施の形態8.
図7も、この発明の他の実施の形態の一例を示す蓄熱装置の回路図である。図において、前述の図1と同符号は相当部分を示し、39は蓄熱槽20内に設けられた第一水温センサである。なお、第一水温センサ39の検出値、すなわち蓄熱槽20内の所定位置における温度を蓄熱媒体25の代表温度とする。
前述の図1に示す蓄熱装置16では、第一水温センサ32により蓄熱槽20出口温度が検知される。そして、負荷側のポンプ23が運転されている期間に流れの中で温度が測定されるので誤差は小さくなる。
【0172】
しかし、図7に示すように構成された蓄熱装置16において、蓄熱槽20内に第一水温センサ39を設けた構成であっても、図1に示す蓄熱装置16と同様な作用が得られる。そして、図7に示す構成においては負荷側のポンプ23が運転されていなくても、蓄熱槽20内温度を検知することができる。
【0173】
また、前述の実施の形態1〜7に示すチラー方式でない熱回収型の蓄熱ユニットに対しても容易に適用することができる。しかし、蓄熱槽20内には多くの場合、蓄熱媒体の温度を均一化する攪拌装置がないので温度むらが生じる。したがって、第一水温センサ39の設置位置によっては蓄熱の過不足を誤検知することがあるので、第一水温センサ39の設定値の設定等に注意を要する。
【0174】
実施の形態9.
図8も、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、蓄熱装置の運転時間帯の設定を説明する図である。図8によって一日に複数回先鋭的なピークが発生する負荷に対して、熱源機出力の低減を図る場合を例とし熱源機の運転制御方法を、負荷に冷水からなる蓄熱媒体を供給する冷房運転時について説明する。
【0175】
実施の形態9では、熱源機のブライン熱交換器を運転して蓄熱槽に蓄熱する蓄熱時間帯が一日に複数回設定される。また、熱源機の水熱交換器を運転し負荷からの戻り蓄熱媒体を予冷又は予熱して蓄熱槽内の蓄熱使用量を抑制する追いかけ時間帯も一日に複数回設定される。例えば、従来の蓄熱装置では一日が22:00〜22:00で定義されていたのに対して、図8では一日を0:00〜0:00とし、蓄熱時間帯を0:00〜6:00、8:00〜12:00及び16:00〜18:00と定義する。
【0176】
また、追いかけ時間帯を6:00〜8:00、12:00〜14:00及び18:00〜24:00と定義する。さらに、後述するピークカット時間帯を14:00〜16:00と定義する。このように、一日をある追いかけ時間帯が終了し次の蓄熱時間帯が始まる時点から二十四時間で定義している。すなわち、実施の形態9では一日は必ず蓄熱時間帯から始まり、追いかけ時間帯又はピークカット時間帯で終わることになる。
【0177】
なお、実施の形態9では蓄熱時間帯でも追いかけ時間帯でもピークカット時間帯でもない時間帯を特に設けていないが、このような時間帯は追いかけ時間帯又はピークカット時間帯に含めて考えることにする。さらに、各時間帯にはそれぞれ第一〜第mの時間帯名と各時間帯の熱源機運転の優先度が設定されている。
【0178】
すなわち、図8の例ではm=7であり、第一時間帯である0:00〜6:00の蓄熱時間帯は熱源機運転優先度が1、第二時間帯である6:00〜8:00の追いかけ時間帯は熱源機運転優先度が6のように設定されている。この優先度は全体として、蓄熱時間帯の方が優先度が高いので数字が小さく、また追いかけ時間帯の方は優先度が低いので数字が大きくなっている。
【0179】
これらの優先度は電力会社、ユーザーの好み、蓄熱の導入理由等によってメーカーで予め設定しておいたり、電力会社又はユーザーが現地でキーボード、タッチパネル、ディップスイッチ等の外部入力装置を介して設定できるようにしておいたりする。なお、従来又は実施の形態1〜実施の形態8の空調時間帯という概念は、実施の形態9では採用していない。
【0180】
すなわち、従来又は実施の形態1〜実施の形態8では、前述の図1における負荷側ポンプ23を運転して負荷を空調する時間帯と、熱源機の水熱交換器を運転し負荷からの戻り蓄熱媒体を予冷又は予熱して蓄熱槽内の蓄熱使用量を抑制する追いかけ時間帯とが一致していたが、実施の形態9では必ずしもこれらが一致していなくても良い。
【0181】
さらに、図8では第五時間帯である14:00〜16:00は、熱源機の運転を禁止するピークカット時間帯であって便宜的に優先度を99としてある。また図8では、例えば食堂のような施設では6:00〜8:00の朝食時間、12:00〜14:00の昼食時間、18:00以降の夕食時間に極端に負荷が集中するが、それ以外の時間帯には負荷が殆どないような場合を想定している。
【0182】
前述のような設定において、図1に示す熱源機17の運転時間計画値を第一〜第mの時間帯のそれぞれに対して設定する。そして、運転時間計画値はこれから熱源機17の運転時間計画値を算出して設定しようとしている日、すなわち当日の第一時間帯開始直前に算出する。
【0183】
すなわち、当日の第Ti時間帯における熱源機運転計画時間値XtTi[h]は、参照日の第Ti時間帯の熱源機運転時間実績値XrTi[h]に補正値ΔXtTi[h]及びΔXLTi[h]を加え、
【0184】
XtTi=XrTi+ΔXtTi+ΔXLTi [h] ・・・・・(57)
【0185】
とする。ただし i=1、2、3、・・・・・、mであり、
ΔXtTi:参照日との蓄熱槽出口水温差に対する補正分+参照日との外気温度差に伴う熱源機能力差に対する補正分(第Ti時間帯)[h]
ΔXLTi:参照日との外気温度差に伴う空調熱負荷に対する補正分(第Ti時間帯)[h]である。
なお、初日の運転時間計画値(初期値)は最大値としておく。この値は二十四時間からピークカット時間帯及び蓄熱も空調もしない時間帯の長さを引いた値で、これらは現地での時間帯の設定によって変わる。
【0186】
(1) 各時間帯の未利用時間の算出
まず、第i優先の第Ti時間帯の熱源機運転時間実績値XrTi[h]( i=1、2、3、・・・・・、m)が、各時間帯の長さXmaxTi[h]に対してどの程度使い切っていなかったを算出する。すなわち、満蓄検知などによって利用できるはずであったのに利用していなかった時間、すなわち未利用時間を算出する。
【0187】
XmgTi=XmaxTi−XrTi [h]・・・・・(58)
【0188】
ただし、タイマーカウンタの誤差や微小時間を無視するためにXmgTi≦0.1[h]の場合は、XmgTi=0[h]、XrTi=XmaxTi[h]とする。
【0189】
(2) 未利用時間の詰め替え
本来、優先度が高い時間帯の未利用時間は、より優先度が低い時間帯の未利用時間よりも小さくなっていなければならない。もし、参照日についてそのようになっていなかったら一番優先度の低い時間帯の運転時間から順番に、優先度が高い時間帯の未利用時間に振り替える。しかし、第Ti時間帯においてXmgTi≠0であったならば、優先度の低い第m優先の第Tm時間帯から順に第Ti時間帯に参照日の熱源機運転時間実績時間XrTi[h]を振り替える。
【0190】
すなわち、優先度の高い時間帯から順に第Ti時間帯( i=1、2、3、・・・・・、m−1)について、優先度の低い時間帯から順に第Tk時間帯(k=m、m−1、・・・・・, i+1; i<k)と比較して次のように操作する。すなわち、
(A) 優先度が高い第Ti時間帯の未利用時間XmgTi[h]と、その間に発揮された推定される熱源機能力QRrTi[Mcal/h]とから算出される熱量[Mcal]が、優先度の低い第Tk時間帯の参照日運転時間実績値XrTk[h]に発揮されたと推定される熱源機能力QRrTk[Mcal/h]から算出される熱量[Mcal]よりも小さいか、又は等しい場合、すなわち
【0191】
【数22】
Figure 0003585021
【0192】
の場合は、
【0193】
【数23】
Figure 0003585021
【0194】
(B) 優先度が高い第Ti時間帯の未利用時間XmgTi[h]と、その間に発揮された推定される熱源機能力QRrTi[Mcal/h]とから算出される熱量[Mcal]が、優先度の低い第Tk時間帯の参照日運転時間実績値XrTk[h]に発揮されたと推定される熱源機能力QRrTk[Mcal/h]から算出される熱量[Mcal]よりも大きい場合、すなわち
【0195】
【数24】
Figure 0003585021
【0196】
の場合は、
【0197】
【数25】
Figure 0003585021
【0198】
なお、QRrTk/QRrTiは時間帯毎の外気温度の違いと使用する熱交換器の違い、すなわち蒸発温度の違いに伴う熱源機能力の差の分の熱源機運転時間を補正する項に相当する。
ここで、QRTiは第Ti時間帯の熱源機能力平均値[Mcal/h]であり、蓄熱運転時と追いかけ運転時とに分けて第Ti時間帯の平均外気温度TaTi[C°]の関数として予め次のように設定しておく。
蓄熱運転時: QRTi=−e・TaTi+f(i=1,2,・・・,nn) ・・・・・・(63)
追いかけ運転時:QRTi=−c・TaTi+d(i=nn+1,nn+2,・・・,m) ・・・(64)
【0199】
(3) 当日運転時間の補正値ΔXtTi[h]の算出
一日の運転終了時における熱量のバランス式は、
【0200】
【数26】
Figure 0003585021
【0201】
となる。ここで、第T1時間帯から第Tnn時間帯までが蓄熱時間帯、第Tnn+1 時間帯から第Tm 時間帯までが追いかけ時間帯である。また、ピークカット時間帯は追いかけ時間帯の最も優先度が低い時間帯に含めて考える。なお、式65の右辺が正であれば、当日の熱源機運転時間は参照日よりも長くなり、逆に右辺が負であれば、当日の熱源機運転時間は参照日よりも短くなる。
【0202】
(A) 熱源機運転時間が参照日よりも長くなる場合、すなわち式65の右辺が正であるときは第一優先の第T1時間帯からから優先的に運転時間を詰めていく。 (a) まず、第一優先の第T1時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0203】
【数27】
Figure 0003585021
【0204】
これを、XmgT1と比較して第T1時間帯を埋められるだけ埋める。
【0205】
ΔXtT1≧XmgT1 ・・・・・・・・・(67)
の場合は、
ΔXtT1=XmgT1 ・・・・・・・・・(68)
XmgT1=0 ・・・・・・・・・・・・(69)
として次の(b) に進み、そうでないときは第T1時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、
XmgT1=XmgT1−ΔXtT1 ・・・・(70)
として、熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
【0206】
(b) 次に、第二優先の第T2時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0207】
【数28】
Figure 0003585021
【0208】
これを、XmgT2と比較して第T2時間帯を埋められるだけ埋める。
【0209】
ΔXtT2≧XmgT2 ・・・・・・・・・(72)
の場合は、
ΔXtT2=XmgT2 ・・・・・・・・・(73)
XmgT2=0 ・・・・・・・・・・・・(74)
として次の(C) に進み、そうでないときは第T1時間帯及び第T2時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、
XmgT2=XmgT2−ΔXtT2 ・・・・(75)
として、熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
【0210】
(C) 以下同様に、第三優先以降の第Ti時間帯( i=3、4、5、・・・・・、m)について、熱源機運転時間の補正値を求める。
【0211】
【数29】
Figure 0003585021
【0212】
これを、XmgTiと比較して第Ti時間帯を埋められるだけ埋める。
【0213】
ΔXTi≧XmgTi ・・・・・・・・・・(77)
の場合は、
ΔXTi=XmgTi ・・・・・・・・・・(78)
XmgTi=0 ・・・・・・・・・・・・(79)
としてi を i+1 に置き換えてこの(C) 項を繰り返し、そうでないときには第T1時間帯〜第Ti時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、
XmgTi=XmgTi−ΔXTi ・・・・・(80)
として、熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
【0214】
なお、式71及び式76の分子の最後の項は、より優先度が高い時間帯の当日の運転時間が増えた分の熱量を補正するためのものである。また、冷却運転においては外気温度が低いほど冷房能力が出やすい冷凍サイクルの特性に加え、蓄熱時間帯で使用するブライン熱交換器で発揮する能力と、追いかけ時間帯で使用する水熱交換器で発揮する能力とが蒸発温度の違いにより大きく異なる。このため、上述の式71及び式76の分子の最後の項の補正が必要になる。
【0215】
(B) 熱源機運転時間が参照日よりも短くなる場合、すなわち式65の右辺が負であるときは第m優先の第Tm時間帯からから優先的に運転時間を切り詰めていく。
(a) まず、最も優先度が低い第Tm時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0216】
【数30】
Figure 0003585021
【0217】
これを、参照日の熱源機運転時間実績値XrTmと比較して、第Tm時間帯を切り詰められるだけ切り詰める。
【0218】
XrTm+ΔXtTm<0 ・・・・・・・・(82)
の場合は、
ΔXtTm=−XrTm ・・・・・・・・・(83)
XmgTm=XmaxTm ・・・・・・・・(84)
として、次の(b) に進み、そうでないときは第Tm時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、
XmgTm=XmgTm−ΔXtTm ・・・・(85)
として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
【0219】
(b) 前述の(3) における(A) の(b) 、(c) と同様に、ただし逆に優先度の低い方から順に第i優先の第Ti時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。なお、(i=m−1、m−2、・・・・・、2、1)とする。
【0220】
【数31】
Figure 0003585021
【0221】
これを、参照日の熱源機運転時間実績値XrTiと比較して、第Ti時間帯を切り詰められるだけ切り詰める。
【0222】
XrTi+ΔXtTi<0 ・・・・・・・・(87)
の場合は、
ΔXtTi=−XrTi ・・・・・・・・・(88)
XmgTi=XmaxTi ・・・・・・・・(89)
とし、そうでないときは第Tm時間帯〜第Ti時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、
XmgTi=XmgTi−ΔXtTi ・・・・(90)
として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
【0223】
また、予め設定されている時刻に外気温度の予測が修正された場合、又は当日の夜間の各時間帯における平均外気温度が当初の予測よりも大きく異なっていた場合などに備え、特定の時刻に熱源機の運転時間計画値を修正する。なお、外気温度予測の修正及び熱源機運転時間計画の修正は、例えば午前八時、十時及び十二時に行う。また、現在の時刻が第i−1優先の第Ti−1時間帯であるとすると、第i優先の第Ti時間帯以降について、熱源機運転時間の補正値を補正演算する。
【0224】
(4) 一日の運転終了時における熱量のバランスは式65で表されるが、ΔTa Tj 、QRtTj、ΔXtTjは、j≦i−1については当日の外気温度平均値から算出した実績値、j≧iについては各時刻で予測し直した当日の各時間帯の、二十二時時点の値とは異なる平均外気温度予測値から算出した予測値を用いる。このようにして算出した式65の右辺が正であれば、当日の熱源機運転時間は参照日よりも長くなり、式65の右辺が負であれば、当日の熱源機運転時間は参照日よりも短くなる。
【0225】
(A) 熱源機運転時間が参照日よりも長くなる場合、すなわち式65の右辺が正であるとき、第i優先の第Ti時間帯から優先的に運転時間を詰めていく。すなわち、第i時間帯から優先度が低くなる方向へ次の式91を計算する。
【0226】
【数32】
Figure 0003585021
【0227】
(a) 次の式92であれば、次の式93、次の式94とし、iを一つ増加させて再び式91を計算する。
ΔXtTi≧XmgTi ・・・・・・・・・(92)
ΔXtTi=XmgTi ・・・・・・・・・(93)
XmgTi=0 ・・・・・・・・・・・・(94)
【0228】
(b) 次の式95であれば、次の式96とし、第i+1時間帯〜第m時間帯の熱源機運転時間補正値ΔXtTj=0とする。
ΔXtTi<XmgTi ・・・・・・・・・(95)
XmgTi=XmgTi−ΔXtTi ・・・・(96)
【0229】
(B) 熱源機運転時間が参照日よりも短くなる場合、すなわち式65の右辺が負であるとき、第m優先の第Tm時間帯から優先的に運転時間を切り詰めていく。すなわち、第m時間帯から優先度が高くなる方向へ次の式97を計算する。
【0230】
【数33】
Figure 0003585021
【0231】
(a) 次の式98であれば、次の式99、次の式100とし、kを一つ減少させて再び式97を計算する。
XrTk+ΔXtTk<0 ・・・・・・・・・(98)
ΔXtTk=−XrTk ・・・・・・・・・・(99)
XmgTk=XmaxTk ・・・・・・・・(100)
【0232】
(b) 次の式101であれば、次の式102とし、第i+1時間帯〜第k−1時間帯の熱源機運転時間補正値ΔXtTk=0とする。
XrTk+ΔXtTk≧0 ・・・・・・・・(101)
XmgTk=XmgTk−ΔXtTk ・・・・(102)
【0233】
(5)次に、一日の運転終了時点で当日分を含め過去の数日分の外気温度変化と空調熱負荷変化の関係を学習する方法について説明する。なお、大筋としては前述の実施の形態6と同様であるが、一部相違する部分を中心に説明する。
(A) 外気温度の当日実測値と参照日実測値との昼間平均差の算出。
各時間帯Ti別に外気温度の当日実績値TasTi[°C]と参照日実績値TarTi[°C]との差ΔTasTi[h]を算出し記録しておく。
ΔTasTi=TasTi−TarTi ・・・(103)
【0234】
これにより、昼間に含まれる時間帯を第p時間帯から第q時間帯とし、それぞれの時間帯の長さをXmax [h](i=p〜q)として、外気温度の当日実測値と参照日実測値との昼間平均差を算出する。
【0235】
【数34】
Figure 0003585021
【0236】
(B) 外気温度予測の誤差の影響を除いた運転時間負荷未学習計画値の算出。
外気温度の予測精度を100%とした場合、負荷の増減を考えない運転時間計画値はいくらであるべきであったか、すなわち運転時間負荷未学習計画値を計算する。計算式は当日の第一時間帯開始時刻二十二時に熱源機運転時間計画値を算出した計算式と同じ計算式を使う。ただし、次のように置き換える。
【0237】
・外気温度平均値の当日予測値→外気温度平均値の当日実績値TasTi[°C]
・外気温度平均値の当日予測値と参照日実績値との差ΔTaTi[°C]→外気温度平均値の当日実績値と参照日実績値との差ΔTasTi[°C]
・蓄熱槽出口温度Tstt(24)→当日運転終了時点の実績値Tsts(24)[°C]
以上の置き換えを行った上で前述の式65を基に第i優先の第Ti時間帯について、熱源機運転時間の補正値がいくらであるべきであったか、すなわち運転時間負荷未学習補正値を求める。
(a) 式65の右辺が正の場合、i=1、2、3、・・・・・、mに対して、
【0238】
【数35】
Figure 0003585021
【0239】
これを、XmgTiと比較して第Ti時間帯を埋められるだけ埋める。なお、後述の式106の場合は、式107、式108としてiを一つ増加させて再度式105を計算する。
ΔXttTi≧XmgTi ・・・・・・・・・(106)
ΔXttTi=XmgTi ・・・・・・・・・(107)
XmgTi=0 ・・・・・・・・・・・・・(108)
【0240】
また、後述の式109の場合は第Ti時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、後述の式110として熱源機運転時間の未学習補正値の算出を終了する。
ΔXttTi<XmgTi ・・・・・・・・・(109)
XmgTi=XmgTi−ΔXttTi ・・・・(110)
【0241】
(b) 式65の右辺が負の場合、i=m−1、m−2、・・・・・、1に対して、
【0242】
【数36】
Figure 0003585021
【0243】
これを、参照日の熱源機運転時間実績値XrTiと比較して第Ti時間帯を切りつめられるだけ切りつめる。なお、後述の式112の場合は、式113、式114としてiを減少させて再度式111を計算する。
XrTi+ΔXttTi<0 ・・・・・・・・(112)
ΔXttTi=−XrTi ・・・・・・・・・(113)
XmgTi=XmaxTi ・・・・・・・・・(114)
【0244】
また、後述する式115の場合は、第m時間帯〜第Ti時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、後述の式116として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
XrTi+ΔXttTi≧0 ・・・・・・・・(115)
XmgTi=XmgTi−ΔXttTi ・・・・(116)
【0245】
(C) 当日の負荷増分ΔQXLの算出
当日の熱源機運転時間実績値XsTi[h]と前述の(B) で算出された負荷未学習計画値XttTi[h]との差が現地の負荷状況、すなわち外気温度と負荷との関係を反映したものとなる。これを熱源機の能力差分だけ補正して負荷熱相当量に置き換えΔQXL[Mcal]と置く。
【0246】
【数37】
Figure 0003585021
【0247】
ここで、QRsTi[Mcal/h]は当日の第Ti時間帯の外気温度実績値を用いて算出された熱源機能力実績値である。
【0248】
(D) 外気温度と負荷の関係を学習
前述の(A) で算出した当日昼間の平均気温実測値と参照日昼間の平均気温実測値との差ΔTads[°C]と、前述の(C) で算出した外気温度の増減ΔTads[°C]に伴う負荷増減分ΔQXL[Mcal]の間に、次の式118の関係を近似的に仮定する。このΔQXL[Mcal]を各時間帯の熱源機能力で割って運転時間計画の補正に加える。
【0249】
なお、ここで用いる係数Aは平日、土曜日、日曜日ごとにそれぞれ設定し、また昼間とは八時〜十八時などと設定する。
また、これ以降における係数Aの学習方法は、前述の実施の形態6と同じであるので説明を省略する。
【0250】
ΔQXL=A・ΔTads ・・・・・(118)
【0251】
なお、実施の形態9では一日を複数の時間帯に予め分割して設定し、それぞれの時間帯ごとに熱源機の運転時間計画値を算出して、この算出値に基づいて熱源機が運転される。しかし、負荷がある程度小さくなった時点で蓄熱運転を始め、負荷がある程度大きくなった時点で蓄熱運転を終了して蓄熱利用運転又は蓄熱を利用しながら追いかけ運転するようにすることも可能である。
【0252】
なお、負荷側空調室内機まで冷媒を循環させる直接膨張式空調機の場合には、熱源機側では熱源機内の圧縮機運転周波数や運転電流などによって、また負荷側では室内機運転台数、ファン回転数、吸い込み空気温度と空調設定温度との差などによって、それぞれ負荷を推定することができる。
【0253】
また、前述の実施の形態1〜実施の形態8で説明したような負荷側空調室内機へ水を循環させる水方式空調の場合には、熱源機側では負荷側からの戻り温度、負荷側送り温度と戻り温度との温度差、負荷側ポンプ吐き出し流量、負荷側ポンプ運転周波数、負荷側ポンプ運転電流などによって、また負荷側では室内機運転台数、ファン回転数、吸い込み空気温度と空調設定温度との差などによって、それぞれ負荷を推定することができる。
【0254】
以上説明したように実施の形態9においては、負荷が集中する時間帯よりも負荷が集中しない時間帯の方が長い場所に対しても、蓄熱を導入することによって熱源機容量を非蓄熱空調設備に比べて節減することができ、電力の基本契約料を低減することができる。また、実施の形態9のように通常の定義では夜間蓄熱時間帯である6:00〜8:00に負荷が集中するような場合に、従来の氷蓄熱ユニットを導入すると、実質的な蓄熱時間帯は通常22:00〜8:00の十時間に対して0:00〜6:00の六時間になる。
【0255】
このため、熱源機、氷蓄熱槽とも比較的大きな容量を必要とし、イニシァルコスト増加分をランニングコスト低減分で回収するのに要する期間、いわゆるペイバック期間が長くなるので、蓄熱空調設備の導入による作用が少なくなる。また、従来の氷蓄熱ユニットは一日のうち蓄熱運転できる時間帯が一つしか設定できなかったため、昼間に極端に負荷が小さくなるような時間帯が存在する場合であっても昼間に蓄熱運転することによって熱源機容量を低減することができなかった。
【0256】
しかし、実施の形態9では負荷が小さいことを検知して、その時間帯に熱源機能力の余裕分で蓄熱することができる。したがって、負荷の多寡に係わらず熱源機を定常運転する時間帯が長くなるので、熱源機出力を低減することが可能になり契約電力料金及び従量料金を低減することができる。
【0257】
また、実施の形態9は食堂等の他に、寮、集合住宅、一戸建て住宅、ビル、市場、工場、学校、保養施設、病院、冷蔵冷凍倉庫等、負荷が集中する時間帯が比較的に短く、また負荷が小さい時間帯が長い場所の空調、冷却、加熱に適用することによって、夜間のみならず昼間の負荷が小さい時間帯にも蓄熱することができる。したがって、熱源機出力を小さくすることができ契約電力量をより小さくしたり、負荷の増加に対しても契約電力の増加なしに対応したりすることができる。
【0258】
実施の形態10.
前述の実施の形態9における蓄熱装置を次に述べるように制御することができる。すなわち、一日に複数回先鋭的なピークが発生する負荷に対して、熱源機容量の低減を図る場合の熱源機の制御方法を、例として負荷に温水を供給する暖房時について説明する。
暖房についても冷房と同様に、第Ti時間帯の熱源機能力平均値QRTi[Mcal/h]を、蓄熱運転時と追いかけ運転時とに分けて第Ti時間帯の平均外気温度TaTi[°C]の関数として予め設定しておく。
蓄熱運転時: QRTi=e’・TaTi+f’(i=1,2,・・・,nn) ・・・・・・(119)
追いかけ運転時: QRTi=c’・TaTi+d’(i=nn+1,nn+2,・・・,m) ・・(120)
【0259】
以降、熱源機の運転時間計画値の算出方法、熱源機の運転時間計画値の修正方法、外気温度と負荷の関係の学習方法など、全ての操作は冷房運転時と同様である。ただし、各式においてc=−c’、e=−e’の置き換えが必要である。
【0260】
実施の形態11.
図9及び図10も、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図9は蓄熱装置の回路図、図10は蓄熱装置の運転時間帯の設定を説明する図である。図において、16は氷蓄熱ユニットからなる蓄熱装置、17は熱源機、18は熱源機17に内蔵されたブライン熱交換器、19は熱源機17に内蔵された水熱交換器、20は氷蓄熱槽からなる蓄熱槽である。
【0261】
21はブラインポンプ、22は負荷側熱交換器、23は氷蓄熱槽20側から冷温水を負荷へ供給するポンプ、24は三方弁、25は水からなる蓄熱媒体、26はブライン管路で、ブライン熱交換器18に接続され、またブラインポンプ21が設けられている。なお、ブライン管路26の一部は蓄熱槽20内で熱交換器27を形成し、ブラインポンプ21に接続されてブライン回路を構成する。
【0262】
28は水熱交換器19と負荷側熱交換器22出口の間に設けられた第一水管路、29は水熱交換器19と三方弁24の第二口との間に設けられた第二水管路、30は第二水管路29の途中と蓄熱槽20の間に設けられた第三水管路で、負荷側熱交換器22からの水の一部又は全部が蓄熱槽20に還流される。31は蓄熱槽20の出口と三方弁24の第一口との間に設けられた第四水管路、32は第四水管路31の中間に設けられた第一水温センサである。
【0263】
33は三方弁24の第三口と負荷側熱交換器22入口の間に設けられた第五水管路で、中間にポンプ23及び第二水温センサ34が配置されて水回路を構成している。35は蓄熱装置16に配置された外気温度センサ、36は熱交換器27の氷厚さを検出する氷厚センサである。
【0264】
37は蓄熱装置16の運転を制御する制御装置である。38は負荷側制御装置で、負荷側熱交換器22側の第二水温センサ34の温度が所定値になるように三方弁24の開度、すなわち水熱交換器19を経由した負荷側戻り水と蓄熱槽20出口の水の混合比を制御する。39は熱源ユニットで、吸収式冷温水機、ターボ冷凍機、空冷ヒートポンプチラー等によって構成された熱源機40が設けられている。
【0265】
41は熱源機40内の熱交換器42の入口側に接続された第六水管路、43は負荷側熱交換器22の出口側水管路で、第一水管路28と第六水管路41に分岐されている。44は負荷側熱交換器22の入口側水管路で、第五水管路33と熱源ユニット39に至る第七水管路45に分岐されている。46はポンプで、第七水管路45に設けられて熱源ユニット39外に配置されて熱搬送を行う。
【0266】
上記のように構成された蓄熱装置において、熱源機17で発生した冷温熱は、ブラインポンプ21及びブライン管路26内のブラインによって蓄熱槽20内の熱交換器27に伝えられる。そして、冷熱蓄熱の場合は蓄熱槽20内の熱交換器27の回りに水からなる蓄熱媒体25の一部を凍結させることによって、また温熱蓄熱の場合は熱交換器27が設置されている蓄熱槽20内の水からなる蓄熱媒体25の温度を上昇させることによって蓄えられる。
【0267】
そして、蓄熱槽20に蓄えられた冷熱又は温熱が、蓄熱媒体25を第四水管路31及びポンプ23を介して空調負荷側へ供給されて、負荷側熱交換器22により冷房作用又は暖房作用を発生する。そして、負荷側熱交換器22で冷房作用又は暖房作用を発生して還流する蓄熱媒体25は、水熱交換器19を経て一部が蓄熱槽20へ、他部は三方弁24を経て蓄熱槽20から供給される蓄熱媒体25と合流して再び負荷側熱交換器22へ供給される。
【0268】
一方、負荷側熱交換器22で冷房作用又は暖房作用を発生して還流する蓄熱媒体25の他部は、熱源機40内の熱交換器42を通って冷却又は加熱され、ポンプ46で負荷側熱交換器22へ送り出されて、蓄熱装置16を通ってきた蓄熱媒体25と合流して再び負荷側熱交換器22へ供給される。
【0269】
また、制御装置37には、熱源機17の運転時間計画値を算出する運転時間計画値演算部と、熱源機17の運転時間計画値を記憶する運転時間計画値記憶部と、熱源装置16の一日の実際の運転時間を計測するタイマカウンタ等の熱源機運転時間計測手段と、熱源機17の一日の実際の運転時間を記憶する熱源機運転時間実績値記憶部と、外気温度センサ35の計測結果を記憶する外気温度計測値記憶部と、外気温度の予測値を演算する外気温度予測手段が設けられている。
【0270】
上記のような蓄熱装置では、前述の実施の形態1と同様に熱源機17及び熱源機40を運転し、水熱交換器19及び熱交換器42で戻り蓄熱媒体25を適宜に、冷却又は加熱することによって蓄熱槽20内の蓄熱の消費量を制御している。また、前述の実施の形態1〜実施の形態9では熱源機が一台であったが、実施の形態11では熱源機17及び熱源機40の二台であるものの、単に熱源機と概括して考えれば、実施の形態1〜実施の形態9と同様に蓄熱装置16内の制御装置37によって複数の熱源機を制御する方式とすることができる。
【0271】
この制御における基本的な考え方は、蓄熱槽20内に氷が残っていればピーク負荷に対して熱源側の能力は足りるし、蓄熱槽20内に氷が残っていなければピーク負荷に対して熱源側の能力が不足するという氷蓄熱システムの基本特性に基づいている。そして、ある一日の運転時間計画値に基づいて熱源機を運転し、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になっていれば、その日の熱源機運転時間計画値が適正であったと判断し、翌日の運転時間計画値は増減しない。
【0272】
また、蓄熱を使い切れなかったらその日の熱源機の蓄熱運転が過剰であったと判断して翌日の運転時間計画値を少なくする。逆に、蓄熱を使い過ぎたり、運転時間計画値よりも余計に熱源機を運転したりしたときには、その日の熱源機運転時間計画値が過小であったと判断し、翌日の運転時間計画値を増加する。以下このような蓄熱装置の制御方法を、冷房運転を例として説明する。
【0273】
すなわち、実施の形態9にならって一日に複数の蓄熱時間帯と複数の追いかけ時間帯とを分けて設定する。さらに、熱源機17及び熱源機40の優先順と時間帯の優先順とを考慮して、各時間帯における各熱源機の運転優先度を例えば図10に示すように予め設定しておく。すなわち、第一時間帯の0:00〜6:00における熱源機17の蓄熱運転が最も優先度が高く、次いで同時間帯の熱源機40の冷却運転、第六時間帯の16:00〜18:00における熱源機17の蓄熱運転、同時間帯の熱源機40の冷却運転と優先度が設定される。
【0274】
また、14:00〜16:00の第五時間帯のピークカットが熱源機運転の優先度としては最低に設定されている。なお、時間帯の数としては熱源機の台数分だけ増えて2m個ある。
以上の複数熱源機の運転優先度は、前述の実施の形態9と同様にメーカで予め設定しておくか、ユーザ、電力会社などが現地でキーボード、タッチパネル、ディップスイッチ等の外部入力装置を介して設定する。
【0275】
このように、各時間帯に対して各熱源機の運転優先度を設定し、実施の形態9と同様に各熱源機の参照日の各熱源機運転時間実績値を基にした運転時間計画値に基づいて運用する。
すなわち、熱源機17及び熱源機40の運転時間計画値は、第一時間帯〜第2m時間帯のそれぞれに対して設定する。
【0276】
また、運転時間計画値は、これから熱源機の運転時間計画値を算出して設定しようとしている日、すなわち当日の第一時間帯開始直前に算出する。
すなわち、当日の第Ti時間帯における熱源機の運転時間計画値XtTi及びXtTi[h]は、参照日の第Ti時間帯の熱源機の運転時間実績値XrTi[h]に補正値ΔXtTi[h]及びΔXLTi[h]を加え、
XtTi=XrTi+ΔXtTi+ΔXLTi [h] ・・・・(121)
とする。ただし、i=1、2、3、・・・・・、2mであり、ΔXtTi及びΔXLTiの定義は実施の形態9と同一である。
なお、初日の運転時間計画値(初期値)は、最大値(24時間からピークカット時間帯及び蓄熱も空調もしない時間帯の長さを引いた値、これらは現地の時間帯の設定によって変わる)としておく。
【0277】
(1) 各時間帯の未利用時間の算出
まず、第i優先の第Ti時間帯の熱源機運転時間実績値XrTi[h](i=1、2、3、 、2m)が、各時間帯の長さXmaxTi[h]に対してどの程度使い切っていなかったを算出する。すなわち、満蓄検知などによって利用できるはずであったのに利用していなかった未利用時間を算出する。
XmgTi=XmaxTi−XrTi [h] ・・・・・(122)
ただし、タイマーカウンタの誤差や微小時間を無視するため、XmgTi≦0.1[h]の場合はXmgTi=0[h]、XrTi=XmaxTi[h]とする。
【0278】
(2) 未利用時間の詰め替え
実施の形態9にならい参照日について、一番優先度の低い時間帯の運転時間から順番に優先度が高い時間帯の未利用時間に振り替える。もし、第Ti時間帯のXmgTi≠0のときには優先度の低い第2m優先の第T2m時間帯から順に第Ti時間帯に参照日の熱源機運転時間実績値XrTi[h]を振り替える。この詰め替え方法は実施の形態9と同じであるが、熱源機の能力QRTi[Mcal/h]が時間帯の優先度により、使用する熱源機が変わるためこれらの応じた性能式を予め設定しておく。
熱源機2蓄熱運転時:QRTi=−e・TaTi+f ・・・・・(123)
熱源機2追いかけ運転時:QRTi=−c・TaTi+d ・・・(124)
熱源機42冷却運転時:QRTi=−g・TaTi+h ・・・・(125)
【0279】
(3) 当日運転時間の補正値ΔXtTi[h]の算出
一日の運転終了時における熱量のバランス式は、
【0280】
【数38】
Figure 0003585021
【0281】
となる。式126の右辺が正であれば当日の熱源機運転時間は参照日よりも長くなり、逆に右辺が負であれば当日の熱源機運転時間は参照日よりも短くなる。また、前述の実施の形態のように熱源機が一台であれば、式126の右辺第二項は前述の式65の右辺第二項+第三項と等価となる。
【0282】
(A) 熱源機運転時間が参照日よりも長くなる場合、すなわち式126の右辺が正であるときは第1優先の第T1時間帯から優先的に運転時間を詰めていく。
(a) まず、第1優先の第T1時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0283】
【数39】
Figure 0003585021
【0284】
これを、XmgT1比較して第T1時間帯を埋められるだけ埋める。また、次に述べる式128の場合は式129、式130として後述する(b) に進み、そうでないときは第T1時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、次の式131として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
ΔXtT1≧XmgT1 ・・・・・・・・・(128)
ΔXtT1=XmgT1 ・・・・・・・・・(129)
XmgT1=0 ・・・・・・・・・・・・(130)
XmgT1=XmgT1−ΔXtT1 ・・・・(131)
【0285】
(b) 次に、第2優先の第T2時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0286】
【数40】
Figure 0003585021
【0287】
これを、XmgT2比較して第T2時間帯を埋められるだけ埋める。そして、次に述べる式133の場合は、次の式134、式135として後述する(c) に進み、そうでないときは第T1時間帯及び第T2時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、次の式136として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
ΔXtT2≧XmgT2 ・・・・・・・・・(133)
ΔXtT2=XmgT2 ・・・・・・・・(134)
XmgT2=0 ・・・・・・・・・・・(135)
XmgT2=XmgT2−ΔXtT2 ・・・・(136)
【0288】
(c) 以下同様に、第3優先以降の第Ti時間帯(i=3、4、5、 、2m)について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0289】
【数41】
Figure 0003585021
【0290】
これを、XmgTiと比較して第Ti時間帯を埋められるだけ埋める。そして、次に述べる式138の場合は、次の式139、式140としてiをi+1に置き換え、この(c) 項を繰り返し、そうでないときは第T1時間帯〜第Ti時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、次の式141として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
ΔXTi≧XmgTi ・・・・・・・・・・(138)
ΔXTi=XmgTi ・・・・・・・・・・(139)
XmgTi=0 ・・・・・・・・・・・・(140)
XmgTi=XmgTi−ΔXTi ・・・・・(141)
【0291】
(B) 熱源機運転時間が参照日よりも短くなる場合、すなわち式126の右辺が負であるときは第m優先の第Tm時間帯から優先的に運転時間を詰めていく。
(a) まず、最も優先度が低い第m時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。
【0292】
【数42】
Figure 0003585021
【0293】
これを、参照日の熱源機運転時間実績値XrTm比較して第Tm時間帯を切り詰められるだけ切り詰める。また、次に述べる式143の場合は式144、式145として後述する(b) に進み、そうでないときは第Tm時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、次の式146として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
XrTm+ΔXtTm<0 ・・・・・・・・(143)
ΔXrTm=−XrTm ・・・・・・・・・(144)
XmgTm=XmaxTm ・・・・・・・・(145)
XmgTm=XmgTm−ΔXtTm ・・・・(146)
【0294】
(b) 前述の(3) における(A) の(b) 、(c) と同様に、ただし逆に優先度の低い方から順に第i優先の第Ti時間帯について熱源機運転時間の補正値を求める。(i=2m−1 2m−2 、・・・・・、2、1)
【0295】
【数43】
Figure 0003585021
【0296】
これを、参照日の熱源機運転時間実績値XrTi比較して第Ti時間帯を切り詰められるだけ切り詰める。また、次に述べる式148の場合は式149、式150とし、そうでないときは第Tm時間帯〜第Ti時間帯の熱源機運転時間の補正だけで十分であることを意味するので、次の式151として熱源機運転時間の補正値算出を終了する。
XrTi+ΔXtTi<0 ・・・・・・・・・(148)
ΔXtTi=−XrTi ・・・・・・・・・・(149)
XmgTi=XmaxTi ・・・・・・・・・(150)
XmgTi=XmgTi−ΔXtTi ・・・・・(151)
【0297】
以上説明したように、ある一日の運転時間計画値に基づいて熱源機を運転し、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になっていれば、その日の熱源機運転時間計画値が適正であったと判断し、翌日の運転時間計画値は増減しない。また、蓄熱を使い切れなかったらその日の熱源機の蓄熱運転が過剰であったと判断して翌日の運転時間計画値を少なくする。
【0298】
逆に、蓄熱を使い過ぎたり、運転時間計画値よりも余計に熱源機を運転したりしたときには、その日の熱源機運転時間計画値が過小であったと判断し、翌日の運転時間計画値を増加するように蓄熱装置が制御される。したがって、熱源機の運転時間計画値を外気の状況に応じて、適切に補正することができ安価な蓄熱時間帯の電力を有効に利用することができる。
【0299】
実施の形態12.
前述の実施の形態11における蓄熱装置を次に述べるように制御することができる。すなわち、一日に複数の時間帯が設定されている場合を例として、前述の実施の形態1と同様に蓄熱槽出口水温により蓄熱過剰又は蓄熱不足を判断する方法と、その判断に基づいて複数の熱源機を強制停止又は強制運転する制御を説明する。
なお、一日の定義及び時間帯の定義は前述の実施の形態9と同様に、前述の図8又は図10に示す場合を例として説明する。
【0300】
(1) 蓄熱不足の判断方法
ある時間間隔ごとに蓄熱槽出口温度をサンプリングして当日最後の追いかけ時間帯終了時刻(24:00)における蓄熱槽出口温度を予測する。そして、時間間隔は例えば10分とし、蓄熱槽出口温度の予測は実施の形態1と同様に図3の直線補完に基づいても良いし、その他、実施の形態1に列記した形態を適用しても良い。
【0301】
また、ピークカット時間帯以外の時間帯で複数の熱源機のいずれか一つの運転時間計画値を使い切り、その後における当日最後の追いかけ時間帯終了時点における蓄熱槽出口温度が、第一設定温度以上になると予測結果が三回連続して得られた場合には蓄熱量不足と判断する。なお、この第一設定温度は当日最後の追いかけ時間帯終了時刻までの残り時間に応じて変化させても良いし、単純化のため一定値、例えば9[°C]としても良い。
【0302】
(2) 蓄熱不足が判断された場合の熱源機制御方法
蓄熱不足が判断された場合に運転時間計画値を使い切って停止している熱源機を強制的に運転する。このときに熱源機が実施の形態9〜実施の形態10のように一台だけのときは、その一台の熱源機に対して運転指令を出せば良い。また、実施の形態11のように複数台あるときは、予め設定されている熱源機強制運転優先度に応じて運転時間計画値を使い切って停止している熱源機に一台ずつ運転指令を出す。
【0303】
そして、最初の一台に対して運転指令を出した後は、一定時間経過後再び前述の蓄熱不足かどうかを判断し、再度蓄熱不足と判断された場合には強制運転優先度が次に高く、運転時間計画値を使い切って停止している熱源機に対して強制運転指令を出す。このように、一定時間間隔ごとに蓄熱不足かどうかの判断を繰り返して、当日の最後の追いかけ時間帯の終了時点における蓄熱槽出口水温の予測が第一設定温度よりも下回ると判断されるまで運転時間計画値を使い切って停止している熱源機に一台ずつ追加運転していく。
【0304】
ここで、一定時間経過後とは、例えば20分後などであり、また各熱源機の再起動禁止時間を基準に設定することもできる。
一方、この強制運転継続中に当日最後の追いかけ時間帯終了時点での蓄熱槽出口温度が第二設定温度以下になるとの予測結果が三回連続して得られ場合には、強制運転を終了して、強制運転中であった熱源機の全てを停止させる。また、この第二設定温度も空調終了時刻までの残り時間に応じて変化させてもよいが、単純化のため一定値、例えば7[°C]としても良い。なお、第二設定温度≦第一設定温度の関係にある。
【0305】
また、上述の第一設定温度及び第二設定温度ともに一つの温度を設定していたが、これらの温度を複数にすることも可能である。すなわち、第一設定温度を第一A、第一B、 、また第二設定温度を第二A、第二B、・・・・・、と設定する。そして、例えば、熱源機が三台の場合に第一Aの設定温度を9°C、第一Bの設定温度を9.5°C、第一Cの設定温度を10°Cと設定し、また、第二Aの設定温度を7°C、第二Bの設定温度を7.5°C、第二Cの設定温度を8°Cと設定する。
【0306】
ピークカット時間帯以外の時間帯で、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の時点において、当日最後の追いかけ時間帯終了時点での蓄熱槽出口温度が第一Aの設定温度以上になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には、蓄熱量不足と判断して、強制運転優先度が最も高い熱源機を一台運転する。
【0307】
その後、一定時間経過後に当日最後の追いかけ時間帯終了時点での蓄熱槽出口温度が第一Bの設定温度以上になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には、再び蓄熱量不足と判断して、強制運転優先度が二番目に高い熱源機を一台運転する。そして、この制御を熱源機台数分繰り返す。
【0308】
また、上述の逆に強制運転中において当日最後の追いかけ時間帯終了時点での蓄熱槽出口温度が第二Cの設定温度以下になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には、強制運転優先度が三番目の熱源機の運転を停止する。その後の一定時間経過後に当日最後の追いかけ時間帯終了時点での蓄熱槽出口温度が第二Bの設定温度以下になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には、強制運転優先度が二番目の熱源機の運転を停止する。そして、この制御を熱源機台数分繰り返す。
【0309】
以上のような制御を繰り返すことによって、強制運転優先度が低い熱源機は蓄熱槽出口温度予測値がより高い状態で運転するようにすることができ、蓄熱装置全体の電気料金を節約することができる。なお、上述の例では熱源機が三台の場合について説明した。
【0310】
しかし、例えば氷蓄熱装置に付属した熱源機が一台、吸収式冷凍機が一台、ターボ冷凍機が一台で構成された蓄熱装置のときには、強制運転優先度が最も高いのは吸収式冷凍機、次がターボ冷凍機、最後が氷蓄熱装置に付属した熱源機のように、電気使用量の小さい順又は熱効率の良い順に設定することによって電気料金をより節約することができる。
【0311】
また、上述の他に各熱源機の出力が異なる場合には、強制運転優先度は最も出力が小さい熱源機から出力が大きい熱源機へ優先度が下がるように設定することによって、小さな負荷変動に対しても熱源機がハンチングすることなく安定して追随する作用を得ることができる。
【0312】
以上説明したように実施の形態12では、当日最後の追いかけ時間帯終了時点の蓄熱槽出口温度の予測値を基に蓄熱不足を判断するようにした。しかし、複数設定された追いかけ時間帯のうち、現在時刻以降の直近の追いかけ時間帯終了時点の蓄熱槽出口温度を予測し、この予測を基に蓄熱不足を判断して熱源機を強制運転すると一層良好な作用を得ることができる。
【0313】
例えば、現時刻以降の直近の追いかけ時間帯の終了時点における蓄熱槽出口温度が第一設定温度以上になるとの予測結果が三回連続して得られた場合には、蓄熱量不足と判断する。そして、その時点で停止している熱源機について、現在時刻以降の直近の追いかけ時間帯終了時点までの運転時間計画値を全て使い切っていたときには、停止している熱源機のうち強制運転の優先度が高い順に強制運転する。このようにすることによって、複数の蓄熱時間帯が設定されている場合でも蓄熱不足に伴う空調快適性の喪失を未然に防ぐことができる。
【0314】
一方、蓄熱過剰の判断も蓄熱槽出口温度によって行う。すなわち、
(1) 蓄熱過剰の判断方法
当日最後の追いかけ時間帯の残り時間がある程度以下に少なくなった時点、例えば残り2時間で、蓄熱槽出口温度がほぼ0[°C]、例えばTst≦0.5[°C]である場合であって、かつ熱源機の運転計画時間をまだ使い切っていないときに蓄熱過剰と判断する。
【0315】
(2) 蓄熱過剰が判断された場合の熱源機制御方法
蓄熱過剰が判断された場合に熱源機の運転時間計画値を無視して全ての熱源機を停止させる。又は蓄熱過剰が判断された場合に強制運転優先度が最も低い熱源機を運転時間計画値を無視し先ず停止させる。その後の一定時間経過後、再び蓄熱過剰が判断されれば強制運転優先度が次に低い熱源機を停止させるか、又は強制運転優先度が低い方の熱源機から順に停止させる。
【0316】
そして、このとき以降はそれぞれの熱源機の運転時間計画値を使い切ったものとして扱う。例えば、蓄熱過剰が判断されて熱源機を一台停止した後、蓄熱槽出口温度が0°C以上、7°C以下の状態がしばらく続いた後、蓄熱不足が判断されたときには停止している熱源機の中から強制運転優先度が最も高い熱源機を運転する。
【0317】
以上説明したように、蓄熱過剰が判断された場合には熱源機の運転時間計画値を無視して強制的に熱源機を停止することができる。このため、電力負荷の平準化、電力消費の夜間移行、熱源機出力の積極的低減を図ることができる。また、万一熱源機の強制停止後に依然として負荷が大きく、蓄熱槽出口温度が当日最後の追いかけ時間帯終了時点(24:00)において、第一設定温度を越えて蓄熱量不足になりそうな場合でも停止熱源機の運転時間計画値を使い切ったもとしている。したがって、前述の蓄熱不足に対する熱源機強制運転制御に入ることができて蓄熱装置制御における信頼性を維持することができる。
【0318】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、熱源機で発生した冷温熱を蓄熱槽に収容された蓄熱媒体に蓄えて上記蓄熱媒体の蓄熱により所定時間帯に空調動作する蓄熱装置において、運転開始及び運転終了を運転時間計画に基づいて制御すると共に、上記蓄熱媒体の代表温度を判定する蓄熱媒体代表温度判定機能、上記蓄熱媒体代表温度を予測する蓄熱媒体代表温度予測機能、この蓄熱媒体代表温度予測機能の予測値によって空調時間帯に蓄熱量不足と判断される場合、熱源機を強制的に運転する熱源機運転制御機能、上記蓄熱媒体代表温度判定機能の判定値によって空調時間帯に蓄熱過剰と判断される場合、上記熱源機の運転を停止する熱源機停止制御機能、上記熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能による空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間を記憶する運転時間実績値記憶機能及びこの運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能を有する制御装置を備え、上記制御装置は、熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能により、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になるように運転制御されるものである。
【0319】
このように、当日以前の熱源機運転時間実績値に基づいて当日の熱源機の運転時間計画が、蓄熱媒体代表温度、蓄熱媒体代表温度予測等を介して設定される。すなわち、参照日の蓄熱時間帯の熱源機運転時間と、蓄熱量を使い切るように運転される空調時間帯の熱源機運転時間から、蓄熱時間帯に空調時間帯から移行できる熱源機の運転時間を定量的に決定できる。例え蓄熱運転時間が短く、蓄熱量が少ない状態に昼間の熱源機運転が実施されたとしても、蓄熱量の不足量は昼間の熱源機運転時間分の冷凍能力と判るので、その分を蓄熱時間帯も運転時間として増加させればよく、蓄熱量を適正にすることができ、その結果、安価な夜間電力で昼間の空調を賄うことができ、運転コストを低下することができる。また、空調時間帯終了時点で蓄熱量を使い切るように、空調時間帯の途中で蓄熱媒体の温度から熱源機の運転時間を設定できるので、そのために必要な蓄熱槽のセンサは温度センサのみとなり、安価な構成となるという効果を奏する。
【0324】
また、この発明は以上説明したように、制御装置は、熱源機の一日の実際の運転時間を判定する熱源機運転時間判定機能、一日の実際の上記熱源機の運転時間を記憶する熱源機運転時間実績値記憶機能、負荷との相関が強い外気温度を含む外的条件を判定する外的条件判定機能、この外的条件判定機能の判定を記憶する外的条件判定値記憶機能、上記外的条件の当日の予測値を算出する外的条件予測機能及び上記外的条件の上記当日の予測値を入力する外的条件入力機能のいずれか一方、上記一日の運転終了後に記憶されている過去の数日分の上記熱源機の運転時間の計画値と実績値の差及び上記外的条件の判定値との関係を学習する学習機能並びにこの学習機能の学習結果を基に上記当日の上記熱源機の運転時間計画値を上記外的条件の実績値及び上記当日の予測値のいずれかから算出する運転時間計画値演算機能を有するものである。
【0325】
このように、外気温度を含む外的条件の予測値により熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、熱源機の一日運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測して、最適に熱源機の運転時間計画値が設定される。したがって、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0326】
また、この発明は以上説明したように、蓄熱槽からの負荷側出口温度を蓄熱媒体の代表温度として判定するものである。
【0327】
このように、当日以前の熱源機運転時間実績値に基づいて当日の熱源機の運転時間計画が、蓄熱媒体の代表温度である蓄熱槽からの負荷側出口温度、蓄熱媒体代表温度予測等を介して設定される。したがって、簡易な構成によって安価な蓄熱時間帯蓄熱時間の電力を有効に利用して所要の空調作用を得ることができる。このため、蓄熱装置の製造費を節減でき、また運転費を低減する効果がある。
【0328】
また、この発明は以上説明したように、蓄熱媒体の蓄熱槽内の所定位置における温度を蓄熱媒体の代表温度として判定するものである。
【0329】
このように、当日以前の熱源機運転時間実績値に基づいて当日の熱源機の運転時間計画が、蓄熱媒体の代表温度である蓄熱媒体の蓄熱槽内の所定位置における温度、蓄熱媒体代表温度予測等を介して設定される。したがって、簡易な構成によって安価な蓄熱時間帯蓄熱時間の電力を有効に利用して所要の空調作用を得ることができる。このため、蓄熱装置の製造費を節減でき、また運転費を低減する効果がある。
【0330】
また、この発明は以上説明したように、熱源機の運転時間計画値に基づきピークカット時間帯を除く空調時間帯に前詰めで熱源機の運転計画を立てて、この運転計画に応じて熱源機を運転/停止する制御機能を有する制御装置を設けたものである。
【0331】
このように、熱源機の運転時間計画値を設定し直し熱源機の運転計画を立て直すことができ、蓄熱が不足することなく所要の空調作用を維持することができる。このため、蓄熱を使いきり翌日の夜間電力を有効に利用することができて運転費を低減する効果がある。
【0334】
また、この発明は以上説明したように、熱源機の運転時間計画値を蓄熱時間帯と空調時間帯に分けてそれぞれ算出する算出機能及び蓄熱時間帯の運転時間が最大となるように、蓄熱時間帯の熱源機の能力と空調時間帯の熱源機の能力との差を考慮して運転時間計画値を設定する設定機能を有する制御装置を設けたものである。
【0335】
このように、熱源機の運転時間計画値を蓄熱時間帯と空調時間帯に分けて最適に設定することができ、また蓄熱時間帯の熱源機の運転時間が最大となるように、熱源機の運転時間計画値が設定される。したがって、夜間電力の有効利用と昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なしに実施することができ、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0336】
また、この発明は以上説明したように、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で所定の設定温度以上になるとの予測結果が得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機を強制的に運転する制御機能を有する制御装置を設けたものである。
【0337】
このように、蓄熱槽からの負荷側出口温度を介して蓄熱量不足を判断し、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機が強制的に運転される。したがって、熱源機が必要に応じて運転されて運転時間計画値に誤差があった場合にも所要の空調作用を維持する効果がある。
【0338】
また、この発明は以上説明したように、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第一設定温度以上になるとの予測結果が得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機を強制的に運転し、この強制運転継続中に蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第二設定温度以下になるとの予測結果が得られたときに強制運転を終了する制御機能を有する制御装置を設けたものである。
【0339】
このように、蓄熱槽からの負荷側出口温度を介して蓄熱量不足を判断し、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機が強制的に運転される。また、熱源機の強制運転中に蓄熱量過剰を判断したときには熱源機の強制運転が終了する。したがって、熱源機が必要に応じて運転されて運転時間計画値に誤差があった場合にも所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0340】
また、この発明は以上説明したように、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第一設定温度以上になるとの予測結果が複数回連続して得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機を強制的に運転し、この強制運転継続中に蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第二設定温度以下になるとの予測結果が複数回連続して得られたときに強制運転を終了する制御機能を有する制御装置を設けたものである。
【0341】
このように、蓄熱槽からの負荷側出口温度を介して複数回の蓄熱量不足を判断し、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に熱源機が強制的に運転される。また、熱源機の強制運転中に複数回の蓄熱量過剰を判断したときには熱源機の強制運転が終了する。したがって、高精度で熱源機が必要に応じて運転されて運転時間計画値に誤差があった場合にも所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0342】
また、この発明は以上説明したように、蓄熱媒体の代表温度である空調終了時点における蓄熱槽からの負荷側出口温度の予測値を、現在及び数分前の時刻における実測値の二点から直線補完によって演算するものである。
【0343】
このように、空調終了時点における蓄熱槽出口温度の予測値が、現在及び数分前の時刻における実測値の二点から直線補完によって演算されて、この予測値によって、蓄熱過不足が判断される。そして、この判断により熱源機が運転時間計画値に関わらず制御される。このため、運転時間計画値に誤差があった場合にも良好に所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0344】
また、この発明は以上説明したように、空調時間帯の空調終了時刻までの残り時間が残氷判定時間よりも少なくなった時点で、蓄熱槽からの負荷側出口温度が残氷検知温度以下であり、かつ熱源機の運転計画時間を使い切っていない場合には、蓄熱過剰と判断して熱源機の運転時間計画値に関わらず熱源機を停止させる制御機能を有する制御装置を設けたものである。
【0345】
このように、空調終了時刻までの残り時間が残氷判定時間よりも少なくなった時点で、蓄熱槽出口温度が残氷検知温度以下であり、かつ熱源機の運転計画時間を使い切っていない場合に、蓄熱過剰と判断して運転時間計画値に関わらず熱源機を停止する。このため、運転時間計画値に誤差があった場合にも所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0346】
また、この発明は以上説明したように、外気温度の予測値及び蓄熱槽からの負荷側出口温度に基づいて、熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯の外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測して、蓄熱時間帯開始直前に当日の熱源機の運転時間計画値を設定する設定機能を有する制御装置を設けたものである。
【0347】
このように、能力積算値の差、残蓄熱量差と空調熱負荷積算値の参照日と当日の差の予測により、蓄熱時間帯開始直前に当日の熱源機の運転時間計画値が設定される。このため、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0348】
また、この発明は以上説明したように、外気温度の予測値を、蓄熱時間帯の平均値及び空調時間帯の平均値として設定するものである。
【0349】
このように、蓄熱時間帯の平均値及び空調時間帯の平均値を外気温度の予測値として設定して、能力積算値の差、残蓄熱量差と空調熱負荷積算値の参照日と当日の差の予測により、蓄熱時間帯開始直前に当日の熱源機の運転時間計画値が設定される。このため、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0350】
また、この発明は以上説明したように、外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の予測値を、前日の外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の実測値として設定するものである。
【0351】
このように、前日の外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の実測値を外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の予測値として設定して、能力積算値の差、残蓄熱量差と空調熱負荷積算値の参照日と当日の差の予測により、蓄熱時間帯開始直前に当日の熱源機の運転時間計画値が設定される。このため、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0352】
また、この発明は以上説明したように、一日の任意の時刻において、外気温度の予測値及び実績値のいずれか並びに蓄熱槽からの負荷側出口温度に基づいて、熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯の外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測又は実測し、当日の上記任意時刻までの熱源機の運転時間実測値とによって、熱源機の運転時間計画値を設定する設定機能を有する制御装置を設けたものである。
【0353】
このように、能力積算値の差、残蓄熱量差の参照日と当日の差、空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測又は実測し、また当日の上記任意時刻までの上記熱源機の運転時間実測値により熱源機の運転時間計画値が設定される。したがって、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0354】
また、この発明は以上説明したように、任意の時刻を午前八時、午前十時及び正午として設定するものである。
【0355】
このように、任意の時刻を午前八時、午前十時及び正午として設定し、能力積算値の差、残蓄熱量差の参照日と当日の差、空調熱負荷積算値の参照日と当日の差とを予測又は実測し、また当日の上記任意時刻までの上記熱源機の運転時間実測値により熱源機の運転時間計画値が設定される。したがって、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【0356】
また、この発明は以上説明したように、氷厚センサにより蓄熱充満を検知した場合に熱源機を強制的に停止し、熱源機の運転時間計画値を減少修正し、かつ熱源機の運転再開まで所定時間にわたって熱源機の停止を継続する制御機能を有する制御装置を設けたものである。
【0357】
このように、蓄熱充満を検知した場合に熱源機が強制停止し、熱源機の運転時間計画値が減少修正され、かつ熱源機の運転再開まで所定時間中は熱源機の停止が継続される。このため、蓄熱充満の検知後、すぐに再度蓄熱充満を検知することにより熱源機が運転不能になることを防ぐことができる。したがって、所要の空調作用を維持した状態で蓄熱を使い切って、夜間電力を有効に利用でき運転費を低減する効果がある。
【0358】
また、この発明は以上説明したように、負荷と相関の強い外的条件である外気温度の空調時間帯の平均値の当日と参照日との差と、この参照日の負荷を基準とした当日の負荷の増減に相当する熱源機の運転時間との間の関係を、空調時間帯終了直後から次の日の熱源機の運転時間計画値を算出するまでの間に毎日学習すると共に、毎日の蓄熱時間帯開始直前における運転時間計画値算出時に当日の外気温度の空調時間帯の平均値の予測値を基に運転時間計画値を算出する算出機能を有する制御装置を設けたものである。
【0359】
このように、負荷と相関の強い外気温度の空調時間帯の平均値の当日と参照日との差と、参照日の負荷を基準とした当日の負荷の増減に相当する熱源機の運転時間との間の関係を、過去の熱源機の運転状況に応じて学習し、また毎日の蓄熱時間帯開始直前における運転時間計画値算出時に当日の外気温度の空調時間帯の平均値の予測値を入力する。これにより、当日の負荷状況を参照日との比較において予測した運転時間計画値を算出することができ、夜間電力を有効に利用でき、また昼間電力のピークカットを蓄熱量の過不足なく空調することができて、所要の空調作用を維持すると共に運転費を低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す蓄熱装置の回路図。
【図2】図1の蓄熱装置の蓄熱不足時の熱源機の強制運転の状態を示すグラフ。
【図3】図1の蓄熱装置の蓄熱不足判定を説明するグラフ。
【図4】この発明の実施の形態2を示す図で、蓄熱装置における熱源機の運転時間計画を算出するフローチャート。
【図5】この発明の実施の形態6を示す図で、蓄熱装置における参照日の運転実績を当日の運転計画に利用する手順を説明する工程図。
【図6】外気温度差と負荷の増減関係をニューラルネットワークに対応させた要部論理回路図である。
【図7】この発明の実施の形態8を示す蓄熱装置の回路図。
【図8】この発明の実施の形態9を示す図で、蓄熱装置の運転時間帯の設定を説明する図。
【図9】この発明の実施の形態11を示す蓄熱装置の回路図。
【図10】この発明の実施の形態12を示す図で、蓄熱装置の運転時間帯の設定を説明する図。
【図11】従来の蓄熱装置の回路図。
【符号の説明】
17 熱源機、20 蓄熱槽、25 蓄熱媒体、32 氷厚センサ、37 制御装置。

Claims (20)

  1. 熱源機で発生した冷温熱を蓄熱槽に収容された蓄熱媒体に蓄えて上記蓄熱媒体の蓄熱により所定時間帯に空調動作する蓄熱装置において、運転開始及び運転終了を運転時間計画に基づいて制御すると共に、上記蓄熱媒体の代表温度を判定する蓄熱媒体代表温度判定機能、上記蓄熱媒体代表温度を予測する蓄熱媒体代表温度予測機能、この蓄熱媒体代表温度予測機能の予測値によって空調時間帯に蓄熱量不足と判断される場合、上記熱源機を強制的に運転する熱源機運転制御機能、上記蓄熱媒体代表温度判定機能の判定値によって空調時間帯に蓄熱過剰と判断される場合、上記熱源機の運転を停止する熱源機停止制御機能、上記熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能による空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間を記憶する運転時間実績値記憶機能及びこの運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能を有する制御装置を備え、上記制御装置は、熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能により、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になるように運転制御することを特徴とする蓄熱装置。
  2. 熱源機で発生した冷温熱を蓄熱槽に収容された蓄熱媒体に蓄えて上記蓄熱媒体の蓄熱により所定時間帯に空調動作する蓄熱装置において、運転開始及び運転終了を運転時間計画に基づいて制御すると共に、上記蓄熱媒体の代表温度を判定する蓄熱媒体代表温度判定機能、上記蓄熱媒体代表温度を予測する蓄熱媒体代表温度予測機能、この蓄熱媒体代表温度予測機能の予測値によって空調時間帯に蓄熱量不足と判断される場合、上記熱源機を強制的に運転する熱源機運転制御機能、上記蓄熱媒体代表温度判定機能の判定値によって空調時間帯に蓄熱過剰と判断される場合、上記熱源機の運転を停止する熱源機停止制御機能、上記熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能による空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間を記憶する運転時間実績値記憶機能及びこの運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能を有する制御装置を備え、上記制御装置は、熱源機運転制御機能及び熱源機停止制御機能により、空調終了時点で蓄熱量がちょうど零になるように運転制御することを特徴とする蓄熱装置の運転方法。
  3. 制御装置に、熱源機の一日の実際の運転時間を判定する熱源機運転時間判定機能及び上記一日の実際の上記熱源機の運転時間を記憶する熱源機運転時間実績値記憶機能が設けられて、この熱源機運転時間実績値記憶機能の記憶を介して次の空調時間帯及び蓄熱時間帯の熱源機の運転時間計画を設定する運転時間計画設定機能に装備したことを特徴とする請求項1記載の蓄熱装置。
  4. 制御装置は、熱源機の一日の実際の運転時間を判定する熱源機運転時間判定機能、一日の実際の上記熱源機の運転時間を記憶する熱源機運転時間実績値記憶機能、負荷との相関が強い外気温度を含む外的条件を判定する外的条件判定機能、この外的条件判定機能の判定を記憶する外的条件判定値記憶機能、上記外的条件の当日の予測値を算出する外的条件予測機能及び上記外的条件の上記当日の予測値を入力する外的条件入力機能のいずれか一方、上記一日の運転終了後に記憶されている過去の数日分の上記熱源機の運転時間の計画値と実績値の差及び上記外的条件の判定値との関係を学習する学習機能並びにこの学習機能の学習結果を基に上記当日の上記熱源機の運転時間計画値を上記外的条件の実績値及び上記当日の予測値のいずれかから算出する運転時間計画値演算機能を有することを特徴とする請求項1記載の蓄熱装置。
  5. 蓄熱槽からの負荷側出口温度を蓄熱媒体の代表温度として判定したことを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  6. 蓄熱媒体の蓄熱槽内の所定位置における温度を蓄熱媒体の代表温度として判定したことを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  7. 制御装置に、熱源機の運転時間計画値に基づきピークカット時間帯を除く空調時間帯に前詰めで上記熱源機の運転計画を立てて、この運転計画に応じて熱源機を運転/停止する制御機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項6のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  8. 制御装置に、熱源機の運転時間計画値を蓄熱時間帯と空調時間帯に分けてそれぞれ算出する算出機能及び上記蓄熱時間帯の運転時間が最大となるように上記蓄熱時間帯の上記熱源機の能力と上記空調時間帯の上記熱源機の能力との差を考慮して上記運転時間計画値を設定する設定機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  9. 制御装置に、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で所定の設定温度以上になるとの予測結果が得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に上記熱源機を強制的に運転する制御機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  10. 制御装置に、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第一設定温度以上になるとの予測結果が得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に上記熱源機を強制的に運転し、この強制運転継続中に上記蓄熱槽からの負荷側出口温度が上記空調終了時点で第二設定温度以下になるとの予測結果が得られたときに上記強制運転を終了する制御機能を装備したことを特徴とする請求項に記載の蓄熱装置。
  11. 制御装置に、蓄熱槽からの負荷側出口温度が空調終了時点で第一設定温度以上になるとの予測結果が複数回連続して得られた場合に蓄熱量不足と判断して、熱源機の運転時間計画値を使い切った後の空調時間帯に上記熱源機を強制的に運転し、この強制運転継続中に上記蓄熱槽からの負荷側出口温度が上記空調終了時点で第二設定温度以下になるとの予測結果が複数回連続して得られたときに上記強制運転を終了する制御機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  12. 蓄熱媒体の代表温度である空調終了時点における蓄熱槽からの負荷側出口温度の予測値を、現在及び数分前の時刻における実測値の二点から直線補完によって演算することを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  13. 制御装置に、空調時間帯の空調終了時刻までの残り時間が残氷判定時間よりも少なくなった時点で、蓄熱槽からの負荷側出口温度が残氷検知温度以下であり、かつ熱源機の運転計画時間を使い切っていない場合には、蓄熱過剰と判断して上記熱源機の運転時間計画値に関わらず上記熱源機を停止させる制御機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項12のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  14. 制御装置に、外気温度の予測値及び蓄熱槽からの負荷側出口温度に基づいて、熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、上記熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯の外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の上記参照日と上記当日の差とを予測して、蓄熱時間帯開始直前に上記当日の上記熱源機の運転時間計画値を設定する設定機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項13のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  15. 外気温度の予測値を、蓄熱時間帯の平均値及び空調時間帯の平均値としたことを特徴とする請求項14に記載の蓄熱装置。
  16. 外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の予測値を、前日の上記外気温度の蓄熱時間帯の平均及び空調時間帯の平均の実測値としたことを特徴とする請求項14に記載の蓄熱装置。
  17. 制御装置に、一日の任意の時刻において、外気温度の予測値及び実績値のいずれか並びに蓄熱槽からの負荷側出口温度に基づいて、熱源機の蓄熱時間帯の能力積算値の差と、上記熱源機の空調時間帯の能力積算値の差と、一日の運転前後の残蓄熱量差の参照日と当日の差と、空調時間帯の外気温度差に伴う空調熱負荷積算値の上記参照日と上記当日の差とを予測又は実測し、上記当日の上記任意時刻までの上記熱源機の運転時間実測値とによって、上記熱源機の運転時間計画値を設定する設定機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項16のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  18. 任意の時刻を、午前八時、午前十時及び正午としたことを特徴とする請求項17に記載の蓄熱装置。
  19. 制御装置に、氷厚センサにより蓄熱充満を検知した場合に熱源機を強制的に停止し、上記熱源機の運転時間計画値を減少修正し、かつ上記熱源機の運転再開まで所定時間にわたって上記熱源機の停止を継続する制御機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項18のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
  20. 制御装置に、負荷と相関の強い外的条件である外気温度の空調時間帯の平均値の当日と参照日との差と、この参照日の負荷を基準とした上記当日の負荷の増減に相当する熱源機の運転時間との間の関係を、空調時間帯終了直後から次の日の上記熱源機の運転時間計画値を算出するまでの間に毎日学習すると共に、毎日の蓄熱時間帯開始直前における運転時間計画値算出時に上記当日の外気温度の空調時間帯の平均値の予測値を基に運転時間計画値を算出する算出機能を装備したことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項19のいずれか一つに記載の蓄熱装置。
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