JP2501263B2 - 熱負荷予測装置 - Google Patents

熱負荷予測装置

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JP2501263B2
JP2501263B2 JP3247237A JP24723791A JP2501263B2 JP 2501263 B2 JP2501263 B2 JP 2501263B2 JP 3247237 A JP3247237 A JP 3247237A JP 24723791 A JP24723791 A JP 24723791A JP 2501263 B2 JP2501263 B2 JP 2501263B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱消費機器で翌日消費さ
れる熱負荷を予測する熱負荷予測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビルディングや家屋、公共施設等の冷暖
房装置には、蓄熱槽を備えたものがある。一般に電気に
よる蓄熱システムでは、昼間に消費される熱負荷の一部
またはすべてを夜間に冷水、温水として蓄熱している。
【0003】したがって、昼間における熱源機器の熱負
荷が軽減されるので、熱源機器の設備容量を小さくする
ことが可能となる。また、電気による冷暖房の場合には
電力会社と蓄熱調整契約をすることで、安価な夜間電力
を利用してランニングコストを節約することができる。
【0004】このような冷暖房装置において、蓄熱槽を
高率良く使うために、前日の蓄熱調整契約の始まる時間
前に翌日消費される熱負荷を予測して、契約時間帯(夜
間)にその予測値に従って冷暖房装置への冷水、温水お
よび蒸気の熱生産量を操作している。
【0005】ところで、従来の熱負荷予測装置において
は、翌日の熱負荷を予測するため、例えば月別に設定し
た基準熱負荷を実績熱負荷や外気温度で補正する方式
や、冷暖房装置の熱負荷を日射量、外気侵入熱量、室内
発生量、室内蓄熱等の要因毎に求めた熱量の総和を求め
る方式等が試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような方
式の熱負荷予測装置では、熱を供給する対象設備に適合
した定数や補正項の計数を設定する必要があり、これら
の数値を設定するには、過去の運転実績に基づいたデー
タによる調整作業をしなければならない。また、熱を供
給する対象設備条件が設備の新設、改造等によって変化
した場合にはその都度設定する定数および計数を変更し
なければならない。
【0007】このような作業は、実運用上ではオペレー
タの手作業となるため、作業の煩わしさ等の理由により
使われなくなってしまい、実際には冷暖房設備を運用す
るオペレータが過去の熱負荷実績や翌日の天候、現在の
気温等から経験的に判断して翌日の熱負荷を予測してい
た。
【0008】しかしながら、オペレータの経験に基づく
熱負荷予測では、予測精度が悪いため、熱負荷の予測値
と実際に消費される熱負荷とが大幅に異なることがあ
り、その結果熱源機器の運転効率が低下し、しかも安価
な夜間電力を有効に利用できなくなってしまうという問
題があった。
【0009】また、前日にいかに精度よく翌日の熱負荷
を予測しても、本質的に予測値を得るために用いられる
要因には必ず不確定要素が存在するため、予測が外れる
ことがある。
【0010】従って、このような場合には前日中に蓄積
される熱量が不足したり、過剰となるばかりでなく、当
日冷暖房機器へ適切な熱の供給が行われなくなるという
不具合が発生する。さらに、熱負荷は曜日、天気等の気
象条件等の要因によって変動することは分かっている
が、例えば曜日の分類は地域毎に異なる場合がある。
【0011】このような場合、この分類に応じた統計処
理ができないため、精度の高い熱負荷予測値を用いた熱
源の始動、停止頻度の増大によるランニングコストの増
大や、熱源機器の寿命を短くするという問題があった。
【0012】本発明の目的は、前日の熱負荷予測が外れ
た場合においても、当日の熱負荷データを基に修正する
ことができ、翌日の熱負荷予測値を人手によらず高精度
に求めることができる熱負荷予測装置を提供するにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、熱消費機器で消費された熱負荷を検出する
熱負荷検出手段と、この熱負荷検出手段で検出された過
去の熱負荷データを順次記憶し、且つ複数日分の過去の
熱負荷データの平均値とこれら熱負荷データとの差から
熱負荷差分実績値を求める熱負荷データ記憶手段と、こ
の熱負荷データ記憶手段で求められた熱負荷差分実績値
を含む熱負荷データをその熱負荷実績に影響を及ぼす曜
日により分類する熱負荷データ分類手段と、最高気温、
最低気温等前記熱負荷消費機器で消費される熱負荷を変
動させる要因データを入力する入力手段と、前記曜日で
分類された熱負荷データから翌日の曜日に対応する過去
の複数の熱負荷差分実績値を用い前記要因データと共に
予測モデルに適用してそのパラメータを逐次最小2乗法
で推定しながら翌日消費される熱負荷予測値を求める
次熱負荷予測手段と、前記熱負荷データ記憶手段に記憶
された過去の熱負荷データの平均値を演算し、これを翌
日の平均熱負荷予測値として出力する平均値演算手段
と、当日の現時点までの熱負荷データ等から所定時間後
の熱負荷を予測する二次熱負荷予測手段と、前記一次熱
負荷予測手段および平均値演算手段の各予測データのう
ち、現在の熱負荷検出データとの誤差が最小となるもの
を選択し、この選択された予測データを前記二次熱負荷
予測手段による予測データに基づいて修正する修正手段
と、前記一次熱負荷予測による予測データと前記修正手
段による予測データとを所定の時間帯で切換えて出力す
る切換手段とを備えた構成とする。
【0014】また、上記構成に加えて熱負荷データ記憶
手段に記憶された過去の熱負荷データおよび要因実績デ
ータをもとに分類して熱負荷データ記憶手段に記憶する
熱負荷データ分類手段を設ける構成とする。
【0015】
【作用】このような構成の熱負荷予測装置にあっては、
熱負荷記憶手段に記憶された熱負荷データと翌日の最高
気温予測値、最低気温予測値等の熱負荷を変動させる要
因データをもとに一次熱負荷予測手段および平均値演算
手段によって翌日の熱負荷が予測され、また二次熱負荷
予測手段によって当日の現時点までの熱負荷データに基
づいて所定時間後の熱負荷が予測される。そして、修正
手段によりこれら一次熱負荷予測手段および他の熱負荷
予測手段による各予測データのうち、現在の熱負荷検出
データとの誤差が最小となるものを選択し、この選択さ
れた予測値が二次熱負荷予測手段によって修正される。
特に熱負荷記憶手段に記憶された熱負荷データは複数日
分の過去の熱負荷データの平均値とこれら熱負荷データ
との差から熱負荷差分実績値を求め、この熱負荷データ
記憶手段で求められた熱負荷差分実績値を含む熱負荷デ
ータをその熱負荷実績に影響を及ぼす曜日により分類す
るようにしているので、曜日、気温、天気、季節等よっ
て変動する熱負荷に対してより精度の高い予測値を得る
ことができる。
【0016】従って、人手による演算を必要としないの
で、精度の高い熱負荷予測が可能となる。また、前日予
測された熱負荷予測値が外れた場合でも最新の熱負荷検
出値に基づいて修正されるので、高精度な熱負荷予測が
可能となる。
【0017】また、熱負荷記憶手段に記憶された熱負荷
データを熱負荷データ分類手段に入力して、過去の熱負
荷実績と気象条件等のその熱負荷の要因となる要因実績
とにより、熱負荷データの分類を行うことにより、プラ
ント毎の曜日条件も容易に考慮し得る。
【0018】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。
【0019】図1は本発明による熱負荷予測装置の構成
例を示すブロック図である。図1に示すように、熱消費
機器となる冷暖房設備1には熱源機器となる蓄熱設備2
から、温水、冷水による熱エネルギが供給される。この
熱エネルギ量、即ち熱負荷は熱負荷検出器3により検出
され、この検出データは熱負荷予測装置4に供給され
る。
【0020】また、最高気温入力装置は、熱負荷予測
装置4に翌日の最高気温予測値U1、および前日の最高
気温実績値U'1をインプットするものであり、例えばキ
ーボードのような入力機能を持っている。
【0021】同様に最低気温入力装置6は、熱負荷予測
装置4に翌日の最低気温予測値U2、および前日の最低
気温実績値U'2をインプットするものであり、例えばキ
ーボードのような入力機能を持っている。
【0022】上記熱負荷予測装置4は、熱負荷記憶部7
と、最高気温記憶部8と、最低気温記憶部9と、熱負荷
データ分類部10と、一次熱負荷予測予測部15および
二次熱負荷予測部16と、平均値演算部17と、予測デ
ータ修正部18と、切換部19とそのタイマ19Tとを
備えており、熱負荷検出データに基づいて将来の熱負荷
データを予測するものである。
【0023】ここで、熱負荷記憶部7は、メモリ7aと
演算部7bを有し、熱負荷検出器3で検出された過去の
熱負荷データYk-1,Yk-2,…(サフィックスのk-1 は前
日、k-2 は前々日、以下同様に過去の日付を示す)をメ
モリ7aに記憶すると共に、これらを演算部7bに取込
んで、n日分の熱負荷データYk-1,Yk-2,…Yk-n の平
均値YM を求め、次に熱負荷データ(以下熱負荷実績値
という)Yk-1,Yk-2,…と平均値YM との差データ(以
下熱負荷差分実績値という)Δyk-1,Δyk-2,…を求
め、Δyk-1,Δyk-2,…のうち、4日前までのもの、即
ち熱負荷差分実績値Δyk-1 〜Δyk-4 をメモリ7aに
蓄積し、日付が変わる度にこのΔyk-1 〜Δyk-4 の数
値を更新する。
【0024】最高気温記憶部8は、メモリ8aと演算部
8bを有し、最高気温入力装置5から与えられる最高気
温予測値U1 および最高気温実績値U'1をメモリ8aに
記憶すると共に、これらを演算部8bに取込んで過去に
入力された最高気温実績値U'1を記憶し、これらのn日
分の平均値UM 1 を求め、次に最高気温予測値U1と平
均値UM 1 との差データ(以下最高気温差分予測値とい
う)Δu1 を求め、最高気温実績値U'1と平均値UM 1
との差データ(以下最高気温差分実績値という)Δu'1
を求める。
【0025】最低気温記憶部9は、メモリ9aと演算部
9bを有し、最低気温入力装置6から与えられる最低気
温予測値U2 および最低気温実績値U'2をメモリ9aに
記憶すると共に、これらを演算部9bに取込んで過去に
入力された最低気温実績値U'2を記憶し、これらのn日
分の平均値UM 2 を求め、次に最低気温予測値U2と平
均値UM 2 との差データ(以下最低気温差分予測値とい
う)Δu2 を求め、最低気温実績値U'2と平均値UM 2
との差データ(以下最低気温差分実績値という)Δu'2
を求める。
【0026】熱負荷データ分類部10は、熱負荷記憶部
7のメモリ7aに記憶されている熱負荷実績をその熱負
荷実績に影響を及ぼす要因である曜日により分類するも
のである。
【0027】一方、一次熱負荷予測部15は、翌日の熱
負荷データを予測するものであり、熱負荷検出器3によ
過去の熱負荷データ等に基づいて、翌日の一次熱負荷
予測値q* を演算している。
【0028】平均値演算部17は、熱負荷検出器3で検
出された過去の熱負荷データの平均値を演算し、これを
平均熱負荷予測値qM として出力するものである。
【0029】予測データ修正部18は、当日の熱消費量
が多い時間帯である9時から22時までの間において、
現在時刻の熱負荷実績データqと、一次熱負荷予測値q
* および平均熱負荷予測値qM とのそれぞれの差分を演
算し、この差分が小さい方を適切な熱負荷予測値として
選択し、この選択された予測値q* またはqM を後述す
る演算式によって修正し、修正熱負荷予測値 * ´を求
めている。切換部19は、熱消費量の多い時間帯である
9時から22時までの間には修正熱負荷予測値 * ´
出力し、熱消費量の少ない時間帯である0時から9時、
および22時から24時の間には一次熱負荷予測値q*
を出力するように切換えるもので、その切換指令はタイ
マ19aより得ている。以上は熱負荷予測装置4の各部
の構成であり、この熱負荷予測装置4より出力される予
測値は蓄熱計画演算装置21に入力される。
【0030】この蓄熱計画演算装置21は、切換部19
から出力された予測値に従って、実際に温水、冷水、お
よび蒸気の蓄熱量を演算するもので、その演算結果は操
作部22に与えられる。この操作部22は、蓄熱計画演
算部21の演算結果に基づいて実際に蓄熱設備2に対し
て蓄熱指令を与えるものである。次に上記のように構成
された熱負荷予測装置の作用について述べる。
【0031】蓄熱設備2に蓄熱された冷水、温水が冷暖
房設備1に供給され、冷暖房が開始されると、消費され
た熱量が熱負荷データqとして,熱負荷検出器3にて検
出され、熱負荷実績記憶部7に入力される。この熱負荷
実績記憶部7ではメモリ7aに記憶されている過去の熱
負荷データYk-1,Yk-2,…を演算部7bに順次取込み、
n日分の平均値YM を算出し、さらにこれらの熱負荷デ
ータYk-1,Yk-2,…と平均値YM から熱負荷差分実績値
Δyk-1,Δyk-2,…を求める。また、負荷データ分類部
10では熱負荷実績を熱負荷実績に影響を及ぼす要因で
ある曜日により分類を行い、熱負荷実績記憶部7のメモ
リ7aに記憶する。
【0032】次に最高気温入力装置5にてオペレータが
翌日の最高気温予測値U1 および前日の最高気温実績値
U'1を最高気温記憶部8にインプットすると、この最高
気温記憶部8ではメモリ8aに記憶されている過去の実
績データを演算部8bに取込んで、この過去の実績デー
タに基づいて平均値UM 1 を求め、入力データU1 およ
び U'1から平均値UM 1 を減じる。そして、翌日の最
高気温予測値U1 から平均値 UM 1 が減じられた最高
気温差分予測値Δu1 および最高気温差分実績値Δu'1
を求める。
【0033】同様に最低気温入力装置6にてオペレータ
から入力された翌日の最低気温予測値U2 および前日の
最低気温実績U'2から平均値UM 2 を減じ、最低気温
差分予測値Δu2 および最低気温差分実績値Δu'2を求
める。これらのデータは熱負荷予測装置4の一次熱負荷
予測部15、二次熱負荷予測部16および平均値演算部
17に供給される。このようにして得られた各データに
基づいて一次熱負荷予測部15では、例えば以下に示す
予測モデルに従って翌日の熱負荷予測値を算出する。い
ま、一次熱負荷予測部15に例えば次のような予測モデ
ルを用いることができる。y* k=a1・Δyk-1+a2・Δy
k-2+a3・Δyk-3+…+b1・Δu1+b2・Δu2+b3・Δu3+
…+vk …(1)Δyk
:時刻 kにおける需要差分(* は予測値を示す)u1,
u2,u3,…:時刻 kにおける需要に影響を与える入力差
分a1, a2, a3, …:過去の需要が時刻 k の需要に与え
る影響係数b1, b2, b3, …:入力が時刻 kの需要に与え
る影響係数vk:システムのノイズただし、E [vk]= 0
…平均値は0E [vk ・vj]= σ2 ・δkj…白色ノイズ
で分散はσ2上記式は一般論としての予測モデルであ
る。
【0034】そこで、本実施例では予測精度やデータ入
手の容易さ等の理由により、上記(1) 式において、熱負
荷を予測したい日の前日から3日前までの熱負荷実績を
過去の需要実績とし、前夜の最低気温と予測したい日の
予想最高気温を需要に影響を与える入力として選択す
る。つまり、上記(1) 式で示したモデルは、次の(2)式
のように与えられる。 Δy* k=a1・Δyk-1+a2・Δyk-2+a3・Δyk-3 +b1・Δu1+b2・Δu2 +vk …(2) Δy* :翌日(k) における熱負荷差分予測値( Gcal
/day) Δyk−1:前日(k-1)における熱負荷差分実績値( G
cal/day) Δyk-2:2日前(k-2)における熱負荷差分実績値( Gca
l/day) Δyk-3:3日前(k-3)における熱負荷差分実績値( Gca
l/day) Δu1:翌日(k) における最高気温差分予測値(℃) Δu2:前夜(k) における最低気温差分予測値(℃) a1,a2,a3,b1,b2:自己回帰モデルのパラメータ vk:ノイズ
【0035】そして、(2) 式におけるパラメータa1,a
2,a3,b1,b2が決定すれば、翌日の熱負荷差分予測値
Δy* を予測することができる。これらのパラメータa
1,a2,a3,b1,b2は過去の負荷実績データから予測値
と実績値とを比較してその誤差が最小となるように決定
されるものであり、本実施例ではパラメータa1,a2,a
3,b1,b2を状態変数と考え、逐次最小2乗法(カルマ
ンフィルタ)を利用して逐次演算で誤差の2乗が最小と
なるように推定する。いま、(2) 式のモデルにおいて、 hk T = (Δyk-1,Δyk-2,Δyk-3,Δu1,Δu2)…(3) ただし、E[Δyk-1 ] =E[Δyk-2 ] =E[Δyk-3 ] =E[Δu1 ] =E[Δu2]=0 Sk T =(a1,a2,a3,b1,b2) …(4) とおくと、(2) 式は次の(5) 式で示される。 Δy* =hk T ・Sk +vk …(5)
【0036】ここで、T は転置を示す。(5) 式におい
て、Sk を状態変数と見なし、この状態変数Sk は不
変、または無視できる程ゆっくり変化すると仮定して状
態方程式を立てると、次式が得られる。 Sk+1 =Sk …(6) このシステムに逐次最小2乗法のアルゴリズムを適用す
ることにより、パラメータSは以下に示す逐次式で推定
できる。 S* k =S* k-1 −Gk(hk・S* k-1 −Δyk) …(7) Pk =Pk T −Gk hkT ・Pk-1 …(8) Gk =Pk-1 hk(λ+hkT ・Pk-1 ・hk-1)-1 …(9) ここで、 Sk:ステップk におけるパラメータSk の推定値 Gk:ステップk におけるゲインベクトル Gk T =(g1,g2,…, gm) m:モデルの次数(この場合はm=5) hkT =(Δyk-1,Δyk-2,Δyk-3,Δu1,Δu2) hk-1T =(Δyk-2,Δyk-3,Δyk-4,Δu2,Δu3) Δu1:前日(k-1)の最高気温差分実績値(℃) Δu2:前日(k-1)の最低気温差分実績値(℃) Pk:ステップk までの観測に基づく条件付共分散行列を
観測雑音の分散σで除去した値 λ:忘却係数(0≦λ≦1) 通常はλ=1
【0037】最後に熱負荷差分実績値Δyk-2,Δyk-3,
Δyk-4 と、最高気温差分実績値Δu'1と、最低気温差
分実績値Δu'2とを(7) 〜(9) 式に代入してパラメータ
Sk を推定する。
【0038】そして、熱負荷差分実績値Δyk-1,Δyk-
2,Δyk-3 と、最高気温差分予測値Δu1 と、最低気温
差分予測値Δu2 と、パラメータSk とから、次の式(1
1)によって翌日の熱負荷差分予測値Δy* k を求める。 Δy* k =hkT Sk …(11) hkT =(Δyk-1,Δyk-2,Δyk-3,Δu1,Δu2) そして、求められた予測値Δy* k に平均値YM を加
え、翌日の熱負荷予測値Y* k を求めることができる。
【0039】この値を時刻毎平均値の比で比例配分すれ
ば、過去の熱負荷データqから逐次最小2乗法による予
測方法で翌日の一次熱負荷予測値q* を演算することが
できる。その結果、例えば図2の一点鎖線で示すデータ
(q * 曲線)が得られる。
【0040】また、平均値演算部17では、過去の熱負
荷データqを基に翌日の平均熱負荷予測値 M を演算す
る。その結果、例えば図2の点線で示すデータが得られ
る。
【0041】一方、当日早朝の熱消費量が少ない時間帯
である9時以前では、一次熱負荷予測値q* が出力され
るようにタイマ19aが設定され、その動作指令により
切換部19が動作するので、蓄熱計画演算部21ではこ
の予測値q* に従って冷暖房設備2に蓄積する冷水、温
水、蒸気量が演算される。
【0042】また、図2の実線は当日における実績熱負
荷データを示しており、9時を経過すると二次熱負荷予
測部16では現在時刻t0 までの実績熱負荷データqに
基づいて前述同様の手法による逐次最小2乗法を用いて
1時間後の熱負荷予測値q* +1を求める。そして、この
予測値q* +1を予測データ修正部18に出力される。
【0043】この予測データ修正部18では熱負荷実績
q(t)と平均熱負荷予測値q*(t)との誤差σ0
2 ,および熱負荷実績q(t)と一次熱負荷予測値q*
(t)との誤差σ1 2 を次の(12),(13)式による演算に
より求める。 t0 σ0 2 =(1/N)Σ(qM (t) −q(t))2
…(12)t=9 t0 σ1 2 =(1/N)Σ(q* (t) −q(t))2
…(13)t=9ただし、t0: 現在時刻(9時から22時の
間)N:データの個数(t0−8)そして、これらの誤差
σ0 ,σ1 の大きさを比較して以下に示すように判定す
る。(a)σ0 <σ1 ならば平均熱負荷予測値qM
(t)の方が予測データとして適切である。(b)σ0
>σ1 ならば一次熱負荷予測値q* (t)の方が予測デ
ータとして適切である。(c)σ0 =σ1 ならばどちら
の予測値を選択しても良い。そして、上述した(a)の
場合には、次の(14),(15) 式によって修正熱負荷予測値
* ' を求める。q* ' (t+1)=q* +1
…(14)q* ' (t+n )=βn-1 (q* +1−qM (t
+1)) +qM (t+n) …(15)また、上述した(b),
(c)の場合には次の(16)((14)と同じ),(17) 式によ
って修正熱負荷予測値q* ' を求める。q* ' (t+
1)=q* +1 …(16)q* ' (t+n )=
βn-1 (q* +1−q* (t+1)) +q* (t+n) …(17)た
だし、β:0≦β≦1の定数n :t0<t+n ≦22の整数
即ち、(15)又は(17)式により、図2の破線のように22
時までの予測値q* '(t)(t=t0〜22) を求める。
【0044】上記(14),(15) 式では、現在時刻t0から2
2時までの間に現在の実績熱負荷データqが徐々に平均
熱負荷予測値qM に接近するように修正熱負荷予測値q
* 'を求めている。
【0045】また、(16),(17) 式では現在時刻t0から2
2時までの間に、現在の実績熱負荷データqが徐々に一
次熱負荷予測値q* に接近するように修正熱負荷予測値
* ' を求めている。
【0046】このようにして求められた修正熱負荷予測
値q* ' 9時から22時までの間は切換部19を介して
蓄熱計画演算部21に供給されるので、蓄熱計画演算部
21ではこの予測値を基に冷暖房設備1に供給する冷
水、温水、蒸気量を求め、これを操作部22に与えるこ
とにより操作部22は実際に冷水、温水が所定量供給さ
れるように蓄熱設備2に操作指令を与える。
【0047】また、時刻が22時を経過すると切換部9
が動作して一次熱負荷予測値q* が出力される。つま
り、熱消費量が少ない時間帯では一次熱負荷予測値q*
が外れることは殆どないのでこの予測値q* を使用し、
熱消費量が多い時間帯(9時〜22時)では、できるだ
け新しい実績熱負荷データに基づいて何れかの予測値を
修正し、この修正熱負荷予測値q* ' を用いて蓄熱計画
を行うことができる。
【0048】このように本実施例では、冷暖房設備1に
おいて翌日消費される熱負荷を自己回帰モデルに基づい
て予測し、またこの自己回帰モデルにおけるパラメータ
は過去3日間の熱負荷データと、最高気温予測値および
実績値と、最低気温予測値および実績値とを基に逐次最
小2乗法を用いて推定されるので、精度の高い熱負荷予
測が可能となる。
【0049】また、消費される熱負荷を変動させる要因
データとして翌日の予想最高気温および予想最低気温を
採用しており、これらのデータは天気予報等で容易に入
手することができるという利点がある。
【0050】併せて熱負荷実績とそれに影響を及ぼす要
因実績により負荷データの分類を行うことで、曜日の違
い等で大きく変わる熱負荷に対して誤差の少ない熱負荷
を予測することができる。さらに、時系列モデルを用い
ることで季節変動等の長期熱負荷変動に追従させること
ができる。
【0051】一方、熱消費量の少ない時間帯である0時
〜9時、22時〜24時の間は、一次熱負荷予測値q*
が正確であると判断してこの予測値q* による蓄熱計画
を行うことができる。
【0052】また、熱消費量の多い時間帯である9時〜
22時の間は、一次熱負荷予測値q* と平均熱負荷予測
値qM のうち、現在実績熱負荷データとの誤差が小さい
ものを選択し、この選択された予測値を二次熱負荷予測
値q* +1を用いて修正し、この修正熱負荷予測値q* '
に基づいて蓄熱計画を行うようにしている。従って、
日に予測した熱負荷予測値が外れた場合でも、この予測
値が当日の最新熱負荷実績値に基づいて修正されるの
で、常時精度の良い熱負荷予測が可能となる。
【0053】なお、熱負荷モデルとしては前記実施例に
のみ限定されるものではなく、他の時系列モデルや、回
帰モデルを用いても良い。また、パターンの分類では熱
負荷に影響を及ぼす要因として曜日を用いたが、他に季
節、天気等の気象条件を用いたり、これらを組合わせて
も良い。さらに、最新気象情報には、予想最高気温、最
低気温の他にも熱負荷モデルに合わせて天気、湿度等の
情報を用いたり、それらを組合わせても良い。
【0054】上記実施例では過去の実績熱負荷データと
して過去3日間の熱負荷データを採用しているが、本発
明はこれに限らず、過去3日間以上の負荷データを実績
データとして採用したり、過去1日、あるいは2日間の
負荷データのみを実績データとして採用しても良い。
【0055】また、上記実施例では消費される熱負荷デ
ータを変動させる要因として、翌日の予想最高気温、お
よび予想最低気温を採用したが、本発明はこれに限ら
ず、翌日の予測値や翌日の天候等を採用しても良い。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明による熱負荷予
測装置は、熱消費機器において翌日消費される熱負荷予
測値を予め設定された予測モデルと、このモデルのパラ
メータとして消費される熱負荷を変動させる要因データ
とを基に、逐次最小2乗法を用いて推定しているので、
従来から行われているオペレータの経験に基づく熱負荷
予測と比較して精度の高い熱負荷予測が可能となる。
【0057】また、記憶されている過去の実績を曜日等
の要因により分類した熱負荷データに基づいて熱負荷実
績と気象実績によってモデルを同定することで、曜日、
気温、天気、あるいは季節等によって変動する熱負荷に
対してより精度の高い予測値を得ることができる。
【0058】さらに、前日中に予測された当日の熱負荷
予測データを当日における最新の熱負荷実績値で修正し
ているので、前日の熱負荷予測が外れた場合でも精度の
良い熱負荷予測が可能となり、従来のように熱消費機器
へ供給する熱量が不足したり、過剰となることがなくな
り、適切なエネルギ供給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱負荷予測装置の一実施例を示す
ブロック回路図。
【図2】同実施例の作用を説明するための熱負荷実績お
よび予測値の時間に対する変化曲線図。
【符号の説明】
1……冷暖房設備、2……蓄熱設備、3……熱負荷検出
器、4……熱負荷予測装置、5……最高気温入力装置、
6……最低気温入力装置、7……熱負荷記憶装置、8…
…最高気温記憶部、9……最低気温記憶部、10……熱
負荷データ記憶部、15……一次熱負荷予測部、16…
…二次熱負荷予測部、17……平均値演算部、18……
予測データ記憶部、19……切換部、21……蓄熱計画
演算装置、22……操作部。
フロントページの続き (72)発明者 大林 正樹 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 石田 哲郎 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 小林 主一郎 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (72)発明者 長岩 明弘 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (72)発明者 小玉 純康 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝本社事務所内 (72)発明者 山田 幸弘 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝本社事務所内 (72)発明者 飯田 勝彦 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (56)参考文献 特開 平3−55453(JP,A) 特開 平2−115646(JP,A) 特開 平5−133587(JP,A) 実開 昭61−205332(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱消費機器で消費された熱負荷を検出す
    る熱負荷検出手段と、この熱負荷検出手段で検出された
    過去の熱負荷データを順次記憶し、且つ複数日分の過去
    の熱負荷データの平均値とこれら熱負荷データとの差か
    ら熱負荷差分実績値を求める熱負荷データ記憶手段と、
    この熱負荷データ記憶手段で求められた熱負荷差分実績
    値を含む熱負荷データをその熱負荷実績に影響を及ぼす
    曜日により分類する熱負荷データ分類手段と、最高気
    温、最低気温等前記熱負荷消費機器で消費される熱負荷
    を変動させる要因データを入力する入力手段と、前記曜
    日で分類された熱負荷データから翌日の曜日に対応する
    過去の複数の熱負荷差分実績値を用い前記要因データと
    共に予測モデルに適用してそのパラメータを逐次最小2
    乗法で推定しながら翌日消費される熱負荷予測値を求め
    一次熱負荷予測手段と、前記熱負荷データ記憶手段に
    記憶された過去の熱負荷データの平均値を演算し、これ
    を翌日の平均熱負荷予測値として出力する平均値演算手
    段と、当日の現時点までの熱負荷データ等から所定時間
    後の熱負荷を予測する二次熱負荷予測手段と、前記一次
    熱負荷予測手段および平均値演算手段の各予測データの
    うち、現在の熱負荷検出データとの誤差が最小となるも
    のを選択し、この選択された予測データを前記二次熱負
    荷予測手段による予測データに基づいて修正する修正手
    段と、前記一次熱負荷予測による予測データと前記修正
    手段による予測データとを所定の時間帯で切換えて出力
    する切換手段とを備えたことを特徴とする熱負荷予測装
    置。
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