JP6108333B2 - 運転管理装置、運転管理方法、運転管理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、運転管理装置、運転管理方法、運転管理プログラムに関する。
商用の電力系統による電力供給者(以下、電力会社という)が供給する買電電力であって、蓄熱式空調システムや照明装置等の負荷装置を備える施設等の需要家に供給する買電電力をデマンド(需要電力)という。この電力会社は、供給対象の需要家の施設等において年間で最も多く使用する電力の量に応じた供給設備を用意する必要がある。そこで、複数の需要家の施設等に対する費用の負担を公平にするために、定められた単位時間である計測期間(以下、デマンド時限という)あたりの施設等において使用される需要電力を計測し、計測した複数の需要電力のうち最も大きい最大需要電力に応じて契約電力が決定されることがある。例えば、需要家の施設等におけるデマンド時限30分単位の平均需要電力の実績値を計測し、1ヶ月間のデマンド時限毎の平均需要電力の実績値のうち最大の値をその月の最大需要電力(デマンド最大値)とし、その月のデマンド最大値とその前11ヶ月のデマンド最大値のうちいずれか大きい値を超えないような値が契約電力として決定される。このデマンド制御を行う装置として、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある
また、このようなデマンド制御を行う装置において、天気予報を用いて負荷予測を行い、ピーク電力を任意の目標電力に抑えたり、省エネ・省コストになるように空調熱源や分散型電源の運転スケジュールを自動立案し、運転を行うスマートグリッドにおける負荷制御手法も考案されつつある。
この手法では、図28に示すように、1時間、若しくは30分毎の空調負荷を予測し、その負荷に合うように空調熱源の熱出力と運転時間帯を自動的に決定する。図28では、横軸が時刻、縦軸が空調負荷である。例えば、図29に示す熱源構成において冷房を行う場合を考える。この熱源構成では、建物に対し、熱源A、熱源B、熱源Cが設けられている。各熱源には、それぞれポンプが設けられる。この熱源構成において、8時の予測空調負荷が300kWである場合、デマンド最小、省エネ、省コストなど目標に対し最適になるように、例えば図30に示すように、負荷予測300kWに対し、熱源Aが70kW、熱源Bが150kW、熱源Cが80kWと、熱源毎に放熱量が設定される。
特開2008−11618号公報
しかしながら、上述の熱源構成のシステムにおいては、実際に運転を行うと、例えば、天気予報と実際の天候が異なる場合、予測された放熱量を指令値として運転している熱源から供給される熱量と実際の熱負荷との間で、ずれが生じる場合がある。ずれが生じた際、負荷実績が予測された負荷よりも高い場合、供給熱量(運転実績)が足りず(図31)循環水温が高くなり、室内の温度を設定温度通りに維持できなくなる。一報、負荷実績が予測された負荷よりも小さい場合、供給熱量(運転実績)が多すぎ(図32)循環水温が低くなり、場合によっては冷凍機などで保護機能が働き、停止してしまう。
熱源を予測の指令値通り運転するのは、一日の電力プロファイルを目標電力に収めるためであり、予測と異なる運転を行って熱源の消費電力が予測より大きくなると目標電力を超過する恐れがあるためである。
また、熱源が蓄熱槽である場合、天気予報と実際の天候とが異なると、実際の残蓄量が、蓄熱槽からの蓄熱を用いて空調を行う際の計画した残蓄量以下になる場合が発生する。そうすると、それ以降の時間帯において、計画より蓄熱を早く消費することとなり、空調時間帯終了前に蓄熱が無くなる。蓄熱が無くなった後も必要な熱供給を継続するには、熱源の運転出力を上げる必要があるが、それに伴い消費電力も増大し、デマンド目標を超えてしまうおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、空調設備において、予測された運転計画と実際の運転状況とに差が生じた場合に、その差を低減することができる運転管理装置、運転管理方法、運転管理プログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、予測対象日において複数の空調熱源設備機器のそれぞれから供給が必要な熱量を予測した値である空調熱負荷予測値を算出する空調熱負荷予測処理部と、前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源設備機器のうち、少なくとも1台の蓄熱槽である空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度に従って制御を行うように使用電力を割り当て、前記出口の温度の一定時間毎の温度差及び前記蓄熱槽の容量により求まる放熱量と空調運転開始時点における蓄熱量とにより、前記蓄熱槽の残量としての蓄熱量を求め、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量が計画の蓄熱量以下である場合、前記蓄熱槽による空調を停止する制御を行い、他の空調熱源設備機器に対し予測された熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成する運転計画作成部と、前記出口の温度に従って制御を行う前記蓄熱槽と前記熱出力を搬送させるポンプとが接続される配管に接続され、当該蓄熱槽の出力する前記熱出力の前記出口の温度を、前記空調回転開始時点から一定時間毎に検出する温度センサとを備えることを特徴とする。
また、本発明は、空調運転開始時点から、一定時間毎に蓄熱の出口温度を測定し、前記一定時間毎の当該出口温度の温度差を求め、当該温度差と前記蓄熱の容量とから放熱量を求め、当該蓄熱の空調運転開始時点における蓄熱量と前記放熱量との差から、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量を検出する検出部と、空調運転期間における時間帯毎に前記蓄熱槽の蓄熱量の計画値を記憶する第1記憶部と、前記検出部が検出した蓄熱量と該検出が行われた時間帯に対応する前記蓄熱量の計画値とを比較する比較部と、空調設備を運転させる運転計画における時間帯毎の当該空調設備の消費電力の計画値である電力計画値とデマンド目標値とを記憶する第2記憶部と、前記比較部の比較結果に基づいて、前記検出された蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以下である場合に、前記検出が行われた時間帯以降において前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯があるか否かを検索し、前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯がある場合に、当該デマンド目標値と当該電力計画値との差に応じて、熱源を運転させるように割り当てるように運転計画を変更する運転計画作成部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上述の運転管理装置において、前記運転計画作成部は、前記運転計画を変更した後、前記検出部が検出した蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以上となった場合、前記検出部が検出した蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以上となった時間帯以降の運転計画を変更前の運転計画に戻すことを特徴とする。
また、本発明は、コンピュータである運転管理装置における運転管理方法であって、空調熱負荷予測処理部が、予測対象日において複数の空調熱源設備機器のそれぞれから供給が必要な熱量を予測した値である空調熱負荷予測値を算出し、運転計画作成部が、前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源設備機器のうち、少なくとも1台の蓄熱槽である空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度を、前記出口の温度に従って制御が行われるように電力が割り当てられる前記蓄熱槽と前記熱出力を搬送させるポンプとが接続される配管に接続された温度センサにより前記空調回転開始時点から一定時間毎に検出し、測定された出口の温度の一定時間毎の温度差及び前記蓄熱槽の容量により求まる放熱量と空調回転開始時点における蓄熱量とにより、前記蓄熱槽の残量としての蓄熱量を求め、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量が計画の蓄熱量以下である場合、前記蓄熱槽による空調を停止する制御を行、他の空調熱源設備機器に対し熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成することを特徴とする。
また、本発明は、コンピュータである運転管理装置における運転管理方法であって、検出部が、空調運転開始時点から、一定時間毎に蓄熱の出口温度を測定し、前記一定時間毎の当該出口温度の温度差を求め、当該温度差と前記蓄熱の容量とから放熱量を求め、当該蓄熱の空調運転開始時点における蓄熱量と前記放熱量との差から、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量を検出し、比較部が、第1記憶部に記憶された空調運転期間における時間帯毎に前記蓄熱槽の蓄熱量の計画値と、検出部が検出した蓄熱量と、を比較し、運転計画作成部が、前記比較部の比較結果に基づいて、前記検出された蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以下である場合に、空調設備を運転させる運転計画における時間帯毎の当該空調設備の消費電力の計画値である電力計画値とデマンド目標値とを記憶する第2記憶部を参照し、前記検出が行われた時間帯以降において前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯があるか否かを検索し、前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯がある場合に、当該デマンド目標値と当該電力計画値との差に応じて、熱源を運転させるように割り当てるように運転計画を変更することを特徴とする。
また、本発明は、コンピュータを、
予測対象日において複数の空調熱源設備機器のそれぞれから供給が必要な熱量を予測した値である空調熱負荷予測値を算出する空調熱負荷予測処理手段、前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源設備機器のうち、少なくとも1台の蓄熱槽である空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度を、前記出口の温度に従って制御が行われるように電力が割り当てられる前記蓄熱槽と前記熱出力を搬送させるポンプとが接続される配管に接続された温度センサにより前記空調回転開始時点から一定時間毎に検出し、測定された出口の温度の一定時間毎の温度差及び前記蓄熱槽の容量により求まる放熱量と空調回転開始時点における蓄熱量とにより、前記蓄熱槽の残量としての蓄熱量を求め、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量が計画の蓄熱量以下である場合、前記蓄熱槽による空調を停止する制御を行、他の空調熱源設備機器に対し熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成する運転計画作成手段、として機能させるための運転管理プログラムである。
また、本発明は、コンピュータを、空調運転開始時点から、一定時間毎に蓄熱の出口温度を測定し、前記一定時間毎の当該出口温度の温度差を求め、当該温度差と前記蓄熱の容量とから放熱量を求め、当該蓄熱の空調運転開始時点における蓄熱量と前記放熱量との差から、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量を検出する検出手段、第1記憶部に記憶された空調運転期間における時間帯毎に前記蓄熱槽の蓄熱量の計画値と、検出部が検出した蓄熱量と、を比較する比較手段、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検出された蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以下である場合に、空調設備を運転させる運転計画における時間帯毎の当該空調設備の消費電力の計画値である電力計画値とデマンド目標値とを記憶する第2記憶部を参照し、前記検出が行われた時間帯以降において前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯があるか否かを検索し、前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯がある場合に、当該デマンド目標値と当該電力計画値との差に応じて、熱源を運転させるように割り当てるように運転計画を変更する運転計画作成手段、として機能させる運転管理プログラムである。
以上説明したように、この発明によれば、空調設備において、予測された運転計画と実際の運転状況とに差が生じた場合であっても、その差を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係るスマートグリッドシステムの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る運転管理装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る空調熱負荷予測値の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る発電出力予測結果データの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る運転計画の作成方法の一例を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る運転計画処理により求められる電力負荷予測値の一例を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る運転計画処理と計画DR処理により求められる電力負荷予測値の一例を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係るリアルタイムDR(Demand Response)処理の一例を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る需要電力の制御対象である施設の例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る運転計画管理方法の一例について説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る計画DR作成部の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る計画DRの作成方法の一例について説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る電力負荷予測値の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る電力負荷予測値の他の例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る負荷電力制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るリアルタイムDR処理のタイミングの例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る優先順位テーブルの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る予測モードのリアルタイムDR処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る実績モードのリアルタイムDR処理の一例を示すフローチャートである。 需要電力の制御対象である施設の一例を表す図である。 予測された負荷と熱源の運転計画との関係を表す図である。 負荷実績と運転実績との関係を表す図である。 負荷実績と運転実績との関係を表す図である。 予測された負荷と熱源の運転計画との関係を表す図である。 熱負荷と時刻との関係を表す図である。 電力と時刻との関係を表す図である。 熱負荷と時刻との関係を表す図である。 空調負荷と時刻との関係を表す図である。 熱源構成の一例を表す図である。 予測された負荷と熱源の運転計画との関係を表す図である。 負荷実績と運転実績との関係を表す図である。 負荷実績と運転実績との関係を表す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係る運転管理装置1を含むスマートグリッドシステムの一例について図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるスマートグリッドシステムの一例を示す概略ブロック図である。図1に示す通り、このスマートグリッドシステムは、運転管理装置1と、空調熱源設備機器3と、作業設備機器4と、電源機器6と、電源出力制御装置7と負荷電力制御装置8とを備える。
このスマートグリッドシステムは、負荷装置として、例えば、空調熱源設備機器3と作業設備機器4を含む。なお、空調熱源設備機器3は熱源を備えているため、作業設備機器4に比べて消費電力の変動が大きく、天気や室内の利用環境に応じてその消費電力が変動しやすい。
空調熱源設備機器3は、空調熱源機31と、外調機32と、空調機33と、熱循環機構34と、パッケージ空調機35とを含む。この空調熱源設備機器3のうち、空調熱源機31と、外調機32と、空調機33は、熱循環機構34を介して循環する媒体(例えば水)の温度を調整して、例えば各部屋に設置された空調機33を介して室内の温度を調整する設備機器である。この空調熱源設備機器3は、熱循環機構34を利用して、負荷装置が必要とする熱量を、外調機32や空調機33に提供する。
この熱循環機構34は、例えば、各部屋に張り巡らされ、空調熱源機31によって与えられた熱量を保持する媒体(液体や気体)を充填したパイプ341と、この媒体を循環させるポンプ342と、熱量を保持する媒体を蓄える蓄熱槽343を含む。
空調熱源機31は、例えばヒートポンプやジェネリンク等を含み、パイプ341に充填された媒体の温度を上げる加熱処理、および、媒体の温度を下げる冷却処理を行う。
外調機32は、外気を取り込み、室内温度にあわせてある程度、外気温度を調整する。
空調機33は、空調熱源機31により加熱処理あるいは冷却処理された媒体の温度を利用して、外調機32が取り込んだ外気を室内温度に合わせて調整する。
パッケージ空調機35は、空調熱源機31により加熱・冷却処理された媒体の温度を利用せずに、外調機32が取り込んだ外気を室内温度に合わせて調整する。
作業設備機器4は、PC(Personal Computer)41と、照明機器42と、OA(Office Automation)機器43とを含む。
これらPC41、照明機器42、OA機器43は、オフィス等のビル内に多く設置されている作業設備機器であって、本発明に係る作業設備機器4の一例である。
また、このスマートグリッドシステムは、これら負荷装置に電力を供給する電源機器6として、第1発電機61と、第2発電機62と、蓄電池63と、買電電源64を含む。
第1発電機61は、風力エネルギーや太陽光エネルギー等を利用して自家発電により電力を発電する。この第1発電機61の発電エネルギーは天候によって左右されるため、その出力電力は一定ではない。
第2発電機62は、例えばガスエンジン発電機やガスタービン発電機等の発電機である。この第2発電機62は、天候によって左右される発電エネルギーを使用していないため、出力電力を調整することができる。
蓄電池63は、第1発電機61および第2発電機62によって発電された発電電力、および買電電源64から出力される買電電力を蓄電する。
買電電源64は、例えば、使用者が電力会社から購入する電力(買電電力)を出力する。
なお、この電力会社からの買電については、使用者に応じて契約電力C[kw]が決まっており、使用した予め決められた一定時間(デマンド時限)あたりの平均電力が契約電力Cを超えた場合、予め契約電力Cに応じて決められている支払料金に違約金等の追加料金が課せられる。ここでは、契約電力のことを、以下、デマンド目標値Cということもある。以下、予め決められた一定時間当たりとはデマンド時限に相当し、任意に決められる一定の時間であって、例えば30分である。
運転管理装置1は、空調熱源運転計画と電源設備運転計画について管理する。
この空調熱源運転計画とは、空調熱源に相当する負荷装置が必要とする熱負荷をデマンド時限毎に割り振り、この割り振りを時刻毎に示す計画である。空調熱源運転計画は、例えば、予測日において予め決められている設定温度に温度調整するために予想される熱量を供給するため、一日の各時間帯において予測される空調熱源に相当する負荷装置が消費する放熱量と蓄熱槽に蓄熱される蓄熱量を示す。
電源設備運転計画とは、全ての負荷装置に供給する電力源(発電電力と買電電力)の割り振りを時刻毎に示す計画である。この電源設備運転計画は、電源機器6から給電されることが予想される電力負荷予測値を、電源機器6に含まれる各電源出力(第1発電機61と、第2発電機62と、蓄電池63と、買電電源64)毎の運転のスケジュールにより示すものである。例えば、電源設備運転計画は、一日の各時間帯において予測される供給電力を給電するため、電源機器6が、予め決められた一定時間(デマンド時限)毎に運転するための電力を示す。
なお、空調熱源運転計画と電源設備運転計画の詳細については後述する。
運転管理装置1は、予め、空調熱源設備機器3、作業設備機器4および電源機器6の最適運転制御を行うために各種情報を入力し、その情報を基に空調熱負荷予測処理と発電出力予測処理を行う。この空調熱負荷予測処理では、予め決められている設定温度に温度調整するために必要と予測される熱量(空調熱負荷)を算出する処理を行う。発電出力予測処理は、第1発電機61が発電すると予測される電力を算出する処理を行う。
運転管理装置1は、空調熱負荷予測処理と発電出力予測処理の結果に基づき、運転計画作成処理を行う。この運転計画作成部105は、これらの予想結果に基づき、予測される空調熱負荷に応じて空調熱源運転計画の作成を行うとともに、予測される空調熱負荷に応じて、買電電源64からの買電電力が任意の目標値(例えば最小値)となる電源機器6の各電源(第1発電機61と、第2発電機62と、蓄電池63と、買電電源64)の電力負荷を示す電源設備運転計画を作成する。
この運転管理装置1の基本処理は、各種情報を収集して空調熱負荷予測処理と発電出力予測処理を行う処理行程1と、その結果に基づいて空調熱源運転計画と電源設備運転計画を作成するための運転計画作成処理を行う処理行程2と、の2つの処理工程である。
本実施形態に係る運転管理装置1は、この2つの処理工程に加え、計画DRを実行する処理と、リアルタイムDRを実行する処理を、場合に応じて行う。
なお詳細については後述する。
電源出力制御装置7は、運転管理装置1による運転計画、計画DR、リアルタイムDR処理に基づき、電源機器6から負荷装置である空調熱源設備機器3と作業設備機器4に対して電力を供給する電力源(第1発電機61、第2発電機62、蓄電池63、買電電源64)を指定するとともに、この電力源が出力する電力とそのタイミングとを制御する。具体的にいうと、この電源出力制御装置7は、電力源のうち第1発電機61、第2発電機62および蓄電池63が出力する電力を制御する。なお、買電電源64が出力する電力は、負荷装置(空調熱源設備機器3および作業設備機器4)のデマンドに対して、第1発電機61、第2発電機62および蓄電池63が出力する電力では不足する電力である。
負荷電力制御装置8は、運転管理装置1による運転計画、計画DR、リアルタイムDR処理に基づき、空調熱源設備機器3および作業設備機器4の運転を制御する。
次に、図2を参照して、運転管理装置1の構成の一例について説明する。図2は、本実施形態に係る運転管理装置1の構成の一例を示すブロック図である。この図において、運転管理装置1は、第1記憶部101と、空調熱負荷予測処理部102と、第2記憶部103と、発電出力予測処理部104と、運転計画作成部105と、電力負荷予測部106と、第3記憶部107と、デマンド超過判定部108と、計画DR作成部109と、リアルタイムDR実行指示部110と、出力部115と、データ管理処理部116と、プログラム管理処理部117と含む。
第1記憶部101は、天気予報データ111と、電力負荷パターンデータ112と、実測データ113と、評価軸設定データ114と、を記憶する。
天気予報データ111は、一日の所定時刻における予想される天気を示す天気予報情報を、一定間隔の時間帯(あるいは時刻)に対応付けたデータである。この天気予報情報としては、対応付けられた時間帯において予想されている天候、気温、湿度、降水確率、日照時間等を示す情報である。
電力負荷パターンデータ112は、例えば、一日の時間帯に応じて作業設備機器4が消費する消費電力のパターンを示す情報を含む。具体的に説明すると、一日のうち、多くの人が活動する9時〜20時の時間帯では、多くの人が就寝している24時〜5時の時間帯に比べて、その消費電力が多くなる。また、休日は平日に比べ、その消費電力が少なくなる。このように、人間の行動パターンに応じて、一日の時間帯における消費電力が異なる。この電力負荷パターンデータ112は、この違いを作業設備機器の数量や使用者に応じてパターン化したものである。
また、電力負荷パターンデータ112は、例えば、一日の時間帯に応じて空調熱源設備機器3が消費する消費電力の計算パターンを示す情報を含む。具体的に説明すると、同じ大きさの部屋に設置された空調機であっても、その部屋に入る人数、空調機の数、日当たり等によって、一日の室内の温度変化が異なる。例えば、一日中会議が行われている場合、人の出入りが多いため、室内の温度が一日中変化し、空調熱源設備機器3に対する電力負荷が増大する。一方、一日中会議等の予定がない場合、室内の温度を快適な温度に維持する必要性が少なく、夏であれば快適に過せる室内温度(快適温度)よりも高くてもよく、冬であれば快適温度よりも低くてもよく、また停止してもよい。この電力負荷パターンデータ112は、空調熱源設備機器3に対する電力負荷を計算により算出するため、空調機33が設置されている部屋の使用状況に応じて、その日1日の運転割合や温度調整をパターン化したものである。
実測データ113は、空調熱源設備機器3と作業設備機器4の負荷装置が実際に消費した消費電力の実測値と、電源機器6から実際に供給を受けた供給電力の実測値を示す。この実測値は、例えば、一定時間間隔毎に、各機器において計測され、一日に時間帯に対応付けられている。
評価軸設定データ114は、省エネルギー等の評価の対処となる基準値を含む。
空調熱負荷予測処理部102は、予想される天気を示す天気予報データおよび電力負荷パターンデータ112に基づき、室内の温度調整のために必要な熱量を予測する。言い換えると、空調熱負荷予測処理部102は、予め決められている設定温度に温度調整するために必要と予測される熱量(空調熱負荷)を示す空調熱負荷予測値を算出する。この空調熱負荷予測値は熱量であり、空調熱源機31の外気温や部分負荷率などの特性に基づいて電力に変換して空調熱源機31にかかる負荷電力と言い換えることができる。
この空調熱負荷予測値の一例を図3に示す。図3のグラフに示す通り、空調熱負荷予測値は、横軸に時刻、縦軸に空調熱負荷をとるグラフで示すことができる。図示の通り、日中の空調熱負荷の方が、夜間の空調熱負荷に比べて大きい。
図2に戻って、空調熱負荷予測処理部102の処理について具体的に説明する。空調熱負荷予測処理部102は、以下の(11)〜(15)の処理を行う。
(11)実測データ収集処理
空調熱負荷予測処理部102は、電源出力制御装置7と負荷電力制御装置8から、電源機器6、空調熱源設備機器3および作業設備機器4による実測データを一定時間間隔で取り込み、第1記憶部101の実測データ113に格納する。
(12)天気予報データ収集処理
空調熱負荷予測処理部102は、例えば、気象庁が発表する天気予報情報等を格納するインターネット上にサーバに接続して、予め設定されている時刻毎に、天気予報情報をダウンロードする。この空調熱負荷予測処理部102は、ダウンロードした天気予報情報を、一日の時間帯に対応付けて、天気予報データ111として第1記憶部101に格納する。
(13)ANN負荷予測処理
空調熱負荷予測処理部102は、実測データや天気予報データに基づき予測用データを作成し、例えば、ニューラルネットワークを利用したANN(Artificial Neural Network)負荷予測プログラムを起動して負荷データの予測を行う。
つまり、空調熱負荷予測処理部102は、第1記憶部101から天気予報データ111と電力負荷パターンデータ112と実測データ113を読み出し、読み出したデータに基づき、予め決められている設定温度に温度調整するために必要と予測される熱量(空調熱負荷)を算出する。この空調熱負荷予測処理部102は、生成した空調熱負荷予測値は、第1記憶部101に書き込む。また、このANN負荷予測処理については、既存の技術(例えば、特開2006−78009号公報参照)を利用することができる。この空調熱負荷予測処理部102は、上述の機能に限られず、ニューラルネットワーク以外の技術を利用して負荷データの予測することができる。
また、空調熱負荷予測処理部102は、予測対象日において複数の空調熱源設備機器の供給熱量の合計値を予測した値である空調熱負荷予測値を算出する。
(14)予測修正処理
空調熱負荷予測処理部102は、ANN負荷予測処理によって運転制御を行った実際の負荷データと予測データとの差から負荷データの修正を行い、次の最適運転計画作成に反映させる。
つまり、空調熱負荷予測処理部102は、電源出力制御装置7と負荷電力制御装置8から、実測データを一定時間間隔で取り込み、この運転制御を行った時刻と一致する空調熱負荷予測値を第1記憶部101から読み出す。この空調熱負荷予測処理部102は、例えば、この実測データと空調熱負荷予測値とのずれを算出して、このずれに応じた補正値を作成する。
第2記憶部103は、発電出力パターンデータ131と、蓄電電力データ132と、天気予報データ133を記憶する。
発電出力パターンデータ131は、各電源(第1発電機61、第2発電機62、買電電源64)の最低出力値や最大出力値を示す情報を記憶する。
蓄電電力データ132は、蓄電池63の最低蓄電量や最大蓄電量を示す情報を記憶する。
天気予報データ133は、上述と同様に、一日の所定時刻における予想される天気を示す天気予報情報を、一定間隔の時間帯(あるいは時刻)に対応付けたデータである。この天気予報情報としては、対応付けられた時間帯において予想されている天候、気温、湿度、降水確率、日照時間等を示す情報である。
発電出力予測処理部104は、予想される天気を示す天気予報データに基づき、電源機器6による電力系統から給電される発電電力を算出し、発電出力予測結果データを出力する。
この発電出力予測結果データの一例を図4に示す。図4のグラフに示す通り、発電出力予測結果データは、横軸に時刻、縦軸に第1発電機61の発電出力(出力電力)をとる。例えば、図示の例では、出力電力が日中のみ取得でき、夜間では取得できていない。
図2に戻って、発電出力予測処理部104の処理について具体的に説明する。発電出力予測処理部104は、以下の(21)、(22)の処理を行う。
(21)天気予報データ収集処理
発電出力予測処理部104は、上述の空調熱負荷予測処理部102による(12)天気予報データ収集処理と同様にして、天気予報情報を収集し、第2記憶部103の天気予報データ133として格納する。
(22)発電出力予測処理
発電出力予測処理部104は、天気予報データに基づき予測用データを作成し、例えば、電力負荷パターンデータ112や天候補正係数を利用した太陽光発電予測プログラムを起動して、出力データの予測を行う。つまり、発電出力予測処理部104は、天気予報データ133を参照して、天気に応じて第1発電機61が発電できると予測される電力を算出する。
<運転計画作成を行う構成についての説明>
運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値と発電出力予測結果データ、および第2記憶部の情報に基づき、少なくとも1日よりも前の日までに、1日分の運転計画(明細書中において運転計画は、空調熱源運転計画および電源設備運転計画を含む)を示す運転計画データを作成する。なお、運転計画作成部105は、この運転計画として、最適化を行う専用プログラムを実行し、最適な空調熱源運転計画および電源設備運転計画を作成することができる。
この運転計画作成部105による運転計画の作成方法の一例について、図5を参照して説明する。なお、図5は、運転計画作成部105により作成される空調熱源運転計画と電源設備運転計画を概念的に説明するための図であり、本実施形態に係る運転計画作成部105は、例えば、後述する数理計画法によりデマンドが最小となるように最適化を行うことで、以下のような処理を行う。なお、ここでは、空調熱源機31が複数の空調熱源機31Aと空調熱源機31Bとを含む例について説明する。
1)空調熱源運転計画の作成について
運転計画作成部105は、空調熱負荷予測処理部102により作成された空調熱負荷予測値に基づき、空調熱源機31と蓄熱槽343により生成できる熱量の割り当てを行い、空調熱源運転計画を作成する。つまり、運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値に応じて、デマンド時限毎に空調熱源機31が生成する熱量と蓄熱槽343に蓄熱できる熱量を算出する。運転計画作成部105は、この算出した生成する熱量と蓄熱する熱量(つまり、空調熱負荷予測結果値が示す熱量)を生成する各空調熱源設備機器の運転について時刻毎(例えば、デマンド時限で示される時刻毎)の割り当てを示す空調熱源運転計画を作成する。これを図5(a)のグラフに示す。
図5(a)のグラフは、横軸に時刻、縦軸に空調熱源機31の熱源製造熱量あるいは蓄熱槽343の蓄熱槽放蓄熱量をとる。このグラフにおいて、縦軸の正の値は放熱を、負の値は蓄熱を意味している。図示の通り、運転計画作成部105は、デマンド時限毎に、空調熱源機31が製造する製造熱量と、放熱量(つまり、空調熱源機31と蓄熱槽343が放熱する熱量)の和がステップ100において求めた空調熱負荷予測値と等しくなるように空調熱源運転計画を作成する。
図5(a)に示すグラフは、0:00〜6:00の間に、空調熱源機31Aが熱量を生成するとともに、この熱量を蓄熱槽343に蓄熱することを示す。また、6:00〜8:00の間に、空調熱源機31Aが熱量を生成するとともに、蓄熱槽343の熱量を放熱することを示す。また、8:00〜16:00の間に、空調熱源機31Aと空調熱源機31Bが熱量を生成するとともに、蓄熱槽が放熱することを示す。また、16:00〜22:00の間に、空調熱源機31Aと空調熱源機31Bが熱量を生成することを示す。また22:00〜24:00の間に、空調熱源機31Aが熱量を生成するとともに、この熱量を蓄熱槽343に蓄熱することを示す。
2)空調熱負荷予測結果値に対応する電力負荷予測値の算出について
この運転計画作成部105は、上述により算出されたデマンド時限毎に、空調熱源機31が空調熱源運転計画の示す熱量を製造する際に必要な消費電力を、電力負荷パターンデータ112を参照して算出する。運転計画作成部105は、空調熱源機31の消費電力に加え、空調熱源設備機器3と作業設備機器4の全ての負荷装置に必要な電力(電力負荷)を、電力負荷パターンデータ112を参照して算出する。つまり、運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値が示す熱負荷をまかなうために必要な消費電力と、予測される他の負荷装置に必要な消費電力とを算出する。このように、運転計画作成部105が空調熱負荷予測値に基づき算出する負荷装置の消費電力は、デマンド(需要家に供給する買電電力)と需要家に供給する発電電力によって示される電力であって、以下、電力負荷予測値という。この電力負荷予測値の一例を、図5(b)のグラフに示す。図5(b)のグラフは、横軸に時刻、縦軸に電力負荷を示す。
なお、本実施形態において、運転計画作成部105は、デマンドを任意の目標値とするように電源設備運転計画を作成することを特徴とするものであり、以下説明便宜のため、電力負荷予測値について説明する際には、需要電力のうち、需要家に供給する発電電力を除いたデマンドにのみ対応する予測値について説明する。
また、運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源装置のうち、少なくとも1台について空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度に従って制御を行うように指令を割り当て、他の空調熱源設備機器に対し予測された熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成する。
運転計画作成部105は、出口の温度に従って制御を行う対象の空調熱源設備機器として、熱循環機構34を用いた外調機32または空調機33を割り当てる。この実施形態においては、空調機33すなわち、蓄熱槽(例えば、図9蓄熱槽343)の蓄熱による空調熱源設備機器である場合について説明する。空調機33については、蓄熱槽(例えば図9蓄熱槽343)の蓄熱を用いて冷房を行う。そのため、冷水を予め生成して蓄熱槽に蓄積された範囲においては、冷房を行っても冷凍機(冷凍機310)の運転は発生しないため、空調機33については、冷水を搬送するポンプや室内機側の空調機の消費電力を予測しておけばよい。これにより、空調機33の予測された消費電力と実際の消費電力との差がほぼ発生しない。従って、実際の熱負荷が変動した場合であっても、空調機33を冷水の出口側温度に基づいて制御を行うことで、予測された熱負荷と実際の熱負荷との差を吸収することができ、かつ、目標電力を越えないように制御することができる。また、ここでは、運転計画作成部105は、空調機33及び蓄熱槽343については、オンオフ運転をするような運転指令を行うように割り当てる。
また、運転計画作成部105は、出口の温度に従って制御を行う対象の空調熱源設備機器以外の空調熱源設備機器については、放熱量を指令値によって指定する制御を行うように割り当てる。
ここで、空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度としては、蓄熱槽から各室内の空調機に搬送される冷水の温度を用いる。例えば、後述するセンサ350の検出結果を用いる。
3)電源設備運転計画の作成について
運転計画作成部105は、上述により算出された空調熱源設備機器3と作業設備機器4の電力負荷予測値に基づき、デマンドが任意の目標値(例えば最小値)となるように電源電力の割り当てを行う。この電源電力の割り当てをデマンド時限毎に示したものが電源設備運転計画である。
例えば、運転計画作成部105は、電力負荷予測値が契約電力Cであるデマンド目標値を下回っている場合、買電電力をこの電力負荷予測値以上に増やして、買電電力を蓄電池63に蓄電する電源設備運転計画とする。また、運転計画作成部105は、電力負荷予測値がデマンド目標値Cを上回っている場合、買電電力の最大値をデマンド目標値C以下に留めるとともに、不足分を第1発電機61および第2発電機62からの電力および蓄電池63からの電力で補うように電源設備運転計画を作成する。
図5(c)は、横軸が時刻であり縦軸が電力負荷であり、電力負荷予測値を表すグラフである。図5(c)に示すとおり、0:00〜6:00の間は、電力負荷予測値がデマンド目標値Cを下回っている。このため、運転計画作成部105は、買電電力を電力負荷予測値以上に増やし、この買電電力を蓄電池63に蓄電する電源設備運転計画を作成する。一方、6:00〜18:00の間は、電力負荷予測値がデマンド目標値Cを上回っている。このため、運転計画作成部105は、買電電力の最大値をデマンド目標値C以下にして、デマンド目標値C以上の電力負荷を第1発電機61および第2発電機62からの電力および蓄電池63からの電力で補うように、デマンド時限毎に電源の割り振りを行う。この運転計画作成部105は、発電出力予測処理部104により予測される発電出力予測結果データが示す第1発電機61の出力予測を基準として、不足分を、0:00〜6:00の間に蓄電池63に蓄電しておいた買電電力や、第2発電機62からの発電電力を組み合わせて電源設備運転計画を作成する。
具体的に説明すると、運転計画作成部105は、以下に示す評価関数、変数、制約条件に基づき、数理計画法を用いて電源設備運転計画を作成する。
Figure 0006108333
なお、数式に示す略字は、以下の通りである。
nt{nt=1,2,・・・}は、1日のスケジュールにおける時間帯をデマンド時限を示す情報である。なお、デマンド時限が30分である場合、ntの最大値(nt_max)=24[hour]/デマンド時限(0.5)[hour]=48である。
ng{ng=1,2,・・・}は、第1発電機61および第2発電機62の台数を示す。
nb{nb=1,2,・・・}は、蓄電池63の台数を示す。
nh{nh=1,2,・・・}は、空調熱源機31の台数を示す。
nhs{nhs=1,2,・・・}は、蓄熱槽343の台数を示す。
Pgは、第1発電機61および第2発電機62からの出力電力を示す。
Pbは、蓄電池63の出力電力を示す。なお、放電は正の数値で示す。
Qhは、空調熱源機31が製造する熱量である空調熱源製造熱量を示す。
Qhsは、蓄熱槽343が放熱する熱量である蓄熱槽放蓄熱量を示す。
δgは、第1発電機61および第2発電機62が起動状態であるかあるいは停止状態であるか否かの発電機起動停止状態を示す。
δbは、蓄電池63が起動状態であるかあるいは停止状態であるか否かの蓄電池起動停止状態を示す。
δhは、空調熱源機31が起動状態であるかあるいは停止状態であるか否かの空調熱源起動停止状態を示す。
Ppは、買電電源64から出力される買電電力を示す。
Plは、予測負荷電力は、電力負荷予測値である。
Qlは、予測熱負荷は、空調熱負荷予測値である。
Pg_minは、第1発電機61および第2発電機62の出力電力の最低値である発電機最低出力を示す。
Pg_maxは、第1発電機61および第2発電機62の出力電力の最大値である発電機最大出力を示す。
Pb_minは、蓄電池63の蓄電電力の最低値である蓄電池最低出力を示す。
Pb_maxは、蓄電池63の蓄電電力の最大値である蓄電池最大出力を示す。
Qh_minは、空調熱源機31が製造する熱量の最低値を示す空調熱源最低製造熱量である。
Qh_maxは、空調熱源機31が製造する熱量の最大値を示す空調熱源最大製造熱量である。
Zbは、蓄電池63が蓄電している蓄電電力の残量を示す蓄電池残蓄電量である。
Zhsは、蓄熱槽343が蓄熱している蓄熱量の残量を示す蓄熱槽残蓄熱量である。
Zb_minは、蓄電池63が蓄電している蓄電電力の最低値を示す蓄電池最低蓄電量である。
Zb_maxは、蓄電池63が蓄電している蓄電電力の最大値を示す蓄電池最大蓄電量である。
Zhs_minは、蓄熱槽343が蓄熱している蓄熱量の最低値を示す蓄熱槽最低蓄熱量である。
Zhs_maxは、蓄熱槽343が蓄熱している蓄熱量の最大値を示す蓄熱槽最大蓄熱量である。
PEは、ペナルティである。
αは、ペナルティ係数である。
また、運転計画作成部105は、数理計画法により発電機、蓄電池、空調熱源機が最適となる1日の電源設備運転計画を決定する。この場合、この運転計画作成部105は、デマンドが小さい期間に、最適の目的を省エネや省コスト、CO2排出最小化等とすることで、省エネ、省コスト、C2排出最小化等の運用が可能となる。また、運転計画作成部105は、省エネ、省コストで予測した最大デマンド予測値がデマンド目標値を超える場合は、最適の目的をデマンド最小化として数理計画法を適用することでデマンドが最小となる発電機、蓄電池、空調熱源機の1日の電源設備運転計画を決定する。
<計画DRを行う構成についての説明>
電力負荷予測部106は、運転計画作成部105から運転計画データを入力し、デマンド時限当たりのデマンドの平均値(デマンド電力)の極大値(以下、デマンドピーク値)を検出することで予測する。具体的に説明すると、運転計画作成部105により空調熱源運転計画が作成されることで、図5(b)に示す電力負荷予測値に基づき、図5(c)のように電源電力の割り振りを示す電源設備運転計画が作成される。ここで、運転計画作成部105が作成する電源設備運運転計画は、デマンドを最小値に最適化するものであって、買電電力の割り当てがデマンド目標値C以下になるとは限らない。
ここで、図6を参照して、運転計画作成部105が作成した電源設備運転計画における買電電源64のデマンドを電力量で示すデマンド電力の割合について説明する。図6には、デマンド電力の極大値であるデマンドピーク値が2箇所あり、いずれもがデマンド目標値Cを超えている場合についてのデマンドについての電源設備運転計画の例を示す。
図6は、横軸に時間、縦軸に電力をとり、デマンド電力を示すグラフである。
図6には、運転計画実施前のデマンド電力を示すデータ1と、運転計画実施後のデマンド電力を示すデータ2とを示す。なお、データ1は、本願発明によらない場合の比較例であり、本願発明に係る運転計画作成部105は、データ2に示すようなデマンド電力を算出する。
図示の通り、データ2のデマンド電力は、11:00と15:00にデマンドピーク値を示し、10:30〜11:30間、および、14:30〜15:30間でデマンド目標値Cを超えている。なお、11:00のデマンドピーク値P1の方が、15:00のデマンドピーク値P2に比べて小さい。
電力負荷予測部106は、このデマンド電力のデマンドピーク値を検出するとともに、検出されたデマンドピーク値のうち最大のデマンドピーク値をデマンド最大値として検出する。図6に示す例では、電力負荷予測部106が、デマンドピーク値P2をデマンド最大値として検出する。なお、デマンド最大値とは、上述の通り、需要家の施設等におけるデマンド電力の実績値を計測し、1ヶ月間のデマンド電力の実績値のうち最大の値を、その月のデマンド最大値という。
なお、データ2に示すデマンド電力は、通常、勤務時間帯において多くなる。その理由としては、作業設備機器4による電力消費量は比較的フラット(平滑)に変化する一方、空調熱源機31などの動力機器による電力消費量は気象状況の変化などに応じて大きく変化するからである。このデータ2は、データ1と比べて、デマンドピーク値が低くなっている。
電力負荷予測部106は、運転計画データに基づき、運転計画実施後のデータ2に示す時刻11時と時刻15時でピークとなっているデマンド電力を検出し、デマンド超過判定部108に出力する。なお、電力負荷予測部106は、検出したデマンド目標値を超えるデマンドピーク値に対応するデマンド電力が複数検出された場合、そのデマンド電力の値が大きい順にデマンド超過判定部108に出力するものであってもよい。
第3記憶部107は、設定値データ171を記憶する。
この設定値データ171は、デマンド目標値C、例えば、契約電力Cを示す情報である。
デマンド超過判定部108は、電力負荷予測部106からデマンドピーク値のデマンド電力と運転計画データを入力し、電源設備運転計画に示されているデマンド時限に対応するデマンドの平均値のピーク値(極大値)が、契約電力量Cであるデマンド目標値を超えるか否かを判定する。
このデマンド超過判定部108は、少なくとも1つのデマンドピーク値がデマンド目標値Cを超えていると判定した場合、計画DR作成部109に対して、計画DRを作成するように制御するための制御信号を計画DR作成部109に出力する。
一方、全てのデマンドピーク値がデマンド目標値を超えていないと判定した場合、デマンド超過判定部108は、デマンドピーク値がデマンド目標値を超えてないことを示す判定結果とともに、運転計画作成部105により作成された運転計画データを出力部115に出力する。
また、デマンド超過判定部108は、計画DR作成部109によって作成された計画DRが入力された場合、この計画DRにおけるデマンド時限当たりのDR電力負荷予測値のうち、商用の電力系統である買電電源64から給電されるデマンド時限に対応するデマンドの平均値のピーク値が、デマンド目標値量Cを超えるか否かを判定する。
このデマンド超過判定部108は、少なくとも1つのデマンドピーク値がデマンド目標値を超えていると判定した場合、リアルタイムDR実行指示部110に対して、リアルタイムDRを実行するように指示するリアルタイムDR実行指示信号をリアルタイムDR実行指示部110に出力する。
一方、全てのデマンド時限に対応するデマンドの平均値のピーク値がデマンド目標値を超えていないと判定した場合、デマンド超過判定部108は、デマンドピーク値がデマンド目標値を超えてないことを示す判定結果とともに、運転計画作成部105により作成された運転計画データと計画DR作成部109により作成された計画DRを出力部115に出力する。
計画DR作成部109は、デマンド超過判定部108により少なくとも1つのデマンドピーク値がデマンド目標値Cを超えていると判定された場合、電源設備運転計画においてデマンドピーク値がデマンド目標値を超えているデマンド時限当たりの電力負荷予測値を変更する運転計画を示す計画DRを作成する。
例えば、計画DR作成部109は、デマンド電力がデマンド目標値を超えているデマンド時限の電力負荷予測値を、デマンド電力がデマンド目標値を超えている分だけ減じたDR電力負荷予測値を算出する。この計画DR作成部109は、算出したDR電力負荷予測値に基づき、空調熱源設備機器3や作業設備機器4の電力負荷の割り当てを行い、計画DRを作成する。なお、計画DR作成部109によって変更されたデマンドをデマンド予測値という。
例えば、図6に示した通り、運転計画実施後のデータ2においてデマンド電力がデマンド目標値を超えているデマンド時限(n)は、10時30分からの30分間(n=21)と、11時00分からの30分間(n=22)と、14時30分からの30分間(n=29)と、15時00分からの30分間(n=30)である。
計画DR作成部109は、このデマンド電力がデマンド目標値を超えているデマンド時限(例えば、n=21、22、29、30)だけ、空調熱源設備機器3および作業設備機器4のうち、例えば一部エリアの外調機32や照明機器42の運転を停止もしくは出力を下げるように計画DRを作成する。計画DR作成部109は、例えば、図7に示すようにこのデマンドピーク値がデマンド目標値C以下となるように、運転計画を変更する。図7は、横軸が時間を表し縦軸が電力を表し、デマンド電力を説明するグラフである。なお、外調機32は室内換気を行うことを主目的としており、十分な換気を行った後であれば暫く停止しても大きな問題は発生しない。
<リアルタイムDRを行う構成についての説明>
リアルタイムDR実行指示部110は、デマンド超過判定部108により少なくとも1つのデマンドピーク値がデマンド目標値を超えていると判定された場合、このデマンドピーク値がデマンド目標値を超えていないと判定される時間帯以外について、運転計画データおよび計画DRデータに基づき、電源出力制御装置7および負荷電力制御装置8に制御させる。
このリアルタイムDR実行指示部110は、デマンドピーク値がデマンド目標値を超えると予想される時間帯において、リアルタイムDR処理を実行する。リアルタイムDR実行指示部110は、空調熱源設備機器3および作業設備機器4に供給される電力量の実測値に応じて需要電力を制御するよう負荷電力制御装置8に指示することを示す指示信号を出力部115に出力する。
図8は、横軸が時間であり縦軸が電力であり、デマンド電力を表すグラフである。この図8を参照して説明すると、リアルタイムDR実行指示部110は、計画DR作成部109によってもデマンド電力がデマンド目標値以下に抑えられない場合、図8に示す通り、実測値がデマンド目標値を超過するおそれがある。リアルタイムDR実行指示部110は、このデマンド時限に対応するデマンドを予測して、デマンド目標値を超過すると判断された場合、リアルタイムDR処理を実行する。なお、リアルタイムDR処理については、後に詳細に説明する。
出力部115は、入力する運転計画作成データ(空調熱源運転計画と電源設備運転計画を示す情報)を電源出力制御装置7および負荷電力制御装置8に出力する。
この出力部115は、入力する計画DRデータおよびリアルタイムDR実行指示信号を負荷電力制御装置8に出力する。
データ管理処理部116は、収集した様々なデータの管理を行う。実測データ、天気予報データ、予測負荷データ、運転計画データなどの参照、ダウンロード機能、パターンデータなどの修正機能、スケジュールデータの修正機能、契約電力や最適化評価軸などのパラメータ設定機能を持つ。
プログラム管理処理部117は、最適運転計画を作成するための各処理をどのようなタイミングで起動するかといった最適運転制御のためのスケジュール管理を行う。スケジュール管理は一日の処理スケジュールデータを基に起動時刻にプログラムの制御を行う。
次に、空調熱源設備機器3の一例について説明する。
図9は、空調熱源設備機器3の一例を示す図である。負荷電力制御装置8は、例えば夜間電力により室内を冷却する空調設備が備える複数の空調熱源設備機器3の需要電力を制御する。
図9では、空調熱源設備機器3のうち、空調熱源機31である冷凍機310と、熱循環機構34の蓄熱槽343と、空調機33−1〜33−4と、ポンプ342(1次ポンプ342−1および2次ポンプ342−2を含む)を例に説明する。制御対象の施設には、このような複数の動力装置を動作させる複数の制御対象機器が存在する。冷凍機310は、例えば、圧縮機36、1次ポンプ342−1を備えている。圧縮機には50kWの電力が供給され、1次ポンプ342−1には5kWの電力が供給される。2次ポンプ342−2は、蓄熱槽343に貯留された水を、複数の空調機33−1〜33−4に供給する。2次ポンプ342−2には、5kWの電力が供給される。複数の冷水バルブ37(冷水バルブ37−1、冷水バルブ37−2、冷水バルブ37−3、冷水バルブ37−4、・・・)は、2次ポンプ342−2から供給される冷水をそれぞれ空調機33−1〜33−4に供給する。空調機33−1〜33−4は、それぞれにファン(ファン38−1、ファン38−2、ファン38−3、ファン38−4、・・・)を備えており、ファンには2kWの電力が供給される。ここで、空調機33−1〜33−4は、供給される冷水に基づく冷風を、二重床内に給気した後、室内に吹き出す床吹き出し空調を行う。
温度センサ350は、蓄熱槽343と2次ポンプ342−2とが接続される配管に取り付けられ、蓄熱槽343から各空調機33−1〜33−4に対して搬送される冷水の温度を検出し、検出結果を運転計画作成部105へ出力する。
次に、図10を参照して、本実施形態に係る運転計画管理方法の一例について説明する。
図10は、本実施形態に係る運転計画管理方法の概略について説明するためのフローチャートである。
図10に示す通り、はじめに、空調熱負荷予測処理部102は、実測データ収集処理と天気予報データ収集処理をしておく。また、発電出力予測処理部104は、天気予報データ収集処理をしておく(ステップST1)。
次いで、発電出力予測処理部104は、発電出力予測処理を行う。つまり、発電出力予測処理部104は、発電出力パターンデータ131、蓄電電力データ132および天気予報データ133を参照して、天気に応じて第1発電機61が発電できると予測される電力を示す発電出力予測結果データを算出する(ステップST2)。
そして、空調熱負荷予測処理部102は、空調熱負荷予測処理を行う。つまり、空調熱負荷予測処理部102は、予め決められている設定温度に温度調整するために必要と予測される熱量(空調熱負荷)を示す空調熱負荷予測値を算出する(ステップST3)。この空調負荷予測は、気象予報データを用いるので、天気予報が更新されるタイミングで1日数回実行される。
次いで、運転計画作成部105は、運転計画作成処理を行う(ステップST4)。つまり、運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値が示す熱量に対応する、空調熱源機31が製造する熱量と蓄熱槽343が蓄熱する熱量をデマンド時限毎に算出して、空調熱負荷予測結果値に対応する空調熱源運転計画を作成する。
また、運転計画作成部105は、空調熱源運転計画を作成する際、空調熱源設備機器として外調機32と空調機33を割り当てる。そして、運転計画作成部105は、空調機33について、熱出力を行う出口の温度に従って制御を行うように指令を割り当て、蓄熱槽343について、予測された熱負荷に応じた指令値によって制御を行うように割り当てる。
また、運転計画作成部105は、算出された空調熱源運転計画に基づき、空調熱源機31が空調熱負荷予測結果値の示す熱量を製造する際に必要な電力負荷予測値を算出する。
そして、運転計画作成部105は、この電力負荷予測値に基づき、デマンドが任意の目標値(例えば最小値)となるように電源電力の割り当てを行う。言い換えると、運転計画作成部105は、電源設備運転計画の最適化運転スケジュールを算出する。なお、運転計画作成部105は、電力負荷予測値を算出する際、熱負荷以外の負荷装置の電力負荷も合わせて算出する。この空調熱源以外の照明・OA機器の電力消費量は毎日ほぼ同じ変化をするのでパターン化して与える。
これにより、運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値が示す空調熱負荷に基づき、空調熱源設備機器3および作業設備機器4の電力負荷の最適化を行うことができる。
そして、電力負荷予測部106は、運転計画作成部105が作成した運転計画を示す運転計画データに基づき、デマンド時限当たりのデマンドピーク値を検出し、デマンド超過判定部108に出力する。
デマンド超過判定部108は、電力負荷予測部106から入力するデマンドピーク値が、契約電力であるデマンド目標値Cより大きいか否かを判定する(ステップST5)。
デマンドピーク値がデマンド目標値Cより大きい場合(デマンドピーク値>デマンド目標値C)、計画DR作成部109は、計画DRを作成させる(ステップST6)。一方、デマンドピーク値がデマンド目標値C以下である場合(デマンドピーク値≦デマンド目標値C)、計画DR作成部109は、計画DRを作成しない(ステップST7)。つまり、デマンド超過判定部108は、運転計画作成部105が作成した運転計画データ(空調熱源運転計画と電源設備運転計画)を、出力部115を介して電源出力制御装置7および負荷電力制御装置8に出力させる。
ついで、デマンド超過判定部108は、計画DR作成部109によって作成された計画DRに基づき、計画DRにおいて変更されたデマンド予測値とデマンド目標値Cとを比較する。デマンド超過判定部108は、このデマンド予測値がデマンド目標値Cよりも大きいか否かを判定する(ステップST8)。
デマンド予測値がデマンド目標値Cよりも大きい場合(デマンド予測値>デマンド目標値C)、リアルタイムDR実行指示部110は、リアルタイムDRを実行する(ステップST9)。一方、デマンド予測値がデマンド目標値C以下である場合(デマンド予測値≦デマンド目標値C)、リアルタイムDR実行指示部110は、リアルタイムDRを実行しない(ステップST10)。つまり、デマンド超過判定部108は、運転計画作成部105が作成した運転計画データおよび計画DR作成部109が作成した計画DRを、出力部115を介して電源出力制御装置7および負荷電力制御装置8に出力させる。
上述のように運転計画作成部105は、空調熱負荷予測値に基づき、空調熱源運転計画を作成するとともに、空調熱負荷を電力負荷に変換して電力負荷予測値を算出し、この電力負荷予測値に対応する電源電力の割り当てを示す電源設備運転計画を作成する。これにより、空調熱源運転計画と電源設備運転計画の整合を取ることができ、発電機や蓄電池等の電力機器と、熱源機や空調機等の空調熱源設備機器とを連携して制御して、任意の目標値にデマンドをコントロールするデマンドコントロールを実現することができる。
また、上述のように、運転管理装置1は、運転計画作成部105による運転計画処理によってデマンドがデマンド目標値を超過してしまう場合、計画DR作成部109による計画DRを作成して、デマンド予測値を算出する。これにより、デマンドピーク値がデマンド目標値を超過して、デマンドが契約電力Cを超過することを防止することができる。これにより、使用したデマンド時限あたりの平均電力が契約電力Cを超えた場合、予め契約電力Cに応じて決められている支払料金に違約金等の追加料金が課せられる事態を回避することができる。これにより、経済的メリットを得られる。
また、本発明を用いて以下のことも行うことができる。
例えば、運転計画作成部105の運転計画処理において、エネルギー単価のコストを時間別に変えて与えることで日本の電力会社が行っている時間帯別料金、ピーク時間調整契約や、米国の電力会社が行っている時間別料金を考慮してコスト最適化の運用を行うことができる。
また、リアルタイムDR処理を用いることで、将来スマートグリッドで想定されている自然エネルギーの変動などにより電力会社から需要家側に負荷調整の要請があった場合にリアルタイムに対応可能となる。
<計画DR作成部109による計画DR作成処理の一例>
次に、計画DR作成部109による計画DR作成処理の一例について説明する。
図11は、計画DR作成部109の構成の一例を示すブロック図である。
図11に示す通り、計画DR作成部109は、記憶部190と、入力部191と、デマンドピーク値抽出部192と、デマンドピーク値判定部193と、制限時間判定部194と、運転計画変更部195と、出力部196とを備える。
記憶部190は、デマンド目標値である契約電力を示す情報を記憶する。
入力部191は、運転計画作成部105あるいはデマンド超過判定部108から運転計画データが示す電力負荷予測値を入力する。
デマンドピーク値抽出部192は、電力負荷予測値のうちデマンドを抽出し、このデマンド時限に対応するデマンドの平均値の極大値(デマンドピーク値)を抽出する。
デマンドピーク値判定部193は、入力するデマンドピーク値とデマンド目標値Cとを比較する。デマンドピーク値の方がデマンド目標値Cよりも大きい場合(デマンドピーク値>デマンド目標値C)、デマンドピーク値判定部193は、このデマンドピーク値がデマンド目標値Cを超過していることを示す情報を制限時間判定部194に出力する。
制限時間判定部194は、デマンドピーク値判定部193から入力する情報に基づき、デマンド目標値Cを超過しているデマンドピーク値の発生期間を含む期間であってかつデマンド目標値Cを超過する期間(以下、連続目標超過期間Tb)が、制限時間B以上継続するか否かを判定する。この制限時間Bとは、外調機32を停止しても支障をきたさない時間として、予め実験的に求められている時間である。
運転計画変更部195は、制限時間判定部194から入力する情報に基づき、デマンド目標値Cをオーバーする時間帯である連続目標超過期間Tbに含まれるデマンド時限の電力負荷予測の平均電力量のうち、電力負荷予測の平均電力量の大きい順にデマンド時限の時間帯をN個抽出する。この運転計画変更部195は、抽出されたN個の時間帯のうち、最も早い時間帯の開始時刻よりもA時間前のピーク前期間Taに対応する外調機32の運転計画を変更する。例えば、運転計画変更部195は、このピーク前期間Taにおいて、外調機32の負荷出力を最大とする全開運転に運転計画を変更する。この運転計画変更部195は、連続目標超過期間Tbにおいて、外調機32の運転を停止するよう外調機32の運転計画を変更する。運転計画変更部195は、このようにして運転計画を変更したものを計画DRとして出力部196を出力する。
出力部196は、入力する計画DRをデマンド超過判定部108に出力する。
次に、図12を参照して、本実施形態に係る計画DRの作成方法の一例について説明する。
図12に示す通り、計画DR作成部109には、全ての時間帯を自動運転するように初期化しておく(ステップST21)。
そして、計画DR作成部109の入力部191は、運転計画作成部105あるいはデマンド超過判定部108から電力負荷予測値を入力し、デマンドピーク値抽出部192に出力する(ステップST22)。ここでは、図13に示すような電力負荷予測値(以下、電力負荷予測値P−100)、あるいは図14に示すような電力負荷予測値(以下、電力負荷予測値P−200)を入力部191が入力する例を用いて以下説明する。この図13、図14はそれぞれ、横軸が時間であり、縦軸が電力であり、電力負荷予測値を表している。
ついで、デマンドピーク値抽出部192は、電力負荷予測値からデマンドピーク値を抽出する。ここでは例えば、デマンドピーク値抽出部192は、電力負荷予測値P−100からデマンドピーク値151を抽出する。このデマンドピーク値151は、11:00〜11:30におけるデマンド時限(n=22)に対応する電力負荷予測値である。また、デマンドピーク値抽出部192は、電力負荷予測値P−200からデマンドピーク値201、202を抽出する。このデマンドピーク値201は、11:00〜11:30におけるデマンド時限D(n=22)に対応する電力負荷予測値である。また、デマンドピーク値202は、15:30〜16:00におけるデマンド時限(n=31)に対応する電力負荷予測値である。なお、デマンドピーク値201の電力負荷予測の平均電力量の方が、デマンドピーク値202の電力負荷予測の平均電力量に比べて大きい。
そして、デマンドピーク値抽出部192は、抽出したデマンドピーク値が複数である場合、その電力負荷予測値の大きい順に識別符号K(K=1,2,・・・)を割り当てる。なお、抽出したデマンドピーク値が1つである場合、デマンドピーク値抽出部192は、このデマンドピーク値に識別符号K=1を割り当てる。
ついで、デマンドピーク値抽出部192は、識別符号Kの小さい順に、そのデマンドピーク値を選択してデマンドピーク値判定部193に出力する(ステップST23)。
例えば、電力負荷予測値P−100が入力されていた場合、デマンドピーク値抽出部192は、識別符号K=1であるデマンドピーク値151を選択し、デマンドピーク値判定部193に出力する。一方、電力負荷予測値P−200が入力されていた場合、デマンドピーク値抽出部192は、識別符号K=1であるデマンドピーク値201を選択し、デマンドピーク値判定部193に出力する。
そして、デマンドピーク値判定部193は、入力するデマンドピーク値とデマンド目標値Cとを比較する(ステップST24)。デマンドピーク値の方がデマンド目標値Cよりも大きい場合(デマンドピーク値>デマンド目標値C)、デマンドピーク値判定部193は、このデマンドピーク値がデマンド目標値Cを超過していることを示す情報を制限時間判定部194に出力する。
例えば、デマンドピーク値抽出部192に対して電力負荷予測値P−100が入力されていた場合、デマンドピーク値判定部193は、デマンドピーク値151とデマンド目標値Cとを比較する。ここで、デマンドピーク値151がデマンド目標値Cを超えているため、デマンドピーク値判定部193は、デマンドピーク値151がデマンド目標値Cを超過していることを示す情報を制限時間判定部194に出力する。
また、デマンドピーク値抽出部192に対して電力負荷予測値P−200が入力されていた場合、デマンドピーク値判定部193は、デマンドピーク値201とデマンド目標値Cとを比較する。ここで、デマンドピーク値201がデマンド目標値Cを超えているため、デマンドピーク値判定部193は、デマンドピーク値201がデマンド目標値Cを超過していることを示す情報を制限時間判定部194に出力する。
ついで、制限時間判定部194は、デマンドピーク値判定部193から入力する情報に基づき、契約電力Cを超過しているデマンドピーク値の発生期間を含む期間であってかつデマンド目標値Cを超過する連続目標超過期間Tbが、制限時間B以上継続するか否かを判定する(ステップST25)。なお、ここで、制限時間Bは1時間とする。
例えば、制限時間判定部194は、デマンドピーク値151がデマンド目標値Cを超過していることを示す情報をデマンドピーク値判定部193から入力した場合、このデマンドピーク値151の発生期間であるデマンド時限(n=22)の直前より前のデマンド時限(n=21,20・・・)に対応する電力負荷予測の平均電力量を記憶部190に記憶されている電力負荷予測値を参照して得る。ここで、デマンド時限(n=21)に対応する電力負荷予測の平均電力量は、デマンド目標値Cよりも大きいため、制限時間判定部194は、連続目標超過期間Tb1がデマンド時限×2(つまり、30分×2=1時間)であると算出する。続けて、制限時間判定部194は、連続目標超過期間Tb1に含まれると判断されたデマンド時限(n=21)の直前のデマンド時限(n=20)に対応する電力負荷予測の平均電力量を記憶部190に記憶されている電力負荷予測値を参照して得る。ここで、デマンド時限(n=20)に対応する電力負荷予測の平均電力量は、デマンド目標値C以下であるため、制限時間判定部194は、このデマンド時限(n=20)が連続目標超過期間Tb1に含まれず、このデマンド時限(n=20)よりも後から、連続目標超過期間Tb1が開始していると判定する。
また、制限時間判定部194は、デマンドピーク値151がデマンド目標値Cを超過していることを示す情報をデマンドピーク値判定部193から入力した場合、このデマンドピーク値151の発生期間であるデマンド時限(n=22)の直後より後のデマンド時限(n=23,24・・・)に対応する電力負荷予測の平均電力量を記憶部190に記憶されている電力負荷予測値を参照して得る。ここで、デマンド時限(n=23)に対応する電力負荷予測の平均電力量は、デマンド目標値C以下であるため、このデマンド時限(n=23)が連続目標超過期間Tb1に含まれず、制限時間判定部194は、このデマンド時限(n=23)よりも前で、連続目標超過期間Tb1が終了していると判定する。
よって、制限時間判定部194は、連続目標超過期間Tb1がデマンド時限(n=22)から開始してデマンド時限(n=23)において終了すると判定する。つまり、制限時間判定部194は、連続目標超過期間Tb1が1時間であって、制限時間B以上継続していると判定する。
この制限時間判定部194は、連続目標超過期間Tb1が制限時間B以上継続していると判定した場合(ステップST25−YES)、この連続目標超過期間Tb1に含まれるデマンド時限を示す情報を運転計画変更部195に出力する。
運転計画変更部195は、制限時間判定部194から入力する情報に基づき、契約電力Cをオーバーする時間帯である連続目標超過期間Tbに含まれるデマンド時限の電力負荷予測の平均電力量のうち、電力負荷予測の平均電力量の大きい順にデマンド時限の時間帯をN個抽出する(ステップST26)。
つまり、運転計画変更部195は、時刻tα〜tβの時間(例えば、1時間45分)が連続目標超過期間Tb1であると制限時間判定部194により判定された場合、この連続目標超過期間Tb1をデマンド時限で除算して得られる整数をNとする。ここでは、N=foor(連続目標超過期間Tb/デマンド時限)と表わすことができる。上記例では、N=foor(3.5)=3である。
例えば、電力負荷予測値P−100において、識別符号K=1であるデマンドピーク値151に基づき、連続目標超過期間Tb1に含まれるデマンド時限(n=22,23)を示す情報を運転計画変更部195に出力した場合について説明する。
この場合、運転計画変更部195は、N=2個のデマンド時限(n=22,23)を抽出する。
ついで、運転計画変更部195は、識別符号K=1であるか否かを判断する(ステップST27)。ここで、識別符号K=1であるため(ステップST27−YES)、運転計画変更部195は、抽出されたN個の時間帯のうち、最も早い時間帯の開始時刻よりもA時間前のピーク前期間Ta1に対応する外調機32の空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する。例えば、運転計画変更部195は、このピーク前期間Ta1において、外調機32の負荷出力を最大とする全開運転に空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する(ステップST28)。
そして、運転計画変更部195は、連続目標超過期間Tb1において、外調機32の運転を停止するよう外調機32の空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する(ステップST29)。
ついで、運転計画変更部195は、連続目標超過期間Tb1に対応するN個のデマンド時限がすべて連続しているか否かを判断する(ステップST30)。
連続目標超過期間Tb1に対応するN個のデマンド時限がすべて連続していない場合(ステップST30−NO)、運転計画変更部195は、連続していない時間帯の間の時間帯について、外調機32の負荷出力を最大とする全開運転に空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する(ステップST31)。
一方、ステップST27において、識別符号K=1でない場合(ステップST27−NO)、つまり、デマンドピーク値が複数ある場合、K≧2のデマンドピーク値を連続目標超過期間Tbが含む場合について説明する。例えば、電力負荷予測値P−200において、識別符号K=2であるデマンドピーク値202に基づき、連続目標超過期間Tb3に含まれるデマンド時限(n=30,31)を示す情報を運転計画変更部195に出力した場合について説明する。
運転計画変更部195は、N個の時間帯の最も早い時間帯の開始時刻のA時間前から最も遅い終了時刻までの時間帯は、既に変更された空調熱源運転計画と電源設備運転計画の時間帯と重なるか否かを判定する(ステップST32)。
例えば、運転計画変更部195は、連続目標超過期間Tb3の最も早い時間帯であるデマンド時限(n=30)の開始時刻である15:00の直前よりも前のA時間をピーク前期間Ta3とする。そして、運転計画変更部195は、このピーク前期間Ta3の最も早い開始時刻である12:00を、運転変更期間の開始位置と判断する。また、運転計画変更部195は、連続目標超過期間Tb3の最も遅い終了時刻である16:00を運転変更期間の開始位置と判断する。
ここで、図14に示す通り、電力負荷予測値P−200において、識別符号K=1であるデマンドピーク値201に基づき、連続目標超過期間Tb2がデマンド時限(n=21,22)によって示される10:30〜11:30の期間、ピーク前期間Ta2がデマンド時限(n=15〜20)によって示される7:30〜10:30の期間と、運転計画変更部195によって事前に判断されている。
そして、運転計画変更部195は、識別符号K=2であるデマンドピーク値202に基づき算出された運転変更期間が、既に運転計画が変更されている識別符号K=1のデマンドピーク値201に基づくピーク前期間Ta2あるいは連続目標超過期間Tb2と重なっているか否かを判定する。
ここでは、運転変更期間が12:00〜16:00であり、運転計画変更部195は、ピーク前期間Ta2および連続目標超過期間Tb2のいずれとも重なっていないと判定する(ステップST32−YES)。
ついで、運転計画変更部195は、ステップST28に移行する。
一方、ステップST25において、制限時間判定部194が、連続目標超過期間Tbが制限時間B以上継続していない判定した場合(ステップST25−NO)、この連続目標超過期間Tbに含まれるデマンド時限を示す情報を運転計画変更部195に出力する。
そして、運転計画変更部195は、デマンド目標値Cを超過している時間帯の最も早い時間帯の開始時刻よりもA時間前のピーク前期間Taに対応する外調機32の空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する。例えば、運転計画変更部195は、このピーク前期間Taにおいて、外調機32の負荷出力を最大とする全開運転に空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する(ステップST33)。
次いで、運転計画変更部195は、このピーク前期間Taの直後の連続目標超過期間Tbにおいて、外調機32の運転を停止するよう外調機32の空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更する(ステップST34)。
上述の通り、計画DR作成部109は、運転計画作成部105が作成した運転計画が示すデマンドの電力負荷予測値に基づいて、外調機の1日の発停スケジュールを決定することにより、デマンドピーク値の値を低減させた計画DRを作成することができる。これにより、デマンドがデマンド目標値を超過して、デマンドの最大値が契約電力Cを超過することを防止することができる。これにより、使用したデマンド時限あたりの平均最大電力が契約電力Cを超えた場合、予め契約電力Cに応じて決められている支払料金に違約金等の追加料金が課せられる事態を回避することができる。これにより、経済的メリットを得られる。
なお、上述の通り、外調機は室内換気を行うことを主目的としており,十分な換気を行った後であれば暫く停止しても大きな問題は発生しない。そこで、本願発明に係る計画DR作成部109は、運転計画においてデマンドピーク値が予め設定される閾値(デマンド目標値)を超えることが予想される場合、以下のような上述のような処理を行いデマンドピーク値を抑える。つまり、計画DR作成部109、デマンドピーク値となる時間帯前に外調機32を全開で運転をしておき、デマンドピーク値の時間帯に外調機32を停止するような計画DRを作成する。
また、上述のように、デマンド目標値Cを超えるデマンドピーク値が2回の場合、2回目のデマンドピーク値が1回目の外調機停止時間の終了後A時間以降であれば、もう一度外調機を停止する。その際、外調機を停止するA時間前から外調機を全開運転する。つまり、既に外調機32の運転を全開あるいは停止するように空調熱源運転計画と電源設備運転計画を変更した場合、計画DR作成部109は、この変更された期間と、今回変更する期間とが重複しないように計画DRを作成する。
なお、計画DR作成部109は、外調機32を全開運転するのではなく、A時間内でCO濃度が定常状態になり、かつ、デマンドピーク値も低減するように出力を制御することも可能である。具体的には、計画DR作成部109が、空調熱源設備機器3と作業設備機器4の需要電力とCO濃度をリアルタイムに測定した測定結果に基づき、外調機32の出力を制御することで、外調機32の出力を最適に制御することができる。
<リアルタイムDR実行指示部110によるリアルタイムDR処理>
次に、リアルタイムDR実行指示部110によるリアルタイムDR処理の一例について説明する。
図15は、本実施形態による負荷電力制御装置8の構成を示すブロック図である。
図15に示す通り、負荷電力制御装置8は、目標値記憶部81と、計測部82と、予測値算出部83と、予測差算出部84と、実績差算出部85と、優先順位記憶部86と、電力制御部87と、入出力部88を備えている。
目標値記憶部81には、定められた複数の計測期間(デマンド時限)毎に計測される需要電力の実績値のうちで最大となる需要電力(最大需要電力)の目標値が予め定められて記憶される。つまり、デマンド目標値Cが記憶されている。
計測部82は、計測対象期間であるデマンド時限において、需要電力の実績値を計測する。ここで、計測部82は、制御対象のフロアにおいて電力を使用する機器(冷凍機、ポンプ、ファン等)によって使用された電力を計測し、デマンド時限の終了時における平均需要電力の推定値を算出する。例えば、図16に示すように、T1、T2、T3、T4、・・・の時点をそれぞれデマンド時限の区切り時点とする。ここで、デマンド時限をX分(例えば、30分)とすると、T2はT1+X分であり、T3はT2+X分であり、T4はT3+X分である。
計測部82は、このようなデマンド時限内の定められた一定時間(例えば、3分)毎に、需要電力の実績値を計測し、平均需要電力の推定値を算出する。
また、計測部82は、計測した使用電力の実績値である運転データを、後述する優先順位記憶部86に記憶させる。
予測値算出部83は、連続する複数の計測期間のうち実績値の計測対象である計測対象期間における実績値の計測が開始される時点より前の時点で、計測対象期間における需要電力の予測値を算出する。例えば、図17において、予測値算出部83は、T1とT2との間のデマンド時限における計測が開始されるT1の時点より定められた時間(例えば、T1−T0−Y分)前の時点(T0+Y分)において、T1とT2との間のデマンド時限における平均需要電力の予測値を算出する。ここで、予測値の算出方法としては、たとえば特許文献(特開2006−78009号公報)に示されるようなニューラルネットワークモデルを使用した方法を適用することができる。例えば、外気温、湿度、風速、風量、空調運転時間、曜日、季節などに応じて需要電力をモデル化して予測値を算出する。予測値算出部83による予測差の算出処理は、例えば、連続する各デマンド時限のそれぞれ一定時間(例えば、3〜5分)前に実行される。このため、例えばデマンド時限が30分であれば、予測値算出部83による予測値の算出処理は1日に48回実行される。
予測差算出部84は、予測値算出部83によって算出された予測値と、目標値記憶部81に記憶された目標値とを比較して、予測値が目標値を超える場合、予測値と目標値との差を算出する。予測差算出部84が算出した差は、電力制御処理(DR(デマンド・レスポンス)処理)により減少させることが必要な需要電力の量を示すDR必要量である。
実績差算出部85は、計測部82によって計測された実績値に基づく平均需要電力の推定値と、目標値記憶部81に記憶された目標値とを比較して、推定値が目標値を超える場合、推定値と目標値との差を算出する。実績差算出部85が算出した差は、DR処理により減少させることが必要な需要電力の量を示すDR必要量である。実績差算出部85は、デマンド時限内に、一定時間毎(例えば、3分)に実績差の算出処理を行う。
優先順位記憶部86には、予測差算出部84または実績差算出部85によって算出されたDR必要量に応じて予め定められた優先順位と、複数の負荷装置のうち供給電力を減少させる負荷装置である供給減少対象機器とが対応付けられた優先順位テーブルが予め記憶されている。
図17は、優先順位記憶部86に記憶されている優先順位テーブルのデータ例を示す図である。運転実績データは、動作している負荷装置の需要電力等の実績値が計測部82によって計測され記憶される情報である。例えば、圧縮機36、1次ポンプ342−1は、(50kW+5kW=)55kWの電力を使用している。2次ポンプ342−2は、5kWの電力を使用している。空調機33−1、33−2、・・・に設けられる複数のファン38−1、38−2、・・・は、(2kW×20台=)40kWの電力を使用している。
なお、空調機33が20台である例について、ここでは説明している。
合計動力は、供給減少対象機器の使用電力の合計値である。単体DR効果は、対応する優先順位における制御によって削減できる需要電力の量である。累計DR効果は、優先順位1からその優先順位までの制御によって削減できる需要電力の累計量である。
優先順位(1〜5)は、数が大きくなるほど、目標値と予測値または実績値との差が大きいことを示し、対応付けられた供給減少対象機器における需要電力の減少量は大きくなる。ここでは、優先順位毎に供給電力に変化のある項目には、「▼」の記号を付している。例えば、優先順位1においては、圧縮機、1次ポンプ342−1の需要電力を、100%から70%に減少させる。これにより、(55(kW)×30(%)=)16.5kWの需要電力が減少する。優先順位2においては、圧縮機、1次ポンプ342−1への需要電力を遮断し、70%から0%に減少させる。これにより、(55(kW)×70(%)=)38.5kWの需要電力が減少する。このように、圧縮機36の容量を削減しても、蓄熱槽343に冷熱が残っている間は、室内側の温熱環境には影響を及ぼさないと考えられる。
優先順位3においては、複数の冷水バルブの半数を閉じる。これにより、2次ポンプ342−2の負荷電力が半数になると考えられるため、(5kW×2=)2.5kWの需要電力が減少する。このように冷水バルブを閉じても、床吹き出し空調によるスラブが冷やされているため、ファンにより送風していれば室内環境の悪化を最低限に食い止められると考えられる。ここでは、千鳥配列の複数の空調機をローテーションさせるように冷水バルブの開閉を行う。優先順位4においては、全ての冷水バルブを閉じる。これにより、2次ポンプ342−2の負荷電力が0になるため、22.5kWの需要電力が減少する。優先順位5において、全てのファンを停止させると、20.0kWの需要電力が減少する。
このように、電力の供給対象である負荷装置毎に、需要電力を減少させる優先順位を予め設定しておくことで、施設の室内環境に対して影響を与えないように需要電力を減少させることができる。例えば、DR処理の対象機器として、他の負荷装置への影響が少ない空調設備への電力供給を減少させる場合、室内に対する冷却能力をできるだけ下げないように、冷凍機における圧縮機やポンプ、空調機が連動して動作している空調設備における需要電力を系統立てて減少させることが可能となる。
電力制御部87は、入出力部88を介して、運転管理装置1からリアルタイムDRの実行指示を示す情報が入力された場合、以下のようにして、リアルタイムDR処理を実行する。
電力制御部87は、予測差算出部84によって算出されたDR必要量または実績差算出部85によって算出されたDR必要量に応じた優先順位に対応付けられて優先順位記憶部86に記憶されている供給減少対象機器を読み出し、デマンド時限における需要電力を減少させる警告を出力する。ここでは、例えば負荷電力制御装置8が、警告音を出力するブザーや情報を表示するディスプレイ(表示部)を備えるようにして、警告音にブザーを出力させるとともに、DR必要量に応じた供給減少対象機器の情報をディスプレイに表示させるようにしても良い。または、DR必要量に応じた供給減少対象機器である負荷装置に対して、需要電力を減少または停止する制御信号を送信するようにしても良い。
このように、電力制御部87は、従来のデマンドコントロール処理のように、デマンド時限中にのみ目標値の超過を判定して残時間にDR処理を実行するものではなく、デマンド時限以前に算出される予測値による予測モードのDR処理と、デマンド時限中に算出される推定値による実績モードのDR処理との双方を行うものである。すなわち、予測モードのDR処理により、デマンド時限の開始と同時にDR処理を開始することが可能になるとともに、予測値と実績値がずれた場合には、実績モードのDR処理により補正することができる。
次に、図面を参照して、負荷電力制御装置8の動作例を説明する。図18は、負荷電力制御装置8によるリアルタイムDR処理の動作例を示すフローチャートである。予測値算出部83は、デマンド時限(例えば、図16におえるT2とT3との間)が開始される時点(例えば、T2)より前の時点(例えば、T2−Y分)において、T2とT3(T2+X)分の間の平均需要電力の予測値を算出する(ステップST41)。予測差算出部84は、目標値記憶部81に記憶されている最大需要電力のデマンド目標値を読み出す(ステップST42)。そして、予測差算出部84は、予測値が、目標値を超えるか否かを判定する(ステップST43)。ここで、予測差算出部84が、予測値は目標値を超えないと判定すれば(ステップST43−NO)、電力制御部87はリアルタイムDR処理を実行しない。
ステップS43において、予測差算出部84が、予測値は目標値を超えると判定すれば(ステップST43−YES)、予測値と目標値との差を、DR必要量として算出する(ステップST44)。そして、計測部82が、その時点での各負荷装置の運転実績データを取得し、優先順位記憶部86に記憶させる(ステップST45)。電力制御部87は、優先順位記憶部86に記憶された優先順位テーブルから、DR必要量に応じた優先順位に対応付けられた供給減少対象機器を読み出す(ステップST46)。そして、電力制御部87は、T2からT3(T2+X分)の間に、ステップST46において決定された供給減少対象機器に対するリアルタイムDR処理を実行する(ステップST47)。
図19は、負荷電力制御装置8による実績モードのリアルタイムDR処理の動作例を示すフローチャートである。負荷電力制御装置8は、実績値に基づくリアルタイムDR処理をデマンド開始時間以降に実行するが、電力の実績値が取得できるまでの一定時間である不感時間帯(m0分)の間はリアルタイムDR処理を実行しない(ステップST61)。
実績差算出部85は、m分間隔で実績差を算出することとし(ステップST62)、自身の計時機能から取得する時間が、T+Y(Y=Y+m)分である場合に(ステップST63)、実績モードのリアルタイムDR処理を行う。まず、計測部82は、負荷装置の需要電力の実績値に基づく平均需要電力の推定値を算出する(ステップST64)。実績差算出部85は、目標値記憶部81に記憶されている最大需要電力の目標値を読み出す(ステップST65)。そして、実績差算出部85は、推定値が、目標値を超えるか否かを判定する(ステップST66)。ここで、実績差算出部85が、推定値は目標値を超えないと判定すれば(ステップST66−NO)、電力制御部87はリアルタイムDR処理を実行しない。
ステップST66において、実績差算出部85が、推定値は目標値を超えると判定すれば(ステップST66−YES)、電力制御部87は、推定値と目標値との差を、DR必要量として算出する(ステップST67)。そして、計測部82は、その時点での各負荷装置の運転実績データを取得し、優先順位記憶部86に記憶させる(ステップST68)。そして、電力制御部87は、優先順位記憶部86に記憶された優先順位テーブルから、DR必要量に応じた優先順位に対応付けられた供給減少対象機器を読み出す(ステップST69)。そして、電力制御部87は、T+YからT+X分の間に、ステップST69において決定された供給減少対象機器に対するDR処理を実行する(ステップST70)。
以上説明したように、本実施形態によれば、デマンド時限内における需要電力の実績値が計測されるよりも前に、ニューラルネットワークモデルなどにより算出した平均需要電力の予測値に基づいてリアルタイムDR処理を行うことが可能になる。すなわち、従来のようにデマンド時限内における需要電力の実績値を計測した後に、平均需要電力の推定値を算出してDR処理を行うことに比べてDR処理時間を多く取れるため、需要電力の削減効果が大きくなる。例えば、従来はデマンド時限の開始時点(T1)から、需要電力の実測値が取得される一定時間(T1+m0)後からでなければDR処理を実行することができなかったが、本実施形態によれば、デマンド時限の開始時点(T1)からDR処理を精度良く開始することができる。
なお、本実施形態では、予測値算出部83は、デマンド時限の一定時間前毎に、ニューラルネットワークモデルによる予測値の算出処理を行う例を示したが、例えば、1日1回、デマンド時限間隔(X分)毎の24時間分の予測値を算出し、記憶しておくようにしても良い。
また、本実施形態では、負荷電力制御装置8が計測部82を備えるとして説明したが、計測部82は、負荷電力制御装置8の外部のコンピュータ装置に備えられるようにしても良い。あるいは、例えば需要電力の制御対象の施設に、需要電力を制御する既存の制御システムが備えられている場合、負荷電力制御装置8の電力制御部87が、既存の制御システムに供給減少対象機器の情報を送信し、制御システムによって需要電力を減少させるようにしても良い。
この第1の実施形態によれば、蓄熱槽343をオンオフ運転すなわち蓄熱槽343のポンプ342をオンオフ運転によって制御し、空冷ヒートポンプを熱負荷に応じた指令値によって制御するようにした。これにより、実際の負荷が予測負荷より大きくなるような誤差が生じた場合であっても、その誤差を吸収し、過不足なく運転することができる。また、この場合であっても冷凍機の運転が発生しないため、実際の消費電力と予測された消費電力との差異を無くすことができる。
ここで、需要電力の制御対象が図20に示すような施設を例に更に説明する。ここでは、空調機33が空調熱源機31を構成する蓄熱槽(水槽)343と冷凍機40aと冷凍機40bとに接続されている。蓄熱槽343は、圧縮機36を有する冷凍機310と1次ポンプ342−1を介して接続されている。蓄熱槽343は、例えば水槽である。また、2次ポンプ342−2は、蓄熱槽343によって与えられた熱量を保持する媒体を空調機33に循環させる。ポンプ40a−2は、冷凍機40aによって与えられた熱量を保持する媒体を空調機33に循環させる。ポンプ40b−2は、冷凍機40bによって与えられた熱量を保持する媒体を空調機33に循環させる。
このような施設における、予測された熱負荷である負荷予測と熱源の運転計画との関係を図21に示す。この図に示すように、予測された熱負荷が300kWである場合、運転計画作成部105によって作成された運転計画に従い、負荷電力制御装置8が、熱源A(例えば、空冷ヒートポンプである冷凍機40a)を70kWに応じた指令値によって運転し、熱源B(例えば、空冷ヒートポンプである冷凍機40b)を150kWに応じた指令値によって運転し、熱源C(例えば、蓄熱槽343)をオンオフの運転指令によって運転するように制御する。
このとき、負荷予測300kWに対し、実際の負荷である負荷実績が280kWであった場合には、図22に示すように、熱源Aが70kW、熱源Bが150kWに応じた指令値によって運転する。熱源Cは、オンオフの運転指令によって運転する。この場合、熱源Cは、蓄熱槽343の出力側の配管において検出した冷水の温度に基づいてオンオフ運転する。例えば、蓄熱槽343は、運転計画作成部105によって作成された運転計画に従い負荷電力制御装置8から出力されるオンオフ運転指令を入力する。そして蓄熱槽343は、蓄熱槽343の出力側の冷水の設定温度がA℃であり、検出した冷水の温度がB℃である場合において、A≧Bである場合、蓄熱槽343の運転を停止(オフ)し、A<Bである場合、蓄熱槽343の運転を行う(オン)。ここでは、実際の熱負荷に応じて冷水の温度が変動するため、熱源Cでは、負荷実績に応じて60kW程度の熱出力(負荷予測よりも小さな放熱量)にて運転を行うことができる。これにより、実際の負荷が負荷予測より小さくなるような誤差が生じた場合であっても、その誤差を吸収し、過不足なく運転することができる。また、ここでは、冷凍機の運転が発生しないため、実際の消費電力と予測された消費電力との差異を無くすことができる。
一方、負荷予測300kWに対し、実際の負荷である負荷実績が350kWであった場合には、図23に示すように、熱源Aが70kW、熱源Bが150kWに応じた指令値によって運転する。熱源Cは、オンオフの運転指令によって運転する。この場合であっても、蓄熱槽343は、負荷実績に応じて130kW程度の熱出力(負荷予測よりも大きな放熱量)で運転を行うことができる。これにより、実際の負荷が負荷予測より大きくなるような誤差が生じた場合であっても、その誤差を吸収し、過不足なく運転することができる。また、この場合であっても冷凍機の運転が発生しないため、実際の消費電力と予測された消費電力との差異を無くすことができる。
なお、この第1の実施形態において、運転計画作成部105は、出口の温度に従って制御を行う対象の空調熱源設備機器として、蓄熱槽343を割り当てる場合について説明したが、冷凍機(空冷ヒートポンプ)を割り当てるようにしてもよい。
冷凍機を割り当てる場合においても、運転計画作成部105は、この冷凍機(例えば熱源C)の一部をオンオフ制御するように割り当て、他の冷凍機40a(熱源A)、冷凍機40b(熱源B)を熱負荷に応じた指令値によって制御するように割り当てる(図24)。
この場合、負荷予測300kWに対し、実績負荷が280kWであった場合、熱源Cが20kW小さく運転することで、予測された消費電力と実際の消費電力との差を低減しつつ、実際の熱負荷に応じた空調を行うことができる(図22)。一方、負荷予測300kWに対し、実際の熱負荷が350kWであった場合には、熱源Cが50kW大きく運転することで、予測された消費電力と実際の消費電力との差を低減しつつ、実際の熱負荷に応じた空調を行うことができる(図23)。
このとき、熱源Cの消費電力だけが予測と実績とで異なることになるが、その差は必要最小限になる。ただし、建物全体での消費電力が目標電力を越える場合には、運転管理装置1が、その超過分について、空調、照明設備が容量制御されることで、出力及び消費電力が下がり、目標電力以下になるように維持することができる。
以上説明したように、この例では、制御対象の熱源に対し、熱出力値を決定し、その熱出力値に応じた指令値を空調機に出力して制御するのではなく、制御対象の空調熱源機の一部について、オンオフ運転するような制御を行うようにした。これにより、熱負荷予測と実際の熱負荷とに誤差が生じたとしても、その誤差を無くす(あるいは必要最低限とする)ことができ、目標電力を越えないようにしつつ、室内環境への影響を無くすことができる。
次に、第2の実施形態について説明する。
この実施形態においては、第1の実施形態と構成は同じであるが、運転管理装置1の機能が一部相違する。以下、その機能の相違について説明する。
本実施形態においては、建物における空調と電力の制御を行うシステム(BEMS:Building and Energy Management System)に関して、以下の点を想定している。すなわち、蓄熱槽を有する空調システムであり、夏季昼間の冷房負荷を、蓄熱からの放熱と、熱源の追い掛け運転によって賄う。また、建物全体として消費電力をある値(デマンド目標値)以下に抑える設備運転を行うものとする。
また、空調にかかる電力コストやエネルギー効率を考慮すると、空調時間帯(例えば、8時〜19時)が終了した時点で蓄熱槽における蓄熱を使い切り、昼間の空調時間帯における熱源の追い掛け運転を最小化することが望ましい。
これに対して、天気予報などを用いて負荷予測を行い、電力をデマンド目標値以下に抑えたり、省エネ・省コストになるように空調熱源や分散型電源の運転スケジュールを自動立案し、運転を行う負荷制御手法も提案されている。なお、熱源は出力(生産熱量)が可変であり、出力とその時の消費電力の関係が既知である。
このシステムでは、空調運転開始時刻前に熱負荷予測を行い、熱需要を満たしつつデマンド目標値を超えない範囲で熱源を追い掛け運転する計画を立案する。空調運転開始後の制御としては、蓄熱槽からの放熱量を熱負荷によって容量制御できるようにしておくことで、予測と実際の熱負荷の誤差を吸収できるので、必要な熱供給を行いながら計画通りの消費電力とすることができる。
このような制御において、予測より実際の熱負荷が高くなった場合、計画より蓄熱を早く消費するので、空調時間帯終了前に蓄熱が無くなることになる。蓄熱が無くなった後も必要な熱供給を継続するには、熱源の追い掛け運転出力を上げる必要があるが、それに伴い消費電力も増大し、デマンド目標を超えてしまうおそれがある。
そこで、この第2の実施形態においては、電力、熱源運転、蓄熱からの放熱量をモニタリングし、その結果に基づき逐次運転計画に補正をかけることで、熱負荷予測が外れた場合でも、必要な熱供給を行いながら、電力もデマンド目標以下に抑えることを実現する。
運転計画作成部105は、空調運転開始時点から、蓄熱槽からの放熱量を一定時間毎に計測し、残蓄量を自身に設けられたメモリ領域内に逐次記憶しておく。この測定は、例えば、運転計画作成部105が、空調運転開始前に蓄熱槽の出口温度をセンサ350によって測定しておき、空調運転開始後に一定時間毎にセンサ350によって測定し、その温度差を求め、得られた温度差と蓄熱槽343の容量とから使用された熱量、すなわち、放熱量を求める。ここで、空調運転開始前における蓄熱槽343の蓄熱量は、蓄熱槽343内の温度と容量とから算出することができる。従って、運転計画作成部105は、空調運転開始前の蓄熱量と放熱量との差から、蓄熱の残量を算出する。
第1記憶部101は、計画された蓄熱量を時刻毎に記憶する。例えば、この計画された蓄熱量は、図25に示すように、時刻の経過とともに、徐々に減少するような値が記憶される。図25は、横軸が時刻であり、縦軸が熱負荷あるいは残蓄量であり、熱負荷と残蓄量を表すグラフである。
そして、運転計画作成部105は、空調運転が開始され、予め決められた時刻が到来すると、その時刻における実際の残蓄量が、その時刻における計画の残蓄量以下であるか否かを判定する。ここで、図25に示すように、運転計画作成部105は、例えば、10時の時点で、実際の残蓄量が計画の残蓄量以下であることを検出した場合、さらに、電力計画値がデマンド目標値以下である時間帯があるか否かを検索する。ここでは、図26に示すように、その測定時刻よりも後の時刻において、電力計画値が電力のデマンド目標値である400kW未満となる時間帯として12時〜13時を検索結果として得る。図26は、横軸が時刻、縦軸が電力であり、電力計画を表すグラフである。
そして、運転計画作成部105は、電力計画値がデマンド目標値以下である時間帯(12時〜13時)が検出されると、その時間帯において、デマンド目標値と電力計画値との差の分だけ、消費電力増加分として割り当て、熱源の出力を増大させた運転計画を新たに作成し、元の運転計画を更新する。この熱源の出力を増大させた運転計画としては、例えば、蓄熱槽343を用いる空調を停止し、他の空調機の稼働を増大する運転計画である。そして、運転計画作成部105は、計画の残蓄量が実際の残蓄量と等しくなった時点で、熱源の出力を計画値に戻す。
この実施形態によれば、図25に示すように、運転計画作成部105が上述の制御を行わない場合、計画よりも早く蓄熱槽の蓄熱を使い切ってしまうと、蓄熱を使い切ってしまった時点から熱源を運転しなければならず、計画した消費電力を越えてしまう。しかし、運転計画作成部105が上述の制御を行うことで、図27に示すように、12時から13時の時間帯において、蓄熱槽343からの蓄熱を用いずに他の空調機によって冷房を行う。あるいは、12時から13時の時間帯において冷凍機310を運転し、蓄熱を行う。この図27は、横軸が時刻、縦軸が熱負荷あるいは残蓄量であり、電力計画を表すグラフである。これにより、実際の熱負荷が予測よりも高く、計画された蓄熱の残量よりも早く蓄熱が利用された場合であっても、必要な熱供給を行いつつ、消費電力をデマンド目標以下に抑えることができる。また、蓄熱の残量が計画よりも早く利用された場合であっても、計画された蓄熱の残量に近づけることができるので、蓄熱槽343の蓄熱を使い切ってしまい冷凍機を運転することにより予測された消費電力を越えてしまうことを防止することができる。
また、図2における運転管理装置1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより運転管理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 運転管理装置
3 空調熱源設備機器
4 作業設備機器
6 電源機器
7 電源出力制御装置
8 負荷電力制御装置
31 空調熱源機
32 外調機
33 空調機
61 第1発電機
62 第2発電機
63 蓄電池
64 買電電源
102 空調熱負荷予測処理部
104 発電出力予測処理部
105 運転計画作成部
106 電力負荷予測部
108 デマンド超過判定部
109 計画DR作成部(計画変更部)
110 リアルタイムDR実行指示部(リアルタイム需要電力制御部)
350 センサ

Claims (8)

  1. 予測対象日において複数の空調熱源設備機器のそれぞれから供給が必要な熱量を予測した値である空調熱負荷予測値を算出する空調熱負荷予測処理部と、
    前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源設備機器のうち、少なくとも1台の蓄熱槽である空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度に従って制御を行うように使用電力を割り当て、前記出口の温度の一定時間毎の温度差及び前記蓄熱槽の容量により求まる放熱量と空調運転開始時点における蓄熱量とにより、前記蓄熱槽の残量としての蓄熱量を求め、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量が計画の蓄熱量以下である場合、前記蓄熱槽による空調を停止する制御を行い、他の空調熱源設備機器に対し予測された熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成する運転計画作成部と、
    前記出口の温度に従って制御を行う前記蓄熱槽と前記熱出力を搬送させるポンプとが接続される配管に接続され、当該蓄熱槽の出力する前記熱出力の前記出口の温度を検出する温度センサと
    を備えることを特徴とする運転管理装置。
  2. 前記予測対象日において発電機が発電する発電電力を示す発電出力予測データを算出する発電出力予測処理部と、
    前記運転計画作成部が、空調熱源運転計画を作成するとともに、前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の運転について時刻毎の割り当てを示す空調熱源運転計画を作成するとともに、前記空調熱負荷予測値に基づき、前記空調熱負荷予測値が示す予測熱量を生成するために負荷装置に供給する電力を示す電力負荷予測値を算出して、商用電力系統の買電電源から供給される買電電力の予め決められた一定時間毎の電力が任意の目標値となるように、前記発電出力予測データを用いて前記電力負荷予測値の電力に対応する前記買電電力と前記発電電力を決定して前記発電機および前記買電電源が出力する電力のスケジュールを示す電源設備運転計画を作成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理装置。
  3. 空調運転開始時点から、一定時間毎に蓄熱の出口温度を測定し、前記一定時間毎の当該出口温度の温度差を求め、当該温度差と前記蓄熱の容量とから放熱量を求め、当該蓄熱の空調運転開始時点における蓄熱量と前記測定した前記放熱量との差から、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量を検出する検出部と、
    空調運転期間における時間帯毎に前記蓄熱槽の蓄熱量の計画値を記憶する第1記憶部と、
    前記検出部が検出した蓄熱量と該検出が行われた時間帯に対応する前記蓄熱量の計画値とを比較する比較部と、
    空調設備を運転させる運転計画における時間帯毎の当該空調設備の消費電力の計画値である電力計画値とデマンド目標値とを記憶する第2記憶部と、
    前記比較部の比較結果に基づいて、前記検出された蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以下である場合に、前記検出が行われた時間帯以降において前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯があるか否かを検索し、前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯がある場合に、当該デマンド目標値と当該電力計画値との差に応じて、熱源を運転させるように割り当てるように運転計画を変更する運転計画作成部と、
    を備えることを特徴とする運転管理装置。
  4. 前記運転計画作成部は、
    前記運転計画を変更した後、前記検出部が検出した蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以上となった場合、前記検出部が検出した蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以上となった時間帯以降の運転計画を変更前の運転計画に戻す
    ことを特徴とする請求項3記載の運転管理装置。
  5. コンピュータである運転管理装置における運転管理方法であって、
    空調熱負荷予測処理部が、予測対象日において複数の空調熱源設備機器のそれぞれから供給が必要な熱量を予測した値である空調熱負荷予測値を算出し、
    運転計画作成部が、前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源設備機器のうち、少なくとも1台の蓄熱槽である空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度を、前記出口の温度に従って制御が行われるように電力が割り当てられる前記蓄熱槽と前記熱出力を搬送させるポンプとが接続される配管に接続された温度センサにより空調運転開始時点から一定時間毎に検出し、測定された出口の温度の一定時間毎の温度差及び前記蓄熱槽の容量により求まる放熱量と空調運転開始時点における蓄熱量とにより、前記蓄熱槽の残量としての蓄熱量を求め、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量が計画の蓄熱量以下である場合、前記蓄熱槽による空調を停止する制御を行い、他の空調熱源設備機器に対し熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成する
    ことを特徴とする運転管理方法。
  6. コンピュータである運転管理装置における運転管理方法であって、
    検出部が、空調運転開始時点から、一定時間毎に蓄熱の出口温度を測定し、前記一定時間毎の当該出口温度の温度差を求め、当該温度差と前記蓄熱の容量とから放熱量を求め、当該蓄熱の空調運転開始時点における蓄熱量と前記放熱量との差から、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量を検出し、
    比較部が、第1記憶部に記憶された空調運転期間における時間帯毎に前記蓄熱槽の蓄熱量の計画値と、検出部が検出した蓄熱量と、を比較し、
    運転計画作成部が、前記比較部の比較結果に基づいて、前記検出された蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以下である場合に、空調設備を運転させる運転計画における時間帯毎の当該空調設備の消費電力の計画値である電力計画値とデマンド目標値とを記憶する第2記憶部を参照し、前記検出が行われた時間帯以降において前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯があるか否かを検索し、前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯がある場合に、当該デマンド目標値と当該電力計画値との差に応じて、熱源を運転させるように割り当てるように運転計画を変更する
    ことを特徴とする運転管理方法。
  7. コンピュータを、
    予測対象日において複数の空調熱源設備機器のそれぞれから供給が必要な熱量を予測した値である空調熱負荷予測値を算出する空調熱負荷予測処理手段、
    前記空調熱負荷予測値が示す熱量を生成する各空調熱源設備機器の時刻毎の使用電力を割り当てる際に、前記複数の空調熱源設備機器のうち、少なくとも1台の蓄熱槽である空調熱源設備機器の熱出力を行う出口の温度を、前記出口の温度に従って制御が行われるように電力が割り当てられる前記蓄熱槽と前記熱出力を搬送させるポンプとが接続される配管に接続された温度センサにより空調回転開始時点から一定時間毎に検出し、測定された出口の温度の一定時間毎の温度差及び前記蓄熱槽の容量により求まる放熱量と空調運転開始時点における蓄熱量とにより、前記蓄熱槽の残量としての蓄熱量を求め、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量が計画の蓄熱量以下である場合、前記蓄熱槽による空調を停止する制御を行い、他の空調熱源設備機器に対し熱出力値に応じた使用電力を割り当てる空調熱源運転計画を作成する運転計画作成手段、
    として機能させるための運転管理プログラム。
  8. コンピュータを、
    空調運転開始時点から、一定時間毎に蓄熱の出口温度を測定し、前記一定時間毎の当該出口温度の温度差を求め、当該温度差と前記蓄熱の容量とから放熱量を求め、当該蓄熱の空調運転開始時点における蓄熱量と前記放熱量との差から、当該蓄熱槽の残量としての蓄熱量を検出する検出手段、
    第1記憶部に記憶された空調運転期間における時間帯毎に前記蓄熱槽の蓄熱量の計画値と、検出部が検出した蓄熱量と、を比較する比較手段、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検出された蓄熱量が前記蓄熱量の計画値以下である場合に、空調設備を運転させる運転計画における時間帯毎の当該空調設備の消費電力の計画値である電力計画値とデマンド目標値とを記憶する第2記憶部を参照し、前記検出が行われた時間帯以降において前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯があるか否かを検索し、前記電力計画値が前記デマンド目標値以下となる時間帯がある場合に、当該デマンド目標値と当該電力計画値との差に応じて、熱源を運転させるように割り当てるように運転計画を変更する運転計画作成手段、
    として機能させる運転管理プログラム。
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