JP3583678B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機などで代表される遊技機に関する。詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば遊技機の盤面上に、直線状あるいはマトリックス状に複数の可変表示部が配設され、1または複数本の組合せ有効列が定められた可変表示装置が設けられ、その可変表示装置の表示結果により、組合せ有効列上に特定の識別情報の組合せが成立したことを条件に、可変入賞球装置を遊技者にとって有利となる第1の状態にすることにより特定の遊技状態(たとえば大当り状態)に制御されるように構成されたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の従来の遊技機では、可変表示装置において複数本の組合せ有効列上に特定の識別情報の組合せが成立した場合でも、1本の組合せ有効列上に特定の識別情報の組合せが成立した場合と同じ遊技状態にしか制御されないため、遊技者が不満を感じるという欠点があった。
【0004】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、可変表示装置で複数の組合せ有効列において特定の識別情報の組合せが成立した場合に、遊技者が満足するような遊技状態にすることが可能である遊技機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置は、前記可変表示部がマトリックス状に配列されているとともに、前記組合せ有効列が行方向有効列と列方向有効列とを含んでおり、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器と、
打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機であって、
前記複数の可変表示部は、それぞれに複数種類の識別情報を可変表示可能であり、
前記複数の可変表示部により表示結果として導出表示された識別情報は、いずれも複数の前記組合せ有効列上に位置しており、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器と、
打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置は、前記複数の可変表示部個々について表示結果として有効な識別情報を1つ表示し、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器と、
打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行うことを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、可変表示装置は、可変表示部がマトリックス状に配列されているとともに、組合せ有効列が行方向有効列と列方向有効列とを含んでいる。可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器が設けられている。打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置が遊技領域に設けられている。その始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、可変表示制御手段の働きにより、可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能となる。表示結果決定手段の働きにより、複数の可変表示部の表示結果が予め決定される。表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値が付与される。可変表示制御手段は、可変表示制御を開始させた後、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行う。
請求項2に記載の本発明によれば、複数の可変表示部が、それぞれに複数種類の識別情報を可変表示可能であり、複数の可変表示部により表示結果として導出表示された識別情報が、いずれも複数の組合せ有効列上に位置する。可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器が設けられている。打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置が遊技領域に設けられている。その始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、可変表示制御手段の働きにより、可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる表示を行なうことが可能となる。表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値が付与される。可変表示制御手段は、可変表示制御を開始させた後、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行う。
請求項3に記載の本発明によれば、可変表示装置は、複数の可変表示部個々について表示結果として有効な識別情報を1つ表示する。可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器が設けられている。打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置が設けられている。その始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、可変表示制御手段の働きにより、可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御が可能となる。表示結果決定手段の働きにより、複数の可変表示部の表示結果が予め決定される。表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値が付与される。可変表示制御手段は、可変表示制御を開始させた後、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行う。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機150の遊技盤面を示す正面図である。遊技者が打球操作ハンドル151を操作すれば、打球供給皿152に貯留されているパチンコ玉が1つずつ遊技盤1の前面に形成されている遊技領域2内に打込まれる。遊技領域2には複数種類の特別情報を可変表示可能な、液晶表示装置を用いた可変表示装置3が設けられているとともに、始動入賞口10a、10b、10cが設けられている。これら始動入賞口10a、10b、10c内に入賞したパチンコ玉は、それぞれ始動入賞玉検出器11a、11b、11cにより検出される。
【0009】
始動入賞玉検出器11a、11b、11cの検出信号に基づき、可変表示装置3の各図柄表示部が可変開始される。可変表示装置3には、液晶表示装置の映像によって3行×3列のマトリックス状に配列された9つの図柄表示部が形成され、各図柄表示部は、可変表示中は所定の複数個の図柄を順次スクロール表示する。そして、所定時間の経過に基づいてまず左上と右下の図柄表示部に表示される第1図柄が停止し、その後最左列の2段目(「左中」と称する)、次に中央列の第1段目および第3段目(それぞれ「中上]、「中下」と称する)、最右列の2段目(「右中」と称する)の4つの図柄表示部に表示される第2図柄が停止し、次に最左列の3段目(「左下」と称する)、最右列の1段目(「右上」と称する)の2つの図柄表示部に表示される第3図柄が停止し、最後に中央列の2段目(「中中」と称する)の図柄表示部に表示される第4図柄が停止する。
【0010】
停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報になれば、可変入賞球装置4の開閉板6を開成させて遊技者にとって有利な第1の状態とし、所定の遊技価値が付与可能な状態にする。第1図柄が停止した時点、第1、第2図柄が停止した時点、あるいは第1〜第3図柄が停止した時点で、次に図柄が停止した場合に特定の識別情報の組合せとなる条件を満たしていれば、これをリーチ状態と呼ぶ。
【0011】
前述のように可変表示装置3によって表示される図柄は、3×3のマトリックス状の配列となる。このマトリックスにより、水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ラインが形成される。本実施の形態においては、この8つのラインのいずれも組合せ有効列とされており、このライン上に特定の識別情報(本実施の形態の場合には「777」)が停止表示されれば、前記第1の状態となるように遊技機が制御される。また、9つの図柄がすべて停止した時点ですべての図柄表示部に「フルーツ」を表わす図柄が表示されていれば、この場合にも大当りとなって前記第1の状態となるように遊技機が制御される。
【0012】
たとえば第2図柄までが停止した時点で左上と左中との両方に「7」の図柄が表示されれば、続く第3図柄のうち左下の停止時の図柄が「7」となれば大当りが発生することとなり、この左上から左下へのラインがリーチ状態となる。このような場合にはこの実施の形態の可変表示装置3においては、リーチ状態となる可能性のある有効ラインの各図柄表示部には、その図柄を囲む枠が、リーチ状態である有効列を示す目印表示枠として表示される。遊技者はこの表示枠が表示されることによりリーチ状態の発生と、次の図柄停止時に大当りが発生する可能性のあることを容易に知ることができるとともに、この列の可変表示の停止までこの列を注視することにより遊技の興趣が盛り上がることになる。
【0013】
このようにリーチ状態のときに、リーチが発生した有効ライン上の各図柄表示部を囲む枠を表示するという制御は、第3図柄の停止時にも行なわれる。この場合、2本の対角線と、中央で交差する2本の有効ラインにおいてリーチ状態が発生する可能性があり、リーチ状態が発生すればその有効列上の各図柄表示部に、表示枠が表示される。同様にもしもこの時点で、停止した図柄のすべてがフルーツ図柄である場合には、第4図柄の停止時の識別情報がすべてフルーツとなれば大当りが発生する可能性がある。そのため、この場合には可変表示装置3上のすべての図柄表示部に、リーチ発生表示のための表示枠が表示される。このようにリーチ発生を示す表示枠を表示することにより、第4図柄が停止するまで遊技者は可変表示装置3上の表示を注視することになり、遊技の興趣が一層盛り上げられる。
【0014】
可変表示装置3の可変表示中においてパチンコ玉が始動入賞口10a〜10cに入賞すればその始動入賞が記憶され、可変表示装置3の可変表示が停止した後にその記憶に基づいて再度可変表示装置3が可変開始される。その始動入賞記憶の上限値はたとえば「4」に定められている。その始動入賞記憶回数は始動記憶表示器16により表示される。
【0015】
なお、上述の説明においては、組合せ有効ラインは8ラインとされていた。しかし有効ラインはこれには限定されず、たとえば1ラインでも、他の複数のラインでもよい。また、上述の実施の形態では図柄表示部の停止順序が第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄の順序で行なわれたが、本発明はこれには限定されない。また、第1図柄として左上および右下、第2図柄として左中、中上、中下、右中、第3図柄として左下、右上、第4図柄として中中の図柄が選択されたが、各図柄を構成する図柄表示部も、上述の実施の形態には限定されない。また識別情報の表示方法は上述の実施の形態では各図柄ごとのスクロール表示となっているが、これをスクロールとせずに、切換表示としてもよい。
【0016】
一方、可変入賞球装置4は、通常時においては開口部5が開閉板6により閉塞されてパチンコ玉が開口部5に入賞できない遊技者にとって不利な第2の状態になっている。しかし、開閉板6が開成することにより、パチンコ玉が開口部5に入賞可能な遊技者にとって有利な第1の状態となる。可変入賞球装置4の第1の状態は、パチンコ玉の所定個数(たとえば10個)の開口部5への入賞または所定時間(たとえば30秒間)の経過のいずれか早いほうの条件が成立することにより終了し、可変入賞球装置4が第2の状態に切換わる。一方、開口部5内の所定の箇所には特定入賞領域7が形成されており、可変入賞球装置4に入賞したパチンコ玉がこの特定入賞領域7に入賞すれば、その回における可変入賞球装置4の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板6が開成されて第1の状態が繰返し継続制御される。この繰返し継続制御の上限回数はたとえば16回と定められている。この可変入賞球装置4に入賞した入賞玉の個数は入賞個数表示器12により表示される。なお、図中13はソレノイドであり、開閉板6を開閉駆動させるためのものである。
【0017】
この可変入賞球装置4の第2の状態としては、打玉がまったく入賞できない状態ではなく、打玉が入賞困難な状態であってもよい。
【0018】
図柄表示部は9つに限らず8つ以下または10以上のものであってもよい。さらに、この可変表示装置3の可変表示を、遊技者の停止ボタン(図示せず)の押圧操作によって停止させたり、また、所定時間の経過または遊技者の停止ボタンの押圧操作のうちいずれか早いほうが行なわれたことに基づいて停止制御してもよい。
【0019】
可変表示装置3の上部には装飾ランプ17が設けられている。また遊技領域2には、さらに、装飾ランプ18〜22、通常入賞口14が設けられている。可変入賞球装置4の両側部分には、装飾LED23が設けられている。図中、15はアウト玉を回収するアウト口である。
【0020】
図2には、本実施の形態のパチンコ遊技機における、可変表示装置3の可変表示および停止時の1つの態様が示されている。図2(A)においては、すべての図柄表示部79A〜79Iは、各図柄表示部内でスクロールしている。たとえば図柄表示部79Aにおいては、図3に示される図柄のうち最も左列の図柄が順にスクロール表示される。
【0021】
所定時間の経過後、図2(B)に示されるように、左上図柄79Aおよび右下図柄79Bからなる第1図柄が停止する。停止時の左上図柄79Aと右下図柄79Bとはともに「7」である場合には、左上から右下にかけての対角線上に特定の識別情報「777」が発生する可能性がある。しかしこの場合中中図柄が停止しない限り、第3図柄の停止時にはこの特定の識別情報が発生することはない。したがってこのように特定の識別情報情報「777」が発生する可能性があっても、次の段階の停止によって大当りの発生する可能性がない場合には特別な表示は行なわない。
【0022】
続いて図2(C)を参照して、図2(A)に示される中上図柄79C、左中図柄79D、中下図柄79E、右中図柄79Fからなる第2図柄が停止する。図2(C)に示される例では、第2図柄のうち左中図柄が大当り図柄「7」、中上図柄および中下図柄がフルーツ図柄、右中図柄がはずれ図柄となる。この時点では左下図柄、中中図柄、右上図柄はいずれもスクロール表示している。第2図柄停止時の識別情報が図2(C)となった場合には、左上から右下への対角線ラインに加えて、左上から左下への有効ラインにも、特定の識別情報「777」が発生する可能性が生ずる。またこの場合、第3図柄の停止時に大当り発生となる可能性のあるラインは、左上から左下への有効ラインのみである。そのため、目印表示枠80A、80D、80Hが表示されるこのような表示が行なわれることにより遊技者はリーチの発生を容易に知ることができるとともに、後続する図柄の停止時の図柄を確認しようとするための遊技の興趣が一層盛り上がることになる。
【0023】
この後、図2(D)に示されるように左下図柄と右上図柄からなる第3図柄が停止される。第3図柄が停止した時点で、図2(D)に示されるように左下図柄には「7」が、右上図柄にははずれ図柄が表示されたものとする。この時点で左上から左下にかけての有効ライン上に特定の識別情報「777」が発生したために、目印表示枠80A、80D、80Hはそのまま表示される。また、第3図柄が停止された段階に至って初めて左上から右下にかけての対角線に特定の識別情報が揃う可能性が発生していわゆるリーチ状態となるために、目印表示枠80Aに加えて、さらに目印表示枠80I、80Bが表示される。このようにリーチラインを示す表示枠が実際に次の図柄停止時に大当たりが発生する可能性のある場所を示して変化することによって遊技者の興趣はさらに盛り上がる。
【0024】
そして第4図柄が停止することにより、最終的に何本の有効ラインに特定の識別情報の組合せが発生したか否かが確定する。そして、図2(E)に示されるように、特定の識別情報の組合せが発生した場合にはその有効ライン上の各目印表示枠が点滅して特定の識別情報の組合せの成立を報知する。なお、リーチ状態でありながら特定の識別情報が表示されなかった有効ライン上の目印表示枠は消去される。
【0025】
図3は、可変表示装置3によって表示される図柄を、各表示位置ごとに、図柄の表示順序に従って展開図形式で示したものである。これら図柄は、左上図柄79Aおよび右下図柄79Bからなる第1図柄と、中上図柄79C、左中図柄79D、中下図柄79E、右中図柄79Fからなる第2図柄と、右上図柄79G、左下図柄79Hからなる第3図柄と、中中図柄79Iからなる第4図柄とからなる。
【0026】
第1図柄および第2図柄は、それぞれ1つの大当り図柄「7」と、6つのフルーツ図柄と、大当り図柄とフルーツ図柄との間、またはフルーツ図柄とフルーツ図柄との間に設けられた6つのはずれ図柄との、合計13の図柄からなる。図3において左側に記載された番号は各図柄に予め割当てられた図柄ナンバーである。この図柄ナンバーを用いてもう1度第1図柄および第2図柄を説明すれば、以下のようになる。図柄ナンバー0、2、4、6、8、Aははずれ図柄である。図柄ナンバー1、3、5、7、9、Bはフルーツ図柄である。図柄ナンバーCは大当り図柄である。
【0027】
同様に第3図柄は、図柄ナンバー0、2、4、6、8、A、Bのはずれ図柄と、図柄ナンバー1、3、5、7、9のフルーツ図柄と、図柄ナンバーCの大当り図柄とからなる。この第3図柄は、フルーツ図柄が1つ少ないことと、用いられているフルーツ図柄が第1図柄および第2図柄のそれとは異なっているという点で第1図柄および第2図柄と相違している。またこの第3図柄79G,79Hは同色・同図柄である。
【0028】
第4図柄79Iは配列は図柄79G、79Hと同じであるが、図柄のデザインは他と異なったものとなっている。このため、同図柄のフルーツ図柄が各ライン上に揃うことがないので、遊技者が大当りと勘違いするおそれが少なくなる。
【0029】
図4は、パチンコ遊技機に用いられているゲーム制御用基板を示すブロック図である。
【0030】
パチンコ遊技機のゲーム制御用基板107は、各種機器を制御するためのプログラムに従って遊技機制御を行なう遊技制御手段としてのゲーム制御用マイクロコンピュータ81と、始動入賞玉検出器11a、11b、11cと、特定入賞玉検出器8と、入賞個数検出器9とからの検出信号をマイクロコンピュータ81のI/Oポート85に与えるための検出回路91と、マイクロコンピュータ81の指令に従ってソレノイド13を駆動するためのソレノイド駆動回路93と、マイクロコンピュータ81から与えられるデータに従って装飾ランプ18〜22を駆動するためのランプ駆動回路94と、マイクロコンピュータ81から与えられるデータに従って始動入賞記憶表示器16と装飾LED23と入賞個数表示器12とを駆動するためのセグメント・LED駆動回路95と、マイクロコンピュータ81から与えられる音データに従ってスピーカ98を駆動し、効果音を発生させるためのアンプ96とを含む。
【0031】
ゲーム制御用マイクロコンピュータ81は、前述のI/Oポート85の他に、CPU(中央処理装置)82と、ゲーム制御用プログラムが予め書込まれたROM(読出専用メモリ)83と、随時書込みおよび読出しが可能なRAM(Random Access Memory)84と、電源投入時にCPU82をリセットするためのパワーオンリセット回路87と、CPU82を動作させるためのクロック信号を発生するためのクロック発生回路88と、クロック発生回路88の発生するクロック信号を分周して、定期的(たとえば2msecごと)にリセットパルスをCPU82に与え、ROM83に格納されたゲーム制御用プログラムを先頭から繰返し実行させるためのパルス分周回路89と、CPU82から与えられる指令に従って、アンプ96に与える音データを生成するためのサウンドジェネレータ86と、CPU82から与えられるアドレス信号をデコードし、ROM83、RAM84、I/Oポート85、サウンドジェネレータ86のいずれか1つを選択するための信号を出力するためのアドレスデコード回路90とを含む。I/Oポート85には、検出回路91、ソレノイド駆動回路93、ランプ駆動回路94、セグメント・LED駆動回路95の他に、LCDユニット24も接続されている。
【0032】
また、パチンコ遊技機のゲーム制御用基板107には、AC24Vの交流電源に接続され、複数種類の直流の電圧を発生させる電源回路97が含まれている。
【0033】
図4を参照して、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81には、検出回路91を介して次のような信号が与えられる。入賞個数検出器9は、可変入賞球装置4に入賞した入賞玉の検出信号を検出回路91を介してマイクロコンピュータ81に与える。特定入賞玉検出器8は、可変入賞球装置4の特定入賞領域7に入賞した入賞玉を検出し、検出信号を検出回路91を介してマイクロコンピュータ81に与える。始動入賞玉検出器11a、11b、11cはそれぞれ、始動入賞口10a、10b、10cに入賞したパチンコ玉を検出し、検出信号を検出回路91を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ81に与える。
【0034】
LCDユニット24は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81によって制御されて次のように表示を行なう。まず、通常時には、LCDユニット24は9つの図柄をすべて停止表示している。始動入賞が発生し、可変開始されると、すべての図柄が高速で回転(縦スクロール)する。この縦スクロールは各図柄表示部毎の縦スクロールである。所定時間の経過後第1図柄が停止される。すなわち左上図柄と右下図柄とが、予定停止図柄の2図柄前からゆっくりしたスクロール表示となり、予定停止図柄で停止される。なお、この停止図柄は後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定されている。
【0035】
第1図柄停止後所定時間が経過すると、第2図柄が停止される。すなわち第1図柄の停止と同様に、左中、中上、中下、右中図柄を予定停止図柄の2図柄前からゆっくりスクロール回転させ、予定停止図柄で停止させる。さらに所定時間経過後、第3図柄を同様にして停止させる。ただしこの場合、第2図柄が停止した時点でリーチラインが発生した場合には、この第3図柄を通常の停止時よりもさらに長く(たとえば10秒間)ゆっくりとスクロールさせた後に予定停止図柄で停止させる。第3図柄を停止させることによって新たなリーチラインが発生した場合には、そのリーチラインの各図柄表示部に目印表示枠を表示させるとともに、第2図柄が停止した時点で発生したリーチラインに特定の識別情報が表示された場合にはそのリーチラインの各図柄表示部の目印表示枠を点滅表示などさせることにより大当りの発生を表示し、また第2図柄が停止した時点で発生していたリーチラインに、第3図柄の停止によって特定の識別情報が揃わないことが確定した場合には目印表示枠を消去する。さらに所定時間経過後、第4図柄を同様にして停止させる。この場合にも、第3図柄が停止した時点でリーチラインが発生した場合には、この第4図柄を通常の停止時よりもさらに長くゆっくりとスクロールさせて予定停止図柄で停止させる。
【0036】
停止時の表示結果によって、いずれかの有効ラインに特定の識別情報「777」が揃ったとき、または停止時のすべての図柄がフルーツ図柄となった場合には大当りとなる。この場合マイクロコンピュータ81はスピーカ98を駆動してファンファーレ音を発生させるとともに、LCDユニット24の表示面上にファンファーレ用のキャラクタを所定時間表示した後、後述の可変入賞球装置4の開成時の画像を表示する。
【0037】
大当りとなって可変入賞球装置4が開成状態となっている間、LCDユニット24には停止時の図柄が表示されるが、特定の識別情報が揃ったラインの枠を特定の色で囲うとともに、点滅表示する。そして、所定期間内に特定入賞領域7にパチンコ玉が入賞した場合には、LCDユニット24はV入賞時に表示されるキャラクタを2秒間表示する。
【0038】
V入賞があった場合には、可変入賞球装置4にパチンコ玉が所定個数(たとえば10個)入賞するか、所定時間(たとえば30秒)が経過するかして一旦可変入賞球装置4が閉成した後、2秒間のインターバルをおいて再度可変入賞球装置4が開成する。このインターバル時には、LCDユニット24は開成回数表示のためのキャラクタを表示する。この繰返し継続回数の上限は所定回数(たとえば16回)に制限されており、各回数に応じてキャラクタが表示される。
【0039】
可変入賞球装置4の繰返し継続回数が16回となり、最終の開成が終了すると、LCDユニット24は一旦停止時の図柄を表示した後大当り終了時のアニメーションを所定時間(たとえば10秒間)表示する。そしてその後再び停止時の図柄を表示する。この停止時の図柄表示は、次の始動入賞が検出されることにより終了し、次の可変表示が開始される。なお、所定時間経過しても始動入賞がない場合には、その遊技機で遊技している遊技者が存在していないと考えられるために、予め定められたアニメーションからなるデモ表示が開始される。
【0040】
なお、LCDユニット24は、パチンコ遊技機が異常状態となったときにはエラーキャラクタを表示することにより、遊技者および操作員に対してエラーの発生を報知する。
【0041】
装飾LED23および装飾ランプ18〜22は、遊技状態に応じて点灯、消灯、点滅を行なう。スピーカ98は、遊技状態に応じて予め定められた効果音を発生する。ソレノイド13は、マイクロコンピュータ81の制御に応じて、可変入賞球装置4の開成および閉成を行なう。始動入賞記憶表示器16は、可変表示中などにおいて始動入賞があった場合にその個数を記憶して表示する。入賞個数表示器12は、可変入賞球装置4の1回の開成によるパチンコ玉の入賞個数を表示する。
【0042】
図5〜図8は、図4に示した制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。図5はメインプログラムのフローチャートを示し、図6〜図8はサブルーチンプログラムのフローチャートを示す。
【0043】
図5に示すメインルーチンプログラムは前述のようにたとえば2msec毎に1回実行される。この実行は、図4のパルス分周回路89が2msec毎に1回発生するリセットパルスに応答して開始される。まずステップS(以下単にSという)1により、スタックセット処理がなされ、S2によりRAMエラーがあったか否かの判断が行なわれる。この判断は、図4のRAM84の所定アドレスの内容を読出し、その値が所定の値と等しいか否かを調べることにより行なわれる。プログラムの暴走時や電源投入直後には、RAM84の格納データは不定であるため、この判断の答えはNOとなって制御はS3に進む。S3においては、RAM84の所定アドレスに初期データが書込まれる。その後制御はS10に進む。S3において初期データが書込まれるため、以降このメインルーチンの実行時には、S2における判断の答えがYESとなり、制御は直接S4に進む。
【0044】
S4では、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81中のI/Oポート85に所定のデータを出力する処理が行なわれる。続いてS5では、アラームフラグがセットされているか否かについての判断が行なわれる。アラームフラグとは、予め定められた所定の処理によってセットされるフラグであって、入賞個数検出器9や特定入賞玉検出器8に異常が発生したか否かを判定するものである。アラームフラグがセットされていない場合には制御はS6に進み、プロセス処理が実行された後S7に進む。アラームフラグがセットされている場合にはS6のプロセス処理は実行されず、直接S7に進む。
【0045】
S6のプロセス処理とは、図6を参照して後述するように、遊技のプロセスに応じて必要な処理を行なうためのステップである。
【0046】
続いてS7では、プロセスに応じて可変表示装置3の表示を変えるために表示プロセス処理が行なわれる。S8ではLCDユニット24を制御するコンピュータである図示しないLCD制御用マイクロコンピュータ(以下これをサブCPUと呼ぶ)に対して発効するコマンドをI/Oポート85にセットし、サブCPUに対して出力する処理が行なわれる。この処理により、LCDユニット24のサブCPUに対し、遊技状態に応じた表示を行なうためのコマンドが与えられる。
【0047】
続いてS9では、各種検出器からの検出信号を入力するスイッチ入力処理が行なわれる。
【0048】
次にS10により、ランダム1カウンタとランダム2カウンタのカウント値を更新する処理が行なわれる。このランダム1カウンタとランダム2カウンタは、可変表示装置3の停止時の表示結果を、大当りが発生する特定の識別情報の組合せ(たとえば777)にするか否かを決定するためのもものであり、ランダム1カウンタは一次抽選用のもの、ランダム2カウンタは2次抽選用のものである。またランダム1カウンタは、「0」〜「23」のカウント値をランダムにとり得るものであり、その判定値が、後述する通常時の判定値にセットされている場合には、そのカウント値が「8」である場合に大当りの発生が決定され、また、その判定値が後述する高確率時の判定値である場合には、そのカウント値が「8」〜「17」である場合に大当りの発生が決定される。また、ランダム2カウンタは、「0」〜「89」のカウント値をランダムにとり得るものであり、そのカウント値が、2,7,12,17,22,27,32,37,42である場合に、そのカウント値に基づいて3×3の表示領域のいずれの列に「777」を表示するかということまたはすべての図柄をフルーツ図柄とするということが決定される。また、ランダム2カウンタは、大当りと決定された場合の停止図柄を決定するためにも兼用されている。
【0049】
次にS11に進み、リセット回数が「0」、「0以外」のいずれであるの判断が行なわれる。このリセット回数とは、パルス分周回路89から発せられる定期リセットパルスに従ってリセットされた回数を意味し、リセットされる度に「0」から1ずつ歩進され、「7」に達した後さらに歩進されることにより「0」となる。リセット回数が0の場合にはS12に進み、サウンドジェネレータ86に対し、スピーカ98から発生される効果音を示すデータがセットされS13で出力される。S13の後処理はS16に進む。
【0050】
リセット回数が0以外の場合には処理はS14に進む。S14では、出力データテーブルの選択、LED・ランプデータの各データをセットする処理が行われ、S15によってそのセットされた各データがI/Oポート85から出力される。出力データに基づき、前述したように装飾ランプ18〜22、装飾LED23が表示制御される。
【0051】
続いてS16に進み、始動入賞毎に、それに対応するランダム1カウンタの値とランダム2の値とをそれぞれの入賞記憶エリアに格納する入賞記憶エリア格納処理が行なわれる。S16の後処理はS17に進み、ランダム1カウンタ、ランダム2カウンタ、ランダム3カウンタの更新処理が行なわれる。ランダム3カウンタとは、はずれ時の表示図柄を決定するために用いられるランダムカウンタである。このS17の処理は、パルス分周回路89によってリセットされる時間(2msec)内にS1〜S16までの処理を行ない、その残り時間であるリセット待ち時間を利用して行なわれる。ゆえに、S1〜S16までの処理時間がランダムとなるために、S17による処理時間もランダムとなり、S17による更新処理の結果、ランダム1カウンタ、ランダム2カウンタ、ランダム3カウンタのカウント値はランダムな値を取ることになる。
【0052】
図6は、S6で示したプロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S18により、遊技の状態を示すプロセスフラグがどのような値にセットされているかの判別が行なわれる。このプロセスフラグは、後述するS30、S31、S33およびその他の種々の処理によりそれぞれの値にセットされるものであり、所定の制御時間を保ちながらパチンコ遊技機を制御するために必要となるものである。プロセスフラグの値に応じて図6に示されるように、実行されるプログラムが選択される。プロセスフラグが「0」の場合にはS19によるランダム1カウンタのカウント値をチェックするための処理である通常処理が行なわれ、「1」の場合にはS20による大当りの条件成立を判定するための処理であるランダム2カウンタのチェック処理が行なわれ、「2」の場合にはS21による大当り図柄をセットするための処理である大当り図柄セット処理が行なわれ、「3」の場合にはS22によるはずれ図柄をセットするための処理であるはずれ図柄セット処理が行なわれ、「4」〜「9」の場合にはS23による各図柄を停止させるための処理である各図柄停止処理(4は第1図柄停止処理、5は第2図柄停止処理、6は第3図柄停止処理、7はリーチ時の第3図柄停止処理、8は第4図柄停止処理、9はリーチ時の第4図柄停止処理)が行なわれ、「10、11」の場合にはS24による大当りチェック(10ははずれ、11は大当り)処理が行なわれ、「12、13」の場合にはS25による可変入賞球装置4を開放させるための処理である開放中(12はV入賞前、13はV入賞後)の処理が行なわれ、「14」の場合にはS26による可変入賞球装置4を閉成させるための処理である開放後処理が行なわれ、「15」の場合にはS27による大当り終了処理が行なわれる。
【0053】
図7は、図6のS24に示される大当りチェック処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。この大当りチェック処理はプロセスフラグが「10」または「11」のいずれかにセットされている場合に実行される。
【0054】
まずS28により、プロセスタイマが終了したか否かの判断が行なわれる。終了していない場合にはこの大当りチェック処理はただちに終了する。プロセスタイマが終了した場合にはS29に進み、S29以下の処理が行われることになる。このようにプロセスタイマが終了するまで何らの処理も行なわないことにより、それ以前の処理(たとえば各図柄停止処理S23)でセットされたはずれ待ち時間、初回開放前時間が経過するまでS29以下の処理が実行されないことになる。
【0055】
S29では大当りフラグに大当りを示す値がセットされているか否かについての判断が行なわれる。大当りフラグに大当りを示す値がセットされていない場合にはS30に進み、プロセスフラグに通常処理を示す「0」がセットされてこのサブルーチンは終了する。一方、大当りフラグに大当りを表わす値がセットされている場合にはS31に進み、プロセスフラグには開放中を示す値「12」がセットされ、プロセスタイマには開放時間(たとえば30秒)がセットされ、開放回数カウンタの値が1にセットされる。また、大当りの種類に応じてスピーカ98により発生される開放音を示すデータがセットされる。大当りとしては、すべての図柄表示部に「7」が表示された場合と、各有効ラインのうちのいずれか1本の有効ライン上に「777」が表示された場合と、複数の有効ライン上に「777」が表示された場合と、前述のようにすべての図柄表示部にフルーツ図柄が表示された場合との4種類があり、このそれぞれの大当たりに応じて別々の開放音が選択される。さらに、ランダム1カウンタの当り判定値が通常時の判定値(「8」)にセットされる。
【0056】
S30でプロセスフラグが「0」にセットされるために、次回プロセス処理が実行される場合には図6のS19に示される通常処理が実行されることになる。一方、S31においてプロセスフラグが「12」に設定された場合には、次回のプロセス処理の実行では図6に示される開放中処理S25の処理が実行されることになる。また、プロセスタイマには開放時間がセットされるために、S25における開放は所定時間(S31でセットされた開放時間あるいは可変入賞球装置4に所定個数入賞するまでの時間)だけ行なわれることになる。
【0057】
図8は、図6のS27において行なわれる大当り終了処理のサブルーチンプログラムのフローチャートである。この処理が特別価値付与手段に相当する。この処理はプロセスフラグが「15」の場合に実行される。S32において、それ以前の処理(開放後処理S26)によって設定されたプロセスタイマが終了したか否かについての判断が行なわれる。終了していない場合にはこのサブルーチンはただちに終了し、プロセスタイマが終了して初めて処理はS33に進む。S33では、繰返し継続制御を終了するために、開放回数カウンタがクリアされ、ホール用管理コンピュータに対して大当りの終了を通知するために、大当り情報OFF出力がセットされる。また一次抽選フラグおよび大当りフラグがともにクリアされた後、プロセスフラグに「0」がセットされて、S34に進む。S34では、複数の有効ライン上で大当りが生じたか否かが判断される。複数の有効ライン上で大当りが生じていない場合にはこのサブルーチンは終了する。複数の有効ライン上で大当りが生じた場合には、S35へ進む。S35では、ランダム1カウンタの当たり判定値が高確率時の判定値(「8」〜「17」)にセットされ、このサブルーチンは終了する。なお、前述のS33でプロセスフラグに「0」がセットされるために、次回図6のプロセス処理が実行される際にはS19の通常処理が実行されることになる。
【0058】
以上のようにこの実施の形態のパチンコ遊技機では、可変表示装置3の表示において、複数本の有効ライン上に特定の識別情報が成立した場合に、その成立により生じた大当りが終了した後の遊技において、ランダム1カウンタのカウント値に対する当り判定値の個数が多くされて大当りの発生確率が高くなるという特別の遊技価値が付与される。このように特別の遊技価値が付与されることにより、複数本の有効ライン上に特定の識別情報を成立させた遊技者は、1本の有効ライン上に特定の識別情報を成立させた場合には得られないような大きな満足感を得ることができる。
【0059】
なお、本実施の形態においては、特別の遊技価値として大当りが生じた後の遊技において大当りが発生する確率を高くすることにしたが、これに限らず、以下のような特別の遊技価値を付与してもよい。
【0060】
(1) 大当り時の可変入賞球装置4の開放時間を通常時の開放時間よりも長くする。
【0061】
(2) 大当り時の可変入賞球装置4の入賞個数の上限値を通常時よりも多くする。
【0062】
(3) 大当り時の可変入賞球装置4の繰返し継続制御の上限回数を通常時よりも多くする。
【0063】
(4) 大当り時の払出賞球数を通常時よりも多くする。
(5) 遊技価値として、大当りの他に、付与される遊技価値が大当りよりも低い中当り(たとえば、特定の有効ライン上に「7」が2つ揃った場合に可変入賞球装置4を6秒間だけ1回開放させる)と、付与される遊技価値が中当りよりも低い小当り(たとえば、特定の有効ライン上に「7」が1つ揃った場合に可変入賞球装置4を1.5秒間だけ1回開放させる)との遊技状態が生じるように制御するようにしておき、大当り終了後の前記中当り、前記小当りの発生する確率を通常時よりも高くする。
【0064】
(6) 特定入賞領域7に入賞しなくても繰返し継続制御を行なうようにする。
【0065】
以上のような特別の遊技価値を付与するようにした場合でも遊技者は大きな満足感を得ることができる。
【0066】
図9は、本発明に係る遊技機の別実施の形態のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す図である。
【0067】
図9に示した遊技盤面に配設されている各種部品に付された参照番号のうち、図1に示された参照番号と同一の参照番号は同一の機能を有する部品であり、それらについては説明の繰返しを省略し、図1との相違点について主に説明する。
【0068】
この別実施の形態におけるパチンコ遊技機においては、可変表示装置3の上部に、複数種類の識別情報(たとえば数字や文字などの図柄)を可変表示可能な一対の表示部よりなる普通図柄表示器43が設けられている。また、可変表示装置3の両側部には、パチンコ玉が通過する通過ゲート41a,41bがそれぞれ設けられ、通過ゲート41a,41bのそれぞれの下方には、これらを通過したパチンコ玉を検出する通過玉検出器42a,42bが設けられる。普通図柄表示器43は、これらの通過玉検出器42a,42bにてパチンコ玉の通過が検出された場合に可変表示を開始し、所定時間の経過後停止される。通過玉検出器42a,42bで検出されたパチンコ玉の個数は、最大4個まで記憶されるようになっており、その記憶個数の情報は、普通図柄表示器43の各表示部の間に設けられた、4個のランプよりなる通過記憶表示器44にて点灯表示される。
また、可変表示装置3と可変入賞球装置4との間には、一対の可動片45a,45bを開閉可能である始動入賞装置45が設けられる。この始動入賞装置45は、普通図柄表示器43の停止表示結果が「77」となった場合に開成し、通常時は、所定時間(2秒間)の経過または、所定個数(3個)のパチンコ球の入賞のいずれか早いほうの条件が成立した場合に閉成する。可変表示装置3は、始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞するとその表示状態が可変開始されるようになっている。
【0069】
遊技領域2の右端部および左端部には、大当り終了後の継続遊技が可能か否かを数字の点灯表示で表わすラッキーナンバーランプ装置47が設けられる。このラッキーナンバーランプ装置47は、その左端部側に設けられ、「1」,「3」,「5」,「7」の数字を点灯表示するナンバー表示部47a,47b,47c,47dと、その右端部側に設けられ、「2」,「4」,「6」,「8」の数字を点灯表示するナンバー表示部47e,47f,47g,47hとよりなる。
【0070】
このラッキーナンバーランプ装置47は、大当り発生時にナンバーランプ表示部47a〜47hが点灯移動を開始し、所定時間経過後にその点灯移動を終了し、ナンバーランプ表示部47a〜47hのうち1つの表示部を最終的に点灯させる。これにより点灯表示された数字がたとえば「3」,「7」の場合に、遊技者は、大当りの終了後もその獲得した遊技玉を用いて継続して遊技を行なうことが可能となる。その継続遊技の可否の判断は、パチンコ遊技機側で行なわれるかまたは遊技場の管理者によって行なわれる。
【0071】
また、遊技盤1の前面の右上の角部には、払出賞球数を表示する払出賞球数表示部48が設けられる。このパチンコ遊技機の場合は、通常時において、可変入賞球装置4に入賞した場合は、入賞玉1個に対し15個のパチンコ玉が払出され、可変入賞球装置4以外に入賞した場合は、入賞玉1個に対し7個のパチンコ玉が払出されるようになっており、その払出賞球数が払出賞球数表示部48に表示される。
【0072】
この別実施の形態のパチンコ遊技機は、上述の各部品の機能以外の機能は、図1に示したパチンコ遊技機と同じである。この別実施の形態のパチンコ遊技機では、可変表示装置3の表示において、複数本の有効ライン上に特定の識別情報が成立した場合に付与される特別の遊技価値としては、前述の図1のパチンコ遊技機の説明において述べた特別の遊技価値に加えて以下のような特別の遊技価値を付与してもよい。
【0073】
(1) 大当り終了後に、普通図柄表示器43にて「77」が揃う確率を通常時よりも高くする。これにより、普通図柄表示器43における大当りの発生確率が高くなる。
【0074】
(2) 大当り終了後に、始動入賞装置45の閉成条件について、経過時間の条件を通常時よりも長くし、入賞個数の条件を通常時よりも多くする(たとえば、6秒間の経過または9個のパチンコ球の入賞のいずれか早いほうの条件が成立した場合に閉成させる)。これにより、始動入賞装置45に入賞しやすくなり、持ち玉が増えるあるいは減りにくくなるとともに、可変表示装置3が頻繁に可変表示されるので結果的に、大当りが発生しやすくなる。
【0075】
(3) 大当り終了後に、ラッキーナンバーランプ装置47において、ナンバー表示部47a〜47dのみを点灯移動させるようにし、「1」,「3」,「5」,「7」のいずれかが点灯表示するようにする。これにより、大当り終了後の継続遊技ができる確率が高くなる。
【0076】
(4) 大当たり終了後に、払出賞球数をすべて15個とする。これにより、次の大当り発生までの遊技者の持ち玉が増えるあるいは減りにくくなる。
なお、請求の範囲に限定された構成要件に対応する実施の形態の記載を括弧書きで挿入したものを以上に示す。
[ 1 ] 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部(液晶表示装置の映像によって3行×3列のマトリックス状に配列された9つの図柄表示部)を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列(水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ライン・・本実施例においては、・・いずれも組合せ有効列)が定められた可変表示装置(複数種類の識別情報を可変表示可能な液晶表示装置を用いた可変表示装置3)を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される(停止時の表示結果によって、いずれかの有効ラインに特定の識別情報「777」が揃ったとき、・・大当りとなる。)遊技機(図1:パチンコ遊技機150)であって、
前記可変表示装置は、前記可変表示部がマトリックス状に配列されているとともに、前記組合せ有効列が行方向有効列と列方向有効列とを含んでおり(可変表示装置3によって表示される図柄は、3×3のマトリックス状の配列となる。・・水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ライン・・本実施例においては、・・いずれも組合せ有効列)、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器(図9:複数種類の識別情報(たとえば数字や文字などの図柄)を可変表示可能な一対の表示部よりなる普通図柄表示器43)と、
打玉が打込まれる遊技領域(図9:遊技領域2)において打玉が入賞可能(始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞すると・・)に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置(図9:一対の可動片45a,45bを開閉可能である始動入賞装置45・・普通図柄表示器43の停止表示結果が「77」となった場合に開成し、・・閉成する。)と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に(可変表示装置3は、始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞するとその表示状態が可変開始されるようになっている。)、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる(図2:図柄表示部は、可変表示中は所定の複数個の図柄を順次スクロール表示する。そして、所定時間の経過に基づいてまず左上と右下の図柄表示部に表示される第1図柄が停止し、その後最左列の2段目(「左中」と称する)、次に中央列の第1段目および第3段目(それぞれ「中上]、「中下」と称する)、最右列の2段目(「右中」と称する)の4つの図柄表示部に表示される第2図柄が停止し、次に最左列の3段目(「左下」と称する)、最右列の1段目(「右上」と称する)の2つの図柄表示部に表示される第3図柄が停止し、最後に中央列の2段目(「中中」と称する)の図柄表示部に表示される第4図柄が停止する)制御を行なうことが可能な可変表示制御手段(図4:LCDユニット24は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81によって制御されて次のように表示を行なう。:LCDユニット24を制御するコンピュータである図示しないLCD制御用マイクロコンピュータ(以下これをサブCPUと呼ぶ))と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段(この停止図柄は後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定されている。:ランダム1カウンタとランダム2カウンタは、可変表示装置3の停止時の表示結果を・・・決定するためのもの)と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに(図8:S34では、複数の有効ライン上で大当りが生じたか否かが判断される)、大当りの 遊技状態とする制御(図7のS31 可変入賞球装置4が開成状態)に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて(第2図:柄停止時の識別情報が図2(C)となった場合には、左上から右下への対角線ラインに加えて、左上から左下への有効ラインにも、特定の識別情報「777」が発生する可能性が生ずる)先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行う(図2:第3図柄が停止した時点で・・・左上から左下にかけての有効ライン上に特定の識別情報「777」が発生し・・・また、第3図柄が停止された段階に至って初めて左上から右下にかけての対角線に特定の識別情報が揃う可能性が発生していわゆるリーチ状態となる)ことを特徴とする、遊技機。
[ 2 ] 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部(液晶表示装置の映像によって3行×3列のマトリックス状に配列された9つの図柄表示部)を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列(水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ライン・・本実施例においては、・・いずれも組合せ有効列)が定められた可変表示装置(複数種類の識別情報を可変表示可能な液晶表示装置を用いた可変表示装置3)を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される(停止時の表示結果によって、いずれかの有効ラインに特定の識別情報「777」が揃ったとき、・・大当りとなる。)遊技機(図1:パチンコ遊技機150)であって、
前記複数の可変表示部は、それぞれに複数種類の識別情報を可変表示可能(図3は、可変表示装置3によって表示される図柄を、各表示位置ごとに、図柄の表示順序に従って展開図形式で示したもの)であり、
前記複数の可変表示部により表示結果として導出表示された識別情報は、いずれも複数の前記組合せ有効列上に位置しており(水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ライン・・本実施例においては、・・いずれも組合せ有効列 図2:いずれの図柄も2本〜4本の表示ラインの交点上に位置する。)、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器(図9:複数種類の識別情報(たとえば数字や文字などの図柄)を可変表示可能な一対の表示部よりなる普通図柄表示器43)と、
打玉が打込まれる遊技領域(図9:遊技領域2)において打玉が入賞可能(始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞すると・・)に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置(図9:一対の可動片45a,45bを開閉可能である始動入賞装置45・・普通図柄表示器43の停止表示結果が「77」となった場合に開成し、・・閉成する。)と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に(可変表示装置3は、始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞するとその表示状態が可変開始されるようになっている。)、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる(図2、各図柄表示部は、可変表示中は所定の複数個の図柄を順次スクロール表示する。そして、所定時間の経過に基づいてまず左上と右下の図柄表示部に表示される第1図柄が停止し、その後最左列の2段目(「左中」と称する)、次に中央列の第1段目および第3段目(それぞれ「中上」、「中下」と称する)、最右列の2段目(「右中」と称する)の4つの図柄表示部に表示される第2図柄が停止し、次に最左列の3段目(「左下」と称する)、最右列の1段目(「右上」と称する)の2つの図柄表示部に表示される第3図柄が停止し、最後に中央列の2段目(「中中」と称する)の図柄表示部に表示される第4図柄が停止する)制御を行なうことが可能な可変表示制御手段(図4:LC Dユニット24は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81によって制御されて次のように表示を行なう。:LCDユニット24を制御するコンピュータである図示しないLCD制御用マイクロコンピュータ(以下これをサブCPUと呼ぶ))と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段(この停止図柄は後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定されている。:ランダム1カウンタとランダム2カウンタは、可変表示装置3の停止時の表示結果を・・決定するためのもの)と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに(図8:S34では、複数の有効ライン上で大当りが生じたか否かが判断される)、大当りの遊技状態とする制御(図7のS31 :可変入賞球装置4が開成状態)に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて(第2図:柄停止時の識別情報が図2(C)となった場合には、左上から右下への対角線ラインに加えて、左上から左下への有効ラインにも、特定の識別情報「777」が発生する可能性が生ずる)先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行う(図2:第3図柄が停止した時点で・・・左上から左下にかけての有効ライン上に特定の識別情報「777」が発生し・・・また、第3図柄が停止された段階に至って初めて左上から右下にかけての対角線に特定の識別情報が揃う可能性が発生していわゆるリーチ状態となる)ことを特徴とする、遊技機。
[ 3 ] 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部(液晶表示装置の映像によって3行×3列のマトリックス状に配列された9つの図柄表示部)を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列(水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ライン・・本実施例においては、・・いずれも組合せ有効列)が定められた可変表示装置(複数種類の識別情報を可変表示可能な液晶表示装置を用いた可変表示装置3)を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される(停止時の表示結果によって、いずれかの有効ラインに特定の識別情報「777」が揃ったとき、・・大当りとなる。)遊技機(図1:パチンコ遊技機150)であって、
前記可変表示装置は、前記複数の可変表示部個々について表示結果として有効な識別情報を1つ表示し(図2(E):各図柄表示部79A〜79Iは表示結果として有効な図柄を1つ停止表示する。)、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器(図9:複数種類の識別情報(たとえば数字や文字などの図柄)を可変表示可能な一対の表示部よりなる普通図柄表示器43)と、
打玉が打込まれる遊技領域(図9:遊技領域2)において打玉が入賞可能(始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞すると・・)に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置(図9:一対の可動片45a,45bを開閉可能である始動入賞装置45・・普通図柄表示器43の停止表示結果が「77」となった場合に開成し、・・閉成する。)と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に(可変表示装置3は、始動入賞装置45にパチンコ玉が入賞するとその表示状態が可変開始されるようになっている。)、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる(図2、各図柄表示部は、可変表示中は所定の複数個の図柄を順次スクロール表示する。そして、所定時間の経過に基づいてまず左上と右下の図柄表示部に表示 される第1図柄が停止し、その後最左列の2段目(「左中」と称する)、次に中央列の第1段目および第3段目(それぞれ「中上]、「中下」と称する)、最右列の2段目(「右中」と称する)の4つの図柄表示部に表示される第2図柄が停止し、次に最左列の3段目(「左下」と称する)、最右列の1段目(「右上」と称する)の2つの図柄表示部に表示される第3図柄が停止し、最後に中央列の2段目(「中中」と称する)の図柄表示部に表示される第4図柄が停止する)制御を行なうことが可能な可変表示制御手段(図4:LCDユニット24は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81によって制御されて次のように表示を行なう。:LCDユニット24を制御するコンピュータである図示しないLCD制御用マイクロコンピュータ(以下これをサブCPUと呼ぶ))と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段(この停止図柄は後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定されている。:ランダム1カウンタとランダム2カウンタは、可変表示装置3の停止時の表示結果を・・決定するためのもの)と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに(図8:S34では、複数の有効ライン上で大当りが生じたか否かが判断される)、大当りの遊技状態とする制御(図7のS31 :可変入賞球装置4が開成状態)に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて(第2図:柄停止時の識別情報が図2(C)となった場合には、左上から右下への対角線ラインに加えて、左上から左下への有効ラインにも、特定の識別情報「777」が発生する可能性が生ずる)先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行う(図2:第3図柄が停止した時点で・・・左上から左下にかけての有効ライン上に特定の識別情報「777」が発生し・・・また、第3図柄が停止された段階に至って初めて左上から右下にかけての対角線に特定の識別情報が揃う可能性が発生していわゆるリーチ状態となる)ことを特徴とする、遊技機。
【0077】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、可変表示部が複数行複数列のマトリックス状に配列されているために、可変表示部により表示される識別情報が整然と並んだ状態で表示され、遊技者が見やすくわかりやすい表示となる。さらに、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立した場合に、1本の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立したときに行なわれる大当りの遊技状態に制御されることに加え、当該組合せが成立しなかった場合と比べて、始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする制御が行なわれる。したがって、特定の識別情報の組合せが成立した組合せ有効列が2本以上である場合には1本の場合とは異なる遊技状態にすることができ、遊技者に満足感を与えることができる。しかも、可変表示制御を開始させた後、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御が行われるため、先に表示結果が確定するリ−チ状態が仮に特定の識別情報の組合せにならなかったとしても、遊技者は後に表示結果が確定するリーチ状態に望みをつなげることができ、可変表示中における遊技者の期待感を長く持続させることができる。
請求項2に記載の本発明によれば、複数の可変表示部は、それぞれに複数種類の識別情報を表示可能であり、複数の可変表示部により表示結果として導出表示された識別情報は、いずれも複数の組合せ有効列上に位置するために、1つの可変表示部について複数の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立する可能性があり、変化に富んだ面白味のある可変表示を提供することができる。また、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立した場合に、1本の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立したときに行なわれる大当りの遊技状態に制御されることに加え、当該組合せが成立しなかった場合と比べて、始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする制御が行なわれる。したがって、特定の識別情報の組合せが成立した組合せ有効列が2本以上である場合には1本の場合とは異なる遊技状態にすることができ、遊技者に満足感を与えることができる。しかも、可変表示制御を開始させた後、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御が行われるため、先に表示結果が確定するリ−チ状態が仮に特定の識別情報の組合せにならなかったとしても、遊技者は後に表示結果が確定するリーチ状態に望みをつなげることができ、可変表示中における遊技者の期待感を長く持続させることができる。
請求項3に記載の本発明によれば、可変表示装置は、複数の可変表示部個々について表示結果として有効な識別情報を1つ表示するために、可変表示部と表示結果として導出表示される識別情報とが1対1対応となり、表示結果のわかりやすい可変表示となる。また、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立した場合に、1本の組合せ有効列上で特定の識別情報の組合せが成立したときに行なわれる大当りの遊技状態に制御されることに加え、当該組合せが成立しなかった場合と比べて、始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする制御が行なわれる。したがって、特定の識別情報の組合せが成立した組合せ有効列が2本以上である場合には1本の場合とは異なる遊技状態にすることができ、遊技者に満足感を与えることができる。しかも、可変表示制御を開始させた後、複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御が行われるため、先に表示結果が確定するリ−チ状態が仮に特定の識別情報の組合せにならなかったとしても、遊技者は後に表示結果が確定するリーチ状態に望みをつなげることができ、可変表示中における遊技者の期待感を長く持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図である。
【図2】可変表示装置の表示の態様を示す正面図である。
【図3】可変表示装置の各表示部で表示される各種図柄を示す模式図である。
【図4】パチンコ遊技機に用いられる制御回路を示すブロック図である。
【図5】図4に示される制御回路の動作を説明するためのプログラムのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図6】プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図7】大当りチェック処理のサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図8】大当り終了処理のサブルーチンプログラムのフローチャートである。
【図9】本発明に係る遊技機の別実施の形態のパチンコ遊技機の遊技盤面の正面図である。
【符号の説明】
1は遊技盤、3は可変表示装置、4は可変入賞球装置、24はLCDユニット、79A〜79Iは図柄表示部、81はゲーム制御用マイクロコンピュータを示す。
Claims (3)
- 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置は、前記可変表示部がマトリックス状に配列されているとともに、前記組合せ有効列が行方向有効列と列方向有効列とを含んでおり、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器と、
打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行うことを特徴とする、遊技機。 - 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機であって、
前記複数の可変表示部は、それぞれに複数種類の識別情報を可変表示可能であり、
前記複数の可変表示部により表示結果として導出表示された識別情報は、いずれも複数の前記組合せ有効列上に位置しており、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器と、
打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行うことを特徴とする、遊技機。 - 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を複数有するとともに、複数本の組合せ有効列が定められた可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が前記複数本の組合せ有効列のうちのある組合せ有効列上で予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに大当りの遊技状態に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置は、前記複数の可変表示部個々について表示結果として有効な識別情報を1つ表示し、
前記遊技機は、
前記可変表示装置とは別に複数種類の識別情報を可変表示可能な普通図柄表示器と、
打玉が打込まれる遊技領域において打玉が入賞可能に設けられ、前記普通図柄表示器の表示結果に応じて開成した後閉成する始動入賞装置と、
該始動入賞装置に打玉が入賞した場合に、前記可変表示装置の可変表示制御を開始させた後、時期を異ならせて前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果を予め決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段により決定された表示結果にしたがって前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立したときに、大当りの遊技状態とする制御に加え、1本の組合せ有効列上で前記特定の識別情報の組合せが成立した場合と比べて、前記始動入賞装置が開成してから閉成するまでの経過時間を長くする特別の遊技価値を付与する特別価値付与手段とを含み、
前記可変表示制御手段は、前記可変表示制御を開始させた後、前記複数本の組合せ有効列のうちの2本以上の組合せ有効列上において同時にリーチ状態を発生させて先に表示結果が確定するリーチ状態と後に表示結果が確定するリーチ状態とが発生する時間差リーチ制御を行うことを特徴とする、遊技機。
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