JP3583606B2 - 超臨界水酸化方法及び反応装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機物質の分解処理、特に難分解性物質や有害有機物の完全分解処理に有効な超臨界水酸化方法及び反応装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
環境基準において有害物質指定されているPCBs,トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化合物をはじめとして、各種の硫黄化合物、窒素化合物、りん化合物等が包含される難分解性の廃棄物・廃液や有害な廃棄物・廃液の処理は、近年その処理が社会的な問題になりつつある。そしてこれらの廃棄物・廃液は、従来、一般に燃焼法で行われてきているが、炉内に低温部分が存在すると、燃焼不十分、すなわち分解が不十分となり、塩素化合物等を対象としている場合にはダイオキシン等のより毒性の強い物質を生成してしまう危険性を有している。また燃焼法は、最終生成物が排気筒から大気へと拡散されるため問題が広域化してしまう虞れもある。
【0003】
このため、例えば各種の熱媒や絶縁油として大量に使用されてきたPCBsはその毒性が確認された後に生産及びその使用が禁止され、また残存するものの処理・処分が強く求められているが、現在、燃焼法による処理が法的に認められているにもかかわらず、その処理はいっこうに進展していない。これは、上述した燃焼生成物に有害有機物が含まれて大気拡散されるという潜在的な虞れが原因していると思われる。
【0004】
これらのことを背景として、難分解性でかつ有害な廃棄物・廃液はクローズドで完全な処理が強く求められ、このような処理法として超臨界水酸化法が近年注目されている。
【0005】
この超臨界水酸化法は、水の超臨界条件下(374℃・22MPa以上)で、水を分解反応の媒体として利用することにより、有機物を水と二酸化炭素にまで分解できる方法として知られており、この反応では、熱分解、加水分解及び酸化分解が同時に進行し非常に大きな反応速度を達成することができる。この超臨界水酸化技術は、具体的には例えば特公平1−38532号公報によって提案されており、この提案によって、水の臨界点を越えた条件で酸化反応を行なうという基本原理が示されている。またこの提案には基本フローも開示されており、分解対象物をフィードポンプで昇圧し、処理後の超臨界水とエジェクターで混合して加熱された後、反応器に導入すること、反応器では空気圧縮機からの高圧空気を導入して酸化分解を行なうこと、処理後の超臨界水を、一部をエジェクターに再循環し、残りの部分でタービンを回してエネルギー回収を行なうことなどが示されている。なお反応器の詳細は示されていないが、管状、円筒及び流動床式のものを採用可能としている。特開平3−500264号公報には反応器の詳細が示され、無機塩を含むか或は反応後に無機塩を生成する有機廃液等を対象にした反応器型式としてベッセル型と通称される縦型円筒の反応器を提案している。また、無機塩や無機塩生成物質を含まない廃液が対象の場合には管状反応器の使用が適している。
【0006】
ところで、超臨界水酸化反応を行わせるためには、分解対象物である有機物と酸化剤とを単に接触させただけでは反応は開始せず、酸化反応の始まる温度まで昇温させることが不可欠である。酸化反応の開始する温度は、分解対象である有機物の種類に依存するが、一般的に200〜300℃と言われている。
【0007】
しかしながら、亜臨界の200〜300℃では酸化反応の速度は遅く、迅速な分解処理のためには、水の臨界温度である374℃以上に予熱することが好ましい。このような予熱のためには、従来の湿式酸化法などで行われている反応終了後の高温処理流体を加熱源として分解対象物を酸化反応の開始する温度まで間接的に予熱することが考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、難分解性の有機物を分解対象とする超臨界水酸化処理のプロセスにおいて上記予熱を行う場合、分解対象物は徐々にその温度が上がるため、その過程で重合反応やチャーリングが起こることがあり、分解対象物を供給する配管を閉塞させる危険性がある他、より難分解なものとなって分解率を低下させる虞れがある。前者は装置運転の停止を招き、後者は有毒有機物の残留を招く虞れにつながるため、工業的システムとしてはこれを避けることが大きな課題となる。
【0009】
上記重合反応やチャーリングの防止は、理論的には水の臨界温度である374℃以上に急速に予熱することで実現できるが、その実際的な技術的方法は確立されていない。また、分解対象物が充分なエネルギーを有している場合、系外からの予熱が加わるために到達する温度が高くなりすぎてしまうことも考えられ、650℃以上の高温下での反応は反応器材質の耐久性からみて実用上、困難となる場合が多い。
【0010】
一方、難分解性物質や有害有機物の処理を目的とする超臨界水酸化処理では、分解率として例えば99.999%、99.9999%ないしそれ以上という非常に高い分解率が求められるので、上述した分解率の低下要因を内在するシステムを工業的に採用することは好ましくない。また、対象物の高い分解率を達成するためには、超臨界水酸化分解の反応速度が高速といえども、反応装置(型式)に限定を受ける。すなわち、反応器への流入直後に出口濃度となる完全混合型の反応器では反応時間が長くなり、反応器が大型化するという問題が残る。この場合には、通常、入口から出口まで濃度プロフアイルのつくプラグフロー型の管型反応器の採用が有利となるが、この管型反応器では、反応器への導入時における発熱量が不足するため前述した酸化反応開始温度までの予熱が必須となる。
【0011】
これらとは別に、特開平7−275871号公報では、水を専用の予熱器で加熱、超臨界状態とし、この予熱した超臨界水と分解対象物質とを反応器直前で混合することが示されおり、この方法は分解対象物の急速予熱の一つの対策となり得るが、熱回収手段として、二重管式熱交換器等で処理流体の持つ熱量を間接的な熱交換器で回収する一般的な方法を採用すると、伝熱係数が大きく取れず、その結果、伝熱面積の増大、すなわち熱交換設備の巨大化につながってしまうという問題があり、また、間接的な熱交換では、エネルギー的に不十分な場合が多く、さらに電気炉、加熱炉等の加熱設備が必要となるという問題もある。また、特に有害物質の分解を対象とした場合には、反応後の処理流体中には、通常、塩素等が含まれており、熱交換器の耐食性という観点からも解決すべき問題が残っている。
【0012】
更に、縦型円筒状のベッセル型反応器を用いる方法によれば、上部から下向きに二流体ノズルなどで噴霧供給された分解対象物が反転してきた高温処理流体と直接接触し、酸化反応開始温度まで予熱を受け、その後、さらに高い反応温度まで分解対象物の保有するエネルギーで温度上昇することになるので、分解対象物の保有エネルギーが室温から反応温度までの加熱に充分であれば、流入直後に反応温度まで瞬時に加熱することが可能となり、あたかも完全混合型の挙動をとる。しかしながら、このベッセル型反応器では、軸方向(垂直方向)温度プロファイルが分解対象物の種類、濃度、供給量、噴霧媒体(空気)の量、ノズル構造その他に影響されるため、流体が一方向に流れる管状通路を有する管型反応器に比べて、適切な反応時間を設定することが困難であり、非常に高い分解率が要求される場合に問題が残る。
【0013】
以上述べたように難分解性有機物や有害有機物を超臨界水酸化処理する従来の方法は、いずれの方法も工業的に実施するためには技術的にみて未だ解決すべき多くの課題を有している。
【0014】
本発明は、これらのことから、上述した従来の難分解性有機物や有害有機物の超臨界水酸化処理に見られる前記問題を解決することを目的としてなされたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本願請求項1の、特に難分解性物質あるいは有害有機物の超臨界水酸化に好適な方法の発明は、分解対象物、水及び酸化剤を含む被処理流体を水の臨界点以上の雰囲気に維持された超臨界水酸化反応装置に連続的に噴霧供給し、この供給された流体を、この反応装置内の初段に流体昇温のために設けた第一反応室、次いで該流体に含まれている分解対象物を完全分解させるために設けた第二反応室の順に通して超臨界水酸化反応を行わせる超臨界水酸化法であって、前記第一反応室においては、供給された流体の流れの大部分を流体供給方向に反転させ、前記第二反応室においては、流体を反転させることなく分解対象物の分解反応を所定時間継続させるためにプラグフローで流すようにしたことを特徴とする。
【0016】
前記第一反応室として構成される完全混合型反応室は、例えば、分解対象物の供給が反応器の上部から下向き方向に行われ、該供給によって超臨界水酸化反応の反応温度まで昇温された流体の流れを、該流れ方向に対して供給口方向に反転させる構造のものが好適に採用され、供給口よりさらに上方に流体排出口が設けられた縦円筒型反応器として従来ベッセル型反応器と称されている反応器を用いることができる。
【0017】
この請求項1の発明は、分解対象物、水及び酸化剤を含む被処理流体を水の臨界点以上の雰囲気(374℃以上でかつ22MPa以上)に維持された超臨界水酸化反応装置に連続的に噴霧供給し、この供給された流体を、この反応装置内の初段に流体昇温のために設けた第一反応室、次いで該流体に含まれている分解対象物を完全分解させるために設けた第二反応室の順に通して超臨界水酸化反応を行わせる超臨界水酸化法であって、前記第一反応室においては、供給された流体の流れの大部分を流体供給方向に反転させ、前記第二反応室においては、流体を反転させることなく分解対象物の分解反応を所定時間継続させるためにプラグフローで流すようにしたことを特徴とする。
【0018】
前記において、反応装置に供給される被処理流体は、これに含まれる酸化剤としては、空気,酸素ガス等の気相酸化剤あるいは過酸化水素水等の液相酸化剤を用いることができる。また水は、水の臨界点以上の雰囲気にある反応装置内において超臨界水として反応に寄与(分解対象物質及び酸化剤を分散させる媒体として)するものであり、被処理流体に含まれている水を用いることができる他、該流体が実質的に水を含まないかあるいは量的に不十分な場合には添加して用いることができる。水を添加する場合には、あらかじめ分解対象物に添加してもよいし、第一反応室への供給時に混合させるようにしてもよい。第一反応室に供給された水は水の臨界温度以上に急速に加熱されることで超臨界水となる。なお、この発明を適用する対象の分解対象物の発熱量があまり大きくない場合や、重合反応あるいはチャーリングの虞がない場合には、上述した電気炉等の加熱設備が必要になるものの、有害有機物等の完全分解を実現するためには、水(分解対象物と共に存在する場合、及び水を添加する場合のいずれも含む)は超臨界水として反応装置に供給することもできる。難分解性の有機物等を分解対象物とする場合には、一般に重合反応やチャーリングなどの問題を招くことがないように反応装置に水を供給することが、工業的には特に好ましい。反応温度や処理対象物の種類に依存するが、通常、処理対象物中の有機物濃度が15〜20%あれば熱エネルギー的に自立できる。
【0019】
本発明方法において処理できる分解対象物質としては、種々の廃棄物・廃液等が挙げられるが、特に、従来の方法では処理が難しいとされている残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants )或いは残留性有害生物蓄積物質(PTBs:Persistent Toxic Bio−accumlatives )の分解処理に、本発明の方法は好適に用いられる。このような代表的な物質としては、環境基準において有害物質に指定されているPCBs,トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、廃農薬等の有機塩素化合物が挙げられ、これらは一般に難分解性物質である。またこれらの他に、有機臭素化合物等のハロゲン化合物や、更に、各種の工場における生産工程から排出される様々な硫黄化合物、窒素化合物、リン化合物等も挙げられ、これらの完全な分解が求められる廃棄物・廃液、特に難分解性でかつ有害な有機物等の処理に本発明が効果的に使用される。
【0020】
本発明方法を実施する際に用いられる前記反応装置を構成する第一反応室と第二反応室は、一つの反応容器内において領域を区画して形成するものであってもよいし、異なる反応容器に第一反応室と第二反応室のそれぞれを形成させてこれらを接続する形式に形成するものであってもよい。これらの各反応室内の雰囲気は、水の臨界点以上(温度374℃以上、圧力22MPa以上)の条件とされ、第一反応室においては、反応温度は一般に400℃以上、好ましくは600〜650℃前後まで昇温されるように、流体がこの昇温が行われる時間(通常は10秒〜2分、好ましくは0.5〜2分)の間、第一反応室にあるようにその室容量が設定される。一方、プラグフローで流体を流す管型構造をなす第二反応室においては、分解対象物を完全に分解させるために反応を比較的長く継続させることが望ましいので、プラグフローで流体を流す管型構造の反応器の管長は、反応時間が1〜10分、好ましくは1〜5分となるように設定される。これらの反応室における反応圧力は、22〜50MPa、好ましくは22〜25Mpaとされるのがよい。
【0021】
前記方法の第一反応室において行わせる流体の反転は、例えば、請求項2の発明のように、第一反応室を形成する縦型円筒形の反応器の上部中央から下向きに噴霧させた被処理流体を、その流体噴霧先方に配置した上方に凹形の流体案内壁により案内させて生じさせることができる。この凹形の流体案内壁は、反応装置を上述した一つの反応容器内に領域を区画して各反応室を形成した場合には、該縦型円筒形反応器内に凹形の流体案内壁を設けることで構成することができ、また同じく上述した異なる反応容器に各反応室を形成させるようにした場合には、第一反応室を形成する縦型円筒形反応器の底部及び円筒壁自体として構成することができる。
【0022】
本発明によれば、水の超臨界水条件の雰囲気にある反応装置内において、超臨界水の存在下で、難分解性物質や有害有機物を酸化分解する超臨界水酸化法において、まず始めに完全混合型反応器に対し、分解対象物を酸化剤あるいは酸化剤+水を混合した被処理流体として反応器内に噴霧させることにより、分解対象物自身の有する酸化熱で反応温度までの昇温を行うことができ、ついで、昇温された後の流体をプラグフロー型反応器に導入して分解反応を所定時間継続させることができ、特に、難分解性物質や有害有機物を最終的に完全に分解することができるという極めて優れた効果が得られる。
【0023】
請求項4の発明は、上述の発明において、分解対象物質として難分解性物質を含む場合に、反応装置に被処理流体を供給する前(途中)に予熱しないか、又は当該被処理流体に含まれる分解対象物の重合あるいはチャーリングを生じない低い温度に予熱して該反応装置に供給することを特徴とする。
【0024】
これは、上述した重合やチャーリングの虞れのない範囲であれば分解対象物を含む被処理流体の予熱を行っても差し支えないから、一切の予熱を行わない場合に本発明を限定するものではないことを明らかにしたものである。
【0025】
請求項5の超臨界水酸化反応装置の発明は、分解対象物を超臨界水酸化処理するために水の超臨界状態に維持され、かつ該分解対象物、水及び酸化剤を含む被処理流体が外部から封止された反応室の上部に設けられた供給口から該反応室内に連続的に噴霧供給される超臨界水酸化反応装置であって、反応装置は、供給される被処理流体を急速に昇温させるための供給流体反転手段を有する装置内初段の第一反応室と、この第一反応室を経た流体をプラグフローで流すように設けられている第二反応室とが、該装置内を流れる流体の流通方向に順次に配置されていることを特徴とする。
【0026】
上記構成において、第一反応室で被処理流体の完全混合を行わせるためには、反応器への該被処理流体の供給を2流体ノズルを用いて行うことが有効であり、特に、外部混合型2流体ノズルが好ましく用いられる。この場合、分解対象質を内管のフィード流体として、酸化剤を外管のフィード流体とすることがよい。水を添加する場合には分解対象物と共にフィードすることがよい。
【0027】
この2流体ノズルを使用すれば、ノズルの形状や内外管の流量を調節することにより処理対象物質である難分解性物質や有害有機物を第一反応室に、目的の大きさ(噴霧粒径)で圧入することができ、効率的な超臨界水酸化処理を行うことができる。特に、処理流体に無機塩が含まれてその連続分離が必要な場合には、完全混合に有利な上部に超臨界ゾーン、下部に亜臨界ゾーンを形成できる縦型円筒形の反応器(一般に「ベッセル型反応器」と称される)を第一反応室を形成する容器として利用する場合に、上記2流体ノズルの採用と併せて、好ましい反応条件を確保できるという利点が得られる。すなわち、ベッセル型反応器では2流体ノズルを使用しないと、難分解性物質や有害有機物が充分な分解を受けずに下部の亜臨界ゾーンヘと到達して、末分解という問題を引き起こす可能性があり、また、ノズルでの噴霧粒径が小さすぎると、析出塩の大きさが非常に小さくなって、密度差で下向に落下し亜臨界ゾーンで再溶解するのではなく、密度の低い超臨界流体(水、二酸化炭素、窒素等)とともに上向きに流れを反転・上昇し、上部排出口から析出塩が排出することも考えられる。この場合、反応器内壁面への析出塩の固着や、その後段の配管や熱交換器の閉塞原因ともなるが、上記のベッセル型反応器と2流体ノズルの使用により、析出した無機塩を下部の亜臨界ゾーンに確実に移動させて上記問題を解消することができる。
【0028】
このように、分解対象物をはじめに完全混合型の超臨界水酸化反応器で反応温度までの加熱を行い、その後、高い分解率を達成するためにプラグフロー型の反応器で反応させればよいということは、特に難分解性有機物や有害有機物を超臨界水酸化反応で分解処理しようとする場合に極めて有効である。
【0029】
前記の反応装置は、一つの反応容器内に領域を区画して第一反応室と第二反応室を形成する反応器として構成することもできるし、あるいは、異なる構造の二つの反応容器に、第一反応室と第二反応室のそれぞれを形成させ、これらの反応室を接続する形式で形成することもできる。
【0031】
また請求項5の発明のように、一つの反応容器内に領域を区画して第一反応室と第二反応室を形成させる場合には、凹形の部材を容器内に設置することで構成させることができる。この供給流体反転手段としての凹形の流体案内壁の構造は、供給する被処理流体の噴霧先方に配置した平面状の板体とその周囲縁から供給口(ノズル)方向に延出した筒状の囲壁とからなり、板体に衝突した流体が囲壁に案内されて供給口方向に反転する流れとなる。
【0032】
この発明によれば、反応装置に供給される被処理流体の完全混合を確実に実現できるという利点が得られる。
【0034】
この発明によれば、特に難分解性物質の完全分解に好適に用いることができる装置を比較的に容易に提供できる利点が得られる。
【0035】
請求項5の発明は、上部の被処理流体の供給口及び下部の処理流体の排出口を除いて上下端が閉塞された縦円筒型反応器内に、上方に凹形をなす流体案内壁を設けて該反応器内を該流体案内壁上方の第一反応室と下方の第二反応室とに区画すると共に、この流体案内壁周囲と縦円筒型反応器内壁との間に形成した反応器母線方向の通路で前記第一反応室と第二反応室を連通し、かつ前記流体案内壁により、縦円筒型反応器の上部中央から下向きに噴霧する被処理流体を噴霧方向に反転させる前記供給流体反転手段を構成させたことを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、一つの反応容器内に比較的容易に第一反応室と第二反応室を形成することができて、設備の小型化を実現できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
実施形態1
図1は、縦円筒形の反応器内の領域を区画して第一反応室と第二反応室を形成させた例を示す。
【0038】
1は超臨界水酸化反応装置の本体をなす縦円筒形反応器であり、流体の給・排口を除いて上下端が閉塞されて内部を外部から封止し、内部を水の臨界点以上の雰囲気に維持できるようになっている。
【0039】
2は、反応器1に噴霧供給された被処理流体を完全混合させて所定の温度まで急速に昇温させるための第一反応室、3は、昇温した流体をプラグフローで流すことで反応を所定時間継続させ、分解対象物の完全分解を達成するための第二反応室を示し、流体の第一反応室2の通過時間は上述したように0.5〜2分、第二反応室3の通過時間は1〜10分、好ましくは1〜2分程度とされる。
【0040】
4は2流体ノズルであり、縦円筒形反応器1の上部中央に反応室内に突出するように設けられており、この2流体ノズル4は、分解対象物を供給するための内部管41と、酸化剤としての空気を供給するための外部管42とから構成されている。
【0041】
8は流体案内壁であり、第一反応室2と第二反応室を区画すると共に、第一反応室2内に噴霧供給された流体の反転を行わせるように、上端が開放した有底円筒体の構造をなしていて、図示しない固定手段により、縦円筒形反応器の上部側に固定設置されている。
【0042】
以上の構成の超臨界水酸化反応装置に対し、不図示の高圧ポンプで加圧された分解対象物(有機物と水の混合物)が、供給ライン5より2流体ノズル4の内部管41に供給される。なお、分解対象物がそれ自身の保有するエネルギーだけで室温から反応温度までの昇温が可能である場合には、事前に予熱を行うことは必要ないので、前記供給ライン5には予熱手段は設けられていない。
【0043】
一方、不図示のコンプレッサーで加圧された高圧空気は、供給ライン6より2流体ノズル4の外部管42に導入される。高圧空気の供給量は分解対象物中の有機物を完全に酸化分解するのに必要な理諭量以上であればよいが、理論量の1.2〜1.5倍とされることが好ましい。
【0044】
以上により、2流体ノズル4の内管部41の出口において、供給ライン5で供給された分解対象物は、供給ライン6から供給されてきた高圧空気により微粒されて第一反応室2に下向きに導入され、流体案内壁8の底部に衝突した微粒化された被処理流体は流れを反転する。この間に被処理流体は超臨界水の条件下で自燃する酸化反応熱により発熱し、急速に温度が上昇する。そしてこの高温流体の上昇流が、連続的に供給される被処理流体と接触して、新たに噴霧供給された被処理流体を瞬時に酸化反応開始温度まで加熱し、自身の酸化反応熱により反応温度まで加熱されるというサイクルが繰り返される。
【0045】
この高温となった流体は、流れを上向きに反転させ第一反応室2の上部から排出され、引き続き流れを下向きに反転後、第二反応室3に導入される。そして第二反応室3では、第一反応室2で到達した反応温度を維持しながらプラグフロー的に反応が比較的長い所定時間の間行われるので、第一反応室2では分解できなかった難分解性物質が完全に分解することになる。第二反応室3で分解対象物中の有機物はほぼ完全な分解が行われ、処理流体は排出ライン7から超臨界水酸化反応装置より排出される。
【0046】
排出後の処理流体は、不図示の冷却・減圧装置等で処理された後、処理システムから排出、放流される。
【0047】
図2は、縦円筒形の反応器内の領域を区画して第一反応室2と第二反応室3を形成させた他の例を示したものであり、流体案内壁8の底部81をコーン状とした点で異なる他は、図1の例と同じ構成である。このように構成した例によれば、第一反応室2の流体の流れをよりスムースとすることができる。
【0048】
図3は、縦円筒形の反応器内の領域を区画して第一反応室2と第二反応室3を形成させた他の例を示したものであり、流体案内壁8の底部82をコーン状にすると共に、このコーン状の底部82に流体の流出口83を設け、第一反応室2内から高温流体の一部を流出口83を通して第二反応室3に直接導入できるようにした点で異なる他は、図2の例と同じ構成である。このように構成した例によれば、第一反応室2内の流体の流れをよりスムースとすることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1ないし4の発明によれば、被処理流体を完全混合して急速に昇温させる第一反応室と、昇温した流体をプラグフロー形式で流して十分に分解対象物の分解反応を継続させる第二反応室とを分けて、これらに順次に流体を通すようにしたので、分解対象物質の保有する熱エネルギーを有効に利用することができる他、以下の効果が奏される。
【0055】
反応装置に供給した分解対象物を超臨界水酸化反応の温度まで急速に昇温させることができるので、予熱の不要なシステムを構成することができる。したがって、特に難分解性物質を予熱することなく反応装置に供給することが可能となるので、重合反応等でより難分解な物質に変化することやチャーリングにより供給管を閉塞させる虞なく実施することができる。
【0057】
また、予熱することなく分解対象物を反応装置に供給できるので、水を超臨界水にするための加熱設備や加熱エネルギーを不要とでき、設備の小型化が実現できると共に、設備投資、ランニングコストを低減できる。
【0058】
請求項6の発明によれば、上記の効果が奏される超臨界水酸化装置を提供することができる。
【0061】
請求項5の発明によれば、一つの反応容器の内部に第一反応室と第二反応室とを領域を区画して形成でき、装置を小型化できると共に、第一反応室における確実な流体反転による完全混合と、第二反応室におけるプラグフローによる確実な完全分解が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の超臨界水酸化反応装置の構成概要を示した図。
【図2】本発明の実施形態1の超臨界水酸化反応装置の他の構成概要を示した図。
【図3】本発明の実施形態1の超臨界水酸化反応装置の更に他の構成概要を示した図。
l・・・縦円筒形反応器(超臨界水酸化装置)
2・・・第一反応室
3・・・第二反応室
4・・・2流体ノズル
41・・・2流体ノズル内部管
42・・・2流体ノズル外部管
5・・・供給ライン
6・・・供給ライン
7・・・排出ライン
8・・・流体案内壁(供給流体反転手段)
81・・・底部
82・・・底部
83・・・流出口
10l・・・ベッセル型反応器
102・・・第一反応室
103・・・第二反応室
104・・・2流体ノズル
141・・・2流体ノズル内部管
142・・・2流体ノズル外部管
105・・・供給ライン
106・・・供給ライン
107・・・排出ライン
110,111・・・亜臨界水給・排ライン
112・・・ライン
Claims (6)
- 分解対象物、水及び酸化剤を含む被処理流体を水の臨界点以上の雰囲気に維持された超臨界水酸化反応装置に連続的に噴霧供給し、この供給された流体を、この反応装置内の初段に流体昇温のために設けた第一反応室、次いで該流体に含まれている分解対象物を完全分解させるために設けた第二反応室の順に通して超臨界水酸化反応を行わせる超臨界水酸化法であって、前記第一反応室においては、供給された流体の流れの大部分を流体供給方向に反転させ、前記第二反応室においては、流体を反転させることなく分解対象物の分解反応を所定時間継続させるためにプラグフローで流すようにしたことを特徴とする超臨界水酸化方法。
- 請求項1において、第一反応室に供給された流体の反転は、この第一反応室を形成する縦型円筒形の反応器の上部中央から下向きに噴霧された被処理流体を、その流体噴霧先方に配置した上方に凹形の流体案内壁によって生じさせるものであることを特徴とする超臨界水酸化方法。
- 請求項1又は2において、分解対象物が難分解性物質あるいは有害有機物であることを特徴とする超臨界水酸化方法。
- 請求項1ないし3のいずれかにおいて、分解対象物を含む流体は、前記反応装置に供給する前に予熱しないか、又は分解対象物の重合あるいはチャーリングを生じない低い温度に予熱して該反応装置に供給することを特徴とする超臨界水酸化方法。
- 分解対象物を超臨界水酸化処理するために水の超臨界状態に維持され、かつ該分解対象物、水及び酸化剤を含む被処理流体が外部から封止された反応室の上部に設けられた供給口から該反応室内に連続的に噴霧供給される超臨界水酸化反応装置であって、該反応装置は、供給される被処理流体を急速に昇温させるための供給流体反転手段を有する装置内初段の第一反応室と、この第一反応室を経た流体をプラグフローで流すように設けられている第二反応室とが、該装置内を流れる流体の流通方向に順次に配置されていることを特徴とする超臨界水酸化反応装置であって、上部の被処理流体の供給口及び下部の処理流体の排出口を除いて上下端が閉塞された縦円筒型反応器内に、上方に凹形をなす流体案内壁を設けて該反応器内を該流体案内壁上方の第一反応室と下方の第二反応室とに区画すると共に、この流体案内壁周囲と縦円筒型反応器内壁との間に形成した反応器母線方向の通路で前記第一反応室と第二反応室を連通し、かつ前記流体案内壁により、縦円筒型反応器の上部中央から下向きに噴霧する被処理流体を噴霧方向に反転させる前記供給流体反転手段を構成させたことを特徴とする超臨界水酸化反応装置。
- 請求項5の装置は、難分解性物質あるいは有害有機物の分解処理用であることを特徴とする超臨界水酸化反応装置。
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