JP3582757B2 - 冠雪を防止した道路標識板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に標識板本体の裏面における冠雪を防止した道路標識板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の道路標識板は、例えば標識板本体の裏面に補強を兼ねて接合された条材が、支柱に形成された鍔状の取付部に、ボルト、ナットにより固着されることにより、標識板本体が支柱に取付けられるようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらかかる道路標識板を雪国あるいは寒冷地に設置すると、標識板本体の裏面に条材やボルト、ナット、支柱等が露出されたままの状態であるため、降雪時においてはこれらの条材等が雪止めの役目を果たして、標識板本体の裏面に雪が徐々に積もりやすく、すなわち冠雪が発達しやすいものであった。冠雪を生じると、その冠雪が落雪することによってその下を通行する人や車両等に危害を加えることがあることから、特に雪国あるいは寒冷地では冠雪を防止した道路標識板が要望されている。
【0004】
そこで本発明は、上記の如き問題点を解消し、標識板本体の裏面における冠雪を防止した道路標識板を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわちこの発明に係る冠雪を防止した道路標識板は、道路側縁に立設された支柱の上部が横方向に湾曲されて道路内側に張り出されると共に、標識板本体の裏面に複数個の条材が接合され、この条材がボルト、ナットにより支柱の前記上部に取付けられて、標識板本体が支柱の前記上部に取付けられた道路標識板であって、前記条材、ボルト、ナットおよび支柱を覆って標識板本体の裏面全体を覆うカバー体が標識板本体の裏面に取付けられると共に、標識板本体の裏面の上半分全てを覆うカバー体の上部はその全面が後方に下る傾斜面となされていることを特徴とするものである。
【0006】
本発明によれば、雪止めとなる条材、ボルト、ナットおよび支柱は、標識板本体の裏面に取付けられたカバー体に覆われて外観に露出されていないので、標識板本体の裏面は冠雪しにくくなる。またカバー体の上部は、後方に下る傾斜面となされ、雪片がその傾斜面で滑落するので、カバー体の上部も冠雪しにくい。
【0007】
本発明において、標識板本体の前面に設けられた標示面を垂直方向に対して斜め下向きに10〜30度傾斜させておけば、標示面に向かって吹く風がよどみ点を生ずることなく標示面に沿って下方に流れるので、その風の流れにより雪片は下方に運ばれて落下し、標示面も冠雪しにくくなると共に、この程度の傾斜角度では標示面の視認性も損なわれることはない。
【0009】
さらにカバー体をアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、FRP樹脂等の合成樹脂から形成すると、カバー体はより冠雪しにくくなり、またカバー体の表面をフッ素系やシリコン系等の撥水性に優れた塗料をコーテイングしておくと、さらに冠雪しにくくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
図1は本発明の実施の一形態を示す正面図、図2は側面図、図3は一部切欠背面図、図4は断面図、図5は本発明の実施の他の形態を示す側面図である。
【0011】
図1〜4において、1は標識板本体であり、鉄、アルミニウム合金、ステンレススチール等の金属からなるもの、金属の表面に塗装されたもの、または合成樹脂等からなるもの等が適宜使用され、特にその材質や形状は限定されるものではないが、一般には厚さ2mm程度のアルミニウム合金板が用いられる。この標識板本体1の前面の標示面11には再帰性反射材にて適宜文字、図形、記号等による標示12が施される。なお標識板本体1は、標示面11を垂直方向に対して斜め下向きに10〜30度傾斜させることにより、標示面11での冠雪を防止している。さらにこの標識面11にフッ素系やシリコン系等の撥水性に優れた透光性の塗料をコーテイングすると、より冠雪しにくくなるので好ましい。
【0012】
2はアルミニウム合金等の押出形材からなる条材であり、前記標識板本体1の裏面に複数個並列に横方向に接合されている。この条材2は標識板本体1の補強の役目と後記の支柱4に取付ける際の取付部材としての役目を果たすものであって、取付用のボルト21の頭部が摺動可能に挿入されるガイド溝22が長手方向に形成されている。
【0013】
3は断面がL形のアングル材であり、前記条材2のガイド溝22に取付用のボルト21の頭部を挿入すると共に、このボルト21の螺子部をアングル材3に挿通してナット23を締着させることにより、前記条材2を跨いで縦方向に複数個並列に条材2に取付けられている。
【0014】
4は道路側縁等に立設され、その上部が横方向に湾曲して道路内側に張り出した支柱である。支柱4には、前記アングル材3に対応した位置に鍔状の取付部41が溶接等により外周面より突出されている。そしてこの取付部41とアングル材3とをボルト42、ナット43により固着させることにより、標識板本体1が支柱4に取付けられている。
【0015】
5はカバー体であり、前記標識板本体1の裏面に位置する前記条材2、ボルト21,42、ナット23,43、アングル材3、および支柱4を覆うように、標識板本体1の裏面に取付けられている。このカバー体5の材質としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、FRP樹脂等の耐候性に優れた合成樹脂、またはアルミニウム合金、防錆塗膜や亜鉛メッキ等を施した鉄等の金属が一般に用いられるが、冠雪しにくさを考慮すると合成樹脂を用いるのが好ましい。またその表面にフッ素系やシリコン系等の無色透明で撥水性の優れた塗料をコーティングしておくと、さらに冠雪しにくくなるので好ましい。
【0016】
前記カバー体の外形は標識板本体1の外形寸法と同程度となされ、また、その上部は後方に下る傾斜面51となされ、雪片がその傾斜面51で滑落し、カバー体51の上部の冠雪を防止している。
【0017】
次に本発明における道路標識板についての冠雪回数を測定し、その結果を表1に示した。
【0018】
試料として、表面にシリコン系塗料をコーティングしたアクリル樹脂からなるカバー体5を取付けたもの(実施例1)、表面は何もコーティングしていないアクリル樹脂からなるカバー体5を取付けたもの(実施例2)、表面は何もコーティングしていないアルミニウム合金からなるカバー体5を取付けたもの(実施例3)、また従来例としてカバー体5が取付けられていないもの(比較例)について、冬季1シーズン中屋外に放置し、冠雪状況を観察した。観察は、タイムラプスビデオを用いた無人観察である。なお前記実施例1〜3のカバー体5は、その上部は後方に下る傾斜面51となされたものを用いた。
【0019】
【表1】
【0020】
表1より、カバー体5を取付けた本発明に係る実施例1〜3は、カバー体5を取付けていない比較例に比べて、冠雪回数が極めて少ないことが判る。また実施例2と実施例3とを比べると、カバー体5を合成樹脂とした実施例2はカバー体5が金属である実施例3より冠雪回数が少なく、さらに実施例1と実施例2とを比べると、カバー体5の表面に撥水性のシリコン系塗料をコーティングした実施例1は、表面に何もコーティングしていない実施例2より冠雪回数が少ないことが判る。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、雪止めとなる条材、ボルト、ナットおよび支柱は、標識板本体の裏面に取付けられたカバー体に覆われて外観に露出されていないので、標識板本体の裏面は冠雪しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す正面図である。
【図2】図1の形態の側面図である。
【図3】図1の形態の一部切欠背面図である。
【図4】図1の形態の断面図である。
【符号の説明】
1 標識板本体
11 標示面
12 標示
2 条材
21 ボルト
22 ガイド溝
23 ナット
3 アングル材
4 支柱
41 取付部
42 ボルト
43 ナット
5 カバー材
51 傾斜面
Claims (3)
- 道路側縁に立設された支柱の上部が横方向に湾曲されて道路内側に張り出されると共に、標識板本体の裏面に複数個の条材が接合され、この条材がボルト、ナットにより支柱の前記上部に取付けられて、標識板本体が支柱の前記上部に取付けられた道路標識板であって、前記条材、ボルト、ナットおよび支柱を覆って標識板本体の裏面全体を覆うカバー体が標識板本体の裏面に取付けられると共に、標識板本体の裏面の上半分全てを覆うカバー体の上部はその全面が後方に下る傾斜面となされていることを特徴とする冠雪を防止した道路標識板。
- 標識板本体の前面に設けられた標示面が垂直方向に対して斜め下向きに10〜30度傾斜していることを特徴とする請求項1記載の冠雪を防止した道路標識板。
- カバー体は合成樹脂から形成されると共に、その表面は撥水性に優れた塗料がコーテイングされていることを特徴とする請求項1または2記載の冠雪を防止した道路標識板。
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