JP3582535B2 - 平面ヒータおよび定着装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、トナーなどの被定着物を加熱する平面ヒータおよび定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機やファクシミリ装置などのオフィスオートメーション機器では、図4に示すように、トナーTを複写して定着させる際に、トナー像を形成したコピー紙Pを、定着用の平面ヒータ1と、この平面ヒータ1に対向して回転自在に設けられた定着ローラ2との間に位置させ、平面ヒータ1による加熱によりトナーTをコピー紙Pに溶着させて、トナー像を定着させている。
【0003】
そして、この平面ヒータ1は、図5に示すように、アルミナセラミックス(Al2 O3 )製の長形平板の基板3上に、この基板3の長手方向に沿って銀パラジウム合金(Ag/Pd)などからなる導体ペーストもしくは酸化ルテニウム(RuO2 )などからなる抵抗ペーストの抵抗発熱体4にて形成されている。
【0004】
また、この抵抗発熱体4の表面は、電気絶縁性の高いガラス質の絶縁体層5で被覆され、この絶縁体層5の表面の抵抗発熱体4の上方の部分には、磨耗およびコピー紙Pとの摩擦を軽減させるために滑らかさの高いガラス質のオーバコート層6が被覆されている。
【0005】
一方、定着ローラ2は、平面ヒータ1の長手方向に沿って回転軸7を有する加圧ローラ8の周方向の表面に、緩衝材9および耐熱弾性材料10が積層され、耐熱弾性材料10の表面は加圧面が形成されている。
【0006】
そして、平面ヒータ1と定着ローラ2との間に、トナーTを平面ヒータ1に対向させたコピー紙Pを挿入し、コピー紙Pを平面ヒータ1のオーバコート層6の表面に弾接させて滑りながら搬送させ、トナーTを平面ヒータ1でコピー紙Pに溶着させ、トナー像をコピー紙Pに定着させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図4および図5に示す従来の平面ヒータ1は、オーバコート層6の幅Wより絶縁体層5の幅wが広いため、オーバコート層6と絶縁体層5との間に段差を生ずる。よって、コピー紙Pをオーバコート層6上を滑らせる際に、トナーTがコピー紙Pから剥離して段差の部分に溜まり、図6に示すように、コピー紙Pに搬送方向に沿った筋が生じたり、定着むらが生じたりするおそれがある。また、段差は幅方向に対して一定ではないので、定着ローラ2との間に一定圧が加わらないため、コピー紙Pに対して同様に定着むらなどを生じさせてしまうおそれがある問題を有している。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、定着の品位を向上させた平面ヒータおよび定着装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の平面ヒータは、絶縁性の細長状の基板と、この基板の表面上に長手方向に沿って形成された抵抗発熱体と、この抵抗発熱体を覆う絶縁体層と、この絶縁体層上に設けられたオーバコート層とを備えた平面ヒータにおいて、前記オーバコート層の幅方向の長さは、前記絶縁体層の幅方向の長さより長く、前記オーバコート層は前記絶縁体層の幅方向の全体を覆っているものである。
【0010】
請求項2記載の平面ヒータは、請求項1記載の平面ヒータにおいて、オーバコート層は、絶縁体層の幅方向と長手方向の全体を覆っているものである。
【0011】
請求項3記載の定着装置は、請求項1または2記載の平面ヒータと、この平面ヒータの長手方向に沿って軸方向を有しこの平面ヒータに対向して設けられた回転自在の定着ローラとを具備したものである。
【0012】
【作用】
請求項1記載の平面ヒータは、絶縁体層上に設けたオーバコート層の幅方向の長さを、絶縁体層の幅方向の長さより長くして絶縁体層の幅方向の全体を覆っているので、絶縁体層とオーバコート層との間に段差が生じないので、たとえばトナーなどが溜まることがなくなり、定着物の品位が向上する。
【0013】
請求項2記載の平面ヒータは、請求項1記載の平面ヒータにおいて、オーバコート層は絶縁体層の幅方向と長手方向の全体を覆っているので、より段差が生じないので、たとえばトナーなどが溜まることがなくなり、定着物の品位がより向上する。
【0014】
請求項3記載の定着装置は、請求項1または2記載の平面ヒータに対向して回転自在の定着ローラを設けたので、定着物の品位が向上する。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の一実施例の定着装置を図面を参照して説明する。なお、図4および図5に示す従来例の定着装置に対応する部分には、同一符号を付して説明する。
【0016】
まず、平面ヒータ1は、図1ないし図3に示すように、耐熱性を有するたとえばアルミナセラミックス(Al2 O3 )あるいはちっ化アルミニウム(AlN)製の大きさ約270mm×7mm×0.635mmの長形平板の基板3上に、この基板3の長手方向に沿って導電性のペースト材料である銀パラジウム合金(Ag/Pd)あるいは酸化ルテニウム(RuO2 )などの抵抗発熱体4が厚膜ペーストを帯状に厚膜印刷し、その後焼成することにより約10μmの厚さで形成されている。そして、抵抗発熱体4の両端には、この抵抗発熱体4より幅広の電極部が形成されており、これら電極部は発熱しない。また、これら電極部の表面には、発熱抵抗体4より接触電気抵抗を小さくするための銀(Ag)、金(Au)またはプラチナ(Pt)などの金属ペーストを印刷塗布、焼成して電極4a,4aを約10μmの厚さで形成している。なお、合金のパラジウムが抵抗成分となり、このパラジウムの含有比率によって抵抗値が調節され、たとえば34Ωに抵抗値を設定し、100Vの電圧を印加することにより3Aの電流を供給して、300Wの発熱量を得ている。
【0017】
また、この抵抗発熱体4の表面は、電気絶縁性の高いほう珪酸ガラスを主成分としたガラス質の絶縁体層5が、厚膜ペーストを帯状に印刷塗布、焼成することにより、幅w、厚さ約30μmで被覆形成されている。そして、この絶縁体層5は、たとえば35μmの厚さの場合に、絶縁耐電圧は2000Vである。なお、この絶縁体層5は、電極4a上は被膜しない。
【0018】
さらに、この絶縁体層5の表面には、この絶縁体層5の幅方向および長さ方向の全体を覆うように電極4aの近傍まで、磨耗および複写紙であるコピー紙Pとの摩擦を軽減させる目的で滑らかさの高い酸化鉛の多い鉛ガラスを主成分としたガラス質のオーバコート層6を、厚膜ペーストを帯状に印刷塗布、焼成することにより、幅W、厚さ約10μmで被覆形成する。そして、このオーバコート層5は、たとえば30μmの厚さの場合に、絶縁耐電圧は1000V〜1500V程度であるが、表面滑らかさは0.02μm以下に小さくできる。
【0019】
一方、定着ローラ2は、平面ヒータ1の長手方向に沿って回転軸7を有する加圧ローラ8の周方向の表面に、緩衝材9および耐熱弾性材料10が積層され、耐熱弾性材料10の表面には加圧面が形成されている。
【0020】
そして、平面ヒータ1と定着ローラ2との間に、トナーTを平面ヒータ1に対向させたコピー紙Pを挿入し、コピー紙Pを平面ヒータ1のオーバコート層6の表面に弾接させて滑りながら搬送させ、トナーTを平面ヒータ1でコピー紙Pに溶着させ、トナー像をコピー紙Pに定着させている。
【0021】
上記実施例によれば、絶縁体層5上に設けたオーバコート層6の幅Wを、絶縁体層5の幅wより長くして絶縁体層5の幅方向の全体を覆っているので、絶縁体層5とオーバコート層6との間に段差が生じないので、トナーTなどが溜まることがなくなり、図6に示すような筋が付くことを防止できるので、定着物の品位が向上する。
【0022】
なお、上記実施例では、定着ローラ2および平面ヒータ1間には、何も介在させていないが、たとえばフィルムなどを介在させ、平面ヒータ1およびコピー紙P間にフィルムを挿入させるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の平面ヒータによれば、絶縁体層上に設けたオーバコート層の幅方向の長さを、絶縁体層の幅方向の長さより長くして絶縁体層の幅方向の全体を覆っているので、絶縁体層とオーバコート層との間に段差が生じないので、たとえばトナーなどが溜まることがなくなり、定着物の品位を向上できる。
【0024】
請求項2記載の平面ヒータは、請求項1記載の平面ヒータに加え、オーバコート層は絶縁体層の幅方向と長手方向の全体を覆っているので、より段差が生じないので、たとえばトナーなどが溜まることがなくなり、定着物の品位をより向上できる。
【0025】
請求項3記載の定着装置によれば、請求項1または2記載の平面ヒータに対向して回転自在の定着ローラを設けたので、定着物の品位を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の定着装置を示す説明図である。
【図2】同上平面ヒータを示す一部を切り欠いた平面図である。
【図3】同上平面ヒータの断面図である。
【図4】従来例の定着装置を示す説明図である。
【図5】同上平面ヒータの断面図である。
【図6】同上コピー紙の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 平面ヒータ
2 定着ローラ
3 基板
4 抵抗発熱体
5 絶縁体層
6 オーバコート層
Claims (3)
- 絶縁性の細長状の基板と、この基板の表面上に長手方向に沿って形成された抵抗発熱体と、この抵抗発熱体を覆う絶縁体層と、この絶縁体層上に設けられたオーバコート層とを備えた平面ヒータにおいて、
前記オーバコート層の幅方向の長さは、前記絶縁体層の幅方向の長さより長く、前記オーバコート層は前記絶縁体層の幅方向の全体を覆っている
ことを特徴とした平面ヒータ。 - オーバコート層は、絶縁体層の幅方向と長手方向の全体を覆っている
ことを特徴とした請求項1記載の平面ヒータ。 - 請求項1または2記載の平面ヒータと、
この平面ヒータの長手方向に沿って軸方向を有しこの平面ヒータに対向して設けられた回転自在の定着ローラと
を具備したことを特徴とする定着装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18855593A JP3582535B2 (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 平面ヒータおよび定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18855593A JP3582535B2 (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 平面ヒータおよび定着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0744038A JPH0744038A (ja) | 1995-02-14 |
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Family
ID=16225748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18855593A Expired - Lifetime JP3582535B2 (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 平面ヒータおよび定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3582535B2 (ja) |
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-
1993
- 1993-07-29 JP JP18855593A patent/JP3582535B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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