JP3580296B2 - 回転電機のコイル用コネクタ装着構造およびそれを設けた同軸回転電機 - Google Patents

回転電機のコイル用コネクタ装着構造およびそれを設けた同軸回転電機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転電機のハウジングに設けられた絶縁体にハウジング外からコネクタを装着して、前記絶縁体に埋設されるとともにハウジング内のコイルに電気的に接続された電極に対しそのコネクタで通電する構造および、その構造を設けた同軸回転電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハウジング内にコイルを具える回転電機としては従来、例えば特開2000−14103号公報にて開示された、多層モータとして構成されたものが知られており、この従来の回転電機では、ハウジング内のコイルからの配線を、ハウジングに開けた穴に通してハウジング外に導いているため、モータの組み立てや修理等の際にハウジングに対し配線を取り回す必要があって作業が煩雑になるという不都合があり、それゆえハウジングに設けた絶縁体にハウジング外からコネクタを装着して、その絶縁体に埋設されるとともにハウジング内のコイルに電気的に接続された電極に対しそのコネクタで通電するコネクタ装着構造とすることが好ましい。
【0003】
ところで、上述の如きコネクタ装着構造は通常、図6に示すように構成されており、ここでは、図示しないハウジングに固定された絶縁樹脂体51に埋設されるとともに中心部に雌ねじ52aを形成された筒状の電極52の一端面がその絶縁樹脂体51の表面に露出し、その電極52の他端面が導線53を介して図示しないコイルに電気的に接続されている。
【0004】
その一方、コネクタ54は、絶縁樹脂製の絶縁カバー55で覆われた筒状の導電体56の一端面がその絶縁カバー55から露出し、その導電体56の他端面に導線57が電気的に接続された構成とされている。そしてその導電体56の穴内に挿通された固定ボルト58が、絶縁樹脂体51の表面に露出している筒状の電極52の雌ねじ52aに螺着されて、コネクタ54の導電体56の端面と絶縁樹脂体51の表面に露出している電極52の端面とを当接させて電気的に接触させた状態でコネクタ54を電極52ひいては絶縁樹脂体51に固定している。ここで、絶縁カバー55の、固定ボルト58の頭部を覆う基部は、固定ボルト58の螺着時には外され、その後に絶縁カバー55の、導電体56を覆う先端部に嵌着される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるコネクタ装着構造では、電極2の端面が絶縁樹脂体1の外表面に露出していてリーク電流が流れる径路が絶縁樹脂体1の外表面のみとなるため、リーク電流に対する延面距離が短くなり、それゆえ、コイルへの複数本の配線のために複数のコネクタを装着できるようにすると、コネクタ同士を大きく離間させないと高い電圧をコイルに流せず、またコネクタをハウジングからも充分離間させないと漏電の可能性があることから、配線一本ずつについて絶縁樹脂体1を大きくする必要があって、絶縁樹脂体1がハウジングの大きな場所を占有してしまうという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を有利に解決したコネクタ装着構造およびその構造を設けた同軸回転電機を提供することを目的とするものであり、この発明の回転電機のコイル用コネクタ装着構造は、回転電機のハウジングに設けられた絶縁体にハウジング外からコネクタを装着して、前記絶縁体に埋設されるとともにハウジング内のコイルに電気的に接続された電極に対しそのコネクタで通電する構造において、前記絶縁体にハウジング外に露出した入口を持つコネクタ装着穴を形成してそのコネクタ装着穴の底に前記電極を露出させ、前記コネクタ装着穴内に嵌まり込むように前記コネクタの絶縁カバーを形成してその絶縁カバーの先端に導電体を露出させ、前記絶縁カバーが前記コネクタ装着穴内に嵌まり込んでそのコネクタ装着穴の底の前記電極と前記絶縁カバーの先端の前記導電体とが電気的に接触した状態で前記コネクタを前記絶縁体に固定するコネクタ固定手段を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
またこの発明の同軸回転電機は、コイルを有するステータと、前記ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、前記ステータの半径方向内方に配置されたインナーロータと、前記ステータを固定支持するとともに前記アウターロータと前記インナーロータとを互いに同軸の所定回転軸線上に回転自在に支持するハウジングと、を具える同軸回転電機において、前記ステータと一体的に結合するとともに前記ハウジングのステータ支持孔を貫通する雄ねじ部材と、その雄ねじ部材に締着されてその雄ねじ部材を前記ハウジングに固定するリング状の雌ねじ部材とを前記回転軸線と同軸に設け、前記ハウジングに設けられて前記アウターロータの一端部を回転自在に支持するベアリングと前記ステータ支持孔との間の前記ハウジングの部分に前記および後述する回転電機のコイル用コネクタ装着構造を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の効果】
この発明の回転電機のコイル用コネクタ装着構造にあっては、回転電機のハウジングに設けられた絶縁体に形成した、ハウジング外に露出した入口を持つコネクタ装着穴の底に、その絶縁体に埋設されるとともにハウジング内のコイルに電気的に接続された電極が露出しており、また、そのコネクタ装着穴内に嵌まり込むように形成したコネクタの絶縁カバーの先端に導電体が露出しており、そしてコネクタ固定手段が、コネクタの絶縁カバーがコネクタ装着穴内に嵌まり込んでそのコネクタ装着穴の底の電極と絶縁カバーの先端の導電体とが電気的に接触した状態でコネクタを絶縁体に固定する。
【0009】
従ってこの発明のコネクタ装着構造によれば、絶縁体に埋設された電極の端面が絶縁体の外表面に露出せず、絶縁体に形成したコネクタ装着穴の底でのみ露出し、絶縁体に固定されてその電極に電気的に接触するコネクタの導電体も、コネクタ装着穴内に嵌まり込んだ絶縁カバーの先端で露出することから、リーク電流が流れる径路が絶縁体の外表面のみならずその外表面のコネクタ装着穴の入口からコネクタ装着穴の底までさらに延びたものとなるので、リーク電流に対する延面距離が長くなる。それゆえ、コイルへの複数本の配線のために複数のコネクタを装着できるようにする場合にコネクタ同士を近接させてもリークを生ずることなくコイルの電圧を高いものとすることができ、またコネクタをハウジングからさほど離間させなくても漏電を防止できることから、配線一本ずつについて絶縁体をコンパクトにし得て、絶縁体の占有場所をハウジングの僅かな場所で済ますことができる。
【0010】
そして、この発明のコネクタ装着構造を設けたこの発明の同軸回転電機によれば、コネクタを装着する絶縁体の占有場所を、前記ハウジングに設けられて前記アウターロータの一端部を回転自在に支持するベアリングと前記ステータ支持孔との間の、前記ハウジングの僅かな場所で済ますことができるので、ハウジングに設けた絶縁体にハウジング外からコネクタを装着して、その絶縁体に埋設されるとともにハウジング内のステータが有するコイルに電気的に接続された電極に対しそのコネクタで通電する構造を採用しても、ハウジングの剛性を高く維持することができる。
【0011】
なお、この発明のコネクタ装着構造においては、前記絶縁体に前記コネクタ装着穴を互いに隣接させかつ間隔を空けて複数配置してもよく、このようにすれば僅かな間隔で隣接させた複数のコネクタ装着穴を用いて複数本の配線用の複数のコネクタをコンパクトに纏めて装着することができるので、複数本の配線を設ける場合に絶縁体の占有場所をハウジングの僅かな場所で済ますことができる。またハウジングをアルミニウム鋳物等の導電性のある材料で製作しておくことで、万が一リーク電流が一相で発生しても他の電極に漏れることがなく、フラッシュオーバーに至っても一相のみの問題に止めることができるので、6相から5相に移行して駆動できる等のフェールセーフが可能である。
【0012】
またこの発明のコネクタ装着構造においては、前記絶縁カバーの外面と前記コネクタ装着穴の内面との隙間にシール用のO(オー)リングを介挿してもよく、このようにすればハウジング外に導電性の潤滑油や水が存在していても絶縁性能を維持することができる。
【0013】
さらにこの発明のコネクタ装着構造においては、前記絶縁カバーの外面と前記コネクタ装着穴の内面との隙間の、少なくとも前記Oリングから前記導電体と前記電極との何れかまでの間に絶縁油材を介挿してもよく、このようにすれば絶縁性能をさらに高めることができる。
【0014】
さらにこの発明のコネクタ装着構造においては、前記絶縁体を前記ハウジング内に配置するとともに、前記ハウジングに前記絶縁体の前記コネクタ装着穴をハウジング外に露出させる穴を形成してもよく、このようにすれば絶縁体をハウジング内に収容し得るので、回転電機をコンパクトに構成することができる。
【0015】
そして上記の場合に、この発明のコネクタ装着構造においては、コネクタ装着穴と前記ハウジングの穴とを、何れも丸穴にして互いにほぼ同一内径にするとともに互いに整列させてもよく、このようにすればハウジングの穴を最小限で済ませることができるのでハウジングの剛性を高く維持することができ、しかも丸穴ゆえ穴加工を容易に行うことができるとともにコネクタを自由に配向することができる。なお、ハウジングの穴をコネクタ装着穴よりも多少大きめにして、鋳造等で形成することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、ラビニョオ型遊星歯車列と組み合わされて車両用ハイブリッド変速機を構成する、この発明の同軸回転電機の一実施形態としての複合電流多層モータを示し、このモータには、この発明の回転電機のコイル用コネクタ装着構造の一実施形態を設けてある。この多層モータは、一個の円環状のステータ1と、その半径方向内方および外方にそれぞれ互いに同軸の所定回転軸線C上にて回転自在に配置したインナーロータ2およびアウターロータ3とよりなる三重構造とし、これらをハウジング4内に収納して構成する。
【0017】
ここにおけるインナーロータ2およびアウターロータ3はそれぞれ、電磁鋼板などをプレス成形して造った板材のロータ軸線方向への積層になる積層コア24,25を具え、これら積層コア24,25に、ロータ軸線方向に貫通する永久磁石を円周方向等間隔に配置して設けた構成となす。
【0018】
そしてハウジング4内へのインナーロータ2およびアウターロータ3の収納に当たっては、アウターロータ3は、積層コア25の外周にトルク伝達シェル5を駆動結合して具え、該トルク伝達シェル5の両端をそれぞれベアリング7,8によりハウジング4に回転自在に支持し、トルク伝達シェル5をベアリング7の側でアウターロータシャフト9に結合する。
【0019】
インナーロータ2は積層コア24の中心に、内部に上記アウターロータシャフト9を回転自在に貫通した中空のインナーロータシャフト10を貫通して具え、これらインナーロータ2の積層コア24およびインナーロータシャフト10間を駆動結合する。そしてインナーロータシャフト10の中間部をベアリング12により、固定のステータブラケット13内に回転自在に支持し、一端部(図1では左端部)をベアリング14によりトルク伝達シェル5の対応端壁に回転自在に支持する。
【0020】
ステータ1は、電磁鋼板をプレス成形して造ったI字状のステータ鋼板をステータ軸線方向に積層してなる多数のステータピースを具える。個々のステータピースには、アウターロータ側ヨークおよびインナーロータ側ヨーク間におけるティースの箇所において図1に示す如く電磁コイル17を巻線し、これらコイル巻線済のステータピースを同一円周方向等間隔に、つまり円形に配列してステータコアとなし、このステータコアをステータ軸線方向両側のブラケット13,18間にボルト19で挟持すると共に全体的に樹脂20でモールドすることにより一体化してステータ1を構成する。なお、樹脂20内には隣り合うステータピース16間において冷却液通路41を軸線方向に形成し、上記したボルト19はその冷却液通路41の半径方向内方および外方にそれぞれ位置させる。ここで、各ボルト19はそれに螺合したナット19aによって締め上げられる。このボルト・ナットによる締め上げ構造をリベットピンによる締め上げ構造としても良いことはいうまでもない。
【0021】
かかるステータ1は、アウターロータシャフト9と結合したトルク伝達シェル5の端部が存在する端部側をハウジング4に直接支持することができないため、以下の構造により片持ち梁型式に支持する。つまりこの実施形態では図1に明示するように、ステータ1と一体的に結合したブラケット13の、ステータ1から遠い側に雄ねじ部材としての中心中空軸部21を突設し、この中心中空軸部21をハウジング4の対応端壁(図1では右端壁)のステータ支持穴4aに貫通してリング状の雌ねじ部材としてのナット22で、二個のベアリング45とその間のシムリング46とを介して締め上げることにより、ステータ1を軸線方向に位置決めしてハウジング4に片持ち梁型式に支持する。この時、ブラケット13とハウジング4との間における円周方向相対位置は、ステータ支持穴4aの内周面に形成したスプラインと中心中空軸部21の外周面に形成したスプラインとの嵌合(スプライン結合)により決定する。
【0022】
ブラケット13の中心中空軸部21の内部にはアウターロータシャフト9とインナーロータシャフト10とを同軸に貫通する。そして、中心中空軸部21の先端から突出したインナーロータシャフト10の先端部とそこからさらに突出したアウターロータシャフト9の先端部とに上記ラビニョオ型遊星歯車列の二つのサンギヤS1,S2をそれぞれスプライン結合するとともに、そのアウターロータシャフト9の先端部を、当該変速機の図示しないエンジン側入力軸の中心孔で回転自在に支持する。さらに、上記ラビニョオ型遊星歯車列の図示しないキャリヤに駆動結合するとともにアイドルギヤAGと噛合したドライブギヤDGを、何れもテーパーローラーベアリングであって互いに逆向きとされた上記二個のベアリング44,45で回転自在に支持し、それら二個のベアリング45には、シムリング46の厚さの選択とナット22での締め上げにより適度のプリロードを付与する。
【0023】
これによりこのハイブリッド変速機は、図示しないエンジンとこのモータとから入力される駆動回転をラビニョオ型遊星歯車列で適宜組み合わせて変速し、ドライブギヤDGおよびアイドルギヤAGと図示しないデファレンシャルギヤとを介して車両の駆動輪に出力することができる。
【0024】
なお、このモータの駆動に当たっては、回転センサ48および回転センサ47が検出するインナーロータ2およびアウターロータ3の回転位置、つまりこれらに上記のごとく設けられる永久磁石の位置に応じた両ロータ2,3用の駆動電流を複合して得られる複合電流をステータ1の電磁コイル17に供給し、これにより両ロータ2,3用の回転磁界をステータに個別に発生させることで、回転磁界に同期してロータ2,3を個別に回転駆動させることができる。
【0025】
この実施形態の多層モータにあっては、ハウジング4へのステータ1の固定をボルト19で行わず、ハウジング4がアウターロータ3とインナーロータ2とを互いに同軸の所定回転軸線C上に回転自在に支持するとともに、その回転軸線Cと同軸に、ステータ1と一体的に結合するとともにハウジング4のステータ支持穴4aを貫通する中心中空軸部21と、その中心中空軸部21に締着されてその中心中空軸部21をハウジング4に固定するナット22とが設けられている。
【0026】
このことから上記中心中空軸部21ひいてはステータ1はリング状のナット22によってハウジング4に強固に固定され、ハウジング4はステータ支持穴4aの周囲の比較的狭い範囲でステータ1への大きなトルク反力を支持することができるので、ハウジング4に設けられてアウターロータ3の一端部を回転自在に支持するベアリング8とその内側のステータ支持穴4aとの間のハウジング4の部分の多くが空きスペースとなり、その広い空きスペースに、コイル17への通電のための上記実施形態のコネクタ装着構造と、ステータ1内のステータピース間の樹脂20に形成した冷却液ジャケット41に冷却液を通すと共にそこから冷却液を戻す図示しない通路とが設けられている。なお、図中符号49は、ハウジング4へのブラケット13の固定をより強固にする補助ボルトを示す。
【0027】
図2は、上記実施形態のコネクタ装着構造をコネクタを省略して示す正面図、そして図3は、上記実施形態のコネクタ装着構造を拡大して模式的に示す縦断面図である。この実施形態のコネクタ装着構造は、上記多層モータのハウジング4内に設けられた絶縁体としての、ステータ1を支持しているブラケット13に設けられた絶縁樹脂体51に、ハウジング4外からコネクタ54を装着して、その絶縁樹脂体51に埋設されるとともにステータ1のコイル17に導線53で電気的に接続された電極52に対しそのコネクタ54で通電する構造であり、ここでは、絶縁樹脂体51にハウジング4外に露出した入口を持つコネクタ装着穴51aを形成してそのコネクタ装着穴51aの底に中心部に雌ねじ52aを形成された電極52を露出させ、また、コネクタ装着穴51a内に嵌まり込むようにコネクタ54の絶縁カバー55を形成してその絶縁カバー55の先端に導電体56を露出させるとともにその導電体56に導線57を電気的に接続している。
【0028】
そしてこの実施形態のコネクタ装着構造では、ハウジング4に絶縁樹脂体51のコネクタ装着穴51aと整列する穴4bを形成し、それらの穴51a,4bを何れも丸穴として互いに同一内径とすることで、絶縁樹脂体51の、そのコネクタ装着穴51aの入口以外の部分をハウジング4で覆っている。また、コネクタ固定手段としての固定ボルト58を設け、その固定ボルト58を、コネクタ54の導電体56の穴内に挿通して、絶縁樹脂体51の表面に露出している電極52の雌ねじ52aに螺着することで、絶縁カバー55がコネクタ装着穴51a内に嵌まり込んでそのコネクタ装着穴51aの底の電極52と絶縁カバー55の先端の導電体56とが当接して電気的に接触した状態で、コネクタ54を絶縁樹脂体51に固定している。
【0029】
さらにこの実施形態のコネクタ装着構造では、絶縁カバー55の外面とコネクタ装着穴51aの内面との隙間にシール用のO(オー)リング59を介挿すべく絶縁カバー55の先端部の外周面にシール用のそのOリング59を嵌着するとともに、そのOリング59から導電体56および電極52までの間に絶縁油材60を介挿すべく絶縁カバー55の先端部の外周面にその絶縁油材60を塗布している。
【0030】
なお、この実施形態のコネクタ装着構造は、図3の正面図にハウジング4外から見た状態で示すとともに図4の断面図にステータ支持穴4a周りの展開状態で示すように、絶縁樹脂体51に複数のコネクタ装着穴51aを、互いに隣接させかつ互いにハウジング4に突設した隔壁4cの厚さ分の間隔を空けてハウジング4の穴4bとともに複数明けることで、ステータ支持穴4aの周囲に複数配置してある。
【0031】
かかる実施形態のコネクタ装着構造にあっては、多層モータのハウジング4内に固定されてステータ1を支持しているブラケット13に設けられた絶縁樹脂体51に形成した、ハウジング4外に露出した入口を持つコネクタ装着穴51aの底に、その絶縁樹脂体51に埋設されるとともにハウジング4内のコイル17に電気的に接続された電極52が露出しており、また、そのコネクタ装着穴51a内に嵌まり込むように形成したコネクタ54の絶縁カバー55の先端部の先端に導電体56が露出しており、そして固定ボルト58が、コネクタ54の絶縁カバー55の先端部がコネクタ装着穴51a内に嵌まり込んでそのコネクタ装着穴51aの底の電極52と絶縁カバー55の先端の導電体56とが当接して電気的に接触した状態でコネクタ54を電極52ひいては絶縁樹脂体51に固定する。
【0032】
従ってこの実施形態のコネクタ装着構造によれば、絶縁樹脂体51に埋設された電極52の端面が絶縁樹脂体51の外表面に露出せず、絶縁樹脂体51に形成したコネクタ装着穴51aの底でのみ露出し、絶縁樹脂体51に固定されてその電極52に電気的に接触するコネクタ54の導電体56も、コネクタ装着穴51a内に嵌まり込んだ絶縁カバー55の先端部の先端で露出することから、リーク電流が流れる径路が絶縁樹脂体51の外表面のみならずその外表面のコネクタ装着穴51aの入口からコネクタ装着穴51aの底までさらに延びたものとなるので、リーク電流に対する延面距離が長くなる。それゆえ、コイル17への複数本の配線のために複数のコネクタ54を装着できるようにしてコネクタ54同士を近接させてもリークを生ずることなくコイル17に高い電圧を与えることができる。またコネクタ54をハウジング4からさほど離間させなくても漏電を防止できることから、配線一本ずつについて絶縁樹脂体51をコンパクトにし得て、コネクタ装着構造のための絶縁樹脂体51の占有場所をハウジング4内の僅かな場所で済ますことができる。
【0033】
そして、この実施形態のコネクタ装着構造を設けた、この実施形態の多層モータによれば、コネクタ54を装着する絶縁樹脂体51の占有場所を、ハウジング4内に設けられてアウターロータ3の一端部を回転自在に支持するベアリング8とステータ支持穴4aとの間の、ハウジング4の僅かな場所で済ますことができるので、このようにハウジング4内に設けた絶縁樹脂体51にハウジング4外からコネクタ54を装着して、その絶縁樹脂体51に埋設されるとともにハウジング4内のステータ1が有するコイル17に電気的に接続された電極52に対しそのコネクタ54で通電する構造を採用しても、ハウジング4の剛性を高く維持することができる。
【0034】
また、この実施形態のコネクタ装着構造によれば、絶縁樹脂体51にコネクタ装着穴51aを互いに隣接させかつ間隔を空けて複数配置していることから、僅かな間隔で隣接させた複数のコネクタ装着穴51aを用いて複数本の配線用の複数のコネクタ54をコンパクトに纏めて装着することができるので、複数本の配線を設ける場合に絶縁樹脂体51の占有場所をハウジング4の僅かな場所で済ますことができる。
【0035】
さらに、この実施形態のコネクタ装着構造によれば、絶縁カバー55の先端部外周面とコネクタ装着穴51aの内周面との隙間にシール用のOリング59を介挿しているので、ハウジング4外に導電性の潤滑油や水が存在していても絶縁性能を維持することができる。
【0036】
さらに、この実施形態のコネクタ装着構造によれば、絶縁カバー55の先端部の外周面とコネクタ装着穴51aの内周面との隙間の、Oリング59から導電体56および電極52までの間に絶縁油材60を介挿しているので、絶縁性能をさらに高めることができる。
【0037】
さらに、この実施形態のコネクタ装着構造によれば、絶縁樹脂体51をハウジング4内に配置するとともに、ハウジング4に絶縁樹脂体51のコネクタ装着穴51aをハウジング4外に露出させる穴4bを形成しているので、絶縁樹脂体51をハウジング4内に収容し得て、多層モータをコンパクトに構成することができる。
【0038】
そして、この実施形態のコネクタ装着構造によれば、コネクタ装着穴51aとハウジング4の穴4bとを、何れも丸穴にして互いに同一内径にするとともに整列させているので、ハウジング4の穴4bを最小限で済ませ得て、ハウジング4の剛性を高く維持することができ、しかも丸穴ゆえ穴加工を容易に行うことができるとともにコネクタ54の基部の向きを自由に配向することができる。
【0039】
図5は、この発明のコネクタ装着構造の他の一実施形態を図4と同様にステータ支持穴4a周りに展開して示す断面図であり、この実施形態では、ここでは図示しないハウジング4に、複数のコネクタ装着穴51aを纏めてハウジング4外に露出させる穴を形成して、その穴から露出する複数のコネクタ装着穴51aにそれぞれコネクタ54を装着するように構成している。これ以外の点は先の実施態様と同様である。
【0040】
かかる実施形態のコネクタ装着構造によれば、コネクタ装着穴51aの近傍にハウジング4が存在しないことから、リーク電流に対する延面距離がより長くなるので、コイル17への複数本の配線のために複数のコネクタ54同士を近接させてもリークを生ずることなくコイル17に高い電圧を与えることができる。
【0041】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、絶縁体の周囲をハウジングの穴に嵌挿するようにしても良く、またコネクタの絶縁カバーを、絶縁体に嵌着する金具等で絶縁体に固定するようにしてもよい。そしてこの発明のコネクタ装着構造は、同軸回転電機以外の回転電機に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラビニョオ型遊星歯車列と組み合わされて車両用ハイブリッド変速機を構成する、この発明の同軸回転電機の一実施形態としての複合電流多層モータを示す縦断側面図である。
【図2】上記実施形態の多層モータに設けた、この発明の回転電機のコイル用コネクタ装着構造の一実施形態をハウジング外から見た状態でコネクタを省略して示す正面図である。
【図3】上記実施形態のコネクタ装着構造を拡大して模式的に示す断面図である。
【図4】上記実施形態のコネクタ装着構造を拡大しステータ支持穴周りに展開して模式的に示す断面図である。
【図5】この発明のさらに他の一実施形態のコネクタ装着構造を拡大しステータ支持穴周りに展開して模式的に示す断面図である。
【図6】従来のコネクタ装着構造を拡大して模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 ステータ
2 インナーロータ
3 アウターロータ
4 ハウジング
4a ステータ支持穴
4b 穴
4c 隔壁
5 トルク伝達シェル
7 ベアリング
8 ベアリング
9 アウターロータシャフト
10 インナーロータシャフト
12 ベアリング
13 ブラケット
14 ベアリング
17 電磁コイル
18 ブラケット
19 ボルト
19a ナット
20 モールド樹脂
21 中心中空軸部
21a スプライン
22 ナット
24 積層コア
25 積層コア
41 冷却液ジャケット
45 ベアリング
46 シムリング
47 回転センサ
48 回転センサ
49 補助ボルト
51 絶縁樹脂体
51a コネクタ装着穴
52 電極
52a 雌ねじ
53 導線
54 コネクタ
55 絶縁カバー
56 導電体
57 導線
58 固定ボルト
59 Oリング
60 絶縁油材
C 回転軸線
AG アイドルギヤ
DG ドライブギヤ
S1 サンギヤ
S2 サンギヤ

Claims (7)

  1. 回転電機のハウジングに設けられた絶縁体にハウジング外からコネクタを装着して、前記絶縁体に埋設されるとともにハウジング内のコイルに電気的に接続された電極に対しそのコネクタで通電する構造において、
    前記絶縁体にハウジング外に露出した入口を持つコネクタ装着穴を形成してそのコネクタ装着穴の底に前記電極を露出させ、
    前記コネクタ装着穴内に嵌まり込むように前記コネクタの絶縁カバーを形成してその絶縁カバーの先端に導電体を露出させ、
    前記絶縁カバーが前記コネクタ装着穴内に嵌まり込んでそのコネクタ装着穴の底の前記電極と前記絶縁カバーの先端の前記導電体とが電気的に接触した状態で前記コネクタを前記絶縁体に固定するコネクタ固定手段を設けたことを特徴とする、回転電機のコイル用コネクタ装着構造。
  2. 前記絶縁体に前記コネクタ装着穴を互いに隣接させかつ間隔を空けて複数配置したことを特徴とする、請求項1記載の回転電機のコイル用コネクタ装着構造。
  3. 前記絶縁カバーの外面と前記コネクタ装着穴の内面との隙間にOリングを介挿したことを特徴とする、請求項1または2記載の回転電機のコイル用コネクタ装着構造。
  4. 前記絶縁カバーの外面と前記コネクタ装着穴の内面との隙間の、少なくとも前記Oリングから前記導電体と前記電極との何れかまでの間に絶縁油材を介挿したことを特徴とする、請求項3記載の回転電機のコイル用コネクタ装着構造。
  5. 前記絶縁体を前記ハウジング内に配置するとともに、
    前記ハウジングに前記絶縁体の前記コネクタ装着穴をハウジング外に露出させる穴を形成したことを特徴とする、請求項1から4までの何れか記載の回転電機のコイル用コネクタ装着構造。
  6. コネクタ装着穴と前記ハウジングの穴とを、何れも丸穴にして互いに同一内径にするとともに整列させたことを特徴とする、請求項5記載の回転電機のコイル用コネクタ装着構造。
  7. コイルを有するステータと、
    前記ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、
    前記ステータの半径方向内方に配置されたインナーロータと、
    前記ステータを固定支持するとともに前記アウターロータと前記インナーロータとを互いに同軸の所定回転軸線上に回転自在に支持するハウジングと、
    を具える同軸回転電機において、
    前記ステータと一体的に結合するとともに前記ハウジングのステータ支持孔を貫通する雄ねじ部材と、その雄ねじ部材に締着されてその雄ねじ部材を前記ハウジングに固定するリング状の雌ねじ部材とを前記回転軸線と同軸に設け、
    前記ハウジングに設けられて前記アウターロータの一端部を回転自在に支持するベアリングと前記ステータ支持孔との間の前記ハウジングの部分に前記回転電機のコイル用コネクタ装着構造を設けたことを特徴とする、請求項1から6までの何れか記載の回転電機のコイル用コネクタ装着構造を設けた同軸回転電機。
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