JP3610960B2 - 同軸回転電機の接続固定構造 - Google Patents

同軸回転電機の接続固定構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コイルを有するステータと、ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、ステータの半径方向内方に配置されたインナーロータと、ステータを固定支持するとともにアウターロータとインナーロータとを互いに同時に所定回転軸線上に回転自在に支持するハウジングと、を備える同軸回転電機の接続固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コイルを有するステータと、ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、ステータの半径方向内方に配置されたインナーロータと、ステータを固定支持するとともにアウターロータとインナーロータとを互いに同時に所定回転軸線上に回転自在に支持するハウジングとを備える同軸回転電機は、例えば特開2000−14103号公報にて開示されている。
【0003】
この従来の回転電機では、接続固定すべき他の部材、例えば、ギアハウジングにステータを固定ボルトで接続固定して、ステータを支持している。また、この従来の回転電機ではステータに冷却液を導くための流路を外部と連通して設けるとともに、ステータ、インナーロータ及びアウターロータへ駆動用の電力を導く給電線を設け、さらに、回転角度センサ等(他に、温度、電圧、磁気等の電気的或いは光学的なセンサ)からの信号線を外部に取り出す構成をとっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したステータの取付部、冷却液の流路、給電線及び信号線は、ステータの端部においてベアリングの内側の回転しない部分に設ける必要があるが、上述した従来の固定電機の接続固定構造では、ステータの端部において、固定ボルト、給電線、冷却液流路、信号線が重なり合って配置されているため、回転電機の組立時に、給電線や信号線が固定ボルトやハウジングに擦れて絶縁能力を保つことができず、断線やショートを引き起こす問題があった。また、冷却液の流路がハウジングの結合部で複雑で冷却液が漏れやすい構造となっており、冷却液の漏れによるショートを引き起こす問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を有利に解決した同軸回転電機の接続固定構造を提供することを目的とするものであり、この発明の同軸回転電機の接続固定構造は、コイルを有するステータと、前記ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、コイルを有するステータと、前記ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、前記ステータの半径方向内方に配置されたインナーロータと、前記ステータを固定支持するとともに前記アウターロータと前記インナーロータとを互いに同時に所定回転軸線上に回転自在に支持するハウジングと、を備える同軸回転電機において、前記ステータ軸方向の端面に設けられた、前記ステータをハウジングに固定するための固定ボルトを装着する固定ボルト装着穴と、前記ステータ軸方向の端面に設けられた、前記ステータに冷却液を導くため外部と連通する流路と、前記ステータ軸方向の端面に設けられた、前記コイルへ駆動用の電力を導くコネクタ装着穴とを、前記回転軸線と同軸円周上に配置し、前記固定ボルトをハウジング側に設けられた固定ボルト装着穴を介してステータ側に設けられた前記固定ボルト装着穴に装着することにより前記ステータをハウジングに固定するとともに、前記通路をハウジング側に設けられた冷却液流路と連通したことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の効果】
この発明の同軸回転電機の接続固定構造にあっては、ステータを固定するための固定ボルトを装着する固定ボルト装着穴と、ステータに冷却液を導くための外部と連通する流路と、ステータ、インナーロータ及びアウターロータへ駆動用の電力を導くコネクタ装着穴とを、回転軸線と同軸円周上に配置し、接続固定すべき部材の固定ボルトを固定ボルト装着穴に装着するとともに、コネクタをコネクタ装着穴に装着することにより、回転電機を接続固定すべき部材に固定したことで、組立時においては電線を引き出し穴から引っ張り出して装着する必要はないため、従来発生していた組立時における給電線の擦れを防止できコイルの絶縁能力を保つことができる。
【0007】
なお、この発明の同軸回転電機の接続固定構造においては、前記流路の両端に前記固定ボルト装着穴を配置するとともに、前記固定ボルトに対し前記流路の反対側に前記コネクタ装着穴を配置してもよい。このように構成すれば、固定ボルト座面の密着度の大きい部分を流路の両端に配置することができ、流路からの液漏れ等を防止し、高電圧がかかる給電線のコネクタ部分のショートをなくすことができる。
【0008】
また、この発明の同軸回転電機の接続固定構造においては、前記固定ボルト装着穴、流路及びコネクタ装着穴の配置を、同軸円周方向に順に、流路、固定ボルト装着穴、コネクタ装着穴、固定ボルト装着穴、コネクタ装着穴、固定ボルト装着穴としてもよい。このように構成すれば、回転電機を他の部材に装着することで、コネクタとコネクタとの間に固定ボルトを配置することができ、また、円周上のほぼ3分割した位置に固定ボルトを配置することができるため、接続固定構造における接着面全体の面圧を均一化でき、その結果、流路からの液漏れをさらに効果的に防止することができる。
【0009】
また、この発明の同軸回転電機の接続固体構造においては、前記ハウジング内のセンサと外部装置との電気的或いは光学的な導通をとるための信号線を挿通するための信号線挿通穴を、前記回転軸線と同軸円周上であって、前記固定ボルト装着穴とコネクタ装着穴との間に配置してもよい。このように構成すれば、信号線が回転軸線と同軸円周上であって固定ボルト装着穴とコネクタ装着穴との間に配置されているため、冷却液の漏れが万一発生してもその漏れが微少なときに、液漏れに影響が少ない低電圧の信号線までは液が達するものの液漏れに影響が大きい高電圧のコネクタには達せず、さらにショートしにくい構造とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、ラビニョオ型遊星歯車列と組み合わされて車両用ハイブリッド変速機を構成する、この発明の同軸回転電機の一実施形態としての複合電流多層モータを示し、このモータには、この発明の回転電機のコイル用コネクタ装着構造の一実施形態を設けてある。この多層モータは、一個の円環状のステータ1と、その半径方向内方および外方にそれぞれ互いに同軸の所定回転軸線C上にて回転自在に配置したインナーロータ2およびアウターロータ3とよりなる三重構造とし、これらをハウジング4内に収納して構成する。
【0011】
ここにおけるインナーロータ2およびアウターロータ3はそれぞれ、電磁鋼板などをプレス成形して造った板材のロータ軸線方向への積層になる積層コア24,25を具え、これら積層コア24,25に、ロータ軸線方向に貫通する永久磁石を円周方向等間隔に配置して設けた構成となす。
【0012】
そしてハウジング4内へのインナーロータ2およびアウターロータ3の収納に当たっては、アウターロータ3は、積層コア25の外周にトルク伝達シェル5を駆動結合して具え、該トルク伝達シェル5の両端をそれぞれベアリング7,8によりハウジング4に回転自在に支持し、トルク伝達シェル5をベアリング7の側でアウターロータシャフト9に結合する。
【0013】
インナーロータ2は積層コア24の中心に、内部に上記アウターロータシャフト9を回転自在に貫通した中空のインナーロータシャフト10を貫通して具え、これらインナーロータ2の積層コア24およびインナーロータシャフト10間を駆動結合する。そしてインナーロータシャフト10の中間部をベアリング12により、固定のステータブラケット13内に回転自在に支持し、一端部(図1では左端部)をベアリング14によりトルク伝達シェル5の対応端壁に回転自在に支持する。
【0014】
ステータ1は、電磁鋼板をプレス成形して造ったI字状のステータ鋼板をステータ軸線方向に積層してなる多数のステータピースを具える。個々のステータピースには、アウターロータ側ヨークおよびインナーロータ側ヨーク間におけるティースの箇所において図1に示す如く電磁コイル17を巻線し、これらコイル巻線済のステータピースを同一円周方向等間隔に、つまり円形に配列してステータコアとなし、このステータコアをステータ軸線方向両側のブラケット13,18間にボルト19で挟持すると共に全体的に樹脂20でモールドすることにより一体化してステータ1を構成する。なお、樹脂20内には隣り合うステータピース16間において冷却液通路41を軸線方向に形成し、上記したボルト19はその冷却液通路41の半径方向内方および外方にそれぞれ位置させる。ここで、各ボルト19はそれに螺合したナット19aによって締め上げられる。このボルト・ナットによる締め上げ構造をリベットピンによる締め上げ構造としても良いことはいうまでもない。
【0015】
かかるステータ1は、アウターロータシャフト9と結合したトルク伝達シェル5の端部が存在する端部側をハウジング4に直接支持することができないため、以下の構造によりトルク方向は片持ち型式に支持する。つまりこの実施形態では図1に明示するように、ステータ1と一体的に結合したブラケット13の、ステータ1から遠い側に雄ねじ部材としての中心中空軸部21を突設し、この中心中空軸部21をハウジング4の対応端壁(図1では右端壁)のステータ支持穴4aに貫通してリング状の雌ねじ部材としてのナット22で、二個のベアリング45とその間のシムリング46とを介して締め上げることにより、ステータ1を軸線方向に位置決めしてハウジング4にトルク方向の支持を片持ち型式とする。この時、ブラケット13とハウジング4との間における円周方向相対位置は、ステータ支持穴4aの内周面に形成したスプラインと中心中空軸部21の外周面に形成したスプラインとの嵌合(スプライン結合)により決定する。又、ラジアル方向はベアリング7a→ベアリング7→アウターロータ3と間接的に両持ち構造とする。
【0016】
ブラケット13の中心中空軸部21の内部にはアウターロータシャフト9とインナーロータシャフト10とを同軸に貫通する。そして、中心中空軸部21の先端から突出したインナーロータシャフト10の先端部とそこからさらに突出したアウターロータシャフト9の先端部とに上記ラビニョオ型遊星歯車列の二つのサンギヤS1,S2をそれぞれスプライン結合するとともに、そのアウターロータシャフト9の先端部を、当該変速機の図示しないエンジン側入力軸の中心孔で回転自在に支持する。さらに、上記ラビニョオ型遊星歯車列の図示しないキャリヤに駆動結合するとともにアイドルギヤAGと噛合したドライブギヤDGを、何れもテーパーローラーベアリングであって互いに逆向きとされた上記二個のベアリング44,45で回転自在に支持し、それら二個のベアリング45には、シムリング46の厚さの選択とナット22での締め上げにより適度のプリロードを付与する。
【0017】
これによりこのハイブリッド変速機は、図示しないエンジンとこのモータとから入力される駆動回転をラビニョオ型遊星歯車列で適宜組み合わせて変速し、ドライブギヤDGおよびアイドルギヤAGと図示しないデファレンシャルギヤとを介して車両の駆動輪に出力することができる。
【0018】
なお、このモータの駆動に当たっては、回転センサ48および回転センサ47が検出するインナーロータ2およびアウターロータ3の回転位置、つまりこれらに上記のごとく設けられる永久磁石の位置に応じた両ロータ2,3用の駆動電流を複合して得られる複合電流をステータ1の電磁コイル17に供給し、これにより両ロータ2,3用の回転磁界をステータに個別に発生させることで、回転磁界に同期してロータ2,3を個別に回転駆動させることができる。
【0019】
この実施形態の多層モータにあっては、ハウジング4へのステータ1の固定をボルト19で行わず、ハウジング4がアウターロータ3とインナーロータ2とを互いに同軸の所定回転軸線C上に回転自在に支持するとともに、その回転軸線Cと同軸に、ステータ1と一体的に結合するとともにハウジング4のステータ支持穴4aを貫通する中心中空軸部21と、その中心中空軸部21に締着されてその中心中空軸部21をハウジング4に固定するナット22とが設けられている。
【0020】
このことから上記中心中空軸部21ひいてはステータ1はリング状のナット22によってハウジング4に強固に固定され、ハウジング4はステータ支持穴4aの周囲の比較的狭い範囲でステータ1への大きなトルク反力を支持することができるので、ハウジング4に設けられてアウターロータ3の一端部を回転自在に支持するベアリング8とその内側のステータ支持穴4aとの間のハウジング4の部分の多くが空きスペースとなり、その広い空きスペースに、コイル17への通電のための上記実施形態のコネクタ装着構造と、ステータ1内のステータピース間の樹脂20に形成した冷却液ジャケット41に冷却液を通すと共にそこから冷却液を戻す図示しない通路とが設けられている。なお、図中符号40aは、ブラケット13に設けられて電極40をボルト止めされ、その電極40とコイル17とを電気的に接続する内部電極、13aは、ブラケット13に設けられて通路4cと冷却液ジャケット41とを連通させる接続通路、49は、ハウジング4へのブラケット13の固定をより強固にする固定ボルトを示す。又、ナット22による締め付けをせず、固定ボルト49だけで締め付けを行っても、トルクの小さいモータでは可能である。
【0021】
図2は、図1に示す同軸回転電機において、上半分の固定ボルト49を示す部分の代わりに冷却液の流路を示した図である。図2に示す例において、図1に示す例と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示す例では、ステータ1を冷却するために、ステータ1の冷却液ジャケット41に冷却液を導くための外部と連通する流路61をハウジング4に設けている。この流路61を、ステータ1のブランケット13のカバー部材62で区画された空間63に望ませている。空間63内は、円筒状の隔壁64で空間63aと空間63bとに区画されている。そして、流路61のうち、図示した冷却液導入流路61aから冷却液は空間63a、冷却液ジャケット41を介してステータ1の先端まで達し、ブランケット18で区画された空間65で隣接する冷却液ジャケット41を介して空間63bに戻り、図示しない冷却液排出流路61b(後述する)を介して外部へ排出される構造となっている。
【0022】
図3は上述した本発明の同軸回転電機の接続固定構造の特徴部分を示す正面図である。本発明の接続固定構造の特徴は、図3に示すように、ステータを固定するための3つの固定ボルト49を装着する固定ボルト装着穴49aと、ステータ1に冷却液を導くための外部と連通する流路61(冷却液導入流路61aと冷却液排出流路61b)と、ステータ1、インナーロータ2及びアウターロータ3へ駆動用の電力を導くコネクタ装着穴51a(ここでは6相交流を供給するために6箇所設けられている)とを、回転軸線Cと同軸円周上に配置した点である。なお、52は電極を、52aはコネクタ装着穴51aの底の中心部に形成された雌ねじである。このように構成することで、同軸回転電機の組立時における給電線の擦れを防止できコイルの絶縁能力を保つことができる。また、同軸円周上に外部との連結に使用する部材をすべて配置することで、これらの部材を配置するために必要な面積を少なくすることができ、ベアリング8の径をそれだけ小さくできるため、高速回転にも対応できる構造となる。
【0023】
また、図3に示す例では、さらに好ましい実施態様として、流路61の両端に固定ボルト装着穴49aを配置するとともに、この両端に設けた固定ボルト装着穴49aに対し流路61の反対側にコネクタ装着穴51aを配置している。そのため、流路61からの液漏れ等を防止し、高電圧がかかる給電線のコネクタ装着穴51aのショートをなくすことができる。
【0024】
さらに、固定ボルト装着穴49a、流路61及びコネクタ装着穴51aの配置を、同軸円周方向に順に、冷却液導入流路61a、固定ボルト装着穴49a、コネクタ装着穴51a(3箇所)、固定ボルト装着穴49a、コネクタ装着穴51a(3箇所)、固定ボルト装着穴49a、冷却液排出流路61bとしている。そのため、回転電機を他の部材に装着することで、コネクタとコネクタとの間に固定ボルトを配置することができ、また、円周上のほぼ3分割した位置に固定ボルトを配置することができるため、接続固定構造における接着面全体の面圧を均一化でき、その結果、流路61からの液漏れをさらに効果的に防止することができる。この効果は、固定ボルト装着穴49aを設ける接合面66を金属で構成することでさらに向上させることができる。
【0025】
さらにまた、ハウジング4内のセンサと外部装置との電気的な導通をとるための信号線を挿通するための信号線挿通穴67を、回転軸線Cと同軸円周上であって、固定ボルト装着穴49aとコネクタ装着穴51aとの間の流路61側の2箇所に配置している。そのため、信号線が回転軸線Cと同軸円周上であって固定ボルト装着穴49aとコネクタ装着穴51aとの間に配置されているため、冷却液の漏れが万一発生してもその漏れが微少なときに、液漏れに影響が少ない低電圧の信号線までは液が達するものの液漏れに影響が大きい高電圧のコネクタには達せず、さらにショートしにくい構造とすることができる。
【0026】
以下、上述した本発明の同軸回転電機の接続固定構造におけるコネクタ装着構造及び冷却液循環構造について、さらに詳細に説明する。
【0027】
図4は、上記実施形態のコネクタ装着構造を拡大して模式的に示す縦断面図である。この実施形態のコネクタ装着構造は、上記多層モータのハウジング4内に設けられた絶縁体としての、ステータ1を支持しているブラケット13に設けられた絶縁樹脂体51に、ハウジング4外からコネクタ54を装着して、その絶縁樹脂体51に埋設されるとともにステータ1のコイル17に導線53で電気的に接続された電極52に対しそのコネクタ54で通電する構造であり、ここでは、絶縁樹脂体51にハウジング4外に露出した入口を持つコネクタ装着穴51aを形成してそのコネクタ装着穴51aの底に中心部に雌ねじ52aを形成された電極52を露出させ、また、コネクタ装着穴51a内に嵌まり込むようにコネクタ54の絶縁カバー55を形成してその絶縁カバー55の先端に導電体56を露出させるとともにその導電体56に導線57を電気的に接続している。
【0028】
そしてこの実施形態のコネクタ装着構造では、ハウジング4に絶縁樹脂体51のコネクタ装着穴51aと整列する穴4bを形成し、それらの穴51a,4bを何れも丸穴として互いに同一内径とすることで、絶縁樹脂体51の、そのコネクタ装着穴51aの入口以外の部分をハウジング4で覆っている。また、コネクタ固定手段としての固定ボルト58を設け、その固定ボルト58を、コネクタ54の導電体56の穴内に挿通して、絶縁樹脂体51の表面に露出している電極52の雌ねじ52aに螺着することで、絶縁カバー55がコネクタ装着穴51a内に嵌まり込んでそのコネクタ装着穴51aの底の電極52と絶縁カバー55の先端の導電体56とが当接して電気的に接触した状態で、コネクタ54を絶縁樹脂体51に固定している。
【0029】
さらにこの実施形態のコネクタ装着構造では、絶縁カバー55の外面とコネクタ装着穴51aの内面との隙間にシール用のO(オー)リング59を介挿すべく絶縁カバー55の先端部の外周面にシール用のそのOリング59を嵌着するとともに、そのOリング59から導電体56および電極52までの間に絶縁油材60を介挿すべく絶縁カバー55の先端部の外周面にその絶縁油材60を塗布している。
【0030】
図5〜図8は、それぞれ上記実施形態における冷却液の循環経路を説明するための図である。図5〜図8に従って本発明における冷却液の循環経路を冷却液供給側から順に説明する。まず、図5に示すように、冷却液導入流路61aから導入される水、油等の冷却液を、隔壁64で区画された外周側の空間63aに供給する。一方、ステータ1内を循環した冷却液を、隔壁64で区画された内周側の空間63bに集め、冷却液排出流路63bを介して外部に排出する。空間63a及び空間63bのそれぞれの底部には、ステータ1の冷却液ジャケット41の位置に合わせて交互に通路71を設ける。冷却液供給側の通路を通路71aとし、冷却液排出側の通路を通路71bとする。空間63aに供給された冷却液は通路71aを通って冷却液ジャケット41に供給され、循環して戻ってきた冷却液は通路71bを通って空間63bに集められる構造となっている。
【0031】
次に、図6に示す例では、リング部材72により冷却液ジャケット41毎に空間73を形成し、形成した空間73を介して冷却液を流通する。ここでは、空間73は、冷却液供給側の空間73aと冷却液排出側の空間73bとを交互に配置して構成されている。そのため、通路71aを通って供給される冷却液は空間73aに供給され、冷却液ジャケット41を介して戻ってきた冷却液は空間73bに集められる。次に、図7に示す例では、ステータ1内の冷却液ジャケット41内を、交互に、供給側の冷却液と排出側の冷却液とが通過している。すなわち、供給側の冷却液が冷却液ジャケット41aを通過し、排出用の冷却液が冷却液ジャケット41bを通過する。次に、図8に示す例では、ブランケット18に隣接する2つの冷却液ジャケット41毎に空間74を構成し、この空間74で冷却液の流れを供給側から排出側へと変えている。ここでは、一対の冷却液ジャケット41aと41bとを個々の空間74に望ませ、冷却液ジャケット41aから供給される冷却液が空間74を介して冷却液ジャケット41bに供給できるよう構成されている。以上の構成で、ステータ1内に冷却液を循環させている。
【0032】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、固定ボルト装着穴やコネクタ装着穴の数は上記実施形態に限定されうものではない。そしてこの発明の装着接合構造は、同軸回転電機以外の回転電機に適用してもよい。又、上記実施形態では電気的なセンサを例示したが、光ファイバのような光学的なセンサにも本発明を適用することができる。更に、上記実施形態では回転センサを例示したが、他のセンサ例えば温度、電圧、磁気等を検出するセンサにも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラビニョオ型遊星歯車列と組み合わされて車両用ハイブリッド変速機を構成する、この発明の同軸回転電機の一実施形態としての複合電流多層モータを示す縦断側面図である。
【図2】図1に示す複合電流多層モータの他の断面を示す縦断面図である。
【図3】上記実施形態の多層モータに設けた、この発明の回転電機のコイル用コネクタ装着構造の一実施形態をハウジング外から見た状態でコネクタを省略して示す正面図である。
【図4】上記実施形態のコネクタ装着構造を拡大して模式的に示す断面図である。
【図5】上記実施形態における冷却液の循環流路を説明するためステータの一部分を正面から見た図である。
【図6】上記実施形態における冷却液の循環流路を説明するためステータの他の部分を正面から見た図である。
【図7】上記実施形態における冷却液の循環流路を説明するためステータのさらに他の部分を正面から見た図である。
【図8】上記実施形態における冷却液の循環流路を説明するためステータのさらに他の部分を正面から見た図である。
【符号の説明】
1 ステータ
2 インナーロータ
3 アウターロータ
4 ハウジング
4a ステータ支持穴
4b 穴
4c 隔壁
5 トルク伝達シェル
7 ベアリング
8 ベアリング
9 アウターロータシャフト
10 インナーロータシャフト
41、41a、41b 冷却液ジャケット
49 固定ボルト
49a 固定ボルト装着穴
51 絶縁樹脂体
51a コネクタ装着穴
52 電極
52a 雌ねじ
53 導線
54 コネクタ
55 絶縁カバー
56 導電体
57 導線
58 固定ボルト
59 Oリング
60 絶縁油材
61 流路
61a 冷却液導入流路
61b 冷却液排出流路
62 カバー部材
63、63a、63b、65、73、73a、73b、74 空間
66 接合面
67 信号線挿通穴
71、71a、71b 通路
72 リング部材
C 回転軸線
AG アイドルギヤ
DG ドライブギヤ
S1 サンギヤ
S2 サンギヤ

Claims (5)

  1. コイルを有するステータと、前記ステータの半径方向外方に配置されたアウターロータと、前記ステータの半径方向内方に配置されたインナーロータと、前記ステータを固定支持するとともに前記アウターロータと前記インナーロータとを互いに同時に所定回転軸線上に回転自在に支持するハウジングと、を備える同軸回転電機において、
    前記ステータ軸方向の端面に設けられた、前記ステータをハウジングに固定するための固定ボルトを装着する固定ボルト装着穴と、前記ステータ軸方向の端面に設けられた、前記ステータに冷却液を導くため外部と連通する流路と、前記ステータ軸方向の端面に設けられた、前記コイルへ駆動用の電力を導くコネクタ装着穴とを、前記回転軸線と同軸円周上に配置し、前記固定ボルトをハウジング側に設けられた固定ボルト装着穴を介してステータ側に設けられた前記固定ボルト装着穴に装着することにより前記ステータをハウジングに固定するとともに、前記通路をハウジング側に設けられた冷却液流路と連通したことを特徴とする同軸回転電機の接続固定構造。
  2. 前記流路の両端に前記固定ボルト装着穴を配置するとともに、前記固定ボルトに対し前記流路の反対側に前記コネクタ装着穴を配置する請求項1記載の同軸回転電機の接続固定構造。
  3. 前記固定ボルト装着穴、流路及びコネクタ装着穴の配置を、同軸円周方向に順に、流路、固定ボルト装着穴、コネクタ装着穴、固定ボルト装着穴、コネクタ装着穴、固定ボルト装着穴とする請求項2記載の同軸回転電機の接続固定構造。
  4. 前記ハウジング内のセンサと外部装置との電気的或いは光学的な導通をとるための信号線を挿通するための信号線挿通穴を、前記回転軸線と同軸円周上であって、前記固定ボルト装着穴とコネクタ装着穴との間に配置した請求項1〜3のいずれか1項に記載の同軸回転電機の接続固定構造。
  5. 前記流路が、冷却液導入流路と冷却液排出流路とから構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の同軸回転電機の接続固定構造。
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