JP3580062B2 - バスライン駆動回路およびこれを具備する半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置に関するものであり、特に、バスライン等の負荷容量,負荷抵抗の大きいバスラインを駆動する回路に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、半導体記憶装置、半導体記憶装置を内蔵するロジック等においては動作時における低消費電力化が大きな技術課題となっている。そのための一方法として、バスライン等、負荷容量の大きい信号ラインを駆動する場合には、その負荷容量に対する充放電電流を抑えるために、以下のような方法を利用している。すなわち、電源電圧を外部端子から供給し、この電源電圧よりも低い電圧を半導体記憶装置内で形成してメモリアレイ等の内部回路に供給している。このことによって、前記内部回路を低電圧で駆動させ、製品全体としての消費電流を抑えている。
【0003】
例えば、『IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS,VOL.30,NO.4,P397,APRIL 1995』にはクロック容量と振幅を半分にしてクロック電力を1/4にした回路が記載されている。この回路は、十分に大きな、同等の容量を電源電圧(VDD)と接地電圧(GND)の間に設けて、クロック線の容量を半分にして、ドライバ回路を構成する2つのインバータをそれぞれ異なる電圧にて動作させるものである。
【0004】
すなわち、この回路においては、電源電圧用端子側に設けられたインバータを、VDD,VDD/2の電圧間で振幅させ、接地電圧用端子側に設けられたインバータをVDD/2,GNDの電圧間で振幅させるものである。そして、このことによって、この回路において、信号振幅の深さを浅くし、チップ内に引き回されるバスラインの充放電における消費電力を低減している。
【0005】
近年は回路の高集積化、大規模化に伴い、1チップ当たりのトランジスタ数が増加していることから、低消費電力化のために電源電圧自体を下げるという検討が進んでいる。例えば、半導体記憶装置の電源電圧の仕様が5Vであったものが、電源電圧仕様を3.3Vへ移行するといった電源電圧の低電圧化がすすめられている。そして、この低電圧化によって、たとえば、MOSトランジスタのしきい値電圧分の電源電圧の低下でさえも問題となってくる。すなわち、電源電圧VDDのうち、MOSトランジスタのしきい値電圧Vthnの占める割合が大きくなってしまうため、トランジスタの動作マージンの確保が困難となる。たとえば、VDD=5V,Vthn=0.7Vであれば、Vthnは電源電圧の14%に相当するのに対し、VDD=3.3V,Vthn=0.7Vであれば、Vthnは約21.2%の電圧に相当する。
【0006】
つまり、電源電圧VDDが低い仕様の半導体記憶装置を構成することは、出力電圧の低下に伴う動作不良や、MOSトランジスタが導通時の電流供給能力の低下に伴うバスラインの充電速度の低下という問題を引き起こすこととなる。
【0007】
ところで、スタティック型RAMにおいては、高速であるという性能を利用して、コンピュータ等の高速性が要求される機器においてキャッシュメモリ等に内蔵されるケースが多い。このスタティック型RAMは、周辺回路がCMOSトランジスタにより構成されているが、メモリセルの構成によっては、メモリアレイ等の内部回路において消費電力が大きくなってしまう。このため、スタティック型RAMの消費電力をダイナミックRAMよりも低消費電力とすることが大きな課題となっている。
【0008】
さらに、ダイナミック型RAMにおいては、安価で大きな記憶容量をもつため、コンピュータの主記憶装置,画像メモリ等に内蔵されるなど適用範囲が大きいが、ダイナミック型RAMは、一定時間間隔をもって、リフレッシュ動作によりメモリセルのデータの書き替えが行われるので、リフレッシュ時の充放電に電流を消費する。したがって、ダイナミックRAMにおいても、バッテリバックアップ方式を採る場合には、さらなる低消費電力化が重要な課題となっている。このように、ダイナミック型RAMは、低価格で構成できるという点と、高集積度に構成することができるという点から、多方面にわたって活用されているが、一方、スタティック型RAMのような高速性も要求されるようになってきている。このため、ダイナミック型RAMの高速化および低消費電力化は大きな課題となっている。
【0009】
このように、現在、半導体記憶装置の低消費電力化,高速化について着目され、さまざまな検討が行われている。特に、半導体記憶装置のバスラインは、例えばアルミニウム,ポリシリコンなどで形成されているが、バスラインは非常に長い配線であるため大きな負荷抵抗および負荷容量を有する。一方、回路レイアウトを変更しても長い配線をなくすことは困難であり、また、抵抗値の低い配線材料に変更することも、デバイスの特性が変わってしまうことになり、実現することが難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電流が低減できるとともに、低電圧動作のマージンを確保でき、動作速度の向上を図ることのできるバスライン駆動回路、およびこのバスライン駆動回路を搭載した半導体記憶装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係るバスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該バスラインの一端と前記第2導電型のトランジスタのドレインとが接続されてなり、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに、電源電圧以下であって該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧の絶対値以上の電圧が印加されることを特徴とする。
【0012】
したがって、このバスライン駆動回路によれば、前記バスラインの電位は、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧の絶対値のみに依存するものであって、電源電圧の影響を受けることがない。このため、上述した電源電圧の低電圧化に対応でき、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作が可能である。また、前記バスラインにおいては、すべてのバスラインの充放電が高速にでき、かつ、消費電力が小さくなる。
【0013】
前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートには、前記第1導電型のトランジスタのゲートに入力される信号を遅延した信号が入力されてもよい。
【0014】
したがって、デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに印加される電圧は、入力電圧レベル変化直後は、電源電圧レベルの信号が遅延されて転送されるため、比較的高い電圧レベルとなり、この電圧が前記デプリーション型NMOSトランジスタのゲートに印加されることとなる。このため、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタは、大きな電流供給能力をもって、バスラインを充電することができる。
【0015】
前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに、前記第1導電型のトランジスタのゲートに入力される信号と略同相の信号を入力することができる。
【0016】
したがって、前記バスラインの電位は、前記第1導電型のトランジスタのゲートに印加される電圧と、入力電圧レベル変化直後は、同相の信号が遅延されて転送されるため、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧のみに依存するものであって、電源電圧の影響を受けることがない。このため、上述した電源電圧の低電圧化に対応でき、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作が可能である。また、前記バスラインにおいては、すべてのバスラインの充放電が高速にでき、かつ、消費電力が小さくなる。
【0017】
本発明の第2の態様に係るバスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該バスラインの一端と前記第2導電型のトランジスタのドレインとが接続されてなり、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに、接地電圧または電源電圧よりも低い電圧が供給されることを特徴とする。
したがって、このバスライン駆動回路によれば、遅延回路を設けることなく、電源電圧に依存せずに電源を供給することができるので、小型のチップにて構成でき、遅延時間の設定も不要になり、使い勝手が向上できる。
【0018】
本発明の第3の態様に係るバスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記第2導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端とを接続し、前記第1導電型のトランジスタのソースと電源端子との間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに、電源電圧以下の電圧であって該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧の絶対値以上の電圧を印加することを特徴とする。
【0019】
したがって、遅延回路を設けることなく、さらに回路素子数を低減させることができ、さらに電源電圧に依存せずに電源を供給することができるので、大容量の半導体記憶装置を小型のチップにて構成でき、遅延時間の設定も不要になり、使い勝手が向上できる。
【0020】
バスライン駆動回路は、複数のバスラインと複数の前記第1導電型のトランジスタとを含み、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのソースが、該複数の第1導電型のトランジスタのソースに共通接続されてなり、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタは、前記複数のバスラインを駆動する電源供給能力を有することができる。
【0021】
したがって、すべてのバスラインが導通状態となったときに、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのサイズが充分大きく構成されているので、前記バスラインの電位の立ち上がりを高速にすることができる。
【0022】
本発明の第4の態様に係るバスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記第2導電型のトランジスタのドレインとを接続し、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートには、前記第1導電型のトランジスタのゲートに入力される信号を遅延した信号が入力されてなることを特徴とする。
【0023】
したがって、デプリーション型NMOSトランジスタのゲートに印加される電圧は、入力電圧レベル変化直後は、電源電圧レベルの信号が遅延されて転送されるため、比較的高い電圧レベルとなり、この電圧が前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに印加されることとなる。このため、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタは、大きな電流供給能力をもって、バスラインを充電することができる。
【0024】
本発明の第5の態様に係るバスライン駆動回路は、第2の第1導電型のトランジスタと第2の第2導電型のトランジスタとを含み、該第2の第1導電型のトランジスタのドレインと該第2の第2導電型のトランジスタのドレインとを接続し、該第2の第1導電型のトランジスタのソースと電源端子との間に第2のデプリーション型の第2導電型のトランジスタを接続し、該第2のデプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートには、前記第2の第1導電型のトランジスタのドレインから出力される信号を入力してなるレベル変換回路を有することを特徴とする。
【0025】
したがって、第2の第1導電型のトランジスタのソースと電源端子との間に第2のデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続してなるレベル変換回路LVCを有するため、データ書き込み/読み出しのどちらの動作の場合にも電源VDDからデプリーション型の第2導電型のトランジスタDQ2,第1導電型のトランジスタQ10,第2導電型のトランジスタQ11を通してGNDへの定常的な貫通電流はなく、消費電流の増加は生じない。
【0026】
スタティック型のメモリセルにバスラインを介して所定のデータを書き込み又は該メモリセルに記憶されたデータを読み出す半導体記憶装置において、前記バスラインの一方の端部を接続したバスライン駆動回路を具備することをができる。
【0027】
したがって、スタティック型のメモリ内に設けられた回路間の長いバスラインの電位を、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧のみに依存させるようにして、電源電圧の影響を受けることをなくし、電源電圧の低電圧化に対応できるようにし、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作を可能とする。
【0028】
半導体記憶装置は、さらに、前記バスライン駆動回路の出力信号が前記バスラインを介して入力されるレベル変換回路を具備することができる。
【0029】
したがって、スタティック型のメモリ内に設けられた回路間の長いバスラインの電位を、回路内部では低電圧とし、外部には所定の電源電圧レベルのデータ信号を出力し、又は外部から所定の電源電圧レベルのデータ信号を入力することができ、外部機器や外部の回路とのインターフェースが容易となる。
【0030】
半導体記憶装置は、複数のセンスアンプとデータ入力バッファとを含み、前記バスライン駆動回路は、前記センスアンプの出力段又は前記データ入力バッファの出力段に設けることができる。
【0031】
したがって、データ読み出し又は書き込みにおいて消費電力を低減することができる。また、データ出力バス,データ入力バスにおいては、データ書き込み時又は読み出し時においてデータ転送が速くなるため、半導体記憶装置の応答性が向上できる。
【0032】
前記バスライン駆動回路は、電源電圧よりも低い電圧を供給するバスラインへの電源供給回路として使用することができる。
【0033】
したがって、前記バスライン駆動回路を低電圧動作を行なう回路の電源供給回路として使用することで、回路の応用範囲を広げることができ、種々の低電圧供給回路に応用できる。
【0034】
半導体記憶装置は、複数のセンスアンプとデータ出力バッファとを含み、前記データ出力バッファは、前記センスアンプから転送された読み出しデータを受け、該読み出しデータの電圧振幅を変換する回路を含むことができる。
【0035】
したがって、前記回路に転送された小振幅の信号の電圧振幅を大きくすることができ、外部装置の電源仕様に合わせた信号振幅にすることができる。
【0036】
ダイナミック型のメモリセルにバスラインを介して所定のデータを書き込み又は該メモリセルに記憶されたデータを読み出す半導体記憶装置において、前記バスラインの一方の端部を接続したバスライン駆動回路を具備することができる。
【0037】
したがって、ダイナミック型のメモリ内に設けられた回路間の長いバスラインの電位を、前記デプリーション型NMOSトランジスタのしきい値電圧のみに依存させるようにして、電源電圧の影響を受けることをなくし、電源電圧の低電圧化に対応できるようにし、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作を可能とする。
【0038】
半導体記憶装置は、さらに、前記バスライン駆動回路の出力信号が前記バスラインを介して入力されるレベル変換回路を具備することができる。
【0039】
したがって、ダイナミック型のメモリ内に設けられた回路間の長いバスラインの電位を、回路内部では低電圧とし、外部には所定の電源電圧レベルのデータ信号を出力し、又は外部から所定の電源電圧レベルのデータ信号を入力することができ、外部機器や外部の回路とのインターフェースが容易となる。
【0040】
半導体記憶装置は、複数のセンスアンプとデータ入力バッファとを含み、前記バスライン駆動回路は、前記センスアンプの出力段又は前記データ入力バッファの出力段に設けることができる。
【0041】
したがって、データ読み出し又は書き込みにおいて消費電力を低減することができる。また、データ出力バス,データ入力バスにおいては、データ書き込み時又は読み出し時においてデータ転送が速くなるため、半導体記憶装置の応答性が向上できる。
【0042】
前記バスライン駆動回路は、電源電圧よりも低い電圧を供給するバスラインへの電源供給回路として使用することができる。
【0043】
したがって、前記バスライン駆動回路を低電圧動作を行なう回路の電源供給回路として使用することで、回路の応用範囲を広げることができ、種々の低電圧供給回路に応用できる。
【0044】
半導体記憶装置は、複数のセンスアンプとデータ出力バッファとを含み、前記データ出力バッファは、前記センスアンプから転送された読み出しデータを受け、該読み出しデータの電圧振幅を変換する回路を含むことができる。
【0045】
したがって、前記回路に転送された小振幅の信号の電圧振幅を大きくすることができ、外部装置の電源仕様に合わせた信号振幅にすることができる。
【0046】
本発明の第6の態様に係る半導体記憶装置は、複数のデータ線対と、複数のワード線と、前記データ線対と前記ワード線の交点にそれぞれ設けられた複数のスタティック型メモリセルと、を含む複数のメモリブロックと、アドレス信号を入力するアドレス端子と、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリブロック内のカラムアドレスを指定するカラムアドレスバッファ並びにカラムアドレスデコーダと、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリブロック内のローアドレスを指定するローアドレスバッファならびにローアドレスデコーダと、前記アドレス信号を取り込んで、前記複数のメモリブロックのうち一つのメモリブロックを選択するブロック入力バッファ並びにブロックプリデコーダと、前記メモリブロックへの書き込みデータあるいは前記メモリブロックからの読み出しデータを増幅する複数のセンスアンプと、外部データが入力されるデータ入力端子と、記憶データが出力されるデータ出力端子と、外部端子から入力される書き込み制御信号、アウトプットイネーブル信号、チップセレクト信号により、前記それぞれの回路の動作タイミングを制御するタイミング制御信号を生成するクロックジェネレータと、前記アウトプットイネーブル信号により制御され、データ出力時に、前記センスアンプを介してメモリセルから読み出した読み出しデータを取り込み、データ出力バスを介して、前記データ出力端子へ前記読み出しデータを転送するデータ出力バッファと、前記書き込み制御信号により制御され、データ入力時に、前記データ入力端子からの書き込みデータを取り込み、データ入力バスを介して、前記センスアンプへ前記書き込みデータを転送するデータ入力バッファと、前記それぞれの回路間に設けられた複数のバスラインと、前記バスラインの一部または全部において、前記バスラインの一方の端部に設けられたバスライン駆動回路と、により構成される半導体記憶装置であって、
前記バスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該バスラインの一端と前記第2導電型のトランジスタのドレインとが接続されてなり、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに、電源電圧以下であって該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧の絶対値以上の電圧が印加されることを特徴とする。
【0047】
したがって、スタティック型のメモリ内に設けられた回路間の長いバスラインの電位を、前記デプリーション型NMOSトランジスタのしきい値電圧のみに依存させるようにして、電源電圧の影響を受けることをなくし、電源電圧の低電圧化に対応できるようにし、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作を可能とする。
【0048】
本発明の第7の態様に係る半導体記憶装置は、複数のビット線対と、複数のワード線と、前記ビット線対と前記ワード線の交点にそれぞれ設けられた複数のダイナミック型メモリセルと、を含む複数のメモリアレイと、アドレス信号を入力するアドレス端子と、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリアレイ内のカラムアドレスを指定するカラムアドレスバッファ、カラムアドレスプリデコーダ、カラムアドレスデコーダと、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリアレイ内のローアドレスを指定するローアドレスバッファ、ローアドレスプリデコーダ、ローアドレスデコーダと、前記メモリアレイへの書き込みデータあるいは前記メモリブロックからの読み出しデータを増幅する複数のセンスアンプと、外部データが入力されるデータ入力端子と、記憶データが出力されるデータ出力端子と、外部端子から入力されるカラムアドレスストローブ信号、ローアドレスストローブ信号、ライトイネーブル信号の、それぞれの信号の組み合わせによって、ダイナミック型RAMのモードを設定し、前記それぞれの回路の動作タイミングを制御するタイミング制御信号を生成するロー系,カラム系,ライト系のそれぞれのクロックジェネレータと、前記アウトプットイネーブル信号により制御され、データ出力時に、前記センスアンプを介してメモリセルから読み出した読み出しデータを取り込み、データ出力バスを介して、前記データ出力端子へ前記読み出しデータを転送するデータ出力バッファと、前記ライトイネーブル信号により制御され、データ入力時に、前記データ入力端子からの書き込みデータを取り込み、データ入力バスを介して、前記センスアンプへ前記書き込みデータを転送するデータ入力バッファと、前記それぞれの回路間に設けられた複数のバスラインと、前記バスラインの一部または全部において、前記バスラインの一方の端部に設けられたバスライン駆動回路と、により構成される半導体記憶装置であって、前記バスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該バスラインの一端と前記第2導電型のトランジスタのドレインとが接続されてなり、前記デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートに、電源電圧以下であって該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのしきい値電圧の絶対値以上の電圧が印加されることを特徴とする。
【0049】
したがって、ダイナミック型のメモリ内に設けられた回路間の長いバスラインの電位を、前記デプリーション型NMOSトランジスタのしきい値電圧のみに依存させるようにして、電源電圧の影響を受けることをなくし、電源電圧の低電圧化に対応できるようにし、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作を可能とする。
【0050】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
図2に本願発明者が検討した比較例のバスライン駆動回路を示す。このバスライン駆動回路は、半導体記憶装置に含まれるバスラインの数(n本)と対応されて設けられるものであるが、ここでは省略し、n本のバスラインの内の1本のバスラインL0の駆動回路のみを示す。
【0051】
図2のバスライン駆動回路は、PMOSトランジスタQ5のドレインとNMOSトランジスタQ6のドレインが接続され、それらのゲートに同一の信号が供給される電源供給回路PSを有する。そして、前記PMOSトランジスタQ5のソースに電源電圧VDD,NMOSトランジスタQ6のソースに接地電圧GNDが印加されることによって、前記電源電圧VDDを分圧し、ラインpの電位を前記電源電圧VDDよりも低い電位Vpとしている。たとえば、前記PMOSトランジスタQ5とNMOSトランジスタQ6が同等の電流供給能力をもって構成されれば、電源電圧VDDが5Vであれば、電圧Vpは約2.5Vとなる。
【0052】
図2のバスライン駆動回路では、PMOSトランジスタQ5とNMOSトランジスタQ6により構成される電源供給回路PSに定常的な貫通電流が流れてしまい、その分だけ消費電流が大きくなってしまうことになる。
【0053】
そして、前記ラインpの電位Vpは、サブストレート(トランジスタの基板)とソースとが短絡されたPMOSトランジスタQ9のソースに供給される。また、前記PMOSトランジスタQ9のドレインとNMOSトランジスタQ8のドレインがラインqにおいて共通接続されると共に、前記2つのトランジスタQ8,Q9のゲートは共通接続されている。
【0054】
このPMOSトランジスタQ9と、NMOSトランジスタQ8とが直列接続された回路Xは、たとえば、データ出力にかかるバスライン駆動回路としては、バスラインL0の端部かつ内部回路側(メモリアレイ側)に接続される回路である。また、この回路Xは、たとえば、データ入力にかかるバスライン駆動回路としては、バスラインL0の端部かつ入力バッファ側に接続される回路である。ここでは、前記データ出力にかかるバスライン駆動回路として、比較例のバスライン駆動回路を用いた場合について説明する。
【0055】
ここで、前記PMOSトランジスタQ9,NMOSトランジスタQ8のそれぞれのゲートには、PMOSトランジスタQ1およびNMOSトランジスタQ2からなるインバータINV1からの出力信号が入力される。このインバータINV1は、内部回路からの内部読み出しデータd0を入力信号として、この内部読み出しデータd0をバスライン駆動回路に取り込むものである。
【0056】
そして、前記PMOSトランジスタQ9,NMOSトランジスタQ8からなる回路Xの出力信号は、ラインqから長く引き延ばされたバスラインL0上に出力され、データ出力部の初段に設けられたレベル変換回路LVCに入力される。
【0057】
このレベル変換回路LVCは、電源電圧をVDDとし、レベル変換回路のLVCの入力段の回路を構成するトランジスタのしきい値電圧を適切に設定すれば、バスラインL0上にラインqから出力されたVpと0Vとを振幅とする信号をフルスイング(VDDレベルとGNDレベルを振幅とするスイング)させることにより、外部装置の入力電圧仕様の電圧振幅に適合した電圧レベルに変換する。すなわち、前記バスラインL0上に出力される信号の振幅を電源電圧VDDまたは接地電圧GNDにするものである。このレベル変換回路LVCについては図10に示し、この詳細な構成及び動作については後に説明する。ここで、前記外部装置は、たとえば、磁気ディスク等のインターフェース回路やマイクロプロセッサ等を示している。
【0058】
ここで、このバスラインL0は、前記したように長く引き延ばされているため、負荷容量CL,負荷抵抗RLが形成されてしまうことになる。
【0059】
次に図2に示す回路の動作について説明する。まず、内部読み出しデータd0をローレベルからハイレベルに変化させた場合の動作について説明する。
【0060】
内部読み出しデータd0をローレベルからハイレベルに変化させることにより、PMOSトランジスタQ1がオフされ、NMOSトランジスタQ2がオンされる。このことによって、ラインoにおける電位が接地電圧GNDレベル(0V)とされる。
【0061】
そして、インバータINV1からのローレベルの出力信号を受けて、PMOSトランジスタQ9がオンされ、NMOSトランジスタQ8がオフされる。このため、前記接地電圧GNDレベルとされていたバスラインL0は電位Vp(=VDD/2=2.5V)に充電される。
【0062】
そして、レベル変換回路LVCはバスラインL0の電位変化を受けて、バスラインL0の出力電位Vpを電源電圧VDDレベルに変換し、読み出しデータD0として出力する。この読み出しデータD0は、半導体記憶装置の出力部を介して図示しないデータ出力端子から出力され、外部装置へ転送される。
【0063】
一方、前記内部読み出しデータd0をハイレベルからローレベルに変化させた場合は、PMOSトランジスタQ1がオンされ、NMOSトランジスタQ2がオフされる。従って、ラインoの電位は電源電圧VDDレベル(5V)となる。
【0064】
そして、インバータINV1からのハイレベルの出力信号を受けて、PMOSトランジスタQ9がオフされ、NMOSトランジスタQ8がオンされる。このため、電位Vpに充電されていた前記バスラインL0のラインrの電荷は放電されて、ラインrの電位は接地電圧GNDとなる。
【0065】
そして、レベル変換回路LVCはこのバスラインL0の電位変化を受けて、接地電圧GNDレベルの信号を読み出しデータD0として出力する。この読み出しデータD0は、半導体記憶装置の出力部を介して図示しないデータ出力端子から出力され、外部装置へ転送される。
【0066】
次に、図2のレベル変換回路LVCを図10を用いて説明する。図10のレベル変換回路は、バスラインL0のラインrの電位を入力信号とするNMOSトランジスタQ31と、該NMOSトランジスタQ31の出力がゲートに入力されるPMOSトランジスタQ33と、前記ラインrに出力される信号がゲートに入力されるNMOSトランジスタQ34とを含み、PMOSトランジスタQ33のドレインとNMOSトランジスタQ34のドレインと接続されている。また、ラインkの電位をゲートに入力するPMOSトランジスタQ32を含み、該PMOSトランジスタQ32のドレインがPMOSトランジスタQ33のゲートに接続されている。また、NMOSトランジスタQ31のゲートには、図2のVpが印加されている。ラインkからは信号が出力され、その信号はPMOSトランジスタQ35とNMOSトランジスタQ36とからなるCMOSインバータに入力され、CMOSインバータは読み出しデータD0を出力する。
【0067】
図10のレベル変換回路LVCの動作を説明する。ラインrにハイレベル即ち電位Vpをもつ信号が入力されると、NMOSトランジスタQ34はオンするため、ラインkの電位は接地電位GNDレベルとなる。なお、ラインkの電位がGNDレベルになると、PMOSトランジスタQ32はオンするため、ラインjにはVDDの電位となり、PMOSトランジスタQ33はオフする。また、NMOSトランジスタQ31のゲートにはラインrの電位と同じ電位Vpが印加されているため、NMOSQ31はオフ状態となり、ラインjからラインrへの定常的電流は流れない。
【0068】
そして、ラインkがローレベルであるため、PMOSトランジスタQ35がオンし、NMOSトランジスタQ36がオフするため、読み出しデータD0はハイレベル即ちVDDの電位を持つ信号として出力される。
【0069】
次に、ラインrにローレベル即ち接地電位GNDレベルの信号が入力された場合を説明する。ラインrがローレベルであるため、NMOSトランジスタQ34はオフする一方、NMOSトランジスタQ31はオンする。また、PMOSトランジスタQ32はラインkの電位の上昇の伴ってオフに移行するため、ラインjの電位は接地電位に向けて低下する。ラインrの電位の低下に伴ってPMOSトランジスタQ33がオンに移行し、ラインkの電位はさらに上昇する。そして、ラインkの電位はVDDまで上昇する。なお、ラインkがVDD電位となるとPMOSトランジスタQ32はオフ状態となり、PMOSトランジスタQ32を介してラインjからラインrへ定常的な電流が流れることはない。
【0070】
そして、ラインkがハイレベルであるため、NMOSトランジスタQ36がオンし、PMOSトランジスタQ35がオフするため、読み出しデータD0はローレベル即ち接地電位GNDレベルの電位を持つ信号として出力される。
【0071】
図1に本発明の実施の形態1のバスライン駆動回路を示す。このバスライン駆動回路は、前記問題を鑑みて本願発明者によって見出されたものである。ここで、前記PMOSトランジスタQ7と、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1と、NMOSトランジスタQ8とにより構成される回路Yは、たとえば、データ出力にかかるバスライン駆動回路としては、バスラインL0の端部かつ内部回路側(メモリアレイ側)に接続される回路である。また、この回路Yは、たとえば、データ入力にかかるバスライン駆動回路としては、バスラインL0の端部かつ入力バッファ側に接続される回路である。ここでは、図2の比較例と対応させて、前記データ出力にかかるバスライン駆動回路として、本発明のバスライン駆動回路を用いた場合について説明する。また、このバスライン駆動回路は、半導体記憶装置に含まれるバスラインの数(n本)と対応されて設けられるものであるが、ここでは省略し、一本のバスラインL0の駆動回路のみを示す。また、説明の便宜上、電源電圧VDDを5Vとし、接地電位GNDを0Vとして説明するが、電圧はこれに限定されるものではない。また、MOSトランジスタを例として説明するが、MISトランジスタでもよく、本発明の趣旨を損なわない限り同等の機能を有する能動素子であれば良いことは明らかである。また、MOSトランジスタの導電型については、便宜上、P型を第1導電型とし、N型を第2導電型として説明する。
【0072】
本発明の実施の形態1のバスライン駆動回路の構成について以下に説明する。バスライン駆動回路は、共通に接続されたそれぞれのゲートに内部読み出しデータd0が入力されるPMOSトランジスタQ1およびNMOSトランジスタQ2からなるインバータINV1と、該インバータINV1の出力信号を受ける遅延回路DLと、前記インバータINV1の出力信号をゲートにて受ける、PMOSトランジスタQ7およびNMOSトランジスタQ8と、前記遅延回路DLの出力を受けるデプリーション型NMOSトランジスタDQ1とを含む。
【0073】
ここで、前記PMOSトランジスタQ7のソースには電源電圧VDDが印加され、前記NMOSトランジスタQ8のソースには接地電圧GNDが印加されている。そして、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1は、前記PMOSトランジスタQ7のドレインと、前記NMOSトランジスタQ8のドレインとの間に設けられる。そして、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のソースと、前記NMOSトランジスタQ8のドレインとを接続したラインdと、バスラインL0とが接続されている。ここで、このバスラインL0は、上述したように長く引き延ばされているため、負荷容量CL,負荷抵抗RLが形成されてしまうことになる。
【0074】
そして、前記長く引き延ばされたバスラインL0上に出力された信号は、レベル変換回路LVCに入力され、このレベル変換回路LVCによって、ラインcの信号レベルをフルスイング(VDDレベルとGNDレベルを振幅とするスイング)した信号に変換した上で、読み出しデータD0として出力する。そして該読み出しデータD0は図示しないデータ出力端子から出力され、外部装置へ転送される。
【0075】
ところで、前記遅延回路DLは、例えば、抵抗RdおよびキャパシタCdにより形成される。この場合、半導体チップにおいて、前記抵抗RdおよびキャパシタCdは、前記半導体チップ上の不活性領域において、ポリシリコン等の導電層により形成された配線を使用して、それを引き回すことにより、形成することができる。 また、この遅延回路DLを前記抵抗,容量で構成する代わりに、例えばPMOSトランジスタ,NMOSトランジスタからなるCMOSインバータ回路を偶数個接続させても良い。この場合、このインバータ回路はチップ面積対策としては有効であり、前記PMOSトランジスタやNMOSトランジスタのチャネル幅やチャネル長を所望の寸法にすることで所望の遅延時間を有する遅延回路を構成することができる。また、このCMOSインバータ回路は、精度がよく、特に、遅延時間を調整するのには有効である。例えば、CMOSインバータ回路を偶数個直列接続させ、複数のCMOSインバータ回路間にヒューズを接続して、トリミングすることにより、チップ上にCMOSインバータ回路を形成してから、仕様に合わせて遅延段数や遅延時間を調整することもできる。この遅延時間については、遅延回路からの出力信号をそのゲートに受けるデプリーション型NMOSトランジスタDQ1のチャンネル幅,チャンネル長に依存してオン又はオフするタイミングが異なるために、最適値を選択して遅延時間を設定するようにすればよい。
【0076】
次に図1に示すバスライン駆動回路の動作について、図1に加えて、図3に示す回路の動作波形図(縦軸:電圧(V),横軸:時間),図4に示す図1中のラインcにおける電圧(縦軸,V)と時間(横軸)との依存を示すグラフ及び図5に示すレベル変換回路LVCの回路図とを使用して以下に説明する。なお、説明の便宜上、前記PMOSトランジスタQ1と、NMOSトランジスタQ2との電流供給能力を同一とし、直列接続された前記PMOSトランジスタQ7およびデプリーション型NMOSトランジスタDQ1のトータルの電流供給能力と、前記NMOSトランジスタQ8の電流供給能力とを同一とさせて構成したものとする。
【0077】
まず、内部読み出しデータd0を、ローレベルからハイレベルに変化させた場合について説明する。内部読み出しデータd0の電位をローレベル(GND=0V)からハイレベル(VDD=5V)に変化させることにより、PMOSトランジスタQ1がオフされ、NMOSトランジスタQ2がオンされる。このことによって、インバータINV1の出力信号はローレベルとなるため、内部読み出しデータd0の電位のローレベルからハイレベルへの立ち上がりエッジに応答して、ラインaの電位がハイレベルからローレベルに変化する。
【0078】
そして、ラインaの電位が低下してゆくと、PMOSトランジスタQ7がオンし,NMOSトランジスタQ8がオフ状態に移行する。したがって、PMOSトランジスタQ7のドレインはVDDとなる。
【0079】
一方、前記インバータINV1による出力信号は、遅延回路DLによって所定の時間だけ遅延され、ラインbには遅延信号が伝播される。すなわち、図3に示されるように、ラインaの電位の立ち下がりにおいては、ラインbの電位は依然としてハイレベルであるため、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1は該DQ1のソースをDQ1のドレインの電位即ちVDDレベルにまで引き上げようとする。つまり、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のゲートには、内部読み出しデータd0の電圧レベル変化直後は、電源電圧VDDレベルの信号が図3に示されるように所定の遅延時間分印加されるため、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1は、大きな電流供給能力をもって、急速にバスラインL0を充電することができる。なお、この遅延時間とデプリーション型NMOSトランジスタDQ1との関係については後に詳細に説明する。
【0080】
その後、ラインbの電位が、ラインaの電位とほぼ同等の電位即ち接地電位へ向けて低下し、該接地電位が前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のゲートに印加され始めるとともに、バスラインL0には十分な充電がされる。そして、ラインbの電位が低下するにつれてラインd,cの電位が上昇し、該ラインc,dの電位の上昇は、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1の電流供給能力が無くなったところで停止する。デプリーション型NMOSトランジスタDQ1の電流供給能力は、ソース電位とゲート電位との相互関係で定まり、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1電流供給能力は最終的に0となる。このときのラインdの電位及びラインcの電位Vcは、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のしきい値電圧の絶対値Vthd(たとえば1.5V)とほぼ等しい値に収束し、それ以上の電位の上昇は生じない。
【0081】
一方、レベル変換回路LVC内の初段の回路は、該回路を構成するトランジスタのしきい値電圧をたとえばVc/2としてレベル判定するように構成すれば、前記ラインcの電位がVc/2以上に上昇すると、レベル変換回路LVCは、ラインcの電位をハイレベル、すなわち、電源電圧VDDレベルに変換した上で、読み出しデータD0として、図示しないデータ出力端子から出力し、外部装置へ転送する。そして、図1のバスライン駆動回路のラインcにおける充電速度は図4に示すように図2の比較回路と比べてt1分だけ速くなるため、読み出しデータD0も高速に立ち上がることになる。
【0082】
ここで、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1の性質について説明する。デプリーション型NMOSトランジスタは、チャネルにおける不純物濃度を制御すること等によって、しきい値電圧の絶対値Vthdを低く設定するものであって、ゲート電位VGが0Vであっても導電性のチャネルを有するデバイスである。すなわち、ゲート接合の内蔵電位でもって、チャネル領域は充分反転しているものである。
【0083】
よって、そのドレインに電源電圧VDDが印加され、ゲートに電源電圧VDDが印加された場合には、ソース電位は電源電圧VDDと同等の電圧レベルVDDとされる。
【0084】
また、そのドレインに電源電圧VDDが印加され、ゲートに接地電圧GNDが印加された場合には、ソース電位はしきい値電圧の絶対値Vthdと同等とされる。
【0085】
また、そのドレインに電源電圧VDDが印加され、ゲートに電源電圧VDDよりも低い正電圧Vxが印加された場合には、ソース電位はしきい値電圧の絶対値Vthdに電圧Vx分が加算された電圧とされる。
【0086】
すなわち、VDDがVthdよりも大きいときに、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のソース電位は、ドレイン電位の影響を受けず、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のゲート電位VGおよびしきい値電圧の絶対値Vthdにのみしか依存しない。
【0087】
以上説明したように、本実施の形態の回路においても、ラインcの電位Vcは、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のしきい値電圧の絶対値Vthdのみに依存するものであって、電源電圧VDDの影響を受けることがない。このため、上述した電源電圧の低電圧化に対応でき、この電源電圧が低く設定されても安定した回路動作が可能である。また、前記バスラインにおいては、すべてのバスラインの充放電が高速にでき、かつ、消費電力が小さくなる。
【0088】
次に、内部読み出しデータd0の電圧レベルをハイレベルからローレベルに変化させた場合について説明する。
【0089】
内部読み出しデータd0の電位をハイレベル(VDD=5V)からローレベル(GND=0V)に変化させると、PMOSトランジスタQ1がオンに移行し、NMOSトランジスタQ2がオフに移行する。そのため、インバータINV1の出力信号はハイレベルとなり、内部読み出しデータd0の電位のハイレベルからローレベルへの立ち下がりエッジに応答して、前記ラインaの電位がローレベルからハイレベルに変化する。
【0090】
そして、このラインaがハイレベルに変化するため、PMOSトランジスタQ7がオフし、NMOSトランジスタQ8がオンする。したがって、バスラインL0に充電されていた電荷はNMOSトランジスタQ8を介して速やかに放電され、ラインd,ラインcの電位は接地電位となる。
【0091】
一方、前記ラインcの電位がVc/2以下に低下すると、レベル変換回路LVC内の初段の回路は、該回路を構成するトランジスタのしきい値電圧をたとえばVc/2としてレベル判定するように構成すれば、ラインcの電位をローレベル、すなわち、接地電位0Vに変換した上で、読み出しデータD0として、図示しないデータ出力端子から出力し、外部装置へ転送する。
【0092】
次に、前記遅延時間とデプリーション型NMOSトランジスタDQ1の関係について説明する。この遅延時間による電位の判定レベルについて図2の比較例と図1の回路について説明する。
【0093】
このとき、比較例の回路において、バスラインL0の負荷抵抗RLが0オームであるとし、ゲート入力はステップ関数として計算する。ここで、式中の記号は、バスラインの電位をV,負荷容量をC,PMOSトランジスタQ9のしきい値電圧の絶対値をVthp,飽和・非飽和の境界をtc,判定レベルに達するまでの時間をt,Fを周波数,Iを電流とし、図1のPMOSトランジスタQ9の電流増幅率をβp,デプリーション型NMOSトランジスタDQ1の電流増幅率をβDEとする。I=CVFであるから、CV(=I/F)について求めると、式1のようになる。
【0094】
【数1】
また、この式1を解いてPMOSトランジスタQ9の遅延時間tpについて求めると、式2のようになる。
【0095】
【数2】
一方、図1の回路において、バスラインL0の負荷抵抗RLがないものとし、ゲート入力はステップ関数とし、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のゲートには遅延により電源電圧VDDが印加されているものとする。さらに、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のドレインに接続されたPMOSトランジスタQ7の遅延時間を無視し、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のボディー効果によるしきい値電圧の絶対値Vthdの変化は無視するものとする。そして、CV(=I/F)について求めると、式3のようになる。
【0096】
【数3】
この場合、デプリーション型NMOSDQ1が常に非飽和状態であるので、このような式が算出される。
【0097】
そして、この式を解いてデプリーション型NMOSトランジスタDQ1の遅延時間を求めると、式4のようになる。
【0098】
【数4】
そして、前記式2と、式3を利用して、判定レベルに達するまでの時間を同一にするための条件を求める。この場合、式2にV=VDD/2を代入し、式4にV=2Vthd/2を代入し、tp=tdeであるから、遅延量trは、式5のようになる。
【0099】
【数5】
そして、この式をβDE(βDE<βp)について解くことにより、遅延量を設定することができる。
【0100】
また、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のゲート電圧を、判定レベルまで電源電圧VDDレベルを保持する、RG,CG,trの関係を示すと式6のようになる。ここで、RG,CGは、夫々図1のバスライン駆動回路のRd,Cdの値を表わしている。
【0101】
【数6】
【数7】
ここで、αの値は、およそ0.4から1.0程度の値となる。例えば、図1のRd、Cdを集中定数とし、ラインbの電位Vbがラインaの電位Vaの90%の電位になるまで充電する場合を考えると、式7においてVb/Vaを0.9とするとCd・Rd=0.43tとなり、αの値は、およそ0.43となる。また、分布定数モデルを用い、他の条件を同じにして計算すると、Cd・Rd=1.00tとなり、αの値は、およそ1.00となる。従って、このようなαの値を前記求めた式5の遅延量trに設定すればよい。
【0102】
図5に、本発明のレベル変換回路LVCの一例を示す。この回路は、インバータINV2と、レベル変換回路LVCに電源を供給するデプリーション型NMOSトランジスタDQ2と、出力信号の波形整形を行なうインバータINV3により構成される。
【0103】
前記インバータINV2は、PMOSトランジスタQ10と、NMOSトランジスタQ11とを含み、それぞれのゲートとドレインがそれぞれ共通接続されて構成される。
【0104】
前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ2のゲートには、PMOSトランジスタQ10のドレインとNMOSトランジスタQ11のドレインとが共通接続されたラインfに出力される信号が印加され、DQ2のドレインには電源電圧VDDが、ソースにはQ10のソースがそれぞれ接続されている。
【0105】
そして、前記インバータINV3は、それぞれのゲート、ドレインが共通接続されたPMOSトランジスタQ12とNMOSトランジスタQ13とを含む。そして、前記インバータINV2は、前記バスラインL0上の図1に示すラインc上の信号、すなわち、内部読み出しデータd0に相当する信号をそのゲートに受け、前記インバータINV3は、該内部読み出しデータd0に相当する信号の振幅をフルスイング(VDDレベルとGNDレベルを振幅とするスイング)させて読み出しデータD0を生成する。そして、前記読み出しデータD0は、図示しないデータ出力端子を介して出力され、外部装置へ転送される。
【0106】
次にこのレベル変換回路LVCの動作について説明する。まず、内部読み出しデータd0をローレベル(GND=0V)からハイレベル(VDD=5V)に変化させた場合、すなわち、バスラインL0のラインcの電位をローレベル(GND)から前記電位Vc(=Vthd)に変化させた場合について説明する。この場合には、PMOSトランジスタQ10がオフとなり、NMOSトランジスタQ11はオンとなるため、ラインfの電位は低下してローレベル(接地電位)となる。そして、このローレベルの信号がインバータINV3に入力され、PMOSトランジスタQ12がオンするため、ハイレベルすなわち電源電圧VDDレベルの読み出しデータD0がラインeから出力される。そして、前記ハイレベルのデータD0が図示しないデータ出力端子を介して出力され、外部装置へ転送される。
【0107】
次に、内部読み出しデータd0をハイレベル(VDD=5V)からローレベル(GND=0V)に変化させた場合、すなわち、バスラインL0のラインcの電位をハイレベル(Vthd)からローレベル(GND)に変化させた場合について説明する。この場合、NMOSトランジスタQ11はオフされ、PMOSトランジスタQ10はオンに移行する。デプリーション型NMOSトランジスタDQ2は、ゲート電位に該デプリーション型NMOSトランジスタDQ2のしきい値電圧の絶対値Vthdを加えた値分の電圧をPMOSトランジスタQ10のソースに印加する。従って、PMOSトランジスタQ10がオンされ、ラインfの電位はGNDから徐々に上昇して、最終的にラインfの電位は電源電圧VDDレベルにまで達する。
【0108】
そして、ラインfに出力された信号はインバータINV3に入力され、ラインeには接地電圧GNDレベルの読み出しデータD0が、図示しないデータ出力端子を介して出力され、外部装置へ転送される。
【0109】
このレベル変換回路LVCにおいては、データ書き込み/読み出しのどちらの動作の場合にも電源VDDからデプリーション型NMOSトランジスタDQ2,PMOSトランジスタQ10,NMOSトランジスタQ11を通してGNDへの定常的な貫通電流はなく、消費電流の増加は生じない。
【0110】
ところで、本実施の形態のバスライン駆動回路は、すでに触れたように、データ入力部においても適用することができる。ただし、この場合、内部回路には低振幅の電圧が印加されていれば良いので、レベル変換回路LVCは不要であリ、バスラインL0の電位をそのまま内部回路に供給すれば良い。そして、この場合、図1の内部読み出しデータd0が信号振幅の大きい書き込みデータに対応し、読み出しデータD0が信号振幅の小さい内部書き込みデータに対応する。つまり、特に図示しないが、図1のインバータINV1のゲートには書き込みデータがd0として供給され、INV1は、図1のPMOSトランジスタQ7,デプリーション型NMOSトランジスタDQ1,NMOSトランジスタQ8により構成される回路Yを駆動する。そして、データ読み出し時と同様に、デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のゲートへの信号は所定の遅延時間分遅延されて伝播される。そして、ラインcの電位は、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ1のしきい値電圧のみにしか依存しなくなるので、電源電圧の影響を受けることがなくなるので、低電圧動作マージンを確保することができ、バスラインを高速に駆動することができる。
【0111】
また、本実施の形態は、バスラインL0のみに着目して記載したが、n本のうちのいずれのバスラインにおいても共通であり、夫々のデータの電位レベルにしたがった動作を行なうものである。そして、特に、バスラインを一括充放電するときに、本実施の形態のバス駆動回路は大きな効果を奏する。
【0112】
このように、本発明のバス駆動回路は、電源電圧VDDが低い電圧仕様の半導体記憶装置を構成することによる、出力電圧の低下に伴う動作不良や、NMOSトランジスタのオンによる電流供給能力の低下に伴うバスラインの充電速度の低下という問題を完全に解決することができ、半導体記憶装置を高性能に構成できる。
【0113】
<実施の形態2>
図6は、本発明の実施の形態2を示すバスライン駆動回路である。本実施の形態の回路によれば、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3のゲート電位が接地電圧GNDに固定されている。そのため、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3は入力信号としての内部読み出しデータd0の電圧レベルの変化直後の大きな電流供給能力を有しないため、実施の形態1に比べ、図4に示すように充電速度の低下t2が生じる。しかしながら、この実施の形態によれば、図1における遅延回路を不要にできるという利点がある。
【0114】
つまり、このバスライン駆動回路は、PMOSトランジスタQ7のソースが電源VDDに接続され、ドレインはデプリーション型NMOSトランジスタDQ3のドレインに接続されている。また、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3のソースは、ラインdにおいてNMOSトランジスタQ8のドレインに接続され、NMOSトランジスタQ8のソースは接地されている。そして、ラインdに長く引き回されたバスラインL0が接続されている。
【0115】
つまり、このバスライン駆動回路は、前記PMOSトランジスタQ7のドレインと、NMOSトランジスタQ8のドレインの間に、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ3が設けられるものである。そして、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ3のソースと、NMOSトランジスタQ8のドレインとの間にて、長く引き回されたバスラインL0と接続されるものである。
【0116】
そして、図1に示した回路と同様に、前記長く引き延ばされて負荷容量CL,負荷抵抗RLが形成されたバスラインL0上に出力された信号は、レベル変換回路LVCに入力されるものである。
【0117】
ただし、この場合も実施の形態1と同様に、前記PMOSトランジスタQ7と、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3と、NMOSトランジスタQ8とを含む回路Zは、たとえば、データ出力にかかるバスライン駆動回路としては、バスラインL0の端部かつ内部回路側(メモリアレイ側)に接続される回路である。そして、データ入力に係るバスライン駆動回路としては、バスラインL0の端部かつ入力バッファ側に接続される回路である。また、このバスライン駆動回路は、半導体記憶装置に含まれるバスラインの数と、対応されて設けられるものであるが、ここでは省略し、1本のバスラインL0の駆動回路のみを示す。ここでは、前記データ出力にかかるるバス駆動回路として、本発明のバスライン駆動回路を用いた場合について説明する。
【0118】
まず、図6の回路動作について説明する。まず、内部読み出しデータd0をローレベルからハイレベルに変化させた場合について説明する。この場合、前記内部読み出しデータd0の電位をローレベル(GND=0V)からハイレベル(VDD=5V)に変化させると、ラインaの電位は、前記内部読み出しデータd0の立ち上がりに応答してハイレベルからローレベルに変化する。したがって、PMOSトランジスタQ7がオンに移行し、NMOSトランジスタQ8はオフに移行する。
【0119】
一方、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3のゲートは常に接地電位GNDに固定されているために、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3のソース電位は、しきい値電圧の絶対値Vthdとなる。そのため、バスラインL0の電位はVc即ちしきい値電圧の絶対値Vthdに達するまで充電される。レベル変換回路LVC内の初段の回路は、該回路を構成するトランジスタのしきい値電圧をたとえばVc/2としてレベル判定するように構成すれば、前記ラインcの電位がVc/2以上に上昇すると、レベル変換回路LVCは、ラインcの電位をハイレベル、すなわち、電源電圧VDDレベルに変換した上で、読み出しデータD0として、図示しないデータ出力端子から出力し、外部装置へ転送する。
【0120】
次に、内部読み出しデータd0をハイレベルからローレベルに変化させた場合について説明する。
【0121】
この場合、前記内部読み出しデータd0の電位をハイレベル(VDD=5V)からローレベル(GND=0V)に変化させると、ラインaの電位は、前記内部読み出しデータd0の立ち下がりエッジに応答してローレベルからハイレベルとなる。従って、NMOSトランジスタQ8がオンとなり、PMOSトランジスタQ7がオフとなる。その結果、バスラインL0の電位は接地電位となる。レベル変換回路LVC内の初段の回路は、該回路を構成するトランジスタのしきい値電圧をたとえばVc/2としてレベル判定するように構成すれば、前記ラインcの電位がVc/2以下に低下すると、レベル変換回路LVCは、ラインcの電位をローレベル、すなわち、接地電位GNDに変換した上で、読み出しデータD0として、図示しないデータ出力端子から出力し、外部装置へ転送する。
【0122】
また、実施の形態2ではデプリーション型NMOSトランジスタDQ3のゲート電位を接地電圧GNDに固定したが、これは接地電圧GNDに限らず電源電圧VDDよりも低い任意の電位Vdであってもよい。この場合は、ラインcの電位Vcは約Vd分だけ増加する。そして、その分消費電流は増えるが、充電速度は速くなる。
【0123】
また、デプリーション型NMOSトランジスタDQ3のゲートをPMOSトランジスタQ7,NMOSトランジスタQ8のゲート信号に接続してもよく、図1に示したバス駆動回路と同様の効果が得られる。
【0124】
また、本実施の形態2ではNMOSトランジスタQ8のドレインをバスラインL0に接続したが、これはPMOSトランジスタQ7のドレインに接続してもよく、図2の回路と比べて消費電力が低減される。
【0125】
このように、本実施の形態のバス駆動回路は、遅延回路を不要にできると共に、電源電圧に依存せずに電源を供給することができるので、小型のチップにて構成でき、遅延時間の設定も不要になり、使い勝手が向上できる。
【0126】
また、本実施の形態では、バスライン駆動回路をデータ出力にかかる回路に設けた例について記載したが、実施の形態1と同様に、前記バスライン駆動回路をデータ入力にかかる回路に設けても上述したような効果を得ることができる。
【0127】
<実施の形態3>
図7は、本発明の実施の形態3のバスライン駆動回路である。
【0128】
この回路は、電流供給源と、内部読み出しデータd0からdn−1をそれぞれ入力とするCMOSトランジスタからなるn個のインバータINV10からINV1n−1と、CMOSトランジスタからなるn個のインバータINV40からINV4n−1と、前記インバータINV40からINV4n−1の出力をそれぞれ受けるn本のバスラインL0からLn−1とを含み構成される。前記インバータINV10からINV1n−1は、たとえば、図1に示したINV1と同様な構成をしている。また、前記電流供給源は、デプリーション型NMOSトランジスタDQ4を含み、デプリーション型MOSトランジスタDQ4のドレインには電源電圧VDDが供給され、DQ4のゲートには電源電圧VDDよりも小さな一定の電圧Vdgが印加される。デプリーション型NMOSトランジスタDQ4は、複数のバスラインL0〜Ln−1に対し、1つのトランジスタで構成されているために、バスラインの本数n分の電流駆動能力、及びPMOSトランジスタQ140からQ14n−1を形成するためのPウェルの容量分を駆動する能力が必要となる。すなわち、すべてのバスラインL0〜Ln−1がハイレベルとなったときに、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ4のサイズが小さすぎると、電位の立ち上がりが悪くなるため、前記バスラインの数(n本)分の電流駆動能力が必要となる。また、Nウェルがジャンクションとして延びてしまうため、前記デプリーション型NMOSトランジスタの駆動能力としては、ジャンクション容量と負荷容量とをもつNウエルを駆動する能力が最低必要となる。
【0129】
一方、内部読み出しデータd0はINV10に入力され、該INV10の出力(ラインa0)はインバータ40に入力される。インバータINV40は、PMOSトランジスタQ140と、NMOSトランジスタQ150により構成される。前記PMOSトランジスタQ140は、ソースとサブストレート(基板)とが共通接続され、該ソースが前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ4のソースとラインgにて接続されている。前記NMOSトランジスタQ150のドレインは、前記PMOSトランジスタQ140のドレインとラインh0にて接続され、Q150のソースには接地電圧GNDが印加される。そして、前記インバータINV40の出力、すなわち、前記PMOSトランジスタQ140のドレインと前記NMOSトランジスタQ150のドレインそれぞれが共通接続されたラインh0に、前記バスラインL0が接続されている。また、n個の内部読み出しデータd0からdn−1のうちのd0以外のデータが入力される回路も同様な構成をしており、図7においては繁雑を避けるために、d0とdn−1のみを示した。
【0130】
ところで、インバータINV10,INV40等のn組の回路は、たとえば、データ出力にかかるバスライン駆動回路としては、n本のバスライン(L0からLn−1)の端部かつ内部回路側(メモリアレイ側)に接続される回路である。また、これらのインバータは、たとえば、データ入力にかかるバスライン駆動回路としては、バスラインの端部かつ入力バッファ側に接続される回路である。ここでは、前記データ出力にかかるバスライン駆動回路として、本発明のバスライン駆動回路を用いた場合について動作を説明する。最初に、内部読み出しデータd0をローレベルからハイレベルに変化させた場合について説明する。
【0131】
まず、デプリーション型NMOSトランジスタDQ4のゲートは常にドレインの電圧である電源電圧VDDよりも低い電位Vdgに固定されているために、デプリーション型NMOSトランジスタDQ4のソース電位、すなわち、ラインgの電位は、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ4のゲートに印加される電圧Vdgと、そのしきい値電圧の絶対値Vthdとの和、つまり電位Vdg+Vthdとなっている。そして、ラインgの該電位Vdg+VthdはINV40からINV4n−1までのすべてのインバータへ電源電圧として供給される。
【0132】
次に、前記内部読み出しデータd0の電位をローレベル(GND=0V)からハイレベル(VDD=5V)に変化させると、INV10の出力はローレベルとなるため、PMOSトランジスタQ140はオンする。そして、NMOSトランジスタ150はオフする。従って、接地電位GNDとされていたバスラインL0のラインh0,c0は充電されて、前記の電位Vdg+Vthdまで上昇する。
【0133】
そして、このラインc0の電位がVdg+Vthdへ上昇してゆくと、レベル変換回路LVC0はハイレベル、すなわち、電源電圧VDDレベルの信号を読み出しデータD0として図示しないデータ出力端子から出力し、該読み出しデータD0は外部装置へ転送される。
【0134】
次に、内部読み出しデータd0をハイレベルからローレベルに変化させた場合について説明する。
【0135】
この場合、前記内部読み出しデータd0の電位をハイレベル(VDD=5V)からローレベル(GND=0V)に変化させると、INV10の出力はハイレベルとなるため、PMOSトランジスタQ140はオフする。そして、NMOSトランジスタ150はオンする。従って、Vdg+VthdとされていたバスラインL0のラインc0の電荷は放電されてc0の電位は接地電圧GNDまで低下する。
【0136】
そして、このラインc0の電位が接地電位へ低下してゆくと、レベル変換回路LVC0はローレベル、すなわち、接地電位GNDレベルの信号を読み出しデータD0として図示しないデータ出力端子から出力し、該読み出しデータD0は外部装置へ転送される。
【0137】
このように、本実施の形態のバス駆動回路は、遅延回路を不要にできると共に、実施の形態2よりもさらに回路素子数を低減させることができ、さらに半導体装置の電源電圧に依存せずに所定の振幅(電圧レベル)を有する信号を形成できるので、小型のチップにて構成でき、遅延時間の設定も不要になり、使い勝手が向上できる。
【0138】
また、本実施の形態では、バスライン駆動回路をデータ出力にかかる回路に設けた例について記載したが、前記バスライン駆動回路をデータ入力にかかる回路に設けても上述したような効果が得られることは、前述の実施の形態1と同様である。
【0139】
<実施の形態4>
図11は、本発明の実施の形態4のバスライン駆動回路である。内部読み出しデータd0はインバータINV1に入力され、該インバータINV1の出力はPMOSトランジスタQ21のゲートと、遅延回路DL2と、NMOSトランジスタQ22のゲートに接続されている。PMOSトランジスタQ21のソースはVDDに、ドレインはNMOSトランジスタQ22のドレインと接続されている。NMOSトランジスタQ22のソースは接地電位に接続されており、PMOSトランジスタQ21とNMOSトランジスタQ22はラインmを出力とするインバータを構成している。遅延回路DL2は図1の遅延回路DLと同様な構成をしている。該遅延回路DL2の出力であるラインlはデプリーション型NMOSトランジスタDQ5のゲートに接続されており、前記ラインmは該デプリーション型NMOSトランジスタDQ5の一方の電極に接続されており、また該デプリーション型NMOSトランジスタDQ5の他方の電極はラインnにてバスラインL0の一端と接続されている。INV1、バスラインL0及びレベル変換回路LVCについては図1と同様な構成をしている。
【0140】
次に、図11の回路の動作を説明する。内部読み出しデータd0がローレベルからハイレベルへ変化した場合には、ラインaはローレベルとなるため、PMOSトランジスタQ21がオンし、ラインmはVDDレベルとなる。ラインlは遅延回路DL2の遅延時間に応じた時間分だけ遅れてローレベルとなるため、ラインlの電位は依然としてVDDに保たれることになり、デプリーション型NMOSトランジスタDQ5は、該DQ5のラインnの電位をDQ5のラインmの電位即ちVDDレベルに向けて引き上げようとする。したがって、デプリーション型NMOSトランジスタDQ5は、大きな電流供給能力をもって、急速にバスラインL0を充電することができる。
【0141】
遅延回路DL2の遅延時間が経過するにつれて、またバスラインLOの充電が進むにつれて、ラインl、すなわちデプリーション型NMOSトランジスタDQ5のゲートの電位はローレベルに低下してゆく。そしてデプリーション型NMOSトランジスタDQ5は、バスラインL0を充電しながら、該デプリーション型NMOSトランジスタDQ5のゲート電位が接地電位にまで低下するにつれてデプリーション型NMOSトランジスタDQ5は徐々にオフ状態に移行し、ラインnの電位がデプリーション型NMOSトランジスタDQ5のしきい値電圧の絶対値Vthdになったときに平衡状態に達し、L0の電位はデプリーション型NMOSトランジスタDQ5のしきい値電圧の絶対値Vthdとなる。
【0142】
次に、内部読み出しデータd0がハイレベルからローレベルに変化した場合を説明する。内部読み出しデータd0がローレベルに変化すると、ラインaはハイレベルとなるため、PMOSトランジスタQ21がオフし、NMOSトランジスタQ22がオンするため、ラインmは接地電位GNDレベルとなる。ラインlは遅延回路DL2の遅延時間に応じた時間分だけ遅れてローレベルからハイレベルとなるが、ラインmは接地電位GNDレベルであるため、デプリーション型NMOSトランジスタDQ5は十分に導通しており、バスラインL0の電荷はすみやかに放電される。そして、バスラインL0の電位は接地電位GNDレベルとなる。
【0143】
なお、デプリーション型NMOSトランジスタDQ5の駆動能力をMOSトランジスタQ21、Q22の駆動能力に比べて十分大きくすれば、デプリーション型NMOSトランジスタDQ5をバスラインL0の一端とラインmとの間に設けることは問題にならない。
【0144】
このように、本実施の形態においても、バスラインL0の電位は、前記デプリーション型NMOSトランジスタDQ5のしきい値電圧のみにしか依存しなくなるので、電源電圧の影響を受けることがなくなるので、低電圧動作マージンを確保することができ、バスラインを高速に駆動することができる。従って、本発明のバス駆動回路は、電源電圧VDDが低い電圧仕様の半導体記憶装置を構成することによる、出力電圧の低下に伴う動作不良や、NMOSトランジスタのオンによる電流供給能力の低下に伴うバスラインの充電速度の低下という問題を完全に解決することができ、半導体記憶装置を高性能に構成できる。
【0145】
<実施の形態5>
図8は、本発明のバスライン駆動回路を半導体記憶装置、たとえば、スタティック型RAM(以下、「SRAM」という)に適用した場合の機能ブロック図である。本実施の形態においては、一例として1メガビットの記憶容量をもつデータ幅8ビットのスタティック型RAMを示し、複数のメモリブロックM−BLKにより構成されているものとし、冗長回路等の本発明を説明するのに不要な機能については省略して示す。
【0146】
前記SRAMは、前記各メモリブロックM−BLKを有し、該メモリブロックM−BLKは、特に図示しないが、複数のワード線と、複数のデータ線対と、夫々のワード線と夫々のデータ線対との交点に設けられた複数のスタティック型メモリセルを有する。また、アドレス信号を入力するアドレス端子A0〜A16と、前記アドレス信号をカラムアドレス信号として取り込んむカラムアドレスバッファC−ABと、前記カラムアドレス信号をデコードして前記メモリブロック内のカラムアドレスを指定するカラムアドレスデコーダC−DCRとを含む。また、前記SRAMは、前記アドレス信号をローアドレス信号として取り込むローアドレスバッファR−ABと、前記ローアドレス信号をデコードして前記メモリブロック内のローアドレスを指定するローアドレスデコーダR−DCRとを含む。さらに、前記SRAMは、前記アドレス信号をブロックアドレス信号として取り込むブロック入力バッファBIBと、前記ブロックアドレス信号をデコードして前記複数のメモリブロックのうち一つのメモリブロックを選択する並びにブロックプリデコーダB−DCRとを含む。また前記SRAMは、前記メモリブロックへの書き込みデータあるいは前記メモリブロックからの読み出しデータを増幅する複数のセンスアンプSAと、外部データを入力し又は記憶データを出力する入出力兼用のデータ入出力端子D0〜D7と、外部端子から入力される書き込み制御信号WB、アウトプットイネーブル信号OEB、チップセレクト信号S1,S2とにより、前記それぞれの回路の動作タイミングを制御するタイミング制御信号を生成するクロックジェネレータCGとを含む。さらに、前記アウトプットイネーブル信号により制御され、データ出力時に、前記センスアンプを介してメモリセルから読み出した内部読み出しデータdoutを取り込み、データ出力バスLoutを介して、前記データ入出力端子へ前記読み出しデータを転送するデータ出力バッファDOBと、前記書き込み制御信号により制御され、データ入力時に、前記データ入出力端子からの書き込みデータDinを取り込み、データ入力バスLinを介して、前記センスアンプへ前記書き込みデータを転送するデータ入力バッファDIBと、前記それぞれの回路間に設けられた複数のバスラインと、前記バスラインの一部または全部において、前記バスラインの一方の端部に設けられたバスライン駆動回路とを含む。また、入力データ制御回路IDCNTを有し、該IDCNTは、所謂前記データ入力バッファDIBを含む。
【0147】
そして、さらに、センスアンプSAの出力端部には、図1に記載したバスライン駆動回路と同様の構成を有し、データ出力バスLoutの本数分設けられた第1バスライン駆動回路BD1が設けられ、複数本により構成される前記データ出力バスLoutにおける電圧振幅を小さくしている。また、特に図示しないが、前記出力バッファDOBの初段には、図5に示すレベル変換回路LVCが複数含まれる。
【0148】
また、前記入力データ制御回路IDCNTの出力部には、図1に記載したバスライン駆動回路と同様の構成を有し、複数本にて構成されるデータ入力バスLinと対応して設けられる第2バスライン駆動回路BD2が設けられ、前記複数本により構成されるデータ入力バスLinの電圧振幅を小さくしている。
【0149】
まず、本実施の形態のSRAMにおけるデータ書き込み動作について説明する。書き込むべきセルのアドレスをアドレス端子A0〜A16から入力し、書き込むべきデータをデータ入出力端子に入力するとともに、書き込み制御信号WB等に所定のタイミングで所定のレベルの信号を入力することで、書き込みが行われる。データ入出力端子D0〜D7から書き込みデータDinが入力され、前記書き込みデータDinが、入力データ制御回路IDCNTに入力される。そして、前記入力データ制御回路IDCNTにて、前記書き込みデータDinをバッファリングし、前記入力データ制御回路IDCNTの出力信号に基づいて内部書き込みデータdinが、前記指定されたアドレスの記憶セルに書き込まれる。
【0150】
ところで、指定アドレスへのデータ書き込みにおいては、入力データ制御回路IDCNTの出力部と第2バスライン駆動回路BD2とが接続され、データ入力バスLinを介して書き込みが行われる。このため、特に、前記データ入力バスLinはデータ転送を行なう信号配線であるので、信号伝達速度および精度はSRAM上重要である。しかしながら、このデータ入力バスLinの負荷容量,負荷抵抗は前記第2バスライン駆動回路BD2によって軽減されているために、高速に充放電が行われる。よって、本実施の形態のSRAMにおいて、信号伝達速度が速く、回路動作自体に悪影響が及ばない。さらに、本実施の形態のSRAMにおいて、低電圧仕様の電源電圧VDDを使用しても、消費電力を低減できるばかりでなく、データ入力を高速に行なうことが可能となる。
【0151】
次に、本実施の形態のSRAMにおけるデータ出力(読み出し)動作について説明する。ここで、アドレス選択方法については、上述したように書き込み動作と同一のため説明を省略し、アドレス選択後の動作について説明する。
【0152】
内部読み出しデータdoutを前記センスアンプSAにて取り込み、その微小電圧を増幅する。そして、データ出力バスLoutを介して、前記内部読み出しデータdoutをデータ出力バッファDOBに送出する。ところで、このセンスアンプSAの出力端部には、上述した第1バスライン駆動回路BD1が構成され、前記出力バッファDOBの入力端部には上述したレベル変換回路LVCが含まれるものであるので、前記データ出力バスLoutを介して前記内部読み出しデータdoutを、前記レベル変換回路LVCに取り込む。このとき、前記データ出力バスLoutにおいては、負荷容量および負荷抵抗が形成されているが、この第1バスライン駆動回路BD1により前記データ出力バスLoutにおける充放電において負荷が小さくされているために、データ読み出し時の消費電力の低電力化が図れる。そして、前記読み出しデータDoutがデータ出力端子D0〜D7から出力される。
【0153】
このとき、このデータ出力バスLoutはデータ転送を行なう信号配線であるので、信号伝達速度および精度はSRAM上重要である。しかしながら、このデータ入力バスLoutの負荷容量,負荷抵抗は前記第1バスライン駆動回路BD1によって軽くされているために、高速に充放電が行われる。このため、本実施の形態のSRAMにおいて、信号伝達速度が速く、回路動作自体に悪影響が及ばない。さらに、本実施の形態のSRAMにおいて、低電圧仕様の電源電圧VDDを使用しても、消費電力を低減できるばかりでなく、データ出力を高速に行なうことが可能となる。
【0154】
このように、図1のバスライン駆動回路をSRAMにおける第1バスライン駆動回路,第2バスライン駆動回路に適用することによって、データ読み出しおよび書き込みにおける消費電力を低減することができる。また、前記データ出力バス,データ入力バスにおいては、データ書き込み時および読み出し時のデータ転送が速くなるため、SRAMの応答性が向上できる。このため、本実施の形態をコンピュータに格納する高速記憶装置に適用することによって、高速動作というニーズに応えることができる。
【0155】
本実施の形態においては、本発明のバスライン駆動回路をデータ入力バッファ,データ出力バッファの両者に適用して示したが、特に限定されることなく、どちらか一方のみを用いても良い。
【0156】
また、本実施の形態のSRAMは、図1に示すバスライン駆動回路をSRAMにおける第1バスライン駆動回路,第2バスライン駆動回路に適用した例について示したが、図5または、図7に示すバスライン駆動回路を本実施の形態のSRAMにおける第1バスライン駆動回路,第2バス駆動回路に適用することもできる。たとえば、図5に示すバスライン駆動回路を本実施の形態のSRAMにおける第1バスライン駆動回路,第2バスライン駆動回路に適用した場合は、遅延回路を不要にできるので、記憶装置周辺回路の規模を小さくすることができ、素子数の多いSRAMには有利であり、かつ低消費電力のSRAMが実現できる。また、たとえば、図7に示すバスライン駆動回路を本実施の形態のSRAMにおける第1バス駆動回路,第2バス駆動回路に適用した場合は、回路素子数を大幅に減少することができるので、マイクロコンピュータ等に搭載でき、かつ低消費電力,高速動作のSRAMを得ることができる。
【0157】
また、本発明のバス駆動回路は、他のバスの駆動にも用いることができる。たとえば、半導体記憶装置内のアドレスバスや、マイクロプロセッサ内のデータバス、アドレスバス、又は、表示制御装置内の表示データ用バスライン等にも使用することができる。
【0158】
<実施の形態6>
図9に本発明のバスライン駆動回路を半導体記憶装置、特に、ダイナミック型RAMに適用した場合の機能ブロック図を示す。本実施の形態においては、一例として16Mビットの記憶容量を持つダイナミック型RAM(以下、「DRAM」という)を示し、冗長回路等本発明を説明するのに不要な回路は省略して示す。
【0159】
本実施の形態のDRAMは、複数のビット線対と、複数のワード線と、前記ビット線対と前記ワード線の交点にそれぞれ設けられた複数のダイナミック型記憶装置セルとを含むメモリアレイM−ARYと、アドレス信号を入力するアドレス端子A0〜A10とを含む。さらに、前記アドレス信号をカラムアドレス信号として取り込むカラムアドレスバッファABと、前記カラムアドレス信号をデコードしてメモリアレイ内のカラムアドレスを指定するカラムアドレスプリデコーダPDCR,カラムアドレスデコーダC−DCRとを含む。さらに、前記アドレス信号をローアドレス信号として取り込むローアドレスバッファ(図示せず)と、前記ローアドレス信号をデコードして前記メモリアレイ内のローアドレスを指定するローアドレスプリデコーダ(図示せず),ローアドレスデコーダR−DCRとを含む。ここで、図中のアドレスバッファABは、カラムアドレスバッファとローアドレスバッファを含み、図中のプリデコーダPDCRは、カラムアドレスプリデコーダとローアドレスプリデコーダを含み、前記アドレスバッファABおよび前記プリデコーダPDCRは夫々マルチプレクサによって一方が選択されるものである。更に、前記DRAMは、前記メモリアレイへの書き込みデータあるいは前記メモリアレイからの読み出しデータを増幅する複数のセンスアンプSAと、外部データが入力され又は記憶データが出力される入出力兼用のデータ入出力端子D0〜D7とを含む。また、外部端子から入力されるカラムアドレスストローブ信号CASB、ローアドレスストローブ信号RASB、ライトイネーブル信号WEBの、それぞれの信号の組み合わせによって、該DRAMのモードを設定し、前記それぞれの回路の動作タイミングを制御するタイミング制御信号を生成するロー系,カラム系,ライト系のそれぞれのクロックジェネレータCG1,CG2、WCGとを含む。また、アウトプットイネーブル信号OEBにより制御され、データ出力時に、前記センスアンプを介してメモリセルから読み出した読み出しデータを取り込み、データ出力バスLoutを介して、前記データ入出力端子へ前記読み出しデータを転送するデータ出力バッファDOBと、前記ライトイネーブル信号により制御され、データ入力時に、前記データ入出力端子からの書き込みデータを取り込み、データ入力バスLinを介して、前記センスアンプへ前記書き込みデータを転送するデータ入力バッファDIBと、前記それぞれの回路間に設けられた複数のバスラインと、前記バスラインの一部または全部において、前記バスラインの一方の端部に設けられたバスライン駆動回路とを含み構成される。
【0160】
前記センスアンプSAの出力端部には、図1に記載したバスライン駆動回路と同様の構成を有する第1バスライン駆動回路BD1が設けられる。そして、データ出力バスLoutを介して、データ出力バッファDOBと第1バスライン駆動回路BD1は接続される。また、前記出力バッファDOBの入力端部には、ここでは図示しないが、図5に示すレベル変換回路LVCが含まれる。
【0161】
ライトクロックジェネレータWCGは、ライトイネーブル信号WEBに制御され、前記データ入力バッファDIBの出力部は、第2バスライン駆動回路BD2と接続される。そして、この第2バスライン駆動回路BD2は、図1に示すバスライン駆動回路と同様の回路構成を有するものである。そして、この第2バスライン駆動回路BD2は、データ入力バスLinを介して、入出力ゲートIOと接続される。
【0162】
一方、前記データ出力バッファDOBは、クロックジェネレータCG2と接続され、さらにアウトプットイネーブル信号OEBにより動作制御される。そして、前記データ入力バッファDIBおよびデータ出力バッファDOBはそれぞれデータ入出力端子D0〜D7に接続される。このデータ入出力端子は、データの入力時および出力時にそれぞれ兼用して使用されるものである。
【0163】
また、このDRAMは、さらに、リフレッシュカウンタREFCを含み、一定時間ごとにリフレッシュを行なうことを指示するリフレッシュ信号が発生される。また、基板バックバイアスジェネレータVBBGは、基板電位を負電位に引く回路である。
【0164】
ここで、メモリセルへの情報の読み出し/書き込みにおいては、特に図示しないが、前記センスアンプSAとメモリアレイM−ARY間に設けられたカラムスイッチCWにより指定アドレスにおけるビット線対を選択し、カラムアドレスデコーダC−DCRによりビット線対の電位をセンスし、その電圧の増幅をセンスアンプSAにより行なっているものである。
【0165】
最初に、本実施の形態のDRAMにおけるデータ書き込み動作について説明する。まず、書き込むべきセルのアドレスをアドレス端子A0〜A16から所定のタイミングで入力し、書き込むべきデータをデータ入出力端子に入力するとともに、書き込み制御信号WB等に所定のタイミングで所定のレベルの信号を入力することで、書き込みが行われる。データ入出力端子D0〜D7から書き込みデータDinが入力され、データ入力バッファDIBに取り込む。なお、特に図示しないがアドレスバッファABおよびプリデコーダPDCRにおいて、カラム系回路とロー系回路はマルチプレクサを切り換えることによって、カラム系,ロー系のそれぞれのアドレスを取り込んでいる。そして、これらの動作により、カラム,ローアドレスがそれぞれ指定され、選択されたワード線およびビット線対が交差する箇所に形成されたメモリセルが選択される。
【0166】
一方、前記データ入力バッファDIBに入力された書き込みデータDinは、第2バス駆動回路BD2に入力され、データ入力バスLinを介して、入出力ゲートIO,センスアンプSAに内部書き込みデータdinを送出する。そして、前記センスアンプSAにより微小信号の内部書き込みデータdinを増幅してビット線対を介して、指定したアドレスにおけるメモリセルに前記内部書き込みデータdinが書き込まれる。
【0167】
本実施の形態のDRAMにおいては、データ入力バッファDIBからセンスアンプSAへのデータ転送時に、データ入力バスLinによって伝送される内部書き込みデータdinの信号振幅が、第2バスライン駆動回路BD2により小さくされているため、データ入力バッファDIBと、センスアンプSA間のバスラインLinは、高速かつ低消費電力にて充電される。そして、センスアンプSAにて、前記内部書き込みデータdinを増幅して、入出力ゲートIOを介して選択されたメモリセルに前記内部書き込みデータdinを書き込む。
【0168】
本実施の形態においては、特に、このデータ入力バスLinはデータ転送を行なう信号配線であるので、上述したように、信号伝達速度および精度はDRAMにおいても重要である。しかしながら、このデータ入力バスLinの負荷容量,負荷抵抗は前記第2バスライン駆動回路BD2によって軽くされているために、高速に充放電が行われる。このため、本実施の形態のDRAMにおいて、信号伝達速度が速く、回路動作自体に悪影響が及ばない。さらに、本実施の形態のDRAMにおいて、低電圧仕様の電源電圧VDDを使用しても、消費電力を低減できるばかりでなく、データ入力を高速に行なうことが可能となる。
【0169】
次に本実施の形態のDRAMのデータ読み出し動作について説明する。
【0170】
アドレスの指定については、書き込みの場合と同様に行うことができるため、データの転送経路についてのみ説明する。
【0171】
入出力ゲートIOを介して、選択されたアドレスにおけるメモリセルの蓄積データdoutをビット線対上に読み出し、センスアンプSAにて増幅して、この内部読み出しデータdoutを第1バスライン駆動回路BD1に取り込む。そして、前記第1バスライン駆動回路BD1にて前記内部読み出しデータdoutの電位を小振幅に変換する。このことにより、前記第1バスライン駆動回路の出力部と接続されたデータ出力バスLout上の電位が低くなり、前記データ出力バスLoutの充放電が高速に行われる。そして、この内部読み出しデータdoutは、前記データ出力バスLoutと接続されたデータ出力バッファDOBに入力され、その入力段に設けられた図示しないレベル変換回路に入力される。このとき、前記データ出力バスLoutは上述したように長い配線によって構成されているために、負荷抵抗,負荷容量が形成されているものの、前記データ出力バスLoutの充放電が高速に行われるために、内部読み出しデータdoutのデータ出力バッファDOBへの転送を高速に行なうことが可能となる。そして、前記読み出しデータDoutが、データ出力バッファDOBにてバッファリングされ、前記データ入出力端子D0〜D7から出力される。
【0172】
このように、このデータ出力バスLoutはデータ転送を行なう信号配線であるので、信号伝達速度および精度はDRAMにおいても重要である。しかしながら、このデータ出力バスLoutの負荷容量,負荷抵抗は前記第1バスライン駆動回路BD1によって軽くされているために、高速に充放電が行われる。このため、本実施の形態のDRAMにおいて、信号伝達速度が速く、回路動作自体に悪影響が及ばない。さらに、本実施の形態のDRAMにおいて、低電圧仕様の電源電圧VDDを使用しても、消費電力を低減できるばかりでなく、データ出力を高速に行なうことが可能となる。
【0173】
このように、図1のバスライン駆動回路をDRAMにおける第1バスライン駆動回路,第2バスライン駆動回路に適用することによって、データ読み出しおよび書き込みにおける消費電力を低減することができる。また、前記データ出力バス,データ入力バスにおいては、データ書き込み時および読み出し時のデータ転送が速くなるため、DRAMの性能が向上できる。このことによって、本実施の形態のダイナミック型RAMは、多方面にわたって活用されることができ、ダイナミック型RAMの高速化および低消費電力化というニーズに応えることができる。
【0174】
本実施の形態においては、本発明のバスライン駆動回路をデータ入力バッファ,データ出力バッファの両者に適用して示したが、特に限定されることなく、どちらか一方のみを用いても良い。
【0175】
また、本発明のバス駆動回路は、他の回路の電源供給回路として、用いることもできる。たとえば、プリチャージ回路の電源供給回路として、プリチャージ回路の電源供給ラインの端部に、本発明のバス駆動回路を設け、電源電圧の略1/2の電圧を生成しても良い。この場合、製造プロセスにおいて、デプリーション型NMOSトランジスタのしきい値電圧を調整することが必要となる。また、いうまでもなく、他の電源電圧よりも小さい電源を要する回路であれば、どの回路にも適用することが可能である。
【0176】
また、本実施の形態のDRAMは、図1に示すバスライン駆動回路をDRAMに適用した例について示したが、図5または、図7に示すバスライン駆動回路をDRAMに適用することもできる。たとえば、図5に示すバスライン駆動回路を本実施の形態のDRAMに適用した場合は、遅延回路を不要にできるので、記憶装置周辺回路の規模を小さくすることができ、コンパクトかつ低消費電力のDRAMが実現できる。また、たとえば、図7に示すバスライン駆動回路を本実施の形態のDRAMに適用した場合は、回路素子数を大幅に減少することができるので、大容量DRAMに適用でき、かつ低消費電力,高速動作のDRAMを得ることができる。
【0177】
また、本発明のバス駆動回路は、SRAM,DRAMのみでなく、マスクROM,プログラマブルROM(PROM),不揮発性メモリ(EEPROM)等に適用することも可能である。この場合、デプリーション型MOSトランジスタが、メモリアレイ内に複数使用されているために、このデプリーション型MOSトランジスタの製造工程を利用して、バス駆動回路におけるデプリーション型MOSトランジスタも形成することができる。このため、この場合は、製造工程を特に増加させることなく、それぞれの前記記憶装置を製造することができる。
【0178】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態1のバスライン駆動回路の概略図である。
【図2】本願発明者によって検討された比較例としてのバスライン駆動回路の概略図である。
【図3】本発明による実施の形態1のバスライン駆動回路の動作波形図である。
【図4】本発明による実施の形態1,実施の形態2のバスライン駆動回路におけるラインcの電位レベルと時間との関係を示すグラフである。
【図5】本発明のレベル変換回路の概略図である。
【図6】本発明による実施の形態2のバスライン駆動回路の概略図である。
【図7】本発明による実施の形態3のバスライン駆動回路の概略図である。
【図8】本発明によるバスライン駆動回路を搭載したスタティック型RAMの機能ブロック図である。
【図9】本発明によるバスライン駆動回路を搭載したダイナミック型RAMの機能ブロック図である。
【図10】レベル変換回路の概略図である。
【図11】本発明による実施の形態4のバスライン駆動回路の概略図である。
【符号の説明】
Q・・・・MOSトランジスタ
DQ・・・・デプリーションMOSトランジスタ
INV・・・・インバータ回路
RL,Rd・・・・抵抗
CL,Cd・・・・容量
PS・・・・電源供給回路
DL・・・・遅延回路
LVC・・・・レベル変換回路
IDCNT・・・・入力データ制御回路
DIB・・・・データ入力バッファ
DOB・・・・データ出力バッファ
AB・・・・アドレスバッファ
M−BLK・・・・メモリブロック
C−DCR・・・・カラムアドレスデコーダ
R−DCR・・・・ローアドレスデコーダ
PDCR・・・・アドレスプリデコーダ
BIB・・・・ブロック入力バッファ
B−DCR・・・・ブロックアドレスデコーダ
CG1,CG2・・・・クロックジェネレータ
REFC・・・・リフレッシュアドレスカウンタ
M−ARY・・・・メモリアレイ
SA・・・・センスアンプ
VBBG・・・・基板バイアスジェネレータ
MA・・・・メインアンプ
MCNT・・・・モードコントロール
WCG・・・・ライトクロックジェネレータ
IO・・・・入出力ゲート
L0,Ln・・・・バスライン
Lout・・・・データ出力バス
Lin・・・・データ入力バス
Claims (3)
- 第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記第2導電型のトランジスタのドレインとを接続し、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートには、前記第1導電型のトランジスタのゲートに入力される信号を遅延した信号が入力されてなることを特徴とするバスライン駆動回路。
- 複数のデータ線対と、複数のワード線と、前記データ線対と前記ワード線の交点にそれぞれ設けられた複数のスタティック型メモリセルと、を含む複数のメモリブロックと、アドレス信号を入力するアドレス端子と、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリブロック内のカラムアドレスを指定するカラムアドレスバッファ並びにカラムアドレスデコーダと、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリブロック内のローアドレスを指定するローアドレスバッファならびにローアドレスデコーダと、前記アドレス信号を取り込んで、前記複数のメモリブロックのうち一つのメモリブロックを選択するブロック入力バッファ並びにブロックプリデコーダと、前記メモリブロックへの書き込みデータあるいは前記メモリブロックからの読み出しデータを増幅する複数のセンスアンプと、外部データが入力されるデータ入力端子と、記憶データが出力されるデータ出力端子と、外部端子から入力される書き込み制御信号、アウトプットイネーブル信号、チップセレクト信号により、前記それぞれの回路の動作タイミングを制御するタイミング制御信号を生成するクロックジェネレータと、前記アウトプットイネーブル信号により制御され、データ出力時に、前記センスアンプを介してメモリセルから読み出した読み出しデータを取り込み、データ出力バスを介して、前記データ入出力端子へ前記読み出しデータを転送するデータ出力バッファと、前記書き込み制御信号により制御され、データ入力時に、前記データ入出力端子からの書き込みデータを取り込み、データ入力バスを介して、前記センスアンプへ前記書き込みデータを転送するデータ入力バッファと、前記それぞれの回路間に設けられた複数のバスラインと、前記バスラインの一部または全部において、前記バスラインの一方の端部に設けられたバスライン駆動回路と、により構成される半導体記憶装置であって、
前記バスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記第2導電型のトランジスタのドレインとを接続し、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートには、前記第1導電型のトランジスタのゲートに入力される信号を遅延した信号が入力されてなることを特徴とする半導体記憶装置。 - 複数のビット線対と、複数のワード線と、前記ビット線対と前記ワード線の交点にそれぞれ設けられた複数のダイナミック型メモリセルと、を含む複数のメモリアレイと、アドレス信号を入力するアドレス端子と、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリアレイ内のカラムアドレスを指定するカラムアドレスバッファ、カラムアドレスプリデコーダ、カラムアドレスデコーダと、前記アドレス信号を取り込んで、前記メモリアレイ内のローアドレスを指定するローアドレスバッファ、ローアドレスプリデコーダ、ローアドレスデコーダと、前記メモリアレイへの書き込みデータあるいは前記メモリブロックからの読み出しデータを増幅する複数のセンスアンプと、外部データが入力されるデータ入力端子と、記憶データが出力されるデータ出力端子と、外部端子から入力されるカラムアドレスストローブ信号、ローアドレスストローブ信号、ライトイネーブル信号の、それぞれの信号の組み合わせによって、ダイナミック型RAMのモードを設定し、前記それぞれの回路の動作タイミングを制御するタイミング制御信号を生成するロー系,カラム系,ライト系のそれぞれのクロックジェネレータと、前記アウトプットイネーブル信号により制御され、データ出力時に、前記センスアンプを介してメモリセルから読み出した読み出しデータを取り込み、データ出力バスを介して、前記データ出力端子へ前記読み出しデータを転送するデータ出力バッファと、前記ライトイネーブル信号により制御され、データ入力時に、前記データ入力端子からの書き込みデータを取り込み、データ入力バスを介して、前記センスアンプへ前記書き込みデータを転送するデータ入力バッファと、前記それぞれの回路間に設けられた複数のバスラインと、前記バスラインの一部または全部において、前記バスラインの一方の端部に設けられたバスライン駆動回路と、により構成される半導体記憶装置であって、
前記バスライン駆動回路は、第1導電型のトランジスタと第2導電型のトランジスタとバスラインとを含み、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記第2導電型のトランジスタのドレインとを接続し、前記第1導電型のトランジスタのドレインと前記バスラインの一端の間にデプリーション型の第2導電型のトランジスタが接続され、該デプリーション型の第2導電型のトランジスタのゲートには、前記第1導電型のトランジスタのゲートに入力される信号を遅延した信号が入力されてなることを特徴とする半導体記憶装置。
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