JP3578965B2 - 異形成形品の製造方法およびその装置 - Google Patents

異形成形品の製造方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3578965B2
JP3578965B2 JP2000090113A JP2000090113A JP3578965B2 JP 3578965 B2 JP3578965 B2 JP 3578965B2 JP 2000090113 A JP2000090113 A JP 2000090113A JP 2000090113 A JP2000090113 A JP 2000090113A JP 3578965 B2 JP3578965 B2 JP 3578965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
flow path
resin flow
extruder
die opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000090113A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001277330A (ja
Inventor
幹夫 内山
達雄 鈴木
健治 小出
勝 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tahara Machinery Ltd
Hayashi Telempu Corp
Original Assignee
Tahara Machinery Ltd
Hayashi Telempu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tahara Machinery Ltd, Hayashi Telempu Corp filed Critical Tahara Machinery Ltd
Priority to JP2000090113A priority Critical patent/JP3578965B2/ja
Publication of JP2001277330A publication Critical patent/JP2001277330A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3578965B2 publication Critical patent/JP3578965B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横断面の形状が長手方向で変化している異形成形品の製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用ウエザーストリップ、各種の装飾用縁材、階段やテラスなど建物用手すりなどは、その多くが横断面の一部に不成形部分を有する成形部が形成されて長手方向で横断面の形状が変化する異形成形品である。
【0003】
特に、この種の異形成形品としては自動車のドアー部、ウインド部、トランク部などに装着されて雨水や洗車水などの水が自動車内に浸入するのを防止するためのシール部を有するウエザーストリップが知られている。
【0004】
これら異形成形品は、押出機に異形成形品の断面形状にほぼ対応したダイ開口が形成された押出成形装置を設け、このダイ開口の前面に断面形状の不成形部分に対応して、この開口の形状を変化させる単数あるいは複数のシャツタープレートを配設し、このシャツタープレートを押出方向に直交して移動させることにより、ダイ開口の開度を調節して横断面の形状や面積を変化させる方法が知られている。
【0005】
また、異形成形品の断面形状にほぼ対応したダイ開口が形成された押出成形装置に複数台の押出機を設け、断面形状の不成形部分を有する成形部を成形する際はその個所に対応する押出機のスクリュー回転数を下げて押出成形装置のダイ開口よりの溶融樹脂の吐出量を減少させて横断面の形状や面積を変化させる方法がある。
【0006】
さらには、ダイ開口にシャッタープレートを配設し、そのシャッタープレートの移動とスクリュー回転数の変化とを連動させ、ダイ開口よりの溶融樹脂の吐出量を変化させて横断面の形状や面積を変化させる方法なども知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前者の成形方法では、通常、溶融樹脂の吐出量換言するとダイ開口は、異形成形品の横断面の形状や面積がもっとも大きい場合を想定して決めてあるために、シャッタープレートの移動によって横断面の形状や面積が小さくなる場合には、横断面の形状や面積の変化によって樹脂圧や樹脂流動量が変動し易くなる。そのため横断面の形状や面積が長手方向で複雑に変化するウエザーストリップなどの異形成形品や、横断面の形状や面積が小さなウエザーストリップなどの異形成形品の場合、シャツタープレートの形状や構造が複雑になったり、成形されたウエザーストリップなどの異形成形品に部分的なバリが発生したりする場合がある。そこで、樹脂圧や樹脂流動量の変動を吸収するため樹脂用流路にバイパス流路を設け、この流路によって樹脂圧や樹脂流動量を調整することとなるので、押出成形装置の構造がより複雑になり得るものである。
【0008】
また、後二者の成形方法では、横断面の形状の不成形部分を有する成形部に対応するようにして押出機のスクリュー回転数を下げ樹脂吐出量を減量させて、その成形部を成形することとなる。しかし、押出機から吐出される溶融樹脂は、スクリューから樹脂用流路を経てダイ開口に至るので、スクリュー回転数を下げてから樹脂吐出量の減量の変化がダイ開口に現れるまでに時間的な遅れを生じる。そのために、ウエザーストリップなどの異形成形品の長手方向の位置を検出し、確実に不成形部分に対応するようにスクリュー回転数の降下換言すると樹脂吐出量の減量を管理することとなり、そのため別個に自動的制御装置が必要となるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、押出機で溶融された合成樹脂などを、押出成形装置内の樹脂用流路に流動させてダイ開口より吐出して、横断面の形状が長手方向で変化する異形成形品の製造方法であって、一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた主樹脂流路と主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端を吐出側のダイ開口に通じさせた従樹脂流路とで樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂流量調整弁を配設し、異形成形品の横断面が大きい部分の形状に合わせて樹脂流量調整弁を開方向に調整すると共に、押出機のスクリュー回転数を上昇方向に調整して合成樹脂などの吐出量を増加させて押し出すことによって、異形成形品の横断面の全形状を一体的に押出成形する工程と、異形成形品の横断面が小さい部分の形状に合わせて樹脂流量調整弁を閉方向に調整すると共に、押出機のスクリュー回転数を下降方向に調整して合成樹脂などの吐出量を減少させて押し出すことによって、押出成形品の横断面の一部に不成形部分を有する成形部を一体的に押出成形する工程とを備えたことにある。
【0010】
また、横断面の一部に不成形部分を有する成形部に対応するダイ開口に配設したシャッタープレートの移動によるダイ開口の開度の調整と樹脂流量調整弁の開度の調整とスクリュー回転数の調整とを連動して、押出機で溶融された合成樹脂などの吐出量を増減させて成形することにある。
【0011】
また、樹脂用流路の内側位置に合成樹脂などが被覆される芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路の主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂流量調整弁を配設し、押出機で溶融された合成樹脂などを、樹脂用流路内に流動させて芯材支持用マンドレルを経由してダイ開口より吐出して、芯材に被覆することにある。
【0012】
また、押出機で溶融された合成樹脂などを樹脂用流路内に流動させてダイ開口より吐出させる異形成形品用の押出成形装置であって、押出成形装置に一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた主樹脂流路と主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端を吐出側のダイ開口に通じさせた従樹脂流路とでなる樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路であって、かつ、その流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けたことにある。
【0013】
また、押出機で溶融された合成樹脂などを樹脂用流路内に流動させてダイ開口より吐出させる異形成形品用の押出成形装置であって、押出成形装置に一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた樹脂流路を複数本形成すると共に、少なくともその一本の樹脂流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けたことにある。
【0014】
また、樹脂用流路あるいは樹脂流路の内側位置に押出機で溶融された合成樹脂などが被覆される芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路あるいは樹脂流路に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を配設し、押出機で溶融された合成樹脂などを、その流路内に流動させて芯材支持用マンドレルを経由してダイ開口より吐出して、芯材に被覆することにある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に実施例に基づき説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施例で押出成形される異形成形品Aの斜視図であり、この異形成形品Aは、断面ほぼU字状の基体部aと、その内面に下向き状のシール部bが、またU字状の基体部aの底部外には一部に切落部d(不成形部分)を有する上向き状のひれ部c(成形部)が形成してある。このU字状基体部aと下向き状シール部bは、常に同一断面形状で成形される部分であるが、上向き状ひれ部cは切落部dが成形されるなど長手方向において横断面の形状が変化している。
【0017】
図2は、図1の押出異形成形品Aを成形するための押出成形装置の概略断面図であって、この押出成形装置は、押出機で溶融された合成樹脂などをダイ開口5より流動・吐出させる主樹脂流路10および主樹脂流路10に連通・分岐された従樹脂流路20からなる樹脂用流路1と、従樹脂流路20のダイ開口51に近い位置に設けた樹脂流量調整弁13などから構成されている。
【0018】
樹脂用流路1を構成する主樹脂流路10は、その一方端は押出機のスクリュー(図示せず)先端側の樹脂流入部4に通じ、他方端は吐出側のダイ開口5に通じて押出成形装置内に形成してある。主樹脂流路10は常に同一断面形状で成形されるU字状基体部aと下向き状シール部bに対応する個所に溶融された合成樹脂などを流動させるものである。
【0019】
主樹脂流路10に連通・分岐された従樹脂流路20は、その一端を主樹脂流路10と連通させ、他端を吐出側のダイ開口51に通じさせてある。従樹脂流路20は、切落部dを有する上向き状ひれ部cに対応する個所に溶融された合成樹脂などを流動させるものである。
【0020】
そして従樹脂流路20には、従樹脂流路20のダイ開口51の近い位置に、従樹脂流路20内を流動する樹脂量の増減を図るスクリュー先端側の樹脂流入部4と吐出側のダイ開口51を連結して合成樹脂などを樹脂流入部4の方向からダイ開口51の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁13が設けてある。
【0021】
樹脂流量調整弁13は、従樹脂流路20内を流動する樹脂量を調整するものであって、詳しくは、主樹脂流路10とこれに分岐・形成してある従樹脂流路20とに分流する樹脂量をバランス良く調節する樹脂調節弁131と、従樹脂流路20内を流動する樹脂量を流動〜遮断詳しくは、従樹脂流路20内における樹脂量の増減あるいは中断を図る樹脂遮断弁132とにより構成してあり、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による従樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による従樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるものである。
【0022】
樹脂調節弁131および樹脂遮断弁132は、ダイ開口51のできるだけ近い位置に配設するのが溶融樹脂の樹脂量の調整結果が速やかに現れるので良い。図2では、ダイプレート7と弁131、132の構造の関係でダイ開口51より若干離れた個所になっているが、ダイプレート7と弁131、132の構造を工夫することでさらに近接することが好ましい。
【0023】
異形成形品の横断面の形状や面積によっては、従樹脂流路20に樹脂遮断弁132(あるいは樹脂調節弁131)を設けることなく樹脂調節弁131(あるいは樹脂遮断弁132)のみを設けてこれを樹脂流量調整弁13とし、これにより従樹脂流路20内を流動する樹脂量の流動〜遮断あるいは中断を図っても良い。
【0024】
また、必要に応じて樹脂流量調整弁を従樹脂流路に代えて主樹脂流路に設けたり、主樹脂流路および従樹脂流路の双方に設けても良い、特に後者の場合は主樹脂流路および従樹脂流路内を流動する樹脂量のバランスを調整するのに好ましい。
【0025】
要は、従樹脂流路または/および主樹脂流路のダイ開口の近い位置に、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設ける。この樹脂流量調整弁は、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるもので、主樹脂流路と従樹脂流路との樹脂量のバランスを調整する樹脂調節弁と、従樹脂流路または/および主樹脂流路内の樹脂量を調整する樹脂遮断弁とが必要であり、そのために、従樹脂流路または/および主樹脂流路にその機能を有する樹脂調節弁と樹脂遮断弁とを設けるのが好ましい。しかし、場合によっては、樹脂調節弁、樹脂遮断弁のいずれか一方を設けてこれを兼用させても良い。
【0026】
樹脂流量調整弁13の調整操作部3a詳しくは、樹脂調節弁131の調節操作部31aおよび樹脂遮断弁132の遮断操作部32aを押出成形装置外に露出させておくと、それら弁の操作が容易に行うことができ好適である。
【0027】
樹脂調節弁131の調節操作部31aは、弁体とその弁体の開度を調整させるシャフトとからなり、開度の調整によって従樹脂流路20内を流動する樹脂量の調節あるいは遮断を図る役割を果たす。
【0028】
樹脂遮断弁132の遮断操作部32aは、弁体とその弁体の開度を調整させるシャフトに加えて、サーボモータ、減速機、偏芯カムなどからなり、従樹脂流路12内を流動する樹脂量を流動〜遮断を図る役目を果たす。
【0029】
調節操作部31aや遮断操作部32aのシャフト、サーボモータ、減速機、偏芯カムなどは、例えば、押出機に取り付けた樹脂圧力計や押出機のスクリュー回転数(rpm)、押出量、押出速度あるいは異形成形品の寸法、形状を検出しながら手動またはマイクロコンピュータ制御手段を用いて操作・制御される。
【0030】
本発明の押出成形装置で、図1に示す異形成形品Aを例えばエチレン・プロピレン・ジエン共重合体樹脂(EDPM)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、軟質塩化ビニルや軟質ポリエチレンなどの合成樹脂で成形する場合を説明する。
【0031】
異形成形品Aの横断面が大きな部分具体的にはシール部bを有する断面ほぼU字状の基体部aと上向き状ひれ部cの形状に合わせて樹脂調節弁131の開度をほぼ解放状態にして溶融した前記合成樹脂など(以下、「溶融樹脂」という)を主樹脂流路10内に流動させると共に、基体部aと上向き状ひれ部cとの押出量の比を樹脂遮断弁132を開閉しながら調整する。その状態で、押出機のスクリュー回転数(rpm)を上げて溶融樹脂の吐出量を増加させて異形成形品Aの横断面の全体形状を一体的に押出成形する。
【0032】
引続き、横断面が小さい部分具体的にはシール部bを有する断面ほぼU字状の基体部a換言するとひれ部cの無い基体部a(不成形部分を有する成形部)の形状に合わせて樹脂調節弁131を閉めると共に、樹脂遮断弁132を一気に閉めて従樹脂流路20内に溶融樹脂が流動するのをほぼ遮断するまで絞り込み調整する。
【0033】
その状態で、押出機のスクリュー回転数(rpm)を下げて溶融樹脂の吐出量を減少させて異形成形品Aの横断面の一部に切落部dを有する断面ほぼU字状の基体部aを一体的に押出成形して所定の形状をした異形成形品Aを成形する。
【0034】
また、必要に応じて樹脂遮断弁132を閉鎖することなく開度を途中で止めたり、あるいは樹脂調節弁131の開度を調整して切落部dの形状を変えても良い。なお、異形成形品の形状によっては、所定の断面形状を有する断面あるいは不成形部分を有する成形部を形成する際に、スクリュー回転数(rpm)を下げると共に、主樹脂流路内や従樹脂流路を流動する溶融樹脂の吐出量を、樹脂流量調整弁の樹脂調節弁や樹脂遮断弁の開度の調整を主体として行って異形成形品の横断面の形状や樹脂圧、樹脂量のバランスを確保しても良い。
【0035】
図3は、図1と相似形をした大型異形成形品あるいは多層状異形成形品(図示せず)が成形される本発明の別の実施例の押出成形装置の概略断面図である。特に、異種樹脂などによる異形成形品や多色の異形成形品の成形押出に好適である。
【0036】
この押出成形装置には、溶融樹脂を別々にダイ開口5、51より流動・吐出する2本の樹脂用流路が内設してある。
【0037】
一本の樹脂用流路は、一方端は押出機のスクリュー(図示せず)の先端側の樹脂流入部41に通じ、他方端は吐出側のダイ開口5に通じた主樹脂流路10であり、他の一本の樹脂用流路は、一方端は押出機のスクリュー(図示せず)の先端側の樹脂流入部4に通じ、他方端は吐出側のダイ開口51に通じた従樹脂流路20である。
【0038】
従樹脂流路20のダイ開口51に近い位置には、その流路内を流動する樹脂量の増減を図るスクリュー先端側の樹脂流入部4と吐出側のダイ開口51を連結して合成樹脂などを樹脂流入部4の方向からダイ開口51の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁13として樹脂遮断弁132が、その調整操作部3aを押出成形装置外に露出して設けてある。
【0039】
樹脂遮断弁132は、従樹脂流路20内を流動する樹脂量を押出機のスクリュー回転数に合わせて流動〜遮断詳しくは、従樹脂流路20内を流動する樹脂量の増減あるいは中断を図るものであり、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による従樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による従樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるものである。
【0040】
そして、図1のような異形成形品にあっては、前者の主樹脂流路10はU字状基体部aと下向き状シール部b(常に同一断面形状で成形される成形部)に対応する個所に溶融樹脂を流動してこれを成形し、後者の従樹脂流路20は切落部dを有する上向き状ひれ部c(不成形部分を有する成形部)に対応する個所に溶融樹脂を流動してこれを成形するものである。
【0041】
多層状異形成形品(図示せず)にあっては、前者の主樹脂流路10は、連続状の内層(または外層)に対応する個所に溶融樹脂を流動してこれを成形し、後者の従樹脂流路20は、不連続状の内層(または外層)に対応する個所に溶融樹脂を流動してこれを成形するものである。
【0042】
異形成形品の横断面の形状や面積あるいは多層状異形成形品の形状によっては、従樹脂流路20または/および主樹脂流路10に樹脂遮断弁に代えて前記(図2で説明した)実施例の樹脂調節弁のみを設けて、あるいは前記(図2で説明した)実施例と同様樹脂調節弁と樹脂遮断弁との双方を設けてこれらにより従樹脂流路または/および主樹脂流路内を流動する樹脂量の流動〜遮断詳しくは、従樹脂流路内を流動する樹脂量の増減あるいは中断を図っても良い。
【0043】
また、前記(図2で説明した)実施例と同様、この樹脂流量調節弁としての樹脂遮断弁(あるいは樹脂調節弁)の調整による流動〜遮断に連動してスクリュー回転数(rpm)を制御するものである
【0044】
なお、樹脂遮断弁(あるいは樹脂調節弁)の調整操作部は、押出成形装置外に露出させておくと、弁の操作が容易に出来て好ましい。
【0045】
さらには、樹脂遮断弁(あるいは樹脂調節弁)の構造、機能、操作及び作用効果は、前記(図2で説明した)実施例と同様である。
【0046】
この押出成形装置で、図1と相似形をした大型異形成形品あるいは多層状異形成形品(図示せず)を成形する場合を説明する。
【0047】
大型異形成形品の横断面が大きな部分具体的にはシール部を有する断面ほぼU字状の基体部と上向き状ひれ部、あるいは多層状異形成形品の連続状の内層と外層などに合わせて樹脂遮断弁132の開度をほぼ解放状態にして溶融樹脂を主樹脂流路11内に流動させると共に、基体部と上向き状ひれ部、あるいは内層と外層との押出量の比を樹脂遮断弁132の調節で調整し、所定の形状を一体的に押出成形する。
【0048】
その状態で、押出機のスクリュー回転数(rpm)を上げて溶融樹脂の吐出量を増加させて大型異形成形品あるいは多層状異形成形品の形状や樹脂圧、樹脂量のバランスを確保しながら押出成形する
【0049】
引続き、横断面が小さい部分具体的にはシール部を有する断面ほぼU字状の基体部のみ(不成形部分を有する成形部)の形状、あるいは不連続状の内層(または外層)に合わせて樹脂遮断弁132を一気に閉めて従樹脂流路20内の溶融樹脂が流動するのをほぼ遮断するまで絞り込み調節し、所定の形状を一体的に押出成形する。
【0050】
その状態で、押出機のスクリュー回転数(rpm)を下げて溶融樹脂の吐出量を減少させて大型異形成形品あるいは多層状異形成形品の不成形部分を有する成形部あるいは不連続状の内層(または外層)の形状や樹脂圧、樹脂量のバランスを確保しながら大型異形成形品あるいは多層状異形成形品を所定長さ押出成形するものである
【0051】
なお、必要に応じて樹脂遮断弁132を閉鎖することなく開度を調節して不成形部分や内層(または外層)の形状を変えても良い。
【0052】
図4は、本発明のさらに別の実施例で押出成形される芯入り異形成形品Bの斜視図であり、この異形成形品Bは、金属製芯材jを内挿した4層状の異形成形品であって、水平部の両端に曲げ縁を有する基体部eと、その上面の両側端と中央部に3っの上向きひれ部f、g、hが突設した態様であって、基体部eの水平部と両端の曲げ縁には金属製芯材jが内挿してある。そして、上向きひれ部f、g、hには一部に切落部(不成形部分)f−1、g−1、h−1が形成されている。結果、基体部eは常に同一断面形状で成形され、上向きひれ部f、g、hは断面形状が長手方向で変化した態様になっている。
【0053】
図5は、図4の芯入り押出異形成形品Bを成形するための押出成形装置の概略断面図であって、この押出成形装置は、4層を成形する4台の押出機のスクリュー(図示せず)先端側の樹脂流入部4、41、42、43と、ほぼ中央より前方に配した芯材支持用のマンドレル6と、樹脂流入部4、41、42に連通して溶融樹脂をダイ開口5、5、5、51、51、51(1っの5、51は図示せず、以下同じ)より流動・吐出させる3本の樹脂用流路1、2、3と、樹脂流入部43に連通して溶融樹脂を1個のダイ開口(図示せず)より流動・吐出させる1本の樹脂流路43aとで構成してある。
【0054】
これら樹脂用流路1、2、3および樹脂流路43aは芯材支持用マンドレル6の外側に位置してこのマンドレル6を包囲するように配されている。
【0055】
樹脂用流路1、2、3は、樹脂流入部4、41、42からダイ開口5、5、5に連通した主樹脂流路10、11、12(12は図示せず、以下同じ)とこの主樹脂流路10、11、12に分岐・形成した従樹脂流路20、21、22(22は図示せず、以下同じ)とこの従樹脂流路20、21、22のダイ開口51、51、51に近い位置に設けてあるスクリュー先端側の樹脂流入部4、41、42と吐出側のダイ開口51、51、51を連結して合成樹脂などを樹脂流入部4、41、42の方向からダイ開口51、51、51の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁13、23、33(33は図示せず、以下同じ)とで構成してある。そして、樹脂流量調整弁13、23、33は、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による従樹脂流路20、21、22内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による従樹脂流路20、21、22内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるものである。
【0056】
また、樹脂流路43aは、樹脂流入部43からダイ開口(図示せず)に連通して配してある。
【0057】
マンドレル6は、芯材jとほぼ同型をした中空部を有する芯材のガイドであって、中空部は芯材jが押出方向に移動するように、芯材jより若干大き目に形成されている。そして、押出成形用装置の中央よりダイ開口5側の位置に内在されている。
【0058】
溶融樹脂を流動・吐出させる樹脂用流路1は、ほぼ中央の芯材支持用のマンドレル6を包囲するようにそのマンドレル6の外側に位置し、一方端は押出機のスクリュー(図示せず)先端側の樹脂流入部4に通じ他方端は吐出側のダイ開口5に通じた主樹脂流路10と、この主樹脂流路10に分岐・形成した従樹脂流路20と、この従樹脂流路20のダイ開口51に近い位置に設けた、スクリュー先端側の樹脂流入部4と吐出側のダイ開口51を連結して合成樹脂などを樹脂流入部4の方向からダイ開口51の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂調節弁131と樹脂遮断弁132とからなる樹脂流量調整弁13とで構成してある。
この従樹脂流路20は、一端を主樹脂流路10と連通させ、他端を吐出側のダイ開口51に通じさせて主樹脂流路10に分岐・形成してある。
【0059】
樹脂用流路2は、樹脂用流路1と同様にマンドレル6を包囲するようにして、一方端は樹脂流入部41に通じ他方端はダイ開口5に通じた主樹脂流路11と、この主樹脂流路11に分岐・形成した従樹脂流路21と、この従樹脂流路21のダイ開口51に近い位置に設けた、スクリュー先端側の樹脂流入部41と吐出側のダイ開口51を連結して合成樹脂などを樹脂流入部41の方向からダイ開口51の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂調節弁231と樹脂遮断弁232とからなる樹脂流量調整弁23とで構成してある。
この従樹脂流路21は、主樹脂流路11に連通させ、他端を吐出側のダイ開口51に通じさせて主樹脂流路11に分岐・形成してある。
【0060】
樹脂用流路3は、図示してないが前者樹脂用流路1、2と同様マンドレル6を包囲するようにして、一方端は樹脂流入部42に通じ他方端はダイ開口5に通じた主樹脂流路12と、この主樹脂流路12に分岐・形成した従樹脂流路22と、この従樹脂流路22のダイ開口51に近い位置に設けた、スクリュー先端側の樹脂流入部42と吐出側のダイ開口51を連結して合成樹脂などを樹脂流入部42の方向からダイ開口51の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂調節弁331と樹脂遮断弁332とからなる樹脂流量調整弁33とで構成してある。
この従樹脂流路22は、主樹脂流路12に連通させ、他端を吐出側のダイ開口51に通じさせて主樹脂流路12に分岐・形成してある。
【0061】
芯材入り異形成形品Bは、前記の通り4層から構成され、その1層目換言すると基体部eの一部を構成する直角曲がり縁の上半分部とそれに連なる上向きひれ部fの成形は、主樹脂流路10と従樹脂流路20とで構成される樹脂用流路1で成形される。詳しくは、主樹脂流路10は、常に同一断面形状で形成される基体部eの一部を構成する直角曲がり縁の上半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形し、従樹脂流路20は、切落部f−1を有する上向きひれ部fに対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0062】
2層目換言すると基体部eを構成する水平部の上半分部とそれに連なる上向きひれ部gの成形は、主樹脂流路11と従樹脂流路21とで構成される樹脂用流路2で成形される。詳しくは、主樹脂流路11は、常に同一断面形状で形成される水平部の上半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形し、従樹脂流路21は、切落部g−1を有する上向きひれ部gに対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0063】
3層目換言すると基体部eの一部を構成する傾斜曲がり縁の上半分部とそれに連なる上向きひれ部hの成形は、いずれも図示しない主樹脂流路12と従樹脂流路22とで構成される樹脂用流路3で成形される。詳しくは、主樹脂流路12は、常に同一断面形状で形成される基体部eの一部を構成する傾斜曲がり縁の上半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形し、従樹脂流路22は、切落部h−1を有する上向きひれ部hに対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0064】
4層目換言すると基体部eの一部を構成する直角曲がり縁と水平部と傾斜曲がり縁の各々の下半分部の成形は、いずれも図示しない主樹脂流路のみからなる樹脂流路43aで成形される。詳しくは、樹脂流路43aは、常に同一断面形状で成形される基体部eの一部を構成する直角曲がり縁と水平部と傾斜曲がり縁の各々の下半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0065】
以上のように、樹脂用流路1は、芯材入り異形成形品Bの基体部eの一部を構成する直角曲がり縁の上半分部と、それに連なる上向きひれ部fとを成形するもので、主樹脂流路10は、常に同一断面形状で形成される直角曲がり縁の上半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させるものであり、従樹脂流路20は、切落部f−1を有する上向きひれ部fに対応する個所に溶融樹脂を流動させるものである。
【0066】
樹脂用流路2は、芯材入り異形成形品Bの基体部eを構成する水平部の上半分部と、それに連なる上向きひれ部gとを成形するもので、主樹脂流路11は、常に同一断面形状で形成される水平部の上半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させるものであり、従樹脂流路21は、欠落部g−1を有する上向きひれ部gに対応する個所に溶融樹脂を流動させるものある。
【0067】
樹脂用流路3は、芯材入り異形成形品Bの基体部eの一部を構成する傾斜曲がり縁の上半分部と、それに連なる上向きひれ部hとを成形するもので、図示してないが、主樹脂流路12は、常に同一断面形状で形成される基体部eの一部を構成する傾斜曲がり縁の上半分部に対応する個所に溶融樹脂を流動させるものであり、従樹脂流路22は、切落部h−1を有する上向きひれ部hに対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0068】
樹脂流路43aは、芯材入り異形成形品Bの基体部eの一部を構成する直角曲がり縁の下半分部と、水平部の下半分部と、傾斜曲がり縁の下半分部とを成形するもので、図示してないが、常に同一断面形状で成形されるこれらをに対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0069】
樹脂流量調整弁13、23、33は、各々樹脂用流路1、2、3に配され、主樹脂流路10、11、12とこれに分岐・形成してある従樹脂流路20、21、22とに分流する樹脂量をバランス良く調節する樹脂調節弁131、231、331(331は図示せず、以下同じ)と従樹脂流路20、21、22内を流動する樹脂量を流動〜遮断詳しくは、従樹脂流路20、21、22内における樹脂量の増減あるいは中断を図る樹脂遮断弁132、232、332(332は図示せず、以下同じ)とにより構成してあり、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるものである。
【0070】
また、異形成形品の横断面の形状や面積によっては、前記(図3で説明した)実施例と同様、主樹脂流路または/および従樹脂流路に樹脂調節弁(あるいは樹脂遮断弁)を設けることなく樹脂遮断弁(あるいは樹脂調節弁)のみを設けてこれを樹脂流路調整弁とし、これにより主樹脂流路内または/および従樹脂流路内を流動する樹脂量の流動〜遮断あるいは中断を図っても良い。
【0071】
なお、樹脂流量調整弁13、23、33の調整操作部13a詳しくは、樹脂調節弁の調節操作部131aおよび樹脂遮断弁の遮断操作部132aは押出成形用装置外に露出させておくと、弁の操作が容易に出来て好ましい。
【0072】
さらには、樹脂調節弁の調節操作部や樹脂遮断弁の遮断操作部の構造、機能、操作及び作用効果は、前記(図2で説明した)実施例と同様である。
【0073】
この押出成形装置で、図5の4層状の芯材入異形成形品Bを成形する場合を説明する。
【0074】
4台の押出機(図示せず)が押出成形装置の樹脂流入部4、41、42、43に接続される。即ち、3台の押出機は樹脂流入部4、41および42に続く樹脂用流路1、2、3の3本に連通され、残る1台の押出機は樹脂流入部43に続く樹脂流路43aに連通される。
【0075】
そして、芯入り異形成形品Bの横断面が大きな部分具体的には基体部eと上向きひれ部f、g、hとが揃った形状に合わせて樹脂調節弁131、231、331の開度をほぼ解放状態にして溶融樹脂を主樹脂流路10、11、12内に流動させると共に、基体部e(不成形部分を有さない成形部)と切落部f−1、g−1、h−1を有する上向きひれ部f、g、h(不成形部分を有する成形部)との押出量の比を樹脂遮断弁132、232、332の調節で調整し、所定の形状を一体的に押出成形する。
【0076】
その状態で、押出機のスクリュー回転数(rpm)を上げて溶融樹脂の吐出量を増加させて異形成形品Bの形状や樹脂圧、樹脂量のバランスを確保しながら押出成形する
【0077】
引続き、横断面が小さい部分具体的には切落部f−1を有する上向きひれ部f、切落部h−1を有する上向きひれ部h、切落部g−1を有する上向きひれ部g(いずれも不成形部分を有する成形部)の形状に合わせて樹脂調節弁131、231、332を閉めると共に、樹脂遮断弁132、232、332を一気に閉めて従樹脂流路20、21、22内の溶融樹脂が流動するのをほぼ遮断するまで絞り込み調節し、所定の形状を一体的に押出成形する。
【0078】
その状態で、押出機のスクリュー回転数(rpm)を下げて溶融樹脂の吐出量を減少させて異形成形品Bの不成形部分を有する成形部の形状や樹脂圧、樹脂量のバランスを確保しながら芯材入り異形成形品Bを所定長さ押出成形するものである
【0079】
なお、必要に応じて樹脂遮断弁132、232、332を閉鎖することなく開度を調節して不成形部分の形状を変えても良い。
【0080】
図6は、本発明の実施例で押出成形されるウエザーストリップCの断面図であり、このウエザーストリップCは、断面形状が長手方向で変化し、金属製芯材Sが内挿された2層状のU字状把持部C1と、U字状把持部C1の右側に形成されている2層状の中空シール部C2と、U字状把持部C1の基部外面に連設されている2層状のシールリップ部C3と、U字状把持部C1の内面に突設してある保持リップ部C4と、保持リップ部C5との5層で構成してある。
【0081】
そして、2層状のU字状把持部C1、中空シール部C2、保持リップ部C5は、切落部などの不成形部分を有することなく形成され、シールリップ部C3、保持リップ部C4は、長手方向に切落部などの不成形部分を有した状態例えば外層C31と内層C32と保持リップ部C4には長手方向に所定の距離だけこれらが形成されていない状態の個所を有している。
【0082】
図7は、図6のウエザーストリップCを成形するための押出成形装置の概略断面図であって、この押出成形装置は、5層を成形する5台の押出機のスクリュー(図示せず)先端側の樹脂流入部4、41、42、43、44と、ほぼ中央より前方に配した芯材支持用のマンドレル6と、樹脂流入部4、41、44に連通して溶融樹脂をダイ開口5、5、5(2っの5は図示せず、以下同じ)より流動・吐出させる3本の樹脂用流路1、2、3と、樹脂流入部42、43に連通して溶融樹脂を別々に形成してある2個のダイ開口(図示せず)より流動・吐出させる2本の樹脂流路42a、43aとで構成してある。
【0083】
これら樹脂用流路1、2、3および樹脂流路42a、43aは、芯材支持用マンドレル6の外側に位置してマンドレル6を包囲するように配されている。
この樹脂用流路1、2、3は、樹脂流入部4、41、44からダイ開口5、5、5に連通した主樹脂流路10、11、12(11、12は図示せず、以下同じ)と、この主樹脂流路10、11、12に分岐・形成した従樹脂流路20、21、22(21、22は図示せず、以下同じ)と、この従樹脂流路20、21、22のダイ開口5、5、5に近い位置に設けてあるスクリュー先端側の樹脂流入部4と吐出側のダイ開口部53を連結して合成樹脂などを樹脂流入部4、41、44の方向からダイ開口5、5、5の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁3、13、23(13、23は図示せず、以下同じ)とで構成してある。
そして、樹脂流量調整弁3、13、23は、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による従樹脂流路20、21、22内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による従樹脂流路20、21、22内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるものである。
【0084】
また、樹脂流路42a、43aは、樹脂流入部42、43からダイ開口(図示せず)に連通して配してある。
【0085】
マンドレル6は、芯材Sとほぼ同型をした中空部を有する芯材のガイドであって、中空部は芯材Sが押出方向に移動するように、芯材Sより若干大き目に形成されている。そして、押出成形用装置の中央よりダイ開口5側の位置に内在されている。
【0086】
溶融樹脂を流動・吐出させる樹脂用流路1は、ほぼ中央の芯材支持用のマンドレル6を包囲するようにそのマンドレル6の外側に位置し、一方端は押出機のスクリュー(図示せず)先端側の樹脂流入部4に通じ他方端は吐出側のダイ開口5のダイ開口部52に通じた主樹脂流路10と、この主樹脂流路10に分岐・形成した従樹脂流路20と、この従樹脂流路20のダイ開口部53に近い位置に設けた、スクリュー先端側の樹脂流入部4と吐出側のダイ開口部53を連結して合成樹脂などを樹脂流入部4の方向からダイ開口部53の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂調節弁31と樹脂遮断弁32とからなる樹脂流量調整弁3とで構成してある。
この従樹脂流路20は、一端を主樹脂流路10と連通させ、他端を吐出側のダイ開口部53に通じさせて主樹脂流路10に分岐・形成してある。
【0087】
溶融樹脂を流動・吐出させる他の2本の樹脂用流路2、3(一部を点線で示す)は、樹脂用流路1と同様にマンドレル6を包囲するようにして、一方端は樹脂流入部41、44に通じ他方端はダイ開口部52、52(図示せず)に通じた主樹脂流路11、12(図示せず)と、この主樹脂流路11、12に分岐・形成した従樹脂流路21、22(図示せず)と、この従樹脂流路21、22のダイ開口部53、53(図示せず)に近い位置に設けた、スクリュー先端側の樹脂流入部41、44と吐出側のダイ開口部53、53を連結して合成樹脂などを樹脂流入部41、44の方向からダイ開口53、53の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂調節弁131、231と樹脂遮断弁132、232とからなる樹脂流量調整弁13、23とで構成してある。(いずれも図示せず)
これら従樹脂流路21、22は、従樹脂流路20と同様一端を主樹脂流路11、12と連通させ、他端を吐出側のダイ開口部53、53に通じさせて主樹脂流路11、12に分岐・形成してある。(いずれも図示せず)
ウエザーストリップCは、前記の通り5層から構成され、その1層目換言すると心材S周囲のU字状把持部C1の内層C12とシールリップ部C3の内層C32の成形は、主樹脂流路10と従樹脂流路20とで構成される樹脂用流路1で成形される。詳しくは、主樹脂流路10は、常に同一断面形状で形成されるU字状把持部C1の内層C12に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形し、従樹脂流路20は、切落部(不成形部分)を有するシールリップ部C3の内層C32に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0088】
2層目換言すると心材S周囲のU字状把持部C1の外層C11とシールリップ部C3の外層C31の成形は、主樹脂流路11と従樹脂流路21とで構成される樹脂用流路2で成形される。詳しくは、主樹脂流路11は、常に同一断面形状で形成されるU字状把持部C1の外層C11に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形し、従樹脂流路21は、切落部(不成形部分)を有するシールリップ部C3の外層C31に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0089】
3層目換言すると保持リップ部C5と保持リップ部C4の成形は、主樹脂流路12と従樹脂流路22とで構成される樹脂用流路3で成形される。詳しくは、主樹脂流路12は、常に同一断面形状で形成される保持リップ部C5に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形し、従樹脂流路22は、切落部(不成形部分)を有する保持リップ部C4に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0090】
4層目換言すると中空シール部C2の外層C21の成形は、主樹脂流路のみからなる樹脂流路42aで成形される。詳しくは、樹脂流路42aは、常に同一断面形状で成形される中空シール部C2の外層C21に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0091】
5層目換言すると中空シール部C2の内層C22の成形は、主樹脂流路のみからなる樹脂流路43aで成形される。詳しくは、樹脂流路43aは、常に同一断面形状で成形される中空シール部C2の内層C22に対応する個所に溶融樹脂を流動させてこれを成形する。
【0092】
以上のように、押出成形装置には、3台の押出機(図示せず)に連通する樹脂用流路換言するとダイ開口に連設する主樹脂流路、これに分岐・形成した従樹脂流路、従樹脂流路または/および主樹脂流路に設けた樹脂調節弁および樹脂遮断弁からなる樹脂流量調整弁とよりなる樹脂用流路が3組と、2台の押出機(図示せず)に連通する樹脂流路が2本との計8本が設けてある。
【0093】
樹脂用流路の3組は、図6に示すウエザーストリップCのU字状把持部C1の内層C12およびシールリップ部C3の内層C32とU字状把持部C1の外層C11およびシールリップ部C3の外層C31と保持リップ部C4および保持リップ部C5とを形成するもので、その3本の主樹脂流路10、11、12は、常に同一断面形状で形成されるU字状把持部C1の内層C12と外層C11と保持リップ部C5に対応する個所に溶融樹脂を流動させるものある。また、3本の従樹脂流路20、21、22は、切落部を有するシールリップ部C3の内層C32と外層C31と保持リップ部C4に対応する個所に溶融樹脂を流動させるものある。
【0094】
樹脂流路42a、43aは、常に同一断面形状で成形される2層状中空シール部C2の外層C21と内層C22に対応する個所に溶融樹脂を流動させるものである。
【0095】
樹脂流量調整弁3、13、23は、樹脂用流路1、2、3に配され、樹脂用流路1、2、3の従樹脂流路20、21、22内を流動する樹脂量を調節する樹脂流量調整弁3、13、23詳しくは、主樹脂流路10、11、12とこれに分岐・形成してある従樹脂流路20、21、22とに分流する樹脂量をバランス良く調節する樹脂調節弁31、131、231(131、231は図示せず、以下同じ)と従樹脂流路20、21、22内を流動する樹脂量を流動〜遮断詳しくは、従樹脂流路20、21、22内における樹脂量の増減あるいは中断を図る樹脂遮断弁32、132、232(132、232は図示せず、以下同じ)とにより構成してあり、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による樹脂流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるものである。
この樹脂流量調節弁31、131、231および樹脂遮断弁32、132、232は、ダイ開口5、5、5に近い位置に配設するのが溶融樹脂の樹脂量の調整結果が速やかに現れるので良い。図7では、ダイプレート7とこれら弁の構造の関係でダイ開口5より若干離れた個所になっているが、ダイプレート7とこれら弁の構造を工夫することでさらに近接することが好ましい。
【0096】
また、ウエザーストリップの横断面の形状や面積によっては、前記(図3で説明した)実施例と同様、主樹脂流路または/および従樹脂流路に樹脂調節弁(あるいは樹脂遮断弁)を設けることなく樹脂遮断弁(あるいは樹脂調節弁)のみを設けてこれを樹脂流路調整弁とし、これにより主樹脂流路内または/および従樹脂流路内を流動する樹脂量の流動〜遮断あるいは中断を図っても良い。
【0097】
要は、従樹脂流路または/および主樹脂流路のダイ開口の近い位置に、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設ける。この樹脂流量調整弁は、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の増加に合わせて開方向に調整できる、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による流路内を流動する合成樹脂などの樹脂量の減少に合わせて閉方向に調整できるもので、主樹脂流路と従樹脂流路との樹脂量のバランスを調整する樹脂調節弁と、従樹脂流路(または/および主樹脂流路)内の樹脂量を調整する樹脂遮断弁とが必要である。
【0098】
なお、樹脂流量調整弁の調整操作部詳しくは、樹脂調節弁の調節操作部および樹脂遮断弁の遮断操作部は押出成形用装置外に露出させておくと、弁の操作が容易に出来て好ましい。
【0099】
さらには、樹脂調節弁の調節操作部や樹脂遮断弁の遮断操作部の構造、機能、操作は、前記(図2で説明した)実施例と同様である。
この押出成形装置で、図6の5層状のウエザーストリップCを成形する場合を説明する。
【0100】
5台の押出機(図示せず)が押出成形装置の樹脂流入部4、41、42、43、44に接続される。即ち、図6のウエザーストリップCのU字状把持部C1の内層C12とシールリップ部C3の内層C32を成形する主樹脂流路10と従樹脂流路20とからなる樹脂用流路1に連なる押出機a(図示せず)、U字状把持部C1の外層C11とシールリップ部C3の外層C31を成形する主樹脂流路11と従樹脂流路21とからなる樹脂用流路2に連なる押出機b(図示せず)、保持リップ部C4、C5を形成する主樹脂流路12と従樹脂流路22とからなる樹脂用流路3に連なる押出機c(図示せず)である。
【0101】
また、中空シール部C2の外層C21と同内層C22を成形する樹脂流路42a、43aの各々に連なる押出機d、e(図示せず)である。
【0102】
成形開始の操作は、芯材Sの引取機(図示せず)を作動させ、芯材Sを引き取り開始した後、5台の押出機をほぼ同時にそのスクリューを回転させ、溶融樹脂を主樹脂流路10、11、12内と従樹脂流路20、21、22内および樹脂流路42a、43a内に流動させて芯材Sが内挿されたウエザーストリップCを押出成形する。
【0103】
この状態でしばらく成形を続けウエザーストリップCの断面形状、特にU状把持部C1、中空シール部C2、シールリップ部C3のバランスが所定形状(切落部のない状態)になるように樹脂遮断弁132、232、332を解放状態として、樹脂調節弁131、231、331を最適の開度に調節・維持すると共に、各々の押出機のスクリュー回転数(rpm)を最適値に調節・維持して溶融樹脂を各々の樹脂用流路1、2、3内に流動させて所定の断面形状をした成形部分を押出成形する。
【0104】
続けて、ウエザーストリップCの断面形状の一部に切落部を有する成形部例えばシールリップ部C3の内層C32を成形するときは、U状把持部C1、中空シール部C2、シールリップ部C3などのバランスが崩れないようにしながらその従樹脂流路20の樹脂遮断弁132を閉鎖状態にすると共に、それが連なる押出機a(図示せず)のスクリュー回転数(rpm)を減少させ、必要に応じて樹脂調節弁31の開度を調節して溶融樹脂を樹脂用流路内に流動させることなくして断面形状の一部に切落部を有する成形部を備えたウエザーストリップCを押出成形する。
【0105】
ウエザーストリップCのシールリップ部C3の外層C31や保持リップ部C4を成形する場合も同様にその従樹脂流路21、22の樹脂遮断弁232、332を閉鎖状態にすると共に、それが連なる押出機b、c(図示せず)のスクリュー回転数(rpm)を減少させ、その流路に溶融樹脂を流動させることなくして断面形状の一部に切落部を有する成形部分を押出成形する。
【0106】
なお、ウエザーストリップの形状によっては、所定の断面形状を有する断面あるいは不成形部分を有する成形部を形成する際に、スクリュー回転数(rpm)を下げると共に、主樹脂流路内や従樹脂流路を流動する溶融樹脂の吐出量を、樹脂流量調整弁の樹脂調節弁や樹脂遮断弁の開度の調整を主体して行ってウエザーストリップの横断面形状や樹脂圧、樹脂量のバランスを確保しても良い。
【0107】
また、必要に応じて樹脂遮断弁を閉鎖することなく開度を途中で止めたり、あるいは樹脂調節弁の開度を調節して不成形部分の形状を変えても良い。
【0108】
以上説明したように本発明の異形成形品の製造方法は、一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた主樹脂流路と主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端を吐出側のダイ開口に通じさせた従樹脂流路とで樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂流量調整弁好ましくはその流路内を流動する樹脂量の増減を図る樹脂調節弁と溶融樹脂の遮断を図る樹脂遮断弁とを配設し、横断面が大きい部分の形状に合わせて樹脂流量調整弁を開方向に調整すると共に、スクリュー回転数を上昇方向に調整して溶融樹脂の吐出量を増加させて押し出す工程と、横断面が小さい部分の形状に合わせて樹脂流量調整弁を閉方向に調整すると共に、スクリュー回転数を下降方向に調整して溶融樹脂の吐出量を減少させて押し出す工程とを備えることにより、断面形状が長手方向で変化する異形成形品を押出成形するにある。
【0109】
また、ダイ開口の開口面積の変化が大きな場合や、異形成形品の形状に大きな変化があり、ダイ開口の開口面積を大きくする必要がある場合などは、ダイ開口の開口面積を調整させる単数または複数のシャツタープレートをダイ開口に配設し、このシャツタープレートを押出方向に直交して移動させて、ダイ開口の開口面積を調整すると共に、樹脂流量調整弁の開度の調整と押出機のスクリュー回転数の調整とを連動して、溶融樹脂の吐出量を増減させることにより、断面形状が長手方向で変化する異形成形品を押出成形するにある。
【0110】
さらにまた、樹脂用流路の内側位置に溶融樹脂が被覆される芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路の主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂流量調整弁を配設し、溶融樹脂を樹脂用流路内に流動させて芯材支持用マンドレルを経由してダイ開口より吐出させることにより、断面形状が長手方向で変化する芯材入り異形成形品を押出成形するにある。
【0111】
本発明の異形成形品用の押出成形装置は、一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた主樹脂流路と主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端を吐出側のダイ開口に通じさせた従樹脂流路とでなる樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路であって、かつ、その流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けることにより、変化させたい断面形状に対して押出機のスクリュー回転数に合わせて樹脂流量調整弁の開度を変化させることで、断面形状が長手方向で変化した異形成形品を押出成形するにある。
【0112】
また、一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ、他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた樹脂流路を複数本形成すると共に、少なくともその一本の樹脂流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けることにより、別々の押出機より溶融樹脂を押し出すと共に、変化させたい断面形状に対して押出機のスクリュー回転数に合わせて樹脂流量調整弁の開度を変化させることで、同種や異種の樹脂あるいは多色であって、しかも断面形状が長手方向で変化した異形成形品を押出成形するにある。
【0113】
さらにまた、樹脂用流路あるいは樹脂流路の内側位置に押出機で溶融された合成樹脂などが被覆される芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路あるいは樹脂流路に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を配設することにより、溶融樹脂を樹脂用流路内に流動させて芯材支持用マンドレルを経由してダイ開口より吐出させ、変化させたい断面形状に対して押出機のスクリュー回転数に合わせて樹脂流量調整弁の開度を変化させることで、断面形状が長手方向で変化した芯材入り異形成形品を押出成形するにある。
【0114】
【発明の効果】
本発明の請求項1の製造方法によれば、一方端をスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端をダイ開口に通じさせた主樹脂流路と、主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端をダイ開口に通じさせた従樹脂流路とで樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路、従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂量の流動の増減を図る樹脂流量調整弁を配設し、断面形状が長手方向で変化する異形成形品を押出成形する際に、断面形状に合わせて樹脂流量調整弁の開度を調整すると共に、スクリュー回転数を調整させることにより、樹脂吐出量の増減が速やかに行うことができ、しかも、溶融された合成樹脂などの吐出量のコントロールがされるので、異形成形品の断面の形状や面積を変化させる個所を任意性を持って管理・調整することができる。
【0115】
本発明の請求項2の製造方法によれば、ダイ開口にシャツタープレートを配設することにより、樹脂流量調整弁の開度の調整、スクリュー回転数の調整に加えてシャツタープレートの移動とを連動することができるので、異形成形品の断面の形状や面積の管理・調整がさらに好適にできる。
【0116】
本発明の請求項3の製造方法によれば、芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けることにより、合成樹脂などで被覆される芯材を挿入することができるので、芯材入り異形成形品の断面の形状や面積を変化させる個所を任意性を持って管理・調整することに好適である。
【0117】
本発明の請求項4の押出成形装置によれば、一方端をスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端をダイ開口に通じさせた主樹脂流路と、主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端をダイ開口に通じさせた従樹脂流路とで樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路、従樹脂流路の少なくとも一方の流路にであって、かつその流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を配したことにより、樹脂流量調整弁の開度の調整結果が時間的な遅れが少なく速やかに現れるので、異形成形品の断面の形状や面積を変化させる個所を任意性を持って管理・調整することができる。
【0118】
本発明の請求項5の押出成形装置によれば、一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ、他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた樹脂流路を複数本形成すると共に、少なくともその一本の樹脂流路のダイ開口に近接した位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けたことにより、別々の押出機で溶融された合成樹脂などが別々の樹脂流路を流動するので、同種樹脂は無論のこと異種樹脂や多色の異形成形品の断面の形状や面積を変化させる個所を任意性を持って管理・調整することに好適である。
【0119】
本発明の請求項6の押出成形装置によれば、芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路あるいは樹脂流路に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けたことにより、合成樹脂などで被覆される芯材を挿入することができるので、合成樹脂などで被覆された芯材入り異形成形品の断面の形状や面積を変化させる個所を任意性を持って管理・調整することに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって成形される異形成形品の斜視図。
【図2】図1の異形成形品を成形するに使用される押出成形装置の概略断面図。
【図3】本発明に押出成形装置の別の一例を示す押出成形装置の概略断面図。
【図4】本発明によって成形される芯材入り異形成形品の斜視図。
【図5】図4の芯材入り異形成形品を成形するに使用される押出成形装置の概略断面図。
【図6】本発明によって成形されるウエザーストリップの断面図。
【図7】図6のウエザーストリップを成形するに使用される押出成形装置の概略断面図。
【符号の説明】
A…異形成形品
B…芯材入り異形成形品
C…ウエザーストリップ
C1…U字状把持部
C11…外層
C12…内層
C2…中空シール部
C21…外層
C22…内層
C3…シールリップ部
C31…外層
C32…内層
C4、C5…保持リップ部
j、S…心材
1、2、3…樹脂用流路
10、11、12…主樹脂流路
20、21、22…従樹脂流路
13、23、33…樹脂流量調整弁
131、231、331…樹脂調節弁
132、232、332…樹脂遮断弁
3a、13a…調整操作部
31a、131a…調節操作部
32a、132a…遮断操作部
4、41、42、43、44…樹脂流入部
42a、43a…樹脂流路
5、51…ダイ開口
52、53…ダイ開口部
6…マンドレル
7…ダイプレート

Claims (6)

  1. 押出機で溶融された合成樹脂などを、押出成形装置内の樹脂用流路に流動させてダイ開口より吐出して、横断面の形状が長手方向で変化する異形成形品の製造方法であって、一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた主樹脂流路と主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端を吐出側のダイ開口に通じさせた従樹脂流路とで樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂流量調整弁を配設し、異形成形品の横断面が大きい部分の形状に合わせて樹脂流量調整弁を開方向に調整すると共に、押出機のスクリュー回転数を上昇方向に調整して合成樹脂などの吐出量を増加させて押し出すことによって、異形成形品の横断面の全形状を一体的に押出成形する工程と、異形成形品の横断面が小さい部分の形状に合わせて樹脂流量調整弁を閉方向に調整すると共に、押出機のスクリュー回転数を下降方向に調整して合成樹脂などの吐出量を減少させて押し出すことによって、押出成形品の横断面の一部に不成形部分を有する成形部を一体的に押出成形する工程とを備えたことを特徴とする異形成形品の製造方法。
  2. 横断面の一部に不成形部分を有する成形部に対応するダイ開口に配設したシャッタープレートの移動によるダイ開口の開度の調整と樹脂流量調整弁の開度の調整とスクリュー回転数の調整とを連動して、押出機で溶融された合成樹脂などの吐出量を増減させて成形することを特徴とする請求項1記載の異形成形品の製造方法。
  3. 樹脂用流路の内側位置に合成樹脂などが被覆される芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路の主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路に樹脂流量調整弁を配設し、押出機で溶融された合成樹脂などを、樹脂用流路内に流動させて芯材支持用マンドレルを経由してダイ開口より吐出して、芯材に被覆することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の異形成形品の製造方法。
  4. 押出機で溶融された合成樹脂などを樹脂用流路内に流動させてダイ開口より吐出させる異形成形品用の押出成形装置であって、押出成形装置に一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた主樹脂流路と主樹脂流路に一端を連通・分岐させ他端を吐出側のダイ開口に通じさせた従樹脂流路とでなる樹脂用流路を形成すると共に、主樹脂流路あるいは従樹脂流路の少なくとも一方の流路であって、かつ、その流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けたことを特徴とする異形成形品用の押出成形装置。
  5. 押出機で溶融された合成樹脂などを樹脂用流路内に流動させてダイ開口より吐出させる異形成形品用の押出成形装置であって、押出成形装置に一方端を押出機のスクリュー先端側の樹脂流入部に通じさせ他方端を吐出側のダイ開口に通じさせた樹脂流路を複数本形成すると共に、少なくともその一本の樹脂流路のダイ開口に近い位置に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を設けたことを特徴とする異形成形品用の押出成形装置。
  6. 樹脂用流路あるいは樹脂流路の内側位置に押出機で溶融された合成樹脂などが被覆される芯材を挿入する芯材支持用マンドレルを設けると共に、樹脂用流路あるいは樹脂流路に、押出機のスクリュー回転数の上昇方向による合成樹脂などの吐出量の増加に合わせて開方向に調整する、あるいは押出機のスクリュー回転数の下降方向による合成樹脂などの吐出量の減少に合わせて閉方向に調整する、スクリュー先端側の樹脂流入部と吐出側のダイ開口を連結して合成樹脂などを樹脂流入部の方向からダイ開口の方向に向けて流動させる2方向式の樹脂流量調整弁を配設し、押出機で溶融された合成樹脂などを、その流路内に流動させて芯材支持用マンドレルを経由してダイ開口より吐出して、芯材に被覆することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の異形成形品用の押出成形装置。
JP2000090113A 2000-03-29 2000-03-29 異形成形品の製造方法およびその装置 Expired - Fee Related JP3578965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090113A JP3578965B2 (ja) 2000-03-29 2000-03-29 異形成形品の製造方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090113A JP3578965B2 (ja) 2000-03-29 2000-03-29 異形成形品の製造方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001277330A JP2001277330A (ja) 2001-10-09
JP3578965B2 true JP3578965B2 (ja) 2004-10-20

Family

ID=18605764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000090113A Expired - Fee Related JP3578965B2 (ja) 2000-03-29 2000-03-29 異形成形品の製造方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3578965B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4539560B2 (ja) * 2003-06-26 2010-09-08 横浜ゴム株式会社 複層ガラスの製造に使用するスペーサ形成装置
JP3619238B1 (ja) * 2003-08-27 2005-02-09 株式会社プラ技研 樹脂製チューブの押出成形装置
US7500842B2 (en) 2004-06-10 2009-03-10 Pla Giken Co., Ltd. Catheter molding apparatus
KR100818855B1 (ko) * 2006-12-06 2008-04-03 가부시키가이샤 프라 기켄 카테테르 성형장치
KR101730136B1 (ko) * 2015-08-19 2017-05-12 주식회사 화승알앤에이 웨더스트립 가변압출장치
JP6855309B2 (ja) * 2017-04-21 2021-04-07 前田建設工業株式会社 建設部材の製造方法
FR3094662B1 (fr) * 2019-04-08 2022-02-25 Sealynx Int Profilé d’habillage et/ou d’étanchéité à section variable

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001277330A (ja) 2001-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6319454B1 (en) Method and apparatus for manufacturing a hollow plastic product
JP3578965B2 (ja) 異形成形品の製造方法およびその装置
US7500842B2 (en) Catheter molding apparatus
CN102333633B (zh) 用于料片横向共挤出的方法和设备以及由其制造的膜
US20060001263A1 (en) Method of continuously producing a twin-wall pipe with a socket, twin-wall pipe and apparatus for implementing the method and for producing the twin-wall pipe
US5679303A (en) Method of and an apparatus for forming weather strip by extrusion
US5284430A (en) Apparatus for manufacture of integral reclosable bag
CN107599336B (zh) 挤压多层成型踏脚板
CN104723538A (zh) 用于通过挤吹成型制造塑料制品的装置和制造塑料制品的方法
US5792405A (en) Machine and method for producing an automobile windshield molding
US5951930A (en) Manufacturing apparatus for profile extrusion molded articles and manufacturing method for the same
JPH071543A (ja) 多層フイルムの押出装置
KR100834509B1 (ko) 타이어용 고무 압출기의 최종 압출다이 구조
JPH07195480A (ja) 表面に鮮明な模様を有する表面加飾押出成形品の製造方法並びにその装置およびその成形品
JP3230828B2 (ja) 断面形状が変化する異形押出成形品の製造方法
US20090236032A1 (en) Method of continuously manufacturing a compound pipe comprising a pipe socket and apparatus for implementing the method
KR100499535B1 (ko) 고강도 합성수지관 및 그 성형방법
JPS63132022A (ja) 自動車ウエザ−ストリツプの製造法及び同装置
JP3161753B2 (ja) ガータ部を有するウインドモールの製造方法
KR101730136B1 (ko) 웨더스트립 가변압출장치
JPH0768624A (ja) 窓ガラス用モールの製造方法
JP2882987B2 (ja) 多層フイルムの押出装置
JPH0941611A (ja) 建築用滑り止め付手摺の製造方法
JPH0617056B2 (ja) エアダクトの製造装置
JP3355692B2 (ja) 長尺材の製造方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100723

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100723

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees