JP3578924B2 - 袋口のチャツク割り方法及び装置 - Google Patents
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Description
【従来技術】
包装用袋の袋口のシール効果を高めるために、図3に示すごとく、袋10の内面に、丸棒状の雄要素11と、丸溝形の雌要素12とからなるチャツクを備えるものか提供されている。これら両要素は軟質プラスチックによって形成され、雌要素12はその固有弾力でもって雄要素11を抱え込み気密性を保持するので、このチャツクを割るとき雄要素11は雌要素12を押し開いて雌要素から脱出しなければならず、単に袋口を一対の真空カップの離反で開口させるのでは、極めて開口ミスが多い。そこで、かかるミスを少なくするために、実開昭57−188604号公報は、図4に示すような装置を開示する。当該装置は袋1の両面に吸い付いた一対の真空カツプ2を軸3を支点にして、ベルクランク4の回転運動で矢印5の方向に開放したあと、開口した袋口縁をそれぞれクランプ(図示省略)で挟持しかつ当該クランプを離反してチャツク6を分離するのである。
【0002】
【従来技術の課題】
図4の、まず一対の真空カップ2で袋口を2つ割りし、そのあとクランプによってチャツクを分離するという2段運動は、高速運転する袋詰め機械に適合しないという課題が付き纏う。かと言って、仮に図4の一対の真空カップで直接チャツクを分離するにしても、チャツクは矢印5に描かれるような大きな円弧で離反するから、真空カップの袋面に対する吸着力が、チャツクの噛み付き力に打ち負けるという難点がある。そこで本発明は、一対の真空カップの相対的移動で袋口のチャツクを分離するものであるが、真空カップによる直接分離であってもミスを極めて減少させることを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、支持部材に支持されて無端軌道を移動する包装袋の両側面からそれぞれ支持ブロツクに支持した真空カップを対向させ、かつこれら両支持ブロックをそれぞれ支える稼動腕の運動で前記両支持ブロックを接近かつ離反し、前記接近によって前記両真空カップを袋両側面に吸い付かせ、その後の離反によって両真空カップと一体に袋口を開口する手段であって、少なくとも一側の稼動腕に固定したブラケッに対し、直動ロットが上下方向にストロークする状態に当該直動ロットの作動機器を支持すると共に、前記直動ロットの下端に固定したフレームに対しピンを介して前記支持ブロックを上下方向に回転自在に支持するカップ傾動手段と、前記両真空カップが袋両側面に吸い付くタイミングに合せ、前記フレームが下降するように前記作動機器を駆動させる手段とにより構成する。
【0004】
【発明の実施形態】
図2に示した平たい袋10は、その両側縁を2本1組のアーム41それぞれの先端に設けたクランプ42に挟持かつ釣り下げられ、該クランプと一体に無端軌道に沿って運搬される。一方前記袋の開口手段13は、上端をそれぞれ機台にピン14を介して枢支した2本の稼働腕15,16の下端に支持ブロッ17,18を介して真空カップ19を備え、これら両真空カップ19は袋10の搬送軌道を隔てて対向する。稼働腕の上端で噛み合う2個の平歯車21,22は、ピン14を軸に2本の稼働腕15,16を相反する方向に連動させるもので、袋10の両側面に吸い付いた2個の真空カップ19は、両側2個のクランプ42の間隔が狭まる動きに対応して離反し、袋口を開口する。この場合両支持ブロッ17,18のポート23に連結した真空ラインは、袋の開口が終了したすぐ後真空をカットして袋を解放する。
【0005】
前記真空カップの傾動手段は、一側の稼働腕15の下端にセットボルト24で固定したブラケット25の上面に作動機構であるアクチュエータ26を立設し、該アクチュエータの直動ロット27を垂下する一方、前記ブラケットのガイド28にガイド棒29をスライド自在に支持し、これらロット27とガイド棒29とでフレーム30を固定すると共に、前記真空カップの支持ブロック17の解放端をピン31を介して前記フレーム30に支持し、支持ブロッ17の許容値を越える遊動回転をストッパー33で阻止するように構成する。
【0006】
そこで、両側の真空カップ19が相対的に接近して袋10の両側面に吸い付くと、同時にアクチュエータ26によって直動ロット27はフレーム30を下動させる。すなわち図1に示す状態のごとくである。この場合一側の真空カップ19aは袋10に吸い付いたままであるので、ピン31の部分が矢印35の方向に下降し、真空カップ19aを傾ける。図3の拡大視によって詳しく説明すると、ピン31の下降35により真空カップ19aは該カップの下縁部分36を軸に袋面を折り曲げて傾斜する。かかる傾斜によって、袋内面チャツクの円形雄要素11は前記軸36との半径37が描く円軌道に沿って雌要素12内から脱出する。かかる脱出回転軌道は、その半径37が小さい程、雄要素11は、雌要素12をテコのように抉て押し開くから、チャツクを2つ割りする力は大きく、真空カップで直接チャツクを割るこの実施例の場合確実に開口ミスは減少する。これに比べ図4の場合、カップ2の回転軸3はベルクランク4にあり、2個のカップ2は大きな円弧で離反するので、仮にカツプ2でチャツクを割るにしても雄要素は雌要素からほとんど直線的に離れ、雌要素の抉じ開け力が不足して開口ミスが生じ安い欠点がある。
【0007】
図2において一側の真空カップを自在に傾斜させ、他側の真空カツプを固定状にした構造を掲げているが、2個の真空カツプの同時傾斜によってチャツクを割る実施例を提案するのにそれ程の考案力は必要ではない。ただ2個のカツプを同時傾斜する実施例では袋口の相対的開口スピードが一側のみを傾斜するものに比べて高速化するので、カツプによる袋の引っ張り力がチャツクの噛み付き力に負けやすい点は歪めない。
【0008】
稼働腕15は軸14を支点にして回転式の実施例を示すが、かかる実施例に変えて一対の真空カップ19を水平軌道で離反させるような開口機構13を設計するのにそれ程の考案力は必要でない。
【0009】
アンチユエータ26に変え、例えば小型モータの回転動力で直動ロツト27を上下動させることも、さほどの考案力を要することなく容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の側面図
【図2】全体の側面図
【図3】部分的拡大説明図
【図4】従来例の説明図
【符号の説明】
10…‥袋 13…‥開口機構 14…‥ピン 15,16…‥稼働腕 17,18…‥支持ブロック 19…‥真空カップ 23…‥ポート 25…‥ブラケツト 26…‥作動機器 27…‥直動ロット 30…‥フレーム 31…‥ピン
Claims (4)
- 支持部材に支持されて無端軌道を移動する包装用袋の袋口の両面に吸い付いた一対の真空カップの離反運動によって、前記袋口を開口する手段であつて、前記両真空カップを袋内面の雄要素と雌要素とからなるシール用チャツクの外側に吸い付かせ、これら両真空カツプを支え持つ少なくとも一側の支持ブロックの開放端を、前記袋の外側面に沿って下方向に押し下げ、かかる押し下げ運動によって生ずる真空カップの傾きによって前記雄要素と雌要素との繋ぎ部分を分離するようにした袋のチャツク割り方法。
- 支持部材に支持されて無端軌道を移動する包装袋の両側面からそれぞれ支持ブロツクに支持した真空カップを対向させ、かつこれら両支持ブロックをそれぞれ支える稼動腕の運動で前記両支持ブロックを接近かつ離反し、前記接近によって前記両真空カップを袋両側面に吸い付かせ、その後の離反によって両真空カップと一体に袋口を開口する手段であって、少なくとも一側の稼動腕に固定したブラケッに対し、直動ロットが上下方向にストロークする状態に当該直動ロットの作動機器を支持すると共に、前記直動ロットの下端に固定したフレームに対しピンを介して前記支持ブロックを上下方向に回転自在に支持するカップ傾動手段と、前記両真空カップが袋両側面に吸い付くタイミングに合せ、前記フレームが下降するように前記作動機器を駆動させる手段とからなる袋のチャック割り装置。
- 両支持ブロックを接近かつ離反させる稼働腕は、上端の軸を支点にして回転する構造に構成した請求項2に記載の袋のチャツク割り装置。
- 直動ロットの作動機器を、アクチュエータによって構成した請求項2に記載の袋のチャツク割り装置。
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Family Applications (1)
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JP31994798A Expired - Lifetime JP3578924B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 袋口のチャツク割り方法及び装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1998
- 1998-10-23 JP JP31994798A patent/JP3578924B2/ja not_active Expired - Lifetime
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