JP3578799B2 - ストレプトコッカス・スイス感染に対するワクチン - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はStreptococcus suisのポリペプチド、Streptococcus suisに起因する疾患からブタを防御するためのワクチン、Streptococcus suisポリペプチドに対して反応性の抗体及びこのようなワクチンの製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
Streptococcus suisは関節炎、敗血症、髄膜炎、心外膜炎、心内膜炎、多漿膜炎及び/又は肺炎により特徴付けられるブタの感染性疾患の主要な原因物質として同定された(Clifton−Hadley,F.A.;Br.Vet.Journ.139:1−5(1983), Vechtら;Vet.Quarterly 7: 315−321 (1985), Windsor,R.S.; Vet rec.101: 378−379 (1977), Higgins ら; Can.J.Vet.Res.54: 170−173 (1990), Devrieseら; Vet.Rec.127: 68(1990))。
【0003】
罹患率が特に高いのは3〜12週齢の子ブタである(Windsor,R.S.及びElliot,S.D.; J.Hyg.Camb., 75: 69−78 (1975), Guiseら; Vet.Rec.117: 43−44(1985), Hoffman,L.J.及びHenderson; L.M.Am.Assoc.Vet.Lab.Diagnosticians 28th Ann.Proc.201−210 (1985))。全年齢のブタがこの細菌物質に対して感受性であるが、14週齢以上のブタの致死率は低い(Guiseら; Vet.Rec.117: 43−44 (1985), Hoffman,L.J.及びHenderson; L.M.Am.Assoc.Vet.Lab.Diagnosticians 28th Ann.Proc.: 201−210 (1985))。
【0004】
この生物は他の動物種及びヒトにおける疾患に関連する場合もある(Devrieseら; Vet.Rec.127: 68(1990), Hommezら; Vet.Rec.123: 626−627 (1988), Arendsら; Rev.Infect.Dis 10: 131−137 (1988), Gottschalkら; J.Clinic.Microbiol.27: 2633−2636 (1989), Arends,J.P.及びZanen.H.C.; Rev.Infect.Dis 10: 131−137 (1988))。これらの症例の感染は通常は皮膚外傷を介して生じる。
【0005】
S.suis疾患はDeMoor(DeMoor,C.E.; Antonie van Leeuwenhoek 29: 272−280 (1963))によりオランダ国から最初に報告された。それ以来、他のヨーロッパ諸国や、カナダ、米国及びオーストラリアから他の研究者が相次いで報告している(Sanford,E.及びTilker,M.E.; J.Am.Vet.Med.Assoc.23: 5−97 (1982), Perchら; J.Clin.Microbiol.17: 993−996 (1983), Larson,D.J.及びKott,B.; Am.Assoc.Vet.Lab.Diagnosticians 28th Ann.Proc.: 121−130 (1985), Guiseら; Vet.Rec.117: 43−44(1985), Clifton−Hadley,F.A.; Br.Vet.Journ.139: 1−5 (1983))。
【0006】
Streptococcus suis株は多数の異なる血清型に亜分類された。
【0007】
血清型決定は莢膜多糖抗原に基づく(Koehneら; Am.J.Vet.Res.40: 1640−1641 (1979), Perchら; J.Clin.Microbiol.17: 993−996 (1983))。
【0008】
これまでに全世界で29種の異なる血清型が検出されている。
【0009】
しかしながら、数種の血清型は特定の国に片寄って発生している。スカンジナビア諸国では血清型7が最も多発し、オーストリアでは血清型9が最も多い。全世界中で見いだされる最も一般的な血清型は血清型2である(Gogolewskiら; Aust.Vet.J.67: 202−204 (1987), Boetnerら; Acta Path.Microbiol.Immunol.Scand.Sect.B 95: 233−239(1987))。
【0010】
Streptococcus suisの病因、ビルレンス因子又は防御抗原についてはほとんど不明である。
【0011】
従って、病原体に対する有効なワクチン接種に必要な因子も解明されていない。
【0012】
細菌疾患に対するワクチンを製造するために一般に使用されている手段の1つは全細胞ワクチン調製物の製造及び試験である。
【0013】
これはStreptococcus suisについても実施されており、全細胞ワクチンはブタにおいて同種抗原投与に対して顕著な防御を生じることが判明した(Holtら; Res.Vet.Sci.48: 23−27 (1990))。
【0014】
しかしながら、全細胞調製物により得られる防御は血清型特異的であると思われる(Kebedeら; Vet.Microbiol.22: 249−257 (1990))。全細胞ワクチンの他の一般的な周知の欠点は、a)注入部位及びその周囲に望ましくない反応が生じ、b)実際に防御の誘発に関与する物質の量に比較して大量の非特異的タンパク質を投与しなければならないという点である。
【0015】
多糖莢膜に基づき現時点で既に29種の異なるStreptococcus suis血清型が公知であるという事実に鑑みると、全細胞をベースとするワクチンは広い防御を得るために多数の血清型を含むべきである。
【0016】
肺炎レンサ球菌に起因する肺炎からヒトを防御するために実際にこのようなワクチンが製造されている(Boulnois,G.J.; Journ.Gen.Microbiol. 138: 249−259 (1992))。
【0017】
このワクチンは最高頻度の血清型からの23種の多糖を含む。このワクチンは複雑であること以外に、莢膜多糖の低免疫原性による重大な欠点がある。
【0018】
従って、Streptococcus suisの病因に関与すると思われる特定の因子を決定するために多数の試みがなされている。
【0019】
潜在的ビルレンス因子として赤血球凝集素及びフィブリエが報告されているが、病因におけるそれらの厳密な役割又は機能は未知であり、夫々の分子又はタンパク質は同定されていない(Jacquesら; J.Bacteriol. 172: 2833−2838 (1990), Gottschalkら; J.Clin.Microbiol. 28: 2156−2158 (1990))。
【0020】
これまでに次の4種のタンパク質が潜在的ビルレンス因子として提案されている。
【0021】
a)44kDタンパク質(Gottschalkら; Vet.Microb.
30: 59−71 (1992))、
b)94kDタンパク質(Holtら; J.Comp.Path. 1003: 85−94 (1990))、
c)110kDタンパク質(EF:細胞外因子)(Vechtら; Infect.Immun. 59: 3156−3162 (1991), Vechtら; Infect.Immun. 60: 550−556 (1992),
Smith及びVecht; PCT出願WO92/16630)、
d)136kDタンパク質(MRP:ムラミニダーゼ放出タンパク質)(Vechtら; Infect.Immun.59: 3156−3162 (1991), Vechtら; Infect.Immun.60: 550−556(1992), Smith及びVecht; PCT出願WO92/16630)。
【0022】
44kDタンパク質はS.suis血清型2の病原株から検出され、非病原性突然変異株には存在しないように思われた。44kDタンパク質を欠失する突然変異株に対する抗血清は、親株に対する十分な防御を得るためには不十分であった。従って、このタンパク質はビルレンスに関与すると仮定される。
【0023】
S.suis血清型2の94kDタンパクに対するウサギ抗血清は、マウスにおいて同種抗原投与に対する防御を誘発することが判明した。
【0024】
110kD及び136kDタンパク質は病原性の高い株には存在するが、非病原性株には存在しないようであり、110kDタンパク質は病原性の低い株には存在しないようである。
【0025】
従って、110kD及び136kDタンパク質は病因に関与すると予想される。他方、これらのタンパク質の単離物に基づく防御実験は未だに公表されていない。
【0026】
要約すると、これまでに同定された全潜在的ビルレンス因子のうちで血清型2に対する防御に関与することが示されているのは44kD及び94kDタンパク質のみである。この防御はマウスの同種抗原投与でしか実証されていない。
【0027】
更に、Streptococcus suis血清型2株ではこれまでに上記4種のタンパク質の存在しか示されていない。
【0028】
上述のように、多数の異なる血清型が存在するので、血清型から独立し且つ血清学的に交差反応性の防御抗原がワクチンの主成分として明らかに好適である。このような抗原はStreptococcus suisでは報告されていない。
【0029】
【課題を解決するための手段】
Streptococcus suisの株には、チオールにより活性化され得、コレステロールにより阻害され得且つ溶血活性を示す分子量約54kDのポリペプチドを分泌するものがあることが意外にも知見された。
【0030】
全ての溶血毒素は膜完全性及び/又は機能を破壊することにより哺乳動物細胞を損傷させる現象を生じさせる。この破壊は細胞膜に一旦取り込まれた毒素のオリゴマー形態による孔構造形成によると予想される。
【0031】
本発明の溶血ポリペプチドはチオール活性化毒素であることが判明した。チオール活性化毒素は還元状態のみで活性であり、酸化後に可逆的に活性を失う(Smyth,C.J.及びDuncan,J.L.; Bacterial Toxins and Cell Membranes Jeljaszewicz, J.及びWadstrom,T(編) London, Acedemic
Press: 129−183 (1978))。
【0032】
チオール基の役割は解明されていないが、膜を傷つけるために必須の配列モチーフの重要な部分であると推定される。
【0033】
ある種の溶血素の細胞溶解作用の背後の機序から判断すると、溶血ポリペプチドは哺乳動物細胞膜内でコレステロールに結合すると仮定される。タンパク質は細胞に一旦結合すると、脂質二重膜に侵入する。こうしてオリゴマー溶血素複合体が形成され、トランスメンブラン孔を形成すると仮定される。
【0034】
本発明のポリペプチドの溶血活性はコレステロールにより阻害され得る溶血素群に属することが立証された。コレステロールは溶血素がそれに感受性の細胞と結合する際に重要な役割を果たすと思われる。コレステロールが細胞との結合における毒素の主要結合部位であるような数種のモデルが提案されている。遊離コレステロールは細胞溶解活性の強力な阻害剤であり、このことは毒素上のステロール結合部位が(遊離)コレステロールにより占められるならばもはや(膜結合)コレステロールに結合し得ないという事実により説明することができる(Boulnoisら; Mol.Microbiol.5: 2611−2616 (1991))。
【0035】
本発明の溶血ポリペプチドは約54kDの推定分子量を有する。この分子量は実施例2に記載するようなポリアクリルアミドゲル電気泳動を使用する標準化方法に従って決定した。図1のレーンCはマーカー分子(レーンA及びD)の間で精製ポリペプチドを示す。
【0036】
Streptococcus suisの株の1種であるP1/7株の溶血ポリペプチドは更に、そのN末端アミノ酸配列の決定により特徴付けられた。配列番号1はポリペプチドのN末端配列を示す。溶血ポリペプチドは数種のStreptococcus suis株から単離することができるが、全株から単離できるわけではない。夫々の溶血ペプチドを産生するS.suis株における溶血ポリペプチドをコードする遺伝子の核酸配列には僅かな改変が存在してもよい。これらの改変により形成される新しいトリプレットが同一アミノ酸をコードするのであればポリペプチドのアミノ酸配列に何ら影響し得ない。例えばロイシンをコードするトリプレットCTG中のGが同様にロイシンをコードするCにより置換された場合がこれに相当する。一方、TがCにより置換されるならば、新たに形成されるトリプレットはロイシンでなくプロリンをコードする。この結果、溶血ポリペプチドのアミノ酸配列に変異が生じる。
【0037】
アミノ酸配列中の変異は1種以上のアミノ酸が機能的等価物により置換された結果であり得、あるいはより低頻度であるが終止コドンの導入の結果であったり、核酸配列中の欠失/挿入の場合には1種以上のアミノ酸の挿入又は欠失の結果であったりする。多くの場合は機能的等価物による置換である。Neurathら(The Proteins, Academic Press, New YOrk (1979), 14頁、図6)により記載されている例は、アミノ酸アラニンからセリンへの置換Ala/Ser、又はVal/Ile、Asp/Glu等である。上記機能的に等価なアミノ酸による置換をもたらす変異以外に、1種のアミノ酸を機能的等価物ではない別のアミノ酸により置換した変異もあり得る。この種の変異は、その空間的折り畳みに僅かな改変を有するタンパク質を生成し得るという点のみが、機能的等価物による置換とする。
【0038】
言うまでもなく、ポリペプチドの免疫原活性が維持されるように溶血ポリペプチドのアミノ酸配列に変異をもたらすように溶血ポリペプチドをコードする核酸配列が変異している場合も本発明の範囲に含まれる。
【0039】
本発明は更に、Streptococcus suis感染からブタを防御することが可能であり、上記溶血ポリペプチド又はS.suisの溶血ポリペプチドに対して免疫応答を誘発することが可能なその一部を含むワクチンに係る。このようなワクチンは例えば本発明のポリペプチド又はS.suisの溶血ポリペプチドに対する免疫応答を誘発することが可能なその一部に似せた合成ポリペプチドを使用することにより製造することができる。
【0040】
このようなワクチンの別の製造方法は細菌培養物からの溶血ポリペプチドの生化学的精製である。この方法は、例えば細菌の遠心分離と、溶血ポリペプチドを他の成分から分離するためのゲル濾過カラムの使用により実施することができる。例えば選択的硫安沈殿により精製した後、遠心分離し、ペレットを適切な緩衝液に溶解させてもよい。
【0041】
このようなワクチンは例えば分子クローニング法により製造することもできる。この方法では、本発明のポリペプチド又はS.suisの溶血ポリペプチドに対する免疫応答を誘発することが可能なその一部をコードする核酸配列を発現ベクターにクローニングし、その後、適切な発現系で発現させる。その後、発現産物をワクチン中で使用することができる。使用可能な発現系としては、細菌、酵母、真菌、昆虫及び哺乳動物細胞発現系を挙げることができる。
【0042】
ポリペプチドの別の製造方法は、ポリペプチドの遺伝情報を適切なウイルスベクターにクローニングし、ウイルスの宿主細胞を使用してタンパク質を発現させる方法である。このような系は例えばワクチニアウイルスベクターと感受性哺乳動物細胞の組み合わせ、又はバキュロウイルスベクターとSpodoptera frugiperda細胞の組み合わせである。その後、発現されたポリペプチドを含む細胞溶解物をそのまま又は精製してワクチンベースとして使用することができる。
【0043】
更に別のアプローチは、ブタを宿主動物とするウイルスを所謂組換えキャリヤー生ウイルス(LRC:Live Recombinant Carrier)として使用する方法である。このLRCは付加的遺伝情報をクローニングしたウイルスである。この組換えウイルスに感染した動物はベクターウイルスの免疫原に対してのみならず、その遺伝コードが組換えウイルスに付加的にクローニングされるポリペプチドの免疫原部分に対しても免疫原応答を生じる。
【0044】
外来ブタ病原性生物からの遺伝情報を運搬するための組換えキャリヤー生ウイルスとして特に有用なウイルスは偽狂犬病ウイルスである。このウイルスは例えば偽狂犬病/豚コレラウイルス混合ワクチン接種のためのLRCとして既に使用され、成功している。
【0045】
好適形態によると、本発明のワクチンは更に他のStreptococcus
suis免疫原を含む。
【0046】
S.suis血清型2溶血ポリペプチドに対する抗血清はその血清型に関係なく他の全溶血産生S.suis株の溶血素に対して反応性であることが判明した。
【0047】
これは上記44kD、94kD、110及び136kDStreptococcus suisポリペプチドでは立証されていない。
【0048】
しかしながら、これらのうちの1種又は他の任意のStreptococcus suis免疫原を付加的に含有する本発明のワクチンは、更に優れた効果を有する。この高い効果は例えば相乗効果の結果であると思われる。従って、抗原負荷が更に低く、より有効なワクチンを製造することができる。
【0049】
より好適な形態によると、本発明のワクチンは更に本発明のポリペプチドに結合した担体を含む。担体としては、アオガイヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミンのような他の分子のみならず、複合糖分子も使用できる。
【0050】
更に好適な形態によると、本発明のワクチンは本発明のポリペプチドに結合した莢膜多糖を含む。
【0051】
ポリペプチドと炭水化物との共有結合方法は例えばDick,W.E.及びBeurt,M.; Contrib.Microbiol.Immunol. 10: 48−114 (1989)により記載されている。
【0052】
当然のことながら、他の種類の担体又はポリペプチドと炭水化物の他の結合方法も本発明の範囲に含まれる。
【0053】
別の態様によると、本発明のワクチンは更に他のブタ病原生物及びウイルスからの抗原を含む。このような生物及びウイルスは例えば、Actinobacillus pleuropneumoniae、偽狂犬病ウイルス、ブタインフルエンザウイルス、ブタパーボウイルス、伝染性胃腸炎ウイルス、ロタウイルス、大腸菌、Erysipelothrix rhusiopathiaePasteurella multocida及びBordetella bronchisepticaである。
【0054】
本発明のワクチンは好適形態によると更にアジュバントを含有し得る。アジュバントは一般に宿主の免疫応答を非特異的に追加免疫する物質からなる。種々多数のアジュバントが当業者に公知である。アジュバントの例はフロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、ビタミンE、非イオン性ブロックポリマー、ムラミルジペプチド、Quill A(登録商標)、鉱物油(例えばBayol(登録商標)又はMarkol(登録商標))、植物油及びCarbopol(登録商標)(ホモポリマー)、又はDiluvac(登録商標)Forteである。
【0055】
ワクチンは更に所謂「ベヒクル(Vehicle)」を含有し得る。ベヒクルはポリペプチドが共有結合せずに付着する化合物である。しばしば使用されるベヒクル化合物は例えば水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、カオリン及びベントナイトである。
【0056】
抗原が部分的にベヒクルに埋包されるこのようなベヒクルの特殊形態は所謂ISCOM(EP109.942, EP180.564, EP242.380)である。
【0057】
更に、ワクチンは1種以上の適切な表面活性化合物又は乳化剤、例えばSpan又はTweenを含有し得る。
【0058】
多くの場合、ワクチンを安定剤と混合し、例えば分解し易いポリペプチドが分解しないようにしたり、ワクチンの寿命を強化したり、凍結乾燥効率を改善する。有用な安定剤は例えばSPGA(Bovarnikら; J.Bacteriology 59: 509 (1950))、炭水化物(例えばソルビトール、マンニトール、トレハロース、澱粉、スクロース、デキストラン又はグルコース)、タンパク質(例えばアルブミン又はカゼイン)又はその分解産物、及び緩衝剤(例えばアルカリ金属リン酸塩)である。更に、ワクチンを生理学的に許容可能な希釈剤に懸濁してもよい。
【0059】
言うまでもなく、アジュバントを添加し、ベヒクル化合物又は希釈剤を添加し、ポリペプチドを乳化又は安定化する他の方法も本発明に含まれる。
【0060】
別の態様によると、本発明のポリペプチド又はその抗原部分に対して単一特異的に反応性の抗体を使用し、受動的免疫を付与する。
【0061】
単一特異的抗体は、本発明の54kDポリペプチド又はその一部と反応することが特異的に可能であり、他のStreptococcus suis抗原に対しては特異的に反応しない抗体である。
【0062】
病原体に対する抗体を受動的免疫感作で首尾よく使用することができる。この種の療法の利点は、感染時投与に抗体を利用できるという点にある。従って、宿主の免疫系が活性化され、十分に高い防御レベルを生じるまで待つ必要がなく、時間の損失がない。特に感染が既に発生している場合や疾患が進行中の場合に抗体を投与すると、病原体及び病原体により生成される毒素から動物を即座に回復させることができる。従って、Streptococcus suis感染後にS.suis溶血ポリペプチドに対する抗体を利用してブタを疾患から防御することが可能なワクチンも本発明の範囲に含まれる。
【0063】
本発明は更に、本発明のポリペプチドを医薬的に許容可能な担体、アジュバント又は希釈剤と混合することからなる、Streptococcus suisによる感染に対して哺乳動物を防御することが可能なワクチンの製造方法も提供する。
【0064】
【実施例】
実施例1
細菌株
S.suisタイプ2株P1/7及び688/9は英国、ケンブリッジ大学のT.Alexander博士により提供された。タイプ2株4005、D282、3921、3977、3889及びT15はオランダ国、Leystad,CDI−DLOのU.Vecht博士から入手した。タイプ7株10681、10727及び14391はデンマーク、Copenhagen,IntervetScandinaviaのB.Nielsen博士により提供された。参照株1〜22はデンマーク、Copenhagen,Statens Serum InstituteのJ.Henrichsen博士から入手した。
【0065】
株B10、血清型1はオランダ国、Deventerの“Gezondheidsdient voor dieren, Oost−Nederland”から入手した最新のフィールド単離株である。
【0066】
株NV92109血清型8、22089KM血清型9及び220891GV血清型14は疾患ブタからの最新フィールド単離株である。
【0067】
細菌培養物
細菌株をヒツジ血液寒天上で画線し、24時間37℃で培養した。バッチ培養物中の溶血素産生を定量するために、数個のコロニーを100ml トッド−ヒューイットブロス(Difco)に接種し、指数増殖期の終わりまで(通常5〜6時間)37℃で培養した。次に10,000×gで10分間遠心分離により細胞を除去し、上清を使用時まで−20℃で保存した。
【0068】
溶血素阻害試験
血清の溶血素阻害力価を決定するために、10mM Tris緩衝溶液(pH7.4)を希釈剤として使用し、深いウェルを有するタイタープレート中で試験血清の連鎖2倍希釈液(2μl)を調製した。次に、2溶血単位を含有する溶血素溶液75μlを各ウェルに加えた。20℃で10分間インキュベーション後、2%(洗浄)ウマ赤血球懸濁液150μlを各ウェルに加え、溶血活性の滴定に関して上述したように試験を行った。溶血の50%阻害を最小限度で生じる最高希釈度として力価を決定した。1:128に予備希釈した75μlの血清P399及び種々の株の未希釈培養物上清75μlを使用して、(S.suisタイプ2から誘導される)精製溶血素に対する特異的ブタ血清P399が種々の(血清型)株により生じる溶血活性を阻害する能力を単一ウェル中で試験した。その後、上記のように試験を完了した。同様に1:128に予備希釈した予備免疫血清を対照(最大溶血)として使用した。血清P399が予備免疫血清に比較して溶血を>50%阻害した場合には交差中和が明白であった。最大溶血(予備免疫血清)がバックグラウンド(血清P399)の2倍に達しないので、溶血素力価<2のサンプルはこの試験では結果を与えない。
【0069】
実施例2
溶血素の精製
株P1/7の一晩培養物250mlを37℃のトッド−ヒューイットブロス12リットル中で嫌気性条件下で6時間成長させた後、細胞を連続フロー遠心分離により除去した。培養物上清を4℃に冷却し、0.8μmフィルターに通した後、PTCG10,000NMWLフィルターで150mlに濃縮した。0.2μmフィルターを通した後、1.0mlずつをSuperose−12ゲル濾過カラム(FPLC, Pharmacia)に加え、0.5M NaClを含有する40mMリン酸緩衝溶液(pH7.2)で溶離した。0.5mlフラクションを集め、SDS−PAGE、イムノブロッティング及び溶血素試験で分析した。溶血ピーク活性はフラクション35〜45で溶出した(図2)。
【0070】
種々のカラムフラクションをSDS−PAGE及びイムノブロッティングで分析した結果、溶血活性は約54kDの単一抗原と同時に移動することが判明した(図3)。溶血フラクション35〜45をプールし、50%(NHSOで4℃で3時間選択的に沈殿させることにより微量の汚染物質を除去した。遠心分離後、ペレットを40mMリン酸緩衝溶液(pH7.2)20mlに再懸濁した。この最終調製物はクーマシーブリリアントブルーで染色後にSDS−PAGE中で約54kDの単一ポリペプチド種として出現し(図1)、β−メルカプトエタノールで還元後に約0.7×10溶血単位/mgの比活性を有していた。
【0071】
タンパク質定量
ウシ血清アルブミンを標準として使用してLowryら(Lowryら; JBiol.Chem.193:265−275 (1951))の方法によりタンパク質濃度を測定した。
【0072】
SDS−PAGE及びウェスタンブロッティング
Laemmli(Laemmli, U.K.; Nature 227: 680−685 (1970))に記載の方法に概ね従って9%スラブゲル及びサンプル調製物中でSDS−PAGEを行った。電気泳動後、ポリペプチドをクーマシーブリリアントブルーR250で染色するか又はImmobilon PVDF膜にエレクトロブロットした。ブロットをポリクローナルウサギ血清R2089又はポリクローナルマウス血清M189でプローブした(抗血清の項参照)。洗浄後、セイヨウワサビペルオキシダーゼ−ヤギ抗ウサギ又はヤギ抗マウス結合体及び基質としてジアミノベンジジンを使用して結合抗体を可視化した。
【0073】
種々の処理後の溶血活性
全処理とも力価2を有する40mMリン酸緩衝塩水溶液(pH7.2)中の精製溶血素0.5mlずつを使用した。
【0074】
−20℃、4℃、20℃、37℃及び100℃の各温度で溶血素をインキュベーション後に溶血アッセイで温度差の効果を測定した。プロテイナーゼ−K効果処理を試験するために、濃縮酵素溶液(2mg/ml)5μlを溶血素溶液0.5mlに加え、10分間20℃でインキュベートした。その後、溶血素アッセイで残留溶血活性を測定した。
【0075】
β−メルカプトエタノールによる還元効果を試験するために、10%(v/v)β−メルカプトエタノール溶液5μlを溶血素溶液0.5mlに加え、10分間20℃でインキュベートした後、溶血素アッセイで活性を試験した。
【0076】
による酸化効果を試験するために、10%H溶液5μlを溶血素溶液0.5mlに加えた後、20℃で10分間インキュベートした。その後、溶血素アッセイで残留活性を測定した。
【0077】
10%(w/v)TLCK溶液5μlを溶血素溶液0.5mlに加えた後、20℃で10分間インキュベートすることにより、TLCK(N−A−p−トシル−L−リシンクロロメチルケトン、Sigma)によるチオール基のアルキル化 効果を決定した。その後、溶血素アッセイで残留活性を測定した。
【0078】
(10%エタノール中)5%コレステロール10μlを溶血素溶液0.5mlに加えた後、20℃で10分間インキュベートし、その後、溶血素アッセイで残留活性を測定することによりコレステロールの効果を試験した。
【0079】
過剰のβ−メルカプトエタノール(2%最終濃度)を反応混合物の一部に加えた後、20℃で10分間インキュベートし、溶血活性を滴定することにより、所定の処理の還元による可逆性を試験した。
【0080】
種々の処理が溶血活性に及ぼす効果を表1に示す。結果から明らかなように、溶血素は熱不安定性であり、プロテイナーゼ−K消化、Hによる酸化及びTLCKによるアルキル化に対して感受性である。更に、溶血活性はコレステロールにより阻害される。β−メルカプトエタノールと共にインキュベーション後、活性の増加が検出され、Hで酸化した調製物に過剰のβ−メルカプトエタノールを加えると、溶血活性は回復した。TLCKで処理した調製物に過剰のβ−メルカプトエタノールを加えると、溶血活性は部分的に回復した。この部分的な回復はTLCKと反応しなかった酸化チオール基の存在により説明することができる。温度及びコレステロールの効果はβ−メルカプトエタノールの添加により逆転しなかった。
【0081】
夫々の試薬又は溶血素を省略した二重の試験サンプルは夫々の方法が溶血活性に及ぼす効果又は試薬が赤血球に及ぼす効果を夫々示さなかった。
【0082】
溶血素に対する種々の赤血球種の感受性
力価2を有する精製溶血素の還元(0.1%β−メルカプトエタノール)調製物を使用して種々の赤血球種(即ちヒト、ウシ、シチメンチョウ、ハト、マウス、ニワトリ、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ及びブタ)の感受性を試験した。「溶血活性の滴定」とほぼ同様に試験を行った。全赤血球は溶血素に対してほぼ同等に感受性であるように思われた。力価は2(マウス、ネコ及びシチメンチョウ)〜210(ヒト)であった。
【0083】
N末端アミノ酸配列
株P1/7から得た精製溶血素の最初の16アミノ酸残基を自動エドマン分解により配列番号1に示すように決定した。
【0084】
種々のS.suis株中の溶血素分子の分布
血清型株1〜22を含む入手可能な全株をトッド−ヒューイットブロス中で指数増殖期の終わりまで(5〜6時間)培養し、その後、細胞を遠心分離により除去した。培養物上清中の溶血素分子の存在を溶血素アッセイ及びイムノブロッティングで決定した。全部ではないが多くの株は培養物上清中で種々の量の溶血活性を生じるように思われた(表2)。
【0085】
低活性のサンプルを含む全溶血サンプルはコレステロール及びHにより阻害されるように思われた。更に、Hで酸化した調製物に過剰のβ−メルカプトエタノールを加えると、溶血活性は完全に回復した。
【0086】
要約すると、大部分の株は免疫学的及び生化学的に溶血素に関連する培養物上清中で溶血活性を生じるように思われ、他の非関連溶血素では何の徴候も検出されなかった。
【0087】
実施例3
ワクチン
精製溶血素、濃縮培養物上清又はプールしたSuperose−12カラムフラクション19〜31をベースとする4種のワクチン及びプラシーボワクチンを株P1/7から調製した。
【0088】
比較のために、精製EFをベースとするワクチンを調製した。
【0089】
株B10から濃縮培養物上清をベースとするワクチンを調製した。
【0090】
ワクチンは次のように調製した。
【0091】
均質なマイクロエマルジョンが得られるまで精製溶血素(40μgタンパク質/ml)をDiluvac Forte(登録商標)アジュバントと1:1で混合した。このワクチンをVAC−SLYと命名した。
【0092】
濃縮培養物上清を含有するワクチンは、PTCG濃縮物の一部(1.9mgタンパク質/ml)を均質懸濁液が得られるまでDiluvac Forte(登録商標)アジュバントと1:1で混合した。このワクチンをVAC−CCSと命名した。
【0093】
第3のワクチンは、プール及び濃縮したSuperose−12カラムフラクション19〜31(2mgタンパク質/mlを含有)を均質懸濁液が得られるまでDiluvac Forte(登録商標)アジュバントと混合(1:1)することにより調製した。カラムフラクション19〜31はS.suis株P1/7の細胞外で産生されたタンパク質の大部分を含んでいたが、本質的に溶血素を含有していなかった。このワクチンをVAC−SCFと命名した。
【0094】
第4のワクチンは、細胞上清を0.2μmフィルターで濾過した後、60%飽和(NHSOで0℃で16時間沈殿させることにより調製した。遠心分離後、ペレットをPBSに再懸濁し、培養物上清の約100倍の濃度の調製物を得た。
【0095】
プラシーボワクチンは抗原溶液の代わりに40mMリン酸緩衝塩水溶液(pH7.2)を使用した以外は上記と同様に調製した。
【0096】
株B10を使用し、上述のように60%飽和(NHSOで0℃で16時間沈殿させることによりワクチンを調製した。
【0097】
(NHSOの漸減勾配を使用して株P1/7培養物上清の疎水的相互作用クロマトグラフィー(Phenyl Sepharoseフローカラム、高置換)後にEFワクチンを得た。(透析及び希釈後の)最終精製EF調製物は約150μg/mlのEFを含有していた。SDS−PAGE及びクーマシー染色によると、調製物は純度>95%であった。
【0098】
抗血清
次のように精製溶血素に対する特異的ポリクローナルブタ血清(P399)を得た。4週齢のブタをワクチンVAC−SLY 2mlで筋肉内経路(頸部)により免疫感作した。感作から2週間後、同一(量)のワクチン及びワクチン接種経路を使用してブタに追加免疫した。追加免疫から2週間後、ブタから採血し、血清を使用時まで−20℃で保存した。
【0099】
マウス防御試験
4週齢Balb−Cマウスを4群に分け、VAC−CCS、VAC−SCF、VAC−SLY又はプラシーボワクチン0.5mlを皮下経路によりワクチン接種した。感作から2週間後、同一ワクチン及びワクチン接種経路を使用してマウスに追加免疫した。追加免疫から2週間後、4×10CFU/mlを含有するトッド−ヒューイットブロス中の株P1/7の6時間培養物を使用してマウスに腹腔内経路で抗原投与(0.5ml)した。抗原投与後、致死率を7日間記録した。
【0100】
結果
抗原投与後、プラシーボをワクチン接種したマウスは3日以内に死亡し、VAC−CCS及びVAC−SLYをワクチン接種したマウスは完全に防御されたようであった(表3)。VAC−SCFは部分的な防御しか誘発しなかった。このワクチンは株P1/7の細胞外で産生された抗原の大部分を含有していたが、本質的に溶血素を含有していなかった。
【0101】
結論
以上から結論すると、本発明の精製溶血素を含有するワクチンはマウスにおいて防御性である。従って、溶血素はビルレンス因子であり、S.suisタイプ2感染の有害な効果からマウスを防御するにはこの単一ビルレンス因子を中和すれば十分である。
【0102】
マウス異種防御実験
実験動物
Iffa Credoから入手したBALB/cマウス(4週齢)を使用した。
【0103】
実験手順
30匹(2×15)1群のマウス群に表6に示すように夫々のワクチン0.4mlを1回皮下経路で接種するか、又はワクチン接種せずにおいた(30匹1群)。ワクチン接種から4週間後に1群につき半数のマウスには株B10(タイプ1)、残りの半数には株P1/7(タイプ2)の6時間培養物0.5mlを腹腔内経路で免疫投与した。
【0104】
致死率を7日間記録した。株B10は株P1/7(致死率100%)に比較してマウスに対して低病原性であった(致死率約20%)。そこで、B10抗原投与群の疾患マウスの数も記録した。抗原投与直前に血液サンプルを採取し、プールした群血清をイムノブロットで試験した。
【0105】
結果
溶血素試験によると、株B10(血清型1)の培養物上清は溶血活性が29・5であり、株P1/7(血清型2)の培養物上清は活性が2であった。即ち、株B10は株P1/7の5倍の溶血活性を生じた。
【0106】
SDS−PAGE及びクーマシー染色によると、株B10及びP1/7の両方の濃縮培養物上清は54kDタンパク質(SLY)を含有しており、株B10の濃縮培養物上清は活性が高いことから、54kDタンパク質の含有量が高いと思われた。
【0107】
精製EFは54kDタンパク質を含有していなかった。
【0108】
抗原投与後、どちらの培養物上清含有ワクチンもマウスに同種及び異種防御を誘発することが判明した(表6参照)。株P1/7又はB10の培養物上清を抗原として使用してプール群血清をイムノブロットで試験した処、どちらの培養物上清ワクチンも抗SLY抗体を誘発することが判明した(表6)。抗B10培養物上清では、抗P1/7培養物上清に比較して強い反応が検出された。イムノブロットで異種試験(P1/7培養物上清に対する抗B10培養物上清及びB10培養物上清に対する抗P1/7培養物上清)を行った処、54kD抗原は主要又は唯一の反応性抗原であった。
【0109】
精製EFをワクチン接種したマウスでは抗体は誘発されたが、高投与量であるにも拘わらず同種又は異種抗原投与から防御されなかった(表6)。
【0110】
結論
どちらの培養物上清ワクチンもマウスに同種及び異種防御を誘発した。異種試験時に54kD抗原がイムノブロットにおける唯一又は主要な反応性抗原であるという事実は、SLYがマウスにおける交差防御因子であることを明示している。
【0111】
ブタ防御実験
VAC−SLY、VAC−SCF及びプラシーボを上述のように調製した。
【0112】
VAC−SLYはDiluvac Forte(登録商標)アジュバント中20μg/mlの精製溶血素を含有していた。VAC−SCF(2mgタンパク質/ml)はDiluvac Forte(登録商標)アジュバント中にStreptococcus suisの細胞外で産生されたタンパク質の大部分を含有していたが、本質的に溶血素を含有していなかった。
【0113】
4週齢のブタ9匹を各々3匹からなる3群に分け、VAC−SLY、VAC−SCF及びプラシーボ2mlを(筋肉内、頸部)ワクチン接種した。最初の感作から2週間後、同一ワクチン及びワクチン接種経路を使用してブタを追加免疫した。ブースターから2週間後、4×10CFU/ml(4)を含有するトッド−ヒューイットブロス中の株P1/7の6時間培養物を使用して静脈内経路(0.5ml)抗原投与した。感作の直前に血液サンプルを採取し、血清を使用時まで−20℃で保存した。
【0114】
細菌再単離
剖検時に大脳、肺及び足根から、可能な場合には大部分の患部からスワブを採取した。成長した寸法に基づいて細菌成長を0、1、2、3又は4と採点した。
【0115】
結果
抗原投与後、プラシーボでワクチン接種したブタは、数個の関節損傷による跛行、外観の意気消沈及び高体温により特徴付けられる重度の臨床徴候を生じた。プラシーボでワクチン接種した3匹のブタのうち2匹は神経学的徴候を生じ、非常に重症であったため、安楽死させる必要があった。VAC−SCFでワクチン接種したブタは対照と同一の臨床徴候を示したが、その程度は低かった。この群のうちの1匹は神経学的徴候を生じ、安楽死させる必要があった。VAC−SLYでワクチン接種したブタは最も軽症であった。この群のブタは軽度の徴候しか示さず、他の2群に比較して短期間に回復した。臨床結果を表4に要約する。解剖すると、プラシーボでワクチン接種したブタは重度の多発性関節炎に罹患しており、ほとんどの関節が冒されていた(表5)。VAC−SCFでワクチン接種したブタも同様に多発性関節炎に罹患していたが、その程度は低く、VAC−SLYでワクチン接種したブタのほとんどの関節は正常であった(表5)。
【0116】
プラシーボでワクチン接種した3匹のブタのうちの2匹及びVAC−SCFでワクチン接種した3匹のブタの全部の種々の組織から種々の量のStreptococcus suisが再単離されたが、VAC−SLYでワクチン接種したブタからは再単離されなかった(「再単離合計得点」の項目の下に示した数は各群における合計動物から再単離された細菌の相対量を示す)(表5)。
【0117】
脳サンプルの組織学的試験(表5)の結果、VAC−SCFでワクチン接種した2匹のブタ及びプラシーボでワクチン接種した2匹のブタに髄膜炎が検出された。
【0118】
結論
VAC−SLYでワクチン接種したブタは数日間で臨床徴候を示したが、これらの徴候はVAC−SCF又はプラシーボでワクチン接種したブタに比較すると著しく軽度であり且つ短期間であった。解剖すると、VAC−SLYでワクチン接種したブタはVAC−SCF又はプラシーボでワクチン接種したブタに比較して繊維性関節炎が軽度であり、頻度も低かった。更に、SCFでワクチン接種した2匹のブタ及びプラシーボでワクチン接種した2匹のブタは髄膜炎に罹患していたが、VAC−SLYでワクチン接種したブタのうちで髄膜炎に罹患しているものは皆無であった。更に、VAC−SLYでワクチン接種したブタの肺、関節及び脳は無菌であったが、他の2群のこれらの器官の大部分からはStreptococcus suisタイプ2が再単離された。イムノブロットでは、VAC−SLYでワクチン接種したブタの血清(抗原投与日に採取)は全培養物上清中の54kDの単一抗原バンドと反応し、溶血素が免疫原性であること及び溶血素調製物が高純度であることが確認された。
【0119】
以上の結果から明らかなように、Streptococcus suis溶血素は重要な因子であり、Streptococcus suis感染の有害な作用からブタを高度に防御し、種々の器官/組織から細菌を除去するためにはこの単一因子を中和すれば十分である。
【0120】
【表1】
Figure 0003578799
【0121】
【表2】
Figure 0003578799
【0122】
【表3】
Figure 0003578799
【0123】
【表4】
Figure 0003578799
【0124】
【表5】
Figure 0003578799
【0125】
【表6】
Figure 0003578799
【0126】
【配列表】
配列番号:1
配列の長さ:16アミノ酸
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
ハイポセティカル配列:NO
フラグメント型:N末端
起源
生物名:Streptococcus suis
株名:P1/7
Figure 0003578799

【図面の簡単な説明】
【図1】低分子量マーカー(レーンA)、濃縮培養物上清(レーンB)、精製Streptococcus suis溶血素(レーンC)及び高分子量マーカーのSDS−PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)。ゲルはクーマシーブリリアントブルーで染色した。左右の数字はマーカータンパク質の分子量を示す。
【図2】S.suisタイプ2株P1/7の濃縮培養物上清のSuperose−12クロマトグラフィーのエマルジョン曲線。実線:280nmの吸光度、破線:溶血素力価。
【図3】マーカータンパク質(レーンA)、株P1/7の濃縮培養物上清(レーンB)及びSuperose−12カラムフラクション(レーンC〜N)のウェスタンブロット。レーンC:フラクション15、レーンD:フラクション18、レーンE:フラクション20、レーンF:フラクション23、レーンG:フラクション26、レーンH:フラクション28、レーンI:フラクション30、レーンJ:フラクション32、レーンK:フラクション34、レーンL:フラクション36、レーンM:フラクション38、レーンN:フラクション40。
マーカータンパク質(レーンA)はクーマシーブリリアントブルーで染色した。S.suis抗原(レーンB〜N)はウサギ血清でプローブした後、ヤギ抗ウサギ結合体及びジアミノベンジジンを基質として使用することにより染色した。マーカータンパク質の分子量を左側に示す。

Claims (11)

  1. 4kDの分子量を有しており、チオールにより活性化され得、コレステロールにより阻害され得、天然形態にあるときに溶血活性を有するストレプトコッカス スイス(Streptococcus suis)のポリペプチド。
  2. 前記ポリペプチドがN末端アミノ酸配列Asp−Ser−Lys−Gln−Asp−Ile−Asn−Gln−Tyr−Phe−Gln−Ser−Leu−Thr−Tyr−Gluを有することを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 請求項1又は2に記載のポリペプチドを含むことを特徴とするストレプトコッカス スイス(Streptococcus suis)感染からブタを防御することが可能なワクチン。
  4. 別のストレプトコッカス スイス(Streptococcus suis)免疫原を更に含むことを特徴とする請求項3に記載のワクチン。
  5. ポリペプチドが担体に結合していることを特徴とする請求項3又は4に記載のワクチン。
  6. 担体が莢膜多糖であることを特徴とする請求項5に記載のワクチン。
  7. アジュバントを含むことを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載のワクチン。
  8. ブタ病原性ウイルス又は微生物に由来する付加的免疫原を含むことを特徴とする請求項3から7のいずれか一項に記載のワクチン。
  9. 免疫原がアクチノバチラス プレウロプネウモニアエ(Actinobacillus pleuropneumoniae)、偽狂犬病ウイルス、ブタインフルエンザウイルス、ブタパーボウイルス、伝染性胃腸炎ウイルス、ロタウイルス、大腸菌、エリシプロトリックス リューシオパシアエ(Erysipelothrix rhusiopathiae)パスツレラ マルトシダ(Pasteurella multocida)及びボルデテラ ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)から構成される群から選択されることを特徴とする請求項8に記載のワクチン。
  10. 請求項1又は2に記載のポリペプチドに対して単一特異的に反応性の抗体。
  11. 請求項1又は2に記載のポリペプチドを医薬的に許容可能な担体、アジュバント又は希釈剤と混合することからなる、ストレプトコッカス スイス(Streptococcus suis)による感染から哺乳類を防御することが可能なワクチンの製造方法。
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