JP3577060B2 - 無アンカー耐震設備基礎 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露出防水の屋根部における屋上の耐震設備基礎に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
屋上に設置するタンクや貯湯槽、 キュービクル、送風機器等の設備機器の基礎は、コンクリート製の基礎部である場合、これを建物躯体に設置するには地震時に移動しないようにこの基礎部を建物躯体に固定する必要がある。
【0003】
この固定は図7に示すように建物構造躯体である屋上床板1と盤状基礎部2とをアンカー3で係止する方法などによるが、アンカー3が屋上床板1上の防水層4を貫通する必要があり、防水性能を維持するのが難しかった。
【0004】
一方、このようなアンカーとの関係を考慮して、アンカーが不要なものとして図8に示すように防水層4を巻き上げた高さ600mm程度の基礎部5を屋上床板1から一体に立ち上げ、その基礎部5の上に鉄骨部材6を流して、その上に設備機器を設置していた。図中9はテーパワッシャー、10はシーリング材、11はアンカーボルトである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように基礎部5の高さが600mm程度、その上の鉄骨部材6のせいが150〜200mm程度と、設備機器の下部に800程度の空間が必要となり、設備機器を隠すための周辺目隠し壁が高くなって景観を損ねるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、設備機器設置のためのコンクリート基礎をアンカーなしで地震時でも動かないようにしっかりと固定でき、従来のようにアンカーが防水部分を貫通することなく、防水性能が向上し、また、これに加えて設備機器の設置高さを低くすることができ、屋上の目隠し壁の高さを低減できる無アンカー耐震設備基礎を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、第1に、設備基礎の両側位置に係止部材を建物構造躯体から一体構造として立ち上げ、この係止部材間に設備基礎を設置して該係止部材で設備基礎を固定すること、第2に、係止部材は水平方向に突出する傾斜を設け、設備基礎にはこれと逆の傾斜を形成したこと、第3に、係止部材は鉛直面に張り出す傾斜を設け、設備基礎にはこれと逆の傾斜を形成したことを要旨とするものである。
【0008】
請求項1記載の本発明によれば、設備基礎は係止部材で地震時に移動しないようにしっかりと固定され、耐震性能を発揮できる。しかも、設備基礎はアンカーなしでも係止部材で固定可能であり、さらに係止部材は建物構造躯体から一体構造として立ち上げたものなのでここでもアンカーは不要である。
【0009】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、係止部材と設備基礎とは水平方向に突出する傾斜とこれと逆の傾斜との係合で相互に固定され、左右や周囲に配置した複数の係止部材をもって設備基礎を挟み込むような固定に加えて、水平方向に動きに対するより強固な固定が可能となる。
【0010】
請求項3記載の本発明によれば、さらに、係止部材と設備基礎とは傾斜同士の係合で、設備基礎は係止部材で上下方向にも固定され、鉛直方向の地震力も抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1、図2は本発明の無アンカー耐震設備基礎の1実施形態を示す縦断側面図、平面図で、前記従来例を示す図6と同じく1は建物構造躯体である屋上床板、2はその上に設置する設備基礎としての盤状基礎部である。
【0012】
本発明は、盤状基礎部2の両側位置にこの盤状基礎部2と係合するように係止部材7を屋上床板1から一体構造として立ち上げた。係止部材7の高さは200mm程度とする。
【0013】
また、前記係合は横移動方向のものとして、図示の例では水平方向に突出する傾斜として係止部材7側に正三角の凸部7aを形成し、盤状基礎部2側にこの水平方向に突出する傾斜と逆の傾斜として、前記凸部7aに見合う正三角形の凹部2aを形成した。図中8は発泡ポリスチレン等による緩衝材であり、係止部材7と盤状基礎部2との間の隙間や屋上床板1の裏側に設けるものである。
【0014】
なお、図中4はアスファルトによる防水層で、これは屋上床板1の上に形成するが、係止部材7の表面も含めて巻き立てるものであり、前記盤状基礎部2や緩衝材8はこの防水層4の外側に位置する。
【0015】
以上が盤状基礎部2の横移動方向の固定であるが、さらに、他の実施形態として、図3に示すように、係止部材7は端部鉛直面に上に行くに従い張り出す傾斜7bを設け、設備基礎である盤状基礎部2の側部にはこれと逆の下側に行くに従い張り出す傾斜2bを形成した。
【0016】
このようにすれば、相互に逆向きの傾斜7b,2bで係止部材7は盤状基礎部2を上下方向にも拘束することになる。
【0017】
図4〜図6は本発明の第2実施形態を示すもので、係止部材7はこれを平面矩形として盤状基礎部2の四隅に配設し、盤状基礎部2の四隅にはこの係止部材7に見合う矩形の凹部2aを形成した。
【0018】
図示は省略するが、この第2実施形態の場合も、係止部材7は端部鉛直面に上に行くに従い張り出す傾斜7bを設け、設備基礎である盤状基礎部2の側部にはこれと逆の下側に行くに従い張り出す傾斜2bを形成して、盤状基礎部2を上下方向にも抑え込むようにしてよい。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の無アンカー耐震設備基礎は、アンカーが防水部分を貫通することなく設置できるので、防水性能が向上し、また、設備機器の設置高さを低くすることができ、屋上の目隠し壁の高さを低減できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無アンカー耐震設備基礎の第1実施形態を示す要部の縦断側面図である。
【図2】本発明の無アンカー耐震設備基礎の第1実施形態を示す要部の平面図である。
【図3】本発明の無アンカー耐震設備基礎の第1実施形態での他例を示す要部の縦断側面図である。
【図4】本発明の無アンカー耐震設備基礎の2実施形態を示す要部の平面図である。
【図5】本発明の無アンカー耐震設備基礎の2実施形態を示す要部の縦断側面図である。
【図6】本発明の無アンカー耐震設備基礎の2実施形態を示す全体の平面図である。
【図7】従来例を示す縦断側面図である。
【図8】他の従来例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1…屋上床板 2…盤状基礎部
2a …凹部 2b…傾斜
3…アンカー 4…防水層
5…基礎部 6…鉄骨部材
7…係止部材 7a…凸部
7b…傾斜
8…緩衝材 9…テーパワッシャー
10…シーリング材 11…アンカーボルト
Claims (3)
- 設備基礎の両側位置に係止部材を建物構造躯体から一体構造として立ち上げ、この係止部材間に設備基礎を設置して該係止部材で設備基礎を固定することを特徴とした無アンカー耐震設備基礎。
- 係止部材は水平方向に突出する傾斜を設け、設備基礎にはこれと逆の傾斜を形成した請求項1記載の無アンカー耐震設備基礎。
- 係止部材は鉛直面に張り出す傾斜を設け、設備基礎にはこれと逆の傾斜を形成した請求項1または請求項2記載の無アンカー耐震設備基礎。
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JP2002136584A JP3577060B2 (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | 無アンカー耐震設備基礎 |
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Families Citing this family (1)
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JP6877015B2 (ja) * | 2016-10-18 | 2021-05-26 | 株式会社ベルテック | 建物への付設物支持用基礎 |
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2002
- 2002-05-13 JP JP2002136584A patent/JP3577060B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2003328509A (ja) | 2003-11-19 |
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