JP3427310B2 - 旧建物の外壁保存再生工法 - Google Patents

旧建物の外壁保存再生工法

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JP3427310B2
JP3427310B2 JP09386094A JP9386094A JP3427310B2 JP 3427310 B2 JP3427310 B2 JP 3427310B2 JP 09386094 A JP09386094 A JP 09386094A JP 9386094 A JP9386094 A JP 9386094A JP 3427310 B2 JP3427310 B2 JP 3427310B2
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大田道広
正 堀田
富博 堀
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、石造りの外壁を有す
る旧建物のモチーフを新建物の一部に使用して、旧建物
のイメージを保存する場合に採用し得る外壁保存再生工
法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の従来技術では、新建物が鉄骨構
造で外壁が石の場合、壁体を石貼りPC版(以下GPC
版と称する)とすることが一般的である。このGPC版
は四辺形のPC版の面内に所要数の切石を上下交互に割
り付けて貼り設けたものからなる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このようなGPC版で
は、四辺形の面内に切石が交互に位置することになるの
で、上下いずれかの段の切石が半裁となる。このためG
PC版を割り付けて外壁を構成してゆくと、隣接するG
PC版の半裁の切石との間にGPC版の伸縮目地が生
じ、これにより外壁面は一定間隔ごとに現れた縦の伸縮
目地により区画されて、同一形状の切石による本来の組
積造とはなり難く、旧建物が有した石の積上げによる重
厚感を表出することができない。このためイメージ保存
の点から余り好ましいものではなく、また外壁としての
止水性、耐火性、安全性の確保の点においても課題を有
する。 【0004】この発明の目的は、PC版を下地として壁
石を空積みし、その壁石を上下相互に及びPC版とアン
カーすることによって、GPC版による場合の課題を解
決してなることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的によるこの発明
の特徴は、旧建物の石積み外壁の石割りに合わせてPC
版を固定部とスウェイ部とに分けて構造下地に割り付
け、そのPC版の前面に壁石を石割りにしたがって空積
し、各壁石の複数個所を横目地にて上下相互に接続する
とともに、PC版に所要空間を隔ててアンカーしてなる
ことにある。 【0006】 【作 用】上記工法では、空積みした壁石により石の本
来の組積造による重厚感が外壁に生じ、旧建物が有した
イメージどおりのものとなる。また外壁の内側に所要間
隔を空けてPC版が控えているので、このPC版により
止水性、耐火性が確保され、さらにPC版を固定部とス
ウェイ部とに分けて割り付け、スウェイ部のPC版によ
り上下壁石のスウェイを横目地内に収め得るので、地震
時の壁石のぶつかり合いも防止される。 【0007】 【実施例】この実施例は、鉄骨造の高層ビルの低層部外
壁を旧建物のモチーフを使って構成した場合を例とする
ものであって、図中1はPC版、2は空積みした壁石、
3は高層ビルの外壁である。 【0008】上記PC版1は図1に示すように、旧建物
の石積み外壁の石割りに合わせて固定部aとスウェイ部
bとに分けて割り付する。固定部aのPC版1は梁など
の固定用の構造下地4に取付け、またスウェイ部bのP
C版1は固定用の構造下地4下側(図2参照)または間
(図7参照)に組んだ鉄骨の構造下地5,6にそれぞれ
スウェイ自在にファスナーをもってアンカーする。 【0009】上記構造下地5は高層ビル3側の躯体から
張り出したI型鋼の支え7の上下に格子状に骨組みして
設けられ、また構造下地6は梯子状に骨組みして設け
る。それら構造下地4,5,6にはファスナーを前以て
取り付けておく。 【0010】構造下地5,6のファスナーは、図4にそ
の1例を示すようにL形金具で、上部ファスナー8、下
部ファスナー9として、それぞれ一対ずつH型鋼の横材
10,11の上に設けた台座にボルト12,13をもっ
て取り付けてあり、そのL形金具にPC版1の裏面に予
め埋設してねじ軸を突出した上下のボルト14,15を
挿通し、ナット16,17により締め付けてPC版1を
スウェイ自在にジョイントする。 【0011】PC版表面の上記壁石2の横目地18が位
置する部分には、図5に示すように、空積みした壁石2
をアンカーするL形金具のファスナー19が、ボルト付
けにより所定間隔ごとに取り付けてある。また各壁石2
の上面または下面には、図6に示すように、接続用のピ
ン孔20が穿設してある。このピン孔20にピン21を
嵌挿して上下の壁石2を接続する。 【0012】上記ピン21はファスナープレート22の
先端部に上下に突設してあり、そのファスナープレート
22を裏側から壁石2の上に置きながら空積みを行っ
て、上下の壁石2を相互にピン接続を行うとともに、フ
ァスナープレート22の後端部をL形金具に重ね、ボル
ト23とナット24とにより適度に締め付け、各壁石2
を横目地18にてPC版に所要空間25を隔ててアンカ
ーする。また図では省略したが、横目地18にはガスケ
ット目地を施す。 【0013】PC版1の縦目地26の部分における各壁
石2のアンカーは、大半が属するPC版1のみに固定す
る。したがって上記ファスナー19は、図6に示すA,
B,Cの3種類のファスナーを使用する。 【0014】上記構成における外壁の石積みの層間変形
によるスウェイは、石目地8mmでPC目地25mmのと
き、石目地の寸法内にて収まる。また間柱部27では層
間変形角1/100 で3mmの動きとなる。したがって地震時
の層間変形にも対処し得る事は言うまでもない。 【0015】またこの発明工法により完成した外壁は、
空間を隔てたPC版と空積み壁石と二重構造となり、そ
こに形成された空間はオープン工法の等圧空間と同様な
働きをするので、壁石間のガスケット目地の中には殆ど
雨水が侵入しないが、安全のため外壁の最下部に侵入し
た雨水等の水抜きをとることが好ましい。 【0016】 【発明の効果】この発明は上述のように、構造下地にア
ンカーしたPC版の前面に壁石を空積みして外壁を構成
するので、GPC版を採用して外壁を構成した場合に改
善し難い伸縮目地がなくなり、これにより石の本来の組
積造による重厚感が外壁に生じて、旧建物が有したイメ
ージどおりのものを建物の外壁を保存再生することがで
きる。 【0017】また石積みの外壁の内側に所要間隔を空け
てPC版が控えているので、このPC版により止水性、
耐火性をが確保でき、地震時にもPC版を固定部とスウ
ェイ部とに分けて割り付け、スウェイ部のPC版により
上下壁石のスウェイを石目地内に収め得るので、地震時
の壁石のぶつかり合いを防止して安全性を確保すること
ができる。さらにま各壁石をPC版にアンカーしたので
安全性を保ちながら壁石の部分交換も行い得るばかり
か、馬目地の意匠の鉄骨造の建物で目地を目立たせない
場合にも応用することができるなどの特長を有する。
【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明の旧建物の外壁保存再生工法により
完成した低層部の石積み外壁とPC版の割り付けとを示
す立面図である。 【図2】 構造下地とPC壁版及び壁石の割り付け状態
を部分的に示す略示立面図である。 【図3】 同上の略示平断面図である。 【図4】 構造下地とPC壁版及び空積み壁石のアンカ
ー状態を示す縦断面図である。 【図5】 PC版に対する空積み壁石の部分配置図であ
る。 【図6】 (A)(B)(C)はPC版への空積み壁石
のアンカーを示す縦断面図である。 【図7】 層間変位に伴う空積み壁石の挙動を示す外壁
の部分立面図である。 【図8】 (A)は図7のA部分の層間変形時の挙動を
示す図、(B)は図7のB部分の縦目地の層間変形の挙
動を示す図である。 【符号の説明】 1 PC版 2 壁石 4 固定部の構造下地 5 スウェイ部の構造下地 6 スウェイ部の構造下地 7 支え 8 PC版の上部ファスナー 9 PC版の下部ファスナー 18 横目地 19 壁石のファスナー 21 接続用のピン 22 ファスナープレート 25 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田芳紀 東京都港区芝浦一丁目2番3号清水建設 株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−79160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08 - 13/18 E04B 2/88 - 2/96

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 旧建物の石積み外壁の石割りに合わせて
    PC版を固定部とスウェイ部とに分けて構造下地に割り
    付け、そのPC版の前面に壁石を石割りにしたがって空
    積し、各壁石の複数個所を横目地にて上下相互に接続す
    るとともに、PC版に所要空間を隔ててアンカーしてな
    ることを特徴とする旧建物の外壁保存再生工法。
JP09386094A 1994-04-08 1994-04-08 旧建物の外壁保存再生工法 Expired - Lifetime JP3427310B2 (ja)

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JPH07279357A JPH07279357A (ja) 1995-10-27
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