JP3576001B2 - 光二重ループ型伝送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノード(伝送局)と、相互のノード間で双方向に通信ができるように、光ファイバで接続する光二重ループ型伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを伝送路とする光二重ループ形態のネットワークでは、リングマスタが1局存在し、リングマスタ以外のノードはフレームの送信を両方向(両系)に送出し、また上流からの送信フレームを下流へリピート(中継)するが、リングマスタ(回線制御局)は、上流からの送信フレームを下流へリピートしないことで、実質的にはバス型の通信形態を可能としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような通信方式では、一箇所でも断線等により通信不可能となると、リングマスタノードが終端処理しているため、通信できない状態が生じる。
【0004】
従来は、そのような通信不可能な状態が発生した場合や、ノードの参入/離脱においては、接続している全ノードに対してリセット通知をし、システムの動作を一時中断して、リンクマスタノードがリピートする、しないを判断し、処理していた。
【0005】
本発明の目的は、システム動作の中断が少ない光二重ループ型伝送装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を実現するため、請求項1に対応する発明は、光二重ループ形態のネットワークに、1台のリングマスタを含む、複数のノードが接続され、前記各ノード、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、前記リングマスタがリングとなっている場合には、両系の終端処理を行い、リングとなっていない場合には端のノードが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、前記各ノードは、隣接ノード間の伝送路を確認する複数パターンの制御信号と自ノードアドレスとを生成する回路、並びに、隣接局からの前記制御信号とノードアドレスを認識し受信した前記隣局のノードアドレスを記憶する回路、及び、自ノードのネットワーク管理機能により送受信禁止又は送受信許可可能な、両隣のノードと前記制御信号と情報フレームを送受信する送受信回路と、情報フレームを受信した系とは反対の系にリピートするリピート回路を備え、隣接ノード間で送出される制御信号に、自局ノードアドレスを付加して送出し、前記各ノードが隣にノードが接続されていることを確認したときに、隣接ノードのノードアドレスを記憶しておき、前記隣にノードが接続されていることの確認ができたことをもって、その隣接ノードアドレスとともに、前記リングマスタにフレームで通知するように構成したものであり、システムの動作に影響を与えることなく前記リングマスタに隣接ノード確認を通知できることを特徴とする光二重ループ型伝送装置である。
【0007】
前記目的を実現するため、請求項2に対応する発明は、次のようにしたものである。
受信した制御信号が、ターミネートで接続する指示である場合には、自局のネットワーク管理機能にその制御信号を受け取ったことを、制御信号とともに送られてきた管理データとともに通知し、ネットワーク管理機能より接続許可が出た場合には、制御信号受信側の系のフレーム送受信を許可し、反対側の系をフレーム送受信不可として自局で終端処理し、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする請求項1記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0008】
前記目的を実現するため、請求項3に対応する発明は、次のようにしたものである。
受信した制御信号が、リピートスルーで接続する指示である場合には、自局のネットワーク管理機能にその制御信号を受け取ったことを、制御信号とともに送られてきた管理データとともに通知し、ネットワーク菅理機能より接続許可が出た場合には、両方の系のフレーム送受信を許可し、リピートを許可して、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする請求項1記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0009】
請求項1、2、3に対応する発明によれば、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を使用することができるため、1つの系では、システム稼動中に送出されるフレームの送受信処理を行いながら、もう一方の系では、隣接局確認処理、隣接局接続処理を並行して行うことができるので、システム動作の中断を減らすことができる。
【0010】
前記目的を実現するため、請求項4に対応する発明は、次のようにしたものである。
前記リングマスタよりリングリピートスルー接続の要求を受けたノードは、その要求を受信した系と反対側の系に、リピートスルーで接続することを表す制御信号を送出し、処理完了信号を同系で受信した場合には、システム動作の中断を表すブレーク信号をリングリピ一トスルー接続要求受信系に送出して、リングマスタが終端処理することを要求し、リングマスタよりリピートスルー要求を受信した場合にはリピートを許可し、両方の系のフレーム送受信を許可することで、システムの動作に与える影響を少なくすることを特徴とする請求項3記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0011】
請求項4に対応する発明によれば、リングマスタがリピート状態から終端処理する場合に、変更するタイミングを決めることができるので、中断によるシステムへの影響を少なくすることができる。
【0012】
また請求項4に対応する発明によれば、リングマスタが、リピート状態から終端処理する場合、あるいは終端状態からリピートに変更する場合にのみ、変更のためにシステム動作の中断があればよいので、システム動作の中断を減らすことができる。
【0013】
前記目的を実現するため、請求項5に対応する発明は、前記リングマスタが、他ノードより隣接ノード確認の通知を、その隣接ノードアドレスとともに受けると、その隣接ノードと接続する場合には、隣接ノード確認通知元のノードに対して、ターミネートで接続を指示し、隣接ノード確認通知元がこの指示を受けると、この指示受信系と反対側の系へ、ターミネートで接続することを表す制御信号を送出し、処理完了信号を同系で受信したらリピートを許可し、両方の系のフレーム送受信を許可し、接続成功をリングマスタに通知することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0014】
前記目的を実現するため、請求項6に対応する発明は、次のようにしたものである。
前記リングマスタ、他ノ一ドより隣接ノ一ド確認の通知を、その隣接ノ一ドアドレスとともに受けると、その隣接ノ一ドと接続する場合には、隣接ノ一ド確認通知元のノ一ドに対して、ターミネートで接続するよう指示し、接続成功となった場合には、新たに接続したノ一ドからノ一ド配列情報を獲得し、その中にまだ接続されていないノ一ドを確認した場合には、新たに接続したノ一ドに対してリピートスルーで接続するように指示し、リピートスルー指示を受けたノ一ドは、リピートスルーで接続することを表す制御信号を、指示を受けた系と反対の系に送出し、処理完了信号をこの系で受信したらリピートを許可し、両方の系のフレーム送受信を許可し、接続成功をリングマスタに通知することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする請求項5記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0015】
請求項5、6に対応する発明によれば、ノードが参入する場合に、稼動中の端局が参入ノードを確認し、システム稼動中にリングマスタに通知し、参入させる場合はリングマスタが端局に対して接続を要求し、端局と参入ノード間でシステム動作に関係なくローカルに処理を行ってすることができるので、システム動作の中断を減らすことができる。
【0016】
前記目的を実現するため、請求項7に対応する発明は、複数のノードが、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、リングマスタが1台あり、リングとなっている場合には、リングマスタが終端処理し、リングとなっていない場合には端のノードが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、リングマスタが、接続している全ノードに現在リングであるか否かを通知することにより、各ノードは、リングであるときに隣接ノードとの通信不可を検出した場合は、システム動作の中断を表すブレーク信号でリングマスタに異常発生を通知し、リングでないときに隣接ノードとの通信不可を検出した場合は、フレームでリングマスタに異常発生を通知することで、システム動作の中断を減らすことができることを特徴とする光二重ループ型伝送装置である。
【0017】
請求項7に対応する発明によれば、リングマスタが、リピート状態から終端処理する場合、あるいは終端状態からリピートに変更する場合にのみ、変更のためにシステム動作の中断があればよいので、システム動作の中断を減らすことができる。
【0018】
前記目的を実現するため、請求項8に対応する発明は、複数のノードが、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、リングマスタが1台あり、リングとなっている場合には、リングマスタが終端処理し、リングとなっていない場合には端のノードが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、受信した制御信号が、ターミネートで接続する指示である場合には、制御信号中のアドレスと自局が属するリングマスタのノードアドレスとを比較し、制御信号中のアドレスのほうが優先度が高ければ、制御信号受信側の系のフレーム送受信を許可し、反対側の系をフレーム送受信不可として自局で終端処理し、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする光二重ループ型伝送装置である。
【0019】
前記目的を実現するため、請求項9に対応する発明は、複数のノードが隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、リングマスタが1台あり、リングとなっている場合には、リングマスタが終端処理し、リングとなっていない場合には端のノードが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、受信した制御信号が、リピートスルーで接続する指示である場合には、制御信号中のアドレスと自局が属するリングマスタのノードアドレスとを比較し、制御信号中のアドレスの方が優先度が高ければ、両方の系のフレーム送受信を許可し、リピートを許可して、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする光二重ループ型伝送装置である。
【0020】
請求項8または9に対応する発明によれば、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を使用することができるため、1つの系では、システム稼動中に送出されるフレームの送受信処理を行いながら、もう一方の系では、隣接局確認処理、隣接局接続処理を並行して行うことができるので、システム動作の中断を減らすことができる。
【0021】
前記目的を実現するため、請求項10に対応する発明は、前記リングマスタよりリングリピートスルー接続の要求を受けたノードは、その要求を受信した系と反対側の系に、リピートスルーで接続することを表す制御信号を送出し、処理完了信号を同系で受信した場合には、接続成功をリングマスタに通知し、リングマスタよリ自局がリピートスルーになるように指示を受けたときに、リピートスルーとなり、リピートスルー完了をリングマスタに通知することで、システムの動作に与える影響を少なくすることを特徴とする、請求項1または3記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0022】
請求項10に対応する発明によれば、リングマスタがリピート状態から終端処理する場合に、システムの動作を一時中断する信号を送出することなく、リングマスタの終端処理を行うことができる。
【0023】
前記目的を実現するため、請求項11に対応する発明は、次のようにしたものである。
複数のノ一ド相互間が互いに反対方向に信号の流れる光二重ループ状の伝送路で接続され、前記ノードのうちの一台のノ一ドがリングマスタとして機能し、該リングマスタがループ状の伝送路が正常の場合は信号の終端処理を行い、伝送路上にケーブルの切断などによる信号の切断点がある場合はそれを検出して信号をリピートする光二重ループ伝送システムにおいて、隣接ノ一ド間の制御信号に自局アドレスが付加されるように構成し、前記各ノードの起動時に上流局との接続コネクタと下流局との接続コネタが直接接続されていることを判定するようにし、前記ノードの単体試験を自動的に行うことを特徴とする光二重ループ型伝送装置である。
【0024】
請求項11に対応する発明は、次のような課題を解決するためなされたものである。ノードは一般的には伝送モジュールという形で製品化され、置換可能な単位になっているのが普通である。従って、この伝送モジュールの製品試験は独立して行われる。
【0025】
このため、製品の中には自身の折り返し確認用テスト機能や内部のハードウェアチェック機能等のセルフチェック機能を組込んでおり、それをスイッチでモードを切替えていた。
【0026】
ところが、このようなスイッチ切替えの場合、設定ミスや製品試験後の設定の戻し忘れなどにより、テストモードのまま実際にシステムに組込んでしまうことがある。また、スイッチの切り替えや製品出荷時の確認等の作業が必要であった。
【0027】
このような課題を解決するためなされたもので、請求項11に対応する発明によれば、隣接局との伝送路状態確認手段の中にノードアドレスが含まれていることに着目し、両隣の隣接局が自ノードアドレスと同じであることから、上流側のコネクタと下流局のコネクタが直結している析り返し試験構成であることを検出して自動的にセルフチェック機能を起動するものである。この結果、従来具備していた試験モードへの切り替えスイッチを削除でき、試験手順の簡素化と設定ミス等によるトラブルを削減できる。
【0028】
前記目的を実現するため、請求項12に対応する発明は、次のようにしたものである。
前記システムの立上げ時、前記リングマスを除く各ノ一ドが受信した伝送フレームのリピート禁止状態でリングマスタからのノ一ド確認フレームを待つことにより、伝送システム内にアドレスが重複しているノ一ドが複数存在しても、先に前記確認フレームを受信したノ一ドのみが受信でき、伝送路上に複数の応答フレームが送出することを防ぐことを特徴とする請求項11記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0029】
請求項12に対応する発明は、次のような課題を解決するためなされたものである。前述の伝送システムでは、システムの立上げ時にリングマスタが伝送路の接続順にノードに対して確認チェックを行って、ノードを一台づつシステムに参入させていく。
【0030】
ところが、アドレスの設定ミスでアドレスが重複しているノードが複数台存在すると、それらのノードも応答を返す。このため、リングマスタは複数の応答を受信したり、応答が衝突して受け取れないといった現象が発生し、システムを正常に構成できない。
【0031】
請求項12に対応する発明によれば、各ノード内の上流/下流からの受信信号をそれぞれ反対側にリピートする回路に対して、ノードの立上げ時にはリピート禁止状熊でリングマスタからの確認を待ち、確認フレームを以降のノードに流さないすることでアドレスの重複した複数のノードからの応答発生を停止するものである。この結果、リングマスタからのノード配列を行う確認フレームを以降のノードに流さないことで、アドレス重複のノードが複数個システムに存在しても、複数の応答が返らないようにできる。これにより重複したノ−ドが検出でき、ノードの配列チェックを完了することが可能になる。
【0032】
前記目的を実現するため、請求項13に対応する発明は、前記システムの立上げ時、前記リングマスタを除く各ノードが受信した伝送フレームのリピート許可状態のままでリングマスタからのノード確認フレームを待ち、リングマスタは前記ノード確認フレームの中に一つ前のノードアドレスを情報として付加することで、伝送システム内にアドレスが重複しているノードが複数存在しても、一台のノードのみが応答を返すことで伝送路上に複数の応答フレームが送出することを防ぐか、または前記付加されたーつ前のノードアドレスから受信したノードがアドレス重複を判断できるようにしたことを特徴とする請求項11記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0033】
請求項13に対応する発明は、次のような課題を解決するためなされたものである。ノードの立上げ時にもリピート許可のままでリングマスタからの確認を待つ。リングマスタは一つ前に確認されたノードのアドレスを付加して確認フレームを発行する。このフレームは該当のノード以降のノードにも伝達され、アドレス重複ノードにも受信される。これを受信した重複ノードは、既に隣接局との伝送路の状態確認時に獲得した隣接局アドレスと前記確認フレームに付加されたーつ前のアドレスと比較して、異なっている場合は別の同一アドレス局が存在すると判断して応筈を返さない。これにより、アドレスの重複した複数のノードからの応答発生を停止するものである。この結果、各ノードはリピート状態を変更する必要が無く、しかもアドレス重複ノード自身が重複していることを認識できる。
【0034】
前記目的を実現するため、請求項14に対応する発明は、前記リングマスタに予めシステム情報を与えておき、アドレス重複を検出した際に異常ノードアドレスを訂正するかまたはそのノードを切り離すことで伝送システムを構築することを特徴とする請求項12または13記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0035】
請求項14に対応する発明は、次のような課題を解決するためなされたものである。請求項12または請求項13によつて、リングマスタはアドレス重複ノードの存在を検出できる。ところが、どの局が本来正常であるべきアドレスなのかは、適用システムにより異なるためリングマスタには判断できない。
【0036】
そこで、請求項14に対応する発明では、リングマスタに予めシステム構成情報を与えておき、請求項12または請求項13項によってアドレス重複を検出した際に、比較して間違いのノードを識別する。次に間違いのノードに対してアドレス変更要求を発行して訂正を行うものである。この結果、リングマスタにシステムの構成情報を格納できるようにすることで、重複アドレスのノードが複数存在しても、システム的に正しい局番号に修正できる。
【0037】
前記目的を実現するため、請求項15に対応する発明は、前記ノード確認フレームを受信したコネクタを識別する手段を設けることで、前記ノードの配置だけでなく、ケーブルのコネクタ接続まで認識できることを特徴とする請求項12または13記載の光二重ループ型伝送装置である。
【0038】
請求項15に対応する発明は、次のような課題を解決するためなされたもので、前述の伝送システムでは、個々のノードは各所に点在しておりそれぞれが離れているため、実際のノードの物理的配置やケーブル接続が確認できるようになっていることが望ましい。請求項11に対応する発明のシステムでは、ノードの物理的配置は認識できるが、ケーブルの接続は分からない。
【0039】
そこで、請求項15に対応する発明は、ノード内にあって受信した伝送フレームを内部のメモリに転送する伝送コントローラに対して、受信フレームを内部のメモリに転送する際に、上流/下流のいずれかのコネクタから受信したかを示すステータスをデータと共にメモリに格納する機能を持たせるようにしたものである。これによって、ノード内部の制御手段が請求項12または13でリングマスタから受信した確認フレームがどちらのコネクタで受信したかを記憶してコネクタを識別できるフラグを応答に付加することでリングマスタに通知することが可能になる。この結果、ノード配列だけでなく、コネクタのケーブル接続まで把握することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0041】
<第1の実施形態(請求項1、2、3に対応)>
図1は本発明における通信処理構成図である。これは、ループ管理機能1、ネットワーク管理機能2、データリンク層機能3、送受信ドライバ4、送受信制御回路5、スイッチ回路6により構成される。
【0042】
図2は本発明におけるシステム構成図である。通信モジュール7を持つノード8が光ファイバ9により接続されている。ノードの中には1台だけリングマスタノード10が存在する。
【0043】
図3は本発明における通信モジュール7の構成図である。図1の送受信制御回路5、スイッチ回路6、CPU(中央演算処理部)11、内部バス12、メモリ回路(メモリ)13、ホストインタフェース回路14により構成される。
CPU11は、ループ管理機能1、ネットワーク管理機能2、データリンク層処理機能3、送受信ドライバ4の処理を行う。
【0044】
CPU11は、ループ管理機能1、ネットワーク管理機能2、データリンク層処理機能3、送受信ドライバ4の処理を行う。
【0045】
送受信ドライバ4は、データリンク層機能3から送信要求されるフレーム、あるいは、ループ管理機能1から送信要求されるフレームを送受信制御回路5へ渡し、また、受信したフレームをデータリンク層機能3、あるいはループ管理機能1へ渡す。
【0046】
スイッチ回路6は、隣接する2局間でやりとりされる、リピート(中継)されない制御信号を生成、送信、受信する。制御信号の送信指示はループ管理機能1が行う。受信された制御信号は、送受信制御回路5では受信フレームとして認識されず、送受信制御回路5を通して受信通知されることはない。スイッチ回路6は、制御信号を受信すると、CPU11に割込みで通知する。この割込みがあると、ループ管理機能1が受信信号とループ管理のステートに応じて、処理を行う。
【0047】
図4は本発明における隣接ノード確認トランザクションの例である。隣接ノード確認は、ループ管理機能1が行う処理であり、ノードが立ち上がった場合、あるいは、信号断などにより隣接ノードとの通信ができない場合に行われる。
【0048】
Quiet信号15、Ack信号16、Idle信号17は、隣接する2局間でやりとりされる、リピー卜されない制御信号である。Ack信号16は、Quiet信号15に対する応答である。通常運用時は、フレームの送信やリピートするものがない場合にIdle信号17を送信している。Quiet信号15とAck信号16には、情報を付加して信号を送出する。情報の設定はループ管理機能1がスイッチ回路6に対して行う。隣接ノード確認においては、自局のノードアドレスを情報として設定する。Quiet信号15に対するAck信号16が得られた場合に、ループ管理機能1は隣接ノードと通信可能と判断し、Idle信号17を送信する。Idle信号17は隣接ノード確認が行われた後に流れる信号である。
【0049】
図5は本発明における隣接ノード確認のステート遷移図である。図4のトランザクション図を詳細化したものであり、ループ管理機能1のステートを表す。隣接ノード確認処理は、各系について独立して行われる。隣接ノード確認はスタートステートS0から始まる。スタートステートS0でQuiet信号15を受信していれば、Ack信号16をスイッチ回路6に対して送信指示し、タイマーにTrN時間を設定し(タイマーTrN)、その信号に付加されている情報をその系の隣接ノードアドレスとして記憶して、Quiet受信ステートS1へ移る。何も受信してなければタイマーにTr時間を設定し、Trタイムアウト待ちステートS2へ移る。Quiet信号15以外のものを受信している場合は、エラーステートS6へ移る。
【0050】
Tr時間は、リングー巡時間の1.3倍程度の時間である。TrN時間は、リングー巡時間とノード内処理時間の和以上の時間である。
【0051】
Quiet受信ステートS1に移ると、Idle信号17を受信したなら、TrNタイマーを止め、Idle信号17を送信指示して、確認終了ステートS5に移る。Quiet信号15を再度受信した場合は、何もしない。タイマーTrNがタイムアウトした場合は、Idle信号17を受信できないとしてエラーステートS6へ移る。Quiet信号16、Idle信号17以外のものを受信した場合は、エラーとしてエラーステートS6へ移る。
【0052】
Trタイムアウト待ちステートS2に移ると、Quiet信号15を受信した場合は、TrNタイマーを止め、Ack信号16を送信指示し、タイマーにTrN時間を設定し、受信した信号に付加されている情報をその系の隣接ノードアドレスとして記憶して、Quiet受信ステートS1へ移る。Trタイマーがタイムアウトした場合は、Quiet信号15を送信指示し、タイマーにTrN時間を設定し、Quiet送信ステートS3へ移る。Quiet信号15以外を受信した場合は、エラーとしてエラーステートS6へ移る。
【0053】
Quiet送信ステートS3に移ると、自ノードアドレスよりも小さいノードアドレスを情報として持つQuiet信号15を受信した場合は、TrNタイマーを止め、Ack信号16を送信指示し、再度タイマーにTrN時間を設定し、受信した信号に付加されている情報をその系の隣接ノードアドレスとして記憶して、Quiet受信ステートS1へ移る。
【0054】
自ノードアドレスよりも大きいノードアドレスを情報として持つQuiet信号15を受信した場合は何もしない。Ack信号16を受信した場合は、TrNタイマーを止め、Idle信号17を送信指示し、再度タイマーにTrN時間を設定し、受信した信号に付加されている情報をその系の隣接ノードアドレスとして記憶して、Ack受信ステートS4へ移る。
【0055】
自ノードアドレスと同じノードアドレスを情報として持つQuiet信号15を受信した場合はエラーとしてエラースデー卜S6へ移る。Quiet信号15とAck信号16以外のものを受信した場合にはエラーとしてエラーステートS6へ移る。TrNタイマーがタイムアウトした場合は、エラーとしてエラーステートS6へ移る。
【0056】
Ack受信ステートS4に移ると、Idle信号17を受信した場合には、TrNタイマーを止めて確認終了ステートS5に移る。Ack信号16を受信した場合は何もしない。TrNタイマーがタイムアウトした場合は、Idle信号15を受信できないとしてエラーステートS6に移る。Idle信号17とAck信号16以外のものを受信した場合はエラーとしてエラーステートS6へ移る。
【0057】
確認終了ステートS5に移ると、この系に関する隣接ノード確認処理は終了し、隣接ノードと通信が可能となる。エラーステートS6に移ると、タイマーを止め、エラー内容を残して隣接ノード確認処理は終了する。隣接ノードとの通信が可能であることを確認できたときには、その隣接ノードアドレスが互いにわかっている状態である。
【0058】
この隣接ノード確認は、各系について独立に行うものであり、1つの系のみシステム動作に加わり終端処理する状態で稼動しているノードであっても、もう一方の系において、システム動作に影響を与えることなく実行できる。また、リングマスタのループ管理機能1へは、システム動作に加わっている系を使用して、隣接ノードアドレスとともに隣接ノードとの通信が可能であることを、データリンク層機能2の処理を経て通知することができるので、リングマスタへの通知もシステム動作に影響を与えることなく実行できる。
【0059】
図6は本発明におけるターミネート(終端処理)接続処理のトランザクション例である。隣接ノード確認処理と同様に、Quiet信号15、Ack信号16、Idle信号17を使用する。Ack信号16は、Quiet信号15に対する応答である。Quiet信号15に付加する情報は、ターミネー卜指示識別子とリングマスタノードアドレスにより構成される、ターミネート損示情報である。Ack信号16に付加する情報は、ターミネート指示識別子と接続可不可により構成されるターミネート指示情報である。情報の設定はループ管理機能1がスイッチ回路6に対して行う。
【0060】
図7は本発明における接続指示送信元のステート遷移図であり、図8は本発明における接続指示受信ノードのステート遷移図である。いずれもループ菅理機能1のステー卜であり、ターミネート指示、および以下で述べるリピートスルー指示の処理手順を表している。接続指示送信元では、ターミネート接続処理を開始するとスタートステートS7にあり、Idle信号15の送信を止め、ターミネート指示情報を持つQuiet信号16を送信指示し、タイマーにTc時間を設定し(Tcタイマー)、Ack受信待ちスナートS8へ移る。
【0061】
Tc時間は、ネットワーク管理機能2の接続可不可の判断時間を含む接続処理全体を監視する時間であり、ユーザ設定値である。Tc時間経過すると、接続不可能として処理を終了する。Ack受信待ちステートS8に移ると、Ack信号16を受信した場合は、Idle信号17の送信を指示し、Idle受信待ちステートS9へ移る。
【0062】
Tcタイマーがタイムアウトした場合には、接続不可能と判断し、エラーステートS11に移る。ターミネート指示の応答を表すAck信号16以外を受信した場合は、Tcタイマーを止めてエラーステートS11に移る。
【0063】
Idle受信待ちステートS9に移ると、Idle信号17を受信した場含は、Tcタイマーを止めて終了ステートS10へ移る。ターミネート指示の応答を表す同一のAck信号16を受信した場合は何もしない。Tcタイマーがタイムアウトした場合は、接続不可能と判断し、エラーステートS11へ移る。ターミネート指示の応答を表す同一のAck信号16とIdle信号17以外を受信した場合は、Tcタイマーを止めてエラーステートS11に移る。
【0064】
終了ステートS10に移ると、正営終了である。エラーステートS11に移ると、異常終了として、ネットワーク管理機能2に通知し、この系について隣接ノード確認処理を行う。
【0065】
ターミネート指示情報、あるいは以下で述べるリピートスルー指示情報を持つQuiet信号15を受信すると、受信ノードのループ管理機能1は、受信信号の情報を記憶して、スタートステートS12に移り、接続指示の受信処理を行う。スタートステートS12に移ると、全ての信号の送信を止め、Tc時間をタイマーに設定し(Tcタイマー)、ネットワーク管理機能2に、受信した信号中の情報とともにターミネート(あるいはリピートスルー)指示受信を通知する。ネットワーク管理機能2より、接続許可の指示があった場合は、接続可を情報として持つAck信号16を送信指示し、Idle受信待ちステートS13に移る。
【0066】
ネットワーク管理機能2より、接続不可の指示があった場合は、接続不可を情報として持つAck信号16を送信指示し、Idle受信待ちステートS13に移る。Tcタイマーがタイムアウトした場合は、ネットワーク管理機能2にタイムアウトを通知し、エラーステートS15に移る。接続指示を表す同一のQuiet信号15以外を受信した場合は、エラーステートS15へ移る。接続指示を表す同一のQuiet信号15を受信した場合は何もしない。
【0067】
Idle受信待ちステートS13に移ると、接続指示を表す同一のQuiet信号15を受信した場合は何もしない。Idle信号17を受信した場合は、Tcタイマーを止め、Idle信号17を送信指示し、終了ステートS14に移る。接続指示を表す同一のQuiet信号15とIdle信号17以外を受信した場合は、Tcタイマーを止めてエラーステートS15へ移る。Tcタイマーがタイムアウトした場合は異常終了としてエラーステートS15へ移る。
【0068】
終了ステートS14に移ると、正常終了である。ループ管理機能1は、接続可であれば、リピートせず、また、接続処理を施した系のみでフレーム送信受信が可能となるようにスイッチ回路6に指示をする。接続不可であれば何もしない。
【0069】
エラーステートS15に移ると、異常終了として、ネットワーク管理機能2に通知し、この系について隣接ノード確認処理を行う。
【0070】
図9は本発明におけるリピートスルー接続処理のトランザクション例である。隣接ノード確認処理と同様に、Quiet信号15、Ack信号16、Idle信号17を使用する。Ack信号は、Quiet信号15に対する応答である。Quiet信号15に付加する情報は、リピートスルー指示識別子とリングマスタノードアドレスにより構成される、リピートスルー指示情報である。Ack信号16に付加する情報は、リピートスルー指示識別子と接続可不可により構成されるターミネート指示情報である。情報の設定はループ管理機能1がスイッチ回路6に対して行う。リピートスルー接続処理も、図7、図8のステート遷移図処理と同じであるが、終了ステートS14に移った場合は、ループ管理機能1は、接続可であれば、リピートし、両系ともフレーム送信受信が可能となるようにスイッチ回路6に指示をする。接続不可であれば何もしない。
【0071】
ターミネート接続処理、およびリピートスルー接続処理は、各系について独立に行うものであり、1つの系のみシステム動作に加わり終端処理する状態で稼動しているノードであっても、もう一方の系でシステム動作に影響を与えることなく、隣接ノードとの接続を行うことができる。
【0072】
<第2の実施形態(請求項8、9に対応)>
図10は、本発明における接続指示受信ノードのステート遷移図である。ターミネー卜、あるいはリピートスルー指示を持つQuiet信号15を受信した場合の、ループ管理機能1の処理を表している。請求項2、3に対応する実施形態においては、そのようなQuiet信号15を受信した場合は、ネットワーク管理機能2に接続可不可の判断を委ねていたが、図10のステート遷移図では、Quiet信号15の情報として持つリングマスタノードアドレスを比較することにより、接続可不可を判断する。ノードアドレスの小さいほうが優先される。
【0073】
接続指示を持つQuiet信号15を受信すると、ループ管理機能1は、スタートステー卜S16に移り、リングマスタノードアドレスを比較する。自ノードが属するリングマスタノードアドレス以下のノードアドレスを持つ接続指示のQuiet信号15を受信した場合は、全ての信号の送信を止め、Tc時間をタイマーに設定し(Tcタイマー)、接続可を情報として持つAck信号16を送信指示し、Idle受信待ちステートS17に移る。自ノードが属するリングマスタノードアドレスより大きいノードアドレスを持つ接続指示のQuiet信号15を受信した場合は、全ての信号の送信を止め、Tc時間をタイマーに設定し(Tcタイマー)、接続不可を情報として持つAck信号16を送信指示し、Idlc受信待ちステートS17に移る。
【0074】
Idle受信待ちステートS17に移ると、接続指示を表す同一のQuiet信号15を受信した場合は何もしない。Idle信号17を受信した場合は、Tcタイマーを止め、Idle信号17を送信指示し、終了ステートSl8に移る。接続指示を表す同一のQuiet信号15とIdle信号17以外を受信した場合は、Tcタイマーを止めてエラーステートS19へ移る。Tcタイマーがタイムアウトした場合は異常終了としてエラーステートS19へ移る。
【0075】
このように、Quiet信号15の情報として持つリングマスタノードアドレスを比較して接続可不可を判断することで、ネットワーク管理機能2の判断を待つ必要がなくなり、接続時間を短縮することができる。
【0076】
<第3の実施形態(請求項4に対応)>
図11は、本発明にわけるリングリピートスルー接続のトランザクション例である。通常はリングマスタがリピートせずに終端処理するが、信号断などの異常発生により、他のノードが終端処理すると、リングマスタはリピートする。図11では、ノードN2とN3fリピートせずに終端処理しているが、ノードN2、N3間で隣接ノード確認が終了し、通信が可能であることを確認すると、ノードN2のループ管理機能1は、データリンク層機能3に対して、リングマスタのループ管理機能1宛のReport−Status.reqを送信要求する。Report−Status.reqにはノードN3と接続確認できたことが情報として含まれる。
【0077】
リングマスタのループ管理機能1はReport−Status.reqを受信すると、ノードN2のループ管理機能1宛のReport−Status.rspをデータリンク層機能3に送信要求する。また、N3とN2とをリピート可能にするとリンクとなるため、ネットワーク管理機能2に対してシステム動作中断許可を要求する。ネットワーク管理機能2よりシステム動作中断許可が出た場合には、ループ管理機能1は、リングリピートスルー接続を要求する、ノードN2のループ管理機能1宛のLink−Connect.reqを、データリンク層機能3へ送信要求する。
【0078】
ノードN2のループ管理機能1は、リングリピートスルー接続を要求するLink−Connect.reqを受信すると、リングマスタのループ管理機能1宛のLink−Connect.rspをデータリンク層機能3に送信要求し、さらにノードN3側の系について、リピートスルー接続処理を実行する。図11のように、リピートスルー接続が、接続可として正常終了した場合には、ループ管理機能1は、システム中断を表す制御信号であるBreak信号18をノードN1側の系へ送信指示する。
【0079】
Break信号18はリピートされる信号である。リングリピートスルー接続処理においては、Break信号18にリングリピートスルー識別子と自ノードアドレスを情報として付加する。スイッチ回路6は、Break信号18の送信指示が出た場合には、フレームの送信あるいはリピートを中断して、Break信号18を送信する。
【0080】
各ノ一ドではBreak信号18受信を検出すると、ループ管理機能1ネットワーク管理機能2に対してシステム中断を通知する。リングマスタでは、それに加えて、リピートをせずに終端処理し、Break信号18受信側のみをフレーム送受信可能に設定する。さらにBreak信号18を止めさせるため、ノ一ドN2のループ管理機能1宛のStop−Break.reqフレームを送受信ドライバに対して送信要求して、即伝送路にフレームを流す。
【0081】
ノードN2のループ管理機能1は、Stop−Break.reqを受信するまでBreak信号18を送信し続ける。Stop−Break.reqを受信すると、Break信号18の送信を止め、終端処理を止めてリピートするようにし、また両系ともフレーム送受信可能として、リングマスタのループ管理機能1宛のStop−Break.rspフレームを送受信ドライバに対して送信要求し、即伝送路にフレームを流す。
【0082】
リングマスタのループ管理機能1は、Stop−Break.rspを受信すると、システム動作開始を表すSystem Start同報フレームを送受信ドライバに対して送信要求し、即伝送路にフレームを流し、ネットワーク管理機能2に対してシステム中断完了を通知する。
【0083】
System−Start同報フレームを受信した各ノ一ドのループ管理機能1は、ネットワーク管理機能2に対して、システム再開を通知する。
【0084】
このようにリングマスタのネットワーク管理機能2に対してシステムの中断を要求し、そのタイミングを委ねることで、中断のためのシステムへの影響を少なくすることができる。また、リングマスタのリピート状態およびフレーム送受信系の設定のためにのみ、システム動作の中断力ゞあればよいので、システム動作の中断が減る。
【0085】
<第4の実施形態(請求項5に対応)>
図12は本発明におけるノード追加のトランザクション例である。リングマスタのループ管理機能1は、ノードN2よりノードN3と接続確認できたことを情報として含むReport−Status.reqを受信すると、ノードN2宛のReport−Status.rspをデータリンク層機能3に送信要求する。また、ネットワーク管理機能2に対して、ノードN3を確認できたことを通知する。
【0086】
ループ管理機能1は、ネットワーク管理機能2より、ノードN3と接続するよう指示を受けた場合には、ターミネート接続を要求する、ノードN2のループ管理機能1宛のLink−Connect.reqを、データリンク層機能3へ送信要求する。ノードN2のループ管理機能1は、ターミネート接続を要求するLink−Connect.reqを受信すると、リングマスタのル一ブ管理機能1宛のLink−Connect.rspをデータリンク層機能3に送信要求し、さらにノードN3側の系について、ターミネート接続処理を実行する。
【0087】
図12のように、ターミネート接続が、接続可として正常終了した場合には、ノードN2は終端処理を止めてリピートするようにし、また両系ともフレーム送受信可能として、接続完了を情報として持つ、リングマスタのループ管理機能1宛のReport−Status.reqをデータリンク層機能3に対して送信要求する。リングマスタのループ管理機能1はこのReport−Status.reqを受信すると、ノードN3が接続されたことを確認し、ノードN2のル一プ管理機能1宛のReport−Status.rspをデータリンク層機能3に対して送信要求する。これにより、新たに確認したノードを1つ1つ、システム動作に影響を与えることなく接続することができる。
【0088】
<第5の実施形態(請求項6に対応)>
図13は本発明におけるノード追加のトランザクション例である。リングマスタのループ管理機能1は、図12のようにターミネート接続でノードN3を接続すると、ノードN3が持っているノード配列テーブル19を獲得するため、ノードN3のループ管理機能1宛のGet.Table.reqをデータリンク層機能3に対して送信要求する。ノードN3のループ管理機能1はこれを受信すると、ノード配列テーブル19を情報として持つリングマスタのループ管理機能1宛のGet Table.rspを、データリンク層機能3へ送信要求する。
【0089】
リングマスタのループ管理機能1は、Get−Table.rsp中のノード配列情報に、接続されていない新しいノードを確認できた場合には、それらのノードをまとめて接続するため、リピートスルー接続を要求する、ノードN3のループ管理機能1宛のLink−Connect.reqを、データリンク層機能3へ送信要求する。ノードN3のループ管理機能1は、リピートスル一接続を要求するLink−Connect.reqを受信すると、リングマスタのループ管理機能1宛のLink−Connect.rspをデータリンク層機能3に送信要求し、さらにノードN4側の系について、リピートスルー接続処理を実行する。
【0090】
図13のように、リピートスルー接続が、接続可として正常終了した場合には、ノードN3は終端処理を止めてリピートするようにし、また両系ともフレーム送受信可能として、接続完了を情報として持つリンクマスタのループ管理機能1宛のReport−Status.reqをデータリンク機能3に対して送信要求する。リングマスタのループ管理機能1はこのReport−Status.reqを受信すると、ノードN4等が接続されたことを確認し、ノードN3のループ管理機能1宛のReport−Status.rspをデータリンク機能3に対して送信要求する。
【0091】
図14は、線で囲んだ部分で島ができたシステム例である。ノードN2とノードN3間、およびノードN7とノードN6間が通信できなくなった場合に、ノードN3,N4,N5,N6間で通信可能な島ができる。リングマスタ(ノードNO)は、ノードN2とノードN3間で隣接ノード確認処理が終了したことを知ると、ネットワーク管理機能2に対してそれを通知し、ネットワーク管理機能2より接続指示があると、ノードN2に対してノードN3とターミネート接続を指示し、それが成功すると、次にノードN3よりノード配列テーブル19を獲得し、その中に、N4,N5,N6という未接続のノードがあることを確認すると、ノードN3に対してリピートスルー接続を指示して、複数のノードを一度に接続する。
【0092】
このようにして、新たに確認した、複数のノードを、システム動作に影響を与えることなく一度に接続することができる。
【0093】
なお、ノード配列テーブル19は、次のように作成される。
【0094】
図15は本発明におけるノード配列獲得のトランザクション例である。リングマスタのループ管理機能1は、隣接ノード確認処理を終えると、その処理でわかった隣接ノードN1のループ管理機能1宛に、Next Address.reqを送信する。ノードN1のループ管理機能1はそれを受信した系と反対側の系にある隣接ノード(ノードN2)のノードアドレス(N2)を情報として持つNext Address.rspをリングマスタヘ返す。リングマスタは、さらにノードN2のループ管理機能1宛にNextAddress.reqを送信し、ノードアドレスN3を情報として持つNextAddress.rspを受け取る、という具合に、リングを一巡してリングマスタノードアドレスを持つNextA,ddress.rspを受信するか、あるいは隣接ノードアドレスがわからないすなわち通信できていないという情報を持つNextAddress.rspを受信するまで、NextAddress.reqの送信を繰り返す。
【0095】
図16はノー配列テーブル例である。NextAddress.req処理により確認できたノードアドレスを記憶するテーブルである。ノード数、リング/バス、アドレスにより構成される。リングマスタはノ一ドの並び順にアドレスを記入する。リング/バスは、リングマスタが終端処理するリングとなったか、他ノ一ドが終端処理するバスとなったかを表す。他ノ一ドが終端処理するバスの場合は、A系側、B系側の両系についてノ一ドの配列テーブルができる。リングマスタは、ノ一ド配列テーブルを作成すると、接続している全ノ一ドにこれを通知する。図14のように島ができた場合は、ノ一ドN3,N4,N5,N6内で、アドレスの最も小さいノ一ドがリングマスタとなり、同様にノ一ド配列テーブルを作成する。
【0096】
<第6の実施形態(請求項7に対応)>
図17は本発明におけるリングの場合の通信不可通知、図18は本発明におけるバスの場合の通信不可通知である。リングマスタのループ管理機能1は、ノード配列テーブル19を作成することで、リングマスタが終端処理するリングであるか、他ノードが終端処理するバスであるかを判断し、これを接続している全ノードのループ管理機能1に同報フレームで通知する。これにより、全ノードは現在リングであるかバスであるかを記憶する。
【0097】
各ノードは、リングであるときに隣接ノードとの通信不可を検出した場合は、図17のように、信号断識別子と送信元ノードアドレスを情報として持つBreak信号18を送信する。Break信号18が流れると、リングマスタからのシステム動作再開を意昧するSystem−Start同報フレームが流れるまでは、システム動作は中断する。
【0098】
しかし、バスであるときに隣接ノードとの通信不可を検出した場合は、図18のように、ノードN2が終端処理し、フレームの送受信をノードN1側の系のみに限定し、さらにノードN2とノードN3問で通信不可となったことを情報として持つ、リングマスタのループ管理機能1宛のReport−Status.reqを、データリンク層機能3へ送信要求することで、システム動作を中断することなく、通信不可状態を処理することができる。
【0099】
これにより、システム動作の中断を減らすことができる。
【0100】
<第7の実施形態(請求項10に対応)>
図19は、本発明における自局リピートスルーのトランザクション例である。通常はリングマスタがリピートせずに終端処理するが、信号断などの異常発生により、他のノードが終端処理すると、リングマスタはリピートする。図19では、ノードN2とN3がリピートせずに終端処理しているが、ノードN2、N3間で隣接ノード確認が終了し、通信が可能であることを確認すると、ノードN2のループ管理機能1は、データリンク層機能3に対して、リングマスタのループ管理機能1宛のReport−Status.reqを送信要求する。Report−Status.reqにはノードN3と接続確認できたことが情報として含まれる。
【0101】
リングマスタのループ管理機能1はReport−Status.reqを受信すると、ノードN2のループ管理機能1宛のReport−Status.reqをデータリンク層機能3に送信要求する。また、N3とN2とをリピート可能にするとリングとなるため、ループ管理機能1は、リングリピ一トスルー接続を要求する、ノードN2のループ管理機能1宛のLink−Connect.reqを、デ−タリンク層機能3へ送信要求する。
【0102】
ノードN2のループ管理機能1は、リングリピートスルー接続を要求するLink−Connect.reqを受信すると、リングマスタのループ管理機能1宛のLink−Connect.rspをデータリンク層機能3に送信要求し、さらにノードN3側の系について、リピートスルー接続処理を実行する。図11のように、リピートスルー接続が、接続可として正常終了した場合には、接続完了を情報として持つ、リングマスタのループ管理機能1宛のReport−status.reqを、データリンク層機能3に送信要求する。リングマスタのループ管理機能1は、このReport−status.reqを受信すると、Report−status.rspをデータリンク層機能3の送信要求する。
【0103】
この後、リングマスタはリピートせずに終端処理し(ターミネート)、Report−Status.reqを受信側の系のみをフレーム送受信可能としてから、ノードN2に対して、ノードN2がリピートスルーとなるよう指示する情報を持つ、ノードN2のループ管理機能1宛のLink−Connect.reqをデータリンク層機能3に送信要求する。ノードN2のループ管理機能1はこのLink−Connect.reqを受信すると、終端処理を止めてリピートするようにし、また両系ともフレーム送受信可能として、リングマスタのループ管理機能1宛のLink−Connect−rspをデータリンク層機能3に送信要求する。リングマスタのループ管理機能1宛は、このLink−Connect.rsp受信を確認することで、システムが、リングマスタが終端処理するループになったと判断する。
【0104】
このようにシステムの動作を一時中断する信号を送出することなく、リングマスタがリピート状態から終端処理に移行することができる。
【0105】
<第8の実施形態(請求項11に対応)>
(構成)
本発明の実施形態の伝送システムの構成図は、図2と同一ある。すなわち、複数台(ここでは8台)のノード(ノードA,B,C・・・・N)が互いの反対方向に信号が流れる2本の伝送路(A系伝送路、B系伝送路)でループ状に接続されている。ノードは両隣のノードと伝送路で接続されており、ここで便宜的にA系伝送路を基本に考え、A系から信号をもらう側を上流、信号を出力する側を下流と定義する。また、このノード群の内、一台のノードがリングマスタとなって信号の終端処理と回線制御を実行する。
【0106】
図20はノードの内部構成を示す。ノードは、送受信テキストの処理等の通信処理、RASや回線制御処理等のネットワーク管理処理、ホスト機器とのインタフェース処理等のネットワーク管理処理、ホスト機器とのインタフェース処理等のソフト処理を実行するCPU11を備えている。また、CPU11の動作プログラムが格納される不揮発性メモリ、送受信データを一時的に格納するランダムアクセスメモリ、及び設定情報を格納するEEPROMからなるメモリ13、ノ一ドのアドレスを指定するスイッチ回路6、上位のホストと接続するためのホストインタフェース14、伝送路上の送信権の制御や、CPU11からの送信要求でメモリ13から送信データを読み出して送信権獲得時に伝送路に伝送フレームを送出しCPU11に対して送信完了割込み信号を発生させ、またはA/B系いずれかの伝送路から受信した伝送フレームをその受信ステータスと一緒にメモリ13に書き込み、その後でCPU11に受信割込みで通知を行う伝送コントローラ18、A系及びB系の伝送路から入力する信号を受信する受信回路(RCV)20,22同様に両伝送路1に信号を送信する送信回路(DR)19,21、及びRCV20,22とDR19,21が一体化された上流及び下流コネクタ16,17、A/B系から受信した伝送フレームを、受信した側とは反対側へリピートすると共に内部に取り込み伝送コントローラ18ヘ渡す機能、伝送コントローラ18より送られる伝送フレームをA/B系の両方に送信する機能、隣接局からの信号受信状態を検出及びCPU11の指示で隣接局に対して状態を問合わせ/応答を行う等の隣接局への状態確認機能を有するループ制御回路23からなっている。CPU11、メモリ13、ホストインタフエース14、伝送コントローラ18及びループ制御回路23は内部バス12で接続される。
【0107】
(作用)
ノードは、電源投入時に隣接局との伝送路状態の確認処理を実行する。これは、図21のようなトランザクシヨンをとる。Quiet信号、Ack信号、及びIdle信号は2ノード間で交されるリピートされない制御信号で、Ack信号tよQuieL信号の応答である。Quiet信号及びAck信号には送信ノードのスイッチ回路6で設定されるノードのアドレスN1,N2が付加されている。
【0108】
ノードN1よりQuiet信号が連続して発行され、それに対してノードN2がAck信号を返し、それが正常に受信されるとIdle信号が出力され、2ノード間の伝送路状態が確認される。この時Quiet信号及びAck信号にはノードアドレスが付いているので、両ノ−ドは互いのノードアドレスを知ることがができる。反対側のノードに対しても同様の確認が行われ、ノードは両隣のノードアドレスを知ることができる。
【0109】
図22に上流側のコネクタ16と下流側のコネクタ17を直結する試験用のケーブル接続を示す。本実施形態は、この構成の時に図21で示すトランザクシヨンでアドレスがN1=N2なることに着目し、図22のケーブル接続構成であることを判定するものである。
【0110】
(効果)
CPU11はこれを検出すると、試験用のケーブル接続であると判断して、内部ハードウェア試験及び上流/下流コネクタ16,17間での伝送折り返し試験を自動的に実施することができる。
【0111】
<第9の実施形態(請求項12に対応)>
(構成)
第9の実施形態の構成は、第8の実施形態と同一である。
(作用)
このように構成されたノードは、電源投入時に前項で述べた隣接局との伝送路状態の確認を終え、両隣のノードアドレスを知った状態で、リングマスタからの指示を待っている。この時、ループ制御回路23はCPU11からのコマンドにより、フレームのリピート禁止状態にする。リングマスタはノードの配列を知るために、瞬接局から順にノードチェックを実施する。チェックを受けたノードは応答を返すと共に自ノードをフレームリピート許可にする。このトランザクションを図23に示す。
【0112】
図23において、NAreqはリングマスタから送信される次ノードのアドレス要求フレームで、NArepはそれの応答で次のノードのアドレスを付加してリングマスタに返す。リングマスタは、最初にノードN1に対してNAreqを発行し、N1は次のノードアドレスN2を付加してを返す。次にリングマスタはN2に対し同様にチェックを行う。このようにしてリングマスタは次々にノードチェックを行い、伝送路の切断点もしくは一巡するまでこれを繰り返す。
【0113】
図23に示すように、アドレスN3のノードの次にアドレスN2のノードがもう一台存在した場合を想定する。リングマスタは前述のようにN1,N2,N3の順にナェックを行つて行く。ノードN2宛のNAreqは最初のノ−ドN2でそれ以降リピートされないため、アドレスが重複しているノードN2に伝わらない。そのため複数のNArepが返ることが無い。
【0114】
リングマスタが次にノードN3に対してチェックを行い、それに対するNArepに付加されてくる次のアドレスがN2であることからアドレス重複のノードがあることを検出する。リングマスタはノードN3に対して、反対側の送受信を禁止するターミネート要求(Term req)を送り、ノードN3は重複ノード側の送受信を禁止して応答(Term rep)をリングマスタに返す。リングマスタはこの方向のチエックを終了して、今度は反対側からチェックを行う。
【0115】
(効果)
第9の実施形態によれば、アドレスが重複したノードが複数個存在しても、リングマスタからのチェックフレームは一台のノードにしか受信されないため、複数の応答が返ることが無く、重複アドレスノードを正しく検出できる。
【0116】
<第10の実施形態(請求項13に対応)>
(構成)
第10の実施形態の構成は、第8の実施形態と同一である。
(作用)
このような構成ものにおいて、リングマスタがノードの配列をチェックする手順は第9の実施形態と同じである。本実施形態の場合、各ノードはフレームリピート許可のままリングマスタからのチェックを待つ。また、リングマスタから発行されるNAreqにはーつ前のノードアドレスが情報として付加されている点が異なる。
【0117】
このトランザクションを図24に示す。即ち、ノードN2に対するNAreqにーつ前のノードアドレスN1を付加して送る。フレームのリピート許可なので、このフレームはアドレス重複のノードにも伝わるが、隣接局がN1でないのでアドレス重複していることが分かり、NArepを返さない。以後のリングマスタの処理は、第8の実施形態と同一で、ノードN3で送受信は禁止される。
【0118】
(効果)
第10の実施形態によると、ノードのフレームリピート状態を変更することなく、重複アドレスノードからの応答を停止できる。また、重複アドレスノード側でもアドレスが重複していることが検出できるという特徴がある。
【0119】
<第11の実施形態(請求項14に対応)>
(構成)
第11の実施形態の構成は、第8の実施形態と同一である。
(作用)
前述の第9及び第10の実施形態ではアドレスが重複していることを検出でき、最初に検出したノ−ドが生き残る。しかし、実際のシステムでは、どちらのノードが本来あるべきノードなのか分からないので、正常のノードをシステムから切り離す可能性がある。そこで、リングマスタのメモリ内のEEPROM内に予めシステムの構成情報を与えておく。この情報は個々のシステムに応じた内容で、システム設計者が入力する。
【0120】
リングマスタは第9及び第10の実施形態で述べた配列チェックを実施していく過程で重複アドレスを検出すると、前述の構成情報と比較して間違っているノードに対してアドレスを変更する要求フレーム(ACreq)を送る。このフレームには、ノードを区別するためにーつ前のアドレスが情報として付加されている。これを受信した重複アドレスノードは応答フレーム(ACrep)を返すと共にアドレスを変更し立上げ状態に戻り、第8の実施形態で述べた隣接局との伝送路状態確認を行う。リングマスタはこれらの立上げ処理が終了するのに十分な時間待った後、再度配列チェックを実施する。このトランザクションを図25に示す。
【0121】
(効果)
第11の実施形態によると、ノードアドレスの重複が有った場合に、システムの構成情報を比較することにより、異常なノードを正常のノードアドレスに変更することができる。また、前述の構成情報をEEPROM内に格納することにより、リングマスタの電源を入り切りしても保存されるので電源の投入の都度情報を再設定する必要はない。
【0122】
<第12の実施形態(請求項15に対応)>
(構成)
第12の実施形態の構成は、第8の実施形態と同一である。
(作用)
第12の実施形態では、リングマスタはノード配列を認識することはできても、コネクタの接続までは認識できない。従って、図26(a)及び(b)に示すケーブル接続の違いを認識できない。以下にこの区別を行うための方法について述べる。
【0123】
各ノードでは、A系伝送路LA及びB系伝送路LBから受信したフレームは、ループ制御回路23を経由して伝送コントロ一ラ18に渡される。伝送コントローラ18はデータのシリアル/パラレル変換を行い、内部バス12を介してメモリ回路13に転送する。この時、メモリ回路13の中に保存されるテキストの形を図27に示す。テキストは受信したデータとその受信動作のステータスからなる。このステータス内に上流コネクタ16、下流コネクタ17のいずれから受信したかを示すフラグをセットすることで、CPU11は受信したフレームがどちらのコネクタ16,17から受信したかを判別できる。各ノードは、リングマスタからのノード配列チェック時に受信するNAreqフレームがどちらのコネクタ16,17から受信したかを判別し、それをNArepフレームに入れて返す。リングマスタはこのNArepフレームから、ノード配列だけでなく接続するコネクタまで経路を認識できる。
【0124】
(効果)
第12の実施形態によると、リングマスタはノード配列だけでなく、伝送システムのケーブル接続まで知ることができる。
【0125】
【発明の効果】
以上述べた本発明によれば、システム動作の中断が少ない光二重ループ型伝送装置を提供することができる。
【0126】
具体的には、各請求項に対応する発明は次のような効果が得られる。
【0127】
(1)請求項1〜3に対応する発明は、隣接ノード確認処理、ターミネート接続処理、およびリピートスルー接続処理が、各系について独立に、信号を使用して行われるため、もう一方の系でシステム動作に影響を与えることなく、隣接ノードとの接続を行うことができる。
【0128】
(2)請求項4に対応する発明は、リングマスタのネットワーク管理機能に対してシステムの中断を要求することで、中断のためのシステムへの影響を少なくすることができる。また、リングマスタのリピート状態およびフレーム送受信系の設定のためにのみ、システム動作の中断が必要となるので、システム動作の中断が減る。また、中断のための信号を使用することで、速やかにリングマスタのリピート状態およびフレーム送受信系の変更ができる。
【0129】
(3)請求項5に対応する発明は、新たに確認したノードを1つ1つ、システム動作に影響を与えることなく接続することができる。
【0130】
(4)請求項6に対応する発明は、新たに確認した、複数のノードを、システム動作に影響を与えることなく一度に接続することができる。
【0131】
(5)請求項7に対応する発明は、関わる光二重ループ型伝送装置においては、システム動作を中断を減らすことができる。
【0132】
(6)請求項8、9に対応する発明は、リングマスタノードアドレスを比較して接続可、接続不可を判断することで、接続時間を短縮することができる。
【0133】
(7)請求項10に対応する発明は、リングマスタがリピート状態から終端処理する場合に、システムの動作を一時中断する信号を送出することなく、リングマスタの終端処理を行うことができる。
【0134】
(8)請求項11に対応する発明は、隣接局との伝送路状態の確認手段を利用して、隣接局が自局自身であることから試験用途の直結ケーブル接続であることを検出して自動的にモジュール単体試験を実施する。これにより、従来具備していた試験モードへの切り替えスイッチを削除でき、試験手順の簡素化と設定ミス等によるトラブルを削減できる。
【0135】
(9)請求項12に対応する発明は、ノードの立ち上り時に、フレームリピート機能を禁止することにより、リングマスタからのノード配列を行う確認フレームを以降のノードに流さないことで、アドレス重複のノードが複数個システムに存在しても、複数の応答が返らないようにできる。これにより重複したノ−ドが検出でき、ノードの配列チェックを完了することが可能になる。
【0136】
(10)請求項13に対応する発明は、ノードの立ち上がり時に、フレームリピート機能をリピートのままの状態でも、リングマスタからの確認フレームの中に一つ前のノードアドレスを付加することで、アドレス重複のノードが応答を返さないようにする。これにより、各ノードはリピート状態を変更する必要が無く、しかもアドレス重複ノード自身が重複していることを認識できる。
【0137】
(11)請求項14に対応する発明は、リングマスタにシステムの構成情報を格納できるようにすることで、重複アドレスのノードが複数存在しても、システム的に正しい局番号に修正できる。
【0138】
(12)請求項15に対応する発明は、受信したフレームテキストのステータスに、受信してコネクタを識別できるフラグを入れることにより、ノード配列だけでなく、コネクタのケーブル接続まで把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1〜15に対応する実施形態の通信処理構成図。
【図2】本発明の請求項1〜15に対応する実施形態のシステム構成図。
【図3】本発明の請求項1〜9に対応する実施形態の通信モシュール構成図。
【図4】本発明の請求項1に対応する実施形態の隣接ノード確認トランザクション例を示す図。
【図5】本発明の請求項1に対応する実施形態の隣接ノード確認ステート遷移図。
【図6】本発明の請求項2に対応する実施形態のターミネート接続トランザクション例を示す図。
【図7】本発明の請求項2、3に対応する実施形態の接続指示送信元のステート遷移図。
【図8】本発明の請求項2、3に対応する実施形態の接続指示受信ノードのステート遷移図。
【図9】本発明の請求項3に対応する実施形態のリピートスルー接続トランザクション例を示す図。
【図10】本発明の請求項8、9に対応する実施形態の接続指示受信ノードのステート遷移図。
【図11】本発明の請求項4に対応する実施形態のリングリピートスルー接続のトランザクション例を示す図。
【図12】本発明の請求項5に対応する実施形態のノード追加のトランザクション例を示す図。
【図13】本発明の請求項6に対応する実施形態のノード追加のトランザクション例を示す図。
【図14】本発明の請求項6に対応する実施形態の島ができたシステム例を示す図。
【図15】本発明の請求項6に対応する実施形態のノード配列獲得のトランザクション例を示す図。
【図16】本発明の請求項6に対応する実施形態のノード配列テーブル例を示す図。
【図17】本発明の請求項7に対応する実施形態のリングの場合の通信不可通知図。
【図18】本発明の請求項7に対応する実施形態のバスの場合の通信不可通知図。
【図19】本発明の請求項10に対応する実施形態の自局リピートスルーのトランザクション例を示す図。
【図20】本発明の請求項11〜15に対応する実施形態を示すノードの内部構成図。
【図21】本発明の請求項11に対応する実施形態の隣接局確認のトランザクション例を示す図。
【図22】本発明の請求項11に対応する実施形態の単体試験用のケーブル接続構成図。
【図23】本発明の請求項12に対応する実施形態のノード配列獲得時のトランザクション例を示す図。
【図24】本発明の請求項13に対応する実施形態のノード配列獲得時のトランザクション例を示す図。
【図25】本発明の請求項14に対応する実施形態のノード配列獲得時のトランザクション例を示す図。
【図26】本発明の請求項15に対応する実施形態のケーブル接続例を示す図。
【図27】本発明の請求項15に対応する実施形態のノード内部に転送される受信テキストの構成例を示す図。
【符号の説明】
1…ループ管理機能
2…ネットワーク機能
3…データリンク層機能
4…送受信ドライバ
5…送受信制御回路
6…スイッチ回路
7…通信モジュール
8…ノード
9…光ファイバ
10…リングマスタ
11…CPU
12…内部バス
13…メモリ回路
14…ホストインタフェース回路

Claims (15)

  1. 光二重ループ形態のネットワークに、1台のリングマスタを含む、複数のノードが接続され、前記各ノード、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、前記リングマスタがリングとなっている場合には、両系の終端処理を行い、リングとなっていない場合には端のノードが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、
    前記各ノードは、隣接ノード間の伝送路を確認する複数パターンの制御信号と自ノードアドレスとを生成する回路、並びに、隣接局からの前記制御信号とノードアドレスを認識し受信した前記隣局のノードアドレスを記憶する回路、及び、自ノードのネットワーク管理機能により送受信禁止又は送受信許可可能な、両隣のノードと前記制御信号と情報フレームを送受信する送受信回路と、情報フレームを受信した系とは反対の系にリピートするリピート回路を備え、
    隣接ノード間で送出される制御信号に、自局ノードアドレスを付加して送出し、前記各ノードが隣にノードが接続されていることを確認したときに、隣接ノードのノードアドレスを記憶しておき、前記隣にノードが接続されていることの確認ができたことをもって、その隣接ノードアドレスとともに、前記リングマスタにフレームで通知するように構成したものであり、システムの動作に影響を与えることなく前記リングマスタに隣接ノード確認を通知できることを特徴とする光二重ループ型伝送装置。
  2. 受信した制御信号が、ターミネートで接続する指示である場合には、自局のネットワーク管理機能にその制御信号を受け取ったことを、制御信号とともに送られてきた管理データとともに通知し、ネットワーク管理機能より接続許可が出た場合には、制御信号受信側の系のフレーム送受信を許可し、反対側の系をフレーム送受信不可として自局で終端処理し、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする請求項1記載の光二重ループ型伝送装置。
  3. 受信した制御信号が、リピートスルーで接続する指示である場合には、自局のネットワーク管理機能にその制御信号を受け取ったことを、制御信号とともに送られてきた管理データとともに通知し、ネットワーク菅理機能より接続許可が出た場合には、両方の系のフレーム送受信を許可し、リピートを許可して、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする請求項1記載の光二重ループ型伝送装置。
  4. 前記リングマスタよりリングリピートスルー接続の要求を受けたノードは、その要求を受信した系と反対側の系に、リピートスルーで接続することを表す制御信号を送出し、処理完了信号を同系で受信した場合には、システム動作の中断を表すブレーク信号をリングリピ一トスルー接続要求受信系に送出して、リングマスタが終端処理することを要求し、リングマスタよりリピートスルー要求を受信した場合にはリピートを許可し、両方の系のフレーム送受信を許可することで、システムの動作に与える影響を少なくすることを特徴とする請求項3記載の光二重ループ型伝送装置。
  5. 前記リングマスタが、他ノ一ドより隣接ノ一ド確認の通知を、その隣接ノ一ドアドレスとともに受けると、その隣接ノ一ドと接続する場合には、隣接ノ一ド確認通知元のノ一ドに対して、ターミネートで接続を指示し、隣接ノ一ド確認通知元がこの指示を受けると、この指示受信系と反対側の系へ、ターミネートで接続することを表す制御信号を送出し、処理完了信号を同系で受信したらリピートを許可し、両方の系のフレーム送受信を許可し、接続成功をリングマスタに通知することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光二重ループ型伝送装置。
  6. 前記リングマスタ、他ノ一ドより隣接ノ一ド確認の通知を、その隣接ノ一ドアドレスとともに受けると、その隣接ノ一ドと接続する場合には、隣接ノ一ド確認通知元のノ一ドに対して、ターミネートで接続するよう指示し、接続成功となった場合には、新たに接続したノ一ドからノ一ド配列情報を獲得し、その中にまだ接続されていないノ一ドを確認した場合には、新たに接続したノ一ドに対してリピートスルーで接続するように指示し、リピートスルー指示を受けたノ一ドは、リピートスルーで接続することを表す制御信号を、指示を受けた系と反対の系に送出し、処理完了信号をこの系で受信したらリピートを許可し、両方の系のフレーム送受信を許可し、接続成功をリングマスタに通知することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする請求項5記載の光二重ループ型伝送装置。
  7. 複数のノ一ドが、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、リングマスタが1台あり、リングとなっている場合には、リングマスタが終端処理し、リングとなっていない場合には端のノ一ドが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、
    リングマスタが、接続している全ノ一ドに現在リングであるか否かを通知することにより、各ノ一ドは、リングであるときに隣接ノ一ドとの通信不可を検出した場合は、システム動作の中断を表すブレーク信号でリングマスタに異常発生を通知し、リングでないときに隣接ノードとの通信不可を検出した場合は、フレームでリングマスタに異常発生を通知することで、システム動作の中断を減らすことができることを特徴とする光二重ループ型伝送装置。
  8. 複数のノ一ドが、隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、リングマスタが1台あり、リングとなっている場合には、リングマスタが終端処理し、リングとなっていない場合には端のノ一ドが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、
    受信した制御信号が、ターミネートで接続する指示である場合には、制御信号中のアドレスと自局が属するリングマスタのノ一ドアドレスとを比較し、制御信号中のアドレスのほうが優先度が高ければ、制御信号受信側の系のフレーム送受信を許可し、反対側の系をフレーム送受信不可として自局で終端処理し、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする光二重ループ型伝送装置。
  9. 複数のノ一ドが隣接する2局間でやりとりされる、リピートされない制御信号を送出でき、リングマスタが1台あり、リングとなっている場合には、リングマスタが゛終端処理し、リングとなっていない場合には端のノ一ドが終端処理する光二重ループネットワークにおいて、
    受信した制御信号が、リピートスルーで接続する指示である場合には、制御信号中のアドレスと自局が属するリングマスタのノ一ドアドレスとを比較し、制御信号中のアドレスのほうが優先度が高ければ、両方の系のフレーム送受信を許可し、リピートを許可して、処理完了信号を制御信号受信系へ送出することで、システムの動作に影響を与えることなく接続できることを特徴とする光二重ループ型伝送装置。
  10. 前記リングマスタよりリングリピートスルー接続の要求を受けたノ一ドは、その要求を受信した系と反対側の系に、リピートスルーで接続することを表す制御信号を送出し、処理完了信号を同系で受信した場合には、接続成功をリングマスタに通知し、リングマスタよリ自局がリピートスルーになるように指示を受けたときに、リピートスルーとなり、リピートスルー完了をリングマスタに通知することで、システムの動作に与える影響を少なくすることを特徴とする、請求項1または3記載の光二重ループ型伝送装置。
  11. 複数のノ一ド相互間が互いに反対方向に信号の流れる光二重ループ状の伝送路で接続され、前記ノードのうちの一台のノ一ドがリングマスタとして機能し、該リングマスタがループ状の伝送路が正常の場合は信号の終端処理を行い、伝送路上にケーブルの切断などによる信号の切断点がある場合はそれを検出して信号をリピートする光二重ループ伝送システムにおいて、隣接ノ一ド間の制御信号に自局アドレスが付加されるように構成し、前記各ノードの起動時に上流局との接続コネクタと下流局との接続コネタが直接接続されていることを判定するようにし、前記ノードの単体試験を自動的に行うことを特徴とする光二重ループ型伝送装置。
  12. 前記システムの立上げ時、前記リングマスを除く各ノ一ドが受信した伝送フレームのリピート禁止状態でリングマスタからのノ一ド確認フレームを待つことにより、伝送システム内にアドレスが重複しているノ一ドが複数存在しても、先に前記確認フレームを受信したノ一ドのみが受信でき、伝送路上に複数の応答フレームが送出することを防ぐことを特徴とする請求項11記載の光二重ループ型伝送装置。
  13. 前記システムの立上げ時、前記リングマスタを除く各ノ一ドが受信した伝送フレームのリピート許可状態のままでリングマスタからのノ一ド確認フレームを待ち、リングマスタは前記ノ一ド確認フレームの中に一つ前のノードアドレスを情報として付加することで、伝送システム内にアドレスが重複しているノ一ドが複数存在しても、一台のノ一ドのみが応答を返すことで伝送路上に複数の応答フレームが送出することを防ぐか、または前記付加されたーつ前のノ一ドアドレスから受信したノ一ドがアドレス重複を判断できるようにたことを特徴とする請求項11記載の光二重ループ型伝送装置。
  14. 前記リングマスタに予めシステム情報を与えておき、アドレス重複を検出した際に異常ノ一ドアドレスを訂正するかまたはそのノ一ドを切り離すことで伝送システムを構築することを特徴とする請求項12または13記載の光二重ループ型伝送装置。
  15. 前記ノ一ド確認フレームを受信したコネクタを識別する手段を設けることで、前記ノードの配置だけでなく、ケーブルのコネクタ接続まで認識できることを特徴とする請求項12または13記載の光二重ループ型伝送装置。
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