JP3575984B2 - Ofdm送信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)送信装置に関し、特に、ディジタル変調技術を利用した放送・通信分野に用いるOFDM送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルテレビ放送におけるように、符号化ディジタル映像信号を効率よく伝送する必要性が高まっている。符号化ディジタル映像信号などを限られた周波数帯域で伝送する方式の一つとして、OFDM方式がある。特に、地上ディジタル放送の伝送方式にあっては、マルチパスに強いOFDM伝送方式が有望視されている。OFDM伝送方式は、マルチキャリア変調方式の一種であり、多数の搬送波を直交して配置し、各々の搬送波で独立したディジタル情報を伝送する方式である。各キャリアの変調方式としては、QPSK、16直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAM等が用いられる。
【0003】
OFDM伝送方式によるデータ伝送は、伝送シンボルを単位として行なわれる。各伝送シンボルは、有効シンボル期間とガードバンド期間(ガードインターバル)と呼ばれる期間から成る。有効シンボル期間は、データ伝送のために実質的に必要とされる信号期間である。ガードインターバルは、マルチパスの影響を軽減するための冗長な信号期間であり、有効シンボル期間の信号波形を巡回的に繰り返したものである。伝送シンボルを数十個〜数百個程度集めて1つの伝送フレームを構成する。このOFDM伝送フレームには、データ伝送用シンボルの他にフレーム同期用シンボルが含まれる。
【0004】
送信装置においては、2値の送信データをある一定のビット数ごとのデータブロックに区切り、各データブロックをそれぞれ1個の複素数値に変換した状態で入力する。直列並列変換器で各搬送波周波数ごとに1個ずつの複素数値を与え、逆離散フーリエ変換回路部で時間軸上へ逆離散フーリエ変換する。これにより、時間軸波形のサンプル値を発生し、このサンプル値系列から時間的に連続するベースバンド・アナログ信号波形を求める。ベースバンド・アナログ信号波形は周波数変換器で送信周波数に変換されて送信される。
【0005】
受信装置においては、受信信号を周波数変換器で周波数変換してベースバンド信号波形を得た後、送信側と同じサンプルレートでサンプルする。このサンプル値系列を離散フーリエ変換回路部により周波数軸上へ離散フーリエ変換し、各搬送波周波数成分の位相と振幅を計算することにより受信データの値を求め、並列直列変換器により直列に変換して出力する。OFDM信号の受信は、シンボル期間内に伝送される信号の振幅位相変調成分を検出し、これらのレベルにより情報の値を復号するものである。同一シンボル区間のマルチパス信号と、受信すべき信号の周波数成分は同一であるため、最初のガードインターバル期間の信号を除いて復号することにより、比較的狭い周波数帯域で、伝送歪みの少ない復号ディジタルデータを伝送できる。
【0006】
従来のOFDM送信装置は、特開平9−36835号公報に開示された装置のように、入力されたデータを演算処理し、演算により生成された変調データをバッファを介して送信するように構成されている。
【0007】
また、特開平9−135230号公報に開示された装置のように、シンボル長の種類に応じた複数の演算処理手段からの出力を、切り換え制御手段によって切り換えタイミングを発生させ、シンボル単位で切り換えて送信していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
OFDM伝送には、シンボル長の異なるいくつかの伝送モードが存在し、かつ、1つの伝送モード内でもシンボル長が一様でない。従来のOFDM送信装置では、演算により生成した変調データを複数のバッファに書き込み、シンボル単位で切り換えて出力する構成をとっている。送信すべき変調データのシンボル長に合わせて切り換えタイミングを発生させるために、切り換え制御手段自体がシンボル長の情報を持たなければならない。そのため、あらゆる種類のシンボル長および変化パターンに対応させようとすると、切り換え制御手段の規模が大きくなってしまう欠点があった。複数のバッファを必要とするために、ハードウェアが肥大化するという欠点もあった。
【0009】
また、OFDM伝送では、ガードインターバルと称する有効シンボルの一部分と同一の波形をシンボルの最初に付加して、1シンボルとする方法が用いられる。バッファに1シンボル分全ての変調データを書き込むには、重複するガードインターバル相等分をも書き込まなければならず、書き込み時間を余計に要した。それにより、他の演算処理に費やす時間の短縮が強いられ、演算処理速度向上のために高価な演算手段を用いたり、並列処理を行なうための演算回路を増やす要因となっていた。
【0010】
また、OFDM伝送では、いくつかの連続するシンボルによりフレームを構成し、毎フレーム同一パターンをとる同期シンボルを1フレームの中に挿入する方法もとられる。従来のOFDM送信装置では、同期シンボルの変調データを出力するのにも、そのたびに演算により変調データを生成してバッファに書き込む。そのため、結果的に演算処理量の増加につながり、演算処理速度向上のために高価な演算手段を用いたり、並列処理を行なうための演算回路を増やす要因となっていた。
【0011】
また、OFDM送受信において、装置間の同期を確実にとるために変調データ出力とは別に同期信号出力がしばしば用いられる。そのため、同期信号を生成するための手段を別途設ける必要があった。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するために、バッファに書き込む演算結果の中に切り換え情報を持たせて、自由にバッファの切り換えタイミングを制御できる優れたOFDM送信装置を提供することを第1の目的とする。
【0013】
また、入出力を同時に行なうことが可能なバッファを用いることで、バッファの数を削減できる優れたOFDM送信装置を提供することを第2の目的とする。
【0014】
また、重複して出力されるガードインターバル部分の変調データ書き込みを省くことで、演算処理量を削減できる優れたOFDM送信装置を提供することを第3の目的とする。
【0015】
また、毎フレーム同一の同期シンボルの変調データ生成とバッファへの書き込みを省略することにより、演算処理量を削減できる優れたOFDM送信装置を提供することを第4の目的とする。
【0016】
また、別途ハードウェアを追加することなしに、同期信号の発生が可能な優れたOFDM送信装置を提供することを第5の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明では、OFDM送信装置を次のように構成した。演算処理手段で、変調データとともにバッファを切り換えるためのフラグをバッファに書き込み、バッファは、送信すべき変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有する2つ以上のバッファからなり、それぞれ書き込まれた変調データとフラグを一時保持し、切り換わって出力し、バッファ制御手段で、バッファが出力するフラグにより、出力を行なうバッファを切り換える。このように構成したことにより、フラグでバッファを切り換えることができる。
【0018】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明では、OFDM送信装置を次のように構成した。演算処理手段で、変調データとともに出力領域を切り換えるためのフラグをバッファに書き込み、バッファは、送信すべき変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有する2つ以上の領域に分けられ、それぞれ書き込まれた変調データとフラグを一時保持し、切り換わって出力し、バッファ制御手段で、バッファが出力したフラグにより出力を行なう領域を切り換える。このように構成したことにより、フラグでバッファ領域を切り換えることができる。
【0019】
また、上記第3の目的を達成するために、本発明では、OFDM送信装置を次のように構成した。演算処理手段で、変調データとともにバッファの出力アドレスをリセットするためのフラグをバッファに書き込み、バッファの出力開始アドレスをバッファ制御手段に設定し、バッファは、送信すべき変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有し、書き込まれた変調データとフラグを一時保持して出力し、バッファ制御手段で、演算処理手段からの設定アドレスおよびバッファが出力したフラグによってバッファの出力アドレスを制御する。このように構成したことにより、フラグでバッファのアドレスを制御できる。
【0020】
また、上記第4の目的を達成するために、本発明では、OFDM送信装置を次のように構成した。演算処理手段で、変調データとともに出力をメモリに切り換えるためのフラグをバッファに書き込み、バッファは、送信すべき変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有し、入力データにより変化する有意のシンボルの変調データとともに、フラグが逐次書き込まれ、一時保持して出力し、メモリは、送信すべき変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有し、毎フレーム同一の同期シンボルの変調データとともに出力をバッファに切り換えるためのフラグがあらかじめ格納されており、バッファ制御手段で、メモリが出力したフラグによりバッファ側に出力を切り換え、バッファが出力したフラグによりメモリ側に出力を切り換える。このように構成したことにより、同期シンボルの変調データの格納メモリを1つにできる。
【0021】
また、上記第5の目的を達成するために、本発明では、OFDM送信装置を次のように構成した。演算処理手段で、変調データとともに同期点を示すフラグをバッファに書き込み、バッファは、送信すべき変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有し、書き込まれた変調データとフラグを一時保持して出力する。このように構成したことにより、同期信号の発生が簡単にできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、入力されたシリアルデータを演算処理して送信すべき変調データを生成する演算処理手段と、前記変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有し切り換わり出力を行なう2つ以上のバッファ領域と、前記バッファ領域の切り換え動作を制御するバッファ制御手段とを備えたOFDM送信装置において、前記演算処理手段は、前記変調データとともに前記バッファ領域を切り換えるためのフラグを前記バッファ領域に書き込む手段を有し、前記バッファ制御手段は、出力中のバッファ領域が出力したフラグにより、出力を行なうバッファ領域を他に切り換える手段を有するOFDM送信装置であり、バッファ領域が出力するフラグによりバッファ領域を切り換えるという作用を有する。
【0024】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のOFDM送信装置において、前記演算処理手段は、前記バッファ領域の出力アドレスをリセットするためのフラグを前記バッファ領域に書き込む手段を有し、前記バッファ制御手段は、前記バッファ領域の出力開始アドレスを設定する手段と、前記出力開始アドレスから前記バッファ領域に出力を行なわせる手段と、前記バッファ領域が発したフラグにより前記出力アドレスをリセットする手段と、ガードインターバル期間の変調データを発生させる手段とを有するものであり、バッファ領域が出力するフラグによりバッファ領域アドレスをリセットするという作用を有する。
【0025】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のOFDM送信装置において、毎フレーム同一の同期シンボルの変調データがあらかじめ格納されたメモリ領域を備え、前記演算処理手段は、入力データにより変化する有意のシンボルの変調データを前記バッファ領域に逐次書き込む手段を有し、同期シンボル期間のときは前記メモリ領域から変調データを出力し、その他の期間には前記バッファ領域から変調データを出力する手段を備えたものであり、同期シンボルの変調データを1つのメモリ領域から読み出すという作用を有する。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図9を参照しながら、詳細に説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、演算処理手段で、変調データとともにバッファを切り換えるためのフラグをバッファに書き込み、バッファ制御手段で、出力中のバッファが出力したフラグに応じて、出力するバッファを他に切り換えるOFDM送信装置である。
【0029】
図1は、本発明の第1の実施の形態のOFDM送信装置の構成を示すブロック図である。図1において、演算処理手段1は、シリアルデータを演算処理する手段である。バッファ制御手段2は、バッファの切換えを行なう手段である。バッファ3、4は、変調データを一時保持するメモリである。
【0030】
演算処理手段1は、入力されたシリアルデータを伝送モードに基づき演算処理して変調データを生成した後、変調データとともに、バッファを切り換えるためのフラグ(以下、切り換えフラグと称する)を、バッファに書き込む。バッファ制御手段2は、バッファの出力切り換え動作を制御する。バッファ(1)とバッファ(2)は、送信すべき変調データのフルスケールのビット数よりも大きいビット幅を有する一時メモリであり、書き込まれた変調データと切り換えフラグを一時保持して出力する。
【0031】
先ず、演算処理手段1から各バッファヘの書き込み動作の説明をする。起動時、全てのバッファは、変調データが書き込まれていないため、バッファ制御手段2によって出力禁止状態にされ、どれからも出力されない。最初に、演算処理手段1は、1シンボル単位で演算をして生成した変調データを、バッファ(1)に書き込む。1シンボルのデータの最終アドレスには、変調データとともに切り換えフラグも書き込む。切り換えフラグは、変調データのうち、送信に使われていないビットを利用する。1シンボルのデータの書き込みが完了したところで、バッファ制御手段2は、バッファ(1)を出力許可状態とし、バッファ(1)は変調データの出力を始める。
【0032】
バッファ(1)がデータを出力するのと並行して、演算処理手段1は、バッファ(2)に同様の書き込み作業を行なう。1シンボルのデータの最終アドレスには、変調データとともに切り換えフラグも書き込む。書き込み完了時点で、バッファ(2)は出力待ち状態となり、バッファ(1)の出力が終わるのを待つ状態で、出力を行なわずに動作を停止する。その後、再びバッファ(1)に書き込みを行なうが、バッファ(1)がまだ出力を行なっている最中であれば、出力が終了するまで書き込みを待機し、出力が終わり次第書き込みを始める。
【0033】
次に、バッファの出力動作を、図2を用いて説明する。図2には、切り換えフラグにより、出力を行なうバッファの切り換わる様子が示されており、バッファ(1)の出力が1シンボルの最終点に達して、切り換えフラグaが出力されたときに、バッファ制御手段2は、バッファ(1)を出力禁止状態にし、出力待ちとなっていたバッファ(2)を出力許可状態にして、バッファ(2)から出力させる。同様に、バッファ(2)の出力が1シンボルの最終点に達して、切り換えフラグbが出力されると、バッファ制御手段2は、バッファ(2)を出力禁止状態にし、バッファ(1)を出力許可状態にして、バッファ(1)から出力させる。
【0034】
このようにして、出力を行なうバッファが順繰りに切り換えられ、変調データが連続して途切れなく送信される。
【0035】
ここで、演算処理手段1は、伝送モードに基づいて、変調データ生成の過程で1シンボルの終点に切り換えフラグを付加し、ひとまとめにしてバッファに書き込むため、確実にシンボル長に一致したバッファの切り換えが行なわれる。
【0036】
なお、各バッファへの切り換えフラグ書き込み位置を、ハードウェアによる遅延などを考慮して、必ずしも1シンボルの最終アドレスではなく、1つあるいは2つ前のアドレスに設定することも可能である。また、1シンボルごとでなく1フレームごとのように、複数のシンボル単位でバッファの切り換えをさせるように切り換えフラグを設定してもよい。
【0037】
上記のように、本発明の第1の実施の形態では、OFDM送信装置を、演算処理手段で、変調データとともにバッファを切り換えるためのフラグをバッファに書き込み、バッファ制御手段で、バッファが出力したフラグに応じて、バッファを切り換える構成としたので、シンボルの長さが変わっても変調データを連続して途切れなく送信することができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、バッファ内部に2つ以上の領域を設け、演算処理手段で、バッファのそれぞれの領域に変調データとともに出力領域を切り換えるためのフラグを書き込み、バッファ制御手段で、フラグに応じて出力領域を切り換えるOFDM送信装置である。
【0039】
図3は、本発明の第2の実施の形態のOFDM送信装置の構成を示すブロック図である。図3において、演算処理手段1は、伝送モードに基づき入力されたシリアルデータを演算処理して送信すべき変調データを生成した後、バッファに変調データとともに出力領域を切り換えるためのフラグ(以下、ジャンプフラグと称する)を書き込む手段である。バッファ5は、送信すべき変調データのフルスケールより大きなビット幅を有し、入出力双方からアドレスが設定され、書き込みと出力が同時に可能な1つのバッファであり、内部を2つ以上の領域に分けられて使われる。バッファ制御手段6は、バッファ5から出力されるジャンプフラグによりバッファ5の出力アドレスを制御して、出力を行なう領域を切り換える手段である。
【0040】
次に、図4を用いて、第2の実施の形態のOFDM送信装置の動作を説明する。図4は、バッファ5の内部を4つの領域に分けた場合の例である。演算処理手段1は、バッファ5の領域Aから順に、領域B、領域C、領域D、そして再び領域A、領域Bへというように、変調データとともにジャンプフラグを書き込んでいく。出力は、書き込みが終わった領域から順に行なわれていき、最初に領域Aから出力し、領域Aの終点でジャンプフラグjAが出力されると、バッファ制御手段6により領域Bへと出力領域が切り換わる。そしてジャンプフラグjBで領域Cに、ジャンプフラグjCで領域Dに切り換わり、ジャンプフラグjDにて再び領域Aに切り換わる。このようにして、これらの動作が繰り返して継続することにより、変調データが途切れることなく連続して送信される。
【0041】
上記のように、本発明の第2の実施の形態では、OFDM送信装置を、演算処理手段で、変調データとともに出力領域を切り換えるためのフラグを、2つ以上の領域に分けられたバッファに書き込み、バッファ制御手段で、フラグに応じて出力領域を切り換える構成としたので、フラグでバッファ領域を切り換えることができる。
【0042】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、演算処理手段で、バッファの出力アドレスをリセットするためのフラグをバッファに書き込み、バッファ制御手段で、バッファの出力開始アドレスを設定し、出力開始アドレスからバッファに出力を行なわせ、フラグに応じて出力アドレスをリセットし、ガードインターバル期間の変調データを発生させるOFDM送信装置である。
【0043】
図5は、本発明の第3の実施の形態のOFDM送信装置の構成を示すブロック図である。図5において、バッファ制御手段2は、バッファの出力アドレスをリセットするためのフラグ(以下、リセットフラグと称する)に応じて、バッファの出力アドレスを制御する機能を備えている。その他の構成は、図1に示した構成と同じである。
【0044】
最初に、演算処理手段1からバッファへの書き込み動作を、図6を用いて説明する。演算処理手段1は、バッファ(1)のアドレスのA0番地からAE番地に、演算して生成した有効シンボル分の変調データを書き込み、AE番地には、データバス上で変調データ送信および切り換えフラグに使われていないビットに、リセットフラグを書き込む。同時に、AE番地は1シンボルの終点でもあるため、切り換えフラグを書き込む。そして、ガードインターバルに相当する部分の先頭アドレスAG0番地に再度書き込みを行ない、バッファ制御手段2にバッファ(1)3の出力開始アドレスAG0番地を設定して書き込みを終了し、バッファ(1)3を出力許可とする。ここで、書き込みの順番としては、A0番地からAE番地に有効シンボル分の変調データ、AE番地にリセットフラグが書き込まれ、AG0番地から出力が始まる状態で書き込みが終了していればよい。そして、バッファ(2)にも同様に書き込みを行なう。
【0045】
次に、バッファの出力動作を、図7を用いて説明する。出力許可となったバッファ(1)は、AG0番地から書き込まれている変調データの出力を開始し、AE番地に至った時点でリセットフラグcを出力する。このリセットフラグcにより、バッファ制御手段2は、バッファ(1)の出力アドレスをリセットして、A0番地にする。そして、A0番地からの出力が行なわれ、再びAG0番地を経由してAE番地に至り、出力するバッファは、バッファ(2)に切り換えられる。バッファ(2)も同様に、AG0番地から出力を始めAEに至り、リセットフラグdを出力して、AG0番地からAG0番地を経てAE番地までを出力する。
【0046】
このように、有効シンボル期間であるA0番地からAE番地までの一部分のAG0番地からAE番地までを重複して出力し、ガードインターバル期間として送信する。
【0047】
なお、通常、ガードインターバルの終点は、有効シンボル終点のAE番地と一致するが、リセットフラグを別の位置に任意に書き込んで、ガードインターバルを発生させることも可能である。
【0048】
上記のように、本発明の第3の実施の形態では、OFDM送信装置を、演算処理手段で、変調データとともにバッファの出力アドレスをリセットするためのフラグをバッファに書き込み、バッファの出力開始アドレスをバッファ制御手段に設定し、バッファ制御手段で、設定アドレスおよびフラグによってバッファの出力アドレスを制御する構成としたので、フラグでバッファのアドレスを制御できる。
【0049】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、同期シンボルの変調データをあらかじめメモリに格納しておき、演算処理手段で、入力データにより変化する有意のシンボルの変調データをバッファに逐次書き込み、同期シンボル期間のときはメモリから同期シンボル変調データを出力し、その他の期間にはバッファから入力データの変調データを出力するOFDM送信装置である。
【0050】
図8は、本発明の第4の実施の形態のOFDM送信装置の構成を示すブロック図である。図8において、同期シンボルメモリ7は、毎フレーム同一の同期シンボルの変調データとともに切り換えフラグがあらかじめ格納されているメモリであり、バッファから前記メモリに出力を切り換えるためのフラグ(以下、同期切り換えフラグと称する)をデータバス上の別のビットに別途設けている。その他の構成は、図1に示した構成と同じである。
【0051】
次に、第4の実施の形態のOFDM送信装置の動作について説明する。入力されたシリアルデータにより変化する有意のシンボルの期間においては、演算処理手段1は、変調データを逐次演算により生成して、バッファ(1)とバッファ(2)に交互に書き込み、第1の実施の形態で説明した内容と同じ動作が繰り返されて、変調データは、バッファ(1)とバッファ(2)から交互に出力される。そこで、前記一連の動作の合間で、同期シンボルの1つ前のシンボルの終点では、同期切り換えフラグが書き込まれ、この同期切り換えフラグがバッファから出力されたときには、バッファ切り換え手段2によりバッファは出力禁止にされ、同期シンボルメモリ7は出力許可となり、同期シンボルの変調データが出力される。そして、同期シンボル期間の終点で、あらかじめ格納されている切り換えフラグ9が同期シンボルメモリ7から出力されると、バッファ制御手段2により、再び同期シンボルメモリ7は出力禁止にされ、バッファは出力許可となり、有意のシンボルの変調データ出力に切り換わる。
【0052】
ここで、切り換えフラグによる切り換わりの順序としては、aでバッファ(2)に、bでバッファ(1)に、eで同期シンボルメモリ7に、fで同期シンボル7に切り換わり、gのときには、gの前がeならばバッファ(2)に、gの前がfならばバッファ(1)に切り換わる。
【0053】
このようにして、同期シンボル期間には同期シンボルの変調データが、その他の期間には有意のシンボルの変調データが送信される。
【0054】
なお、第4の実施の形態では、同期シンボルメモリ7にはROMなどの不揮発性の記憶手段を用いた構成としているが、RAMを用いて起動時に1度だけ演算処理手段により同期シンボルの変調データを生成して書き込むようにしてもよい。
【0055】
上記のように、本発明の第4の実施の形態では、OFDM送信装置を、メモリに、同期シンボルの変調データとともに、出力をバッファに切り換えるためのフラグをあらかじめ格納しておき、演算処理手段で、変調データとともに、出力をメモリに切り換えるためのフラグをバッファに書き込み、バッファ制御手段で、メモリが出力したフラグによりバッファ側に出力を切り換え、バッファが出力したフラグによりメモリ側に出力を切り換える構成としたので、同期シンボルの変調データの格納メモリを1つにできる。
【0056】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態は、演算処理手段で、変調データとともに同期点を示すフラグをバッファに書き込み、バッファから出力されたフラグを同期信号として送信するOFDM送信装置である。
【0057】
図9は、本発明の第5の実施の形態のOFDM送信装置の構成を示すブロック図である。図9において、演算処理手段1は、入力されたシリアルデータを演算処理してバッファに変調データとともに同期点を示すフラグ(以下、同期フラグと称する)を書き込む手段である。バッファ8は、書き込まれた変調データと同期フラグを一時保持して出力し、送信される変調データのフルスケールのビット数よりも大きいビット幅を持つバッファである。
【0058】
演算処理手段1から、変調データをバッファ8へ書き込む。同期点では、変調データとともに、同期フラグも書き込む。同期フラグは、データバス上で変調データ伝送に使われていないビットに書き込む。バッファ8は、書き込まれた変調データおよび同期フラグを一時保持し、出力の際は、書き込まれている変調データを出力するとともに、同期点では同期フラグを出力し、同期フラグを同期信号として送信する。
【0059】
ここで、シンボルとシンボルの区切り点に同期フラグを書き込めば、シンボル周期の同期信号を得ることができ、いくつかの連続するシンボルで構成されるフレームの特定シンボル期間のみに同期フラグを書き込めば、フレーム周期の同期信号を得ることができる。
【0060】
上記のように、本発明の第5の実施の形態では、OFDM送信装置を、演算処理手段で、変調データとともに同期点を示すフラグをバッファに書き込み、バッファは、書き込まれた変調データとフラグを一時保持して出力する構成としたので、同期信号の発生が簡単にできる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、OFDM送信装置を、演算処理手段で、変調データとともにバッファ領域を切り換えるためのフラグをバッファ領域に書き込み、バッファ制御手段で、出力中のバッファ領域が出力したフラグに応じて、出力を行なうバッファ領域を他に切り換える構成としたので、1シンボル長の変調データを生成する演算処理の過程において演算結果の中にバッファ領域を切り換えるためのフラグが付加され、伝送される情報の中から切り換えタイミングが自動的に発生するしくみになっているため、切り換え制御にかかわる部分にはシンボル長に関する情報を持たせる必要がなくなり、いかなるシンボル長の場合においても、1つの単純な制御手段上で切り換え動作を行なうことができるという効果が得られる。
【0063】
また、アドレスをリセットさせるフラグを用い、有効シンボル期間内の一部分を2度出力してガードインターバル期間の変調データを発生させることにより、ガードインターバル分のデータをバッファ領域に別途書き込む処理が不要となり、演算処理手段の負荷を軽減できるため、処理能力の低い安価な演算処理手段の使用、あるいは、並列処理を行なう演算処理手段削減の可能性が高くなるという効果が得られる。
【0064】
また、毎フレーム同一パターンをとる同期シンボルの変調データをメモリ領域にテーブルとしてもたせ、有意のシンボルの変調データが書き込まれるバッファ領域と切り換えて出力することにより、同期シンボルの変調データ生成とバッファ領域ヘの書き込みをその都度行なう必要がなくなり、演算処理手段の負荷を軽減できるため、処理能力の低い安価な演算処理手段の使用、あるいは、並列処理を行なう演算処理手段削減の可能性が高くなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるOFDM送信装置の構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるOFDM送信装置の出力動作の説明図、
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるOFDM送信装置の構成を示すブロック図、
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるOFDM送信装置のバッファの説明図、
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるOFDM送信装置の構成を示すブロック図、
【図6】本発明の第3の実施の形態におけるOFDM送信装置の書き込み動作の説明図、
【図7】本発明の第3の実施の形態におけるOFDM送信装置の出力動作の説明図、
【図8】本発明の第4の実施の形態におけるOFDM送信装置の構成を示すブロック図、
【図9】本発明の第5の実施の形態におけるOFDM送信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 演算処理手段
2 バッファ制御手段
3 バッファ(1)
4 バッファ(2)
5 バッファ
6 バッファ制御手段
7 同期シンボルメモリ
8 バッファ
Claims (3)
- 入力されたシリアルデータを演算処理して送信すべき変調データを生成する演算処理手段と、前記変調データのフルスケールのビット数より大きなビット幅を有し切り換わり出力を行なう2つ以上のバッファ領域と、前記バッファ領域の切り換え動作を制御するバッファ制御手段とを備えたOFDM送信装置において、前記演算処理手段は、前記変調データとともに前記バッファ領域を切り換えるためのフラグを前記バッファ領域に書き込む手段を有し、前記バッファ制御手段は、出力中のバッファ領域が出力したフラグに応じて、出力を行なうバッファ領域を他に切り換える手段を有することを特徴とするOFDM送信装置。
- 前記演算処理手段は、前記バッファ領域の出力アドレスをリセットするためのフラグを前記バッファ領域に書き込む手段を有し、前記バッファ制御手段は、前記バッファ領域の出力開始アドレスを設定する手段と、前記出力開始アドレスから前記バッファ領域に出力を行なわせる手段と、前記バッファ領域が出力したフラグに応じて前記出力アドレスをリセットする手段と、ガードインターバル期間の変調データを発生させる手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のOFDM送信装置。
- 毎フレーム同一の同期シンボルの変調データがあらかじめ格納されたメモリ領域を備え、前記演算処理手段は、入力データにより変化する有意のシンボルの変調データを前記バッファ領域に逐次書き込む手段を有し、同期シンボル期間のときは前記メモリ領域から変調データを出力し、その他の期間には前記バッファ領域から変調データを出力する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のOFDM送信装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11139998A JP3575984B2 (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | Ofdm送信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11139998A JP3575984B2 (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | Ofdm送信装置 |
Publications (2)
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JPH11298440A JPH11298440A (ja) | 1999-10-29 |
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Family Applications (1)
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JP11139998A Expired - Fee Related JP3575984B2 (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | Ofdm送信装置 |
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JP (1) | JP3575984B2 (ja) |
-
1998
- 1998-04-08 JP JP11139998A patent/JP3575984B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11298440A (ja) | 1999-10-29 |
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