JP3574977B2 - 処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法及び装置 - Google Patents

処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法及び装置、特に、接合炉等の処理装置に対し銅張りセラミック基板を投入するための方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体基板の接合炉に送られる銅張りセラミック基板1は、図7に示すようにセラミック基板2の下面及び上面に夫々下側及び上側銅板3,4を重ね合わせた未接合のものである。
【0003】
従来の処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法及び装置においては、個々のカセット内に上記セラミック基板2、下側及び上側銅板3,4を夫々積層収納し、セラミック基板2等を夫々昇降手段によって上昇し、その最上部のものをカセットの上部に位置する対応する個々の真空吸着ユニットにより吸着し、シリンダー駆動の基板搬送装置により夫々並列的に位置決めローラーコンベアー上に搬送載置し、このローラーコンベアー上に載置されたセラミック基板2等を夫々ローラーコンベアーにより前進し、前進面を前面ストッパーにより位置決めし、この位置で左からの寄せプレートにより右側ストッパーに向かって押動し、右側面を位置決めする。
【0004】
上記のように角面位置決めしたものを夫々個々の他の吸着ユニットにより吸着し、上記搬送装置とは別の搬送装置によりウオーキングテーブル上に搬送載置し、先ず下側銅板3をテーブル上で所定位置に移動し、次いでセラミック基板2を上記下側銅板3上に載置し、次いで上側銅板4をセラミック基板2上に載置して銅張りセラミック基板1を形成し、この3枚重ねの銅張りセラミック基板1を、3枚重ね投入装置により接合炉に対する投入コンベアー上にセラミック材の基板保護材を介して載置している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記従来の処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法及び装置においては、上記セラミック基板等がローラーコンベアー上で夫々角面位置決めされるものであるから、セラミック基板等の種類が変わる毎に銅板3,4がセラミック基板2のセンターに位置されるようその都度位置決め手段を調整する必要がある。
【0006】
また、2個の基板搬送装置が銅張りセラミック基板1上に位置されることになるためセラミック基板等の種類が変わった場合の段取りが困難であり、メンテナンス性が悪い。
【0007】
また、ウオーキングテーブル上でのセラミック基板等の移動装置は複雑でコストが高く、その移動回数も多いため振動等によりセラミック基板等にずれを発生し易い。
【0008】
また、3枚重ね投入装置はセラミック基板等の幅寸法により幅方向の調整が必要であり現物合わせのための時間を必要とする。
【0009】
本発明は上記の欠点を除くようにしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置は、銅張りセラミック基板を形成するセラミック基板と下側及び上側銅板を夫々個別に収納した3個のカセットと、この各カセット内のセラミック基板等を上昇せしめるための昇降手段と、上記3個のカセットの上方に配置した1個の吸着ユニットと、この吸着ユニットからセラミック基板等を受取り、位置決めする位置決め手段と、この位置決め手段によって位置決めされたセラミック基板等を互いに重ね合わせて銅張りセラミック基板を形成するための基板受取台と、この基板受取台と上記位置決め手段に対し上記吸着ユニットを搬送するための搬送手段と、銅張りセラミック基板を処理装置に投入するための投入コンベアーと、この投入コンベアー上に基板保護材を供給載置せしめるための基板保護材供給手段と、投入コンベアー上に載置された基板保護材上に、上記基板受取台上から銅張りセラミック基板を供給載置せしめるための銅張りセラミック基板搬送手段とより成る。
【0011】
上記位置決め手段は、吸着ユニットから釈放されたセラミック基板等を受け取る位置決めプレートと、この位置決めプレート上に突出する、X方向及びY方向に互いに離間した2対の可動板と、これら可動板を上記位置決めプレートのセンターを中心として夫々X方向及びY方向に互いに離,接するように制御する駆動手段と、上記位置決めプレートの中心部に形成した透孔と、同じく中心部近傍に開孔した真空吸着ポートとより成る。
【0012】
上記銅張りセラミック基板搬送手段は、上記基板受取台上の銅張りセラミック基板の両側下面を支持するための一対の支持杆と、この支持杆を互いに接近する方向に移動し及び復帰せしめるための駆動手段と、上記支持杆と共に銅張りセラミック基板を上下に挾持するため上下動可能なピンシリンダーと、上記支持杆とその駆動手段及びピンシリンダーをあらかじめ銅張りセラミック基板の幅寸法に応じて位置決めするための手段と、上記支持杆等を一体に上記投入コンベアー上に搬送せしめる搬送手段とより成る。
【0013】
本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法は、下側銅板を収納したカセット内の銅板を上動し、吸着ユニットによって吸着せしめ、この吸着ユニットを位置決めプレート上に搬送し、載置せしめる工程と、X方向及びY方向に互いに離間した対の可動板を夫々位置決めプレートの中心方向に移動して銅板を位置決めする工程と、位置決めされた銅板の下面を上記位置決めプレートによって真空吸着せしめながら上記銅板の上面を吸着ユニットによって真空吸着し、基板受取台上に運び銅板を釈放する工程と、吸着ユニットを再び上記位置決めプレート上に下降し、2枚取りの結果、上記位置決めプレートに吸着され残存している銅板を吸着除去する工程と、上記各工程をセラミック基板及び上側銅板に対し繰り返し、上記基板受取台上に銅張りセラミック基板を組立てる工程と、処理装置に対する投入コンベアー上に上記銅張りセラミック基板を基板保護材を介して載置せしめる工程とより成る。
【0014】
【実施例】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【0015】
本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置は、図1及び図2に示すようにセラミック基板2と下側及び上側銅板3,4を夫々個別に積層収納した3個のカセット5と、この各カセット5内のセラミック基板等をその下側から上昇せしめるための昇降手段6と、上記カセット5の上方に配置した1個の吸着ユニット7と、この吸着ユニット7からセラミック基板等を受け取り、位置決めする位置決め手段8と、この位置決め手段8によって位置決めされたセラミック基板等を互いに重ね合わせて銅張りセラミック基板1を形成するための基板受取台9と、この基板受取台9と上記位置決め手段8に対し上記吸着ユニット7を搬送するための直交ロボット等の搬送手段10と、銅張りセラミック基板1を接合炉等の処理装置(図示せず)に投入するための投入コンベアー11と、この投入コンベアー11上に基板保護材12を互いに間隔を置いて供給載置せしめるための基板保護材供給手段13と、投入コンベアー11上に載置された基板保護材12上に、上記基板受取台9上から銅張りセラミック基板1を供給載置せしめるための銅張りセラミック基板搬送手段14とにより構成する。
【0016】
上記位置決め手段8は、図3及び図4に示すように吸着ユニット7から釈放されたセラミック基板等を受け取る位置決めプレート15と、この位置決めプレート15上に突出する、X方向及びY方向に互いに離間した2対の可動板16a,16a及び16b,16bと、これら可動板16a,16a及び16b,16bを上記位置決めプレート15のセンターを中心として夫々X方向及びY方向に互いに離,接するように制御する、ラック17,ピニオン18,ラック駆動シリンダー19,ニリアガイド20及びロータリーアクチュエーター21と、上記位置決めプレート15の中心部に形成した透孔22と、同じく中心部近傍に開孔した真空吸着ポート23とより成る。
【0017】
また、上記基板保護材供給装置13は、図1及び図2に示すように基板保護材12を積層収納したカセット24と、このカセット24の底部開口から基板保護材12を1個づつ押し出し供給する供給手段25と、基板保護材12を吸着するエアチャックを有する保持上昇シリンダー26と、保持上昇した基板保護材12を上記投入コンベアー11上に搬送し釈放するための搬送手段27とより成る。
【0018】
更に、上記銅張りセラミック基板搬送手段14は、図2,図5及び図6に示すように上記基板受取台9上の銅張りセラミック基板1の両側下面を支持するための一対の支持杆28と、この一対の支持杆28を図5に示す状態から互いに接近する方向に図6に示すように移動し及び復帰せしめるためのシリンダー29と、上記支持杆28と共に銅張りセラミック基板1を上下に挾持するため上下動可能なピンシリンダー30と、上記支持杆28とシリンダー29及びピンシリンダー30をあらかじめ銅張りセラミック基板1の幅寸法に応じて位置決めするための台形ねじ31と、この台形ねじ31を回動するための目盛り付きハンドル32と、上記支持杆28等を一体に保持するフレーム33と、このフレーム33をスライドテーブル34に沿って上下動するための上下動シリンダー35と、この上下動シリンダー35をガイドロット36に沿って上記投入コンベアー11上に搬送せしめるシリンダー37とより成る。
【0019】
本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法においては、下側銅板3を積層収納したカセット5内の銅板3を昇降手段6によってカセット5内を上動せしめ、最上部の銅板3を吸着ユニット7によって吸着せしめ、この吸着ユニット7を搬送手段10によって位置決め手段8上に搬送し、吸着ユニット7によって吸着している銅板3を位置決めプレート15上に載置せしめる。
【0020】
次いで駆動シリンダー19を駆動してX方向及びY方向の可動板16a,16bを夫々位置決めプレート15の中心方向に移動して銅板3の中心が位置決めプレート15の中心に位置されるようにする。銅板3が位置決めされた状態で上記位置決めプレート15の中心部近傍に設けた真空吸着ポート23に、上記吸着ユニット7よりも弱く真空を作用せしめ、銅板3を保持する。
【0021】
次いで上記吸着ユニット7を銅板3上に下降し、上記位置決めされた銅板3を上記吸着ユニット7によって再び吸着し、上記可動板16a,16bを銅板3から離し、上記吸着ユニット7を銅板3と共に上記搬送手段10によって基板受取台9上に運び銅板3を釈放する。
【0022】
次いで上記搬送手段10により吸着ユニット7を再び上記位置決めプレート15上に移動し、吸着ユニット7を下降する。
【0023】
なお、吸着ユニット7によって銅板3が2枚取りされている場合には、上記位置決めプレート15上から上記位置決めされた銅板3を吸着上昇した際、真空吸着ポート23の作用により下側の銅板3が引き離され位置決めプレート15上に残存しているから、上記のように吸着ユニット7が位置決めプレート15上に下降した際上記残存銅板3を吸着するようになる。
【0024】
この場合には、これを検知してこの残存銅板3を図2に示すケース38内に運び投入する。
【0025】
銅板3が位置決めプレート15上に残存していない場合には、下降した吸着ユニット7の中心の真空吸着孔(図示せず)が位置決めプレート15の中心に位置する透孔22に連通し、真空吸着状態を発生しないからこれによって上記位置決めプレート15上には銅板3が残存していないことが確認でき、この場合には吸着ユニット7を搬送手段10によってセラミック基板2を積層収納しているカセット5上に戻し、セラミック基板2に対し上記と同様の吸着搬送動作を行ない、位置決めされたセラミック基板2を基板受取台9上の下側銅板3上に載置する。
【0026】
次いで、上側銅板4に対しても同様の吸着搬送動作を行ない、位置決めされた上側銅板4をセラミック基板2上に載置し、接着前の銅張りセラミック基板1を形成せしめる。
【0027】
基板受取台9上に銅張りセラミック基板1が形成された場合には、基板保護材供給手段13により投入コンベアー11上に基板保護材12を進行方向に間隔を置いて配置し、この基板保護材12上に上記銅張りセラミック基板1を搬送手段14によって搬送し載置せしめる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法及び装置は上記のとおりであるから、下記のような種々の利点を有する。
【0029】
1)センター位置決め方式による位置決め手段を用いたので、基板等のサイズ違いでも段取り(調整)を必要としない。
【0030】
2)位置決め手段における位置決めプレートに真空吸着ポートを形成し基板等の上下を同時に吸着するようにしたので、2枚取りによるトラブルを確実に防止できる。
【0031】
3)銅張りセラミック基板搬送手段の幅調整が簡単にでき段取り作業性が良い。
【0032】
4)装置全体の構成がシンプルであり、メンテナンス性の向上及び低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置の正面図である。
【図2】本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置の平面図である。
【図3】本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置における位置決め手段の縦断正面図である。
【図4】本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置における位置決め手段の平面図である。
【図5】本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置における銅張りセラミック基板搬送手段の正面図である。
【図6】本発明の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置における銅張りセラミック基板搬送手段の正面図である。
【図7】銅張りセラミック基板の正面図である。
【符号の説明】
1 銅張りセラミック基板
2 セラミック基板
3 下側銅板
4 上側銅板
5 カセット
6 昇降手段
7 吸着ユニット
8 位置決め手段
9 基板受取台
10 搬送手段
11 投入コンベアー
12 基板保護材
13 基板保護材供給手段
14 銅張りセラミック基板搬送手段
15 位置決めプレート
16a 可動板
16b 可動板
17 ラック
18 ピニオン
19 ラック駆動シリンダー
20 ニリアガイド
21 ロータリーアクチュエーター
22 透孔
23 真空吸着ポート
24 カセット
25 供給手段
26 保持上昇シリンダー
27 搬送手段
28 支持杆
29 シリンダー
30 ピンシリンダー
31 台形ねじ
32 目盛り付きハンドル
33 フレーム
34 スライドテーブル
35 上下動シリンダー
36 ガイドロット
37 シリンダー
38 ケース

Claims (4)

  1. 銅張りセラミック基板を形成するセラミック基板と下側及び上側銅板を夫々個別に収納した3個のカセットと、この各カセット内のセラミック基板等を上昇せしめるための昇降手段と、上記3個のカセットの上方に配置した1個の吸着ユニットと、この吸着ユニットからセラミック基板等を受取り、位置決めする位置決め手段と、この位置決め手段によって位置決めされたセラミック基板等を互いに重ね合わせて銅張りセラミック基板を形成するための基板受取台と、この基板受取台と上記位置決め手段に対し上記吸着ユニットを搬送するための搬送手段と、銅張りセラミック基板を処理装置に投入するための投入コンベアーと、この投入コンベアー上に基板保護材を供給載置せしめるための基板保護材供給手段と、投入コンベアー上に載置された基板保護材上に、上記基板受取台上から銅張りセラミック基板を供給載置せしめるための銅張りセラミック基板搬送手段とより成ることを特徴とする処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置。
  2. 上記位置決め手段が、吸着ユニットから釈放されたセラミック基板等を受け取る位置決めプレートと、この位置決めプレート上に突出する、X方向及びY方向に互いに離間した2対の可動板と、これら可動板を上記位置決めプレートのセンターを中心として夫々X方向及びY方向に互いに離,接するように制御する駆動手段と、上記位置決めプレートの中心部に形成した透孔と、同じく中心部近傍に開孔した真空吸着ポートとより成ることを特徴とする請求項1記載の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置。
  3. 上記銅張りセラミック基板搬送手段が、上記基板受取台上の銅張りセラミック基板の両側下面を支持するための一対の支持杆と、この支持杆を互いに接近する方向に移動し及び復帰せしめるための駆動手段と、上記支持杆と共に銅張りセラミック基板を上下に挾持するため上下動可能なピンシリンダーと、上記支持杆とその駆動手段及びピンシリンダーをあらかじめ銅張りセラミック基板の幅寸法に応じて位置決めするための手段と、上記支持杆等を一体に上記投入コンベアー上に搬送せしめる搬送手段とより成ることを特徴とする請求項1または2記載の処理部に対する銅張りセラミック基板投入装置。
  4. 下側銅板を収納したカセット内の銅板を上動し、吸着ユニットによって吸着せしめ、この吸着ユニットを位置決めプレート上に搬送し、載置せしめる工程と、
    X方向及びY方向に互いに離間した対の可動板を夫々位置決めプレートの中心方向に移動して銅板を位置決めする工程と、
    位置決めされた銅板の下面を上記位置決めプレートによって真空吸着せしめながら上記銅板の上面を吸着ユニットによって真空吸着し、基板受取台上に運び銅板を釈放する工程と、
    吸着ユニットを再び上記位置決めプレート上に下降し、2枚取りの結果、上記位置決めプレートに吸着され残存している銅板を吸着除去する工程と、
    上記各工程をセラミック基板及び上側銅板に対し繰り返し、上記基板受取台上に銅張りセラミック基板を組立てる工程と、
    処理装置に対する投入コンベアー上に上記銅張りセラミック基板を基板保護材を介して載置せしめる工程とより成ることを特徴とする処理部に対する銅張りセラミック基板投入方法。
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