JP3574431B2 - 通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置及びこのバンド取付装置による通信ケーブル乃至さや管の管路内壁固定工法 - Google Patents
通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置及びこのバンド取付装置による通信ケーブル乃至さや管の管路内壁固定工法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
下水道の各管路に光ファイバーを布設して、地域の家庭や事業所等に情報ネットワーク網を整備する計画が全国的に各自治体で進められているが、この発明は、このような下水道等の既設の管路に光ファイバーケーブル等の通信ケーブルを布設する際に当該通信ケーブル乃至は当該通信ケーブルを挿入するさや管を管路の内壁に固定する取付バンドの取付装置及びこのバンド取付装置による通信ケーブル乃至さや管の管路内壁固定工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水道等の既設の管路に光ファイバーケーブル等の通信ケーブルを布設する場合、通信ケーブル等を一定間隔で、バネ板の弾性による管路内壁への圧接により固定することが行なわれていた(例えば特開平12−104325号公報)。この下水道等の既設の管路は、作業員が入れない小径の管路であるため、バンド取付装置などのロボットを管路内に入れて、遠隔操作により上記バネ板を管路内壁に取り付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなバネ板の管路内壁への装着は、管路内にロボットを入れて、監視カメラ等でその模様を写し、モニターを見ながら遠隔操作によりバネ板を管路内壁に取り付け、これを一定間隔毎にロボットを走行させて、バネ板の取付箇所に動かし、またそこで遠隔操作によりバネ板を取り付ける必要があり、監視カメラ等での監視とともにロボットの操作をしなければならず、極めて熟練を要するものであった。また、ロボットの遠隔操作により、バネ板を支持する通信ケーブルをガイドしたり、支持したり、バネ板の係止の解除といった数種の動作をさせるため、ロボットの動きが複雑となり、ロボットそのものの構成も複雑となってしまう。また、監視カメラ及びテレビモニターなどの装置もかさばり、かつ高価なもであるため工費が高くつく欠点がある。
【0004】
そこで、この発明は、このような監視カメラ及びテレビモニターを不要とし、極めて操作が簡単で、かつ確実に取付バンドを管路内壁に装着できるバンド取付装置及びこのバンド取付装置による通信ケーブル乃至さや管の管路内壁固定工法を提供することにより、上記課題を解決するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、管路内に引き通す、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管を一定間隔で管路内壁に取付バンドで固定するバンド取付装置において、走行方向に平行な相対向する側面の前部及び後部に走行用ローラを有する本体を設け、この本体の上面に、昇降自在な昇降板を設け、この昇降板の、上記走行方向とは直角な両側に、斜め下向きのフックを突設し、この昇降板の下面に、両側端が上記フックと略平行に折れ曲がった形状のバンド押し上げパッドを設け、このバンド押し上げパッドは、当該バンド押し上げパッドの上面に立てたボルトを上記昇降板の孔に通して、この昇降板の上面とボルト頭部との間のボルト外周にバネを巻きつけて常時バンド押し上げパッドが昇降板の下面に圧接するように付勢させ、遠隔操作により上記昇降板を上下させる駆動装置を当該本体に設け、上記取付バンドを収縮した状態で、当該取付バンドの両端部に設けた各透孔を、上記昇降板の両側の斜め下向きの各フックに係止し、これらの各フックの下からバンド押し上げパッドで上記取付バンドの各端縁部を押し当て、このように取付バンドを装着した上記昇降板を上記駆動装置により上昇させて、管路の内壁上部に取付バンドの頂部が圧着すると、取付バンドの両端部が上記バンド押し上げパッドをバネの力に抗して押し下げ、これにより取付バンドの弾性力により取付バンドの両端が管路の内壁面方向にずれて当該取付バンドの両端部の透孔が各フックから外れ、取付バンドは弾性力により伸張して管路の内壁上部に圧着する構成とした、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置とした。
【0006】
請求項2の発明は、管路内に引き通す、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管を一定間隔で管路内壁に取付バンドで固定するバンド取付装置において、走行方向に平行な相対向する側面の前部及び後部に走行用ローラを有する本体を設け、この本体の上面に、昇降自在な昇降板を設け、この昇降板の、走行方向とは直角な両側に、取付バンドの両端の透孔に入れる斜め下向きのフックを突設し、この昇降板の下面に、両側端が上記フックと略平行に折れ曲がった形状のバンド押し上げパッドを設け、このバンド押し上げパッドは、当該バンド押し上げパッドの上面に立てたボルトを昇降板の孔に通して、この昇降板の上面とボルト頭部との間のボルト外周にバネを巻きつけて常時バンド押し上げパッドが昇降板の下面に圧接するように付勢させ、遠隔操作により上記昇降板を上下させる駆動装置を当該本体に設け、上記昇降板を下降させた状態で、上記本体、走行用ローラ、昇降板、フック、バンド押し上げパッド、及び駆動装置から成るバンド取付装置が、挿入する管路の断面の下半分以下の高さとなり、かつ当該バンド取付装置の重心が常時管路の中心より下に位置するように構成した、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置とした。
【0007】
また、請求項3の発明は、上記請求項2の発明において、上記相対向する側面の前部及び後部に設けた走行用ローラが、外側に突出調整自在とし、通信ケーブルを布設しようとする管路の管径が変わっても適用できる通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置とした。
【0008】
また、請求項4の発明は、通信ケーブル乃至テンシヨンワイヤを両側に有するさや管の長手方向に、一定間隔で複数の前記取付バンドを固定し、該各取付バンドを収縮させた状態で、前記各取付バンドごとに、該各取付バンドを介して前記バンド取付装置を係止した後、この状態の通信ケーブル乃至さや管を、一方のマンホールから管路に引き込み、前記通信ケーブル乃至さや管に取付けた複数の前記バンド取付け装置を、前記通信ケーブル乃至さや管を牽引ロープの代替物として、他方のマンホールまで引き通し、前記通信ケーブル乃至さや管のテンシヨンワイヤを、前記管路の前記両マンホール間で緊張して固定し、前記通信ケーブル乃至さや管を前記管路の内壁の上部に支持した後、前記各バンド取付装置の取付バンド係止部を遠隔操作により開放して、各取付バンド自身の弾性力で前記内壁に圧着する、請求項1乃至3のいずれか記載のバンド取付装置により、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁への固定工法とした。
【0009】
また、請求項5の発明は、上記請求項4における固定工法において、適宜箇所に取付管が設けられている前記管路には、該取付管の箇所に相応する位置の前記通信ケーブル乃至さや管に、予め、枝線用分岐部を設けて通信ケーブルの分岐線乃至枝線用保護チューブを導出しておき、前記通信ケーブル乃至さや管を前記内壁に圧着後、前記通信ケーブルの各分岐線乃至枝線用保護チューブを前記各取付管に引き入れて固定する、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁への固定工法とした。
【0010】
また、請求項6の発明は、上記請求項4における固定工法において、適宜箇所に取付管が設けられている前記管路には、該取付管の箇所に相応する位置の前記通信ケーブル乃至さや管に、予め、枝線用分岐部を設けて通信ケーブルの分岐線乃至枝線用保護チューブを導出しておき、前記一方のマンホールから他方のマンホールに前記通信ケーブル乃至さや管を引き通す際、これと同時に通信ケーブルの各分岐線乃至枝線用保護チューブを前記各取付管に引き入れ、その後、前記通信ケーブル乃至さや管を前記内壁に圧着し、また、前記通信ケーブルの各分岐線乃至枝線用保護チューブを前記各取付管に固定する、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁への固定工法とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態例を図に基づいて説明する。
まず、この発明の装置を使用した、通信ケーブルのさや管の管路への布設、固定方法につき、図11及び12に基づいて説明すると、下水道の本管1の長手方向の両端にはマンホール2、2を有し、途中には複数の取付管(枝管)3を設けている。そして、テンシヨンワイヤ(図示省略)を両側に有するさや管4を用意し、このさや管4の長手方向に一定間隔で複数の取付バンド5を、図13のサドル5aにより固定する。次いでこれらの各取付バンド5を収縮させた状態にして、各取付バンド5ごとに、本管1内を走行自在なバンド取付装置6に係止する。マンホール2,2間の距離にもよるが、通常は、本管1には、5〜10個の取付バンド5を設置するため、同数のバンド取付装置6を、各取付バンド5を介してさや管に取り付けた状態となる。また予め取付管3の箇所に相応するさや管4に枝線の分岐部7を設けておき、これらの枝線の分岐部7からそれぞれ枝線用保護チューブ8を導出しておく。
【0012】
この状態のさや管4を一方のマンホール2から本管1内に引き込み、各取付バンドを介してさや管に取り付けた複数のバンド取付装置6を、あたかも、さや管を牽引ロープのようにして、他方のマンホール2まで当該さや管4を引き通す。そして、当該さや管4のテンシヨンワイヤを本管1の両端のマンホール2、2箇所で緊張して固定し(図示省略)、当該さや管4を本管1の内壁の上部に支持する。その後、各バンド取付装置6の各取付バンド5の係止を遠隔操作により一斉に解き、各取付バンド5はそれ自身の弾性力で本管1の内壁に圧着する。これによりさや管4は本管1の内壁の上部に固定される。そこで、各取付バンド5から離れた各バンド取付装置6を、予め相互に連結したロープにより一方のマンホール2へ引き出す。この発明では、通信ケーブル乃至さや管を本管へ引き込むための牽引ロープのようにして通信ケーブル乃至さや管をバンド取付装置6とともに一度に本管へ引き込むことができ、工事時間を短縮できる。
また、枝線用保護チューブ8は、さや管4を本管1の内壁に固定した後、取付管3に引っ掛け棒を挿入して各取付管3に引き入れる方法、または、予め、各枝線用保護チューブ8の先端にそれぞれ牽引ロープを接続しておき、上記さや管4をメインの牽引ロープで引き込むと同時に上記各牽引ロープで各各枝線用保護チューブ8を各取付管3に引き込む方法もあるが、これらの方法は、現場にあわせて適宜対応する。
【0013】
次に、この発明の上記バンド取付装置6の構造について図1乃至図6に基づき説明する。
このバンド取付装置6は、略船底型のフレームからなる本体11を設け、この本体11の、走行方向に平行な相対向する側面の前部及び後部に走行用ローラ12を4個設けている。これらの走行用ローラ12は挿入する管路(本管1)の内壁の両側部に接触するようになっており、本体11をこれらの走行用ローラ12で吊架した状態となるように構成されている。この本体11底板上面には、走行方向の前後に間隔をあけてエアーシリンダー13、13が設けられ、これらの各エアーシリンダー13のピストン13aの上端に昇降板14を固定している。この昇降板14は、二つのエアーシリンダー13の間が凹部14aとなっており、この凹部14aの両側に、本体11の走行方向とは直角方向に、間隔をあけて一対のバンドサポート15が突設している。
【0014】
また、これらの各一対のバンドサポート15の間の凹部14aの両側下面から、斜め下向きのフック16が突出している。これらの両側のフック16は一本の扁平な棒体16aで一体となって凹部14aの下面に固定されている。また、この棒体16a及び両端のフック16の下面には、両側端が上記フックと略平行に折れ曲がった形状のバンド押し上げパッド17を設けている。このバンド押し上げパッド17は、このバンド押し上げパッド17上面に立てたボルト18を上記棒体16aの孔及び上記凹部14aの孔14bに通して、この凹部14aの上面のボルト18の外周に設けたスプリングガイド18aとボルト18の上部外周に設けたスプリングガイド18bとの間のボルト18の外周にスプリング19を巻きつけて、常時、バンド押し上げパッド17が昇降板14の凹部14a下面の棒体16aに圧接するように付勢させている。また、このボルト18の両側には、ガイドピン20が設けられ、このガイドピン20は、本体11の底板上面に立設し、その上部が上記バンド押し上げパッド17の孔、棒体16aの孔及び凹部14aの孔を貫通している。これにより昇降板14及びバンド押し上げパッド17は上下に昇降しても定位置を保持している。また、本体11の底板上面の、各ガイドピン20の基部にはそれぞれ下部ストッパ24が設けられ、これらの各下部ストッパ24にバンド押し上げパッド17が当たることにより、上記エアーシリンダー13による上記昇降板14の下方への動きを規制している。また、上記昇降板14の両端に固定したカバー21が上記凹部14a内のボルト18等を被っている。
【0015】
また、上記4個の各走行用ローラ12は、図6に示すように、本体11の側面を軸12aの一端のネジ部12bが螺着して貫通しおり、このネジ部12bに別途螺着した固定ナット12cを本体11の側面に締め付けて固定されている。従って、当該固定ナット12cを緩めて軸12aを回せば、各走行用ローラ12の本体11の外方への突出具合が調整でき、管路の内径にあわせて両側の二つの走行用ローラ12の間隔幅を広げることができる。また、上記本体11の前後面には、ロープ連結用のアイボルト22が設けられ、これらの各アイボルト22の両側には空気圧用カプラ23がそれぞれ設けられている
また、以上の装置全体が、挿入する管路の断面の下半分以下の高さとなり、装置全体の重心が常時管路の中心より下に位置するように構成されている。
【0016】
また、上記取付バンド5は、図13に示すもので、略半環状のバネ板からなるもので、その湾曲頂部下面に、さや管4を固定するサドル5aを設け、両端部に後述のバンド取付装置6のフック16を係止する透孔5bが設けられている。従って、この取付バンド5は両側部に突起物がなく、扁平であるため、管路の内壁に固着した際、下水道の流れに影響を与えず、また、ゴミ等が引っかからないものである。また、図では、上記サドル5aは取付バンド5の湾曲頂部下面に設けられているが、本管1に導入される取付管3の位置からずらして、湾曲上部側部下面に設ける場合もある。
【0017】
次に、このバンド取付装置6による取付バンド5の本管1の内壁への取り付け操作を説明する。まず上述の様にさや管4を、取付バンド5の湾曲内面に設けたサドル5a(図1参照)で固定した取付バンド5を用意し、まず、昇降板14をエアーシリンダー13で上昇させた後、バンド取付装置6のバンド押し上げパッド17を、スプリング19の力に抗して押し下げ、この状態で上記取付バンド5の両側をそれぞれ各対のバンドサポート15の間に入れ、取付バンド5の両端部を内側に収縮させて両側の各フック16に当該取付バンド5の両端部の透孔を係止させる。そして、上記バンド押し上げパッド17の押し下げを解除すると、バンド押し上げパッド17はスプリング19の力で取付バンド5の両端縁部を押し、当該取付バンド5の両端部はフック16とバンド押し上げパッド17に挟持された形となり、取付バンド5の両側は各対のバンドサポート15で支持される。この状態からエアーシリンダー13で昇降板14を引き下げるとバンド押し上げパッド17が下部ストッパ24との間で挟みつけられてむやみに取付バンド5はバンド取付装置6から外れない。
【0018】
この状態で、図7に示すごとく、バンド取付装置6はさや管4と共に本管1内に引き込まれ、所定の場所で停止する。そこで、上記エアーシリンダー13を遠隔操作により作動させ、昇降板14を上昇させる。これにより取付バンド5も上昇し、図8に示すように、取付バンド5の頂部が本管1の内壁頂部に当たり、さらに上昇させると、取付バンド5の両端部は図8の矢印が示すように下方に押され、バンド押し上げパッド17が、図9に示すようにスプリング19の力に抗して押し下げられ、取付バンド5の両端部は、バンド押し上げパッド17の両端の斜めの板にガイドされて外方に広がり、取付バンド5の両端部の透孔がフック16から外れ、取付バンド5の両端部は係止が解け、バネ板の弾性力により瞬時に外方に広がり、図10に示すように本管1の内壁に圧着する。
【0019】
これにより、取付バンド5の本管1の内壁への取り付けが完了する。そこで、バンド取付装置6のエアーシリンダー13を遠隔操作により動かして昇降板14を降下させ、複数のバンド取付装置6を連結ロープにより本管1から引き出す。その際、各バンド取付装置6は、その高さが、本管1の断面の下半分以下のため、本管1から取付管3内に布設した枝管用保護チューブ8等にぶつかるおそれがない。
【0020】
また、この発明では、上述の様に、走行用ローラ12を本体11に側面から突出する度合を調整できるので、挿入する管路の内径にあわせて、走行用ローラ12の突出度合を調整し、当該バンド取付装置を使用することができる。
また、上記実施の形態例では、本管1内にさや管4を取付バンド5で固定するものであるため、さや管の強度を補強するテンシヨンワイヤを設けたさや管について説明したが、このような補強手段は、なにもテンシヨンワイヤに限る必要はなく、通常の慣用手段でよい。また、この発明では、さや管に限ることなく、通信ケーブルであっても、上記と同様に固定できる。さや管を使用するのは、当該さや管内に通信ケーブルを一度布設した後も、必要に応じて、後から簡単に通信ケーブルを補充できるからにすぎない。また、このバンド取付装置6は、本管1に限らず、取付管(枝管)3等、適宜の管路に使用できる。また、管路の内壁に固定する取付バンドは上記の実施の形態例のものに限るものではない。
【0021】
【発明の効果】
請求項1及び2の発明のバンド取付装置は、取付バンドの係止解除の動作が一工程で行え、ロボットであるバンド取付装置の動作を容易、かつ、確実なものにすることができる。即ち、バンド取付装置のフック及びバンド押し上げパッド又は昇降板を上昇させれば、あとは取付バンドの頂部が管路の内壁頂部に当たって、取付バンド自体がバンド押し上げパッドを押し下げて、フックから外れるようになっているため、バンド取付装置の動作は、昇降板等の上下動だけでよい。それ故、バンド取付装置自体の構造も簡単であり、遠隔操作によるロボットの作業には最適のものである。
【0022】
また、特に請求項2の発明の装置は、一つの取付バンドのみを支持する構成となっているため長さが短く、また、高さも取付バンドの幅のみ高くなっており、装置そのものの高さは、挿入する管路の断面の下半分以下の高さとなっているため、枝管の急な曲がり箇所でも容易に通過することができる。また、装置の重心を常時管路の中心より下に位置するように構成しているため、管路が上下に傾斜したり左右に曲がっていても、この装置は、常に適切な姿勢を保持することができる。
また、請求項3の発明は、上記請求項1又は2の効果に加え、挿入する管路の内径に合わせて、走行ローラの突出度合いを調整すれば、この装置を広く使用することができる。
【0023】
また、請求項4の発明では、上記請求項1から3に記載のバンド取付装置を、本管の中へ導入する際、通信ケーブル乃至さや管自体を牽引ロープとして使用するだけでなく、通信ケーブル乃至さや管自体を管路内の引き込んだ位置において、取付バンドにより管路内壁に固定できるのである。取付操作の簡易さ、時間短縮、取付の確実さ等、バンドの固定工法の効果は計り知れない。
また、請求項5又は6の発明は、通信ケーブル乃至さや管から本管の取付管へ、枝線を分岐するための簡易な工法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態例のバンド取付装置の正面図である。
【図2】この発明の実施の形態例のバンド取付装置の側面図である。
【図3】この発明の実施の形態例のバンド取付装置の平面図である。
【図4】この発明の実施の形態例のバンド取付装置の走行方向の中央縦断面図である。
【図5】この発明の実施の形態例のバンド取付装置の走行方向と直角な中央部の縦断面図である。
【図6】この発明の実施の形態例のバンド取付装置の走行方向と直角な端部の縦断面図である。
【図7】この発明の実施の形態例のバンド取付装置による取付バンドの本管の内壁への取り付け操作の第1工程を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態例のバンド取付装置による取付バンドの本管の内壁への取り付け操作の第2工程を示す説明図である。
【図9】この発明の実施の形態例のバンド取付装置による取付バンドの本管の内壁への取り付け操作の第3工程を示す説明図である。
【図10】この発明の実施の形態例のバンド取付装置による取付バンドの本管の内壁への取り付け操作の第4工程を示す説明図である。
【図11】この発明の実施の形態例のバンド取付装置を用いた、通信ケーブルのさや管の管路への布設固定状態を示す平面図である。
【図12】この発明の実施の形態例のバンド取付装置を用いた、通信ケーブルのさや管の管路への布設固定状態を示す側面断面図である。
【図13】この発明の実施の形態例のバンド取付装置に装着する取付バンドの斜視図である。
【符号の説明】
1 本管 2 マンホール
3 取付管(枝管) 4 さや管
5 取付バンド 6 バンド取付装置
7 枝管の分岐部分 8 枝管用保護チューブ
11 本体 12 走行用ローラ
13 エアーシリンダー 14 昇降板
15 バンドサポート 16 フック
17 バンド押し上げパッド 18 ボルト
19 スプリング 20 ガイドピン
21 カバー 22 アイボルト
23 空気圧用カプラ 24 下部ストッパ
Claims (6)
- 管路内に引き通す、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管を一定間隔で管路内壁に取付バンドで固定するバンド取付装置において、走行方向に平行な相対向する側面の前部及び後部に走行用ローラを有する本体を設け、この本体の上面に、昇降自在な昇降板を設け、この昇降板の、上記走行方向とは直角な両側に、斜め下向きのフックを突設し、この昇降板の下面に、両側端が上記フックと略平行に折れ曲がった形状のバンド押し上げパッドを設け、このバンド押し上げパッドは、当該バンド押し上げパッドの上面に立てたボルトを上記昇降板の孔に通して、この昇降板の上面とボルト頭部との間のボルト外周にバネを巻きつけて常時バンド押し上げパッドが昇降板の下面に圧接するように付勢させ、遠隔操作により上記昇降板を上下させる駆動装置を当該本体に設け、上記取付バンドを収縮した状態で、当該取付バンドの両端部に設けた各透孔を、上記昇降板の両側の斜め下向きの各フックに係止し、これらの各フックの下からバンド押し上げパッドで上記取付バンドの各端縁部を押し当て、このように取付バンドを装着した上記昇降板を上記駆動装置により上昇させて、管路の内壁上部に取付バンドの頂部が圧着すると、取付バンドの両端部が上記バンド押し上げパッドをバネの力に抗して押し下げ、これにより取付バンドの弾性力により取付バンドの両端が管路の内壁面方向にずれて当該取付バンドの両端部の透孔が各フックから外れ、取付バンドは弾性力により伸張して管路の内壁上部に圧着する構成としたことを特徴とする、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置。
- 管路内に引き通す、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管を一定間隔で管路内壁に取付バンドで固定するバンド取付装置において、走行方向に平行な相対向する側面の前部及び後部に走行用ローラを有する本体を設け、この本体の上面に、昇降自在な昇降板を設け、この昇降板の、走行方向とは直角な両側に、取付バンドの両端の透孔に入れる斜め下向きのフックを突設し、この昇降板の下面に、両側端が上記フックと略平行に折れ曲がった形状のバンド押し上げパッドを設け、このバンド押し上げパッドは、当該バンド押し上げパッドの上面に立てたボルトを昇降板の孔に通して、この昇降板の上面とボルト頭部との間のボルト外周にバネを巻きつけて常時バンド押し上げパッドが昇降板の下面に圧接するように付勢させ、遠隔操作により上記昇降板を上下させる駆動装置を当該本体に設け、上記昇降板を下降させた状態で、上記本体、走行用ローラ、昇降板、フック、バンド押し上げパッド、及び駆動装置から成るバンド取付装置が、挿入する管路の断面の下半分以下の高さとなり、かつ当該バンド取付装置の重心が常時管路の中心より下に位置するように構成したことを特徴とする、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置。
- 上記相対向する側面の前部及び後部に設けた走行用ローラが、外側に突出調整自在となっていることにより異径の管路にも対応できるようにしたことを特徴とする、請求項2に記載の通信ケーブル乃至は通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁固定用バンド取付装置。
- 通信ケーブル乃至テンシヨンワイヤを両側に有するさや管の長手方向に、一定間隔で複数の前記取付バンドを固定し、該各取付バンドを収縮させた状態で、前記各取付バンドごとに、該各取付バンドを介して前記バンド取付装置を係止した後、この状態の通信ケーブル乃至さや管を、一方のマンホールから管路に引き込み、前記通信ケーブル乃至さや管に取付けた複数の前記バンド取付け装置を、前記通信ケーブル乃至さや管を牽引ロープの代替物として、他方のマンホールまで引き通し、前記通信ケーブル乃至さや管のテンシヨンワイヤを、前記管路の前記両マンホール間で緊張して固定し、前記通信ケーブル乃至さや管を前記管路の内壁の上部に支持した後、前記各バンド取付装置の取付バンド係止部を遠隔操作により開放して、各取付バンド自身の弾性力で前記内壁に圧着することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載のバンド取付装置により、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁への固定工法。
- 請求項4における固定工法において、適宜箇所に取付管が設けられている前記管路には、該取付管の箇所に相応する位置の前記通信ケーブル乃至さや管に、予め、枝線用分岐部を設けて通信ケーブルの分岐線乃至枝線用保護チューブを導出しておき、前記通信ケーブル乃至さや管を前記内壁に圧着後、前記通信ケーブルの各分岐線乃至枝線用保護チューブを前記各取付管に引き入れて固定することを特徴とする、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁への固定工法。
- 請求項4における固定工法において、適宜箇所に取付管が設けられている前記管路には、該取付管の箇所に相応する位置の前記通信ケーブル乃至さや管に、予め、枝線用分岐部を設けて通信ケーブルの分岐線乃至枝線用保護チューブを導出しておき、前記一方のマンホールから他方のマンホールに前記通信ケーブル乃至はさや管を引き通す際、これと同時に通信ケーブルの各分岐線乃至枝線用保護チューブを前記各取付管に引き入れ、その後、前記通信ケーブル乃至さや管を前記内壁に圧着し、また、前記通信ケーブルの各分岐線乃至枝線用保護チューブを前記各取付管に固定することを特徴とする、通信ケーブル乃至通信ケーブルを挿入するさや管の管路内壁への固定工法。
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