JP4855169B2 - 既設管渠の更生方法、及び既設管渠の更生用治具 - Google Patents

既設管渠の更生方法、及び既設管渠の更生用治具 Download PDF

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本発明は、通信ケーブルなどの活線が敷設された既設管渠の補修を行う既設管渠の更生方法、及び既設管渠の更生用治具に関するものである。
従来、道路などの地中に管渠(例えば、下水管渠や雨水管渠)が埋設されている。これら既設管渠は、長期間の使用によって老朽化が進むことに加え、重量車両の交通や地震などによる振動が原因で破損や漏水が生じてしまうことがある。この場合、破損や漏水などが生じた既設管渠を補修して更生させる工事が必要となる。
この管渠の更生工法としては、地面を掘削して損傷した既設管渠を撤去した後、新しい管渠を敷設する開削方式の工法や、地面を掘削しないで既設管渠の内周面を補修する非開削方式の工法が知られている。開削方式の工法では、地面の掘削を行うために、道路の交通を遮断しなければならず、工事期間の長期化も問題となる。これに対して、非開削方式の工法では、既設管渠を掘り起こす必要がなく、施工に必要なスペースも少なくて済む。そのため、道路交通への影響を最小限に抑えつつ、既設管渠の損傷箇所を迅速に補修することが可能である。
非開削方式の更生工法としては、既設管渠の内周面の全周にわたって補修する工法が知られている。具体的には、未硬化の樹脂を含浸させた不織布(更生材)を補修チューブの外周に巻きつけ、その補修チューブを管渠の補修箇所に配置させる。そして、補修チューブ内に空気を送り込みその補修チューブを膨らませることで、更生材を管渠の内周面に密着させる。そして、その状態を所定時間保持して更生材の樹脂を硬化させることにより、管渠の損傷を補修する。このように、更生材を管渠内の全周に貼り付けることにより、部分的に更生材を貼り付ける場合と比較して、補修箇所の十分な強度が確保される。
ところで、近年では、インターネット接続のためのインフラ整備が促進されている。このインフラ整備において、通信事業者への負担を軽減するために下水管渠などの既設管渠1内に通信ケーブル2が敷設される場合がある(図9参照)。また、都市部では、都市景観を保つために、電線や電話回線などを地下に埋設するようになってきている。
因みに、下水管渠内に、通信ケーブルを新規に敷設するための技術が、例えば特許文献1,2などに開示されている。
特開平6−339216号公報 特開平8−338061号公報
しかしながら、内部に通信ケーブル2が敷設された既設管渠1を従来の非開削方式の工法で更生する場合、図10に示すように、更生材3と既設管渠1の内周面との間に通信ケーブル2を挟み込んでしまう。この場合、更生材3と既設管渠1との間に隙間4が生じるため、更生材3の密着性を十分に確保することができず、損傷箇所での漏水を十分に防止することができなくなるおそれがある。また、更生材3と既設管渠1との隙間4によって、更生材3が剥離したり、円管として部分的な強度不足が生じたりする。
既設管渠1内の通信ケーブル2を取り外した後に既設管渠1を更生することが可能であれば、既設管渠1との間に隙間4を形成することなく更生材3を貼り付けることができる。しかしながら、既設管渠1を管理する自治体などとは別の事業者が通信ケーブル2を管理している場合、既設管渠1の更生時に通信ケーブル2を取り外すことができず、上記のような問題が生じてしまう。また、図10に示すように、既設管渠1を補修した場合、更生材3によって通信ケーブル2が既設管渠1と一体化されてしまうため、その後の通信ケーブル2のメンテナンスが困難となるといった問題も生じてしまう。
特許文献1,2にて記載されている技術は、既設管渠内に通信ケーブルを新規に設けるためのものである。しかし、これらの文献には、図9のように、既設管渠1内に通信ケーブル2が敷設されている状態でその既設管渠1を補修するといった思想は、開示も示唆もされていない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部に活線が敷設された状態で既設管渠の補修を適切に行うことができる既設管渠の更生方法、及び既設管渠の更生用治具を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項に記載の発明は、流体圧の作用により膨張する補修機の外周面に更生材を配置し、前記補修機を既設管渠内にて膨張させて更生材を前記既設管渠の内周面に圧着することにより、内部に活線が敷設された状態で損傷箇所を補修する既設管渠の更生工法であって、前記活線を前記更生材よりも管渠の中心側に配置するとともに、前記更生材と前記補修機の外周面との間に請求項1乃至3のいずれか1項に記載の治具を配置し、その治具における前記内側板材と前記外側板材との間に活線を挟み込んで配置することにより、その活線と更生材とを非接触の状態に保持して、前記補修機を膨張させることを特徴とする既設管渠の更生方法をその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、補修機の外周面に更生材が配置され、既設管渠の内部に施設されている活線は、その更生材よりも既設管渠の中心側に配置されるとともに、更生材と非接触の状態に保持される。その状態で、流体圧を作用させることにより、補修機を膨張させて更生材が既設管渠の内周面に圧着される。このようにすると、従来技術のように更生材と既設管渠の内周面との間に活線が挟み込まれることがなく、損傷箇所を確実に補修することができる。またこの場合、更生材と既設管渠の内周面との間に隙間が生じることなく更生材を確実に圧着できるため、補修箇所の十分な強度を確保することができる。さらに、補修後においても、補修前と同様に活線が既設管渠内にてフリーな状態で敷設されているので、活線のメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項に記載の発明は、流体圧の作用により膨張する補修機の外周面に更生材を配置し、前記補修機を既設管渠内にて膨張させて更生材を前記既設管渠の内周面に圧着することにより、内部に活線が敷設された状態で損傷箇所を補修する際に、前記更生材と補修機の外周面との間に配置される既設管渠の更生用治具であって、前記活線を配置可能な溝部を有し、円弧状に形成された可撓性の内側板材と、前記内側板材の外側面に配置され、円弧状に形成された可撓性の外側板材とを備え、前記内側板材と外側板材との間に活線が挟み込まれるように配置されることを特徴とする既設管渠の更生用治具をその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、断面が円弧状に形成された可撓性の内側板材と外側板材によって更生用治具が構成されている。この更生用治具において、内側板材の溝部に活線が配置され、その内側板材の外側面に外側板材が配置されることにより、溝部の開口が閉じられ、内側板材と外側板材との間に活線が挟み込まれる。そして、その更生用治具を更生材と補修機の外周面との間に配置した後、既設管渠内にて補修機に流体圧を作用させることにより、補修機が膨張して更生材が既設管渠の内周面に圧着される。このようにすると、従来技術のように更生材と既設管渠の内周面との間に活線が挟み込まれることがなく、その内周面の損傷箇所を確実に補修することができる。また、更生用治具の内側板材及び外側板材は、可撓性の板材によって円弧状に形成されているので、補修機の膨張によって変形し、既設管渠の内周面に更生材を確実に圧着させることができる。さらに、補修後において、補修前と同様に活線が既設管渠内にてフリーな状態で敷設されているので、活線のメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記内側板材の内側及び前記外側板材の外側にクッション材を設けたことをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、更生用治具の内側及び外側となる位置にクッション材を設けることにより、その更生用治具を介して更生材に力を均等に加えることができるため、既設管渠の内周面に更生材を確実に圧着させることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2において、前記溝部内に空間的余裕をもって前記活線が配置されることをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、活線を挟み込んだ更生用治具を補修機の外周面に配置して既設管渠内の損傷箇所まで移動させる際に、活線と更生用治具との間に負荷が加わることがなく、更生用治具の位置ズレや活線の損傷などを回避することができる。
以上詳述したように、請求項に記載の発明によると、内部に活線が敷設された状態で既設管渠の補修を適切に行うことができる既設管渠の更生方法を提供することができる。また、請求項1〜3に記載の発明によると、前記既設管渠の更生方法を実施するのに最適な更生用治具を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の更生用治具10の分解斜視図であり、図2は、その更生用治具10の断面図である。また、図3は、補修機20の斜視図である。これら更生用治具10及び補修機20は、内部に通信ケーブル(活線)2が敷設された既設管渠(例えば、図9に示す下水管渠)1を補修するために用いられる。なお、既設管渠1は、例えば、80cmの直径を有するコンクリート製の配管である。
図1及び図2に示されるように、更生用治具10は、内側板材11、外側板材12、及びクッション材13,14を備える。内側板材11及び外側板材12は、可撓性の平板を用いて円弧状に形成されている。内側板材11及び外側板材12は、軽量部材(例えば、塩化ビニルなどの樹脂やゴム)を用いて薄く形成されている。
内側板材11の中央には、通信ケーブル2を配置可能な溝部16が形成されている。溝部16は、円弧の中心側(内側)に向けて突出した凸部であり、既設管渠1内に敷設されている通信ケーブル(例えば、光ファイバー)2を遊挿状態で配置可能なサイズを有している。また、内側板材11及び外側板材12の円弧は、既設管渠1の内径R1よりも小さな径R2を有する。
本実施の形態の更生用治具10では、内側板材11の内側にクッション材13が配置されるとともに、外側板材12の外側にクッション材14が配置されている。これらクッション材13,14は、例えば、ウレタン樹脂からなり、接着剤を用いて各板材11,12に固定されている。内側板材11のクッション材13は、溝部16に接触する部分でその溝部16の高さと等しい厚さを有する。また、クッション材13は、溝部16から離れるに従って徐々に薄く形成され、溝部16との間に段差がなくなるように配置されている。
図3に示されるように、補修機20は、中空円筒状に形成された金属製の筒体21と、その筒体21の外周面に設けられたゴム製の補修チューブ22とを備える。この補修機20において、補修チューブ22は、その接続口(図示略)が筒体21の内側に開口するよう設けられており、その接続口には、エアポンプ23から伸びるエア配管24が接続されている。そして、そのエアポンプ23からエア配管24を通して補修チューブ22にエアが供給されると、エア圧(流体圧)の作用によって補修チューブ22が膨らんでその直径が大きくなる。
次に、本実施の形態における既設管渠1の更生方法について説明する。
先ず、道路などに埋設されている既設管渠1に繋がるマンホールの蓋を開け、そのマンホールから既設管渠1内に高圧洗浄機のノズルを挿入する。そして、そのノズルから高圧の洗浄水を放水することにより既設管渠1内を洗浄する。
次に、既設管渠1内にテレビカメラを搬入して、既設管渠1内の破損箇所を調査する。ここで、既設管渠1の破損箇所を発見した場合、先ず、その既設管渠1内に敷設されている通信ケーブル2を更生用治具10に挟み込む。
具体的には、図4に示されるように、内側板材11の溝部16内に通信ケーブル2を配置させた状態で、その内側板材11と外側板材12とを重ね合わせる。これにより、更生用治具10において、内側板材11と外側板材12との間に空間的余裕をもった状態で、言い換えると遊びをもって挿通した状態で通信ケーブル2が挟み込まれる。
その後、図5に示されるように、更生用治具10(内側板材11)上に補修機20を載せて、補修機20と更生用治具10とを一体にする。そして、図6に示されるように、その補修機20(補修チューブ22)及び更生用治具10の外周面に更生材3を巻きつける。なお、更生材3としては、水中硬化型の樹脂(例えば、硬化剤を含ませた高性能エポキシ樹脂)を未硬化の状態で含浸させた不織布を用いる。またここでは、補修機20や更生用治具10に対する更生材3の離型性を確保するため、薄いビニールシート5を補修機20及び更生用治具10の外周面と更生材3との間に介在させるようにしている。
また、上述した通信ケーブル2を更生用治具10に挟み込む作業や更生材3を巻きつけるための作業は、既設管渠1内に繋がるマンホール内にて行われる。それらの作業後、更生材3を巻きつけた補修機20を既設管渠1内に挿入し、図示しないワイヤなどを用いて補修機20を引っ張ることで損傷箇所まで移動させる。ここで、通信ケーブル2は、更生用治具10の溝部16に遊挿状態で配置されているので、補修機20の移動時において更生用治具10及び通信ケーブル2に負荷が加わることがない。また、通信ケーブル2は、更生材3よりも既設管渠1の中心側に配置され、更生材3と非接触の状態に保持されている。
そして、図7に示されるように、エアポンプ23から補修機20の補修チューブ22にエアを供給して補修チューブ22を膨らませることで、更生材3を既設管渠1の内周面に密着させる。このとき、補修チューブ22には、一定の圧力(例えば、0.5kg/cm〜0.9kg/cm)が所定時間(例えば、90分〜120分)加えられる。またここでは、補修チューブ22が拡径するのに伴い更生用治具10(内側板材11及び外側板材12)が既設管渠1の内周面に密着するよう変形する。そして、更生材3の樹脂が硬化して既設管渠1の内周面に更生材3が圧着される。
その後、補修チューブ22内のエアを排気して、その補修チューブ22を縮ませた後、補修機20及び更生用治具10を既設管渠1内から取り出すことで、既設管渠1を更生するための作業が完了する。その結果、図8に示されるように、既設管渠1の内周面は、その全周にわたって更生材3が貼り付けられて損傷箇所が補修される。また、補修後の既設管渠1内において、通信ケーブル2は更生材3によって固定されることはなく、補修前と同様にフリーな状態で配置される。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の場合、更生用治具10に通信ケーブル2を挟み、更生材3と補修機20の外周面との間にその更生用治具10を配置して既設管渠1の補修を行うようにした。この場合、従来技術のように更生材3と既設管渠1の内周面との間に通信ケーブル2を挟み込むことがなく、損傷箇所を確実に補修することができる。またこの場合、更生材3と既設管渠1の内周面との間に隙間4が生じることなく更生材3を確実に圧着できる。さらに、本実施の形態の更生材3は、樹脂が硬化することで繊維強化プラスチック(FRP)として機能する。そのため、補修箇所の強度を十分に確保することができる。また、更生材3による補修後においても、補修前と同様に通信ケーブル2が既設管渠1内にてフリーな状態で敷設されているので、通信ケーブル2のメンテナンスを容易に行うことができる。
(2)本実施の形態では、更生材3と補修機20の外周面との間に、通信ケーブル2を挿通させた更生用治具10を配置することにより、通信ケーブル2を更生材3と非接触の状態で保持することができる。この更生用治具10を用いる場合、補修機20の装置構成を変更しなくてもよく、安く簡単に既設管渠1の補修を行うことができる。また、このような更生用治具10はそれ自身が極めて簡単な構造であるため、設備コスト増にはつながらない。
(3)本実施の形態の更生用治具10は、断面が円弧状に形成された可撓性の内側板材11と外側板材12とにより構成されている。これら内側板材11及び外側板材12の円弧の径R2は、既設管渠1の内径R1よりも小さいので、既設管渠1内に更生用治具10を容易に搬入することができる。また、内側板材11及び外側板材12は可撓性を有するので、補修チューブ22が拡径する際にそれに合わせて変形し、既設管渠1の内周面に更生材3を確実に密着させることができる。また、この更生用治具10は作業が終了したら元の形状に戻るので、更生された既設管渠1から容易に搬出できるとともに、何回でも繰り返して使用することができる。
(4)本実施の形態の更生用治具10では、内側板材11の内側及び外側板材12の外側にクッション材13,14を設けたので、更生用治具10を介して更生材3に力を均等に加えることができ、既設管渠1の内周面に更生材3を確実に圧着できる。特に、内側板材11の内側に設けたクッション材13は、内側板材11の溝部16の高さを等しい厚さを有するので、補修チューブ22からの押圧力が内側板材11全体に均一に加わることとなり、更生材3をより確実に圧着させることができる。
(5)本実施の形態の更生用治具10では、内側板材11の溝部16に通信ケーブル2が空間的余裕(遊び)をもって配置されている。この場合、更生用治具10を一体化した補修機20を既設管渠1内の損傷箇所まで移動させる際に、通信ケーブル2と更生用治具10との間に摺動による負荷が加わることなく、更生用治具10の位置ズレや通信ケーブル2の損傷を回避することができる。
(6)本実施の形態の場合、更生用治具10を構成する内側板材11及び外側板材12は、軽量部材(例えば、塩化ビニル製の板材)からなるので、更生用治具10を容易に持ち運ぶことができ、通信ケーブル2を挟み込む作業や更生材3を巻きつける作業などを迅速に行うことができる。また、内側板材11及び外側板材12は薄く形成されているので、更生用治具10が必要以上に厚くならない。よって、更生用治具10を補修機20の補修チューブ22に一体化してその外周面に更生材3を巻き付けたとき、補修チューブ22の外周を円形に近づけることができる。その結果、更生材3を圧着させる際に加わる圧力を、既設管渠1の周方向に均一にすることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、既設管渠1として通信ケーブル2が敷設されている下水管渠を補修するものであったが、それ以外に雨水管渠を補修してもよいし、電話線や電線などの活線を収容する専用配管などの既設管渠を補修してもよい。また、既設管渠1を構成する材質としては、コンクリート製以外に、陶器製や樹脂製であってもよい。さらに、既設管渠1としては、円形以外に、四角形などの多角形の配管であってもよい。
・上記実施の形態では、更生材3の材料として水中硬化型の樹脂を用いたが、それ以外に、光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂などを用いてもよい。
・上記実施の形態では、補修機20を構成する補修チューブ22は、エアの供給によって膨張させるものであった。これ以外に、エア以外の気体や水などの液体の供給によって膨張する補修チューブ22を用いてもよい。
・上記実施の形態では、更生用治具10を用いて既設管渠1の補修を行うものであったが、その更生用治具10を用いずに補修機20側の構成を改良して補修を行ってもよい。具体的には、例えば、補修機20における補修チューブ22の外周面に、通信ケーブル2を配置可能な溝部と、その通信ケーブル2を配置した状態で溝部の開口を塞ぐ蓋部とを設ける。この補修機20を用いる場合、補修チューブ22の溝部に通信ケーブル2を配置した状態でその外周面に更生材3を巻きつける。これにより、通信ケーブル2は、更生材3よりも既設管渠1の中心側に配置され、更生材3と非接触の状態に保持される。従って、上記実施の形態と同様に、更生材3と既設管渠1の内周面との間に隙間4が生じることなく更生材3を確実に圧着することができる。また、補修後においても、補修前と同様に通信ケーブル2が既設管渠1内にてフリーな状態で敷設されるので、通信ケーブル2のメンテナンスを容易に行うことができる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1に記載の既設管渠の更生方法を実施するために用いられる補修機であって、その外周面に、前記活線を配置可能な溝部と、その溝部内に活線を配置した状態でその溝部の開口を塞ぐ蓋部とが設けられていることを特徴とする既設管渠の補修機。
(2)請求項3において、前記内側板材及び外側板材の円弧の直径は、前記既設管渠の内径よりも小さいことを特徴とする既設管渠の更生用治具。
(3)請求項4において、前記内側板材の内側に配置されるクッション材は、前記溝部の高さと等しい厚さを有することを特徴とする既設管渠の更生用治具。
本発明を具体化した一実施の形態の更生用治具を示す分解斜視図。 本発明を具体化した一実施の形態の更生用治具を示す断面図。 補修機を示す斜視図。 既設管渠の更生方法を説明するための断面図。 既設管渠の更生方法を説明するための断面図。 既設管渠の更生方法を説明するための断面図。 既設管渠の更生方法を説明するための断面図。 補修後の既設管渠を示す断面図。 従来の既設管渠を示す断面図。 従来の補修後の既設管渠を示す断面図。
符号の説明
1…既設管渠
2…活線としての通信ケーブル
3…更生材
10…更生用治具
11…内側板材
12…外側板材
13,14…クッション材
16…溝部
20…補修機

Claims (4)

  1. 流体圧の作用により膨張する補修機の外周面に更生材を配置し、前記補修機を既設管渠内にて膨張させて更生材を前記既設管渠の内周面に圧着することにより、内部に活線が敷設された状態で損傷箇所を補修する際に、前記更生材と補修機の外周面との間に配置される既設管渠の更生用治具であって、
    前記活線を配置可能な溝部を有し、円弧状に形成された可撓性の内側板材と、
    前記内側板材の外側面に配置され、円弧状に形成された可撓性の外側板材と
    を備え、前記内側板材と外側板材との間に活線が挟み込まれるように配置されることを特徴とする既設管渠の更生用治具。
  2. 前記内側板材の内側及び前記外側板材の外側にクッション材を設けたことを特徴とする請求項に記載の既設管渠の更生用治具。
  3. 前記溝部内に空間的余裕をもって前記活線が配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の既設管渠の更生用治具。
  4. 流体圧の作用により膨張する補修機の外周面に更生材を配置し、前記補修機を既設管渠内にて膨張させて更生材を前記既設管渠の内周面に圧着することにより、内部に活線が敷設された状態で損傷箇所を補修する既設管渠の更生工法であって、
    前記活線を前記更生材よりも管渠の中心側に配置するとともに、前記更生材と前記補修機の外周面との間に請求項1乃至3のいずれか1項に記載の治具を配置し、その治具における前記内側板材と前記外側板材との間に活線を挟み込んで配置することにより、その活線と更生材とを非接触の状態に保持して、前記補修機を膨張させることを特徴とする既設管渠の更生方法。
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