JP4791512B2 - ケーブル敷設管路の補修装置 - Google Patents
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Description
従来、地中に埋設してある電線管や小型の下水管等に亀裂や孔等が開き浸入水が発生した場合には、地表より掘削して不良個所を探し、管路の修理や交換等をしていた。
又、最近は小型テレビカメラを管路内にマンホールより挿入して内面から不良個所を発見する技術が開発され、この技術により不良個所の発見と不良状態の検査が可能となっており、又、管路内面からの修理技術も開発されている。
ケーブル敷設管路の補修装置として、「流体圧の作用により膨張する補修機の外周面に更生材を配置し、前記補修機を既設管渠内にて膨張させて更生材を前記既設管渠の内周面に圧着することにより、内部に活線が敷設された状態で損傷箇所を補修する際に、前記更生材と補修機の外周面との間に配置される既設管渠の更生用治具であって、前記活線を配置可能な溝部を有し、円弧状に形成された可撓性の内側板材と、前記内側板材の外側面に配置され、円弧状に形成された可撓性の外側板材とを備え、前記内側板材と外側板材との間に活線が挟み込まれるように配置されることを特徴とする既設管渠の更生用治具。」(特許文献1)がある。
即ち、本発明は、(1)円筒状の硬質材からなる通水管及び該通水管の外周に巻かれた補修材押圧用2重ゴムチューブからなり、該通水管の内部にケーブル及びケーブルガイドローラーを収納することからなるケーブル敷設管路の補修装置、(2)該通水管がケーブルを出し入れするための補強金具で補強された開閉口を有するものである(1)記載の補修装置、(3)ケーブルガイドローラーは収納されるケーブルの上下左右に4個のローラーを配したものからなるものである(1)記載の補修装置、(4)(1)、(2)又は(3)記載の補修装置を用いて補修することを特徴とするケーブル敷設管路の補修工法、に関する。
本発明の装置は円筒状の通水管、その外周に巻かれた補修材押圧用2重ゴムチューブを有し、該通水管の内部にケーブル及びケーブルガイドローラを収納したものからなるケーブル敷設管路の補修装置であり、この装置を用いてケーブル敷設管路の補修を行なうものである。
図1は本発明の補修装置の正面透視及び側面透視図、図2は本発明の補修装置の側面透視図、図3は本発明のケーブルガイドローラーの正面及び側面図、図4は本発明の2重ゴムチューブ板の斜視模式図、図5は本発明の二重ゴムチューブ板を補修装置に巻きつけた状態を示す模式図、図6は本発明の2重ゴムチューブ板の外側へのあて板、離形フィルム及び補修材を載置した状態を示す模式図、図7はあて板による圧着効果を示す模式図、図8は本発明の装置による管路内補修完了断面模式図である。
図中1は補修装置、2は通水管、3は通水管開閉口、4は開閉口両端部固定板、5はコの字型通水管補強金具、6は開閉口固定シャフト、7は固定ボルト、10はケーブルガイドローラー、11はローラー、12はローラー固定アングル、13はローラーシャフト、14は脱落防止ピン、20は2重ゴムチューブ板、21は空気注入口、22はゴム固定具、31はあて板、32は離形フィルム、33は補修材、Aは光ケーブルである。
図5に示すように、2重ゴムチューブ板20を通水管2の外周に巻きつけ通水管開閉口3の箇所で重ね合わせ、この重ね合わせ部分をゴム固定具22(ステンレス製、巾20mm、長さ850mm、厚さ3mm)の上からボルト留めされる。
図6に示すように、通水管2の外周に巻きつけた2重ゴムチューブ板20の上にあて板31(ガラス繊維強化プラスチック製、巾150mm、長さ850mm、厚さ1mmのもので、補修装置と同じ曲面をもつようにあらかじめ加工したもの)を置き、ガムテープ等でずれないように固定し、その上に離形フィルム(ポリエチレンフィルム、厚さ0.1mm)32を巻きつけ、その上に補修材33(ガラス繊維、ポリエステル繊維にエポキシ、ビニルエステル、ポリエステル樹脂を含浸したもの)を巻きつける。
ケーブルガイドローラー10は図3に示すように、中心にケーブルAを収納し、その上下左右に配した4個のローラー11をローラー固定アングル12で一体化されたもので、通水管に溶接固定されている。各ローラー11の中心には、ローラーシャフト13があり、シャフト13を中心にしてローラー11は自在に回転する。ローラーは回転するので、ケーブルが通過する際、抵抗がかからない。ローラーシャフト13の両端はローラー固定アングル12に開けた穴を通過しており、その外側には脱落防止用ピン13を通している。ケーブルAをケーブルガイドローラー10の中に入れる時は、上部のローラー11の脱落防止ピン14をはずしてローラーシャフトごと該ローラー11をはずしケーブルAを入れる。ローラーを入れた後、該ローラー11をもとに戻し固定する。
ケーブルガイドローラー10は図1に示すように通水管2の内部両端にケーブルガイドローラー固定アングル12’及び12”を介してa及びbの点で溶接固定されている。
通水管の大きさは補修する管路の大きさにより適宜選択できるが、例えば、外径171mm、内径168mm、厚さ3mm、開閉口3は大きさ20mm、コの字型の通水管補強金具5は縦18mm、横20mm、厚さ2mmのステンレス等である。又開閉口両端部固定版4は縦20mm、横850mm、厚さ3mmである。
図7は空気を充填した2重ゴムチューブ20が膨らみ、補修材33を既設管壁に圧着する模式図である。通常の補修装置で施工した場合(7−1)のようにゴムチューブ20は通水管2を中心に均等に膨らむが、本装置の場合、(7−2)のように、通水管開閉口3の部分は、2重ゴムチューブ20をゴム固定具22で通水管2に固定しているため膨らまず、通水管2は既設管の中心からずれる格好になる。(7−3)は円周方向の断面を示すものである。通水管開閉口3のうえにおいたあて板31が開閉口より離れた位置にあるゴムチューブの膨らみによって既設管壁に押しあてられ、この力で補修材が既設管壁に圧着される。
(1)通水管2の開閉口3に配置されているコの字型通水管補強金具5を取りはずし、一方、ケーブルガイドローラー10の上部のローラー11を取りはずした状態でケーブルガイドローラー10の中にケーブルAを入れる。
(2)開閉口に通水管補強金具5を開閉口両端部固定板4に装着し、又ケーブルガイドローラー10にローラー11を装着する。
(3)図5に示すように、2重ゴムチューブ板20を通水管2に巻きつけ、ゴム重ね合わせ部分をゴム固定具22でボルト留めする。ゴム固定金具22はステンレス製であり、例えば巾20mm、長さ850mm、厚さ3mmのものである。
(4)図6に示すように、ゴム固定金具22でゴムチューブ20を固定した後、その上にあて板31を置き、ガムテープ等でずれないように固定する。
(5)そしてその上に離形フィルム32を巻きつける。
(6)更にその上に補修材33を巻きつける。
あて板31はガラス強化プラスチック製であり、巾150mm、長さ850mm、厚さ1mmであり、補修装置と同じ曲面を持つようにあらかじめ加工したものであり、離形フィルム32はポリエチレン製であり、補修材の樹脂が装置につくのを防止するためのもので厚さ0.1mmのものである。補修材33はガラス繊維、ポリエステル繊維にエポキシ、ビニルエステル、ポリエステル等の樹脂を含浸したものからなる。
(7)以上の作業をマンホール中で行なった後、事前に通線していたワイヤーロープで補修装置を補修位置まで移動させる。
(8)補修位置で2重ゴムチューブ板20内部に空気を注入し、チューブを拡径し、補修材33を補修すべき既設管壁に圧着する・
(9)硬化完了確認後、2重チューブ板20の空気を抜き装置を回収する。
(10)(1)〜(3)の逆の手順で装置を分解し、図8に示すようにケーブルAを管路内に敷設し、補修を完了する。
2 通水管
3 通水管開閉口
4 開閉口両端部固定板
5 コの字型通水管補強金具
6 開閉口固定シャフト
7 固定ボルト
10 ケーブルガイドローラー
11 ローラー
12 ローラー固定アングル
13 ローラーシャフト
14 脱落防止ピン
20 2重ゴムチューブ板
21 空気注入口
22 ゴム固定具
31 あて板
32 離形フィルム
33 補修材
40 既設管
A ケーブル
a、b 溶接固定位置
Claims (4)
- 円筒状の硬質材からなる通水管及び該通水管の外周に巻かれた補修材押圧用2重ゴムチューブからなり、該通水管の内部にケーブル及びケーブルガイドローラーを収納することからなるケーブル敷設管路の補修装置。
- 該通水管がケーブルを出し入れするための補強金具で補強された開閉口を有するものである請求項1記載の補修装置。
- ケーブルガイドローラーは収納されるケーブルの上下左右に4個のローラーを配したものからなるものである請求項1記載の補修装置。
- 請求項1、2又は3記載の補修装置を用いて補修することを特徴とするケーブル敷設管路の補修工法。
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