JP3574034B2

JP3574034B2 - 表示装置

Info

Publication number: JP3574034B2
Application number: JP2000076251A
Authority: JP
Inventors: 健二平尾
Original assignee: Tottori Sanyo Electric Co Ltd; Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 2000-03-17
Filing date: 2000-03-17
Publication date: 2004-10-06
Anticipated expiration: 2020-03-17
Also published as: JP2001265239A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波障害（ＥＭＩ）対策用の構造を備える表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
駆動用回路から発生する電磁波の漏洩を防ぐために、表示装置の外装部分を構成する金属フレームを回路基板のグランドパターンに接触させてアース電位に保つこと（ＥＭＩ対策）が行われている。ここで、金属フレームと回路基板間の電気的な接続は、両者をビスや半田を用いて固定することにより行われている（実開平２−１４８１２８号公報、実開平６−８７９３０号公報など）。一方、この回路基板と接続された表示パネルは、金属ケースとの間に若干の移動代を持っている場合が多い。この様な場合は、表示装置の移動に伴う表示パネルのガタツキによって表示パネルの回路基板との接続部分に不所望の力が加わりやすく、それによって断線などの故障が発生しやすい。特に、表示パネルが大型化するに従い、表示パネルとそれに接続された回路素子との接続部分に非常に大きなストレスが加わりやすい。また、回路基板と金属フレーム間にグランド接続用の金属バネなどの別部品を配置することも検討されているが、このような別部品を配置することは、部品点数の増加や組立て工数の増加を招く。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、金属フレームのグランドを強化し、ＥＭＩ対策を確実に行なうことを課題とする。また、ＥＭＩ対策によって他の回路接続部分が悪影響を受けることを防止することを課題とする。また、部品点数や組立て工数の増加を抑制してＥＭＩ対策を施すことを課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置は請求項１に記載のように、枠体に保持された表示パネルと、前記表示パネルに接続された回路基板と、前記表示パネルの外周部を覆う金属フレームと、前記表示パネルの裏面に配置され前記金属フレームと固定される裏板と、を備えた表示装置において、前記枠体の一部には弾性体が形成されており、該弾性体が前記回路基板を前記金属フレーム側に押圧することにより、前記回路基板の表面に形成したグランド用パターンが前記金属フレームに形成された凹部と接触することを特徴とする。
【０００５】
本発明の表示装置は請求項２に記載のように、請求項１に記載の表示装置において、前記弾性体は、弾性定数が相違する第１の弾性部と第２の弾性部からなる二重構造となっていることを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を液晶表示装置を例にとって図面を参照して説明する。図１は本実施例の液晶表示装置１の要部平面図で、その一部の拡大図も同図に併記している。図２、図３は、図１のＡ−Ａ，Ｂ−Ｂ断面図である。
【０００８】
この液晶表示装置１は、液晶表示パネル２の一方の辺に沿って長尺の回路基板（走査回路用回路基板）３を配置している。表示パネル２と回路基板３は、ほぼ同一の平面に位置するように配置している。回路基板３の上には、フィルム基板に駆動用ＬＳＩを搭載したＴＣＰあるいはＴＡＢと呼ばれる複数の回路素子４を回路基板３の長手方向に一定の間隔をもって配置している。この回路素子４の一端は回路基板３に半田などで接続され、他端は表示パネル２に異方性導電接着剤などで接続されている。回路基板３の上面には、後述する凹部７と接触するための複数のグランド用パターン５や前記回路素子４に対する各種の配線パターン（図示せず）が形成され、その一部は絶縁用のレジストで覆われている。前記グランド用パターン５は、回路素子４によって覆われないように、所定の回路素子４の一側（短辺側）に隣接した位置に露出して形成され、前記回路基板３の両端と中央の３個所に配置されている。
【０００９】
液晶表示装置１の前面には、表示パネル２の中央部を露出させその外周部を覆うように、板金加工された鉄板などからなる導電性の良い金属製のフレーム６を配置している。金属フレーム６の前記回路基板３と対応する位置には、絞り加工などによって裏向きに窪んだ平面円形状の凹部７を複数形成している。この凹部７の底面は、金属フレーム６の裏側に配置した前記回路基板３と接触した状態、特にその上面に形成したグランド用パターン５と接触した状態に保たれる。
【００１０】
液晶表示装置１の内部には、その上面に前記液晶表示パネル２を位置決めして保持するための樹脂製の枠体８を配置している。液晶表示パネル２が透過式の場合など必要に応じて、液晶表示パネル２の裏側に平板状のバックライトユニット９を配置して液晶表示装置１を構成することができる。液晶表示装置１の裏面には、金属製あるいは強度のある樹脂製の裏板１０を配置している。
【００１１】
前記枠体８には、前記回路基板３を保持するための基板保持部１１も回路基板３の裏側に位置して一体に形成されている。基板保持部１１は、回路基板３の長辺を保持することができる一対の桟１２，１２と、この桟１２，１２の間に位置する溝の中に配置された複数の弾性体１３を一体に備えている。
【００１２】
各弾性体１３は、弾性定数が相違する第１の弾性部と第２の弾性部からなる二重構造の弾性体で構成している。第１の弾性部は、平面Ｏ型形状をした第１の片１４とこの第１の片の一端に一端が接続され他端が第１の片の他端方向に延びて一方の桟１２に接続された第２の片１５，１５で構成している。第２の弾性部は、平面Ｏ型形状をした前記第１の片１４とこの第１の片の他端に一端が接続され他端が第１の片１４の一端方向に延びて第１の片１４の裏側に折れ曲がった第３の片１６で構成している。通常は第２の弾性部（それを構成する第３の片１６）が回路基板３を上向きに押圧し、この第２の弾性部の弾性力が低下した場合に第１の弾性部が回路基板３を上向きに押圧するように、第１の弾性部の弾性力よりも第２の弾性部の弾性力を大きく設定している。
【００１３】
金属フレーム６の一部（爪など）を裏板１０に固定するなどして、金属フレーム６と裏板１０の間に液晶表示パネル２、枠体８、必要に応じてバックライトユニット９を保持すると同時に、金属フレーム６と裏板１０の間に回路基板３と基板保持部１１を挟持することができる。ここで、弾性体１３は回路基板３と裏板１０の間に圧縮された状態で保持される。
【００１４】
金属フレーム６と裏板１０の間に回路基板３と基板保持部１１を挟持すると、第３の片１６が裏板１０によって上向きに持ち上げられるため、第１の片１４が上向きに押し上げられて回路基板３を上向きに押圧する。その結果、回路基板３の上面に形成したグランド用パターン５と金属フレーム６の凹部７底面が強く接触して金属フレーム６をグランド（接地）電位に保つことができる。
【００１５】
当初は第２の弾性部の片１６の作用によって片１４の一方の側が優先的に基板３を押圧するが、経年変化で第２の弾性部の弾性力が低下してくると、第１の弾性部が代りに回路基板３を押圧する。すなわち、第３の片１６による第１の片１４の押圧力が弱まると、第１の片１４と第２の片１５の接続部分が回路基板３を押圧することにより、第１の弾性部が第２の弾性部に代わって主に基板３を押し上げる働きをする。
【００１６】
上記のような弾性体１３は、回路基板２のグランドパターン５と対応してその真裏に配置しているが、グランド用パターン５の間に対応して配置することもできる。弾性体１３は枠体８と一体に形成しているので、構成の簡素化と組立て工数の削減を図ることができる。
【００１７】
前記金属フレーム６に形成した凹部７は、回路基板３との間に一定の間隔を保つスペーサとしても機能する。したがって、回路基板３と金属フレーム６の間に絶縁用のシートなどを別途配置する必要がなくなり、絶縁対策を簡素化することができる。また、回路基板３の裏面に位置するように枠体８に一体形成した基板保持部１１は、桟１２と弾性体１３を除いてその大部分が溝であるため、基板３の放熱を促進することができる。
【００１８】
この液晶表示装置１は上記のように、グランド強化のために金属フレーム６と回路基板３を弾性体１３の押圧力によって接触させた状態を保ち、金属フレーム６と回路基板３の強固な固定構造はとっていないので、振動が加わって液晶表示パネル２がガタついたとしても、それに連動して液晶表示パネル２に接続した回路素子４や回路基板３がある程度動くことができる。そのため、表示パネル２に加わる振動などによってパネル２とその表示用の回路の接続部分、特に回路素子４の接続部分に加わるストレスを低減することができ、回路の信頼性を高めることができる。したがって、表示装置の動作を安定させることができる。
【００１９】
尚、上記実施例は液晶表示装置を例にとって説明したが、本発明は他の構成の表示装置にも適用することができる。
【００２０】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成で金属フレームのグランドを強化し、ＥＭＩ対策を確実に行なうことができる。また、振動などによるストレスがパネル周辺の回路に加わることを低減し、信頼性を高めることができる。また、ＥＭＩ対策のための部品点数や組立て工数の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す要部平面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ断面図である。
【符号の説明】
１液晶表示装置
２液晶表示パネル
３回路基板
６金属フレーム
７凹部
８枠体
１０裏板
１３弾性体

Claims

枠体に保持された表示パネルと、前記表示パネルに接続された回路基板と、前記表示パネルの外周部を覆う金属フレームと、前記表示パネルの裏面に配置され前記金属フレームと固定される裏板と、を備えた表示装置において、
前記枠体の一部には弾性体が形成されており、該弾性体が前記回路基板を前記金属フレーム側に押圧することにより、前記回路基板の表面に形成したグランド用パターンが前記金属フレームに形成された凹部と接触することを特徴とする表示装置。
前記弾性体は、弾性定数が相違する第１の弾性部と第２の弾性部からなる二重構造となっていることを特徴とする請求項１に記載の表示装置。