JP3573228B2 - 間仕切等の下レール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は開口に設置する間仕切、ドア等の下レールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上下にレールを有する間仕切等の下レールは床面に固定されるが、図1に示すように、従来の下レールは、横断面において、中央上面に深い溝18を有し、その溝の底から止めねじ17を床面にねじ込み、その溝の止めねじの頭の上に底の抜けた浅い摺動溝19を備え、その摺動溝19で間仕切の下摺動部を案内していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の下レールは摺動溝19の位置を止めねじ17の頭よりも高くしなければならないため、全体の溝18を深くする必要がある。又、その溝幅は間仕切等の下摺動部の幅と止めねじ17の頭の幅の和となるため、溝幅も広くする必要があった。このように、従来の下レールは溝の幅が広くて深いため、足がひっかかりやすく、又、ワゴン等の乗り越えが不自由となり、さらに、ゴミやほこり等もたまりやすいく、その上、止めねじの頭が露出するため掃除もしにくいという問題があった。
【0004】
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来よりも溝が浅く、かつ溝幅の狭い間仕切等の下レールを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明が採用する手段は、下レールを合成樹脂製のベースと合成樹脂製のガイドレールの二体から構成したことにある。横断面において、ベースの中央に設けた嵌合溝にガイドレールをきっちり嵌着し、そのガイドレールの上面に間仕切等の下摺動部をガイドする摺動溝を、下面に止めねじの頭の入る空所を設ける。又、ベースの嵌合溝の両内側面の下端部に凹条を形成し、ガイドレールの両外側面の下端部にその嵌合溝の凹部にはまる凸条を形成する。
【0006】
【発明の実施の形態】
ベースを止めねじで床に固定し、ついで、ベースの嵌合溝にガイドレールを押し込むと、ガイドレールは弾性変形しやすい形状であるから、嵌合溝の底まで押し込むことができる。ガイドレールを嵌合溝の底に押し込むと、ガイドレールの凸条が凹条にはまり、ベースとガイドレールは一体に固定する。このとき、止めねじの頭部はガイドレール下面中央の空所にはまる。
【0007】
間仕切等の下摺動部が摺動するガイドレールの摺動溝は止めねじとは無関係に下摺動部に合わせて最適な寸法に設定することができるから、当然、その幅と深さは従来のものよりも小さくなる。したがって、摺動溝に足がひっかかることもなく、ワゴンの下レール乗り越しも容易であり、摺動溝にゴミやほこりがたまることも少ない。又、摺動溝の掃除も至極容易である。
【0008】
【実施例】
本発明の下レールを図面に示す実施例に基づいて説明する。
図2に示すように、下レールは硬質合成樹脂製のベース10と、そのベースにはめ込んだ同じく硬質合成樹脂製のガイドレール20とからなる。横断面において、ベース10は底部11と、その底部の両側から立ち上がり中央上面に嵌合溝15を形成する側壁部12とからなり、ガイドレール20はその嵌合溝にはめ込まれる。嵌合溝15には止めねじ17を通す固定孔13が長手方向に一定間隔であけられている。両側の側壁部12の形状は中ぬき直角3角形であり、斜面を外方にして対称に位置する。側壁部12の斜面には滑り止めのために、長手方向に延長する山形筋14が付されている。嵌合溝15の両内側面下端部は外方に凹み、長手方向に延長する凹条16を形成する。
【0009】
同じく横断面において、ガイドレール20は上面に摺動溝21を下面に止めねじの頭部が入る空所22を備えたH字形の中央部23と、その中央部両側の上端からそれぞれ水平外方に延長し、ついで垂下するアンルグ形の嵌合部25とを有する。中央部23と嵌合部25の高さは同一である。嵌合部25の上面には長手方向に延長する山形筋24が滑り止めのために形成され、外側面下端部には凸条26が設けられる。凸条26を除くガイドレール20の横幅はベース10の溝15の幅と同一である。
【0010】
図3に示すように、ベース10を止めねじ17によって床に固定した後に、ベース10の両側壁部12の上にガイドレール20をのせ、矢印で示すように、ガイドレール20を嵌合溝15の中に押し込む。両側の凸条26を含むガイドレール20の横幅は嵌合溝15の横幅よりも広いが、凸条26の下面は内下方に延長する斜面であり、嵌合部25は中央部23の上端から延びる片持ちはりであるから、弾性的に変形して横幅が収縮する。したがって、ガイドレール20は簡単にベース10の嵌合溝15に押し込むことができる。ガイドレール20の中央部23と嵌合部25が嵌合溝15の底に着くと、嵌合部25の弾性反発力で凸条26は凹条16にはまり込むから、ガイドレール20とベース10と一体に嵌着し、ガイドレール20がベース10から外れるおそれはなくなる。
【0011】
ガイドレール20の摺動溝21の深さと幅は下レールを固定する止めねじ17には関係なく、間仕切等の下摺動部に合わせて最適なものに設定することができる。その溝は従来の止めねじを考慮していたものに比べると小さくなることはいうまでもない。この摺動溝21の幅と深さが小さくなると、ゴミやほこりのたまる程度が小さくなるだけでなく、底に止めねじの頭が露出しないため、外観も良好であり、たまったゴミやほこりも簡単に掃除することができる。又、足がひっかかることもなくなり、ワゴンの乗り越しも容易になる。
【0012】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の下レールは、従来の一体のものとは異なり、ベースと、そのベースにはめ込むガイドレールの二体から構成し、ガイドレールの摺動溝の深さと幅は下レールの止めねじとは無関係に設定することができるから、摺動溝の幅と深さが従来よりも小さくなる。その結果、全体としてもコンパクトになり、摺動溝にたまるゴミやほこりが減少すると共に、止めねじの頭がないため、美感にも優れ、摺動溝の掃除も容易になり、又、足が摺動溝にひっかかるおそれがなくなり、さらにワゴンの摺動溝の乗り越しも容易になるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は下レールの従来例の横断面図、
【図2】は本発明の下レールの一実施例の横断面図、
【図3】は図2の下レールの組立を示す横断面図、
【符号の説明】
10:ベース、
11:底部、
12:側壁部、
13:固定孔、
14:山形筋、
15:嵌合溝、
16:凹条、
17:止めねじ、
20:ガイドレール、
21:摺動溝、
22:空所、
23:中央部、
24:山形筋、
25:嵌合部、
26:凸条
Claims (1)
- 止めねじ(17)で床に固定され、その止めねじの上方に間仕切等の下摺動部を案内する摺動溝(21)を備えた下レールであって、前記下レールは止めねじの固定孔(13)を有する合成樹脂製のベース(10)と、前記ベースにはめ込む合成樹脂製のガイドレール(20)とからなり、横断面において、前記ベースは中央に前記固定孔を備えた嵌合溝(15)を有し、前記溝は両内側面の底近くに凹条(16)を有し、前記ガイドレールは上面に前記摺動溝(21)を、下面に前記止めねじの頭が入る空所(22)を有し、両外側面に前記凹条と係合する凸条(26)をそれぞれ有し、前記ガイドレールは前記ベースの前記嵌合溝(15)にはめ込まれ、前記凹条と前記凸条を介して前記ベースと一体結合し、前記 ベース( 10 )は平らな底部( 11 )と、その底部の両側から立ち上がって前記嵌合溝( 15 )を形成する側壁部( 12 )とからなり、前記ガイドレール( 20 )はH字形の中央部( 23 )と、その中央部の両側上端から水平外方に延長しついで垂下するアングル形の嵌合部( 25 )とからなり、前記嵌合部( 25 )の外側面下端部に下方先細りの前記凸条( 26 )を設け、前記ガイドレールの前記凸条を除く横幅を前記ベースの前記凹条を除く前記嵌合溝の横幅に等しくしたことを特徴とする間仕切等の下レール。
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- 1995-09-06 JP JP22922195A patent/JP3573228B2/ja not_active Expired - Fee Related
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