JP3572564B2 - 軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根 - Google Patents

軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根 Download PDF

Info

Publication number
JP3572564B2
JP3572564B2 JP11020197A JP11020197A JP3572564B2 JP 3572564 B2 JP3572564 B2 JP 3572564B2 JP 11020197 A JP11020197 A JP 11020197A JP 11020197 A JP11020197 A JP 11020197A JP 3572564 B2 JP3572564 B2 JP 3572564B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tile
eaves
head
collar
outer edge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11020197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10280616A (ja
Inventor
勝晴 鈴木
Original Assignee
株式会社高セラマシン研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社高セラマシン研究所 filed Critical 株式会社高セラマシン研究所
Priority to JP11020197A priority Critical patent/JP3572564B2/ja
Publication of JPH10280616A publication Critical patent/JPH10280616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3572564B2 publication Critical patent/JP3572564B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04DROOF COVERINGS; SKY-LIGHTS; GUTTERS; ROOF-WORKING TOOLS
    • E04D1/00Roof covering by making use of tiles, slates, shingles, or other small roofing elements
    • E04D1/30Special roof-covering elements, e.g. ridge tiles, gutter tiles, gable tiles, ventilation tiles
    • E04D2001/301Special roof-covering elements, e.g. ridge tiles, gutter tiles, gable tiles, ventilation tiles at roof edges, e.g. intersections with walls
    • E04D2001/302Gable tiles
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04DROOF COVERINGS; SKY-LIGHTS; GUTTERS; ROOF-WORKING TOOLS
    • E04D1/00Roof covering by making use of tiles, slates, shingles, or other small roofing elements
    • E04D1/30Special roof-covering elements, e.g. ridge tiles, gutter tiles, gable tiles, ventilation tiles
    • E04D2001/301Special roof-covering elements, e.g. ridge tiles, gutter tiles, gable tiles, ventilation tiles at roof edges, e.g. intersections with walls
    • E04D2001/303Eave tiles

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、万十軒瓦、一文字軒瓦や鎌軒瓦などの軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根に関する。
さらに詳しくいえば、瓦屋根における軒瓦と桟瓦の1枚当たりの有効活用面積の増加を図り、併せて雨水の漏水の抑制を可能とする瓦屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】
瓦屋根に使用される数多い種類の瓦の中でも桟瓦はとりわけ使用数が多く、瓦屋根の軒を形成する軒瓦は桟瓦に次いで使用数が多い。
したがって、瓦屋根の総重量は桟瓦と軒瓦の組み合わせ状態に大きく影響を受けることはいうまでもない。
【0003】
瓦屋根の機能を損なうことなく、瓦屋根の総重量を軽減することは予てこの業界に往時から要請されているものの、伝統的な桟瓦と軒瓦の組み合わせによる瓦屋根の構造については未だ問題が少なくない。
【0004】
また、桟瓦と軒瓦の組み合わせによって瓦屋根を設ける場合、桟瓦の頭側の切り込みと軒瓦の尻側の切り込みが嵌合させることは広く知られているが、とりわけ風雨の激しい場合にその嵌合部から雨水が浸入し、両瓦の下方に一般的に敷設されるいわゆる野地材などを損傷させることが少なくないという問題があった。
【0005】
この種の一般的な従来例を図19ないし図22を参照して具体的に説明する。和形軒瓦と和形桟瓦(日本工業規格A5208〔平成8年11月改正前〕では「軒がわら」、「桟がわら」と称されているが、この明細書では以下単に「軒瓦」、「桟瓦」と称し、断りのない限り従来例の「軒瓦」の符号を「M」、「桟瓦」の符号を「W」と表示する。)には、山と谷が設けられ、断面が略波形状に形成されている。
【0006】
そして、軒瓦Mと桟瓦Wは共に山側の端寄りが桟、谷側の端寄りが衿または差込み、また屋根に葺いた際の軒側に位置する端寄りが頭、棟側の端寄りが尻と称されているから、以下これらの用語に基づいて従来例の軒瓦M、桟瓦Wのほか、この発明の軒瓦10、桟瓦100についても共通の用語として説明する。
【0007】
また、この明細書において、用語「頭縁」、「尻縁」、「桟縁」および「衿縁」とは、それぞれの端を観念するものであり、断りのない限り前記した観念で使用する。
【0008】
軒瓦Mを屋根に葺く際に、隣接する桟瓦Wの頭側の切り込みXと相互に連結するため、軒瓦Mの尻と桟とによって形成される隅部に方形状の尻側の切り込みZが形成されることは知られるとおりである(図19および図20を参照)。
【0009】
そして、軒瓦Mの尻側に切り込みZが設けられることにより、尻側の切り込みZの内側には軒瓦Mの長さ方向(頭側から尻側に至る方向)に縦辺Zvが、幅方向(桟側から衿側に至る方向)に幅辺Zhが形成される(図19を参照)。
【0010】
一方、桟瓦Wの頭側に切り込みXが設けられることにより、頭側の切り込みXの内側には、桟瓦Wの長さ方向(頭側から尻側に至る方向)に縦辺Xvが、幅方向(桟側から衿側に至る方向)に幅辺Xhが形成される(図20を参照)。
【0011】
また、桟瓦Wの尻側に切り込みYが設けられ、頭側と同様に尻側の切り込みYの内側には、桟瓦Wの長さ方向に縦辺Yvが、幅方向に幅辺Yhが形成される(図20を参照)。
【0012】
そして、これらの軒瓦Mは図21に示されるように、少なくとも2枚の軒瓦Ma、Mbの尻側に葺かれた2枚の桟瓦Wa、Wbにより、軒を含む最小単位の瓦屋根が構成されることも知られるとおりである(図21を参照)。
【0013】
そこで、2枚の軒瓦Ma、Mbと2枚の桟瓦Wa、Wbの組み合わせによる軒を含む最小単位の瓦屋根の構造について説明すると、第1の軒瓦Maの衿側に、第2の軒瓦Mbの桟側が重ねられ、第1の軒瓦Maの尻側に第1の桟瓦Waの頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbと第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaが両切り込みZb、Xa間に間隙を生ずることのないように互い違いに嵌合され、第2の桟瓦Wbの桟側が第1の桟瓦Waの衿側に重ねられるとともに、第2の桟瓦Wbの頭側が第2の軒瓦Mbの尻側に重ねられている(図21を参照)。
【0014】
かくして、第1の軒瓦Maの衿側と第2の軒瓦Mbの桟側の重なりにより、桟と衿とによる重ね部Sm(頭側から尻側に至る方向)が形成される。
この重ね部Smの幅は前記した軒瓦Mの切り込みZの幅辺Zhや桟瓦Wの頭側の切り込みXの幅辺Xhの幅に相当し、また重ね部Smの長さは軒瓦Mの長さから前記した桟瓦Wの頭側の切り込みXの縦辺Xvを差し引いた長さに相当し、第1の桟瓦Waと第2の桟瓦Wbとの桟と衿の重なりによっても同じように別の重ね部Swが形成される(図21を参照)。
【0015】
他方、第1の軒瓦Maの尻側と第1の桟瓦Waの頭側の重なりにより、頭と尻による重ね部Sn(桟側から衿側に至る方向)が形成される。
この重ね部Snの幅は軒瓦Mおよび桟瓦Wの幅と同一であり、また重ね部Snの長さは両者の切り込みZ、Xが互いに噛み合うことにより形成されるから、桟瓦Wの縦辺Xvと軒瓦Mの縦辺Zvを加算した長さに相当し、この重ね部Snの面積は、軒瓦Mまたは桟瓦Wの幅と縦辺XvとSvを加算した長さに基づいて算出される(図21を参照)。
前記した重ね部Snは第2の軒瓦Mbと第2の桟瓦Wbの重なりによっても共通に形成される(図21を参照)。
【0016】
この場合、第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaと第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbは互いに対称に形成されているから、両者の切り込みXa、Zbが互いに嵌合されることにより、両瓦Wa、Mbが妄動しないようにされている。
【0017】
この点についてさらに詳しく説明すると、第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaの幅辺Xhと第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbの幅片Zhが互いに当接される。
【0018】
したがって、第1の桟瓦Waの頭縁は、第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbの位置よりも第1の軒瓦Maの頭側に臨んでいる。
そして、第1の桟瓦Waの頭縁と第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbの幅辺Zhとの距離は第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaの縦辺Xvの長さにほぼ等しく設定される。
【0019】
一方、第2の軒瓦Mbの尻縁は、第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaの位置よりも尻側に臨んでいる。
そして、第2の軒瓦Mbの尻縁と第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaの幅辺Xhとの距離は第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbの縦辺Zvの長さにほぼ等しく設定される。
【0020】
このことは、両切り込みX、Zが互い違いに嵌合されることに負うものであり、その結果、前記した重ね部Snの頭側から尻側に至る距離は、両瓦の縦辺XvあるいはZvの長さの2倍になる結果を生じている。
【0021】
このようにして屋根葺きされた各2枚の軒瓦Ma、Mbおよび桟瓦Wa、Wbが、軒を備えた瓦屋根を構成する最小単位となり、この最小単位の瓦屋根に軒瓦Mや桟瓦Wが連続的に設けられることにより家屋などの瓦屋根が設けられている。
【0022】
したがって、第1の軒瓦Maの尻側に第1の桟瓦Waの頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbと第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaが噛み合うように嵌合され、また、第1の桟瓦Waの衿側に第2の桟瓦Wbの桟側を重ねることにより、桟瓦Wの妄動を抑制できるとともに、両切り込みZ、Xに間隙を生ずることが少ないので雨水の浸入を抑制できるようにしている点で所期の目的が達成されている。
【0023】
しかし、これらの重ね部Sm、Sn、Swの面積が小さいほど軒瓦Mや桟瓦Wの1枚当たりの有効活用面積の増加を図ることができるのにもかかわらず、3種類の重ね部Sm、Sn、Wwにより、重ねられる面積の占める割合が比較的大きくなることは止むを得ないものとされ、軒瓦Mや桟瓦Wの1枚当たりの有効活用面積に制約を受けているのが実情である。
【0024】
その上、第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaと第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbの嵌合部上には、第2の桟瓦Wbが重ねられ、かつ第1の軒瓦Maの尻と衿の隅部が嵌合部の下方に存在しているものの、両切り込みX、Zを形成する幅辺Xh、Yhおよび縦辺Xv、Yvが互いに当接されるに止まるから、これらの当接部によって生ずる間隙は一般的に小さいとはいえ依然として残存することを回避できないため、風雨が激しい場合には、とりわけ、その残存する間隙を通じて雨水が第1の軒瓦Maの尻と衿の隅部寄りを越えて第2の桟瓦Wbの下方に敷設された野地材N側へ浸入するおそれが少なくなかった(図22を参照)。
【0025】
上記の問題点についてさらに言及すると、第1の軒瓦Maと第2の軒瓦Mbの頭側を整然と統一させ、同様に第1の桟瓦Waと第2の桟瓦Wbの頭側を揃えることが瓦屋根の機能上要請されるが、この場合、第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaと第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbを嵌合させ、第2の軒瓦Mbの尻側に第2の桟瓦Wbの頭側を重ねるとともに第1の桟瓦Waの衿側に第2の桟瓦Wbの桟側を重ねなければならない。
【0026】
したがって、必然的に第1の軒瓦Maと第1の桟瓦Waの尻と頭による重ね部Snの長さ(頭側から尻側に向かう方向の長さ)は、前記したとおり第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaの縦辺Xvと第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbの縦辺Zvを加算した長さにほぼ等しくなる。
【0027】
このことは、各2枚の軒瓦Mおよび桟瓦Wの全面積に対して頭と尻による重ね部Snの占める面積が増大することになり、軒瓦Mおよび桟瓦Wのそれぞれにおいて、桟と衿による重ね部Sm、Swの面積と相待って単位面積当たりに必要な桟瓦Wの枚数(たとえば3.3平方メ−トル当たりの葺き枚数)が増加する結果、家屋に対する荷重が大きくなり、瓦屋根の荷重に抗する家屋の構造が必要になるという問題を生じていた。
【0028】
ところで、実公平7−14519号公報の第7図には、軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根ではないものの、桟瓦の組み合わせによる瓦屋根が記載されており、頭側の切り込みの裏面寄りに肉薄の略三角形の段落部8が設けられ、他方、尻側の切り込みの表面寄りに前記した段落部8に対応した薄肉の略三角部分5が形成された桟瓦が記載され、隣接する桟瓦の前記した三角部分5の裏面に段落部8が差し込まれることにより、切り込みの嵌合部分における雨水の浸入の抑制を図るようにしている。
【0029】
しかし、この例では、切り込みの嵌合部分における雨水の浸入の抑制を図ることができるとしても、軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根の軒瓦と桟瓦の有効活用面積の増加を図り、もって瓦屋根の重量軽減を図ることについては一切言及されていない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、従来の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根にあっては、屋根葺きにおいて軒瓦と桟瓦の1枚当たりの有効活用面積に制約を与え、その活用面積が減少する結果、瓦屋根の重量増加を回避できないほか、切り込み付近の嵌合部からの雨水の浸入を防止できない点である。
【0031】
この発明の目的は、軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根の有効活用面積の増加を図り、瓦屋根の重量軽減に寄与することと併せて切り込み付近からの雨水の浸入を防止することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段および作用効果】
この発明の請求項記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根は、
軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、尻側寄りの桟縁を延長させた桟側外縁部と、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、前記した桟側外縁部と尻側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、衿側寄りの頭縁を延長させた頭側外縁部と、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、前記した頭側外縁部と衿側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とするものである。
【0039】
ここで、軒瓦の被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、尻側寄りの桟縁を延長させた桟側外縁部と、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、前記した桟側外縁部と尻側外縁部との間の突き合わせ縁部とからなるとは、桟縁の尻側を延長させた桟側外縁部と、尻側の桟側を延長させた尻側外縁部の交点により切込みの輪郭に沿ってその全面積を占めるように略方形を呈したものを、この発明はこれらの両外縁部を結ぶようにして形成されたもので、少なくとも前記した交点部分のないものである。
【0040】
したがって、この請求項記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる屋根瓦は、
前記のように構成されているから、軒瓦と桟瓦を少なくとも2枚毎を組み合わせた瓦屋根を最小の瓦屋根としたとき、軒瓦と桟瓦のそれぞれの桟と衿によって形成される重ね部(桟側から衿側に至る方向)の面積については従来例と変化しない。しかし、従来例のように両瓦の切り込みを互い違いに噛み合うように嵌合させることなく、単に切り込み内に存在する桟瓦の差込片を軒瓦の被覆片の下方へ差し込むことにより両瓦を組み合わせることができるから、軒瓦の尻と桟瓦の頭によって形成される重ね部(頭側から尻側に至る方向)の面積は、両切り込みの面積を従来例と同一面積に設定した場合でも、その重ね部の頭側から尻側に至る両瓦の切り込みの縦辺の距離は半減できるので、その結果、前記した重ね部の面積を半減できる(図5を参照)。
よって、軒瓦と桟瓦の有効活用面積の増加により瓦屋根の単位面積に必要な桟瓦数の低減に寄与でき、また軒瓦の被覆片の下方に桟瓦の差込片を差し込むことにより、この軒瓦の被覆片付近に雨水が浸入しても、桟瓦の差込片で受け止めることができるから、第1の軒瓦の頭側に向けて浸入した雨水を誘導することができるので、雨水が第1の軒瓦の衿や尻を越えて野地材側に浸入しないようにできる。
さらに、軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の外縁がそれぞれの切り込みの範囲内に形成されているから、被覆片と差込片の隅部に交点のない瓦となり、軒瓦、桟瓦の生産工程において被覆片と差込片の外縁に、成形から焼成に至る搬送中に発生し勝ちな物理的な損傷や、乾燥工程や焼成工程の熱的操作を要因とする変形を抑制することができる軒瓦と桟瓦を屋根瓦に採用できる有利性がある。
【0041】
この発明の請求項記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根は、
軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、尻側寄りの桟縁を延長させた桟側外縁部と、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、前記した桟側外縁部と尻側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、衿側寄りの頭縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とするものである。
【0042】
ここで、桟瓦の差込片の外縁は、請求項記載の桟瓦の外縁では、衿寄りの頭縁が延長されることにより頭側外縁部が形成されたものが、この発明ではその延長部分のないものである。
【0043】
したがって、請求項記載の発明の瓦屋根は、請求項1記載の発明の奏する作用効果のほか、両瓦のうち、軒瓦については、請求項記載の発明の作用効果を奏する。
【0044】
そして、桟瓦については、頭縁に衿側寄りに延長部分がないので、頭縁の衿側寄りについて、一層成形から焼成に至る搬送中に発生し勝ちな物理的な損傷や、乾燥工程や焼成工程の熱的操作を要因とする変形を抑制することができる桟瓦を瓦屋根に採用できる有利性がある
【0045】
この発明の請求項記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根は、
軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、尻側寄りの桟縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、衿側寄りの頭縁を延長させた頭側外縁部と、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、前記した頭側外縁部と衿側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とするものである。
【0046】
ここで、軒瓦の被覆片の外縁は、請求項または記載の外縁のうち、尻寄りの桟縁が延長させた桟側外縁部が形成されたものが、この発明ではこの延長部分のないものである。
【0047】
したがって、請求項記載の発明の瓦屋根は、請求項1記載の発明の奏する作用効果のほか、両瓦のうち、桟瓦については、請求項記載の発明の作用効果を奏する。
【0048】
そして、軒瓦については、桟縁に尻側寄りに延長部分がないので、桟縁の尻側寄りについて、一層成形から焼成に至る搬送中に発生し勝ちな物理的な損傷や、乾燥工程や焼成工程の熱的操作を要因とする変形を抑制することができる軒瓦を瓦屋根に採用できる有利性がある。。
【0049】
この発明の請求項記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根は、軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、尻側寄りの桟縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、衿側寄りの頭縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とするものである。
【0050】
この発明は、請求項記載の軒瓦と請求項記載の桟瓦の組み合わせによる瓦屋根である。
【0051】
したがって、請求項1記載の発明の作用効果を奏することのほか、請求項および請求項に記載された発明の軒瓦と桟瓦の有利性を奏する。
【0052】
この発明の請求項記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根は、
請求項1、2、3または4記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根において、桟瓦の差込片と桟瓦本体の境界を形成する内縁が軒瓦の被覆片の外縁にほぼ対応して設けられてなることを特徴とするものである。
【0053】
したがって、軒瓦と桟瓦の組み合わせ時に軒瓦の尻側の切り込みに設けられた被覆片の下方へ桟瓦の差込片を差し込むことにより、桟瓦の内縁と軒瓦の外縁が互いに間隙を少なくして向き合う結果、軒瓦の外縁と桟瓦の内縁が妄動しない瓦屋根が得られる。
【0054】
この発明の請求項載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根は、
請求項1、2、3または4記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根において、軒瓦の被覆片と軒瓦本体の境界を形成する内縁が桟瓦の差込片の外縁にほぼ対応して設けられてなることを特徴とするものである。
【0055】
したがって、軒瓦と桟瓦の組み合わせ時に軒瓦の尻側の切り込みに設けられた被覆片の下方へ桟瓦の差込片を差し込むことにより、軒瓦の内縁と桟瓦の外縁が互いに間隙を少なくして向き合う結果、桟瓦の外縁と軒瓦の内縁が妄動しない瓦屋根が得られる。
【0056】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施の形態に係る軒瓦の表面斜視図、図2はその裏面斜視図、図3は実施の形態に係る桟瓦の表面斜視図、図4はその裏面斜視図、図5は2枚毎の軒瓦と桟瓦との組み合わせ状態を示す平面図、図6は実施例その1の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図、図7と図8はその2の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図、図9と図10はその3の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図、図11と図12はその4の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図、図13と図14はその5の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図、図15は図7における被覆片付近の要部拡大平面図、図16は図5における矢印P−P線の縦断面図、図17は図5における矢印Q−Q線の縦断面図、図18は表1における実施の形態の軒瓦の各寸法を示す参考図、図19は従来例の軒瓦の表面斜視図、図20は従来例の桟瓦の表面斜視図、図21は従来例の各2枚の軒瓦および桟瓦による瓦屋根の組み合わせ構造を示す平面図、図22は図21における矢印V−V線の縦断面図である。
【0057】
この発明の実施の形態に係る軒瓦10と併せてこの軒瓦10に対応する桟瓦100を説明し、両瓦10、100の組み合わせによる瓦屋根を説明する(図1ないし図18を参照)。
【0058】
軒瓦本体30に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込み50を有する軒瓦10において、尻側の切り込み50に肉薄の被覆片40が軒瓦本体30の表面寄りに設けられた少なくとも2枚の軒瓦10が設けられている(図1および図2を参照)。
【0059】
他方、軒瓦10に対応する桟瓦100として、桟瓦本体130に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込み150を有する桟瓦100において、頭側の切り込み150に肉薄の差込片128が桟瓦本体130の裏面寄りに設けられた少なくとも2枚の桟瓦が設けられている(図3および図4を参照)。
【0060】
前記した構成による軒瓦10と桟瓦100が少なくともそれぞれ2枚毎設けられ、第1の軒瓦10aの衿側に、第2の軒瓦10bの桟側が重ねられ、第1の軒瓦10aの尻側に第1の桟瓦100aの頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦10bの被覆片40の下方に第1の桟瓦100aの差込片128が差し込まれ、第2の軒瓦10bの尻側に第2の桟瓦100bの頭側が重ねられ、第1の桟瓦100aの衿側に第2の桟瓦100bの桟側が重ねらことにより、軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根が得られる(図5を参照)。
【0061】
また、前記の構成のほか、桟瓦100の差込片128と桟瓦本体130の境界を形成する内縁144が軒瓦10の被覆片40の外縁42にほぼ対応して設けられるとともに、軒瓦10の被覆片40と軒瓦本体30の境界を形成する内縁46が桟瓦100の差込片128の外縁132にほぼ対応して設けられてなることが好ましい(図6、図7、図9、図11、図13を参照)。
【0062】
この場合、桟瓦100の内縁144が軒瓦10の外縁42に対応すること、さらに軒瓦10の内縁46が桟瓦100の外縁132に対応することを説明したが、両者の内縁144、46と両者の外縁42、132がともに対応することなく、桟瓦100の内縁144が軒瓦10の外縁42に対応しているか、あるいは軒瓦10の内縁46が桟瓦100の外縁132に対応していることによってもこの発明の目的を達成できる。
【0063】
【実施例】
この発明の5種類の実施例に係る軒瓦10と桟瓦100のそれぞれの瓦について共通する基本的構成を図面を参照して説明する。
まず、軒瓦10について説明する。
少なくとも軒瓦本体30に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側に切り込み50を有し(図2を参照)、知られているように山14と谷16が設けられている(図1を参照)。
【0064】
そして、軒瓦本体30の頭縁の大部分には、裏面に向けて一定の傾斜角度を保っていわゆる垂れ31と称されているものが備えられ、垂れ31の桟寄りに円形の万十33と称されているものが備えられている(図1および図2を参照)。
この実施例の軒瓦10は、いわゆる万十軒瓦と称されているものである。
【0065】
軒瓦本体30の表面の尻縁に水返しのための突条18が衿から山14にかけて設けられており、この尻縁の突条18には外側を開放した凹部20が2個設けられている(図1を参照)。
【0066】
また、軒瓦本体30の表面の尻縁寄りに尻縁に平行な別の突条19が設けられており、少なくとも尻縁と該突条19の間隔が尻側の切り込み50の長さより小さくなるように設定されている(図5を参照)。
【0067】
したがって、この間隔の設定により軒瓦10の尻側に後述する桟瓦100の頭側が重ねられることにより、突条19は重ねた桟瓦100の頭側に覆われて外観上現れない(図5を参照)。
【0068】
そして、尻縁の突条18および突条19により、尻側に向けて浸入する雨水は確実に堰き止められ、これらの突条18、19を越えて野地材側に達しない。
【0069】
一方、軒瓦本体30の表面の衿縁に尻から頭に向けて水返しのために突条22が設けられている(図1を参照)。
また、前記した突条22と平行に別の突条23が軒瓦本体30の表面の衿縁寄りに設けられており、両突条22、23の間隔は桟瓦100の頭側の切り込み150の幅にほぼ等しく設定されている(図5を参照)。
衿縁寄りの前記した別の突条23は水返しの目的のほかに、軒瓦10の衿側に重ねられる別の軒瓦10の桟縁の位置決めと幅方向の妄動の抑制を図ることを意図している。
【0070】
さらに、軒瓦10の桟の裏面には頭から尻に向けて突条26が設けられている(図2を参照)。
また、尻縁寄りの裏面に一対の尻剣27、27が設けられている。
【0071】
さらに、引続き、この発明の軒瓦10の特徴について説明すると、略方形の尻側の切り込み50に肉薄であって、かつ被覆片40が軒瓦本体30の表面寄りに設けられている(図2を参照)。
この被覆片40の肉厚は一般的には軒瓦本体30の肉厚の2分の1程度が適当であり、被覆片40の表面は軒瓦本体30の表面と同一面を形成している。
【0072】
したがって、詳細については追って説明するが、被覆片40の下方に桟瓦100の差込片128が差し込まれることにより、両者の肉厚は軒瓦本体30や桟瓦本体130の肉厚とほぼ等しくなり、両者128、40の裏面と表面は、それぞれ軒瓦本体30の表裏と同一面をほぼ形成するから違和感を生ずることがない(図16および図17を参照)。
【0073】
以上に説明した軒瓦10の構成は、以下に説明する5種類の軒瓦10の実施例について共通な構成である。
他方、5種類の実施例について相違する点については以下に説明するが、説明の便宜上その説明に先立って5種類の桟瓦100に共通する基本的構成を予め明らかにする。
【0074】
そこで桟瓦100について説明する。
少なくとも桟瓦本体130に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側に切り込み150を有し、軒瓦10と同様に山114と谷116が設けられている(図3を参照)。
【0075】
桟瓦本体130の表面の尻縁に水返しのための突条118が衿から山114にかけて設けられており、この尻縁の突条118には外側を開放した凹部120が2個設けられている(図3を参照)。
【0076】
また、桟瓦本体130の表面の尻縁寄りに尻縁に平行な別の突条119が設けられており、少なくとも尻縁と該突条119の間隔が軒瓦10に設けられた尻側の切込み50の長さより小さくなるように設定されている(図5を参照)。
したがって、この間隔の設定により図示を省略したが、桟瓦100の尻側に別の桟瓦100の頭側が重ねられることにより、突条119は重ねた桟瓦100の頭側に覆われて外観上現れない(図5を参照)。
【0077】
一方、桟瓦本体130の表面の衿縁に尻から頭に向けて水返しのために突条122が設けられている(図3を参照)。
また、前記した突条122と平行に別の突条123が桟瓦本体130の表面の衿縁寄りに設けられており、両突条122、突条123の間隔は桟瓦100の頭側の切り込み150の幅にほぼ等しく設定されている(図5を参照)。
衿縁寄りの前記した別の突条123は水返しの目的のほかに、桟瓦100の衿側に重ねられる別の桟瓦100の桟縁の位置決めと幅方向の妄動の抑制を図ることを意図している。
【0078】
さらに、桟瓦100の桟の裏面には頭から尻に向けて突条126が設けられている(図4を参照)。
また、尻縁寄りの裏面に一対の尻剣127、127が設けられている。
そして、頭縁には突条124とその内側の中心部分に平行に比較的短い別の突条125が設けられている。
【0079】
さらに、引続き、この発明の桟瓦100の特徴について説明すると、略方形の頭側の切り込み150に肉薄であって、かつ差込片128が桟瓦本体130の裏面寄りに設けられている(図3を参照)。
この差込片128の肉厚は一般的には桟瓦本体130の肉厚の2分の1程度が適当であり、差込片128の表面は桟瓦本体130の表面と同一面を形成している。
【0080】
したがって、前記したように軒瓦10の被覆片40の下方に桟瓦100の差込片128が差し込まれる結果、両者の肉厚は、桟瓦本体130や軒瓦本体30の肉厚とほぼ等しくなるため、両者128、40の裏面と表面は、それぞれ軒瓦本体30や桟瓦本体130やの表裏と同一面を形成するため違和感を生ずることがない(図16および図17を参照)。
【0081】
桟瓦100については、知られるように多数が瓦屋根に連続的に採用されるから、連続的に桟瓦100を組み合わせできるようにするため、尻側の切り込み160に前記した軒瓦10における被覆片40と同一の構成による被覆片140をそっくり設けることが基本的に必要である(図5を参照)。
【0082】
次に、5種類の実施例の軒瓦10と桟瓦100について相違する点をそれぞれ、前記した両瓦10、100に対応させつつ図面を参照して説明する。
実施例のその1について(図6を参照)、
尻側の切り込み50(従来例と同様に略方形であることを前提とするものである、以下の実施例についても同じである)にその切り込み50の輪郭にほぼ沿わせた略方形の肉薄の被覆片40が軒瓦本体30の表面寄りに設けられた少なくとも2枚の軒瓦10が設けられている。
【0083】
他方、頭側の切り込みを有する桟瓦100において、頭側の切り込み150(従来例と同様に略方形であることを前提とするものである、以下の実施例についても同じである)にその切り込み150の輪郭に沿わせた略方形の肉薄の差込片128が桟瓦本体130の裏面寄りに設けられた少なくとも2枚の桟瓦100が設けられている。
【0084】
そして、桟瓦100の差込片128と桟瓦本体130の境界を形成する内縁144が軒瓦10の被覆片40の外縁42にほぼ対応して設けられるとともに、軒瓦10の被覆片40と軒瓦本体30の境界を形成する内縁46が桟瓦100の差込片128の外縁132にほぼ対応して設けられている(図6を参照)。
【0085】
軒瓦10の被覆片40の外縁42についてさらに説明すると、尻縁を桟側に向けて延長させた尻側外縁部42aと、桟縁を尻側に向けて延長させた桟側外縁部42bとから構成されている。
したがって、この発明では切り込み50の形態は方形を前提とするものであるから、一般的に前記した外縁42の形態により、被覆片40の形態は略方形のものとして現れる。
【0086】
これに対して、桟瓦100の差込片128は、被覆片40に対応する形態に構成されている。
桟瓦100の差込片128の外縁132についてさらに説明すると、頭縁を衿側に向けて延長させた頭側外縁部132aと、衿縁を頭側に向けて延長させた衿側外縁部132bとから構成されている。
したがって、この発明では切り込み150の形態は方形を前提とするものであるから、一般的に前記した外縁132の形態により、差込片128形態は略方形のものとして現れる。
【0087】
そこで、前記した軒瓦10と桟瓦100の少なくとも2枚が設けられ、第1の軒瓦10aの衿側に、第2の軒瓦10bの桟側が重ねられ、第1の軒瓦10aの尻側に第1の桟瓦100aの頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦10bの被覆片40の下方に第1の桟瓦100aの差込片128が差し込まれ、第2の軒瓦10bの尻側に第2の桟瓦100bの頭側が重ねられ、第1の桟瓦100aの衿側に第2の桟瓦100bの桟側が重ねられ、さらに、第2の軒瓦10bの被覆片40の外縁42が第1の桟瓦100aの内縁144に、第1の桟瓦100aの差込片128の外縁132が第2の軒瓦10bの内縁46に向けられることにより瓦屋根が構成されている(図5を参照)。
【0088】
実施例のその2について(図7および図8を参照)、
軒瓦10の被覆片40の外縁42は、尻側の切り込み50内において、尻縁を桟側に向けて延長させた尻側外縁部42aと、桟縁を尻側に向けて延長させた桟側外縁部42bと、前記した尻側外縁部42aと桟側外縁部42bとの間の突き合わせ外縁部42cとから構成されている。
【0089】
つまり、この被覆片40は、尻側の切り込み50の範囲内に存在し、切り込み50範囲外に存在しないことを意味する。
【0090】
この被覆片40の外縁42は、尻側外縁部42a、桟側外縁部42bおよび突き合わせ外縁部42cによって形成され、突き合わせ外縁部42cは図7に示される場合、直線を描いているが、もとより直線に制限される趣旨ではなく、切り込み50の範囲内にあればよく、円弧、波形あるいは不定形を描くことは自由である(図2および図7を参照)。
【0091】
そして、被覆片40と軒瓦本体30の境界を形成する内縁46は後述する差込片128の外縁132にほぼ対応して設けらることが好ましい(図7を参照)。
【0092】
したがって、被覆片40の内縁46は軒瓦10に対応する桟瓦100の差込片128の外縁132を構成する頭側外縁部132a、衿側外縁部132bおよび突き合わせ外縁部132cにほぼ対応した横内縁部46a、縦内縁部46bおよび突き合わせ内縁部46cから構成されている(図7を参照)。
【0093】
この内縁46の突き合わせ内縁部46cは、軒瓦10の被覆片40の下方に桟瓦100の差込片128を差し込んだときに、被覆片40の突き合わせ内縁部46cに桟瓦100の差込片128の突き合わせ外縁部132cが当接することや、また差込片128の突き合わせ内縁部144cに軒瓦10の被覆片40の突き合わせ外縁部42cが当接することあるいは、これらの突き合わせ外縁部132c、42cが差込片128、被覆片40に位置する条件を満たせば、その形状は問わない(図7を参照)。
【0094】
他方、桟瓦100の内縁144は、軒瓦10の外縁42に対応させるため、その形態に倣うように設けられており、衿縁から桟側に向かう横内縁部144a、頭縁から尻側に向けられた縦内縁部144bおよび両者144a、144bを結ぶ突き合わせ内縁部144cから構成されている(図7を参照)。
【0095】
差込片128の外縁132を構成する頭側外縁部132aおよび衿側外縁部132bを得るため、頭側の切り込み150内において衿縁寄りの頭縁を、また頭縁寄りの衿縁をそれぞれ延長させている理由は次のとおりである。
【0096】
差込片128の内縁144と被覆片40の外縁42が当接されるものの、依然として両縁144、42間に間隙が生ずることは否定できない。
したがって、雨水はこの間隙を通じて差込片28の表面に浸入することも否定できない。
【0097】
この場合、差込片128は、被覆片40の下方に位置することにより浸入する雨水の受け皿の役割も果たすことになるから、本来的にはその面積は広いことが所望されるものの、頭側の切り込み150全体を占めるような大きさにすれば(方形状にする例)、先に説明したとおり、桟瓦100の生産工程上において差込片128が損傷を受けるなどのおそれがある。
【0098】
他方、頭側外縁部132aと衿側外縁部132bを省略した場合、差込片128の外縁132が頭縁と衿縁を直接結んだものであって、つまり差込片128が略三角形を呈することになるが、このようにすれば、衿縁寄りの頭縁と桟縁寄りの尻縁には雨水の受け皿となる差込片128の一部が存在しないことになり、とくに衿縁に向けて浸入してくる雨水に対する受皿となる部分がないため、野地材側に達するおそれがあることよ負っている。
ところで、図8に示される例は、桟瓦100の差込片128の外縁132が軒瓦10の内縁46に、軒瓦10の外縁42bが桟瓦100の内縁144に対応しない点においてのみ図7に示される例と相違している例である。
【0099】
なお、この実施例においても、少なくとも2枚の軒瓦10と2枚の桟瓦100により、組み合わせて瓦屋根を得る構成は、以下の実施例とともに前記した実施例のその1の構成とそっくり同じであるからその説明を省略し、前記の説明を援用する。
【0100】
実施例のその3について(図9および図10を参照)、
図9に示される軒瓦10の被覆片40の外縁42の構成は、そっくり先に説明した実施例その2の外縁42の構成と同じである。
相違する点は、内縁46の構成が縦内縁部46bと外縁42の突き合わせ外縁部42cに対して平行でない突き合わせ内縁部46cからなるものである(図9を参照)。
【0101】
他方、桟瓦100の差込片128の外縁132が頭側の切り込み150内において、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部132bと、衿側寄りの頭縁端132dとの間の突き合わせ外縁部132cから構成されており、軒瓦10の前記した内縁46に対応している(図9を参照)。
【0102】
また、桟瓦100の内縁144は、軒瓦10の被覆片40の外縁42に対応するように、横内縁部144a、縦内縁部144bおよび突き合わせ内縁部144cから構成されている(図9を参照)。
【0103】
図10に示される例の軒瓦10の構成は、先に説明した実施例その2の図8に示される例の構成と同一である(図8を参照)。
そして、桟瓦100の外縁132の構成は先に説明したとおり頭側の切込み
150内において頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部132bと衿側寄りの頭側端132dとの間の突き合わせ外縁部132cから構成されている(図9を参照)。
図10に示される例は、桟瓦100の差込片128の外縁132が軒瓦10の内縁46に、軒瓦10の外縁42が桟瓦100の内縁144に対応しない点においてのみ図9に示される例と相違している例である。
【0104】
実施例のその4について(図11および図12を参照)、
軒瓦10の被覆片40の外縁42が尻側の切り込み50内において、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部42aと、尻側寄りの桟縁端42dとの間の突き合わせ外縁部42cとからなるものである。
【0105】
桟瓦100の差込片128の外縁132が頭側の切り込み150内において、衿側寄りの頭縁を延長させた頭側外縁部132aと、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部132bと、前記した頭側外縁部132aと衿側外縁部132bとの間の突き合わせ外縁部132cとからなるものである。
【0106】
そして、これらの例のうち、図11に示される例の桟瓦100の差込片128の外縁132は軒瓦10の内縁46にほぼ対応して設けられており、また、軒瓦10の被覆片40の外縁42は、桟瓦100の内縁144にほぼ対応して設けられている。
【0107】
軒瓦10の内縁46は、縦内縁部46b、横内縁部46aおよびこれらの間の突き合わせ内縁部46cから構成され、桟瓦100の外縁132に対応している。
他方、桟瓦100の内縁144は、横内縁部144aと軒瓦10の外縁42を構成する突き合わせ外縁部42cに対応する突き合わせ内縁部144cから構成され、軒瓦10の外縁42に対応している。
【0108】
そして、これらの2枚毎の軒瓦10と桟瓦100がそれぞれ、先に説明した実施例と同様に組み合わせられることにより瓦屋根が設けられる(図5および図12を参照)。
【0109】
図12に示される例は、桟瓦100の差込片128の外縁132が軒瓦10の内縁46に、軒瓦10の外縁42が桟瓦100の内縁144に対応しない点においてのみ図11に示される例と相違している例である。
【0110】
実施例のその5について(図13および図14を参照)、
軒瓦10の被覆片40の外縁42が尻側の切り込み50内において、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部42aと尻側寄りの桟縁端42dとの間の突き合わせ外縁部42cとからなるものである。
【0111】
桟瓦100の差込片128の外縁132が頭側の切り込み150内において、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部132bと、衿側寄りの頭縁端132dとの間の突き合わせ外縁部132cとからなるものである。
【0112】
そして、これらの例のうち、図13に示される例の桟瓦100の差込片128の外縁132は軒瓦10の内縁46にほぼ対応して設けられており、また、軒瓦10の被覆片40の外縁42は、桟瓦100の内縁144にほぼ対応して設けられている。
【0113】
軒瓦10の内縁46は、縦内縁部46bと桟瓦100の外縁132を構成する突き合わせ外縁部132cに対応する突き合わせ内縁部46cとから構成され、桟瓦100の外縁132に対応している。
他方、桟瓦100の内縁144は、横内縁部144aと軒瓦10の外縁42を構成する突き合わせ外縁部42cに対応する突き合わせ内縁部144cから構成され、軒瓦10の外縁42に対応している。
そして、これらの2枚毎の軒瓦10と桟瓦150がそれぞれ、先に説明した実施の形態と同様に組み合わせられたものである(図5、図13および図14を参照)。
【0114】
図14に示される例は、桟瓦100の差込片128の外縁132が軒瓦10の内縁46に、軒瓦10の外縁42が桟瓦100の内縁144に対応しない点においてのみ図13に示される例と相違している例である。
【0115】
5種類の実施例は以上の記載のとおりであるが、軒瓦10と軒瓦10に対応する桟瓦100の組み合わせによる瓦屋根についてさらにその詳細を説明すると、一般的に多数の軒瓦10と桟瓦100によって構成されるものの、その基本は以下に説明するように各2枚の軒瓦10と桟瓦により、従来例と基本的に同じ組み合わせ手段によって行われる。
【0116】
そこで、少なくとも2枚の軒瓦10a、10bと桟瓦100a、100bを用意し、図5を参照して明らかなように、第1の軒瓦10aの衿側上に第2の軒瓦10bの桟側を重ねることにより、軒瓦10の桟と衿とによる重ね部48が形成される。
【0117】
この発明は、前記した桟と衿とによる重ね部48(弯曲された桟の裏面と衿の表面による重合による組合わせ)の面積を減少させることは軒瓦10や桟瓦100の形態から困難性が高いため、頭と尻とによる重ね部49の面積を減少させることにより、軒瓦10と桟瓦100の有効活用面積の増加を図ろうとするものであり、したがって、桟と衿とによる重ね部48の幅は、従来例の重ね部Smの幅と同じである。
【0118】
よってこの発明は、桟と衿とによる重ね部48の面積を減少させることより、軒瓦10や桟瓦100の瓦屋根の有効活用面積を広くしようとするものではなく、桟と衿とによる重ね部48の活用については従来例と比較して変化しないことを念のため明らかにする。
【0119】
第1の軒瓦10aの尻側に第1の桟瓦100aの頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦10bの被覆片40の下方に第1の桟瓦100aの差込片128が差し込まれ、第2の軒瓦10bの尻側に第2の桟瓦100bの頭側が重ねられ、第1の桟瓦100aの衿側に第2の桟瓦100bの桟側を重ねる。
【0120】
よって、第1の軒瓦10aと第1の桟瓦100aの頭と尻による重なりにより、重ね部49が形成される。
そして、この重ね部49の長さは、桟瓦100の差込片128あるいは軒瓦10の被覆片40の長さにほぼ相当している。
【0121】
ところで、従来例の桟瓦Wにおいては、第1の桟瓦Waの頭側が第2の軒瓦Mbの尻側の切り込みZbより第2の軒瓦Mbの頭側に臨み、第1の桟瓦Waの頭側の切り込みXaと第2の軒瓦Wbの尻側の切り込みZbが互い違いに嵌合され、第1の軒瓦Maの尻側と第1の桟瓦Waの頭側により重ね部Snが形成され、この重ね部Snの長さは、桟瓦Wの切り込みXaの縦辺Xvと軒瓦Mの切り込みZbの縦辺Zvを加算した長さに相当することを先に説明した。
【0122】
これに対して、この発明の実施例における桟瓦100の差込片128および軒瓦10の被覆片40の長さおよび幅をそれぞれ従来例の桟瓦Wや軒瓦Mの切り込みX、Zの縦辺Xv、Zvと同じ寸法にすれば、頭と尻とによる重ね部49の長さが従来例の桟瓦Wと軒瓦Mと比較して半減することは明らかであり、結局、頭と尻とによる重ね部49の面積が2分の1に減少することになる。
【0123】
また、第2の軒瓦10bの尻側と第2の桟瓦100bの頭側により、別の重ね部49が形成されるが、この重ね部49の長さもまた前記した第1の軒瓦10aと第1の桟瓦100aによって構成される重ね部49の長さに等しく形成される。
【0124】
因みに、この発明の実施例による桟瓦100と従来品の桟瓦Wの形状寸法、そして軒瓦10と桟瓦100を用いた単位面積(3.3平方メートル)当たりの葺き枚数を対比すると「表1」に示すとおりである。
【0125】
【表1】
Figure 0003572564
【0126】
「表1」を参照すると明らかなとおり、一般的に広く採用される桟瓦としてたとえば、寸法区分により53A版と称される従来の桟瓦Wを使用し従来の軒瓦Mと組み合わせた場合では、単位面積当たり53枚を必要としたものが、この発明の実施例の軒瓦10とこの軒瓦10に対応する桟瓦100を用いた場合では、軒瓦10と桟瓦100合計枚数が46枚で足り、13%以上その必要枚数を減ずることができたことが示されている。
さらに、桟瓦100と軒瓦10の大きさが小さくなるにしたがって、一層、単位面積当たりの桟瓦100の必要枚数を従来例と比較して減少することも明らかになったことを示している。
【0127】
また、前記したように2枚の軒瓦10a、10bと2枚の桟瓦100a、100bが組み合わせられることにより、第1の桟瓦100aの差込片128と第2の軒瓦10bの被覆片40との間に浸入経路52が階段状に形成される(図16および図17を参照)。
【0128】
そして、この浸入経路52は、第2の軒瓦10bおよび第1の桟瓦100a、の表面から第1の桟瓦100aの差込片128の表面に向かう第1の垂直経路54、第1の垂直経路54から引き続いて軒側に向かうとともに垂直経路54に対してほぼ直角方向に設けられた水平経路56、水平経路56に引続きしかも直角方向であって第1の軒瓦10aに向かう第2の垂直経路58から構成される(図16を参照)。
【0129】
したがって、強風などに伴って第1の垂直経路54に浸入した雨水は、水平経路56および第2の垂直経路58へ誘導され、雨水が第1の軒瓦10a側に達するまでにその勢いが著しく減じられるので、雨水が逆流して野地材側へ浸入させないように配慮されている。
【0130】
さらに、桟瓦100の差込片128には衿側外縁部132bが設けられ、軒瓦10の被覆片40には桟側外縁部42aが設けられているので、差込片128を被覆片40の下方に差し込むことにより、桟瓦100の切り込み150および軒瓦10の切り込み50内には雨水を受ける二層の受皿となる部分が形成される。
【0131】
したがって、これらの切り込み50、150に浸入した雨水は、第2の軒瓦10bの被覆片40によって第1の軒瓦10aの谷側へ確実に誘導され、仮に被覆片40の外縁42側から被覆片40の下方に雨水が浸入しても、被覆片40の下方には第1の桟瓦100aの差込片128が存在し、かつ衿側外縁部132bが設けられているので、切り込み50、150を越えて第2の軒瓦10bの衿側に浸入することがなく、第1の軒瓦10aの谷側に確実に誘導されるので、野地材側を損傷させることがない。
【0132】
このことは、従来の桟瓦Wにおいて第2の軒瓦Mbの切り込みZbの縦辺Zvと第1の桟瓦Waの頭側の衿縁との当接部分に達する雨水が縦辺Xvと衿縁の当接部分に入り込み、第1の軒瓦Maの衿縁を通じて野地材N側に至り、野地材N側を損傷させるという問題を解消したことにほかならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る軒瓦の表面斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る軒瓦の裏面斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態に係る桟瓦の表面斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態に係る桟瓦の裏面斜視図である。
【図5】2枚毎の軒瓦と桟瓦との組み合わせ状態を示す平面図である。
【図6】実施例その1の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図であるである。
【図7】実施例その2の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図8】実施例その2の別の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図図である。
【図9】実施例その3の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図10】実施例その3の別の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図11】実施例その4の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図12】実施例その4の別の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図13】実施例その5の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図14】実施例その5の別の軒瓦の被覆片と桟瓦の差込片の概略を示す要部拡大平面図である。
【図15】図7における被覆片付近の要部拡大平面図である。
【図16】図5における矢印P−P線の縦断面図である。
【図17】図5における矢印Q−Q線の縦断面図である。
【図18】表1における実施の形態の桟瓦の各寸法を示す参考図である。
【図19】従来例の軒瓦の表面斜視図である。
【図20】従来例の桟瓦の表面斜視図である。
【図21】従来例の各2枚の軒瓦および桟瓦による瓦屋根の組み合わせ構造を示す平面図である。
【図22】図21における矢印V−V線の縦断面図である。
【符号の説明】
10 軒瓦
30 軒瓦本体
40 被覆片
42 被覆片の外縁
42a 桟側外縁部
42b 尻側外縁部
42c 突き合わせ外縁部
42d 桟縁端
46 軒瓦の内縁
50 軒瓦の切り込み
100 桟瓦
128 差込片
130 桟瓦本体
132 差込片の外縁
132a 頭側外縁部
132b 衿側外縁部
132c 突き合わせ外縁部
132d 頭縁端
144 桟瓦の内縁
150 桟瓦の切り込み

Claims (6)

  1. 軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、
    尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、
    該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、尻側寄りの桟縁を延長させた桟側外縁部と、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、前記した桟側外縁部と尻側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、
    桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、
    頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、
    該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、衿側寄りの頭縁を延長させた頭側外縁部と、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、前記した頭側外縁部と衿側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、
    第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とする軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根。
  2. 軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、
    尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、
    該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、尻側寄りの桟縁を延長させた桟側外縁部と、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、前記した桟側外縁部と尻側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、
    桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、
    頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、
    該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、衿側寄りの頭縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、
    第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とする軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根。
  3. 軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、
    尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、
    該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、尻側寄りの桟縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、
    桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、
    頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、
    該差込片の外縁が頭側の切り込み内において、衿側寄りの頭縁を延長させた頭側外縁部と、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、前記した頭側外縁部と衿側外縁部との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、
    第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とする軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根。
  4. 軒瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、尻側の切り込みを有する軒瓦において、
    尻側の切り込みに肉薄の被覆片が軒瓦本体の表面寄りに設けられ、
    該被覆片の外縁が尻側の切り込み内において、桟側寄りの尻縁を延長させた尻側外縁部と、尻側寄りの桟縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の軒瓦と、
    桟瓦本体に頭、尻、桟および衿が備えられるとともに、頭側の切り込みを有する桟瓦において、
    頭側の切り込みに肉薄の差込片が桟瓦本体の裏面寄りに設けられ、
    差込片の外縁が頭側の切り込み内において、頭側寄りの衿縁を延長させた衿側外縁部と、衿側寄りの頭縁端との間の突き合わせ外縁部とからなる少なくとも2枚の桟瓦とからなり、
    第1の軒瓦の衿側に、第2の軒瓦の桟側が重ねられ、第1の軒瓦の尻側に第1の桟瓦の頭側が重ねられるとともに、第2の軒瓦の被覆片の下方に第1の桟瓦の差込片が差し込まれ、第2の軒瓦の尻側に第2の桟瓦の頭側が重ねられ、第1の桟瓦の衿側に第2の桟瓦の桟側が重ねられてなることを特徴とする軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根。
  5. 桟瓦の差込片と桟瓦本体の境界を形成する内縁が軒瓦の被覆片の外縁にほぼ対応して設けられてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根。
  6. 軒瓦の被覆片と軒瓦本体の境界を形成する内縁が桟瓦の差込片の外縁にほぼ対応して設けられてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根。
JP11020197A 1997-04-10 1997-04-10 軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根 Expired - Lifetime JP3572564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11020197A JP3572564B2 (ja) 1997-04-10 1997-04-10 軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11020197A JP3572564B2 (ja) 1997-04-10 1997-04-10 軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10280616A JPH10280616A (ja) 1998-10-20
JP3572564B2 true JP3572564B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=14529623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11020197A Expired - Lifetime JP3572564B2 (ja) 1997-04-10 1997-04-10 軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3572564B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10280616A (ja) 1998-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH057499B2 (ja)
JP3572564B2 (ja) 軒瓦と桟瓦の組み合わせによる瓦屋根
JP3552009B2 (ja) 桟瓦
JP3040502U (ja) 桟 瓦
JP3301905B2 (ja) 下見横葺き用外装金属パネル及びその結合体
JP7208855B2 (ja) 嵌合式建材パネル
JP2001090259A (ja) 平板瓦
JPH07259257A (ja) 小割感を備えた平瓦
JPH0426574Y2 (ja)
JP2523790Y2 (ja) 外装用金属パネル及びその接続構造
JP7347958B2 (ja) 嵌合式建材パネル
JPS6365786B2 (ja)
JP3315097B2 (ja) 平板瓦
JP3530841B2 (ja) 屋根瓦
JP3100454U (ja) 粘土瓦
JPH06240840A (ja) 壁の外面のパネルのライニング
JP6837402B2 (ja) 屋根板材
JPH06288044A (ja) 横葺パネル構造材の接続構造およびそれに用いる横葺パネル構造材
JPH0322416Y2 (ja)
JPS5938574Y2 (ja) 金属製屋根板の葺成構造
JPH08105167A (ja) 屋根接続部の防水構造
JPH0738525Y2 (ja) 横葺き屋根における幅方向の連結構造
JPH0519452Y2 (ja)
JP2013087448A (ja) 屋根の水切材
JP2021038623A (ja) 屋根材の接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6