JP3571433B2 - 画像記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を感光材料に露光し、画像形成用溶媒を塗布した後、感光材料と受像材料とを重ね合わせて熱現像転写して受像材料に画像を得る画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像記録装置には、感光材料に露光し、露光された感光材料に画像形成用溶媒を塗布し、塗布された感光材料に受像材料を重ね合わせて熱現像転写し、受像材料に画像を得るものがある。
【0003】
この種の従来の画像記録装置では、従来、露光、塗布、熱現像転写がそれぞれ別個のステージで行われていた。すなわち、感光材料が露光ステージで露光され、その後、感光材料が搬送されて露光ステージとは別の塗布ステージで塗布がなされ、更にその後、感光材料が搬送されて感光材料に受像材料が重ね合わされ、露光ステージ、塗布ステージとは更に別の転写ステージで熱現像転写がなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、露光、塗布、熱現像転写を行う際に、それぞれ別個のステージで行うことは、装置全体の大型化を招くことになる。
【0005】
また、単一のステージ上において、感光材料を停止して、各処理を行うことが考えられるが、停止している感光材料に露光ユニットを移動して露光する場合、露光ユニットが移動するのに伴って露光ユニットが振動等して、感光材料に対する焦点合わせが難しくなるという欠点がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、装置の小型化を図りつつ焦点合わせを容易とした画像記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の画像記録装置は、原稿の画像を感光材料に露光し、画像形成用溶媒を塗布した後、感光材料と受像材料とを重ね合わせて熱現像転写して受像材料に画像を得る画像記録装置において、
前記感光材料を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記感光材料を搬送するローラと、
前記ステージに保持されて前記ローラによって搬送される前記感光材料に原稿の画像をスリット状に順次露光する固定されて配置された露光ユニットと、
露光されて前記ステージに保持された状態の前記感光材料に画像形成用溶媒を塗布する塗布ユニットと、
前記ステージに保持された状態の前記感光材料に前記受像材料を重ね合わせる重合ユニットと、
重ね合わされた前記感光材料及び前記受像材料を加熱する加熱手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の画像記録装置は、原稿の画像を感光材料に露光し、画像形成用溶媒を塗布した後、感光材料と受像材料とを重ね合わせて熱現像転写して受像材料に画像を得る画像記録装置において、
前記感光材料を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記感光材料を搬送するローラと、
前記ステージ以前の位置に固定されて配置され且つ前記ローラによって搬送されて前記ステージへ移動する前記感光材料に原稿の画像をスリット状に順次露光する露光ユニットと、
露光されて前記ステージに保持された状態の前記感光材料に画像形成用溶媒を塗布する塗布ユニットと、
前記ステージに保持された状態の前記感光材料に前記受像材料を重ね合わせる重合ユニットと、
重ね合わされた前記感光材料及び前記受像材料を加熱する加熱手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1に係る画像記録装置の作用を以下に説明する。
固定されて配置された露光ユニットが、ローラによって搬送されて移動する感光材料にスリット状に原稿の画像を順次露光する。この感光材料をステージに巻きかけて保持された状態で、塗布ユニットが感光材料に画像形成用溶媒を塗布し、重合ユニットが感光材料に受像材料を重ね合わせ、加熱手段が重ね合わされた感光材料及び受像材料を加熱する。
【0010】
つまり、露光に際して、移動する感光材料に露光ユニットを固定して停止しつつ順次走査露光が行われるので、露光ユニットの焦点合わせが容易となる。
【0011】
これに伴って、露光前には、感光材料の未露光の部分がステージ外に位置しているので、外光がステージに照射されるようなことがあっても、光かぶりが防止され、かぶり防止用のマスクが不要となる。
【0012】
そして、感光材料を移動しつつ露光するので、感光材料を停止して露光する場合と比較して、変倍露光の露光系のマッチングが良くなる。つまり、変倍露光する際には、光学系を調整すると共に、露光ユニットと感光材料との間の速度比を調整するだけで、簡単に倍率が変更できるようになる。
【0013】
また、上記構成によれば、感光材料が露光ユニットにより露光された後、共通のステージで、画像形成用溶媒の塗布、受像材料の感光材料との重合、受像材料への熱現像転写が行われ、受像材料上に画像が得られる。
【0014】
従って、ステージが共通とされるので、従来のように別個にステージを設けることを要せず、装置が小型化される。すなわち、ステージ間の搬送手段、例えば、ローラ等が不要となって部品数が少なくて足り、製造コストが低廉化され、また、搬送距離が短縮化されて処理速度が早まる。
【0015】
更に、画像形成用溶媒の塗布にあたって画像形成用溶媒の加熱、熱現像転写に要する加熱が、例えば、ステージを加熱することによって得られるので、加熱手段を共用することができて省電力化が果たされ、一層装置の小型化が図れる。
【0016】
例えば、露光ユニットをステージ上の位置に固定されて配置すれば、露光ユニットが、ステージ上の位置において原稿の画像を露光するので、より一層装置の小型化が図れることになる。
【0017】
請求項2に係る画像記録装置の作用を以下に説明する。
本請求項も請求項1と同様の作用を奏するが、露光ユニットが、ステージ以前の位置に固定されて配置され、ローラによって搬送されて移動する感光材料に原稿の画像をスリット状に順次露光する。この為、感光材料が未加熱の状態で露光されるので、画質の低下が防止される。つまり、感光材料の温度が上昇した状態で露光されると、画質が低下する虞があるが、このような虞が無くなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像記録装置の第1の実施の形態を図1乃至図8に基づき説明する。
【0019】
図1に示すように、基台10内の中央部に、ステージ12が設けられている。ステージ12は、平板状とされて水平に配される。具体的には、ステージ12は、図2に示すように、3層で形成され、上面側のアルミニウム板14と、下面側のステンレス板16との間に、ヒート板15が介在されて構成される。ヒート板15は、例えば3枚のシート板(加熱手段)18を並べて備える。シート板18に通電することによりステージ12上面の中央部から後端側(図2で左端側)にかけて、例えば、80°Cに加熱することができる。ステージ12の大きさは任意であるが、例えば、A6サイズに対応する大きさが可能である。
【0020】
ステージ12の前端側(図1で右端側)の下方には第1ローラ20が設けられ、第1ローラ20には、感光材料としての熱現像感光材料22(以下、感光材料22とする)が巻き取られてロール状に収容される。感光材料22は、支持体上に感光性ハロゲン化銀、バインダー、色素供与性物質、還元剤を有して構成され、後述するように感光材料22が第1ローラ20から引き出されてステージ12上で水平に保持された状態では、感光面が上を向くようにされる。
【0021】
ステージ12の下方であって上記第1ローラ20と近接した位置には、第2ローラ24が設けられている。第2ローラ24には、第1ローラ20から引き出されてステージ12を前端から後端(図1で左端)へ掛け渡される感光材料22が、巻き取られる。ステージ12の前端と第1ローラ20との間には、ニップローラ26が配置されている。
【0022】
ニップローラ26を矢印Aの向きに回転駆動するとともに、第2ローラ24を矢印Bの向きに回転駆動すれば、感光材料22は、第1ローラ20の矢印Cの向きの回転に伴い第1ローラ20から引き出され、ステージ12上を矢印Dの向きに(ステージ12の前端から後端へ向けて)移動し、第2ローラ24に引っ張られて巻き取られる。逆に、第1ローラ20を矢印Cの向きと反対の向きに回転駆動するとともに、ニップローラ26を矢印Aと反対の向きに回転駆動すれば、感光材料22は、ステージ12上を矢印Dと反対の向きの矢印Eの向きに移動し、第2ローラ24の矢印Bと反対の向きの回転に伴い第2ローラ24から第1ローラ20へ巻き戻される。
【0023】
これにより、感光材料22をステージ12上へ所定長さ分毎に供給するように、感光材料22を第1ローラ20から引き出して第2ローラ24へ巻き取ることができるとともに、逆に、所定長さ分毎に巻き戻すことができる。
【0024】
ステージ12は、図3に示すように、上面が水平面とされた平面部28と、ステージ12の前後端部で上面が下方へ傾斜された傾斜部30、31とを備える。後述する露光等にあたって、感光材料22は所定長さ分が平面部28に位置するようにされるとともに、その所定長さ分が平面部28の上面に沿って平面を維持して緩むことなく、傾斜部30、31に沿って引っ張られてステージ12上に保持される。
【0025】
図1に示すように、ステージ12の右上方には、基台上面11に嵌められてステージ12の平面部28と平行となるように配置された原稿台32が、位置している。原稿台32は透明板で形成され、原稿台32上には原稿34が載置保持されており、原稿台32の上下には、原稿台32を移動する為の二対の搬送ローラ36が原稿台32を挟むように配置されている。そして、ステージ12の前端部寄りのステージ12と原稿台32との間の位置には、露光ユニット38が設置されている。
【0026】
この露光ユニット38は、光源44、セルフォックレンズ(レンズアレイ)46を備える。光源44にはLEDやハロゲンランプ等が採用可能であり、光源44からの光は、原稿34へ向けて照射されるとともに、照射光は、原稿34と平行であってステージ12の前後方向と直角の方向、図1の紙面の表裏方向に沿って直線状となるようにされる。
【0027】
照射光は原稿34で反射されて反射光がセルフォックレンズ46によって感光材料22にスリット状に露光される。
【0028】
以上より、この露光ユニット38が固定されて配置され、原稿34及び感光材料22が前進することにより、原稿34の画像が感光材料22に順次に走査露光される。
【0029】
図3に示すように、塗布重合領域48は、感光材料22の所定長さ分の範囲内において、ステージ12の中央から左側寄りに設定される。ステージ12の塗布重合領域48より左側である後端側の領域を前領域51とし、ステージ12の塗布重合領域48より右側である前端側の領域を露光領域50とし、この露光領域50上に露光ユニット38が位置することになる。
【0030】
一方、本装置には図1に示すように、塗布ユニット40、重合ユニット42がそれぞれ設けられ、各ユニット40、42はそれぞれ、ステージ12上で、ステージ12の前後方向に沿って往復動自在とされている。この為、ステージ12の後端からステージ12外に掛けて順に配される待機位置(図1に示す位置)から、ステージ12上に順に配される行止位置(図4に示す位置)へ前進(前進方向が矢印Eの向きとなる)し、逆に、行止位置から待機位置へ後退(後退方向が矢印Dの向きとなる)することができる。
【0031】
塗布ユニット40は、タンク(容器)52の底にスポンジ(塗布部)54を備えて構成される。タンク52は、感光材料22と平行でステージ12の前後方向と直角の方向に長尺な矩形箱状とされ、図5に示すように、タンク底をなす蓋56が、Oリング59を介してタンク52の底部を閉じ、タンク52内が密閉される。そして、このタンク52内には、転写助剤(画像形成用溶媒)である水58が封入される。スポンジ54は蓋56外面(蓋下面)に固着され、蓋56には、スポンジ54と連通する連通口60が形成される。連通口60を通って、タンク52内の水がスポンジ54に吸収保持される。
【0032】
タンク52の長手方向両端の上部は段差62を形成すべく、それぞれ切り欠かれている。タンク52の上端には、支持片64がボルト66によりねじ止めされて、段差62と対向するように突出される。支持片64と段差62との間には、係止軸68が上下方向に掛け渡され、係止軸68には作動ブロック70の一端部が嵌合するとともに、作動ブロック70と段差62との間にはコイルスプリング72が嵌合して設けられる。このコイルスプリング72は、作動ブロック70を支持片64と当接すべく付勢する。
【0033】
作動ブロック70の他端部には、図示を省略するソレノイドのプランジャが連結されて、ソレノイドによってスポンジ54が容器52と共に昇降駆動される。作動ブロック70の上昇位置では、スポンジ54は感光材料22と離間している。作動ブロック70の上昇位置におけるスポンジ54と感光材料22との間の間隔より、ソレノイドの作動に伴う作動ブロック70の下降量が大きく、作動ブロック70の下降位置では、スポンジ54は、コイルスプリング72の付勢力によって感光材料22に押し付けられて接触する。スポンジ54が感光材料22と接触すると、スポンジ54に吸収保持されている水が感光材料22へ流出する。
【0034】
この為、スポンジ54が感光材料22と接触した状態で塗布ユニット40が前進することにより、感光材料22に水が順次に塗布される。
【0035】
重合ユニット42はマガジン76を備えており、このマガジン76には、受像材料78が所定長さに切断されて、重ねられてステージ12と平行に収容されている。受像材料78の一方の面は画像形成面とされており、この画像形成面には、媒染剤を有する色素固定材料が塗布されていて、受像材料78の収納状態では、画像形成面が上を向くようにされる。マガジン76の下側には、無端ベルト80がローラ82、84に掛け渡されている。そして、待機位置においてステージ12側に位置するローラ84の外周には、案内部81が設けられている。
【0036】
重合ユニット42が前進するのに伴い、無端ベルト80は、ステージ12上に到り、ステージ上12を重合ユニット42の前進に対応して図1で時計回りに走行する。図6に示すように、無端ベルト80の走行に伴い、マガジン76内にある受像材料78が、案内部81によって、マガジン76から引き出され、受像材料78は反転してその引き出し端が感光材料22と当接する。これ以降は、重合ユニット42の移動に伴い、受像材料78が無端ベルト80と感光材料22との間に挟持されるようにして、ステージ12前端へ向けて順次に、受像材料78が感光材料22と重ね合わされる。
【0037】
感光材料22に塗布された水58は感光材料22に膨潤される。この膨潤に要する時間を確保するように、重合ユニット42は、塗布ユニット40と間隔をおいて前進する。膨潤後は、感光材料22上の水58がスクイズされる。このスクイズは、図示を省略するローラで行なうようにしてもよいが、重合ユニット42の重合に伴って、受像材料78の剛性を利用して行なうことも可能である。その剛性が寄与して、受像材料78と感光材料22との間に高い密着性が得られる。
【0038】
ステージ12は上述したようにシート板18によって加熱されており、この加熱された状態で、上記塗布、重合がなされ、塗布にあたって水の加温がなされる。すなわち、水58がスポンジ54から感光材料22へ流出される過程で加熱されるとともに、流出された塗布後の水も加熱される。
【0039】
また、ステージ12の加熱によって、受像材料78と感光材料22とが重ね合わされて状態で熱現像転写が行われる。すなわち、感光材料22の可動性の色素が放出され、同時に色素が受像材料78の色素固定層に転写されて、受像材料78に画像が得られる。
【0040】
熱現像転写後、感光材料22は、矢印Dの向きに所定長さ分、移動して、受像材料22と共に、ステージ12の後端からステージ12外へ排出される。
【0041】
また、ステージ12の前端より前方側の基台10上には図示しない駆動モータが設けられ、駆動モータは、歯車群、タイミングベルト(それぞれ図示せず)を介して、塗布ユニット40、重合ユニット42をそれぞれ移動駆動する。
【0042】
次に、各ユニット38、40、42等を含む本装置の全体動作について具体的に、図8のタイムチャートに基づき説明する。
【0043】
まず、感光材料22が引き出されて搬送され前進(CW)し、先端部分が露光領域50に入ると共に、原稿台32が搬送ローラ36により移動されると、露光ユニット38の光源44が光の照射を開始し(ON)、露光領域50上で光の照射を続け、原稿台32上の原稿34の画像が感光材料22に走査露光される。
【0044】
原稿34の画像部分が露光ユニット38上を通過すると、光源44が光の照射を止める(OFF)。それ以降は光源44が光を照射せずに、感光材料22は行止位置まで前進してそこで停止し、ステージ12上に保持される。
【0045】
光源44が光の照射を止めると、塗布ユニット40が前進(CW)を開始する。
【0046】
塗布ユニット40の作動ブロック70は当初、上昇位置にあり、塗布ユニット40のスポンジ54が感光材料22と離間している。塗布ユニット40がステージ12上に入り、ステージ12の後端側の傾斜部31から水平部28へ到り、前領域51で(図3に示す)、一旦、停止する。この停止した状態で、ソレノイド(SL)が作動して(DOWN)、タンク52と共にスポンジ54が下降して感光材料22に接触する。
【0047】
接触後に、塗布ユニット40は前進を再開し、その接触状態で前領域51から塗布重合領域48に入り、塗布重合領域48上を移動する。スポンジ54が露光領域50に達すると、ソレノイドが作動して(UP)、スポンジ54が感光材料22との接触を止めるべく感光材料22から離れるようにタンク52と共に上昇する。そして、その接触を止める際にも、塗布ユニット40は前進を続ける。その後、塗布ユニット40は、行止位置まで移動して、そこで停止する。
【0048】
以上のように、スポンジ54の感光材料22との接触開始、接触終了が塗布重合領域48では行なわれないので、塗布重合領域48では、安定した塗布が可能となる。また、スポンジ54はステージ12の水平部28の範囲で、感光材料22と接触するために、塗布された水58が感光材料22の前後側に流れてそれに伴う悪影響が回避される。
【0049】
重合ユニット42は、スポンジ54の感光材料22との接触のために塗布ユニット40がその前進を一旦停止する時に、前進(CW)を開始する。これに伴い、感光材料22に受像材料78が重ね合わされる。重合が終了すると、重合ユニット42は行止位置に至り、そこで停止する。このとき、受像材料78は、塗布ユニット40によって塗布された水をスクイズしながら感光材料22に重ね合わされる。
【0050】
重合ユニット42が行止位置で停止すると、その後、所定時間そのままとされ、熱現像転写が行われる。この熱現像転写後、感光材料22は、所定長さ分、第2ローラ24で引っ張られて搬送(CW)され、受像材料78と共にステージ12の後端からステージ12外へ排出される。
【0051】
この排出に伴い、受像材料78は、図7に示すように、感光材料22と剥離され、ステージ12の後端より後方側にある剥離ローラ86の上を通って、その剥離ローラ86より更に後方にある排出トレイ88内に集積される。一方、感光材料22は、熱現像転写済みの部分が、上下を反転するようにして、ステージ12の後端と第2ローラ24との間に傾斜して位置するようにされる。
【0052】
第2ローラ24とステージ12の後端との間に位置する感光材料22の熱現像転写済みの部分は、塗布面を下側に向けた状態となり、これにより、水58を感光材料22に残すことなく落下させることができる。この為、後述する感光材料22が巻き戻されて熱現像転写済みの部分がステージ12上に戻ったときに、感光材料22に水が残ることによる影響が回避される。
【0053】
その後、塗布ユニット40、重合ユニット42は、重合ユニット42を先頭にして行止位置から待機位置へそれぞれ後退し(CCW)、次の塗布、重合に備える。
【0054】
次に、感光材料22を所定長さ分、第1ローラ20に巻き戻す。これにより、ステージ12上には、既に露光されて熱現像転写済みの部分の感光材料22が位置することになる。従って、原稿台32から外光が及ぶようなことがあっても、感光材料22を移動しつつ露光することとの関係より感光材料22の未露光の部分は、ステージ12外に位置しているので光かぶりが防止され、かぶり防止用のマスクが不要となる。
【0055】
さらに、本実施の形態によれば、露光に際して、搬送されて移動する感光材料22に対して露光ユニット38を固定して停止しつつ、順次スリット状に原稿34の画像を走査露光するので、露光ユニット38の焦点合わせが容易となる。
【0056】
また、上記構成によれば、感光材料22が露光ユニット38により露光された後、共通のステージ12で、水58の塗布、受像材料78の感光材料22との重合、受像材料78への熱現像転写が行われ、受像材料78上に画像が得られる。
【0057】
従って、単一のステージ12のみでステージが共通とされるので、従来のように別個にステージを設けることを要せず、装置が小型化される。すなわち、ステージ間の搬送手段、例えば、ローラ等が不要となって部品数が少なくて足り、製造コストが低廉化され、また、搬送距離が短縮化されて処理速度が早まる。
【0058】
更に、水58の塗布にあたっての水58の加熱及び、熱現像転写に必要な加熱が、ステージ12を加熱するだけで達せられる。この為、加熱手段を共用することができ、省電力化が果たされ、一層装置の小型化が図れる。
【0059】
また、本実施の形態では、露光ユニット38をステージ12上の位置に固定して配置したので、露光ユニット38が、ステージ12上の位置において原稿34の画像を露光することができ、より一層装置の小型化が図れることになる。
【0060】
以上より、露光ユニット38が作動して感光材料22に順次に走査露光が行われ、次に、塗布ユニット40が移動し、感光材料22に順次に水が塗布され、塗布ユニット40の後側からは重合ユニット42が移動し、感光材料22に順次に受像材料78が重ね合わされ、そして、熱現像転写が行われて、受像材料78上に画像が得られることになる。
【0061】
また、上記実施の形態では、重合ユニット42が塗布ユニット40に同時的に追動し、塗布ユニット40が塗布を行う一方、その後側で、重合ユニット42が重合を行っているが、塗布ユニット40、重合ユニット42のそれぞれの移動開始時期については、それに限らない。例えば、露光ユニット38が1画像分の露光を終了した後に、塗布ユニット40が移動を開始し、塗布ユニット40が1画像分の塗布を終了した後に、重合ユニット42が移動を開始してよいのは勿論である。
【0062】
但し、重合ユニット42を塗布ユニット40に同時的に追動させる等、各ユニット40、42を同時的に移動させることにより、処理時間の短縮化が果たされ、また、各ユニット40、42の駆動源を共通化することができ、装置が小型化される。
【0063】
更に、上記実施の形態では、感光材料22がロール状に巻かれて、ステージ12上に所定長さ分毎に引き出されて供給されるようになっているが、それに限らず、所定長さ分毎に切断されているカットシートでもよい。受像紙については、上記実施の形態のようなカットシートのものに限らず、ロール状に巻かれて、所定長さ分毎に引き出されてその後に切断されるものでもよい。
【0064】
また、感光材料22に受像材料78を重ね合わせるにも、上記実施の形態のような重合ユニット42によらなくとも、手動による等、他の手段が可能である。感光材料22と受像材料78との剥離については、爪を利用してもよい。画像形成溶媒は、水58に限らず、他の転写助剤であってもよく、画像形成溶媒を塗布するための塗布部は、スポンジに限らず、フェルト等のものでもよく、タンク内の水を吸収保持でき、感光材料22と接触することにより水の流出を可能とするようなものであればよい。塗布についても、スポンジ58を備えた塗布ユニット40に限らず、ローラや、はけを用いることも可能である。
【0065】
次に、本発明に係る画像記録装置の第2の実施の形態を図9に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0066】
本実施の形態では、図9に示すように、露光ユニット38が、ステージ12と原稿台32との間の位置に配置される替わりに、ステージ12の右端側からはずれた位置に配置されていて、ミラー112により屈曲された露光ユニット38からの露光光が、ステージ12とニップローラ26との間の感光材料22の部分に照射される。
【0067】
つまり、露光ユニット38が、ステージ12以前の位置に固定されて配置されていて、移動する未加熱の感光材料22に、原稿34の画像をスリット状に順次露光することになる。
【0068】
この為、温度が上昇した状態で露光が行われると画質が低下する感光材料を用いる場合には、感光材料が未加熱の状態で露光されることにより、画質の低下が防止される。
【0069】
次に、本発明に係る画像記録装置の第3の実施の形態を図10に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0070】
本実施の形態では、図10に示すように、原稿台32を設置せず、原稿34のみを直接搬送ローラ36で搬送する形となっている。すなわち、このような構造であっても、原稿34が問題なく搬送できるので第1の実施の形態と同様な作用を奏することができる。
【0071】
次に、本発明に係る画像記録装置の第4の実施の形態を図11に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0072】
本実施の形態では、図11に示すように、ステージ12と対向して基台上面11に透明板で形成された原稿台122が固定して設けられ、この原稿台122に原稿34が載置保持される。
【0073】
原稿台122の下方には、光源126が位置し、この光源126から原稿34に光が照射される。光源126から照射された光は原稿34で反射し、反射光が原稿台122の下部に配置される6枚のミラー128、130、132、134、136、138に案内されて、ステージ12上の感光材料22に送られる。さらに、ミラー132、134間には、レンズ142が備えられている。この為、これら光源126、ミラー128、130、132、134、136、138及びレンズ142等により露光ユニットが構成されることになる。
【0074】
そして、これらの内の光源126及びミラー128、130、132は図示しないモータにより移動可能とされると共に、変倍露光可能とする為にレンズ142がモータにより移動可能とされている。
【0075】
以上のような光学系を有した本装置において感光材料22に原稿34上の画像を露光しようとする場合、まず、光源126及びミラー128を矢印F方向に移動すると共に、ミラー130、132を光源126及びミラー128の二分の一の速度で同じく矢印F方向に移動する。これに合わせて感光材料22を移動することにより、露光光が、ミラー128、130、132、134、136、138でそれぞれ反射されると共に、レンズ142を透過して、ミラー138直下の感光材料22の部分にスリット状に順次結像される。この後、第1の実施の形態と同様にステージ12に感光材料22が保持された状態で、塗布ユニット40、重合ユニット42が待機位置から順次移動して、塗布及び重合される。
【0076】
一方、感光材料22上での拡大倍率を変更する場合には、レンズ142をモータにより移動して、必要な倍率の得られる位置に配置し、露光する。
【0077】
この際、本実施の形態では、光源126及びミラー128、130、132を移動するのに合わせて、感光材料22を移動しつつ露光するので、感光材料22を停止して露光する場合と比較して、変倍露光の露光系のマッチングが良くなる。つまり、変倍露光する際に、レンズ142をモータにより移動すると共に、光源126、ミラー128、130、132と、感光材料22との間の速度比を調整するだけで、簡単に倍率が変更できるようになる。
【0078】
以上より、第1の実施の形態から第3の実施の形態までは、原稿122の画像を等倍で感光材料22に露光しているが、本実施の形態によれば等倍に限らず、原稿122の画像を変倍して感光材料22に露光することが可能となる。
【0079】
尚、上記実施の形態において、露光ユニットをステージ12上の露光領域50上、或いはステージ12外に配置したが、これに限定されることはなく、例えば、図9の矢印Gに示す傾斜部30に対応する位置や、矢印Hに示す塗布重合領域48に対応する位置に露光光が当たるように、露光ユニットを配置してもよい。但し、矢印Hに示す位置に合うように設置する場合、塗布ユニット40、重合ユニット42の移動に伴って露光ユニットを退避する必要が生じる。
【0080】
本発明の画像記録装置において使用される感光材料としては、像様露光して得られる潜像を画像形成用溶媒の存在のもとに受像材料へ熱現像転写して可視像を得る、いわゆる熱現像感光材料(上記実施の形態の感光材料22)が挙げられる。
【0081】
この熱現像感光材料は、基本的には支持体上に感光性ハロゲン化銀、還元剤、バインダー及び色素供与性化合物(還元剤が兼ねる場合もある)を有するものであり、更に必要に応じて有機金属塩酸化剤等を含有させることができる。
【0082】
熱現像感光材料は露光に対してネガの画像を与えるものでも、ポジの画像を与えるものでもよい。ポジの画像を与える方式には、ハロゲン化銀乳剤として直接ポジ乳剤(造核剤を用いる方式、光かぶらせ方式の2種がある)を用いる方式、ポジ状に拡散性の色素像を放出する色素供与性化合物を用いる方式のいずれもが採用できる。
【0083】
ポジの画像を与える方式の熱現像感光材料としては、例えば、特開平6−161070号公報、特開平6−289555号公報等に記載されたものが、また、ネガの画像を与える方式の熱現像感光材料としては、例えば、特開平5−181246号公報、特開平6−242546号公報等に記載されたものを用いることができる。
【0084】
また、本発明における画像形成用溶媒としては、例えば水があり、この水は、いわゆる純水に限らず、広く一般的に使用されている意味での水を含む。また、純水とメタノール、DMF、アセトン、ジイソブチルケトン等の低沸点溶媒との混合溶媒でもよい。更に、画像形成促進剤、カブリ防止剤、現像停止剤、親水性熱溶剤等を含有させた溶液でもよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明の画像記録装置によれば、装置の小型化を図りつつ焦点合わせが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置を示す正面図である。
【図2】露光等が行われるステージの斜視図である。
【図3】ステージをその前後方向に沿って見た図である。
【図4】各ユニットが行止位置にあるときの図1に対応する図である。
【図5】塗布ユニットの縦断面図である。
【図6】ステージ上での重合ユニットによる感光材料への受像材料の重ね合わせ過程を示す図である。
【図7】ステージ外への感光材料と受像材料との排出にあたって、両者の剥離過程を示す図である。
【図8】露光等の各ユニットのタイムチャートを示す図である。
【図9】第2の実施の形態に係る画像記録装置の要部を示す拡大図である。
【図10】第3の実施の形態に係る画像記録装置の要部を示す拡大図である。
【図11】第4の実施の形態に係る画像記録装置の要部を示す拡大図である。
【符号の説明】
12 ステージ
18 シート板(加熱手段)
22 感光材料
32 原稿台
34 原稿
38 露光ユニット
40 塗布ユニット
42 重合ユニット
58 水(画像形成用溶媒)
78 受像材料
Claims (2)
- 原稿の画像を感光材料に露光し、画像形成用溶媒を塗布した後、感光材料と受像材料とを重ね合わせて熱現像転写して受像材料に画像を得る画像記録装置において、
前記感光材料を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記感光材料を搬送するローラと、
前記ステージに保持されて前記ローラによって搬送される前記感光材料に原稿の画像をスリット状に順次露光する固定されて配置された露光ユニットと、
露光されて前記ステージに保持された状態の前記感光材料に画像形成用溶媒を塗布する塗布ユニットと、
前記ステージに保持された状態の前記感光材料に前記受像材料を重ね合わせる重合ユニットと、
重ね合わされた前記感光材料及び前記受像材料を加熱する加熱手段と、
を備えたことを特徴とする画像記録装置。 - 原稿の画像を感光材料に露光し、画像形成用溶媒を塗布した後、感光材料と受像材料とを重ね合わせて熱現像転写して受像材料に画像を得る画像記録装置において、
前記感光材料を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記感光材料を搬送するローラと、
前記ステージ以前の位置に固定されて配置され且つ前記ローラによって搬送されて前記ステージへ移動する前記感光材料に原稿の画像をスリット状に順次露光する露光ユニットと、
露光されて前記ステージに保持された状態の前記感光材料に画像形成用溶媒を塗布する塗布ユニットと、
前記ステージに保持された状態の前記感光材料に前記受像材料を重ね合わせる重合ユニットと、
重ね合わされた前記感光材料及び前記受像材料を加熱する加熱手段と、
を備えたことを特徴とする画像記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28320995A JP3571433B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 画像記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28320995A JP3571433B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 画像記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09127669A JPH09127669A (ja) | 1997-05-16 |
JP3571433B2 true JP3571433B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=17662537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28320995A Expired - Lifetime JP3571433B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 画像記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3571433B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP28320995A patent/JP3571433B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09127669A (ja) | 1997-05-16 |
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