JP3571385B2 - 磁気遮蔽電磁ブレーキ装備の無人搬送車両 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は一般に無人搬送車両に関し、特に無人搬送車両における走行旋回装置の電磁ブレーキの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、製鉄所などからの要望で開発された低床型の無人搬送車両における走行旋回装置の斜視図を図4に示す。
図4に示す従来の無人搬送車両における走行旋回装置1は、固定部、旋回部及び給電部を含み、前記固定部は半円形のステアリング歯車7を含み、前記旋回部は走行モータ12、ステアリングモータ2、電磁ブレーキ21、ディファレンシャル機構11、ガイドセンサ23及びホイールタイヤ10を含み、前記給電部は給電ケーブル内蔵旋回型チェーン19を含んでおり、前記ステアリングモータ2は前記ステアリング歯車7と噛み合い遊星歯車状に旋回する遊星歯車6を介して前記旋回部を旋回させ、前記給電ケーブル内蔵旋回型チェーン19は前記半円形のステアリング歯車7の残りの半周スペースに配設されるようにしたものである。
走行旋回装置1の固定部である旋回ベアリング3の外輪3Aは取付板(後述する図2における17)を介して車両本体(後述する図2における4)に取り付けられる。3Bは内輪である。
取付板の下面には半円形のステアリング歯車7がボルト等で固定される。一方、旋回ベアリング3の内輪3Bを支持する旋回フレーム8の下部に球状箱形のディファレンシャル機構11が固定され、その一側面に走行モータ12が取り付けられ、走行モータ12の取付側面と直角方向の両側面に車軸(図示せず)、ホイール10Aを介してホイールタイヤ10が配設される。
又、半円形のステアリング歯車7の残りの半周スペース18には給電ケーブル内蔵旋回型チェーン19が配設される。
ステアリング歯車7と噛み合い遊星歯車状に旋回する遊星歯車6が取り付けられるステアリングモータ2、及びその近くにある電磁ブレーキ21はディファレンシャル機構11に取り付けられる。
車両本体からの配電ケーブルは給電ケーブル内蔵旋回型チェーン19の固定端部19Bに入り、旋回端部19Aから各種の電気機器に給電される。
走行モータ12に通電されると、一般自動車に使用される周知のディファレンシャルと同じ機能を有するディファレンシャル機構11によりホイールタイヤ10は回転し、又、ホイールタイヤ10は走行方向と直角な面内で揺動するようになっている。又、ステアリングモータ2に通電されると、遊星歯車6を介してステアリングモータ2がステアリング歯車7の周り(約155°の範囲)に遊星運動をしてディファレンシャル機構11、ホイールタイヤ10、走行モータ12、電磁ブレーキ21などを含む旋回部を一体に旋回させる。
このステアリングモータ2の作動制御は、ディファレンシャル機構11の底部に固定される取付バー22に取り付けられるガイドセンサ23と床面に設置される線状の誘導体24との電気的作用による信号によって行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図4から明らかなように、走行旋回装置1は低床型であるために、ステアリングモータ2、電磁ブレーキ21はホイールタイヤ10がない走行モータ12の反対側、つまり進行方向に沿って位置され、電磁ブレーキ21とガイドセンサ23とは近接することが避けられないという問題があった。
ところで、電磁ブレーキ21は通電して解放する逆作動ブレーキで、パーキング、非常ブレーキに用いられ、走行中は通電して解放する必要があり、この通電時に強力な磁場が発生して、電磁ブレーキ21の下にあるステアリング用のガイドセンサ23に悪影響を与えるという問題があった。
又、実開昭55−175583号公報の「無人バツテリフオークリフトにおける磁気シールドフレーム」に多重構造のアンダーカバーを取り付けるようにしたものが開示されているが、本願のような無人搬送車両の走行旋回装置に取り付けるものとしては不適当であるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の問題を解決するために、
固定部、旋回部及び給電部を含み、前記固定部は半円形のステアリング歯車を、前記旋回部は走行モータ、ステアリングモータ、電磁ブレーキ、ディファレンシャル機構、ガイドセンサ及びホイールタイヤを、前記給電部は給電ケーブル内蔵旋回型チェーンをそれぞれ含み、前記ステアリングモータは前記ステアリング歯車と噛み合い遊星歯車状に旋回する遊星歯車を介して前記旋回部を旋回させ、前記給電ケーブル内蔵旋回型チェーンは前記半円形のステアリング歯車の残りの半周スペースに配設されるようにした走行旋回装置を有し、かつ、前記ガイドセンサと前記電磁ブレーキとが近接する低床型の無人搬送車両において、前記電磁ブレーキはコップ形の鉄製の遮蔽カバーで被われ前記ガイドセンサに対して、磁束が遮蔽カバーから取り付けフランジに誘導されることにより、信号発信に必要な磁場強度以下となるように、磁気遮蔽されるようになっていることを特徴とする磁気遮蔽電磁ブレーキ装備の無人搬送車両を提供しようとするものである。
【0005】
【作用】
電磁ブレーキから発生する磁束は鉄製の遮蔽カバーに案内されてガイドセンサの方へは僅かしか漏れないので、ガイドセンサはステアリングモータの作動に正常な信号を送る。
【0006】
【実施例】
以下、本発明による磁気遮蔽電磁ブレーキ装備の無人搬送車両の実施例について図1乃至図3を参照して説明する。
図1は本発明による無人搬送車両の実施例の平面図、図2は図1のA−A線断面部分切断拡大図、図3は図1に示す走行旋回装置の拡大斜視図であり、図4に示す従来の走行旋回装置と同じ部品には同じ符号を付し、異なる点のみを説明する。
走行旋回装置については、図3に示すように構成されたもので、電磁ブレーキ21以外は図4に示すものと同一である。
そして、その走行旋回装置31は、[従来の技術]の項で図4について説明したとおり、固定部、旋回部及び給電部を含み、前記固定部は半円形のステアリング歯車7を含み、前記旋回部は走行モータ12、ステアリングモータ2、電磁ブレーキ21、ディファレンシャル機構11、ガイドセンサ23及びホイールタイヤ10を含み、前記給電部は給電ケーブル内蔵旋回型チェーン19を含んでおり、前記ステアリングモータ2は前記ステアリング歯車7と噛み合い遊星歯車状に旋回する遊星歯車6を介して前記旋回部を旋回させるようになっている。
その走行旋回装置は、図1に示すように、無人搬送車両の車両本体4に走行旋回装置31が2組、走行旋回装置31と対称形の走行旋回装置31aが2組、計4組が四角形の位置に配置される。
コップ形の鉄製の遮蔽カバー32については、図2に示すように、電磁ブレーキ21のディファレンシャル機構11への取付フランジ21aにボルト等で取り付けられる。その他は図4と全く同様である。
この鉄製の遮蔽カバー32の作用を説明すると、電磁ブレーキ21が発生する磁束Φ(通常10G程度)はコップ形の遮蔽カバー32により矢印のように案内され、ガイドセンサ23の付近では信号発信に必要な5G以下の強さに減少される。
【0007】
【発明の効果】
本発明による磁気遮蔽電磁ブレーキ装備の無人搬送車両は、上述のように構成されているので、鉄製の遮蔽カバーの設置によりガイドセンサに電磁ブレーキの磁束が悪影響を与えず、ステアリングモータはガイドセンサにより正常に作動し、無人搬送車両を誘導体に沿って運転させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気遮蔽電磁ブレーキ装備の無人搬送車両の実施例の平面図である。
【図2】図1のA−A線断面部分切断拡大図である。
【図3】図1に示す走行旋回装置の拡大斜視図である。
【図4】低床型の無人搬送車両における従来の走行旋回装置の斜視図である。
【符号の説明】
2:ステアリングモータ
6:遊星歯車
7:ステアリング歯車
10:ホイールタイヤ
11:ディファレンシャル機構
12:走行モータ
19:給電ケーブル内蔵旋回型チェーン
21:電磁ブレーキ
23:ガイドセンサ
31:走行旋回装置
32:遮蔽カバー
Claims (1)
- 固定部、旋回部及び給電部を含み、前記固定部は半円形のステアリング歯車を、前記旋回部は走行モータ、ステアリングモータ、電磁ブレーキ、ディファレンシャル機構、ガイドセンサ及びホイールタイヤを、前記給電部は給電ケーブル内蔵旋回型チェーンをそれぞれ含み、前記ステアリングモータは前記ステアリング歯車と噛み合い遊星歯車状に旋回する遊星歯車を介して前記旋回部を旋回させ、前記給電ケーブル内蔵旋回型チェーンは前記半円形のステアリング歯車の残りの半周スペースに配設されるようにした走行旋回装置を有し、かつ、前記ガイドセンサと前記電磁ブレーキとが近接する低床型の無人搬送車両において、前記電磁ブレーキはコップ形の鉄製の遮蔽カバーで被われ前記ガイドセンサに対して、磁束が遮蔽カバーから取り付けフランジに誘導されることにより、信号発信に必要な磁場強度以下となるように、磁気遮蔽されるようになっていることを特徴とする磁気遮蔽電磁ブレーキ装備の無人搬送車両。
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JPH08108845A JPH08108845A (ja) | 1996-04-30 |
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- 1994-10-07 JP JP26798994A patent/JP3571385B2/ja not_active Expired - Fee Related
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