JP3571272B2 - 運動カロリー測定方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人力で動く付属物を随伴することがある前記人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
3軸加速度センサを用いて人が運動したときの運動エネルギーを測定しようとする技術については、従来から種々の方法や装置が提案されている。しかしその多くは、測定した加速度を人の運動パターンの判定のみに利用し、正確な運動強度を計算することなく、運動パターン毎に予め定めた消費カロリーから全消費カロリーを計算する方法や装置が殆どであった。
【0003】
例えば特開平8−240450号公報では、人の行動パターンを、座っている状態、歩いている状態、階段を上下している状態、ゆっくり走っている状態、早く走っている状態、その他の各種状態に分けて、1分間の消費カロリーを、例えばゆっくり歩くときには10カロリー、走るときには30カロリーというように予め定めておき、3軸加速度計ではそれらの行動パターンのみを判定し、それらの組み合わせによって例えば1日の全消費カロリーを計算する装置が提案されている。しかしながら、このような装置では、同じ運動種類であっても運動強度の違いが計算に含まれないため、計算精度が悪いという問題がある。
【0004】
又特開平11−42220号公報では、測定した3軸加速度から人の進行方向及び上下方向の加速度強度を計算し、その比率から平地歩行、平地走行、階段上昇、階段下降等の人の運動形態を判別すると共に、進行方向及び上下方向の両方から歩数を計算して何れか実際と一致する方を選択し、運動形態と歩数とを正確に測定し、消費カロリーを示す指標の算出を可能にする体動検出方法及び装置が提案されている。しかしながら、この装置も上記装置と同じ問題を有する。
【0005】
一方、3軸加速度計から運動時の消費カロリーを直接計算する方法又は装置も幾らか提案されているが、実施可能なレベルのものはない。
例えば特開平9−223214号公報では、その請求項16及びこれについて説明した段落38で、“2個の加速度センサと、角度検出センサと、その出力値に基づいて2個の加速度センサの大きい方の振動出力を取り出す選択手段と、その出力に基づいて消費カロリーを算出する演算手段とから構成されるカロリーメーターを実現し、一定時間内の総消費カロリーを算出できる”という内容の記載がある。しかし、これ以上の記載はなく、どのように消費カロリーを計算できるかは全く不明であり、実施できない発明を公開しているだけである。
【0006】
又、特開平10−33514号公報では、三次元加速度センサと、食事摂取量等の生活データを入力する手動入力手段と、体重等の個人データの記憶媒体と、これらによって単位時間における消費カロリーを算出する消費カロリー計算手段等を有する携帯型消費カロリー計測装置が提案されている。しかしながら、この装置では、消費カロリーの演算に使用される基本係数を演算して記憶させたり、ICカードに記憶させた個人データを基に消費カロリーを演算するという説明があるものの、実際にどのように演算するかは全く不明で、上記と同様実施できないという問題がある。
【0007】
更に、特開平11−206743号公報では、球の周囲に2個づつ対をなす合計6個の加速度センサーを持つ運動消費カロリー計が提案されていて、加速度及び速度の計算式、消費カロリーの計算式及び消費カロリーの計算例が示されているが、加速度センサーの測定値との関係やこれらの計算式や計算例自体も意味不明な内容のものである。従って、この発明でも実際に人の運動時の消費カロリーを計算することはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
周知の如く質量mの運動エネルギーはmv2 /2であり、又、これを発生させる仕事量はFxであり、運動エネルギーの変化はその間に加えられた力の仕事量に等しく、これらは何れも熱と仕事の当量関係を介して熱量単位であるジュール(1カロリーの約1/4.2)で表示されるため、加速度計という物理的手段を用いて運動時の消費カロリーを計算しようとするときには、加速度データを積分及び二度積分することによって速度及び変位を求めて、微小時間毎に運動エネルギーの変化即ち蓄積量を仕事量即ちカロリー単位の量として直接計算することに想到する。
【0009】
即ち、質量mのものが加速度α1 を受け、微小時間t1 からt2 までに、速度がv1 からv2 に、位置がx1 からx2 に変化したとすれば、周知の式
mv2 2 /2−mv1 2 /2=mα1 (x2 −x1 )−−−−(イ)
v2 =v1 +α1 (t2 −t1 )
x2 =x1 +v1 (t2 −t1 )+α1 (t2 −t1 )2 /2
により、上式(イ)の両辺の値を計算し、微小時間について直接的に単位ジュールからなる消費カロリーを計算し、これを積分して行くことを考える。なお上式で、質量mは初期入力値、α1 は加速度計の検出値、t2 −t1 は微小時間Δtとして計算上で設定する値、そしてt1 及びx1 は前状態として既知になっているので、結局(1)式の両辺を計算することができる。
【0010】
しかしながら、この計算方法では、三次元の方向性のある速度と距離の変化を微小時間毎に追跡して運動エネルギーを算出する必要があり、その計算が容易でない。又、計算量が多くなり、計算精度も得るのも難しい。
【0011】
一方、歩数計による方法や、従来の加速度計による行動パターン分析のように、運動強度を十分考慮しない運動エネルギー算出方法では、精度の高い運動カロリーを測定することができない。そこで本発明は、従来技術に於ける上記問題を解決し、小型の簡易な装置により簡単な計算で運動強度を正確に評価し精度を向上させた運動カロリー測定装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明は、人力で動く付属物を随伴することがある人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定方法において、
前記人の胴体部分に生ずる互いに直角を成す3つの面の加速度を検出し、
前記人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがある運動質量と検出した前記3つの面の加速度からベクトル合成によって前記運動質量の力積を計算し、
計算した力積から該力積と直線的相関関係を持つ前記人の消費エネルギーを前記運動種類に対応して計算する、
ことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、人力で動く付属物を随伴することがある人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定装置において、
前記人の胴体部分に取付け可能で互いに直角を成す3つの面の加速度を検出可能なように形成された加速度センサと、
計算手段であって、前記人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがある運動質量を入力可能な入力部と、前記3つの単位センサで検出した加速度を微小時間毎に取り入れた入力加速度と前記運動質量とからベクトル合成によって前記運動質量の力積を計算する力積計算部と、該力積計算部で計算した力積から該力積と直線的相関関係を持つ前記人の消費エネルギーを前記運動種類に対応して計算するカロリー計算部と、を備えた計算手段と、
を有することを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、上記に加えて、前記入力加速度から前記運動の種類を判定する運動種類判定部を有し、前記カロリー計算部は前記運動種類判定部が判定した運動の種類に対応した前記直線的相関関係によって前記消費エネルギーを計算することを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項2の発明の特徴に加えて、前記カロリー計算部で計算した前記消費エネルギーを記憶する記憶部と該記憶部で記憶した前記消費エネルギーを呼び出せる呼び出し部とを有し、前記計算手段と前記記憶部と前記呼び出し部とは前記加速度センサと共に前記人の胴体部分に取付け可能であることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項2の発明の特徴に加えて、前記人が運動をして上昇したときの高度を測定可能な高度測定手段と、該高度測定手段で測定した前記高度と前記運動質量とから該運動質量の位置のエネルギーを計算する追加計算手段とを有し、前記カロリー計算部は前記追加計算手段で計算した前記位置のエネルギーを加えて前記消費エネルギーを計算することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用した運動カロリー測定方法の構成例を示す。
運動カロリー測定方法は、人力で動く付属物として例えば自転車や車椅子等を随伴することがある人が、歩行、ジョギング、自転車走行、車椅子走行、その他種々の運動をして運動種類に対応した消費したカロリーの測定を可能にする方法であり、加速度検出工程(S−1)、力積計算工程(S−2)、消費エネルギー計算工程(S−3)を有する。なお付属物としては、例えばハイキングや山登りのときのリュックサックやその他人が身につけた物や手に持つ荷物等が含まれることは言うまでもない。
【0018】
それぞれの工程では、順次、人の胴体部分に生ずる互いに直角を成す3つの面の加速度を検出し(S−1)、人の質量と共に付属物の質量を含むことがある運動質量と検出した3つの面の加速度からベクトル合成によって運動質量の力積を計算し(S−2)、計算した力積から該力積とほぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーを運動種類に対応して計算する(S−3)。計算した消費エネルギーは、通常の装置と同様に、計算消費エネルギー処理工程(S−4)において、計算した消費エネルギーを記憶したり表示させる等の処理がされる。
【0019】
上記各工程は、以下に述べる3軸加速度計、コンピューターの一部分となるようなCPUチップ、必要に応じてこれと共に又はこれに代えて使用されるコンピューター、等の諸装置により、ごく一部分の人の操作を加えて実行される。装置類は、人が携帯する部分と、必要に応じて設備として固定的に設けられる部分とにより構成される。例えば、計算した消費エネルギーを適当に表示させることを最終目標として、全て人の携帯可能なものとして完成させることができる。又、反対に、人は加速度計とそのデータを送信できる回路部分とを一体形成した最小限の装置のみを携帯し、力積や消費エネルギーの計算とその処理を全て固定設備として設けられるホストコンピューター等で行わせることも可能である。更に、人の携帯装置と固定設備との間でこれらの中間的な分担も可能である。
【0020】
図2は、図1の方法を実行可能な装置として、本発明を適用した運動カロリー測定装置の全体構成の一例を示す。
本運動カロリー測定装置は、人力で動く付属物として例えば自転車や車椅子等を随伴することがある人が、歩行、ジョギング、自転車走行、車椅子走行等の種々の運動をして運動種類に対応した消費したカロリーの測定を可能にする装置であり、加速度センサとしての3軸加速度計1、計算手段として1チップCPUを主体とした演算機2、等で構成されている。又、本例では記憶部3及び呼び出し部としての表示部4が設けられている。これらは計算結果を処理するために設けられる処理手段である。符号5は、本装置の使用/不使用時に電源をオン/オフするためのスイッチ5である。本例では、これらがケース6に装着され一体化されている。ケース6は人の胴体部分に取付け可能なものである。従って、ケース6には面状ファスナや紐等の適当な装着用具が設けられることが望ましい。
【0021】
図3は運動カロリー測定装置の概略配置例を示す。
3軸加速度計1は、上記の如くケース6により人の胴体部分に取付け可能になっていて、本例では3つの単位センサ11〜13として前後方向センサ11、左右方向センサ12及び上下方向センサ13で構成され、これらが互いに直角を成す3つの面11a、12a及び13aの加速度を検出可能なように配設されている。演算機2等もケース6内に適当に設けられる。
【0022】
図4は3軸加速度計1の回路構成の一例を示す。
3軸加速度計1は、単位センサ11、12、13、これらの出力端11b、12b、13b、スイッチ14、発光ダイオード15、三端子レギュレータ16、電池17、コンデンサ18、抵抗19、等によって回路構成されていて、それぞれの単位センサで検出したそれぞれの方向の加速度をそれぞれの出力端から電圧信号として同時に出力することができる。なお、このような回路は種々の構成を取り得るものであり、図4のものに限らないことは言うまでもない。
【0023】
単位センサ11〜13は、それぞれ1軸の半導体加速度センサであり、シリコンの基板を微細加工して振子部分を形成し、その付け根に半導体ひずみゲージを配設してセンシング・エレメントにした構造のもので、小型軽量で本発明の装置に好都合に使用される。これらは0〜20Hzの応答周波数の下で−1.5 〜1.5 Gまでの加速度を検出することができる。従って、人が歩行等のゆっくりした運動をするときの低周波数の直線的加速度も確実に検出することができる。
【0024】
演算機2は、入力部21、力積計算部22及びカロリー計算部23を有する。入力部21では、運動質量Mを入力することができる。運動質量Mは、歩行やジョギングでは主として人の質量であり、自転車や車椅子に乗っているようなときには、付属物としてそれらの質量が含まれる。なお、運動質量の値としては、運動の種類により、前後、左右、上下の加速度毎に異なった値を用いることもある。例えば自転車走行では、自転車の質量は前後及び左右の加速度には含まれるが上下の加速度には含まれない方がよい。
【0025】
又本例では、入力部21で、歩行、ジョギング、自転車走行、車椅子走行等の運動種類を入力できるようにしている。入力は、運動種類を予め定められた番号で指定したり、キー操作によって順次表示される運動種類を指定する等、通常の適当な方法で行われる。
【0026】
力積計算部22は、3つの単位センサ11〜13で検出した加速度をサンプリングのための微小時間Δtとして例えば100Hzの1サイクル時間である1/100秒毎に取り入れた入力加速度Ax、Ay、Azと、人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがある運動質量Mとから、ベクトル合成によって運動質量の力積Pを計算する。なお、このようなサンプリング時間は調整可能に構成することができる。力積Pは周知の式P=∫Fdtで求められるので、本例では以下のように算出する。
【0027】
1)加速度のベクトル和の計算
A=√(Ax2 +Ay2 +Az2 )−−−−−−−(1)
の式により、前後、左右、上下の加速度Ax、Ay、Azのベクトル和の加速度Aを求める。この場合、重力の加速度Gは、人が運動していないときでも常時かかっているので、人の運動による加速度としては、Gを除いたものとして取り扱うことが望ましい。従って、直接Gを検出する上下方向加速度に対しては、検出値からGを差し引いた値をAzとすることが望ましい。
【0028】
一方、3軸加速度計1の単位センサ11〜13は、図3のように配置されているので、これを人が胴体に装着する場合には、例えば面状ファスナ等によってできるだけ図示の状態になるように装着するとしても、運動時には、着ている衣類や体表面の動き、運動姿勢の変化等により、3軸加速度計1の姿勢即ち角度が変化する。そのため、上下方向加速度でも、運動による真の加速度としては、単に算数的にGを差し引いた値とは異なってくると共に、前後及び左右方向の加速度に対してもGの影響が生ずる。
【0029】
このように加速度計が三次元方向に傾斜することに対しては、角加速度を検出できるジャイロを用いて、これから角速度を計算し、傾斜角を演算によって求めて、その傾斜角から、例えばAxであればAx=axcosθの式により(axは測定値)、計算によってGの影響を取り除く方法も考えられる。しかし、この方法では、計算や装置構成が複雑化し、取り扱うデータ量が多くなり、計算誤差も生じ易くなり、簡易な装置にすることができない。
【0030】
そこで本例では、図2で二点鎖線で示す如く、フィルタ24として振動波形をプログラム処理できる市販されているバンドパスフィルタを使用している。このようなフィルタプログラムは、操作画面上で通過させる周波数を適当に設定できるようになっていて、振動波形のうち、設定した周波数範囲のものを抽出して新たな振動波形を提供する。設定する周波数としては、常に一定値として検出されるGを除去できると共に、人の歩行等の緩慢な動作から生ずる加速度波形のように十分低い周波数まで透過させる必要があるため、0.6Hz程度以上とし、より好ましくは0.02Hz程度以上にする。
【0031】
図5は、1歩0.5秒程度の少し早めの歩行のときに測定した加速度を、フィルタ24として0.6Hzに設定した0.6ハイ・パス・フィルタで処理した例を示す。図において、(a)乃至(c)はそれぞれ前後、左右、上下方向センサ11、12、13のものを示し、それぞれの上下の波形はフィルタ処理の前後の状態を示し、縦軸の単位のmVは加速度に対応した測定値そのものである。図示の如く、処理後の波形は処理前の波形に近く、Gは除去され運動により生じた加速度は殆ど透過されている。なお、本図の例では、(a)及び(b)の前後及び左右方向の加速度に対してもGが大きく出ているが、これは衣類の上から装着した加速度計が動きやすかったためである。
【0032】
なお、加速度計によってはGを検出しないタイプのものがあり、そのような加速度計を採用するときには、上記のようなプログラム処理は不要である。又、高齢者等の通常の運動範囲では、人の腰の部分での角変位はそれ程大きく発生しないので、上下方向加速度Azについてのみ、単にGの値を差し引くように計算することも可能である。
【0033】
2)力積の計算
ΔP=MAΔt
の式により、まずΔt=0.01秒の前記微小時間間隔中のおける力積を求める。ここで、Mは入力部21から入力される運動質量であり、Aは前記ベクトル和の加速度である。
【0034】
なお、1)で加速度をベクトル合成する代わりに、1)でMを含めて各方向の加速度毎に力積ΔPx=MAxΔt、ΔPy=MAyΔt、ΔPz=MAzΔtを求めて、ここでは、ΔP=√(ΔPx2 +ΔPy2 +ΔPz2 )の式でΔPを求めるようにしてもよい。
【0035】
以上の計算でΔPを求めれば、これをどのようにも利用可能であるが、本例では、メモリーや外部出力に便利なように、一定の積算時間として例えばt=1秒間毎の力積Ptを、
Pt=MΔtΣAn (nは1から1/Δt=100まで)−−−(2)
の式によって求め、データ量を圧縮するようにしている。力積Ptは、本来Pt=∫MAdtで計算されるが、Δtを上記程度の時間にしておけば、この間のAを一定として計算しても、通常の人の運動を扱う場合には上式のようにΔPを積算した値で充分な精度を得ることができる。即ち、Aを複雑な時間関数の式として求める必要はない。
【0036】
カロリー計算部23では、力積計算部22で計算した上記力積Ptから、運動種類毎にこの力積とほぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーQtを運動種類に対応して計算する。そのため、カロリー計算部23には、力×時間(N・s)である単位kgm/sの力積とカロリーである単位ジュールのkgm2 /s2 の消費エネルギーとの関係を示す式、グラフ、表等の相関データが予め入力されていて、前記の如く入力部21で運動種類が入力されると、その運動種類に対応した相関データが選択される。
【0037】
図6はそのような相関データの例を示し、実線及び破線はそれぞれ、歩行又はジョギングのもの及び自転車走行のものを示す。
これらの線は、後述するように発明者等が実験によって求めたものであり、運動質量に対する力積を単位質量1Kg当たりのものとして表し、歩行や走行の速度を変え、運動強度を変化させたときの力積の変化に対応した消費カロリーの変化を表している。図示の如く、力積とカロリーの相関線は直線であると共に、運動種類と運動強度には関係するが運動者による個人差の生じないものである。従って、普遍的に使用可能である。
【0038】
なお、運動種類によって力積とカロリーとの関係がある程度変わってくるのは、人が同じ1Nの力を出しても、体全体う使うか主として足を使うか又は手を使うか等により、計算結果が同じ力積になっても消費するカロリーが異なってくるからである。
【0039】
このような相関線により、消費エネルギーQtは、
Qt=qCPt−−−−−−−−−−−−−−−(3)
の式で計算される。ここで、qは、運動種類によって図6のような何れかの種類の直線関係を用いて、式により計算した値又は図表で読み取った値であり、Cは、読み取った値qと力積Ptの時間を含めた単位調整のための定数である。図6によれば、例えばある人が歩行して1分間に体重1kg当たりに換算したときの力積300を発生させたとすれば、その人はその1分間に約420ジュール(約100カロリー)の運動エネルギーを消費したことになる。上記1秒間のPtに対するQtとしてはこの数値の1/60である。
【0040】
このようにして単位時間の消費エネルギーQtが計算されると、これを利用するために処理するには種々の方法があるが、本例では、処理手段として記憶部3を設けて、Qtを一定量記憶できるようにしている。そして、記憶部3で記憶した消費エネルギーを呼び出せるように呼び出し部として、外部出力を可能にする外部出力端31を設けると共に、時間単位等によって適当にまとめてQtを取り出して表示できる表示部4を設けている。符号41は表示用の操作キーである。これらは演算機を構成している同じCPUチップを用いて形成されている。
【0041】
なお、上記外部出力端31と表示部4とは、何れか一方のみが設けられてもよい。又、これら及び記憶部3に代えて、外部の健康管理施設等に設置されるコンピューターに直接又は適当な中継手段を介して送信可能な回路構造を設けて処理手段としてもよい。又、測定データの利用方法によっては、上記Qtを更に一定時間集計して記憶部3に記憶させたり、積算時間t自体を前記例の1秒より長くしてもよいことは勿論である。
【0042】
本例の運動カロリー測定装置では、その3軸加速度計1が通常10mm前後の寸法に構成できる小型軽量なものであること、演算機2が、簡単な数学式(1)(2)(3)を使用しているため微小時間毎に積算しても演算量が少ないと共に、そのための記憶データが運動種類毎に異なる場合の直線式という簡単なものであるため、小形の1チップCPUで構成されること、記憶部3もこのCPUの一部分として形成できること、等から、装置全体を小形軽量化し、例えば小形の携帯電話機程度以下の大きさに製造することが可能になる。そしてこれらは、既述の如く人の胴体部分に取付け可能なようにケース6に一体形成されている。
【0043】
以上のような運動カロリー測定装置(以下では単に「測定器」という)は次のように使用され、その作用効果を発揮する。
【0044】
例えば高齢者が健康維持等の目的で朝と夕方に30分程度散歩をしたり、適当にジョギングや自転車走行をするときには、本測定器を胸部や腰部等に衣類の上から両面テープ等で装着する。この場合、本装置は極めて小形軽量であるため、運動者の負担にならない。
【0045】
運動者は、測定器の装着前又は装着後に、入力部21でそのときの体重等の運動質量及び歩行等の運動種類を入力する。この場合、体重がそれ程変動せず又毎日歩行だけというように同じ運動をしてそれだけの消費エネルギーを知りたいときには、前回の入力データをそのまま使用できるので、毎回入力する必要はない。そして、運動開始時にはスイッチ5をオンにする。
【0046】
スイッチをオンにして運動者が歩行を始めると、3軸加速度計1がAx、Ay、Azを測定し、そのデータが0.01秒毎に演算機2に入力される。このデータは、運動者のなした運動を正しく評価できるように、フィルタ24で処理されてGの除去された値のものである。又、0.01秒という微小時間毎にデータをとるので、仮に装着した測定器が衣類等の影響で振動のような早い無用な動きをしても、そのときの加速度の変化を測定でき、運動データに正確に反映させることができる。なお、歩行のようにゆっくりした運動に用いる場合や、装着した測定器がそれ程体と異なった動きをしないような場合には、上記微小時間を例えば0.1秒程度に遅くすることも可能である。
【0047】
演算機2では、まず前記式(1)によってベクトル和の加速度Aが計算される。運動時には人は常に三次元の動きをするが、加速度計では便宜上その動きを3軸の成分に分けて測定しているので、これを本来の人の動きに復元するためである。この計算により、実際の人の動きを正確に表せると共に、データを1種類にして、その後の計算を簡略化することができる。
【0048】
次に、前記式(2)によって一定時間t=1秒毎に力積Ptが計算される。
図7は、このようにして計算される力積を例えば歩行時について模擬的に示した図である。斜線の面積が力積である。この図では、t2 −t1 =1秒間程度の時間における歩行2歩の状態を示し、4つの極大値部分は、それぞれ順次、例えば右足蹴りから、左足着地、左足蹴り、右足着地の部分である。着地のときには、前後及び上下方向加速度がマイナスとして作用するが、ベクトル和によって力積を計算するので、これらもプラスとして計算される。
【0049】
歩行時に体を前進させるときには、例えば右足で蹴って体を斜め上方に前方に動かし、有効な歩行動作をするが、左足着地のときには、体は下から斜め後方に受け止められ、ブレーキ的な動作が生ずる。しかし、何れの動作においても、人は力を出してエネルギーを消費すると共に、例えば左足着地でブレーキがかかれば、その前後の蹴りでは実際にはブレーキ分以上の力を出していて、力積計算ではその部分が小さい値になっているので、このようにマイナス加速度も含めてベクトル合成した力積を使用することにより、実際の消費エネルギーを正しく反映させることができる。この点は、次に述べる自転車走行でより明瞭である。
【0050】
図8は、自転車で平均的に等速vで走行しているときの状態を模擬的に単純化して示した図である。上の図は、ペダルの回転角90°毎の右足踏込み、空転、左足踏込み、空転のときの実際の速度を示す。図示の如く、平均的には等速vで走行しているときにも、片足で90°程度ペダルを踏み込んでいるときには、中央の図のように踏込み力Fが自転車の走行抵抗力Rより大きく働いてその差F−Rによって速度がv0 からv1 まで増加し、ペダルが空転しているときには、Rのみによって速度がv1 からv0 に低下している。
【0051】
従って、空転時には加速度がマイナスとして作用するが、ベクトル和によって力積を計算するので、力積としてはこれもプラスとして評価される。即ち、踏込み時に車体を前進させるときには、人がFの力を出していても、下の図のように、加速度Aによっては(F−R)の力に対して力積Pが計算されるが、ベクトル和の力積を計算することにより、空転時の逆方向のRの力積Pも加算され、この点が修正されている。従って、力積を用いた消費エネルギーの計算方法は、自転車走行においても、理論的に妥当であることが分かる。車椅子も自転車と同様である。
【0052】
次に、式(3)により、図6の相関線を用いて1秒間毎の消費エネルギーQtが計算される。この計算は、簡単な直線式を計算したり直線グラフを読み取って必要な場合には定数Cを掛けるだけであるから、極めて簡単に行える。このQtは、そのまま又は更に集計して記憶部3に記憶される。なお、以上では、加速度検出から直接消費エネルギーを算出するように説明したが、例えばフィルタ通過後の入力加速度Ax、Ay、Azを演算機2内に一度記憶しておき、これから力積を介して消費エネルギーを計算し、最終的にこれを記憶部3で記憶し、その後入力加速度の記憶を消去するような計算方法であってもよい。
【0053】
運動者は、例えば30分のジョギング後に消費したカロリーを知りたいときには、操作キー41によって時間範囲を指定する等の方法により、30分間の総消費カロリーを表示部4に表示させることができる。このときには、表示部4は簡単な計算を行うことになる。1日の通算値の表示も当然可能である。又、例えば、1週間程度のデータを記憶させておき、健康管理施設等に持ち込み、外部出力端31からその施設のコンピューター等に出力させ、分析・加工したデータにしてもらい、自己の健康管理に役立たせることができる。
【0054】
図9は本発明を適用した運動カロリー測定装置の他の例を示す。
本例の装置は、図2の装置に較べて、入力加速度Ax、Ay、Azから運動の種類を判定する運動種類判定部7を有し、カロリー計算部23は、ここで判定した運動の種類に対応した直線的相関関係によって消費エネルギーを計算する点が相違する。
【0055】
運動種類判定部7では、歩行や自転車走行を含めて、力積と消費エネルギーとの対応直線の相違する運動種類を10種類程度予め定めて、それぞれの運動種類毎に、Ax、Ay、Az又はこれらをベクトル合成したAの何れか又は複数のものの典型的波形からそれぞれの特徴を把握し、測定波形の特徴がその何れかとの一定の誤差範囲内で一致したときに、測定波形の運動種類をその一致した波形の運動種類とし、その番号をカロリー計算部23に送り、カロリー計算部23はその番号の運動種類の相関線を選択してカロリー計算を行う。なお、このような運動種類の判定は、一度行われれば、加速度のサンプリング毎に行われる必要はなく、適当な時間間隔をおいて行われてもよい。
【0056】
波形の特徴を判断する方法としては、例えば後に説明する図15において、合成ベクトルによる力積と前後、左右、上下方向の力積とを比較し、その比によって運動種類を判定する。歩行では、全力積に対して上下方向の力積の比率が大きく、図示していないが自転車及び車椅子ではこの順に同比率が小さくなる。これは、人の重心の上下する度合いから当然の結果である。そして、運動種類が異なれば、このような相違は必ず生ずるものである。
【0057】
又、3軸の加速度Ax、Ay、Azについてフーリェ解析(周波数解析)を行い、振幅に相当するフーリェ係数を計算し、各加速度の最大振幅の比によって運動パターンを判別する方法を用いてもよい。歩行や車椅子や自転車走行を含み加速度に周期性のある運動が多いので、このようなフーリェ解析が可能で、上記の判別をすることができる。例えば、図示を省略しているが、Axの振幅に対するAzの振幅は、歩行では大きく、自転車及び車椅子ではこの順に小さくなっている。
【0058】
なお、運動パターンの判別方法としては、以上の他公知の種々の方法を使用することができる。
【0059】
このような運動種類判定部7を設ければ、入力部21による運動種類の入力作業が不要になるので、操作を大幅に簡略化することができる。又、種々の運動を連続的に行ったり、1日の全ての行動のカロリー測定を連続して行うことが可能になる。
【0060】
図10は本発明を適用した運動カロリー測定装置の更に他の例を示す。
本例の装置は、図1の装置に較べて、人が運動をして上昇したときの高度を測定可能な高度測定手段としての高度計8と、これで測定した高度と運動質量とから運動質量の位置のエネルギーMGHを計算する追加計算手段としての追加カロリー計算部9とを有し、カロリー計算部23は追加カロリー計算部9で計算した位置のエネルギーを加えて全消費エネルギーを計算する点が相違する。
【0061】
図1に示す装置では、フィルタ24を通過した測定加速度を入力加速度とし、Gを除去した力積を求めて運動による消費エネルギーを計算していたが、歩行中であっても、階段や坂道を昇ったり山登りをするようなときには、平地歩行と同じ運動エネルギーを消費すると共に、位置のエネルギーを高めるための余分なエネルギーを消費する。従って、本例のように位置のエネルギーを全消費エネルギーに加えれば、その精度を向上させることができる。なお、位置のエネルギーMGHは、仕事と熱の当量を換算するだけで簡単にカロリーのジュール単位として計算することができる。
【0062】
発明者等は、本発明の運動カロリー測定方法の実施可能性を実証するために以下のような実験を行った。実験では、図2乃至4に示す3軸加速度計1及びフィルタ24、データレコーダ、計算処理を行うホストコンピューター、携帯用酸素摂取量・換気量測定装置(以下「酸素記録計」という)等を使用した。3軸加速度計1とデータレコーダは人が装着する一体箱型の測定器10とし、実験時に人が運動するときには、これと酸素記録計とを携帯した。又、必要な参考データを得るために、心拍数と歩数及び歩行速度も測定した。以下に図11乃至図23及び表1を用いて実験結果を説明する。
【0063】
1.被験者−−−表1
実験で運動を行う人を種々の点で異なった条件を持つ12人で構成した。
【0064】
2.測定器装着状態−−−図11
被験者のベルトの腰背部に測定器10を面状ファスナで装着した。
【0065】
3.運動内容
1)歩行及びジョギング−−−図12
速度(m/mim.)が、75まで、90まで、100まで、及び120までの4段階の運動強度でそれぞれ5分間の歩行と、その後に5分間のジョギングを11人の被験者が行った。それぞれの運動の間に5分間の休憩を設けた。酸素消費量及び心拍数はそれぞれの運動で安定した4分目と5分目の測定値を採用した。
2)車椅子及び自転車−−−図13
速度が、ゆっくり、普通、やや速く、及び最大限に速くの4段階の運動強度の車椅子及び自転車走行を行い、上記と同様の測定を行った。
【0066】
4.測定結果の解析
1)測定した3軸加速度の例−−−図14
特定の被験者の歩行実験で測定した前後、左右及び上下方向の3軸加速度を0.02ハイ・パス・フィルターで処理してG成分を除去し、電圧値を実際の加速度に換算したデータを示す。このデータから、ベクトル和の加速度A及び力積を計算することができる。左右足それぞれ1歩から成る1サイクル時間は約1秒間になっていて、何れの方向の加速度にも明瞭な周期が現れている。従って、これらのそれぞれ又は組み合わせを画像比較手法によって運動種類の歩行判定に使用することは容易である。
【0067】
2)計算した力積の例−−−図15及び図16
上記に対応して100Hzの各周期で計算した力積のグラフの一部分である数秒間を示す。実際には、歩行スケジュールの4分目と5分目の2分間にわたってデータ採取して計算し、その値を図17以下のデータに使用している。図示の如く、歩行時の力積値は、大きさにある程度の相違はあるものの、明らかな周期性が認められる。従って、グラフが与えられれば、フーリェ解析(周波数解析)によって振幅に相当するフーリェ係数の計算が可能である。
【0068】
なお、図はコンピューターで計算した結果をそのまま表示していて、力積の単位はN・minで示されている。これは、1gの単位質量が、1/100秒毎に測定して計算した合成ベクトルの加速度により、1分間動かされたとしたときの力積を意味する。図15の各方向別の力積は、加速度のプラス/マイナスを問わずプラス側に示している。
【0069】
3)速度、心拍数、力積及び酸素消費量の関係−−−図17乃21
心拍数は人の運動時の消費エネルギー従って酸素消費量と良く相関するが、図17でも明瞭になったように、図の各線の示すような個人差があることが知られている。従って、何人にも使用可能な運動カロリー測定装置に心拍数を使用することはできないが、特定の個人については、消費エネルギーに対応するものとして使用可能である。そこで、歩行速度と心拍数との関係を調べたが、図18に示すように折れ線の関係になるため、歩行速度を消費エネルギーの測定に使用するのは適当でないことが判明した。
【0070】
一方、図19のように、歩行速度と力積との間に図18と同じ傾向があることが分かった。これにより、力積と心拍数とが相関することが間接的に明らかになり、力積が消費エネルギー計算の媒体になり得ることが示唆された。この点は、図20の実験結果で極めて明瞭になった。なお、歩行速度と類似の傾向にあり歩数計で容易に測定できる歩数は、図21に示すように、消費エネルギーに相当する酸素消費量との関係が曲線になった。従って、歩数を消費エネルギー測定に使用するのは不適当である。
【0071】
4)歩行及びジョギング時の力積と酸素消費量の関係−−−図22
歩行及びジョギングをした被験者全員の全データを示していて、〇、△、□及び◇はそれぞれ異なった被験者であることを示す。なお、被験者は11人であるため、同じ印に異なった被験者が含まれている。このデータを統計処理して回帰線を実線の直線で表すと、点線で示す95%信頼限界の幅は十分狭いものとなった。従って、本発明の方法で計算した力積を用いて歩行及びジョギング時の運動消費エネルギーを算出すれば、十分実用性のある精度の良い値が得られることが明らかになった。図中に示す数式は回帰直線の式である。なお、酸素消費量は消費カロリーと直接対応し、1リットルは 4.7〜 5.0 キロカロリーであることが知られているので、本図のような関係を調べることにより、力積から消費エネルギーを計算することができる。
【0072】
5)車椅子及び自転車走行時の力積と酸素消費量の関係−−−図23
●及び〇はそれぞれ車椅子及び自転車で走行したときのデータを示す。そして、上下の直線はそれぞれ車椅子及び自転車走行の回帰直線で、点線は自転車走行時の95%信頼限界を示す。自転車走行の回帰直線の式は、y=0.058x+3.36である。
【0073】
この結果によれば、自転車走行に対しても、本発明の方法及び装置を適用できることが明らかになった。なお、車椅子では、測定データが少なかったため明確な結果を得るには至らなかった。但し、車椅子走行では出力手段が主として人の腕になるが、その方法は自転車走行と類似しているので、車椅子に対しても本発明の方法及び装置を適用できることは勿論である。
【0074】
ところで、図22の自転車走行時の回帰直線と図21の歩行及びジョギング時の回帰直線とを比較すると、前者の勾配は後者の勾配より48%大きくなっている。これは運動形態の差に基づくものである。従って、種々の運動時の消費エネルギーを計算できるようにするためには、本例の装置のように、それらの運動種類毎の力積と消費カロリーとの相関直線を準備する必要があることが分かる。なお、このような相関直線は、一度正確な実験によって得ることができれば、全ての人に適用できるので、本発明の運動カロリー測定方法及び装置は十分実用性の高いものである。
【0075】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、まず人の胴体部分に生ずる互いに直角を成す3つの面の加速度を検出するので、人が通常の三次元に動く運動をしたときに、その動きを加速度として完全に取り出すことができる。この場合、胴体部分の加速度を検出するので、この部分は人の重心に近く且つ重心の動きと異なった勝手な動きをしないので、通常の体を動かす運動や、自転車等の乗物を使用した運動等において、運動質量の全体の動きを正確に捉えることができる。
【0076】
次に、検出した3直角方向加速度からベクトル合成によって運動質量の力積を計算するので、人の実際の出力状態を再現させ、運動質量にその動きをさせるために人がその方向にどれだけの力をどれだけの時間出したかを計算することができる。この場合、ベクトル合成によって力積を出すので、加速度及び力積の方向を問わず、何れの方向に生じた力積も全て加算される。即ち、例えば前進するときには、人は前進方向に有効な力を出して前進方向に加速度を発生させると共に、上下、左右及び後進方向にも、実際に動いたり地面等から抵抗力を受け、これらの力は前進には無駄又は逆方向力になるが、このような力に対しても人は運動によりエネルギーを消費するので、人の運動時の消費エネルギーを求める場合には、ベクトル合成した力積を使用するのが合理的であることが推量される。
【0077】
そして、計算した力積から、この力積とほぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーを計算するので、力と力を出した時間との積から成る運動強度を正確に取り入れて消費エネルギーを計算することができる。即ち、精度の高い消費エネルギーを得ることができる。この場合、力積と消費エネルギーとが直線的相関関係を持つことは、前述の理論から正しいことが推量されると共に、代表的な2種類の運動である歩行及びジョギングという人の単体運動並びに自転車走行という地面との媒介物を使用した運動とにおいて、発明者等の実験において相当程度に実証されている。
【0078】
そしてこの場合、運動種類に対応して力積から消費エネルギーを計算するので、歩行やジョギング等の人が全身を使った運動だけでなく、自転車や車椅子等の足や手を主体とした異種類の運動を行うような場合に、運動種類毎の又全運動の消費エネルギーを正確に計算することができる。即ち、力積と消費エネルギーには直線関係があるものの、運動種類によっては、直線の勾配等が相違するので、この点を反映させることにより、計算精度を上げることができる。
【0079】
このように消費エネルギーが計算されれば、計算した消費エネルギーを通常の各種方法で処理することができ、人はこれを健康管理等の目的に利用できるようになる。処理としては、例えば、計算された消費エネルギーを適当に表示させたり記憶させたり、記憶内容を表示させたり、外部に取り出して健康管理施設等で分析してもらう等、種々の方法がある。
【0080】
請求項2の発明においては、運動カロリー測定装置が加速度センサと計算手段と処理手段とを有するので、人の運動時の消費エネルギーを計算して、これを適当に処理することによって利用することができる。計算手段の入力部は、運動質量を入力できるので、運動者が誰であっても又どのような運動機器を使用しても、加速度センサの検出値を用いて運動質量に対応した力積を計算することができる。
【0081】
計算手段の力積計算部は、ベクトル合成によって運動質量の力積を計算するので、運動によって人が消費するエネルギーとの相関性の良い量を算出することができる。この場合、加速度センサで検出した互いに直角方向の3面の加速度を微小時間毎に取り入れて計算するので、加速度センサに人の胴体部分とは異なったある程度自在な動きがあっても、それらも正確に検出でき、結局人の胴体部分の動きから成る力積を精度良く計算することができる。
【0082】
カロリー計算部は、計算した力積からその力積とほぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーを計算するので、直線という単純な計算式やグラフを利用でき、計算が極めて容易になり又計算精度を良くすることができる。そして、このような計算を運動種類に対応して行うので、種々の運動に対して正確な積算を行うことができる。この場合、どの運動に対しても直線を利用できるので、運動種類に対応した計算も又極めて容易である。
【0083】
請求項3の発明においては、入力加速度から運動の種類を判定する運動種類判定部を設け、ここで判定した運動の種類に対応した直線的相関関係によって消費エネルギーを計算するので、人による運動種類の入力操作が不要になり、装置の取扱性が向上する。又、ある運動から他の運動に移行するような場合に、中断して入力操作をする必要がなくなるので、種々の運動を連続的に行うことができる。
【0084】
請求項4の発明においては、処理手段となる記憶部と呼び出し部とを設け、この部分も加速度センサと共に人の胴体部分に装着可能にするので、これらを一体形成することができる。そして、運動結果を適当に蓄えて、任意の時期に健康管理施設等に持ち込んで利用したり、運動を行った直後や、1日の終わりやその他適当な時に運動エネルギーを表示させることも可能になり、使用性を良くすることができる。
【0085】
請求項5の発明においては、高度測定手段を設けて、人が運動して上昇したときの高度を測定可能にし、追加計算手段により、測定した高度と運動質量とから運動質量の位置のエネルギーを計算し、カロリー計算部では、位置のエネルギーを加えて消費エネルギーを計算するので、階段や坂道の上昇や山登り等をするときでも、消費エネルギーの相当部分を占める位置のエネルギーを含めて、全体として正しい消費エネルギーを計算することができる。その結果、運動カロリー測定装置の汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した運動カロリー測定方法の説明図である。
【図2】本発明を適用した運動カロリー測定装置の全体構成の一例を示す説明図である。
【図3】上記装置の3軸加速度計のケース内配置例を示す4面から成る説明図である。
【図4】上記装置の3軸加速度計の配線図の一例を示す。
【図5】歩行時の加速度の測定値の一例を示す曲線図であり、(a)乃至(c)はそれぞれ前後、左右及び上下方向のフィルタ処理前後の加速度を示す。
【図6】力積と運動消費カロリーとの関係の一例を示す直線図である。
【図7】歩行時の力積の説明図である。
【図8】自転車走行時の速度、力及び力積の状態を示す説明図である。
【図9】本発明を適用した運動カロリー測定装置の全体構成の他の例を示す説明図である。
【図10】本発明を適用した運動カロリー測定装置の全体構成の更に他の例を示す説明図である。
【図11】本発明を適用した運動カロリー測定の実験における測定器の装着状態を示す斜視図である。
【図12】上記実験における歩行及びジョギングのプログラムを示す説明図である。
【図13】上記実験における車椅子及び自転車走行のプログラムを示す説明図である。
【図14】上記実験における歩行時の加速度の測定値の一例を示す曲線図であり、(a)乃至(c)はそれぞれ前後、左右及び上下方向のフィルタ処理後の値である。
【図15】上記実験における歩行時の力積の計算結果の一例を示す曲線図であり、(a)乃至(d)はそれぞれ、前後方向、左右方向、上下方向及び合成ベクトルのものを示す。
【図16】上記合計ベクトルの力積曲線を拡大して示した曲線図である。
【図17】上記実験における心拍数と酸素消費量との関係を示す曲線図である。
【図18】上記実験における速度と心拍数との関係を示す曲線図である。
【図19】上記実験における速度と力積との関係を示す曲線図である。
【図20】上記実験における力積と心拍数との関係を示す曲線図である。
【図21】上記実験における歩数と酸素消費量との関係を示す曲線図である。
【図22】上記実験における歩行及びジョギング時の力積と酸素消費量との関係を示す曲線図である。
【図23】上記実験における車椅子及び自転車走行時の力積と酸素消費量との関係を示す曲線図である。
【符号の説明】
1 3軸加速度計(加速度センサ)
2 演算機(計算手段)
3 記憶部
4 表示部(呼び出し部)
7 運動種類判定部
8 高度計(高度測定手段)
9 追加カロリー計算部(追加計算手段)
11 前後方向センサ(単位センサ)
12 左右方向センサ(単位センサ)
13 上下方向センサ(単位センサ)
21 入力部
22 力積計算部
23 カロリー計算部
31 外部出力端(呼び出し部)
Ax Ay Az 入力加速度
M 運動質量
Pt 力積
Qt 消費エネルギー
Claims (5)
- 人力で動く付属物を随伴することがある人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定方法において、
前記人の胴体部分に生ずる互いに直角を成す3つの面の加速度を検出し、
前記人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがある運動質量と検出した前記3つの面の加速度からベクトル合成によって前記運動質量の力積を計算し、
計算した力積から該力積と直線的相関関係を持つ前記人の消費エネルギーを前記運動種類に対応して計算する、
ことを特徴とする運動カロリー測定方法。 - 人力で動く付属物を随伴することがある人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定装置において、
前記人の胴体部分に取付け可能で互いに直角を成す3つの面の加速度を検出可能なように形成された加速度センサと、
計算手段であって、前記人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがある運動質量を入力可能な入力部と、前記3つの単位センサで検出した加速度を微小時間毎に取り入れた入力加速度と前記運動質量とからベクトル合成によって前記運動質量の力積を計算する力積計算部と、該力積計算部で計算した力積から該力積と直線的相関関係を持つ前記人の消費エネルギーを前記運動種類に対応して計算するカロリー計算部と、を備えた計算手段と、
を有することを特徴とする運動カロリー測定装置。 - 前記入力加速度から前記運動の種類を判定する運動種類判定部を有し、前記カロリー計算部は前記運動種類判定部が判定した運動の種類に対応した前記直線的相関関係によって前記消費エネルギーを計算することを特徴とする請求項2に記載の運動カロリー測定装置。
- 前記カロリー計算部で計算した前記消費エネルギーを記憶する記憶部と該記憶部で記憶した前記消費エネルギーを呼び出せる呼び出し部とを有し、前記計算手段と前記記憶部と前記呼び出し部とは前記加速度センサと共に前記人の胴体部分に取付け可能であることを特徴とする請求項2に記載の運動カロリー測定装置。
- 前記人が運動をして上昇したときの高度を測定可能な高度測定手段と、該高度測定手段で測定した前記高度と前記運動質量とから該運動質量の位置のエネルギーを計算する追加計算手段とを有し、前記カロリー計算部は前記追加計算手段で計算した前記位置のエネルギーを加えて前記消費エネルギーを計算することを特徴とする請求項2に記載の運動カロリー測定装置。
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