JP2001258870A - 運動カロリー測定方法及び装置 - Google Patents
運動カロリー測定方法及び装置Info
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- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
Abstract
ネルギーを算出できる運動カロリー測定装置を提供す
る。 【解決手段】 本装置は、3軸加速度計1、フィルタ2
4を介してこの測定値を受け入れてこれらのベクトル和
から力積を計算する力積計算部22、入力部21から入
力された運動質量及び力積からこれと直線関係にある消
費カロリーを計算するカロリー計算部23、計算値を記
憶したり表示させる記憶部3と外部出力端31と表示部
4、等で構成されている。 【効果】 運動強度を反映させて精度良く運動時の消費
カロリーを計算することができる。
Description
を随伴することがある前記人が運動をして運動種類に対
応して消費したカロリーの測定を可能にする運動カロリ
ー測定方法及び装置に関し、特に人の健康管理や健康増
進を図るスポーツ医学の分野に好都合に利用される。
ときの運動エネルギーを測定しようとする技術について
は、従来から種々の方法や装置が提案されている。しか
しその多くは、測定した加速度を人の運動パターンの判
定のみに利用し、正確な運動強度を計算することなく、
運動パターン毎に予め定めた消費カロリーから全消費カ
ロリーを計算する方法や装置が殆どであった。
は、人の行動パターンを、座っている状態、歩いている
状態、階段を上下している状態、ゆっくり走っている状
態、早く走っている状態、その他の各種状態に分けて、
1分間の消費カロリーを、例えばゆっくり歩くときには
10カロリー、走るときには30カロリーというように
予め定めておき、3軸加速度計ではそれらの行動パター
ンのみを判定し、それらの組み合わせによって例えば1
日の全消費カロリーを計算する装置が提案されている。
しかしながら、このような装置では、同じ運動種類であ
っても運動強度の違いが計算に含まれないため、計算精
度が悪いという問題がある。
定した3軸加速度から人の進行方向及び上下方向の加速
度強度を計算し、その比率から平地歩行、平地走行、階
段上昇、階段下降等の人の運動形態を判別すると共に、
進行方向及び上下方向の両方から歩数を計算して何れか
実際と一致する方を選択し、運動形態と歩数とを正確に
測定し、消費カロリーを示す指標の算出を可能にする体
動検出方法及び装置が提案されている。しかしながら、
この装置も上記装置と同じ問題を有する。
リーを直接計算する方法又は装置も幾らか提案されてい
るが、実施可能なレベルのものはない。例えば特開平9
−223214号公報では、その請求項16及びこれに
ついて説明した段落38で、“2個の加速度センサと、
角度検出センサと、その出力値に基づいて2個の加速度
センサの大きい方の振動出力を取り出す選択手段と、そ
の出力に基づいて消費カロリーを算出する演算手段とか
ら構成されるカロリーメーターを実現し、一定時間内の
総消費カロリーを算出できる”という内容の記載があ
る。しかし、これ以上の記載はなく、どのように消費カ
ロリーを計算できるかは全く不明であり、実施できない
発明を公開しているだけである。
三次元加速度センサと、食事摂取量等の生活データを入
力する手動入力手段と、体重等の個人データの記憶媒体
と、これらによって単位時間における消費カロリーを算
出する消費カロリー計算手段等を有する携帯型消費カロ
リー計測装置が提案されている。しかしながら、この装
置では、消費カロリーの演算に使用される基本係数を演
算して記憶させたり、ICカードに記憶させた個人デー
タを基に消費カロリーを演算するという説明があるもの
の、実際にどのように演算するかは全く不明で、上記と
同様実施できないという問題がある。
は、球の周囲に2個づつ対をなす合計6個の加速度セン
サーを持つ運動消費カロリー計が提案されていて、加速
度及び速度の計算式、消費カロリーの計算式及び消費カ
ロリーの計算例が示されているが、加速度センサーの測
定値との関係やこれらの計算式や計算例自体も意味不明
な内容のものである。従って、この発明でも実際に人の
運動時の消費カロリーを計算することはできない。
動エネルギーはmv2 /2であり、又、これを発生させ
る仕事量はFxであり、運動エネルギーの変化はその間
に加えられた力の仕事量に等しく、これらは何れも熱と
仕事の当量関係を介して熱量単位であるジュール(1カ
ロリーの約1/4.2)で表示されるため、加速度計と
いう物理的手段を用いて運動時の消費カロリーを計算し
ようとするときには、加速度データを積分及び二度積分
することによって速度及び変位を求めて、微小時間毎に
運動エネルギーの変化即ち蓄積量を仕事量即ちカロリー
単位の量として直接計算することに想到する。
微小時間t1 からt2 までに、速度がv1 からv2 に、
位置がx1 からx2 に変化したとすれば、周知の式 mv2 2 /2−mv1 2 /2=mα1 (x2 −x1 )−−−−(イ) v2 =v1 +α1 (t2 −t1 ) x2 =x1 +v1 (t2 −t1 )+α1 (t2 −t1 )2 /2 により、上式(イ)の両辺の値を計算し、微小時間につ
いて直接的に単位ジュールからなる消費カロリーを計算
し、これを積分して行くことを考える。なお上式で、質
量mは初期入力値、α1 は加速度計の検出値、t2 −t
1 は微小時間Δtとして計算上で設定する値、そしてt
1 及びx1 は前状態として既知になっているので、結局
(1)式の両辺を計算することができる。
の方向性のある速度と距離の変化を微小時間毎に追跡し
て運動エネルギーを算出する必要があり、その計算が容
易でない。又、計算量が多くなり、計算精度も得るのも
難しい。
従来の加速度計による行動パターン分析のように、運動
強度を十分考慮しない運動エネルギー算出方法では、精
度の高い運動カロリーを測定することができない。そこ
で本発明は、従来技術に於ける上記問題を解決し、小型
の簡易な装置により簡単な計算で運動強度を正確に評価
し精度を向上させた運動カロリー測定装置を提供するこ
とを課題とする。
するために、請求項1の発明は、人力で動く付属物を随
伴することがある人が運動をして運動種類に対応して消
費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定方
法において、前記人の胴体部分に生ずる互いに直角を成
す3つの面の加速度を検出し、前記人の質量と共に前記
付属物の質量を含むことがある運動質量と検出した前記
3つの面の加速度からベクトル合成によって前記運動質
量の力積を計算し、計算した力積から該力積とほぼ直線
的相関関係を持つ前記人の消費エネルギーを前記運動種
類に対応して計算する、ことを特徴とする。
伴することがある人が運動をして運動種類に対応して消
費したカロリーの測定を可能にする運動カロリー測定装
置において、前記人の胴体部分に取付け可能で互いに直
角を成す3つの面の加速度を検出可能なように形成され
た加速度センサと、計算手段であって、前記人の質量と
共に前記付属物の質量を含むことがある運動質量を入力
可能な入力部と、前記3つの単位センサで検出した加速
度を微小時間毎に取り入れた入力加速度と前記運動質量
とからベクトル合成によって前記運動質量の力積を計算
する力積計算部と、該力積計算部で計算した力積から該
力積とほぼ直線的相関関係を持つ前記人の消費エネルギ
ーを前記運動種類に対応して計算するカロリー計算部
と、を備えた計算手段と、を有することを特徴とする。
力加速度から前記運動の種類を判定する運動種類判定部
を有し、前記カロリー計算部は前記運動種類判定部が判
定した運動の種類に対応した前記直線的相関関係によっ
て前記消費エネルギーを計算することを特徴とする。
に加えて、前記カロリー計算部で計算した前記消費エネ
ルギーを記憶する記憶部と該記憶部で記憶した前記消費
エネルギーを呼び出せる呼び出し部とを有し、前記計算
手段と前記記憶部と前記呼び出し部とは前記加速度セン
サと共に前記人の胴体部分に取付け可能であることを特
徴とする。
に加えて、前記人が運動をして上昇したときの高度を測
定可能な高度測定手段と、該高度測定手段で測定した前
記高度と前記運動質量とから該運動質量の位置のエネル
ギーを計算する追加計算手段とを有し、前記カロリー計
算部は前記追加計算手段で計算した前記位置のエネルギ
ーを加えて前記消費エネルギーを計算することを特徴と
する。
リー測定方法の構成例を示す。運動カロリー測定方法
は、人力で動く付属物として例えば自転車や車椅子等を
随伴することがある人が、歩行、ジョギング、自転車走
行、車椅子走行、その他種々の運動をして運動種類に対
応した消費したカロリーの測定を可能にする方法であ
り、加速度検出工程(S−1)、力積計算工程(S−
2)、消費エネルギー計算工程(S−3)を有する。な
お付属物としては、例えばハイキングや山登りのときの
リュックサックやその他人が身につけた物や手に持つ荷
物等が含まれることは言うまでもない。
に生ずる互いに直角を成す3つの面の加速度を検出し
(S−1)、人の質量と共に付属物の質量を含むことが
ある運動質量と検出した3つの面の加速度からベクトル
合成によって運動質量の力積を計算し(S−2)、計算
した力積から該力積とほぼ直線的相関関係を持つ人の消
費エネルギーを運動種類に対応して計算する(S−
3)。計算した消費エネルギーは、通常の装置と同様
に、計算消費エネルギー処理工程(S−4)において、
計算した消費エネルギーを記憶したり表示させる等の処
理がされる。
計、コンピューターの一部分となるようなCPUチッ
プ、必要に応じてこれと共に又はこれに代えて使用され
るコンピューター、等の諸装置により、ごく一部分の人
の操作を加えて実行される。装置類は、人が携帯する部
分と、必要に応じて設備として固定的に設けられる部分
とにより構成される。例えば、計算した消費エネルギー
を適当に表示させることを最終目標として、全て人の携
帯可能なものとして完成させることができる。又、反対
に、人は加速度計とそのデータを送信できる回路部分と
を一体形成した最小限の装置のみを携帯し、力積や消費
エネルギーの計算とその処理を全て固定設備として設け
られるホストコンピューター等で行わせることも可能で
ある。更に、人の携帯装置と固定設備との間でこれらの
中間的な分担も可能である。
て、本発明を適用した運動カロリー測定装置の全体構成
の一例を示す。本運動カロリー測定装置は、人力で動く
付属物として例えば自転車や車椅子等を随伴することが
ある人が、歩行、ジョギング、自転車走行、車椅子走行
等の種々の運動をして運動種類に対応した消費したカロ
リーの測定を可能にする装置であり、加速度センサとし
ての3軸加速度計1、計算手段として1チップCPUを
主体とした演算機2、等で構成されている。又、本例で
は記憶部3及び呼び出し部としての表示部4が設けられ
ている。これらは計算結果を処理するために設けられる
処理手段である。符号5は、本装置の使用/不使用時に
電源をオン/オフするためのスイッチ5である。本例で
は、これらがケース6に装着され一体化されている。ケ
ース6は人の胴体部分に取付け可能なものである。従っ
て、ケース6にはマジックテープや紐等の適当な装着用
具が設けられることが望ましい。
を示す。3軸加速度計1は、上記の如くケース6により
人の胴体部分に取付け可能になっていて、本例では3つ
の単位センサ11〜13として前後方向センサ11、左
右方向センサ12及び上下方向センサ13で構成され、
これらが互いに直角を成す3つの面11a、12a及び
13aの加速度を検出可能なように配設されている。演
算機2等もケース6内に適当に設けられる。
示す。3軸加速度計1は、単位センサ11、12、1
3、これらの出力端11b、12b、13b、スイッチ
14、発光ダイオード15、三端子レギュレータ16、
電池17、コンデンサ18、抵抗19、等によって回路
構成されていて、それぞれの単位センサで検出したそれ
ぞれの方向の加速度をそれぞれの出力端から電圧信号と
して同時に出力することができる。なお、このような回
路は種々の構成を取り得るものであり、図4のものに限
らないことは言うまでもない。
半導体加速度センサであり、シリコンの基板を微細加工
して振子部分を形成し、その付け根に半導体ひずみゲー
ジを配設してセンシング・エレメントにした構造のもの
で、小型軽量で本発明の装置に好都合に使用される。こ
れらは0〜20Hzの応答周波数の下で−1.5 〜1.5G
までの加速度を検出することができる。従って、人が歩
行等のゆっくりした運動をするときの低周波数の直線的
加速度も確実に検出することができる。
及びカロリー計算部23を有する。入力部21では、運
動質量Mを入力することができる。運動質量Mは、歩行
やジョギングでは主として人の質量であり、自転車や車
椅子に乗っているようなときには、付属物としてそれら
の質量が含まれる。なお、運動質量の値としては、運動
の種類により、前後、左右、上下の加速度毎に異なった
値を用いることもある。例えば自転車走行では、自転車
の質量は前後及び左右の加速度には含まれるが上下の加
速度には含まれない方がよい。
ング、自転車走行、車椅子走行等の運動種類を入力でき
るようにしている。入力は、運動種類を予め定められた
番号で指定したり、キー操作によって順次表示される運
動種類を指定する等、通常の適当な方法で行われる。
〜13で検出した加速度をサンプリングのための微小時
間Δtとして例えば100Hzの1サイクル時間である
1/100秒毎に取り入れた入力加速度Ax、Ay、A
zと、人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがあ
る運動質量Mとから、ベクトル合成によって運動質量の
力積Pを計算する。なお、このようなサンプリング時間
は調整可能に構成することができる。力積Pは周知の式
P=∫Fdtで求められるので、本例では以下のように
算出する。
zのベクトル和の加速度Aを求める。この場合、重力の
加速度Gは、人が運動していないときでも常時かかって
いるので、人の運動による加速度としては、Gを除いた
ものとして取り扱うことが望ましい。従って、直接Gを
検出する上下方向加速度に対しては、検出値からGを差
し引いた値をAzとすることが望ましい。
13は、図3のように配置されているので、これを人が
胴体に装着する場合には、例えばマジックテープ(登録
商標)等によってできるだけ図示の状態になるように装
着するとしても、運動時には、着ている衣類や体表面の
動き、運動姿勢の変化等により、3軸加速度計1の姿勢
即ち角度が変化する。そのため、上下方向加速度でも、
運動による真の加速度としては、単に算数的にGを差し
引いた値とは異なってくると共に、前後及び左右方向の
加速度に対してもGの影響が生ずる。
ることに対しては、角加速度を検出できるジャイロを用
いて、これから角速度を計算し、傾斜角を演算によって
求めて、その傾斜角から、例えばAxであればAx=a
xcosθの式により(axは測定値)、計算によって
Gの影響を取り除く方法も考えられる。しかし、この方
法では、計算や装置構成が複雑化し、取り扱うデータ量
が多くなり、計算誤差も生じ易くなり、簡易な装置にす
ることができない。
く、フィルタ24として振動波形をプログラム処理でき
る市販されているバンドパスフィルタを使用している。
このようなフィルタプログラムは、操作画面上で通過さ
せる周波数を適当に設定できるようになっていて、振動
波形のうち、設定した周波数範囲のものを抽出して新た
な振動波形を提供する。設定する周波数としては、常に
一定値として検出されるGを除去できると共に、人の歩
行等の緩慢な動作から生ずる加速度波形のように十分低
い周波数まで透過させる必要があるため、0.6Hz程
度以上とし、より好ましくは0.02Hz程度以上にす
る。
行のときに測定した加速度を、フィルタ24として0.
6Hzに設定した0.6ハイ・パス・フィルタで処理し
た例を示す。図において、(a)乃至(c)はそれぞれ
前後、左右、上下方向センサ11、12、13のものを
示し、それぞれの上下の波形はフィルタ処理の前後の状
態を示し、縦軸の単位のmVは加速度に対応した測定値
そのものである。図示の如く、処理後の波形は処理前の
波形に近く、Gは除去され運動により生じた加速度は殆
ど透過されている。なお、本図の例では、(a)及び
(b)の前後及び左右方向の加速度に対してもGが大き
く出ているが、これは衣類の上から装着した加速度計が
動きやすかったためである。
タイプのものがあり、そのような加速度計を採用すると
きには、上記のようなプログラム処理は不要である。
又、高齢者等の通常の運動範囲では、人の腰の部分での
角変位はそれ程大きく発生しないので、上下方向加速度
Azについてのみ、単にGの値を差し引くように計算す
ることも可能である。
中のおける力積を求める。ここで、Mは入力部21から
入力される運動質量であり、Aは前記ベクトル和の加速
度である。
わりに、1)でMを含めて各方向の加速度毎に力積ΔP
x=MAxΔt、ΔPy=MAyΔt、ΔPz=MAz
Δtを求めて、ここでは、ΔP=√(ΔPx2 +ΔPy
2 +ΔPz2 )の式でΔPを求めるようにしてもよい。
ようにも利用可能であるが、本例では、メモリーや外部
出力に便利なように、一定の積算時間として例えばt=
1秒間毎の力積Ptを、 Pt=MΔtΣAn (nは1から1/Δt=100まで)−−−(2) の式によって求め、データ量を圧縮するようにしてい
る。力積Ptは、本来Pt=∫MAdtで計算される
が、Δtを上記程度の時間にしておけば、この間のAを
一定として計算しても、通常の人の運動を扱う場合には
上式のようにΔPを積算した値で充分な精度を得ること
ができる。即ち、Aを複雑な時間関数の式として求める
必要はない。
で計算した上記力積Ptから、運動種類毎にこの力積と
ほぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーQtを運
動種類に対応して計算する。そのため、カロリー計算部
23には、力×時間(N・s)である単位kgm/sの
力積とカロリーである単位ジュールのkgm2 /s2の
消費エネルギーとの関係を示す式、グラフ、表等の相関
データが予め入力されていて、前記の如く入力部21で
運動種類が入力されると、その運動種類に対応した相関
データが選択される。
実線及び破線はそれぞれ、歩行又はジョギングのもの及
び自転車走行のものを示す。これらの線は、後述するよ
うに発明者等が実験によって求めたものであり、運動質
量に対する力積を単位質量1Kg当たりのものとして表
し、歩行や走行の速度を変え、運動強度を変化させたと
きの力積の変化に対応した消費カロリーの変化を表して
いる。図示の如く、力積とカロリーの相関線は直線であ
ると共に、運動種類と運動強度には関係するが運動者に
よる個人差の生じないものである。従って、普遍的に使
用可能である。
の関係がある程度変わってくるのは、人が同じ1Nの力
を出しても、体全体う使うか主として足を使うか又は手
を使うか等により、計算結果が同じ力積になっても消費
するカロリーが異なってくるからである。
Qtは、 Qt=qCPt−−−−−−−−−−−−−−−(3) の式で計算される。ここで、qは、運動種類によって図
6のような何れかの種類の直線関係を用いて、式により
計算した値又は図表で読み取った値であり、Cは、読み
取った値qと力積Ptの時間を含めた単位調整のための
定数である。図6によれば、例えばある人が歩行して1
分間に体重1kg当たりに換算したときの力積300を
発生させたとすれば、その人はその1分間に約420ジ
ュール(約100カロリー)の運動エネルギーを消費し
たことになる。上記1秒間のPtに対するQtとしては
この数値の1/60である。
Qtが計算されると、これを利用するために処理するに
は種々の方法があるが、本例では、処理手段として記憶
部3を設けて、Qtを一定量記憶できるようにしてい
る。そして、記憶部3で記憶した消費エネルギーを呼び
出せるように呼び出し部として、外部出力を可能にする
外部出力端31を設けると共に、時間単位等によって適
当にまとめてQtを取り出して表示できる表示部4を設
けている。符号41は表示用の操作キーである。これら
は演算機を構成している同じCPUチップを用いて形成
されている。
は、何れか一方のみが設けられてもよい。又、これら及
び記憶部3に代えて、外部の健康管理施設等に設置され
るコンピューターに直接又は適当な中継手段を介して送
信可能な回路構造を設けて処理手段としてもよい。又、
測定データの利用方法によっては、上記Qtを更に一定
時間集計して記憶部3に記憶させたり、積算時間t自体
を前記例の1秒より長くしてもよいことは勿論である。
軸加速度計1が通常10mm前後の寸法に構成できる小
型軽量なものであること、演算機2が、簡単な数学式
(1)(2)(3)を使用しているため微小時間毎に積
算しても演算量が少ないと共に、そのための記憶データ
が運動種類毎に異なる場合の直線式という簡単なもので
あるため、小形の1チップCPUで構成されること、記
憶部3もこのCPUの一部分として形成できること、等
から、装置全体を小形軽量化し、例えば小形の携帯電話
機程度以下の大きさに製造することが可能になる。そし
てこれらは、既述の如く人の胴体部分に取付け可能なよ
うにケース6に一体形成されている。
では単に「測定器」という)は次のように使用され、そ
の作用効果を発揮する。
方に30分程度散歩をしたり、適当にジョギングや自転
車走行をするときには、本測定器を胸部や腰部等に衣類
の上から両面テープ等で装着する。この場合、本装置は
極めて小形軽量であるため、運動者の負担にならない。
入力部21でそのときの体重等の運動質量及び歩行等の
運動種類を入力する。この場合、体重がそれ程変動せず
又毎日歩行だけというように同じ運動をしてそれだけの
消費エネルギーを知りたいときには、前回の入力データ
をそのまま使用できるので、毎回入力する必要はない。
そして、運動開始時にはスイッチ5をオンにする。
ると、3軸加速度計1がAx、Ay、Azを測定し、そ
のデータが0.01秒毎に演算機2に入力される。この
データは、運動者のなした運動を正しく評価できるよう
に、フィルタ24で処理されてGの除去された値のもの
である。又、0.01秒という微小時間毎にデータをと
るので、仮に装着した測定器が衣類等の影響で振動のよ
うな早い無用な動きをしても、そのときの加速度の変化
を測定でき、運動データに正確に反映させることができ
る。なお、歩行のようにゆっくりした運動に用いる場合
や、装着した測定器がそれ程体と異なった動きをしない
ような場合には、上記微小時間を例えば0.1秒程度に
遅くすることも可能である。
ベクトル和の加速度Aが計算される。運動時には人は常
に三次元の動きをするが、加速度計では便宜上その動き
を3軸の成分に分けて測定しているので、これを本来の
人の動きに復元するためである。この計算により、実際
の人の動きを正確に表せると共に、データを1種類にし
て、その後の計算を簡略化することができる。
1秒毎に力積Ptが計算される。図7は、このようにし
て計算される力積を例えば歩行時について模擬的に示し
た図である。斜線の面積が力積である。この図では、t
2 −t1 =1秒間程度の時間における歩行2歩の状態を
示し、4つの極大値部分は、それぞれ順次、例えば右足
蹴りから、左足着地、左足蹴り、右足着地の部分であ
る。着地のときには、前後及び上下方向加速度がマイナ
スとして作用するが、ベクトル和によって力積を計算す
るので、これらもプラスとして計算される。
右足で蹴って体を斜め上方に前方に動かし、有効な歩行
動作をするが、左足着地のときには、体は下から斜め後
方に受け止められ、ブレーキ的な動作が生ずる。しか
し、何れの動作においても、人は力を出してエネルギー
を消費すると共に、例えば左足着地でブレーキがかかれ
ば、その前後の蹴りでは実際にはブレーキ分以上の力を
出していて、力積計算ではその部分が小さい値になって
いるので、このようにマイナス加速度も含めてベクトル
合成した力積を使用することにより、実際の消費エネル
ギーを正しく反映させることができる。この点は、次に
述べる自転車走行でより明瞭である。
ているときの状態を模擬的に単純化して示した図であ
る。上の図は、ペダルの回転角90°毎の右足踏込み、
空転、左足踏込み、空転のときの実際の速度を示す。図
示の如く、平均的には等速vで走行しているときにも、
片足で90°程度ペダルを踏み込んでいるときには、中
央の図のように踏込み力Fが自転車の走行抵抗力Rより
大きく働いてその差F−Rによって速度がv0 からv1
まで増加し、ペダルが空転しているときには、Rのみに
よって速度がv1 からv0 に低下している。
て作用するが、ベクトル和によって力積を計算するの
で、力積としてはこれもプラスとして評価される。即
ち、踏込み時に車体を前進させるときには、人がFの力
を出していても、下の図のように、加速度Aによっては
(F−R)の力に対して力積Pが計算されるが、ベクト
ル和の力積を計算することにより、空転時の逆方向のR
の力積Pも加算され、この点が修正されている。従っ
て、力積を用いた消費エネルギーの計算方法は、自転車
走行においても、理論的に妥当であることが分かる。車
椅子も自転車と同様である。
いて1秒間毎の消費エネルギーQtが計算される。この
計算は、簡単な直線式を計算したり直線グラフを読み取
って必要な場合には定数Cを掛けるだけであるから、極
めて簡単に行える。このQtは、そのまま又は更に集計
して記憶部3に記憶される。なお、以上では、加速度検
出から直接消費エネルギーを算出するように説明した
が、例えばフィルタ通過後の入力加速度Ax、Ay、A
zを演算機2内に一度記憶しておき、これから力積を介
して消費エネルギーを計算し、最終的にこれを記憶部3
で記憶し、その後入力加速度の記憶を消去するような計
算方法であってもよい。
消費したカロリーを知りたいときには、操作キー41に
よって時間範囲を指定する等の方法により、30分間の
総消費カロリーを表示部4に表示させることができる。
このときには、表示部4は簡単な計算を行うことにな
る。1日の通算値の表示も当然可能である。又、例え
ば、1週間程度のデータを記憶させておき、健康管理施
設等に持ち込み、外部出力端31からその施設のコンピ
ューター等に出力させ、分析・加工したデータにしても
らい、自己の健康管理に役立たせることができる。
装置の他の例を示す。本例の装置は、図2の装置に較べ
て、入力加速度Ax、Ay、Azから運動の種類を判定
する運動種類判定部7を有し、カロリー計算部23は、
ここで判定した運動の種類に対応した直線的相関関係に
よって消費エネルギーを計算する点が相違する。
を含めて、力積と消費エネルギーとの対応直線の相違す
る運動種類を10種類程度予め定めて、それぞれの運動
種類毎に、Ax、Ay、Az又はこれらをベクトル合成
したAの何れか又は複数のものの典型的波形からそれぞ
れの特徴を把握し、測定波形の特徴がその何れかとの一
定の誤差範囲内で一致したときに、測定波形の運動種類
をその一致した波形の運動種類とし、その番号をカロリ
ー計算部23に送り、カロリー計算部23はその番号の
運動種類の相関線を選択してカロリー計算を行う。な
お、このような運動種類の判定は、一度行われれば、加
速度のサンプリング毎に行われる必要はなく、適当な時
間間隔をおいて行われてもよい。
ば後に説明する図15において、合成ベクトルによる力
積と前後、左右、上下方向の力積とを比較し、その比に
よって運動種類を判定する。歩行では、全力積に対して
上下方向の力積の比率が大きく、図示していないが自転
車及び車椅子ではこの順に同比率が小さくなる。これ
は、人の重心の上下する度合いから当然の結果である。
そして、運動種類が異なれば、このような相違は必ず生
ずるものである。
てフーリェ解析(周波数解析)を行い、振幅に相当する
フーリェ係数を計算し、各加速度の最大振幅の比によっ
て運動パターンを判別する方法を用いてもよい。歩行や
車椅子や自転車走行を含み加速度に周期性のある運動が
多いので、このようなフーリェ解析が可能で、上記の判
別をすることができる。例えば、図示を省略している
が、Axの振幅に対するAzの振幅は、歩行では大き
く、自転車及び車椅子ではこの順に小さくなっている。
以上の他公知の種々の方法を使用することができる。
入力部21による運動種類の入力作業が不要になるの
で、操作を大幅に簡略化することができる。又、種々の
運動を連続的に行ったり、1日の全ての行動のカロリー
測定を連続して行うことが可能になる。
定装置の更に他の例を示す。本例の装置は、図1の装置
に較べて、人が運動をして上昇したときの高度を測定可
能な高度測定手段としての高度計8と、これで測定した
高度と運動質量とから運動質量の位置のエネルギーMG
Hを計算する追加計算手段としての追加カロリー計算部
9とを有し、カロリー計算部23は追加カロリー計算部
9で計算した位置のエネルギーを加えて全消費エネルギ
ーを計算する点が相違する。
した測定加速度を入力加速度とし、Gを除去した力積を
求めて運動による消費エネルギーを計算していたが、歩
行中であっても、階段や坂道を昇ったり山登りをするよ
うなときには、平地歩行と同じ運動エネルギーを消費す
ると共に、位置のエネルギーを高めるための余分なエネ
ルギーを消費する。従って、本例のように位置のエネル
ギーを全消費エネルギーに加えれば、その精度を向上さ
せることができる。なお、位置のエネルギーMGHは、
仕事と熱の当量を換算するだけで簡単にカロリーのジュ
ール単位として計算することができる。
法の実施可能性を実証するために以下のような実験を行
った。実験では、図2乃至4に示す3軸加速度計1及び
フィルタ24、データレコーダ、計算処理を行うホスト
コンピューター、携帯用酸素摂取量・換気量測定装置
(以下「酸素記録計」という)等を使用した。3軸加速
度計1とデータレコーダは人が装着する一体箱型の測定
器10とし、実験時に人が運動するときには、これと酸
素記録計とを携帯した。又、必要な参考データを得るた
めに、心拍数と歩数及び歩行速度も測定した。以下に図
11乃至図23及び表1を用いて実験結果を説明する。
2人で構成した。
で装着した。
で、及び120までの4段階の運動強度でそれぞれ5分
間の歩行と、その後に5分間のジョギングを11人の被
験者が行った。それぞれの運動の間に5分間の休憩を設
けた。酸素消費量及び心拍数はそれぞれの運動で安定し
た4分目と5分目の測定値を採用した。 2)車椅子及び自転車−−−図13 速度が、ゆっくり、普通、やや速く、及び最大限に速く
の4段階の運動強度の車椅子及び自転車走行を行い、上
記と同様の測定を行った。
方向の3軸加速度を0.02ハイ・パス・フィルターで
処理してG成分を除去し、電圧値を実際の加速度に換算
したデータを示す。このデータから、ベクトル和の加速
度A及び力積を計算することができる。左右足それぞれ
1歩から成る1サイクル時間は約1秒間になっていて、
何れの方向の加速度にも明瞭な周期が現れている。従っ
て、これらのそれぞれ又は組み合わせを画像比較手法に
よって運動種類の歩行判定に使用することは容易であ
る。
16 上記に対応して100Hzの各周期で計算した力積のグ
ラフの一部分である数秒間を示す。実際には、歩行スケ
ジュールの4分目と5分目の2分間にわたってデータ採
取して計算し、その値を図17以下のデータに使用して
いる。図示の如く、歩行時の力積値は、大きさにある程
度の相違はあるものの、明らかな周期性が認められる。
従って、グラフが与えられれば、フーリェ解析(周波数
解析)によって振幅に相当するフーリェ係数の計算が可
能である。
をそのまま表示していて、力積の単位はN・minで示
されている。これは、1gの単位質量が、1/100秒
毎に測定して計算した合成ベクトルの加速度により、1
分間動かされたとしたときの力積を意味する。図15の
各方向別の力積は、加速度のプラス/マイナスを問わず
プラス側に示している。
関係−−−図17乃21 心拍数は人の運動時の消費エネルギー従って酸素消費量
と良く相関するが、図17でも明瞭になったように、図
の各線の示すような個人差があることが知られている。
従って、何人にも使用可能な運動カロリー測定装置に心
拍数を使用することはできないが、特定の個人について
は、消費エネルギーに対応するものとして使用可能であ
る。そこで、歩行速度と心拍数との関係を調べたが、図
18に示すように折れ線の関係になるため、歩行速度を
消費エネルギーの測定に使用するのは適当でないことが
判明した。
の間に図18と同じ傾向があることが分かった。これに
より、力積と心拍数とが相関することが間接的に明らか
になり、力積が消費エネルギー計算の媒体になり得るこ
とが示唆された。この点は、図20の実験結果で極めて
明瞭になった。なお、歩行速度と類似の傾向にあり万歩
計で容易に測定できる歩数は、図21に示すように、消
費エネルギーに相当する酸素消費量との関係が曲線にな
った。従って、歩数を消費エネルギー測定に使用するの
は不適当である。
費量の関係−−−図22 歩行及びジョギングをした被験者全員の全データを示し
ていて、〇、△、□及び◇はそれぞれ異なった被験者で
あることを示す。なお、被験者は11人であるため、同
じ印に異なった被験者が含まれている。このデータを統
計処理して回帰線を実線の直線で表すと、点線で示す9
5%信頼限界の幅は十分狭いものとなった。従って、本
発明の方法で計算した力積を用いて歩行及びジョギング
時の運動消費エネルギーを算出すれば、十分実用性のあ
る精度の良い値が得られることが明らかになった。図中
に示す数式は回帰直線の式である。なお、酸素消費量は
消費カロリーと直接対応し、1リットルは 4.7〜 5.0
キロカロリーであることが知られているので、本図のよ
うな関係を調べることにより、力積から消費エネルギー
を計算することができる。
消費量の関係−−−図23 ●及び〇はそれぞれ車椅子及び自転車で走行したときの
データを示す。そして、上下の直線はそれぞれ車椅子及
び自転車走行の回帰直線で、点線は自転車走行時の95
%信頼限界を示す。自転車走行の回帰直線の式は、y=
0.058x+3.36である。
も、本発明の方法及び装置を適用できることが明らかに
なった。なお、車椅子では、測定データが少なかったた
め明確な結果を得るには至らなかった。但し、車椅子走
行では出力手段が主として人の腕になるが、その方法は
自転車走行と類似しているので、車椅子に対しても本発
明の方法及び装置を適用できることは勿論である。
線と図21の歩行及びジョギング時の回帰直線とを比較
すると、前者の勾配は後者の勾配より48%大きくなっ
ている。これは運動形態の差に基づくものである。従っ
て、種々の運動時の消費エネルギーを計算できるように
するためには、本例の装置のように、それらの運動種類
毎の力積と消費カロリーとの相関直線を準備する必要が
あることが分かる。なお、このような相関直線は、一度
正確な実験によって得ることができれば、全ての人に適
用できるので、本発明の運動カロリー測定方法及び装置
は十分実用性の高いものである。
発明においては、まず人の胴体部分に生ずる互いに直角
を成す3つの面の加速度を検出するので、人が通常の三
次元に動く運動をしたときに、その動きを加速度として
完全に取り出すことができる。この場合、胴体部分の加
速度を検出するので、この部分は人の重心に近く且つ重
心の動きと異なった勝手な動きをしないので、通常の体
を動かす運動や、自転車等の乗物を使用した運動等にお
いて、運動質量の全体の動きを正確に捉えることができ
る。
トル合成によって運動質量の力積を計算するので、人の
実際の出力状態を再現させ、運動質量にその動きをさせ
るために人がその方向にどれだけの力をどれだけの時間
出したかを計算することができる。この場合、ベクトル
合成によって力積を出すので、加速度及び力積の方向を
問わず、何れの方向に生じた力積も全て加算される。即
ち、例えば前進するときには、人は前進方向に有効な力
を出して前進方向に加速度を発生させると共に、上下、
左右及び後進方向にも、実際に動いたり地面等から抵抗
力を受け、これらの力は前進には無駄又は逆方向力にな
るが、このような力に対しても人は運動によりエネルギ
ーを消費するので、人の運動時の消費エネルギーを求め
る場合には、ベクトル合成した力積を使用するのが合理
的であることが推量される。
ぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーを計算する
ので、力と力を出した時間との積から成る運動強度を正
確に取り入れて消費エネルギーを計算することができ
る。即ち、精度の高い消費エネルギーを得ることができ
る。この場合、力積と消費エネルギーとが直線的相関関
係を持つことは、前述の理論から正しいことが推量され
ると共に、代表的な2種類の運動である歩行及びジョギ
ングという人の単体運動並びに自転車走行という地面と
の媒介物を使用した運動とにおいて、発明者等の実験に
おいて相当程度に実証されている。
から消費エネルギーを計算するので、歩行やジョギング
等の人が全身を使った運動だけでなく、自転車や車椅子
等の足や手を主体とした異種類の運動を行うような場合
に、運動種類毎の又全運動の消費エネルギーを正確に計
算することができる。即ち、力積と消費エネルギーには
直線関係があるものの、運動種類によっては、直線の勾
配等が相違するので、この点を反映させることにより、
計算精度を上げることができる。
ば、計算した消費エネルギーを通常の各種方法で処理す
ることができ、人はこれを健康管理等の目的に利用でき
るようになる。処理としては、例えば、計算された消費
エネルギーを適当に表示させたり記憶させたり、記憶内
容を表示させたり、外部に取り出して健康管理施設等で
分析してもらう等、種々の方法がある。
測定装置が加速度センサと計算手段と処理手段とを有す
るので、人の運動時の消費エネルギーを計算して、これ
を適当に処理することによって利用することができる。
計算手段の入力部は、運動質量を入力できるので、運動
者が誰であっても又どのような運動機器を使用しても、
加速度センサの検出値を用いて運動質量に対応した力積
を計算することができる。
よって運動質量の力積を計算するので、運動によって人
が消費するエネルギーとの相関性の良い量を算出するこ
とができる。この場合、加速度センサで検出した互いに
直角方向の3面の加速度を微小時間毎に取り入れて計算
するので、加速度センサに人の胴体部分とは異なったあ
る程度自在な動きがあっても、それらも正確に検出で
き、結局人の胴体部分の動きから成る力積を精度良く計
算することができる。
力積とほぼ直線的相関関係を持つ人の消費エネルギーを
計算するので、直線という単純な計算式やグラフを利用
でき、計算が極めて容易になり又計算精度を良くするこ
とができる。そして、このような計算を運動種類に対応
して行うので、種々の運動に対して正確な積算を行うこ
とができる。この場合、どの運動に対しても直線を利用
できるので、運動種類に対応した計算も又極めて容易で
ある。
ら運動の種類を判定する運動種類判定部を設け、ここで
判定した運動の種類に対応した直線的相関関係によって
消費エネルギーを計算するので、人による運動種類の入
力操作が不要になり、装置の取扱性が向上する。又、あ
る運動から他の運動に移行するような場合に、中断して
入力操作をする必要がなくなるので、種々の運動を連続
的に行うことができる。
る記憶部と呼び出し部とを設け、この部分も加速度セン
サと共に人の胴体部分に装着可能にするので、これらを
一体形成することができる。そして、運動結果を適当に
蓄えて、任意の時期に健康管理施設等に持ち込んで利用
したり、運動を行った直後や、1日の終わりやその他適
当な時に運動エネルギーを表示させることも可能にな
り、使用性を良くすることができる。
を設けて、人が運動して上昇したときの高度を測定可能
にし、追加計算手段により、測定した高度と運動質量と
から運動質量の位置のエネルギーを計算し、カロリー計
算部では、位置のエネルギーを加えて消費エネルギーを
計算するので、階段や坂道の上昇や山登り等をするとき
でも、消費エネルギーの相当部分を占める位置のエネル
ギーを含めて、全体として正しい消費エネルギーを計算
することができる。その結果、運動カロリー測定装置の
汎用性を向上させることができる。
図である。
構成の一例を示す説明図である。
す4面から成る説明図である。
す。
あり、(a)乃至(c)はそれぞれ前後、左右及び上下
方向のフィルタ処理前後の加速度を示す。
直線図である。
説明図である。
構成の他の例を示す説明図である。
体構成の更に他の例を示す説明図である。
おける測定器の装着状態を示す斜視図である。
グラムを示す説明図である。
ログラムを示す説明図である。
一例を示す曲線図であり、(a)乃至(c)はそれぞれ
前後、左右及び上下方向のフィルタ処理後の値である。
一例を示す曲線図であり、(a)乃至(d)はそれぞ
れ、前後方向、左右方向、上下方向及び合成ベクトルの
ものを示す。
た曲線図である。
係を示す曲線図である。
す曲線図である。
曲線図である。
す曲線図である。
を示す曲線図である。
積と酸素消費量との関係を示す曲線図である。
力積と酸素消費量との関係を示す曲線図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 人力で動く付属物を随伴することがある
人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの
測定を可能にする運動カロリー測定方法において、 前記人の胴体部分に生ずる互いに直角を成す3つの面の
加速度を検出し、 前記人の質量と共に前記付属物の質量を含むことがある
運動質量と検出した前記3つの面の加速度からベクトル
合成によって前記運動質量の力積を計算し、 計算した力積から該力積とほぼ直線的相関関係を持つ前
記人の消費エネルギーを前記運動種類に対応して計算す
る、 ことを特徴とする運動カロリー測定方法。 - 【請求項2】 人力で動く付属物を随伴することがある
人が運動をして運動種類に対応して消費したカロリーの
測定を可能にする運動カロリー測定装置において、 前記人の胴体部分に取付け可能で互いに直角を成す3つ
の面の加速度を検出可能なように形成された加速度セン
サと、 計算手段であって、前記人の質量と共に前記付属物の質
量を含むことがある運動質量を入力可能な入力部と、前
記3つの単位センサで検出した加速度を微小時間毎に取
り入れた入力加速度と前記運動質量とからベクトル合成
によって前記運動質量の力積を計算する力積計算部と、
該力積計算部で計算した力積から該力積とほぼ直線的相
関関係を持つ前記人の消費エネルギーを前記運動種類に
対応して計算するカロリー計算部と、を備えた計算手段
と、 を有することを特徴とする運動カロリー測定装置。 - 【請求項3】 前記入力加速度から前記運動の種類を判
定する運動種類判定部を有し、前記カロリー計算部は前
記運動種類判定部が判定した運動の種類に対応した前記
直線的相関関係によって前記消費エネルギーを計算する
ことを特徴とする請求項2に記載の運動カロリー測定装
置。 - 【請求項4】 前記カロリー計算部で計算した前記消費
エネルギーを記憶する記憶部と該記憶部で記憶した前記
消費エネルギーを呼び出せる呼び出し部とを有し、前記
計算手段と前記記憶部と前記呼び出し部とは前記加速度
センサと共に前記人の胴体部分に取付け可能であること
を特徴とする請求項2に記載の運動カロリー測定装置。 - 【請求項5】 前記人が運動をして上昇したときの高度
を測定可能な高度測定手段と、該高度測定手段で測定し
た前記高度と前記運動質量とから該運動質量の位置のエ
ネルギーを計算する追加計算手段とを有し、前記カロリ
ー計算部は前記追加計算手段で計算した前記位置のエネ
ルギーを加えて前記消費エネルギーを計算することを特
徴とする請求項2に記載の運動カロリー測定装置。
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