JP3571246B2 - データの復調方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば磁気カード等に記録されているデータ信号の復調方法に関するもので、周波数変調方式により記録されているデータを高い信頼性で復調することができるようにしたデータの復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば磁気カードリーダ等の記録再生装置においては、Fおよび2Fという2種類の周波数の組み合わせによって2値のデータ信号を記憶するFM変調方式が一般に知られている。このFM変調方式によって記録されたデータの再生時は、磁気カードの磁気ストライプに対して相対的に磁気ヘッドを摺動させることにより、磁気記録データをアナログ再生信号の形態で再生し、このアナログ再生信号の信号波形に基づき、2値データを復調するようになっている。図10にこの種従来のデータ復調時の一般的な機能ブロックを、図11にその各部の信号波形を示す。
【0003】
図10において、磁気カード10が相対移動することにって得られる磁気ヘッド11の出力信号は二つの増幅器12、15によって増幅される。増幅器12の出力信号はピーク検出回路13によってピーク検出が行われ、ピーク検出回路13のピーク検出信号はコンパレータ14によってゼロレベルと比較されゼロクロス点が検出されるようになっている。他方の増幅器15の出力信号はコンパレータ16によってゼロクロス点が検出され、その出力信号はタイミング発生回路17に入力される。タイミング発生回路17では、コンパレータ14の出力信号の転換位置におけるコンパレータ16の出力信号のレベルを見てそのときのコンパレータ16の出力信号のレベルに応じてその出力レベルを転換するようになっている。タイミング発生回路17の出力信号はデータ弁別回路またはCPU18に入力され、所定の信号処理が行われることによって文字が判別されるようになっている。
【0004】
図10に示す機能ブロックの動作を図11を併せて参照しながらさらに具体的に説明する。磁気カード10に記録されている信号の例を図11(a)に示す。記録信号はFおよび2Fという2種類の周波数の組み合わせによる2値のデータ信号であって、1ビット分の時間間隔T内において信号極性の反転の有無によってそのビットが「0」か「1」かを表している。(a)の例は「01101」を表している。この記録信号を磁気ヘッド11で読み取り、増幅器12、15で増幅したものの例を図11(b)に示す。記録信号「0」に対応する増幅器12、15の出力の周波数に対して記録信号「1」に対応する増幅器12、15の出力の周波数は2倍になっている。
【0005】
ピーク検出回路13は微分回路からなるものと考えてよく、従ってピーク検出出力は図11(c)に示すように増幅器12の出力信号のピーク位置でゼロクロスとなる信号波形が得られる。その信号はコンパレータ14によりゼロレベルと比較され、図11(d)に示すように上記ピーク検出波形のゼロクロス位置で反転するデジタル信号に変換される。他方の増幅器15の出力波形はコンパレータ16によりゼロレベルと比較され、図11(e)に示すように増幅器15の出力波形のゼロクロス位置で反転するデジタル信号に変換される。タイミング発生回路17は、コンパレータ14の出力信号の転換位置におけるコンパレータ16の出力信号のレベルを見てそのときのコンパレータ16の出力信号のレベルに応じてその出力レベルを転換し、図11(f)に示すような信号を出力するようになっている。図11の(f)に示す信号は(a)に示す信号と同じ「01101」を表すデジタル信号となっており、磁気カードに記録されているデータ信号が復調されることがわかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したような磁気カードに記録されているデータの読み取り性能は、磁気記録媒体であるカードの状態や、磁気ヘッドの汚れや摩耗、モータなどからの電気的なノイズ、機械的なノイズなどの影響を受ける。すなわち、磁気カード等の記録媒体は、繰り返し使用されることによって様々な負荷を受ける結果、記録媒体の表面の汚れや傷により、本来存在するはずのない位置に信号が発生することがある。また、記録媒体に記録される基本データは1回書き込まれると使用を繰り返しても書き換えられることはないため、繰り返し使用して磁気ヘッドとの接触を繰り返すうちに磁力が減衰し、再生に必要な信号強度が不足してデータの読み取りの信頼性が低下する。さらに、磁気ヘッドの摩耗によって磁気ヘッドの分解能が低下し、ピークシフトが発生する。
【0007】
このようにしてデータの読み取りに異常が生じると、媒体に記録されているデータの読み取り性能を低下させる要因となり、データを正しく判別することができなくなる。図4はピークシフトを原因とする誤読の例を示す。図4の例において、1文字分のデータを形成する正しい2値データは「1011101」であって、文字区間の第2ビットは本来「0」であるが、現在デコード中である文字区間の第2ビットは、ピークシフトによって、本来のピーク間間隔よりも狭くなっている結果、これを図10、図11に示す従来の方法で復調すると「1」と誤って判定し、2値のデータ列を「1111111」と誤って判定することになる。また、ピークシフトによって第3ビット以降のビットの区切りにもずれが生じ、この影響が後続の文字区間に波及し、後続の文字区間でも誤読を引き起こす原因となっている。
【0008】
前述のFM変調方式では、図3に示すように、1ビットの時間間隔Tに関して一定の基準時間αT(ただし、0≦α≦1)を設定し、この基準時間αT内に読み取り信号の極性反転があるかないかで2値データが「0」かまたは「1」かの判定を行うようになっている。すなわち、基準時間αT内に極性反転がなければ周波数Fで2値データは「0」、基準時間αT内に極性反転があれば周波数2Fで2値データは「1」と判定する。
【0009】
しかしながら、図3に示す例のように、基準時間αTを設定し、その時間αT内に読み取り信号の極性反転があるかないかで2値データを判定するようにしても、前述のような要因によって誤読を生じることがあり、ビット列の一つだけについて誤読を生じたとしても、この誤読が後続のビット列にも波及し、誤った判定をすることになる。換言すれば、これまで説明してきた従来のデータの復調方法によれば、個々のビットごとに基準時間を設定してそれぞれのビットごとに2値データを判定しているため、ビットの一つにでも判定の誤りがあると、その誤りが累積して後続のビットも判定を誤る結果となっていた。
【0010】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、個々のビットの2値データを判定するに当たり、1文字分の文字時間間隔を合理的な方法で区切り、この1文字分の文字時間間隔という要素を加味することによって、誤読を大幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、請求項1に記載されているように、高低2種の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で2値データを形成し、この2値データの所定ビット数とパリティビットとにより1文字分のデータを形成するようになっており、記録されたデータ信号を再生して得られる再生信号波形より一定の時間間隔内でのピーク点の有無を検出することにより2値データを復調するようにしたデータの復調方法であって、上記所定ビット数により記録データの1文字分の文字時間間隔を所定の範囲として定めておき、上記再生信号波形をアナログ・デジタル変換によってデジタルデータに変換し、デジタル化した再生信号波形について全てのピークを検出するとともにそのピーク間の時間間隔を計測してピーク間隔値を生成し、個々のピーク間隔値を逐次加算し、上記1文字分の文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数により1文字の終端を決定し、1文字分ごとデータの復調をするようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の発明において、請求項2記載の発明のように、文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数が、パリティビットの条件を満足するかを判断し、満足しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加して1文字分の終端を決定するようにするとよい。
【0013】
また、請求項3記載の発明のように、パリティビットは奇数パリティとし、文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数が上記パリティビットの条件を満足するかどうかを判断し、満足しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加して1文字分の終端を決定するようにするとよい。
【0014】
請求項4記載の発明のように、前記1文字分の文字時間間隔は、基準ビットセル長を1文字分合わせた数を基準として設定するとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照しながら本発明にかかるデータの復調方法の実施例について説明する。本発明にかかる方法を実行するハードウエアの例を図1に機能ブロック図で示す。図1において、磁気記録媒体である磁気カード20の磁気ストライプには、Fおよび2Fという高低2種類の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で形成された2値データが記録されている。2値データは、所定ビット数とパリティビットとにより1文字分のデータを形成するようになっていて、複数文字分のデータが記録されている。図1の例は磁気カード20の記録信号を再生する場合の例で、磁気カード20を記録再生装置に挿入すると、搬送ローラ26が図示されないモータによって回転駆動され、搬送ローラ26は磁気カード20の磁気ストライプを磁気ヘッド21に摺接させながら搬送し、磁気ヘッド21は磁気ストライプに記録されているデータ信号を読み出すようになっている。
【0016】
磁気ヘッド21の出力信号は増幅器22で必要な信号強度まで増幅され、アナログ・デジタル変換器23によってサンプリングされデジタル信号に変換され、バッファメモリ24に記憶されるようになっている。バッファメモリ24の記憶データはCPU25において読み出され、復調処理が実行される。以下、CPU25における復調処理について説明する。
【0017】
図2に示すように、初めにステップ201(以下ステップについては「S201」、「S202」のように表す)において波形の平滑化を行い、スパイク状ノイズを除去する。S202において逐次波形のピークを検出し、ピークを検出するごとに一つ前のピークとの時間間隔を計測する。次にS203でデータビットを検出する。データビット検出は記録データの開始を示すデータを検出することにより行うことができる。以上の処理を磁気カードの磁気ストライプ全長にわたって実行し、ピーク間隔データの配列を生成する。
【0018】
図5に読み取り波形の例とそのピーク間隔データ(「ピーク間隔値」ともいう)配列の例を示す。磁気カードは、例えばISO規格では第1、第3トラックは記録密度210BPIであり、カード搬送速度を190mm/sとすれば、1ビットに相当する時間は636.6μSである。アナログ波形をA/D変換するときのサンプリングレートを10μsとすれば、1ビットに含まれるデータ点数の理論値は63.7個になる。図5の例では、ピーク間隔データ配列は「64」「65」「33」「31」「33」……となっている。
【0019】
上記ピーク間隔データ配列に基づいてセグメンテーションを行う。セグメンテーションとは、再生波形データを文字に対応するように区切ることをいう(図2、S204参照)。このセグメンテーションの手順の具体例を図7を参照しながら説明する。図7に示す波形はISO第3トラックの例である。ISO第3トラックは4個のデータビットと1個のパリティビットとの合計5ビットで1文字を表す。奇数パリティであるため、ビット0は偶数個しか許されず、従ってセグメントを構成するピーク間隔値の個数は、6、8、10の3通りに限定される。
【0020】
ここで、ピーク間隔値の個数が6ということは、「0」が4個、「1」が1個で構成される文字符号に対応する。ピーク間隔値の個数が8ということは、「0」が2個、「1」が3個の場合であり、ピーク間隔値の個数が10ということは、5ビット全てが「1」の文字符号に対応する。図7に示す波形は図6に示す波形と同じで、ピーク間隔データ配列も同じである。ピーク間隔データ配列の第3番目以降が対象セグメントであるとすれば、この例では、ピーク間隔値の個数が6の場合、6個のピーク間隔データの累計は225であり、ピーク間隔値の個数が8の場合、8個のピーク間隔データの累計は323であり、ピーク間隔値の個数が10の場合、10個のピーク間隔データの累計は388である。
【0021】
上記セグメンテーションの動作例を図6に示す。図6において、まず、ピーク間隔値累計をゼロにする(S301)。次にS302で基準セグメント長を設定する。これは、前述の例ように5ビットで記録データの1文字分を表すようになっているため、基準ビットセル長の5倍に設定する。基準ビットセル長は、例えば、連続する「0」で構成される同期ビット部分の波形を計測するなどして求める。
【0022】
次に、S303において符号化するセグメントの最初のピーク間隔値をピーク間隔値累計に加算する。続いてS304でピーク間隔値累計が基準セグメント長の0.9倍を超えているかどうかを判断する。最初のピーク間隔値を加算した段階では基準セグメント長の0.9倍を超えることはないので、S307で次のピーク間隔データを取り出し、これをS303に戻ってピーク間隔値累計に加算する。以上の動作を数回繰り返すことによって、S304での判断でピーク間隔値累計が基準セグメント長の0.9倍を超えるので、そのときはS305でここまで加算してきたピーク間隔値の個数が偶数であるかどうかチェックする。
【0023】
S306の判断で偶数でなければ、さらにS307で次のピーク間隔データを取り出し、S304,S305を繰り返す。S305でピーク間隔値の個数が偶数と判断されれば、S306に進み、ピーク間隔値累計が基準セグメント長の1.1倍より小さいかどうかをチェックする。ピーク間隔値累計が基準セグメント長の1.1倍より小さければ、これでセグメンテーションを打ち切る。ピーク間隔値累計が基準セグメント長の1.1倍より大きければ、ピーク間隔値累計が大きすぎると判断できるため、S308で最後の2個分のピーク間隔値データをピーク間隔値累計から差し引くとともにピーク間隔値の個数を表すポインタの値を「2」だけ減じる。2個分のピーク間隔値データを差し引く理由は、ピーク間隔値の個数は偶数個しかとりえないという条件を満足させるためである。
【0024】
このようにして1文字分のセグメントが得られる。このセグメンテーション動作を図7の例に当てはめてみると、図7の例では基準ビットセル長が「63」であり、従って基準セグメント長は「315」となる。ピーク間隔値を8個まで加算した段階でその累計値は「323」となり、基準セグメント長の0.9倍以上、1.1倍以下の条件を満足することになり、このセグメントが採用される。
ピーク間隔値の累計個数を、上記のようにして基準セグメント長の0.9〜1.1倍の範囲に入るように決定する根拠は、この範囲内にあれば、1文字分のセグメントがほとんど誤りなく得られることが実験的にわかったからである。
【0025】
このようにして切り出されたセグメントに関して、この構成要素である個々のピーク間隔データをチェックし、バイナリ値に変換する。この操作をここではビット変換と呼ぶ。図2に示すS205がそれで、このビット変換の詳細を図8に示す。図7の例を用いながら図8のビット変換について説明する。まずS40においてピーク間隔値累計を「0」にリセットし、未処理ビット数を7または5にセットする。次にS41で、基準セル幅を、(セグメント長−ピーク間隔値累計)/未処理ビット数を演算することによって設定し、基準境界値を、ピーク間隔値累計+基準セル幅を演算することによって設定し、しきい値Aを、基準境界値−基準セル幅×0.3を演算することによって設定し、しきい値Bを、基準境界値+基準セル幅×0.3を演算することによって設定する。
【0026】
図7の例ではセグメント長は「323」であり、当初、ピーク間隔値累計はゼロ、未処理ビット数の初期値は「5」であるから、S41で、基準セル幅を323/5を演算して「64」と設定する。また、ピーク間隔値累計はゼロであるから、基準境界値は「64」となる。この結果、しきい値Aは、64−64×0.3=44、しきい値Bは、64+64×0.3=83となる。
【0027】
図8のS42において、サブビットカウンタを0にリセットし、次にS43でピーク間隔値をピーク間隔値累計に加算し、ピーク間隔値ポインタを更新する。図7の例でセグメント中の最初のピーク間隔値は「33」でありこれがピーク間隔値累計に加算される結果、累計は「33」となる。ピーク間隔値ポインタは「1」に更新される。上記ピーク間隔値累計「33」はS44でしきい値Aと比較され、上記しきい値Aの「44」よりも小さいので、基準セル幅内にピークがあったことを意味することになるので、S42’においてサブビットカウンタをインクリメント(ここでは0→1)した後S43に戻る。S43ではピーク間隔値累計に次のピーク間隔値「31」が加算されて「63」となる。これはしきい値A=44よりも大きく、しきい値B=83よりも小さいため、S46に進んでサブビットカウンタが0であるかどうかが判断される。上記のようにS42’においてサブビットカウンタはインクリメントされて「1」となっているため、S50が選択され、最初のバイナリ値として「1」が得られる。S52で未処理ビット数が「1」引かれて「5」から「4」に変化する。この未処理ビット数は「0」ではないので、S53での判断を経てS41に戻る。
【0028】
S41では前述のように基準セル幅、基準境界値、しきい値A、しきい値Bを演算する。この場合、基準セル幅は(323−63)/4=65、基準境界値は63+65=128、しきい値Aは128−65×0.3=108、しきい値Bは128+65×0.3=147となる。S43ではピーク間隔値累計にピーク間隔値33が加算されて63+33=96となる。上記の処理と同様にS44,S42’の順に実行され、S43に戻り、ピーク間隔値累計「96」に「33」が加算されてピーク間隔値累計は「129」となる。以下、S44,S46,S50の順に実行され、2番目のバイナリ値=1が得られる。S52で未処理ビット数が「4」から「3」に変化し、従ってその結果は「0」ではないので、S41に戻る。
【0029】
S41では、基準セル幅=(323−129)/3=64、基準境界値=129+64=193、しきい値A=193−64×0.3=174、しきい値B=193+64×0.3=212が演算され、それぞれの値がセットされる。以下、S43,S44,S46,S49の順に実行され、3番目のバイナリ値=0が得られる。以下、未処理ビット数がゼロとなるまで処理が実行され、4番目のバイナリ値=1、5番目のバイナリ値=0が得られる。
【0030】
このようにしてビット変換されることによりビット列が得られる。上記の例で得られるビット列は「11010」であり、これを文字コードに変換する。この例ではパリティビットを除いて得られるデータビットは2進数表現で「1011B」となる。これは16進数表現では「OBH」となる。従って、このセグメントに対応する文字は「OBH」であることがわかる。
【0031】
図2にS211で示されるように、LRCを復調するまで、セグメンテーション、ビット変換、コード変換操作が繰り返され、LRC復調が終わると、最後にS212でLRCチェック、すなわち全体としての復調結果の成否判定を行う。
【0032】
以上説明した実施の形態によれば、再生したアナログ波形をデジタル信号に変換し、これを記録データの1文字分の長さに相当するセグメントに切り出し、このセグメントを一つの処理単位として、この構成要素であるピーク間隔値の大小関係を基準値と比較することにより、「0」と「1」からなるビット列を得てこのセグメントに対応する文字コードを得るため、1文字分の文字時間間隔という要素を加味しながら個々のビットの2値データを復調するすることになり、従来のように個々のビットを単位として(1文字分のセグメント単位ではなく)ビット列を得る場合に比べて、誤読を大幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法を得ることができる。
【0033】
また、セグメントによって予め文字の境界を区切るため、仮にその区間内でビットの読み取りに誤りが生じたとしても、その影響が後続のセグメントでの復調に波及することがなく、従来のような個々のビットごとの復調方法に比べて、読み取りの誤りを少なくすることができる。
【0034】
また、セグメント切り出しにおいては、セグメントが具備すべき重要な条件である、「セグメントの開始点のピーク値の極性と終了点のピーク値の極性が一致している」ことを確保するために、全てのピークを検出するとともにそのピーク間の時間間隔を計測してピーク間隔値を生成し、個々のピーク間隔値を逐次加算し、上記1文字分の文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数により1文字の終端を決定するようにし、さらには、終端条件に達するまでに加算したピーク間隔値の個数が偶数であるか否かをチェックし、偶数でなかった場合は偶数になるようにさらに1個のピーク間隔値を加算するようにしたため、セグメント切り出しの境界を誤って判断することを防ぐことができ、読み取りの信頼性を高めることができる。
【0035】
次に、図10に示す別の実施の形態について説明する。この実施の形態において、上側の増幅器22、AD変換器23、メモリ24、COU25からなる機能ブロック部分は図1に示す実施の形態と同じ構成になっており、その下のピーク検出回路13、コンパレータ14、コンパレータ16、タイミング発生回路からなる機能ブロック部分は、図10に示す従来例と実質同一の構成になっている。すなわち、この実施の形態は、図1に示す実施の形態と図10に示す従来方式とを併用したものであって、これによってより信頼性の高いデータの復調を行うことができる。
【0036】
また、図10に示す従来の機能ブロック構成例では、アナログ回路が出力する読み取りデータパルスをデータ弁別またはCPU18が前述のような従来方式によって復調していたが、機能ブロック構成は図10に示す従来例のままにして、データ弁別またはCPU18によるデータの復調方法を、本発明にかかるデータの復調方法に置き換えて使用することも可能である。
【0037】
本発明にかかるデータの復調方法は、モータ駆動式磁気カードリーダにも適用できるし、手動式磁気カードリーダにも適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、高低2種の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で2値データを形成し、この2値データの所定ビット数とパリティビットとにより1文字分のデータを形成し、このデータ信号を再生して得られる再生信号波形より一定の時間間隔内でのピーク点の有無を検出することにより2値データを復調するようにしたデータの復調方法において、個々のピーク間隔値を逐次加算し、上記1文字分の文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数により1文字の終端を決定し、1文字分を単位として1文字分ごとデータの復調をするようにしたため、従来のように1ビットごとにデータの復調を行うものに対して、1文字分の文字時間間隔という要素を加味しながら個々のビットの2値データを復調するすることになり、誤読を大幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法を得ることができる。
【0039】
請求項2記載の発明によれば、文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数が、パリティビットの条件を満足するかを判断し、満足しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加して1文字分の終端を決定するようになっているため、1文字分のデータを合理的に高い信頼性を持って区切ることができる。
【0040】
請求項3記載の発明によれば、パリティビットは奇数パリティとし、文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数が上記パリティビットの条件を満足するかどうかを判断し、満足しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加して1文字分の終端を決定するようにしたため、1文字分のデータを合理的に高い信頼性を持って区切ることができる。
【0041】
請求項4記載の発明によれば、1文字分の文字時間間隔は、基準ビットセル長を1文字分合わせた数を基準として設定するため、1文字分のデータを合理的に高い信頼性を持って区切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデータの復調方法の実施の形態を示す機能ブロック図である。
【図2】同上実施の形態によるデータ復調動作を示すフローチャートである。
【図3】F2F変調方式を説明するための波形図である。
【図4】データ復調における誤読の例を説明するための波形図である。
【図5】データ復調におけるピーク間隔データ配列の例を示す波形図である。
【図6】本発明における1文字分のセグメンテーションの例を示すフローチャートである。
【図7】同上セグメンテーションの例を示す波形図である。
【図8】上記本発明の実施の形態におけるデータ復調動作の例を示すフローチャートである。
【図9】本発明にかかるデータの復調方法の別の実施の形態を示す機能ブロック図である。
【図10】従来のデータの復調方法の例を示す機能ブロック図である。
【図11】同上従来のデータの復調方法の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
20 磁気カード
21 磁気ヘッド
22 増幅器
23 AD変換器
24 メモリ
25 CPU
Claims (4)
- 高低2種の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で2値データを形成し、この2値データの所定ビット数とパリティビットとにより1文字分のデータを形成するようになっており、記録されたデータ信号を再生して得られる再生信号波形より一定の時間間隔内でのピーク点の有無を検出することにより2値データを復調するようにしたデータの復調方法であって、
上記所定ビット数により記録データの1文字分の文字時間間隔を所定の範囲として定めておき、
上記再生信号波形をアナログ・デジタル変換によってデジタルデータに変換し、
デジタル化した再生信号波形について全てのピークを検出するとともにそのピーク間の時間間隔を計測してピーク間隔値を生成し、
個々のピーク間隔値を逐次加算し、上記1文字分の文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数により1文字の終端を決定し、
1文字分ごとデータの復調をするようにしたことを特徴とするデータの復調方法。 - 文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数が、パリティビットの条件を満足するかを判断し、満足しない場合はさらに次のピーク間隔値を追加して1文字分の終端を決定するようにした請求項1記載のデータの復調方法。
- パリティビットは奇数パリティであり、文字時間間隔内にあるピーク間隔値の個数が上記パリティビットの条件を満足するかどうかを判断し、満足しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加して1文字分の終端を決定するようにした請求項1記載のデータの復調方法。
- 1文字分の文字時間間隔は、基準ビットセル長を1文字分合わせた数を基準として設定したものである請求項1記載のデータの復調方法。
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