JP2000293961A - データの復調方法 - Google Patents
データの復調方法Info
- Publication number
- JP2000293961A JP2000293961A JP11097615A JP9761599A JP2000293961A JP 2000293961 A JP2000293961 A JP 2000293961A JP 11097615 A JP11097615 A JP 11097615A JP 9761599 A JP9761599 A JP 9761599A JP 2000293961 A JP2000293961 A JP 2000293961A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data
- character
- value
- peak
- peak interval
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 52
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 31
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 claims description 17
- 238000003491 array Methods 0.000 claims description 9
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 17
- 230000011218 segmentation Effects 0.000 description 12
- 230000001186 cumulative effect Effects 0.000 description 11
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 9
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 1
- 230000002457 bidirectional effect Effects 0.000 description 1
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 1
- 238000009499 grossing Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Digital Magnetic Recording (AREA)
- Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本来存在するはずのないピークが存在し、本
来存在すべき位置にピークが存在しなくても、誤読を大
幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法
を得る。 【解決手段】 高低2種の周波数信号を組み合わせた周
波数変調信号で2値データを形成し、その所定ビット数
とパリティビットにより1文字分のデータを形成し、記
録データ信号の再生信号波形より一定の時間間隔内での
ピーク点の有無を検出して2値データを復調する。所定
ビット数により記録データの1文字分の時間間隔を所定
の範囲として定め、デジタル再生信号波形について全て
のピークを検出し、そのピーク間の時間間隔を計測して
ピーク間隔値を生成し、個々のピーク間隔値を逐次加算
し、1文字分の時間間隔内にあるピーク位置により1文
字の終端を決定し、1文字分を構成する個々のピーク間
隔値を基準値と比較して2値データのビット配列に変換
し、1文字分のデータの復調をする。
来存在すべき位置にピークが存在しなくても、誤読を大
幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法
を得る。 【解決手段】 高低2種の周波数信号を組み合わせた周
波数変調信号で2値データを形成し、その所定ビット数
とパリティビットにより1文字分のデータを形成し、記
録データ信号の再生信号波形より一定の時間間隔内での
ピーク点の有無を検出して2値データを復調する。所定
ビット数により記録データの1文字分の時間間隔を所定
の範囲として定め、デジタル再生信号波形について全て
のピークを検出し、そのピーク間の時間間隔を計測して
ピーク間隔値を生成し、個々のピーク間隔値を逐次加算
し、1文字分の時間間隔内にあるピーク位置により1文
字の終端を決定し、1文字分を構成する個々のピーク間
隔値を基準値と比較して2値データのビット配列に変換
し、1文字分のデータの復調をする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気カード
等に記録されているデータ信号の復調方法に関するもの
で、周波数変調方式により記録されているデータを高い
信頼性で復調することができるようにしたデータの復調
方法に関する。
等に記録されているデータ信号の復調方法に関するもの
で、周波数変調方式により記録されているデータを高い
信頼性で復調することができるようにしたデータの復調
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば磁気カードリーダ等の記録再生装
置においては、Fおよび2Fという2種類の周波数の組
み合わせによって2値のデータ信号を記憶するFM変調
方式が一般に知られている。このFM変調方式によって
記録されたデータの再生時は、磁気カードの磁気ストラ
イプに対して相対的に磁気ヘッドを摺動させることによ
り、磁気記録データをアナログ再生信号の形態で再生
し、このアナログ再生信号の信号波形に基づき、2値デ
ータを復調するようになっている。
置においては、Fおよび2Fという2種類の周波数の組
み合わせによって2値のデータ信号を記憶するFM変調
方式が一般に知られている。このFM変調方式によって
記録されたデータの再生時は、磁気カードの磁気ストラ
イプに対して相対的に磁気ヘッドを摺動させることによ
り、磁気記録データをアナログ再生信号の形態で再生
し、このアナログ再生信号の信号波形に基づき、2値デ
ータを復調するようになっている。
【0003】一般的な磁気カードの磁気ストライプは、
実際に記録データが記憶されている有効データ領域だけ
ではなく、その前の同期ビット領域と、記録データの始
まりを示すSTXコード領域と、有効データ領域の後ろ
のデータ終了を示すETXコード領域、LRCコード領
域および同期ビット領域を有している。
実際に記録データが記憶されている有効データ領域だけ
ではなく、その前の同期ビット領域と、記録データの始
まりを示すSTXコード領域と、有効データ領域の後ろ
のデータ終了を示すETXコード領域、LRCコード領
域および同期ビット領域を有している。
【0004】図14に上記のような従来の磁気カードの
記録データ復調時の一般的な機能ブロックを、図15に
その各部の信号波形を示す。図14において、磁気カー
ド10が相対移動することによって得られる磁気ヘッド
11の出力信号は二つの増幅器12、15によって増幅
される。増幅器12の出力信号はピーク検出回路13に
よってピーク検出が行われ、ピーク検出回路13のピー
ク検出信号はコンパレータ14によってゼロレベルと比
較されゼロクロス点が検出されるようになっている。他
方の増幅器15の出力信号はコンパレータ16によって
ゼロクロス点が検出され、その出力信号はタイミング発
生回路17に入力される。タイミング発生回路17で
は、コンパレータ14の出力信号の転換位置におけるコ
ンパレータ16の出力信号のレベルを見て、そのときの
コンパレータ16の出力信号レベルに応じてその出力レ
ベルを転換するようになっている。タイミング発生回路
17の出力信号はデータ弁別回路またはCPU18に入
力され、所定の信号処理が行われることによって文字が
判別されるようになっている。
記録データ復調時の一般的な機能ブロックを、図15に
その各部の信号波形を示す。図14において、磁気カー
ド10が相対移動することによって得られる磁気ヘッド
11の出力信号は二つの増幅器12、15によって増幅
される。増幅器12の出力信号はピーク検出回路13に
よってピーク検出が行われ、ピーク検出回路13のピー
ク検出信号はコンパレータ14によってゼロレベルと比
較されゼロクロス点が検出されるようになっている。他
方の増幅器15の出力信号はコンパレータ16によって
ゼロクロス点が検出され、その出力信号はタイミング発
生回路17に入力される。タイミング発生回路17で
は、コンパレータ14の出力信号の転換位置におけるコ
ンパレータ16の出力信号のレベルを見て、そのときの
コンパレータ16の出力信号レベルに応じてその出力レ
ベルを転換するようになっている。タイミング発生回路
17の出力信号はデータ弁別回路またはCPU18に入
力され、所定の信号処理が行われることによって文字が
判別されるようになっている。
【0005】図14に示す機能ブロックの動作を、図1
5を併せて参照しながらさらに具体的に説明する。磁気
カード10に記録されている信号の例を図15(a)に
示す。記録信号はFおよび2Fという2種類の周波数の
組み合わせによる2値のデータ信号であって、1ビット
分の時間間隔T内において信号極性の反転の有無によっ
てそのビットが「0」か「1」かを表している。(a)
の例は「01101」を表している。この記録信号を磁
気ヘッド11で読み取り、増幅器12、15で増幅した
ものの例を図15(b)に示す。記録信号「0」に対応
する増幅器12、15の出力の周波数に対して記録信号
「1」に対応する増幅器12、15の出力の周波数は2
倍になっている。
5を併せて参照しながらさらに具体的に説明する。磁気
カード10に記録されている信号の例を図15(a)に
示す。記録信号はFおよび2Fという2種類の周波数の
組み合わせによる2値のデータ信号であって、1ビット
分の時間間隔T内において信号極性の反転の有無によっ
てそのビットが「0」か「1」かを表している。(a)
の例は「01101」を表している。この記録信号を磁
気ヘッド11で読み取り、増幅器12、15で増幅した
ものの例を図15(b)に示す。記録信号「0」に対応
する増幅器12、15の出力の周波数に対して記録信号
「1」に対応する増幅器12、15の出力の周波数は2
倍になっている。
【0006】ピーク検出回路13は微分回路からなるも
のと考えてよく、従ってピーク検出出力は図15(c)
に示すように増幅器12の出力信号のピーク位置でゼロ
クロスとなる信号波形が得られる。その信号はコンパレ
ータ14によりゼロレベルと比較され、図15(d)に
示すように上記ピーク検出波形のゼロクロス位置で反転
するデジタル信号に変換される。他方の増幅器15の出
力波形はコンパレータ16によりゼロレベルと比較さ
れ、図15(e)に示すように増幅器15の出力波形の
ゼロクロス位置で反転するデジタル信号に変換される。
タイミング発生回路17は、コンパレータ14の出力信
号の転換位置におけるコンパレータ16の出力信号のレ
ベルを見て、そのときのコンパレータ16の出力信号レ
ベルに応じてその出力レベルを転換し、図15(f)に
示すような信号を出力するようになっている。図15の
(f)に示す信号は(a)に示す信号と同じ「0110
1」を表すデジタル信号となっており、磁気カードに記
録されているデータ信号が復調されることがわかる。
のと考えてよく、従ってピーク検出出力は図15(c)
に示すように増幅器12の出力信号のピーク位置でゼロ
クロスとなる信号波形が得られる。その信号はコンパレ
ータ14によりゼロレベルと比較され、図15(d)に
示すように上記ピーク検出波形のゼロクロス位置で反転
するデジタル信号に変換される。他方の増幅器15の出
力波形はコンパレータ16によりゼロレベルと比較さ
れ、図15(e)に示すように増幅器15の出力波形の
ゼロクロス位置で反転するデジタル信号に変換される。
タイミング発生回路17は、コンパレータ14の出力信
号の転換位置におけるコンパレータ16の出力信号のレ
ベルを見て、そのときのコンパレータ16の出力信号レ
ベルに応じてその出力レベルを転換し、図15(f)に
示すような信号を出力するようになっている。図15の
(f)に示す信号は(a)に示す信号と同じ「0110
1」を表すデジタル信号となっており、磁気カードに記
録されているデータ信号が復調されることがわかる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したような磁
気カードに記録されているデータの読み取り性能は、磁
気記録媒体であるカードの状態や、磁気ヘッドの汚れや
摩耗、モータなどからの電気的なノイズ、機械的なノイ
ズなどの影響を受ける。すなわち、磁気カード等の記録
媒体は、繰り返し使用されることによって様々な負荷を
受ける結果、記録媒体の表面の汚れや傷により、本来存
在するはずのない位置に信号が発生することがある。ま
た、記録媒体に記録される基本データは1回書き込まれ
ると使用を繰り返しても書き換えられることはないた
め、繰り返し使用して磁気ヘッドとの接触を繰り返すう
ちに磁力が減衰し、再生に必要な信号強度が不足してデ
ータの読み取りの信頼性が低下する。さらに、磁気ヘッ
ドの摩耗によって磁気ヘッドの分解能が低下し、ピーク
シフトが発生する。
気カードに記録されているデータの読み取り性能は、磁
気記録媒体であるカードの状態や、磁気ヘッドの汚れや
摩耗、モータなどからの電気的なノイズ、機械的なノイ
ズなどの影響を受ける。すなわち、磁気カード等の記録
媒体は、繰り返し使用されることによって様々な負荷を
受ける結果、記録媒体の表面の汚れや傷により、本来存
在するはずのない位置に信号が発生することがある。ま
た、記録媒体に記録される基本データは1回書き込まれ
ると使用を繰り返しても書き換えられることはないた
め、繰り返し使用して磁気ヘッドとの接触を繰り返すう
ちに磁力が減衰し、再生に必要な信号強度が不足してデ
ータの読み取りの信頼性が低下する。さらに、磁気ヘッ
ドの摩耗によって磁気ヘッドの分解能が低下し、ピーク
シフトが発生する。
【0008】このようにしてデータの読み取りに異常が
生じると、媒体に記録されているデータの読み取り性能
を低下させる要因となり、データを正しく判別すること
ができなくなる。図4は、本来存在するはずのないピー
クが存在したり、本来存在すべき位置にピークが存在し
なかったりした場合に、異常波形が忠実にデコードされ
ることを原因とする誤読の例を示す。図4の例では、1
文字分のデータを形成する正しい2値データは「100
00」であるが、文字区間の第4ビットの位置に、本来
は存在しなかったピークが2個出現している。そのた
め、これを図14、図15に示す従来の方法で復調する
と、上記第4ビットの位置は「1」と誤って判定し、続
く第5ビット目にも「1」が存在するものと誤って判定
し、その結果、2値のデータ列を「10011」と誤っ
て読み取られることになる。また、上記のようにビット
数を誤って読み取ると、以降のビットの区切りにもずれ
が生じ、この影響が後続の文字区間に波及し、後続の文
字区間でも誤読を引き起こす原因となる場合もある。
生じると、媒体に記録されているデータの読み取り性能
を低下させる要因となり、データを正しく判別すること
ができなくなる。図4は、本来存在するはずのないピー
クが存在したり、本来存在すべき位置にピークが存在し
なかったりした場合に、異常波形が忠実にデコードされ
ることを原因とする誤読の例を示す。図4の例では、1
文字分のデータを形成する正しい2値データは「100
00」であるが、文字区間の第4ビットの位置に、本来
は存在しなかったピークが2個出現している。そのた
め、これを図14、図15に示す従来の方法で復調する
と、上記第4ビットの位置は「1」と誤って判定し、続
く第5ビット目にも「1」が存在するものと誤って判定
し、その結果、2値のデータ列を「10011」と誤っ
て読み取られることになる。また、上記のようにビット
数を誤って読み取ると、以降のビットの区切りにもずれ
が生じ、この影響が後続の文字区間に波及し、後続の文
字区間でも誤読を引き起こす原因となる場合もある。
【0009】本来存在するはずのないピークが存在した
り、本来存在すべき位置にピークが存在しなかったりす
る別の波形の例として図10に示すようなものもある。
図10に示す波形の例は、第2ビットと第3ビットから
なる2ビットの区間に、もともとピークが1個だけしか
存在せず、本来の正しいコードは「10011」であっ
たにもかかわらず、何らかの原因で上記2ビットの区間
に3個のピークが生成された例である。これを図14、
図15に示す従来の方法で復調すると、2値のデータ列
を「11111」と誤って読み取ることになる。
り、本来存在すべき位置にピークが存在しなかったりす
る別の波形の例として図10に示すようなものもある。
図10に示す波形の例は、第2ビットと第3ビットから
なる2ビットの区間に、もともとピークが1個だけしか
存在せず、本来の正しいコードは「10011」であっ
たにもかかわらず、何らかの原因で上記2ビットの区間
に3個のピークが生成された例である。これを図14、
図15に示す従来の方法で復調すると、2値のデータ列
を「11111」と誤って読み取ることになる。
【0010】前述のFM変調方式では、図3に示すよう
に、1ビットの時間間隔Tに関して一定の基準時間αT
(ただし、0≦α≦1)を設定し、この基準時間αT内
に読み取り信号の極性反転があるかないかで2値データ
が「0」かまたは「1」かの判定を行うようになってい
る。すなわち、基準時間αT内に極性反転がなければ周
波数Fで2値データは「0」、基準時間αT内に極性反
転があれば周波数2Fで2値データは「1」と判定す
る。これによってある程度のピークシフトによる影響を
回避することができる。
に、1ビットの時間間隔Tに関して一定の基準時間αT
(ただし、0≦α≦1)を設定し、この基準時間αT内
に読み取り信号の極性反転があるかないかで2値データ
が「0」かまたは「1」かの判定を行うようになってい
る。すなわち、基準時間αT内に極性反転がなければ周
波数Fで2値データは「0」、基準時間αT内に極性反
転があれば周波数2Fで2値データは「1」と判定す
る。これによってある程度のピークシフトによる影響を
回避することができる。
【0011】しかしながら、図3に示す例のように、基
準時間αTを設定し、その時間αT内に読み取り信号の
極性反転があるかないかで2値データを判定するように
しても、前述のような、本来存在するはずのないピーク
が存在したり、本来存在すべき位置にピークが存在しな
かったりすることによって誤読を生じることがある。そ
して、ビット列中のたった一つのビットだけについて誤
読を生じたとしても、この誤読が後続のビット列にも波
及し、誤った判定をすることになる。そこで本出願人
は、一つのビットの誤読が後続のビット列に波及するこ
とのないようにしたデータの復調方法について先に特許
出願した。特願平11−88048号の明細書および図
面に記載されている発明がそれで、個々のビットの2値
データを判定するに当たり、1文字分の文字時間間隔を
合理的な方法で区切り、この1文字分の文字時間間隔と
いう要素を加味することによって、誤読を大幅に減ら
し、信頼性の高いデータの復調を可能としたものであ
る。
準時間αTを設定し、その時間αT内に読み取り信号の
極性反転があるかないかで2値データを判定するように
しても、前述のような、本来存在するはずのないピーク
が存在したり、本来存在すべき位置にピークが存在しな
かったりすることによって誤読を生じることがある。そ
して、ビット列中のたった一つのビットだけについて誤
読を生じたとしても、この誤読が後続のビット列にも波
及し、誤った判定をすることになる。そこで本出願人
は、一つのビットの誤読が後続のビット列に波及するこ
とのないようにしたデータの復調方法について先に特許
出願した。特願平11−88048号の明細書および図
面に記載されている発明がそれで、個々のビットの2値
データを判定するに当たり、1文字分の文字時間間隔を
合理的な方法で区切り、この1文字分の文字時間間隔と
いう要素を加味することによって、誤読を大幅に減ら
し、信頼性の高いデータの復調を可能としたものであ
る。
【0012】本発明は上記のような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、上記先の出願にかかる発明に加え
て、本来存在するはずのないピークが存在したり、本来
存在すべき位置にピークが存在しなかったりしても、誤
読を大幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復
調を可能としたデータの復調方法を提供することを目的
とする。
てなされたもので、上記先の出願にかかる発明に加え
て、本来存在するはずのないピークが存在したり、本来
存在すべき位置にピークが存在しなかったりしても、誤
読を大幅に減らすことができ、信頼性の高いデータの復
調を可能としたデータの復調方法を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1に記載されているように、高低
2種の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で
2値データを形成し、この2値データの所定ビット数と
パリティビットとにより1文字分のデータを形成するよ
うになっており、記録されたデータ信号を再生して得ら
れる再生信号波形より上記周波数変調信号の低い周波数
信号の周期に基づいてピーク点の有無を検出することに
より2値データを復調するようにしたデータの復調方法
であって、上記再生信号波形をアナログ・デジタル変換
によってデジタルデータに変換し、デジタル化した再生
信号波形の各ピーク間の時間間隔を計測してピーク間隔
値配列を生成し、ピーク間隔値配列より個々のピーク間
隔値を逐次加算して1文字分の終端を決定し、1文字分
を構成する個々のピーク間隔値を基準値と比較すること
により2値データからなるビット配列に変換し、1文字
分のデータの復調をするようにしたことを特徴とする。
めに本発明は、請求項1に記載されているように、高低
2種の周波数信号の組み合わせによる周波数変調信号で
2値データを形成し、この2値データの所定ビット数と
パリティビットとにより1文字分のデータを形成するよ
うになっており、記録されたデータ信号を再生して得ら
れる再生信号波形より上記周波数変調信号の低い周波数
信号の周期に基づいてピーク点の有無を検出することに
より2値データを復調するようにしたデータの復調方法
であって、上記再生信号波形をアナログ・デジタル変換
によってデジタルデータに変換し、デジタル化した再生
信号波形の各ピーク間の時間間隔を計測してピーク間隔
値配列を生成し、ピーク間隔値配列より個々のピーク間
隔値を逐次加算して1文字分の終端を決定し、1文字分
を構成する個々のピーク間隔値を基準値と比較すること
により2値データからなるビット配列に変換し、1文字
分のデータの復調をするようにしたことを特徴とする。
【0014】上記基準値は、請求項2記載の発明のよう
に、理想的な間隔値をもとにある範囲を有するように定
められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小さ
い場合あるいは大きい場合に波形異常があることを検出
し、この波形異常をパリティビットの条件から修正して
1文字分のデータの復調をするようにするとよい。
に、理想的な間隔値をもとにある範囲を有するように定
められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小さ
い場合あるいは大きい場合に波形異常があることを検出
し、この波形異常をパリティビットの条件から修正して
1文字分のデータの復調をするようにするとよい。
【0015】請求項3記載の発明のように、請求項1記
載の発明において、ピーク間隔値データ配列より個々の
ピーク間隔値を逐次加算して1文字の終端を決定したの
ち、上記1文字分を構成する個々のピーク間隔値を順方
向および逆方向に基準値と比較して二つのビット配列を
求め、この、二つのビット配列に基づいて1文字分のデ
ータの復調をするようにするとよい。
載の発明において、ピーク間隔値データ配列より個々の
ピーク間隔値を逐次加算して1文字の終端を決定したの
ち、上記1文字分を構成する個々のピーク間隔値を順方
向および逆方向に基準値と比較して二つのビット配列を
求め、この、二つのビット配列に基づいて1文字分のデ
ータの復調をするようにするとよい。
【0016】上記基準値は、請求項4記載の発明のよう
に、理想的な間隔値をもとにある範囲を有するように定
められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小さ
い場合あるいは大きい場合に、1文字分を構成する個々
のピーク間隔値を順方向および逆方向に基準値と比較す
るようにするとよい。
に、理想的な間隔値をもとにある範囲を有するように定
められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小さ
い場合あるいは大きい場合に、1文字分を構成する個々
のピーク間隔値を順方向および逆方向に基準値と比較す
るようにするとよい。
【0017】請求項5記載の発明のように、請求項4記
載の発明において、順方向に比較して求めたビット配列
と逆方向に比較して求めたビット配列とが一致しない場
合、その差異部分をパリティビットの条件から修正する
ようにするとよい。
載の発明において、順方向に比較して求めたビット配列
と逆方向に比較して求めたビット配列とが一致しない場
合、その差異部分をパリティビットの条件から修正する
ようにするとよい。
【0018】請求項6記載の発明のように、請求項2ま
たは3記載の発明において、所定ビット数により記録デ
ータの1文字分の文字時間間隔を所定の範囲として定め
ておき、1文字分の時間間隔内にあるピーク位置により
1文字の終端を決定するとともに、時間間隔内にあるピ
ーク位置までのピーク間隔値の個数が、パリティビット
の条件を満足するか否かを検出し、満足しない場合はさ
らに次のピーク間隔値のデータを追加するようにして1
文字の終端を決定するようにするとよい。
たは3記載の発明において、所定ビット数により記録デ
ータの1文字分の文字時間間隔を所定の範囲として定め
ておき、1文字分の時間間隔内にあるピーク位置により
1文字の終端を決定するとともに、時間間隔内にあるピ
ーク位置までのピーク間隔値の個数が、パリティビット
の条件を満足するか否かを検出し、満足しない場合はさ
らに次のピーク間隔値のデータを追加するようにして1
文字の終端を決定するようにするとよい。
【0019】請求項7記載の発明のように、請求項2記
載の発明において、パリティビットは奇数パリティであ
り、文字時間間隔内にあるピーク位置までのピーク間隔
値の個数が偶数であるか否かを検出し、奇数である場合
はさらに次のピーク間隔値のデータを追加するようにし
て1文字の終端を決定するようにするとよい。
載の発明において、パリティビットは奇数パリティであ
り、文字時間間隔内にあるピーク位置までのピーク間隔
値の個数が偶数であるか否かを検出し、奇数である場合
はさらに次のピーク間隔値のデータを追加するようにし
て1文字の終端を決定するようにするとよい。
【0020】請求項8記載の発明のように、請求項1記
載の発明において、ピーク間隔値データ配列中の一つの
ピーク間隔値から1ビットの2値データを求めたら、1
文字分のピーク間隔値累計から上記一つのピーク間隔値
を差し引き、残りのピーク間隔値累計と未処理ビット数
とから次の基準値を決定するようにするとよい。
載の発明において、ピーク間隔値データ配列中の一つの
ピーク間隔値から1ビットの2値データを求めたら、1
文字分のピーク間隔値累計から上記一つのピーク間隔値
を差し引き、残りのピーク間隔値累計と未処理ビット数
とから次の基準値を決定するようにするとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図13を参照しなが
ら本発明にかかるデータの復調方法の実施の形態につい
て説明する。本発明にかかる方法を実行するハードウエ
アの例を図1に機能ブロック図で示す。図1において、
磁気記録媒体である磁気カード20の磁気ストライプに
は、Fおよび2Fという高低2種類の周波数信号の組み
合わせによる周波数変調信号で形成された2値データが
記録されている。2値データは、所定ビット数とパリテ
ィビットとにより1文字分のデータを形成するようにな
っていて、複数文字分のデータが記録されている。図1
の例は磁気カード20の記録信号を再生する場合の例
で、磁気カード20を記録再生装置に挿入すると、搬送
ローラ26が図示されないモータによって回転駆動さ
れ、搬送ローラ26は磁気カード20の磁気ストライプ
を磁気ヘッド21に摺接させながら搬送し、磁気ヘッド
21は磁気ストライプに記録されているデータ信号を読
み出すようになっている。
ら本発明にかかるデータの復調方法の実施の形態につい
て説明する。本発明にかかる方法を実行するハードウエ
アの例を図1に機能ブロック図で示す。図1において、
磁気記録媒体である磁気カード20の磁気ストライプに
は、Fおよび2Fという高低2種類の周波数信号の組み
合わせによる周波数変調信号で形成された2値データが
記録されている。2値データは、所定ビット数とパリテ
ィビットとにより1文字分のデータを形成するようにな
っていて、複数文字分のデータが記録されている。図1
の例は磁気カード20の記録信号を再生する場合の例
で、磁気カード20を記録再生装置に挿入すると、搬送
ローラ26が図示されないモータによって回転駆動さ
れ、搬送ローラ26は磁気カード20の磁気ストライプ
を磁気ヘッド21に摺接させながら搬送し、磁気ヘッド
21は磁気ストライプに記録されているデータ信号を読
み出すようになっている。
【0022】磁気ヘッド21の出力信号は増幅器22で
必要な信号強度まで増幅され、アナログ・デジタル変換
器23によってサンプリングされデジタル信号に変換さ
れ、バッファメモリ24に記憶されるようになってい
る。バッファメモリ24の記憶データはCPU25にお
いて読み出され、復調処理が実行される。以下、CPU
25における復調処理について説明する。
必要な信号強度まで増幅され、アナログ・デジタル変換
器23によってサンプリングされデジタル信号に変換さ
れ、バッファメモリ24に記憶されるようになってい
る。バッファメモリ24の記憶データはCPU25にお
いて読み出され、復調処理が実行される。以下、CPU
25における復調処理について説明する。
【0023】図2に示すように、初めにステップ201
(以下ステップについては「S201」、「S202」
のように表す)において波形の平滑化を行い、スパイク
状ノイズを除去する。S202において逐次波形のピー
クを検出し、ピークを検出するごとに一つ前のピークと
の時間間隔を計測する。次にS203でデータビットを
検出する。データビットの検出は記録データの開始を示
すデータを検出することにより行うことができる。以上
の処理をLRCを復調するまで、すなわち磁気カードの
磁気ストライプ全長にわたって実行し、ピーク間隔デー
タの配列を生成する。
(以下ステップについては「S201」、「S202」
のように表す)において波形の平滑化を行い、スパイク
状ノイズを除去する。S202において逐次波形のピー
クを検出し、ピークを検出するごとに一つ前のピークと
の時間間隔を計測する。次にS203でデータビットを
検出する。データビットの検出は記録データの開始を示
すデータを検出することにより行うことができる。以上
の処理をLRCを復調するまで、すなわち磁気カードの
磁気ストライプ全長にわたって実行し、ピーク間隔デー
タの配列を生成する。
【0024】図5に読み取り波形の例とそのピーク間隔
データ(「ピーク間隔値」ともいう)配列の例を示す。
磁気カードは、例えばISO規格では第1、第3トラッ
クは記録密度210BPIであり、カード搬送速度を1
90mm/sとすれば、1ビットに相当する時間は63
6.6μSである。アナログ波形をA/D変換するとき
のサンプリングレートを10μsとすれば、1ビットに
含まれるデータ点数の理論値は63.7個になる。図5
の例では、ピーク間隔データ配列は「64」「65」
「33」「31」「33」……となっている。
データ(「ピーク間隔値」ともいう)配列の例を示す。
磁気カードは、例えばISO規格では第1、第3トラッ
クは記録密度210BPIであり、カード搬送速度を1
90mm/sとすれば、1ビットに相当する時間は63
6.6μSである。アナログ波形をA/D変換するとき
のサンプリングレートを10μsとすれば、1ビットに
含まれるデータ点数の理論値は63.7個になる。図5
の例では、ピーク間隔データ配列は「64」「65」
「33」「31」「33」……となっている。
【0025】上記ピーク間隔データ配列に基づいてセグ
メンテーションを行う。セグメンテーションとは、再生
波形データを文字に対応するように区切ることをいう
(図2、S204参照)。このセグメンテーションの手
順の具体例を図6、図7を参照しながら説明する。図6
に示す波形はISO第3トラックの例である。ISO第
3トラックは4個のデータビットと1個のパリティビッ
トとの合計5ビットで1文字を表す。奇数パリティであ
るため、ビット0は偶数個しか許されず、従ってセグメ
ントを構成するピーク間隔値の個数は、6、8、10の
3通りに限定される。
メンテーションを行う。セグメンテーションとは、再生
波形データを文字に対応するように区切ることをいう
(図2、S204参照)。このセグメンテーションの手
順の具体例を図6、図7を参照しながら説明する。図6
に示す波形はISO第3トラックの例である。ISO第
3トラックは4個のデータビットと1個のパリティビッ
トとの合計5ビットで1文字を表す。奇数パリティであ
るため、ビット0は偶数個しか許されず、従ってセグメ
ントを構成するピーク間隔値の個数は、6、8、10の
3通りに限定される。
【0026】ここで、ピーク間隔値の個数が6というこ
とは、「0」が4個、「1」が1個で構成される文字符
号に対応する。ピーク間隔値の個数が8ということは、
「0」が2個、「1」が3個の場合であり、ピーク間隔
値の個数が10ということは、5ビット全てが「1」の
文字符号に対応する。図6に示す波形は図5に示す波形
と同じで、ピーク間隔データ配列も同じである。ピーク
間隔データ配列の第3番目以降が対象セグメントである
とすれば、この例では、ピーク間隔値の個数が6の場
合、6個のピーク間隔データの累計は225であり、ピ
ーク間隔値の個数が8の場合、8個のピーク間隔データ
の累計は323であり、ピーク間隔値の個数が10の場
合、10個のピーク間隔データの累計は388である。
とは、「0」が4個、「1」が1個で構成される文字符
号に対応する。ピーク間隔値の個数が8ということは、
「0」が2個、「1」が3個の場合であり、ピーク間隔
値の個数が10ということは、5ビット全てが「1」の
文字符号に対応する。図6に示す波形は図5に示す波形
と同じで、ピーク間隔データ配列も同じである。ピーク
間隔データ配列の第3番目以降が対象セグメントである
とすれば、この例では、ピーク間隔値の個数が6の場
合、6個のピーク間隔データの累計は225であり、ピ
ーク間隔値の個数が8の場合、8個のピーク間隔データ
の累計は323であり、ピーク間隔値の個数が10の場
合、10個のピーク間隔データの累計は388である。
【0027】上記セグメンテーションの動作例を図7に
示す。図7において、まず、ピーク間隔値累計をゼロに
する(S301)。次にS302で基準セグメント長を
設定する。これは、前述の例ように5ビットで記録デー
タの1文字分を表すようになっているため、基準ビット
セル長の5倍に設定する。基準ビットセル長は、例え
ば、連続する「0」で構成される同期ビット部分の波形
を計測するなどして求める。
示す。図7において、まず、ピーク間隔値累計をゼロに
する(S301)。次にS302で基準セグメント長を
設定する。これは、前述の例ように5ビットで記録デー
タの1文字分を表すようになっているため、基準ビット
セル長の5倍に設定する。基準ビットセル長は、例え
ば、連続する「0」で構成される同期ビット部分の波形
を計測するなどして求める。
【0028】次に、S303において符号化するセグメ
ントの最初のピーク間隔値をピーク間隔値累計に加算す
る。続いてS304でピーク間隔値累計が基準セグメン
ト長の0.9倍を超えているかどうかを判断する。最初
のピーク間隔値を加算した段階では基準セグメント長の
0.9倍を超えることはないので、S307で次のピー
ク間隔データを取り出し、これをS303に戻ってピー
ク間隔値累計に加算する。以上の動作を数回繰り返すこ
とによって、S304での判断でピーク間隔値累計が基
準セグメント長の0.9倍を超えるので、そのときはS
305でここまで加算してきたピーク間隔値の個数が偶
数であるかどうかチェックする。
ントの最初のピーク間隔値をピーク間隔値累計に加算す
る。続いてS304でピーク間隔値累計が基準セグメン
ト長の0.9倍を超えているかどうかを判断する。最初
のピーク間隔値を加算した段階では基準セグメント長の
0.9倍を超えることはないので、S307で次のピー
ク間隔データを取り出し、これをS303に戻ってピー
ク間隔値累計に加算する。以上の動作を数回繰り返すこ
とによって、S304での判断でピーク間隔値累計が基
準セグメント長の0.9倍を超えるので、そのときはS
305でここまで加算してきたピーク間隔値の個数が偶
数であるかどうかチェックする。
【0029】S306の判断で偶数でなければ、さらに
S307で次のピーク間隔データを取り出し、S30
4,S305を繰り返す。S305でピーク間隔値の個
数が偶数と判断されれば、S306に進み、ピーク間隔
値累計が基準セグメント長の1.1倍より小さいかどう
かをチェックする。ピーク間隔値累計が基準セグメント
長の1.1倍より小さければ、これでセグメンテーショ
ンを打ち切る。ピーク間隔値累計が基準セグメント長の
1.1倍より大きければ、ピーク間隔値累計が大きすぎ
ると判断できるため、S308で最後の2個分のピーク
間隔値データをピーク間隔値累計から差し引くとともに
ピーク間隔値の個数を表すポインタの値を「2」だけ減
じる。2個分のピーク間隔値データを差し引く理由は、
ピーク間隔値の個数は偶数個しかとりえないという条件
を満足させるためである。
S307で次のピーク間隔データを取り出し、S30
4,S305を繰り返す。S305でピーク間隔値の個
数が偶数と判断されれば、S306に進み、ピーク間隔
値累計が基準セグメント長の1.1倍より小さいかどう
かをチェックする。ピーク間隔値累計が基準セグメント
長の1.1倍より小さければ、これでセグメンテーショ
ンを打ち切る。ピーク間隔値累計が基準セグメント長の
1.1倍より大きければ、ピーク間隔値累計が大きすぎ
ると判断できるため、S308で最後の2個分のピーク
間隔値データをピーク間隔値累計から差し引くとともに
ピーク間隔値の個数を表すポインタの値を「2」だけ減
じる。2個分のピーク間隔値データを差し引く理由は、
ピーク間隔値の個数は偶数個しかとりえないという条件
を満足させるためである。
【0030】このようにして1文字分のセグメントが得
られる。このセグメンテーション動作を図6の例に当て
はめてみると、図6の例では基準ビットセル長が「6
3」であり、従って基準セグメント長は「315」とな
る。ピーク間隔値を8個まで加算した段階でその累計値
は「323」となり、基準セグメント長の0.9倍以
上、1.1倍以下の条件を満足することになり、このセ
グメントが採用される。ピーク間隔値の累計個数を、上
記のようにして基準セグメント長の0.9〜1.1倍の
範囲に入るように決定する根拠は、この範囲内にあれ
ば、1文字分のセグメントがほとんど誤りなく得られる
ことが実験的にわかったからである。
られる。このセグメンテーション動作を図6の例に当て
はめてみると、図6の例では基準ビットセル長が「6
3」であり、従って基準セグメント長は「315」とな
る。ピーク間隔値を8個まで加算した段階でその累計値
は「323」となり、基準セグメント長の0.9倍以
上、1.1倍以下の条件を満足することになり、このセ
グメントが採用される。ピーク間隔値の累計個数を、上
記のようにして基準セグメント長の0.9〜1.1倍の
範囲に入るように決定する根拠は、この範囲内にあれ
ば、1文字分のセグメントがほとんど誤りなく得られる
ことが実験的にわかったからである。
【0031】このようにして切り出されたセグメントに
関して、この構成要素である個々のピーク間隔データを
チェックし、バイナリ値に変換する。この操作をここで
はビット変換と呼ぶ。図2に示すS205がそれで、こ
のビット変換の詳細を図8に示す。図8のビット変換に
ついて、異常な波形を含む図9の例を用いながら説明す
る。図9の例では、ピーク間隔データが「19」「2
1」「32」「29」……「34」「69」となってい
て、異常なデータを含む。まずS40においてピーク間
隔値累計を「0」にリセットし、未処理ビット数を7ま
たは5にセットする。次にS41で、基準セル幅を、
(セグメント長−ピーク間隔値累計)/未処理ビット
数、の演算を行うことによって設定し、基準境界値を、
ピーク間隔値累計+基準セル幅、の演算を行うことによ
って設定し、しきい値Aを、基準境界値−基準セル幅×
0.3、の演算を行うことによって設定し、しきい値B
を、基準境界値+基準セル幅×0.3、の演算を行うこ
とによって設定する。
関して、この構成要素である個々のピーク間隔データを
チェックし、バイナリ値に変換する。この操作をここで
はビット変換と呼ぶ。図2に示すS205がそれで、こ
のビット変換の詳細を図8に示す。図8のビット変換に
ついて、異常な波形を含む図9の例を用いながら説明す
る。図9の例では、ピーク間隔データが「19」「2
1」「32」「29」……「34」「69」となってい
て、異常なデータを含む。まずS40においてピーク間
隔値累計を「0」にリセットし、未処理ビット数を7ま
たは5にセットする。次にS41で、基準セル幅を、
(セグメント長−ピーク間隔値累計)/未処理ビット
数、の演算を行うことによって設定し、基準境界値を、
ピーク間隔値累計+基準セル幅、の演算を行うことによ
って設定し、しきい値Aを、基準境界値−基準セル幅×
0.3、の演算を行うことによって設定し、しきい値B
を、基準境界値+基準セル幅×0.3、の演算を行うこ
とによって設定する。
【0032】図9の例ではセグメント長は「322」で
あり、当初、ピーク間隔値累計はゼロ、未処理ビット数
の初期値は「5」であるから、S41で、基準セル幅を
322/5を演算して「64」と設定する。また、ピー
ク間隔値累計はゼロであるから、基準境界値は「64」
となる。この結果、しきい値Aは、64−64×0.3
=44、しきい値Bは、64+64×0.3=83とな
る。
あり、当初、ピーク間隔値累計はゼロ、未処理ビット数
の初期値は「5」であるから、S41で、基準セル幅を
322/5を演算して「64」と設定する。また、ピー
ク間隔値累計はゼロであるから、基準境界値は「64」
となる。この結果、しきい値Aは、64−64×0.3
=44、しきい値Bは、64+64×0.3=83とな
る。
【0033】図8のS42において、サブビットカウン
タを0にリセットし、次にS43でピーク間隔値をピー
ク間隔値累計に加算し、ピーク間隔値ポインタを更新す
る。図9の例でセグメント中の最初のピーク間隔値は
「19」でありこれがピーク間隔値累計に加算される結
果、累計は「19」となる。ピーク間隔値ポインタは
「1」に更新される。上記ピーク間隔値累計「19」は
S44でしきい値Aと比較され、上記しきい値Aの「4
4」よりも小さいので、基準セル幅内にピークがあった
ことを意味することになり、S42’においてサブビッ
トカウンタをインクリメント(ここでは0→1)したあ
とS43に戻る。S43ではピーク間隔値累計に次のピ
ーク間隔値「21」が加算されて「40」となる。これ
は、しきい値A=44よりも大きく、しきい値B=83
よりも小さいため、S42’においてサブビットカウン
タをインクリメント(ここでは1→2)したあとS43
に戻る。
タを0にリセットし、次にS43でピーク間隔値をピー
ク間隔値累計に加算し、ピーク間隔値ポインタを更新す
る。図9の例でセグメント中の最初のピーク間隔値は
「19」でありこれがピーク間隔値累計に加算される結
果、累計は「19」となる。ピーク間隔値ポインタは
「1」に更新される。上記ピーク間隔値累計「19」は
S44でしきい値Aと比較され、上記しきい値Aの「4
4」よりも小さいので、基準セル幅内にピークがあった
ことを意味することになり、S42’においてサブビッ
トカウンタをインクリメント(ここでは0→1)したあ
とS43に戻る。S43ではピーク間隔値累計に次のピ
ーク間隔値「21」が加算されて「40」となる。これ
は、しきい値A=44よりも大きく、しきい値B=83
よりも小さいため、S42’においてサブビットカウン
タをインクリメント(ここでは1→2)したあとS43
に戻る。
【0034】ピーク間隔値累計は、これに次のピーク間
隔値「32」が加算されて「72」となる。この値はし
きい値Aよりも大きく、しきい値Bよりも小さいので、
S44、S45、S46の順に進み、S46でサブビッ
トカウンタが0であるかどうかが判断される。上記のよ
うにS42’においてサブビットカウンタはインクリメ
ントされて「2」となっているため、S51が選択さ
れ、最初のバイナリ値として「2」が得られる。S52
で未処理ビット数が「1」引かれて「5」から「4」に
変化する。この未処理ビット数は「0」ではないので、
S53での判断を経てS54に進み、バイナリ値は
「3」ではないため、S54を経てS41に戻る。
隔値「32」が加算されて「72」となる。この値はし
きい値Aよりも大きく、しきい値Bよりも小さいので、
S44、S45、S46の順に進み、S46でサブビッ
トカウンタが0であるかどうかが判断される。上記のよ
うにS42’においてサブビットカウンタはインクリメ
ントされて「2」となっているため、S51が選択さ
れ、最初のバイナリ値として「2」が得られる。S52
で未処理ビット数が「1」引かれて「5」から「4」に
変化する。この未処理ビット数は「0」ではないので、
S53での判断を経てS54に進み、バイナリ値は
「3」ではないため、S54を経てS41に戻る。
【0035】S41では前述のように基準セル幅、基準
境界値、しきい値A、しきい値Bを演算する。この場
合、基準セル幅は(322−72)/4=62、基準境
界値は72+62=134、しきい値Aは134−62
×0.3=116、しきい値Bは134+62×0.3
=152となる。S43ではピーク間隔値累計にピーク
間隔値29が加算されて72+29=101となる。上
記の処理と同様にS44,S42’の順に実行され、S
43に戻り、ピーク間隔値累計「101」に「35」が
加算され、ピーク間隔値累計は「136」となる。以
下、S44,S45,S46,S47,S50の順に実
行され、2番目のバイナリ値=1が得られる。S52で
未処理ビット数が「4」から「3」に変化し、従ってそ
の結果は「0」ではなく、バイナリ値も「3」ではない
ので、S54を経てS41に戻る。
境界値、しきい値A、しきい値Bを演算する。この場
合、基準セル幅は(322−72)/4=62、基準境
界値は72+62=134、しきい値Aは134−62
×0.3=116、しきい値Bは134+62×0.3
=152となる。S43ではピーク間隔値累計にピーク
間隔値29が加算されて72+29=101となる。上
記の処理と同様にS44,S42’の順に実行され、S
43に戻り、ピーク間隔値累計「101」に「35」が
加算され、ピーク間隔値累計は「136」となる。以
下、S44,S45,S46,S47,S50の順に実
行され、2番目のバイナリ値=1が得られる。S52で
未処理ビット数が「4」から「3」に変化し、従ってそ
の結果は「0」ではなく、バイナリ値も「3」ではない
ので、S54を経てS41に戻る。
【0036】S41では、基準セル幅=(322−13
6)/3=62、基準境界値=136+62=198、
しきい値A=198−62×0.3=180、しきい値
B=198+62×0.3=216が演算され、それぞ
れの値がセットされる。以下、S43,S44,S4
2’,S43,S44,S45,S46,S47,S5
0の順に実行され、3番目のバイナリ値=1が得られ
る。以下、未処理ビット数がゼロとなるまで処理が実行
され、4番目のバイナリ値=1、5番目のバイナリ値=
0が得られる。
6)/3=62、基準境界値=136+62=198、
しきい値A=198−62×0.3=180、しきい値
B=198+62×0.3=216が演算され、それぞ
れの値がセットされる。以下、S43,S44,S4
2’,S43,S44,S45,S46,S47,S5
0の順に実行され、3番目のバイナリ値=1が得られ
る。以下、未処理ビット数がゼロとなるまで処理が実行
され、4番目のバイナリ値=1、5番目のバイナリ値=
0が得られる。
【0037】このようにしてビット変換されることによ
り、2値で表されるビット列が得られる。上記の例で得
られるビット列は「21110」であり、これをもとに
文字コードに変換する。この例では第1ビットが「2」
になっていて異常を示しており、これ以外の4個のビッ
トは正しいものとみなすことにすると、奇数パリティと
いう制約条件から、この1文字分に含まれるビット
「0」の個数は偶数、ビット「1」の個数は奇数でなけ
ればならない。上記正常な4個のビットの内訳は、ビッ
ト「0」が1個、ビット「1」が3個であるから、残り
の1ビットは「0」であることがわかる。従って、本来
のビット列は「01110」であり、このセグメントに
対応する文字は「OEH」であると推定することができ
る。
り、2値で表されるビット列が得られる。上記の例で得
られるビット列は「21110」であり、これをもとに
文字コードに変換する。この例では第1ビットが「2」
になっていて異常を示しており、これ以外の4個のビッ
トは正しいものとみなすことにすると、奇数パリティと
いう制約条件から、この1文字分に含まれるビット
「0」の個数は偶数、ビット「1」の個数は奇数でなけ
ればならない。上記正常な4個のビットの内訳は、ビッ
ト「0」が1個、ビット「1」が3個であるから、残り
の1ビットは「0」であることがわかる。従って、本来
のビット列は「01110」であり、このセグメントに
対応する文字は「OEH」であると推定することができ
る。
【0038】図2にS211で示されるように、LRC
を復調するまで、セグメンテーション、ビット変換、コ
ード変換操作が繰り返され、LRC復調が終わると、最
後にS212でLRCチェック、すなわち全体としての
復調結果の成否判定が行われる。
を復調するまで、セグメンテーション、ビット変換、コ
ード変換操作が繰り返され、LRC復調が終わると、最
後にS212でLRCチェック、すなわち全体としての
復調結果の成否判定が行われる。
【0039】以上説明した実施の形態によれば、再生し
た信号を記録データの1文字分の長さに相当するセグメ
ントに切り出し、このセグメントを一つの処理単位とし
て、この構成要素であるピーク間隔値の大小関係を基準
値と比較し、「0」と「1」からなるビット列を得てこ
のセグメントに対応する文字コードを得るようにし、1
文字分の文字時間間隔という要素を加味しながら個々の
ビットの2値データを復調するようにしたため、従来の
ように個々のビットを単位としてビット列を得る場合に
比べて、誤読を大幅に減らすことができ、信頼性の高い
データの復調方法を得ることができるとともに、これに
加えて、1文字分を構成する個々のピーク間隔値を基準
値と比較することにより、2値データからなるビット配
列に変換するため、ピーク間隔値が極端に小さい場合や
極端に大きい場合もこれを検出することができ、この異
常なピーク間隔値に対応するビット値を導入することに
より、現に評価中のセグメントに波形異常が存在するこ
とを検出することができる。
た信号を記録データの1文字分の長さに相当するセグメ
ントに切り出し、このセグメントを一つの処理単位とし
て、この構成要素であるピーク間隔値の大小関係を基準
値と比較し、「0」と「1」からなるビット列を得てこ
のセグメントに対応する文字コードを得るようにし、1
文字分の文字時間間隔という要素を加味しながら個々の
ビットの2値データを復調するようにしたため、従来の
ように個々のビットを単位としてビット列を得る場合に
比べて、誤読を大幅に減らすことができ、信頼性の高い
データの復調方法を得ることができるとともに、これに
加えて、1文字分を構成する個々のピーク間隔値を基準
値と比較することにより、2値データからなるビット配
列に変換するため、ピーク間隔値が極端に小さい場合や
極端に大きい場合もこれを検出することができ、この異
常なピーク間隔値に対応するビット値を導入することに
より、現に評価中のセグメントに波形異常が存在するこ
とを検出することができる。
【0040】このようにして、そのセグメントの波形に
異常が存在する場合に、その異常の存在を認知すること
ができるため、読み取り結果が本来のデータとは異なる
可能性があることを検知することができるし、異常を検
知した場合にこれを上位装置に警告することもできる。
異常が存在する場合に、その異常の存在を認知すること
ができるため、読み取り結果が本来のデータとは異なる
可能性があることを検知することができるし、異常を検
知した場合にこれを上位装置に警告することもできる。
【0041】また、1文字分を構成する個々のピーク間
隔値を基準値と比較することにより2値データからなる
ビット配列に変換するため、磁気カード等の記録媒体の
傷や汚れによって再生信号が変形している場合であって
も、本来の文字コードを推定することができ、読み取り
性能を向上させることができる。
隔値を基準値と比較することにより2値データからなる
ビット配列に変換するため、磁気カード等の記録媒体の
傷や汚れによって再生信号が変形している場合であって
も、本来の文字コードを推定することができ、読み取り
性能を向上させることができる。
【0042】以上説明した実施の形態は、記録媒体を読
み取ることによって得られる信号を一方向に変換処理し
てビット配列を得るようになっていたが、双方向に変換
処理してビット配列を得るようにすれば、例えば図10
に示すような再生波形であっても、誤りのないビット配
列を得ることができる。以下、その実施の形態について
説明する。ハード構成は図1に示す例と同じでよい。
み取ることによって得られる信号を一方向に変換処理し
てビット配列を得るようになっていたが、双方向に変換
処理してビット配列を得るようにすれば、例えば図10
に示すような再生波形であっても、誤りのないビット配
列を得ることができる。以下、その実施の形態について
説明する。ハード構成は図1に示す例と同じでよい。
【0043】図11はこの実施の形態の復調処理動作を
示しており、S201:波形の平滑化、S202:ピー
ク検出およびピーク間隔計測、S203:データビット
検出、S204:セグメント切り出し(セグメンテーシ
ョン)、S205:ビット変換までは、前記図2につい
て説明した実施の形態と同じである。ただし、上記S2
05:ビット変換は、順方向のビット変換ステップであ
り、次のS206では、再生波形を逆方向からビット変
換する逆方向ビット変換ステップとなっている。S20
5の順方向ビット変換は、1文字分のセグメントを構成
するピーク間隔データ配列の第1要素から開始して配列
番号が増える方向に処理を進め、最終要素で終了するよ
うに実行する。次にS206の逆方向ビット変換では、
1文字分のセグメントを構成するピーク間隔データ配列
の最終要素から始めて配列番号が減る方向に処理を進
め、第1要素までで終了するように実行する。上記S2
04のセグメンテーションは、図7に示す処理と同様に
処理することによって行われる。
示しており、S201:波形の平滑化、S202:ピー
ク検出およびピーク間隔計測、S203:データビット
検出、S204:セグメント切り出し(セグメンテーシ
ョン)、S205:ビット変換までは、前記図2につい
て説明した実施の形態と同じである。ただし、上記S2
05:ビット変換は、順方向のビット変換ステップであ
り、次のS206では、再生波形を逆方向からビット変
換する逆方向ビット変換ステップとなっている。S20
5の順方向ビット変換は、1文字分のセグメントを構成
するピーク間隔データ配列の第1要素から開始して配列
番号が増える方向に処理を進め、最終要素で終了するよ
うに実行する。次にS206の逆方向ビット変換では、
1文字分のセグメントを構成するピーク間隔データ配列
の最終要素から始めて配列番号が減る方向に処理を進
め、第1要素までで終了するように実行する。上記S2
04のセグメンテーションは、図7に示す処理と同様に
処理することによって行われる。
【0044】正逆両方向のビット変換で得られた二つの
ビット配列をS207で比較し、両者が一致すれば、そ
のビット配列は正しく読むことができたものと判断し、
S208でコード変換してそのまま文字コードとして採
択する。もし、正逆両方向のビット変換で得られた二つ
のビット配列が一致しなければ、このセグメントの読み
取りに異常があるものと判断し、S209で、正逆二つ
のビット配列で互いに差異が生じている部分につきビッ
トを推定し、文字コードの候補を決定する。S211で
示されるように、LRCを復調するまで、セグメンテー
ション、正逆方向のビット変換、ビット列が正常かそし
て正逆一致しているかの判断、コード変換、あるいはコ
ード推定操作が繰り返され、LRC復調が終わると、最
後にS212でLRCチェック、すなわち全体としての
復調結果の正否を総合的に判断し、終了する。
ビット配列をS207で比較し、両者が一致すれば、そ
のビット配列は正しく読むことができたものと判断し、
S208でコード変換してそのまま文字コードとして採
択する。もし、正逆両方向のビット変換で得られた二つ
のビット配列が一致しなければ、このセグメントの読み
取りに異常があるものと判断し、S209で、正逆二つ
のビット配列で互いに差異が生じている部分につきビッ
トを推定し、文字コードの候補を決定する。S211で
示されるように、LRCを復調するまで、セグメンテー
ション、正逆方向のビット変換、ビット列が正常かそし
て正逆一致しているかの判断、コード変換、あるいはコ
ード推定操作が繰り返され、LRC復調が終わると、最
後にS212でLRCチェック、すなわち全体としての
復調結果の正否を総合的に判断し、終了する。
【0045】次に、上記S205の順方向ビット変換お
よびS206の逆方向ビット変換につき、図12、図1
3を参照しながら具体的に説明する。図12に示す波形
は、図10に示す波形と同じで、対象セグメントのピー
ク間隔値配列は、「39」「33」「32」「21」…
…「37」「30」となっていて、異常な波形を含む例
である。まず、順方向ビット変換を行う。図12の例で
はセグメント長は「322」であり、未処理ビット数の
初期値は「5」であるから、基準セル幅は322/5=
64となる。ピーク間隔値累計が「0」であるから、基
準境界値は「64」となる。この結果、しきい値Aは6
4−64×0.3=44、しきい値Bは64+64×
0.3=83となる。セグメントの最初のピーク間隔値
は「39」であり、これがS43においてピーク間隔値
累計に加算される結果、累計は「39」となる。この値
はS44でしきい値Aと比較され、しきい値Aよりも小
さいため、S42’においてサブビットカウンタがイン
クリメントされ(0→1)たのちS43に戻る。
よびS206の逆方向ビット変換につき、図12、図1
3を参照しながら具体的に説明する。図12に示す波形
は、図10に示す波形と同じで、対象セグメントのピー
ク間隔値配列は、「39」「33」「32」「21」…
…「37」「30」となっていて、異常な波形を含む例
である。まず、順方向ビット変換を行う。図12の例で
はセグメント長は「322」であり、未処理ビット数の
初期値は「5」であるから、基準セル幅は322/5=
64となる。ピーク間隔値累計が「0」であるから、基
準境界値は「64」となる。この結果、しきい値Aは6
4−64×0.3=44、しきい値Bは64+64×
0.3=83となる。セグメントの最初のピーク間隔値
は「39」であり、これがS43においてピーク間隔値
累計に加算される結果、累計は「39」となる。この値
はS44でしきい値Aと比較され、しきい値Aよりも小
さいため、S42’においてサブビットカウンタがイン
クリメントされ(0→1)たのちS43に戻る。
【0046】ピーク間隔値累計は次のピーク間隔値「3
3」が加算されて「72」となる。この値はしきい値A
よりも大きく、しきい値Bよりも小さいため、S44,
S45を経てS46が実行される。サブビットカウンタ
は「1」であるので、S47を経てS50が選択され、
最初のバイナリ値「1」が得られる。S52で未処理ビ
ット数が「5」から「4」に変化し、これは「0」では
なく、バイナリ値も「3」ではないため、S41に戻
る。
3」が加算されて「72」となる。この値はしきい値A
よりも大きく、しきい値Bよりも小さいため、S44,
S45を経てS46が実行される。サブビットカウンタ
は「1」であるので、S47を経てS50が選択され、
最初のバイナリ値「1」が得られる。S52で未処理ビ
ット数が「5」から「4」に変化し、これは「0」では
なく、バイナリ値も「3」ではないため、S41に戻
る。
【0047】ここでは、基準セル幅は(322−72)
/4=62、基準境界値は72+62=134、しきい
値Aは134−62×0.3=116、しきい値Bは1
34+62×0.3=152となる。S43においてピ
ーク間隔値累計にピーク間隔値「32」が加算されて7
2+32=104となる。これはしきい値Aよりも小さ
いので、S42’においてサブビットカウンタがインク
リメントされ(1→2)たのちS43に戻る。ピーク間
隔値累計は次のピーク間隔値「21」が加算されて「1
25」となる。以下、S44,S45,S46,S4
7,S50の順に実行され、2番目のバイナリ値「1」
が得られる。
/4=62、基準境界値は72+62=134、しきい
値Aは134−62×0.3=116、しきい値Bは1
34+62×0.3=152となる。S43においてピ
ーク間隔値累計にピーク間隔値「32」が加算されて7
2+32=104となる。これはしきい値Aよりも小さ
いので、S42’においてサブビットカウンタがインク
リメントされ(1→2)たのちS43に戻る。ピーク間
隔値累計は次のピーク間隔値「21」が加算されて「1
25」となる。以下、S44,S45,S46,S4
7,S50の順に実行され、2番目のバイナリ値「1」
が得られる。
【0048】S52で未処理ビット数が「4」から
「3」に変化し、未処理ビット数は「0」ではなく、バ
イナリ値は「3」ではないため、S53,S54を経て
S41に戻る。以下、未処理ビット数が「0」となるま
で処理が繰り返され、3番目のバイナリ値「1」、4番
目のバイナリ値「1」、および5番目のバイナリ値
「1」が得られる。このようにして、順方向ビット変換
では、ビット列「11111」が得られる。
「3」に変化し、未処理ビット数は「0」ではなく、バ
イナリ値は「3」ではないため、S53,S54を経て
S41に戻る。以下、未処理ビット数が「0」となるま
で処理が繰り返され、3番目のバイナリ値「1」、4番
目のバイナリ値「1」、および5番目のバイナリ値
「1」が得られる。このようにして、順方向ビット変換
では、ビット列「11111」が得られる。
【0049】次に、逆方向ビット変換を行う。当初は、
順方向の処理の場合と同じく、セグメント長は「32
2」、未処理ビット数初期値は「5」、基準セル幅は
「64」、基準境界値は「64」、しきい値Aは「4
4」、しきい値Bは「83」となる。図12の例では、
セグメント最後のピーク間隔値は「30」であり、S4
3においてこれがピーク間隔値累計に加算される結果、
累計は「30」となる。この値はS44でしきい値Aと
比較され、しきい値Aよりも小さいので、S42’にお
いてサブビットカウンタがインクリメントされたのちS
43に戻る。ピーク間隔値累計は、次のピーク間隔値
「37」が加算されて「67」となる。この値はしきい
値Aよりも大きく、しきい値Bよりも小さいため、S4
4,S45を経てS46が実行される。サブビットカウ
ンタは「1」であるから、S47を経てS50が選択さ
れ、最初のバイナリ値「1」が得られる。
順方向の処理の場合と同じく、セグメント長は「32
2」、未処理ビット数初期値は「5」、基準セル幅は
「64」、基準境界値は「64」、しきい値Aは「4
4」、しきい値Bは「83」となる。図12の例では、
セグメント最後のピーク間隔値は「30」であり、S4
3においてこれがピーク間隔値累計に加算される結果、
累計は「30」となる。この値はS44でしきい値Aと
比較され、しきい値Aよりも小さいので、S42’にお
いてサブビットカウンタがインクリメントされたのちS
43に戻る。ピーク間隔値累計は、次のピーク間隔値
「37」が加算されて「67」となる。この値はしきい
値Aよりも大きく、しきい値Bよりも小さいため、S4
4,S45を経てS46が実行される。サブビットカウ
ンタは「1」であるから、S47を経てS50が選択さ
れ、最初のバイナリ値「1」が得られる。
【0050】S52で未処理ビット数が「5」から
「4」に変化する。これは「0」ではなく、バイナリ値
は「3」ではないので、S53,S54を経てS41に
戻る。以下、同様に処理を繰り返し、未処理ビット数が
「0」となったら処理を終わる。この結果、2番目、3
番目、4番目および5番目のバイナリ値としてそれぞれ
「1」「0」「2」および「1」が得られる。このビッ
ト列を逆の順に並べ替え、前述の順方向ビット変換によ
って得られたビット列と同じ順になるようにする。これ
によって、ビット列「12011」が得られる。
「4」に変化する。これは「0」ではなく、バイナリ値
は「3」ではないので、S53,S54を経てS41に
戻る。以下、同様に処理を繰り返し、未処理ビット数が
「0」となったら処理を終わる。この結果、2番目、3
番目、4番目および5番目のバイナリ値としてそれぞれ
「1」「0」「2」および「1」が得られる。このビッ
ト列を逆の順に並べ替え、前述の順方向ビット変換によ
って得られたビット列と同じ順になるようにする。これ
によって、ビット列「12011」が得られる。
【0051】続いて、図11のS207において、順方
向ビット変換によるビット列と逆方向ビット変換による
ビット列とを比較し、ビット列が正常であるかどうか、
そして双方のビット列が一致するかどうかを判断する。
セグメント波形が正常であれば、順方向ビット変換によ
るビット列と逆方向ビット変換によるビット列は一致す
るはずである。しかし、図12に示す例では明らかに一
致していない。一致していないのは、波形の異常が存在
しているからであると解釈する。双方のビット列を比較
すると、第2ビットと第3ビットが一致していないの
で、ビット列を「1XX11」と表記し、S209で
「XX」を推定する。奇数パリティの制約条件から、X
X={”00”,”11”}であるので、このセグメン
トの文字は「10011」(19H)、または「111
11」(1FH)となる。
向ビット変換によるビット列と逆方向ビット変換による
ビット列とを比較し、ビット列が正常であるかどうか、
そして双方のビット列が一致するかどうかを判断する。
セグメント波形が正常であれば、順方向ビット変換によ
るビット列と逆方向ビット変換によるビット列は一致す
るはずである。しかし、図12に示す例では明らかに一
致していない。一致していないのは、波形の異常が存在
しているからであると解釈する。双方のビット列を比較
すると、第2ビットと第3ビットが一致していないの
で、ビット列を「1XX11」と表記し、S209で
「XX」を推定する。奇数パリティの制約条件から、X
X={”00”,”11”}であるので、このセグメン
トの文字は「10011」(19H)、または「111
11」(1FH)となる。
【0052】最後に、以下のようにして総合判定を行
う。異常セグメントが一つも存在しなかった場合は、通
常のLRCチェックを実行する。異常セグメントが存在
する場合は、異常セグメントの個数に応じた処理を行
う。異常セグメントが1個の場合は、通常のLRC計算
からそのセグメントの本来の文字コードを推定する。異
常セグメントが2個以上の場合は、それぞれのセグメン
トにおける文字候補の全ての組み合わせに関してLRC
計算を行い、カードに記録されているLRCと比較し、
一致した組み合わせを、最も可能性の高い文字セットと
して採択する。一致する組み合わせがなかった場合は、
各異常セグメントの文字候補を参考データとして、正常
セグメントの文字とともに読み取り結果として採用す
る。
う。異常セグメントが一つも存在しなかった場合は、通
常のLRCチェックを実行する。異常セグメントが存在
する場合は、異常セグメントの個数に応じた処理を行
う。異常セグメントが1個の場合は、通常のLRC計算
からそのセグメントの本来の文字コードを推定する。異
常セグメントが2個以上の場合は、それぞれのセグメン
トにおける文字候補の全ての組み合わせに関してLRC
計算を行い、カードに記録されているLRCと比較し、
一致した組み合わせを、最も可能性の高い文字セットと
して採択する。一致する組み合わせがなかった場合は、
各異常セグメントの文字候補を参考データとして、正常
セグメントの文字とともに読み取り結果として採用す
る。
【0053】図12に示す例では、異常セグメントは1
個であり、文字推定によって文字候補は19H、1FH
の2個に絞り込まれている。初めに、例えば19Hが正
しいと仮定し、LRCチェックを行う。次に1FHが正
しいと仮定し、LRCチェックを行う。1FHはETX
コードであるから、LRCチェックでは、カード上のL
RCとして、このETX文字の次の文字を用いることに
なることに注意する。LRCチェックの結果、19Hを
正しいと仮定したときにLRCが一致したら、異常セグ
メントの文字は19Hであるとし、1FHを正しいと仮
定したときにLRCが一致したら、異常セグメントの文
字は1FHであると判定する。どちらの場合もLRCが
一致しなかった場合は、この2個の文字候補を参考デー
タとして、正常セグメントの文字とともに読み取り結果
とする。
個であり、文字推定によって文字候補は19H、1FH
の2個に絞り込まれている。初めに、例えば19Hが正
しいと仮定し、LRCチェックを行う。次に1FHが正
しいと仮定し、LRCチェックを行う。1FHはETX
コードであるから、LRCチェックでは、カード上のL
RCとして、このETX文字の次の文字を用いることに
なることに注意する。LRCチェックの結果、19Hを
正しいと仮定したときにLRCが一致したら、異常セグ
メントの文字は19Hであるとし、1FHを正しいと仮
定したときにLRCが一致したら、異常セグメントの文
字は1FHであると判定する。どちらの場合もLRCが
一致しなかった場合は、この2個の文字候補を参考デー
タとして、正常セグメントの文字とともに読み取り結果
とする。
【0054】以上説明した実施の形態によれば、ビット
列を形成する操作を正逆両方向から行って2種類のビッ
ト列を得、それらが一致するかどうかによりセグメント
の正否を判定するようにしたため、そのセグメントが正
常であるかどうかを判定することができるとともに、一
方向のビット列からは判定することができなかった異常
波形をも、推定によって読み取ることが可能となり、デ
ータの復調性能を格段に向上させることができる。
列を形成する操作を正逆両方向から行って2種類のビッ
ト列を得、それらが一致するかどうかによりセグメント
の正否を判定するようにしたため、そのセグメントが正
常であるかどうかを判定することができるとともに、一
方向のビット列からは判定することができなかった異常
波形をも、推定によって読み取ることが可能となり、デ
ータの復調性能を格段に向上させることができる。
【0055】次に、図13に示す別の実施の形態につい
て説明する。この実施の形態において、上側の増幅器2
2、AD変換器23、メモリ24、CPU25からなる
機能ブロック部分は図1に示す実施の形態と同じ構成に
なっており、その下のピーク検出回路13、コンパレー
タ14、コンパレータ16、タイミング発生回路17か
らなる機能ブロック部分は、図14に示す従来例と実質
同一の構成になっている。すなわち、この実施の形態
は、図1に示す実施の形態と図14に示す従来方式とを
併用したものであって、これによってより信頼性の高い
データの復調を行うことができる。
て説明する。この実施の形態において、上側の増幅器2
2、AD変換器23、メモリ24、CPU25からなる
機能ブロック部分は図1に示す実施の形態と同じ構成に
なっており、その下のピーク検出回路13、コンパレー
タ14、コンパレータ16、タイミング発生回路17か
らなる機能ブロック部分は、図14に示す従来例と実質
同一の構成になっている。すなわち、この実施の形態
は、図1に示す実施の形態と図14に示す従来方式とを
併用したものであって、これによってより信頼性の高い
データの復調を行うことができる。
【0056】また、図14に示す従来の機能ブロック構
成例では、アナログ回路が出力する読み取りデータパル
スをデータ弁別またはCPU18が前述のような従来方
式によって復調していたが、機能ブロック構成は図14
に示す従来例のままにして、データ弁別またはCPU1
8によるデータの復調方法を、本発明にかかるデータの
復調方法に置き換えて使用することも可能である。
成例では、アナログ回路が出力する読み取りデータパル
スをデータ弁別またはCPU18が前述のような従来方
式によって復調していたが、機能ブロック構成は図14
に示す従来例のままにして、データ弁別またはCPU1
8によるデータの復調方法を、本発明にかかるデータの
復調方法に置き換えて使用することも可能である。
【0057】本発明にかかるデータの復調方法は、モー
タ駆動式磁気カードリーダにも適用できるし、手動式磁
気カードリーダにも適用することができる。
タ駆動式磁気カードリーダにも適用できるし、手動式磁
気カードリーダにも適用することができる。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、再生した
信号を記録データの1文字分の長さに相当するセグメン
トに切り出し、このセグメントを一つの処理単位とし
て、この構成要素であるピーク間隔値の大小関係を基準
値と比較し、ビット列を得てこのセグメントに対応する
文字コードを得るようにして、1文字分の文字時間間隔
という要素を加味しながら個々のビットの2値データを
復調するようにしたため、従来のように個々のビットを
単位としてビット列を得る場合に比べて、誤読を大幅に
減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法を得
ることができるとともに、これに加えて、1文字分を構
成する個々のピーク間隔値を基準値と比較することによ
り、2値データからなるビット配列に変換するため、ピ
ーク間隔値が極端に小さい場合や極端に大きい場合もこ
れを検出することができ、この異常なピーク間隔値に対
応するビット値を導入することにより、現に評価中のセ
グメントに波形異常が存在することを検出することがで
きる。
信号を記録データの1文字分の長さに相当するセグメン
トに切り出し、このセグメントを一つの処理単位とし
て、この構成要素であるピーク間隔値の大小関係を基準
値と比較し、ビット列を得てこのセグメントに対応する
文字コードを得るようにして、1文字分の文字時間間隔
という要素を加味しながら個々のビットの2値データを
復調するようにしたため、従来のように個々のビットを
単位としてビット列を得る場合に比べて、誤読を大幅に
減らすことができ、信頼性の高いデータの復調方法を得
ることができるとともに、これに加えて、1文字分を構
成する個々のピーク間隔値を基準値と比較することによ
り、2値データからなるビット配列に変換するため、ピ
ーク間隔値が極端に小さい場合や極端に大きい場合もこ
れを検出することができ、この異常なピーク間隔値に対
応するビット値を導入することにより、現に評価中のセ
グメントに波形異常が存在することを検出することがで
きる。
【0059】請求項2記載の発明によれば、上記基準値
は、理想的な間隔値をもとに、ある範囲を有するように
定められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小
さい場合あるいは大きい場合に波形異常があることを検
出し、この波形異常をパリティビットの条件から修正し
て1文字分のデータの復調をするようにしたため、波形
異常を的確に判定して修正することができ、データ復調
の信頼性をさらに高めることができる。
は、理想的な間隔値をもとに、ある範囲を有するように
定められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小
さい場合あるいは大きい場合に波形異常があることを検
出し、この波形異常をパリティビットの条件から修正し
て1文字分のデータの復調をするようにしたため、波形
異常を的確に判定して修正することができ、データ復調
の信頼性をさらに高めることができる。
【0060】請求項3記載の発明によれば、ピーク間隔
値データ配列より個々のピーク間隔値を逐次加算して1
文字の終端を決定したのち、上記1文字分を構成する個
々のピーク間隔値を順方向および逆方向に基準値と比較
して二つのビット配列を求め、この、二つのビット配列
に基づいて1文字分のデータの復調をするようにしたた
め、個々のピーク間隔値を一方向にのみ基準値と比較す
るものに比べて、波形異常をより的確に判定することが
でき、データ復調の信頼性をさらに高めることができ
る。
値データ配列より個々のピーク間隔値を逐次加算して1
文字の終端を決定したのち、上記1文字分を構成する個
々のピーク間隔値を順方向および逆方向に基準値と比較
して二つのビット配列を求め、この、二つのビット配列
に基づいて1文字分のデータの復調をするようにしたた
め、個々のピーク間隔値を一方向にのみ基準値と比較す
るものに比べて、波形異常をより的確に判定することが
でき、データ復調の信頼性をさらに高めることができ
る。
【0061】請求項4記載の発明によれば、上記基準値
は、理想的な間隔値をもとにある範囲を有するように定
められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小さ
い場合あるいは大きい場合に、1文字分を構成する個々
のピーク間隔値を順方向および逆方向に基準値と比較す
るようにしたため、請求項2記載の発明によって得られ
る効果と、請求項3記載の発明によって得られる効果と
を併せて得ることができる。
は、理想的な間隔値をもとにある範囲を有するように定
められた値であり、ピーク間隔値が上記基準値より小さ
い場合あるいは大きい場合に、1文字分を構成する個々
のピーク間隔値を順方向および逆方向に基準値と比較す
るようにしたため、請求項2記載の発明によって得られ
る効果と、請求項3記載の発明によって得られる効果と
を併せて得ることができる。
【0062】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の発明において、順方向に比較して求めたビット配列
と逆方向に比較して求めたビット配列とが一致しない場
合、その差異部分をパリティビットの条件から修正する
ようにしたため、波形異常をより的確に判定することが
できるとともに、異常と判定された部分を所定の条件に
基づいて修正することができる。
載の発明において、順方向に比較して求めたビット配列
と逆方向に比較して求めたビット配列とが一致しない場
合、その差異部分をパリティビットの条件から修正する
ようにしたため、波形異常をより的確に判定することが
できるとともに、異常と判定された部分を所定の条件に
基づいて修正することができる。
【0063】請求項6記載の発明によれば、所定ビット
数により記録データの1文字分の文字時間間隔を所定の
範囲として定めておき、1文字分の時間間隔内にあるピ
ーク位置により1文字の終端を決定するとともに、時間
間隔内にあるピーク位置までのピーク間隔値の個数が、
パリティビットの条件を満足するか否かを検出し、満足
しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加す
るようにして1文字の終端を決定するようにしたため、
1文字の終端を的確に判定することができ、文字の読み
取りを的確に行って誤読を格段に低減することができ
る。
数により記録データの1文字分の文字時間間隔を所定の
範囲として定めておき、1文字分の時間間隔内にあるピ
ーク位置により1文字の終端を決定するとともに、時間
間隔内にあるピーク位置までのピーク間隔値の個数が、
パリティビットの条件を満足するか否かを検出し、満足
しない場合はさらに次のピーク間隔値のデータを追加す
るようにして1文字の終端を決定するようにしたため、
1文字の終端を的確に判定することができ、文字の読み
取りを的確に行って誤読を格段に低減することができ
る。
【0064】請求項7記載の発明によれば、パリティビ
ットは奇数パリティであり、文字時間間隔内にあるピー
ク位置までのピーク間隔値の個数が偶数であるか否かを
検出し、奇数である場合はさらに次のピーク間隔値のデ
ータを追加するようにして1文字の終端を決定するよう
にしたため、請求項6記載の発明と同様に、1文字の終
端を的確に判定することができ、文字の読み取りを的確
に行って誤読を格段に低減することができる。
ットは奇数パリティであり、文字時間間隔内にあるピー
ク位置までのピーク間隔値の個数が偶数であるか否かを
検出し、奇数である場合はさらに次のピーク間隔値のデ
ータを追加するようにして1文字の終端を決定するよう
にしたため、請求項6記載の発明と同様に、1文字の終
端を的確に判定することができ、文字の読み取りを的確
に行って誤読を格段に低減することができる。
【0065】請求項8記載の発明によれば、ピーク間隔
値データ配列中の一つのピーク間隔値から1ビットの2
値データを求めたら、1文字分のピーク間隔値累計から
上記一つのピーク間隔値を差し引き、残りのピーク間隔
値累計と未処理ビット数とから次の基準値を決定するよ
うにしたため、一つのセグメントを構成する各ビットの
2値データを的確に求めることができ、誤読を格段に低
減することができる。
値データ配列中の一つのピーク間隔値から1ビットの2
値データを求めたら、1文字分のピーク間隔値累計から
上記一つのピーク間隔値を差し引き、残りのピーク間隔
値累計と未処理ビット数とから次の基準値を決定するよ
うにしたため、一つのセグメントを構成する各ビットの
2値データを的確に求めることができ、誤読を格段に低
減することができる。
【図1】本発明にかかるデータの復調方法の実施の形態
を示す機能ブロック図である。
を示す機能ブロック図である。
【図2】同上実施の形態によるデータ復調動作を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】F2F変調方式を説明するための波形図であ
る。
る。
【図4】データ復調における誤読の例を説明するための
波形図である。
波形図である。
【図5】データ復調におけるピーク間隔データ配列の例
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図6】本発明における1文字分のセグメンテーション
の例を示す波形図である。
の例を示す波形図である。
【図7】同上セグメンテーションの例を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図8】上記本発明の実施の形態におけるビット変換動
作の例を示すフローチャートである。
作の例を示すフローチャートである。
【図9】余分なピークを含む波形の例を示す波形図であ
る。
る。
【図10】従来のデータの復調方法では誤読を生じてし
まう波形の例を示す波形図である。
まう波形の例を示す波形図である。
【図11】本発明にかかるデータの復調方法の別の実施
の形態を示すフローチャートである。
の形態を示すフローチャートである。
【図12】同上実施の形態によって正常に処理すること
ができ、従来のデータの復調方法では誤読を生じてしま
う波形の例を示す波形図である。
ができ、従来のデータの復調方法では誤読を生じてしま
う波形の例を示す波形図である。
【図13】本発明にかかるデータの復調方法の別の実施
の形態を示す機能ブロック図である。
の形態を示す機能ブロック図である。
【図14】従来のデータの復調方法の例を示す機能ブロ
ック図である。
ック図である。
【図15】同上従来のデータの復調方法の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
るためのタイミングチャートである。
20 磁気カード 21 磁気ヘッド 22 増幅器 23 AD変換器 24 メモリ 25 CPU
Claims (8)
- 【請求項1】 高低2種の周波数信号の組み合わせによ
る周波数変調信号で2値データを形成し、この2値デー
タの所定ビット数とパリティビットとにより1文字分の
データを形成するようになっており、記録されたデータ
信号を再生して得られる再生信号波形より上記周波数変
調信号の低い周波数信号の周期に基づいてピーク点の有
無を検出することにより2値データを復調するようにし
たデータの復調方法であって、 上記再生信号波形をアナログ・デジタル変換によってデ
ジタルデータに変換し、 デジタル化した再生信号波形の各ピーク間の時間間隔を
計測してピーク間隔値配列を生成し、 ピーク間隔値配列より個々のピーク間隔値を逐次加算し
て1文字分の終端を決定し、 1文字分を構成する個々のピーク間隔値を基準値と比較
することにより2値データからなるビット配列に変換
し、 1文字分のデータの復調をするようにしたことを特徴と
するデータの復調方法。 - 【請求項2】 基準値は、理想的な間隔値をもとにある
範囲を有するように定められた値であり、ピーク間隔値
が上記基準値より小さい場合あるいは大きい場合に波形
異常があることを検出し、この波形異常をパリティビッ
トの条件から修正して1文字分のデータの復調をするよ
うにした請求項1記載のデータの復調方法。 - 【請求項3】 ピーク間隔値データ配列より個々のピー
ク間隔値を逐次加算して1文字の終端を決定したのち、
上記1文字分を構成する個々のピーク間隔値を順方向お
よび逆方向に基準値と比較して二つのビット配列を求
め、この、二つのビット配列に基づいて1文字分のデー
タの復調をするようにした請求項1記載のデータの復調
方法。 - 【請求項4】 基準値は、理想的な間隔値をもとにある
範囲を有するように定められた値であり、ピーク間隔値
が上記基準値より小さい場合あるいは大きい場合に、1
文字分を構成する個々のピーク間隔値を順方向および逆
方向に基準値と比較するようにした請求項3記載のデー
タの復調方法。 - 【請求項5】 順方向に比較して求めたビット配列と逆
方向に比較して求めたビット配列とが一致しない場合、
その差異部分をパリティビットの条件から修正するよう
にした請求項4記載のデータの復調方法。 - 【請求項6】 所定ビット数により記録データの1文字
分の文字時間間隔を所定の範囲として定めておき、1文
字分の時間間隔内にあるピーク位置により1文字の終端
を決定するとともに、時間間隔内にあるピーク位置まで
のピーク間隔値の個数が、パリティビットの条件を満足
するか否かを検出し、満足しない場合はさらに次のピー
ク間隔値のデータを追加するようにして1文字の終端を
決定するようにした請求項2または3記載のデータの復
調方法。 - 【請求項7】 パリティビットは奇数パリティであり、
文字時間間隔内にあるピーク位置までのピーク間隔値の
個数が偶数であるか否かを検出し、奇数である場合はさ
らに次のピーク間隔値のデータを追加するようにして1
文字の終端を決定するようにした請求項2記載のデータ
の復調方法。 - 【請求項8】 ピーク間隔値データ配列中の一つのピー
ク間隔値から1ビットの2値データを求めたら、1文字
分のピーク間隔値累計から上記一つのピーク間隔値を差
し引き、残りのピーク間隔値累計と未処理ビット数とか
ら次の基準値を決定するようにした請求項1記載のデー
タの復調方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11097615A JP2000293961A (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | データの復調方法 |
AT00302462T ATE383645T1 (de) | 1999-03-30 | 2000-03-27 | Datendemodulationsverfahren und -gerät für magnetische karte. |
DE60037698T DE60037698D1 (de) | 1999-03-30 | 2000-03-27 | Datendemodulationsverfahren und -gerät für magnetische Karte. |
EP00302462A EP1041556B1 (en) | 1999-03-30 | 2000-03-27 | Data demodulating method and apparatus for magnetic cards. |
US09/538,180 US6757342B1 (en) | 1999-03-30 | 2000-03-30 | Data demodulation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11097615A JP2000293961A (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | データの復調方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000293961A true JP2000293961A (ja) | 2000-10-20 |
Family
ID=14197120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11097615A Pending JP2000293961A (ja) | 1999-03-30 | 1999-04-05 | データの復調方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000293961A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138584A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Nec Computertechno Ltd | 磁気読み取り装置、磁気読み取り方法およびプログラム |
JP2019175525A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 日本電産サンキョー株式会社 | 磁気データの復調方法および復調装置 |
-
1999
- 1999-04-05 JP JP11097615A patent/JP2000293961A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138584A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Nec Computertechno Ltd | 磁気読み取り装置、磁気読み取り方法およびプログラム |
JP2019175525A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 日本電産サンキョー株式会社 | 磁気データの復調方法および復調装置 |
CN110322901A (zh) * | 2018-03-28 | 2019-10-11 | 日本电产三协株式会社 | 磁数据的解调方法及解调装置 |
JP7016749B2 (ja) | 2018-03-28 | 2022-02-07 | 日本電産サンキョー株式会社 | 磁気データの復調方法および復調装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6674786B1 (en) | Data demodulation | |
JP2752874B2 (ja) | F2f信号のデコード方法及び装置 | |
JP2846847B2 (ja) | 2周波データ信号のデコード装置 | |
CN101192834A (zh) | 纠错装置和纠错方法 | |
US6757342B1 (en) | Data demodulation | |
KR960002148B1 (ko) | 마그네트기록카드의 이진정보 해독방법 | |
JP3778742B2 (ja) | データの復調方法およびデータの復調装置 | |
GB1570501A (en) | Elements in facsimile signal system for coding addresses of information change picture | |
JP2000293961A (ja) | データの復調方法 | |
JP3748496B2 (ja) | データの復調方法 | |
US6600613B1 (en) | Demodulation of magnetically recorded data | |
JP3681570B2 (ja) | データの復調方法 | |
JP3571246B2 (ja) | データの復調方法 | |
JPH05334811A (ja) | 再生データ検出方式 | |
US20030058557A1 (en) | Data demodulating method for magnetic recording data | |
JP7016749B2 (ja) | 磁気データの復調方法および復調装置 | |
JP5163633B2 (ja) | 磁気読み取り装置、磁気読み取り方法およびプログラム | |
JP3664876B2 (ja) | 磁気データ読取装置 | |
JP2022047896A (ja) | 磁気情報処理装置及び磁気情報処理方法 | |
JPH0320792B2 (ja) | ||
JPS6043556B2 (ja) | 文字読取装置 | |
JPH05250816A (ja) | デジタルデータ記録再生装置 | |
JP2003272318A (ja) | 信号処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム | |
JPH05165994A (ja) | バーコードシンボル読取装置 | |
KR20010078376A (ko) | 프리앰블 검출을 위한 평균화된 샘플 결정 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 Effective date: 20050506 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050802 |