JPH06111485A - 光情報記録再生装置 - Google Patents

光情報記録再生装置

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JPH06111485A
JPH06111485A JP28667992A JP28667992A JPH06111485A JP H06111485 A JPH06111485 A JP H06111485A JP 28667992 A JP28667992 A JP 28667992A JP 28667992 A JP28667992 A JP 28667992A JP H06111485 A JPH06111485 A JP H06111485A
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JP
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mark
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JP28667992A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Motomiya
佳典 本宮
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マーク位置記録におけるマーク間隔の最小値ま
たはマーク長記録におけるマーク長の最小値と検出窓幅
との比を任意の整数比に設定できるようにすることによ
り、媒体および装置が本来持っている情報蓄積能力を効
率的に活用できる光記録再生装置を提供する。 【構成】“0”の連続出現個数が情報データに応じて最
小値dと最大値kとの間で1より大きいステップpで変
化する変調符号をRLL符号器13で生成して、この変
調符号を“1”の値の位置に応じてマーク位置またはマ
ーク長が変化するマーク列として光ディスク16上に記
録し、再生時にはデータ弁別器19で再生信号のレベル
を変調符号における“1”の値の最小間隔との比が(d
+1):pなる検出窓幅を用いて検出することにより変
調符号を弁別し、弁別された変調符号からRLL復号器
23によって情報データを復号する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ディスクなどの記
録媒体を用いて情報の記録および再生を行う光記録再生
装置に係り、特にRLL(run-length limited)符号を
用いて記録再生を行う光記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、光ディスクと呼ばれ
る記録媒体に螺旋状または同心円状のトラックに沿って
情報を記録し、レーザ光のような光ビームを照射して光
学的に情報信号の再生を行う装置である。装置のユーザ
がレーザにより光ディスクに情報信号を記録できる装置
としては初期には文書ファイルシステム等が商品化さ
れ、より高度の信頼性を必要とする計算機の周辺記録装
置としての用途に向けた製品も実用化されている。最近
では記録した情報信号を消去し、再書き込みもできる装
置なども実用化されるに至った。また、同様の技術をカ
ード状あるいはテープ状の記録媒体に適用した光カード
メモリ装置あるいは光テープメモリ装置の開発も進めら
れるようになってきた。
【0003】例えば光ディスク装置においては、光ディ
スクに光スポット径が1.2ミクロン程度に絞り込まれ
たレーザビームを照射して、大きさが1ミクロン程度の
記録マークをトラックピッチ1.6ミクロン程度のトラ
ック上に形成して記録を行う。記録マークの形成方式と
しては記録膜に局所的な破壊、変形、あるいは相変化に
よる光学的性質の変化などを生じさせる方法など様々な
方式が提案され、また実用化されている。また、レーザ
ビームで正確にトラックを追跡するための技術として
は、光ディスクに予めガイドグルーブを設けてこれによ
る回折光からトラッキング誤差信号を検出する方式、ト
ラックの左右に微少量ずらして形成されたマークから得
られる信号をサンプリングし、比較してトラッキング誤
差信号を検出する方式などがある。
【0004】これらの光ディスク装置は、他の記録装置
同様に用途あるいは応用分野の拡大と共に大容量化、小
型化が要請され、そのために記録密度の向上が進められ
てきた。また、情報の書換えや重ね書きを実現するた
め、種々の記録材料や膜構成が開発されてきた。
【0005】ディジタルの情報データを光ディスクに記
録する場合、その情報データはまず2進数のデータを実
現する二値データのシーケンスとして用意される。通
常、二値のそれぞれは“0”と“1”で表わされ、情報
データはこのシーケンスの形のオリジナルデータとして
用意される。このオリジナルデータを光ディスクに適し
た“0”と“1”のシーケンスである変調符号に変換
し、この変調符号に従ってマーク列を形成することで情
報を記録するのが一般的である。
【0006】現在、多くのディジタル記録用光ディスク
では、RLL(Run Length Limited)符号と呼ばれる変調
符号が用いられている。これは“1”と“1”との間に
ある“0”の連続出現個数の上限と下限が制限される符
号であり、一般的に“0”の最小連続出現個数をd、最
大連続出現個数をkとして、(d,k)符号のように表
記される。例えば、CDなどで用いられるEFM変調符
号ではd=2,k=10である。130mm径や90m
m径光ディスクの(2,7)符号はd=2,k=7、3
00mm大容量光ディスク用に検討されている(1,
7)符号はd=1,k=7である。これらの変調符号に
関する公知文献は数多くあるが、例えば、田崎、大沢
「ディジタル記録における信号処理方式」テレビジョン
学会誌、第42巻、第4号pp.330−337などに
信号処理方式として概説されている。
【0007】図6に、従来方式によるRLL変調符号の
1つである(2,7)符号の生成過程とマーク列の記録
方式を模式的に示す。図6において、オリジナルデータ
のシーケンス201を(2,7)符号の符号化規則に従
って変換したものが変調符号202である。オリジナル
データの1ビットが変調符号202の2ビットに対応す
る符号化規則になっている。図7は(2,7)符号の符
号化規則を示したものであり、入力がオリジナルデー
タ、出力が変調符号の符号語を表す。変調符号を構成す
る各符号語は、メッセージあるいはコーデッドデータな
どとも呼ばれる。この符号化規則を用いた場合、図6に
おける変調符号202中の“0”に注目すると、連続出
現個数は2,3,…,7のいずれかであり、最小値d=
2と最大値k=7、およびそれらの間の整数値の中の値
を必ずとる。
【0008】変調符号とマーク列との対応のさせ方に
は、マーク位置記録とマーク長記録がある。マーク位置
記録では変調符号の“1”に対応する位置にマークを形
成し、マーク長記録ではマークの前端および後端の位置
を変調符号の“1”に対応させる。
【0009】図6において、203は変調符号202に
対応してマーク位置記録で形成したマーク列、204は
マーク長記録で形成したマーク列をそれぞれ示す。マー
ク位置記録によるマーク列203では、マーク間隔の最
小値が変調符号の(d+1)ビット長に対応し、マーク
長記録によるマーク列204では、マーク長の最小値が
変調符号の(d+1)ビット長に対応することがわか
る。
【0010】再生時にはマーク列を読み取って得られた
再生信号の“1”,“0のレベルをある検出窓幅で検出
することにより変調符号が弁別され、この弁別された変
調符号から元の情報データつまりオリジナルデータが復
号される。
【0011】この再生に際して、ノイズ、歪みその他の
ジッタなどでマーク位置記録によるマーク列のマーク検
出位置や、マーク長記録によるマーク列のマークの前後
のエッジの検出位置、つまり再生信号のレベル検出位置
がずれると、正しく情報データを再現できない。上述し
た検出窓幅は、情報データが再現できるレベル検出位置
のずれの範囲に設定されるが、これは変調符号の1ビッ
ト長に対応することが容易にわかる。
【0012】すなわち、マーク位置記録によるマーク列
のマーク位置の検出が0.5ビット以上遅れると1つ後
方の位置にマークがあると解釈され、逆に0.5ビット
以上早まると1つ前方の位置にマークがあると解釈され
るため、正しい再生ができない。また、マーク長記録に
よるマーク列のマークエッジ位置の検出が0.5ビット
以上遅れると1つ後方の位置にマークエッジがあると解
釈され、逆に0.5ビット以上早まると1つ前方の位置
にマークエッジがあると解釈されるため、やはり正しい
再生ができない。従って、誤り率が許容範囲に収まるに
十分なだけ検出窓幅が確保されなければならない。
【0013】光ディスク装置において光ディスク上に形
成され得るマークの大きさの最小値は、光学系や媒体特
性などから決まってしまう。マーク位置記録では、2つ
のマークを十分分離できる距離以上の距離を変調符号の
(d+1)ビット長に対応させる必要がある。これに対
して、マーク長記録では単一マークの長さを変調符号の
(d+1)ビット長に対応させることができる。従っ
て、マーク長記録は記録密度を向上させるうえで有利と
考えられているが、反面ジッタが多くなるので、単純に
記録密度が2倍に上がる訳ではなく、またジッタや波形
歪みの抑制のために各種の対策が必要である。いずれに
しろ媒体特性やヘッドの記録再生特性、雑音特性に合わ
せて変調符号を定めることが、高密度化のために重要な
ポイントである。
【0014】以上に述べたように、マーク位置記録にお
けるマーク間隔の最小値、マーク長記録におけるマーク
長の最小値は、変調符号の(d+1)ビット長に対応す
る。光ディスク記録面上でのマーク位置記録におけるマ
ーク間隔の最小値やマーク長記録におけるマーク長の最
小値の大きさは、記録や再生の分解能で決まる最小値以
上に設定される。一方、再生時の検出窓幅は変調符号の
1ビット長に対応し、その大きさは誤り率が許容値以下
になるように、再生信号のジッタ量に比較して十分大き
くならなければならない。なお、ここでいうジッタはあ
らゆる要因による基準タイミングからのずれを意味し、
光ディスクの回転速度変動などに起因する通常のジッタ
のほか、符号間干渉などによるタイミングのずれなども
含むものとする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで以上の説明か
ら分かるように、従来のRLL変調符号ではマーク位置
記録におけるマーク間隔の最小値やマーク長記録におけ
るマーク長の最小値と検出窓幅との比は(d+1):1
となり、整数対1の比になる。しかしながら、実際の光
ディスク装置などの光記録再生装置における分解能とジ
ッタ量との比は必ずしもそれと整合するとは限らない。
【0016】すなわち、上述のようにマーク間隔の最小
値またはマーク長の最小値は装置の分解能に合わせて設
定され、また検出窓幅はジッタ量より十分に大きく設定
されるが、マーク間隔の最小値またはマーク長の最小値
と検出窓幅との比が整数対1に限定されている状況で
は、装置が本来持っている分解能とジッタ特性のいずれ
か一方の特性を十分に生かせないことになり、結果とし
て媒体を含めた光情報記録再生装置が本来持っている情
報蓄積能力を必ずしも十分に活用できていないという問
題があった。
【0017】一方、複数種類のマークを区別して記録再
生を行い、それにより記録密度を向上させる多値記録の
試みも従来から様々な方式でなされて来た。そのような
記録方式では、S/Nを十分とることに多くの努力が払
われてきたため、媒体等の多値の記録再生特性の向上が
図られてきたものの、記録に使用されるべき符号につい
てはほとんど研究されておらず、効率の良い高密度の記
録再生装置は実現していなかった。
【0018】従って、本発明の目的はRLL変調符号を
用いて記録再生を行う場合に、マーク位置記録における
マーク間隔の最小値またはマーク長記録におけるマーク
長の最小値と検出窓幅との比を任意の整数比に設定でき
るようにすることにより、媒体および装置が本来持って
いる情報蓄積能力を効率的に活用できる光記録再生装置
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、記録媒体に光ビームを照射して情報の記
録および再生を行う光記録再生装置において、少なくと
も2つの値で構成され、特定の1値の連続出現個数が情
報データに応じて最小値dと最大値kとの間で1より大
きいステップpで変化する変調符号を生成する変調符号
生成手段と、この変調符号生成手段により生成された前
記変調符号を前記特定の1値以外の値の位置に応じてマ
ーク位置またはマーク長が変化するマーク列として前記
記録媒体上に記録する記録手段と、この記録手段により
前記記録媒体上に記録された前記マーク列を読み取って
再生信号を得る再生手段と、この再生手段により得られ
た前記再生信号のレベルを前記変調符号における前記特
定の1値以外の値の最小間隔との比が(d+1):pな
る検出窓幅を用いて検出することにより前記変調符号を
弁別する弁別手段と、この弁別手段により弁別された前
記変調符号から前記情報データを復号する復号手段とを
具備することを特徴とする。
【0020】すなわち、本発明では変調符号として特定
の1値の連続出現個数が1より大きいステップpで変化
するRLL変調符号を用いることと、再生時に(d+
1):pなる検出窓幅を用いることが従来装置との大き
な違いである。
【0021】
【作用】このように本発明では変調符号における特定の
1値以外の値の最小間隔、すなわちマーク位置記録にお
けるマーク間隔の最小値またはマーク長記録におけるマ
ーク長の最小値と検出窓幅の関係を任意の整数比に設定
することが可能となり、媒体や装置、記録方式などによ
って決まる情報蓄積能力の限界に近い記録密度が実現で
きる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る光ディスク装置
の概略構成を示すブロック図である。
【0023】図1において、入力端子11には記録すべ
き二値または多値の情報データが入力され、まず誤り訂
正符号器12によって誤り訂正のための冗長ビットが符
号が付加されて誤り訂正符号化される。誤り訂正符号化
された情報データはRLL符号器13に入力され、RL
L変調符号である(d,k)符号が生成される。ここ
で、この(d,k)符号は、情報データに応じて“0”
の連続出現個数が最小値dと最大値kとの間で1より大
きいステップpで変化する符号である。
【0024】RLL符号器13で生成されたRLL変調
符号は、LDドライバ14に入力される。LDドライバ
14は、光ヘッド15内に記録再生用光源として設けら
れている図示しない半導体レーザ(LD)を入力された
RLL変調符号に応じてドライブすることにより、光デ
ィスク16上にRLL変調符号の“1”の位置に応じて
マーク位置またはマーク長が変化するマーク列を記録す
る。マーク列は光ディスク16の形式に応じて異なり、
例えば光ビームの照射による光ディスク16上の記録膜
の破壊や変形などの物理的形状変化、あるいは相変化に
よる光学的特性などの属性変化の形で形成される。光ヘ
ッド15は、記録時には半導体レーザからの光ビームを
光ディスク16に照射して上述のようにマーク列を記録
する。一方、再生時には光ヘッド15により光ディスク
16に記録時より弱い光ビームを照射し、光ディスク1
6からの反射光を図示しない光検出器で検出することで
マーク列を読み取って、マーク列に応じた電気信号(再
生信号)を出力する。この再生信号はプリアンプ17で
増幅され、さらに波形等化器18で符号間干渉などによ
る波形歪が除去された後、データ弁別器19に入力され
る。
【0025】データ弁別器19は、入力された再生信号
を二値化すると共に、クロック抽出回路20から発生さ
れるウインドウパルス22により与えられる検出窓幅を
用いて二値化波形の“0”→“1”、“1”→“0”の
レベル変化点を検出することにより、RLL変調符号を
データ弁別する。この際、検出窓幅はRLL変調符号に
おける“1”の最小間隔との比が(d+1):pとなる
ように設定される。RLL変調符号における“1”の最
小間隔は、光ディスク16上のマーク列の記録形式がマ
ーク位置記録の場合はマーク間隔の最小値、またマーク
長記録の場合はマーク長の最小値に対応する。なお、ク
ロック抽出回路20はデータ弁別器19が上記レベル変
化点を検出した際に出力する検出パルスを受けてクロッ
ク成分の抽出再生を行うと共に、このクロックに同期し
て上記ウインドウパルス22を生成する。
【0026】こうしてデータ弁別器19から出力される
RLL変調符号はRLL復号器23に入力され、RLL
符号器13の入力と同じ情報データが復号される。復号
された情報データは、さらに誤り訂正復号器24により
記録再生時に生じた符号誤りで訂正されて出力端子25
より出力される。
【0027】次に、RLL符号器13で生成されるRL
L変調符号について説明する。図2は、本発明を二値記
録に適用した場合の実施例におけるRLL変調符号生成
過程とマーク列の記録方式を模式的に示す図である。図
2において、101はオリジナルデータ(情報データ)
のシーケンスであり、これを“0”,“1”のシーケン
スからなるRLL変調符号に変換するに当たり、上述の
ように“0”の連続出現個数を最小値dから1より大き
いステップpで最大値kに至る一組の整数に限定する。
ステップpが1の場合は従来のRLL変調符号に相当す
るが、pを1より大きくすることにより符号設計の自由
度が増し、記録密度の向上に資することができる。
【0028】ここで、d=4、k=14、p=2として
オリジナルデータ101をRLL変調符号に変換したも
のが102である。このRLL変調符号中の“0”に注
目すると、連続出現個数が4,6,…,14のいずれか
であり、最小値d=4と最大値k=14およびこれら間
の整数値でステップp=2ずつ隔てられた整数値の中の
値を必ずとっていることが分かる。
【0029】図2において、103は変調符号102に
対応してマーク位置記録で形成したマーク列、104は
マーク長記録で形成したマーク列をそれぞれ示す。マー
ク位置記録によるマーク列103では、マーク間隔の最
小値が変調符号の(d+1)ビット長に対応し、マーク
長記録によるマーク列104では、マーク長の最小値が
変調符号の(d+1)ビット長に対応する。
【0030】また、ジッタによる検出誤りはマーク位置
あるいはマークエッジ位置の検出位置が変調符号の±1
ビット以上になると発生することが分かるので、検出窓
幅は変調符号の2ビット長に相当する。同様に、ステッ
プがpであれば検出窓幅はpビット長に相当する。従っ
て、マーク間隔の最小値あるいはマーク長の最小値と検
出窓幅の比は前述の通り(d+1):pとなり、従来の
(d+1):1とことなり、任意の整数比に設定できる
ことが分かる。
【0031】次に、このように“0”の連続出現個数を
最小値d、最大値kおよびステップpで規定することに
よる記録密度向上の効果について説明する。
【0032】前述した通り、RLL変調符号とマーク列
の対応のさせ方については、マーク位置記録とマーク長
記録の場合とで異なる。前者の場合はマーク間隔の最小
値が変調符号の(d+1)ビット長に対応し、後者の場
合はマーク長の最小値が変調符号の(d+1)ビット長
に対応する。これらマーク位置記録におけるマーク間隔
の最小値またはマーク長記録におけるマーク長の最小値
を記号qで表すこととする。
【0033】このqは、記録再生系の分解能で決まる限
界値q0 より小さくすることはできないので、変調符号
の(d+1)ビット長当たりに含まれる情報量の大きさ
が符号の効率を計る目安になる。これは密度比(density
ratio) ρと呼ばれる量であり、用いる個々の符号化規
則に依存するが、dとkが決まるとρの理論的上限は決
まる。この上限の密度比ρmax (d,k)は、次の方程
式 zk+p+1 −zk+1 −zk-d+p +1=0 (1) の根zを用いて、 ρmax (d,k)=(d+1)log2 z , (2) として与えられる。この式の導出は次の通りである。
【0034】まず、変調符号として“0”と“1”から
なるメッセージを考える。この中で“0”の連続出現個
数sのとり得る値は、 s=d+ip (i=0,…,j) (3) の(j+1)通りとする。sの最小値はdであり、最大
値kは k=d+ip (4) と表せる。
【0035】メッセージの長さは、d,kに比べて十分
大きいものとする。これらの条件の下で、メッセージの
長さ(d+1)の区間中に平均で最大何ビットの情報が
入るかを求める。一般性を失わないので、メッセージの
最終ビットは“1”であるとする。
【0036】長さnのメッセージの可能な形態がqn
りあるとする。十分大きいnをとると、 qn+1 /qn →z (1<z≦2) (5) のように収束する。従って、 qn =zn (6) となる。
【0037】ところで、メッセージ1ビット当りの平均
情報量の上限をλとすると、nビットのメッセージでは
nλビットの情報を表現できるので、 2n λ=zn (7) すなわち、 λ=log2 z (8) の関係がある。
【0038】qn は終端のパターンを考えることによ
り、次のように(j+1)通りに分けて表せる。
【0039】 qn =qn-(d+1) +qn-(d+p+1) +…+qn-(d+ip+1)+…+qn-(k+1) (9) (9)式の右辺第1項は、最終ビットの“1”の前の
“0”の連続出現個数がdである場合に対応し、以下の
各項もそれぞれ可能な“0”の連続出現個数に対応して
いる。
【0040】(6)式を用いると、 1=z-(d+1)+z-(d+p+1)+…+z-(k+1) ={z-(d+1)−z-(k+p+1)}/(1−z-p) (10) すなわち、(1)式に示した方程式が得られる。
【0041】ステップの大きさpを1から6まで変え、
またそれぞれの場合毎にdとkの組合せを変えて、この
ようにして得られるp,d,kの組合せ毎に密度比を計
算した結果をaの値毎に以下の表1〜表12に示す。な
お、表1〜表12では表示の都合上、p,d,kをP,
D,Kで示した。dがp−1より小さいものについて
は、d+1<p、すなわちマーク位置記録におけるマー
ク間隔の最小値やマーク長記録におけるマーク長の最小
値がジッタ量より小さい場合に相当することから、解に
実用的意味がないので省略した。また、kとdの差がp
の整数倍である場合についてのみ意味があるので、その
場合についてのみ計算した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】
【表9】
【0051】
【表10】
【0052】
【表11】
【0053】
【表12】 実際の符号化規則は、オリジナルデータmビットをメッ
セージnビットに、一定の割合で変換する規則として具
体化される。従って、実際の密度比は ρ=(d+1)m/n (11) で与えられる。
【0054】従来の(2,7)符号ではm/n=1/2
なので、密度比は1.5である。表1〜表2から分かる
ように、d=2,k=7の場合の密度比の上限は、1.
5521である。密度比を上限に近付けようとすると、
符号化の規則が繁雑になり実用的でなくなる。そのた
め、実際には密度比の上限より小さく、しかも(11)
式の整数比で表される値で、m,nがあまり大きくなら
ないように選んで符号化規則が構成されることになる。
従来の(1,7)符号について見るとm/n=2/3な
ので、密度比は4/3=1.333…である。表1〜表
2から分かるように、d=1,k=7の場合の密度比の
上限は1.3586である。いずれの符号も密度比の上
限に近い、効率の良い符号化規則であるといえる。
【0055】これら2つの符号をみると、(2,7)符
号の方が密度比が高い。すなわち、マーク位置記録の場
合のマーク間隔の最小値、マーク長記録の場合のマーク
長の最小値が両符号で同じであれば、(2,7)符号の
方が記録密度が高くなる。しかし、(1,7)符号では
検出窓幅wがq(マーク間隔またはマーク長の最小値)
の半分であったのに対し、(2,7)符号では1/3と
狭いため、ジッタが十分小さいことが必要である。ジッ
タが大きい場合は、qを記録再生系の分解能で決まる限
界値q0 より大きくとる必要がある。検出窓幅当たりの
情報量は、上限値がρmax /(d+1)、実際の符号で
はm/nである。この値は、(1,7)符号での方が大
きく、ジッタの大きい系では(1,7)符号が有利であ
る。
【0056】このような議論から分かるように、記録再
生系の分解能と、ジッタの大きさの関係によって効率的
な符号は変わってくる。分解能で決まるマーク間隔また
はマーク長の最小値qの限界値q0 と必要な検出窓幅w
0 との比が3:1であれば、(2,7)符号が有利であ
り、qとwをそれぞれq0 ,w0 にとればよい。q0
0 =2:1であれば(1,7)符号が有利である。ま
た、同様に(d+1):1であれば、(d,k)符号が
良いといえる。
【0057】しかしながら、例えばq0 :w0 =5:2
であった場合、従来のRLL変調符号では効率的に符号
とならない。この場合、(1,7)符号を採用すると、
q=q0 ,w=q0 /2>w0 となる。このため、q0
当りの記録情報量は1.3333ビットとなる。(2,
7)符号を採用するとw=w0 となるが、q=3w0
(6/5)q0 >q0 となる。このため、q0 当りの記
録情報量は1.5×(5/6)=1.25ビットとな
る。
【0058】ここで、ステップpを1を越える数とする
本発明と比較する。p=2,d=4,k=14なるRL
L変調符号を構成すると、q:w=5:2となる。従っ
て、q=q0 ,w=w0 に設定できる。このときq0
たりの記録情報量は、表3〜表4より1.4560ビッ
トとなり、従来より高密度になる可能性がある。実際、
m=2,n=7とすれば、(11)式よりρ=1.42
86となる。これは、(1,7)符号と比較すると約7
%、また(2,7)符号と比較して約14%の高密度化
となる。
【0059】このようにステップpを1を越える数にす
ることによる効果は、qとwの比をq0 とw0 の比に近
付けることにある。従って、媒体と装置の組み合わせが
本来持っている情報蓄積能力を限界近くまで引き出すの
に有効である。q0 とw0 の比が整数:1の関係から外
れている場合ほど効果が高く、整数:1の場合は従来と
同じということになる。
【0060】なお、p=1,d=d0 ,k=k0 なる符
号と、p>1,d=p(d0 +1)−1,k=p(k0
+1)−1なる符号はマーク間隔あるいはマーク長を考
えると分かるように等価なので、密度比は同じ値にな
る。このような考察に基づき、p,d,kの組合せの候
補を検討すると、次の問題は実際の符号化規則を構成す
ることである。本発明は、RLL符号の符号化規則の構
成方法までの範囲に亘るものではないが、一般的な処方
に基づいて符号化規則を構成することが可能であること
を示すために、参考文献として、M.Mansuripur, "Enume
rative ModulaionCoding with Arbitrary Constraintw
and Post-Modulation Error CorrectionCoding for Dat
a Storage Systems",Proceedings of Optical Data Sto
rage '91,SPIE 1499,72(1991) を挙げておく。このよう
に、本発明により記録密度比を媒体に対応して設定でき
ることが示された。
【0061】実際の光ディスク15の記録面上におい
て、マーク位置記録でのマーク間隔あるいはマーク長記
録でのマーク長は、iを整数としてd+ip+1に対応
する。ここで、pが2でdが偶数の場合、全てのマーク
間隔あるいはマーク長は奇数に対応する。すなわち、一
つおきに検出しようとするとマーク位置あるいはマーク
エッジの検出は、図1のデータ弁別器19においてマー
クの基本長の2倍を周期とするクロックに同期してなさ
れることになる。すなわち、検出窓幅が再生クロックと
同じになるため、同期信号の周波数を低く抑えることが
可能となり、装置構成上有利である。特に、マーク長記
録では記録パワー変動や媒体の不均一性に起因して、マ
ーク前端が一様にソフトし、後端はこれとは別にやはり
一様にシフトするというモードのエッジシフトがしばし
ば発生する。このような場合、前端部は前端部だけで同
期をとり、後端部は後端部だけで同期をとることが効果
的である。そこで、pが2でdが偶数となるように設定
することで、効率的にシステムを構成することができ
る。
【0062】なお、上記実施例ではp=2,d=4,k
=4の場合について説明したが、これらの値は種々変更
することができる。
【0063】以上の実施例では、二値記録の場合につい
て説明したが、本発明は多値記録にも適用が可能であ
る。図3は本発明を多値記録に適用した実施例に係るR
LL変調符号生成過程とマーク列の記録方式を模式的に
示す図である。本実施例における変調符号はオリジナル
データのシーケンスを“0”,“1”,“2”,
“3”,“4”の5値のシーケンスからなる符号に変換
して得られるものである。オリジナルデータを本発明の
一態様であるマーク種数a=4の(2,7)符号に変換
したものが102である。マーク種数がaのとき、0を
含めて(a+1)通りの値が用いられることから(a+
1)値符号と呼ぶ。この変調符号中の“0”に注目する
と、連続出現個数は2,3,…,7のいずれかであり、
最小値d=2から最大値k=7に至る整数値に限定され
ている。マークの種別は、図では見易いように塗り潰し
パターンで示しているが、実際には記録に際しての光デ
ィスクへの照射光ビームのパワーにより区別して記録
し、再生時には反射率の違いとして区別される。
【0064】図3におる103と104は、それぞれマ
ーク位置記録およびマーク長記録におけるマークの記録
方式を示している。マーク位置記録の場合はマークの種
別の区別はマークの長さや幅の違いによっても良く、ま
たこれらの寸法の違いが反射率の違いに伴うものであっ
てもよい。図からわかるように、マーク位置記録におけ
るマーク間隔の最小値あるいはマーク長記録におけるマ
ーク長の最小値は、二値記録の場合と同様に符号語の
(d+1)ビットに相当する。また、ジッタによる検出
誤りは、マーク位置あるいはマークエッジの検出位置が
符号語の±0.5ビット以上になると発生することが分
かるので、検出窓幅は符号語の1ビット長に相当する。
【0065】ここで、ステップがpであれば検出窓幅は
符号語のpビット長に相当する。従って最小マーク間隔
あるいは最短マーク長と、検出窓幅の比は(d+1):
pとなり、p=1とした場合に(d+1):1だったの
と比較して任意の整数比に設定し得ることがわかる。こ
のような拡張は常に可能であり、本発明の主旨とすると
ころに含まれるものである。
【0066】本実施例においても変調符号とマークの対
応のさせ方については、マーク位置記録とマーク長記録
の場合で異なる。マーク位置記録の場合、符号語の
“r”に対応する位置に第r番目の種類のマークを形成
する(r=1,…,a)。これに対し、マーク長記録で
は符号語の“0”がマークの継続を意味するものとす
る。そして、変調符号の“0”以外の出現に対応してマ
ークの開始・終了あるいはマーク種別の切り替えを行
う。
【0067】このマークの開始・終了あるいは切り替え
るマーク種別の決定法は、一意的な復号が可能であれ
ば、任意の方法によって良い。可能な方法のひとつの例
としては、次のような方法がある。まず“0”以外の符
号“r”が出現した時点で、その直前まで継続していた
マークの種別をr0 とする。もし直前までマークが無い
場合はr0 =0とする。このときr+r0 を(a+1)
で割った剰余をr1 として、この時点以降のマークを第
1 番目の種類のものとすればよい。r1 =0の場合は
マークの終了とし、それ以降はマークが無い領域とす
る。
【0068】これらの記録方法から分かるように、マー
ク位置記録におけるマーク間隔の最小値あるいはマーク
長記録におけるマーク長の最小値は変調符号の(d+
1)ビット長に対応し、これらを先の実施例と同様にq
と表記する。このqは記録再生系の分解能で決まる限界
値q0 より小さくはできないので、変調符号の(d+
1)ビット長当たりに含まれる情報量の大きさ、すなわ
ち密度比ρが符号の効率を計る目安になる。この密度比
ρの上限ρmax (d,k)は、先の実施例における
(1)(2)式と同様に zk+p+1 −zk+1 −azk-d+p +a=0 , (12) の根zを用いて、 ρmax (d,k)=(d+1)log2 z (13) として与えられる。この式の導出は基本的には(1)
(2)式と同様である。
【0069】すなわち、まず(a+1)値符号として
“0”と“1”,…,“a”からなるメッセージを考え
る。この中で“0”の連続出現個数sのとり得る値は、 s=d+ip (i=0,…,j) (14) のj+1通りとする。sの最小値はdであり、最大値k
は k=d+ip (15) と表せる。
【0070】メッセージの長さは、d,kに比べて十分
大きいものとする。これらの条件の下で、メッセージの
長さ(d+1)の区間中に平均で最大何ビットの情報が
入るかを求める。一般性を失わないので、メッセージの
最終ビットは“0”以外の値であるとする。
【0071】長さnのメッセージの可能な形態がqn
りあるとし、また十分大きいnをとると、 qn+1 /qn →z (1<z≦a+1) (16) のように収束する。従って、 qn =zn (17) となる。メッセージ1ビット当りの平均情報量の上限を
λとすると、nビットのメッセージではnλビットの情
報を表現できるので、 2n λ=zn (18) すなわち、 λ=log2 z (19) の関係がある。
【0072】qn は終端のパターンを考えることによ
り、次のように(j+1)通りに分けて表せる。
【0073】 qn =aqn-(d+1) +aqn-(d+p+1) +…+aqn-(d+ip+1)+…+aqn-(k+1) (20) (20)式の右辺第1項は、最終文字の“1”の前の
“0”の連続出現個数がdである場合に対応し、以下の
各項もそれぞれ可能な“0”の連続出現個数に対応して
いる。
【0074】(17)式を用いると、 1=a{z-(d+1)+z-(d+p+1)+…+z-(k+1)} =a{z-(d+1)−z-(k+p+1)}/(1−z-p) (21) すなわち、(12)式に示した方程式が得られる。
【0075】dがp−1より小さいものについては、d
+1<pすなわち、マーク位置記録におけるマーク間隔
の最小値、あるいはマーク長記録におけるマーク長の最
小値がジッタより小さいような場合に相当するため、解
に実用的意味はない。また、kとdの差がpの整数倍で
ある場合についてのみ意味がある。なお、kの大きさ
は、クロック信号抽出が良好になしうる範囲の値に制限
される。
【0076】ステップの大きさpを1とし、aを1から
6まで変え、またそれぞれの場合毎にdとkの組合せを
変えて、このようにして得られるa,d,kの組合せ毎
に密度比を計算した。結果はaの値毎に以下の表13〜
表24に示す。なお、a=1の場合は参考として示した
二値記録の場合で、a>1の場合が本実施例に関わる多
値記録である。なお、表13〜表24では表示の都合
上、a,d,kをA,D,Kで示した。
【0077】
【表13】
【0078】
【表14】
【0079】
【表15】
【0080】
【表16】
【0081】
【表17】
【0082】
【表18】
【0083】
【表19】
【0084】
【表20】
【0085】
【表21】
【0086】
【表22】
【0087】
【表23】
【0088】
【表24】 実際の符号化規則は、オリジナルデータmビットをメッ
セージnビットに、一定の割合で変換する規則として具
体化される。従って、実際の密度比は ρ=(d+1)m/n (22) で与えられる。従来の(2,7)符号では、m/n=1
/2なので、密度比は1.5である。表13から分かる
ようにd=2,k=7の場合の密度比の上限は、1.5
521である。密度比を上限に近付けようとすると、符
号化の規則が繁雑になり実用的でなくなる。そのため、
実際には密度比の上限より小さく、しかも(22)式の
整数比で表される値で、m,nがあまり大きくならない
ように選んで符号化規則が構成されることになる。従来
の(1,7)符号について見るとm/n=2/3なの
で、密度比は4/3=1.333…である。表1から分
かるようにd=1,k=7の場合の密度比の上限は1.
3586である。いずれの符号も密度比の上限に近い、
効率の良い符号化規則であるといえる。
【0089】従来から多値記録の採用による記録密度の
向上に関して、材料や記録方式についての研究は幾つか
ある。しかしながら、採用する記録符号についての検討
はあまりなされておらず、ごく大雑把な評価として、し
ばしば次のように考えられることがあった。すなわち、
(a+1)通りのものを区別できることから、その情報
量がlog2 (a+1)であり、二値記録と比較して記
録密度がlog2 (a+1)倍になると考えるものであ
る。これは今回検討した符号でいえばd=0,p=1,
k=∞のときのみ正しく、それ以外では成立しない。こ
れは情報1ビットに相当する長さ当たりのマーク個数が
1より小さいことによる。従って、多値記録にすること
による密度の増加の効率はd,p,kの値に依存するの
で、符号に応じて今回の結果に基づく評価が必要であ
る。
【0090】例として、p=1の場合の(1,7)符号
と(2,7)符号のpmax が(a+1)と共に変化する
様子を図4に示した。二値記録と比べて記録密度がlo
2(a+1)倍になるとした場合の値を点線で示した
が、(a+1)の値が増すに従って差が少しずつ大きく
なっている。
【0091】上記2つの符号をみると、aの値によらず
(2,7)符号の方が密度比が高いという先の実施例と
同様の傾向が見られる。すなわち、マーク位置記録の場
合のマーク間隔の最小値、マーク長記録の場合のマーク
長の最小値が両符号で同じであれば、(2,7)符号の
方が記録密度が高くなり、また(1,7)符号では検出
窓幅wがq(マーク間隔またはマーク長の最小値)の半
分であったのに対し、(2,7)符号では1/3と狭い
ため、ジッタが十分小さいことが必要である。ジッタが
大きい場合は、qを記録再生系の分解能で決まる限界値
0 より大きくとる必要がある。そして、検出窓幅当た
りの情報量は、上限値がρmax /(d+1)、実際の符
号ではm/nである。この値は(1,7)符号での方が
大きく、ジッタの大きい系では(1,7)符号が有利で
ある。
【0092】従って、本実施例においても記録再生系の
分解能と、ジッタの大きさの関係によって効率的な符号
は変わり、分解能で決まる最小マーク間隔または最短マ
ーク長の限界値q0 と、必要な検出窓幅w0 の比が3:
1であれば(2,7)符号、q0 :w0 =2:1であれ
ば(1,7)符号、そして(d+1):1であれば
(d,k)符号が良いといえる。しかし、例えばq0
0 =5:2である場合のように、整数対1の比でない
場合、p=1とすると最大の効率を実現できない。この
場合、以下の実施例に示すようにステップpを1より大
きくすることで効率の向上を図ることができる。
【0093】図5は、本発明を多値記録に適用した場合
の他の実施例に係るRLL変調符号生成過程とマーク列
の記録方式を模式的に示す図である。本実施例における
変調符号はオリジナルデータのシーケンスを“0”,
“1”,“2”,“3”,“4”の5値のシーケンスか
らなる符号に変換して得られるものである。オリジナル
データを例えばマーク種数a=4のステップp=2の
(4,14)符号に変換したものが102の変調符号で
あり、5値符号になっている。この変調符号中の“0”
に注目すると、連続出現個数が4,6,…,14のいず
れかである。すなわち、最小値d=4から最大値k=1
4に至る2つおきの整数に限定したものである。図3と
同様に、マークの種別は図では見易いように塗り潰しパ
ターンで示している。図5の103と104はそれぞれ
マーク位置記録およびマーク長記録におけるマーク記録
方式を示している。
【0094】ステップの大きさpを2とし、aを1から
5まで変え、それぞれの場合毎にdとkの組合せを変え
て、このようにして得られるa,d,kの組合せ毎に密
度比を計算した結果をaの値毎に表25〜表34に示
す。a=1の場合は参考として示した二値値記録の場合
で、a>1の場合が本実施例に係る多値記録である。な
お、表25〜表34においても表示の都合上、a,d,
k,pをA,D,K,Pで示した。
【0095】
【表25】
【0096】
【表26】
【0097】
【表27】
【0098】
【表28】
【0099】
【表29】
【0100】
【表30】
【0101】
【表31】
【0102】
【表32】
【0103】
【表33】
【0104】
【表34】 上述のステップpを2以上とした5値記録の場合の変調
符号では、q:w=5:2となる。従ってq=q0 ,w
=w0 に設定できる。このときq0 当たりの記録情報量
は、表25より2.8574ビットとなり、高密度の記
録が可能性になる。
【0105】以上の説明から明らかなように、本実施例
のようにステップpを2以上とすることの効果は、qと
wの比をq0 とw0 の比に近付けることにある。従っ
て、媒体と装置の組合せが本来持っている情報蓄積能力
を限界近くまで引き出すために有効である。この効果は
0 とw0 の比が整数:1の関係から外れている場合ほ
ど顕著であり、この比が整数:1の場合にはステップp
は1とすればよい。
【0106】なお、p=1,d=d0 ,k=k0 なる符
号と、p>1,d=p(d0 +1)−1,k=p(k0
+1)−1なる符号はマーク間隔あるいはマーク長を考
えると分かるように等価なので、密度比は同じ値にな
る。
【0107】実際の記録に使用すべき変調符号を構成す
るには、記録再生系の分解能で決まる最小マーク間隔ま
たは最短マーク長の限界値q0 と、必要な検出窓幅w0
とからd,p,kを定め、記録符号を構成することで最
善の記録密度を実現することができる。
【0108】一方、符号化規則に関しては二値記録の場
合の実施例と同様に構成すればよいが、媒体情報蓄積能
力の極限に近い値を実現しようとするほど符号化規則は
複雑になり、符号化回路や復号回路も複雑になって実用
的でない。そこで適当な整数比で近似してd,p,k等
があまり大きくならないようにすることが好ましい。回
路の簡略化を重要視する場合には、p=1などにとると
よい。
【0109】さらに、装置構成を考慮した場合、pが2
でdが偶数となるように設定することで効率的にシステ
ムを構成できることも、二値記録の場合の実施例と同様
である。
【0110】上述した多値記録の実施例においては、p
=1,(d,k)=(2,7),(1,7),a=2,
…,6の場合およびp=2,(d,k)=(2,7)、
a=2,…,5の場合を示したが、これらa,p,d,
kの値は種々変更することができる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば変
調符号における特定の1値以外の値の最小間隔、すなわ
ちマーク位置記録におけるマーク間隔の最小値またはマ
ーク長記録におけるマーク長の最小値と検出窓幅の関係
を任意の整数比に設定することが可能となり、媒体や装
置、記録方式などによって決まる情報蓄積能力の限界に
近い記録密度が実現できる。この結果、従来より高い記
録密度が得られ、記録媒体の小型化、大容量化が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る光記録再生装置の構成
を示すブロック図
【図2】本発明を二値記録に適用した場合のRLL変調
符号生成過程とマーク列の記録方式の一例を模式的に示
す図
【図3】本発明を多値記録に適用した場合のRLL変調
符号生成過程とマーク列の記録方式の一例を模式的に示
す図
【図4】p=1の場合の(1,7)符号と(2,7)符
号のpmax が(a+1)と共に変化する様子を示す図
【図5】本発明を多値記録に適用した場合のRLL変調
符号生成過程とマーク列の記録方式の他の例を模式的に
示す図
【図6】従来のRLL変調符号の一つである(2,7)
符号の生成過程とマーク列の記録方式を模式的に示す図
【図7】(2,7)符号の符号化規則を示す図
【符号の説明】
11…情報データ入力端子 12…誤り訂正符号
器 13…RLL符号器 14…LDドライバ 15…光ヘッド 16…光ディスク 17…プリアンプ 18…波形等化器 19…データ弁別器 20…クロック抽出
回路 21…検出パルス 22…ウインドウパ
ルス 23…RLL復号器 24…誤り訂正復号
器 25…情報データ出力端子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体に光ビームを照射して情報の記録
    および再生を行う光記録再生装置において、 少なくとも2つの値で構成され、特定の1値の連続出現
    個数が情報データに応じて最小値dと最大値kとの間で
    1より大きいステップpで変化する変調符号を生成する
    変調符号生成手段と、 この変調符号生成手段により生成された前記変調符号を
    前記特定の1値以外の値の位置に応じてマーク位置また
    はマーク長が変化するマーク列として前記記録媒体上に
    記録する記録手段と、 この記録手段により前記記録媒体上に記録された前記マ
    ーク列を読み取って再生信号を得る再生手段と、 この再生手段により得られた前記再生信号のレベルを前
    記変調符号における前記特定の1値以外の値の最小間隔
    との比が(d+1):pなる検出窓幅を用いて検出する
    ことにより前記変調符号を弁別する弁別手段と、 この弁別手段により弁別された前記変調符号から前記情
    報データを復号する復号手段とを具備することを特徴と
    する光記録再生装置。
  2. 【請求項2】前記変調符号の前記特定の1値の連続出現
    個数の最小値dは偶数であり、かつ前記ステップpは2
    であることを特徴とする請求項1記載の光記録再生装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7680024B2 (en) 2005-03-08 2010-03-16 Shanghai Xiangzhang Electronics Co., Ltd. Multilevel read-only optical disk and method for producing the same
CN102810322B (zh) * 2002-04-03 2015-06-17 松下电器产业株式会社 光盘驱动器、光学存储介质

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