JP4253196B2 - 情報記録方法と情報再生方法と情報記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報記録媒体に情報を記録する情報記録方法と情報記録媒体に記録された情報を再生する情報再生方法とその情報記録方法及び情報再生方法に用いる情報記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の情報記録方法は、トラックのウォブリングが、情報ビットをFSK変調した波形に基づくFSK情報ビット部分と単一周波数の波形に基づく単一周波数部分とを一定単位として、当該一定単位が連続するように形成されており、FSK変調には2種類の周波数が用いられ、一方の周波数が単一周波数と同じ周波数で、他方の周波数が上記単一周波数と異なる周波数であり、一方の周波数と他方の周波数の関係は、或る一定周期において両周波数の波数が偶数波と奇数波になるようにし、FSK変調はMSKにして情報記録媒体に記録している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、データ変調用変換コードグループとは別途のDC抑圧制御用コードグループを利用して入力データを変調するが、DC抑圧制御用コードグループは変換コードグループのコードワード特性、すなわちコードワード内のDC値を示すパラメータであるCSVの符号と次のコードワードのDSV遷移方向を予測するパラメータであるINVの特徴を最大に利用しながらもデータ変調用変換コードグループとは重複コードワード生成条件や使用可能なコードワードの条件を緩和してそのコードワードの数を増やしてDC抑圧制御のできる可能性を一層高めるようにしてた情報記録媒体に記録している(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
つまり、情報記録媒体に情報を記録するとき、変調後の信号にサーボ帯域の周波数に信号があると、データがサーボに影響を与えてしまうので、従来は変調方式を工夫してサーボ帯域に信号が出ないようにしていた。また、光ディスクなどでは、未記録領域のアドレス情報をトラッキング信号に重畳することでアドレスを検出していた。この信号をウォブルと呼び、このウォブル信号の帯域にも変調信号がないように周波数分離していた。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−342941号公報
【特許文献2】
特開2002−135121号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の情報記録方法では、信号として使える周波数は、ウォブル信号帯域より高周波だけとなり効率が低下する一因であった。とくに、情報記録媒体に多値記録を行う際、2値記録に比べてレベル数が多いために低域の信号並びにウォブル帯域周辺の信号が多く発生するので、記録した多値情報を正しく再生する制御を行うためには多くの付加情報が必要であるという問題があった。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、情報記録媒体に多値情報を記録するときに多くの付加情報を付加しないでも正しく再生可能に記録できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、情報を信号列に変換して情報記録媒体に記録する際、上記情報を信号列に変換するとき、サーボ信号の周波数帯域の低域周波数を抑制すると共に、アドレスを示す信号を含んでいるウォブル信号の周波数帯域の成分を抑制する情報記録方法において、ウォブル信号の1周期に相当する信号列の1/2以下の長さを持つ複数個単位の情報のウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記ウォブル信号の周波数帯域の成分が小さい方のパワーを選択し、上記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、その識別情報を加えた上記複数個単位の情報を上記選択されたパワーによって情報記録媒体に記録する情報記録方法を提供する。
また、上記ウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを離散フーリエ変換方式に基づいて求めるとよい。
【0010】
さらに、情報を信号列に変換して情報記録媒体に記録する際、上記情報を信号列に変換するとき、サーボ信号の周波数帯域の低域周波数を抑制すると共に、アドレスを示す信号を含んでいるウォブル信号の周波数帯域の成分を抑制する情報記録方法において、ウォブル信号の1周期に相当する信号列の1/2以下の長さを持つ複数個単位の情報のDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記DCレベルの累積値の2乗と上記ウォブル信号の周波数帯域の成分の2乗との和が小さい方のDCレベルとパワーを選択し、上記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、その識別情報を加えた上記複数個単位の情報を上記選択されたDCレベルとパワーによって情報記録媒体に記録するとよい。
【0011】
また、情報を信号列に変換して情報記録媒体に記録する際、上記情報を信号列に変換するとき、サーボ信号の周波数帯域の低域周波数を抑制すると共に、アドレスを示す信号を含んでいるウォブル信号の周波数帯域の成分を抑制する情報記録方法において、ウォブル信号の1周期に相当する信号列の1/2以下の長さを持つ複数個単位の情報のDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記DCレベルの累積値の2乗と上記ウォブル信号の周波数帯域の成分の2乗に所定係数を乗算した値との和が小さい方のDCレベルとパワーを選択し、上記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、その識別情報を加えた上記複数個単位の情報を上記選択されたDCレベルとパワーによって情報記録媒体に記録するとよい。
【0012】
さらに、上記ウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを算出するとき、上記複数個単位の情報よりも長い情報で求めるとよい。
【0013】
また、上述のような情報記録方法によって情報が記録された情報記録媒体から読み取った再生信号を上記識別情報に基づいて反転させて上記複数個単位の情報を再生する情報再生方法も提供する。
【0014】
さらに、上述のような情報記録方法によって情報が記録された情報記録媒体も提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、情報記録媒体に記録された多値情報を再生したときの再生信号の波形を示す図である。
同図の(a)は多値情報を再生したときの理想値の再生信号の波形を示し、同図の(b)は多値情報を再生するときの理想値の再生クロックの波形を示している。同図の(b)に示す再生クロックの立ち上がりで再生信号の波形の電圧が同図の(a)に示すような矩形波状に変化し、再生クロックの立ち下りで安定してレベルを判定することができる。これに対して同図の(c)は実際の再生信号の波形を示す図である。
【0016】
図2は、この発明の一実施形態である情報記録方法及び情報再生方法を適用する情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
この情報記録再生装置は、CD−Rディスク,CD−RWディスク,CD+RWディスク,DVD−RWディスク,DVD+RWディスク,DVD−RAMディスク等の情報記録媒体に情報を記録及び再生するCD−Rドライブ装置,CD−RWドライブ装置,DVD+RWドライブ装置,DVD−RWドライブ装置,DVD−RAMドライブ装置等の光ディスク装置(光ディスク・ドライブ)である。また、同図には説明に必要な最低限の機能部からなる構成を示したものである。なお、本説明は情報記録媒体として光ディスクを例に説明するが、本発明は媒体の記録方式によらない。すなわち、光磁気,追記型の媒体、リライタブルな媒体でも同じ効果が得られる。
【0017】
この情報記録再生装置は、情報を情報記録媒体に記録又は再生する際の符号化方式,復号化方式において、情報の変調を行う単位(セット)に1ビットの補正情報をセットし、その情報によって上位ビットを反転させ、その符号化後のDCレベル及びアドレス情報等が記録されているウォブル帯域を抑制することにより、DC変動並びにウォブル帯域の信号を押さえている。
【0018】
この情報記録再生装置は、本発明に関係する部分を中心に図示している。
この情報記録再生装置は、CPU,ROM及びRAM等からなるマイクロコンピュータによって実現されるコントローラ8を有し、外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ)からのコマンドをインタフェースコントローラ7が受け取り、コントローラ8へ外部機器からコマンドを受け取った旨を報告する。
コントローラ8は、そのコマンドを解釈し、自装置にコマンドの要求する動作を行わせ、その動作のレポートをインタフェースコントローラ7を通して外部機器に行う。また、光ディスク(情報記録媒体)10に情報(多値情報)を記録する際は、外部機器からインタフェースコントローラ7を通してデジタル回路6を経由し、一旦バッファメモリ5に記憶する。そのデータに対し、デジタル回路6では、誤り訂正符号を付けたり、同期信号を付加したり、多値レベルへの変調符号に変換したりなどの動作を行う。
【0019】
記録の場合、サーボ回路4によってスピンドルモータ1を所定の回転数で回転させ、光ディスク10上に予め書かれているアドレスを読み、外部機器から指示された書き込むアドレスに情報を記録する。
次にアナログ回路3で光ディスク10に記録するようにピックアップ(光ピックアップ)2上の図示を省略した公知のレーザ光源(レーザダイオード:LD)を発光させるように電流を制御して情報を多値レベルで記録する。
さらに、ピックアップ2はLDの出射光が光ディスク10の記録面にあたり、その反射光をピックアップ2上の同じく図示を省略した公知の受光素子(フォトダイオード:PD)で受けてアナログ回路3で所定の処理を施し、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号などの各種の信号を生成してサーボ回路4に入力し、サーボ回路4でピックアップ2の位置やレンズ(公知なので図示を省略)の位置を制御する。
【0020】
このとき、光ディスク10は通常スパイラルの溝もしくはデータ配列を持っている。そのため、時間の経過と共に(例えば、外周から内周でも良い)内周から外周に移動し、トラッキング制御できる範囲を超えてしまう。そこで、トラッキングサーボ信号からピックアップ2全体を移動させて常にレンズの位置が中立に近い形で保てる様にキャリトラと呼ばれる制御を行っている。
【0021】
一方、再生の場合、サーボ回路4によってスピンドルモータ1を所定の回転数で回転させて光ディスク10に記録された情報を読み取り、ピックアップ2の出力する再生信号をアナログ回路3で量子化及びフェーズロックループ回路(PLL)等を用いてクロック抽出を行い、デジタル回路6で同期検出,復調,誤り訂正などの処理を行い、バッファメモリ5に貯える。その後、インタフェースコントローラ7を通して外部機器に情報を転送する。
このようにして、サーボ信号と再生信号は同じピックアップ2から信号を生成している。そのため、再生信号にサーボ帯域の信号があると、サーボ信号にノイズとしてまわりこみ、サーボが安定にかからない恐れがある。そこで、データを変調する際にサーボ帯域の信号が出ないようにする必要がある。
【0022】
そこで、このデジタル回路6,コントローラ8が、情報を信号列に変換して光ディスク(情報記録媒体)10に記録し、上記情報を信号列に変換するとき、上記信号列の低域周波数を抑制すると共に、上記信号列の特定帯域の成分を抑制する情報記録方法の制御を行う。
また、上記特定帯域はウォブル信号の帯域である情報記録方法の制御も行う。
さらに、上記ウォブル信号はアドレスを示す信号を含んでいる情報記録方法の制御も行う。
また、複数個単位の情報のウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記ウォブル信号の周波数帯域の成分が小さい方のパワーを選択し、上記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、その識別情報を加えた上記複数個単位の情報を上記選択されたパワーによって情報記録媒体に記録する情報記録方法の制御も行う。
【0023】
さらに、上記ウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを離散フーリエ変換方式(DFT)に基づいて求める情報記録方法の制御も行う。
【0024】
さらに、複数個単位の情報のDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記DCレベルの累積値の2乗と上記ウォブル信号の周波数帯域の成分の2乗との和が小さい方のDCレベルとパワーを選択し、上記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、その識別情報を加えた上記複数個単位の情報を上記選択されたDCレベルとパワーによって情報記録媒体に記録する情報記録方法の制御も行う。
【0025】
また、複数個単位の情報のDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、上記DCレベルの累積値の2乗と上記ウォブル信号の周波数帯域の成分の2乗に所定係数を乗算した値との和が小さい方のDCレベルとパワーを選択し、上記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、その識別情報を加えた上記複数個単位の情報を上記選択されたDCレベルとパワーによって情報記録媒体に記録する情報記録方法の制御も行う。
【0026】
さらに、上記複数個単位の情報の長さは、上記ウォブル信号の周波数帯域の1周期に相当する信号列の長さの1/2以下である情報記録方法の制御を行う。
また、上記ウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを算出するとき、上記複数個単位の情報よりも長い情報で求める情報記録方法の制御も行う。
さらに、複数個単位の情報と該情報の上位ビットが反転されていることを示す識別情報とからなる情報が信号列に変換されて記録されている情報記録媒体の情報再生方法であって、上記情報記録媒体から読み取った再生信号を上記識別情報に基づいて反転させて上記複数個単位の情報を再生する情報再生方法の制御も行う。
【0027】
次に、情報の変調方式(LLM)について簡単に説明する。
図3は、情報の変調方式(LLM)の説明図である。
ここでは、変調前のデータを、例えば11ビットのデータD1〜D11にした場合の変調について説明する。
同図の(a)に示すデータD1〜D11の11ビットの情報から3ビットの多値データ(多値情報)4つで1つのセットを構成する。
その構成の方法は、同図の(b)に示すように、各多値データの上位ビット(この場合は、2ビット目と3ビット目)に変調前のデータD1〜D8をそのまま設定し、多値データの各最下位ビットP1〜P4はデータD9〜D11の3ビットより構成する。この変調後の値を図中の楕円で囲んだ単位でそれぞれ光ディスク10に記録していく。一方再生は、この4つの多値データから最下位の4つビットの生成規則から最適な値を算出する。
【0028】
また、光ディスクなどの情報記録媒体では、未記録領域のアドレス情報をトラッキング信号に重畳することでアドレスを検出している。その信号をウォブルと呼んでいる。そのウォブル信号の帯域にも変調信号がないように周波数分離している。
【0029】
次に、この情報記録再生装置における周波数分離について説明する。
図4は、この情報記録再生装置における周波数分離の説明に供する波形図である。同図の(a)に示すように、通常はサーボ信号,ウォブル信号,信号とをはっきりと周波数分離を行っている。
しかし、上述のように周波数分離を行うと、信号として使える周波数はウォブル信号帯域よりも高周波だけになり、効率が低下する一因であった。とくに、多値データを記録する際、2値記録に比べレベル数が多いため、低域の信号とウォブル帯域周辺の信号が多く発生し、制御を行うためには多くの付加情報が必要であった。
【0030】
そこで、図2の情報記録再生装置では、デジタル回路6とコントローラ8が情報を光ディスク10に記録するときにその情報を信号列に変換する場合、その信号列の低域周波数を抑制すると共に、その信号列の特定帯域の成分を抑制するように変調する。また、上記特定帯域はウォブル信号の帯域であり、そのウォブル信号はアドレスを示す信号を含んでいる。
したがって、図4の(b)に示すように、信号帯域はサーボ信号よりも上の周波数を用い、ウォブル信号の帯域だけ信号成分を抑制するので、情報量を増加させることができる。
このようにして、特定の周波数の帯域成分を抑制することにより、他情報を再生することができる。また、ウォブルの帯域成分を抑制することにより、ウォブルの情報を再生することができる。さらに、ウォブルからアドレス情報を再生することができる。
【0031】
次に、DC補正を行うに当り、DCレベルの検出法について説明する。
図1に示したように、多値情報が8レベルある場合は0から7のレベルを持っている。そこで、中心が3.5のレベルになるように制御する。ここでは、3.5の制御が簡単になるように、各レベルの評価値DSVを次の表1の様に決定する。各多値データ毎に表1の評価値DSVを加算し、0になるように制御する。データを記録すると、このDSVが変動する。そこで、信号を反転させることでDSVを0にするように制御する。
【0032】
【表1】
【0033】
次に、ウォブル周波数を制御する方法について説明する。
まずこの場合、上記光ディスク10は、情報を複数個単位で第1のDCレベルを計算し、並びに特定の周波数成分の第1のパワーを計算し、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させ、その反転させた第2のDCレベルと特定の周波数成分の第2のパワーを計算し、累積のDCレベル並びに特定の周波数成分が小さい方を選択し、反転したことを示す情報を複数個単位に加えて記録された情報記録媒体である。
【0035】
このウォブル周波数を制御する方法では、デジタル回路6とコントローラ8が、情報を複数個単位で、特定の周波数成分の第1のパワーを計算し、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させ、反転させた第2のパワーを計算し、特定の周波数成分が小さい方を選択し、反転したことを示す情報を複数個単位に加えて記録し、上記特定周波数のパワーを離散フーリエ変換方式に基づいて求めることにより、信号成分からウォブル周波数の成分を算出し、そのパワーが最小になるように制御する。
例えば、ウォブル周波数が多値データの32データで1周期になる場合は、離散フーリエ(Fourier)変換−(Discrete Fourier Transform)を行えば良い。
すなわち、データをD0〜D31とするとパワーPは次の数1〜数3に示した各式に基づく演算処理によって求まる。その際、データD0〜D31は表1に示した値を用いれば良い。
【0036】
【数1】
【0037】
【数2】
【0038】
【数3】
【0039】
このようにして、上位ビットを反転させるかしないかで、特定の周波数成分を抑制することが可能になる。また、特定の周波数成分をDFTを用いて算出することができる。さらに、上位ビットを反転させるかしないかで、DC成分ならびに特定の周波数成分を抑制した情報を書きこんだ光ディスクにより、その光ディスクに記録された情報を確実に再生することが可能になる。
【0040】
次に、図2に示した情報記録再生装置における情報を反転することによりDC並びにウォブル帯域を制御する処理について説明する。
デジタル回路6とコントローラ8は、情報を記録媒体に記録する情報記録方式において、上記情報を複数個単位で、第1のDCレベルを計算し、ならびに特定の周波数成分の第1のパワーを計算し、上記複数個単位の情報の上位ビットを反転させ、反転させた第2のDCレベルと特定の周波数成分の第2のパワーを計算し、累積のDCレベルならびに特定の周波数成分が小さい方を選択し、反転したことを示す情報を複数個単位に加えて記録する。
【0041】
図5は、図2に示した情報記録再生装置における情報を反転することによりDC並びにウォブル帯域を制御する処理の説明図である。
ここでは、変調前のデータ、例えば、同図の(a)に示す10ビットのデータD1〜D10を変調する場合を説明する。
この10ビットの情報から3ビットの多値データ4つで1つのセットを構成する。その構成の方法は、同図の(b)に示すように、各多値データの上位ビット(この場合は、2ビット目と3ビット目)に変調前のデータD1〜D7をそのまま設定し、多値データの各最下位ビットP1〜P4はデータD8〜D10の3ビットより構成する。そして、Fはビットを反転か否かを示す識別情報に用いる。例えばF=1なら上位ビットはすべて反転を示す。
【0042】
そこで、このFが1の場合と0の場合の2種類のパターンを発生させ、それぞれの評価値DSV並びにPを計算し、それまでの評価値DSVの累積値に足した結果が0に近くPが小さい方のデータを採用する。
このようにして、上位ビットを反転させるかしないかで、DC成分並びに特定の周波数成分を抑制することが可能になる。
【0043】
また、デジタル回路6とコントローラ8は、上述の処理で累積のDCレベルの2乗と特定のパワーの2乗の和が小さい方を選択し、反転したことを示す情報を複数個単位に加えて記録するようにしてもよい。
すなわち、次の数4に示す式の演算処理に基づいて求めた評価関数Evalを用いて、その評価関数Evalの小さい方を選択する。
このようにして、DC成分と特定周波数のパワーの2乗和を取ることで、両方小さい方を選ぶことができる。
【0044】
【数4】
【0045】
あるいは、デジタル回路6とコントローラ8は、上述の処理で累積のDCレベルの2乗と特定のパワーの2乗に係数を掛けた値の和が小さい方を選択し、反転したことを示す情報を複数個単位に加えて記録するようにしてもよい。
つまり、次の数5に示す式の演算処理に基づいて求めた評価関数Evalを用いて、その評価関数Evalの小さい方を選択する。この処理では、DC制御と帯域制御の比率を変えるために重み付けを行って、その評価関数の小さい方を選択する。
このようにして、DC成分と特定周波数のパワーの2乗和に係数を掛けることで、どちらかを主として抑制することができる。
【0046】
【数5】
【0047】
さらに、デジタル回路6とコントローラ8は、上述の処理で上記情報を処理する複数個単位の長さが、上記ウォブル信号の周波数帯域の1周期に相当する信号列の長さの1/2以下にするとよい。
【0048】
さらにまた、デジタル回路6とコントローラ8は、上特定周波数のパワーを算出する際に、上記情報を処理する複数個単位より長い長さで算出する。
つまり、ウォブル周期のパワーを測定するためには、反転を行う長さより長いデータが必要となる。そこで、制御された従来のデータと新規に判断するデータを合わせて周波数成分のパワーを抽出する。
このようにして、周波数のパワーを算出する際に、処理済の部分を加えて計算することができる。
【0049】
次に、図2に示した情報記録再生装置における光ディスク10に記録された情報の再生について説明する。
デジタル回路6とコントローラ8は、光ディスク10上の信号列から複数個単位で、反転したことを示す識別情報に基づいて再生信号を反転して外部機器へ出力する。
図6は、上記デジタル回路6における再生に係る回路構成を示すブロック図である。そのLLM復調器20は、例えば、図3に示した多値データが記録された光ディスク10の再生信号からデータD8〜D10を復調して出力すると共に、データM1〜M7とFを復調してEXOR回路21へ送り、EXOR回路21はデータM1〜M7とFから表2に示す各式に基づく演算処理によってデータD1〜D7を復調する。
【0050】
つまり、光ディスク10に記録された多値データの再生は、4つの多値データから最下位の4つビットの生成規則から最適な値を算出した後、表2に示した各演算式に基づいてFとM1からM7からD1からD7を復元して再生する。
このようにして、上位ビットを反転させるかしないかで、DC成分並びに特定の周波数成分を抑制した情報を再生することが可能になる。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の情報記録方法によれば、情報記録媒体に多値情報を記録するときに多くの付加情報を付加しないでも正しく再生できるように記録することができる。また、この発明の情報再生方法では、上述のような情報記録方法で記録された情報を容易に再生することができる。さらに、この発明の情報記録媒体は上述のような情報記録方法によって情報が記録された媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報記録媒体に記録された多値情報を再生したときの再生信号の波形を示す図である。
【図2】この発明の一実施形態である情報記録方法及び情報再生方法を適用する情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】情報の変調方式(LLM)の説明図である。
【図4】図2に示した情報記録再生装置における周波数分離の説明に供する波形図である。
【図5】図2に示した情報記録再生装置における情報を反転することによりDC並びにウォブル帯域を制御する処理の説明図である。
【図6】図2に示したデジタル回路6における再生に係る回路構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:スピンドルモータ 2:ピックアップ
3:アナログ回路 4:サーボ回路
5:バッファメモリ 6:デジタル回路
7:インタフェースコントローラ
8:コントローラ 20:LLM復調器
21:EXOR回路
Claims (7)
- 情報を信号列に変換して情報記録媒体に記録する際、前記情報を信号列に変換するとき、サーボ信号の周波数帯域の低域周波数を抑制すると共に、アドレスを示す信号を含んでいるウォブル信号の周波数帯域の成分を抑制する情報記録方法において、ウォブル信号の1周期に相当する信号列の1/2以下の長さを持つ複数個単位の情報のウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、前記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、前記ウォブル信号の周波数帯域の成分が小さい方のパワーを選択し、前記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、該識別情報を加えた前記複数個単位の情報を前記選択されたパワーによって情報記録媒体に記録することを特徴とする情報記録方法。
- 請求項1記載の情報記録方法において、前記ウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを離散フーリエ変換方式に基づいて求めることを特徴とする情報記録方法。
- 情報を信号列に変換して情報記録媒体に記録する際、前記情報を信号列に変換するとき、サーボ信号の周波数帯域の低域周波数を抑制すると共に、アドレスを示す信号を含んでいるウォブル信号の周波数帯域の成分を抑制する情報記録方法において、ウォブル信号の1周期に相当する信号列の1/2以下の長さを持つ複数個単位の情報のDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、前記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、前記DCレベルの累積値の2乗と前記ウォブル信号の周波数帯域の成分の2乗との和が小さい方のDCレベルとパワーを選択し、前記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、該識別情報を加えた前記複数個単位の情報を前記選択されたDCレベルとパワーによって情報記録媒体に記録することを特徴とする情報記録方法。
- 情報を信号列に変換して情報記録媒体に記録する際、前記情報を信号列に変換するとき、サーボ信号の周波数帯域の低域周波数を抑制すると共に、アドレスを示す信号を含んでいるウォブル信号の周波数帯域の成分を抑制する情報記録方法において、ウォブル信号の1周期に相当する信号列の1/2以下の長さを持つ複数個単位の情報のDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、前記複数個単位の情報の上位ビットを反転させたときのDCレベルとウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを求め、前記DCレベルの累積値の2乗と前記ウォブル信号の周波数帯域の成分の2乗に所定係数を乗算した値との和が小さい方のDCレベルとパワーを選択し、前記複数個単位の情報に上位ビットを反転させたことを示す識別情報を加え、該識別情報を加えた前記複数個単位の情報を前記選択されたDCレベルとパワーによって情報記録媒体に記録することを特徴とする情報記録方法。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報記録方法において、前記ウォブル信号の周波数帯域の成分のパワーを算出するとき、前記複数個単位の情報よりも長い情報で求めることを特徴とする情報記録方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報記録方法によって情報が記録された情報記録媒体から読み取った再生信号を前記識別情報に基づいて反転させて前記複数個単位の情報を再生することを特徴とする情報再生方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報記録方法によって情報が記録された情報記録媒体。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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