JP2004335040A - プリピット検出装置及びこれを備えた光ディスク装置 - Google Patents

プリピット検出装置及びこれを備えた光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光ディスク装置において、光ディスクのランドプリピット(LPP)を検出するためのしきい値を調整する。
【解決手段】光ピックアップ16からの再生信号に含まれるLPP信号はアドレスデコード回路28においてしきい値を用いて二値化されて抽出される。アドレスが未確定の状態では、1セクタにおけるLPP数は14個以上27個以下であるため、この範囲内となるようにしきい値をフィードバック制御する。アドレスが確定した後は、次のアドレスにおけるLPP数が予測できるため、LPP数が予測LPP数に一致するようにしきい値をフィードバック制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリピット検出装置及びこれを備えた光ディスク装置に関し、特に再生信号からプリピット信号を抽出するための2値化用しきい値調整に関する。
【0002】
【従来の技術】
DVD−Rドライブ等の光ディスク装置においては、光ディスクに予め形成されたアドレス情報を復調してアドレスを確定しデータの記録/再生を行う。アドレス情報の形成方法としてはトラックを蛇行(ウォブル)させて埋め込む他、情報記録トラックであるグルーブに隣接するランド領域にプリピット形成する方法がある。また、DVD−RAMでは情報記録トラックはランド及びグルーブであり、エンボス部とデータ部からなるリライタブルエリアのエンボス部にアドレス情報を埋め込んでいる。本願においては、ランドにプリピット形成されたランドプリピットLPPを対象とする。
【0003】
以下、ランドプリピットLPPについて説明する。
【0004】
図10には、ECC(エラー検出訂正:Error Check and Correct)フレームとそのECCフレームを構成する16個のセクタ、各セクタを構成するフレーム及びランドプリピットLPPの関係が示されている。1ECCフレームは0〜15の合計16個のセクタから構成され、各セクタは0〜25の合計26個のフレームから構成される。26個のフレームは、偶数フレーム(evenフレーム)と奇数フレーム(oddフレーム)に分けることができる。LPPは、通常、偶数フレームの先頭に記録される。ただし、隣接トラックの状態によっては、偶数フレームではなく奇数フレームに記録されることもある。各LPPは3ビットのデータから構成され、1ブロック中の合計13個のセクタの先頭に記録される。各セクタの先頭フレーム(0番フレーム)に記録されるLPPはSYNC情報である。LPPは、1セクタ中において3ビット×13個の情報から構成される。
【0005】
図11には、LPPとウォブル信号との関係が示されている。ウォブル信号は情報記録トラック(グルーブ)の所定周波数(140kHz)の蛇行により形成され、LPPの各ビットはウォブル信号のピークに同期して形成される。
【0006】
図12には、ECCフレームにおける第0セクタ〜第4セクタにおける第0〜第25までの各フレームのLPP情報が例示されている。LPPは全てセクタの偶数フレームに記録されるものとする。図において、例えば第0セクタの第0フレームには「111」が記録され、第2フレームには「100」が記録され、第10フレームには「10X」が記録される。ここで、「111」は偶数フレームにおける同期(SYNC)情報を示し、「100」はデータ0を示し、「101」はデータ1を示す。第0〜第8フレームまではアドレスを規定する領域であり、第10〜第25フレームはユーザデータとして用いられる。ユーザデータは、光ディスクの工場出荷時に定められる。なお、「110」は奇数フレームにおける同期情報を示す。
【0007】
以上のようなフォーマットでLPPはウォブル信号と同期して形成されており、光ディスクからこのLPPを検出する際には、光ディスクからの反射光を光ピックアップのフォトディテクタにて電気信号に変換して得られる再生信号(ウォブル信号とLPP信号とが重複した再生信号)をしきい値を用いて2値化することで抽出する。ところで、LPP信号は振幅変動するウォブル信号に重複しており、ウォブル信号振幅の変動によりLPP信号レベルも変動するため、固定しきい値で2値化したのでは、正確にLPP信号を抽出することは困難である。
【0008】
そこで、下記に示す従来技術では、ウォブル信号が最大振幅となる所定期間のみ周期的にゲートを開き、ゲートが開かれた時のみLPP信号を通過させてLPP信号をカウントし、カウント数と予め設定された基準数との大小関係に応じて2値化のしきい値を調整する技術が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−279642号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、しきい値で再生信号を2値化してLPP信号を抽出し、そのLPP信号数が所定の基準数と一致するようにしきい値を適応的に調整することで最終的に2値化のしきい値を適当な値に調整することができる。
【0011】
しかしながら、図12に示されるように、LPPは3ビットのデータが1セクタ内で合計13個存在し、しかも偶数フレームと奇数フレームでは異なるため、基準数をどのように設定するかが問題となる。基準数の精度が低ければそれだけ2値化のしきい値の精度も低下し、LPPを確実に抽出することが困難となる。
【0012】
本発明の目的は、再生信号からLPP信号を抽出する際の2値化しきい値を適応的に調整する際の基準値を高精度に設定し、これによりLPP信号を確実に検出できる装置及びこれを備えた光ディスク装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ウォブル周波数で蛇行する情報記録トラックに隣接するトラックにプリピットが予め形成された光ディスクからプリピット信号を取り出すプリピット検出装置であって、前記光ディスクからの反射光を電気信号に変換して得られる再生信号をしきい値で2値化することで前記再生信号に含まれる前記プリピット信号を抽出する抽出手段と、アドレスが確定しているか否かを判定する手段と、前記アドレスが確定していない場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける存在可能個数の下限及び上限と前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数との大小に応じて前記しきい値を増減調整し、前記アドレスが確定している場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける予測個数に一致するように前記しきい値を増減調整するしきい値調整手段とを有し、前記しきい値を適正値に調整することで前記再生信号から前記プリピット信号を抽出することを特徴とする。しきい値を調整するための基準数を固定値とするのではなく、アドレス確定/未確定に応じて適応的に設定する。アドレスが未確定状態においては、ランドプリピット(LPP)はある一定の範囲の個数として存在し得る。例えば、1セクタ内には13個の偶数フレームが存在し、全ての偶数フレームにLPPが記録されているとすると、最初の同期フレームは必ず「111」で3個となり、残りは「100」あるいは「101」であるため最小値は15個、最大値は27個となる。アドレス未確定状態では、LPP数がこの範囲内にあるようにしきい値を増減調整する。また、アドレス確定後は、次に記録あるいは再生すべきアドレスがわかり、当該次のアドレスにおけるLPP数も一義的に予測できる。そこで、実際に得られるLPP数が次のアドレスにおける予測LPP数に一致するようにしきい値を増減調整する。
【0014】
本発明において、前記しきい値調整手段は、前記アドレスが確定していない場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける存在可能個数の下限として14個あるいは15個、上限として26個あるいは27個を設定し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数が下限未満である場合には前記しきい値を減少調整し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数が上限を越える場合には前記しきい値を増大調整することが好適である。LPPが全て偶数フレームに記録されている場合、最小値は15個、最大値は27個となり、全て奇数フレームに記録されている場合には、最初の同期フレームにおけるデータが「110」となるため偶数フレームよりも1個だけ少ない数となり、最小値は14個、最大値は26個となる。したがって、偶数フレームに記録されているか奇数フレームに記録されているか不明の場合には、下限として14個あるいは15個、上下として26個あるいは27個とすることでいずれにも対応できる。なお、一つの例としては、下限として14個、上限として27個とすることができる。
【0015】
また、本発明において、前記しきい値調整手段は、前記アドレスが確定している場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける予測個数Nに対し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数がNあるいはN−1未満である場合には前記しきい値を減少調整し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号がNあるいはN+1を越える場合には前記しきい値を増大調整することが好適である。予想個数Nは、LPPが全て偶数フレームに記録されているものとして算出することができる。実際には奇数フレームに記録されている場合もあるため、Nに一致する場合のみならず、N−1に一致する場合も適正値にあると判定し、それ以外の場合にしきい値を増減調整する。
【0016】
本発明において、さらに、前記再生信号に含まれるウォブル信号を抽出する手段と、前記ウォブル信号の波数を計数する手段とを有し、前記しきい値調整手段は、前記ウォブル信号の計数値が所定値に達したときに前記しきい値を増減調整してもよい。
【0017】
また、本発明は、ウォブル周波数で蛇行する情報記録トラックに隣接するトラックにプリピットが予め形成された光ディスクからプリピット信号を取り出すプリピット検出装置であって、ECCフレームのセクタアドレスを検出するアドレス検出手段と、前記アドレス検出手段で前記セクタアドレスを検出した後に、次のセクタアドレスにおいて予測される予測プリピット信号個数を設定する手段と、前記光ディスクの反射光を電気信号に変換して得られる再生信号をしきい値で2値化して前記プリピット信号を抽出する信号処理手段であって、前記アドレス検出手段で前記セクタアドレスを検出した後に、次のセクタにおいて抽出されたプリピット信号の個数が前記予測プリピット信号個数と一致するように前記しきい値をフィードバック制御する信号処理手段とを有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の光ディスク装置は、上記のプリピット検出装置と、前記プリピット検出装置で検出されたプリピット信号を復調するデコーダと、前記デコーダで得られたアドレスに基づき光ディスクに対して記録あるいは再生を行う光ピックアップとを有して構成される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図1には、本実施形態に係る光ディスク装置の全体構成図が示されている。DVD−RやDVD−RW等の光ディスク10はスピンドルモータ(SPM)12により回転駆動される。スピンドルモータSPM12は、ドライバ14で駆動され、ドライバ14はサーボプロセッサ30により所望の回転速度となるようにサーボ制御される。
【0021】
光ピックアップ16は、レーザ光を光ディスク10に照射するためのレーザダイオード(LD)や光ディスク10からの反射光を受光して電気信号に変換するフォトディテクタ(PD)を含み、光ディスク10に対向配置される。光ピックアップ16はスレッドモータ18により光ディスク10の半径方向に駆動され、スレッドモータ18はドライバ20で駆動される。ドライバ20は、ドライバ14と同様にサーボプロセッサ30によりサーボ制御される。また、光ピックアップ16のLDはドライバ22により駆動され、ドライバ22はオートパワーコントロール回路(APC)24により駆動電流が所望の値となるように制御される。APC24は、光ディスク10のテストエリア(PCA)において実行されたOPC(Optimum Power Control)により選択された最適記録パワーとなるようにドライバ22の駆動電流を制御する。OPCは、光ディスク10のPCAに記録パワーを複数段に変化させてテストデータを記録し、該テストデータを再生してその信号品質を評価し、所望の信号品質が得られる記録パワーを選択する処理である。信号品質には、β値やγ値、変調度、ジッタ等が用いられる。
【0022】
光ディスク10に記録されたデータを再生する際には、光ピックアップ16のLDから再生パワーのレーザ光が照射され、その反射光がPDで電気信号に変換されて出力される。光ピックアップ16からの再生信号はRF回路26に供給される。RF回路26は、再生信号からフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を生成し、サーボプロセッサ30に供給する。サーボプロセッサ30は、これらのエラー信号に基づいて光ピックアップ16をサーボ制御し、光ピックアップ16をオンフォーカス状態及びオントラック状態に維持する。また、RF回路26は、再生信号をアドレスデコード回路28に供給する。
【0023】
アドレスデコード回路28は、LPP抽出部及びデコード部から構成され、再生信号を2値化してLPP信号を抽出し、その後抽出したLPPをデコードしてアドレスデータを復調し、サーボプロセッサ30やシステムコントローラ32に供給する。
【0024】
また、RF回路26は、再生RF信号を2値化回路34に供給する。2値化回路34は、再生信号を2値化し、得られた8−16変調信号をエンコード/デコード回路36に供給する。エンコード/デコード回路36では、2値化信号を8−16復調及びエラー訂正して再生データを得、当該再生データをインタフェースI/F40を介してパーソナルコンピュータなどのホスト装置に出力する。なお、再生データをホスト装置に出力する際には、エンコード/デコード回路36はバッファメモリ38に再生データを一旦蓄積した後に出力する。
【0025】
光ディスク10にデータを記録する際には、ホスト装置からの記録すべきデータはインターフェースI/F40を介してエンコード/デコード回路36に供給される。エンコード/デコード回路36は、記録すべきデータをバッファメモリ38に格納し、当該記録すべきデータをエンコードして8−16変調データとしてライトストラテジ回路42に供給する。ライトストラテジ回路42は、変調データを所定の記録ストラテジに従ってマルチパルス(パルストレーン)に変換し、記録データとしてドライバ22に供給する。記録ストラテジは、例えばマルチパルスにおける先頭パルスのパルス幅や後続パルスのパルス幅、パルスデューティから構成される。記録ストラテジは記録品質に影響することから、通常はある最適ストラテジに固定される。OPC時に記録ストラテジを併せて設定してもよい。記録データによりパワー変調されたレーザ光は光ピックアップ16のLDから照射されて光ディスク10にデータが記録される。データの記録はパケット単位である。パケット単位でデータを記録した後、光ピックアップ16は再生パワーのレーザ光を照射して当該記録データを再生し、RF回路26に供給する。RF回路26は再生信号を2値化回路34に供給し、2値化された8−16変調データはエンコード/デコード回路36に供給される。エンコード/デコード回路36は、8−16変調データをデコードし、バッファメモリ38に記憶されている記録データと照合する。ベリファイの結果はシステムコントローラ32に供給される。
【0026】
図2には、光ピックアップ16内の4分割フォトディテクタ17が模式的に示されている。4分割フォトディテクタ17はA、B、C、Dのフォトディテクタから構成され、AとB、CとDは光ディスク10の半径方向(トラック幅方向)に配置され、AとD、BとCは光ディスク10の円周方向(トラック方向)に配置される。AとC、BとDは対角線上に配置される。LPPは情報記録トラック(グルーブ)に隣接するランドに形成されているから、A〜Dの4つのフォトディテクタのうち、A及びDのフォトディテクタの信号にLPP信号が含まれる。従って、A、Dのフォトディテクタ信号からB及びCのフォトディテクタ信号を差し引くことで、LPP信号を抽出することができる。
【0027】
図3には、アドレスデコード回路28に含まれるLPP抽出部の回路構成が示されている。LPP抽出部は、LPP信号をしきい値を用いて二値化するオペアンプ58、LPP数をカウントするカウンタ60、ウォブル信号をカウントするカウンタ78、ウォブル信号のカウント値が所定値となったタイミングにおけるLPPのカウント値が基準値に達したか否かを判定してオペアンプ58に供給するしきい値を増減調整するマイコン62を含んで構成される。
【0028】
Aフォトディテクタ及びDフォトディテクタの信号は加算器50で加算されてオートゲインコントロール回路(AGC)52に供給される。また、Bフォトディテクタ及びCフォトディテクタの信号は加算器66で加算されてAGC54に供給される。AGC52及びAGC54でその振幅が同一となるようにゲイン調整された2つの信号は減算器56にて差分演算され、オペアンプ58の非反転入力端子(+)に供給される。オペアンプ58では、差分信号、すなわちLPP信号を含む再生信号と反転入力端子(−)に供給されるしきい値とを比較してLPP信号成分を取り出し、アドレスデコード回路28のデコード部へ出力する。また、オペアンプ58からの出力の一部はカウンタ60に供給され、カウンタ60にてLPP個数がカウントされてマイコン62に供給される。
【0029】
一方、加算器50及び加算器66からの信号はAGC68及びAGC70にも供給され、その振幅が一致するようにゲイン調整された後、減算器72にて差分演算されてバンドパスフィルタ(BPF)74に供給される。BPF74は、差分信号、すなわちLPPを含む再生信号から所定のウォブル周波数(140KHz)の信号を選択的に取り出すフィルタであり、これによりウォブル信号のみが取り出されて2値化回路76に供給される。2値化回路では、ウォブル信号を2値化してカウンタ78に供給する。カウンタ78では、ウォブル信号の波数をカウントしてマイコン62に供給する。
【0030】
マイコン62は、カウンタ78からのカウント値に基づき1ECCフレームにおける一つのセクタの終わりを検出する。1つのセクタには合計208波のウォブル信号が含まれることになるので、ウォブル信号のカウント値が208に達した時点であるセクタが終了したことになる。マイコン62は、セクタ終了のタイミングでカウンタ60からのLPPカウント値を所定の基準数と比較する。所定の基準数は、既にセクタアドレスが確定している場合と未だ確定しない場合とで異なる値が設定される。具体的には以下のように設定される。
【0031】
(1)アドレス未確定の場合
この場合、LPP数は、1セクタあたり偶数フレームにおいては
最小:3(SYNC)×1+1×12=15個
最大:3(SYNC)×1+2×12=27個
であり、奇数フレームにおいては同期情報が「110」と偶数フレームに比べて1個だけ少ないので
最小:2(SYNC)×1+1×12=14個
最大:2(SYNC)×1+2×12=26個
であることを考慮し、下限が14個あるいは15個、上限が26個あるいは27個の範囲を設定し、この範囲内にあるようにしきいレベルを増減調整する。偶数フレームだけに記録されていることが既知であれば、下限15個、上限27個に設定してもよい。また、下限を一律に14個、上限を一律に27個に設定してもよい。基準値の範囲を提示すると、14≦LPP≦27である。マイコン62は、この基準範囲に収まるようにしきい値を増減調整する。
【0032】
(2)アドレス確定後
アドレス確定後は、次のアドレスが予測できるため、次に来るセクタのLPP数を予測することができる。例えば、現在アドレスが第0セクタのアドレスであり、次に第1セクタに移行すると予測される場合には、第0〜第7フレームまでは第0セクタと同様であり、また、第10〜第25フレームのユーザデータも第0セクタと同様であり、第8フレームにおけるLPPが「101」に変化するためLPP個数は現在よりも1個だけ多いと予測できる。そこで、マイコン62は次セクタにおける予測LPP数を演算して基準数に設定し、カウンタ60からのカウント値がこの予測個数に一致するようにしきい値を増減調整する。
【0033】
以上のように、マイコン62は、アドレスの確定/未確定に応じて基準数を変更し、しきい値を調整する。マイコン62からのしきい値はデジタルアナログ変換器D/A64にてアナログ信号に変換されてオペアンプ58に供給される。
【0034】
図4には、本実施形態におけるLPP検出処理フローチャートが示されている。アドレスデコード回路28内のLPP抽出部におけるマイコン62は、直前の1ECCフレーム(16個のセクタ)でアドレスが既に確定されているか否かを判定する(S101)。この判定は、システムコントローラ32からの信号に基づき行う。そして、アドレスが未だ確定しない場合、例えば光ピックアップ16のシーク直後のような場合には、モードIにより2値化のしきい値を増減調整する(S102)。モードIでは、上述の(1)の方法によりしきい値を調整する。
【0035】
一方、直前の1ECCフレームでアドレスが既に確定されている場合には、モードIと異なるモードIIにより2値化のしきい値を増減調整する(S103)。モードIIでは、上述の(2)の方法によりしきい値を調整する。なお、一旦アドレスが確定しても、その後にアドレスが未確定となった場合には、モードIIからモードIに移行する。
【0036】
図5には、図4のS102におけるモード1の詳細フローチャートが示されている。まず、マイコン62は2値化のしきい値をある値に設定する(S201)。この初期値は、光ディスク10のメーカ毎にデフォルト値として光ディスクに記録しておき、これを読み出してその値に設定するようにしてもよい。
【0037】
次に、マイコン62は、カウンタ78からのカウント値、すなわちウォブル波数が所定数、具体的には1セクタ内に含まれる規定数である208に達したか否かを判定する(S202)。ウォブル波数が208に達した場合、次にカウンタ60からのLPP数が14未満であるか否かを判定する(S203)。LPP数が14未満である場合、検出されたLPP数が存在可能な下限数未満であることを意味し、現在のしきい値は適正しきい値よりも高すぎると判定してしきい値を減少調整する(S204)。しきい値の減少量は所定値でよい。一方、検出されたLPP数が14個以上である場合には、マイコン62は次に検出されたLPP数が27を超えるか否かを判定する(S205)。LPP数が27を超える場合、存在可能な上限値を超えたことを意味し、2値化のしきい値が適正しきい値よりも低すぎて不要なノイズもLPPとして検出したことを意味するから、しきい値を増大調整する(S206)。増大量も所定値でよい。また、LPP数が14個以上27個以下である場合には、現在のしきい値が適正なしきい値であるとして増減調整を行わない。以上のようにして、アドレスが確定するまでは、LPP数が14個以上27個以下となるようにしきい値が調整される。
【0038】
図6には、図4のS103におけるモードIIの詳細フローチャートが示されている。まず、現アドレスが確定しているから、マイコン62は次に来るアドレスのLPPアドレス数Nを予測する(S301)。このとき、ユーザデータ領域におけるLPP数は固定とする。第0セクタにおけるLPP数がmである場合、第1セクタにおけるLPP数はm+1、第2セクタにおけるLPP数はm+1、第3セクタにおけるLPP数はm+2、第4セクタにおけるLPP数はm+1、・・・等となる。次に来るセクタの予測LPP数を演算した後、マイコン62はしきい値をある初期値に設定する(S302)。そして、カウンタ78からのカウント値が208に達したか否かを判定し(S303)、208に達した時点のカウンタ60からのカウント値、すなわちLPP数がS301で予測したLPP数Nに一致するか否かを判定する(S304)。なお、LPPが偶数フレームに存在するか、奇数フレームに存在するかでLPPの値が1だけ異なるから、S301では基本的に偶数フレームのみにLPPが存在すると仮定して予測した場合、S304にて予測LPP数に対して1だけ異なる場合(1だけ少ない場合)も一致していると判定してもよい。そして、LPP数が予測LPP数N(あるいはN−1)を越える場合には、しきい値が適正値よりも低すぎると判定してしきい値を増大調整し(S305)、逆にLPP数が予測LPP数N(あるいはN−1)未満である場合には、しきい値が適正値よりも高すぎると判定してしきい値を減少調整する(S306)。予測LPP数Nに一致する(1だけ異なる場合も含む)場合には現在のしきい値が適正値であるとして調整しない。アドレスが確定した後は、しきい値を調整するための基準数を特定の数値まで絞りこむことで、より高精度にしきい値を調整することができる。
【0039】
図7〜図9には、しきい値調整の様子が示されている。図7は、しきい値が低すぎる場合の例であり、2値化により本来のLPPだけでなくノイズも拾ってしまい、LPP数が基準数よりも大きくなっている。図8は、しきい値が高すぎる場合の例であり、ノイズは抑制されるものの本来のLPPも二値化できず、LPP数が基準数よりも小さくなっている。図9は、しきい値を増減調整した後の例であり、しきい値が適正値に調整されたためノイズを抑制しつつLPPのみを抽出できる。
【0040】
このように、本実施形態では、セクタアドレスの確定/未確定の状況に応じて適応的に基準数(あるいは基準範囲)を設定し、この基準数(あるいは基準範囲)に一致する(あるいは収まる)ようにしきい値を増減調整するので、アドレスが未確定の場合においてもアドレスが確定した場合においてもしきい値を高精度に設定することができる。特に、本実施形態ではアドレス確定後にはLPP数を予測し、この予測LPP数に一致するようにしきい値を調整するので、極めて高精度にしきい値を調整することができ、アドレスが確定し続ける限り、その後のしきい値調整を簡易化あるいは不要化することもできる。
【0041】
本実施形態では、アドレスが確定した後に、次に来るセクタアドレスのLPP数を予測するが、この予測を行うために必要なテーブルデータは予めマイコン62あるいはシステムコントローラ32のメモリに記憶しておけばよい。ユーザデータは光ディスク10において固定であり、アドレスデータは所定の規則に従って変化するため、テーブルデータを用いることなく単なる演算で予測してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ランドプリピット(LPP)を抽出するためのしきい値を適正値に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク装置の構成ブロック図である。
【図2】4分割フォトディテクタの配置説明図である。
【図3】アドレスデコード回路におけるLPP抽出部の構成図である。
【図4】実施形態の全体処理フローチャートである。
【図5】図4におけるモードIの処理フローチャートである。
【図6】図4におけるモードIIの処理フローチャートである。
【図7】しきい値が不適正(オーバ)のときのLPP説明図である。
【図8】しきい値が不適正(アンダー)のときのLPP説明図である。
【図9】しきい値調整後のLPP説明図である。
【図10】ECCフレームとセクタ、偶奇フレーム、LPPとの関係を示す図である。
【図11】LPPとウォブル信号との関係を示す図である。
【図12】各セクタの偶数フレームにおけるLPP説明図である。
【符号の説明】
10 光ディスク、16 光ピックアップ、28 アドレスデコード回路、32 システムコントローラ。

Claims (6)

  1. ウォブル周波数で蛇行する情報記録トラックに隣接するトラックにプリピットが予め形成された光ディスクからプリピット信号を取り出すプリピット検出装置であって、
    前記光ディスクからの反射光を電気信号に変換して得られる再生信号をしきい値で2値化することで前記再生信号に含まれる前記プリピット信号を抽出する抽出手段と、
    アドレスが確定しているか否かを判定する手段と、
    前記アドレスが確定していない場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける存在可能個数の下限及び上限と前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数との大小に応じて前記しきい値を増減調整し、前記アドレスが確定している場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける予測個数に一致するように前記しきい値を増減調整するしきい値調整手段と、
    を有し、前記しきい値を適正値に調整することで前記再生信号から前記プリピット信号を抽出することを特徴とするプリピット検出装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記しきい値調整手段は、前記アドレスが確定していない場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける存在可能個数の下限として14個あるいは15個、上限として26個あるいは27個を設定し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数が下限未満である場合には前記しきい値を減少調整し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数が上限を越える場合には前記しきい値を増大調整することを特徴とするプリピット検出装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記しきい値調整手段は、前記アドレスが確定している場合に前記プリピット信号の次アドレスにおける予測個数Nに対し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号の個数がNあるいはN−1未満である場合には前記しきい値を減少調整し、前記抽出手段で抽出されたプリピット信号がNあるいはN−1を越える場合には前記しきい値を増大調整することを特徴とするプリピット検出装置。
  4. 請求項1記載の装置において、さらに、
    前記再生信号に含まれるウォブル信号を抽出する手段と、
    前記ウォブル信号の波数を計数する手段と、
    を有し、前記しきい値調整手段は、前記ウォブル信号の計数値が所定値に達したときに前記しきい値を増減調整することを特徴とするプリピット検出装置。
  5. ウォブル周波数で蛇行する情報記録トラックに隣接するトラックにプリピットが予め形成された光ディスクからプリピット信号を取り出すプリピット検出装置であって、
    ECCフレームのセクタアドレスを検出するアドレス検出手段と、
    前記アドレス検出手段で前記セクタアドレスを検出した後に、次のセクタアドレスにおいて予測される予測プリピット信号個数を設定する手段と、
    前記光ディスクの反射光を電気信号に変換して得られる再生信号をしきい値で2値化して前記プリピット信号を抽出する信号処理手段であって、前記アドレス検出手段で前記セクタアドレスを検出した後に、次のセクタにおいて抽出されたプリピット信号の個数が前記予測プリピット信号個数と一致するように前記しきい値をフィードバック制御する信号処理手段と、
    を有することを特徴とするプリピット検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のプリピット検出装置と、
    前記プリピット検出装置で検出されたプリピット信号を復調するデコーダと、
    前記デコーダで得られたアドレスに基づき光ディスクに対して記録あるいは再生を行う光ピックアップと、
    を有する光ディスク装置。
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