JP3570957B2 - 作業車の姿勢制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角並びに前後傾斜角夫々が変更操作自在な姿勢変更操作手段と、前記機体本体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記機体本体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の左右傾斜角が設定左右傾斜角になるように前記姿勢変更操作手段を制御するローリング制御、及び、前記前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の前後傾斜角が設定前後傾斜角になるように前記姿勢変更操作手段を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段とが設けられている作業車の姿勢制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の作業車の姿勢制御装置において、従来では、例えば、特開平3−61421号公報に示される構成のものがあった。つまり、左右一対のクローラ式の走行装置の夫々が、ローリング用油圧シリンダの伸縮作動により機体本体に対して平行上下動することで、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角が変更操作自在となるように構成され、且つ、左右の走行装置がピッチング用油圧シリンダの伸縮作動により一体的に前部側の横軸芯周りで機体本体に対して上下揺動することで、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角が変更操作自在となるように構成されたものがあった。
【0003】
具体的に説明すると、前記各走行装置において、複数の接地転輪を支持するトラックフレームが機体側の支持フレームに対して前後一対のベルクランクにて平行上下動自在に枢支連結されるとともに、前後のベルクランクが、連結部にて一体的に揺動するように連係された状態で、ローリング用油圧シリンダの伸縮作動に伴って揺動操作することにより、トラックフレーム即ち走行装置が機体本体に対して平行上下動する構成となっており、例えば、左右の走行装置のうちいずれか一方を機体本体に対して固定させた状態で他方を上下動させること等により、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角が変更する構成となっている。
又、左右の走行装置に対する機体側の各支持フレーム夫々が機体側固定部に対して前部側の横軸芯周りで上下揺動自在に支持されるとともに、一つのピッチング用油圧シリンダを用いて、前記各支持フレームを一体的に上下揺動操作させることにより、機体本体の後部側が走行装置の接地部に対して前記横軸芯周りで上下揺動して前後傾斜角が変更する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成においては、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角を変更操作する場合には、左右の走行装置が各別に機体本体に対して上下動する構成であるから、夫々の移動操作量を少なくしながらも左右傾斜角の変化量を充分大きくとることが可能となる。例えば、左側走行装置を機体本体に対して最も下降させ且つ右側走行装置を機体本体に対して最も上昇させた状態、言い換えると、機体本体が最大左上り傾斜姿勢にある状態と、左側走行装置を機体本体に対して最も上昇させ且つ右側走行装置を機体本体に対して最も下降させた状態、言い換えると、機体本体が最大右上り傾斜姿勢にある状態との間で、大きく左右傾斜角を変更させることができる。
【0005】
しかしながら、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作する場合においては、左右走行装置を支持する各支持フレーム夫々を前部側の横軸芯周りで上下揺動させることで前後傾斜角を変更する構成であるから、前後傾斜角の変化量を大きくすることができない不利がある。尚、前後傾斜角の変化量を大きくしようとすると、各支持フレームの上下移動量を大きくしなければならず、移動操作するための駆動手段が大型化する不利があり、又、上記従来構成において後傾方向での傾斜角を大きくするには、前記各支持フレームの揺動支点と機体本体との上下間隔を大にさせる必要があるが、そうすると前後水平姿勢において機体本体の地上高が高くなり機体重心が高くなって操縦安定性が低下する等の不利な面がある。
【0006】
そこで、本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、走行装置の接地部に対して、機体本体の左右傾斜角を変更操作する場合だけでなく、機体本体の前後傾斜角を変更操作する場合においても、走行装置の接地部に対する機体本体の移動操作量を少なくしながら姿勢変化量を大きくとることを可能として、上記したような不利を解消するようにしながら、しかも、制御構成を複雑にすることなくローリング制御及びピッチング制御を良好に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の特徴構成によれば、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角並びに前後傾斜角夫々を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、前記機体本体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記機体本体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の左右傾斜角が設定左右傾斜角になるように前記姿勢変更操作手段を制御するローリング制御、及び、前記前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の前後傾斜角が設定前後傾斜角になるように前記姿勢変更操作手段を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段とが設けられている作業車の姿勢制御装置において、前記姿勢変更操作手段は、前記機体本体における左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において前記走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段を備えて構成され、前記姿勢制御手段は、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び左側後部に位置する一対の駆動手段、又は、右側前部及び右側後部に位置する一対の駆動手段を同時に同量づつ駆動操作することにより前記ローリング制御を実行するように構成され、且つ、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び右側前部に位置する一対の駆動手段、又は、左側後部及び右側後部に位置する一対の駆動手段を同時に同量づつ駆動操作することにより前記ピッチング制御を実行するように構成され、前記ローリング制御及び前記ピッチング制御が同時に指令されたときは、いずれか一方の制御を他方の制御に優先して実行した後に、前記他方の制御を実行するように構成されている。
【0008】
前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び左側後部に位置する一対の駆動手段、又は、右側前部及び右側後部に位置する一対の駆動手段を同時に同量づつ駆動操作することによって、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角を変更操作する構成であるから、各駆動手段の移動操作量を少なくしながらも左右傾斜角の変化量を充分大きくとることが可能となる。例えば、図11に示すように、左側に位置する前後各駆動手段夫々を機体本体が最も接地部に近づく状態にし、且つ、右側に位置する前後各駆動手段を機体本体が最も接地部から離間する状態にして、機体本体が接地部に対して最大左傾斜姿勢になる状態と、図11に示すように、左側に位置する前後各駆動手段夫々を機体本体が最も接地部に離間する状態にし、且つ、右側に位置する前後各駆動手段を機体本体が最も接地部に近づく状態にして、機体本体が接地部に対して最大右傾斜姿勢になる状態との間で、大きく左右傾斜角を変更させることができる。
【0009】
又、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び右側前部に位置する一対の駆動手段、又は、左側後部及び右側後部に位置する一対の駆動手段を同時に同量づつ駆動操作することによって、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作する構成であるから、各駆動手段の移動操作量を少なくしながらも前後傾斜角の変化量を充分大きくとることが可能となる。例えば、図4に示すように、前部側に位置する左右各駆動手段夫々を機体本体が最も接地部に近づく状態にし、且つ、後部側に位置する左右各駆動手段を機体本体が最も接地部から離間する状態にして、機体本体が最大前傾姿勢となる状態と、例えば図3に示すように、前部側に位置する左右各駆動手段夫々を機体本体が最も接地部から離間する状態にし、且つ、後部側に位置する左右各駆動手段を機体本体が最も接地部に近づく状態にして、機体本体が最大後傾姿勢となる状態との間で、大きく前後傾斜角を変更させることができる。
【0010】
しかも、ローリング制御及びピッチング制御が同時に指令されたときは、いずれか一方の制御を他方の制御に優先して実行した後に他方の制御を実行するように構成されているので、常に、4個の駆動手段のうちの2個の駆動手段だけが同時に作動して残りの2個の駆動手段は作動が停止する構成であり、例えば、3個の駆動手段や4個の駆動手段を同時に駆動するようにすると、機体本体の姿勢が不安定になって各駆動手段に対する荷重負荷の変動によって各駆動手段の操作速度が変化しようとして他の駆動手段に対して互いに影響を与えることにより、滑らかな移動操作が行えなくなるおそれがある。従って、その場合、各駆動手段の操作速度を変更調節可能な構成にする必要があるが、上記したように2個の駆動手段だけが同時に作動して残りの2個の駆動手段は作動が停止する構成であれば、機体本体の姿勢が不安定になることはなく、2個の駆動手段による傾斜移動量、すなわち操作量を調節するだけでよく、操作速度を変更調節する等の煩わしい制御構成は不要となる。
【0011】
その結果、走行装置の接地部に対して、機体本体の左右傾斜角を変更操作する場合だけでなく、機体本体の前後傾斜角を変更操作する場合においても、走行装置の接地部に対する機体本体の移動操作量を大きくしなくても機体本体の姿勢変化量を大きくとることが可能になり、従来構成のように機体本体の姿勢変化量を大きくとる為には機体本体の地上高が高く機体重心が高くなる等の不利がない状態で、しかも、制御構成を複雑にすることなくローリング制御及びピッチング制御を良好に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供できるに至った。
又、請求項1に記載の特徴構成によれば、前記駆動手段の夫々に対応させて、各駆動手段による操作ストロークを検出する複数の操作量検出手段が設けられ、前記姿勢制御手段は、前記ローリング制御及び前記ピッチング制御を実行するときに、前記各操作量検出手段の検出情報に基づいて、前記機体本体の左右傾斜角を前記設定左右傾斜角にするために、及び、前記機体本体の前後傾斜角を前記設定前後傾斜角にするために、前記駆動手段が操作すべき全ストロ−クに対する前記操作量検出手段にて検出される操作ストロークの割合が、前記一対の駆動手段の夫々において同じになるように、前記一対の駆動手段の駆動状態を制御するように構成されている。
つまり、ローリング制御やピッチング制御を実行するときには、機体本体を設定左右傾斜角や設定前後傾斜角になる目標姿勢にするために必要となる駆動手段が操作すべき全ストロ−クが一対の駆動手段の夫々に対して予め求められるので、この全ストロ−クに対して操作量検出手段によって検出される実際の操作ストロークの割合を、一対の駆動手段にて夫々求めて比較しながら、それが同じになるように駆動制御するのである。つまり、一対の駆動手段が同時駆動されると、夫々に対する駆動負荷が異なって単位時間あたりの操作量が少し異なる場合があるが、そのような状態でそのまま操作を継続すると、互いに操作を牽制しあって操作が円滑に行えないおそれがあるが、前記割合が同じになるように制御することで、駆動手段の操作速度を制御する等の複雑な制御構成を採用しなくても、円滑な操作を行うことが可能となるのである。
【0012】
請求項2に記載の特徴構成によれば、前記ローリング制御及び前記ピッチング制御が同時に指令されたときは、前記ローリング制御を前記ピッチング制御に優先して実行した後に、前記ピッチング制御を実行するように構成されている。
【0013】
前記ローリング制御を優先して実行する構成とすることで、例えば、作業を行う場合に作業装置が地面に極力、追従するようにしながら作業を行える。例えば、作業装置として植立茎稈を刈り取る刈取部や対地作業装置等を備えている場合には、機体が左右傾斜していると、斜め下方側に位置する部分において作業装置が地面に接触したり、対地作業が良好に行えない等の不都合が生じるが、このような不都合の生じ難い状態で作業を行うことが可能となる。
【0016】
請求項に記載の特徴構成によれば、請求項1又は2において、前記姿勢制御手段は、前記一対の駆動手段による単位時間あたりの操作量を求めて、前記一対の駆動手段のうち、前記単位時間あたりの操作量が他方のものより大きい駆動手段における前記全ストロ−クに対する前記操作ストロークの割合が、他方の駆動手段よりも大となる場合には、前記割合が他方の駆動手段よりも小となるまで、その駆動手段の駆動を停止させることにより、前記全ストロ−クに対する前記操作ストロークの割合が、前記一対の駆動手段の夫々において同じになるように、前記一対の駆動手段の駆動状態を制御するように構成されている。
【0017】
前記一対の駆動手段を同時に駆動させると、夫々に対する荷重負荷が互いに異なると操作速度が変化することがあるが、各駆動手段による単位時間あたりの操作量を求めて、単位時間あたりの操作量が他方のものより大きい駆動手段における前記割合が他方のものより大となっている場合には、荷重負荷の軽い側の駆動手段が操作量が大き過ぎる状態であるから、このようなときは、前記割合が他方の駆動手段よりも小となるまで、その駆動手段の駆動を停止させるのである。
このようにすると、例えば、駆動手段の操作速度が目標値になるように速度制御する等の煩わしい制御を実行しなくとも、同一操作力で駆動状態と停止状態とを単に繰り返すだけの簡単なオン・オフ制御にて対応することができるのであり、請求項1又は2を実施するのに好適な手段が得られる。
【0018】
請求項に記載の特徴構成によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記ローリング制御及び前記ピッチング制御が夫々実行されて、前記機体本体の左右傾斜角が前記設定左右傾斜角になり、且つ、前記機体本体の前後傾斜角が前記設定前後傾斜角になった後に、前記設定前後傾斜角を維持しながら前記ローリング制御を実行すべく、前記各操作量検出手段の検出情報に基づいて、前記ローリング制御を実行するときの一対の駆動手段の操作可能範囲を規制するように構成されている。
【0019】
つまり、上述したように4個の駆動手段のうちの2個づつの駆動手段を使用して、ローリング制御及びピッチング制御を夫々実行する構成であるから、各駆動手段が操作可能範囲を規制しないようにすると、例えば、前記各制御が実行されて、機体本体の左右傾斜角が設定左右傾斜角になり、且つ、機体本体の前後傾斜角が設定前後傾斜角になった後において、地面の左右傾斜等に起因して機体本体の左右傾斜角が変化した場合に、再度、ローリング制御が実行されると、その結果、前後傾斜角にも影響を与えて設定前後傾斜角からずれてしまうことがある。このように、互いに影響しあって、ピッチング制御とローリング制御とが繰り返し実行されるおそれがある。
【0020】
そこで、機体本体の左右傾斜角が設定左右傾斜角になり、且つ、機体本体の前後傾斜角が設定前後傾斜角になった後においては、設定前後傾斜角を維持しながらローリング制御を実行すべく、各操作量検出手段の検出情報に基づいて、前記ローリング制御を実行するときの一対の駆動手段の操作可能範囲を規制するようにしているので、互いに影響しあって、ピッチング制御とローリング制御とが繰り返し実行されるといった不利を回避しながら、良好な姿勢制御を行うことができ、請求項1〜3のいずれかを実施するのに好適な手段が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1R,1L(走行装置に相当する)、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンク4、搭乗運転部2等を備えた走行機体V(機体本体に相当する)に対して、稲や麦等の植立穀稈を刈り取って脱穀装置3に供給する刈取部10が昇降調節自在に備えられて、刈取収穫機としてのコンバインを構成してある。
【0022】
刈取部10は、先端部に設けた分草具6、分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装置5、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈刃7、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら後方側に搬送する縦搬送装置8等にて構成され、走行機体Vの前部に横軸芯P1周りに油圧式の刈取シリンダC1によって揺動昇降自在に設けられている。
尚、上記分草具6の後方側箇所に、刈取部10の地面に対する高さを検出する超音波式の刈高さセンサ9が設けられている。詳述はしないが、この刈高さセンサ9は、下方側に向けて超音波を発信してから受信するまでの時間を計測することで、刈取部10の地面に対する高さを検出するように非接触式に構成されている。
【0023】
そして、このコンバインでは、左右のクローラ走行装置の接地部に対する走行機体の左右傾斜角並びに前後傾斜角夫々を変更操作自在な姿勢変更操作手段が設けられている。以下、その構成について説明する。
先ず、左右のクローラ走行装置1R,1Lの走行機体Vへの取付構造を説明する。尚、左右のクローラ走行装置1R,1Lは夫々同一構成であるから、そのうち左側のクローラ走行装置1Lについて以下に説明し、右側のクローラ走行装置1Rについてはその説明を省略する。
図2に示すように、走行機体Vを構成する前後向き姿勢の主フレーム11に対して固定される支持フレーム12の前端側には駆動スプロケット13が回転自在に支持されるとともに、この複数個の遊転輪体14を前後方向に並べた状態で枢支され、且つ、後端部にテンション輪体15を支持したトラックフレーム16が前記支持フレーム12に対して上下動可能に装着されている。そして、前記駆動スプロケット13とテンション輪体15及び各遊転輪体14にわたり無端回動体であるクローラベルトBが巻回されている。
前記支持フレーム12の前部側には水平軸芯P2周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される前ベルクランク17aが枢支され、支持フレーム12の後部側には水平軸芯P3周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される後ベルクランク17bが枢支されている。そして、前ベルクランク17aの下方側端部がトラックフレーム16の前部側個所に枢支連結され、後ベルクランク17bの下方側端部は、ストローク吸収用の補助リンク17b1を介して、トラックフレーム16の後部側個所に枢支連結されている。
一方、前後ベルクランク17a,17bの夫々の上方側端部には、夫々、駆動手段としての油圧シリンダC2,C3のシリンダロッドが連動連結されている。前記各油圧シリンダC2,C3のシリンダ本体側は主フレーム11における横フレーム部分に枢支連結されており、前記各油圧シリンダC2,C3は夫々複動型の油圧シリンダにて構成されている。
【0024】
そして、前ベルクランク17aに対応する油圧シリンダC2(以下、左前シリンダという)を最も伸張させるとともに、後ベルクランク17bに対応する油圧シリンダC3(以下、左後シリンダという)を最も短縮させると、図2に示すように、トラックフレーム16が支持フレーム12に受け止め支持され、トラックフレーム16が主フレーム11に最も近づいてほぼ平行状態となる。この状態を下限基準姿勢という。
【0025】
そして、前記下限基準姿勢にある状態から、左後シリンダC3をそのままの状態に維持しながら左前シリンダC2を短縮作動させると、図3に示すように、走行機体Vの前部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(即ち、上昇操作)することになる。
前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2をそのままの状態に維持しながら左後シリンダC3を伸長作動させると、図4に示すように、走行機体Vの後部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図5に示すように、走行機体Vが接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
【0026】
尚、図6に示すように、右側のクローラ走行装置1Rにおいても同様に、機体前部側に位置する駆動手段としての右前シリンダC4と、機体後部側に位置する駆動手段としての右後シリンダC5とが夫々備えられ、左側のクローラ走行装置1Lと同様な動作を行うことになる。
【0027】
そして、前記4個の機体姿勢変更用のシリンダC2,C3,C4,C5を利用して、左右のクローラ走行装置1R,1Lの接地部に対して走行機体Vの前後傾斜角を変更操作するピッチング作動を実行することができる。
即ち、前記下限基準姿勢にある状態から、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を、夫々、そのままの状態に維持しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を同時に短縮作動させると、走行機体Vの前部側が左右クローラ走行装置1R,1Lの夫々の接地部に対してほぼ同量づつ上昇して後傾姿勢に姿勢変化することになる。又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を、夫々、そのままの状態に維持しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を同時に伸長作動させると、走行機体Vの後部側が左右クローラ走行装置1R,1Lの夫々の接地部に対してほぼ同量づつ上昇して前傾姿勢に姿勢変化することになる。このようにして、走行機体Vを接地部に対して前後方向に傾けるピッチング作動を実行することができる。
【0028】
又、前記4個の機体姿勢変更用のシリンダC2,C3,C4,C5を利用して、左右のクローラ走行装置1R,1Lの接地部に対して走行機体Vの左右傾斜角を変更操作するローリング作動を実行することができる。
即ち、前記下限基準姿勢にある状態から、左側のクローラ走行装置において、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図11に示すように、走行機体Vが接地部に対して左上り傾斜姿勢に変化することになる。又、前記下限基準姿勢にある状態から、右側のクローラ走行装置において、右前シリンダC4を短縮作動させ、且つ、右後シリンダC5を伸長作動させると、図11に示すように、走行機体Vが接地部に対して右上り傾斜姿勢に変化することになる。このようにして、走行機体Vを接地部に対して左右方向に傾けるローリング作動を実行することができる。
これら4個の機体姿勢変更用のシリンダC2〜C5にて姿勢変更操作手段が構成されることになる。
【0029】
尚、図6にも示すように、左右クローラ走行装置1R,1Lにおける前記各ベルクランク17a,17bの回動支点部に対応する箇所に、その回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の伸縮作動したストローク量を検出する操作量検出手段としてのポテンショメータ形のストロ−クセンサ18,19,20,21が設けられており、走行機体には、走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段としての重力式の左右傾斜角センサ23、及び、走行機体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段としての重力式の前後傾斜角センサ24が備えられている。
【0030】
図6に示すように、姿勢制御手段としてのマイクロコンピュータ利用の制御装置22が設けられ、この制御装置22に、前記各ストロークセンサ18〜21、刈高さセンサ9、左右傾斜角センサ23、前後傾斜角センサ24夫々の各検出情報が入力されている。又、搭乗運転部2には、走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定する左右傾斜角設定器25、走行機体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を設定する前後傾斜角設定器26、及び、走行機体Vに対する刈取部10の地面に対する高さ即ち刈取高さを設定するボリューム式の刈高さ設定器27、刈取部10の上昇指令及び下降指令を指令する刈取昇降レバー28の操作に基づいて、刈取部上昇を指令する上昇スイッチSW1、刈取部下降を指令する下降スイッチSW2等が備えられており、これらの情報の制御装置に入力される構成となっている。
一方、制御装置22からは、前記刈取シリンダC1及び前記4個の機体姿勢変更用のシリンダC2〜C5を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁29〜33に対する駆動信号が夫々出力される構成となっている。
【0031】
前記制御装置22は、刈取作業中において、刈高さセンサ9の検出値が刈高さ設定器27にて設定された設定刈高さに維持されるように刈取シリンダC1を作動させる刈高さ制御を実行するとともに、後述するような姿勢制御を実行するように構成されている。
【0032】
姿勢制御について説明すると、前記4個のシリンダのうち、左前シリンダC2と左後シリンダC3、又は、右前シリンダC4と右後シリンダC5を同時に同量づつ駆動操作することにより、左右傾斜角センサ23の検出値が左右傾斜角設定器25にて設定された設定左右傾斜角になるように、自動でローリング作動するローリング制御を実行するように構成され、且つ、前記4個のシリンダのうち、左前シリンダC2と右前シリンダC4、又は、左後シリンダC3と右後シリンダC5を同時に同量づつ駆動操作することにより、前後傾斜角センサ24の検出値が前後傾斜角設定器26にて設定された設定前後傾斜角になるように、自動でローリング作動するピッチング制御を実行するように構成され、更には、ローリング制御及びピッチング制御が同時に指令されたときは、ローリング制御をピッチング制御に優先して実行した後に、ピッチング制御を実行するように構成されている。
【0033】
前記制御装置22は、ローリング制御及びピッチング制御を実行するときに、前記各ストロークセンサ18〜21の検出情報に基づいて、走行機体Vの左右傾斜角を設定左右傾斜角にするために、及び、走行機体Vの前後傾斜角を前記設定前後傾斜角にするために、各シリンダが操作すべき全ストロ−クに対するストロークセンサ18〜21にて検出される操作ストロークの割合が、同時に駆動される一対のシリンダの夫々において同じになるように、駆動状態を制御するように構成されている。
【0034】
即ち、ストロークセンサの検出情報により、同時に駆動される一対のシリンダによる単位時間あたりの操作量を求めて、それらのうち、単位時間あたりの操作量が他方のものより大きいシリンダにおける全ストロ−クに対する操作ストロークの割合が他方のシリンダよりも大となる場合には、前記割合が他方のシリンダよりも小となるまで、そのシリンダの駆動を停止させることにより、全ストロ−クに対する操作ストロークの割合が、一対のシリンダの夫々において同じになるように、一対のシリンダの駆動状態を制御するように構成されている。
【0035】
しかも、制御装置22は、ローリング制御及びピッチング制御を夫々実行して、走行機体Vの左右傾斜角が設定左右傾斜角になり、且つ、前後傾斜角が設定前後傾斜角になった後に、設定前後傾斜角を維持しながらローリング制御を実行すべく、各ストロークセンサ18〜21の検出情報に基づいて、ローリング制御を実行するときの一対のシリンダの操作可能範囲を規制するように構成されている。
【0036】
以下、制御装置22の制御動作についてフローチャートに基づいて具体的に説明する。
制御装置22は、図7に示すように、ローリング制御をピッチング制御に優先して先に実行した後にピッチング制御を実行し、これらの制御を実行した後に、ローリング制御を実行するときの一対のシリンダの操作可能範囲を規制するための操作範囲設定処理を実行する。
【0037】
先ず、ローリング制御について説明する。図8に示すように、左右傾斜角センサ23の検出値と左右傾斜角設定器25にて設定された設定左右傾斜角とを比較して、その角度偏差が不感帯内になく、走行機体Vが左方向に傾斜していれば(ステップ1)、右側のクローラ走行装置1Rにおける前後の各ストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右側のクローラ走行装置1Rが、図2に示すような基準下限姿勢にあるか否かを判断し(ステップ2、3)、基準下限姿勢になければ、その基準下限姿勢になるまで、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに、右後シリンダC5を短縮作動させる(ステップ4、5、6)。右側のクローラ走行装置1Rが前記基準下限姿勢になれば、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに、左後シリンダC3を伸長作動させる(ステップ7、8)。
【0038】
走行機体Vが右方向に傾斜していれば(ステップ2)、左側のクローラ走行装置1Lに対応する前後の各ストロークセンサ18、19の検出情報に基づいて左側のクローラ走行装置1Lが図2に示すような基準下限姿勢にあるか否かを判断し(ステップ9)、基準下限姿勢になければ、その基準下限姿勢になるまで、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに、左後シリンダC3を短縮作動させる(ステップ10、11)。左側のクローラ走行装置1Lが基準下限姿勢になれば、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに、右後シリンダC5を伸長作動させる(ステップ12、13、14)。
このようにして、左右傾斜角センサ23の検出値と左右傾斜角設定器25にて設定された設定左右傾斜角との角度偏差が不感帯内に収まるようにローリング作動を実行するのである。そして、角度偏差が不感帯内に収まると、次に、ピッチング制御を実行する。
【0039】
次に、ピッチング制御について説明する。図9に示すように、前後傾斜角センサ24の検出値と前後傾斜角設定器26にて設定された設定前後傾斜角とを比較して、その角度偏差が不感帯内になく、走行機体Vが前方向に傾斜していれば(ステップ15、16)、後部側に位置する左右のストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、走行機体Vの後部側が左右クローラ走行装置1R、1Lの接地部に最も近づく後部下限姿勢にあるか否かを判断し(ステップ17)、後部下限姿勢になければ、そのような後部下限姿勢になるまで、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左後シリンダC3を短縮作動させるとともに、右後シリンダC5を短縮作動させる(ステップ18、19、20)。走行機体Vの後部側が前記後部下限姿勢になれば、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに、右前シリンダC4を短縮作動させる(ステップ21、22)。
【0040】
走行機体Vが後方向に傾斜していれば(ステップ16)、前部側に位置する左右のストロークセンサ18、20の検出情報に基づいて、走行機体Vの前部側が左右クローラ走行装置1R、1Lの接地部に最も近づく前部下限姿勢にあるか否かを判断し(ステップ23)、前部下限姿勢になければ、その前部下限姿勢になるまで、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに、右前シリンダC4を伸長作動させる(ステップ24、25、26)。走行機体Vの前部側が前部下限姿勢になれば、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左後シリンダC3を伸長作動させるとともに、右後シリンダC5を伸長作動させる(ステップ27、28)。
このようにして、前後傾斜角センサ24の検出値と前後傾斜角設定器26にて設定された設定左右傾斜角との角度偏差が不感帯内に収まるようにピッチング作動を実行するのである。そして、角度偏差が不感帯内に収まると、次に、操作範囲設定処理を実行する。
【0041】
次に、上記したように一対のシリンダを同時駆動するときに行われる前記ストローク調整処理について説明する。
図10に示すように、同時駆動される一対のシリンダC(A)、C(B)の夫々に対応するストロークセンサの夫々の検出情報に基づいて、各シリンダによる単位時間あたりの操作量V1,V2を求めるとともに、操作すべき全ストロ−クに対する現在の操作ストロークの割合W1,W2を求める(ステップ29)。前記単位時間あたりの操作量V1,V2は操作速度に相当するものであり、前記割合W1,W2は操作の進捗度に相当するものである。尚、前記全ストロークは、シリンダが姿勢制御するときに操作することができる最大ストローク量であり、後述するような操作範囲設定処理が実行された後は、その処理にて設定された量に対応するものとなる。
【0042】
そして、例えば、一方のシリンダC(A)の単位時間あたりの操作量V1が他方のシリンダC(B)における前記操作量V2よりも大であるときに、前記一方のシリンダC(A)の前記割合W1、即ち、操作の進捗度が他方のシリンダC(B)における前記割合W2よりも大であることが検出されると、前記一方のシリンダC(A)の前記割合W1が他方のシリンダC(B)における前記割合W2よりも小となるまで、前記一方のシリンダC(A)の作動を停止し、他方のシリンダC(B)だけを作動させる(ステップ30、31、32)。
【0043】
逆に、一方のシリンダC(A)の単位時間あたりの操作量V1が他方のシリンダC(B)における前記操作量V2よりも小であるときに、前記一方のシリンダC(A)の前記割合W1、即ち、操作の進捗度が他方のシリンダC(B)における前記割合W2よりも小であることが検出されると、前記一方のシリンダC(A)の前記割合W1が他方のシリンダC(B)における前記割合W2よりも大となるまで、前記他方のシリンダC(B)の作動を停止し、一方のシリンダC(A)だけを作動させる(ステップ30、33、34)。
尚、上記したような条件以外であれば、一対のシリンダC(A)、C(B)の両方を同時に作動させることになる(ステップ35)。
【0044】
このようにして、シリンダが操作すべき全ストロ−クに対する操作ストロークの割合が、一対のシリンダの夫々において同じになるように、各シリンダの駆動状態を制御するようにしている。
【0045】
次に、操作範囲設定処理について、具体例に基づいて説明する。
例えば、走行機体Vが左に傾斜するとともに後に傾斜した場合に、左前シリンダC2と左後シリンダC3とを作動させてローリング制御を実行した後、左後シリンダC3と右後シリンダC5とを作動させてピッチング制御を実行した結果、例えば、図12に示すように、前記各シリンダが異なる操作状態で制御が停止したものとする。このとき、右前シリンダC4は下限位置を維持している。尚、図では分かりやすくするために各シリンダによる走行機体Vの接地部に対する昇降量で表現している。
その後、ローリング制御を実行するとき、例えば、右前シリンダC4と右後シリンダC5とを同時に作動させる場合、右後シリンダC5の操作可能は範囲は、現在の値から上限値までの範囲であるから、現在の値を新たな下限値として設定するとともに、その操作範囲に合わせて、右前シリンダC4も現在の値(下限値)から同じ操作量だけ変位した値を新たな上限値として設定し、それらの新たな操作範囲内でローリング制御を実行することになる。
【0046】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
【0047】
(1)上記実施形態では、前記ローリング制御を前記ピッチング制御に優先して実行した後に、前記ピッチング制御を実行するように構成したが、このような構成に限らず、前記ピッチング制御を前記ローリング制御に優先して実行した後に、前記ローリング制御を実行するように構成してもよい。
【0048】
(2)上記実施形態では、前記ローリング制御及び前記ピッチング制御を夫々実行した後に、前記ローリング制御を実行するときの一対の駆動手段の操作可能範囲を規制するように構成したが、このような規制を行わない構成としてもよい。
【0049】
(3)上記実施形態では、前記一対の駆動手段による単位時間あたりの操作量を求めて、その値が他方のものより大きい駆動手段における全ストロ−クに対する操作ストロークの割合が他方よりも大となる場合には、その駆動手段の駆動を停止させることにより、前記割合が、一対の駆動手段の夫々において同じになるように駆動状態を制御する構成としたが、このような構成に限らず、例えば、一対の駆動手段を設定単位時間毎に交互に設定量づつ操作するようにしたり、ストロークを比較しながら、どちらかが一定量以上長くなると長い方を停止させる等、適宜、オン・オフ操作しながら操作量を合わせるようにしてもよい。
【0050】
(4)上記実施形態では、走行装置を、左右一対のクローラ走行装置1で構成したが、これに限るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。又、上記実施形態では、刈取部昇降手段、前部側機体昇降手段、及び、後部側機体昇降手段の夫々を油圧シリンダにて構成したが、これに限るものではなく、電動モータとネジ送り機構等、他の駆動機構にて構成してもよい。
【0051】
(5)上記実施形態では、作業車としてコンバインを例示したが、コンバインに限らず、苗移植機やトラクター等の他の農作業車でもよく、農作業車に限らず、建設用の作業車や土木用の作業車であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの前部を示す側面図
【図2】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図3】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図4】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図5】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図6】制御構成を示すブロック図
【図7】制御作動を示すフローチャート
【図8】制御作動を示すフローチャート
【図9】制御作動を示すフローチャート
【図10】制御作動を示すフローチャート
【図11】ローリング作動状態を示す正面図
【図12】操作範囲設定処理を説明するための図
【符号の説明】
1R,1L 走行装置
18、19、20、21 操作量検出手段
22 姿勢制御手段
23 左右傾斜角検出手段
24 前後傾斜角検出手段
C2,C3,C4,C5 駆動手段
V 走行機体

Claims (4)

  1. 走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角並びに前後傾斜角夫々を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
    前記機体本体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、
    前記機体本体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、
    前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の左右傾斜角が設定左右傾斜角になるように前記姿勢変更操作手段を制御するローリング制御、及び、前記前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の前後傾斜角が設定前後傾斜角になるように前記姿勢変更操作手段を制御するピッチング制御を実行する姿勢制御手段とが設けられている作業車の姿勢制御装置であって、
    前記姿勢変更操作手段は、
    前記機体本体における左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において前記走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段を備えて構成され、
    前記姿勢制御手段は、
    前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び左側後部に位置する一対の駆動手段、又は、右側前部及び右側後部に位置する一対の駆動手段を同時に同量づつ駆動操作することにより前記ローリング制御を実行するように構成され、
    且つ、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び右側前部に位置する一対の駆動手段、又は、左側後部及び右側後部に位置する一対の駆動手段を同時に同量づつ駆動操作することにより前記ピッチング制御を実行するように構成され、
    前記ローリング制御及び前記ピッチング制御が同時に指令されたときは、いずれか一方の制御を他方の制御に優先して実行した後に、前記他方の制御を実行するように構成され、
    前記駆動手段の夫々に対応させて、各駆動手段による操作ストロークを検出する複数の操作量検出手段が設けられ、
    前記姿勢制御手段は、
    前記ローリング制御及び前記ピッチング制御を実行するときに、
    前記各操作量検出手段の検出情報に基づいて、
    前記機体本体の左右傾斜角を前記設定左右傾斜角にするために、及び、前記機体本体の前後傾斜角を前記設定前後傾斜角にするために、前記駆動手段が操作すべき全ストロ−クに対する前記操作量検出手段にて検出される操作ストロークの割合が、前記一対の駆動手段の夫々において同じになるように、前記一対の駆動手段の駆動状態を制御するように構成されている作業車の姿勢制御装置。
  2. 前記ローリング制御及び前記ピッチング制御が同時に指令されたときは、前記ローリング制御を前記ピッチング制御に優先して実行した後に、前記ピッチング制御を実行するように構成されている請求項1記載の作業車の姿勢制御装置。
  3. 前記姿勢制御手段は、
    前記一対の駆動手段による単位時間あたりの操作量を求めて、前記一対の駆動手段のうち、前記単位時間あたりの操作量が他方のものより大きい駆動手段における前記全ストロ−クに対する前記操作ストロークの割合が、他方の駆動手段よりも大となる場合には、前記割合が他方の駆動手段よりも小となるまで、その駆動手段の駆動を停止させることにより、前記全ストロ−クに対する前記操作ストロークの割合が、前記一対の駆動手段の夫々において同じになるように、前記一対の駆動手段の駆動状態を制御するように構成されている請求項1又は2記載の作業車の姿勢制御装置。
  4. 前記ローリング制御及び前記ピッチング制御が夫々実行されて、前記機体本体の左右傾斜角が前記設定左右傾斜角になり、且つ、前記機体本体の前後傾斜角が前記設定前後傾斜角になった後に、
    前記設定前後傾斜角を維持しながら前記ローリング制御を実行すべく、前記各操作量検出手段の検出情報に基づいて、前記ローリング制御を実行するときの一対の駆動手段の操 作可能範囲を規制するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車の姿勢制御装置。
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