JP4362503B2 - 作業車の姿勢制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行装置に対する車体の傾斜姿勢を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、前記姿勢変更操作手段の作動を制御する制御手段と、車体の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段とを備えて構成され、前記姿勢変更操作手段が、車体における傾斜角変更方向に離れた一端側箇所及び他端側箇所夫々を前記走行装置の接地部に対して昇降自在な複数の駆動手段を備えて構成され、前記制御手段が、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、車体の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢変更制御を実行するように構成されている作業車の姿勢制御装置に関する。
上記作業車の姿勢制御装置は、例えば、姿勢変更操作手段が走行装置に対する車体の左右傾斜姿勢を変更操作自在に構成され、前記姿勢変更制御として、車体の水平基準面に対する左右傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するように構成されており、従来では、例えば、手動操作によって前記目標傾斜角を複数段階にわたって段階的に変更させて設定する手動操作式の目標傾斜角設定手段が設けられる構成となっており、姿勢制御手段は、目標傾斜角設定手段にて目標傾斜角が変更設定された後は、そのように変更設定された目標傾斜角の情報に基づいて姿勢変更制御を実行する構成となっていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−204613号公報
上記従来構成では、前記目標傾斜角設定手段によって予め設定された目標傾斜角になるように姿勢変更制御が行われるものであり、例えば、作業車の一例としてのコンバインでは、圃場で刈取作業を行う場合に、上記したような車体の水平基準面に対する左右傾斜角が目標傾斜角に維持されるように姿勢変更操作が行われることで、刈取部が地面に接触しないようにしながら刈取作業を良好に行うことが可能になるものである。
ころで、上記したようなコンバイン等においては、圃場の多くの領域では地面は略平坦な面になっているので前記目標傾斜角として略水平姿勢になるように設定した状態で作業を行うことが多い。しかし、圃場の畦際等においては、畦に近いほど地面が高くなるように地面が傾斜状態になっていることがある。又、畦際には手刈した穀稈やワラ屑等が堆積していることもある。そこで、畦際を走行するような場合には、刈取部が傾斜している地面や堆積物に接触しないように、車体の水平基準面に対する左右傾斜角を、畦に近い側が上方に位置するように傾斜させた状態で刈取作業を行うような場合がある。
記従来構成では、上記したような車体を略水平姿勢で作業を行う場合や左右いずれかに傾斜させた状態で作業する場合に対応させるために、前記目標傾斜角設定手段によって異なる目標傾斜角に切り換えることで対応することになるが、上記従来構成では、目標傾斜角を複数段階にわたって段階的に変更させるものであるから、畦際において穀稈やワラ屑等との接触を回避するために車体を傾斜させるような場合に、段階的に目標傾斜角を変更するものでは、設定される傾斜角が必要とされる傾斜角よりも小さすぎたり、あるいは大きすぎたりして所望の傾斜角に調整することができない不利があった。
ころで、このような不利を解消するために前記目標傾斜角設定手段をポテンショメータ式に構成して目標傾斜角を無段階に変更設定可能な構成とすることも考えられるが、目標傾斜角は、そのときの車体の実際の傾斜角とは関係なく、水平基準面からの傾斜角の大きさに相当するものであるから、操作者は、目標傾斜角の大きさと車体の実際の傾斜姿勢との対応関係が感覚的に判り難いものであり、目標傾斜角を適正な値に調整することが難しく、かえって手間がかかる等の不利があった。
発明の目的は、目標傾斜角を所望の傾斜角に調整する操作を煩わしさの少ない状態で容易に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供する点にある。
本発明に係る作業車の姿勢制御装置は、走行装置に対する車体の傾斜姿勢を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、車体の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、車体の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢変更制御を実行する姿勢制御手段とが備えられているものであって、その第1特徴構成は、
前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側へ変更させる一方側姿勢変更指令及び前記傾斜角変更方向他方側へ変更させる他方側姿勢変更指令を選択的に指令する手動操作式の姿勢変更指令手段が備えられ、
前記姿勢制御手段が、前記姿勢変更制御を実行する自動制御モードと、手動操作にて前記姿勢変更操作手段を作動させる手動操作モードとに切り換え自在に構成され、
前記姿勢制御手段が、前記自動制御モードにおける前記姿勢変更制御の実行中において、前記姿勢変更指令手段にて前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令が指令されると、その指令に基づいて前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側又は他方側へ変更すべく前記姿勢変更操作手段の作動を制御し、且つ、前記姿勢変更指令手段による前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令の指令が終了すると、その終了時において前記傾斜角検出手段にて検出される車体の水平基準面に対する傾斜角を前記目標傾斜角として設定し、その後はその設定した目標傾斜角に基づいて前記姿勢変更操作手段の作動を制御するように構成され、
前記姿勢制御手段が、前記手動操作モードにおいて、前記姿勢変更指令手段にて前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令が指令されると、その指令に基づいて前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側又は他方側へ変更すべく前記姿勢変更操作手段を作動させ、前記姿勢変更指令手段による前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令の指令が終了すると、前記姿勢変更操作手段の作動を停止させるように構成され、
前記自動制御モードにおいて前記目標傾斜角を設定する前記姿勢変更指令手段が、前記手動操作モードにおいて車体の傾斜姿勢を変更する手動操作式の傾斜姿勢変更指令手段に兼用構成されている点にある。
1特徴構成によれば、前記姿勢制御手段は、車体の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢変更制御を実行している途中において、前記姿勢変更指令手段にて前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令が指令されると、その指令に基づいて前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側又は他方側へ変更すべく前記姿勢変更操作手段の作動を制御するのである。例えば、作業車が圃場を走行しているときに畦際で傾斜している地面や畦際における堆積物に接触しないように、車体の傾斜姿勢を変更する必要がある場合に、操作者が前記姿勢変更指令手段を手動操作することにより車体の傾斜姿勢を変更させることができる。
のような姿勢変更指令手段の指令に基づく姿勢変更操作は、現在の車体の姿勢から一方側又は他方側へ車体を傾斜させるものであるから、車体に搭乗している操作者が車体の傾斜状態を確認しながら一方側又は他方側へ車体を傾斜させることができるので感覚的に判り易いものであり、操作者が望んでいる傾斜姿勢にさせ易いものとなる。
して、前記姿勢変更指令手段による前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令の指令が終了すると、その終了時において前記傾斜角検出手段にて検出される車体の水平基準面に対する傾斜角を前記目標傾斜角として設定し、その後はその設定した目標傾斜角に基づいて前記姿勢変更操作手段の作動を制御するのである。このように、操作者が前記姿勢変更指令手段を手動操作することにより車体の傾斜姿勢を変更させたときには、変更した傾斜姿勢における車体の水平基準面に対する傾斜角を目標傾斜角として設定するので、その後は、地面の凹凸等に起因して走行装置の接地部の傾斜姿勢が変動することがあっても、姿勢制御が実行されることにより、その変更後の傾斜姿勢を維持することができる。
第1特徴構成によれば、前記姿勢制御手段は、手動操作モードにおいては、前記姿勢変更指令手段にて前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令が指令されると、その指令に基づいて前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側又は他方側へ変更操作され、前記指令が終了すると姿勢変更操作手段の作動を停止して、そのときの車体の傾斜姿勢を維持することになる。
従って、第1特徴構成によれば、目標傾斜角を所望の傾斜角に調整する操作を煩わしさの少ない状態で容易に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供できるに至った。
また、第1特徴構成によれば、自動制御モードでは、車体の水平基準面に対する傾斜角を目標傾斜角に維持するように自動制御することができ、手動操作モードでは、手動操作によって車体の傾斜姿勢を所望の傾斜姿勢にさせることができ、作業状況に応じて異なるモードに切り換えることができて、使い勝手がよいものとなる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記自動制御モードにおいて、前記水平基準面に対する傾斜角が零となる水平姿勢用の目標傾斜角を指令する手動操作式の水平用目標傾斜角指令手段が備えられている点にある。
第2特徴構成によれば、自動制御モードにおいて、水平用目標傾斜角指令手段にて水平姿勢用の目標傾斜角を指令されると、目標傾斜角として、水平基準面に対する傾斜角が零となる水平姿勢用の目標傾斜角が指令されることになる。例えば、水平姿勢にて作業を行うことが多い作業車であれば、水平用目標傾斜角指令手段にて水平姿勢用の目標傾斜角を指令するだけの簡単な操作で目標傾斜角を設定することができる。
従って、第2特徴構成によれば、目標傾斜角の設定操作を容易に行うことができ、操作性に優れた作業車を提供できるに至った。
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成に加えて、前記姿勢変更操作手段が、車体における傾斜角変更方向に離れた一端側箇所及び他端側箇所夫々を前記走行装置の接地部に対して昇降自在な複数の駆動手段を備えて構成され、前記姿勢制御手段が、基準姿勢として、前記一端側箇所及び前記他端側箇所の夫々が前記走行装置の接地部に対する昇降操作範囲の下限位置に変更するように前記複数の駆動手段を作動させるように構成され、前記水平用目標傾斜角指令手段が、前記手動操作モードにおいて、前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を前記基準姿勢に変更することを指令する手動操作式の基準姿勢指令手段に兼用構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、前記水平用目標傾斜角指令手段が、前記手動操作モードにおいて、前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を前記基準姿勢に変更することを指令する手動操作式の基準姿勢指令手段に兼用構成されているので、水平用目標傾斜角指令手段と手動操作式の基準姿勢指令手段とを各別に設ける場合に比べて、部材の兼用化により構成の簡素化を図ることができる。
第3特徴構成によれば、前記手動操作モードにおいて、水平用目標傾斜角指令手段にて基準姿勢に変更することが指令されると、車体の前記一端側箇所及び前記他端側箇所の夫々が走行装置の接地部に対する昇降操作範囲の下限位置に変更されることになる。このように、車体の前記一端側箇所及び前記他端側箇所の夫々が下限位置に位置する状態になると、車体の重心が極力低い位置にあり安定した状態で走行することができ、不整地を走行するような場合においても極力安定した姿勢で走行することが可能となる。
本発明の第4特徴構成は、第2特徴構成又は第3特徴構成に加えて、前記姿勢変更指令手段及び前記水平用目標傾斜角指令手段が、車体の運転部に備えられた操縦用の操作レバーの握り部に手指操作可能に設けられている点にある。
第4特徴構成によれば、前記姿勢変更指令手段及び前記水平用目標傾斜角指令手段が、車体の運転部に備えられた操縦用の操作レバーの握り部に手指操作可能に設けられるものであるから、操作者は、車体の操縦操作を行いながら、操作レバーから手を離さないで指操作によって前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令を指令することができ、又、水平姿勢用の目標傾斜角を指令することもできる。
従って、第4特徴構成によれば、操作の煩わしさの少ない状態で、車体の傾斜姿勢の変更を行うことができる。
本発明の第5特徴構成は、第4特徴構成に加えて、前記姿勢変更指令手段及び前記水平用目標傾斜角指令手段が、前記操作レバーの握り部の上面に集中して配置されている点にある。
本発明の第6特徴構成は、第1特徴構成〜第5特徴構成のいずれかに加えて、前記姿勢制御手段が前記手動操作モードから前記自動制御モードに切り換わると、前記目標傾斜角が、前記水平基準面に対する傾斜角が零となる初期値に初期設定されるように構成されている点にある。
本発明の第7特徴構成は、第1特徴構成〜第6特徴構成のいずれかに加えて、前記姿勢変更操作手段が、車体の水平基準面に対する左右傾斜角を変更操作するように構成され、前記傾斜角検出手段が、車体の水平基準面に対する左右傾斜角を検出するように構成され、前記姿勢制御手段が、前記姿勢変更制御として、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて車体の水平基準面に対する左右傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するように構成されている点にある。
第7特徴構成によれば、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、車体の水平基準面に対する左右傾斜角が目標傾斜角になるように姿勢変更操作手段が制御されるので、車体の左右姿勢が水平姿勢になるように変更操作されることになる。
例えば、作業車の一例として、圃場内で刈取作業を行うコンバインに適用した場合であれば、車体の水平基準面に対する左右傾斜角に対する目標傾斜角を適正な値にしながら、水平姿勢で行う刈取作業や畦際にて傾斜させた状態で刈取作業を行うような場合に、好適に使用することができるものとなる。
以下、本発明の実施形態を作業車の一例としてのコンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1L,1R、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンク4、搭乗運転部2等を備えた車体Vに対して、稲や麦等の植立穀稈を刈り取って脱穀装置3に供給する刈取部10を昇降自在に備えて構成されている。
刈取部10は、先端部に設けた分草具6、分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装置5、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈刃7、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら後方側に搬送する縦搬送装置8等にて構成され、車体Vの前部に横軸芯P1周りに油圧式の刈取シリンダC1によって揺動昇降自在に設けられている。
縦搬送装置8の始端部には、刈取穀稈に接当したときにオン状態となり、刈取穀稈に接当していないときにオフ状態となる株元センサ53が設けられている。又、上記分草具6の後方側箇所に、刈取部10の地面に対する高さを検出する超音波式の刈高さセンサ9が設けられている。詳述はしないが、この刈高さセンサ9は、下方側に向けて超音波を発信してから受信するまでの時間を計測することで、刈取部10の地面に対する高さを検出するように非接触式に構成されている。
そして、このコンバインでは、左右の走行装置1L,1Rの接地部に対する車体Vの前後傾斜角及び左右傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段100が設けられている。以下、その構成について説明する。
先ず、左右の走行装置1L,1Rの車体Vへの取付構造を説明する。尚、左右の走行装置1L,1Rは夫々同一構成であるから、そのうち左側の走行装置1Lについて以下に説明し、右側の走行装置1Rについてはその説明を省略する。
図2に示すように、車体Vを構成する前後向き姿勢の主フレーム11に対して固定される支持フレーム12の前端側には駆動スプロケット13が回転自在に支持されるとともに、複数個の遊転輪体14を前後方向に並べた状態で枢支し、且つ、後端部にテンション輪体15を支持したトラックフレーム16が前記支持フレーム12に対して上下動可能に装着されている。そして、前記駆動スプロケット13とテンション輪体15及び各遊転輪体14にわたり無端回動体であるクローラベルトBが巻回されている。
前記支持フレーム12の前部側には水平軸芯P2周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される前ベルクランク17aが枢支され、支持フレーム12の後部側には水平軸芯P3周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される後ベルクランク17bが枢支されている。そして、前ベルクランク17aの下方側端部がトラックフレーム16の前部側個所に枢支連結され、後ベルクランク17bの下方側端部は、ストローク吸収用の補助リンク17b1を介して、トラックフレーム16の後部側個所に枢支連結されている。
一方、前後ベルクランク17a,17bの夫々の上方側端部には、夫々、油圧シリンダC2,C3のシリンダロッドが連動連結されている。前記各油圧シリンダC2,C3のシリンダ本体側は主フレーム11における横フレーム部分に枢支連結されており、前記各油圧シリンダC2,C3は夫々複動型の油圧シリンダにて構成されている。
そして、前ベルクランク17aに対応する油圧シリンダC2(以下、左前シリンダという)を最も伸張させるとともに、後ベルクランク17bに対応する油圧シリンダC3(以下、左後シリンダという)を最も短縮させると、図2に示すように、トラックフレーム16が支持フレーム12に受け止め支持され、トラックフレーム16が主フレーム11に最も近づいてほぼ平行状態となる。この状態を下限基準姿勢という。
そして、前記下限基準姿勢にある状態から、左後シリンダC3をそのままの状態に維持しながら左前シリンダC2を短縮作動させると、図3に示すように、車体Vの前部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(即ち、前上昇操作)することになる。
また、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2をそのままの状態に維持しながら左後シリンダC3を伸長作動させると、図4に示すように、車体Vの後部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)することになる。
又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図5に示すように、車体Vが接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
尚、右側の走行装置1Rにおいても同様に、機体前部側に位置する右前シリンダC4と、機体後部側に位置する右後シリンダC5とが夫々備えられ、左側の走行装置1Lと同様な動作を行う。
従って、前記姿勢変更操作手段100が、車体Vにおける左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において左右走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段としての前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を備えて構成されている。
前記4個の油圧シリンダC2,C3,C4,C5の夫々に対応させて、左右走行装置1L,1Rにおける前記各ベルクランク17a,17bの回動支点部に対応する箇所に、その回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(即ち、伸縮作動したストローク量)を検出するポテンショメータ形のストロ−クセンサ18,19,20,21が設けられている(図9参照)。
次に、動力伝達系を図6に示す。車体Vに搭載されたエンジンEから出力された動力は、脱穀クラッチ45を介して脱穀装置3に伝達されるとともに、走行クラッチ46及び走行変速装置としての無段変速装置47を介して左右の走行装置1L,1Rのミッション部48に伝達され、ミッション部48に伝達された動力は、走行装置1L,1Rに伝達されるとともに、刈取クラッチ49を介して刈取部10に伝達される。又、詳述はしないが、前記ミッション部48に伝達された動力を左右の走行装置1L,1Rにおける駆動速度に差をつけて旋回操作するための旋回用伝動機構55が備えられており、搭乗運転部2に備えられた左右方向並びに前後方向の夫々に十字揺動操作自在な操作レバー28の左右方向の揺動操作に基づいて旋回用伝動機構55を切り換えて車体を旋回走行させることができるようになっている。前記無段変速装置47は、搭乗運転部2に設けた変速レバー51によって変速操作されるように構成されている。
そして、このコンバインには、重力の作用によって、車体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する重力式の左右傾斜角センサ23が車体Vに設けられており、この左右傾斜角センサ23は次のように構成されている。
すなわち、図7に示すように、車体Vに固定された角型の容器41の内部に、シリコンオイル等からなる所定粘度の液体42が入れられるとともに、同一形状の金属板を同一間隔で平行に立設した一対の検出電極43が傾斜角検出方向(図7において左右方向)に間隔をあけて容器41に固定される状態で2組配置されている。そして、液体42が重力により初期姿勢(液面水平状態)に復帰しているときに、車体Vが傾斜していない状態では、2組の検出電極43が同一漬浸状態(図7の状態)になり、車体Vが傾斜している状態では、2組の検出電極43の漬浸状態が異なり、その各検出電極43の静電容量を計測してその計測値の差(車体Vが傾斜していない状態ではゼロである)を傾斜角情報に対応する検出値に変換する変換回路部44が備えられている。
又、重力の作用によって、車体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を検出する重力式の前後傾斜角センサ24も備えられており、この前後傾斜角センサ24は、検出方向が異なるが上述したような左右傾斜角センサ23と同一の構成である。
図9に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置22が設けられ、この制御装置22に、前記各ストロークセンサ18〜21、刈高さセンサ9、左右傾斜角センサ23、前後傾斜角センサ24、株元センサ53の各検出情報が入力されている。又、搭乗運転部2の操作パネルには、後述する自動の姿勢変更制御の入切を指令する自動入切スイッチ27が設けられ、それらの各操作情報も制御装置22に入力されている。さらに、車体Vに対する刈取部10の地面に対する高さ即ち刈取高さを設定するボリューム式の刈高さ設定器39、刈取部上昇を指令する上昇スイッチSW1、刈取部下降を指令する下降スイッチSW2等が備えられ、これらの情報も制御装置22に入力されている。
前記上昇スイッチSW1及び前記下降スイッチSW2は、搭乗運転部2の操作パネルに備えられた十字揺動自在な操作レバー28の前後揺動操作にて入り切り操作される構成となっている。つまり、操作レバー28を後方側に設定量以上揺動すると上昇スイッチSW1がオン、操作レバー28を前方側に設定量以上揺動すると下降スイッチSW2がオンする構成となっている。
そして、図8に示すように、前記操作レバー28の握り部28aの上部には、車体の左傾斜を指令する左傾斜スイッチ60、車体の右傾斜を指令する右傾斜スイッチ61、車体の水平姿勢を指令する水平スイッチ62の夫々が手指にて操作可能に設けられている。
前記左傾斜スイッチ60及び前記右傾斜スイッチ61は、左右方向の姿勢変更制御(ローリング制御)を実行するときに、走行装置1R,1Lに対する車体Vの傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側へ変更させる一方側姿勢変更指令及び前記傾斜角変更方向他方側へ変更させる他方側姿勢変更指令を選択的に指令する手動操作式の姿勢変更指令手段を構成する。一方、前記水平スイッチ62は、水平基準面に対する傾斜角が零となる水平姿勢用の目標傾斜角を指令する手動操作式の水平用目標傾斜角指令手段を構成することになる。そして、これらの各スイッチ60〜62の検出情報も制御装置22に入力されている。
説明を加えると、左傾斜スイッチ60、右傾斜スイッチ61、水平スイッチ62の夫々は、押し操作によって入り状態となり押しを解除すると切り状態となる切り付勢式の押し操作スイッチにて構成され、左傾斜スイッチ60がオンすると、一方側姿勢変更指令として、左側を下げるように傾斜させる左下げ指令が指令され、右傾斜スイッチ61がオンすると、他方側姿勢変更指令として、右側を下げるように傾斜させる右下げ指令が指令される構成となっている。水平スイッチ62がオンすると水平指令が指令され、ローリング制御においては、水平基準面に対する傾斜角が零となる水平姿勢用の目標傾斜角を指令することになる。
一方、制御装置22からは、刈取シリンダC1及び4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁29〜33に対する駆動信号が夫々出力されている。尚、前記制御装置22は、刈取作業中において、刈高さセンサ9の検出値が刈高さ設定器39にて設定された設定刈高さに維持されるように刈取シリンダC1を作動させる刈高さ制御を実行する。
前記制御装置22を利用して、左右傾斜角センサ23の検出情報に基いて、車体Vの水平基準面に対する左右傾斜角が目標左右傾斜角に維持されるように、姿勢変更操作手段100の作動を制御する姿勢変更制御の一例としてのローリング制御を実行する姿勢制御手段400が構成されている。尚、姿勢制御手段400は、前後傾斜角センサ23の検出情報に基づいて、車体Vの水平基準面に対する前後傾斜角が目標前後傾斜角に維持されるように、姿勢変更操作手段100の作動を制御する前後姿勢制御も実行することになる。
又、姿勢制御手段400は、前記ローリング制御を実行する自動制御モードと、手動操作にて姿勢変更操作手段100を作動させる手動操作モードとに切り換え自在に構成され、自動制御モードが設定されている状態で前記ローリング制御を実行することになる。この制御モードの切り換えは、前記自動入切スイッチ27がオンするかオフするかによって切り換える構成となっている。つまり、自動入切スイッチ27がオンして自動入りが指令される自動制御モードに切り換わり、自動入切スイッチ27がオフして自動切りが指令されると手動操作モードに切り換わることになる。
して、前記姿勢制御手段400が、前記ローリング制御の実行中において、前記左傾斜スイッチ60による一方側姿勢変更指令としての左下げ指令又は前記右傾斜スイッチ61による前記他方側姿勢変更指令としての右下げ指令が指令されると、その指令に基づいて走行装置1R,1Lに対する車体Vの左右傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側としての左傾斜側又は他方側としての右傾斜側へ変更すべく姿勢変更操作手段100の作動を制御し、且つ、左下げ指令又は右下げ指令の指令が終了すると、その終了時において傾斜角センサ23にて検出される車体Vの水平基準面に対する傾斜角を前記目標傾斜角として設定し、その後はその設定した目標傾斜角に基づいて姿勢変更操作手段100の作動を制御するように構成されている。
そして、制御装置22は、前記手動操作モードにおいて、前記左傾斜スイッチ60による左下げ指令又は前記右傾斜スイッチ61による右下げ指令が指令されると、その指令に基づいて走行装置1R,1Lに対する車体Vの左右傾斜姿勢を左傾斜側又は右傾斜側へ変更すべく姿勢変更操作手段100を作動させ、左下げ指令又は右下げ指令の指令が終了すると、姿勢変更操作手段100の作動を停止させるように構成されている。又、制御装置22は、前記手動操作モードにおいて、前記水平スイッチ62による水平指令が指令されると、走行装置1R,1Lに対する車体Vの傾斜姿勢を基準姿勢に変更すべく姿勢変更操作手段100を作動させるように構成されている。
つまり、水平スイッチ62が、前記手動操作モードにおいて走行装置1R,1Lに対する車体Vの傾斜姿勢を基準姿勢に変更することを指令する手動操作式の基準姿勢指令手段を兼用する構成となっている。
次に、制御装置22による左右方向での姿勢変更の具体的な制御動作について、図10〜図12のフローチャートに基づいて説明する。尚、この制御は、脱穀クラッチ45が入り操作されている状態において実行される構成となっている。つまり、脱穀クラッチ45の入り切りを検出する脱穀クラッチスイッチ(図示せず)がオンになっているときに実行することになる。
図10に示すように、自動入切スイッチ27がオンして入り状態が指令されると、ローリング制御を実行する状態に切り換わり、自動入切スイッチ27がオフして自動切りが指令されると手動操作モードに切り換わり、この手動操作モードでは手動操作処理を実行する。尚、ローリング制御を実行する状態に切り換わると、ローリング用の目標傾斜角として零が初期設定される。
11に示すように、ローリング制御においては、手動による姿勢変更操作の指令がなければ、次のような処理を実行する。すなわち、左右傾斜角センサ23の検出値と目標傾斜角に対応する信号値との偏差がローリング制御用の不感帯を車体Vの左傾斜側に外れていれば、機体右側に位置する前後のストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、いずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダ4を伸長作動させ且つ右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、次に、機体左側に位置する前後のストロークセンサ18,19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、いずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させ且つ左後シリンダC3を伸長作動させる。
前記左右傾斜角センサ23の検出値と前記目標傾斜角との偏差がローリング制御の不感帯を車体Vの右傾斜側に外れていれば、機体左側に位置する前後のストロークセンサ18、20の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、いずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させ且つ左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、次に、機体右側に位置する前後のストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも上限位置に操作されていなければ、いずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させ且つ右後シリンダC5を伸長作動させる。
このようにして、車体Vの高さを極力低くするようにしながら、車体Vの左右傾斜角と目標傾斜角との角度ずれが不感帯内に収まるように自動的に姿勢変更操作処理を実行するのである。尚、上記したように2個の油圧シリンダを駆動操作するときには、駆動操作する2個の油圧シリンダによる操作量(シリンダ伸縮量)の変化速度に差がある場合には、例えば、速度が遅い方の油圧シリンダを連続的に駆動させながら、速度が速い方の油圧シリンダの駆動を間欠駆動する等、2個の油圧シリンダの操作状態を調整することにより、駆動操作する2個の油圧シリンダ間の操作量の差を設定値内に収めるように作動を制御する構成となっている。
次に、手動による姿勢変更操作の指令があったときは、以下のような処理を実行する。
すなわち、前記手動による姿勢変更操作の指令が、右傾斜スイッチ61による右下げ指令であれば、機体右側に位置する前後のストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、いずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダ4を伸長作動させ且つ右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、次に、機体左側に位置する前後のストロークセンサ18,19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、いずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させ且つ左後シリンダC3を伸長作動させる。
つまり、右下げ指令が継続して指令されると、右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置にまで操作され、さらに、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置にまで操作されることになる。しかし、途中で、右下げ指令の指令が停止すると、その指令が停止されたときの状態で作動が停止されることになる。
左傾斜スイッチ60による左下げ指令があれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、いずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させ且つ左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、次に、機体右側に位置する前後のストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも上限位置に操作されていなければ、いずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させ且つ右後シリンダC5を伸長作動させる。
従って、左下げ指令が継続して指令されると、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置にまで操作され、さらに、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置にまで操作されることになる。しかし、途中で、左下げ指令の指令が停止すると、その指令が停止されたときの状態で作動が停止されることになる。
そして、右傾斜スイッチ61による右下げ指令又は左傾斜スイッチ60による左下げ指令が指令されて姿勢変更操作が行われたときに、その指令が終了すると、その終了時における左右傾斜角センサ23の検出値をローリング制御用の目標傾斜角として設定する。つまり、ローリング制御用の目標傾斜角を更新するのである。
右下げ指令及び左下げ指令のいずれも指令されていないが、水平スイッチ62による水平指令が指令されると、その指令に基づいて、ローリング制御用の目標傾斜角を零に設定する。つまり、ローリング制御用の目標傾斜角を更新するのである。
このように目標傾斜角が更新されたときは、その後の制御においては、この更新された目標傾斜角に基づいてローリング制御を実行することになる。
図13に示すように、手動操作モードにおける手動操作処理においては、次のような処理を実行する。
すなわち、右傾斜スイッチ61による右下げ指令があれば、ローリング制御の場合と同様に、右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されていなければ、いずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダ4を伸長作動させ且つ右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、次に、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に操作されていなければ、いずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させ且つ左後シリンダC3を伸長作動させる。
右下げ指令が継続して指令されると、右前シリンダ4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置にまで操作され、さらに、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置にまで操作されることになる。右下げ指令の指令が停止すると、その指令が停止されたときの状態で作動が停止されることになる。
又、左傾斜スイッチ60による左下げ指令があれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されていなければ、いずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させ且つ左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、次に、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に操作されていなければ、いずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させ且つ右後シリンダC5を伸長作動させる。
左下げ指令が継続して指令されると、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置にまで操作され、さらに、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置にまで操作されることになる。左下げ指令の指令が停止すると、その指令が停止されたときの状態で作動が停止されることになる。
そして、この手動操作モードにおいて、水平スイッチ62による水平指令が指令されると、走行装置1R,1Lに対する車体Vの傾斜姿勢を基準姿勢に変更することになる。そして、前記基準姿勢として、車体Vの左側箇所及び右側箇所の夫々が走行装置1R,1Lの接地部に対する昇降操作範囲の下限位置に変更するように前記各油圧シリンダC2〜C5を作動させるように構成されている。
すなわち、図13に示すように、水平指令が指令されると、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダ4を伸長作動させ且つ右後シリンダC5を短縮作動させる。又、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させ且つ左後シリンダC3を短縮作動させる。従って、車体Vの左側箇所及び右側箇所の夫々が走行装置1R,1Lの接地部に対する昇降操作範囲の下限位置に変更するように前記各油圧シリンダC2〜C5を作動させることになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、前記自動制御モードにおいて、前記水平基準面に対する傾斜角が零となる水平姿勢用の目標傾斜角を指令する手動操作式の水平用目標傾斜角指令手段と、前記手動操作モードにおいて、前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を基準姿勢に変更することを指令する手動操作式の基準姿勢指令手段とを兼用する構成としたが、これらを各別に備える構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、前記姿勢変更指令手段としての左傾斜スイッチ、右傾斜スイッチ、及び、前記水平用目標傾斜角指令手段としての水平スイッチが、車体の運転部に備えられた操縦用の操作レバーの握り部に手指操作可能に設けられる構成を例示したが、操縦部パネル等、別の箇所に備える構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、前記姿勢変更制御としてローリング制御の場合を示したが、ローリング制御に代えて、前後傾斜角を変更するピッチング制御において、手動操作式の姿勢変更指令手段の指令に基づいて変更操作された後の前後傾斜角を目標傾斜角として設定する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、前記走行装置を、左右一対のクローラ式の走行装置で構成したが、これに限るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。
(5)上記実施形態では、姿勢変更操作手段100を、機体本体Vの前後左右の4箇所に位置した4個の油圧シリンダC2〜C5にて構成したが、油圧シリンダ以外に、電動モータとネジ送り機構等からなる他の駆動手段にて構成してもよい。又、車体における左右傾斜角だけを変更操作する構成として、左右傾斜角変更方向に離れた一端側箇所及び他端側箇所夫々を走行装置の接地部に対して夫々1個の油圧シリンダにて昇降させる構成としてもよい。
(6)上記実施形態では、作業車としてコンバインを例示したが、例えば農用トラクタ、田植え機等、コンバイン以外の作業車であってもよい。
コンバインの前部を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 動力伝達図 傾斜角検出手段の構成を示す斜視図 操作レバーの握り部を示す図 制御構成を示すブロック図 制御作動を示すフローチャート 制御作動を示すフローチャート 制御作動を示すフローチャート 制御作動を示すフローチャート
1R,1L 走行装置
23 傾斜角検出手段
60,61 姿勢変更指令手段
62 水平用目標傾斜角指令手段
100 姿勢変更操作手段
400 姿勢制御手段
C2,C3,C4,C5 駆動手段
V 車体

Claims (7)

  1. 走行装置に対する車体の傾斜姿勢を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、車体の水平基準面に対する傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、車体の水平基準面に対する傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢変更制御を実行する姿勢制御手段とが備えられている作業車の姿勢制御装置であって、
    前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側へ変更させる一方側姿勢変更指令及び前記傾斜角変更方向他方側へ変更させる他方側姿勢変更指令を選択的に指令する手動操作式の姿勢変更指令手段が備えられ、
    前記姿勢制御手段が、前記姿勢変更制御を実行する自動制御モードと、手動操作にて前記姿勢変更操作手段を作動させる手動操作モードとに切り換え自在に構成され、
    前記姿勢制御手段が、前記自動制御モードにおける前記姿勢変更制御の実行中において、前記姿勢変更指令手段にて前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令が指令されると、その指令に基づいて前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側又は他方側へ変更すべく前記姿勢変更操作手段の作動を制御し、且つ、前記姿勢変更指令手段による前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令の指令が終了すると、その終了時において前記傾斜角検出手段にて検出される車体の水平基準面に対する傾斜角を前記目標傾斜角として設定し、その後はその設定した目標傾斜角に基づいて前記姿勢変更操作手段の作動を制御するように構成され、
    前記姿勢制御手段が、前記手動操作モードにおいて、前記姿勢変更指令手段にて前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令が指令されると、その指令に基づいて前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を傾斜角変更方向一方側又は他方側へ変更すべく前記姿勢変更操作手段を作動させ、前記姿勢変更指令手段による前記一方側姿勢変更指令又は前記他方側姿勢変更指令の指令が終了すると、前記姿勢変更操作手段の作動を停止させるように構成され、
    前記自動制御モードにおいて前記目標傾斜角を設定する前記姿勢変更指令手段が、前記手動操作モードにおいて車体の傾斜姿勢を変更する手動操作式の傾斜姿勢変更指令手段に兼用構成されている作業車の姿勢制御装置。
  2. 記自動制御モードにおいて、前記水平基準面に対する傾斜角が零となる水平姿勢用の目標傾斜角を指令する手動操作式の水平用目標傾斜角指令手段が備えられている請求項1記載の作業車の姿勢制御装置。
  3. 前記姿勢変更操作手段が、車体における傾斜角変更方向に離れた一端側箇所及び他端側箇所夫々を前記走行装置の接地部に対して昇降自在な複数の駆動手段を備えて構成され、
    前記姿勢制御手段が、基準姿勢として、前記一端側箇所及び前記他端側箇所の夫々が前記走行装置の接地部に対する昇降操作範囲の下限位置に変更するように前記複数の駆動手段を作動させるように構成され、
    記水平用目標傾斜角指令手段が、前記手動操作モードにおいて、前記走行装置に対する車体の傾斜姿勢を前記基準姿勢に変更することを指令する手動操作式の基準姿勢指令手段に兼用構成されている請求項2記載の作業車の姿勢制御装置。
  4. 記姿勢変更指令手段及び前記水平用目標傾斜角指令手段が、車体の運転部に備えられた操縦用の操作レバーの握り部に手指操作可能に設けられている請求項2又は3記載の作業車の姿勢制御装置。
  5. 前記姿勢変更指令手段及び前記水平用目標傾斜角指令手段が、前記操作レバーの握り部の上面に集中して配置されている請求項4記載の作業車の姿勢制御装置。
  6. 前記姿勢制御手段が前記手動操作モードから前記自動制御モードに切り換わると、前記目標傾斜角が、前記水平基準面に対する傾斜角が零となる初期値に初期設定されるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業車の姿勢制御装置。
  7. 前記姿勢変更操作手段が、車体の水平基準面に対する左右傾斜角を変更操作するように構成され、
    前記傾斜角検出手段が、車体の水平基準面に対する左右傾斜角を検出するように構成され、
    前記姿勢制御手段が、前記姿勢変更制御として、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて車体の水平基準面に対する左右傾斜角が目標傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業車の姿勢制御装置。
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