JP2002095328A - 刈取収穫機の刈高さ制御装置 - Google Patents

刈取収穫機の刈高さ制御装置

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JP2002095328A
JP2002095328A JP2000290438A JP2000290438A JP2002095328A JP 2002095328 A JP2002095328 A JP 2002095328A JP 2000290438 A JP2000290438 A JP 2000290438A JP 2000290438 A JP2000290438 A JP 2000290438A JP 2002095328 A JP2002095328 A JP 2002095328A
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cutting
height
reaping
unit
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Hiroshi Ikeda
博 池田
Kazuhiro Takahara
高原  一浩
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行機体の前後姿勢が大きく変化するような
作業条件において、手動操作によって刈取部の高さを変
更操作する場合に、作業者の操作負担を極力少なくする
ことが可能となる刈取収穫機の刈高さ制御装置を提供す
る。 【解決手段】 走行機体の前後傾斜角が検出されるとと
もに、走行機体の前後傾斜角を変更操作する前後傾斜角
変更操作手段の操作量が検出され、その走行機体の前後
傾斜角の検出情報及び前後傾斜角変更操作量の検出情報
に基づいて、刈取部の対地高さの変化を減少させるよう
に、前記刈取昇降操作手段を作動させる刈高さ補正処理
が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行装置を備えた
走行機体の前部に、刈取部が前記走行機体に対して昇降
調節自在に備えられ、前記走行機体に対して前記刈取部
を昇降操作する刈取昇降操作手段と、前記刈取部の上昇
指令及び下降指令を指令する手動操作式の刈取昇降指令
手段と、前記刈取昇降指令手段の指令情報に基づいて、
前記刈取昇降操作手段の作動を制御する制御手段とが設
けられている刈取収穫機の刈高さ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記刈取収穫機の刈高さ制御装置では、
例えば刈取収穫機としての刈取収穫用のコンバインにお
いて、機体前部に備えた刈取部を刈取昇降用の油圧シリ
ンダ(刈取昇降操作手段に相当する)の伸縮作動により
横軸芯周りに上下揺動操作させることによって、走行機
体に対して昇降調節自在に構成するとともに、機体前後
方向に揺動操作自在な刈取昇降レバー(手動操作式の刈
取昇降指令手段に相当する)が運転部に設けられてい
る。そして、刈取昇降レバーを後方側に操作すると刈取
部の上昇指令が指令され、刈取昇降レバーを前方側に操
作すると刈取部の下降指令が指令され、その指令情報に
基づいて、コンバインの制御装置が上記油圧シリンダを
上昇側及び下降側に作動させて、刈取部の高さを変更す
るように構成されている。
【0003】尚、上記コンバインによっては、上記のよ
うに手動の昇降指令に基づいて刈取部の高さを変更する
手動刈高さ制御の外に、制御装置が、刈取部の対地高さ
を検出する超音波センサ式等の非接触式の刈高さ検出セ
ンサの検出情報に基づいて、その刈高さ検出値が目標高
さになるように、前記刈取昇降用の油圧シリンダを自動
的に作動させる自動刈高制御が実行可能に構成されてい
る。ただし、この自動刈高制御が実行されないとき、及
び、自動刈高制御の機能を備えていないコンバインで
は、上述のように、刈取昇降レバーの手動操作にて刈取
部の対地高さを変更することになる。
【0004】さらに、上記コンバインでは、例えば特許
第2529735号(特開平3−61421号)公報に
示されるように、走行機体に備えた左右一対のクローラ
式の走行装置の夫々が、ローリング用油圧シリンダの伸
縮作動により走行機体に対して平行上下動して、走行装
置の接地部に対する走行機体の左右傾斜角が変更操作さ
れるとともに、上記左右の走行装置がピッチング用油圧
シリンダの伸縮作動により、前部側の横軸芯周りで走行
機体に対して上下揺動して、走行装置の接地部に対する
走行機体の前後傾斜角が変更操作されるように構成され
ている。
【0005】そして、上記走行機体の傾斜角の制御とし
て、走行機体の左右傾斜角を検出する左右傾斜センサの
検出情報に基づいて走行機体の左右傾斜角を設定左右傾
斜角に維持する自動ローリング制御や、走行機体の前後
傾斜角を検出する前後傾斜センサの検出情報に基づいて
走行機体の前後傾斜角を設定前後傾斜角に維持する自動
ピッチング制御が実行されている。尚、これらの自動ロ
ーリング制御及び自動ピッチング制御を実行させる場合
には、夫々自動制御の実行状態に設定する必要があり、
自動制御の実行状態でないときは、詳述はしないが、手
動操作式の姿勢変更操作具にて走行機体の左右傾斜角及
び前後傾斜角を変更操作するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成におい
て、自動刈高制御の実行を停止させた場合や、自動刈高
制御の機能を備えていない場合に、手動操作で刈取部の
対地高さを変更しながら、前後傾斜角が水平になるよう
に自動ピッチング制御の実行状態で刈り取り作業を行っ
ているときに、走行機体の前後傾斜角が前上り状態にな
ると、刈取部の対地高さが高くなるので、作業者は刈取
部の下げ操作を行うが、その後自動ピッチング制御によ
って前後傾斜角を水平に戻すように機体前部の下げ又は
機体後部の上げ操作がされると、刈取部の対地高さが低
くなり過ぎて、刈取部が地面に突っ込むおそれがあるの
で、今度は作業者は刈取部の上げ操作を行う必要があっ
た。一方、走行機体の前後傾斜角が前下り状態になる
と、刈取部の対地高さが低くなるので、作業者は刈取部
の上げ操作を行うが、その後自動ピッチング制御によっ
て前後傾斜角を水平に戻すように機体前部の上げ操作又
は機体後部の下げ操作がされると、刈取部の対地高さが
高くなり過ぎるので、今度は作業者は刈取部の下げ操作
を行う必要があった。即ち、従来においては、手動操作
で刈取部の対地高さを変更する場合に、機体の前後傾斜
角が大きく変化するような作業条件では、手動操作によ
って刈取部の高さを変更操作するための操作負担が過大
になるという不都合があった。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、走行機体の前後傾斜角が大きく変化
するような作業条件において、手動操作によって刈取部
の高さを変更操作する場合に、作業者の操作負担を極力
少なくすることが可能となる刈取収穫機の刈高さ制御装
置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、前記
走行機体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段が
設けられ、前記制御手段が、前記前後傾斜角検出手段の
情報に基づいて前記刈取部の対地高さの変化を減少させ
るように、前記刈取昇降操作手段を作動させる刈高さ補
正処理を実行するように構成されている。
【0009】つまり、走行機体の前後傾斜角が検出さ
れ、その前後傾斜角の検出情報に基づいて、刈取部の対
地高さの変化を減少させるように、前記刈取昇降操作手
段を作動させる刈高さ補正処理が実行される。
【0010】従って、走行機体の前後傾斜角が作業条件
によって変化すると、その前後傾斜角の変化に伴う刈取
部の対地高さの変化を減少させるように刈取昇降操作手
段が自動作動されるので、走行機体の前後傾斜角が大き
く変化するような作業条件において、手動操作によって
刈取部の高さを変更操作しながら刈取作業をする場合の
作業者の操作負担を極力少なくすることが可能となる刈
取収穫機の刈高さ制御装置が提供される。
【0011】請求項2によれば、前記走行機体の前後傾
斜角を変更操作する前後傾斜角変更操作手段と、その前
後傾斜角変更操作手段の操作量を検出する前後傾斜角操
作量検出手段とが設けられ、前記制御手段が、前記前後
傾斜角操作量検出手段の情報に基づいて前記刈取部の対
地高さの変化を減少させるように、前記刈取昇降操作手
段を作動させる刈高さ補正処理を実行するように構成さ
れている。
【0012】つまり、走行機体の前後傾斜角を変更操作
する前後傾斜角変更操作手段の操作量が検出され、その
前後傾斜角変更操作量の検出情報に基づいて、刈取部の
対地高さの変化を減少させるように、前記刈取昇降操作
手段を作動させる刈高さ補正処理が実行される。
【0013】従って、走行機体の前後傾斜角が作業条件
によって変化するときに、その前後傾斜角の変化を修正
するための前後傾斜角変更操作に伴う刈取部の対地高さ
の変化を減少させるように刈取昇降操作手段が自動作動
されるので、走行機体の前後傾斜角が大きく変化するよ
うな作業条件において、その前後傾斜傾斜角の変化を修
正するための前後姿勢変更操作がなされるようなときで
も、手動操作によって刈取部の高さを変更操作しながら
刈取作業をする場合の作業者の操作負担を極力少なくす
ることが可能となる刈取収穫機の刈高さ制御装置が提供
される。
【0014】請求項3によれば、前記走行機体の前後傾
斜角を検出する前後傾斜角検出手段と、前記走行機体の
前後傾斜角を変更操作する前後傾斜角変更操作手段と、
その前後傾斜角変更操作手段の操作量を検出する前後傾
斜角操作量検出手段とが設けられ、前記制御手段が、前
記前後傾斜角検出手段、及び、前記前後傾斜角操作量検
出手段の情報に基づいて前記刈取部の対地高さの変化を
減少させるように、前記刈取昇降操作手段を作動させる
刈高さ補正処理を実行するように構成されている。
【0015】つまり、走行機体の前後傾斜角が検出され
るとともに、走行機体の前後傾斜角を変更操作する前後
傾斜角変更操作手段の操作量が検出され、その走行機体
の前後傾斜角の検出情報及び前後傾斜角変更操作量の検
出情報に基づいて、刈取部の対地高さの変化を減少させ
るように、前記刈取昇降操作手段を作動させる刈高さ補
正処理が実行される。
【0016】従って、走行機体の前後傾斜角が作業条件
によって変化するときに、その前後傾斜角の変化に伴う
刈取部の対地高さの変化、並びに、その前後傾斜角の変
化を修正するための前後傾斜角変更操作に伴う刈取部の
対地高さの変化を減少させるように刈取昇降操作手段が
自動作動されるので、走行機体の前後傾斜角が大きく変
化するような作業条件において、その前後傾斜傾斜角の
変化を修正するための前後姿勢変更操作がなされるよう
なときでも、手動操作によって刈取部の高さを変更操作
しながら刈取作業をする場合の作業者の操作負担を極力
少なくすることが可能となる刈取収穫機の刈高さ制御装
置が提供される。
【0017】請求項4によれば、請求項3において、前
記制御手段が、前記前後傾斜角検出手段の検出情報に基
づいて、前記走行機体の前後傾斜角が目標値になるよう
に、前記前後傾斜角変更操作手段を自動作動させる、ピ
ッチング自動制御を実行するように構成されている。
【0018】つまり、走行機体の前後傾斜角が検出され
て、その検出された走行機体の前後傾斜角が目標値にな
るように、走行機体の前後傾斜角を変更操作する前後傾
斜角変更操作手段を自動作動されるとともに、その前後
傾斜角変更操作手段の操作量が検出され、上記走行機体
の前後傾斜角の検出情報及び前後傾斜角変更操作手段の
操作量の検出情報に基づいて、刈取部の対地高さの変化
を減少させるように、前記刈取昇降操作手段を作動させ
る刈高さ補正処理が実行される。
【0019】従って、ピッチング自動制御の実行によ
り、走行機体の前後傾斜角を目標値に維持するようにし
ているときに、走行機体の前後傾斜角の変化に伴う刈取
部の対地高さの変化、並びに、その前後傾斜角の変化を
修正するために上記ピッチング自動制御における前後傾
斜角変更操作に伴う刈取部の対地高さの変化を減少させ
るように刈取昇降操作手段が自動作動されるので、走行
機体の前後傾斜角が大きく変化するような作業条件にお
いて、走行機体の前後傾斜角を目標傾斜角に良好に維持
した状態で、しかも、手動操作によって刈取部の高さを
変更操作しながら刈取作業をする場合の作業者の操作負
担を極力少なくすることが可能となり、もって、請求項
3の好適な手段が得られる。
【0020】請求項5によれば、請求項1〜4のいずれ
か1項において、前記制御手段が、前記刈取昇降指令手
段の指令情報に基づいて前記刈取昇降操作手段を作動さ
せた場合には、その変更された刈取部の対地高さを、前
記刈高さ補正処理における補正後の前記刈取部の目標対
地高さとするように構成されている。
【0021】つまり、刈取昇降指令手段によって刈取部
の上昇指令が指令されて、刈取部の対地高さが上方側に
変更されたときは、その上方側に変更された刈取部の対
地高さを目標対地高さとして、刈取部の対地高さがその
目標対地高さに近づくように前記刈高さ補正処理が実行
され、また、刈取部の下降指令が指令されて、刈取部の
対地高さが下方側に変更されたときは、その上方側に変
更された刈取部の対地高さを目標対地高さとして、刈取
部の対地高さがその目標対地高さに近づくように前記刈
高さ補正処理が実行される。
【0022】従って、作業者の手動操作によって刈取部
の対地高さを変更するだけで、前記刈高さ補正処理にお
ける補正後の刈取部の目標対地高さを適宜変更設定する
ことができるので、例えば手動スイッチ等を用いて制御
手段に上記目標対地高さの情報を入力するようなもので
は、上記目標対地高さの変更設定の手間が大変であるの
に比べて、簡単な操作によって迅速に刈取部の目標対地
高さを変更設定することができ、もって、請求項1〜4
のいずれか1項の好適な手段が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、本発明に
係る刈取収穫機の刈高さ制御装置の第1実施形態を、刈
取収穫機としての刈取収穫用のコンバインに適用した場
合について図面に基づいて説明する。図1に示すよう
に、左右一対のクローラ走行装置1L,1R(走行装置
に相当する)、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱
穀された穀粒を貯留する穀粒タンク4、搭乗運転部2等
を備えた走行機体Vの前部に、稲や麦等の植立穀稈を刈
り取って脱穀装置3に供給する刈取部10が前記走行機
体Vに対して昇降調節自在に備えられて、コンバインを
構成してある。
【0024】刈取部10は、先端部に設けた分草具6、
分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装
置5、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン
型の刈刃7、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しなが
ら後方側に搬送する縦搬送装置8等にて構成され、油圧
式の刈取シリンダCYによって、走行機体Vの前部に横
軸芯P1周りに揺動昇降自在に設けられている。つま
り、この刈取シリンダCYが、走行機体Vに対して刈取
部10を昇降操作する刈取昇降操作手段を構成する。
尚、走行機体Vの上記横軸芯P1の位置には、刈取部1
0の走行機体Vに対する高さを回動量に基づいて検出す
るポテンショメータ形の刈取位置検出センサ34が設け
られている。
【0025】又、上記分草具6の後方側箇所に、刈取部
10の地面に対する高さを検出する超音波式の刈高さセ
ンサ9が設けられている。詳述はしないが、この刈高さ
センサ9は、下方側に向けて超音波を発信してから受信
するまでの時間を計測することで、刈取部10の地面に
対する高さ(対地高さ)を検出するように非接触式に構
成されている。
【0026】このコンバインでは、左右のクローラ走行
装置1L,1Rの接地部に対する走行機体Vの左右傾斜
角及び前後傾斜角を変更操作自在に構成されている。以
下、その構成について説明する。先ず、左右のクローラ
走行装置1L,1Rの走行機体Vへの取付構造を説明す
る。尚、左右のクローラ走行装置1L,1Rは夫々同一
構成であるから、そのうち左側のクローラ走行装置1L
について以下に説明し、右側のクローラ走行装置1Rに
ついてはその説明を省略する。
【0027】図2に示すように、走行機体Vを構成する
前後向き姿勢の主フレーム11に対して固定される支持
フレーム12の前端側には駆動スプロケット13が回転
自在に支持されるとともに、複数個の遊転輪体14を前
後方向に並べた状態で枢支し、且つ、後端部にテンショ
ン輪体15を支持したトラックフレーム16が前記支持
フレーム12に対して上下動可能に装着されている。そ
して、前記駆動スプロケット13とテンション輪体15
及び各遊転輪体14にわたり無端回動体であるクローラ
ベルトBが巻回されている。
【0028】前記支持フレーム12の前部側には水平軸
芯P2周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される
前ベルクランク17aが枢支され、支持フレーム12の
後部側には水平軸芯P3周りで回動可能に側面視で略L
字形に構成される後ベルクランク17bが枢支されてい
る。そして、前ベルクランク17aの下方側端部がトラ
ックフレーム16の前部側個所に枢支連結され、後ベル
クランク17bの下方側端部は、ストローク吸収用の補
助リンク17b1を介して、トラックフレーム16の後
部側個所に枢支連結されている。一方、前後ベルクラン
ク17a,17bの夫々の上方側端部には、夫々、油圧
シリンダC2,C3のシリンダロッドが連動連結されて
いる。前記各油圧シリンダC2,C3のシリンダ本体側
は主フレーム11における横フレーム部分に枢支連結さ
れており、前記各油圧シリンダC2,C3は夫々複動型
の油圧シリンダにて構成されている。
【0029】そして、前ベルクランク17aに対応する
油圧シリンダC2(以下、左前シリンダという)を最も
伸張させるとともに、後ベルクランク17bに対応する
油圧シリンダC3(以下、左後シリンダという)を最も
短縮させると、図2に示すように、トラックフレーム1
6が支持フレーム12に受け止め支持され、トラックフ
レーム16が主フレーム11に最も近づいてほぼ平行状
態となる。この状態を下限基準姿勢という。
【0030】そして、前記下限基準姿勢にある状態か
ら、左後シリンダC3をそのままの状態に維持しながら
左前シリンダC2を短縮作動させると、図3に示すよう
に、走行機体Vの前部側を接地部に対して離間する方向
に姿勢変更(即ち、前上昇操作)することになる。ま
た、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC
2をそのままの状態に維持しながら左後シリンダC3を
伸長作動させると、図4に示すように、走行機体Vの後
部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇
操作)することになる。又、前記下限基準姿勢にある状
態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後
シリンダC3を伸長作動させると、図5に示すように、
走行機体Vが接地部に対して平行姿勢のまま離間する方
向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
【0031】尚、右側のクローラ走行装置1Rにおいて
も同様に、機体前部側に位置する右前シリンダC4と、
機体後部側に位置する右後シリンダC5とが夫々備えら
れ、左側のクローラ走行装置1Lと同様な動作を行うこ
とになる。
【0032】従って、上記4個の油圧シリンダC2,C
3,C4,C5によって、走行機体Vの前後傾斜角を変
更操作する前後傾斜角変更操作手段100が構成されて
いる。因みに、下限基準モードでの前後傾斜角変更操作
(ピッチング操作)について説明すると、下限基準姿勢
(図2)にある状態から、左後シリンダC3及び右後シ
リンダC5をそのままの状態に維持しながら、左前シリ
ンダC2及び右前シリンダC4を同時に短縮作動させる
と、走行機体Vの前部側が左右のクローラ走行装置1
L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して、走行機体V
の前後傾斜角が後傾斜姿勢(前上り姿勢)に変更操作さ
れる。又、下限基準姿勢(図2)にある状態から、左前
シリンダC2及び右前シリンダC4をそのままの状態に
維持しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5
を同時に伸長作動させると、走行機体Vの後部側が左右
のクローラ走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して
上昇して、走行機体Vの前後傾斜角が前傾斜姿勢(前下
り姿勢)に変更操作される。
【0033】即ち、前後傾斜角の変更操作(ピッチング
操作)は、機体後部に位置する2個の油圧シリンダ(左
後シリンダC3及び右後シリンダC5)と、機体前部に
位置する2個の油圧シリンダ(左前シリンダC2及び右
前シリンダC4)のいずれか一方の2個のシリンダを作
動停止させた状態で、他方の2個のシリンダを短縮又は
伸長作動を作動させることにより実行される。尚、左右
傾斜角の変更操作(ローリング操作)についても、説明
は省略するが、上記前後傾斜角の変更操作の場合と同様
に、機体左側に位置する2個の油圧シリンダ(左前シリ
ンダC2及び左後シリンダC3)と、機体右側に位置す
る2個の油圧シリンダ(右前シリンダC4及び右後シリ
ンダC5)のいずれか一方の2個のシリンダを駆動停止
させた状態で、他方の2個のシリンダを短縮又は伸長作
動を作動させることにより実行される。
【0034】前記4個の油圧シリンダC2,C3,C
4,C5の夫々に対応させて、左右クローラ走行装置1
L,1Rにおける各ベルクランク17a,17bの回動
支点部に対応する箇所に、その回動量に基づいて各油圧
シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(即ち、伸縮
作動したストローク量)を検出するポテンショメータ形
の複数のストロ−クセンサ18,19,20,21が設
けられている。そして、上記複数のストロ−クセンサ1
8〜21によって、前記前後傾斜角変更操作手段100
の操作量を検出する前後傾斜角操作量検出手段200が
構成されている。
【0035】上記前後傾斜角操作量検出手段200によ
る前後傾斜角変更操作手段100の操作量の検出につい
て、図9に基づいて具体的に説明する。図9に示すよう
に、4個の油圧シリンダC2〜C5の現在の各作動位置
が夫々A,B,C,Dで示され、この位置から、例えば
機体後部側を下げるように操作するために、左前シリン
ダC2及び右前シリンダC4を作動停止した状態で、左
後シリンダC3及び右後シリンダC5を短縮作動させて
夫々B3,D3の位置まで下降操作したとすると、その
下降操作に伴うシリンダ伸縮量ΔWと前後方向でのシリ
ンダ設置距離SLとから、下式のように、前後傾斜角の
変更操作量Δθが求められる。尚、後述の平面維持姿勢
変更作動を実行により、4個の油圧シリンダC2〜C5
は、斜線で示すように、各作動位置A,B,C,Dにて
平面を維持するように制御される。図において、A0,
B0,C0,D0は、各油圧シリンダC2〜C5の駆動
操作可能範囲の下限位置を示し、A2,B2,C2,D
2はその上限位置を示す。
【0036】
【数1】Δθ=tan-1〔ΔW/SL〕
【0037】又、走行機体Vには、走行機体Vの水平基
準面に対する左右傾斜角を検出する重力式の左右傾斜角
センサ23、及び、走行機体Vの水平基準面に対する前
後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段としての重力式
の前後傾斜角センサ24が備えられている。
【0038】図6に示すように、マイクロコンピュータ
利用の制御装置22が設けられ、この制御装置22に、
刈高さセンサ9、刈取位置検出センサ34、前記各スト
ロークセンサ18〜21、左右傾斜角センサ23、前後
傾斜角センサ24の各検出情報が入力されている。又、
搭乗運転部2の操作パネルに、後述の刈高さ制御の実行
を入り切りするための刈高自動スイッチ41と、姿勢変
更スイッチユニットSU(図7参照)と、前上げスイッ
チ40a及び後上げスイッチ40bとが設けられ、それ
らの情報が制御装置22に入力されている。尚、上記前
上げスイッチ40aがオンすると機体前上げ操作(後傾
斜操作)が指令され、後上げスイッチ40bがオンする
と機体後上げ操作(前傾斜操作)が指令される。
【0039】上記姿勢変更スイッチユニットSUには、
走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定する
左右傾斜角設定器25、水平制御(後述のローリング自
動制御)を入り切りする水平自動スイッチ26、水平制
御の入り状態を示す水平ランプ26a、前後制御(後述
のピッチング自動制御)を入り切りする前後自動スイッ
チ27、前後制御の入り状態を示す前後ランプ27a、
上記水平制御及び前後制御の作動モードを上限基準モー
ドと下限基準モードとに切り換える上げ基準スイッチ3
5、及び上限基準モードであることを示す上げ基準ラン
プ35aが設けられ、さらに、十字レバー式の操作具3
6にて作動する、右上げスイッチ37a、左上げスイッ
チ37b、機体上げスイッチ38a及び機体下げスイッ
チ38bが設けられている。尚、後述の手動操作による
姿勢制御は、下限基準モードで実行される。
【0040】そして、上記操作具36を左側に倒したと
きに、右上げスイッチ37aがオン作動して右上げ操作
(左傾斜操作)が指令され、操作具36を右側に倒した
ときに、左上げスイッチ37bがオン作動して左上げ操
作(右傾斜操作)が指令される。又、操作具36を後方
側に倒したときに、機体上げスイッチ38aがオン作動
して機体上げ操作が指令され、操作具36を前方側に倒
したときに、機体下げスイッチ38bがオン作動して機
体下げ操作が指令される。
【0041】又、上記左右傾斜角設定器25には、水平
スイッチ25a、左傾斜スイッチ25b及び右傾斜スイ
ッチ25cが備えられている。つまり、水平スイッチ2
5aを押すと、左右傾斜角として水平状態に対応する傾
斜角が設定され、左傾斜スイッチ25bを押すと、現在
設定されている左右傾斜角が設定角度づつ左傾斜方向に
修正され、右傾斜スイッチ25cを押すと、現在設定さ
れている左右傾斜角が設定角度づつ右傾斜方向に修正さ
れる。そして、左右傾斜角設定器25にて設定されてい
る左右傾斜角については、搭乗運転部2の前方側に設け
た表示装置(図示しない)に、図8に示すように、1〜
7の7段階(段階4の角度0が水平状態を表わし、プラ
スの角度が右傾斜方向、マイナスの角度が左傾斜方向を
夫々表わしている)のいずれであるかが表示される。
尚、前後傾斜角については、傾斜角0(水平状態)が予
め設定されている。
【0042】さらに、搭乗運転部2の操作パネルには、
刈取部10の地面に対する高さ即ち刈取高さを設定する
ボリューム式の刈高さ設定器39が備えられるととも
に、刈取昇降レバー28、刈取昇降レバー28が上昇位
置に操作されたことを検出する上昇スイッチSW1、及
び、刈取昇降レバー28が下降位置に操作されたことを
検出する下降スイッチSW2等が備えられており、これ
らの情報も制御装置22に入力されている。そして、上
記刈取昇降レバー28、上昇スイッチSW1及び下降ス
イッチSW2によって、刈取部10の上昇指令及び下降
指令を指令する手動操作式の刈取昇降指令手段300が
構成されている。
【0043】一方、制御装置22からは、前記刈取シリ
ンダCY及び前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダ
C2〜C5を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁2
9〜33に対する駆動信号が夫々出力されている。
【0044】上記制御装置22が、前記刈取昇降指令手
段300の指令情報に基づいて、前記刈取シリンダCY
の作動を制御する制御手段を構成している。尚、前記制
御装置22は、前記刈高自動スイッチ41がオンされて
刈高さ制御の実行が指令されているときは、前記刈高さ
センサ9の検出値が刈高さ設定器39にて設定された設
定刈高さに維持されるように刈取シリンダCYを作動さ
せる自動刈高さ制御を実行するが、上記刈取昇降指令手
段300にて手動の刈高変更指令が指令されたときは、
その刈取昇降指令手段300の指令情報に基づく上記手
動刈高さ制御を優先して実行する。
【0045】そして、前記制御装置22は、前記前後傾
斜角センサ24、及び、前記前後傾斜角操作量検出手段
200(ストロ−クセンサ18〜21)の情報に基づい
て前記刈取部10の対地高さの変化を減少させるよう
に、前記刈取シリンダCYを作動させる刈高さ補正処理
を実行するように構成されている。上記刈高さ補正処理
は、具体的には、前記前後傾斜角センサ24にて検出さ
れる走行機体Vの前後傾斜角の変化、及び、前記前後傾
斜角操作量検出手段200にて検出される走行機体Vの
前後傾斜角の変化に基づいて、走行機体Vの前後傾斜角
の変化による前記刈取部10の対地高さの変化を減少さ
せるように、前記刈取シリンダCYを作動させる。さら
に、前記制御装置22は、前記刈取昇降指令手段300
の指令情報に基づいて前記刈取シリンダCYを作動させ
た場合には、その変更された刈取部10の対地高さを、
前記刈高さ補正処理における補正後の前記刈取部10の
目標対地高さとするように構成されている。
【0046】例えば、図14に示すように、後述のピッ
チング自動制御が実行されるか、あるいは、手動のピッ
チング操作によって、走行機体Vが前後水平状態で走行
しているときに、走行機体Vの前後傾斜角が角度α変化
した(尚、図では、後傾斜姿勢に変化したときを示す)
とすると、刈取部10の対地高さの変化量Δhは、下式
にて求められる。尚、式中、KLは、機体前後中央位置
から刈取部10の先端部までの距離である。
【0047】
【数2】Δh=KL×tan(α)
【0048】この場合、手動操作による刈取部10の対
地高さの変更は上記走行機体Vの前後傾斜角の変化前に
なされているので、上記水平状態で走行しているときの
刈取部10の位置が、刈高さ補正処理における補正後の
刈取部10の目標対地高さに相当する。従って、前記制
御装置22は、上記変化量Δhによって、刈取部10の
対地高さが高くなるときは、刈取部10を下降させ、刈
取部10の対地高さが低くなるときは、刈取部10を上
昇させるように昇降操作する。
【0049】又、前記制御装置22は、前記左右傾斜角
センサ23の検出情報に基づいて、走行機体Vの左右傾
斜角が目標値(設定左右傾斜角)になるように、前記4
個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を自動作
動させるローリング自動制御と、前後傾斜角センサ24
の検出情報に基づいて、走行機体Vの前後傾斜角が目標
値(設定前後傾斜角)になるように、前記4個の機体姿
勢変更用の油圧シリンダC2〜C5(前後傾斜角変更操
作手段100)を自動作動させるピッチング自動制御を
実行するように構成されている。尚、上記ローリング自
動制御の実行は前記水平自動スイッチ26がオンのとき
に指令され、上記ピッチング自動制御の実行は前記前後
自動スイッチ27のオンのときに指令され、上記ローリ
ング自動制御及び上記ピッチング自動制御の実行が同時
に指令されたときは、ローリング自動制御を優先して実
行する。
【0050】又、前記制御装置22は、前記右上げスイ
ッチ37aにて左傾斜指令(右上げ指令)が指令された
場合には走行機体Vの左右傾斜角を左傾斜側に変更し、
前記左上げスイッチ37bにて右傾斜指令(左上げ指
令)が指令された場合には走行機体Vの左右傾斜角を右
傾斜側に変更するローリング手動制御と、前記後上げス
イッチ40bにて前傾斜指令(機体後上げ指令)が指令
された場合に走行機体Vの前後傾斜角を前傾斜側に変更
し、前記後上げスイッチ40aにて後傾斜指令(機体前
上げ指令)が指令された場合に走行機体Vの前後傾斜角
を後傾斜側に変更するピッチング手動制御を実行するよ
うに構成されている。
【0051】尚、前記制御装置22は、前記機体上げス
イッチ38aにて上昇指令が指令された場合には、前記
4個の油圧シリンダC2〜C5を同時に駆動操作して前
記走行装置1L,1Rの接地部に対する走行機体Vの高
さを上昇させるとともに、前記機体下げスイッチ38b
にて下降指令が指令された場合には、前記4個の油圧シ
リンダC2〜C5を同時に駆動操作して前記走行装置1
L,1Rの接地部に対する走行機体Vの高さを下降させ
る平行上下作動を実行する。そして、上記ローリング手
動制御、ピッチング手動制御、及び平行上下作動は、前
記自動制御ローリング及び前記ピッチング自動制御に優
先して実行される。
【0052】さらに、前記制御装置22は、前記ローリ
ング操作及び前記ピッチング操作の夫々において、駆動
停止させた2個の油圧シリンダC2〜C5夫々の走行装
置1L,1Rの接地部に対する各高さ位置を含む基準平
面KHを設定して、他の2個の油圧シリンダC2〜C5
を基準平面KHからの各操作量(伸縮作動したストロー
ク量)が同じになるように駆動操作することにより、4
個の油圧シリンダC2〜C5の走行装置1L,1Rの接
地部に対する各高さ位置にて平面を形成する状態を維持
させる平面維持姿勢変更作動を実行するように構成され
ている。
【0053】上記基準平面KHの設定について、機体前
部に位置する左前シリンダC2と右前シリンダC4を駆
動停止させた状態で、機体後部に位置する左後シリンダ
C3と右後シリンダC5を駆動操作するピッチング操作
の場合を例に説明する。図10に示すように、上記4個
の油圧シリンダC2〜C5の各高さ位置により斜線で示
す平面が形成され、その平面における左側前部及び右側
前部の各高さ位置を夫々A1,C1で示している。尚、
上記4個の油圧シリンダC2〜C5による左側前部、左
側後部、右側前部、及び、右側後部での高さ変更操作範
囲(各油圧シリンダC2〜C5の駆動操作可能範囲に対
応する)の下限位置を夫々、A0,B0,C0,D0で
示し、上限位置を夫々、A2,B2,C2,D2で示し
ている。そして、この場合、左側前部の下限位置A0と
左側後部の下限位置B0を結ぶ直線に平行に、左側前部
の高さ位置A1から左側後部に向けて直線A1−B1を
引き、又、右側前部の下限位置C0と右側後部の下限位
置D0を結ぶ直線に平行に、右側前部の高さ位置C1か
ら右側後部に向けて直線C1−D1を引き、この直線A
1−B1と直線C1−D1とを含む平面A1−B1−C
1−D1によって基準平面KHが設定されている。
【0054】尚、以上の説明では、下限基準モードによ
るローリング操作及びピッチング操作の場合について説
明したが、上限基準モードによるローリング操作及びピ
ッチング操作についても同様にして実行される。詳述は
しないが、走行機体Vが左右のクローラ走行装置1L,
1Rにおいて接地部に対して平行姿勢のまま最も離間し
た姿勢状態(図5参照)から、各シリンダC2〜C5の
作動方向を、下限基準モードにおけるローリング操作及
びピッチング操作での作動方向と逆の方向に作動させる
ことにより実行される。
【0055】次に、制御装置22による制御動作につい
て、図11〜図13のフローチャートに基づいて説明す
る。姿勢制御(図11)では、先ず、手動操作指令(左
右傾斜、前後傾斜、上下昇降)がされた否かを判断し、
手動操作指令がされている場合には、夫々の指令内容
(左右傾斜、前後傾斜、上下昇降)に応じた手動姿勢制
御処理を実行する。手動操作指令がされていない場合
は、水平自動スイッチ26と前後自動スイッチ27の状
態を調べて、水平自動スイッチ26だけがオンしている
ときは前記ローリング自動制御だけを実行し、両方がオ
ンしているときは、前記自動ローリング作動を優先して
先に実行し、その後、前記自動ピッチング作動を実行す
る。
【0056】刈高さ制御(図12)では、先ず、手動の
刈高さ変更(上昇又は下降)が指令された否かを判断
し、手動の刈高さ変更が指令されている場合には、夫々
の指令内容(上昇又は下降)に応じた手動刈高さ制御処
理を実行し、さらに、その手動刈高さ制御処理の実行後
に刈高さセンサ9によって検出された刈取部10の対地
高さを、刈高さ補正処理における目標対地高さとして記
憶する。手動の刈高さ変更が指令されていない場合は、
刈高自動スイッチ41の状態を調べて、刈高自動スイッ
チ41オンしているときは、前記刈高さセンサ9の検出
情報に基づく前記自動刈高さ制御を実行し、刈高自動ス
イッチ41オンしていないときは、前記刈高さ補正処理
を実行する。
【0057】刈高さ補正処理(図13)では、走行機体
Vの前後傾斜角が変化したか否かを調べて、前後傾斜角
が変化しているときは、その前後傾斜角による刈取部1
0の対地高さの変化量を計算する。そして、その変化後
の刈取部10の対地高さの計算値と前記目標対地高さと
を比べて、対地高さの計算値が目標対地高さよりも大で
あれば、刈取部10を下降させ、対地高さの計算値が目
標対地高さよりも小であれば、刈取部10を上昇させる
ように作動させる。さらに、前記前後傾斜角操作量検出
手段200にて走行機体Vの前後傾斜角の変更操作がさ
れたか否かを調べる(尚、この前後傾斜角の変更操作
は、走行機体Vの前後傾斜角が水平状態から傾いたとき
に、手動のピッチング操作によってなされる場合と、ピ
ッチング自動制御によってなされる場合とがある)。そ
して、前後傾斜角の変更操作がされているときは、その
前後傾斜角の変更操作による刈取部10の対地高さの変
化量を計算する。そして、その変化後の刈取部10の対
地高さの計算値と前記目標対地高さとを比べて、対地高
さの計算値が目標対地高さよりも大であれば、刈取部1
0を下降させ、対地高さの計算値が目標対地高さよりも
小であれば、刈取部10を上昇させるように作動させ
る。
【0058】〔第2実施形態〕次に、上記刈高さ制御装
置の第2実施形態について説明する。この第2実施形態
では、前記刈高さ補正処理の内容が上記第1実施形態と
異なるだけで、他の点については、上記第1実施形態と
同様に構成されているので、以下、相違点について説明
する。即ち、前記制御装置22が、前記前後傾斜角セン
サ24の情報に基づいて刈取部10の対地高さの変化を
減少させるように、前記刈取シリンダCYを作動させる
刈高さ補正処理を実行するように構成されている。具体
的には、前記前後傾斜角センサ24にて検出される走行
機体Vの前後傾斜角の変化に基づいて、その走行機体V
の前後傾斜角の変化による前記刈取部10の対地高さの
変化を減少させるように、前記刈取シリンダCYを作動
させる。
【0059】そして、この第2実施形態では、図13に
示す刈高さ補正処理の代わりに、図15に示す刈高さ補
正処理を実行する。つまり、走行機体Vの前後傾斜角が
変化したか否かを調べて、前後傾斜角が変化していると
きは、その前後傾斜角による刈取部10の対地高さの変
化量を計算する。そして、その変化後の刈取部10の対
地高さの計算値と前記目標対地高さとを比べて、対地高
さの計算値が目標対地高さよりも大であれば、刈取部1
0を下降させ、対地高さの計算値が目標対地高さよりも
小であれば、刈取部10を上昇させるように作動させ
る。
【0060】〔第3実施形態〕次に、上記刈高さ制御装
置の第3実施形態について説明する。この第3実施形態
では、前記刈高さ補正処理の内容が上記第1実施形態と
異なるだけで、他の点については、上記第1実施形態と
同様に構成されているので、以下、相違点について説明
する。即ち、前記制御装置22が、前記前後傾斜角操作
量検出手段200(ストロ−クセンサ18〜21)の情
報に基づいて刈取部10の対地高さの変化を減少させる
ように、前記刈取シリンダCYを作動させる刈高さ補正
処理を実行するように構成されている。具体的には、前
記前後傾斜角操作量検出手段200(ストロ−クセンサ
18〜21)にて検出される走行機体Vの前後傾斜角の
変化に基づいて、その走行機体Vの前後傾斜角の変化に
よる前記刈取部10の対地高さの変化を減少させるよう
に、前記刈取シリンダCYを作動させる。
【0061】そして、この第3実施形態では、図13に
示す刈高さ補正処理の代わりに、図16に示す刈高さ補
正処理を実行する。つまり、前記前後傾斜角操作量検出
手段200にて走行機体Vの前後傾斜角の変更操作がさ
れたか否かを調べて、前後傾斜角の変更操作がされてい
るときは、その前後傾斜角の変更操作による刈取部10
の対地高さの変化量を計算する。そして、その変化後の
刈取部10の対地高さの計算値と前記目標対地高さとを
比べて、対地高さの計算値が目標対地高さよりも大であ
れば、刈取部10を下降させ、対地高さの計算値が目標
対地高さよりも小であれば、刈取部10を上昇させるよ
うに作動させる。
【0062】〔別実施形態〕次に別実施形態を列記す
る。上記実施形態では、本発明に係る刈高さ制御装置
を、自動刈高さ制御の機能を備えた刈取収穫機(コンバ
イン)において、自動刈高さ制御の実行を停止して、手
動式の刈取昇降指令手段300の指令情報に基づいて刈
取部10の対地高さを変更する場合について説明した
が、これ以外に、上記自動刈高さ制御の機能を備えてい
ない刈取収穫機において、手動式の刈取昇降指令手段3
00の指令情報に基づいて刈取部10の対地高さを変更
する場合についても、同様に適用できる。
【0063】上記実施形態では、走行装置を、左右一対
のクローラ走行装置1L,1Rで構成したが、これに限
るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、
又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。
【0064】又、上記実施形態では、前後傾斜角変更操
作手段100を、4個の油圧シリンダ2〜C5にて構成
したが、これに限るものではなく、電動モータとネジ送
り機構等からなる他の駆動手段にて構成してもよい。
【0065】上記実施形態では、刈取収穫機として刈取
収穫用のコンバインを例示したが、コンバインに限ら
ず、苗移植機やトラクター等の他の農作業車でもよく、
農作業車に限らず、建設用の作業車や土木用の作業車で
あってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの前部を示す側面図
【図2】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図3】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図4】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図5】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図6】制御構成を示すブロック図
【図7】姿勢変更操作用のスイッチユニットの正面図
【図8】左右傾斜角の設定値を示す図
【図9】前後傾斜角変更操作の操作量の検出を説明する
ための斜視図
【図10】平面維持姿勢変更作動を示す斜視図
【図11】制御作動を示すフローチャート
【図12】制御作動を示すフローチャート
【図13】第1実施形態における刈高さ補正処理を示す
フローチャート
【図14】刈高さ補正処理の実行状態を示す側面図
【図15】第2実施形態における刈高さ補正処理を示す
フローチャート
【図16】第3実施形態における刈高さ補正処理を示す
フローチャート
【符号の説明】
1L,1R 走行装置 10 刈取部 22 制御手段 24 前後傾斜角検出手段 100 前後傾斜角変更操作手段 200 前後傾斜角操作量検出手段 300 刈取昇降指令手段 CY 刈取昇降操作手段 V 走行機体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B076 AA03 BA02 BA05 BA07 CA03 CC12 EA01 EA03 EC23 ED30 2B382 GA09 GC02 GC03 GC05 GC12 GD02 HA12 HB02 HF02 HF03 HF14 HG04 JA22 LA05 LA09 MA22 MA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行装置を備えた走行機体の前部に、刈
    取部が前記走行機体に対して昇降調節自在に備えられ、 前記走行機体に対して前記刈取部を昇降操作する刈取昇
    降操作手段と、 前記刈取部の上昇指令及び下降指令を指令する手動操作
    式の刈取昇降指令手段と、 前記刈取昇降指令手段の指令情報に基づいて、前記刈取
    昇降操作手段の作動を制御する制御手段とが設けられて
    いる刈取収穫機の刈高さ制御装置であって、 前記走行機体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手
    段が設けられ、 前記制御手段が、前記前後傾斜角検出手段の情報に基づ
    いて前記刈取部の対地高さの変化を減少させるように、
    前記刈取昇降操作手段を作動させる刈高さ補正処理を実
    行するように構成されている刈取収穫機の刈高さ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 走行装置を備えた走行機体の前部に、刈
    取部が前記走行機体に対して昇降調節自在に備えられ、 前記走行機体に対して前記刈取部を昇降操作する刈取昇
    降操作手段と、 前記刈取部の上昇指令及び下降指令を指令する手動操作
    式の刈取昇降指令手段と、 前記刈取昇降指令手段の指令情報に基づいて、前記刈取
    昇降操作手段の作動を制御する制御手段とが設けられて
    いる刈取収穫機の刈高さ制御装置であって、 前記走行機体の前後傾斜角を変更操作する前後傾斜角変
    更操作手段と、その前後傾斜角変更操作手段の操作量を
    検出する前後傾斜角操作量検出手段とが設けられ、 前記制御手段が、前記前後傾斜角操作量検出手段の情報
    に基づいて前記刈取部の対地高さの変化を減少させるよ
    うに、前記刈取昇降操作手段を作動させる刈高さ補正処
    理を実行するように構成されている刈取収穫機の刈高さ
    制御装置。
  3. 【請求項3】 走行装置を備えた走行機体の前部に、刈
    取部が前記走行機体に対して昇降調節自在に備えられ、 前記走行機体に対して前記刈取部を昇降操作する刈取昇
    降操作手段と、 前記刈取部の上昇指令及び下降指令を指令する手動操作
    式の刈取昇降指令手段と、 前記刈取昇降指令手段の指令情報に基づいて、前記刈取
    昇降操作手段の作動を制御する制御手段とが設けられて
    いる刈取収穫機の刈高さ制御装置であって、 前記走行機体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手
    段と、前記走行機体の前後傾斜角を変更操作する前後傾
    斜角変更操作手段と、その前後傾斜角変更操作手段の操
    作量を検出する前後傾斜角操作量検出手段とが設けら
    れ、 前記制御手段が、前記前後傾斜角検出手段、及び、前記
    前後傾斜角操作量検出手段の情報に基づいて前記刈取部
    の対地高さの変化を減少させるように、前記刈取昇降操
    作手段を作動させる刈高さ補正処理を実行するように構
    成されている刈取収穫機の刈高さ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、前記前後傾斜角検出手
    段の検出情報に基づいて、前記走行機体の前後傾斜角が
    目標値になるように、前記前後傾斜角変更操作手段を自
    動作動させる、ピッチング自動制御を実行するように構
    成されている請求項3記載の刈取収穫機の刈高さ制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、前記刈取昇降指令手段
    の指令情報に基づいて前記刈取昇降操作手段を作動させ
    た場合には、その変更された刈取部の対地高さを、前記
    刈高さ補正処理における補正後の前記刈取部の目標対地
    高さとするように構成されている請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の刈取収穫機の刈高さ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006254729A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Yanmar Co Ltd コンバイン
JP2009095286A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Kubota Corp 刈取収穫機

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