JP3606559B2 - 作業車の姿勢制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御手段とが設けられている作業車の姿勢制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の作業車の姿勢制御装置において、従来では、例えば、特開平3−61421号公報に示される構成のものがあった。つまり、作業車としての刈取収穫用のコンバインにおいて、左右一対のクローラ式の走行装置の夫々が、ローリング用油圧シリンダの伸縮作動により機体本体に対して平行上下動することで、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角が変更操作自在となるように構成され、且つ、左右の走行装置がピッチング用油圧シリンダの伸縮作動により一体的に前部側の横軸芯周りで機体本体に対して上下揺動することで、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角が変更操作自在となるように構成されたものがあった。従って、この作業車の姿勢制御装置では、上記ローリング用及びピッチング用の油圧シリンダによって、姿勢変更操作手段が構成されている。
【0003】
具体的に説明すると、前記各走行装置において、複数の接地転輪を支持するトラックフレームが機体側の支持フレームに対して前後一対のベルクランクにて平行上下動自在に枢支連結されるとともに、前後のベルクランクが、連結部にて一体的に揺動するように連係された状態で、ローリング用油圧シリンダの伸縮作動に伴って揺動操作することにより、トラックフレーム即ち走行装置が機体本体に対して平行上下動する構成となっており、例えば、左右の走行装置のうちいずれか一方を機体本体に対して固定させた状態で他方を上下動させること等により、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角が変更する構成となっている。又、左右の走行装置に対する機体側の各支持フレーム夫々が機体側固定部に対して前部側の横軸芯周りで上下揺動自在に支持されるとともに、一つのピッチング用油圧シリンダを用いて、前記各支持フレームを一体的に上下揺動操作させることにより、機体本体の後部側が走行装置の接地部に対して前記横軸芯周りで上下揺動して前後傾斜角が変更する構成となっている。
【0004】
そして、前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御手段として機能するコンバインの制御装置が、機体の傾斜角を設定傾斜角に維持するための自動姿勢制御や、姿勢変更指令情報に基づく手動姿勢制御を実行していた。
因みに、上記自動姿勢制御では、機体本体の左右傾斜角を検出する左右傾斜センサの検出情報に基づいて機体本体の左右傾斜角を設定左右傾斜角に維持する自動ローリング作動と、機体本体の前後傾斜角を検出する前後傾斜センサの検出情報に基づいて機体本体の前後傾斜角を設定前後傾斜角に維持する自動ピッチング作動を実行している。
又、上記手動姿勢制御では、コンバインの運転部に設けた姿勢変更指令用の手動スイッチにて、左傾斜指令及び右傾斜指令が指令されると、機体本体を左傾斜側及び右傾斜側に傾斜させる手動ローリング作動を実行し、前傾斜指令及び後傾斜指令が指令されると、機体本体を前傾斜側及び後傾斜側に傾斜させる手動ピッチング作動を実行し、上昇指令及び下降指令が指令されると、機体本体を上昇及び下降させる手動上下作動を実行している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成においては、走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角を変更操作する場合には、左右の走行装置が各別に機体本体に対して上下動する構成であるから、夫々の移動操作量を少なくしながらも左右傾斜角の変化量を充分大きくすることが可能となる。例えば、左側走行装置を機体本体に対して最も下降させ且つ右側走行装置を機体本体に対して最も上昇させた状態、言い換えると、機体本体が最大左上り傾斜姿勢にある状態と、左側走行装置を機体本体に対して最も上昇させ且つ右側走行装置を機体本体に対して最も下降させた状態、言い換えると、機体本体が最大右上り傾斜姿勢にある状態との間で、大きく左右傾斜角を変更させることができる。
【0006】
しかしながら、上記従来構成においては、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作する場合に、左右走行装置を支持する各支持フレーム夫々を前部側の横軸芯周りで上下揺動させることで前後傾斜角を変更する構成であるから、前後傾斜角の変化量を大きくすることができ難い不利がある。即ち、前後傾斜角の変化量を大きくするためには、各支持フレームの後部側における上下移動量を大きくしなければならない不利があり、さらに、後傾方向での傾斜角を大きくするには、各支持フレームの揺動支点と機体本体との上下間隔を大にする必要があるが、この上下間隔を大きいと機体重心が高くなって操縦安定性が低下するので、操縦安定性の点から上記の上下間隔は大きくとることができず、その結果、前後傾斜角の変化量を大きくすることができ難い構成となっていた。
【0007】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、走行装置の接地部に対して機体本体の左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作する場合に、走行装置の接地部に対する機体本体の移動操作量を少なくしながら、左右傾斜角及び前後傾斜角のいずれについても変化量を大きくとることを可能とし、さらに、機体本体の傾斜角の変更操作を適切に行うことができる作業車の姿勢制御装置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、前記姿勢変更操作手段が、前記機体本体における左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において前記走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段を備えて構成され、前記姿勢制御手段が、前記4個の駆動手段のうちの2個の駆動手段を駆動停止させた状態で、且つ、その駆動停止させた2個の駆動手段夫々の前記走行装置の接地部に対する各高さ位置を含む基準平面を設定して、他の2個の駆動手段を前記基準平面からの各操作量が同じになるように駆動操作することにより、前記4個の駆動手段の前記走行装置の接地部に対する各高さ位置にて平面を形成する状態を維持させる平面維持姿勢変更作動を実行するように構成されている。
【0009】
つまり、前記4個の駆動手段のうちの2個の駆動手段を駆動停止させるとともに、その駆動停止させた2個の駆動手段夫々の走行装置の接地部に対する各高さ位置を含む基準平面を設定して、他の2個の駆動手段を上記基準平面からの各操作量が同じになるように駆動操作することにより、4個の駆動手段の走行装置の接地部に対する各高さ位置にて平面を形成する状態を維持させる平面維持姿勢変更作動を実行する。
尚、上記のように姿勢変更作動する場合に、機体左右方向に位置する各2個の駆動手段を駆動操作及び駆動停止させるローリング作動や、機体前後方向に位置する各2個の駆動手段を駆動操作及び駆動停止させるピッチング作動の外に、機体の対角線方向に位置する各2個の駆動手段を駆動操作及び駆動停止させて、機体姿勢を斜め方向に変更させる、つまり、ローリング作動とピッチング作動を一挙に行う斜め姿勢変更作動を行うことができる。
【0010】
従って、機体本体の左右方向及び前後方向での4角部における走行装置の接地部に対する高さを変更調節自在な4個の駆動手段のうち、2個の駆動手段を駆動停止させた状態で他の2個の駆動手段を駆動操作して、走行装置の接地部に対する機体本体の傾斜角を変更操作する構成であるから、駆動操作する2個の駆動手段を例えば上昇側の最大操作位置まで駆動させて上限高さまで変更し、今度は、駆動操作する2個の駆動手段を入れ替えて、その2個の駆動手段を先に駆動操作した2個の駆動手段とは反対の下降側の最大操作位置まで駆動させて下限高さまで変更したときの一方側への最大傾斜姿勢と、上記上昇側の最大操作位置まで駆動させた2個の駆動手段を下降側の最大操作位置まで駆動させるとともに、上記下降側の最大操作位置まで駆動させた2個の駆動手段を上昇側の最大操作位置まで駆動させたときの他方側への最大傾斜姿勢との間で、機体本体の姿勢を大きく変更させることにより、走行装置の接地部に対する各駆動手段の移動操作量を少なくしながら、機体本体の左右傾斜角及び前後傾斜角のいずれについてもその変化量を充分大きくとることが可能となる。
【0011】
さらに、上記のように、4個の駆動手段のうちの2個の駆動手段を駆動停止させた状態で他の2個の駆動手段を駆動操作して機体本体の傾斜角を変更操作するときに、4個の駆動手段の走行装置の接地部に対する各高さ位置にて平面を形成する状態を維持させる構成であるから、例えば機体本体に加わる荷重分布が不均一な場合でも、機体本体がねじれずに平面状態に保持され、機体本体に無理な力が働くおそれがない。
もって、走行装置の接地部に対して機体本体の傾斜角を変更操作する場合に、走行装置の接地部に対する機体本体の移動操作量を少なくしながら姿勢変化量を大きくとることを可能とし、さらに、機体本体の傾斜角の変更操作を適切に行うことができる作業車の姿勢制御装置が提供される。
【0012】
さらに、請求項1によれば、前記4個の駆動手段の夫々に対応させて、各駆動手段の操作量を検出する複数の操作量検出手段が設けられ、前記姿勢制御手段が、前記操作量検出手段の検出情報に基づいて、前記駆動操作する2個の駆動手段の単位時間当たりの各操作量の変化を求めて、その2個の駆動手段のうちで前記単位時間当たりの操作量の変化が大きい変化速度大側の駆動手段における操作量が、前記単位時間当たりの操作量の変化が小さい変化速度小側の駆動手段における操作量よりも設定値以上大となるに伴って、前記変化速度大側の駆動手段における操作量が前記変化速度小側の駆動手段における操作量よりも設定値小となるまで、前記変化速度大側の駆動手段の駆動操作を停止させ、且つ、前記変化速度大側の駆動手段における操作量が前記変化速度小側の駆動手段における操作量よりも設定値以上小となるに伴って、前記変化速度大側の駆動手段の駆動操作を開始させることにより、前記駆動操作する2個の駆動手段の前記基準平面からの各操作量を同じにするように構成されている。
【0013】
つまり、前記2個の駆動手段を同時に駆動させたときに夫々に対する荷重負荷が異なるような場合に、各駆動手段の単位時間当たりの操作量の変化速度が異なることがあるが、その場合に、2個の駆動手段の操作量の変化速度を求めて、2個の駆動手段のうちで変化速度大側の駆動手段における操作量と変化速度小側の駆動手段における操作量との差が設定値内に収まるように、変化速度大側の駆動手段を駆動状態と駆動停止状態とに切り換えて、駆動操作する2個の駆動手段の前記基準平面からの各操作量を同じにするように制御する。
【0014】
従って、例えば、2個の駆動手段の操作量の変化速度が同じ目標値になるように速度制御する等の煩わしい制御を実行しなくとも、変化速度小側の駆動手段を連続的に駆動させながら、変化速度大側の駆動手段を駆動状態と停止状態とに単に切り換えるだけの簡単なオン・オフ制御によって、前記平面維持姿勢変更作動を実行することができる。
【0015】
請求項2によれば、請求項1において、前記姿勢制御手段が、前記平面維持姿勢変更作動として、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び左側後部に位置する2個の駆動手段と、右側前部及び右側後部に位置する2個の駆動手段のいずれか一方の2個の駆動手段を駆動停止させた状態で、他方の2個の駆動手段を駆動操作するローリング作動、及び、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び右側前部に位置する2個の駆動手段と、左側後部及び右側後部に位置する2個の駆動手段のいずれか一方の2個の駆動手段を駆動停止させた状態で、他方の2個の駆動手段を駆動操作するピッチング作動を実行するように構成されている。
【0016】
つまり、走行装置の接地部に対して機体本体の左右傾斜角を変更するときは、左側前部及び左側後部に位置する2個の駆動手段と、右側前部及び右側後部に位置する2個の駆動手段のいずれか一方の2個の駆動手段を駆動停止させるとともに、その駆動停止させた2個の駆動手段の各高さ位置を含むように設定した基準平面からの他の2個の駆動手段の各操作量が同じになるように駆動操作し、走行装置の接地部に対して機体本体の前後傾斜角を変更するときは、左側前部及び右側前部に位置する2個の駆動手段と、左側後部及び右側後部に位置する2個の駆動手段のいずれか一方の2個の駆動手段を駆動停止させるとともに、その駆動停止させた2個の駆動手段の各高さ位置を含むように設定した基準平面からの他の2個の駆動手段の各操作量が同じになるように駆動操作する。
【0017】
従って、走行装置の接地部に対して機体本体の左右傾斜角を変更操作するローリング作動及び機体本体の前後傾斜角を変更操作するピッチング作動の両方において、機体本体を極力平面状態に保持した状態で、走行装置の接地部に対する機体本体の移動操作量を少なくしながら姿勢変化量を大きくとることが可能となるので、作業車の姿勢変更操作において常用されているローリング作動とピッチング作動とを良好な操作条件で実行させることができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。
【0018】
請求項3によれば、請求項2において、前記機体本体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記機体本体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段とが設けられ、前記姿勢制御手段が、前記ローリング作動として、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の左右傾斜角を設定左右傾斜角に維持する自動ローリング作動を実行し、且つ、前記ピッチング作動として、前記前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の前後傾斜角を設定前後傾斜角に維持する自動ピッチング作動を実行するように構成され、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動の実行が同時に指令されたときは、いずれか一方の作動を他方の作動に優先して実行した後に、前記他方の作動を実行するように構成されている。
【0019】
つまり、機体本体を極力平面状態に保持した状態でのローリング作動として、機体本体の左右傾斜角を検出して設定左右傾斜角に自動的に維持する自動ローリング作動を実行し、機体本体を極力平面状態に保持した状態でのピッチング作動として、機体本体の前後傾斜角を検出して設定前後傾斜角に自動的に維持する自動ピッチング作動を実行するとともに、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動の実行が同時に指令されたときは、いずれか一方の作動を優先して実行し、その一方の作動の実行後に、他方の作動を実行する。
【0020】
従って、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動の実行により、作業者の操作負担を軽減しながら、機体本体を極力平面状態に保持した状態で、機体本体の左右方向及び前後方向での傾斜状態を所望の状態に良好に維持させることができる。
しかも、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動を実行する場合に、4個の駆動手段のうちの2個の駆動手段だけが同時に駆動されて残りの2個の駆動手段は駆動停止しているから、例えば、3個以上の駆動手段を同時に駆動すると、機体本体の姿勢が不安定になって各駆動手段に対する荷重負荷の変動によって各駆動手段の操作速度が変化しようとして他の駆動手段に対して互いに影響しあい、滑らかな駆動操作が行えなくなるおそれがあるが、上記したように2個の駆動手段だけが同時に駆動されて残りの2個の駆動手段は駆動停止する構成であれば、機体本体の姿勢が不安定になることもなく、2個の駆動手段を極力滑らかに駆動操作することができ、もって、請求項2の好適な手段が得られる。
【0021】
請求項4によれば、請求項2において、前記機体本体の左傾斜指令及び右傾斜指令を指令する手動操作式の左右傾斜指令手段と、前記機体本体の前傾斜指令及び後傾斜指令を指令する手動操作式の前後傾斜指令手段と、前記機体本体の上昇指令及び下降指令を指令する手動操作式の上下昇降指令手段とが設けられ、
前記姿勢制御手段が、前記ローリング作動として、前記左右傾斜指令手段にて前記左傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の左右傾斜角を左傾斜側に変更するとともに、前記左右傾斜指令手段にて前記右傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の左右傾斜角を右傾斜側に変更する手動ローリング作動を実行し、且つ、前記ピッチング作動として、前記前後傾斜指令手段にて前記前傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の前後傾斜角を前傾斜側に変更するとともに、前記前後傾斜指令手段にて前記後傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の前後傾斜角を後傾斜側に変更する手動ピッチング作動を実行するように構成され、前記上下昇降指令手段にて前記上昇指令が指令された場合には、前記4個の駆動手段を同時に駆動操作して前記走行装置の接地部に対する前記機体本体の高さを上昇させるとともに、前記上下昇降指令手段にて前記下降指令が指令された場合には、前記4個の駆動手段を同時に駆動操作して前記走行装置の接地部に対する前記機体本体の高さを下降させる平行上下作動を実行するように構成されている。
【0022】
つまり、機体本体を極力平面状態に保持した状態でのローリング作動として、手動操作にて指令される左傾斜指令及び右傾斜指令に基づいて機体本体の左右傾斜角を左傾斜側及び右傾斜側に変更する手動ローリング作動を実行し、機体本体を極力平面状態に保持した状態でのピッチング作動として、手動操作にて指令される前傾斜指令及び後傾斜指令に基づいて機体本体の前後傾斜角を前傾斜側及び後傾斜側に変更する手動ピッチング作動を実行するとともに、手動操作にて指令される上昇指令及び下降指令に基づいて機体本体の高さを上昇及び下降させる平行上下作動を実行する。
【0023】
従って、前記手動ローリング作動及び前記手動ピッチング作動の実行により、機体本体を極力平面状態に保持した状態で、機体本体の左右方向及び前後方向での傾斜状態を手動操作によって所望の状態に変更することができることに加えて、前記平行上下作動の実行により、機体本体の高さを手動操作によって所望の高さに変更することができるので、機体本体の姿勢変更を作業者の手動操作によって適切に行うことができ、もって、請求項2の好適な手段が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、作業車としての刈取収穫用のコンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1L,1R(走行装置に相当する)、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンク4、搭乗運転部2等を備えた走行機体V(機体本体に相当する)に対して、稲や麦等の植立穀稈を刈り取って脱穀装置3に供給する刈取部10が昇降調節自在に備えられて、コンバインを構成してある。
【0025】
刈取部10は、先端部に設けた分草具6、分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装置5、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈刃7、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら後方側に搬送する縦搬送装置8等にて構成され、走行機体Vの前部に横軸芯P1周りに油圧式の刈取シリンダCYによって揺動昇降自在に設けられている。
尚、上記分草具6の後方側箇所に、刈取部10の地面に対する高さを検出する超音波式の刈高さセンサ9が設けられている。詳述はしないが、この刈高さセンサ9は、下方側に向けて超音波を発信してから受信するまでの時間を計測することで、刈取部10の地面に対する高さを検出するように非接触式に構成されている。
【0026】
そして、このコンバインでは、左右のクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対する走行機体Vの左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段100が設けられている。以下、その構成について説明する。
先ず、左右のクローラ走行装置1L,1Rの走行機体Vへの取付構造を説明する。尚、左右のクローラ走行装置1L,1Rは夫々同一構成であるから、そのうち左側のクローラ走行装置1Lについて以下に説明し、右側のクローラ走行装置1Rについてはその説明を省略する。
【0027】
図2に示すように、走行機体Vを構成する前後向き姿勢の主フレーム11に対して固定される支持フレーム12の前端側には駆動スプロケット13が回転自在に支持されるとともに、複数個の遊転輪体14を前後方向に並べた状態で枢支し、且つ、後端部にテンション輪体15を支持したトラックフレーム16が前記支持フレーム12に対して上下動可能に装着されている。そして、前記駆動スプロケット13とテンション輪体15及び各遊転輪体14にわたり無端回動体であるクローラベルトBが巻回されている。
【0028】
前記支持フレーム12の前部側には水平軸芯P2周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される前ベルクランク17aが枢支され、支持フレーム12の後部側には水平軸芯P3周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される後ベルクランク17bが枢支されている。そして、前ベルクランク17aの下方側端部がトラックフレーム16の前部側個所に枢支連結され、後ベルクランク17bの下方側端部は、ストローク吸収用の補助リンク17b1を介して、トラックフレーム16の後部側個所に枢支連結されている。
一方、前後ベルクランク17a,17bの夫々の上方側端部には、夫々、油圧シリンダC2,C3のシリンダロッドが連動連結されている。前記各油圧シリンダC2,C3のシリンダ本体側は主フレーム11における横フレーム部分に枢支連結されており、前記各油圧シリンダC2,C3は夫々複動型の油圧シリンダにて構成されている。
【0029】
そして、前ベルクランク17aに対応する油圧シリンダC2(以下、左前シリンダという)を最も伸張させるとともに、後ベルクランク17bに対応する油圧シリンダC3(以下、左後シリンダという)を最も短縮させると、図2に示すように、トラックフレーム16が支持フレーム12に受け止め支持され、トラックフレーム16が主フレーム11に最も近づいてほぼ平行状態となる。この状態を下限基準姿勢という。
【0030】
そして、前記下限基準姿勢にある状態から、左後シリンダC3をそのままの状態に維持しながら左前シリンダC2を短縮作動させると、図3に示すように、走行機体Vの前部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(即ち、前上昇操作)することになる。
また、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2をそのままの状態に維持しながら左後シリンダC3を伸長作動させると、図4に示すように、走行機体Vの後部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)することになる。
又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図5に示すように、走行機体Vが接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
【0031】
尚、図6に示すように、右側のクローラ走行装置1Rにおいても同様に、機体前部側に位置する右前シリンダC4と、機体後部側に位置する右後シリンダC5とが夫々備えられ、左側のクローラ走行装置1Lと同様な動作を行うことになる。
【0032】
従って、前記姿勢変更操作手段100が、機体本体Vにおける左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において前記走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段としての前記4個の機体姿勢変更用のシリンダC2〜C5を備えて構成されている。
【0033】
前記4個の油圧シリンダC2,C3,C4,C5の夫々に対応させて、左右クローラ走行装置1L,1Rにおける前記各ベルクランク17a,17bの回動支点部に対応する箇所に、その回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(即ち、伸縮作動したストローク量)を検出する複数の操作量検出手段としてのポテンショメータ形のストロ−クセンサ18,19,20,21が設けられている。
又、走行機体Vには、走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段としての重力式の左右傾斜角センサ23、及び、走行機体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段としての重力式の前後傾斜角センサ24が備えられている。
【0034】
図6に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置22が設けられ、この制御装置22に、前記各ストロークセンサ18〜21、刈高さセンサ9、左右傾斜角センサ23、前後傾斜角センサ24の各検出情報が入力されている。又、搭乗運転部2の操作パネルには、姿勢変更スイッチユニットSU(図7参照)と、前上げスイッチ40a及び後上げスイッチ40bが設けられ、それらの情報が制御装置22に入力されている。
【0035】
上記前上げスイッチ40aがオンすると機体前上げ操作(後傾斜操作)が指令され、後上げスイッチ40bがオンすると機体後上げ操作(前傾斜操作)が指令される。つまり、上記前上げスイッチ40a及び後上げスイッチ40bにて、走行機体Vの前傾斜指令及び後傾斜指令を指令する手動操作式の前後傾斜指令手段が構成されている。
【0036】
上記姿勢変更スイッチユニットSUには、走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定する左右傾斜角設定器25、水平制御(後述の自動ローリング作動)を入り切りする水平自動スイッチ26、水平制御の入り状態を示す水平ランプ26a、前後制御(後述の自動ピッチング作動)を入り切りする前後自動スイッチ27、前後制御の入り状態を示す前後ランプ27a、上記水平制御及び前後制御の作動モードを上限基準モードと下限基準モードとに切り換える上げ基準スイッチ35、及び上限基準モードであることを示す上げ基準ランプ35aが設けられ、さらに、十字レバー式の操作具36にて作動する、右上げスイッチ37a、左上げスイッチ37b、機体上げスイッチ38a及び機体下げスイッチ38bが設けられている。尚、後述の手動操作による姿勢制御は、下限基準モードで実行される。
【0037】
尚、上記操作具36を左側に倒したときに、右上げスイッチ37aがオン作動して右上げ操作(左傾斜操作)が指令され、操作具36を右側に倒したときに、左上げスイッチ37bがオン作動して左上げ操作(右傾斜操作)が指令される。つまり、上記右上げスイッチ37a及び左上げスイッチ37bにて、走行機体Vの左傾斜指令及び右傾斜指令を指令する手動操作式の左右傾斜指令手段が構成されている。又、操作具36を後方側に倒したときに、機体上げスイッチ38aがオン作動して機体上げ操作が指令され、操作具36を前方側に倒したときに、機体下げスイッチ38bがオン作動して機体下げ操作が指令される。つまり、上記機体上げスイッチ38a及び機体下げスイッチ38bにて、走行機体Vの上昇指令及び下降指令を指令する手動操作式の上下昇降指令手段が構成されている。
【0038】
又、上記左右傾斜角設定器25には、水平スイッチ25a、左傾斜スイッチ25b及び右傾斜スイッチ25cが備えられている。つまり、水平スイッチ25aを押すと、左右傾斜角として水平状態に対応する傾斜角が設定され、左傾斜スイッチ25bを押すと、現在設定されている左右傾斜角が設定角度づつ左傾斜方向に修正され、右傾斜スイッチ25cを押すと、現在設定されている左右傾斜角が設定角度づつ右傾斜方向に修正される。そして、左右傾斜角設定器25にて設定されている左右傾斜角については、搭乗運転部2の前方側に設けた表示装置(図示しない)に、図8に示すように、1〜7の7段階(角度0の段階4が水平状態を表わし、プラスの角度が右傾斜方向、マイナスの角度が左傾斜方向を夫々表わす)のいずれであるかが表示される。尚、前後傾斜角については、傾斜角0(水平状態)が予め設定されている。
【0039】
さらに、搭乗運転部2の操作パネルには、走行機体Vに対する刈取部10の地面に対する高さ即ち刈取高さを設定するボリューム式の刈高さ設定器39、刈取部10の上昇指令及び下降指令を指令する刈取昇降レバー28の操作に基づいて、刈取部上昇を指令する上昇スイッチSW1、刈取部下降を指令する下降スイッチSW2等が備えられており、これらの情報も制御装置22に入力される構成となっている。
【0040】
一方、制御装置22からは、前記刈取シリンダCY及び前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁29〜33に対する駆動信号が夫々出力されている。
尚、前記制御装置22は、刈取作業中において、刈高さセンサ9の検出値が刈高さ設定器27にて設定された設定刈高さに維持されるように刈取シリンダCYを作動させる刈高さ制御を実行する。
【0041】
上記制御装置22を利用して、前記姿勢変更操作手段100の作動を制御する姿勢制御手段200が構成され、この姿勢制御手段200が、前記4個の油圧シリンダC2〜C5のうちの2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動停止させた状態で、且つ、その駆動停止させた2個の油圧シリンダC2〜C5夫々の前記走行装置1L,1Rの接地部に対する各高さ位置を含む基準平面KHを設定して、他の2個の油圧シリンダC2〜C5を前記基準平面KHからの各操作量(伸縮作動したストローク量)が同じになるように駆動操作することにより、前記4個の油圧シリンダC2〜C5の前記走行装置1L,1Rの接地部に対する各高さ位置にて平面を形成する状態を維持させる平面維持姿勢変更作動を実行するように構成されている。
【0042】
上記基準平面KHの設定について、機体左側に位置する左前シリンダC2と左後シリンダC3を駆動停止させた状態で、機体右側に位置する右前シリンダC4と右後シリンダC5を駆動操作するローリング作動の場合を例に説明する。
図9に示すように、上記4個の油圧シリンダC2〜C5の各高さ位置により斜線で示す平面が形成され、その平面における左側前部及び左側後部の各高さ位置を夫々A1,B1で示している。また、4個の油圧シリンダC2〜C5による左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部での高さ変更操作範囲(各油圧シリンダC2〜C5の駆動操作可能範囲に対応する)の下限位置を夫々A0,B0,C0,D0で示し、上限位置を夫々A2,B2,C2,D2で示している。
そして、この場合、左側前部の下限位置A0と右側前部の下限位置C0を結ぶ直線に平行に、左側前部の高さ位置A1から右側前部に向けて直線A1−C1を引き、又、左側前部の下限位置A0と右側前部の下限位置C0を結ぶ直線に平行に、左側後部の高さ位置B1から右側後部に向けて直線B1−D1を引き、この直線A1−C1と直線B1−D1とを含む平面A1−B1−C1−D1によって基準平面KHが設定されている。
【0043】
上記平面維持姿勢変更作動を実行する場合に、前記姿勢制御手段200は、前記各ストロークセンサ18〜21の検出情報に基づいて、前記駆動操作する2個の油圧シリンダC2〜C5の単位時間当たりの各操作量の変化を求めて、その2個の油圧シリンダC2〜C5のうちで前記単位時間当たりの操作量の変化が大きい変化速度大側の油圧シリンダC2〜C5における操作量が、前記単位時間当たりの操作量の変化が小さい変化速度小側の油圧シリンダC2〜C5における操作量よりも設定値以上大となるに伴って、前記変化速度大側の油圧シリンダC2〜C5における操作量が前記変化速度小側の油圧シリンダC2〜C5における操作量よりも設定値小となるまで、前記変化速度大側の油圧シリンダC2〜C5の駆動操作を停止させ、且つ、前記変化速度大側の油圧シリンダC2〜C5における操作量が前記変化速度小側の油圧シリンダC2〜C5における操作量よりも設定値以上小となるに伴って、前記変化速度大側の油圧シリンダC2〜C5の駆動操作を開始させることにより、前記駆動操作する2個の油圧シリンダC2〜C5の前記基準平面KHからの各操作量を同じにするように構成されている。
【0044】
即ち、駆動操作する2個の油圧シリンダC2〜C5による操作量(シリンダ伸縮量)の変化速度に差がある場合には、速度が遅い方のシリンダを連続的に駆動させながら、速度が速い方のシリンダの駆動をオンオフすることにより、上記駆動操作する2個の油圧シリンダC2〜C5間の操作量の差を設定値内に収めて、前記基準平面KHからの各操作量が同じになるように制御するのである。
この場合に、先ず、前記基準平面KHからのシリンダの操作量である伸縮量Wを、下式のように、現在のシリンダ位置と基準平面KHに対応する基準位置との差を、各油圧シリンダC2〜C5の駆動操作可能範囲、即ち上限位置から下限位置までの全ストロークSTで割ったときの割合(パーセント)で定義し、上記設定値としては、上記全ストロークSTの3パーセントに設定している。つまり、駆動操作する2個の油圧シリンダC2〜C5間の伸縮量Wの差は、最大でも各油圧シリンダC2〜C5の駆動操作可能な全ストロークSTの3パーセント以内に収められる。尚、上記シリンダ伸縮量Wがプラスのときは、現在のシリンダ位置が前記基準平面KHよりも上側に位置していることを示し、マイナスのときは、現在のシリンダ位置が前記基準平面KHよりも下側に位置していることを示す。
【0045】
【数1】
シリンダ伸縮量W=〔(シリンダ位置−基準位置)/ST〕×100
【0046】
そして、前記姿勢制御手段200が、前記平面維持姿勢変更作動として、前記4個の油圧シリンダC2〜C5のうち、左側前部及び左側後部に位置する2個の油圧シリンダ(左前シリンダC2と左後シリンダC3)と、右側前部及び右側後部に位置する2個の油圧シリンダ(右前シリンダC4と右後シリンダC5)のいずれか一方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動停止させた状態で、他方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動操作するローリング作動、及び、前記4個の油圧シリンダC2〜C5のうち、左側前部及び右側前部に位置する2個の油圧シリンダ(左前シリンダC2と右前シリンダC4)と、左側後部及び右側後部に位置する2個の油圧シリンダ(左後シリンダC3と右後シリンダC5)のいずれか一方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動停止させた状態で、他方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動操作するピッチング作動を実行するように構成されている。
【0047】
上記姿勢制御手段200の制御形態として、自動制御による場合と、手動の操作指令に基づいて実行する手動制御の場合とがある。
自動制御の場合には、前記姿勢制御手段200が、前記ローリング作動として、前記左右傾斜角センサ23の検出情報に基づいて走行機体Vの左右傾斜角を設定左右傾斜角に維持する自動ローリング作動を実行し、且つ、前記ピッチング作動として、前記前後傾斜角センサ24の検出情報に基づいて走行機体Vの前後傾斜角を設定前後傾斜角に維持する自動ピッチング作動を実行するように構成されるとともに、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動の実行が同時に指令されたときは、自動ローリング作動を優先して実行した後に、自動ピッチング作動を実行するように構成されている。尚、上記自動ローリング作動の実行は前記水平自動スイッチ26がオン作動しているときに指令され、上記自動ピッチング作動の実行は前記前後自動スイッチ27のオン作動しているときに指令される。
【0048】
手動制御の場合には、前記姿勢制御手段200が、前記ローリング作動として、前記右上げスイッチ37aにて左傾斜指令(右上げ指令)が指令された場合に走行機体Vの左右傾斜角を左傾斜側に変更するとともに、前記左上げスイッチ37bにて右傾斜指令(左上げ指令)が指令された場合に走行機体Vの左右傾斜角を右傾斜側に変更する手動ローリング作動を実行し、且つ、前記ピッチング作動として、前記後上げスイッチ40bにて前傾斜指令(機体後上げ指令)が指令された場合に走行機体Vの前後傾斜角を前傾斜側に変更するとともに、前記前上げスイッチ40aにて後傾斜指令(機体前上げ指令)が指令された場合に走行機体Vの前後傾斜角を後傾斜側に変更する手動ピッチング作動を実行するように構成され、さらに、前記機体上げスイッチ38aにて上昇指令が指令された場合には、前記4個の油圧シリンダC2〜C5を同時に駆動操作して前記走行装置1L,1Rの接地部に対する走行機体Vの高さを上昇させるとともに、前記機体下げスイッチ38bにて下降指令が指令された場合には、前記4個の油圧シリンダC2〜C5を同時に駆動操作して前記走行装置1L,1Rの接地部に対する走行機体Vの高さを下降させる平行上下作動を実行するように構成されている。尚、上記手動ローリング作動、手動ピッチング作動、及び平行上下作動は、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動に優先して実行される。
【0049】
次に、下限基準モードにおける前記ローリング作動、及びピッチング作動について説明する。
即ち、ローリング作動の場合は、前記下限基準姿勢(図2)にある状態から、左側のクローラ走行装置1Lにおいて、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図10(イ)に示すように、走行機体Vが接地部に対して左上り傾斜姿勢(右傾斜姿勢)に変化することになる。又、前記下限基準姿勢にある状態から、右側のクローラ走行装置1Rにおいて、右前シリンダC4を短縮作動させ、且つ、右後シリンダC5を伸長作動させると、図10(ロ)に示すように、走行機体Vが接地部に対して右上り傾斜姿勢(左傾斜姿勢)に変化することになる。このようにして、走行機体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して左右方向に傾けるローリング作動を実行することができる。
【0050】
一方、ピッチング作動の場合は、前記下限基準姿勢(図2)にある状態から、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を、夫々、そのままの状態に維持しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を同時に短縮作動させると、走行機体Vの前部側が左右のクローラ走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して後傾姿勢に姿勢変化することになる。又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を、夫々、そのままの状態に維持しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を同時に伸長作動させると、走行機体Vの後部側が左右のクローラ走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して前傾姿勢に姿勢変化することになる。このようにして、走行機体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して前後方向に傾けるピッチング作動を実行することができる。
【0051】
尚、上限基準モードにおけるローリング作動、及びピッチング作動についての説明は省略するが、走行機体Vが左右のクローラ走行装置1L,1Rにおいて接地部に対して平行姿勢のまま最も離間した姿勢状態(図5参照)から、各シリンダC2〜C5の作動方向を、上記下限基準モードにおけるローリング作動及びピッチング作動での作動方向と逆の方向に作動させることにより実行される。
【0052】
次に、制御装置22による姿勢制御動作について、図11〜図21のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、手動操作指令(左右傾斜、前後傾斜、上下昇降)がされた否かを判断し、手動操作指令がされた場合には、手動姿勢制御処理を実行する。
上記手動操作指令がされていない場合は、水平自動スイッチ26と前後自動スイッチ27の状態を調べて、水平自動スイッチ26だけがオンしているときは自動ローリング作動だけを実行し、両方がオンしているときは、自動ローリング作動を優先して先に実行し、その後、自動ピッチング作動を実行する。
【0053】
手動姿勢制御処理(図12)では、左右傾斜指令として、左上げスイッチ37bにて左上げが指令されていれば、右傾斜処理を実行し、右上げスイッチ37aにて右上げが指令されていれば、左傾斜処理を実行する。
前後傾斜指令として、後上げスイッチ40bにて後上げが指令されていれば、前傾斜処理を実行し、前上げスイッチ40aにて前上げが指令されていれば、後傾斜処理を実行する。
上下昇降指令として、機体上げスイッチ38aにて機体上げが指令されていれば、機体上昇処理を実行し、機体下げスイッチ38bにて機体下げが指令されていれば、機体下降処理を実行する。
【0054】
右傾斜処理(図13)では、機体右側の前後の各ストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC4,C5のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに左後シリンダC3を伸長作動させる。
【0055】
左傾斜処理(図14)では、機体左側の前後の各ストロークセンサ18、19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C3のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに右後シリンダC5を伸長作動させる。
【0056】
前傾斜処理(図15)では、機体前側の左右の各ストロークセンサ18、20の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C4がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C4のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を伸長作動させる。左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作されれば、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を伸長作動させる。
【0057】
後傾斜処理(図16)では、機体後側の左右の各ストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC3,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC3,C5のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を短縮作動させる。左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが上限位置に達するまで、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を短縮作動させる。
【0058】
機体上昇処理(図17)では、機体左前部に位置するストロークセンサ18の検出情報に基づいて、左前シリンダC2が上限位置に操作されているか否かを判断し、上限位置に操作されていなければ、上限位置になるまで、左前シリンダC2を短縮作動させる。
機体左後部に位置するストロークセンサ19の検出情報に基づいて、左後シリンダC3が上限位置に操作されているか否かを判断し、上限位置に操作されていなければ、上限位置になるまで、左後シリンダC3を伸長作動させる。
機体右前部に位置するストロークセンサ20の検出情報に基づいて、右前シリンダC4が上限位置に操作されているか否かを判断し、上限位置に操作されていなければ、上限位置になるまで、右前シリンダC4を短縮作動させる。
機体右後部に位置するストロークセンサ21の検出情報に基づいて、右後シリンダC5が上限位置に操作されているか否かを判断し、上限位置に操作されていなければ、上限位置になるまで、右後シリンダC5を伸長作動させる。
【0059】
機体下降処理(図18)では、機体左前部に位置するストロークセンサ18の検出情報に基づいて、左前シリンダC2が下限位置に操作されているか否かを判断し、下限位置に操作されていなければ、下限位置になるまで、左前シリンダC2を伸長作動させる。
機体左後部に位置するストロークセンサ19の検出情報に基づいて、左後シリンダC3が下限位置に操作されているか否かを判断し、下限位置に操作されていなければ、下限位置になるまで、左後シリンダC3を短縮作動させる。
機体右前部に位置するストロークセンサ20の検出情報に基づいて、右前シリンダC4が下限位置に操作されているか否かを判断し、下限位置に操作されていなければ、下限位置になるまで、右前シリンダC4を伸長作動させる。
機体右後部に位置するストロークセンサ21の検出情報に基づいて、右後シリンダC5が下限位置に操作されているか否かを判断し、下限位置に操作されていなければ、下限位置になるまで、右後シリンダC5を短縮作動させる。
【0060】
自動ローリング作動(図19)では、先ず、上げ基準スイッチ35によって上限基準モードと下限基準モードのいずれに切り換えられているかを判断し、上限基準モードであれば、「上限基準による自動ローリング作動」を実行し、下限基準モードであれば、以下の処理(「下限基準による自動ローリング作動」)を実行する。
「下限基準による自動ローリング作動」では、左右傾斜角センサ23の検出値と左右傾斜角設定器25にて設定された設定左右傾斜角とを比較して、その角度偏差が不感帯内になく、走行機体Vが左方向に傾斜していれば、機体右側の前後に位置する各ストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC4,C5のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに左後シリンダC3を伸長作動させる。
【0061】
走行機体Vが右方向に傾斜していれば、機体左側の前後に位置する各ストロークセンサ18、19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C3のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに右後シリンダC5を伸長作動させる。
このようにして、走行機体Vの高さを極力低くするようにしながら、走行機体Vの左右傾斜角が左右傾斜角設定器25にて設定された設定左右傾斜角の不感帯内に収まるように自動ローリング作動を実行するのである。
【0062】
尚、「上限基準による自動ローリング作動」の処理については、詳述しないが、基本的には、上述した「下限基準による自動ローリング作動」の処理において、各シリンダを下限位置に位置するように操作する代わりに、上限位置に位置するように操作する。このようにして、走行機体Vの高さを極力高くするようにしながら、走行機体Vの左右傾斜角センサが左右傾斜角設定器25にて設定された設定左右傾斜角の不感帯内に収まるように自動ローリング作動を実行する。
【0063】
自動ピッチング作動(図20)では、先ず、上げ基準スイッチ35によって上限基準モードと下限基準モードのいずれに切り換えられているかを判断し、上限基準モードであれば、「上限基準による自動ピッチング作動」を実行し、下限基準モードであれば、以下の処理(「下限基準による自動ピッチング作動」)を実行する。
「下限基準による自動ピッチング作動」では、前後傾斜角センサ24の検出値と水平状態の前後傾斜角とを比較して、その角度偏差が不感帯内になく、走行機体Vが水平状態よりも前方向に傾斜していれば、機体後部に位置する左右のストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC3,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC3,C5のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を短縮作動させる。左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが上限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を短縮作動させる。
【0064】
走行機体Vが水平状態よりも後方向に傾斜していれば、機体前部に位置する左右のストロークセンサ18、20の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C4がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C4のいずれかが下限位置に達するまで、後述のストローク調整処理を実行しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を伸長作動させる。左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作されれば、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、後述するようなストローク調整処理を実行しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を伸長作動させる。
このようにして、走行機体Vの高さを極力低くするようにしながら、走行機体Vの前後傾斜角が水平状態に対応する前後傾斜角の不感帯内に収まるように自動ピッチング作動を実行するのである。
【0065】
尚、「上限基準による自動ピッチング作動」の処理については、詳述しないが、基本的には、上述した「下限基準による自動ピッチング作動」の処理において、各シリンダを下限位置に位置するように操作する代わりに、上限位置に位置するように操作する。このようにして、走行機体Vの高さを極力高くするようにしながら、走行機体Vの前後傾斜角が水平状態に対応する前後傾斜角の不感帯内に収まるように自動ピッチング作動を実行するのである。
【0066】
次に、上記したように2個のシリンダを駆動操作するときに行われる前記ストローク調整処理について説明する。
図21に示すように、駆動操作する2個のシリンダをC(A),C(B)とし、両方のシリンダの一方が作動停止中でなければ、各ストロークセンサ18〜21の検出情報に基づいて、前記数1に示す式により、各シリンダごとの伸縮量W1,W2と、各シリンダによる単位時間あたりの伸縮量、即ち、各シリンダの伸縮量の変化速度V1,V2を求める。上記両方のシリンダの一方が作動停止中のときは、各シリンダごとの伸縮量W1,W2だけを求める。
【0067】
そして、一方のシリンダC(A)の変化速度V1が他方のシリンダC(B)の変化速度V2よりも大であることが検出されたときは、その速度小側のシリンダC(B)を連続作動しながら、速度大側のシリンダC(A)の作動をオンオフする。つまり、速度大側のシリンダC(A)の伸縮量W1と、速度小側のシリンダC(B)の伸縮量W2とを比較して、速度大側のシリンダC(A)の伸縮量W1が速度小側のシリンダC(B)の伸縮量W2よりも大きく、しかも、その差が全ストロークの3パーセントよりも大であれば、速度大側のシリンダC(A)の作動を停止させ、その差が3パーセントよりも小であれば、速度大側のシリンダC(A)の作動は停止させない。一方、速度大側のシリンダC(A)の伸縮量W1が速度小側のシリンダC(B)の伸縮量W2よりも小さく、しかも、その差が全ストロークの3パーセントよりも大であれば、停止させている速度大側のシリンダC(A)の作動を開始させる。
【0068】
逆に、シリンダC(A)の伸縮量W1の変化速度V1がシリンダC(B)の伸縮量W2の変化速度V2よりも小であることが検出されたときは、上記処理において、速度小側のシリンダをシリンダC(A)にして、この速度小側のシリンダC(A)を連続作動させながら、速度大側のシリンダC(B)をオンオフ作動させるようにして、同様な処理を行う。
【0069】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上記実施形態では、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動の実行が同時に指令されたときに、前記自動ローリング作動を優先して実行した後に、前記自動ピッチング作動を実行するように構成したが、このような構成に代えて、前記自動ピッチング作動を優先して実行した後に、前記自動ローリング作動を実行する構成でもよい。
【0070】
上記実施形態では、4個の駆動手段C2〜C5のうち、駆動操作する2個の駆動手段と駆動停止する2個の駆動手段として、左側に位置する2個の駆動手段C2,C3と右側に位置する2個の駆動手段C4,C5とにて設定してローリング作動させ、又、前側に位置する2個の駆動手段C2,C4と後側に位置する2個の駆動手段C3,C5とにて設定してピッチング作動させるようにしたが、このような構成に限らず、例えば、駆動操作する2個の駆動手段を、左前側に位置する駆動手段C2と右後側に位置する駆動手段C5とし、駆動停止する2個の駆動手段を、左後側に位置する駆動手段C3と右前側に位置する駆動手段C4として、機体本体Vの左前部を下げ、右後部を上げる左前傾斜姿勢や、逆に、機体本体Vの左前部を上げ、右後部を下げる左後傾斜姿勢に姿勢変更させる斜め姿勢変更作動を行うようにしてもよい。
【0072】
上記実施形態では、走行装置を、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rで構成したが、これに限るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。
【0073】
又、上記実施形態では、姿勢変更操作手段100を構成する4個の駆動手段C2〜C5を油圧シリンダにて構成したが、これに限るものではなく、電動モータとネジ送り機構等からなる他の駆動手段にて構成してもよい。
【0074】
上記実施形態では、作業車としてコンバインを例示したが、コンバインに限らず、苗移植機やトラクター等の他の農作業車でもよく、農作業車に限らず、建設用の作業車や土木用の作業車であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの前部を示す側面図
【図2】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図3】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図4】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図5】走行装置の昇降操作構成を示す側面図
【図6】制御構成を示すブロック図
【図7】姿勢変更操作用のスイッチユニットの正面図
【図8】左右傾斜角の設定値を示す図
【図9】平面維持姿勢変更作動を示す斜視図
【図10】ローリング作動状態を示す正面図
【図11】制御作動を示すフローチャート
【図12】制御作動を示すフローチャート
【図13】制御作動を示すフローチャート
【図14】制御作動を示すフローチャート
【図15】制御作動を示すフローチャート
【図16】制御作動を示すフローチャート
【図17】制御作動を示すフローチャート
【図18】制御作動を示すフローチャート
【図19】制御作動を示すフローチャート
【図20】制御作動を示すフローチャート
【図21】制御作動を示すフローチャート
【符号の説明】
1L,1R 走行装置
18〜21 操作量検出手段
23 左右傾斜角検出手段
24 前後傾斜角検出手段
37a,37b 左右傾斜指令手段
38a,38b 上下昇降指令手段
40a,40b 前後傾斜指令手段
100 姿勢変更操作手段
200 姿勢制御手段
C2〜C5 駆動手段
V 機体本体

Claims (4)

  1. 走行装置の接地部に対する機体本体の左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、
    前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御手段とが設けられている作業車の姿勢制御装置であって、
    前記姿勢変更操作手段が、前記機体本体における左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において前記走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段を備えて構成され、
    前記姿勢制御手段が、前記4個の駆動手段のうちの2個の駆動手段を駆動停止させた状態で、且つ、その駆動停止させた2個の駆動手段夫々の前記走行装置の接地部に対する各高さ位置を含む基準平面を設定して、他の2個の駆動手段を前記基準平面からの各操作量が同じになるように駆動操作することにより、前記4個の駆動手段の前記走行装置の接地部に対する各高さ位置にて平面を形成する状態を維持させる平面維持姿勢変更作動を実行するように構成され、
    前記4個の駆動手段の夫々に対応させて、各駆動手段の操作量を検出する複数の操作量検出手段が設けられ、
    前記姿勢制御手段が、前記操作量検出手段の検出情報に基づいて、前記駆動操作する2個の駆動手段の単位時間当たりの各操作量の変化を求めて、その2個の駆動手段のうちで前記単位時間当たりの操作量の変化が大きい変化速度大側の駆動手段における操作量が、前記単位時間当たりの操作量の変化が小さい変化速度小側の駆動手段における操作量よりも設定値以上大となるに伴って、前記変化速度大側の駆動手段における操作量が前記変化速度小側の駆動手段における操作量よりも設定値小となるまで、前記変化速度大側の駆動手段の駆動操作を停止させ、且つ、前記変化速度大側の駆動手段における操作量が前記変化速度小側の駆動手段における操作量よりも設定値以上小となるに伴って、前記変化速度大側の駆動手段の駆動操作を開始させることにより、前記駆動操作する2個の駆動手段の前記基準平面からの各操作量を同じにするように構成されている作業車の姿勢制御装置。
  2. 前記姿勢制御手段が、前記平面維持姿勢変更作動として、
    前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び左側後部に位置する2個の駆動手段と、右側前部及び右側後部に位置する2個の駆動手段のいずれか一方の2個の駆動手段を駆動停止させた状態で、他方の2個の駆動手段を駆動操作するローリング作動、及び、前記4個の駆動手段のうち、左側前部及び右側前部に位置する2個の駆動手段と、左側後部及び右側後部に位置する2個の駆動手段のいずれか一方の2個の駆動手段を駆動停止させた状態で、他方の2個の駆動手段を駆動操作するピッチング作動を実行するように構成されている請求項1記載の作業車の姿勢制御装置。
  3. 前記機体本体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記機体本体の前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段とが設けられ、
    前記姿勢制御手段が、
    前記ローリング作動として、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の左右傾斜角を設定左右傾斜角に維持する自動ローリング作動を実行し、且つ、前記ピッチング作動として、前記前後傾斜角検出手段の検出情報に基づいて前記機体本体の前後傾斜角を設定前後傾斜角に維持する自動ピッチング作動を実行するように構成され、
    前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動の実行が同時に指令されたときは、いずれか一方の作動を他方の作動に優先して実行した後に、前記他方の作動を実行するように構成されている請求項2記載の作業車の姿勢制御装置。
  4. 前記機体本体の左傾斜指令及び右傾斜指令を指令する手動操作式の左右傾斜指令手段と、前記機体本体の前傾斜指令及び後傾斜指令を指令する手動操作式の前後傾斜指令手段と、前記機体本体の上昇指令及び下降指令を指令する手動操作式の上下昇降指令手段とが設けられ、
    前記姿勢制御手段が、
    前記ローリング作動として、前記左右傾斜指令手段にて前記左傾斜指令が指令された場 合に前記機体本体の左右傾斜角を左傾斜側に変更するとともに、前記左右傾斜指令手段にて前記右傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の左右傾斜角を右傾斜側に変更する手動ローリング作動を実行し、且つ、前記ピッチング作動として、前記前後傾斜指令手段にて前記前傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の前後傾斜角を前傾斜側に変更するとともに、前記前後傾斜指令手段にて前記後傾斜指令が指令された場合に前記機体本体の前後傾斜角を後傾斜側に変更する手動ピッチング作動を実行するように構成され、
    前記上下昇降指令手段にて前記上昇指令が指令された場合には、前記4個の駆動手段を同時に駆動操作して前記走行装置の接地部に対する前記機体本体の高さを上昇させるとともに、前記上下昇降指令手段にて前記下降指令が指令された場合には、前記4個の駆動手段を同時に駆動操作して前記走行装置の接地部に対する前記機体本体の高さを下降させる平行上下作動を実行するように構成されている請求項2記載の作業車の姿勢制御装置。
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