JP3569510B2 - ガスメータ用配管装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスメータ用配管装置、特に、屋外に設置されて家庭でのガスの使用量を計測するガスメータとこれに接続される配管との構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、地中の本管から延長接続されている引き込み管(2)と各家庭内へガスを送り込むための送り管(3)との間に、前記家庭でのガスの使用量を計測するためのガスメータ(M)が設けられており、これらは屋外に設置されている。
【0003】
この種ガスメータ(M)は、図16に示すように、計測器等が内蔵されているメータ本体(10)と前記メータ本体(10)の上端部に並列状態に設けられているガス導入口部(12)とガス導出口部(13)とからなり、前記ガス導入口部(12)には、略U字状のガス流入管(21)の一端が接続され、ガス導出口部(13)には、前記ガス流入管(21)と同形のガス流出管(31)が接続されている。そして、前記ガス流入管(21)の他端(流入側端部)には、前記引き込み管(2)が継手(22)を介して接続されると共に、ガス流出管(31)の他端(流出側端部)には、前記送り管(3)が継手(32)を介して接続される。これにより、引き込み管(2)と送り管(3)とは、ガス流入管(21)、ガスメータ(M)、さらには、ガス流出管(31)を介して接続されることとなる。
【0004】
尚、ガス流入管(21)には、ガス流入管(21)内の流路を開閉させるための栓主体(23)が設けられており、ガス流出管(31)には、内部の流路に連通した検査孔(図示せず)が形成されている。この検査孔は、ガス流出管(31)のガス通路内を流れるガスの圧力を測定するための圧力計(図示せず)が接続されるものであるが、測定時以外は閉栓(5)によって閉塞されている。
【0005】
ガスメータ(M)は、所定の周期で交換する必要がある。交換作業時には、栓主体(23)を閉塞させることにより、引き込み管(2)から供給されるガスを栓主体(23)より上流側で遮断させる。これにより、ガスメータ(M)を取り外してしまってもガス流入管(21)の上流側からガスが外部に漏れ出る心配がない。
【0006】
このように、栓主体(23)を閉塞させることにより、ガスメータ(M)を取り外しても、引き込み管(2)からガスが漏れ出ることはないが、ガス流出管(31)の流入側端部が開放状態となることから、ガス流出管(31)及び送り管(3)に外部の空気が流入してしまう不都合がある。このため、ガスメータ(M)の交換終了後には、メータ本体(10)、送り管(3)、さらには送り管(3)に続く屋内側配管(4)に至る範囲においてエア抜き作業を行わなければならない。
【0007】
エア抜きが完了したかどうかは、前記屋内側配管(4)が接続されている各種ガス器具(40)を点火させて確認しなければならないため、作業者が各家庭の屋内におけるガス器具(40)の設置場所まで入り込まなければならず面倒である。
【0008】
さらには、家人が不在の場合、ガス器具(40)においてエア抜き完了を確認することができないという問題もある。そこで、前記ガス流出管(31)内にも流路開閉用の補助栓を設け、ガスメータの交換時には前記補助栓よりも下流側の流路を遮断する構成のものを発明した。(特願2001−340837)
このものでは、前記栓主体(23)と補助栓とを閉塞させることにより、前記栓主体(23)よりも上流側、及び、ガス流出管(31)のうち補助栓よりも下流側の流路が遮断されることとなり、引き込み管(2)から送られてくるガスが外部に漏れることがない上に、送り管(3)内に外部の空気が入り込むこともない。よって、ガスメータ交換後のエア抜き作業は、メータ本体内のエア抜きを行うだけで良いものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このものでは、ガス流入管(21)の栓主体(23)と、ガス流出管(31)の補助栓とに対して、それぞれ別個に開閉作業を行わなければならないから、面倒であり、作業性が悪いという問題がある。
【0010】
本発明は、『ガスメータのガス導入口部とガス導出口部にそれぞれ接続されるガス流入管及びガス流出管を備え、前記ガス流入管にはその流路を開閉するための栓主体が設けられていると共に、前記ガス流出管にはその流路に連通するガス圧検査用孔が開閉可能に設けられているガスメータ用配管装置』において、ガスメータの交換を屋外の作業だけで完了させることができるように、前記ガス流出管の流路も一時的に遮断できるようにすると共に、この遮断操作は前記栓主体の開閉操作と連動して行えるようにすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記ガス流出管内に、そのガス流路を開閉させる補助栓が回動自在に設けられ、前記栓主体と前記補助栓とは連結軸を介して連動可能に連結されている』ことである。
【0012】
上記技術的手段は次のように作用する。
ガス流入管内に設けられている栓主体と、ガス流出管に設けられている補助栓とは連結軸によって連動可能に連結されているから、どちらか一方を回動操作して、ガス流入管又はガス流出管の流路を遮断させると、他方の流路も遮断させることができる。又、流路の開放も、栓主体と補助栓のどちらか一方を回動操作することにより、両流路を開放することができる。
【0013】
*2項
1項において、『前記栓主体と前記補助栓とは前記連結軸を介して直列状態に連結されており、
前記ガス流入管内には、前記栓主体を回動自在に収容する第1栓収容部が設けられていると共に、前記ガス流出管には、前記補助栓を回動自在に収容する第2栓収容部が設けられており、
前記ガス流入管及び前記ガス流出管の間には、前記連結軸が収容され且つ両端が前記第1、第2栓収容部に各々開放するバイパス管が設けられている』ものでは、栓主体と補助栓と連結軸とは、連結軸を中央に直列状態に連結された栓連結体を構成しており、この栓連結体が、ガス流入管、バイパス管及びガス流出管内にそれぞれ収容された状態となっている。この収容状態においては、ガス流入管におけるバイパス管側への挿通孔及びガス流出管における前記バイパス管側への挿通孔は、栓主体及び補助栓によってそれぞれ閉塞されており、ガス流入管からバイパス管を介してガス流出管へガスが流出することはない。
【0014】
*3項
1項又は2項において、『前記ガス流出管と前記ガス流入管との間の距離は、ガス導入口部とガス導出口部との間の距離よりも短く設定されており、前記ガス流出管と前記ガス導出口部とは、補助配管を介して接続されている』ものでは、前記ガス流入管をガス導入口部に接続させると、ガス流出管の流入側端部と前記ガス流出管のガス導出口部との位置がずれることになるが、両者は補助配管を介して接続可能となる。これにより、ガス流入管及びガス流出管が共に開放状態にあるとき、引き込み管からのガスは前記ガス流入管、メータ本体、補助配管、ガス流出管を通って、屋内配管へ送られていくこととなる。又、前記栓主体と補助栓とを連結させる連結軸の長さを短く設定することができる
【0015】
*4項
上記1項から3項のいずれかにおいて、『前記栓主体と前記補助栓とは同時に同方向に回動して同時に流路閉塞姿勢となるように連結されており、
前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の開放姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の開放姿勢となる時に開放すると共に、
前記栓主体が前記第1の開放姿勢となるとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢となり、
前記栓主体が前記第2の開放姿勢となるとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢となるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔が形成されている』ものでは、前記栓主体は第1、第2の2通りの開放姿勢において前記ガス流入管内の流路を開放させることができ、前記第1の開放姿勢のときには、前記補助栓は、前記ガス流出管内の流路を開放させる流路開放姿勢となり、前記第2の開放姿勢のときには前記ガス流出管の前記補助栓よりも下流側の流路は閉塞されるがガス圧検査用孔側に開放するエア抜き姿勢に設定される。ガス使用時においては、前記栓主体を第1の開放姿勢とすることにより、ガス流入管の他端が接続される引き込み管から送られてくるガスは、前記ガス流入管、ガスメータのメータ本体を介して、ガス流出管の補助栓内の前記挿通孔を通って、屋内配管へ続く送り管へ送ることができる。尚、この時、前記ガス圧検査用孔は閉塞されているものとする。そして、ガスメータを取り替える際には、メータ本体を取り外す前に、栓主体又は補助栓のどちらか一方を、流路閉塞状態となるように操作する。これにより、前記ガス流入管のうち、前記栓主体よりも上流側、及び、ガス流出管のうち補助栓よりも下流側への流路は遮断され、引き込み管から送られてくるガスが外部に漏れることも、送り管内に外部の空気が入り込むこともない。
ガスメータ交換後にエア抜き作業を行うには、まず、前記ガス圧検査用孔にエア抜き具を接続させ、その後、前記栓主体が第2の開放姿勢となるように、栓主体又は補助栓を回動操作する。これにより、補助栓よりも下流側の流路は遮断させた状態のまま、引き込み管からのガスはメータ本体内に送られることとなり、メータ本体内の空気は前記ガスに押されて、ガス流出管内の補助栓の挿通孔を通って前記エア抜き具から外部へ抜けていく。エア抜き具から外部へ漏れ出てくる気体の臭いや着火の有無等からメータ本体内のエア抜きが完了したことを確認することができる。
エア抜き完了後、前記栓主体が前記第1の開放姿勢となるように前記栓主体又は補助栓を回動操作すれば、引き込み管からのガスを、メータ本体を介して送り管へ送ることができる。
【0016】
*5項
上記1項から3項のいずれかにおいて、『前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の閉塞姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の閉塞姿勢となる時に遮断されると共に、前記第1又は第2の閉塞姿勢から90度回動させたときに開放姿勢となるように設定されており、
前記栓主体が前記第1の閉塞姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢に設定されると共に、前記エア抜き姿勢は、前記栓主体を前記第1の閉塞姿勢から一方向へ90度回動させても維持されるものとし、
前記栓主体が前記第2の閉塞姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢に設定されると共に、前記流路開放姿勢は、前記栓主体を前記第2の閉塞姿勢から前記方向とは逆の方向へ90度回動させても維持されるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔を形成すると共に、前記栓主体と前記連結軸、及び前記補助栓と前記連結軸とをそれぞれ所定の連結態様に設定した』ものでは、前記栓主体は第1、第2の2通りの閉塞姿勢において前記ガス流入管内の流路を遮断させることができ、前記第1の閉塞姿勢のときには、前記ガス流出管の前記補助栓よりも下流側の流路は閉塞されるがガス圧検査用孔側に開放するエア抜き姿勢に設定されるから、前記ガス圧検査用孔を閉塞させれば、前記ガス流入管及びガス流出管の両方の流路が閉塞されることとなる。よって、この状態においてガスメータを取り外せば良い。ガスメータ交換後、栓主体を前記第1の閉塞姿勢から一方向へ90度回動させる。これにより、栓主体は開放姿勢となって、ガス流入管の流路は開放するが、補助栓は上記したエア抜き姿勢が維持される態様となるから、この状態で、ガスメータ内のエア抜きを行う。エア抜き完了後、栓主体を前記方向へさらに90度回動させることにより、栓主体は第2の閉塞姿勢となり、補助栓は流路開放姿勢となる。この状態から、栓主体を前記方向とは逆の方向に90度回動させると、補助栓を流路開放姿勢に維持させたまま、前記ガス流入管を開放させることができる。これがガス使用時の態様であり、ガスは、引き込み管からガスメータを通って送り管へ送られることとなる。
【0017】
*6項
上記1項から3項のいずれかにおいて、『前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の開放姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の開放姿勢となる時に開放すると共に、前記第1又は第2の開放姿勢から90度回動させたときに閉塞姿勢となるように設定されており、
前記栓主体が前記第1の開放姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢に設定されると共に、前記流路開放姿勢は、前記栓主体を前記第1の開放姿勢から一方向へ90度回動させて閉塞姿勢としても維持され、
前記栓主体を前記閉塞姿勢からさらに90度回動させて、前記第2の開放姿勢としたとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢となるように設定され、
前記エア抜き姿勢は、前記栓主体を前記第2の開放姿勢から前記方向とは逆の方向へ90度回動させても維持されるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔を形成すると共に、前記栓主体と前記連結軸、及び前記補助栓と前記連結軸とをそれぞれ所定の連結態様に設定した』ものでは、前記栓主体は第1、第2の2通りの開放姿勢において前記ガス流入管内の流路を開放させることができ、前記第1の開放姿勢のときには、補助栓は流路開放姿勢となる。この状態がガスの使用時の状態である。そして、ガスメータ交換時には、栓主体を一方向へ90度回動させて閉塞させるが、この状態では、補助栓はまだ前記流路開放姿勢のままである。そこで、栓主体をさらに同方向に90度回動させて第2の開放姿勢とすることにより、補助栓は前記ガス流出管の前記補助栓よりも下流側の流路は閉塞されるがガス圧検査用孔側に開放するエア抜き姿勢に設定される。この状態から、栓主体を前記回動方向とは逆の方向に90度回動させて、ガス流入管を遮断させた状態にて、ガスメータを交換することができる。交換後、栓主体を又、最初に回動させた方向に90度回動させることにより、栓主体は開放姿勢となって、ガス流入管の流路は開放するが、補助栓は上記したエア抜き姿勢が維持される態様となって、ガスメータ内のエア抜きを行う。エア抜き完了後、栓主体を前記第1の開放姿勢に戻せば、ガス流入管及びガス流出管の両流路が開放して、ガスを屋内に送ることができる。
【0018】
*7項
上記5項又は6項において、『前記連結軸は、一端が前記栓主体又は前記補助栓のどちらか一方と一体的に回動するように装着されており、
前記連結軸の他端と、前記栓主体又は前記補助栓のどちらか他方とは、相互の連結端面が対向すると共に、これら対向する連結面のどちらか一方には、その中心線に沿って凸部が形成され、他方には、前記凸部の長手方向両端寄りの側面をそれぞれ反対方向から対接する第1、第2係合突起が突設され、
前記凸部は、前記第1、第2係合突起の非形成域側へも回動可能に設定されていると共に、
前記凸部が前記第1、第2係合突起の形成域側へ回動するとき、前記栓主体と前記補助栓とは前記連結軸を介して同方向に回動するように設定されている』ものでは、凸部が前記第1、第2係合突起を押す方向に、栓主体を回動させれば、この回動に伴って補助栓も同方向に回動するが、これと逆方向に前記栓主体を回動させても、凸部は前記第1、第2係合突起が設けられていない範囲を回動することとなるから、この場合では、補助栓は回動しない。すなわち、栓主体と補助栓とは前記連結軸を介して、必ずしも共回りしない態様に連結させることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
ガスメータ交換時に、ガス流入管内に設けられている栓主体又はガス流出管に設けられている補助栓のどちらか一方を、流路を開放又は閉塞させる方向に回動操作することにより、他方も所定の姿勢となるように設定することができるから、ガス流入管及びガス流出管内の流路の開閉作業を容易に且つ迅速にさらには確実に行うことができる。又、ガスメータ交換後のエア抜き作業は、メータ本体内のエア抜きを行うだけで良いから、屋外の作業だけでガスメータの交換作業を終了させることができる。よって、各家庭内の器具設置場所まで上がり込んでエア抜きを確認する手間が省けると共に、家人が不在の場合でもガスメータの交換作業を行うことができることとなり、ガスメータ交換が容易となり、交換作業の効率が向上する上に、作業に要する時間が短縮される。
【0020】
上記の効果に加えて、2項においては、ガス流出管とガス流入管との間にバイパス管を設け、栓主体及び補助栓は第1、第2栓収容部に、連結軸はバイパス管にそれぞれ収容されるようにしたから、栓主体、補助栓及び連結軸からなる連結体の全体が外部に露出することない。よって、前記連結体の全体が気密状態を確保したまま回動可能に保護される最適な条件を提供することができる。尚、このバイパス管として可撓性管を採用した場合、前記第1、第2栓収容部間の距離又は位置に応じてバイパス管を調整することができる。
【0021】
3項においては、前記栓主体と補助栓とを連結させる連結軸の長さを比較的短く設定できるから、前記栓主体と補助栓のどちらかに加えられる回動力が他方に伝達され易くなる。よって、前記栓主体及び補助栓の回動操作をスムーズに且つ確実に行うことができる。
【0022】
4項においては、栓主体と補助栓とは連結軸を介して直列に一体的に連結させる構成としたから、栓主体と補助栓のどちらか一方を回動操作すると他方も確実に同方向に回動することとなる。このように、栓主体及び補助栓の操作が確実となり使い勝手の良いものとなる
5項及び6項においては、補助栓の姿勢を保持したまま、栓主体を開閉することができ、これは、7項における発明の構成によって達成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1は本発明実施の形態のガスメータの正面図を示しており、図2はガスメータの上方の配管部分を表した拡大斜視図であり、図3から図5は、第1番目の実施の形態の前記配管部分と栓との様子を示す要部拡大断面図である。
【0024】
第1番目の実施の形態のガスメータは、従来のものと同様に、メータ本体(10)と、その上面に並列状態に設けられているガス導入口部(12)及びガス導出口部(13)とから構成されている。
【0025】
ガス導入口部(12)の上方に接続させるガス流入管(21)は、図1及び図2に示すように、屈曲筒部の両端に直線状胴部が連続する逆U字状に形成されていると共に、前記胴部のうち、前方に位置する胴部の端部をガス導入口部(12)に接続させ、後方に位置する胴部の端部は引き込み管(2)に接続されるものとする。又、前記前方側の胴部からは、バイパス管(41)が水平方向に延長形成されており、このバイパス管(41)の延長端には、ガス流出管(31)が連通接続されている。
【0026】
ガス流出管(31)は、前記ガス流入管(21)と同様に逆U字状に形成されており、後方側に位置する胴部の端部(ガス流出側端部)は、送り管(2)に接続されているが、前方側に位置する胴部の端部(ガス流入側端部)は前記バイパス管(41)の反対方向へ向かって水平に開放するように構成されている。
【0027】
この実施の形態における前記ガス流入管(21)、バイパス管(41)及びガス流出管(31)は一体的に構成されていると共に、ガス流入管(21)とガス流出管(31)との間の距離は、ガス導入口部(12)とガス導出口部(13)との間の距離よりも狭く設定されているため、ガス流出管(31)の前記ガス流入側端部と、メータ本体(10)のガス導出口部(13)との間には、逆L字状の補助配管(42)が配設されている。この補助配管(42)を介して、ガスメータ(M)内のガスはガス流出管(31)に送られるように設定されている。
【0028】
又、前記ガス流出管(31)の前方側に位置する胴部の正面には、ガス流出管(31)の流路内を流れるガスの圧力を測定する圧力計(図示せず)を接続させるためのガス圧検査用プラグ(33)が、前記流路に連通するように前方へ突出している。ガス圧検査用プラグ(33)は、前記圧力計を接続させて、内蔵されている弁体(図示せず)を開弁させない限り、閉弁状態が維持されるように設定されている。
【0029】
前記ガス流入管(21)内には、図3に示すように、その流路を開閉させるための栓主体(1a)を収容するための第1栓収容部(20)が形成されており、ガス流出管(31)内には、その流路を開閉させるための補助栓(1b)を収容するための第2栓収容部(30)が形成されている。これら第1、第2栓収容部(20)(30)は、それぞれ前記バイパス管(41)の流路に開放するように構成されている。
【0030】
前記栓主体(1a)は、円錐台形状に形成されていると共に補助栓(1b)は、前記栓主体(1a)の最小径部と略一致する直径を有する円柱形に形成されており、これら栓主体(1a)及び補助栓(1b)は、前記補助栓(1b)の端面から前記栓主体(1a)側へ軸線方向に延長させた連結軸(1c)を介して直列方向に連結されて、栓連結体(1)を構成している。
【0031】
前記連結軸(1c)の端面にはその中心線の一つに沿って係合凸部(16)が突設されていると共に、これに対応する前記栓主体(1a)の端面には、前記係合凸部(16)が密に嵌め込まれる係合凹部(17)が形成されているものとする。
【0032】
前記係合凸部(16)を前記係合凹部(17)に嵌め込んだ状態において、前記栓主体(1a)と、補助栓(1b)とは、前記連結軸(1c)を介して、共回りするように連結されることとなる。
【0033】
尚、前記バイパス管(41)の長さは、前記連結軸(1c)の長さに略一致していると共に、第1、第2栓収容部(20)(30)は、栓主体(1a)及び補助栓(1b)をそれぞれ気密状態に且つ回動自在に収容可能な大きさ形状に形成されているものとする。又、ガス流入管(21)のバイパス管(41)と反対側の側壁には、前記栓連結体(1)を水平方向に挿入させるための開放筒部(14)がガス流入管(21)内の第1栓収容部(20)に開放するように突設されている。
【0034】
前記開放筒部(14)の開放端から、前記栓連結体(1)を、補助栓(1b)から先に挿入させていくと、前記補助栓(1b)は前記第2栓収容部(30)内に、連結軸(1c)はバイパス管(41)内に、そして、栓主体(1a)は第1栓収容部(20)内にそれぞれ収容されることとなる。そして、栓主体(1a)の最大径部である頂面から開放筒部(14)の開放端側へ突出させた軸部(15)に、操作つまみ(11)を一体に取付ける。これにより、操作つまみ(11)を回動させると、栓連結体(1)全体が同方向に回動することとなる。
尚、操作つまみ(11)は、栓連結体(1)と同心に設けられている円盤部の側縁の一部分からレバー部(11a)が側方へ突出した形状に形成されている。
【0035】
栓主体(1a)内に設けるガス挿通孔(50)は、栓連結体(1)の軸線に対して直角方向に栓主体(1a)の胴部を貫通しており、その貫通方向は、前記レバー部(11a)の突出方向に一致するように操作つまみ(11)は栓連結体(1)に組み付けられるものとする。
【0036】
他方、補助栓(1b)内には、図3に示すように、栓連結体(1)の軸方向に一致し且つガス流出管(31)の上流側端部に常時開放する第1挿通孔(51)と、前記第1挿通孔(51)と直角に交わると共に補助栓(1b)の胴部にそれぞれ90度の角度を介して開放する第2、第3挿通孔(52)(53)の、3つの挿通孔が内部において相互に連通するように形成されている。
【0037】
この実施の形態のガスメータ用配管装置において、通常のガス使用時においては、図3に示すように、操作つまみ(11)のレバー部(11a)は下方へ垂下された姿勢に配設されている。この状態にて、栓主体(1a)のガス挿通孔(50)の両端はガス流入管(21)の流路にそれぞれ開放すると共に、補助栓(1b)の第1挿通孔(51)はガス流出管(31)の上流側(補助配管(42)側)に開放し、第2挿通孔(52)はガス流出管(31)の下流側に開放する。この状態が第1の開放姿勢とする。このとき、第3挿通孔(53)は、第2栓収容部(30)の周壁によって閉塞されている。
【0038】
この姿勢において、引き込み管(2)から送られてくるガスは、逆U字状のガス流入管(21)を通って、メータ本体(10)内に送られ、さらに、補助配管(42)から補助栓(1b)の第1挿通孔(51)、第2挿通孔(52)を通って、ガス流出管(31)から、送り管(3)に送られることとなる。
【0039】
次に、ガスメータを交換する手順について説明する。
既設のガスメータを取り外す前に、上記第1の開放姿勢から、操作つまみ(11)を反時計回りに90度回すことにより、栓連結体(1)を、図4に示すような閉塞姿勢に回動させる。このとき、レバー部(11a)は図面には現れないが、前方に突出する態様となる。これにより、引き込み管(2)から送られてくるガスは ガス流入管(21)のうち、栓主体(1a)よりも上流側で遮断され、これと同時に、ガス流出管(31)の流路も補助栓(1b)によってその下流側の流路は遮断される。
その後、メータ本体(10)のガス導入口部(12)及びガス導出口部(13)を、ガス流入管(21)及び補助配管(42)から取外し、ガスメータ(M)を交換する。
【0040】
ガスメータ(M)の交換後には、新しいガスメータ(M)のメータ本体(10)内と、ガス導入口部(12)からガス流入管(21)の栓主体(1a)までの範囲、及び、ガス導出口部(13)から補助配管(42)及びガス流出管(31)内における補助栓(1b)の挿通孔内までの範囲には空気が充満した状態となっている。そこで、この部分のエア抜き作業を行わなければならない。
【0041】
エア抜き作業を行うには、前記ガス圧検査用プラグ(33)の保護キャップ(図示せず)を取り外し、ガス圧検査用プラグ(33)に、エア抜き用ソケット(図示せず)を接続させる。そして、操作つまみ(11)を図4の姿勢から、反時計回りにさらに90度回動させて、栓連結体(1)を図5に示す第2開放姿勢とする。
【0042】
この姿勢において、第1挿通孔(51)はガス流出管(31)の上流側に開放し、第2挿通孔(52)は第2栓収容部(30)の周壁で閉塞され、そして、図5には図示されないが、第3挿通孔(53)が、ガス圧検査用プラグ(33)の流路側へ開放することとなる。
【0043】
これにより、メータ本体(10)内の空気は、栓主体(1a)が開放姿勢にあるガス流入管(21)を通ってメータ本体(10)内に送られてくるガスに押されて、補助配管(42)内へ押し出され、補助栓(1b)内の第1挿通孔(51)から第3挿通孔(53)を通ってガス圧検査用プラグ(33)の流路へ流れていくこととなる。
【0044】
前記エア抜き用ソケットには、ガスゴム管(図示せず)が接続されており、前記ゴム管から漏出する気体が空気からガスに変わったことが確認された時点で、操作つまみ(11)を180度回して、図3に示した前記第1の開放姿勢に戻す。
これにより、メータ本体(10)内のエア抜きが完了し、ガスは通常どおり流れることとなる。
【0045】
尚、メータ本体(10)内の空気が抜けたことは、前記ガスゴム管の先端から漏れ出てくる気体の臭いや、バーナへの着火、又は、経験的な時間の経過等によって確認することができる。
【0046】
このように、ガスメータ(M)の交換作業後に必要なエア抜き作業は、ガスメータ(M)内及びガス流入管(21)のうち、栓主体(1a)よりも下流側、及びガス流出管(31)のうち、補助栓(1b)よりも上流側と補助配管(42)内の範囲においてのみ行えばよいから、ガスメータ(M)の交換及びエア抜き確認作業が屋外でのみ行うことができる。よって、家人が不在の場合でも、ガスメータ(M)の交換作業を容易に且つ迅速に行うことができる。
【0047】
又、ガス流出管(31)の上流側端部と、これに接続される補助配管(42)の下流側端部とは、シール材(43)を介して接続されているが、その接続部は、水平方向の多少のずれを許容できるように設定されている。よって、ガス流出管(31)の開放端部(上流側端部)に補助配管(42)を仮接続させた状態で、ガス流入管(21)の流出側端部をガス導入口部(12)に接続させると同時に、補助配管(42)のガス流入側端部をガス導出口部(13)に接続させる際に、ガス流出管(31)と補助配管(42)との接続部を水平方向に調整させることにより、前記ガス流入管(21)の流出側端部及び補助配管(42)のガス流入側端部を、ガス導入口部(12)及びガス導出口部(13)にそれぞれ接続させ易くなる。
【0048】
尚、図4及び図5の想像線に示ように、補助栓(1b)の周面の、第3挿通孔(53)に対向する位置に補助孔(58)を形成しておけば、栓連結体(1)を図3に示す姿勢としたときに、ガス圧検査用プラグ(33)の先端に圧力測定具を装着させることにより、ガス圧を測定することができる。
【0049】
上記実施の形態では、操作つまみ(11)の回動力を栓主体(1a)を介して補助栓(1b)に伝達させ易くするため、連結軸(1c)の長さをガス導入筒部(12)及びガス導出筒部(13)間の距離よりも短く設定し、それによって、ガス流入管(21)とガス流出管(31)との間の距離も従来のガスメータにおけるそれら間の距離よりも短く設定される構成としたが、連結軸(1c)の長さに関わらず、栓主体(1a)に加えられる回動力を補助栓(1b)に迅速且つ確実に伝達することができるのであれば、図6に示すように、ガス流入管(21)とガス流出管(31)との間の距離は従来の配管構造と同様に、ガス導入口部(12)とガス導出口部(13)との間の距離に一致させて設け、この距離の長さに一致する連結軸(1c)及びバイパス管(41)を設けることも可能である。この場合、ガス流出管(31)の流入側端部を、従来のものと同様に、ガスメータ(M)のガス導出口部(13)に直接接続させることができるので、上記した実施の形態の場合のように、補助配管(42)を設ける必要はない。
【0050】
この図6に示す第2番目の実施の形態の場合、栓主体(1a)、補助栓(1b)及び連結軸(1c)はすべて別個の部品より構成されるものとし、前記連結軸(1c)の補助栓(1b)との接続端には上記したような係合凸部(16)が突設されていると共に、補助栓(1b)の端面には、これが嵌入可能な係合凹部(17)が設けられている。前記連結軸(1c)の係合凸部(16)に係合凹部(17)を嵌め込むことにより、補助栓(1b)と連結軸(1c)とは相対回動可能に連結されることとなる。
【0051】
他方、栓主体(1a)の接続端面には、係合凸部(16)のような凸部(18)が栓主体(1a)に形成されているガス挿通孔(50)の形成方向に沿って突設されていると共に、これに対応する連結軸(1c)の連結端面には、図7に示すように、凸部(18)の一端寄りの一側面と、他端寄りの他側面にそれぞれ対接するように、一対の係合突起(19a)(19b)がそれぞれ突設されているものとする。
【0052】
又、補助栓(1b)には、栓主体(1a)のガス挿通孔(50)と同方向に貫通する第1挿通孔(54)と、これに直角に連通すると共に補助栓(1b)の周面の一に開放する第2挿通孔(55)とから、略T字状のガス挿通孔が形成されている。
【0053】
さらに、ガス流出管(31)の側壁には、補助栓(1b)が収容されている第2栓収容部(30)に開放し且つ補助栓(1b)が挿通可能な大きさの筒体(34)が突設されている。前記補助栓(1b)はこの筒体(34)の開放端から前記第2栓収容部(30)内へ収容されるものとする。尚、筒体(34)の内周面には雌ネジ部(35)が形成されており、第2栓収容部(30)に補助栓(1b)を収容させた後に、この雌ネジ部(35)に閉塞栓(36)のネジ軸を捻じ込んで、筒体(34)を閉塞させておけばよい。
【0054】
尚、上記した第1番目の実施の形態の場合と同様に、ガス圧検査用プラグ(図示せず)は、第2栓収容部(30)に連通するようにガス流出管(31)の前方へ突出しているものとする。
【0055】
図6は、ガス流入管(21)の流路及びガス流出管(31)の流路が共に閉塞された状態を表しており、このときの凸部(18)と係合突起(19a)(19b)との関係は、図7のとおりであり、補助栓(1b)においては、第2挿通孔(55)がガス流出管(31)の上流側に開放し、第1挿通孔(54)の開放部の一端は第2栓収容部(30)の周壁によって閉塞された態様となり、他端はガス圧検査用プラグの流路に向いた状態となる。
【0056】
尚、言うまでもないが、この状態においては、ガス圧検査用プラグは先端開放部に保護キャップ(図示せず)が装着されて流路は閉塞された状態となっている。
これにより、補助栓(1b)よりも下流側は補助栓(1b)によって流路が遮断された状態となる。この状態で、ガスメータ(M)の交換を行うことができる。
【0057】
ガスメータ(M)の交換後、メータ本体(10)内のエア抜きを行う際には、上記した実施の形態の場合と同様に、前記ガス圧検査用プラグから保護キャップを取り外し、エア抜き用ソケット(図示せず)を接続させる。そして、操作つまみ(11)を時計回りに90度回動させて栓主体(1a)を第2の開放姿勢とする。これにより、凸部(18)は、図7の矢印の方向に回動させられるが、この回動方向には、係合突起(19a)(19b)が形成されていないことから、栓主体(1a)が回動しても、連結軸(1c)及び補助栓(1b)は回動しない。すなわち、栓主体(1a)は開放姿勢となるが、補助栓(1b)は上記した閉塞姿勢のままであり、第1挿通孔(54)の開放端の一方がガス圧検査用プラグ側に開放する態様となる。これにより、ガスメータ(M)内の空気はガス流入管(21)から流れ込んでくるガスに押されて、ガス流出管(31)から、補助栓(1b)の第2挿通孔(55)及び第1挿通孔(54)を通ってガス圧検査用プラグ側へ排出されることとなる。
【0058】
エア抜き作業終了後、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)を元の流通状態に戻すには、前記エア抜き時の状態から 操作つまみ(11)をさらに時計回りに90度回動させる。これにより、栓主体(1a)の凸部(18)は、係合突起(19a)(19b)を同方向に押しながら回動することとなり、係合突起(19a)(19b)が栓主体(1a)の回動方向に押されることにより、連結軸(1c)、さらには、補助栓(1b)も同方向に90度回動させられることとなる。これにより、栓主体(1a)は閉塞状態となり、補助栓(1b)は、第1挿通孔(54)がガス流出管(31)の流路に沿って開通することにより、開放状態となる。
【0059】
その後、レバー部(11a)を反時計回りに90度回動させる。これにより、栓主体(1a)は90度回動させられて、ガス流入管(21)の流路は開放するが、栓主体(1a)の凸部(18)は、図8の矢印に示すように、係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動するため、連結軸(1c)及び補助栓(1b)は、栓主体(1a)に伴って回動することがなく、前記した開放姿勢が維持されることとなる。
これにより、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)の各流路は共に開放することとなり、通常のガス使用状態に戻ることとなる。
【0060】
図9に示すものは、第3番目の実施の形態を示す要部拡大断面図であり、前記第2番目の実施の形態で設けた筒体(34)を、ガス圧検査用プラグ(33)を装着させる装着部として利用できるようにしたものである。
【0061】
前記栓主体(1a)、補助栓(1b)、連結軸(1c)の結合態様は、上記第2番目の実施の形態の場合と同様な構成のものが採用可能であり、栓主体(1a)の、連結軸(1c)との連結端面には、上記したような凸部(18)が形成されており、これに対応する連結軸(1c)の連結端面には、上記したような係合突起(19a)(19b)が形成されているものとする。 そして、補助栓(1b)には、胴部を貫通する1つの貫通孔(24)と、この貫通孔(24)に対して直角に連通し且つ補助栓(1b)の周面に開放する第1補助孔(25)と、前記貫通孔(24)に対して直角に連通し且つ補助栓(1b)の筒体(34)側の端面に開放する第2補助孔(26)とからなる挿通孔が形成されている。
【0062】
前記第2補助孔(26)は、筒体(34)側に開放するように形成されているから、補助栓(1b)の回動に関わりなく、常時、ガス圧検査用プラグ(33)の流路に開放する態様となっている。
【0063】
図9は、ガス流入管(21)の流路及びガス流出管(31)の流路が共に閉塞された状態を表しており、このときの凸部(18)と係合突起(19a)(19b)との関係は、前記した図7のとおりとし、補助栓(1b)においては、第1補助孔(25)がガス流出管(31)の下流側に開放し、第2補助孔(26)がガス圧検査用プラグ(33)側に開放し、貫通孔(24)の両端は第2栓収容部(30)の周壁によって閉塞された態様となっている。
【0064】
尚、ガス圧検査用プラグ(33)の不使用時においては、二点鎖線に示すように、保護キャップ(37)が装着されることにより、ガス圧検査用プラグ(33)内の流路は閉塞されているものとする。
【0065】
この状態で、ガスメータ(M)を交換する。交換後、メータ本体(10)内のエア抜きを行う際には、操作つまみ(11)を反時計回り(図7の矢印とは逆の方向)に180度回動させる。すると、栓主体(1a)の回動に伴って、係合突起(19a)(19b)が凸部(18)によって回動方向に押され、補助栓(1b)も、連結軸(1c)を介して同方向に同角度回動させられることとなる。この回動により、図10に示すように、栓主体(1a)は閉塞状態であるが、補助栓(1b)の第1補助孔(25)がガス流出管(31)の上流側に開放するエア抜き姿勢となる(第2補助孔(26)は常時ガス圧検査用プラグ(33)側に開放している。)。この状態で、ガス圧検査用プラグ(33)の保護キャップ(37)を取り外し、エア抜き具を装着させ、その後、この姿勢から、操作つまみ(11)を時計回りに90度回動させる。
【0066】
すると、凸部(18)は、係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動することとなるから、栓主体(1a)の回動に伴って、連結軸(1c)及び補助栓(1b)が回動することがなく、補助栓(1b)の前記エア抜き姿勢を維持したまま、ガス流入管(21)が開放することとなる(図11の実線参照)。これにより、メータ本体(10)内のエア抜きが行える。
【0067】
エア抜き完了後、操作つまみ(11)を時計回りにさらに90度回動させる。すると、栓主体(1a)の凸部(18)は、図11の状態から、同図の矢印に示すように、係合突起(19a)(19b)を押しながら、同図の想像線に示す状態となり、ガス流出管(31)の流路は遮断される。そして、栓主体(1a)の回動に伴って、連結軸(1c)及び補助栓(1b)も同方向に同角度回動し、補助栓(1b)は、図12に示すように、貫通孔(24)がガス流出管(31)の流路に沿って開放する態様となる。
その後、操作つまみ(11)を反時計回りに90度回動させることにより、補助栓(1b)の開放姿勢はそのままで、栓主体(1a)を開放させることができる。
【0068】
尚、図13に示すものは、第1番目の実施の形態の変形例の説明図であり、図14は、第2番目の実施の形態の変形例の説明図、さらに、図15に示すものは、第3番目の実施の形態の変形例の説明図であり、各図は、AからDの各姿勢における栓主体(1a)、連結軸(1c)、補助栓(1b)の断面図を順に描いているものである。
【0069】
まず、図13に示す第1番目の実施の形態の変形例について説明する。
このものでは、上記した第2番目及び第3番目の実施の形態の場合と同様に、栓主体(1a)、補助栓(1b)及び連結軸(1c)はすべて別個の部品より構成されており、前記連結軸(1c)の補助栓(1b)との接続態様は上記した各実施の形態の場合と同様に、係合凸部(図示せず)とこれに対応する係合凹部(図示せず)の嵌合によって、相対回動可能に一体的に連結されるものとする。
【0070】
そして、栓主体(1a)の接続端面には、凸部(18)が栓主体(1a)のガス挿通孔(50)の形成方向と同一方向に形成されていると共に、これに対応する連結軸(1c)の連結端面には、前記凸部(18)の一端寄りの一側面と、他端寄りの他側面にそれぞれ対接するように、一対の係合突起(19a)(19b)が突設されているものとする。
【0071】
又、補助栓(1b)には、常時補助配管(42)側に開放している第1挿通孔(51)と、ガス流出管(31)の下流側又はガス圧検査用プラグ(33)の流路側に開放する補助孔(44)が形成されている。
【0072】
この実施の形態のものでは、栓主体(1a)が、図13のAの状態に示す第1閉塞姿勢とCの状態に示す第2閉塞姿勢の状態にて、ガス流入管(21)の流路は閉塞されることとなり、前記第1閉塞姿勢において、補助栓(1b)の補助孔(44)はガス圧検査用プラグ(33)の流路側に開放し(エア抜き姿勢)、ガス流出管(31)の下流側は遮断された姿勢(閉塞姿勢)となっている。すなわち、この状態においては、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)の両流路は共に遮断された態様となるため、この状態にて、ガスメータの交換を行うことができる。
【0073】
交換完了後、ガスメータ内のエア抜きを行わなければならない。このために、栓主体(1a)をAの状態から、時計回りに90度回動させてBの状態とする。栓主体(1a)を上記した方向に90度回動させても、栓主体(1a)の凸部(18)は係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動することとなるから、栓主体(1a)のみが回動することとなり、ガス流出管(31)の流路を開放させることなく、ガス流入管(21)の流路のみを開放させることができる。このとき、補助栓(1b)は、エア抜き姿勢のままであるから、ガス圧検査用プラグ(33)の先端にエア抜き具を装着させれば、エア抜き作業を行うことができる。
【0074】
エア抜き作業完了後、ガス流出管(31)の流路を開放させて、ガスを使用可能な状態に戻すために、栓主体(1a)をBの状態から、さらに時計回りに90度回動させる。これにより、栓主体(1a)の凸部(18)によって、係合突起(19a)(19b)が押されて、補助栓(1b)も90度回動し、補助孔(44)がガス流出管(31)の下流側の流路に開放する、ガス流出管(31)の流路開放状態となる。しかしながら、この状態では、栓主体(1a)は、第2閉塞姿勢のままであるから、栓主体(1a)をCの状態から、反時計回りに90度回動させて、Dの姿勢とする。こうすることにより、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)の両流路が開放し、ガスを引き込み管から屋内配管まで送り込むことができる。
【0075】
尚、このガス使用姿勢から、栓主体(1a)を反時計回りに90度回動させることにより、栓主体(1a)は上記した第1の閉塞姿勢に設定されると同時に、補助栓(1b)もガス流出管(31)の流路を遮断する閉塞姿勢となる。
【0076】
次に、図14に示す第2番目の実施の形態の変形例について説明する。
この実施の形態に示す栓主体(1a)、補助栓(1b)及び連結軸(1c)の結合態様は、図13に示した実施の形態のものと同一とし、上記した第2番目の実施の形態では、栓主体(1a)が第1の開放姿勢のときと第2の開放姿勢のときの2通りの場合において、ガス流入管(21)の流路が開放するように設定したが、この変形例のものでは、栓主体(1a)が、同図のAに示す第1の閉塞姿勢と、Cに示す第2の閉塞姿勢のときの2通りの場合においてガス流入管(21)の流路を遮断するように設定されているものとする。
【0077】
具体的には、栓主体(1a)が第1の閉塞姿勢のとき、補助栓(1b)の第1挿通孔(54)の一方開放端がガス圧検査用プラグ(33)の流路側に開放し(エア抜き姿勢)、第2挿通孔(55)はガス流出管(31)の上流側に開放する態様となるため、ガス圧検査用プラグ(33)の先端を閉塞させた状態にて、ガス流出管(31)の下流側は遮断された閉塞姿勢となる。この状態にて、ガスメータの交換を行う。
【0078】
交換完了後、ガスメータ内のエア抜きを行うために、栓主体(1a)をAの状態から、時計回りに90度回動させてBの状態とする。栓主体(1a)を上記した方向に90度回動させても、栓主体(1a)の凸部(18)は係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動することとなるから、栓主体(1a)のみが回動し、補助栓(1b)をエア抜き姿勢に維持したまま、ガス流入管(21)の流路を開放することができる。これにより、エア抜き作業を行うことができる。
【0079】
エア抜き作業完了後、栓主体(1a)をBの状態から、さらに時計回りに90度回動させ、栓主体(1a)を第2の閉塞姿勢とすると同時に、補助栓(1b)は第1挿通孔(54)がガス流出管(31)の流路に沿った開放姿勢となる。そして、栓主体(1a)をCの状態から、反時計回りに90度回動させて、Dの姿勢とすることにより、ガス通路を使用状態に戻すことができる。
【0080】
前記第3番目の実施の形態の構成と、図15に示すその変形例との関係も、上記した、第2番目の実施の形態とその変形例との関係と同様であり、前記第3番目の実施の形態のものが、栓主体(1a)が第1の開放姿勢のときと、第2の開放姿勢のときの2通りの場合において、ガス流入管(21)の流路が開放するように設定されているのに対して、この変形例のものでは、栓主体(1a)が、図15のAに示す第1の閉塞姿勢と、Cに示す第2の閉塞姿勢のときの2通りの場合においてガス流入管(21)の流路を遮断するように設定されているものとする。この変形例の場合においても、ガスメータの交換時、エア抜き時、そして、ガス使用時における栓主体(1a)及び補助栓(1b)の姿勢は上記した各実施の形態の変形例と同様に作用するものとする。
【0081】
尚、上記したすべての実施の形態においては、操作つまみ(11)の操作によって、栓主体(1a)を直接操作して、栓主体(1a)の回動に伴って、補助栓(1b)も回動するように設定したが、前記操作つまみ(11)を補助栓(1b)側に設けて、補助栓(1b)の操作に伴って、栓主体(1a)が回動される構成としても良い。
【0082】
又、バイパス管(41)をガス流入管(21)及びガス流出管(31)と別体に構成することも可能である。この場合、前記バイパス管(41)を可撓管製とすることにより、ガス流入管(21)に形成される第1栓収容部(20)に連通する接続部と、ガス流出管(31)に形成される第2栓収容部(30)に連通する接続部の位置関係が上下又は前後に多少ずれていても、位置調整しながら両者を確実に連通接続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のガスメータ用配管装置を示す正面図。
【図2】本発明の実施の形態のガスメータに接続される各種配管の様子を示す拡大斜視図。
【図3】ガス流入管(21)及びガス流出管(31)が栓連結体(1)によって第1開放姿勢に設定された様子を示す要部拡大断面図。
【図4】ガス流入管(21)及びガス流出管(31)が栓連結体(1)によって閉塞姿勢に設定された様子を示す要部拡大断面図。
【図5】ガス流入管(21)及びガス流出管(31)が栓連結体(1)によって第2開放姿勢に設定された様子を示す要部拡大断面図。
【図6】第2番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の要部拡大断面図。
【図7】図6の状態における栓主体(1a)の凸部(18)と連結軸(1c)の係合突起(19a)(19b)との関係を示す説明図。
【図8】図7の状態から90度回動させたときの栓主体(1a)の凸部(18)と連結軸(1c)の係合突起(19a)(19b)との関係を示す説明図。
【図9】第3番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の要部拡大断面図。
【図10】第3番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の補助栓(1b)をエア抜き姿勢としたときの様子を示す要部拡大断面図。
【図11】図10の状態から栓主体(1a)もエア抜き姿勢としたときの様子を示す栓主体(1a)の凸部(18)と連結軸(1c)の係合突起(19a)(19b)との関係を示す説明図。
【図12】図11の状態から凸部(18)を矢印の方向に90度回動させたときの補助栓(1b)の様子を示す断面図。
【図13】第1番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の変形例を示す概略説明図。
【図14】第2番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の変形例を示す概略説明図。
【図15】第3番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の変形例を示す概略説明図。
【図16】従来のガスメータ用配管装置を示す正面図。
【符号の説明】
(M) ・・・ガスメータ
(12) ・・・ガス導入口部
(13) ・・・ガス導出口部
(21) ・・・ガス流入管
(31) ・・・ガス流出管
(1a) ・・・栓主体
(1b) ・・・補助栓
(1c) ・・・連結軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスメータ用配管装置、特に、屋外に設置されて家庭でのガスの使用量を計測するガスメータとこれに接続される配管との構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、地中の本管から延長接続されている引き込み管(2)と各家庭内へガスを送り込むための送り管(3)との間に、前記家庭でのガスの使用量を計測するためのガスメータ(M)が設けられており、これらは屋外に設置されている。
【0003】
この種ガスメータ(M)は、図16に示すように、計測器等が内蔵されているメータ本体(10)と前記メータ本体(10)の上端部に並列状態に設けられているガス導入口部(12)とガス導出口部(13)とからなり、前記ガス導入口部(12)には、略U字状のガス流入管(21)の一端が接続され、ガス導出口部(13)には、前記ガス流入管(21)と同形のガス流出管(31)が接続されている。そして、前記ガス流入管(21)の他端(流入側端部)には、前記引き込み管(2)が継手(22)を介して接続されると共に、ガス流出管(31)の他端(流出側端部)には、前記送り管(3)が継手(32)を介して接続される。これにより、引き込み管(2)と送り管(3)とは、ガス流入管(21)、ガスメータ(M)、さらには、ガス流出管(31)を介して接続されることとなる。
【0004】
尚、ガス流入管(21)には、ガス流入管(21)内の流路を開閉させるための栓主体(23)が設けられており、ガス流出管(31)には、内部の流路に連通した検査孔(図示せず)が形成されている。この検査孔は、ガス流出管(31)のガス通路内を流れるガスの圧力を測定するための圧力計(図示せず)が接続されるものであるが、測定時以外は閉栓(5)によって閉塞されている。
【0005】
ガスメータ(M)は、所定の周期で交換する必要がある。交換作業時には、栓主体(23)を閉塞させることにより、引き込み管(2)から供給されるガスを栓主体(23)より上流側で遮断させる。これにより、ガスメータ(M)を取り外してしまってもガス流入管(21)の上流側からガスが外部に漏れ出る心配がない。
【0006】
このように、栓主体(23)を閉塞させることにより、ガスメータ(M)を取り外しても、引き込み管(2)からガスが漏れ出ることはないが、ガス流出管(31)の流入側端部が開放状態となることから、ガス流出管(31)及び送り管(3)に外部の空気が流入してしまう不都合がある。このため、ガスメータ(M)の交換終了後には、メータ本体(10)、送り管(3)、さらには送り管(3)に続く屋内側配管(4)に至る範囲においてエア抜き作業を行わなければならない。
【0007】
エア抜きが完了したかどうかは、前記屋内側配管(4)が接続されている各種ガス器具(40)を点火させて確認しなければならないため、作業者が各家庭の屋内におけるガス器具(40)の設置場所まで入り込まなければならず面倒である。
【0008】
さらには、家人が不在の場合、ガス器具(40)においてエア抜き完了を確認することができないという問題もある。そこで、前記ガス流出管(31)内にも流路開閉用の補助栓を設け、ガスメータの交換時には前記補助栓よりも下流側の流路を遮断する構成のものを発明した。(特願2001−340837)
このものでは、前記栓主体(23)と補助栓とを閉塞させることにより、前記栓主体(23)よりも上流側、及び、ガス流出管(31)のうち補助栓よりも下流側の流路が遮断されることとなり、引き込み管(2)から送られてくるガスが外部に漏れることがない上に、送り管(3)内に外部の空気が入り込むこともない。よって、ガスメータ交換後のエア抜き作業は、メータ本体内のエア抜きを行うだけで良いものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このものでは、ガス流入管(21)の栓主体(23)と、ガス流出管(31)の補助栓とに対して、それぞれ別個に開閉作業を行わなければならないから、面倒であり、作業性が悪いという問題がある。
【0010】
本発明は、『ガスメータのガス導入口部とガス導出口部にそれぞれ接続されるガス流入管及びガス流出管を備え、前記ガス流入管にはその流路を開閉するための栓主体が設けられていると共に、前記ガス流出管にはその流路に連通するガス圧検査用孔が開閉可能に設けられているガスメータ用配管装置』において、ガスメータの交換を屋外の作業だけで完了させることができるように、前記ガス流出管の流路も一時的に遮断できるようにすると共に、この遮断操作は前記栓主体の開閉操作と連動して行えるようにすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記ガス流出管内に、そのガス流路を開閉させる補助栓が回動自在に設けられ、前記栓主体と前記補助栓とは連結軸を介して連動可能に連結されている』ことである。
【0012】
上記技術的手段は次のように作用する。
ガス流入管内に設けられている栓主体と、ガス流出管に設けられている補助栓とは連結軸によって連動可能に連結されているから、どちらか一方を回動操作して、ガス流入管又はガス流出管の流路を遮断させると、他方の流路も遮断させることができる。又、流路の開放も、栓主体と補助栓のどちらか一方を回動操作することにより、両流路を開放することができる。
【0013】
*2項
1項において、『前記栓主体と前記補助栓とは前記連結軸を介して直列状態に連結されており、
前記ガス流入管内には、前記栓主体を回動自在に収容する第1栓収容部が設けられていると共に、前記ガス流出管には、前記補助栓を回動自在に収容する第2栓収容部が設けられており、
前記ガス流入管及び前記ガス流出管の間には、前記連結軸が収容され且つ両端が前記第1、第2栓収容部に各々開放するバイパス管が設けられている』ものでは、栓主体と補助栓と連結軸とは、連結軸を中央に直列状態に連結された栓連結体を構成しており、この栓連結体が、ガス流入管、バイパス管及びガス流出管内にそれぞれ収容された状態となっている。この収容状態においては、ガス流入管におけるバイパス管側への挿通孔及びガス流出管における前記バイパス管側への挿通孔は、栓主体及び補助栓によってそれぞれ閉塞されており、ガス流入管からバイパス管を介してガス流出管へガスが流出することはない。
【0014】
*3項
1項又は2項において、『前記ガス流出管と前記ガス流入管との間の距離は、ガス導入口部とガス導出口部との間の距離よりも短く設定されており、前記ガス流出管と前記ガス導出口部とは、補助配管を介して接続されている』ものでは、前記ガス流入管をガス導入口部に接続させると、ガス流出管の流入側端部と前記ガス流出管のガス導出口部との位置がずれることになるが、両者は補助配管を介して接続可能となる。これにより、ガス流入管及びガス流出管が共に開放状態にあるとき、引き込み管からのガスは前記ガス流入管、メータ本体、補助配管、ガス流出管を通って、屋内配管へ送られていくこととなる。又、前記栓主体と補助栓とを連結させる連結軸の長さを短く設定することができる
【0015】
*4項
上記1項から3項のいずれかにおいて、『前記栓主体と前記補助栓とは同時に同方向に回動して同時に流路閉塞姿勢となるように連結されており、
前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の開放姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の開放姿勢となる時に開放すると共に、
前記栓主体が前記第1の開放姿勢となるとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢となり、
前記栓主体が前記第2の開放姿勢となるとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢となるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔が形成されている』ものでは、前記栓主体は第1、第2の2通りの開放姿勢において前記ガス流入管内の流路を開放させることができ、前記第1の開放姿勢のときには、前記補助栓は、前記ガス流出管内の流路を開放させる流路開放姿勢となり、前記第2の開放姿勢のときには前記ガス流出管の前記補助栓よりも下流側の流路は閉塞されるがガス圧検査用孔側に開放するエア抜き姿勢に設定される。ガス使用時においては、前記栓主体を第1の開放姿勢とすることにより、ガス流入管の他端が接続される引き込み管から送られてくるガスは、前記ガス流入管、ガスメータのメータ本体を介して、ガス流出管の補助栓内の前記挿通孔を通って、屋内配管へ続く送り管へ送ることができる。尚、この時、前記ガス圧検査用孔は閉塞されているものとする。そして、ガスメータを取り替える際には、メータ本体を取り外す前に、栓主体又は補助栓のどちらか一方を、流路閉塞状態となるように操作する。これにより、前記ガス流入管のうち、前記栓主体よりも上流側、及び、ガス流出管のうち補助栓よりも下流側への流路は遮断され、引き込み管から送られてくるガスが外部に漏れることも、送り管内に外部の空気が入り込むこともない。
ガスメータ交換後にエア抜き作業を行うには、まず、前記ガス圧検査用孔にエア抜き具を接続させ、その後、前記栓主体が第2の開放姿勢となるように、栓主体又は補助栓を回動操作する。これにより、補助栓よりも下流側の流路は遮断させた状態のまま、引き込み管からのガスはメータ本体内に送られることとなり、メータ本体内の空気は前記ガスに押されて、ガス流出管内の補助栓の挿通孔を通って前記エア抜き具から外部へ抜けていく。エア抜き具から外部へ漏れ出てくる気体の臭いや着火の有無等からメータ本体内のエア抜きが完了したことを確認することができる。
エア抜き完了後、前記栓主体が前記第1の開放姿勢となるように前記栓主体又は補助栓を回動操作すれば、引き込み管からのガスを、メータ本体を介して送り管へ送ることができる。
【0016】
*5項
上記1項から3項のいずれかにおいて、『前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の閉塞姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の閉塞姿勢となる時に遮断されると共に、前記第1又は第2の閉塞姿勢から90度回動させたときに開放姿勢となるように設定されており、
前記栓主体が前記第1の閉塞姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢に設定されると共に、前記エア抜き姿勢は、前記栓主体を前記第1の閉塞姿勢から一方向へ90度回動させても維持されるものとし、
前記栓主体が前記第2の閉塞姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢に設定されると共に、前記流路開放姿勢は、前記栓主体を前記第2の閉塞姿勢から前記方向とは逆の方向へ90度回動させても維持されるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔を形成すると共に、前記栓主体と前記連結軸、及び前記補助栓と前記連結軸とをそれぞれ所定の連結態様に設定した』ものでは、前記栓主体は第1、第2の2通りの閉塞姿勢において前記ガス流入管内の流路を遮断させることができ、前記第1の閉塞姿勢のときには、前記ガス流出管の前記補助栓よりも下流側の流路は閉塞されるがガス圧検査用孔側に開放するエア抜き姿勢に設定されるから、前記ガス圧検査用孔を閉塞させれば、前記ガス流入管及びガス流出管の両方の流路が閉塞されることとなる。よって、この状態においてガスメータを取り外せば良い。ガスメータ交換後、栓主体を前記第1の閉塞姿勢から一方向へ90度回動させる。これにより、栓主体は開放姿勢となって、ガス流入管の流路は開放するが、補助栓は上記したエア抜き姿勢が維持される態様となるから、この状態で、ガスメータ内のエア抜きを行う。エア抜き完了後、栓主体を前記方向へさらに90度回動させることにより、栓主体は第2の閉塞姿勢となり、補助栓は流路開放姿勢となる。この状態から、栓主体を前記方向とは逆の方向に90度回動させると、補助栓を流路開放姿勢に維持させたまま、前記ガス流入管を開放させることができる。これがガス使用時の態様であり、ガスは、引き込み管からガスメータを通って送り管へ送られることとなる。
【0017】
*6項
上記1項から3項のいずれかにおいて、『前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の開放姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の開放姿勢となる時に開放すると共に、前記第1又は第2の開放姿勢から90度回動させたときに閉塞姿勢となるように設定されており、
前記栓主体が前記第1の開放姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢に設定されると共に、前記流路開放姿勢は、前記栓主体を前記第1の開放姿勢から一方向へ90度回動させて閉塞姿勢としても維持され、
前記栓主体を前記閉塞姿勢からさらに90度回動させて、前記第2の開放姿勢としたとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢となるように設定され、
前記エア抜き姿勢は、前記栓主体を前記第2の開放姿勢から前記方向とは逆の方向へ90度回動させても維持されるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔を形成すると共に、前記栓主体と前記連結軸、及び前記補助栓と前記連結軸とをそれぞれ所定の連結態様に設定した』ものでは、前記栓主体は第1、第2の2通りの開放姿勢において前記ガス流入管内の流路を開放させることができ、前記第1の開放姿勢のときには、補助栓は流路開放姿勢となる。この状態がガスの使用時の状態である。そして、ガスメータ交換時には、栓主体を一方向へ90度回動させて閉塞させるが、この状態では、補助栓はまだ前記流路開放姿勢のままである。そこで、栓主体をさらに同方向に90度回動させて第2の開放姿勢とすることにより、補助栓は前記ガス流出管の前記補助栓よりも下流側の流路は閉塞されるがガス圧検査用孔側に開放するエア抜き姿勢に設定される。この状態から、栓主体を前記回動方向とは逆の方向に90度回動させて、ガス流入管を遮断させた状態にて、ガスメータを交換することができる。交換後、栓主体を又、最初に回動させた方向に90度回動させることにより、栓主体は開放姿勢となって、ガス流入管の流路は開放するが、補助栓は上記したエア抜き姿勢が維持される態様となって、ガスメータ内のエア抜きを行う。エア抜き完了後、栓主体を前記第1の開放姿勢に戻せば、ガス流入管及びガス流出管の両流路が開放して、ガスを屋内に送ることができる。
【0018】
*7項
上記5項又は6項において、『前記連結軸は、一端が前記栓主体又は前記補助栓のどちらか一方と一体的に回動するように装着されており、
前記連結軸の他端と、前記栓主体又は前記補助栓のどちらか他方とは、相互の連結端面が対向すると共に、これら対向する連結面のどちらか一方には、その中心線に沿って凸部が形成され、他方には、前記凸部の長手方向両端寄りの側面をそれぞれ反対方向から対接する第1、第2係合突起が突設され、
前記凸部は、前記第1、第2係合突起の非形成域側へも回動可能に設定されていると共に、
前記凸部が前記第1、第2係合突起の形成域側へ回動するとき、前記栓主体と前記補助栓とは前記連結軸を介して同方向に回動するように設定されている』ものでは、凸部が前記第1、第2係合突起を押す方向に、栓主体を回動させれば、この回動に伴って補助栓も同方向に回動するが、これと逆方向に前記栓主体を回動させても、凸部は前記第1、第2係合突起が設けられていない範囲を回動することとなるから、この場合では、補助栓は回動しない。すなわち、栓主体と補助栓とは前記連結軸を介して、必ずしも共回りしない態様に連結させることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
ガスメータ交換時に、ガス流入管内に設けられている栓主体又はガス流出管に設けられている補助栓のどちらか一方を、流路を開放又は閉塞させる方向に回動操作することにより、他方も所定の姿勢となるように設定することができるから、ガス流入管及びガス流出管内の流路の開閉作業を容易に且つ迅速にさらには確実に行うことができる。又、ガスメータ交換後のエア抜き作業は、メータ本体内のエア抜きを行うだけで良いから、屋外の作業だけでガスメータの交換作業を終了させることができる。よって、各家庭内の器具設置場所まで上がり込んでエア抜きを確認する手間が省けると共に、家人が不在の場合でもガスメータの交換作業を行うことができることとなり、ガスメータ交換が容易となり、交換作業の効率が向上する上に、作業に要する時間が短縮される。
【0020】
上記の効果に加えて、2項においては、ガス流出管とガス流入管との間にバイパス管を設け、栓主体及び補助栓は第1、第2栓収容部に、連結軸はバイパス管にそれぞれ収容されるようにしたから、栓主体、補助栓及び連結軸からなる連結体の全体が外部に露出することない。よって、前記連結体の全体が気密状態を確保したまま回動可能に保護される最適な条件を提供することができる。尚、このバイパス管として可撓性管を採用した場合、前記第1、第2栓収容部間の距離又は位置に応じてバイパス管を調整することができる。
【0021】
3項においては、前記栓主体と補助栓とを連結させる連結軸の長さを比較的短く設定できるから、前記栓主体と補助栓のどちらかに加えられる回動力が他方に伝達され易くなる。よって、前記栓主体及び補助栓の回動操作をスムーズに且つ確実に行うことができる。
【0022】
4項においては、栓主体と補助栓とは連結軸を介して直列に一体的に連結させる構成としたから、栓主体と補助栓のどちらか一方を回動操作すると他方も確実に同方向に回動することとなる。このように、栓主体及び補助栓の操作が確実となり使い勝手の良いものとなる
5項及び6項においては、補助栓の姿勢を保持したまま、栓主体を開閉することができ、これは、7項における発明の構成によって達成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1は本発明実施の形態のガスメータの正面図を示しており、図2はガスメータの上方の配管部分を表した拡大斜視図であり、図3から図5は、第1番目の実施の形態の前記配管部分と栓との様子を示す要部拡大断面図である。
【0024】
第1番目の実施の形態のガスメータは、従来のものと同様に、メータ本体(10)と、その上面に並列状態に設けられているガス導入口部(12)及びガス導出口部(13)とから構成されている。
【0025】
ガス導入口部(12)の上方に接続させるガス流入管(21)は、図1及び図2に示すように、屈曲筒部の両端に直線状胴部が連続する逆U字状に形成されていると共に、前記胴部のうち、前方に位置する胴部の端部をガス導入口部(12)に接続させ、後方に位置する胴部の端部は引き込み管(2)に接続されるものとする。又、前記前方側の胴部からは、バイパス管(41)が水平方向に延長形成されており、このバイパス管(41)の延長端には、ガス流出管(31)が連通接続されている。
【0026】
ガス流出管(31)は、前記ガス流入管(21)と同様に逆U字状に形成されており、後方側に位置する胴部の端部(ガス流出側端部)は、送り管(2)に接続されているが、前方側に位置する胴部の端部(ガス流入側端部)は前記バイパス管(41)の反対方向へ向かって水平に開放するように構成されている。
【0027】
この実施の形態における前記ガス流入管(21)、バイパス管(41)及びガス流出管(31)は一体的に構成されていると共に、ガス流入管(21)とガス流出管(31)との間の距離は、ガス導入口部(12)とガス導出口部(13)との間の距離よりも狭く設定されているため、ガス流出管(31)の前記ガス流入側端部と、メータ本体(10)のガス導出口部(13)との間には、逆L字状の補助配管(42)が配設されている。この補助配管(42)を介して、ガスメータ(M)内のガスはガス流出管(31)に送られるように設定されている。
【0028】
又、前記ガス流出管(31)の前方側に位置する胴部の正面には、ガス流出管(31)の流路内を流れるガスの圧力を測定する圧力計(図示せず)を接続させるためのガス圧検査用プラグ(33)が、前記流路に連通するように前方へ突出している。ガス圧検査用プラグ(33)は、前記圧力計を接続させて、内蔵されている弁体(図示せず)を開弁させない限り、閉弁状態が維持されるように設定されている。
【0029】
前記ガス流入管(21)内には、図3に示すように、その流路を開閉させるための栓主体(1a)を収容するための第1栓収容部(20)が形成されており、ガス流出管(31)内には、その流路を開閉させるための補助栓(1b)を収容するための第2栓収容部(30)が形成されている。これら第1、第2栓収容部(20)(30)は、それぞれ前記バイパス管(41)の流路に開放するように構成されている。
【0030】
前記栓主体(1a)は、円錐台形状に形成されていると共に補助栓(1b)は、前記栓主体(1a)の最小径部と略一致する直径を有する円柱形に形成されており、これら栓主体(1a)及び補助栓(1b)は、前記補助栓(1b)の端面から前記栓主体(1a)側へ軸線方向に延長させた連結軸(1c)を介して直列方向に連結されて、栓連結体(1)を構成している。
【0031】
前記連結軸(1c)の端面にはその中心線の一つに沿って係合凸部(16)が突設されていると共に、これに対応する前記栓主体(1a)の端面には、前記係合凸部(16)が密に嵌め込まれる係合凹部(17)が形成されているものとする。
【0032】
前記係合凸部(16)を前記係合凹部(17)に嵌め込んだ状態において、前記栓主体(1a)と、補助栓(1b)とは、前記連結軸(1c)を介して、共回りするように連結されることとなる。
【0033】
尚、前記バイパス管(41)の長さは、前記連結軸(1c)の長さに略一致していると共に、第1、第2栓収容部(20)(30)は、栓主体(1a)及び補助栓(1b)をそれぞれ気密状態に且つ回動自在に収容可能な大きさ形状に形成されているものとする。又、ガス流入管(21)のバイパス管(41)と反対側の側壁には、前記栓連結体(1)を水平方向に挿入させるための開放筒部(14)がガス流入管(21)内の第1栓収容部(20)に開放するように突設されている。
【0034】
前記開放筒部(14)の開放端から、前記栓連結体(1)を、補助栓(1b)から先に挿入させていくと、前記補助栓(1b)は前記第2栓収容部(30)内に、連結軸(1c)はバイパス管(41)内に、そして、栓主体(1a)は第1栓収容部(20)内にそれぞれ収容されることとなる。そして、栓主体(1a)の最大径部である頂面から開放筒部(14)の開放端側へ突出させた軸部(15)に、操作つまみ(11)を一体に取付ける。これにより、操作つまみ(11)を回動させると、栓連結体(1)全体が同方向に回動することとなる。
尚、操作つまみ(11)は、栓連結体(1)と同心に設けられている円盤部の側縁の一部分からレバー部(11a)が側方へ突出した形状に形成されている。
【0035】
栓主体(1a)内に設けるガス挿通孔(50)は、栓連結体(1)の軸線に対して直角方向に栓主体(1a)の胴部を貫通しており、その貫通方向は、前記レバー部(11a)の突出方向に一致するように操作つまみ(11)は栓連結体(1)に組み付けられるものとする。
【0036】
他方、補助栓(1b)内には、図3に示すように、栓連結体(1)の軸方向に一致し且つガス流出管(31)の上流側端部に常時開放する第1挿通孔(51)と、前記第1挿通孔(51)と直角に交わると共に補助栓(1b)の胴部にそれぞれ90度の角度を介して開放する第2、第3挿通孔(52)(53)の、3つの挿通孔が内部において相互に連通するように形成されている。
【0037】
この実施の形態のガスメータ用配管装置において、通常のガス使用時においては、図3に示すように、操作つまみ(11)のレバー部(11a)は下方へ垂下された姿勢に配設されている。この状態にて、栓主体(1a)のガス挿通孔(50)の両端はガス流入管(21)の流路にそれぞれ開放すると共に、補助栓(1b)の第1挿通孔(51)はガス流出管(31)の上流側(補助配管(42)側)に開放し、第2挿通孔(52)はガス流出管(31)の下流側に開放する。この状態が第1の開放姿勢とする。このとき、第3挿通孔(53)は、第2栓収容部(30)の周壁によって閉塞されている。
【0038】
この姿勢において、引き込み管(2)から送られてくるガスは、逆U字状のガス流入管(21)を通って、メータ本体(10)内に送られ、さらに、補助配管(42)から補助栓(1b)の第1挿通孔(51)、第2挿通孔(52)を通って、ガス流出管(31)から、送り管(3)に送られることとなる。
【0039】
次に、ガスメータを交換する手順について説明する。
既設のガスメータを取り外す前に、上記第1の開放姿勢から、操作つまみ(11)を反時計回りに90度回すことにより、栓連結体(1)を、図4に示すような閉塞姿勢に回動させる。このとき、レバー部(11a)は図面には現れないが、前方に突出する態様となる。これにより、引き込み管(2)から送られてくるガスは ガス流入管(21)のうち、栓主体(1a)よりも上流側で遮断され、これと同時に、ガス流出管(31)の流路も補助栓(1b)によってその下流側の流路は遮断される。
その後、メータ本体(10)のガス導入口部(12)及びガス導出口部(13)を、ガス流入管(21)及び補助配管(42)から取外し、ガスメータ(M)を交換する。
【0040】
ガスメータ(M)の交換後には、新しいガスメータ(M)のメータ本体(10)内と、ガス導入口部(12)からガス流入管(21)の栓主体(1a)までの範囲、及び、ガス導出口部(13)から補助配管(42)及びガス流出管(31)内における補助栓(1b)の挿通孔内までの範囲には空気が充満した状態となっている。そこで、この部分のエア抜き作業を行わなければならない。
【0041】
エア抜き作業を行うには、前記ガス圧検査用プラグ(33)の保護キャップ(図示せず)を取り外し、ガス圧検査用プラグ(33)に、エア抜き用ソケット(図示せず)を接続させる。そして、操作つまみ(11)を図4の姿勢から、反時計回りにさらに90度回動させて、栓連結体(1)を図5に示す第2開放姿勢とする。
【0042】
この姿勢において、第1挿通孔(51)はガス流出管(31)の上流側に開放し、第2挿通孔(52)は第2栓収容部(30)の周壁で閉塞され、そして、図5には図示されないが、第3挿通孔(53)が、ガス圧検査用プラグ(33)の流路側へ開放することとなる。
【0043】
これにより、メータ本体(10)内の空気は、栓主体(1a)が開放姿勢にあるガス流入管(21)を通ってメータ本体(10)内に送られてくるガスに押されて、補助配管(42)内へ押し出され、補助栓(1b)内の第1挿通孔(51)から第3挿通孔(53)を通ってガス圧検査用プラグ(33)の流路へ流れていくこととなる。
【0044】
前記エア抜き用ソケットには、ガスゴム管(図示せず)が接続されており、前記ゴム管から漏出する気体が空気からガスに変わったことが確認された時点で、操作つまみ(11)を180度回して、図3に示した前記第1の開放姿勢に戻す。
これにより、メータ本体(10)内のエア抜きが完了し、ガスは通常どおり流れることとなる。
【0045】
尚、メータ本体(10)内の空気が抜けたことは、前記ガスゴム管の先端から漏れ出てくる気体の臭いや、バーナへの着火、又は、経験的な時間の経過等によって確認することができる。
【0046】
このように、ガスメータ(M)の交換作業後に必要なエア抜き作業は、ガスメータ(M)内及びガス流入管(21)のうち、栓主体(1a)よりも下流側、及びガス流出管(31)のうち、補助栓(1b)よりも上流側と補助配管(42)内の範囲においてのみ行えばよいから、ガスメータ(M)の交換及びエア抜き確認作業が屋外でのみ行うことができる。よって、家人が不在の場合でも、ガスメータ(M)の交換作業を容易に且つ迅速に行うことができる。
【0047】
又、ガス流出管(31)の上流側端部と、これに接続される補助配管(42)の下流側端部とは、シール材(43)を介して接続されているが、その接続部は、水平方向の多少のずれを許容できるように設定されている。よって、ガス流出管(31)の開放端部(上流側端部)に補助配管(42)を仮接続させた状態で、ガス流入管(21)の流出側端部をガス導入口部(12)に接続させると同時に、補助配管(42)のガス流入側端部をガス導出口部(13)に接続させる際に、ガス流出管(31)と補助配管(42)との接続部を水平方向に調整させることにより、前記ガス流入管(21)の流出側端部及び補助配管(42)のガス流入側端部を、ガス導入口部(12)及びガス導出口部(13)にそれぞれ接続させ易くなる。
【0048】
尚、図4及び図5の想像線に示ように、補助栓(1b)の周面の、第3挿通孔(53)に対向する位置に補助孔(58)を形成しておけば、栓連結体(1)を図3に示す姿勢としたときに、ガス圧検査用プラグ(33)の先端に圧力測定具を装着させることにより、ガス圧を測定することができる。
【0049】
上記実施の形態では、操作つまみ(11)の回動力を栓主体(1a)を介して補助栓(1b)に伝達させ易くするため、連結軸(1c)の長さをガス導入筒部(12)及びガス導出筒部(13)間の距離よりも短く設定し、それによって、ガス流入管(21)とガス流出管(31)との間の距離も従来のガスメータにおけるそれら間の距離よりも短く設定される構成としたが、連結軸(1c)の長さに関わらず、栓主体(1a)に加えられる回動力を補助栓(1b)に迅速且つ確実に伝達することができるのであれば、図6に示すように、ガス流入管(21)とガス流出管(31)との間の距離は従来の配管構造と同様に、ガス導入口部(12)とガス導出口部(13)との間の距離に一致させて設け、この距離の長さに一致する連結軸(1c)及びバイパス管(41)を設けることも可能である。この場合、ガス流出管(31)の流入側端部を、従来のものと同様に、ガスメータ(M)のガス導出口部(13)に直接接続させることができるので、上記した実施の形態の場合のように、補助配管(42)を設ける必要はない。
【0050】
この図6に示す第2番目の実施の形態の場合、栓主体(1a)、補助栓(1b)及び連結軸(1c)はすべて別個の部品より構成されるものとし、前記連結軸(1c)の補助栓(1b)との接続端には上記したような係合凸部(16)が突設されていると共に、補助栓(1b)の端面には、これが嵌入可能な係合凹部(17)が設けられている。前記連結軸(1c)の係合凸部(16)に係合凹部(17)を嵌め込むことにより、補助栓(1b)と連結軸(1c)とは相対回動可能に連結されることとなる。
【0051】
他方、栓主体(1a)の接続端面には、係合凸部(16)のような凸部(18)が栓主体(1a)に形成されているガス挿通孔(50)の形成方向に沿って突設されていると共に、これに対応する連結軸(1c)の連結端面には、図7に示すように、凸部(18)の一端寄りの一側面と、他端寄りの他側面にそれぞれ対接するように、一対の係合突起(19a)(19b)がそれぞれ突設されているものとする。
【0052】
又、補助栓(1b)には、栓主体(1a)のガス挿通孔(50)と同方向に貫通する第1挿通孔(54)と、これに直角に連通すると共に補助栓(1b)の周面の一に開放する第2挿通孔(55)とから、略T字状のガス挿通孔が形成されている。
【0053】
さらに、ガス流出管(31)の側壁には、補助栓(1b)が収容されている第2栓収容部(30)に開放し且つ補助栓(1b)が挿通可能な大きさの筒体(34)が突設されている。前記補助栓(1b)はこの筒体(34)の開放端から前記第2栓収容部(30)内へ収容されるものとする。尚、筒体(34)の内周面には雌ネジ部(35)が形成されており、第2栓収容部(30)に補助栓(1b)を収容させた後に、この雌ネジ部(35)に閉塞栓(36)のネジ軸を捻じ込んで、筒体(34)を閉塞させておけばよい。
【0054】
尚、上記した第1番目の実施の形態の場合と同様に、ガス圧検査用プラグ(図示せず)は、第2栓収容部(30)に連通するようにガス流出管(31)の前方へ突出しているものとする。
【0055】
図6は、ガス流入管(21)の流路及びガス流出管(31)の流路が共に閉塞された状態を表しており、このときの凸部(18)と係合突起(19a)(19b)との関係は、図7のとおりであり、補助栓(1b)においては、第2挿通孔(55)がガス流出管(31)の上流側に開放し、第1挿通孔(54)の開放部の一端は第2栓収容部(30)の周壁によって閉塞された態様となり、他端はガス圧検査用プラグの流路に向いた状態となる。
【0056】
尚、言うまでもないが、この状態においては、ガス圧検査用プラグは先端開放部に保護キャップ(図示せず)が装着されて流路は閉塞された状態となっている。
これにより、補助栓(1b)よりも下流側は補助栓(1b)によって流路が遮断された状態となる。この状態で、ガスメータ(M)の交換を行うことができる。
【0057】
ガスメータ(M)の交換後、メータ本体(10)内のエア抜きを行う際には、上記した実施の形態の場合と同様に、前記ガス圧検査用プラグから保護キャップを取り外し、エア抜き用ソケット(図示せず)を接続させる。そして、操作つまみ(11)を時計回りに90度回動させて栓主体(1a)を第2の開放姿勢とする。これにより、凸部(18)は、図7の矢印の方向に回動させられるが、この回動方向には、係合突起(19a)(19b)が形成されていないことから、栓主体(1a)が回動しても、連結軸(1c)及び補助栓(1b)は回動しない。すなわち、栓主体(1a)は開放姿勢となるが、補助栓(1b)は上記した閉塞姿勢のままであり、第1挿通孔(54)の開放端の一方がガス圧検査用プラグ側に開放する態様となる。これにより、ガスメータ(M)内の空気はガス流入管(21)から流れ込んでくるガスに押されて、ガス流出管(31)から、補助栓(1b)の第2挿通孔(55)及び第1挿通孔(54)を通ってガス圧検査用プラグ側へ排出されることとなる。
【0058】
エア抜き作業終了後、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)を元の流通状態に戻すには、前記エア抜き時の状態から 操作つまみ(11)をさらに時計回りに90度回動させる。これにより、栓主体(1a)の凸部(18)は、係合突起(19a)(19b)を同方向に押しながら回動することとなり、係合突起(19a)(19b)が栓主体(1a)の回動方向に押されることにより、連結軸(1c)、さらには、補助栓(1b)も同方向に90度回動させられることとなる。これにより、栓主体(1a)は閉塞状態となり、補助栓(1b)は、第1挿通孔(54)がガス流出管(31)の流路に沿って開通することにより、開放状態となる。
【0059】
その後、レバー部(11a)を反時計回りに90度回動させる。これにより、栓主体(1a)は90度回動させられて、ガス流入管(21)の流路は開放するが、栓主体(1a)の凸部(18)は、図8の矢印に示すように、係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動するため、連結軸(1c)及び補助栓(1b)は、栓主体(1a)に伴って回動することがなく、前記した開放姿勢が維持されることとなる。
これにより、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)の各流路は共に開放することとなり、通常のガス使用状態に戻ることとなる。
【0060】
図9に示すものは、第3番目の実施の形態を示す要部拡大断面図であり、前記第2番目の実施の形態で設けた筒体(34)を、ガス圧検査用プラグ(33)を装着させる装着部として利用できるようにしたものである。
【0061】
前記栓主体(1a)、補助栓(1b)、連結軸(1c)の結合態様は、上記第2番目の実施の形態の場合と同様な構成のものが採用可能であり、栓主体(1a)の、連結軸(1c)との連結端面には、上記したような凸部(18)が形成されており、これに対応する連結軸(1c)の連結端面には、上記したような係合突起(19a)(19b)が形成されているものとする。 そして、補助栓(1b)には、胴部を貫通する1つの貫通孔(24)と、この貫通孔(24)に対して直角に連通し且つ補助栓(1b)の周面に開放する第1補助孔(25)と、前記貫通孔(24)に対して直角に連通し且つ補助栓(1b)の筒体(34)側の端面に開放する第2補助孔(26)とからなる挿通孔が形成されている。
【0062】
前記第2補助孔(26)は、筒体(34)側に開放するように形成されているから、補助栓(1b)の回動に関わりなく、常時、ガス圧検査用プラグ(33)の流路に開放する態様となっている。
【0063】
図9は、ガス流入管(21)の流路及びガス流出管(31)の流路が共に閉塞された状態を表しており、このときの凸部(18)と係合突起(19a)(19b)との関係は、前記した図7のとおりとし、補助栓(1b)においては、第1補助孔(25)がガス流出管(31)の下流側に開放し、第2補助孔(26)がガス圧検査用プラグ(33)側に開放し、貫通孔(24)の両端は第2栓収容部(30)の周壁によって閉塞された態様となっている。
【0064】
尚、ガス圧検査用プラグ(33)の不使用時においては、二点鎖線に示すように、保護キャップ(37)が装着されることにより、ガス圧検査用プラグ(33)内の流路は閉塞されているものとする。
【0065】
この状態で、ガスメータ(M)を交換する。交換後、メータ本体(10)内のエア抜きを行う際には、操作つまみ(11)を反時計回り(図7の矢印とは逆の方向)に180度回動させる。すると、栓主体(1a)の回動に伴って、係合突起(19a)(19b)が凸部(18)によって回動方向に押され、補助栓(1b)も、連結軸(1c)を介して同方向に同角度回動させられることとなる。この回動により、図10に示すように、栓主体(1a)は閉塞状態であるが、補助栓(1b)の第1補助孔(25)がガス流出管(31)の上流側に開放するエア抜き姿勢となる(第2補助孔(26)は常時ガス圧検査用プラグ(33)側に開放している。)。この状態で、ガス圧検査用プラグ(33)の保護キャップ(37)を取り外し、エア抜き具を装着させ、その後、この姿勢から、操作つまみ(11)を時計回りに90度回動させる。
【0066】
すると、凸部(18)は、係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動することとなるから、栓主体(1a)の回動に伴って、連結軸(1c)及び補助栓(1b)が回動することがなく、補助栓(1b)の前記エア抜き姿勢を維持したまま、ガス流入管(21)が開放することとなる(図11の実線参照)。これにより、メータ本体(10)内のエア抜きが行える。
【0067】
エア抜き完了後、操作つまみ(11)を時計回りにさらに90度回動させる。すると、栓主体(1a)の凸部(18)は、図11の状態から、同図の矢印に示すように、係合突起(19a)(19b)を押しながら、同図の想像線に示す状態となり、ガス流出管(31)の流路は遮断される。そして、栓主体(1a)の回動に伴って、連結軸(1c)及び補助栓(1b)も同方向に同角度回動し、補助栓(1b)は、図12に示すように、貫通孔(24)がガス流出管(31)の流路に沿って開放する態様となる。
その後、操作つまみ(11)を反時計回りに90度回動させることにより、補助栓(1b)の開放姿勢はそのままで、栓主体(1a)を開放させることができる。
【0068】
尚、図13に示すものは、第1番目の実施の形態の変形例の説明図であり、図14は、第2番目の実施の形態の変形例の説明図、さらに、図15に示すものは、第3番目の実施の形態の変形例の説明図であり、各図は、AからDの各姿勢における栓主体(1a)、連結軸(1c)、補助栓(1b)の断面図を順に描いているものである。
【0069】
まず、図13に示す第1番目の実施の形態の変形例について説明する。
このものでは、上記した第2番目及び第3番目の実施の形態の場合と同様に、栓主体(1a)、補助栓(1b)及び連結軸(1c)はすべて別個の部品より構成されており、前記連結軸(1c)の補助栓(1b)との接続態様は上記した各実施の形態の場合と同様に、係合凸部(図示せず)とこれに対応する係合凹部(図示せず)の嵌合によって、相対回動可能に一体的に連結されるものとする。
【0070】
そして、栓主体(1a)の接続端面には、凸部(18)が栓主体(1a)のガス挿通孔(50)の形成方向と同一方向に形成されていると共に、これに対応する連結軸(1c)の連結端面には、前記凸部(18)の一端寄りの一側面と、他端寄りの他側面にそれぞれ対接するように、一対の係合突起(19a)(19b)が突設されているものとする。
【0071】
又、補助栓(1b)には、常時補助配管(42)側に開放している第1挿通孔(51)と、ガス流出管(31)の下流側又はガス圧検査用プラグ(33)の流路側に開放する補助孔(44)が形成されている。
【0072】
この実施の形態のものでは、栓主体(1a)が、図13のAの状態に示す第1閉塞姿勢とCの状態に示す第2閉塞姿勢の状態にて、ガス流入管(21)の流路は閉塞されることとなり、前記第1閉塞姿勢において、補助栓(1b)の補助孔(44)はガス圧検査用プラグ(33)の流路側に開放し(エア抜き姿勢)、ガス流出管(31)の下流側は遮断された姿勢(閉塞姿勢)となっている。すなわち、この状態においては、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)の両流路は共に遮断された態様となるため、この状態にて、ガスメータの交換を行うことができる。
【0073】
交換完了後、ガスメータ内のエア抜きを行わなければならない。このために、栓主体(1a)をAの状態から、時計回りに90度回動させてBの状態とする。栓主体(1a)を上記した方向に90度回動させても、栓主体(1a)の凸部(18)は係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動することとなるから、栓主体(1a)のみが回動することとなり、ガス流出管(31)の流路を開放させることなく、ガス流入管(21)の流路のみを開放させることができる。このとき、補助栓(1b)は、エア抜き姿勢のままであるから、ガス圧検査用プラグ(33)の先端にエア抜き具を装着させれば、エア抜き作業を行うことができる。
【0074】
エア抜き作業完了後、ガス流出管(31)の流路を開放させて、ガスを使用可能な状態に戻すために、栓主体(1a)をBの状態から、さらに時計回りに90度回動させる。これにより、栓主体(1a)の凸部(18)によって、係合突起(19a)(19b)が押されて、補助栓(1b)も90度回動し、補助孔(44)がガス流出管(31)の下流側の流路に開放する、ガス流出管(31)の流路開放状態となる。しかしながら、この状態では、栓主体(1a)は、第2閉塞姿勢のままであるから、栓主体(1a)をCの状態から、反時計回りに90度回動させて、Dの姿勢とする。こうすることにより、ガス流入管(21)及びガス流出管(31)の両流路が開放し、ガスを引き込み管から屋内配管まで送り込むことができる。
【0075】
尚、このガス使用姿勢から、栓主体(1a)を反時計回りに90度回動させることにより、栓主体(1a)は上記した第1の閉塞姿勢に設定されると同時に、補助栓(1b)もガス流出管(31)の流路を遮断する閉塞姿勢となる。
【0076】
次に、図14に示す第2番目の実施の形態の変形例について説明する。
この実施の形態に示す栓主体(1a)、補助栓(1b)及び連結軸(1c)の結合態様は、図13に示した実施の形態のものと同一とし、上記した第2番目の実施の形態では、栓主体(1a)が第1の開放姿勢のときと第2の開放姿勢のときの2通りの場合において、ガス流入管(21)の流路が開放するように設定したが、この変形例のものでは、栓主体(1a)が、同図のAに示す第1の閉塞姿勢と、Cに示す第2の閉塞姿勢のときの2通りの場合においてガス流入管(21)の流路を遮断するように設定されているものとする。
【0077】
具体的には、栓主体(1a)が第1の閉塞姿勢のとき、補助栓(1b)の第1挿通孔(54)の一方開放端がガス圧検査用プラグ(33)の流路側に開放し(エア抜き姿勢)、第2挿通孔(55)はガス流出管(31)の上流側に開放する態様となるため、ガス圧検査用プラグ(33)の先端を閉塞させた状態にて、ガス流出管(31)の下流側は遮断された閉塞姿勢となる。この状態にて、ガスメータの交換を行う。
【0078】
交換完了後、ガスメータ内のエア抜きを行うために、栓主体(1a)をAの状態から、時計回りに90度回動させてBの状態とする。栓主体(1a)を上記した方向に90度回動させても、栓主体(1a)の凸部(18)は係合突起(19a)(19b)の非形成域を回動することとなるから、栓主体(1a)のみが回動し、補助栓(1b)をエア抜き姿勢に維持したまま、ガス流入管(21)の流路を開放することができる。これにより、エア抜き作業を行うことができる。
【0079】
エア抜き作業完了後、栓主体(1a)をBの状態から、さらに時計回りに90度回動させ、栓主体(1a)を第2の閉塞姿勢とすると同時に、補助栓(1b)は第1挿通孔(54)がガス流出管(31)の流路に沿った開放姿勢となる。そして、栓主体(1a)をCの状態から、反時計回りに90度回動させて、Dの姿勢とすることにより、ガス通路を使用状態に戻すことができる。
【0080】
前記第3番目の実施の形態の構成と、図15に示すその変形例との関係も、上記した、第2番目の実施の形態とその変形例との関係と同様であり、前記第3番目の実施の形態のものが、栓主体(1a)が第1の開放姿勢のときと、第2の開放姿勢のときの2通りの場合において、ガス流入管(21)の流路が開放するように設定されているのに対して、この変形例のものでは、栓主体(1a)が、図15のAに示す第1の閉塞姿勢と、Cに示す第2の閉塞姿勢のときの2通りの場合においてガス流入管(21)の流路を遮断するように設定されているものとする。この変形例の場合においても、ガスメータの交換時、エア抜き時、そして、ガス使用時における栓主体(1a)及び補助栓(1b)の姿勢は上記した各実施の形態の変形例と同様に作用するものとする。
【0081】
尚、上記したすべての実施の形態においては、操作つまみ(11)の操作によって、栓主体(1a)を直接操作して、栓主体(1a)の回動に伴って、補助栓(1b)も回動するように設定したが、前記操作つまみ(11)を補助栓(1b)側に設けて、補助栓(1b)の操作に伴って、栓主体(1a)が回動される構成としても良い。
【0082】
又、バイパス管(41)をガス流入管(21)及びガス流出管(31)と別体に構成することも可能である。この場合、前記バイパス管(41)を可撓管製とすることにより、ガス流入管(21)に形成される第1栓収容部(20)に連通する接続部と、ガス流出管(31)に形成される第2栓収容部(30)に連通する接続部の位置関係が上下又は前後に多少ずれていても、位置調整しながら両者を確実に連通接続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のガスメータ用配管装置を示す正面図。
【図2】本発明の実施の形態のガスメータに接続される各種配管の様子を示す拡大斜視図。
【図3】ガス流入管(21)及びガス流出管(31)が栓連結体(1)によって第1開放姿勢に設定された様子を示す要部拡大断面図。
【図4】ガス流入管(21)及びガス流出管(31)が栓連結体(1)によって閉塞姿勢に設定された様子を示す要部拡大断面図。
【図5】ガス流入管(21)及びガス流出管(31)が栓連結体(1)によって第2開放姿勢に設定された様子を示す要部拡大断面図。
【図6】第2番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の要部拡大断面図。
【図7】図6の状態における栓主体(1a)の凸部(18)と連結軸(1c)の係合突起(19a)(19b)との関係を示す説明図。
【図8】図7の状態から90度回動させたときの栓主体(1a)の凸部(18)と連結軸(1c)の係合突起(19a)(19b)との関係を示す説明図。
【図9】第3番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の要部拡大断面図。
【図10】第3番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の補助栓(1b)をエア抜き姿勢としたときの様子を示す要部拡大断面図。
【図11】図10の状態から栓主体(1a)もエア抜き姿勢としたときの様子を示す栓主体(1a)の凸部(18)と連結軸(1c)の係合突起(19a)(19b)との関係を示す説明図。
【図12】図11の状態から凸部(18)を矢印の方向に90度回動させたときの補助栓(1b)の様子を示す断面図。
【図13】第1番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の変形例を示す概略説明図。
【図14】第2番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の変形例を示す概略説明図。
【図15】第3番目の実施の形態のガスメータ用配管装置の変形例を示す概略説明図。
【図16】従来のガスメータ用配管装置を示す正面図。
【符号の説明】
(M) ・・・ガスメータ
(12) ・・・ガス導入口部
(13) ・・・ガス導出口部
(21) ・・・ガス流入管
(31) ・・・ガス流出管
(1a) ・・・栓主体
(1b) ・・・補助栓
(1c) ・・・連結軸
Claims (7)
- ガスメータのガス導入口部とガス導出口部にそれぞれ接続されるガス流入管及びガス流出管を備え、前記ガス流入管にはその流路を開閉するための栓主体が設けられていると共に、前記ガス流出管にはその流路に連通するガス圧検査用孔が開閉可能に設けられているガスメータ用配管装置において、
前記ガス流出管内に、そのガス流路を開閉させる補助栓が回動自在に設けられ、
前記栓主体と前記補助栓とは連結軸を介して連動可能に連結されていることを特徴とするガスメータ用配管装置。 - 請求項1に記載のガスメータ用配管装置において、前記栓主体と前記補助栓とは前記連結軸を介して直列状態に連結されており、
前記ガス流入管内には、前記栓主体を回動自在に収容する第1栓収容部が設けられていると共に、前記ガス流出管には、前記補助栓を回動自在に収容する第2栓収容部が設けられており、
前記ガス流入管及び前記ガス流出管の間には、前記連結軸が収容され且つ両端が前記第1、第2栓収容部に各々開放するバイパス管が設けられているガスメータ用配管装置。 - 請求項1又は2に記載のガスメータ用配管装置において、前記ガス流出管と前記ガス流入管との間の距離は、ガス導入口部とガス導出口部との間の距離よりも短く設定されており、前記ガス流出管と前記ガス導出口部とは、補助配管を介して接続されているガスメータ用配管装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載のガスメータ用配管装置において、前記栓主体と前記補助栓とは同時に同方向に回動して同時に流路閉塞姿勢となるように連結されており、
前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の開放姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の開放姿勢となる時に開放すると共に、
前記栓主体が前記第1の開放姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢となり、
前記栓主体が前記第2の開放姿勢となるとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢となるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔が形成されているガスメータ用配管装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のガスメータ用配管装置において、前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の閉塞姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の閉塞姿勢となる時に遮断されると共に、前記第1又は第2の閉塞姿勢から90度回動させたときに開放姿勢となるように設定されており、
前記栓主体が前記第1の閉塞姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢に設定されると共に、前記エア抜き姿勢は、前記栓主体を前記第1の閉塞姿勢から一方向へ90度回動させても維持されるものとし、
前記栓主体が前記第2の閉塞姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢に設定されると共に、前記流路開放姿勢は、前記栓主体を前記第2の閉塞姿勢から前記方向とは逆の方向へ90度回動させても維持されるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔を形成すると共に、前記栓主体と前記連結軸、及び前記補助栓と前記連結軸とをそれぞれ所定の連結態様に設定したことを特徴とするガスメータ用配管装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のガスメータ用配管装置において、
前記ガス流入管の流路は、前記栓主体が第1の開放姿勢の時と、この姿勢から180度回動させた第2の開放姿勢となる時に開放すると共に、前記第1又は第2の開放姿勢から90度回動させたときに閉塞姿勢となるように設定されており、
前記栓主体が前記第1の開放姿勢のとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から下流側までを開放させる流路開放姿勢に設定されると共に、前記流路開放姿勢は、前記栓主体を前記第1の開放姿勢から一方向へ90度回動させて閉塞姿勢としても維持され、
前記栓主体を前記閉塞姿勢からさらに90度回動させて、前記第2の開放姿勢としたとき、前記補助栓は、前記ガス流出管における前記補助栓よりも上流側から前記ガス圧検査用孔までを開放させるエア抜き姿勢となるように設定され、
前記エア抜き姿勢は、前記栓主体を前記第2の開放姿勢から前記方向とは逆の方向へ90度回動させても維持されるように、前記補助栓に、内部において連通し且つ所定箇所に各々開放する複数のガス挿通孔を形成すると共に、前記栓主体と前記連結軸、及び前記補助栓と前記連結軸とをそれぞれ所定の連結態様に設定したことを特徴とするガスメータ用配管装置。 - 請求項5又は6に記載のガスメータ用配管装置において、前記連結軸は、一端が前記栓主体又は前記補助栓のどちらか一方と一体的に回動するように装着されており、
前記連結軸の他端と、前記栓主体又は前記補助栓のどちらか他方とは、相互の連結端面が対向すると共に、これら対向する連結面のどちらか一方には、その中心線に沿って凸部が形成され、他方には、前記凸部の長手方向両端寄りの側面をそれぞれ反対方向から対接する第1、第2係合突起が突設され、
前記凸部は、前記第1、第2係合突起の非形成域側へも回動可能に設定されていると共に、
前記凸部が前記第1、第2係合突起の形成域側へ回動するとき、前記栓主体と前記補助栓とは前記連結軸を介して同方向に回動するように設定されているガスメータ用配管装置。
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JP2002002389A JP3569510B2 (ja) | 2002-01-09 | 2002-01-09 | ガスメータ用配管装置 |
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