JP3676755B2 - 弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弁装置、特に、操作部の操作によって筒体内の流路が開閉する弁体を具備する弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
弁装置としては、弁体をバネによって弁座へ付勢させる常閉式のスライド弁を内蔵させたものが一般的である。
【0003】
図8に示したものは、ガス配管接続用の三方継手(4)における接続筒部の一つ(40a)に、上記したようなスライド弁を内蔵させた弁装置を装着したものである。前記弁装置は、前記第1接続筒部(40a)の開放端に装着されたプラグ部(41)と、プラグ部(41)内に収容され且つプラグ部(41)内の流路を開閉する弁体(42)と、弁体(42)よりもプラグ部(41)の奥側に収容され且つ弁体(42)をプラグ部(41)の開放端近傍に設けられた弁座(43)に密着させるように付勢するバネ(59)とから構成されている。
【0004】
前記三方継手(4)の他の第2接続筒部(40b)は、ガスメータ(M)のガス出口管(50)に接続されており、もう一つの第3接続筒部(40c)は各家庭内へガスを送り込むための送り管(5)に接続されているものとする。
【0005】
前記第1接続筒部(40a)に装着させた前記プラグ部(41)は、ガス漏れ検査器具(K)から延長させたガスホースの先端のソケット(45)を接続させるためのもので、このソケット(45)は、詳細には図示しないが、プラグ部(41)に装着させたときに、前記プラグ部(41)の先端部外周に形成されている環状凹溝(58)に嵌り込むロック用ボールと、前記弁体(42)を内方へ押圧する押圧軸と、プラグ部に装着させたときにバネによってソケットの前方へ突出する進退筒等からなる従来のカップリング装置を内蔵させたガスホース接続用のソケットである。前記ソケット(45)内にプラグ部(41)が差し込まれると、前記押圧軸によって弁体(42)が内方に押し込まれて弁座(43)から離反させられることにより、プラグ部(41)内は開弁する。これにより、ガス漏れ検査器具(K)と三方継手(4)のガス流路(46)とが連通され、ガス漏れ検査器具(K) によって、ガス漏れが検査できることとなる。又、プラグ部(41)に接続させるガスホースを利用してガスメータ(M)内のエア抜きの確認も可能となる。
【0006】
ソケット(45)をプラグ部(41)から外すと、バネ(59)の復帰力により弁体(42)が外方に押されて前記弁座(43)に密着されてプラグ部(41)は閉弁する。
このように、接続筒部(40a)に接続させたプラグ部(41)にソケット(45)を装着させるだけで、ガス漏れ検査及びガスメータ(M)内のエア抜きの確認も可能となるから、家人が不在の場合にもガス漏れ検査やエア抜きの確認作業が可能となり、作業を効率的に行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の継手に設けられている弁装置は、弁体(42)が内方に押されることにより開弁してしまうスライド弁が内蔵された構成であるから、誤操作やいたずら等で不用意に開弁されてしまうという問題がある。プラグ部(41)の不使用時には、同図に示すように、キャップ(47)を密に被覆させて不使用時におけるプラグ部(41)からのガス漏れを防止しているが、このキャップ(47)は容易に取り外すことができるため、誤操作やいたずらを確実に防止することはできない。
【0008】
本発明は、『筒体と、前記筒体内の流路を開閉する弁体と、前記弁体を開閉操作する操作筒部とを具備する弁装置』において、弁体が不用意に開弁することのない、安全性の高い弁装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記弁体は前記筒体内を螺合するように設けられていると共に、前記螺合に伴う前記筒体内での進退移動によって、前記流路が開閉されるように設定されており、
前記操作部は筒状の操作筒部とすると共に、前記筒体の開放端に対して取外し自在に且つ回動可能に設けられており、
前記弁体は前記操作筒部に対して相対回動阻止状態に連結可能とし、
前記操作筒部は、前記筒体に装着させた状態にて、一端が前記筒体の開放端から外方に突出してガスホース接続用のソケットが脱着可能なプラグ部を構成すると共に他端からは差込軸が突出する構成とし、前記弁体には、前記差込軸が相対回動阻止状態に差し込まれる孔部が形成されている』ことである。
【0010】
上記技術的手段は次のように作用する。
前記筒体内には雌ネジ部が形成され、前記弁体の外周には、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を形成しておくことにより、前記弁体は筒体内に螺合し、螺合に伴って筒体内を進退移動可能となる。筒体の開放端には、操作部としての操作筒部が回動自在に設けられており、この回動に伴って前記弁体も同方向に回動させられ、前記筒体内を軸線方向に進退移動することとなる。よって、弁体が開弁方向に移動するように前記操作筒部を回動操作すれば、前記筒体内の流路が開放し、前記操作筒部を逆方向に回動操作すれば、前記弁体が閉弁方向に移動して前記筒体内の流路は閉塞される。前記筒体内の流路の開閉に伴って、前記操作筒部内の流路も開閉することとなる。
【0011】
又、筒体の不使用時においては、操作筒部を取り外しておくことができ、弁体は前記操作筒部を回動させることによってのみ操作されるものであるから、前記操作筒部を取り外された状態においては、前記弁体は筒体内において開弁状態又は閉弁状態を維持することができる。
又、操作筒部の一端の形状を、先端外周部に環状凹溝が形成されている一般的なプラグ部の外形に一致させておけばよく、ソケットは、プラグ部に装着させたときに前記環状凹溝に嵌り込むロック用ボールと、バネによってソケットの前方へ突出する方向へ付勢されている進退筒を具備する従来のカップリング装置を内蔵させたガスホース接続用のソケットで良い。これにより、前記プラグ部にソケットをワンタッチで脱着させることができる。
前記操作筒部を前記接続筒部に装着させると、前記操作筒部の差込軸が弁体に形成した孔部に差し込まれることとなり、前記操作筒部と弁体とは共回りすることとなる。すなわち、前記操作筒部を回動させれば、弁体は接続筒部内を螺合し、その進退移動距離によって前記接続筒部内の流路を開閉させることができることとなる。
【0012】
*2項
1項において、『前記操作筒部の非装着時における前記筒体の開放端は、閉塞栓によって閉塞可能とした』ものでは、前記操作筒部を取り外した状態における前記筒体の開放端から弁体が外方に露出したり異物が侵入したりすることがない。
【0013】
*3項
上記1項又は2項において、『前記筒体は、ガス配管継手の上流端から下流端に至るガス主流路に連通するように設けられ、前記ガス主流路を遮断させた状態にて、前記弁体を開放させることにより、前記ガス配管継手の前記上流端又は下流端のどちらか一方と前記筒体とが連通して、補助流路が形成されるように設定されている』ものでは、例えば、ガスメータのガス出口管と、ガスを屋内へ送り込む送り管との間に設けられるガス配管継手に利用することができ、前記弁体を、ガスメータからのガス主流路を前記送り管側と前記操作筒部側を連通させる補助流路に切り替える切替弁として機能させることができる。ガスメータの交換作業後、ガスメータからのガスが前記操作筒部側へ流れるように弁体の開閉を設定しておくことにより、前記操作筒部を利用してガスメータ内のエア抜き完了を確認したり、前記操作筒部にガス漏れ検査器具を接続させておけば、回路内の気密検査を実施したりすることができる。又、前記ガスホースを燃料容器に接続させ、前記弁体を、ガスメータからのガスが停止したときに、操作筒部から前記送り管へ流路が開放するように弁体の開閉を設定しておけば、ガスメータの交換中でも、前記燃料容器から屋内へガスを連続して供給させることができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
弁体は筒体内を螺合しながら進退移動するように構成されており、前記弁体の螺合操作は筒体に差し込まれる操作筒部によってのみ可能としたから、筒体の不使用時には、前記操作筒部を取り外しておくことにより、前記弁体が誤操作やいたずら等によって不用意に開閉される不都合がない。よって、安全性の高い弁装置を提供することができる。
又、前記筒体に操作筒部を差し込むだけで前記操作筒部と弁体とを共回りさせることができるようにしたから、弁装置の構造が及び操作が簡単になるといった効果がある。さらに、各ガスホースの先端に接続具としてのソケットを具備させておけば、一般的なガス栓のプラグ部状に構成した操作筒部にそれぞれワンタッチで脱着可能となるから、ガスホースの操作筒部への取付け作業に手間取ることなく、容易に且つ確実にガスホースの取り付け作業を行うことができる。
【0017】
上記の効果に加えて、2項においては、不使用時における筒体の開放端を閉塞栓で閉塞しておくことにより、安全性がより一層向上する。
【0018】
さらに、3項においては、前記弁体をガス配管接続用継手の接続筒部に設ける構成とすると共に、弁体をガス主流路から補助流路へ切り替える切替弁として機能させるようにしたから、ガスメータを交換する際に、ガスメータの上流側でガス流路を遮断させても、屋内のガス器具へ続く送り管には、前記補助流路からガスを送ることができ、屋内へのガスの供給を停止させることなく、ガスメータの交換作業を行うことができる。又ガスメータ交換後のエア抜き作業も、屋外の作業だけで完了させることができるから、各家庭内の器具設置場所まで上がり込んでエア抜きを確認する手間が省けると共に、家人が不在の場合でもガスメータの交換作業を行うことができるため、ガスメータ交換が容易となり、交換作業の効率が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
本発明実施の形態の弁装置は、ガスメータ(M)のガス出口管(50)に接続されるガス配管接続用継手に設ける構成としたものである。
【0021】
前記ガスメータ(M)は、従来のものと同様な内部構造を有すると共に、図1に示すように、メータ本体の上面に、ガス入口管(51)及びガス出口管(50)が突設されており、ガス入口管(51)の上流に接続される引き込み管(55)には流路を開閉させるガス栓(56)が設けられている。この実施の形態では、ガス出口管(50)に接続させる継手を、本発明の実施の形態の弁装置を内蔵させた四方開放の配管継手(1)に差し代えた構成とする。
【0022】
配管継手(1)は、上下左右に開放する4つの接続口を有し、第1接続筒部(11)の下方開放端を前記ガス出口管(50)に接続させていると共に、一側方に開放する第2接続筒部(12)には、屋内配管(53)に連通されている送り管(5)が、直管(52)及び屈曲管(54)を介して接続される。
【0023】
又、第3接続筒部(13)は第2接続筒部(12)と相対する側方に開放していると共に、第4接続筒部(14)は上方に開放するように設けられており、全体に十字の通過孔が形成された態様となっている。
【0024】
通常のガス使用時においては、前記第3、第4接続筒部(13)(14)の開放端はそれぞれ閉塞ネジ栓(15)(16)によって気密状態に閉塞されており、引き込み管(55)から送られてくるガスは、ガスメータ(M)を通過した後、図2の矢印で示すように、前記第1接続筒部(11)が上流端となり、第2接続筒部(12)が下流端となる略逆L字状のガス主流路(10)を通って、屋内に送り込まれていくこととなる。
【0025】
第3、第4接続筒部(13)(14)の内周面には、同図に示すように、それぞれ雌ネジ部(17a)(17b)が形成されており、第3接続筒部(13)の雌ネジ部(17a)に螺合するように、切替弁(30)としての弁体が収容されていると共に、第4接続筒部(14)の雌ネジ部(17b)に螺合するように開閉弁(20)としての弁体が収容されている。
【0026】
第3、第4接続筒部(13)(14)の奥端には、前記開閉弁(20)及び切替弁(30)をそれぞれ受ける弁座部(19a)(19b)が形成されており、前記開閉弁(20)及び切替弁(30)が最終締付け位置に達するまで締付けられたとき、前記開閉弁(20)及び切替弁(30)は弁座部(19a)(19b)に密に押圧される態様となる。
【0027】
尚、開閉弁(20)の底面には、図2及び図3に示すように、環状溝が形成されていると共に前記環状溝にはシール用の環状パッキン(25)が嵌め込まれており、開閉弁(20)が弁座部(19b)に押圧されたとき、前記パッキン(25)が弁座部(19b)に密着する態様となって、第4接続筒部(14)は外周気密状態に閉塞されることとなる。
【0028】
又、切替弁(30)の底面にも、シール用の環状パッキン(36)を外嵌させており、これが弁座部(19a)に押圧されたときには、前記ガス主流路(10)が遮断されると共に、前記開閉弁(20)を開放させることにより、第3接続筒部(13)が第1接続筒部(11)と連通するように設定されている。
【0029】
すなわち、通常のガスの使用時においては、前記開閉弁(20)は弁座部(19b)に押圧されているが、切替弁(30)は弁座部(19a)に押圧されておらず、第3接続筒部(13)側へ移動させられて、前記ガス主流路(10)を開放させている。
【0030】
以下、ガスメータの取替え工事の施工手順を踏まえながら説明する。
まず、ガスメータ(M)の取替え工事の際には、メータ本体を取り外す前に、前記閉塞ネジ栓(16)を工具で取り外し、第4接続筒部(14)を開放させる。第4接続筒部(14)を開放させても、第4接続筒部(14)は開閉弁(20)によって気密状態に閉塞されているから、第4接続筒部(14)からガス主流路(10)内のガスが漏れ出ることはない。そして、閉塞ネジ栓(16)の代わりに、図4に示すように、ガス供給用プラグ(21)が嵌め込まれたネジ筒材(22)を第4接続筒部(14)の開放端に螺合接続させる。
【0031】
ガス供給用プラグ(21)はネジ筒材(22)内に相対回動可能に差し込まれた状態に一体的に構成されており、ネジ筒材(22)を、前記第4接続筒部(14)の開放端側に形成され且つ前記雌ネジ部(17b)よりも大径な雌ネジ部(18b)に螺合させることにより装着される。
【0032】
ガス供給用プラグ(21)の先端外周部には、一般的なガスホース接続用のソケットが接続されるプラグ部と同様に環状凹溝(23)が形成されていると共に、バネによって常閉方向に付勢されているリフト弁(44)が内蔵されている。前記ネジ筒材(22)よりも奥側に突出する底面にはその直径の両端に位置するように一対の差込軸(24)が突設されている。
【0033】
前記開閉弁(20)の周縁には、前記図3に示すように、90度間隔で4つの切欠(20a)が形成されており、前記差込軸(24)はこの切欠(20a)のうち、対向位置にある2つにちょうど差し込まれることにより、開閉弁(20)はガス供給用プラグ(21)と共回りするように設定される。
【0034】
例えば、第4接続筒部(14)の開放端にネジ止めされているネジ筒材(22)に対して、ガス供給用プラグ(21)をネジを締付ける方向(右回り)に回動させると、開閉弁(20)は雌ネジ部(17b)を降下していき、最終締付け位置に達するまでガス供給用プラグ(21)を締付けたとき、前記パッキン(25)が弁座部(19b)に密着させられ、第4接続筒部(14)は気密状態に閉塞される態様となる。
【0035】
逆に、ガス供給用プラグ(21)を、ネジを緩める方向(左回り)に回動させると、開閉弁(20)は雌ネジ部(17b)を上昇するため弁座部(19b)から離反させられ、前記開閉弁(20)の切欠(20a)を介してガス供給用プラグ(21)と継手(1)内とが連通することとなる。
【0036】
こうして、開閉弁(20)とガス供給用プラグ(21)とネジ筒材(22)とで、第4接続筒部(14)を開閉させるための弁装置(2)が構成されており、上記した要領で開閉弁(20)を開放させた後、ガス供給用プラグ(21)に、同図の二点鎖線に示すように、ガスホース接続用のソケット(26)を接続させる。
【0037】
ソケット(26)は、外筒の開放端からバネ(図示せず)の付勢力によって突出している進退筒(27)と、前記リフト弁(44)を内方へ押圧する押圧軸及びロック用ボール(共に図示せず)が内蔵された、一般的なガスホース用のワンタッチカップリング形式の接続具が採用可能であり、ガス供給用プラグ(21)がソケット(26)内に差し込まれることにより、前記押圧軸が前記リフト弁(44)を内方に押し下げて、ガス供給用プラグ(21)を開弁させると共に、ロック用ボールがガス供給用プラグ(21)の環状凹溝(23)に嵌り込み、進退筒(27)が前記バネの付勢力によって所定距離だけ前方へ突出する態様で、ソケット(26)は、ガス供給用プラグ(21)に抜止め状態に装着される。
【0038】
このソケット(26)は、ガスボンベ(B)に接続されたガスホース(28)の下流端に装着されており、開閉弁(20)を開放し且つソケット(26)を装着させることにより、ガスボンベ(B)から排出されてくるガスが、開弁状態に弁装置(2)を介して、図4の一点鎖線で示した矢印に示すように、ガス補助流路(29)を通って、第2接続筒部(12)から、送り管(5)へ続く直管(52)送り込まれていくこととなる。
【0039】
次に、図1及び図2の閉塞ネジ栓(15)を取り外し、代わりに、ガス圧検査用プラグ(31)が差し込まれたネジ筒材(32)を第3接続筒部(13)の開放端に捻じ込んで装着させる。
【0040】
ガス圧検査用プラグ(31)には、図4の二点鎖線で示すように、ソケット(38)が接続されており、前記ソケット(38)は、ガスホース(37)を介して、ガス圧を測定する圧力計(39)に接続されていると共に、前記ガスホース(37)は分岐されて、第3接続口(13)から配管継手(1)内に空気を送り込むためのゴム製手動ポンプ(49)と、エア抜き用開放端部(48)にも、それぞれ開閉弁(48a)(49a)を介して接続されているものとする。
【0041】
ガス圧検査用プラグ(31)はガス供給用プラグ(21)と同形に形成されており、第3接続筒部(13)内に差し込まれる他端は、角軸部(33)となっている。前記角軸部(33)の側壁部には、ガス圧検査用プラグ(31)内に連通する孔部(34)が貫通している。又、前記切替弁(30)には、前記角軸部(33)を相対回動阻止状態に収容可能な角孔(35)が形成されており、前記角孔(35)に角軸部(33)が収容された状態において、切替弁(30)とガス圧検査用プラグ(31)とネジ筒材(32)とで弁装置(3)が形成されることとなる。
【0042】
通常のガス使用時においては、切替弁(30)は、図2に示すように、第3接続筒部(13)の開放端側に位置させられており、閉塞ネジ栓(15)を取り外して、ガス圧検査用プラグ(31)を具備させたネジ筒材(32)を装着させると、ガス圧検査用プラグ(31)の角軸部(33)が切替弁(30)の角孔(35)に深く嵌り込む態様となる。その状態から、ガス圧検査用プラグ(31)を、ネジを締付ける方向(右回り)に回動させる。ガス圧検査用プラグ(31)を回動させることにより、切替弁(30)も同じ方向に回動させられ、雌ネジ部(17a)に螺合しながら奥方向へ移動していく。切替弁(30)が最終締付け位置に達するまでガス圧検査用プラグ(31)を回動させたとき、切替弁(30)はその底部に設けた前記環状パッキン(36)が弁座部(19b)に気密状態に押し付けられる態様となる。これにより、ガスメータ(M)からのガスは、図4の実線で示した矢印のように、第1接続筒部(11)から、第3接続筒部(13)内であって且つ角軸部(33)の外方の空間内に流れ、さらに、前記孔部(34)からガス圧検査用プラグ(31)内を外方へ向かって流れていくこととなる。
【0043】
この状態で、前記ガス栓(56)を閉塞させて、ガスメータ(M)の上流側でガスを遮断させた後、ガスメータ(M)の取替え作業を行う。
ガス栓(56)を閉栓させることにより、引き込み管(55)からのガスは遮断されることとなるが、屋内配管(53)へは、前記ガスボンベ(B)からのガスが前記ガス補助流路(29)を通って供給されることとなる。よって、ガスメータの交換作業中も、屋内でガス器具(57)を使用し続けることができる。
【0044】
取替え作業完了後、開閉弁(49a)を開にして、ガスホース(37)のうちゴム製手動ポンプ(49)に連通する流路を開通させ、前記ポンプ(49)から、弁装置(3)を介して、接続具(1)内に空気を送り込み、圧力計(39)を利用して、ガスメータ(M)及びガスメータ接続部の気密試験を行い、気密試験完了後、前記開閉弁(49a)を閉じる。
【0045】
その後、開閉弁(48a)を開通させると共に、ガス栓(56)を開放する。
引き込み管(55)からのガスは、新設されたガスメータ(M)内の空気を下流側へ押しながら、ガス出口管(50)から配管継手(1)内に流れ込み、前記矢印に従ってガス圧検査用プラグ(31)から、ソケット(38)に接続させたガスホース(37)に流れ込み、開放端部(48)から外方へ排出される。前記開放端部(48)から流出される気体の臭いや着火テスト等により、エア抜きが完了したことを確認することができる。
【0046】
エア抜き完了確認後、ソケット(38)をガス圧検査用プラグ(31)から取り外すと同時に、ガス圧検査用プラグ(31)を、ネジを緩める方向(左回り)に回動させて、切替弁(30)を第3接続筒部(13)の開放端側に移動させ、ガス圧検査用プラグ(31)へ流れる流路を遮断させる。これにより、前記ガス主流路(10)が開放することとなる。
【0047】
その後、続いて、ソケット(26)をガス供給用プラグ(21)から取り外すと同時に、ガス供給用プラグ(21)を、ネジを締付ける方向(右回り)に回動させて、開閉弁(20)を弁座部(19b)に押圧させてガス補助流路(29)を遮断させる。このときには、屋内への流路は、ガス補助流路(29)からガス主流路(10)へ切り替わっているから、屋内へのガスの供給は連続して行われることとなる。
【0048】
最後に、第3接続筒部(13)及び第4接続筒部(14)に、閉塞ネジ栓(15)(16)をそれぞれ螺合装着させてガスメータの取替え作業が完了する。
このように、ガスメータ(M)の交換作業中でも屋内へのガスの供給を停止させることなく、又、後に必要なエア抜き確認作業も屋外のみで行うことができるから、家人が不在の場合でも、ガスメータ(M)の交換作業を容易に且つ迅速に行うことができる。又、前記弁装置(2)(3)に設けられた開閉弁(20)及び切替弁(30)は、各プラグ(21)(31)を接続させて回動させない限り、開閉操作することができないように設定されているから、前記弁装置(2)(3)は不使用時において誤操作やいたずら等によって操作されることがなく、安全性の高いものとなる。
【0049】
図5から図7に示すものは、本発明の実施の形態における弁装置の他の使用例の説明図である。
このものでは、送り管(5)と引き込み管(55)とがガスメータ(M)の背面側に位置するように構成されているもので、図5に示すように、ガスメータ(M)の前記ガス出口管(50)には、前記第1番目の実施の形態で採用したものと略同一構造の配管継手(1)の第1接続筒部(11)が装着されており、第2接続筒部(12)は、ガスメータ(M)の後方へ延長していると共にその延長端は垂下されて、送り管(5)に接続されている。さらに、この実施の形態では、図6に示すように、ガスメータ(M)と引き込み管(55)とを繋ぐ逆U字状の接続管(60)の途中に、閉子(61)を内蔵させたガス栓(6)を設けると共に、前記ガス栓(6)に弁装置を設ける構成とする。
【0050】
ガス栓(6)は、通常のガス栓と同様に、上部の操作レバー(62)と内部の閉子(61)とは、相対回動阻止状態に構成されており、前記操作レバー(62)を回動させることによって閉子(61)の開閉操作が可能となっている。閉子(61)には、 通常のガス使用時において、引き込み管(55)側の接続管(60)に開放する第1連通孔(61a)と、ガスメータ(M)側の接続管(60)に開放する第2連通孔(61b)と、第1、第2連通孔(61a)(61b)の間に90度の角度を介して形成されている第3連通孔(61c)と、さらには、閉子(61)の上方に開放する第4連通孔(61d)が相互に連通するように貫通している。尚、前記第4連通孔(61d)の内周面には雌ネジ部が穿設されているものとする。そして、操作レバー(62)の頂面には、第4連通孔(61d)に対応するネジ孔(62a)を貫通させている。
【0051】
第4連通孔(61d)には、通常のガス使用時においては、前記第1番目の実施の形態で採用した開閉弁(20)と同様な構成の開閉栓(63)が前記雌ネジ部に最終締付け位置にまで螺合された閉状態で収容されていると共に、その上方には、プラグ栓(68)が捻じ込まれている。
【0052】
又、通常のガス使用時におけるネジ孔(62a)は、と、ネジ栓(64)と、目隠し板(65)とによって気密状態に閉塞されている。このため、引き込み管(55)からのガスは、ガス栓(6)の第1、第2連通孔(61a)(61b)を通って、接続管(60)及びガス入口管(51)を介してガスメータ(M)へ送られていき、ガスメータ(M)のガス出口管(50)から、配管継手(1)の第1接続筒部(11)から第2接続筒部(12)を通って、送り管(5)へ送られていくこととなる。
【0053】
そして、ガスメータ(M)の交換作業の際には、図5に示すように、配管継手(1)の第4接続筒部(14)に弁装置(2)を取り付けると共に、開閉弁(20)を開放させる。開閉弁(20)を開放させても、ガス供給用プラグ(21)はリフト弁(44)によって閉塞されているから、ガス供給用プラグ(21)からガスが漏れる不都合はない。
【0054】
次に、特殊工具で、ガス栓(6)の操作レバー(62)の目隠し板(65)及びネジ栓(64)を取り外し、さらには、第4連通孔(61d)のプラグ栓(68)も取り除き、図7に示すように、プラグ(66)を具備させたネジ筒材(67)を第4連通孔(61d)に螺合させる。プラグ(66)とネジ筒材(67)との組み合わせ及び第4連通孔(61d)への取り付けの要領は、上記した第1番目の実施の形態で説明した、弁装置(2)の構成及びその第4接続筒部(14)への取り付けの要領と同じとする。そして、プラグ(66)を所定の方向に回動させることにより、開閉栓(63)は第4連通孔(61d)を上方へ移動させられ、開弁状態となる。
【0055】
その後、図7に示すプラグ(66)と図5に示す前記ガス供給用プラグ(21)とに、ガスホース(7)の両端に設けた第1、第2ソケット(71)(72)をそれぞれ接続させる。これにより、プラグ(66)とガス供給用プラグ(21)とは開弁し、ガスホース(7)を介して連通することとなる。
【0056】
そして、ガス栓(6)の操作レバー(62)を反時計回りに90度回動させることにより、ガス栓(6)は、図7に示した状態となり、第1、第2連通孔(61a)(61b)は閉塞されると同時に、第3、第4連通孔(61c)(61d)が連通することとなる。これにより、引き込み管(55)から送られてくるガスは、図7の二点鎖線の矢印に示すように、ガスメータ(M)に送られることなく、ガス栓(6)の第3連通孔(61c)から、第4連通孔(61d)を通って、閉子(61)の上方へ送られ、プラグ(66)から第1ソケット(71)、ガスホース(7)、第2ソケット(72)を介して、図5に示す弁装置(2)のガス供給用プラグ(21)に送られ、図5の二点鎖線の矢印に示すように、第4接続筒部(14)から第2接続筒部(12)を介して、送り管(5)へ送られていくこととなる。
【0057】
この状態でガスメータ(M)を交換し、あとは、第1番目の実施の形態の場合と同様に、配管継手(1)の第3接続筒部(13)に接続させる弁装置(3)及びソケット(38)を介して、圧力計(39)、エア抜き用開放端部(48)、手動ポンプ(49)をそれぞれ利用して気密検査やガス抜き等を行う。
【0058】
ガスメータ(M)の交換作業完了後、プラグ(66)を回動操作して、開閉栓(63)で第4連通孔(61d)を閉塞させた後に、ガス栓(6)からネジ筒材(67)を取り外し、元通り、プラグ栓(68)を螺合させておくと共に、ネジ孔(62a)を前記ネジ栓(64)及び目隠し板(65)で閉塞させておけばよい。
【0059】
このように、第2番目の使用例では、上記した第1番目の使用例の場合と同様に、屋外のみでガスメータの交換作業ができる上に、引き込み管(55)からのガスを、ガスメータ(M)を通過させることなく、送り管(5)へ送ることができるので、第1番目の使用例で用いたようなガスボンベを用意する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の弁装置を内蔵させた配管継手をガスメータの出口管に接続させた状態を示すガスメータの配管構造を示す正面図。
【図2】図1の要部拡大断面図。
【図3】開閉弁開閉弁(20)の底面図。
【図4】本発明の実施の形態の弁装置を内蔵させた配管継手をガスメータの出口管に接続させた状態を示す要部拡大断面図であり、ガスメータ交換作業中を表すの構造の場合を示している。
【図5】本発明の実施の形態の弁装置を内蔵させた配管継手をガスメータの出口管に接続させた状態を示すガスメータの配管構造の他の使用例を示す要部拡大断面図。
【図6】本発明の実施の形態の弁装置をガス栓の操作レバーに内蔵させた使用例を示す要部拡大断面図。
【図7】図6の弁装置の使用状態を示す要部拡大断面図。
【図8】従来の弁装置を内蔵させた配管接続継手の説明図。
【符号の説明】
(13)(14)・・・・第3,4接続筒部(筒体)
(20)・・・・・開閉弁(弁体)
(30)・・・・・切替弁(弁体)
(21)・・・・・ガス供給用プラグ(操作筒部)
(31)・・・・・ガス圧検査用プラグ(操作筒部)

Claims (3)

  1. 筒体と、前記筒体内の流路を開閉する弁体と、前記弁体を開閉操作する操作部とを具備する弁装置において、
    前記弁体は前記筒体内を螺合するように設けられていると共に、前記螺合に伴う前記筒体内での進退移動によって、前記流路が開閉されるように設定されており、
    前記操作部は筒状の操作筒部とすると共に、前記筒体の開放端に対して取外し自在に且つ回動可能に設けられており、
    前記弁体は前記操作筒部に対して相対回動阻止状態に連結可能とし、
    前記操作筒部は、前記筒体に装着させた状態にて、一端が前記筒体の開放端から外方に突出してガスホース接続用のソケットが脱着可能なプラグ部を構成すると共に他端からは差込軸が突出する構成とし、前記弁体には、前記差込軸が相対回動阻止状態に差し込まれる孔部が形成されていることを特徴とする弁装置。
  2. 請求項1に記載の弁装置において、前記操作筒部の非装着時における前記筒体の開放端は、閉塞栓によって閉塞可能とした弁装置。
  3. 請求項1又は2に記載の弁装置において、前記筒体は、ガス配管継手の上流端から下流端に至るガス主流路に連通するように設けられ、前記ガス主流路を遮断させた状態にて、前記弁体を開放させると、前記ガス配管継手の前記上流端又は下流端のどちらか一方と前記筒体とが連通して、補助流路が形成されるように設定されている弁装置。
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