JP4862632B2 - ガスメータ - Google Patents

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本発明は、ガスメータを経由した後のガス配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するガスメータに関し、特に、ホームセキュリティ装置からの不在信号を受信したのち、所定の漏洩確認処理モードを実行するガスメータに関するものである。
従来、この種のガス遮断装置としては、通過ガス量に対応した流量信号を出力する流量測定部と、装置から下流側のガス通路を遮断開放する遮断部と、流量信号を監視し特定調査期間の間に流量信号が存在しない無流量時間帯を検出して保持し以後無流量時間帯になると圧力検査要求信号を出力する流量無し学習部と、無流量時間帯でかつ流量信号を受信しないときに遮断部へガス通路を遮断指示し圧力の変動を検出する圧力検知部に遮断したガス通路が所定時間内に所定値以上の圧力低下をしていないかを検知指示する圧力検査部とを備えたガス遮断装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、供給側ガス配管と需要側ガス配管との間に設けられて、需要側ガス設備におけるガス漏れを検知するガス漏れ検知装置であって、ガスの流量を検出する検出手段と、需要家がガス設備を使用する可能性が低いことを判断するガス使用可能性判断手段と、ガスを遮断する自動開閉可能な遮断弁と、この遮断弁の需要側の圧力を検出するガス圧検出手段と、ガス使用可能性判断手段より、ガス使用可能性が低いとの信号を入力されたときに、遮断弁を閉とし、その後所定時間ガス圧検出手段の検出ガス圧を監視し、この間にガス圧がある程度以上低下したことが検出された場合にガス漏れ有と判断してガス漏れ信号を発
し、ガス圧の低下が検出されなかった場合は遮断弁を開とする制御手段と、この制御手段よりのガス漏れ信号を入力されて需要家に警報を発する警報指令手段とを具備したガス漏れ検知装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、ガスが通過するガス流路と、このガス流路に設けられこのガス流路を遮断するためのガス遮断弁と、ガス流路に設けられこのガス流路を通過するガスの流量を計測するガス流量計と、ガス流路に設けられこのガス流路内のガスの圧力を検出するガス圧力検出センサと、所定時間以上ガス器具を使用していると判断できるガス流量がガス流量計によって計測されなかった場合にガス遮断弁を駆動してガス流路を遮断しガス圧力検出センサを用いてガスの圧力を監視しこのガスの圧力の変動量に基づいて微量のガス漏れの有無を検査する微量ガス漏れ検査手段と、この微量ガス漏れ検査手段による検査中にガス圧力検出センサによって検出されるガスの圧力の急激な変動を検出する圧力変動検出手段と、この圧力変動検出手段によってガスの圧力の急激な変動が検出されたときにガス器具が使用されたと判断して微量ガス漏れ検査手段による検査を中断しガス遮断弁を開ける検査中断手段を具備したガスメータが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−121763号公報 特開平8−5502号公報 特開平7−77447号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の構成は、流量無時間帯を使用パターンの学習制御により求め、この流量無時間帯に所定のガス漏洩検査を実施するというものであって、その需要家の行動パターンを確認することなく、器具使用パターンから器具を使用しない期間を求めて自動的にガス遮断弁を駆動してガス漏れの検査を行うというものであり、通常の生活パターンと異なる器具使用が発生した場合とガス漏洩検査の時期が一致した場合にガスの供給ができなくなる場合があり、需要家からガス事業者に対しての問い合わせが発生する。
また、上記特許文献2に開示された従来の構成は、流量信号を一日の時間帯と関連付けて記憶し、一日の時間帯においてガス設備使用可能性が最も少ない時間帯を選定し、該時間帯に入ったことをもってガス使用可能性が低いと判断するガス使用可能性判断手段から検査開始信号が出力されたとき、所定のガス漏洩検査を実施するというものであって、本文献のものも特許文献1と同様、需要家の行動パターンを確認することなく、自動的に漏洩検査開始タイミングを判断して行うものであり、通常の生活パターンと異なる器具使用が発生した場合とガス漏洩検査の時期が一致した場合にガスの供給ができなくなる場合があり、需要家からガス事業者に対しての問い合わせが発生するという同種の課題を有している。
さらに、上記特許文献3に開示された従来の構成のものも、微量ガス漏れ検査手段から検査開始信号が出力されたとき、所定のガス漏洩検査を実施するというものであって、本文献のものも特許文献1、2と同様、需要家の行動パターンを確認することなく、ガスの使用状態を検出して自動的に漏洩検査開始タイミングを判断して行うものである。ただ、器具使用開始が検出されたとき遮断弁を開状態に復帰させる検査中断手段を備えているため、上記特許文献1、2の課題は解消することができるが、需要家の行動パターンを確認して、不在することが確認できたとき漏洩検査を行う手段を備えていない点においては共通しているものである。
本願発明は上記課題を解決するもので、ガス流量の計測機能及び遮断機能を有するガスメータにホームセキュリティ装置からのセキュリティ情報を受信する無線モジュールを内
蔵し、セキュリティ情報として不在信号が確認できたとき漏洩検査を開始するようにしたもので、ガスの使用が発生しない環境を確実に検知することが可能となり、ガス漏れ自動検査における需要家とのトラブルを回避できるガスメータを提供するものである。
上記従来の課題を解決するために本発明のガスメータは、ガスメータを経由した後の配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するとともに、複数の相手先と電話回線以外の通信回線を用いて直接送受信が可能な無線モジュールを搭載したガスメータであって、ガス流量を計測する流量計測手段と、異常時にガス流路を遮断するガス遮断弁と、前記流量計測手段の計測結果に基づき所定の処理を行って流量情報として出力する制御回路と、ガス流路内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記遮断弁が遮断状態にあるときの前記圧力検出手段の出力よりガス漏洩状態を判断する漏洩判断手段と、複数の相手先と情報の送受信を行うメータ無線モジュールと、相手先に応じて通信周波数帯を切り替える通信切替手段と、駆動用の電池電源とを備え、前記メータ無線モジュールは、前記制御回路と一体的に構成して前記ガスメータ内に収納し、少なくとも基地局との通信周波数帯と、各種警報器から入力される信号及び外出時の不在信号をセキュリティ情報としてガスメータに送信するセキュリティ無線モジュールを備えたホームセキュリティ装置との通信周波数帯を有し、前記制御回路には、前記基地局から送信される漏洩検査指令を受信すると前記セキュリティ無線モジュールから送信される不在信号を確認する不在信号確認手段を有し、前記不在信号確認手段で不在信号が確認されたとき所定の漏洩確認動作を実施するようにしたものである。
上記発明によれば、電話回線以外の無線通信手段を用いて通信チャンネルを選択して基地局との通信が可能な無線モジュールと、ホームセキュリティ装置からのセキュリティ情報を受信可能な無線モジュールとを、ガスメータ内の計測機能及び遮断機能を有した制御回路基板に一体的に組み込んだ形態としているため、ガスメータを設置するだけで基地局と電話回線を用いることなく通信が可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局との通信をスムーズに行うことができ、ガスメータで取得した各種器具情報を基地局に迅速かつ的確に伝えることができ、また基地局からの指示に基づく各種処理を的確に実施することができる。
さらに、基地局から漏洩検査指令が送信されたとき、ホームセキュリティ装置からの不在信号を監視し不在信号を検知すると、ガスの使用が発生しない環境になったと判断して、所定の漏洩確認動作を実施するようにしたもので、需要家が外出等で不在のときにガス遮断弁の作動を伴う漏洩検査を実施するため、ガスの供給停止に関わるトラブルをなくすことができ、かつホームセキュリティ装置からのセキュリティ信号で自動的に漏洩検査を行うことができるため、ガス事業者が需要家宅に出向いて検査を行う必要がなくなり、検査の省力化も図ることができ、ガスメータ自体が情報を取得し、判断し、検査を実行するセルフチェック機能を有したガスメータを提供することができる。
本発明のガスメータは、ガスメータを設置するだけで基地局およびホームセキュリティ装置との通信が電話回線を用いることなく可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局からの各種指令及びガスメータからの各種情報をスムーズに伝達することができるとともに、家庭内で発生する各種セキュリティ情報をリアルタイムにかつ確実に取得することができる。
また、基地局から漏洩検査指令が送信されたとき、ホームセキュリティ装置からの不在信号を監視し不在信号を検知すると、ガスの使用が発生しない環境になったと判断して、所定の漏洩確認動作を実施するようにしたもので、需要家が外出等で不在のときにガス遮
断弁の作動を伴う漏洩検査を実施するため、ガスの供給停止に関わるトラブルをなくすことができ、かつホームセキュリティ装置からのセキュリティ信号で自動的に漏洩検査を行うことができるため、ガス事業者が需要家宅に出向いて検査を行う必要がなくなり、検査の省力化も図ることができ、ガスメータ自体が情報を取得し、判断し、検査を実行するセルフチェック機能を有したガスメータを提供することができる。
第1の発明は、ガスメータを経由した後の配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するとともに、複数の相手先と電話回線以外の通信回線を用いて直接送受信が可能な無線モジュールを搭載したガスメータであって、ガス流量を計測する流量計測手段と、異常時にガス流路を遮断するガス遮断弁と、前記流量計測手段の計測結果に基づき所定の処理を行って流量情報として出力する制御回路と、ガス流路内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記遮断弁が遮断状態にあるときの前記圧力検出手段の出力よりガス漏洩状態を判断する漏洩判断手段と、複数の相手先と情報の送受信を行うメータ無線モジュールと、相手先に応じて通信周波数帯を切り替える通信切替手段と、駆動用の電池電源とを備え、前記メータ無線モジュールは、前記制御回路と一体的に構成して前記ガスメータ内に収納し、少なくとも基地局との通信周波数帯と、各種警報器から入力される信号及び外出時の不在信号をセキュリティ情報としてガスメータに送信するセキュリティ無線モジュールを備えたホームセキュリティ装置との通信周波数帯を有し、前記制御回路には、前記基地局から送信される漏洩検査指令を受信すると前記セキュリティ無線モジュールから送信される不在信号を確認する不在信号確認手段を有し、前記不在信号確認手段で不在信号が確認されたとき所定の漏洩確認動作を実施するようにしたことを特徴とするものである。
そして、電話回線以外の無線通信手段を用いて通信チャンネルを選択して基地局との通信が可能な無線モジュールと、ホームセキュリティ装置からのセキュリティ情報を受信可能な無線モジュールとを、ガスメータ内の計測機能及び遮断機能を有した制御回路基板に一体的に組み込んだ形態としているため、ガスメータを設置するだけで基地局と電話回線を用いることなく通信が可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局との通信をスムーズに行うことができ、ガスメータで取得した各種器具情報を基地局に迅速かつ的確に伝えることができ、また基地局からの指示に基づく各種処理を的確に実施することができる。
さらに、基地局から漏洩検査指令が送信されたとき、ホームセキュリティ装置からの不在信号を監視し不在信号を検知すると、ガスの使用が発生しない環境になったと判断して、所定の漏洩確認動作を実施するようにしたもので、需要家が外出等で不在のときにガス遮断弁の作動を伴う漏洩検査を実施するため、ガスの供給停止に関わるトラブルをなくすことができ、かつホームセキュリティ装置からのセキュリティ信号で自動的に漏洩検査を行うことができるため、ガス事業者が需要家宅に出向いて検査を行う必要がなくなり、検査の省力化も図ることができ、ガスメータ自体が情報を取得し、判断し、検査を実行するセルフチェック機能を有したガスメータを提供することができる。
第2の発明は、メータ無線モジュールは、基地局との通信用無線モジュールとホームセキュリティ装置との通信用無線モジュールとは異なる通信周波数帯を用いて通信を行い、ホームセキュリティ装置との通信用無線モジュールは特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュールとし、基地局との通信用無線モジュールは広域通信周波数帯を有する広域通信無線モジュールとしたことを特徴とするものである。
そして、基地局とキャリアダイレクトで通信可能な広域通信無線モジュールと、特定小電力無線通信周波数帯を用いて所定の範囲内で通信可能なエリア通信無線モジュールを制御回路基板と一体的に構成し、基地局と電話回線以外の通信回線で情報の伝達を行い、ホ
ームセキュリティ装置と特定小電力無線通信周波数帯で情報の伝達を行うようにしているため、家庭内で発生するセキュリティ情報をリアルタイムにかつ確実に取得することができ、この取得情報に基づくメータ独自の流量計測機能及び遮断機能による自動漏洩検査や保安確保及び取得情報に応じた通報先への情報伝達を的確に行うことができ、流量計測機能及び遮断機能を有するガスメータを情報中継器として利用することで、家庭内における保安機能の充実や定期的な漏洩検査の実施を合理的に行うことができるとともに、セキュリティシステムの普及を促進することができる。
第3の発明は、漏洩確認動作は、基地局からの漏洩検査指令のあとホームセキュリティ装置からの不在信号を確認すると流量計測手段で流量の有無を確認し、流量なしの場合にガス遮断弁を閉じて圧力検出手段で検出されるガス圧変化が所定範囲内にあるか否かで漏洩状態を確認し、流量ありの場合は流量なしの状態が確認されるまで待機状態とすることを特徴とするものである。
そして、基地局からの漏洩検査指令を広域通信無線モジュールで受信したあと、ホームセキュリティ装置からの外出不在信号をエリア通信無線モジュールで受信すると、漏洩検査モードに入って流量なしの状態が検出されたとき漏洩確認動作を実施するようにしたもので、ガス事業者が実施する定期的な漏洩検査を、ガスメータに検査指令を送信するだけでガスメータ自体が検査可能な状況を判断するための情報を取得し、判断し、検査を実行するセルフチェック機能を有するものとなり、検査の省力化に大きく貢献することができるものである。
第4の発明は、エリア通信無線モジュールは、ホームセキュリティ装置との通信以外に特定端末装置との通信も可能とし、漏洩確認情報が発信されたときテレビあるいは携帯電話等の画面を有する特定端末装置にも送信するようにしたことを特徴とするものである。
そして、ガスメータに内蔵したエリア通信無線モジュールを用いてテレビや携帯電話等の特定端末装置とも通信できるようにすることで、自動的に実施される漏洩確認検査の情報を送信することが可能となり、テレビや携帯電話の画面上に検査状況、検査結果を表示することができ、需要家への報知義務をこれまた自動的にかつリアルタイムに果たすことが可能となる。
第5の発明は、漏洩確認動作が実施されたとき、前記エリア通信無線モジュールを用いた通信により、経過情報を残時間あるいは完了予定時刻等を前記特定端末装置に表示するようにしたことを特徴とするものである。
そして、漏洩検査が実施されたとき、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で検査完了までの残時間あるいは検査が完了する予定時刻などの情報として表示することで、外出から帰宅されたとき等、漏洩検査中であることを知らせることができ、器具の使用を差し控えてもらうことも可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを低減することができる。
第6の発明は、漏洩確認動作が実施され流量ありが確認されたとき、流量なし状態への待機状態であることを特定端末装置に表示するようにしたことを特徴とするものである。
そして、漏洩確認動作の開始において外出から帰宅して器具使用等により流量ありが確認されたときは器具の使用が停止されるまで待機状態とし、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、漏洩検査モードに入っていることを需要家に知らせることができ、器具の使用を差し控えてもらうことも可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを低減することができる。
第7の発明は、漏洩確認動作の実施中に急激なガス圧変化が確認されたとき、遮断弁を開状態に復帰して漏洩確認動作を中断すると共に、中断状態であることを特定端末装置に表示するようにしたことを特徴とするものである。
そして、漏洩検査の実施中にガス圧検出手段で検出されるガス圧が急激に減少方向に変化したとき外出から帰宅してガス器具が使用されたと判断して、遮断弁を開状態に復帰させてガスの供給を開始して漏洩検査を中断しガス器具の使用を優先させると共に、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、漏洩検査中であったことを需要家に知らせることができ、器具の使用を最小限に抑えてもらうことも可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを低減することができる。
第8の発明は、漏洩検査結果を基地局に通報し復帰許可指令を受信すると、遮断弁を開状態に復帰してガスの供給動作を可能にすると共に、漏洩検査結果で問題がなく正常に復帰したことを特定端末装置に表示するようにしたことを特徴とするものである。
そして、漏洩検査が完了するとその結果を基地局に送信し、異常がない場合基地局から送信される復帰許可指令に基づいて遮断弁を開状態に復帰させてガスの供給を開始すると共に、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、需要家に対してガス漏れ等の異常がなく検査が完了したことを報知することができる。
第9の発明は、漏洩検査結果を基地局に通報し復帰禁止指令を受信すると、遮断弁を遮断状態に保持してガスの供給動作を不可にすると共に、漏洩検査結果で問題が発生し修理が必要であることを特定端末装置に表示するようにしたことを特徴とするものである。
そして、漏洩検査が完了するとその結果を基地局に送信し、異常がある場合基地局から送信される復帰禁止指令に基づいて遮断弁を閉状態に保持してガスの供給を停止すると共に、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、需要家に対して修理が必要であること、修理完了までガスの供給が停止されることを報知することができるため、検査完了に伴うトラブルを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるガスメータと基地局及び需要家宅との通信形態の全体構成図、図2は同ガスメータにおける各種警報器との通信形態を示す図、図3は同ガスメータにおけるセキュリティ情報の処理制御ブロック、図4は同ガスメータにおけるガスメータの外観及び構成部品を示す図、図5は同ガスメータの内部構成図、図6は同ガスメータの制御回路基板の構成ブロック図である。
図1において、まずガスメータ2を経由した後の配管に接続される複数のガス器具及びガスメータ2が保有する通信機能について説明する。
各家庭のガス供給管1の入口部分にガスメータ2が設置され、このガスメータ2を経由した後のガス配管3から分岐して家庭で使用する種々のガス器具が設置された場所まで配管されガスが供給される。例えば、屋外にはガス給湯器4が設置され、このガス給湯器4で生成される湯が水配管を介して台所の給湯栓5、浴槽やシャワー装置が設置された風呂6、リビング等に設置された床暖房7に供給され、種々の使用形態を形成している。
また、屋内にあっては、台所に設置されたガステーブル8、リビングや寝室等に設置されたガスファンヒータ9にガスが供給され、必要に応じて適宜使用される。
そして、設置されたガス器具が使用されガスの消費が発生するとガスメータ2でその使用量が計測され、そのデータが所定期間毎に累積記憶されている。このガスメータ2に記憶されたデータはガス事業者15からの定期的なデータ要求指令に基づいて所定の情報処理を行った後、ガス料金やガス使用量あるいはガス事業者15が提供する割引サービス等の情報として需要家13及びガス事業者15に送信される。
この送信手段としては、図4に示すようにガスメータ2に内蔵された制御装置を構成する制御回路基板10に一体的に組み込まれた無線モジュール11を用いて行い、この無線モジュール11はコネクタ10dで着脱自在に制御回路基板10にオンボードされ、無線モジュール11を搭載せず通信機能を有しないガスメータと無線モジュール11を搭載した通信機能を有するガスメータを任意に選択できる構成とし、ガスメータ2の共通化を図り、通信機能の有無に関係なく使用できるようにしている。
また、無線モジュール11を着脱自在な構成とすることで、通信機能を有する場合であっても通信規格を取得した無線モジュールを搭載すれば、ガスメータ本体で通信機としての規格を取得する必要がなく、ガスメータを変更する場合等において規制を受けることなく比較的自由に変更が可能となる。
そして、図6に示すように無線モジュール11は、基地局14と通信するために電話回線とは異なる、例えば200MHzや他の通信周波数帯を有し複数の通信チャンネルを有する広域通信無線モジュール11aと、需要家宅13内のテレビ12a、パソコンあるいは携帯電話12b等の特定端末装置12、あるいは家庭内に設置された各種警報器に接続し家庭内で発生する各種セキュリティ情報を一括管理するホームセキュリティ装置と通信するために、例えば429MHz等の特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュール11bで構成し、流量信号やセンサ信号に基づいてガス使用量の算出あるいは地震、ガス漏れ等の異常検知を行う制御回路10aからのデータ、さらには基地局14を介してガス事業者15から送信される各種情報、さらにはホームセキュリティ装置から送信される各種情報、受信すると、その受信データに応じて、例えばガス料金、ガス使用量あるいは地震、ガス漏れ等の異常発生に伴うガス遮断弁の作動、さらにはセキュリティ情報に応じた各種処理等、需要家に報知すべき内容の場合はエリア通信無線モジュール11bを用いて需要家宅13内のテレビ12aあるいは携帯電話12b等の特定端末装置12にデータを送信し、ホームセキュリティ装置からセキュリティ情報が送信された場合はその情報を受信し制御回路10aに入力する。
そして、図7に示すように特定端末装置12にもガスメータ2に内蔵してあるエリア通信無線モジュール11bと同一の通信周波数帯を有する無線モジュール11cを内蔵あるいは一体的に取り付けることで、ガスメータ2から送信されるデータを受信することができ、このデータをテレビ12aあるいは携帯電話12bの画面を通じて表示することで、ガスメータから直接需要家に対して情報の伝達を行うことができ、従来のように、ガスメータ2からガス事業者15にデータを送信し、ガス事業者15でデータ処理を行った情報、例えば料金通知等の葉書を郵送等で需要家に送付するという情報伝達方法を採用する必要がなくなるため、通知作業に要する工数を削減でき、かつ通知用葉書等の郵送費用の発生もなくなり、通知業務の合理化を実現することでガス料金の低減に寄与するものである。
また、ガスメータ2から特定端末装置12に各種情報を送信した場合は、エリア通信無線モジュール11bから広域通信無線モジュール11aに報知完了信号を送り、広域通信
無線モジュール11aはこの報知完了信号を基地局14に送信し、ガス事業者15に需要家への情報伝達が完了したことを通知する。なお、この場合、特定端末装置12からの応答信号を受信して報知完了信号を送信することが好ましく、より確実に需要家への情報伝達を行うことができ、合理的な情報伝達システムを構築することができる。
また、図2に示すようにホームセキュリティ装置25にも同様にガスメータ2に内蔵してあるエリア通信無線モジュール11bと同一の通信周波数帯を有するセキュリティ無線モジュール11dを内蔵あるいは一体的に取り付けることで、各種警報器からのセキュリティ情報をガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bに送信することができ、ガスメータ2の制御回路10aでセキュリティ情報に応じて予め定めた処理を実行することができ、ガスメータ2の遮断機能を用いて保安を確保しつつ、情報中継器として活用することができる。さらに、ホームセキュリティ装置25には外出等で不在するときに不在信号を出力する不在登録手段27を有し、この不在登録手段27を操作すると不在信号がセキュリティ無線モジュール11dよりガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bに送信され、ガスメータ2の制御回路10aで予め定められた不在信号受信時の処理モードを実行するようにしている。
次に、ガスメータ2の基本機能である制御回路10aに内蔵されたガス流量を計測し所定の処理を行って流量情報として出力する流量計測処理手段について簡単に説明すると、ガスメータ2には図4、図5に示すように、ガス入口2aとガス出口2bを有し、その間のガス流路内に異常時にガスを遮断する遮断弁2cとガス流量を計測する一対の超音波センサ17が設けられ、その下流側にガス圧を検出する圧力センサ2dが配置されている。また、超音波センサ17からの信号でガス流量を算出する制御回路10aを搭載した制御回路基板10がガスメータ2の表示部2eに液晶表示器10eを臨ますように配置され、さらに、制御回路10aを駆動させるための電池2fが収納されている。また、遮断弁2cが作動した後の復帰動作を手動で行う手段として復帰ボタン2gが配置されている。
そして、ガス流量を計測する流量計測部17と制御回路10aは、例えば図9に示すように、ガス流路に一対の超音波センサを配置し流路を流れる流量に応じて変化する伝播時間を計測することで流量を測定するものがある。以下、その構成を説明すると、超音波を送信または受信する第1送受信器17Aと受信または送信する第2送受信器17Bが流れ方向に配置され、制御回路10aを構成する切換手段を有する計測制御部18によって送受信の切り換えが可能になっており、ガス等の流体の流れ状態を検出している。この第1送受信器17Aと第2送受信器17Bの信号を処理して流量を計測するもので、具体的には、まず計測制御部18により第1送受信器17Aを駆動し、第2送受信器17Bに向け、すなわち上流から下流に超音波を送信する。そして第2送受信器17Bで受信した信号を計測制御部18に設けた増幅手段により増幅し、この増幅された信号は基準信号と比較され、基準信号以上の信号が検出された後、計測制御部18に設けた繰り返し手段により上記の送受信を所定の回数を繰り返し、それぞれの時間値を計測制御部18に設けたタイマカウンタのような計時手段で計測する。
次に、切換手段を有する計測制御部18で第1送受信器17Aと第2送受信器17Bの送受信を切換えて、第2送受信器17Bから第1送受信器17A、すなわち下流から上流に向かって超音波信号を送信し、この送信を前述のように繰り返し、それぞれの時間値を計測する。そして、第1送受信器17Aと第2送受信器17Bとの超音波の伝搬時間差から流路16の大きさや流体の流れ状態を考慮して信号処理手段19で流量値を求める。求められた流量データは情報記憶手段10bで累積され、所定期間毎の累積データとして記憶される。
また、流量計測部17が配置された流路16内には異常時等にガスの流れを遮断する遮
断弁2cが設けられ、信号処理手段19で求められる流量値が異常に多い場合や通常考えられる使用時間を超えて流量値が検出されるような場合に異常と判断して遮断弁2cを作動させてガス流路16を遮断する。
また、感震装置21から地震や衝撃信号、圧力センサ2dから異常なガス圧の信号が入力されると、制御回路10aを介して遮断弁2cを作動させてガス流路16を遮断すると共に、センターに通報する。
次に、ガスメータ2に内蔵した無線モジュール11を用いた情報伝達の一例を説明すると、まずガス事業者15からの検針指示が基地局14を介して広域通信周波数帯(例えば、200MHz)で送信された場合、ガスメータ2に内蔵してある広域通信無線モジュール11aが受信し、その検針指示情報が同一基板に搭載してある制御回路10aに送られる。制御回路10aには流量計測手段で計測された流量データが所定期間毎に累積され、その累積データ、あるいは料金データに変換した情報が情報記憶手段10bに記憶されており、ガス事業者15からの検針指示情報が入力されると制御回路10aは情報記憶手段10bの流量累積データ、あるいは料金データに変換した情報を通信切替手段10cを介してエリア通信無線モジュール11b及び広域通信無線モジュール11aに送り、広域通信無線モジュール11aは広域通信周波数帯(例えば、200MHz)で基地局14に送信し、基地局14から専用回線を用いてガス事業者15に検針情報が伝達される。また、エリア通信無線モジュール11bは特定小電力無線通信周波数帯(例えば、429MHz)でテレビ12a等の特定端末装置12に一体的に取り付けた無線モジュール11cに送信し、画面上に例えば、図8(a)に示すような料金情報や使用量を表示する。そして、特定端末装置12への送信が完了すると、上記した如く、報知完了信号をガス事業者15に送信し、需要家への情報伝達が完了したことを通知する。
また、地震や衝撃等で遮断弁2cが作動した場合において原因究明がなされ、ガス事業者15からの復帰指示が基地局14を介して広域通信周波数帯(例えば、200MHz)で送信された場合、ガスメータ2に内蔵してある広域通信無線モジュール11aが受信し、その復帰指示情報が同一基板に搭載してある制御回路10aに送られる。制御回路10aは復帰指示情報が入力されると、情報記憶手段10bに記憶されている復帰作業に関する情報を通信切替手段10cを介してエリア通信無線モジュール11bに送り、エリア通信無線モジュール11bは特定小電力無線通信周波数帯(例えば、429MHz)でテレビ12a等の特定端末装置12に一体的に取り付けた無線モジュール11cに送信し、画面上に例えば、図8(b)に示すような復帰作業の手順を表示する。そして、特定端末装置12への送信が完了すると、上記した如く、報知完了信号をガス事業者15に送信し、需要家への情報伝達が完了したことを通知する。
以上のように、制御回路10aには伝達する情報に応じて通信する相手先に対応して通信周波数帯の異なる無線モジュールを選択すべく通信切替手段10cを有しており、例えば、ガス事業者15からの検針指令の場合は、広域通信無線モジュール11aで受信した情報によりガス事業者15と特定端末装置12に情報記憶手段10bの記憶情報を伝達する必要があり、この場合は、例えば200MHzの通信周波数帯を有する広域通信無線モジュール11aと、例えば429MHzの特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュール11bを選択し、ガス事業者15からの復帰指示の場合は、特定端末装置12に情報記憶手段10bの記憶情報を伝達するだけでよく、この場合は、例えば429MHzの特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュール11bを選択すればよい。
なお、広域通信無線モジュール11aとエリア通信無線モジュール11bはそれぞれ別々に設けてもよく、共通の無線モジュールとし通信周波数帯を広域通信周波数帯と特定小
電力無線通信周波数帯で切替えるようにしてもよいもので、前者の場合、通信切替手段10cは広域通信無線モジュール11aとエリア通信無線モジュール11bを選択する必要があり、同時通信が可能というメリットがある反面、設置スペース大やコスト高というデメリットを有している。後者の場合、通信切替手段10cは通信相手先に応じて通信周波数帯を切替える必要があり、設置スペース小やコスト安というメリットがある反面、同時通信ができず交互通信になるというデメリットを有している。
次に、以上のような通信機能を有するガスメータにおいて、家庭内に設置されている複数の警報器、例えば火災報知器22、CO検知器23、侵入検知器24に接続し、家庭内で発生する各種セキュリティ情報を一括管理するホームセキュリティ装置25に内蔵されたセキュリティ無線モジュール11dから、各種警報器で検出されるセキュリティ情報を区別するための識別コードを付与してガスメータ2のエリア通信無線モジュール11bに送信される。このセキュリティ情報に対応したガスメータ2の処理内容について具体的に説明する。
図3に示すように、ホームセキュリティ装置25に内蔵のセキュリティ無線モジュール11dからガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bに識別コード付セキュリティ情報が送信されると、制御回路10aに設けられた識別判別コード10fでセキュリティ情報の種類が判別され、グループ選別手段10gでセキュリティ情報の対応として、例えばガス遮断弁2cの遮断機能を伴う第1グループ10kに属するセキュリティ情報か、ガスメータ2の機能に関係ない第2グループ10mに属するセキュリティ情報か、さらに不在登録手段27の操作で不在信号が出力された第3グループ10nに属するセキュリティ情報かを選別する。
そして、各種セキュリティ情報に対応した処理を予め設定してある警報処理モード設定手段10jからグループ選別手段10gで選別されたセキュリティ情報に対応する処理モードを選択して処理モード実行手段10hで処理を実行する。例えば、識別コード判別手段10fで火災報知器22で検知したセキュリティ情報と判別された場合は、グループ選別手段10gでガス遮断弁2cの遮断動作が必要であると判断して第1グループ10kに属するセキュリティ情報として登録し、警報処理モード設定手段10jで定めたガス遮断弁2cの遮断動作とガス事業者15への通報処理を処理モード実行手段10hで実行する。
また、識別コード判別手段10fで侵入検知器24で検知したセキュリティ情報と判別された場合は、グループ選別手段10gでガスメータ2の遮断機能を必要としない第2グループ10mに属するセキュリティ情報として登録し、警報処理モード設定手段10jで定めた警備会社26への通報処理を処理モード実行手段10hで実行する。
そして、処理モード実行手段10hで実行される通報処理において、セキュリティ情報に応じて通報先を変更しなければいけないような場合は通信チャンネル選択手段10iで必要な相手先の通信チャンネル、つまり通信周波数帯を選択して広域通信無線モジュール11aを用いて、例えばガス事業者15や警備会社26に対して通信する。
また、ガス事業者15から定期的な漏洩検査指令が基地局14を介して発信されると、広域通信無線モジュール11aが受信し検査指令判定手段10pで判定され、不在信号確認手段10qに入力される。不在信号確認手段10qは、エリア通信無線モジュール11bで受信したセキュリティ情報の中にグループ選別手段10gで選別された第3グループ10nに属するセキュリティ情報、つまり外出時不在信号があるか否かを監視し、不在信号を検出すると漏洩検査手段10rで所定の漏洩検査モードを実行する。
漏洩検査モードに入ると、まず流量計測手段17によりガス流路16内にガスの流れが存在するか否かを計測する。不在信号が出力されているにもかかわらず流量計測手段17により流量ありが検出された場合はガス器具が使用されていると判断して、ガス器具の使用が停止され流量なしが検出されるまで待機モードとして漏洩確認動作を一時中断する。
そして、流量なしが検出されるとガス遮断弁2cを強制的に遮断してガス遮断弁2cの下流側に設けたガス圧検出手段である圧力センサ2dで検出されるガス流路16内のガス圧を制御回路10aに設けた漏洩判断手段28で監視し、所定期間内のガス圧変化が所定の範囲を超えて低下する場合にガス漏れが有りと判断してガス遮断弁2cの復帰動作を禁止する。また、所定期間内のガス圧変化が所定の範囲内の場合はガス漏れ無しと判断してガス遮断弁2cの復帰動作を行う。この場合の復帰動作はガス事業者15から送信される復帰許可信号で自動的に復帰動作を行う構成とすることが、不在時のガス使用がないときに行う自動漏洩検査としては望ましい。
また、本実施の形態では、漏洩確認動作が開始されると、ガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bを用いてテレビ12aや携帯電話12b等の特定端末装置12にその経過情報を表示するようにしており、例えば図10(b)に示すように、「ガス漏れ検査実施中です」「あと、○○分で完了します」というメッセージと共に、残時間をビジュアルに表示することで、外出から帰宅したときにガスの漏洩検査をしていることを知らせることができる。なお、経過情報の表示形態としては上記に限定されるものではなく、完了予定時刻を表示してもよく、単に検査中であることだけを表示するようにしてもよい。
また、他の表示形態としては、不在信号を出力した後に外出を取りやめた場合等、漏洩確認動作が実施され流量ありが確認されたとき、流量なし状態への待機状態であることを特定端末装置12に表示するようにしてもよく、これにより需要家に検査開始段階であることを通知し、需要家に対して器具の使用を差し控えてもらうことが可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを抑制することができる。
また、上記漏洩確認動作中に圧力センサ2dが急激な低下方向の圧力変化を検出したときは、外出から帰宅して器具栓が開放され使用開始状態にあると判断して、ガス遮断弁2cを開放状態にしてガスの供給動作を開始し、漏洩確認動作を一時的に中断する。そして、このときも特定端末装置12の画面上に漏洩確認動作を一時中断したことを表示するようにし、これにより需要家に検査中であることを通知し、器具の使用を最小限に抑えてもらうことが可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを抑制することができる。
そして、上記漏洩検査結果は広域通信無線モジュール11aを用いて基地局14に送信され、ガス事業者15はこの漏洩検査結果より異常がないと判断した場合は復帰許可指令を送信し、広域通信無線モジュール11aがこの指令を受信すると、制御回路10aはガス遮断弁2cを開状態に復帰してガスの供給を開始すると共に、通信切替手段10cによりエリア通信無線モジュール11bを用いて、図10(a)に示すように、テレビ12a等の特定端末装置12に検査完了信号を送って、画面上に検査が完了したこと、異常がなかったことを表示する。
また、上記検査結果において異常があると判断された場合は復帰禁止指令を送信し、広域通信無線モジュール11aがこの指令を受信すると、制御回路10aはガス遮断弁2cを閉状態に保持してガスの供給を停止すると共に、通信切替手段10cによりエリア通信無線モジュール11bを用いてテレビ12a等の特定端末装置12に検査異常信号を送って、画面上にガス漏れが確認されたこと、修理が必要なこと、ガス供給ができないこと等
を表示するようにしている。
以上のように本実施の形態によれば、電話回線以外の無線通信手段を用いて通信チャンネルを選択して基地局との通信が可能な無線モジュールと、ホームセキュリティ装置からのセキュリティ情報を受信可能な無線モジュールとを、ガスメータ内の計測機能及び遮断機能を有した制御回路基板に一体的に組み込んだ形態としているため、ガスメータを設置するだけで基地局と電話回線を用いることなく通信が可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局との通信をスムーズに行うことができ、ガスメータで取得した各種器具情報を基地局に迅速かつ的確に伝えることができ、また基地局からの指示に基づく各種処理を的確に実施することができる。
さらに、基地局から漏洩検査指令が送信されたとき、ホームセキュリティ装置からの不在信号を監視し不在信号を検知すると、ガスの使用が発生しない環境になったと判断して、所定の漏洩確認動作を実施するようにしたもので、需要家が外出等で不在のときにガス遮断弁の作動を伴う漏洩検査を実施するため、ガスの供給停止に関わるトラブルをなくすことができ、かつホームセキュリティ装置からのセキュリティ信号で自動的に漏洩検査を行うことができるため、ガス事業者が需要家宅に出向いて検査を行う必要がなくなり、検査の省力化も図ることができ、ガスメータ自体が情報を取得し、判断し、検査を実行するセルフチェック機能を有したガスメータを提供することができる。
また、基地局とキャリアダイレクトで通信可能な広域通信無線モジュールと、特定小電力無線通信周波数帯を用いて所定の範囲内で通信可能なエリア通信無線モジュールを制御回路基板と一体的に構成し、基地局と電話回線以外の通信回線で情報の伝達を行い、ホームセキュリティ装置と特定小電力無線通信周波数帯で情報の伝達を行うようにしているため、家庭内で発生するセキュリティ情報をリアルタイムにかつ確実に取得することができ、この取得情報に基づくメータ独自の流量計測機能及び遮断機能による自動漏洩検査や保安確保及び取得情報に応じた通報先への情報伝達を的確に行うことができ、流量計測機能及び遮断機能を有するガスメータを情報中継器として利用することで、家庭内における保安機能の充実や定期的な漏洩検査の実施を合理的に行うことができるとともに、セキュリティシステムの普及を促進することができる。
また、基地局からの漏洩検査指令を広域通信無線モジュールで受信したあと、ホームセキュリティ装置からの外出不在信号をエリア通信無線モジュールで受信すると、漏洩検査モードに入って流量なしの状態が検出されたとき漏洩確認動作を実施するようにしたもので、ガス事業者が実施する定期的な漏洩検査を、ガスメータに検査指令を送信するだけでガスメータ自体が検査可能な状況を判断するための情報を取得し、判断し、検査を実行するセルフチェック機能を有するものとなり、検査の省力化に大きく貢献することができるものである。
また、ガスメータに内蔵したエリア通信無線モジュールを用いてテレビや携帯電話等の特定端末装置とも通信できるようにすることで、自動的に実施される漏洩確認検査の情報を送信することが可能となり、テレビや携帯電話の画面上に検査状況、検査結果を表示することができ、需要家への報知義務をこれまた自動的にかつリアルタイムに果たすことが可能となる。
また、漏洩検査が実施されたとき、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で検査完了までの残時間あるいは検査が完了する予定時刻などの情報として表示することで、外出から帰宅されたとき等、漏洩検査中であることを知らせることができ、器具の使用を差し控えてもらうことも可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを低減することができる。
また、漏洩確認動作の開始において外出から帰宅して器具使用等により流量ありが確認されたときは器具の使用が停止されるまで待機状態とし、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、漏洩検査モードに入っていることを需要家に知らせることができ、器具の使用を差し控えてもらうことも可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを低減することができる。
また、漏洩検査の実施中にガス圧検出手段で検出されるガス圧が急激に減少方向に変化したとき外出から帰宅してガス器具が使用されたと判断して、遮断弁を開状態に復帰させてガスの供給を開始して漏洩検査を中断しガス器具の使用を優先させると共に、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、漏洩検査中であったことを需要家に知らせることができ、器具の使用を最小限に抑えてもらうことも可能となり、器具使用に伴う検査の中断等のトラブルを低減することができる。
また、漏洩検査が完了するとその結果を基地局に送信し、異常がない場合基地局から送信される復帰許可指令に基づいて遮断弁を開状態に復帰させてガスの供給を開始すると共に、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、需要家に対してガス漏れ等の異常がなく検査が完了したことを報知することができる。
また、漏洩検査が完了するとその結果を基地局に送信し、異常がある場合基地局から送信される復帰禁止指令に基づいて遮断弁を閉状態に保持してガスの供給を停止すると共に、その状況をテレビや携帯電話等の特定端末装置で表示することで、需要家に対して修理が必要であること、修理完了までガスの供給が停止されることを報知することができるため、検査完了に伴うトラブルを低減することができる。
また、ガスメータに内蔵の無線モジュールと同一の通信周波数帯を有する無線モジュールをテレビあるいは携帯電話に設けることで、ガスメータから送信される各種表示情報をテレビあるいは携帯電話の表示部で表示することができ、外出から帰宅した場合に対応して、その時の状況をリアルタイムで需要家に伝達することができ、漏洩検査に関連するトラブルを低減することができる。
本発明のガスメータによれば、セキュリティ情報として不在信号が確認できたとき漏洩検査を開始するようにしたもので、ガスの使用が発生しない環境を確実に検知することが可能となり、ガス漏れ自動検査における需要家とのトラブルを回避でき、定期検査を伴う各種メータにも適用することができる。
本発明の実施の形態1におけるガスメータの通信形態を示す構成図 同ガスメータにおける各種警報器との通信形態を示す図 同ガスメータにおけるセキュリティ情報の処理制御ブロック図 同ガスメータにおけるガスメータの外観及び構成部品を示す図 同ガスメータの内部構成図 同ガスメータの制御回路基板の構成ブロック図 同ガスメータと特定端末装置の通信形態を示す図 (a)同特定端末装置における料金情報表示形態を示す図(b)同特定端末装置における復帰情報表示形態を示す図 同ガスメータの制御回路の構成ブロック図 (a)同特定端末装置における漏洩検査情報表示形態を示す図(b)同特定端末装置における別の漏洩検査情報表示形態を示す図
2 ガスメータ
2c ガス遮断弁
10 制御回路基板
10a 制御回路
10b 情報記憶手段
10c 通信切替手段
10f 識別コード判別手段
10g グループ選別手段
10h 処理モード実行手段
10i 通信チャンネル選択手段
10j 警報処理モード設定手段
10P 検査指令判定手段
10q 不在信号確認手段
10r 漏洩検査実行手段
11 無線モジュール
11a 広域通信無線モジュール
11b、11c、11d エリア通信無線モジュール
12 特定端末装置
12a テレビ
12b 携帯電話
14 基地局
15 ガス事業者
17 流量計測手段(流量計測処理手段)
25 ホームセキュリティ装置
27 不在信号登録手段

Claims (9)

  1. ガスメータを経由した後の配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するとともに、複数の相手先と電話回線以外の通信回線を用いて直接送受信が可能な無線モジュールを搭載したガスメータであって、ガス流量を計測する流量計測手段と、異常時にガス流路を遮断するガス遮断弁と、前記流量計測手段の計測結果に基づき所定の処理を行って流量情報として出力する制御回路と、ガス流路内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記遮断弁が遮断状態にあるときの前記圧力検出手段の出力よりガス漏洩状態を判断する漏洩判断手段と、複数の相手先と情報の送受信を行うメータ無線モジュールと、相手先に応じて通信周波数帯を切り替える通信切替手段と、駆動用の電池電源とを備え、
    前記メータ無線モジュールは、前記制御回路と一体的に構成して前記ガスメータ内に収納し、少なくとも基地局との通信周波数帯と、各種警報器から入力される信号及び外出時の不在信号をセキュリティ情報としてガスメータに送信するセキュリティ無線モジュールを備えたホームセキュリティ装置との通信周波数帯を有し、
    前記制御回路には、前記基地局から送信される漏洩検査指令を受信すると前記セキュリティ無線モジュールから送信される不在信号を確認する不在信号確認手段を有し、前記不在信号確認手段で不在信号が確認されたとき所定の漏洩確認動作を実施するようにしたガスメータ。
  2. メータ無線モジュールは、基地局との通信用無線モジュールとホームセキュリティ装置との通信用無線モジュールとは異なる通信周波数帯を用いて通信を行い、
    ホームセキュリティ装置との通信用無線モジュールは特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュールとし、基地局との通信用無線モジュールは広域通信周波数帯を有する広域通信無線モジュールとした請求項1記載のガスメータ。
  3. 漏洩確認動作は、基地局からの漏洩検査指令で不在信号を確認すると流量計測手段で流量の有無を確認し、流量なしの場合にガス遮断弁を閉じて圧力検出手段で検出されるガス圧変化が所定範囲内にあるか否かで漏洩状態を確認し、流量ありの場合は流量なしの状態が確認されるまで待機状態とする請求項1または2記載のガスメータ。
  4. エリア通信無線モジュールは、ホームセキュリティ装置との通信以外に特定端末装置との
    通信も可能とし、漏洩確認情報が発信されたときテレビあるいは携帯電話等の画面を有する特定端末装置にも送信するようにした請求項記載のガスメータ。
  5. 漏洩確認動作が実施されたとき、前記エリア通信無線モジュールを用いた通信により、経過情報を残時間あるいは完了予定時刻等を前記特定端末装置に表示するようにした請求項4記載のガスメータ。
  6. 漏洩確認動作が実施され流量ありが確認されたとき、流量なし状態への待機状態であることを特定端末装置に表示するようにした請求項4または5に記載のガスメータ。
  7. 漏洩確認動作の実施中に急激なガス圧変化が確認されたとき、遮断弁を開状態に復帰して漏洩確認動作を中断すると共に、中断状態であることを特定端末装置に表示するようにした請求項〜6のいずれか1項記載のガス遮断装置。
  8. 漏洩検査結果を基地局に通報し復帰許可指令を受信すると、遮断弁を開状態に復帰してガスの供給動作を可能にすると共に、漏洩検査結果で問題がなく正常に復帰したことを特定端末装置に表示するようにした請求項〜7のいずれか1項記載のガス遮断装置。
  9. 漏洩検査結果を基地局に通報し復帰禁止指令を受信すると、遮断弁を遮断状態に保持してガスの供給動作を不可にすると共に、漏洩検査結果で問題が発生し修理が必要であることを特定端末装置に表示するようにした請求項〜8のいずれか1項記載のガス遮断装置。
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