JP3568759B2 - 乗用移動農機におけるミッション - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば乗用田植機などの乗用移動農機に係り、詳しくは走行用駆動軸に伝達されるエンジンの動力から施肥ポンプの駆動力を出力するようにした乗用移動農機におけるミッションに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の乗用田植機におけるミッションは、例えば図6に示すように構成されている。すなわち、図示を省略したエンジンからの動力は、まず無段変速装置1を介してミッション入力軸2に入力され、次いでメインクラッチ2aによって断続されながら走行用第1軸3を介して走行用第2軸4から出力される。走行用第2軸4の回転は、前輪駆動軸5に伝達されるとともに、前輪駆動軸5から後輪駆動軸6に伝達される。そして、走行用第1軸3には主変速シフトギヤ3aおよび副変速シフトギヤ3bが設けられ、主変速シフトギヤ3aによってミッション入力軸2の回転が伝達されるとともに、副変速シフトギヤ3bによって走行用第2軸4に回転が伝達される。
【0003】
この走行用第2軸4にはギヤ4aが設けられ、また前輪駆動軸5にはデファレンシャル7が設けられる。そして、ギヤ4aにデファレンシャル7のリングギヤ7aを噛合させて走行用第2軸4の回転を前輪駆動軸5に伝達し、リングギヤ7aにギヤ6aを噛合させて前輪駆動軸5の回転を後輪駆動軸6に伝達している。
【0004】
また、ミッション入力軸2に入力された動力は、植付け用変速機構8を介して植付け用PTO軸9に出力され、この植付け用PTO軸9に施肥ポンプを駆動させるための動力伝達機構(図示省略)が接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、走行用第1軸3に止着した主変速シフトギヤ3aおよび副変速シフトギヤ3bに主変速シフトシャフト(図示せず)および副変速シフトシャフト(図示せず)を組み付けている。この場合、一端が回転自在に支持された走行用第1軸3の他端をミッションケース10に支持させてから主変速シフトギヤ3aおよび副変速シフトギヤ3bに主変速シフトシャフトおよび副変速シフトシャフトを組み付けることは非常に困難を伴う。このため、ベアリング軸受3cによって走行用第1軸3の他端を支持する前に、主変速シフトギヤ3aに主変速シフトシャフトを組み付けるとともに、副変速シフトギヤ3bに副変速シフトシャフトを組み付けている。そのため、ミッションケース10には、主変速シフトギヤ3aおよび副変速シフトギヤ3bを主変速シフトシャフトおよび副変速シフトシャフトに組み付けるために走行用第1軸3を移動できるようにした孔10aが穿設されており、この孔10aには蓋10bを嵌合できるように構成されている。
【0006】
また、従来の乗用移動農機に設けられた施肥装置は、施肥ポンプを駆動させるための駆動力をミッションの走行用駆動軸から出力させることはせず、植付け用PTO軸9から出力させるようにしている。
【0007】
すなわち、走行用駆動軸から施肥ポンプの動力を出力させるようにすると、機体の走行中は施肥ポンプも駆動されることになるため、路上走行することによって施肥ポンプが高速で回転することになってしまう。また、機体の停止時には施肥ポンプを駆動させることができないことになる。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、施肥ポンプの動力を走行用駆動軸から出力させるようにするとともに、施肥装置を取付ける場合でも施肥装置を取付けない場合と同一のミッションケースを用いるようにした乗用移動農機におけるミッションを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る乗用移動農機におけるミッションは、エンジンからの動力を、変速シフトギヤ(38,40)を支持した走行用駆動軸(37)を介してデファレンシャル装置(43,44l,44r,45a,45b)に伝達する伝達系(15)と、該伝達系(15)を内蔵するミッションケース(15a)と、施肥タンク(55)の肥料を繰り出し供給する施肥駆動装置(57)とを備えてなるものであって、
前記ミッションケース(15a)に形成され、前記走行用駆動軸(37)を支持する透孔(15b)と、該透孔(15b)を利用して前記走行用駆動軸(37)に連結され、前記施肥施肥駆動装置(57)の駆動用に供する動力取出し軸(58,59)と、該動力取出し軸(58,59)を覆って支持し、前記ミッションケース(15a)に着脱自在に取付けられる施肥動力取出し用ケース(61)とを備え、前記走行用駆動軸(37)に前記動力取出し軸(58,59)を連結させる場合は、前記ミッションケース(15a)の透孔(15b)を施肥動力取出し用ケース(61)によって覆い、該動力取出し軸(58,59)を連結させない場合は、前記透孔(15b)を閉蓋するようにしたことを特徴とする。
【0010】
[作用]
以上の構成に基づき、エンジンからの動力が伝達される伝達系(15)をミッションケース(15a)に内蔵させ、該ミッションケース(15a)の透孔(15b)を利用して走行用駆動軸(37)に動力取出し軸(58,59)を連結する場合に、前記ミッションケース(15a)に施肥動力取出し用ケース(61)を取付ける。これにより前記ミッションケース(15a)の透孔(15b)が施肥動力取出しケース(61)によって覆われる。これに対して、ミッションケース(15a)に施肥動力取出し用ケース(61)を取付けなければ、前記透孔(15b)を閉蓋するようにした。
【0011】
なお、上述の括弧内の符号は、図面を対照するためのものであって、この発明の構成を何ら限定するものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は、この発明の第1の実施の形態に係るミッションを示す展開断面図、図2は、同上のミッションを示す側面図、図3は、乗用田植機を示す側面図、図4は、施肥装置の要部を抽出して示す拡大平面断面図、図5は、施肥装置を取付けないミッションの要部を示す断面図である。
【0014】
乗用移動農機である乗用田植機11は、図3に示すように前輪12および後輪13によって支持されている機体14を有している。この機体14は、前部にエンジン(図示省略)、伝達系としてのミッション15(図1参照)およびミッション15からの動力が伝達される施肥装置16が搭載され、後部に運転席17が配置されている。そして、機体14の後方には、リンク機構18を介して植付け装置19が昇降自在に支持され、この植付け装置19には苗載せ台20、プランタ21およびフロート22が備えられている。
【0015】
運転席17には主変速操作レバー23、無段変速操作レバー24およびステアリングシャフト25が立設されており、このステアリングシャフト25の上端部にはステアリングホイール25aが取付けられている。
【0016】
主変速操作レバー23は図示を省略した案内孔に沿って中立位置、前進域、後進域および作業域と操作できるように支持されている。また、無段変速操作レバー24は中立位置、低速域および高速域と操作できるように前後方向に揺動自在に支持されており、下方に後述するベルト式無段変速装置26が設けられている(図1参照)。
【0017】
ミッション15は、図1に示すようにそのミッションケース15aを貫通してミッション入力軸27が回転自在に支持されており、このミッション入力軸27の外部突出部分にはベルト式無段変速装置26の従動プーリ28の固定シーブ28aのボス部28bが回動自在に支持されている。また、上記ボス部28bには可動シーブ28cのボス部28dがキーに沿って摺動自在に支持されており、この可動シーブ28cのボス部28dには変速操作用カム29が支持されている。この変速操作用カム29は、ローラ支持体30に回転自在に支持されているローラ30aと当接している端面カム部29aを有するとともに、外径方向に伸びるアーム部29bを有している。そして、変速操作用カム29は図示を省略した駆動プーリ側の変速操作用カム(図示せず)と連結されて一体に連動するようになっている。
【0018】
上記ベルト式無段変速装置26は、駆動プーリ(図示省略)、従動プーリ28およびこれら駆動プーリと従動プーリ28とに巻き掛けられているVベルト31などを備えている。
【0019】
一方、ミッションケース15aは、図1に符号Xで示された部分から左右を2つに分割するとともに、左ケース部15lに右ケース部15rを螺着させ、これを機体フレーム(図示省略)に取付けたもので、内部にミッション入力軸27が貫通支持されている。このミッション入力軸27の左ケース部15lの挿入部27bには外周軸32が回転自在に嵌挿されており、ミッション入力軸27の先端部27aは右ケース部15rに軸受としてのベアリング33によって回転自在に支承されている。
【0020】
そして、ミッション入力軸27の先端部27aと外周軸32との間にはメインクラッチ34が設けられ、このメインクラッチ34を接離させてミッション入力軸27の回転を外周軸32に伝達させたり、遮断させたりしている。また、ミッションケース15aには、走行用変速機構35および植付け用変速機構36が設けられている。
【0021】
このうちの走行用変速機構35は、ミッション入力軸27の回転を外周軸32を介して走行用駆動軸としての走行用第1軸37に伝達させるために外周軸32および走行用第1軸37の間で噛合する主変速シフトギヤとしての第1変速ギヤ38と、走行用第1軸37に伝達された回転を走行用第2軸39に伝達させるために両軸37,39の間で噛合する副変速シフトギヤとしての第2変速ギヤ40とを備えている。
【0022】
また、ミッションケース15aの左ケース部15l側に配設される走行用第2軸39の一端には、前輪駆動ギヤ41が取付けられている。走行用第2軸39には、ほぼ平行して前輪駆動軸42が配設され、この前輪駆動軸42に設けられたデファレンシャル43のデフリングギヤ43aが前輪駆動ギヤ41と噛合している。すなわち、このデファレンシャル43は、前輪駆動軸42の左側駆動軸42lの先端に固着されたかさ歯車43bと、このかさ歯車43bに対向するように右側駆動軸42rの先端に固着されたかさ歯車43cと、これら両かさ歯車43b,43cに噛合するように軸43dの両端に回転自在に支持されたかさ歯車43e,43fとを備えた構成である。なお、前輪駆動ギヤ41と、この前輪駆動ギヤ41に噛合しているデフリングギヤ43aとによって前輪動力伝達手段が構成されている。
【0023】
走行用第2軸39には、第1ギヤ45aおよび第2ギヤ45bが取付けられ、このうちの第1ギヤ45aには右側駆動軸42rに回転自在に支持された左旋回ギヤ44lが噛合し、第2ギヤ45bには右側駆動軸42rに回転自在に支持された右旋回ギヤ44rが噛合している。また、左旋回ギヤ44lおよび右旋回ギヤ44rにはそれぞれ爪44a,44bが設けられ、この爪44a,44bのいずれかにクラッチ爪46を噛合させて左側駆動軸42lまたは右側駆動軸42rのいずれかに走行用第2軸39の回転を伝達させるように構成している。
【0024】
さらに、走行用第2軸39の右ケース部15r側の他端には、これに直角に後輪走行用PTO軸48が配設されるとともに、走行用第2軸39の他端と後輪走行用PTO軸48の一端とをベベルギヤを介して噛合させ、このベベルギヤにより後輪動力伝達手段としての後輪駆動ギヤ47を構成している。これにより前輪駆動軸42に対する後輪走行用PTO軸48はデファレンシャル43を回避した前輪駆動軸42に直交配設されることになる。
【0025】
また、植付け用変速機構36は、ミッション入力軸27の回転を植付け用第1軸49に伝達させるために外周軸32と植付け用第1軸49との間に噛合する第1株間変速ギヤ50と、植付け用第1軸49に伝達された回転を植付け用第2軸(植付け用駆動軸)51に伝達させるために両軸49,51間に噛合する第2株間変速ギヤ52とを備えている。
【0026】
植付け用第2軸51のほぼ中央で、右ケース部15r側には、植付け用第2軸51に直角に植付け用PTO軸53が配設されるとともに、植付け用第2軸51と植付け用PTO軸53との間にベベルギヤから構成される植付け部駆動ギヤ54が噛合されている。この植付け部駆動ギヤ54により植付け用第2軸51から植付け用PTO軸53へ回転が伝達されることになる。なお、植付け用PTO軸53と後輪走行用PTO軸48とは、図1に示すようにミッションケース15aの右ケース部15r側に、しかも機体14の後方に向いた同一の方向に配設されている。これによりミッションケース15aの一方のケース部のみに植付け用PTO軸53または後輪走行用PTO軸48を回転自在に支持する軸受の孔を加工すればよく、両方のケース部にそれぞれのPTO軸48,53を支持するための孔を加工する必要がなく、正確な位置合わせ加工をする必要がなくなる。
【0027】
次に、施肥装置16について説明する。
【0028】
施肥装置16は、肥料を貯蔵する肥料タンク55と、この肥料タンク55内の肥料をフロート22に取付けたノズル56aより土中に注入する肥料管56と、この肥料管56中に肥料を圧送させる施肥駆動装置としての施肥ポンプ57とを備えたものである。
【0029】
また、施肥ポンプ57を駆動させるための駆動機構は、図1に示すようにペースト駆動入力軸58に走行用第1軸37の回転が伝達され、ペースト駆動取出し軸59にペースト駆動入力軸58の回転が伝達され、ポンプ動力伝達手段60にペースト駆動取出し軸59の回転が伝達され、施肥ポンプ57にポンプ動力伝達手段60を介してペースト駆動取出し軸59の動力が伝達されるように構成されている。
【0030】
具体的には、ミッションケース15aの左ケース部15lに一端を支持された走行用第1軸37の他端は、ベアリング軸受37aによって回転自在に支持されている。そして、走行用第1軸37の他端には、ミッションケース15aの右ケース部15rに穿設された透孔15bより突出してペースト駆動入力軸58が着脱自在に連結されている。このペースト駆動入力軸58は、走行用第1軸37の他端を回転自在に支持するベアリング軸受37aと施肥動力取出し用ケースとしてのペーストケース61のベアリング軸受61aとの間に回転自在に支持されている。
【0031】
ペースト駆動取出し軸59は、その両端がペーストケース61に回転自在に支持されており、ペースト駆動入力軸58に取付けられた第3ギヤ58aにペースト駆動取出し軸59に取付けられた第4ギヤ59aが噛合して回転が伝達されるように構成されている。
【0032】
ポンプ動力伝達手段60は、ペースト駆動取出し軸59に取付けられたスプロケット60aと伝動軸62に取付けられたスプロケット60bとの間にチェーン60cを巻架し、伝動軸62の両端に取付けられたスプロケット62a,62bと施肥ポンプ57のスプロケット57a,57bとの間にチェーン63a,63bを巻架し、これによりペースト駆動取出し軸59の回転が施肥ポンプ57に伝達されるように構成されている。なお、ペースト駆動入力軸58とペースト駆動取出し軸59とによってペースト駆動軸が構成されている。
【0033】
施肥ポンプ57は、ポンプ動力伝達手段60からの動力が伝達される駆動部57cと、肥料タンク55のメインタンク55aに貯蔵されている肥料を肥料管56(図3参照)に圧送するポンプ部57dと、これら駆動部57cとポンプ部57dとを連結し、駆動部57cに伝達される動力によってポンプ部57dを動作させる連結軸57eとを備え、連結軸57eは肥料タンク55の補助タンク55bを貫通して配設されている。
【0034】
ペーストケース61には、ペーストクラッチ64が内蔵されている。このペーストクラッチ64は第4ギヤ59aと爪64aと連結され、シフタ64bにより施肥装置16のオン・オフができるように構成されている。また、シフタ64bは植付け用クラッチ67を操作させる植付けクラッチ用ロッド68の操作に連動して動作するようにロッド69が連結されている。
【0035】
なお、図5に示すように走行用第1軸37はベアリング軸受37aによって回転自在に支持されているが、走行用第1軸37を支持する前に、第1変速ギヤ38に主変速シフトシャフトとしての第1シフトシャフト65aを組み付けるとともに、第2変速ギヤ40に副変速シフトシャフトとしての第2シフトシャフト65bを組み付けている。そのため、ミッションケース15aには、軸受37aを嵌合させる透孔15bが穿設されており、施肥装置16を取付けない乗用田植機11の場合には、この透孔15bに蓋15cを嵌合できるように構成されている。
【0036】
なお、図1中、66は、クラッチ爪46をスライドさせるために左ケース部15lの下面に設けられたシフトシャフトで、機体14を左右旋回させる時に切替操作される。
【0037】
次に、作用について説明する。
【0038】
エンジンの回転は、ベルト式無段変速装置26に伝達され、従動側プーリ28を回転させることになる。そして、従動側プーリ28の回転は、ミッション入力軸27に伝達され、メインクラッチ34が接続されている場合においては、外周軸32を回転させることになる。この外周軸32の回転は、第1変速ギヤ38を介して走行用第1軸37に伝達されるとともに、第1株間変速ギヤ50を介して植付け用第1軸49に伝達される。
【0039】
さらに、走行用第1軸37に伝達された回転は、第2変速ギヤ40を介して走行用第2軸39に伝達され、走行用第2軸39から前輪駆動軸42に前輪駆動ギヤ41およびデファレンシャル43を介して伝達される。また、走行用第2軸39の回転は、第1ギヤ45から左旋回ギヤ44lに、さらに第2ギヤ45bから右旋回ギヤ44rに伝達される。
【0040】
この場合、機体14を直進させる場合に、左旋回ギヤ44lおよび右旋回ギヤ44rは、共に空転して走行用第2軸39の回転が右側駆動軸42rに伝達されず、前輪駆動ギヤ41およびデファレンシャル43を介して走行用第2軸39の回転がデフリングギヤ43aに伝達されるのみとなり、このデフリングギヤ43aによって走行用第2軸39の回転が前輪駆動軸42に伝達される前輪駆動軸42に回転が伝達される。
【0041】
また、例えば右旋回する時は、図示を省略したハンドルの切れ角によりシフトシャフト55が右側にスライドし、同時にクラッチ爪46が右旋回ギヤ44rの爪44bに噛合し、デファレンシャル43を介さないで直接前輪駆動軸42に動力を伝達し右前輪12を駆動する。
【0042】
一方、前輪駆動ギヤ41によりデフリングギヤ43aを駆動し、デファレンシャル43の差動作用により左側駆動軸42lを右側駆動軸42rより速く回転させて左前輪12を駆動させるようにする。
【0043】
走行用第2軸39の回転は、後輪駆動ギヤ47を介して後輪走行用PTO軸48に伝達される。
【0044】
また、植付け用第1軸49に伝達された外周軸32の回転は、第2株間変速ギヤ52を介して植付け用第2軸51に伝達され、さらに植付け部駆動ギヤ54を介して植付け用PTO軸53へと回転が伝達される。
【0045】
さらに、メインクラッチ34が接続されて外周軸32を回転させることにより、外周軸32の回転は、第1変速ギヤ38を介して走行用第1軸37に伝達される。そして、走行用第1軸37に伝達された回転は、ペースト駆動入力軸58に取付けられた第3ギヤ58aに噛合している第4ギヤ59aを介してペースト駆動取出し軸59に伝達され、このペースト駆動取出し軸59からポンプ動力伝達手段60を介して施肥ポンプ57に伝達される。
【0046】
これにより施肥ポンプ57の駆動部57cを動作させて肥料タンク55の補助タンク55bを貫通している連結軸57eを介してポンプ部57dを動作させ、肥料管56を介して圃場の土中に肥料を注入させる。
【0047】
また、走行用第1軸37にペースト駆動入力軸58を連結させない場合には、図5に示すようにミッションケース15aの透孔15bを蓋15cにより閉蓋する。
【0048】
このようにペーストケース61にはペーストクラッチ64が内蔵されているので、ミッションケース15aに内蔵されている植付け用クラッチ67との連動および運転席近くでのペーストクラッチ64の単独操作が容易にできる。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなようにこの発明によれば、エンジンからの動力が伝達される伝達系をミッションケースに内蔵させ、該ミッションケースの透孔を利用して走行用駆動軸に動力取出し軸を連結する場合に、前記ミッションケースに施肥動力取出し用ケースを取付け、前記透孔を施肥動力取出しケースによって覆うようにし、かつミッションケースに施肥動力取出し用ケースを取付けなければ、前記透孔を閉蓋するようにしたので、走行用駆動軸をミッションケースに取り付ける際に必要な透孔を動力取出し軸を連結するために利用でき、施肥装置を取付ける場合でも施肥装置を取付けない場合と同一のミッションケースを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る乗用移動農機におけるミッションを示す展開断面図である。
【図2】同上のミッションを示す側面図である。
【図3】乗用田植機を示す側面図である。
【図4】施肥装置の要部を抽出して示す拡大平面断面図である。
【図5】施肥装置を取付けないミッションの要部を示す断面図である。
【図6】従来の乗用移動農機におけるミッションの一例を示す展開図である。
【符号の説明】
15 伝達系(ミッション)
15a ミッションケース
15b 透孔
37 走行用駆動軸(走行用第1軸)
38 主変速シフトギヤ(第1変速ギヤ)
40 副変速シフトギヤ(第2変速ギヤ)
43 デファレンシャル装置(デファレンシャル)
44l デファレンシャル装置(左旋回ギヤ)
44r デファレンシャル装置(右旋回ギヤ)
45a デファレンシャル装置(第1ギヤ)
45b デファレンシャル装置(第2ギヤ)
57 施肥駆動装置(施肥ポンプ)
58 動力取出し軸(ペースト駆動入力軸)
59 動力取出し軸(ペースト駆動取出し軸)
61 施肥動力取出し用ケース(ペーストケース)

Claims (1)

  1. エンジンからの動力を、変速シフトギヤを支持した走行用駆動軸を介してデファレンシャル装置に伝達する伝達系と、該伝達系を内蔵するミッションケースと、肥料タンクの肥料を繰り出し供給する施肥駆動装置と、を備えてなる乗用移動農機におけるミッションにおいて、
    前記ミッションケースに形成され、前記走行用駆動軸を支持する透孔と、
    該透孔を利用して前記走行用駆動軸に連結され、前記施肥駆動装置の駆動用に供する動力取出し軸と、
    該動力取出し軸を覆って支持し、前記ミッションケースに着脱自在に取付けられる施肥動力取出し用ケースと、を備え、
    前記走行用駆動軸に前記動力取出し軸を連結させる場合は、前記ミッションケースの透孔を施肥動力取出し用ケースによって覆い、該動力取出し軸を連結させない場合は、前記透孔を閉蓋するようにした、
    ことを特徴とする乗用移動農機におけるミッション。
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