JP3566607B2 - 電子写真用円筒部材の研削装置及び研削方法及び電子写真用円筒部材 - Google Patents

電子写真用円筒部材の研削装置及び研削方法及び電子写真用円筒部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置に使用される、例えば、感光ドラム、搬送ローラー、定着ローラーおよび現像スリーブなどの円筒部材の表面を研削する研削装置及び研削方法及び電子写真用円筒部材に関するものであり、特に、前記円筒部材を心無し研削加工によって、その外周面の真円度、真直度、振れ精度、表面粗度を高精度に加工する際に使用する研削装置及び研削方法及び電子写真用円筒部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式の複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、印刷機などの画像形成装置において、その電子写真用の感光ドラムや現像スリーブなどには、その基体として、表面が高精度(真円度、真直度が高精度)で、所定の表面粗さに仕上げられた円筒部材が用いられる。
【0003】
そして、例えば、電子写真用感光ドラムの場合は、研削加工にて仕上げられた円筒部材の表面に感光膜を施すが、円筒部材の加工精度が低くて、表面に起伏があったり、真円度や真直度が十分でないと、感光膜に凹凸が生じ、このために、画像形成装置に使用した場合に、画像に様々な欠陥が発生する。
【0004】
従って、精度の高い画像形成装置を得るためには、まず、円筒部材の表面を起伏のない円筒面に加工することが厳しく要求され、表面粗さ、真直度および真円度にも極めて高い精度が必要である。
【0005】
また、電子写真法、静電記録法などによって感光ドラムの潜像担持体上に形成された潜像は、現像スリーブに担持されて潜像担持体の表面に運ばれる現像剤によって顕像化されるため、一成分、二成分現像剤、磁性、非磁性現像剤、さらには、絶縁性、誘電性現像剤を問わず、これら現像剤を担持して搬送する現像スリーブにも、その円筒部材の表面粗さ、真直度、真円度などに、極めて高い精度が必要である。
【0006】
一般に、このような円筒部材の材料には、純度が99.5%以上のAlやCuを0.05〜0.20%含むCu−Al合金や、Cuを0.05〜0.20%とMnを1.0〜1.5%含むCu−Mn−Al合金、あるいは、Siを0.20〜0.60%とMgを0.45〜0.90%含むSi−Mg−Al合金などが用いられる。そして、これら材料に押出、引抜工程を施し、ある程度の形状精度になった円筒を得るのである。
【0007】
しかし、このような引抜き円筒のままでは、曲がりが大きく残っているため、通常は、この後にロール矯正などを行い、所望の形状精度にまで仕上げる必要がある。しかる後、この円筒を所定の長さに切断し、両端部のバリ除去、端面精度の向上の目的で、切削加工により、円筒部材の端部を仕上げ、さらに、必要に応じて、円筒部材の外周面に、切削加工や研削加工を行って、所望の寸法精度を得るのである。特に、感光ドラムや現像スリーブなどでは、その表面性状や寸法精度が画像の優劣を左右する重要なポイントになるため、非常に高精度な加工方法を用いている。
【0008】
この切削加工の最も一般的なものとしては、旋盤による精密切削がある。これは、所謂、通常の旋盤による切削加工のことであるが、特に、電子写真用の円筒部材、例えば、感光ドラム用基体のように、加工表面精度に対する要求が厳しい場合に、この精密切削が行われる。
【0009】
具体的な加工方法としては、ワーク(被加工物)の両端を旋盤にチャッキングし、焼結ダイヤモンドあるいは天然単結晶ダイヤモンドのバイトで切削を行う。このような特殊バイトを使用することにより、その加工面は非常にきれいで、所謂、鏡面のような加工面を得ることができる。
【0010】
また、その他の方法としては、心無し研削盤を用いた心無し研削(センターレス研削)加工がある。この心無し研削は、一般には、図7に示すように、ほぼ円柱状または円筒状に粗仕上された被加工物を、ブレードの斜面に対して接触させると共に、矢印A方向に回転している調整砥石に接触した状態で支持し、矢印B方向に高速回転する研削砥石によって、被加工物の表面に切り込み、被加工物の研削を行なう。ここでは、被加工物は、調整砥石とブレードの斜面とに接した位置で安定に保持され、調整砥石の回転によって、矢印C方向に回転される。
【0011】
このように、矢印C方向に回転している被加工物を、その周速よりも僅かに大きい周速で矢印B方向に回転している研削砥石に対して、矢印E方向に進ませることで、切り込みを行なうが、研削砥石、調整砥石、ブレードは、それぞれ、回転軸の軸線方向に関して真直度、平行度とも、予め、高精度に仕上げられ、取り付けられているため、被加工物の外周面が、真円度、真直度とも、高精度に研削加工され、正確な、円筒面に研削加工される。
【0012】
これら、あるいは、その他の種々の加工方法は、円筒部材に要求される精度や加工コストなどによって、適宜、使い分けられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの円筒部材の加工方法は、以下に述べるような、幾つかの欠点を有していた。
【0014】
例えば、旋盤による精密切削は、高い表面精度を得る上で有効であるが、単結晶ダイヤモンドバイトあるいは焼結ダイヤモンドバイトなどの加工具が非常に高価であり、また、その加工コストが高い。また、被加工物の両端をチャックしてから切削するので、被加工物が細く、長くなるほど、被加工物自体の剛性が低下し、バイトによる切削抵抗で、被加工物が曲がるという問題があり、加工精度(真直度、振れ精度など)が損なわれる。
【0015】
一方、このような加工精度に対する欠点を補う他の方法として、上述のような心無し研削加工があげられる。即ち、この心無し研削加工は、他の研削方法や旋盤による切削のように、スピンドルによるセンタリングを必要とせず、被加工物自体は、研削砥石、調整砥石、ブレードの3点によって、しっかりと支持されながら研削されるために、仮に、細長いものでも、非常に精度の高い加工が可能である。
【0016】
この心無し研削装置におけるブレードは、図8に示すように、被加工物の摺面に接する傾斜面を持った、細長い板状体で構成されているのが一般的であり、被加工物は、このブレード表面上を摺動回転しながら研削される。心無し研削装置における、このブレードの役割は極めて重要で、被加工物を支持するとともに、その位置を規制することで、この心無し研削装置の、極めて高い加工精度を確保する。
【0017】
心無し研削加工は、被加工物の位置を、研削砥石、調整砥石、ブレードの3要素により規制するが、この3者により構成される3接円は、理論上、一つしか存在しないため、被加工物が、この3要素で支持されながら、研削されることは、極めて真円度の高い加工精度を得る上で、重要かつ有効である。
【0018】
換言すれば、研削加工中に、この3要素の位置、形状が変動すると、これが前記加工精度の変動要因となるため、この3要素には、その形状、寸法の安定な材料を用いる必要がある。そこで、特に、ブレード材料としては、高い剛性や耐摩耗性を有する超硬合金などの金属材料が、主として使用されてきた。
【0019】
しかしながら、このようなブレードでは、アルミニウムや黄銅などの軟質金属材料の円筒部材を研削した場合、加工表面に、所謂、スクラッチと呼ばれる、細かなキズが発生するという問題があった。このスクラッチが発生する理由は、幾つかあるが、一般的には、次の2つが主な原因として知られている。
【0020】
第1の原因は、研削中に脱落した微細な砥粒や切粉が、ブレードと被加工物との摺擦によって、被加工物表面に傷を付けることである。これは個々の微細な切粉によって形成される傷であり、傷の大きさとしては、比較的小さい傷である。
【0021】
また、第2の原因は、研削中に脱落した微細な砥粒や切粉が、ブレードと被加工物との摺擦によって発熱・溶融し、ブレード表面に切粉が融着し、その融着物によって、被加工物表面に傷を付けることである。この場合、ブレード表面に一度、切粉が融着してしまうと、それ以降、継続してスクラッチが発生してしまうため、連続的な量産加工においては、重大な問題となるのである。更に、この融着によって発生するスクラッチの大きさは、融着物の大きさに比例するため、加工の経過で、漸次、融着物が増加すると、スクラッチの大きさ、数が増加し、被加工物の表面粗さが著しく劣化する(図9を参照)。
【0022】
このブレード表面に融着が発生するメカニズムについて、図10を用いて説明すると、先ず、研削砥石によって、被加工物の研削が行なわれると、切粉が発生する。この切粉は、上から流れてくる研削液と共に、ブレード表面を伝わって、落下し、回転している被加工物とブレードとの間に滞留し、この間に被加工物の表面に摺擦されて、その時に発生した摺擦熱により、瞬間的に溶解して、ブレード表面に融着する。最初は、小さかった融着物が、摺擦の過程で、核となり、さらに連続して落下してくる切粉によって、徐々に成長して行く。
【0023】
やがて、それらは、あたかも構成刃先のような役割を果たし、被加工物表面を傷付けるのである。特に、アルミニウムや黄銅といった、軟質で低融点の金属材料は、ブレードとの摺擦熱により、その微細な切粉が軟化、溶融し易いので、簡単に融着が発生する。そのため、従来は、感光ドラムのような、非常に高い表面精度が要求される円筒部材には、この心無し研削加工を用いることが、事実上、困難であった。
【0024】
このようなスクラッチの発生を防止するために、従来、例えば、ブレードの表面にテフロン(登録商標)テープなどの、滑性の良いものを貼り付けて、被加工物表面とブレードとの摺擦を低減していた。しかし、数百本も研削を行なうと、テフロン(登録商標)テープなどの滑性材料が摩耗し、頻繁に貼り替えを行なう必要に迫られる。
【0025】
以上、説明したように、従来の心無し研削加工では、円筒部材にアルミニウムや黄鋼などの軟質金属材料が用いられる場合、その円筒部材は、均一で高品質な表面粗さや高い加工精度を得ることが困難であった。更に、それらの精度を維持するためには、頻繁に滑性テープの貼り替えや、ブレード自体の交換を行わなければならず、連続作業の妨げになるという問題があった。
【0026】
本発明は、上述の技術的課題を解決し、電子写真用円筒部材について、高品位な表面精度と高い加工精度を得ることができ、しかも、連続的な作業性に優れた電子写真用円筒部材の研削装置を提供することを、その目的としている。
【0027】
即ち、本発明の第1の目的は、ブレードと円筒部材との摺動による傷発生を防ぎ、高い表面精度を有する電子写真用円筒部材を得ることである。
【0028】
また、本発明の第2の目的は、円筒部材の長さが、その直径に比べ著しく大きい場合でも、円筒部材の外径の真直度、振れ精度、表面粗さを、高精度に維持できるように仕上げた電子写真用円筒部材を得ることである。
【0029】
更に、本発明の第3の目的は、量産工程において、安定した加工精度を得るために、ブレード交換や樹脂テープの貼り替え作業を頻繁に行うことなく、連続的な作業性を確保し、生産性を高めることで、ローコストな電子写真用円筒部材を得ることである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる電子写真用円筒部材の研削装置は、円筒部材であるワークの外周面を研削するための研削砥石と、前記ワークを回転させるための調整砥石と、前記研削砥石と調整砥石との間に配置され、前記ワークを支持するためのブレードとを有し、前記ブレードの内部に流通管を設け、該流通管内部に冷却媒体を循環させ、前記ブレードの表層部を冷却させることを特徴としている。
【0031】
また、この発明に係わる電子写真用円筒部材の研削装置において、前記冷却媒体が液体窒素であることを特徴としている。
【0032】
また、この発明に係わる電子写真用円筒部材の研削装置において、前記冷却媒体が液体ヘリウムであることを特徴としている。
【0033】
また、この発明に係わる電子写真用円筒部材の研削装置において、前記ブレード表層部の温度を0℃〜−30℃に冷却することを特徴としている。
【0034】
また、本発明に係わる電子写真用円筒部材は、上記の研削装置によって研削され、その材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴としている。
【0035】
また、本発明に係わる電子写真用円筒部材の研削方法は、円筒部材であるワークの外周面を研削するための研削砥石と、前記ワークを回転させるための調整砥石と、前記研削砥石と調整砥石との間に配置され、前記ワークを支持するためのブレードとを有する研削装置を用いた電子写真用円筒部材の研削方法であって、前記ブレードの内部に流通管を設け、該流通管内部に冷却媒体を循環させ、前記ブレードの表層部を冷却させることを特徴としている。
【0036】
また、この発明に係わる電子写真用円筒部材の研削方法において、前記冷却媒体が液体窒素であることを特徴としている。
【0037】
また、この発明に係わる電子写真用円筒部材の研削方法において、前記冷却媒体が液体ヘリウムであることを特徴としている。
【0038】
また、この発明に係わる電子写真用円筒部材の研削方法において、前記ブレード表層部の温度を0℃〜−30℃に冷却することを特徴としている。
【0039】
また、本発明に係わる電子写真用円筒部材は、請求項6乃至9の何れか1項に記載の研削方法によって研削され、その材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴としている。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係わる、円筒部材を研削する心無し研削装置の概略構成を示す図である。図1は心無し研削装置の正面図であり、図2は斜視図である。
【0042】
図1及び図2において、符号1は研削砥石、2は調整砥石、3はブレード、4は被加工物(以後、ワークと称する)である。また、5は研削装置本体側に固定されているブレードベースで、ブレード3の枠体3cとボルト結合されている。なお、本実施形態では、インフィード方式(送り込み研削)の心無し研削装置を用いたが、その他のスルーフィード方式(通し送り研削)の研削装置でも、同様の効果を発揮することができ、特に、その方法は限定されない。
【0043】
次に、本実施形態におけるブレードの構成について、図3を用いて具体的に説明する。
【0044】
図3において、3aはブレード枠体3c内部に設けられた流体層、3bは流体管で、不図示の高圧流体ポンプから送られてきた高圧の冷却媒体をブレード内部に通す役割を果たしている。冷却媒体はブレード前側から送られてきて、流体層内部に充満され、さらに後側の流体管へと排出された後、再び流体ポンプを経由して循環される構成となっている。
【0045】
次に図4を用いて、本実施形態におけるブレードの作用について述べる。
【0046】
ブレード内部に設けられた流体層3aはワーク4がブレード3に当接するC点の下部の長手方向にわたって設けられている。この流体層3aの目的はブレードとワークが接するC点付近のブレード表面温度を下げることである。つまりこの流体層内部に冷却媒体を流すことによって、この冷却媒体の温度がブレード表面に熱伝導されブレード表層が冷却されるのである。ブレード表面を冷却させる目的というのはワークとの摺擦により切粉が摩擦熱によってブレード表面に融着することを防ぐためである。したがって冷却媒体の冷却熱をよりダイレクトに伝えるためにはブレード表層部と流体層との間の壁厚:eの厚さが極力薄いほうが望ましい。しかし、あまり薄過ぎると逆にC点でのブレードの剛性が低下し、加工精度に悪影響を及ぼすおそれがあるので、そのような影響を受けない範囲で壁厚:eを設定する。本願発明者の検討結果によれば、ブレード材質を超鋼合金とした場合、壁厚:eは0.5〜1.0 mm程度が好ましいことがわかった。また、この壁厚は加工するワークの材質、形状寸法、などによって適宜設定するものとする。
【0047】
また、本実施形態に用いられる冷却媒体としては、一般的に知られている液体窒素、液体ヘリウムの他に冷却ガス、など冷却媒体として優れているものであれば、いずれのものでも良く、特にその限定はしない。
【0048】
これら冷却媒体は不図示の高圧流体ポンプにより高圧化され流体配管を通ってブレード内部に設けた流体層に送り込まれる。流体層は連続的に送り込まれる冷却媒体で常に満たされており、この冷却媒体の熱伝導によりブレード表層部は極低温に冷却される。この時のブレード表層部の温度は供給される冷却媒体の種類、ブレード材質、ブレード表層部の壁厚などによってそれぞれ異なるが、本願発明者の検討結果によれば、0℃〜−30℃の範囲が好ましいことがわかっている。
【0049】
このようにして冷却されたブレード表層には研削加工中に発生した切粉、脱落砥粒などがワークとブレードとの接点であるC点に入り込んできて、摺擦されても冷却効果により溶融、融着が起こらないため、スクラッチの発生を抑制できるのである。さらにワークそのものにも冷却効果が働くため、研削点a点での研削による研削熱の発生を仰制し、研削焼けなどの発生が起こらずに非常に良好な研削性能を維持することができる。
【0050】
本実施形態における研削装置によって作成される電子写真用円筒部材としては、感光ドラムをはじめとし、現像スリーブ、搬送ローラー、定着ローラーなど、各種の円筒部材が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0051】
図5は、本実施形態の装置を用いて加工され表面処理された円筒部材を用いた、転写式電子写真装置の概略構成を示す図である。図において、符号101は像担持体としての感光ドラムであり、その軸101aを中心に、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0052】
感光ドラムは、その回転過程で、帯電手段102により、その周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、露光部103にて、像露光手段(図示せず)により、光像露光L(スリット露光、レーザービーム走査露光など)を受ける。これにより、感光ドラム周面には、露光像に対応した静電潜像が順次、形成される。
【0053】
その静電潜像は、次いで、現像手段104でトナー現像され、そのトナー現像像が、転写手段105により、感光ドラムの回転と同期して給紙部(図示せず)から感光ドラム101と転写手段105との間に取り出され、給送された転写材Pの面に、順次、転写される。この、像転写を受けた転写材Pは、感光ドラム面から分離されて、像定着手段108へ導入され、像定着を受けて、複写物(コピー)として、機外へプリントアウトされる。
【0054】
像転写後の感光ドラムの表面は、クリーニング手段106にて、転写残りトナーが除去され、清浄面となり、さらに、前露出手段107により、除電処理されて、再び、繰り返して、像形成に使用される。
【0055】
感光ドラムの均一帯電手段102としては、コロナ帯電装置が一般に広く使用されている。また、転写装置105にも、コロナ転写手段が一般に広く使用されている。なお、電子写真装置として、上述の感光ドラムや現像手段、クリーニング手段などの構成要素の内、複数のものを、ユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも1つを、感光体とともに一体に支持して、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて、着脱自在の構成にしてもよい。
【0056】
また、光像露光Lは、電子写真装置を、複写機やプリンタとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光により、あるいは、原稿を読み取り信号化し、この信号によるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、または、液晶シャッターアレイの駆動などにより、行うことができる。また、ファクシミリのプリンタとして使用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントするための露光になる。
【0057】
[実施例1]
上記の実施形態による円筒部材の製法を用いて作成した現像スリーブを例にとって、以下に説明する。現像スリーブ用の基体として、アルミニウム合金製の引抜円筒素管を、図3に示したブレード3を用いて、以下の条件で、心無し研削加工を行なった。
(ワーク)
・外径:φ20.15mm
・内径:φ18.4mm
・長さ:L=333mm
・材質:A6063
(研削条件)
・研削方式:インフィード方式(送り込み研削)
・粗研削送り速度:0.0076mm/sec.
・仕上研削送り速度:0.0022mm/sec.
・粗研削代:0.15mm
・仕上研削代:0.02mm
・研削砥石:炭化硅素質(SiC) #120
・寸法:φ610×375×φ304(クレノートン社製)
・研削砥石回転数:1250rpm
(ブレード)
・材質:超硬合金
・幅:16mm
・長さ:333mm
・冷却媒体:液体窒素
・壁厚:0.5mm
研削加工後に、ワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行なった。その結果、連続5000本研削したときの平均値は、真直度:2.6μm、真円度:3.4μm、振れ:4.7μm、表面粗度:Ra=0.39μmであった。また、ワークを取り出した後、ブレードの表面を観察したところ、ブレード表面には、融着物や付着物もなく、加工前と何等変わることがなかった。また、この時のブレード表層部の温度を測定したところ、−30℃であった。
【0058】
なお、振れの測定は、図6に示したように、ワーク4の両端から5mmの位置を基準に、ワークを回転させて、軸方向に5箇所の位置を、テストインジケーターを用いて測定し、その最大値を振れの値とした。また、表面粗度:Raの測定は、1本のワークについて、軸方向に任意に3箇所、さらに、周方向に任意に3箇所を測定し、全ての値の平均値をRaの値とした。
【0059】
その後、取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0060】
次に、ワークの円筒面に帯電付与性能を向上するために、導電性カーボン:100重量部、グラファイト(平均粒径7μm):90重量部、フェノール樹脂:100重量部と、IPA(イソプロピルアルコール)溶剤とを、固形分35%となるように混合し、ペイントシェーカーにガラスビーズと共に入れ、5時間の分散を行って調製し、この塗工液を、エアースプレーガンにより、円筒表面に吹き付け、樹脂層を形成した。そして、150℃の乾燥炉に、約30分間入れて、塗膜を熱硬化させた。次いで、マグネットローラーをワーク内に挿入し、最後に、フランジ部材を圧入して、現像スリーブを作成した。
【0061】
上述の方法により、作成した現像スリーブを、キヤノン製レーザービームプリンターのプロセスカートリッジに装着し、間欠的な作業順序で、10000枚の画出し評価を行った結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0062】
[実施例2]
次に、実施例1において、ブレードの壁厚を0.8mmとした以外は、実施例1と同様にアルミニウム合金製の円筒素管を研削加工した。この時のブレード表層部の温度を測定したところ−23℃であった。
【0063】
加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行った。その結果、連続5000本の平均値は、真直度:2.3μm、真円度:3.3μm、振れ:3.4μm、表面粗度:Ra=0.41μmであった。
【0064】
取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0065】
さらに実施例1と同様に現像スリーブを作成し、画像評価を行った結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0066】
[実施例3]
次に、実施例1において、ブレードの壁厚を1.0mmとした以外は、実施例1と同様にアルミニウム合金製の円筒素管を研削加工した。この時のブレード表層部の温度を測定したところ−15℃であった。
【0067】
加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行った。その結果、連続5000本の平均値は、真直度:2.3μm、真円度:3.3μm、振れ:3.4μm、表面粗度:Ra=0.41μmであった。
【0068】
取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0069】
さらに実施例1と同様に現像スリーブを作成し、画像評価を行った結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0070】
[実施例4]
次に、実施例1において、冷却媒体を液体ヘリウムとした以外は、実施例1と同様にアルミニウム合金製の円筒素管を研削加工した。この時のブレード表層部の温度を測定したところ−28℃であった。
【0071】
加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行った。その結果、連続5000本の平均値は、真直度:2.3μm、真円度:3.3μm、振れ:3.4μm、表面粗度:Ra=0.41μmであった。
【0072】
取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0073】
さらに実施例1と同様に現像スリーブを作成し、画像評価を行った結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0074】
[実施例5]
次に、実施例4において、ブレードの壁厚を0.8mmとした以外は、実施例4と同様にアルミニウム合金製の円筒素管を研削加工した。この時のブレード表層部の温度を測定したところ−19℃であった。
【0075】
加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行った。その結果、連続5000本の平均値は、真直度:2.3μm、真円度:3.3μm、振れ:3.4μm、表面粗度:Ra=0.41μmであった。
【0076】
取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0077】
さらに実施例1と同様に現像スリーブを作成し、画像評価を行った結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0078】
[実施例6]
次に、実施例4において、ブレードの壁厚を1.0mmとした以外は、実施例4と同様にアルミニウム合金製の円筒素管を研削加工した。この時のブレード表層部の温度を測定したところ−10℃であった。
【0079】
加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行った。その結果、連続5000本の平均値は、真直度:2.3μm、真円度:3.3μm、振れ:3.4μm、表面粗度:Ra=0.41μmであった。
【0080】
取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0081】
さらに実施例1と同様に現像スリーブを作成し、画像評価を行った結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0082】
[実施例7]
上記の実施形態による円筒部材の製法を用いて、感光ドラムを作成した事例について、以下に説明する。感光ドラム用の基体として、アルミニウム合金製の引抜円筒素管を、実施例1で使用したブレード3を用いて、以下の条件で、心無し研削加工を行なった。
(ワーク)
・外径:φ30.15mm
・内径:φ28.4mm
・長さ:L=333mm
・材質:A6063
(研削条件)
・研削方式:インフィード方式(送り込み研削)
・粗研削送り速度:0.0076mm/sec.
・仕上研削送り速度:0.0022mm/sec.
・粗研削代:0.15mm
・仕上研削代:0.02mm
・研削砥石:炭化硅素質(SiC) #180・
・寸法:φ610×375×φ304(クレノトーン社製)
・研削砥石回転数:1250rpm
(ブレード)
・材質:超硬合金
・幅:16mm
・長さ:333mm
・冷却媒体:液体窒素
・壁厚:0.5mm
研削加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行なった。その結果、連続5000本研削したときの平均値は、真直度:3.1μm、真円度:2.6μm、振れ:2.7μm、表面粗度:Ra=0.22μmであった。また、ワークを取り出した後、ブレードの表面を観察したところ、ブレード表面には、融着物や付着物もなく、加工前と何等、変わることがなかった。また、このときのブレード表層部の温度は−27℃であった。
【0083】
その後、取り出したワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、加工面全周に渡って、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、非常に良好な表面状態が得られた。また、加工精度も、上記のように、非常に良く、5000本の連続研削においても、研削の進行に伴う精度の低下もみられず、安定した加工精度が得られた。
【0084】
そこで、得られた基体円筒上に、カゼインのアンモニア水溶液(カゼイン:11.2g、28%アンモニア水:1g、水:222ml)を、浸漬コーティング法で塗工し、乾燥して、塗工量1.0g/mの下引層を形成した。次に、アルミニウムクロライドフタロシアニン:1重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−2/積水化学(株)製):1重量部と、イソプロピルアルコール:30重量部とを、ボールミル分散機で4時間分散した。この分散液を、先に形成した下引層の上に浸漬コーティング法で塗工し、乾燥して、電荷発生層を形成した。この時の膜厚は0.3μmであった。
【0085】
次に、ヒドラゾン化合物:1重量部、ポリスルフォン樹脂(商品名:P1700/ユニオンカーバイト社製):1重量部と、モノクロルベンゼン:6重量部とを、混合し、攪拌機で攪拌・溶解した。この液を電荷発生層の上に、浸漬コーティング法で塗工し、乾燥して、電荷輸送層を形成した。この時の膜厚は12μmであった。
【0086】
このようにして作成した感光体と、ポリアセタール樹脂(商品名:「ジュラコンM90−02」ポリプラスチック(株)製コポリマー)を射出成形することにより作成したドラムギアとを結合し、感光ドラムを構成した。
【0087】
そして、得られた感光ドラムを、キヤノン製レーザビームプリンターのプロセスカートリッジに装着し、間欠による10000枚の画出し評価を行った。その結果、実施例1と同様に、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も、ピッチムラなどの欠陥を発生することなく、非常に良好な画像が得られた。
【0088】
[比較例1]
次に、実施例1乃至実施例6との対比のために、図7を用いて、比較例について説明する。同図は、従来から使用されている一般的なブレードを示しており、ブレード材質:超硬合金、ブレード先端角度:θ=60°であり、ワーク当接面には研磨加工を施しており、表面粗度:Ra=0.3μmである。
【0089】
このブレードを有する心無し研削装置を用いて、実施例1と同一の加工条件により、現像スリーブ用円筒部材を研削加工し、評価を行なった。
【0090】
その結果、研削開始後、わずか5本目でワーク表面全周にわたって、スクラッチが発生した。途中で、加工を中止して、ブレード表面を目視にて観察したところ、ブレード表面の、ワークとの摺動部には、図8に示すように、アルミニウムの微細な切粉の融着物が発生していた。そして、ワーク表面のスクラッチが発生した位置とブレード上に発生した融着物の位置との関係を調べてみると、両者の位置が対応していることがわかった。既に、スクラッチが発生し、ワーク表面に傷が発生したために、現像スリーブとして使用することは困難であると判断し、ここで製作を中止した。
【0091】
[比較例2]
次に、心無し研削装置ではなく、普通の旋盤を用いて、円筒部材を作成する事例について説明する。ここでは、加工手順としては、まず、実施例1で使用したものと同じアルミニウム素管を、旋盤にチャッキングして、3000rpmの回転数にて、ワーク(アルミニウム素管)を回転させ、送り速度5mm/secでワークの軸方向にバイトを送りながら、精密切削加工を行い、現像スリーブ用円筒部材を作成した。
(ワーク)
・実施例1と同じ
(切削条件)
・切削装置:精密旋盤
・切削工具:粗
(焼結ダイヤモンド、工具ノーズ半径0.05mm、すくい角10°)
Figure 0003566607
・ワーク回転数:300rpm
・工具送り速度:5mm/sec(粗、仕上げとも)
加工後にワークの加工精度を確認するために、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(Ra:中心線平均粗さ)、表面のスクラッチの有無について、それぞれ、測定および観察を行った。その結果、真直度:18μm、真円度:11μm、振れ:29μm、表面粗度:0.37μmであった。
【0092】
また、ワークを洗浄した後に、目視にて、加工表面を観察したところ、微細なスクラッチなどの発生が全く認められず、良好な表面状態が得られていた。
【0093】
こうして得られた円筒部材に、その後、実施例1と同様に、サンドブラスト処理、塗工処理を行い、現像スリーブを作成した。そして、これをキヤノン製レーザービームプリンターのプロセスカートリッジに装着し、間欠による10000枚の画出し評価を行った。
【0094】
その結果、ハーフトーンの画像において、スリーブ周期の濃度ムラ(ピッチムラ)が顕著に発生した。また、ベタ黒画像においても、軽微なピッチムラが確認された。以上の実施例1〜比較例2までの結果をまとめて図11に示す。
【0095】
以上説明したように、上記の実施形態によれば次のような効果を奏する。即ち、円筒面が高い形状精度に仕上げられており、しかも、従来は高精度な研削加工が困難であったアルミニウムや黄銅などの軟質金属材料の心無し研削加工において、スクラッチの発生を防止し、非常に高い表面精度を得ることができる。このような円筒部材を、電子写真用の現像スリーブや感光ドラムの基体として用いれば、円筒面の真円度、真直度および表面精度が極めて高く、従って、円筒面の凹凸などによって画質を低下させる虞がない上に、振れが小さいために、安定して回転する高性能な現像スリーブや感光ドラムを得ることが容易である。その結果、高い画質の画像を安定して得ることのできる画像形成装置を実現することもできる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ブレードと円筒部材との摺動による傷発生を防ぎ、高い表面精度を有する電子写真用円筒部材を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の心無し研削装置の正面図である。
【図2】一実施形態の心無し研削装置の斜視図である。
【図3】ブレードの構成を示す図である。
【図4】ワークの加工の様子を示す図である。
【図5】転写式電子写真装置の概略構成を示す図である。
【図6】円筒体の振れの測定方法を示す図である。
【図7】従来例を示す図である。
【図8】従来例を示す図である。
【図9】従来例を示す図である。
【図10】従来例における傷の発生原理を示す図である。
【図11】実施例と比較例の加工結果を示す図である。
【符号の説明】
1 研削砥石
2 調整砥石
3 ブレード
3a 流体層
3b 流体管
3c ブレード本体
4 被加工物(ワーク)
5 ブレードベース

Claims (10)

  1. 円筒部材であるワークの外周面を研削するための研削砥石と、
    前記ワークを回転させるための調整砥石と、
    前記研削砥石と調整砥石との間に配置され、前記ワークを支持するためのブレードとを有し、
    前記ブレードの内部に流通管を設け、該流通管内部に冷却媒体を循環させ、前記ブレードの表層部を冷却させることを特徴とする電子写真用円筒部材の研削装置。
  2. 前記冷却媒体が液体窒素であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用円筒部材の研削装置。
  3. 前記冷却媒体が液体ヘリウムであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用円筒部材の研削装置。
  4. 前記ブレード表層部の温度を0℃〜−30℃に冷却することを特徴とする請求項1に記載の電子写真用円筒部材の研削装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の研削装置によって研削され、その材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする電子写真用円筒部材。
  6. 円筒部材であるワークの外周面を研削するための研削砥石と、前記ワークを回転させるための調整砥石と、前記研削砥石と調整砥石との間に配置され、前記ワークを支持するためのブレードとを有する研削装置を用いた電子写真用円筒部材の研削方法であって、
    前記ブレードの内部に流通管を設け、該流通管内部に冷却媒体を循環させ、前記ブレードの表層部を冷却させることを特徴とする電子写真用円筒部材の研削方法。
  7. 前記冷却媒体が液体窒素であることを特徴とする請求項6に記載の電子写真用円筒部材の研削方法。
  8. 前記冷却媒体が液体ヘリウムであることを特徴とする請求項6に記載の電子写真用円筒部材の研削方法。
  9. 前記ブレード表層部の温度を0℃〜−30℃に冷却することを特徴とする請求項6に記載の電子写真用円筒部材の研削方法。
  10. 請求項6乃至9の何れか1項に記載の研削方法によって研削され、その材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする電子写真用円筒部材。
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