JP2000293030A - 現像剤担持体および現像装置 - Google Patents

現像剤担持体および現像装置

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JP2000293030A
JP2000293030A JP9645199A JP9645199A JP2000293030A JP 2000293030 A JP2000293030 A JP 2000293030A JP 9645199 A JP9645199 A JP 9645199A JP 9645199 A JP9645199 A JP 9645199A JP 2000293030 A JP2000293030 A JP 2000293030A
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developing sleeve
grinding
toner
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Kazuhisa Kenmochi
和久 剱持
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像を濃淡ムラを発生することなく現像可能
とした現像剤担持体および現像装置を提供することであ
る。 【解決手段】 現像装置の現像スリーブ10は、円筒状
のスリーブ基体表面にスプレー塗布法により樹脂被膜を
形成してなる。そのスリーブ基体表面は、スプレー塗布
法により樹脂被膜を形成しても、現像スリーブ表面の長
手方向に大きなうねりができないよう、心無し研削装置
により長手方向のろ波最大うねりWcm≦0.35μm
となるように、予め高精度に研削した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法などに使用される、現像剤を用いて
現像を行う現像装置、およびその現像剤担持体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置の分野において、電
子写真法として多数の方法が知られているが、一般には
光導電性物質を利用した感光体に、種々の手段により電
気的潜像を形成し、ついで現像装置によりトナーを用い
て潜像を現像し、得られたトナー像を紙などの転写材に
転写し、熱・圧力等によりトナー像を転写材上に定着し
てプリント画像を得るものである。
【0003】近年、電子写真法を用いた機器は、従来の
複写機以外に、プリンターやファクシミリなど多数にな
ってきている。特にプリンターやファクシミリでは、画
像形成部の部分を小さくする必要があるため、一成分現
像剤のトナー(一成分トナー)による一成分現像方式の
現像装置が使用されることが多い。
【0004】一成分現像方式は、二成分方式のようにガ
ラスビーズや鉄分等のキャリア粒子が不要なため、現像
装置自体を小型化・軽量化できる。さらには、二成分現
像方式は、現像剤中のトナー濃度を一定に保つ必要があ
るため、トナー濃度を検知し、必要量のトナーを補給す
る装置が必要となる。したがって、現像装置が大きく重
くなりがちである。一成分現像方式は、このようなトナ
ー濃度検知・補給制御装置が不要なので、この点からも
小さくかつ軽くでき好ましい。
【0005】一般に、一成分現像方式の現像装置は、ト
ナー相互の摩擦、および現像剤担持体としての現像スリ
ーブとのトナーの摩擦によって、トナーに感光ドラム上
の静電潜像電荷と現像基準電位に対して逆極性の電荷を
与え、このトナーを規制部材で層厚規制して現像スリー
ブ上に極めて薄く塗布し、現像スリーブの回転により感
光ドラムと現像スリーブとが対向した現像領域に搬送
し、現像領域において現像スリーブと感光ドラムとの間
に働く電界の作用により、トナーを感光ドラム表面の静
電潜像に飛翔して付着させ、潜像をトナー像として可視
化するように構成されている。
【0006】この一成分現像法に用いられる現像スリー
ブとしては、特開昭57−66455号公報に見られる
ように、アルミニウム、ニッケル、耐食鋼(ステンレス
鋼)等の金属、その合金またはその化合物を円筒状に成
形し、その表面を電解、ブラスト、ヤスリ等で所定の表
面粗度になるように処理したものが一般に広く用いられ
ている。
【0007】このような現像スリーブは安価で、比較的
安定して高品質の画像を得る現像を行うのに適してい
る。その反面、トナーは現像スリーブとの摩擦によって
帯電付与が行われるので、トナーの帯電の調整が難し
く、トナー側の工夫が種々行われているものの、帯電の
不均一性や耐久安定性にかかわる問題は完全に解決され
ていない。
【0008】すなわち、現像スリーブ上に薄層塗布され
たトナーのうちの、現像スリーブ表面近傍に存在するト
ナーが非常に高い電荷を有するようになって、現像スリ
ーブ表面に鏡映力により強力に引き付けられる結果、他
のトナーの現像スリーブとの摩擦の機会を奪ってしま
い、トナーへの好適な電荷付与ができなくなる。このた
め、十分な現像が行われず、転写が行われなくなって、
得られた画像は濃度のムラや文字の飛び散り等の多いも
のになってしまう。
【0009】このような高すぎる電荷を有するトナーを
減少させ、現像に好適な帯電量を持たせる方法として、
特開平3−36570号等に示されるような、樹脂中に
カーボン、グラファイトのような導電剤を分散した樹脂
被膜を金属の円筒体(スリーブ基体)の表面に形成し
て、現像スリーブ上のトナーの帯電と同時に、高い電荷
のトナーの発生やトナーの鏡映力による現像スリーブへ
の強固な付着を防止し、トナーに現像に好適な帯電量を
持たせることを図った提案がなされている。しかし、上
記特開平3−36570号等の方法では、トナーの電荷
が低い値を示し、電子写真装置の機種によっては、高温
高湿環境下での画像の濃度低下といった現象が発生する
ことがある。
【0010】特開平3−200986号には、カーボン
ブラック、およびトナーに対し高い電荷を付与する物
質、たとえばガラスあるいはシリコーン樹脂、PMM
A、ナイロンの球状粒子を添加した樹脂被膜を形成する
ことが開示されているが、この方法は、これら添加物質
の樹脂との相性により、被膜表面での添加物質の十分な
露出がなく、トナーに好適な電荷が得られない。
【0011】このような樹脂被膜は、一般につぎのよう
にして形成している。まず、結着樹脂、導電性微粒子、
希釈剤(溶剤)および必要に応じて各種添加剤等を混合
し、さらにサンドミル等で固形分を均一に分散して塗工
液を調製する。この際、希釈剤の混合割合を調節して塗
工液の粘度、造膜性を調節する。ついで円筒状のスリー
ブ基体にディッピング法やスプレー塗布法などにより塗
工液をコーティングし、その後、結着樹脂を加熱硬化し
て樹脂被膜を得る。
【0012】上記したように、塗工液をコーティングす
る手段としては、ディッピング法、スプレー塗布法など
各種の手法がある。このうちスプレー塗布法は、円筒状
のスリーブ基体を回転させながら、その表面に塗工液を
噴霧するもので、塗工液が霧化された状態でコーティン
グされるので、ディッピング法等に比べて被膜の表面積
が大きく形成され、添加物質の被膜表面への十分な露出
が可能になり、さらには表面の凹凸の形成にも有利であ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の現像スリーブを現像に用いた場合、得られる画像に
現像スリーブ長手方向に濃淡ムラが発生する問題があっ
た。
【0014】これは、現像スリーブの表面が長手方向に
大きくうねっているからであり、円筒状のスリーブ基体
の表面が長手方向にうねっていることと、スリーブ基体
を回転させながら表面に塗工液をコーティングすること
に起因することがわかった。
【0015】図8に、スプレー塗布法による現像スリー
ブの樹脂被膜形成時の様子を示す。現像スリーブ10の
円筒状のスリーブ基体4の表面に噴霧した塗工液8は、
霧状の液滴となって基体4の表面に付着し、表面で霧化
状態を残しつつも液滴同士が結合していくが、基体4を
回転しながらコーティングを行っているので、遠心力に
より基体4のより径の大きい部分に偏って積層されてい
き、このため、塗布した塗工液8を乾燥して樹脂被膜と
することにより得られた現像スリーブ10は、基体4の
径の大きい部分で径が一層増大し、現像スリーブ長手方
向上のうねりが大きくなることがわかった。その結果、
現像した画像に現像スリーブ長手方向の濃淡ムラが生じ
る。
【0016】本発明の目的は、画像を濃淡ムラを発生す
ることなく現像可能とした現像剤担持体および現像装置
を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像剤担持体および現像装置にて達成される。要約すれ
ば、本発明は、円筒状基体を回転させながら前記円筒状
基体の表面に、バインダー樹脂および導電性粉末を含有
した樹脂被膜をスプレー塗工で形成することにより製造
される、現像装置に使用する現像剤担持体において、前
記円筒状基体の長手方向のろ波最大うねりWcmを、 Wcm≦0.35μm としたことを特徴とする現像剤担持体である。
【0018】本発明によれば、前記円筒状基体の表面を
心無し研削加工することより、前記円筒状基体の表面の
うねりWcmを前記所定値に制御するようにすることが
できる。また前記心無し研削加工後、前記円筒状基体の
表面を鏡面加工するようにすることができる。
【0019】また、本発明は、現像剤を担持して像担持
体と対向した現像領域へ搬送する現像剤担持体を有する
現像装置において、前記現像剤担持体が上記の現像剤担
持体であることを特徴とする現像装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0021】実施例1 図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す概略構成図
である。
【0022】本実施例において、現像装置は非磁性一成
分現像方式とされており、図1に示されるように、一成
分現像剤の非磁性トナー11を収容した現像容器12
に、現像スリーブ10、塗布ローラ14、規制ブレード
15およびトナー搬送部材16を備えてなっている。
【0023】現像容器12内のトナー11は、搬送部材
16の回転により塗布ローラ14に搬送され、現像スリ
ーブ10と当接回転する塗布ローラ14によって現像ス
リーブ10に供給され、現像スリーブ10の表面上に担
持される。現像スリーブ10上に担持されたトナー11
は、現像スリーブ10の回転により感光ドラム17と対
向した現像領域へ向けて搬送され、その搬送途上で、現
像スリーブ10に当接した規制ブレード15により層厚
を規制され、トナー薄層に形成される。
【0024】現像領域に搬送されたトナーは、図示しな
い現像電源から現像スリーブ10に印加された現像バイ
アスにより感光ドラム17に転移し、感光ドラム17上
の静電潜像を現像してトナー像として可視化する。現像
スリーブ10上の現像に使用されなかったトナーは、現
像スリーブ10の回転とともに現像容器12内に戻さ
れ、塗布ローラ14との摺擦部で現像スリーブ10の表
面から除去される。
【0025】さて、上記の現像スリーブ10は、円筒状
のスリーブ基体表面に樹脂被膜を形成してなっており、
本発明では、その基体表面をうねりがないように高精度
に研削することにより、スプレー塗布法により樹脂被膜
を形成しても、現像スリーブ10を表面に大きなうねり
のないものとしたことが大きな特徴である。
【0026】本実施例では、研削手段として心無し研削
装置を用いて、スリーブ基体の表面を心無し研削加工
(センターレス研削加工)により研削した。
【0027】この心無し研削装置(研削盤)は、図6
(a)およびそのD部拡大図の図6(b)に示すよう
に、矢印B方向に回転する研削砥石1と、これと隔置さ
れた矢印A方向に回転する調整砥石2と、砥石1と2と
の間の下部に配置されたブレード3とを備えてなってお
り、インフィールド方式(送り込み研削)とされてい
る。
【0028】被加工物である円筒状スリーブ基体(ワー
ク)4は、研削加工に前もってほぼ円筒状に粗仕上げさ
れている。このスリーブ基体4を回転する研削砥石1と
調整砥石2との間に上から入れて、ブレード3の上端の
斜面に接触させた状態で、調整砥石2を接触してスリー
ブ基体4を矢印C方向に回転しながら支持する。そして
調整砥石2を取り付けた移動台5を研削砥石1に対して
矢印E方向に進ませて、回転する研削砥石1により基体
4表面への切り込みを行なわせ、表面を研削するもので
ある。
【0029】この研削装置の研削砥石1、調整砥石2お
よびブレード3は、それぞれ回転軸の軸線方向に関して
真直度、平行度とも、予め高精度に仕上げられ、取り付
けられているため、スリーブ基体4の表面が真円度、真
直度とも高精度に研削加工され、スリーブ基体4を表面
にほぼうねりがない高精度な円筒面に仕上げることがで
きる。
【0030】この研削加工後のスリーブ基体表面の長手
方向上のうねりは、ろ波最大うねりWcmで0.35μ
m以下にすることが好ましい。スリーブ基体のうねりが
0.35μmを超えると、これにスプレー塗布法で樹脂
被膜を塗工したのでは、得られる現像スリーブのうねり
の増大が大きく、現像画像の現像スリーブ長手方向の濃
淡ムラを生じる原因になる。研削加工後のスリーブ基体
表面のうねりWcmの下限値は、小さければ小さいほど
よいが、実用上0.25μm程度である。
【0031】本発明では、研削加工後のスリーブ基体は
スプレー塗布法により樹脂被膜を形成して現像スリーブ
を得るが、この現像スリーブ表面の長手方向上のうねり
Wcmは1.1μm以下が好ましい。現像スリーブ表面
のうねりが1.1μmを超えると、現像画像の現像スリ
ーブ長手方向の濃淡ムラをなくすことができない。一
方、うねりを0.3μm未満にすることは、実用上困難
である。
【0032】スプレー塗布法によれば、スリーブ基体表
面のうねりを0.35μm以下とすることにより、容易
に現像スリーブ表面のうねりを1.1μm以下とするこ
とができる。
【0033】本実施例における具体例について説明す
る。
【0034】円筒状スリーブ基体として、アルミニウム
合金製の引き抜き円筒素管を用い、以下の条件で心無し
研削加工を行った。
【0035】(スリーブ基体) 外径:16.10mm 内径:14.8mm 長さ:L=260mm 材質:A3003 (研削条件) 心無し研削装置 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 粗研削速度:0.006mm/秒 粗研削代:0.10mm 仕上げ研削代:0.02mm 研削砥石:クレノートン社製#120、炭化珪素質(S
iC)、 寸法610φ×375×304φ ブレード:三角形状、超硬合金 研削加工後にスリーブ基体の加工精度を確認するため
に、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度(中心線平均
粗さRa)、うねりWcmについて、それぞれ測定を行
った。このスリーブ基体表面のプロファイルを図2
(a)に示す。
【0036】その結果、スリーブ基体の真直度:2.2
μm、真円度:3.2μm、振れ精度:4.6μm、表
面粗度Ra:0.4μm、うねりWcm:0.26μm
であった。
【0037】なお、表面粗度RaおよびうねりWcmの
測定は、小坂研究所製の表面粗さ測定器(SE−350
0)を用いた。測定条件は、表面粗さRaが、カットオ
フ値2.5mm、測定長さ4.0mm、送り速度0.5
mm/秒で、うねりWcmが、カットオフ値2.5m
m、測定長さ40mm、送り速度2.0mm/秒とし
た。表面粗度RaおよびうねりWcmは、1本のスリー
ブ基体について軸方向に任意の3箇所、周方向に任意の
3箇所を測定し、全ての値の平均値をそれぞれ表面粗度
RaおよびうねりWcmの値とした。
【0038】また振れの測定は、図7に示すように、ス
リーブ基体4の両端部をVブロック6で支持して基体4
を回転させ、基体4の両端から5mmの位置を基準に軸
方向に5箇所で、表面をテストインジケータ7により測
定し、その最大値を振れの値とした。
【0039】つぎに、研削加工後のスリーブ基体の表面
に対し、帯電付与性能を向上するための樹脂被膜をスプ
レー塗布法により形成した。樹脂被膜の塗工液の処方は
下記のとおりである。
【0040】(塗工液処方) フェノール樹脂中間体:100重量部 結晶性グラファイト(平均粒径4μm):45重量部 導電性カーボン:5重量部 PMMA球状粒子(平均粒径14.2μm):10重量
部 IPA(イソプロピルアルコール):240重量部 メタノール:80重量部 上記のフェノール樹脂中間体をメタノールに加え、この
溶液をIPAで希釈した後、カーボンブラックおよびグ
ラファイトを添加し、サンドミルで分散した。さらにP
MMA粒子を添加して分散を行い、分散後、液体をガラ
スビーズから分離して、塗工液を調製した。
【0041】つぎにスリーブ基体を垂直に立てて一定速
度で回転し、この基体に対して上記の塗工液をスプレー
ガンを用いて、一定速度で降下しながら塗布した。スリ
ーブ基体の上下端部には予めマスキングを施しておい
た。塗工液の塗布後、基体を乾燥炉で150℃、30分
間乾燥硬化して樹脂被膜となし、最後に基体の円筒内に
フランジ部材を圧入して現像スリーブを得た。
【0042】得られた現像スリーブの表面を測定したと
ころ、表面粗度Ra=0.85μm、うねりWcm=
0.76μmであった。この現像スリーブの表面のプロ
ファイルを図2(b)に示す。
【0043】つぎに、上記の現像スリーブをキヤノン製
レーザービームプリンタのプロセスカートリッジに取り
付け、画像形成に使用し、得られた画像の評価を行っ
た。その結果、ハーフトーン、ベタ黒のいずれの画像
も、現像スリーブ長手方向の濃度ムラなどの欠陥を発生
しておらず、非常に良好な画像であった。
【0044】以上では、インフィード方式の心無し研削
装置を使用してスリーブ基体表面の加工を行ったが、本
発明は、これに限られず、スルーフィード方式の心無し
研削装置を使用してもよい。さらに、スリーブ基体表面
をうねりがないように加工できる研削装置ならば、その
研削装置の種類および研削方式を問わない。
【0045】また現像装置は非磁性一成分現像方式とし
たが、本発明は、磁性一成分現像方式の現像装置にも、
さらには二成分現像方式の現像装置にも適用することが
できる。
【0046】比較例1 うねりの大きいスリーブ基体として、実施例1で使用し
たのと同じアルミニウム素管に対し精密旋盤で表面研削
したものを作成した。すなわち、アルミニウム素管を旋
盤にチャッキングして、3000rpmの回転数で回転
し、送り速度5mm/秒で素管の軸方向にバイトを送り
ながら、素管表面に対し切削加工を行い、スリーブ基体
を得た。
【0047】(スリーブ基体) 実施例1と同じ (研削条件) 切削装置:精密旋盤 切削工具:粗、結晶ダイアモンド、工具ノーズ半径0.
05mm、すくい角10° 切り込み量:粗(0.15mm)、仕上げ(0.02m
m) スリーブ基体回転数:3000rpm 工具送り速度:5mm/秒(粗、仕上げとも) 研削加工後にスリーブ基体の加工精度を確認するため
に、真直度、真円度、振れ精度、表面粗度Ra、うねり
Wcmについて、それぞれ測定を行った。
【0048】その結果、真直度:15μm、真円度:1
0μm、振れ精度:27μm、表面粗度Ra:0.4μ
m、うねりWcm:0.46μmであった。このスリー
ブ基体表面のプロファイルを図3(a)に示す。
【0049】つぎに、このスリーブ基体表面に、実施例
1と同じ塗工液を用い同様に処理して樹脂被膜を形成
し、比較例1の現像スリーブを得た。得られた現像スリ
ーブの表面を測定したところ、表面粗度Ra=0.85
μm、うねりWcm=1.38μmであった。この現像
スリーブ表面のプロファイルを図3(b)に示す。
【0050】実施例1と同様にして、現像スリーブをキ
ヤノン製レーザービームプリンタのプロセスカートリッ
ジに取り付け、画像形成に用いた。得られた画像は、ハ
ーフトーン、ベタ黒とも、現像スリーブの長手方向に濃
淡ムラが発生しているのが確認された。
【0051】実施例2、比較例2 実施例2用として長手方向のうねりWcmが0.19μ
mのスリーブ基体を、比較例2用として長手方向のうね
りWcmが0.56μmのスリーブ基体をそれぞれ用意
し、これらの基体表面に対し、旋盤にバフ材を用いて鏡
面加工を行った。実施例2、比較例2の鏡面加工後の基
体表面のプロファイルを、それぞれ図4(a)、図5
(a)に示す。
【0052】ついで、このスリーブ基体表面に、実施例
1と同じ塗工液を用い同様に処理して樹脂被膜を形成
し、実施例2、比較例2の現像スリーブを得た。
【0053】得られた現像スリーブは、表面粗度が実施
例2および比較例2ともほぼ同じRa=0.08μm程
度であったが、うねりは実施例2がWcm=0.73μ
m、比較例2がWcm=1.45μmであった。実施例
2および比較例2の現像スリーブ表面のプロファイル
を、それぞれ図4(b)、図5(b)に示す。
【0054】また、これらの現像スリーブを実施例1と
同様、キヤノン製レーザービームのプロセスカートリッ
ジに取り付け、画像形成に用いて、画像の評価を行った
結果、実施例2の現像スリーブでは、実施例1と同様、
ハーフトーンおよびベタ黒のいずれの画像も、濃淡ムラ
などの欠陥が認められず、非常に良好であった。これに
対し、比較例2の現像スリーブでは、スリーブ基体表面
におけるうねりに対応して、ハーフトーンおよびベタ黒
のいずれも、濃淡ムラの発生が確認された。
【0055】このように濃淡ムラの発生には、現像スリ
ーブ表面の粗さではなく、スリーブ基体表面のうねりに
起因した現像スリーブ表面のうねりが大きく関与してい
ることが明らかである。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
現像装置の現像剤担持体に使用する円筒状基体の表面を
長手方向にうねりがほぼないように高精度に仕上げて、
その後、基体表面に樹脂被膜を形成するので、基体を回
転しながら塗工液を塗布するスプレー塗布法によって樹
脂被膜を形成しても、遠心力による樹脂被膜のムラの増
大を防止して、うねりの少ない現像剤担持体を得ること
ができ、その結果、現像剤担持体の長手方向上の濃淡ム
ラのない画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す概略構成図
である。
【図2】本発明の実施例1におけるスリーブ基体表面の
研削後および現像スリーブ表面のプロファイルを示す図
である。
【図3】本発明の比較例1におけるスリーブ基体表面の
研削後および現像スリーブ表面のプロファイルを示す図
である。
【図4】本発明の実施例2におけるスリーブ基体表面の
鏡面加工後および現像スリーブ表面のプロファイルを示
す図である。
【図5】本発明の比較例2におけるスリーブ基体表面の
鏡面加工後および現像スリーブ表面のプロファイルを示
す図である。
【図6】本発明でスリーブ基体表面の研削に使用した心
無し研削装置を示す図である。
【図7】本発明で行ったスリーブ基体表面の振れ精度の
測定方法を示す説明図である。
【図8】従来の現像スリーブにおけるスプレー塗布法に
よる樹脂被膜形成時の様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 研削砥石 2 調整砥石 3 ブレード 4 スリーブ基体 8 塗工液 10 現像スリーブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状基体を回転させながら前記円筒状
    基体の表面に、バインダー樹脂および導電性粉末を含有
    した樹脂被膜をスプレー塗工で形成することにより製造
    される、現像装置に使用する現像剤担持体において、前
    記円筒状基体の長手方向のろ波最大うねりWcmを、 Wcm≦0.35μm としたことを特徴とする現像剤担持体。
  2. 【請求項2】 前記円筒状基体の表面を心無し研削加工
    することより、前記円筒状基体の表面のうねりWcmを
    前記所定値に制御した請求項1の現像剤担持体。
  3. 【請求項3】 前記心無し研削加工後、前記円筒状基体
    の表面を鏡面加工する請求項2の現像剤担持体。
  4. 【請求項4】 現像剤を担持して像担持体と対向した現
    像領域へ搬送する現像剤担持体を有する現像装置におい
    て、前記現像剤担持体が請求項1〜3のいずれかの項に
    記載の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
JP9645199A 1999-04-02 1999-04-02 現像剤担持体および現像装置 Pending JP2000293030A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008287152A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Bridgestone Corp 導電性ローラ
JP2019168486A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

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JP2008287152A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Bridgestone Corp 導電性ローラ
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