JP4458518B2 - 円筒部材の作製方法、該円筒部材が用いられた電子写真画像形成装置用部品、及びセンタレス研削加工装置 - Google Patents

円筒部材の作製方法、該円筒部材が用いられた電子写真画像形成装置用部品、及びセンタレス研削加工装置 Download PDF

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本発明は、円筒部材の作製方法、該円筒部材を用いた電子写真画像形成装置用部品、及びセンタレス研削加工装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置は、複写機、プリンターあるいはファクシミリ等の製品として広く使用されているが、その画像形成装置には、電子写真感光体及び定着ローラに代表される、金属製円筒部材そのものあるいは該円筒部材表面上にそれぞれの機能に応じて形成された膜を有する部品が具備されている。
先ず、電子写真感光体と定着ローラを代表例にして、従来の該金属製円筒部材の製造法について説明する。
電子写真感光体としては、ドラム形状のものとベルト形状のものとが一般的に知られているが、いずれも導電性支持体上に、有機系光半導体(OPCとも言う)あるいはアモルファスシリコンのような無機系光半導体を含有させた潜像担持性の感光層が少なくとも設けられたものであり、ドラム形状の電子写真感光体は、支持体として前記の金属製円筒部材を用いたものである。
この電子写真感光体用の金属製円筒部材としては、従来、原材料の金属を押し出し加工あるいは抽伸加工等によって筒形状体(円筒素材という)にした後、旋盤によって切削加工したものが広く用いられている。
しかしながら、この切削加工には次のような問題がある。
アルミニウム合金製の円筒素材を例に取って説明すると、バイトで切削加工する際に、該円筒素材の両端内部が旋盤に取り付けられて保持されるが、その片端の内部には、例えば、モーター側に位置する旋盤の軸を主軸と称するが、この主軸を挿入するようにして保持され、片側は別の治具で保持される。あるいは、該円筒素材の両端を治具で保持し、この治具の両側が保持される。このように、被加工物であるアルミニウム合金製円筒素材の両端は強固に保持されるものの、両端以外の部分は内部からの保持が行なわれていない。
このような保持状態の円筒素材を回転させながらバイトで切削した場合に、バイトの押し当て力によって、被加工物の両端部は変形が発生せずに切削加工が可能であるが、両端以外の部分は変形し、その結果、寸法精度が低下する問題が発生する。
このような問題は、肉厚の厚い、例えば0.95mm以上のアルミニウム合金製の円筒素材では発生しにくいが、肉厚の薄い円筒素材の場合に発生しやすく、特に、肉厚0.80mm以下のものになるとその傾向が顕著である。
この問題に対する解決策として、円筒素材内部に中子と言われる詰め物を詰めて、上記変形を防いで切削加工する方法がある。
しかしながら、中子は、円筒状に加工したゴム等の弾性体であって、通常、その外径は、筒状部材内部に挿入固定して用いるのに円筒体の内径より略0.5mm程度小さいものであるため、中子と円筒体間に隙間ができるのは避けられないために、中子によって内部から円筒素材を完全に保持固定することは難しく、従って、中子によってもこの問題を完全に解決するのは困難である。
電子写真感光体用の円筒部材の支持体として、近年、低コスト化を目的として益々薄肉化の要求が強まっているために、バイトによる切削加工する際に起きる変形は大きな問題である。
また、高画質あるいはフルカラーのよりレベルの高い画像を形成できる電子写真画像形成装置の出現が望まれているが、それに伴い、これらの画像形成装置に搭載する電子写真感光体用の円筒形状の支持体に対して、従来より高い寸法精度が要求され、特に、全振れ精度が10μm以下のもの、さらには5μm以下のものの出現が期待されている。
次に、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に使用される定着ローラの場合について説明する。
図9に示されるように、定着ローラ(24)は、通常、その定着ローラ内部にハロゲンヒータ(27)等の熱発生手段が設置され、加圧ローラ(28)と圧接してニップ部(32)を形成し、ニップ部(32)の圧力と熱発生手段(27)からの輻射熱とによって、ニップ部(32)に送り込まれた転写紙(30)上のトナー可視像(31)を溶融定着させる機能を有するものである。
従来から、定着ローラは、熱伝導性及び剛性を確保する必要性から、その芯金として、多くはアルミニウム合金を素材として用いられ、また、定着ローラの構成は、薄肉の円筒部材を芯金とし、その外周面にフッ素皮膜等を粉体塗装し焼成して離型層をコーティングしたものが一般的である。
近年、省エネルギー及び画像形成装置の稼働開始時立ち上がり速度の短縮を目的として、定着ローラの芯金には、熱伝導性を向上させるために、さらなる薄肉化が要求されており、すなわち、ローラ芯金を薄肉化することによって、画像形成装置の定着工程における定着可能な温度に達するまでの時間(定着ローラの立ち上がり時間)を短縮して、画像形成装置の省電力化を進めることが求められている。
しかしながら、ローラ芯金を薄肉化した場合に、ローラ芯金の強度が低下すると言った問題が発生し、その解決策として、ローラ芯金の内壁周面にリブを形成して強度を向上させる技術が提案されている。
ローラ芯金の内壁周面にローラ軸線に対して傾斜する溝を、マンドレルを用いアイロニング加工によって成形する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、スピニング加工によって、ローラ芯金の円筒体の外周面に溝を形成し、該溝に対応する内周面にリブを形成した後、外周面の溝を切削する方法が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。
これらの方法で加工作製された定着ローラ用の芯金(円筒部材)の製造には、切削加工法が用いられるために先に説明したような理由で寸法精度が高くできず、その結果所望の強度のものにならないと言った問題を有るものである。
この解決策として、円筒素材の素管の両端を支持しながら素管を回転させて、素管の表面にスピニングローラを押し当てることにより、素管の内面にリブを形成し、素管の外周面にスピニングローラにより形成された凹部を切削加工によって除去加工する際に、切削抵抗が一定に近くなるように素管と切削加工する粗切削用バイトとの相対速度を調整することを提案されているが、リブ部位置でバイトの送り速度を変化させる必要があって、制御が必要とすると言った面倒な問題を有するものである(例えば、特許文献5参照。)。
このように、内周面にリブを有する薄肉管を切削加工で加工するのはやはり困難であり、特許文献5に記載があるように、一般的に切削加工によれば肉厚を均一に薄くすることのできる限界は0.8mmであり、この厚さでは、定着ローラの立ち上がり時間は、ほぼ30秒が限度になっている。
また、被加工物である円筒素材の内面にリブが設けられた場合、内面のリブが障害となって、被加工物内部への中子の脱着が困難であり、中子の機能を発揮できないと言う問題がある。
このように、切削によって加工した金属製円筒部材を用いて作製した電子写真感光体及び定着ローラは、その機能の面において不十分なものとなる。
このような問題を抱えている切削加工に換わる技術として、センタレス研削加工が知られている。
センタレス研削加工は、切削加工に比べて、被加工物の外表面が、真円度、真直度、表面状態が共に、高精度に研削加工されるので、優位な加工技術であると考えられている。
図1は、従来から用いられているセンタレス研削加工装置の一例を示す概念図である。
センタレス研削加工は、砥石を具備する研削輪(2)に円筒素材あるいは円柱素材の被加工物(1)を接触させ、研削輪(2)を回転させながら被加工物(1)表面を研削することを骨子とするものである。
通常、研削輪(2)と調整車(3)の間に配置されたブレード(4(以後、保持ブレードとも言う))の上に被加工物(1)をセットし、研削液供給ノズル(5)から研削液(6)を研削輪(2)に沿って円筒素材(1)に流しながら、調整車(3)を回転させて被加工物も接触回転させ、調整車(3)を回転する研削輪(2)に当接させると、被加工物(1)は研削輪(2)に接触して研削される。
研削液供給ノズル(5)から供給された研削液(6)は、研削液回収パン(70)で回収され、配管(71)を通り、濾過機構(72)で研削粉が除去され、ポンプ(73)で加圧され、配管(74)を通って、研削液供給ノズル(5)から供給されるように、循環使用される。
なお、研削液は、温度を調節して使用することが一般的に行なわれるが、図1には研削液の温度調節機構を図示していない。
一般的に、センタレス研削には、インフィードセンタレス研削とスルーフィードセンタレス研削とに大別され、前者は、研削輪と調整車との間に被加工物の全体を設置して全体を一度に研削する方式であり、後者は、研削輪と調整車の間を保持ブレード上に沿って被加工物を移動させて端部から徐々に全体を研削する方式である。図1は、インフィードセンタレス研削の一例を示したものである。
インフィードセンタレス研削によれば、被加工物の全体を一度に研削加工でき、加工点が被加工物の長さ方向の全幅に広がっているために、旋盤を使用して切削加工する場合に発生するような、バイト接触点の1点に圧力が集中し、被加工物が変形する現象は発生しないところが優れた点である。
一方、スルーフィード研削は、用いる研削輪の長さがインフィードセンタレス研削の場合に比べて短いものの、通常3cm以上はあるので、被加工物が表面に幅3mm以下のリブが設けられた円筒素材のような場合には、このリブを研削するには十分な加工幅となるため、旋盤を使用して切削加工する場合のように、バイトの接触による圧力が1点に集中して発生する不具合はない。
スルーフィード研削加工装置は、研削輪と調整車は、通常、平行でなく0.5〜5°の傾きを持たせて設置しているために、保持ブレードの上にセットされたリブが設けられた円筒素材は、研削輪と調整車回転によって軸方向に移動していく構造になっている。
従来、電子写真感光体用支持体として、センタレス研削加工によって製造された金属製円筒部材を用いた技術が多数提案されており、それらの多くは、センタレス研削のみを用いる技術(例えば、特許文献6、7、8参照。)と、センタレス研削単独ではなく、センタレス研削と他の加工法、例えば、転圧加工、液体ホーニング加工、研磨剤による加工、プラズマ洗浄、バニッシング加工等を併用する技術(例えば、特許文献9〜14参照。)のいずれかに該当するものである。
しかしながら、これらの提案によって作製された円筒部材の寸法精度は、満足できるものではなく、その原因の一つが、センタレス研削中に起こる被加工物の回転振れにあると考えられている。
この回転振れを抑制する技術として、筒状体の内部に軸部材を挿入固定して一体的に回転させて、センタレス研削加工する技術が提案されているが、この技術を用いても回転振れを防ぐには十分なものではない(例えば、特許文献15参照。)。
以上説明したように、従来のセンタレス研削は、いずれも、先述の切削加工よりも優れた寸法精度を得ることは可能であるものの、研削加工中の筒状部材の回転が不安定であるために発生する振動等が、近年の高画質化あるいはフルカラー化に対して要求されているような、均一な薄肉でかつ極めて高い寸法精度を有する、電子写真感光体の支持体用の円筒部材を作製するのに妨げとなっている。
これは電子写真感光体の支持体用の円筒部材に限ることではなく、定着ロール用基体(芯金)に使用するリブ付きの基体(芯金)においても、従来提案されているセンタレス研削加工技術によれば、均一な0.7mm以下の薄肉厚のかつ高い寸法精度のものを得ることは困難であり、このような問題は、薄肉厚で高い寸法精度が要求される円筒部材に共通に抱えているものであり、未だ解決策がないのが実情である。
特開平11−149226号公報 特開2000−029342号公報 特開2001−109306号公報 特開2002−126824号公報 特開2002−137101号公報 特開平4-147266号公報 特開平7−333878号公報 特開平10−319614号公報 特開平5−305311号公報 特開平6−35216号公報 特開平8−1510号公報 特開2000−127006号公報 特開2000−181087号公報 特開2003−295479号公報 特開平7−299710号公報
本発明の課題は、電子写真画像形成装置用の各種部品に要求される、均一の薄肉厚の高精度の円筒部材およびそれを製造するための新規なセンタレス研削加工法を提供することである。
また、本発明の課題は、前記円筒部材を支持体とする電子写真感光体および前記円筒部材を芯金とする電子写真装置用定着ローラを提供することである。
さらに、本発明の課題は、前記電子写真感光体および/または前記定着ローラを具備する電子写真画像形成装置を提供することである。
また、上記課題は、本発明の(1)「少なくとも研削輪、調整車、被加工物である円筒素材の内側に液体を供給する液体供給手段、およびブレードを具備するセンタレス研削加工装置を用いて、研削液を前記研削輪と前記調整車との間に配置された前記円筒素材の外表面に供給しながら、前記円筒素材を前記研削輪の回転方向と逆の回転方向であり、且つ前記研削輪とは異なる速度で接触回転させて、前記円筒素材の表面を該研削輪によって研削加工し、円筒部材を作製する方法であって、前記円筒素材の回転中に該円筒素材の内側に、前記液体供給手段から供給される液体を存在させ、該液体を前記円筒素材の回転により発生する遠心力によって前記回転素材の内壁に押圧させながら研削加工を行なうことを特徴とする電子写真感光体用または定着ローラ用の円筒部材の作製方法」、
(2)「前記円筒素材が、金属製管であることを特徴とする前記第(1)項に記載の円筒部材の作製方法」、
(3)「前記円筒素材が、アルミニウム合金製管であることを特徴とする前記第(2)項に記載の円筒部材の作製方法」、
(4)「前記円筒素材が、内壁面にリブが設けられたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」、
(5)「前記円筒素材の端部の内径が他の部分より小さいものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」、
(6)「研削加工中に前記円筒素材の内側に存在させる該液体の温度が研削加工を行う場所の温度より2〜10℃低く、かつ研削加工を行なう雰囲気の露点以上であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」、
(7)「研削加工中に前記円筒素材の内側に存在させる前記液体の量が、前記円筒素材の内容積の35〜75%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」、
(8)「少なくとも研削加工中に連続的に供給し前記円筒素材の開口部から排出するように液体を流すようにして存在させ、その際の液体の流量が該円筒素材の内容積をAccとしたとき0.2×Acc/sec〜10×Acc/sec以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」、
(9)「前記液体供給手段が液体吐出口用の孔を有する管状体であって、該管状体を前記円筒素材の内側に挿入し、前記管状体の内側に流す液体を該吐出口から吐出させて、前記円筒素材の内側に液体を供給するようにしたことを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」、
(10)「前記管状体が前記円筒素材を内側から支持する機能を兼ね備え、かつ前記センタレス研削加工装置が、前記管状体によって前記円筒素材を支持した状態を上下、左右及び前後のいずれかの方向に移動可能で、該円筒素材を研削所定位置に脱着可能とする機構を有するものであり、前記管状体を前記円筒素材の内側に挿入した後、該円筒素材を支持しながら前記管状体をブレード上に移動させて、前記円筒素材がブレード上の研削所定位置にセットされたら、前記管状体から液体を吐出させて、研削加工が開始されることを特徴とする前記第(9)項に記載の円筒部材の作製方法」、
(11)「研削加工が終了後、前記管状体からの液体の吐出を停止し、前記円筒素材を支持させながら移動して前記管状体をブレードから離脱させることを特徴とする前記第(10)項に記載の円筒部材の作製方法」、
(12)「研削液が前記液体を兼ねることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の円筒部材の作製方法」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(13)「前記第(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載の方法によって作製されたことを特徴とする円筒部材」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(14)「少なくとも導電性支持体上に感光層が設けられ、該支持体が前記第(13)項に記載の円筒部材であることを特徴とする電子写真用感光体」、
(15)「円筒部材の最薄肉部の厚さが0.85mm以下、0.60mm以上であることを特徴とする前記第(14)項に記載の電子写真用感光体」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(16)「芯管が前記第(13)項に記載の円筒部材であることを特徴とする電子写真装置用定着ローラ」、(17)「円筒部材の最薄肉部の厚さが0.75mm以下、0.50mm以上であることを特徴とする前記第(16)項に記載の電子写真装置用定着ローラ」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(18)「前記第(14)項あるいは第(15)項に記載の電子写真用感光体及び/又は前記第(16)項あるいは第(17)項に記載の定着ローラが搭載されたことを特徴とする電子写真画像形成装置」により達成される。
(19)「前記第(14)項又は第(15)項に記載の電子写真用感光体及び少なくとも現像手段を具備することを特徴とする電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジ」により達成される。
(20)「少なくとも研削輪、調整車、ブレードおよび液体供給手段を具備するセンタレス研削加工装置であって、前記液体供給手段が、液体吐出口用の孔を有する管状体を備え、該管状体を被加工物である円筒素材の内側に挿入し、液体を前記孔から吐出させて前記円筒素材の内側に液体を供給するものであることを特徴とする電子写真感光体用または定着ローラ用のセンタレス研削加工装置」、(21)「前記管状体が前記円筒素材を内側から支持する機能を兼ね備え、前記管状体によって前記円筒素材を支持した状態で上下、左右及び前後の方向に移動可能であって、該円筒素材を研削所定位置に脱着可能とする機構を有するものであることを特徴とする前記第(20)項に記載のセンタレス研削加工装置」により達成される。
本発明の新規なセンタレス研削加工法によって、均一な薄肉でかつ高い寸法精度を有する金属製円筒部材を製造することができる。
また、肉厚が1mm以下で全振れ精度が5μm以下の円筒部材を製造することができるために、該円筒部材を支持体として用いた電子写真感光体を具備する電子写真画像形成装置は、近年の高画質化あるいはフルカラー化の要求に十分応えられるものである。
さらに、均一な薄肉厚でかつ高い寸法精度を有する金属製円筒部材は、電子写真装置用定着ローラの芯金として用いると、熱伝導性が高く、省エネルギーあるいは熱立ち上げ速度短縮に効果的であり、特に、該円筒部材の内面にリブが設けられあるいは端部の内径を小さくしたものは、加圧ローラによる圧接を受けても形状のゆがみ等を起こさないような高い物理的強度を有するために、定着ローラ用芯金として有用である。
本発明は、被加工物である円筒素材をセンタレス研削加工して円筒部材を製造するにあたり、該センタレス研削を、回転する円筒素材の内部に液体を存在させた状態で行なうことを特徴とするものである。
すなわち、円筒素材の内部に液体を存在させたことによって、軽量の筒状部材の見掛け上の質量が増加し、しかも、センタレス研削における円筒素材の高速回転によって発生する遠心力よって、液体が内壁のほぼ全周囲全面を均一に押圧して、研削中に研削ローラが該円筒素材を凹ますようなこともなく、円筒素材を安定に回転させてビビリ等の振動の発生を防止して、所期の特性を有する円筒部材の作製を可能としたものである。
特に、該遠心力によって、円筒素材の回転中に液体が内壁のほぼ全周囲全面を均一に押圧して、円筒素材の内壁面に液体層が形成されて、被加工物である薄肉の円筒素材が、あたかも厚肉の円筒素材に変化したような状態を作り出して、円筒素材の回転を安定化し振動の発生を防止しているものと推察される。
本発明のセンタレス研削加工法によって、従来のものより均一な厚さでかつ薄肉で、しかも寸法精度の極めて高い、特に全振れ精度が向上した円筒部材を作製することができる。
なお、本発明においては、センタレス研削加工を円筒素材内部に液体が存在させた状態下で行なうこと以外、従来のセンタレス研削加工技術を適用することができる。
一般的に、センタレス研削加工は、先ず、砥石の砥粒が大きな研削輪を備えたセンタレス研削加工装置によって研削を行ない、その後、砥粒が該研削用の砥石より小さな研削輪を備えた別のセンタレス研削加工装置を用いて研削を行なうことが多く、前者を粗研削、後者を仕上げ研削と称するが、研削は、2回に限らず、必要に応じて3回あるいはそれ以上行なうことができる。
3回以上行なう場合には、使用する研削輪の砥石の砥粒の大きさは、同じでも異なったものを用いることができる。
また、複数回のセンタレス研削加工を行なう場合に行なわれる粗研削は、被加工物表面に存在する突起、傷あるいは変形等の欠陥を除去する目的を有し、このような欠陥を除去した後、仕上げ研削を行なうと、所期の品質を造り込むのに効果的である。
本発明における新規なセンタレス研削加工方法は、仕上げ研削として有用であり、特に、電子写真画像形成装置用の各種部品に要求される、均一の薄肉厚の高精度の円筒部材を作製するのに適したものである。
しかしながら、例えば、上記のような欠陥が少ないような円筒素材を用いる場合には、粗研削を省略し、一回だけの研削加工に本発明の方法を適用することもできる。
また、粗研削時に、本発明のように、円筒素材内部に液体を存在させてセンタレス研削加工することもできる。
本発明において、円筒素材の内部に液体を存在させるやり方として、両端部の内径が中心部より小さい形状の円筒素材の場合には、円筒素材を回転させる前に予め行なうことができるが、研削加工中に供給することことが実用的であり、特に限定されない。
また、液体としては、円筒素材を腐食させるものでなければ特に制限はないが、センタレス研削中に円筒素材の上方から供給する研削液を該液体として兼用させることもでき、例え、両者が研削中に混合しても、円筒素材内部に液体を存在させて得られる上述の効果に全く影響がなく、混合後分離する必要もないので、むしろ実用的であるので好ましい。
本発明に使用される研削液としては、従来のセンタレス研削用のものが適用可能であり、不水溶性と水溶性のいずれのものも使用できるが、近年の環境保護の立場から、水に油成分を分散した水溶性研削液が好ましい。
水溶性研削液は、基油にアニオン系あるいは非イオン系乳化剤(界面活性剤)、防錆剤、pH維持材、防腐剤、消泡剤、カップリング剤、および水から少なくともなるものである。
この基油としては、マシン油等、アニオン系乳化剤としては、脂肪酸石けん、ナフテン酸石けん、非イオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレン誘導体、防錆剤としてはカルボン酸、ホウ酸、アミン化合物等がそれぞれ好ましく使用される。
研削液には、シリコンエマルジョン等の消泡剤を添加してセンタレス研削時に循環使用した場合の泡立ちを防止することができ、また、使用時の腐敗を防止するために、トリアジン化合物等の防腐剤を添加することが有効である。
研削液には市販されたものがあり、例えば、ノリタケ社製のノリクールを使用することができ、水道水で所定の濃度に希釈して使用するのが一般的である。
研削液は、数多くの筒状部材を連続的にセンタレス研削する過程で、作製された円筒部材に付着して、総量が減少していくために随時補充することが好ましい。
また、1日1回は濃度を測定し、濃度を調整することが好ましく、濃度管理法としては、糖度計で研削液の屈折率を測定し、一定範囲にすることが好ましい。
液体を円筒素材の内部に供給する方法として、限定的ではなく、ポンプが通常用いられるが、送液時に脈流があると円筒素材が振動し、その結果作製される円筒部材の寸法精度が低下する場合があるために、発明者等の検討結果によると、ダイヤフラムポンプやピストン方式のポンプよりも、ベーンポンプが好適であることを確認した。
被加工物である円筒素材の内部に存在させる液体が研削液である場合、使用する前に予め切粉を除いておくことが好ましく、切粉を除く方法として、沈殿池による方法、濾過による方法が使用可能である。
遠心式の切粉除去装置によると、切粉は除去できるものの液中に微細気泡が入り込んで、研削液の機能である潤滑や冷却の性能が低下する場合があるので、留意する必要がある。
本発明のおける円筒素材としては、内壁にリブを有するものが適用可能である。
該リブを形成する方法としては、先にリブを有する定着ロールについて挙げた、例えば、スピニング加工やスェージング加工を初めとして、特に限定的でなく、必要に応じて公知の方法及び形状を適宜選択し適用することができる。
特に、本発明においては、液体を円筒素材の内部に存在させて加工が行なわれるため、内壁にリブを設けてもその加工に悪影響を及ぼすことがなく、従って、リブの形状にとくに制限はなく、同心円状、スパイラル状、格子状等、いずれの形でも可能である。
すなわち、切削加工の場合には、先述のように、円筒素材の内壁に設けられたリブが障害となって中子を内部にスムーズに挿入できず、また、たとえ挿入できたとしても、中子を円筒素材の内周面に完全に密着させることは困難であり、一方、本発明の加工方法によれば、内壁にリブが設けられた円筒素材を用いる場合にも、研削時に中子を用いる必要が無く、また、リブがなくとも液体によって見掛けの質量を増加させることが可能となる。
また、本発明における円筒素材が内径の細い端部を構成するものである場合にも、内部に液体を存在させることができるものであるため、本発明のセンタレス研削加工方法の適用が可能であり、内部に液体を存在させて見掛けの質量を増加させることができ、寸法精度の向上の効果を確保できる。
通常、センタレス研削加工中に円筒素材の温度が上昇して不所望な結果をもたらす場合があるが、本発明のセンタレス研削加工方法においては、円筒素材の内部に存在させる液体がそのような温度上昇を制御する効果を有し、そのために、研削加工を行なう場所の温度より供給する液体の温度を2〜10℃低く設定することが好ましく、また、研削加工を行なう雰囲気の露点以上に設定すると、結露による研削液の濃度変化が生じにくいので好ましい。このような方法は、特に電子写真感光体のような不純物の付着などを嫌う高い精度が要求される円筒部材を作製するのに効果的である。
ここで、センタレス研削加工中に円筒素材の内部に存在させる液体の温度を、研削加工を行う場所の温度よりも2〜10℃低くすることによって、センタレス研削に伴う被加工物の円筒素材、研削輪、調整車の各温度の上昇を効果的に防止し、その結果高い加工寸法精度を保つことができる。
被加工物の円筒素材内部に供給する液体の温度が、研削加工を行う場所より高いか、同じ、あるいは1℃低い場合、センタレス研削に伴なって円筒素材、研削ローラ、調整ローラの温度が上昇する場合があり、そのような場合には寸法精度の低下が発生する。
また、センタレス研削加工中に被加工物の内部に供給する液体の温度が、研削加工を行う場所の温度より10℃を越えて低い場合には、円筒素材の加工前の温度と、加工中の温度差が大きく、その結果、被加工物の円筒素材の熱収縮が過大となり、その結果高い加工寸法精度を保つことが困難になる傾向がある。
また、本発明のセンタレス研削加工方法においては、センタレス研削加工中に被加工物である円筒素材内部に存在させる液体の体積を、円筒素材の内容積の20%以上75%以下、好ましくは45%以上75%以下にすると、本発明が狙いとする円筒部材を作製するのに効果的であり、円筒素材の見掛けの質量を増加させて安定した回転が可能になり、ビビリ等の振動の発生を抑制することができるので好ましい。この条件は、特に電子写真感光体用の基体として用いる円筒部材を作製するのに効果的である。
該円筒素材が、例えば、外径30.5mm、内径28.5mm、長さ340mmのA3003アルミニウム合金管の場合、この質量は約85gであるが、このアルミニウム合金管の内部の3.5割に比重1の研削液が存在した場合、アルミニウム合金管の見掛け上の質量、すなわち内部の研削液を含んだ質量は約161gとなり、見掛けの質量を大きく増やすことができる。
ここで、該円筒素材が、外径24mm以上、40mm以下の場合、センタレス研削加工中に円筒素材の内部に存在する液体の体積は、円筒素材の内容積の35%以上、75%以下が良いが、より好ましくは55%以上、75%以下が良い。
該円筒素材の外径が40mm以上の場合、センタレス研削加工中に円筒素材の内部に存在する液体の体積は、円筒素材の内容積の35%以上、75%以下が良いが、より好ましくは45%以上、55%以下が良い。
センタレス研削加工中に被加工物の円筒素材内部に存在する液体の体積が、円筒素材の内容積の20%未満の場合、本発明の効果を発揮するような、見掛け上の質量の増加にならないことがある。
一方、センタレス研削加工中に円筒素材の内部に存在する液体の体積が、円筒素材の内容積の80%より大きい場合には、見掛け上の質量増加は充分であり、それ以上増やしても効果に差は生じない傾向がある。
また、本発明のセンタレス研削加工方法においては、少なくとも研削加工中に液体を連続的に供給し該円筒素材の開口部から排出するようにして液体を存在させることが好ましく、その際の内部に供給する液体の流量を、円筒素材の内容積をAccとしたとき、0.2×Acc/sec以上、10×Acc/sec以下とすると、特に、上記の円筒素材内部に存在する研削液の体積を、筒状部材の内容積の5%以上とするのに有効である。
特に、円筒素材内部に供給する液体の流量は、円筒素材の内容積をAccとしたとき、0.8×Acc/sec以上、10×Acc/sec以下とするとより好ましい。
この条件は、特に電子写真感光体用の基体として用いる円筒部材を作製するのに効果的である。
被加工物の円筒素材内部に液体を供給する方法としては、各種の方法が適用可能であり、円筒素材内部に液体供給口の有るパイプを挿入して供給する方法、あるいは円筒素材の片端から液体を送液し供給する方法等がある。
また、円筒素材内部に供給する液体として、センタレス研削時に研削輪に沿って円筒素材表面に供給する研削液の一部を円筒素材の端部から円筒素材内部に入り込むようにしても良い。
研削液を円筒素材の内部に供給する方法としては、例えば、流れる研削液の流れを変えるフィンや、あるいは気流を使用して行なうことができる。
ここで、被加工物の円筒素材表面に当る研削液の流れが、円筒素材の端部から回り込むようにすれば、目的は達せられるので、フィンや気流を使用しなくとも、研削液の流れ方向を調整することによって、円筒素材内部に研削液を導入することも可能になる。
先述のように、本発明の新規なセンタレス研削加工法によると、円筒素材の肉厚が薄い場合であっても、液体が、研削中円筒素材の回転を安定化させてビビリ等の振動を起こさないので、従来のセンタレス研削加工法では得ることが不可能な、均一でより薄い肉厚のしかも高い寸法精度の円筒部材を作製することができるため、作製された円筒部材の用途は限定的でなく、広く活用可能なものであるが、特に電子写真画像形成装置に具備される、例えば電子写真用感光体、定着ローラのような各種部品の作製用として有用である。
すなわち、本発明の新規なセンタレス研削加工法によると、円筒部材の用途によって、円筒素材としての肉厚の選択可能な幅が広くなり、従来加工が不可能であった肉厚が0.55mm以上で0.75m以下のような薄いアルミニウム合金素管を用いても、加工後の円筒部材は均一の薄い厚さのしかも高い全振れ精度のものが得られ、得られた円筒部材は、例えば、高画質化とフルカラー化の要求に十分に応え得る電子写真感光体用の基体として有用である。
また、近年の高画質化の要求に対応する電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体用の基体に用いられる円筒部材として、JISで定める全振れが20μm以下、望ましくは13μm以下、さらに望ましくは9μm以下が要求されているが、本発明のセンタレス研削方法によると、9μm以下と極めて高い全振れ精度のものが作製可能となり、驚くべきことである。
また、本発明によって得られる円筒部材は、最薄肉部の厚さが、0.60mm以上0.85mm以下と薄いばかりでなく、真直度、真円度、及び全振れ等の寸法精度が高く、電子写真感光体用支持体として使用することができる。
さらに、本発明のセンタレス研削加工法によると、最薄肉部の厚さが0.50mm以上0.75mm以下の円筒部材を得ることができるので、真直度、真円度及び全振れ等の寸法精度が極めて高いことも合わせて、電子写真装置用定着ローラ用の基体(芯金)として有用である。
次に本発明に使用するセンタレス研削加工装置について、図を用いて説明する。
図2は、本発明に使用されるセンタレス研削加工装置の一例を示す概念図であり、円筒素材の内側に供給する液体として、円筒素材の外表面に供給される研削液を兼用する場合を示すものである。
図2において、被加工物である円筒素材(1)を、研削輪(2)と調整車(3)との間に挟持するようにブレード(4)上に設置した後、研削液供給ノズル(5)から研削液(6)を円筒素材状部材(1)に流しながら、研削輪(2)と調整車(3)とを矢印の同じ方向に回転しつつ、調整車(3)を研削輪(2)に向けて接近させることによって、円筒素材(1)を研削輪(2)に接触させて円筒素材(1)全面が研削される点においては、図1に基づいて先に説明した従来のセンタレス研削加工と実質的に同じであるが、円筒素材(1)内部に液体(7)を存在させて研削している点が相違するものである。
研削液供給ノズル(5)から供給された研削液(6)は、研削液回収パン(70)で回収され、配管(71)を通り、濾過機構(72)で研削粉が除去され、ポンプ(73)で加圧され、配管(74)を通して送られる。
研削液(6)の大半は、研削液供給ノズル(5)から円筒素材(1)の外表面の研削加工部に供給されるが、一部は分岐配管(75)に分離されて、円筒素材(1)の内部に設置され該分岐配管(75)と転結されたローダー・アンローダー(77)から、流量調節弁(76)によって流量を調節しながら、円筒素材(1)の内部に供給される。該ローダー・アンローダー(77)については、後に詳述する。
なお、研削液は、温度を調節して使用することが一般的に行なわれるが、図2には研削液の温度調節機構を図示していない。
本発明において、被加工物である円筒素材の内部に液体を供給するには、特に限定されるものではないが、センタレス研削加工装置として液体を供給する手段(液体供給手段とも言う)を具備するものが好ましく用いられる。
該液体供給手段としては、特に限定されるものではないが、その具体例を図を用いて説明する。
図3は、本発明のセンタレス研削加工法において、被加工物である円筒素材をセンタレス研削装置に取り付ける状態を示した模式図である。
図3中、(A)は、被加工物である円筒素材(1)を取り付ける前の状態であり、(8)は液体供給手段であって液体供給機能を備えたローダー・アンローダーである。
ここで、ローダー・アンローダーとは、本発明のセンタレス研削装置において、被加工物である円筒素材をセンタレス研削装置の研削位置すなわちブレード上まで移動させ、かつ、センタレス研削後に、該ブレード上から退避させる装置である。
(B)は、該ローダー・アンローダー(8)を円筒素材(1)に挿入して、円筒素材(1)をローダー・アンローダー(8)によって支持し取り付けられた状態であり、(C)は、円筒素材(1)を取り付けたローダー・アンローダー(8)が下降した状態であり、また(D)は、ローダー・アンローダー(8)をさらに下降させて、円筒素材(1)をブレード(4)上に載せた状態であり、さらに、(E)は、研削加工中の状態であり、研削輪(2)と調整車(3)とが矢印方向に回転し、ローダー・アンローダー(8)から液体が円筒素材(1)に流れた後、流れ(9)となって排出されている状態を示している。
本発明のセンタレス研削加工法として、研削中に液体を液体供給手段から円筒素材の内部に連続的に供給し円筒素材の開口部から排出し、また、該液体を循環使用することが実際的なやり方として好ましい。
また、センタレス研削においては、図1に示すように研削液供給ノズル(5)から研削液を供給しながら研削するので、図2に示すように、この研削液供給配管を分岐して円筒素材の内部に供給することが、本発明を実施するに当たり、液供給系を複雑にすることが無いので好ましい。この場合、途中に流量制御弁を設けると、円筒素材の内部に供給する液の流量を調整することができる。
図3から明らかなように、本発明におけるセンタレス研削装置に使用される液体供給手段としては、複数の液体吐出口が長さ方向に設けられ、内側に液体を流して該吐出口から吐出させる管状体が用いられ、該管状体は、被加工物である円筒素材より小径であって筒状部材の内部に挿入して、円筒素材を内部から支持し吊して、センタレス研削装置に移動させて取り付けるような、ローダー・アンローダーの機能を有するものである。
このように、液体供給手段である管状体は、円筒素材内に液体を供給する役割と円筒素材を支持し移動させる役割を有し、また、それ自体、円筒素材を支持している状態の如何に関係なく、上下、左右、前後のいずれかの方向にも移動可能なものであり、円筒素材をセンタレス研削装置に脱着可能とするものである。
ローダー・アンローダーの機能を有する管状体は、円筒素材内に液体を供給する役割と筒状部材を支持し移動させる役割を合わせ持つものであるため、センタレス研削装置を特に複雑にする必要がない利点がある。
ここで、管状体に支持された状態の円筒素材は、管状体に設けられた複数の液体吐出口が、該ブレードの軸線に平行に並ぶように、ブレード上に設置することが効果的である。
図4は、本発明のセンタレス研削加工法において、リブが設けられた円筒素材をセンタレス研削装置に取り付ける別の状態を示した模式図である。
図4中、(A)は、被加工物である円筒素材(1)を取り付ける前の状態であり、(8)は液体供給手段であって液供給機能を備えたローダー・アンローダーである。
(B)は、外周面に凹溝が内周面にリブが設けられた円筒素材(1)にローダー・アンローダー(8)を挿入して、円筒素材(1)をローダー・アンローダー(8)によって支持し取り付けられた状態であり、(C)は、円筒素材(1)を取り付けたローダー・アンローダー(8)が下降した状態であり、また(D)は、ローダー・アンローダー(8)をさらに下降させて、円筒素材(1)がブレード(4)上に載せた状態であり、さらに、(E)は、研削加工中の状態であり、研削輪(2)と調整車(3)とが矢印方向に回転し、ローダー・アンローダー(8)から液体が円筒素材(1)に流れた後、流れ(9)となって排出されている状態であり、(F)は、研削加工が終了し、外周面の凹溝が除去された皮下鉱物(1b)を掛けたローダー・アンローダー(8)が上昇した状態を示している。
次に、液体供給手段である管状体について説明する。
該管状体としては、前記の機能を満たすものでありさえすれば、サイズ、形状あるいは材質は、特に限定されるものではなく、材質としては、例えば、各種ステンレス合金、アルミニウム合金、銅合金、各種プラスチック等のような、センタレス研削で使用する研削液によって腐食したり、錆びを生じないものであれば使用することができる。
図5は、該管状体の各種の形状例を示した図である。
管状体(G)は、円筒体の上面に複数の孔からなる液体吐出口(11)が長さ方向に一列にほぼ等間隔に設けられたものであるが、等間隔でなくとも良く、また、液吐出口(11)は必ずしも上面に設ける必要はなく、さらに、液吐出口(11)の孔の形状は、円形、楕円形、矩形、あるいは細口の集合体であっても良く、特に限定されない。
管状体(H)は、複数の液体吐出口(11)が円筒体の上面と側面に設けられたものであるが、上面と下面の二面、上面と両側面、上下面と両側面に設けたものでも適用可能である。その他の条件は、管状体(G)と同じである。
管状体(I)では、液吐出口がスリット(12)からなるものであるが、図に示されるように、該スリット(12)を設ける位置は、必ずしも円筒体の上面に限る必要はなく、また、該スリット(12)は、必ずしも連続した1本のスリットである必要はなく、途中で切れた形状のスリットでも良く、複数有っても良い。
管状体(J)(K)及び(L)では、管状体が四角形の筒状体である以外の条件は、管状体(G)(H)及び(I)と同じものである。
以上説明した管状体(G)、(H)、(I)、(J)、(K)及び(L)は、いずれも、被加工物である円筒素材内部に液体を供給する機能と、円筒素材を支持し掛ける機能とを兼ねる形態である。
図5の管状体(M)は、このような2つの機能を分離した形態のものであり、円筒素材を支持し掛ける機能を有する部分(13)と、円筒素材内部に液を供給する機能を有する部分(14)とからなるものである。
この場合には、前者の円筒素材を支持し掛ける機能部分(13)は、管状体である必要はなく棒状体であっても良く、後者の円筒素材内部に液を供給する機能部分(14)は管状体であり、また、両者は一体に結合された構成であることが好ましく、さらに液体を供給する機能(14)の液体吐出口は軸方向に向いたものであることが好ましい。
次に、本発明のセンタレス研削加工による円筒部材の作製方法について説明する。
被加工物である円筒素材のサイズ、形状あるいは材質は、センタレス研削加工によって得られる円筒部材の用途・目的等に応じて選択され、特に限定されるものではない。
図6は、円筒素材の一例を示したものである。
(N)はアルミニウム製の円筒素材であり、これにスピニング加工等によって外周から圧力を加えてリブ(21)を形成すると、外周面にはリブに対応した凹部(22)が形成され、(O)の状態となる。
(O)の状態の薄肉円筒素材(芯金)を、本発明の方法でセンタレス研削して外周面の凹部(22)は除去すると(P)の状態となって、目的の円筒部材が作製される。
このように、表面加工法としてセンタレス研削加工を使用すると、表面をランダムな粗面とすることが可能となり、切削加工で表面加工を行った場合のような一定ピッチの粗面になることはないので、サンドブラスト処理等の後加工あるいは追加工が不要になる利点がある。
図7は、被加工物である円筒素材として、その端部の内径が他部より小さいものを使用して、本発明のセンタレス研削加工を行なう場合を示すものであり、(Q)はセンタレス研削前の形態、(R)はセンタレス研削後の形態であり、円筒素材が内径の細い端部を構成するものである場合にも、内部に液体を注入することが容易にできるため、本発明のセンタレス研削加工方法の適用が可能であり、内部に液体を存在させて見掛けの質量を増加させることができ、寸法精度の向上の効果を確保できる。
図8も、図7と同様に、円筒素材が内径の細い端部を構成するものである場合にも、本発明のセンタレス研削加工が適用可能であることを示すものであり、端部の内径が小さなアルミニウム製円筒素材(S)に、スピニング加工等によって外周から圧力を加えてリブ(21)を形成すると、外周面にはリブに対応した凹部(22)が形成されて(T)の状態となり、次に、本発明のセンタレス研削加工によって、外周面の凹部(22)が除去されて(U)の状態となって、目的の円筒部材が作製される。
以上説明したように、本発明の新規なセンタレス研削加工法によると、均一な薄肉厚であり、かつ真直度、真円度、全振れ度、表面粗度などの点でいずれも高い寸法精度を有する円筒部材を製造することができる。
従って、このように優れた特性を有する本発明の円筒部材は、広い分野で使用できる価値の高いものであるので、その用途は限定されるものではないが、特に、電子写真画像形成装置に搭載される各種部品を構成する素材として有用であり、例えば、電子写真用感光体を構成する支持体として、あるいは定着ローラの芯金として有用であり、近年の高画質化あるいはフルカラー化の要求に十分応えられる電子写真画像形成装置とすることができる。
特に、本発明の新規なセンタレス研削加工法によると、肉厚が1mm以下で全振れ精度が5μm以下の円筒部材を製造することができるために、このような円筒部材を支持体として用いた電子写真用感光体は、高画質化あるいはフルカラー化の要求に有用である。
また、均一な薄肉厚でかつ高い寸法精度を有する本発明の円筒部材を、定着ローラの芯金として用いると、熱伝導性が高く、省エネルギーあるいは熱立ち上げ速度短縮に効果的であり、特に、該円筒部材の内面にリブが設けられあるいは端部の内径を小さくしたものは、加圧ローラによる圧接を受けても形状のゆがみ等を起こさないような高い物理的強度を持たせることができる。
図10は、図8の(U)に示される円筒部材を基体として作製した定着ローラを備えた定着機構の断面構成図である。
図中、本発明のセンタレス研削加工法によって得られたる円筒部材を用いられて作製された、リブ(21)、外周面の凹部(22)、内径が細い端部(23)、ヒータ(27)、表面層A(25)を有する定着ローラ(24)は、軸受け(26)に固定されて、表面層B(29)が設けられた加圧ローラ(28)と接触対向し設置され、定着ローラ(24)と加圧ローラ(28)間に可視化トナー像を表面に有する転写紙を通して、該トナー像が溶融定着される。
本発明の円筒部材を用いて、電子写真用感光体あるいは定着ローラを作製する際の、該円筒部材上の設けられる層構成、材料構成及び作製方法は、従来公知のものが適用可能である。
本発明の円筒部材を用いて作製される電子写真感光体及び/又は定着ローラは、少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段と共に、一般的なモノカラー用あるいはフルカラー用の電子写真画像装置に具備される。
さらに、本発明の円筒部材を用いて作製された電子写真用感光体は、例えば前記現像手段と共に、電子写真画像装置に着脱自在のプロセスカートリッジの形態にして用いることができる。
先ず、電子写真用感光体について説明する。
本発明の円筒部材を支持体として用いた電子写真用感光体として、特に限定されず、感光層として無機系材料と有機系材料が用いられたものに大別でき、後者の有機系材料を用いたものとしては、感光層が単一層からなる単層型電子写真用感光体と、感光層が電荷発生層と電荷輸送層とが積層し設けられた積層型電子写真用感光体を挙げることができる。
図11は、その積層型電子写真用感光体の断面構造図であり、導電性支持体(41)上に、下引き層(42)、電荷発生層(43)及び電荷輸送層(44)を順次設けられたものである。
該本発明において、導電性支持体(41)である円筒部材の材質としては、先述したように、アルミニウム合金が好ましく用いられ、例えば、JIS1000番系アルミニウム合金、JIS3000番系アルミニウム合金、JIS6000番系アルミニウム合金が使用用可能のものであるが、これらに限定されるものではない。
感光層を構成する電荷発生層と電荷輸送層は、いずれも感光体用の有機系材料(以下、感光体材料という)と結着剤樹脂を少なくとも含む塗布液を用いて形成され、また、かかる塗布液としては、種々の感光体材料と1種以上の溶媒とからなる、従来公知の各種のものを使用することができる。
感光体材料のうち、電荷発生層に含有させる電荷発生物質としては、例えば、スーダンレッド、ダイアンブルー、ジェナスグリーンB等のアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アルゴールイエロー、ピレンキノン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、インドファーストオレンジトナー等のビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、アズレニウム塩等を挙げることができる。
また、輸送発生層に含有させる電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖に、アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合物の骨格またはインドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物の骨格を有する化合物が挙げられる。その他、ヒドラゾン化合物など正孔輸送物質が挙げられる。
また、結着剤樹脂としては、ビスフェノールA型ポリカーボネート、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、スチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエステル、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポリサルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セルロースエステル等を挙げることができる。
また、塗布液の作製に用いられる溶媒としては、電子写真用感光体の製造に通常使用される溶剤が使用され、例えば、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、2,4−ペンタジオン、アニソール、3−オキソブタン酸メチル、モノクロルベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート等を挙げることができる。
本発明において、感光層を形成するための塗布液は、例えば、次のようにして調製される。
すなわち、単層型の場合は、前記の電荷発生物質、電荷輸送物質、結着剤樹脂および溶媒が、単一の塗布液として混合して調製される。
一方、積層型の場合は、前記の電荷発生物質、結着剤樹脂および溶媒を混合してなる電荷発生層形成用の塗布液と、前記の電荷輸送物質、結着剤樹脂および溶媒を混合してなる電荷輸送層形成用の塗布液とが、別々に調製される。
また、本発明において、最表面に保護層を設けることも可能であり、該保護層は、例えば、結着剤樹脂と無機フィラーを分散してなる塗工液を用いて作製される。
該保護層に用いられる結着剤樹脂としては、ビスフェノールA型ポリカーボネート、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、スチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエステル、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポリサルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セルロースエステル等が挙げられる。
また、最表面の保護層に電荷輸送材料を含有させることもできる。
電子写真用感光体の上記各層を形成するのに用いられる各塗布液においては、それを構成する各成分の濃度としては、公知の方法に従って適宜選択することができる。
固形分の濃度は、主として、形成すべき層の膜厚に応じて決定されるが、例えば、単層型電子写真用感光体を製造するのに用いる塗布液の場合、および積層型電子写真感光体を製造する際の電荷輸送層用の塗布液の場合には、40重量%以下、好ましくは10〜35重量%に調節される。
また、これらの塗布液として150〜400cpの粘度のものを用い、乾燥膜厚が10〜35μmになるように作製するのが好ましい。
本発明において、前記の各層を形成するための塗布操作は、例えば、浸漬塗工法、スプレー塗工法等のような、従来公知の塗布方法を採用して行うことができる。
次に、電子写真用プロセスカートリッジについて説明する。
図12は、電子写真装置用プロセスカートリッジの一例を示す断面構造図である。
図12において、(51)は電子写真用感光体、(52)は該電子写真用感光体を回転させる軸、(53)は帯電手段、(54)は画像露光手段、(55)は現像手段、(56)は転写手段、(57)は紙等の転写材、(58)は像定着手段、(59)はクリーニング手段、(60)は除電の為の前露光手段をそれぞれ示す。これらの各手段としては、図12に示したものに限定されるものではない。
本発明における円筒部材を支持体とする電子写真用感光体(51)は、先に述べたように、回転中寸法精度が良く、振れがないものであるために、帯電手段(53)に良好な帯電が可能となる。
図12においては、帯電手段(53)はロール形状の例を示しているが、コロトロン、スコロトロン、帯電ブラシ等の公知の帯電手段をも用いることもできる。
また、画像露光手段(54)及び前露光手段(60)の光源には、蛍光燈、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光手段を使用することができ、さらに、所定の波長域の光のみを照射できるので、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターが使用可能である。
図12において、クリーニング手段(59)として、クリーニングブレードだけで用いることもでき、あるいはクリーニングブラシ、もしくはブレードと併用することもできる。
また、プロセスカートリッジとしては、図12に示されるようなクリーニング手段等を必ずしも内蔵されなくとも良く、プロセスカートリッジに内蔵されない手段は、当然のことながら画像形成装置側に具備させることができる。
さらに、図12のプロセスカートリッジは、発光手段や転写手段を内蔵していないものであるが、これらに手段を内蔵したプロセスカートリッジとすることもできる。
さらに、電子写真画像形成装置について説明する。
図13は、電子写真画像形成装置の一例を示す断面図である。
(100)は、本発明の円筒部材を支持体として作製されたドラム形状の電子写真用感光体であり、(101)はPセンサーファン、(102)は手差しテーブル、(103)は給紙カセット、(104)は給紙コロ、(105)は現像ローラ、(106)はPセンサ、(107)は転写手段、(108)は分離チャージャー、(109)はPCC、(110)はクリーニングユニット、(111)は搬送ファン、(112)はメインモーター、(113)は定着ユニット、(114)は定着ローラ、(115)は排気ファン、(116)はスキャナ電源ファン、(117)はポリゴンモーター、(118)は画像読み取りセンサー、(119)はレンズ、(120)は除電手段、(121)は帯電手段、及び(122)は原稿露光手段をそれぞれ意味するものである。
電子写真用感光体(100)は、その回転過程で、帯電手段(121)によってその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、露光部にて、像露光手段(122)によって光像露光L(スリット露光、レーザービーム走査露光など)を受け、このようにして、感光体周面には、露光像に対応した静電潜像が順次、形成される。
次いで、その静電潜像は現像ローラ(105)でトナー現像され、そのトナー可視像が、転写手段(107)によって感光体の回転と同期して、電子写真用感光体(100)と転写手段(107)との間に移動したタイミングで、給紙部(102、103)から給送された転写材の面に順次転写される。
この、像転写を受けた転写材は、電子写真用感光体面から分離されて、定着ユニット(113)へ導入され、像定着を受けて、複写物(コピー)として、機外へ排出される。
像転写後の電子写真用感光体の表面は、転写残りトナーがクリーニングユニット(110)によって除去されて清浄面となり、その後除電手段(120)によって除電処理されて、再び、繰り返して、像形成に使用される。
電子写真用感光体の均一帯電手段(121)には、転写手段(107)と同様にコロナ転写手段が一般に広く使用されている。
なお、電子写真画像形成装置として、上述のような、感光体、現像手段、クリーニング手段などの構成要素のうち、複数のものをユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも1つを、電子写真用感光体とともに一体に支持し装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて、着脱自在の構成としてもよい。
また、電子写真画像形成装置を複写機やプリンタとして使用する場合に、光像露光は、原稿からの反射光や透過光によって、または原稿を読み取り信号化し、この信号によるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、あるいは液晶シャッターアレイの駆動などによって、行うことができる。
次に、本発明の円筒部材を芯管として作製された定着ローラについて説明する。
電子写真画像形成装置を構成する定着ローラとしては、例えば、芯管としての基体上に、絶縁層等を形成し、最表面に離型層を形成したものが通常用いられる。
該離型層は、PFA(パーフルオロアルキシ)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、あるいはPFAとPTFEの混合体によって構成されたものであり、その厚さは10〜30μmが一般的である。
定着ローラの芯金用円筒部材は、その上に形成する絶縁層や離型層等との接着性を良くするために、表面粗さ(Rz)が9.0〜12.0μmであることが好ましく、このように表面粗さが大きなものを用いると、該芯金用円筒体の上に形成された絶縁層や離型層等が、いわゆるアンカー効果によって、強固に該芯金用円筒体に接着することができる。
従来の切削加工による定着ローラの芯金用円筒体の製造では、旋盤での切削加工後にサンドブラストやテープ研磨等を施すことによって、表面粗さを9.0〜12.0μmとしていたが、本発明では、センタレス加工によって表面加工を行なうので、センタレス加工完了の段階で表面粗さを9.0〜12.0μmとすることができる。
次に、本発明を実施例によって、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されない。
実施例1
(センタレス研削装置)
センタレス研削装置として、ミクロン精密(株)製の型番MPC−600Vを用意し、これに次の構成からなるローダ・アンローダー(図5のGのタイプ)を組み合わせて用いた。
ローダー・アンローダー:長さ380mm、外径5mm、内径4.5mmの円筒管状のSUS314製パイプに、径2mmの孔を間隔約40mmで5個一列に並べて鑽孔し、片側先端に密栓をしたもの。
(素管(円筒素材)の作製)
A6063アルミニウム合金製ビュレットを押し出し加工し、外径31.5mm、内径28.0mm、長さ340mmの粗素管を作製した。
(円筒部材の作製)
<粗センタレス研削>
図1に示されるように、このアルミニウム合金製の粗素管を、前記ローダ・アンローダーによって図3の(A)〜(D)の順序で前記センタレス研削装置に取り付けた後、研削液供給ノズル(5)から該粗素管表面に研削液(ノリタケ社製ノリクールを水道水で40倍に希釈したもの)を供給しながら、該粗素管内に液体を供給せずに、以下に示されるような条件によって粗センタレス研削を行なった。
研削方式:インフィード方式(送り込み研削)
粗研削送り速度:0.0085mm/sec
粗研削代:0.11mm
研削砥石:炭化硅素質(SiC)#220
研削砥石寸法:φ610×375×φ304
研削砥石回転数:1350rpm
粗センタレス研削が終了した後、該アルミニウム管をローダ・アンローダーによって図3(F)のようにしてセンタレス研削装置を取り外した。
<仕上センタレス研削>
研削液をアルミニウム管の表面と内部に供給可能なように、図2に示されるような液体供給手段を設けた以外、粗研削の場合と同様にして、粗センタレス研削が終了したアルミニウム管をローダ・アンローダーによってセンタレス研削装置に取り付けた。
前記ローダ・アンローダーのパイプ中に上記研削液(ノリタケ社製ノリクールを水道水で40倍に希釈したもの)を流して、孔から該アルミニウム管内に該研削液を供給しながら、以下の条件で仕上センタレス研削を行ない、その後、図3(F)に示されるように、研削が終了した該アルミニウム管を取り外して、電子写真感光体用の支持体に用いる円筒部材を作製した。
研削方式:インフィード方式(送り込み研削)
仕上研削送り速度:0.0018mm/sec
仕上研削代:0.02mm
研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200
研削砥石寸法:φ540×375×φ304
研削砥石回転数:1050rpm
ローダー・アンローダーから供給される研削液の温度:18〜20℃
ローダー・アンローダーから供給される研削液の量:100〜110cc/sec
<品質評価>
表面加工終了後に被加工物である円筒素材の加工精度を確認するために、3本をサンプリングし、真直度、真円度、全振れ、表面粗度(Rz:十点平均粗さ)の測定を行なった。
真直度、真円度、及び、全振れの測定は、基体の幅方向位置50mm、110mm、170mm、230mm、290mmの位置を測定し、最大値を取った。
真直度、真円度、及び全振れについては、JIS B 0621の定義に従い測定し、また、表面粗度については、幅方向50mm、170mm、290mmの位置を測定し、さらに、表面粗度(Rz)については、JIS B 0601の定義に従い測定した。
(電子写真用感光体の作製)
表面加工後のアルミニウム合金製管を1時間以内に基体を界面活性剤を含有させた洗浄槽に浸漬し、超音波を照射して洗浄を行なった後、純水で充分にすすぎ洗浄を行なった。
<下引き層の形成>
次に、この円筒型基体面に下記の組成からなる樹脂塗料を浸漬法で塗布した後、150℃で15分間加熱し、熱硬化させて基体面に約5μm厚の下引き層を形成させた。
酸化チタン 20重量部
アルキッド樹脂 10重量部
メラミン樹脂 10重量部
メチルエチルケトン 60重量部
<電荷発生層の形成>
下記の組成からなる樹脂塗料(塗工樹脂液)を調製して得られた塗布液を、浸漬法によって前記下引き層上に塗布した後、100℃で10分間乾燥して、下引き層上に電荷発生層を積層形成した。
ブチラール樹脂(UCC社製XYHL) 1重量部
チタニルフタロシアニン 9重量部
シクロヘキサノン 30重量部
テトラヒドロフラン(THF) 30重量部
<電荷輸送層の形成>
さらに、下記の組成からなる樹脂塗料(塗工樹脂液)を調製して得られた塗布液を、浸漬法によって前記電荷発生層上に塗布した後、120℃で15分間乾燥し、電荷発生層上に電荷輸送層を積層形成させた。
ポリカーボネート樹脂 10重量部
電荷移動剤[下記(1)式] 10重量部
ジクロロメタン 80重量部
Figure 0004458518
なお、ポリカーボネート樹脂は帝人社製のパンライトK−1300を使用した。
このようにして作製された電子写真用感光体を、リコー製ImagioMF250改造機に取り付け、ハーフトーン画像の画像評価を行なった。
この電子写真用感光体用基体および電子写真用感光体を実施例1とする。
比較例1
仕上げセンタレス研削加工時に、被加工物の円筒素材内部に液体を供給しない以外は、実施例1と同様にして支持体用の円筒部材を作製し、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
該円筒素材の品質については、実施例1と同様にして評価した。
(実施例1と比較例1の評価結果)
評価結果を表1に示す
Figure 0004458518
実施例2
(素管(円筒素材)の作製)
外径40mm、長さ380mm、肉厚1.2mmのA3003アルミニウム合金製管を用意した。この管の断面形状は図6の(N)である。
このアルミニウム合金製管をCNC旋盤に、CNC旋盤の主軸チャックに固定されたセンタ部材と他端を芯押し軸に回転センタを介して両センタでチャックした。
そして、主軸回転数を600rpmで回転させながら、外径100mm、先端部が幅1.0mmのスピニングローラを押込み量φ1.0mmでスピニング加工し、図6の(O)に示すような外周面凹部(22)と、内周面リブ部(21)を形成した。
その結果、形成された凹部(22)は、深さ0.2〜0.4mm、幅1.0〜1.2mmであった。また、内面に形成されるリブ部(21)もまた高さ0.3〜0.4mm、幅0.8〜1.8mmで滑らかな稜線を示す断面形状に形成された。
(円筒部材の作製)
このようにして、外周面に凹部(22)と内周面にリブ部(21)が形成されたアルミニウム合金製管をCNC旋盤から取り外した後、このアルミニウム合金製管を図2に示す様にセンタレス研削を行った。
実施例1で用いたものと同じセンタレス研削装置と次のようなローダ・アンローダー(図5のGのタイプ)を組み合わせて用いた。
ローダー・アンローダー:長さは430mm、外径5mm、内径4.5mmのSUS314製パイプに径2mmの穴を間隔約40mmで5個一列に並べて鑽孔し、片側先端に密栓をしたもの。
リブ部(21)が形成されたアルミニウム合金製管を、図2に示されるように、センタレス研削装置の取り付けた後、前記ローダ・アンローダーのパイプ中に研削液(ノリタケ社製ノリクールを水道水で40倍に希釈したもの)を流して、孔から該アルミニウム管内に該研削液を供給しながら、以下の条件でセンタレス研削を行なった。
この研削液については20±2℃に保ちながら循環して使用し、また、研削液中の研磨粉をフィルターによって濾過して除去し、研削部分には清浄な研削液が供給されるようにした。
研削輪粒度 #480
研削砥石の種類 ビドリファイド砥石(ヤング率 約80000MPa)
研削車輪表面速度 1500m/min
研削輪と調整車の接近速度 0.007mm/sec
研削厚(厚さの減少として) 0.45mm
調整車表面速度 45m/min
ローダー・アンローダーから供給される研削液の温度:18〜20℃
ローダー・アンローダーから供給される研削液の量:100〜110cc/sec
このようにして作製したアルミニウム合金製管(円筒部材)の断面形状は、図6の(P)に示されるようなものであった。
また、このアルミニウム合金製管の外周面を目視で観察したが、スピニング加工による凹部の跡は認められなかった。
(定着ロールの作製)
次に、センタレス研削加工によって作製した上記アルミニウム合金製管(円筒部材)上に、フッ素樹脂等から成るコーティング部材を静電粉体塗装し、その後、380℃で焼成して皮膜の形成を行った。焼成後に形成された表面層は、膜厚が20〜24μm程度であり、表面粗さRzが2.5〜3μmであった。
次に、形成した表面層の表面をテープ研磨して表面粗さRzを2μm以下とし、さらに、内部にヒータと、両端部にフランジと軸受けを取り付け、定着ローラとした。
比較例2
(素管(筒状部材)の作製)
実施例2と同様にして、外径40mm、長さ380mm、肉厚1.2mmのA3003アルミニウム合金製管を用意した。この管の断面形状は図6の(N)である。
(円筒部材の作製)
このアルミニウム合金製管をCNC旋盤に、CNC旋盤の主軸チャックに固定されたセンタ部材と他端を芯押し軸に回転センタを介して両センタでチャックした後、主軸回転数を600rpmで回転させながら、外径100mm、先端部が幅1.0mmのスピニングローラを押込み量φ1.0mmでスピニング加工し、図6の(O)に示すような外周面凹部(22)と、内周面リブ部(21)を形成した。
その結果、形成された凹部(22)は、深さ0.2〜0.4mm、幅1.0〜1.2mmであった。また、内面に形成されるリブ部(21)もまた高さ0.3〜0.4mm、幅0.8〜1.8mmで滑らかな稜線を示す断面形状に形成された。
このようにして、外周面に凹部(22)と内周面にリブ部(21)を形成したのち、CNC旋盤から取り外し、別の旋盤で切削加工を行なった。このとき、被加工物の内部には中子は入れなかった。
また、切削加工時の回転数は1800rpmであり、焼結ダイヤモンドバイトで切削加工を行なった。
(実施例2と比較例2の評価)
実施例2及び比較例2で作製した円筒部材の表面粗さ及び表面うねりを測定した。
この測定結果を目視観察結果と併せて表2に示す。
表面粗さRzについては、JIS B 0601に従い、また、表面うねりWcmについては、JIS B 0610 に従い、株式会社東京精密製サーフコム570Aを用いて測定した。
また全振れは、株式会社ミツトヨ製レーザースキャンマイクロメーター LSM−6100で測定した。
Figure 0004458518
比較例2は全触れが25μmと大きいが、実施例2は4.9μmと小さく、効果を確認することができた。
また、一般的に、定着ローラとしては、表面粗さRzが2μm以下で表面うねりWcmが3μm以下のものが要求され、実施例1および実施例2で作製された円筒部材が使用された定着ローラは、これ条件に合致するものであるが、比較例1の円筒部材は表面うねりが大きいために、定着ローラとして満足できるものではない。
以上説明した実施例は、電子写真用感光体と定着ローラについてのものであるが、本発明の円筒部材は、電子写真用感光体や定着ローラに限らず、現像器の現像スリーブなどのような、円筒状で薄肉のローラに同様に適用可能で、同様の効果を得ることができる。
従来のセンタレス研削装置の一例を示す概念図である。 本発明に使用されるセンタレス研削装置の一例を示す概念図である。 被加工物をセンタレス研削装置に取り付ける状態を示す模式図である。 リブを有する被加工物をセンタレス研削装置に取り付ける状態を示す模式図である。 液体供給手段である管状体の各種の形状例を示す概念図である。 研削加工後に得られる円筒部材の一例を示す断面図である。 研削加工後に得られる円筒部材の他の例を示す断面図である。 研削加工後に得られる円筒部材の第三の例を示す断面図である。 電子写真画像形成装置の定着機構の構成例の図である。 図8の(U)の円筒体を基体とする定着ローラを備えた定着機構の断面構成図である。 電子写真用感光体の構成例の図である。 電子写真画像形成装置用プロセスカートリッジの構成例の図である。 電子写真画像形成装置の構成例の図である。
符号の説明
1 被加工物である円筒素材
2 研削輪
3 調整車
4 ブレード
5 研削液供給ノズル
6 研削液の流れ
7 被加工物の円筒素材内部に存在する液体
8 液体供給機能を有するローダー・アンローダー
9 被加工物の円筒素材の端部から溢れた液体
1a センタレス加工前の外周面に凹部と、内周面にリブの有る薄肉芯金
1b センタレス加工後の外周面に凹部が除かれ、内周面にリブの有る薄肉芯金
11 円形の液吐出口
12 スリット状の液吐出口
13 円筒体を掛ける治具
14 液吐出口
21 内周面のリブ
22 外周面の凹部
23 端部の内径が細い部分
24 定着ローラ
25 定着ローラの表面層
26 軸受け
27 ヒータ
28 加圧ローラ
29 加圧ローラの表面層
30 転写紙
31 転写紙上の定着前のトナー
32 定着が行われている部分
G 上面に液体吐出口の孔を有する液体供給手段
H 上面と側面に液体吐出口の孔を有する液体供給手段
I 上面に液体吐出口の孔を有する液体供給手段
J 上面に液体吐出口の孔を有する液体供給手段
K 上面と側面に液体吐出口の孔を有する液体供給手段
L 上面に液体吐出口の孔を有する液体供給手段
M 端部に液吐出口を有する液体供給手段
N スピニング加工前の筒状部材
O スピニング加工を行ないリブを形成した筒状部材
P 筒状部材(O)をセンタレス研削した後に得られた円筒部材
Q センタレス研削前の端部の内径が小さくなった筒状部材
R 筒状部材(Q)をセンタレス研削した後に得られた他の円筒部材
S スピニング加工前の端部の内径が小さくなった筒状部材
T スピニング加工を行ないリブを形成した端部の内径が小さくなった筒状部材
U 筒状部材(T)をセンタレス研削した後に得られた他の円筒部材
41 基体
42 下引き層
43 電荷発生層
44 電荷輸送層
51 電子写真感光体
52 電子写真感光体を回転させる軸
53 帯電手段
54 画像露光光
55 現像手段
56 転写手段
57 紙等の転写材
58 像定着手段
59 クリーニング手段
60 除電の為の前露光光
70 研削液回収パン
71 配管
72 濾過機構
73 ポンプ
74 配管
75 分岐配管
76 流量調節弁
77 ローダー・アンローダー(8と同じ)
100 電子写真用感光体
101 Pセンサーファン
102 手差しテーブル
103 給紙カセット
104 給紙コロ
105 現像ローラ
106 Pセンサ
107 転写手段
108 分離チャージャー
109 PCC
110 クリーニングユニット
111 搬送ファン
112 メインモーター
113 定着ユニット
114 定着ローラ
115 排気ファン
116 スキャナ電源ファン
117 ポリゴンモーター
118 画像読み取りセンサー
119 レンズ
120 除電手段
121 帯電手段
122 原稿露光光源


Claims (14)

  1. 少なくとも研削輪、調整車、被加工物である円筒素材の内側に液体を供給する液体供給手段、およびブレードを具備するセンタレス研削加工装置を用いて、研削液を前記研削輪と前記調整車との間に配置された前記円筒素材の外表面に供給しながら、前記円筒素材を前記研削輪の回転方向と逆の回転方向であり、且つ前記研削輪とは異なる速度で接触回転させて、前記円筒素材の表面を該研削輪によって研削加工し、円筒部材を作製する方法であって、前記円筒素材の回転中に該円筒素材の内側に、前記液体供給手段から供給される液体を存在させ、該液体を前記円筒素材の回転により発生する遠心力によって前記回転素材の内壁に押圧させながら研削加工を行なうことを特徴とする電子写真感光体用または定着ローラ用の円筒部材の作製方法。
  2. 前記円筒素材が、金属製管であることを特徴とする請求項1に記載の円筒部材の作製方法。
  3. 前記円筒素材が、アルミニウム合金製管であることを特徴とする請求項2に記載の円筒部材の作製方法。
  4. 前記円筒素材が、内壁面にリブが設けられたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  5. 前記円筒素材の端部の内径が他の部分より小さいものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  6. 研削加工中に前記円筒素材の内側に存在させる該液体の温度が研削加工を行う場所の温度より2〜10℃低く、かつ研削加工を行なう雰囲気の露点以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  7. 研削加工中に前記円筒素材の内側に存在させる前記液体の量が、前記円筒素材の内容積の35〜75%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  8. 少なくとも研削加工中に連続的に供給し前記円筒素材の開口部から排出するように液体を流すようにして存在させ、その際の液体の流量が前記円筒素材の内容積をAccとしたとき0.2×Acc/sec〜10×Acc/sec以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  9. 前記液体供給手段が液体吐出口用の孔を有する管状体であって、該管状体を前記円筒素材の内側に挿入し、前記管状体の内側に流す液体を前記孔から吐出させて、前記円筒素材の内側に液体を供給するようにしたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  10. 前記管状体が前記円筒素材を内側から支持する機能を兼ね備え、かつ前記センタレス研削加工装置が、前記管状体によって前記円筒素材を支持した状態を上下、左右及び前後のいずれかの方向に移動可能で、前記円筒素材を研削所定位置に脱着可能とする機構を有するものであり、前記管状体を前記円筒素材の内側に挿入した後、該円筒素材を支持しながら前記管状体をブレード上に移動させて、前記円筒素材がブレード上の研削所定位置にセットされたら、前記管状体から液体を吐出させて、研削加工が開始されることを特徴とする請求項9に記載の円筒部材の作製方法。
  11. 研削加工が終了後、前記管状体からの液体の吐出を停止し、前記円筒素材を支持させながら移動して前記管状体をブレードから離脱させることを特徴とする請求項10に記載の円筒部材の作製方法。
  12. 研削液が前記液体を兼ねることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の円筒部材の作製方法。
  13. 少なくとも研削輪、調整車、ブレードおよび液体供給手段を具備するセンタレス研削加工装置であって、前記液体供給手段が、液体吐出口用の孔を有する管状体を備え、該管状体を被加工物である円筒素材の内側に挿入し、液体を前記孔から吐出させて前記円筒素材の内側に液体を供給するものであることを特徴とする電子写真感光体用または定着ローラ用のセンタレス研削加工装置。
  14. 前記管状体が該円筒素材を内側から支持する機能を兼ね備え、前記管状体によって前記円筒素材を支持した状態で上下、左右及び前後の方向に移動可能であって、前記円筒素材を研削所定位置に脱着可能とする機構を有するものであることを特徴とする請求項13に記載のセンタレス研削加工装置。
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