JP2003295479A - 電子写真装置用円筒体の製造装置、製造方法、および電子写真用円筒体 - Google Patents

電子写真装置用円筒体の製造装置、製造方法、および電子写真用円筒体

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JP2003295479A
JP2003295479A JP2002102791A JP2002102791A JP2003295479A JP 2003295479 A JP2003295479 A JP 2003295479A JP 2002102791 A JP2002102791 A JP 2002102791A JP 2002102791 A JP2002102791 A JP 2002102791A JP 2003295479 A JP2003295479 A JP 2003295479A
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burnishing
electrophotographic
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JP2002102791A
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English (en)
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Hiroyuki Goto
浩之 後藤
Junichi Yamazaki
純一 山崎
Akio Meguro
昭夫 目黒
Yoichi Terajima
洋一 寺島
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、異なる数種の加工装置で行なっていた
加工を一つの加工装置で加工することを可能にし、短時
間で低コストに電子写真装置用の円筒体を製造するこ
と。 【解決手段】 円筒体および円柱体の表面加工装置であ
って、センタレス研削装置の研削輪と調整車を備え、ブ
レードに替えてバニッシング機能のあるローラーあるい
はローラーユニットがあり、センタレス研削とバニッシ
ング加工とを同時に行なうことが可能であることを特徴
とする電子写真装置用円筒基体の表面加工装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置用円
筒体の加工方法に属する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機、印刷機、ファク
シミリ等の電子写真を利用した画像形成装置であって、
そこで使用する感光体、定着ローラーおよび現像ローラ
ーなどには、その基体として表面が高精度(真円度、真
直度および表面粗度)で、且つ所定の表面粗さに仕上げ
られた円筒部材を用いる必要がある。従来、このような
ローラーを製造する方法としては、旋盤に元となる管を
取り付け、切削加工を行なうのが一般的であった。例え
ば、特許第2795357号公報では、アルミニウム系
材料からなる電子写真感光体基体の表面に水からなる切
削液を供給しながら、当該基体の表面を多結晶ダイヤモ
ンド焼結体からなるバイトにより切削加工し、電子写真
感光体基体の表面加工を行なっている。しかし、切削加
工では加工に時間がかかるという問題があり、近年の低
コスト化の要求に対応しきれない問題がある。
【0003】また、特許第3039907号公報では、
現像スリーブの製造方法として、基体の外周面に切削加
工を施して外周面粗さをRz1.6μm以下にし、更に
その外周面にバニッシ加工を施して外周面粗さをRz
0.7μm以下にし、更にその外周面にサンドブラスト
処理を施してサンドブラスト処理域の外周面粗さをRz
1.0〜3.5μmにすることが記載されているが、こ
の方法では異なる三種の加工を行なうので多くの加工装
置が必要となり、工程が複雑になるという問題がある。
【0004】また、特許第2770870号公報では、
アルミニウム製電子写真感光体用基体の製造方法とし
て、アルミニウム管の外周面を切削加工し、更に転圧ロ
ール加工する方法が記載されているが、この方法でもや
はり異なる二種の加工を行なうので二つの加工装置が必
要となり、工程が複雑になるという問題がある。
【0005】しかし、旋盤による切削加工では、素管の
ハンドリング、芯合わせ、切削加工に要するタクトタイ
ムが長くなり加工費が嵩むという問題がある。さらに前
記芯合わせに要する時間はアルミニウム合金管が小径な
ほど長くなるため、前記タクトタイムの問題は複写機の
小型軽量化に伴うアルミニウム合金管の小径化に向けて
看過できなくなっている。
【0006】切削加工では前に述べたような問題がある
が、比較的短時間で表面加工を行なう方法としてセンタ
レス研削がある。このセンタレス研削は図14に示すよ
うに、被加工物(2)を研削する研削輪(1)と、被加
工物(2)を挟持するかたちで研削輪(1)と向き合
い、被加工物(2)に制動力を付与する調整車(3)
と、研削砥石(1)と調整車(3)の間に設置され被加
工物(2)を支持するブレード(6)を備えたセンタレ
ス研削盤による研削加工である。ここで、研削輪は研削
砥石と呼ばれる場合もある。このセンタレス研削は、他
の研削方法や旋盤による切削のように、スピンドルによ
るセンタリングを必要とせず、被加工物(2)自体は、
研削砥石(1)、調整車(3)、ブレード(6)の3点
によって、保持されつつ研削されるために、電子写真装
置用円筒部材のような細長いものでも、非常に精度の高
い加工が可能なことが特徴である。また、センタレス研
削では、全幅を一度に加工できるので、切削加工と比較
して、加工時間が短時間で済む利点がある。しかし、セ
ンタレス研削だけでは狙いとする表面に仕上がらない場
合があり、そのような場合、センタレス研削の後に他加
工方法での表面加工を行なっている。
【0007】特開平5−305311号公報では、アル
ミニウム管の外周面をバイトによる切削加工、あるいは
センタレス研磨加工後、転圧ロール加工している。特開
平6−35216号公報では、センタレス研削加工或は
ローラーバニシング加工により、アルミニウム管状基板
の表面粗さRzを0.3〜3.0μmに仕上げた後、更
に基板の表面を前記加工の加工溝が消えない程度に、液
体ホーニング加工により表面粗さRzを0.5〜3.0
μm、表面積増加率5〜50%に処理を施す方法を提案
している。
【0008】特開平8-001502号公報では、アル
ミニウム管10の外周面を前加工(バイトによる切削加
工、センタレス研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮剥き加
工、研磨テープによる研磨加工等)した後、目標最大表
面粗さRmaxの20倍以下の平均粒径をもつ研磨テー
プ37Aでアルミニウム管10の外周面を仕上げ加工す
る。
【0009】特開平8-001510号公報では、アル
ミニウム素管の外周面を適当に除去加工(バイトによる
切削加工、センタレス研磨加工、超仕上げ研磨加工、皮
剥き加工、研磨テープによる研磨加工等)し、その際こ
れらの除去加工を行なった後のアルミニウム外周面最大
表面粗さが1.5μm〜4μmとなるようにする。そし
て、このアルミニウム管外周面にローラーバニシング加
工を施すことにより、その最大表面粗さを向上させると
ともに、上記除去加工で発生したバリも減少させる。
【0010】特開平8-155748号公報では、アル
ミニウム素管10の外周面を機械的除去加工(バイトに
よる切削加工、センタレス研磨加工、超仕上げ研磨加
工、皮剥き加工、研磨テープによる研磨加工等)した
後、上記アルミニウム素管10を処理液82中に浸漬し
てその表面上のバリを溶解、除去する。そして、このア
ルミニウム素管10の外周面にローラーバニシング加工
を施すことにより、最大表面粗さを向上させる。
【0011】特開平8−185054号公報には、基体
の外周面に切削加工を施して外周面粗さをRz1.6μ
m以下にする工程と、更にその外周面にバニッシ加工を
施して外周面粗さをRz0.7μm以下にする工程と、
更にその外周面にサンドブラスト処理を施してサンドブ
ラスト処理域の外周面粗さをRz2.5±0.5μmと
する工程とを少なくとも有することを特徴とする現像ス
リーブの製造方法、及び該方法によって製造された現像
スリーブが記載されている。
【0012】また、特開2000−122310号公報
には、複写機等感光ドラム用鏡面管の製造方法として、
第1工程として所定の寸法形状に仕上げた表面粗さ10
μm以下のアルミニウム又はアルミニウム合金管をセン
タレス研磨し、更に、第2工程として弾性砥石を配置し
た工具電極機構を備えた円筒外電解複合研磨装置で研磨
加工を行ない、表面粗さ2μm以下の鏡面管を形成し、
更に、第3工程としてローラーバニシング加工を行なう
ことにより、表面粗さを0.5μm以下に仕上げること
が記載されているが、この方法でも異なる三種の加工を
行なうので、多くの加工装置が必要となり、工程が複雑
になるという問題がある。
【0013】特開2000−181109号公報では、
所定形状に引抜加工し、次いでセンタレス研磨を施した
アルミニウム合金素管に、ローラーの表面粗さがRma
x1.8〜3.0μm、Rz1.0〜2.0μmのロー
ラーバニシング加工装置を用いて表面仕上げを施すこと
を特徴とする表面粗さがRmax1.6〜2.4μm、
Rz0.6〜1.2μmの感光ドラム用アルミニウム合
金管の製造方法を提案している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】近年における電子写真
装置の低コスト化の要求に答えるには、電子写真装置で
使用する部品の加工を短時間に、かつなるべく簡単な加
工工程で行なうことが重要である。従来の加工方法で
は、上で述べたように切削加工の後に転圧ロール加工を
行なったり、あるいは、センタレス加工の後に転圧ロー
ル加工を行なっていた。電子写真装置用円筒体の加工を
このように数種の加工で行なうと、異なった種類の加工
装置が必要となり、また加工の手間がかかる問題があ
る。従って、本発明は従来異なる数種の加工装置で行な
っていた加工を、一つの加工装置で加工することを可能
にし、短時間で低コストに電子写真装置用の円筒体を製
造することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題は本
発明の(1)「円筒体および円柱体の表面加工装置であ
って、センタレス研削装置の研削輪と調整車を備え、ブ
レードに替えてバニッシング機能のあるローラーあるい
はローラーユニットがあり、センタレス研削とバニッシ
ング加工とを同時に行なうことが可能であることを特徴
とする電子写真装置用円筒基体の表面加工装置」、
(2)「研削輪がヤング率880〜2000N/mm
の弾性体砥石であることを特徴とする前記第(1)項に
記載の電子写真装置用円筒基体の表面加工装置」、
(3)「バニッシングローラーの外径が5mm以上、6
0mm以下であることを特徴とする前記第(1)項又は
第(2)項に記載の電子写真装置用円筒基体の表面加工
装置」、(4)「バニッシングローラーの表面粗さがR
max0.5〜3.0μm、Rz0.3〜2.0μmで
あることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に
記載の電子写真装置用円筒基体の表面加工装置」、
(5)「バニッシングローラーの材質がJIS G 4
401記載の炭素工具鋼、あるいはJIS G 440
3に記載の高速度鋼、あるいは、JIS G 4404
に記載の合金工具鋼、あるいはJIS G 4410記
載の中空鋼、あるいはJIS G 4805の高炭素ク
ロム軸受鋼、あるいは、JIS B 4053に材料使
用分類が規定されている超硬合金であることを特徴とす
る前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真装置
用円筒基体の表面加工装置」、(6)「バニッシングロ
ーラーが被加工物の全幅以上あり、かつ該バニッシング
ローラーが継目のない1本のローラーであることを特徴
とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真
装置用円筒基体の表面加工装置」、(7)「バニッシン
グローラーの全幅、あるいは一部に接し、かつバニッシ
ングローラーに圧力を加えることが可能な1本あるいは
2本の加圧ローラーを備えたことを特徴とする前記第
(1)項又は第(2)項に記載の電子写真装置用円筒基
体の表面加工装置」、(8)「前記第(1)項乃至第
(7)項の何れかに記載の表面加工装置を使用し、被加
工物がアルミニウムあるいはアルミニウム合金であるこ
とを特徴とする電子写真装置用円筒基体の製造方法」、
(9)「前記第(8)項に記載の方法で作成した表面粗
さRmaxが1.0〜3.5μm、あるいは表面粗さR
zが0.6〜2.5μmであることを特徴とする電子写
真感光体用基体、および、それを使用した電子写真感光
体、電子写真用プロセスカートリジ」、(10)「前記
第(8)項に記載の方法で作成したことを特徴とする現
像ローラー用基体、および、それを使用した現像ローラ
ー」、(11)「前記第(8)項に記載の方法で作成し
たことを特徴とする定着ローラー用基体、および、それ
を使用した定着ローラー」、(12)「前記第(9)項
に記載の電子写真感光体、あるいは、電子写真用プロセ
スカートリジ、あるいは、前記第(10)項に記載の現
像ローラー、あるいは、前記第(11)項に記載の定着
ローラーの少なくとも一つを使用したことを特徴とする
電子写真装置」によって解決される。
【0016】
【発明の実施の形態】<第一の実施の形態>図1、図2
に、本発明の実施の形態における円筒部材の研削とバニ
ッシングを同時に行なう表面加工装置の概略構成図を示
した。図1、図2において、(1)は研削輪、(2)は
被加工物、(3)は調整車、(4a)はバニッシングロ
ーラーである。図1は被加工物(2)の中心が研削輪
(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線より下に
あるレイアウトの例であり、図2は、被加工物(2)の
中心が研削輪(1)の中心と調整車(3)の中心を結ん
だ線より上にあるレイアウトの例である。図1、図2と
も、バニッシングローラー(4a)の外径が被加工物
(2)の外径より細い場合である。
【0017】<第二の実施の形態>図3、図4も、本発
明の実施の形態における、円筒部材の研削とバニッシン
グを同時に行なう表面加工装置の概略構成図を示した。
図3、図4において、(1)は研削輪、(2)は被加工
物、(3)は調整車、(4b)はバニッシングローラー
である。図3は被加工物(2)の中心が研削輪(1)の
中心と調整車(3)の中心を結んだ線より下にあるレイ
アウトの例であり、図4は、被加工物(2)の中心が研
削輪(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線より
上にあるレイアウトの例である。図3、図4とも、バニ
ッシングローラー(4b)の外径が被加工物(2)の外
径より細くない場合である。
【0018】(バニッシングローラー)図5のAの(4
c)は本発明に示すバニッシングローラーの例の図であ
り、その幅は被加工物(2)の幅より広いことを特徴と
する。本発明において、バニッシングローラーは図5の
(4c)のように1本であることが必要である。バニッ
シングローラーが図5のBのように(4d)と(4e)
の二本を直列に並べた場合、(4c)と(4e)の隙間
はバニッシング効果がないので本発明には使用できな
い。
【0019】<第三の実施の形態>図6、図7は、バニ
ッシングローラーを加圧するローラーを備えた、円筒部
材の研削とバニッシングを同時に行なう表面加工装置の
概略構成図である。図6、図7において、(1)は研削
輪、(2)は被加工物、(3)は調整車、(4)はバニ
ッシングローラー、(5a)はバニッシングローラー
(4)を加圧するローラーである。ここで、バニッシン
グローラー(4)を加圧するローラー(5a)はバニッ
シングローラー(4)の幅と同じである必要はなく、バ
ニッシングローラー(4)のたわみを抑えることができ
ればよいので、バニッシングローラー(4)の幅より狭
くてもよい。バニッシングローラー(4)を加圧するロ
ーラー(5a)の幅をバニッシングローラー(4)の幅
より狭くする場合は、バニッシングローラー(4)の中
央に位置させることが好ましい。図6は被加工物(2)
の中心が研削輪(1)の中心と調整車(3)の中心を結
んだ線より下にあるレイアウトの例であり、図7は、被
加工物(2)の中心が研削輪(1)の中心と調整車
(3)の中心を結んだ線より上にあるレイアウトの例で
ある。
【0020】<第四の実施の形態>図8、図9も、バニ
ッシングローラーを加圧するローラーを備えた、円筒部
材の研削とバニッシングを同時に行なう表面加工装置の
概略構成図である。図8、図9において、(1)は研削
輪、(2)は被加工物、(3)は調整車、(4)はバニ
ッシングローラー、(5b)は加圧ローラーである。こ
こで、バニッシングローラー(4)を加圧するローラー
(5b)はバニッシングローラー(4)の幅と同じであ
る必要はなく、バニッシングローラー(4)のたわみを
抑えることができればよいので、バニッシングローラー
(4)の幅より狭くてもよい。バニッシングローラー
(4)を加圧するローラー(5b)の幅をバニッシング
ローラー(4)の幅より狭くする場合は、バニッシング
ローラー(4)の中央に位置させることが好ましい。図
8は被加工物(2)の中心が研削輪(1)の中心と調整
車(3)の中心を結んだ線より下にあるレイアウトの例
であり、図9は、被加工物(2)の中心が研削輪(1)
の中心と調整車(3)の中心を結んだ線より上にあるレ
イアウトの例である。また、図8、図9は加圧ローラー
(5b)の外径がバニッシングローラー(4)の外径が
より太い場合である。このような加圧ローラー(5b)
の場合には、小径のバニッシングローラーのたわみを防
ぐことができる。
【0021】(バニッシングローラーユニット)図10
のCおよび、図10のDは本発明に示すバニッシングロ
ーラー(4)を加圧するローラーを備えた場合のバニッ
シングローラーユニットの例であり、Cは加圧ローラー
(5c)が1本のタイプ、Dは加圧ローラーが(5d)
と(5e)の直列な2本のローラーからなるタイプであ
る。このバニッシングローラーユニットにおいて、加圧
ローラーは1本物でなければいけないが、加圧ローラー
は図10のCのように1本物でも良く、あるいは図10
Dのように2本物でも良い。
【0022】<第五の実施の形態>図11はバニッシン
グローラー(4)を加圧するローラーが平行な加圧ロー
ラーで行なわれる場合の図であり、図において、(1)
は研削輪、(2)は被加工物、(3)は調整車、(4)
はバニッシングローラー、(5f)と(5g)は加圧ロ
ーラーである。ここで、バニッシングローラー(4)を
加圧するローラー(5f)、(5g)はバニッシングロ
ーラー(4)の幅と同じである必要はなく、バニッシン
グローラー(4)のたわみを抑えることができればよい
ので、バニッシングローラー(4)の幅より狭くてもよ
い。バニッシングローラー(4)を加圧するローラー
(5f)、(5g)の幅をバニッシングローラー(4)
の幅より狭くする場合は、バニッシングローラー(4)
の中央に位置させることが好ましい。
【0023】図11は被加工物(2)の中心が研削輪
(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線より下に
あるレイアウトの例であるが、被加工物(2)の中心が
研削輪(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線よ
り上にあるレイアウトでも問題なく使用可能である。
【0024】<第六の実施の形態>図12はバニッシン
グローラーが平行な二本のローラーである場合の図であ
り、図において、(1)は研削輪、(2)は被加工物、
(3)は調整車、(4f)と(4g)はバニッシングロ
ーラーである。図11は被加工物(2)の中心が研削輪
(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線より下に
あるレイアウトの例であるが、被加工物(2)の中心が
研削輪(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線よ
り上にあるレイアウトでも問題なく使用可能である。
【0025】<第七の実施の形態>図13はバニッシン
グローラーが平行な二本のローラーであり、更にこれを
加圧するローラーがある場合の図であり、図において、
(1)は研削輪、(2)は被加工物、(3)は調整車、
(4f)と(4g)はバニッシングローラー、(5h)
は加圧ローラーである。ここで、バニッシングローラー
(4f)、(4g)を加圧するローラー(5h)はバニ
ッシングローラー(4f)、(4g)の幅と同じである
必要はなく、バニッシングローラー(4f)、(4g)
のたわみを抑えることができればよいので、バニッシン
グローラー(4f)、(4g)の幅より狭くてもよい。
バニッシングローラー(4f)、(4g)を加圧するロ
ーラー(5h)の幅をバニッシングローラー(4f)、
(4g)の幅より狭くする場合は、バニッシングローラ
ー(4f)、(4g)の中央に位置させることが好まし
い。図13は被加工物(2)の中心が研削輪(1)の中
心と調整車(3)の中心を結んだ線より下にあるレイア
ウトの例であるが、被加工物(2)の中心が研削輪
(1)の中心と調整車(3)の中心を結んだ線より上に
あるレイアウトでも問題なく使用可能である。
【0026】(従来のセンタレス研削装置)図14は従
来から使用されているセンタレス研削装置の構造図であ
り、(1)は研削輪、(2)は被加工物、(3)は調整
車、(6)はブレードである。
【0027】(バニッシング加工装置)図15は従来か
ら使用されているバニッシング加工装置の構造図であ
り、(11)は被加工物、(12)はバニッシングロー
ラーであり、被加工物(11)は回転しながら(13)
の方向に進み、表面のバニッシング加工が行なわれる。
【0028】(現像ユニット)図16は前記第(11)
項に示す現像ロールを使用した現像ユニットの構造の例
を断面図で示した図である。図において、(31)は現
像ユニットの支持ケース、(31a)は支持ケースの突
出部、(31b)は支持ケースの対向面、(32)は現
像ロールで現像スリーブと呼ぶこともある。(33)は
現像剤収納容器、(33a)は現像剤収納部、(34)
は第1の規制部材で第1ドクターブレード、(35)は
トナー供給開口部、(36)は磁性キャリア、(37)
は第2の規制部材で第2ドクターブレード、(38)は
電子写真感光体である。
【0029】(定着ロール)図17は前記第(12)項
を実施するのに好適な定着ロールの構造の一例を断面図
で示した図である。図において、(41)は円筒基体、
(42)は電気絶縁層、(43)は抵抗発熱体、(4
4)はトナー付着防止層、(45)は電極部、(46)
は樹脂キャップ、(47)は電極A、(48)は電極B
である。
【0030】(電子写真用プロセスカートリッジ)図1
8に本発明を実施するのに好適な電子写真装置用プロセ
スカートリッジの断面構造図を示す。図において、(5
1)は電子写真感光体、(52)は電子写真感光体を回
転させる軸、(53)は帯電手段、(54)は画像露光
光、(55)は現像手段、(56)は転写手段、(5
7)は紙等の転材、(58)は像定着手段、(59)は
クリーニング手段、(60)は除電のための前露光光で
ある。図は構造の例を示した物であり、各手段は図示し
た以外の方法でも良い。
【0031】本発明において、感光体(51)は寸法精
度が良く、振れがないので、帯電ロール(53)での帯
電時に良好な帯電が可能となる。図において、帯電手段
(53)は帯電ロールの例を示しているが、帯電手段は
コロトロン、スコロトロン、帯電ブラシ等の公知の帯電
手段でも良い。
【0032】画像露光光(54)及び前露光光(60)
の光源には、蛍光燈、タングステンランプ、ハロゲンラ
ンプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LE
D)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセ
ンス(EL)などの発光手段を使用することができる。
また、所定の波長域の光のみを照射するために、シャー
プカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カ
ットフィルター、ダイクロックフィルター、干渉フィル
ター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターが使
用可能である。
【0033】クリーニング手段(59)は、クリーニン
グブレードだけで行なわれることもあり、クリーニング
ブラシ、もしくはブレードと併用されることもある。図
に示すプロセスカートリッジにおいて、クリーニング手
段等がプロセスカートリッジに含まれなくとも良い。ま
た、図では内蔵していない発光手段や転写手段をプロセ
スカートリッジに内蔵しても良い。
【0034】(電子写真装置)図19は本発明を実施す
るのに好適な電子写真装置の例であり、(100)は電
子写真感光体、(101)はPセンサーファン、(10
2)は手差しテーブル、(103)は給紙カセット、
(104)は給紙コロ、(105)は現像ローラー、
(106)はPセンサ、(107)は転写手段、(10
8)は分離チャージャー、(109)はPCC、(11
0)はクリーニングユニット、(111)は搬送ファ
ン、(112)はメインモーター、(113)は定着ユ
ニット、(114)は定着ローラー、(115)は排気
ファン、(116)はスキャナ電源ファン、(117)
はポリゴンモーター、(118)は画像読み取りセンサ
ー、(119)はレンズ、(120)は除電手段、(1
21)は帯電手段、(122)は原稿露光光源である。
【0035】電子写真感光体(100)は、その回転過
程で帯電手段(121)により、その周面に正または負
の所定電位の均一帯電を受け、次いで、露光部にて像露
光手段により、光像露光L(スリット露光、レーザービ
ーム走査露光など)を受ける。これにより、感光体周面
には露光像に対応した静電潜像が順次形成される。その
静電潜像は、次いで現像ローラー(105)でトナー現
像され、そのトナー現像像が、転写手段(107)によ
り、感光ドラムの回転と同期して、給紙部(102)、
(103)から感光体(100)と転写手段(107)
との間に取り出され、給送された転写材の面に順次転写
される。この像転写を受けた転写材Pは、感光ドラム面
から分離されて定着ユニット(113)へ導入され、像
定着を受けて複写物(コピー)として機外へプリントア
ウトされる。
【0036】像転写後の感光ドラムの表面は、クリーニ
ングユニット(110)にて転写残りトナーを除去され
て清浄面となり、さらに除電手段(120)により、除
電処理されて再び繰り返して像形成に使用される。
【0037】感光ドラムの均一帯電手段(121)とし
ては、コロナ帯電装置が一般に広く使用されている。ま
た、転写手段(107)にもコロナ転写手段が一般に広
く使用されている。なお、電子写真装置として上述の感
光ドラムや現像手段、クリーニング手段などの構成要素
の内、複数のものをユニットとして一体に結合して構成
し、このユニットを装置本体に着脱自在に構成してもよ
い。例えば、帯電手段、現像手段およびクリーニング手
段の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してユ
ニットを装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置
本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成に
してもよい。
【0038】また、光像露光Lは、電子写真装置を複写
機やプリンタとして使用する場合に、原稿からの反射光
や透過光により、あるいは原稿を読み取り信号化し、こ
の信号によるレーザービームの走査、LEDアレイの駆
動、または液晶シャッターアレイの駆動などにより行な
うことができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 <素管の作製>A6063アルミニウム合金製ビュレッ
トを押し出し加工し、外径31.5mm、内径28.0
mm、長さ340mmの粗素管を作製した。 <粗センタレス研削>このアルミニウム合金製管を、図
14に示したセンタレス研削装置を使用し、センタレス
研削を行なった。このとき、ブレード(6)としては超
硬合金製ブレードを使用した。このセンタレス研削条件
を下に示す。 (粗センタレス研削条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 粗研削送り速度:0.0085mm/sec 粗研削代:0.11mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#220 寸法:φ610×375×φ304 研削砥石回転数 :1350rpm
【0040】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図4に示す表面加工装置に取り付け、更に下に
示す条件でセンタレス研削とバニッシングの同時加工を
行なった。このとき、バニッシングローラー(4)の材
質は超硬合金を使用した。
【0041】(表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー形状:図5のAに示す1本物のタ
イプ バニッシングローラー外径:32mm バニッシングローラー長さ:380mm
【0042】<品質評価>表面加工終了後に被加工物の
加工精度を確認するために、真直度、真円度、全振れ、
表面粗度(Rz:十点平均粗さ)の測定を行なった。真
直度、真円度、及び、全振れの測定は基体の幅方向位置
50mm、110mm、170mm、230mm、29
0mmの位置を測定し、最大値を取った。真直度、真円
度、及び、全振れはJIS B 0621の定義に従い
測定した。また、表面粗度の測定は幅方向50mm、1
70mm、290mmの位置を測定した。また、表面粗
度(Rz)はJIS B 0601の定義に従い測定し
た。以降に示す実施例、及び、比較例でも同様に測定し
た。その結果、連続5本を研削したときの平均値は、真
直度:2.3μm、真円度:3.5μm、全振れ:3.
3μm、表面粗度:Rz=1.11μmであった。
【0043】<洗浄と洗浄後の品質確認>表面加工後の
アルミニウム合金製管を1時間以内に基体を界面活性材
を含有させた洗浄槽に浸漬し、超音波を照射して洗浄を
行なった後、純水で充分にすすぎ洗浄を行なった。
【0044】<下引き層の形成>次いで、このドラム型
基体面に下記の組成からなる樹脂塗料を浸漬法で塗布
し、次いで150℃で15分間加熱し、熱硬化させて基
体面に約5μm厚の下引き層を形成させた。 酸化チタン 20重量部 アルキッド樹脂 10重量部 メラミン樹脂 10重量部 メチルエチルケトン 60重量部
【0045】<電荷発生層の形成>次いで、この下引き
層上に電荷発生層を積層形成するために、下記の組成か
らなる樹脂塗料(塗工樹脂液)を調製し、上記基体に同
じく浸漬法でこの樹脂塗料を塗布し、100℃で10分
間乾燥し、下引き層上に電荷発生層を積層形成させた。 ブチラール樹脂(UCC社製XYHL) 1重量部 チタニルフタロシアニン 9重量部 シクロヘキサノン 30重量部 テトラヒドロフラン(THF) 30重量部
【0046】<電荷輸送層の形成>さらに、この電荷発
生層上に電荷輸送層を積層形成するために、下記の組成
からなる樹脂塗料(塗工樹脂液)を調製し、上記基体に
同じく浸漬法でこの樹脂塗料を塗布し、塗布後120℃
で15分間乾燥し、電荷発生層上に電荷輸送層を積層形
成させた。 ポリカーボネート樹脂 10重量部 電荷移動剤[下記(1)式] 10重量部 ジクロロメタン 80重量部 なお、ポリカーボネート樹脂は帝人社製のパンライトK
−1300を使用した。
【0047】
【化1】 式(1)
【0048】<評価>以上のようにして作製した電子写
真感光体をリコー製ImagioMF250に取り付
け、画像評価を行なった。このようにして作製した電子
写真感光体用基体および電子写真感光体を実施例1とす
る。
【0049】実施例2 <素管の作製>実施例1と同様にして行なった。 <粗センタレス研削>実施例1と同様にして行なった。
【0050】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図9に示す表面加工装置に取り付け、更に下に
示す条件でセンタレス研削とバニッシングの同時加工を
行なった。このとき、バニッシングローラー(4)、お
よび、それを加圧するローラー(5b)としては超硬合
金を使用した。 (表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー外径:16mm バニッシングローラー長さ:380mm バニッシングローラー加圧ローラー外径:31mm バニッシングローラー加圧ローラー長さ:200mm 以降は実施例1と同様にして寸法測定、洗浄、感光体作
製を行なった。このようにして作製した電子写真感光体
用基体および電子写真感光体を実施例2とする。
【0051】実施例3 <素管の作製>実施例1と同様にして行なった。 <粗センタレス研削>実施例1と同様にして行なった。
【0052】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図12に示す表面加工装置に取り付け、更に下
に示す条件で、センタレス研削とバニッシングの同時加
工を行なった。このとき、バニッシングローラー(4)
としては超硬合金を使用した。 (表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー外径:16mm バニッシングローラー長さ:380mm 以降は実施例1と同様にして寸法測定、洗浄、感光体作
製を行なった。このようにして作製した電子写真感光体
用基体および電子写真感光体を実施例3とする。
【0053】実施例4 <素管の作製>実施例1と同様にして行なった。 <粗センタレス研削>実施例1と同様にして行なった。
【0054】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図13に示す表面加工装置に取り付け、更に下
に示す条件でセンタレス研削とバニッシングの同時加工
を行なった。このとき、バニッシングローラー(4)、
およびそれを加圧するローラー(5b)としては超硬合
金を使用した。 (表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー外径:16mm バニッシングローラー長さ:380mm バニッシングローラー加圧ローラー外径:31mm バニッシングローラー加圧ローラー長さ:200mm 以降は実施例1と同様にして寸法測定、洗浄、感光体作
製を行なった。このようにして作製した電子写真感光体
用基体および電子写真感光体を実施例4とする。
【0055】比較例1 <素管の作製>実施例1と同様にして行なった。 <粗センタレス研削>実施例1と同様にして行なった。
【0056】<仕上センタレス研削>粗センタレス研削
を終了したアルミニウム管を図14に示すセンタレス研
削装置に取り付け、更に下に示す条件でセンタレス研削
を行なった。このとき、センタレス研削装置のブレード
は超硬合金を使用した。 (仕上センタレス研削条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200 寸法:φ540×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm 以降は実施例1と同様にして寸法測定、洗浄、感光体作
製を行なった。このようにして作製した電子写真感光体
用基体および電子写真感光体を比較例1とする。
【0057】比較例2 <素管の作製>実施例1と同様にして行なった。 <粗センタレス研削>実施例1と同様にして行なった。
【0058】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図4に示す表面加工装置に取り付け、更に下に
示す条件でセンタレス研削とバニッシングの同時加工を
行なった。このとき、バニッシングローラー(4)の材
質は超硬合金を使用した。また、バニッシングローラー
は1本物ではなく、図5のBに示す2本物を使用した。 (表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー形状:図5のBに示す2本物のタ
イプ バニッシングローラー外径:32mm バニッシングローラー長さ:170mm バニッシングローラー4dと4eの間隔:25mm 以降は実施例1と同様にして寸法測定、洗浄、感光体作
製を行なった。このようにして作製した電子写真感光体
用基体および電子写真感光体を比較例2とする。
【0059】<実施例1〜4と比較例1〜2の評価>実
施例1〜4及び比較例1〜2で作製した電子写真感光体
用基体、および電子写真感光体の評価結果を表1に示
す。表1において、真直度、真円度、全振れ、表面粗度
(Rz:十点平均粗さ)の測定は基体の幅方向位置50
mm、110mm、170mm、230mm、290m
mの位置を測定し、最大値を取った。真直度、真円度、
及び、全振れはJIS B 0621の定義に従い測定
した。また、表面粗度の測定は幅方向50mm、170
mm、290mmの位置を測定した。また、表面粗度
(Rz)はJIS B 0601の定義に従い測定し
た。
【0060】
【表1】 表1より、本発明に示すセンタレス研削とバニッシング
加工を同時に行なう表面加工装置の効果が確認できた。
【0061】実施例5 現像ロールを作製した例 <素管の作製>A6063アルミニウム合金を押し出し
加工し、外径20.5mm、内径18.0mm、長さ3
55mmの粗素管を作製した。
【0062】<粗センタレス研削>このアルミニウム合
金製管を図14に示したセンタレス研削装置を使用し、
センタレス研削を行なった。このとき、ブレード(6)
としては超硬合金製ブレードを使用した。このセンタレ
ス研削条件を下に示す。 (粗センタレス研削条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 粗研削送り速度:0.0085mm/sec 粗研削代:0.11mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#220 寸法:φ610×375×φ304 研削砥石回転数 :1350rpm
【0063】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図9に示す表面加工装置に取り付け、更に下に
示す条件でセンタレス研削とバニッシングの同時加工を
行なった。このとき、バニッシングローラー(4)、お
よび、それを加圧するローラー(5b)としては超硬合
金を使用した。 (表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー外径:16mm バニッシングローラー長さ:380mm バニッシングローラー加圧ローラー外径:31mm バニッシングローラー加圧ローラー長さ:200mm
【0064】<品質評価>表面加工終了後に被加工物の
加工精度を確認するために、真直度、真円度、全振れ、
表面粗度(Rz:十点平均粗さ)の測定を行なった。そ
の結果、連続5本を研削したときの値は、真直度:2.
1μm、真円度:2.7μm、全振れ:5.1μm、表
面粗度:Rz=1.04μmであった。また、被加工物
の表面を目視及び、10倍のルーペで観察したが、傷や
スクラッチ等はなかった。
【0065】<導電加工>下記の材料を混合した後、ペ
イントシェーカーにガラスビーズと共に入れ、8時間の
分散を行なって導電加工液を作製し、これを濾過して導
電加工液を作製した。 導電性カーボン 100重量部 グラファイト(平均粒径8μm) 90重量部 フェノール樹脂 100重量部 イソプロピルアルコール 550重量部 この導電加工液をエアースプレーガンにより円筒表面に
吹き付け、塗工層を形成し、これを指触乾燥させた後、
150℃の乾燥炉に約45分間入れて塗膜を熱硬化させ
た。
【0066】<マグネットローラー取り付け>上記の導
電加工を終了円筒形基体に、マグネットローラーを挿入
し、最後にフランジ部材を圧入し、現像ローラーを作成
した。
【0067】<画像評価>上述の方法により、作成した
現像ローラーをリコー製レーザービームプリンターに装
着し、間欠的な作業順序で75000枚の画出し評価を
行なった結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上
も、画像点欠陥やピッチムラなどの欠陥を発生すること
なく、非常に良好な画像が得られた。このようにして作
製した現像ロール用基体および現像ロールを実施例5と
する。
【0068】実施例6 定着ロールを作製 <元管の押し出し加工による作製>A6063アルミニ
ウム合金を押し出し加工し、0.8mmの円筒状の円筒
体を作製し、この内周面にスピニング加工にて高さ0.
5mmのリブを20mmピッチで多数設けた。
【0069】<粗センタレス研削>このアルミニウム合
金製管を図14に示したセンタレス研削装置を使用し、
センタレス研削を行なった。このとき、ブレード(6)
としては超硬合金製ブレードを使用した。このセンタレ
ス研削条件を下に示す。 (粗センタレス研削条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 粗研削送り速度:0.0085mm/sec 粗研削代:0.15mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#220 寸法:φ610×375×φ304 研削砥石回転数 :1250rpm
【0070】<表面加工(センタレス研削とバニッシン
グの同時加工)>粗センタレス研削を終了したアルミニ
ウム管を図9に示す表面加工装置に取り付け、更に下に
示す条件でセンタレス研削とバニッシングの同時加工を
行なった。このとき、バニッシングローラー(4)、お
よび、それを加圧するローラー(5b)としては超硬合
金を使用した。 (表面加工条件) 研削方式:インフィード方式(送り込み研削) 仕上研削送り速度:0.0018mm/sec 仕上研削代:0.02mm 研削砥石:炭化硅素質(SiC)#1200、ヤング率
1470N/mmの弾性砥石 寸法:φ580×375×φ304 研削砥石回転数:1050rpm バニッシングローラー外径:16mm バニッシングローラー長さ:380mm バニッシングローラー加圧ローラー外径:31mm バニッシングローラー加圧ローラー長さ:200mm
【0071】<品質評価>研削加工後に被加工物の加工
精度を確認するために、真直度、真円度、全振れ、表面
粗度(Rz:十点平均粗さ)、表面のスクラッチの有無
について、それぞれ、測定および観察を行なった。その
結果、連続5本を研削したときの値は、真直度:2.7
μm、真円度:2.8μm、全振れ:4.1μm、表面
粗度:Rz=1.84μmであった。
【0072】<定着ロールへの加工>上で作製したアル
ミニウム合金製円筒管の外周面に10μm程度の厚さの
PFA円筒膜を設置した後、PFA円筒膜を焼成してト
ナー付着防止層を形成した。次に、両面に接着剤が塗布
されたポリイミドシート(電気絶縁層)上にステンレス
からなる抵抗発熱体を設置し、これらを表面にシリコン
ゴムよりなる円筒膜を被覆した円筒状基体の周りにフッ
素系樹脂チューブを設けた押圧装置に、ポリイミドシー
トが表面となるように巻き付けた。この押圧装置を、前
記トナー付着防止層を外表面に形成した円筒状の基体に
挿入し、押圧装置の流体導入口より0.3MPaに調整
した圧縮空気を送り込んで電気絶縁層及び抵抗発熱体を
芯金に押し付けた後、これらをそのまま加熱炉において
300℃で1時間加熱して、前記電気絶縁層に塗布され
た接着剤を加熱溶融することにより、電気絶縁層及び抵
抗発熱体を基体に接着、固定して発熱定着ロールを形成
した。このようにして形成した発熱定着ロールが冷却す
るのを待って、押圧装置から圧縮空気を抜き、そして押
圧装置を発熱ロールから取り出して発熱定着ロールとし
た。
【0073】<画像評価>上述の方法により、作成した
定着ローラーをリコー製レーザービームプリンターに装
着し、間欠的な作業順序で35000枚の画出し評価を
行なった結果、ハーフトーン、ベタ黒いずれの画像上も
画像点欠陥やピッチムラなどの欠陥を発生することなく
非常に良好な画像が得られた。このようにして作製した
定着ロール用基体および定着ロールを実施例6とする。
【0074】補足説明 本発明において、アルミニウム合金素管には熱間押出加
工素管、熱間押出加工後引抜加工した素管などが適用さ
れる。また、使用する基体の材質としてアルミニウム合
金を使用するが、このアルミニウム合金のうち、押し出
しによる円筒シリンダーの製造のしやすさからJIS規
格における1000系、3000系、5000系、およ
び6000系の合金が望ましく、さらには、加工を行な
う際の研削抵抗の小ささ、研削する際の研削粉の粘り具
合、砥石の目詰りのしにくさ、研削の際の追込み量の大
きさ、研削の際の材質の粘りが小さく発熱量が少ないこ
とによる寸法安定性の良さ、研削の際の材質の硬さによ
る深い研削傷の入りにくさなどの点を考慮すると、特に
JIS規格の6000系の合金のうちA6063材を使
用することが好ましい。
【0075】本発明の表面加工装置に使用する砥石の粗
さは研磨する際の条件によって適宜選択されるが、23
0メッシュ以上の番号のものから選択すればよいが、本
発明の基体においては研磨の仕上げ段階では400メッ
シュ以上のものを使用することが好ましい。また、本発
明に示す表面加工装置では、研削輪としてヤング率88
0〜2000N/mm(9000〜20000kgf
/cm)の弾性体砥石を使用することが好ましく、よ
り好ましくは1200〜1500N/mmのヤング率
の弾性砥石が良い。
【0076】バニッシングローラーの表面粗さは、前記
第(4)項に記載されているようにRmaxで0.5〜
3.0μm、Rzでは0.3〜2.0μmがよいが、こ
れは加工する管の用途によって適時選択すべきであり、
電子写真感光体に使用する場合は、Rmaxで0.5〜
2.0μm、Rzでは0.3〜1.4μmがより好まし
く、現像ローラーあるいは定着ローラーとして使用する
場合は、Rmaxで0.8〜2.0μm、Rzでは0.
4〜1.0μmが好ましい。
【0077】前記第(9)項に記載されているように本
発明に示す期待がある場合、その表面粗さはRmaxで
1.0〜3.5μm、Rzで0.6〜2.5μmが良い
が、より好ましくは、Rmaxで1.5〜3.0μm、
Rzで1.2〜2.2μmが良い。
【0078】本発明に示すセンタレス研削とバニッシン
グを同時に行なう表面加工方法においては、通常のセン
タレス研削と同様にスルーフィード方式と、インフィー
ド方式の両方の方法が可能である。スルーフィード方式
では被加工物は表面加工装置の研磨輪と調整車の間をバ
ニッシングローラーの上に沿って端部から徐々に中心部
に向かって表面加工され、インフィード方式では、研磨
輪と調車の間に研磨物の全体が設置され、その位置が保
持された状態で全体が一度に表面加工される。
【0079】図9に示す装置を例にとって説明すると、
インフィード方式では、研削輪(1)と調整車(3)の
間に配置されたバニッシングローラー(4)の上に、ア
ルミニウム合金シリンダーなどの被加工物(2)をセッ
トする。調整車(3)の回転に伴い、被加工物(2)も
接触回転を開始し、次いで研削輪(1)が被加工物
(2)に対して直交方向に移動してきて所定の切込み量
で研削を行なう。
【0080】本発明の方法において、センタレス研削の
切り込み速度は、1μm/秒〜20μm/秒の範囲であ
り、望ましくは、1μm/秒〜10μm/秒の範囲に制
御する。センタレス研削の切込み量が20μm/秒以上
では、研削効率は向上するが、研削熱の影響、または振
動のために表面粗さが部分的に異なり好ましくない。ま
た、切り込み速度は使用する研削輪の砥石の目の粗さに
応じて、適時選択が必要である。
【0081】スルーフィード方式では、研削輪(1)と
調整車(3)の間をバニッシングローラー(4)の上に
沿って研磨物の端部から徐々に進入させて研削するが、
この場合調整車(3)と研削輪(1)の間隔を調整して
供給側から粗研削、中研削、仕上げ研削と連続的に研削
される。ここにおいて、粗研削の研削代は20μm〜2
00μmの範囲で調整し、仕上げ研削代は1μm〜20
μmの範囲に調整する。粗研削の研削代が200μm以
上では、研削熱の影響により表面粗さが部分的に異なり
好ましくない。また20μm以下では、研削効率が低下
して好ましくない。仕上げ研削代は20μm以上では仕
上げ研削の効果が小さいことから表面粗さを調整する効
果が小さく、また1μm以下では研削効率が低いため好
ましくない。
【0082】かかる方法において、砥粒が400メッシ
ュ以上の研削砥石を有する研削装置を仕上げ研削に用
い、砥粒が400メッシュ以下の研削砥石を有する研削
装置を粗研削、中研削に用いることが研削時間の短縮お
よび表面精度の向上という点から、連続して研削するこ
とが特に好ましい。
【0083】本発明において、研削液を使用して、加工
物表面の温度が上昇して表面が焼け付くのを防止するこ
とが必要である。この研磨液の液温を20℃以下に制御
すると、加工物の冷却が良好に行なわれ、表面の焼き付
きが起きず、また加工物の温度の上下変化による寸法の
変化が抑えられるため、表面の加工状態すなわち表面粗
さ、凹凸の状態を一定に保つことができることから好ま
しい。
【0084】本発明において、電子写真感光体用基体の
表面粗さをRmax1.0〜3.5μm、Rz0.6〜
2.5μmに規定する理由は、表面粗さがRmax1.
0μm未満、Rz0.6μm未満では、感光ドラムとし
ては表面が平滑すぎてレーザー光のような可干渉光を露
光光源に使用した電子写真装置では、印字画像が干渉ム
ラ状になる場合があるためである。また表面粗さがRm
ax3.5μmを越える、あるいはRz2.5μmを越
える場合は、基体表面が粗すぎ、塗工時に塗工ムラとな
るためである。
【0085】本発明にて用いられるバニッシングローラ
ーは、適度な表面粗さのローラーを被処理材の表面に回
転させつつ押圧して被処理材の表面を平滑化する。通常
のローラーバニシング加工装置によれば、被処理材の表
面はRmax1.0μm以下、Rz0.4μmの粗さに
仕上げられる。しかし、本発明において電子写真感光体
用基体を作製する場合、干渉ムラを防止するためバニシ
ングローラーの表面粗さを通常のバニッシング装置のロ
ーラーより粗くしてアルミニウム合金管の表面粗さを適
正な粗さに仕上げる。
【0086】本発明において、電荷発生層は、電荷発生
材料としてフタロシアニン系、アゾキシベンゼン系、ト
リスアゾ系、ベンズイミダゾール系、多環キノン系、イ
ンジゴイド系、キナクリドン系、ペリレン系、メチン系
の顔料を主成分とする層である。電荷発生層は、上記顔
料を必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中
にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波など
を用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥
することにより形成される。電荷発生層用バインダに水
酸基のモル比率が30%以下のブチラール樹脂を使用し
た電子写真感光体の電気特性が良好であった。結着樹脂
の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重
量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
【0087】電荷発生層には、上記の顔料の他にその他
の電荷発生材料を併用することも可能であり、その代表
としてモノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、
ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔
料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、
フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズ
レニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。ここで用い
られる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢
酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロ
ロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リ
グロイン等が挙げられる。塗布液の塗工法としては、浸
漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコー
ト、スピナーコート、リングコート等の方法を用いるこ
とができる。電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程
度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0088】また、本発明において、電荷輸送層は電荷
輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散
し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形
成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸
化防止剤等を添加することもできる。電荷輸送物質に
は、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電荷輸送物
質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テト
ラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,
7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7
−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチ
オキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデ
ノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−
トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイ
ド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられ
る。
【0089】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルム
アルデヒド縮合体およびその誘導体、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘
導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、
α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジ
アリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9
−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジ
ビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘
導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチル
ベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げ
られる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上
混合して用いられる。
【0090】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレ
ート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース樹脂、エチルセルロール樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬
化性樹脂が挙げられる。電荷輸送物質の量は結着樹脂1
00重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは4
0〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜
厚は5〜100μm程度とすることが好ましい。ここで
用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼ
ン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチル
ケトン、アセトンなどが用いられる。
【0091】本発明において電荷輸送層中に可塑剤やレ
ベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチ
ルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の
可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、
その使用量は結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適
当である。レベリング剤としては、ジメチルシリコーン
オイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコ
ーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有す
るポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用
量は結着樹脂に対して0〜1重量%が適当である。
【0092】本発明の電子写真感光体には、導電性支持
体と感光層との間に下引き層を設けることができる。下
引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂
はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一
般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが
望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコ
ール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性
樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等の
アルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、
フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ
樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げ
られる。
【0093】また、下引き層にはモアレ防止、残留電位
の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化
ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示でき
る金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。これらの下
引き層は前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用い
て形成することができる。更に本発明の下引き層とし
て、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ク
ロムカップリング剤等を使用することもできる。この
他、本発明の下引き層には、Alを陽極酸化にて
設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有
機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO
等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に
使用できる。このほかにも公知のものを用いることがで
きる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0094】本発明の電子写真感光体には、感光層保護
の目的で保護層が感光層の上に設けられることもある。
保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹
脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリ
エーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセター
ル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレー
ト、ポリアクリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルス
ルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリ
プロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、
ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層にはそ
の他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエ
チレンのようなフッ素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれ
らの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の
無機材料を分散したもの等を添加することができる。保
護層の形成法としては通常の塗布法が採用される。な
お、保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当であ
る。また、以上のほかに真空薄膜作成法にて形成したa
−C、a−SiCなど公知の材料を保護層として用いる
ことができる。
【0095】本発明においては感光層と保護層との間に
中間層を設けることも可能である。中間層には、一般に
バインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂とし
ては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性
ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法とし
ては、前述のごとく通常の塗布法が採用される。なお、
中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
【0096】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明より明らか
なように、本発明に示す表面加工装置では、従来のセン
タレス研削と同様の研削輪と調整車を備え、ブレードに
替えてバニッシング機能のあるローラーあるいはローラ
ーユニットがあるので、センタレス研削とバニッシング
加工とを同時に行なうことが可能なので、工程の削減が
可能であり、目的とする加工を単時間に行なうことがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図5】バニッシングローラーの例を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態による表面加工装置
の概略構成図である。
【図10】バニッシングローラーの例を示す図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態による表面加工装
置の概略構成図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態による表面加工装
置の概略構成図である。
【図13】本発明の第10の実施の形態による表面加工
装置の概略構成図である。
【図14】従来のセンタレス研削装置の概略構成図であ
る。
【図15】ローラーバニッシング装置の概略構成図であ
る。
【図16】現像機構の概略構成図である。
【図17】定着ロールの概略構成図である。
【図18】電子写真装置の概略構成図である。
【図19】本発明を実施するのに好適な電子写真装置の
例を示す図である。
【符号の説明】
1 研削輪 2 被加工物 3 調整車 4 バニッシングローラー 4a 被加工物の外径より細いタイプのバニッシングロ
ーラー 4b 被加工物の外径と同等か太いタイプのバニッシン
グローラー 4c 一本タイプのバニッシングローラー 4d、4e 分割タイプのバニッシングローラー 4f、4g バニッシングローラー 5 加圧ローラー 5a バニッシングローラーと同等の外径の加圧ローラ
ー 5b バニッシングローラーの外径より太いタイプの加
圧ローラー 5c 一本タイプの加圧ローラー 5d、5e 分割タイプの加圧ローラー 5f、5g 加圧ローラー 5h 加圧ローラー 6 センタレス研削装置のブレード 11 被加工物 12 バニッシングローラー 13 被加工物の進行方向 31 現像ユニットの支持ケース 31a 支持ケースの突出部 31b 支持ケースの対向面 32 現像ロール 33 現像剤収納容器 33a 現像剤収納部 34 第1の規制部材で第1ドクターブレード 35 トナー供給開口部 36 磁性キャリア 37 第2の規制部材で第2ドクターブレード 38 電子写真感光体 41 円筒基体 42 電気絶縁層 43 抵抗発熱体 44 トナー付着防止層 45 電極部 46 樹脂キャップ 47 電極A 48 電極B 51 電子写真感光体 52 電子写真感光体を回転させる軸 53 帯電手段 54 画像露光光 55 現像手段 56 転写手段 57 紙等の転材 58 像定着手段 59 クリーニング手段 60 前露光光 100 電子写真感光体 101 Pセンサーファン 102 手差しテーブル 103 給紙カセット 104 給紙コロ 105 現像ローラー 106 Pセンサ 107 転写手段 108 分離チャージャー 109 PCC 110 クリーニングユニット 111 搬送ファン 112 メインモーター 113 定着ユニット 114 定着ローラー 115 排気ファン 116 スキャナ電源ファン 117 ポリゴンモーター 118 画像読み取りセンサー 119 レンズ 120 除電手段 121 帯電手段 122 原稿露光光源
フロントページの続き (72)発明者 山崎 純一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 目黒 昭夫 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 −1 東北リコー株式会社内 (72)発明者 寺島 洋一 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 −1 東北リコー株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA19 AA20 BA12 BA13 BA39 EA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体および円柱体の表面加工装置であ
    って、センタレス研削装置の研削輪と調整車を備え、ブ
    レードに替えてバニッシング機能のあるローラーあるい
    はローラーユニットがあり、センタレス研削とバニッシ
    ング加工とを同時に行なうことが可能であることを特徴
    とする電子写真装置用円筒基体の表面加工装置。
  2. 【請求項2】 研削輪がヤング率880〜2000N/
    mmの弾性体砥石であることを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真装置用円筒基体の表面加工装置。
  3. 【請求項3】 バニッシングローラーの外径が5mm以
    上、60mm以下であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の電子写真装置用円筒基体の表面加工装置。
  4. 【請求項4】 バニッシングローラーの表面粗さがRm
    ax0.5〜3.0μm、Rz0.3〜2.0μmであ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真装
    置用円筒基体の表面加工装置。
  5. 【請求項5】 バニッシングローラーの材質がJIS
    G 4401記載の炭素工具鋼、あるいはJIS G
    4403に記載の高速度鋼、あるいは、JIS G 4
    404に記載の合金工具鋼、あるいはJIS G 44
    10記載の中空鋼、あるいはJIS G 4805の高
    炭素クロム軸受鋼、あるいはJISB 4053に材質
    及び使用分類が規定されている主成分が炭化タングステ
    ンの超硬合金(Hard Metal)であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の電子写真装置用円筒基
    体の表面加工装置。
  6. 【請求項6】 バニッシングローラーが被加工物の全幅
    以上あり、かつ該バニッシングローラーが継目のない1
    本のローラーであることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の電子写真装置用円筒基体の表面加工装置。
  7. 【請求項7】 バニッシングローラーの全幅、あるいは
    一部に接し、かつバニッシングローラーに圧力を加える
    ことが可能な1本あるいは2本の加圧ローラーを備えた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真装置
    用円筒基体の表面加工装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の表面加
    工装置を使用し、被加工物がアルミニウムあるいはアル
    ミニウム合金であることを特徴とする電子写真装置用円
    筒基体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法で作成した表面粗
    さRmaxが1.0〜3.5μm、あるいは表面粗さR
    zが0.6〜2.5μmであることを特徴とする電子写
    真感光体用基体、および、それを使用した電子写真感光
    体、電子写真用プロセスカートリジ。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の方法で作成したこと
    を特徴とする現像ローラー用基体、および、それを使用
    した現像ローラー。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の方法で作成したこと
    を特徴とする定着ローラー用基体、および、それを使用
    した定着ローラー。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の電子写真感光体、あ
    るいは、電子写真用プロセスカートリジ、あるいは、請
    求項10に記載の現像ローラー、あるいは、請求項11
    に記載の定着ローラーの少なくとも一つを使用したこと
    を特徴とする電子写真装置。
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