JP3565348B2 - Pc鋼材の定着用ウェッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、PC構造物において、PC鋼材の端部を定着するのに用いるウェッジに関するものである。特に、PC鋼材の周方向に均等にウェッジの分割片を配置することができ、かつ、長手方向に対し均一に分割片を配置することができる定着用ウェッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PC鋼より線などのPC鋼材をPC構造物に定着する構造として、ウェッジとアンカーディスクを用いた構造が知られている(例えば特許文献1参照)。この定着構造は、例えば図20に示すように、複数のPC鋼より線30の外周を内・外トランペット体41,42で覆い、コンクリート構造物60の端面側にリブキャストアンカー43を配置したものである。
【0003】
リブキャストアンカー43上にはアンカーディスク46が配置される。アンカーディスク46は、PC鋼より線30の貫通孔を複数有する円盤状のもので、この貫通孔の一部はテーパー状に形成されて後述するウェッジ10がはめ込まれるように構成されている。
【0004】
ここで、PC鋼より線30の端部にはウェッジ10が装着される。ウェッジ10は複数の分割片11を組み合わせることで円錐台状に形成される。分割片11を組み合わせた状態で、ウェッジ10の中心部には軸方向に伸びる円孔が形成される。この円孔内にてPC鋼より線30がウェッジ10に把持される。各分割片11は、ゴムや鋼製の拘束リング20でばらばらにならないように一体化される。拘束リング20は、例えば、円錐台状に組み合わせたウェッジの外周にはめられるOリングである。
ウェッジが装着されたPC鋼より線は、ジャッキで所定の緊張力が付与され、この緊張状態でウェッジをアンカーディスクの貫通孔にはめ込むことで定着される。
【0005】
【特許文献1】特開平8−68158号公報(図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のウェッジでは、PC鋼材の周方向に各分割片が不均一に配置され、PC鋼材にかかる付加応力も不均一に作用する場合があるという問題があった。
【0007】
前述したように、ウェッジは複数の分割片の組み合わせで構成されている。ウェッジは定着後において、▲1▼長手方向に対しては均一に、▲2▼円周方向に対しては均等に配置されることが望ましい。
【0008】
長手方向に対しては緊張作業時にジャッキの定着板の付加力で分割片の端部が均一に揃えられた後に定着されるため、ウェッジは長手方向にほぼ均一に配置される。一方、円周方向に対しては、定着後に均等配置することが難しい。これは緊張時にウェッジが一旦アンカーディスクから浮き上がるためである。
【0009】
例えば、図21(A)に示すように、PC鋼より線30の緊張前に各分割片11が均等に配置されていても、同(B)に示すように、緊張中、ウェッジの外周にはめた結束リング40内を移動して分割片11が周方向にずれ、同(C)に示すように定着後においてもずれた状態のままとなることがある。緊張前にドライバーなどの工具を用いて各分割片を均等に配置しても、緊張中にウェッジがいったん浮き上がるため、均等な配置形状をそのまま保持することが難しい。
【0010】
従って、本発明の主目的は、PC鋼材の外周に分割片を均等に配置して、PC鋼材にかかる付加応力の偏りを防止できるPC鋼材の定着用ウェッジを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ウェッジの分割片を保形する拘束リングの形態に工夫を施すことで上記の目的を達成する。
【0012】
すなわち、本発明PC鋼材の定着用ウェッジは、複数の分割片を組み合わせることで円錐状に形成されてPC鋼材を把持するPC鋼材の定着用ウェッジであって、前記分割片を円錐状に保持する拘束リングを具え、この拘束リングは、各分割片同士の隙間にはまり込む突起を有することを特徴とする。
【0013】
分割片を組み合わせてPC鋼材を把持すると、各分割片の間には隙間が形成される。緊張時、この隙間分だけ各分割片はPC鋼材の周方向に移動可能なため、不均一な配置が起こる。本発明では、分割片を円錐状に保形する拘束リングに突起を形成し、この突起を分割片の隙間にはまり込むように構成する。この突起により、PC鋼材の緊張時、各分割片の配置を均等に保持して、PC鋼材に均等に付加応力が作用するようにすることができる。
【0014】
通常、このウェッジは、分割片を組み合わせた場合に、円錐台に形成されるものである。すなわち、分割片の各々は、ウェッジの軸方向と直交する断面が扇形に形成されている。
【0015】
一般に、各分割片は、組み合わせた場合、内側に円孔を形成してPC鋼材との接触面を構成する。この分割片の内面には山型の歯を形成して、PC鋼材を緊張・定着した場合、この歯がPC鋼材にかみこむことでPC鋼材に導入された荷重を負担する。分割片の数は特に限定されない。一般に2〜3個程度である。各分割片の太径側外周には環状溝が形成され、この環状溝を利用して拘束リングをウェッジに保持する。
【0016】
拘束リングは、通常、円環部と、この円環部から突出する突起とを有する。円環部は閉鎖したものと開放したものの両方が利用できる。さらに、円環部は、ウェッジの外周面に配置させてもよいし、ウェッジの太径側端面に配置させるようにしてもよい。
【0017】
閉鎖した円環部としては、ゴムリングなどの弾性体からなるリングや金属環などが挙げられる。ゴムリングの場合、引き伸ばせるため、ゴムリングの径を引き伸ばした状態でウェッジ外周の環状溝にはめ込む。ゴムリングを環状溝にはめ込んで用いる場合、突起は、円環部の内周側に向けて突出するように形成する。
【0018】
また、拘束リングの円環部として閉鎖したゴムリングを用いる場合、突起は円環部と同じ厚みにしてもよい。また、この円環部のウェッジ太径側にブロック部を一体成形するようにして、このブロック部の一部を円環部の内周側に向けて突出させて突起を形成してもよい。ブロック部を形成する場合、このブロック部により分割片との接触面積を大きくでき、各分割片の周方向への配置をより確実に均等に保持することが可能となる。なお、円環部はウェッジ外周の環状溝にはめ込むようにする。
【0019】
また、閉鎖した円環部として金属環を用い、かつ、この金属環をウェッジ外周の環状溝にはめ込むように構成する場合には、円環部を蛇腹状に屈曲させながら環状に成形することが挙げられる。円環部には、帯状の金属板を用い円環状に成形することが好ましい。
【0020】
金属環は、蛇腹部分によりばねの効果を有するので、ウェッジの細径部から挿入して、金属環の径を引き伸ばした状態でウェッジ外周の環状溝にはめ込むことができる。金属環を蛇腹状にする場合には、屈曲部分の一部を円環部の内周側に大きく屈曲させて突起を成形することができる。
【0021】
また、ゴムリングのように径を拡げることができない金属環の場合は、金属環に円環部をウェッジの太径側端面に保持する係合部を設ける。係合部の具体例としては、円環部の外周縁からほぼ軸方向に伸びて、円環部の径方向に弾性を有する弾性突片が挙げられる。この弾性突片をウェッジの環状溝にはめ込むことで円環部をウェッジの太径側端面に保持する。さらに、金属環では、各分割片同士の隙間にはまり込む突起も円環部の外周縁から円環部の中心軸を通る斜め方向に突出させればよい。
【0022】
さらに、閉鎖された円環部をウェッジの太径側端面に保持させる構成とする場合、この円環部に保持ピンが挿通される孔を形成し、この孔をウェッジに円環部を係合させるための係合部としてもよい。この場合、係合部に保持ピンを挿通させて、保持ピンをウェッジの太径側端面に固定することにより、保持ピンを介して係合部がウェッジに保持される。なお、円環部は金属環でもよいし、板状のゴムリングでもよい。
【0023】
さらに、突起はウェッジ細径側に向けて突出させて円環部に形成される突出体により構成することができる。この突出体を分割片の間の隙間に嵌め込むようにする。この突出体は、筒状にしてもよいし、円柱状にしてもよい。さらに、突出体は、ウェッジ定着時において各分割片の間で変形させる必要がある。そのため、突出体は、筒状にする場合にはアルミニウムなどの変形しやすい金属により形成し、円柱状にする場合には弾性材により形成することが好ましい。
【0024】
一方、開放した環状部としては、線状体や帯状体などの長尺体を環状に成形したものが挙げられる。一端と他端を有する長尺体を環状に成形し、さらに各分割片同士の隙間にはまり込む突起も前記長尺体に連続して成形することが挙げられる。
【0025】
より具体的には、長尺体が金属線などの線状体で、この線状体を屈曲して一端と他端が重なるように環状に成形すると共に、各分割片同士の隙間にはまり込む突起も前記線状体を屈曲して成形する。
【0026】
また、長尺体が帯状体で、この帯状体は一端と他端が間隔をあけて環状に成形されると共に、各分割片同士の隙間にはまり込む突起も前記帯状体と一体に成形しても良い。その際、前記帯状体の一端と他端には、これら両端を開閉するための治具の取付部を設けることが好ましい。
【0027】
また、長尺体を帯状体で構成して開放した環状部に成形する場合、二枚の前記帯状体を端部が重なり合わないように重ねて前記分割片の環状溝に取り付ることが好ましい。このようにそれぞれの端部が他方の帯状体で閉鎖された状態になるので、拘束リングが全体として周方向に閉じた円環状態になり、分割片をより確実に均等に配置させることができる。
【0028】
また、開放した環状部としては、帯状体を環状に成形し、弾性材からなるブロック体を帯状体のウェッジ太径側に突出して形成して、このブロック体により各分割片同士の隙間にはまり込む突起を形成するようにしてもよい。ブロック体を形成する場合、このブロック体により分割片との接触面積を大きくでき、各分割片の周方向への配置をより確実に均等に保持することが可能となる。
【0029】
開放した環状部を有する拘束リングでは、いずれの場合も、環状部は一端と他端とを有する長尺体で構成され、この両端部は互いに連続していないため、円環部の径を広げることができ、ウェッジの環状溝に拘束リングを装着することができる。
【0030】
突起の形状は特に限定されない。また、突起の数は分割片の数に合わせて設ける。例えば、分割片が3つであれば、各分割片の隙間も3箇所できるため、突起の数も3箇所とする。突起の配置は、拘束リングの周方向に均等になるように行う。また、この突起は、円環部の内周側に突出するように形成しても良いし、円環部の外周から中心方向側に向かって斜めに突出するように形成しても良いし、円環部から軸方向に向かって突出させるように形成しても良い。
【0031】
この拘束リングの構成材料は、ゴムなどの弾性材が好適である。PC鋼材の定着時、各分割片の隙間がしまることで突起が変形されるが、各分割片の周方向への配置は均等に保持される。その他、拘束リングは、金属あるいはプラスチックで構成しても良い。
【0032】
なお、本発明ウェッジは、裸のPC鋼より線はもちろん、エポキシ樹脂などの樹脂被覆を設けたPC鋼より線に対しても適用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(実施例1)
本発明ウェッジ10は、図1に示すように、3つの分割片11からなっている。各分割片11はほぼ扇状の断面をもち、一端は径が大きく、他端は径が小さいテーパー状に形成されている。3つの分割片11を組み合わせるとほぼ円錐台状に形成される。
【0034】
この分割片11は、円弧面を持つ断面が扇形のものである。この分割片の内面はPC鋼より線との接触面となる個所で、分割片11を組み合わせることでPC鋼より線を把持する円孔を形成する。さらに、分割片の内面には山型の歯14を形成して、PC鋼より線をより強固に把持できるように構成した。
【0035】
一方、ウェッジ10の太径側の外周には環状溝15が形成されている。環状溝15には、後述する拘束リングがはめ込まれる。
【0036】
この拘束リング20の平面図を図2に示す。拘束リング20は、内周に3つの突起21を有するゴム製のOリングである。拘束リング20は、突起21を含め全体として同一の厚みになるように板状に形成される。各突起21は、分割片11(図1参照)を組み合わせた際、各分割片の間にはめ込まれる。このような拘束リング20をウェッジの環状溝15(同図参照)にはめ込み、同時に突起21を分割片11の間にはめ込む。
【0037】
図3(A)に示すように、拘束リング20の突起21により、PC鋼より線30の緊張前において各分割片を均等に配置する。緊張中は、同(B)に示すように、分割片11の均等な配置をそのまま維持することができる。そして、定着後においては突起が圧縮されて変形するが、分割片の配置は均等に保持される(同(C)参照)。従って、PC鋼より線に均一な付加応力を作用させることができる。
【0038】
以上のウェッジも、図20(A)の定着構造などに用いられる点で従来のウェッジと共通している。この定着構造は、複数のPC鋼より線30の外周を内・外トランペット体41,42で覆い、コンクリート構造物60の端面側にリブキャストアンカー43を配置したものである。
【0039】
内・外トランペット体41,42の端部にはリセスチューブ44が装着される。内・外トランペット体41,42およびリブキャストアンカー43の外周には、スパイラル筋45が配置されている。また、リブキャストアンカー43上にはアンカーディスク46が配置される。
【0040】
アンカーディスク46は、PC鋼より線30の貫通孔を複数有する円盤状のもので、この貫通孔の一部はテーパー状に形成されて上記のウェッジ10がはめ込まれるように構成されている。そして、アンカーディスクとPC鋼より線の端部はグラウトキャップ47により覆われる。
【0041】
PC鋼より線の緊張・定着は、例えば次の手順によりおこなわれる。
1.PC鋼より線を内トランペット体内に配置する。
2.PC鋼より線の両端部にアンカーディスクをセットする。
3.アンカーディスクのテーパー孔内にウェッジを打ち込む。
4.緊張ジャッキをPC鋼より線の端部にセットする。
5.緊張ジャッキにより所定荷重までPC鋼より線を緊張する。
6.緊張した状態でアンカーディスクのテーパー孔内にウェッジをはめ込み圧入する。
7.ジャッキの緊張力を開放することでPC鋼より線をウェッジで定着させる。
【0042】
もちろん、図20(A)に示す定着構造はウェッジを用いる定着構造の一例であり、他にも、▲1▼内外トランペットシースを用いない一重管シースを用いた構造、▲2▼リブキャストアンカーを用いず、コンクリート端面に配置されるプレートを用いた構造、▲3▼PC鋼より線を複数ではなく1本のみ配置する構造などが挙げられる。
【0043】
(実施例2)
次に、同じくゴム製のリングで構成した拘束リングを図4に基づいて説明する。図4(A)は拘束リングの平面図、(B)は(A)のA−A断面図、(C)はB−B断面図である。
【0044】
拘束リング20は、円環部22と、この円環部22のウェッジ太径側に一体成形されるブロック部51とを有し、このブロック部51の一部を円環部22の内周側に向けて突出させて突起21を形成する。ブロック部51は、円環部22に等間隔で3つ形成している。本例では、120°間隔で3箇所のブロック部51を形成した。このブロック部51の円環部22より内周側が突起21となる。
【0045】
この拘束リング20のウェッジ10への取付状態を図5に示す。この拘束リング20は、円環部22をウェッジの太径側外周に設けられた環状溝15にはめ込むことで装着する。環状溝15への円環部22の装着により各突起21は、各分割片の間にはめ込まれる。
【0046】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。さらに、ブロック部51により分割片との接触面積を大きくできるので、各分割片の周方向への配置をより確実に均等に保持することが可能となる。
【0047】
(実施例3)
次に、金属線で構成したクリップ状の拘束リングを図6に基づいて説明する。図6(A)はクリップ状拘束リングの平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。
【0048】
この拘束リングは1本の金属線を屈曲して環状の拘束リングを構成している。つまり、金属線の一端と他端が重なるように金属線を円形に屈曲して円環部22を形成し、さらに円環部22の途中をU型に屈曲して、円環部22の中心側に向かって突起21を形成している。本例では、120°間隔で3箇所の突起21を形成した。
【0049】
この拘束リング20のウェッジ10への取付状態を図7に示す。この拘束リングは、ウェッジの太径側外周に設けられた環状溝15にはめ込むことで装着する。拘束リング20を構成する金属線は、一端と他端が連続することなく重ねられているだけであるため、この円環部22を外周側に広げることでウェッジ10の外周に拘束リング20を装着することができる。その際、円環部22はウェッジの環状溝15にはめ込まれ、突起21は各分割片の間に介在される。
【0050】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。
【0051】
(実施例4)
次に、金属板で構成した拘束リングを図8に基づいて説明する。図8(A)は同拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【0052】
この拘束リングは、金属板を打ち抜いて、帯状の円環部22と円環部22の内側に突出する突起21とを一体に成形したものである。円環部22は、帯状体の一端と他端との間に間隔があけられ、周方向の一部に開口部25が形成されている。
【0053】
この帯状体の一端と他端には円孔26を形成した。この円孔26には、適宜な治具をはめ込んで、開口部25の間隔を拡げることに利用する。また、突起21は、円環部22から中心側に突出する舌片とした。本例では、120°間隔で3箇所の突起22を設けた。なお、円孔26を設けなくても開口部25の間隔を拡げることができる場合には、円孔26は設けなくてもよい。
【0054】
この拘束リングのウェッジへの取付状態を図9に示す。この拘束リング20は、ウェッジ10の太径側外周に設けられた環状溝15にはめ込むことで装着する。拘束リングを構成する円環部22は、開口部25を有しているため、この円環部22を外周側に広げることでウェッジ10の外周に拘束リング20を装着することができる。その際、円環部20はウェッジの環状溝15にはめ込まれ、突起21は各分割片の間に介在される。
【0055】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。
【0056】
なお、本実施例の場合、図10に示すように、二枚の拘束リングを端部、即ち、開口部25が重なり合わないように重ねて前記分割片11の環状溝15に装着するようにしてもよい。このように拘束リングを二枚重ねる場合には、それぞれの端部が他方の帯状体で閉鎖された状態になるので、拘束リングが全体として周方向に閉じた円環状態になり、分割片をより確実に均等に配置させることができる。
【0057】
(実施例5)
次に、一端と他端を有する帯状体を環状に成形し、弾性材からなるブロック体を帯状体のウェッジ太径側に突出して形成した拘束リングを図11に基づいて説明する。図11(A)は同拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【0058】
この拘束リングは、金属板を打ち抜いて、帯状の円環部22と円環部22の内側に突出する突出部分27とを一体に成形し、この突出部分27と突出部分27に連続する円環部22の上に、弾性材からなるブロック体52を固定したものである。
【0059】
ブロック体52は、円環部22をウェッジに装着した際に、円環部22のウェッジ太径側に突出するように構成して、このブロック体52と円環部22に形成した突出部分27とにより各分割片同士の隙間にはまり込む突起21を形成している。本例では、120°間隔で3箇所の突起21を設けた。本実施例においても、円環部22は、帯状体の一端と他端との間に間隔があけられ、周方向の一部に開口部25が形成されている。
【0060】
この拘束リングのウェッジへの取付状態を図12に示す。この拘束リング20は、円環部22をウェッジ10の太径側外周に設けられた環状溝15にはめ込むことで装着する。拘束リングを構成する円環部22は、開口部25を有しているため、この円環部22を外周側に広げることでウェッジ10の外周に拘束リング20を装着することができる。円環部20がウェッジの環状溝15にはめ込まれると、突起21は各分割片の間に介在される。
【0061】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。さらに、ブロック体を形成しているので、このブロック体により分割片との接触面積を大きくでき、各分割片の周方向への配置をより確実に均等に保持することが可能となる。
【0062】
(実施例6)
次に、円環部を蛇腹状に屈曲させた拘束リングを図13に基づいて説明する。図13(A)は同拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【0063】
この拘束リングは、金属製の帯状体を蛇腹状に屈曲させながら環状に成形したものである。このように環状に成形して閉鎖した円環部を形成する。そして、円環部の屈曲部分の一部を内周側に大きく屈曲させて突起21を成形する。
【0064】
この拘束リングのウェッジへの取付状態を図14および図15に示す。この拘束リング20は、円環部22をウェッジ10の細径側から挿入して太径側外周に設けられた環状溝15にはめ込むことで装着する。円環部22は、蛇腹部分によりばねの効果を有するので、円環部22の径を引き伸ばした状態でウェッジ外周の環状溝15にはめ込むことができる。円環部20がウェッジの環状溝15にはめ込まれると、突起21は各分割片の間に介在される。
【0065】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。さらに、突起21は、所定の幅を有する帯状体で形成されているので、突起21の分割片への接触面積を実施例1のように板状リング部材と同じ厚みで形成した突起に比べて大きくできる。その結果、各分割片の周方向への配置を確実に均等に保持することが可能となる。
【0066】
(実施例7)
次に、ウェッジの端面側から装着可能な拘束リングを図16に基づいて説明する。図16(A)は同拘束リングの平面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−B断面図である。
【0067】
この拘束リング20は、円環部22と、円環部22をウェッジの端面に保持するための係合部23と、ウェッジの各分割片の間に介在される突起21と、ウェッジ端面にはめ込まれる位置決め部24とから構成される。これら各構成要素は、いずれも金属板から構成され、係合部23、突起21および位置決め部24は、円環部22から連続する突片を折り曲げることで構成されている。
【0068】
係合部23は、円環部22の外周縁からほぼ軸方向に突出され、先端部がV型に屈曲された突片である。このV型に屈曲された箇所がウェッジ外周の環状溝15にはめ込まれることで円環部22をウェッジ太径側端面に保持する。本例では、60°間隔で6箇所の係合部23を設けた。
【0069】
突起21は、円環部22の外周縁から中心方向側に向かって斜めに突出する直線状の突片である。この突片はウェッジ10を構成する各分割片の間に介在される。本例では、120°間隔で3箇所の突起21を設けた。
【0070】
位置決め部24は、円環部22の内周縁にほぼ矩形の切欠を形成し、この切欠の奥部からほぼ軸方向に伸びる直線状の突片である。この位置決め部24はウェッジの太径側端面に設けられた位置決め孔16に挿入され、拘束リング20をウェッジ10に対して適性位置に保持する。本例では、各突起21の中間に相当する位置に120°間隔で3箇所の位置決め部24を設けた。
【0071】
この拘束リングのウェッジへの取付状態を図17に示す。この拘束リングは、ウェッジの太径側端面から装着する。すなわち、位置決め部24をウェッジ端面の位置決め孔16に挿入すると共に、係合部23をウェッジ外周に設けられた環状溝15にはめ込むことで装着する。その際、突起21は各分割片の間に介在される。
【0072】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。
【0073】
(実施例8)
次に、弾性材により板状の円環部を成形し、この円環部に金属性の筒状の突出体を設けた拘束リングを図18に基づいて説明する。図18(A)は同拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【0074】
この拘束リングは、弾性材で形成されたドーナツ板状の円環部22と、円環部22にウェッジ細径側に向けて突出させて形成される突出体53により構成している。
【0075】
さらに、円環部22に、保持ピン54が挿通される孔28を形成する。この孔28が、ウェッジの太径側端面に保持ピン54を介して保持される係合部となる。突出体53は筒状に形成されており、この筒状体を円環部22に固定する。この突出体53により各分割片同士の隙間にはまり込む突起21を形成している。突起は、ウェッジ定着時において分割片の間の隙間が小さくなった時に押しつぶされて変形させる必要がある。そのため、突出体53は、アルミニウムなどの変形しやすい金属材料で筒状に形成している。本例では、120°間隔で3箇所の突起21を設け、これら突起21の間に孔28を形成した。
【0076】
保持ピン54は、円環部22の孔28に挿通した後に、ウェッジの太径側端面に設けられた位置決め孔16に挿入され、保持ピン54のウェッジへの固定により拘束リング20をウェッジ10に対して適性位置に保持する。
【0077】
この拘束リングのウェッジへの取付状態を図19に示す。この拘束リングは、ウェッジの太径側端面から装着する。すなわち、円環部22に形成した孔28をウェッジ端面の位置決め孔16に合わせて、これら孔28と位置決め孔16に保持ピン54を挿入して固定することで拘束リングがウェッジに装着される。その際、突起21となる突出体53は各分割片の間に介在される。
【0078】
この拘束リングでも、図2に示す実施例1と同様に、各分割片の周方向への不均一な配置を防止することができる。しかも、筒状の突出体53により分割片との接触面積を大きくでき、各分割片の周方向への配置をより確実に均等に保持することが可能となる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ウェッジによれば、拘束リングの仕様を変更するだけで、分割片をPC鋼材の外周に均等に、かつ、長手方向に対し均一に配置することができる。そのため、PC鋼材を均等に保持することができ、定着部の性能を向上させることができる。また、PC鋼材の緊張作業も、従来のウェッジを用いた場合と何ら変わりがなく、特別の器具や装置を用いて緊張を行う必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明ウェッジの端面図、(B)はその側面図である。
【図2】本発明ウェッジに用いる実施例1にかかる拘束リングの平面図である。
【図3】本発明ウェッジによるPC鋼より線の保持状態を示す説明図で、(A)はPC鋼より線緊張前、(B)は同緊張中、(C)は定着後を示す。
【図4】(A)は実施例2にかかる弾性材からなる拘束リングの平面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−B断面図である。
【図5】図4の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図6】(A)は実施例3にかかるクリップ状拘束リングの平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。
【図7】図6の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図8】(A)は実施例4にかかる板状拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【図9】図8の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図10】図8の拘束リングのウェッジへの他の取付状態を示す説明図である。
【図11】(A)は実施例5にかかる板状拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【図12】図11の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図13】(A)は実施例6にかかる蛇腹状拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【図14】図13の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図15】図13の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図16】(A)は実施例7にかかるウェッジの端面側から装着可能な拘束リングの平面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−B断面図である。
【図17】図16の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図18】(A)は実施例8にかかる板状拘束リングの平面図、(B)は断面図である。
【図19】図18の拘束リングのウェッジへの取付状態を示す説明図である。
【図20】(A)はPC鋼より線の定着構造を示す断面図、(B)は(A)図の破線部の拡大図である。
【図21】従来のウェッジによるPC鋼より線の保持状態を示す説明図で、(A)はPC鋼より線緊張前、(B)は同緊張中、(C)は定着後を示す。
【符号の説明】
10 ウェッジ
11 分割片
14 歯
15 環状溝
16 位置決め孔
20 拘束リング
21 突起
22 円環部
23 係合部
24 位置決め部
25 開口部
26 円孔
27 突出部分
28 孔
30 PC鋼より線
40 結束リング
41 内トランペット体
42 外トランペット体
43 リブキャストアンカー
44 リセスチューブ
45 スパイラル筋
51 ブロック部
52 ブロック体
53 突出体
54 保持ピン
60 コンクリート構造物
Claims (12)
- 複数の分割片を組み合わせることで円錐状に形成されてPC鋼材を把持するPC鋼材の定着用ウェッジであって、
前記分割片を円錐状に保持する拘束リングを具え、
この拘束リングは、各分割片同士の隙間にはまり込む突起を有することを特徴とするPC鋼材の定着用ウェッジ。 - 前記拘束リングが弾性材であることを特徴とする請求項1に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記拘束リングは、円環部と、この円環部のウェッジ太径側に一体成形されるブロック部とを有し、このブロック部の一部を円環部の内周側に向けて突出させて前記突起を形成していることを特徴とする請求項2に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記拘束リングが、一端と他端を有する長尺体を環状に成形し、さらに各分割片同士の隙間にはまり込む突起も前記長尺体に連続して成形したことを特徴とする請求項1に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記長尺体が線状体で、この線状体を屈曲して一端と他端が重なるように環状に成形すると共に、各分割片同士の隙間にはまり込む突起も前記線状体を屈曲して成形することを特徴とする請求項4に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記長尺体が帯状体で、この帯状体は一端と他端が間隔をあけて環状に成形される共に、各分割片同士の隙間にはまり込む突起も前記帯状体と一体に成形されていることを特徴とする請求項4に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記帯状体の一端と他端には、これら両端を開閉するための治具の取付部を有することを特徴とする請求項6に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 二枚の前記帯状体を端部が重なり合わないように重ねて前記分割片に取り付ていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記拘束リングが、一端と他端を有する帯状体を環状に成形し、弾性材からなるブロック体を帯状体のウェッジ太径側に突出して形成して各分割片同士の隙間にはまり込む突起を形成していることを特徴とする請求項1に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記拘束リングは、円環部を有し、この円環部を蛇腹状に屈曲させながら環状に成形すると共に、前記屈曲部分の一部を円環部の内周側に大きく屈曲させて各分割片同士の隙間にはまり込む突起を成形することを特徴とする請求項1に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記拘束リングは、円環部と、この円環部をウェッジの太径側端面に保持する係合部とを有し、前記突起は円環部と一体に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
- 前記拘束リングは、円環部と、この円環部をウェッジの太径側端面に保持ピンを介して保持する係合部とを有し、前記突起は円環部にウェッジ細径側に向けて突出させて形成される突出体により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のPC鋼材の定着用ウェッジ。
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